JP2003021192A - 浮体式免振装置における浮体の弾性係留方法 - Google Patents

浮体式免振装置における浮体の弾性係留方法

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JP2003021192A JP2001206710A JP2001206710A JP2003021192A JP 2003021192 A JP2003021192 A JP 2003021192A JP 2001206710 A JP2001206710 A JP 2001206710A JP 2001206710 A JP2001206710 A JP 2001206710A JP 2003021192 A JP2003021192 A JP 2003021192A
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floating
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Takeshi Nozu
剛 野津
Takumi Oyama
巧 大山
Masanobu Hasebe
雅伸 長谷部
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液槽内の浮体の係留に弾力性を有する支持体
を採用し、その支持体の当接による支持により、短周期
の水平振動及び鉛直振動に対する免振性能を低下するこ
となく、長周期の水平外力に対する浮体の位置保持を図
る。 【解決手段】 液槽11と、その内部の液体13に浮か
べた浮体12とにより、浮体上の構造物又は各種機器や
装置等の免振を行う浮体式免振装置で、弾力性を有する
柔かな物質による円筒体又は円柱体を上記浮体の支持体
20として用いる。支持体20を液槽11と浮体12の
両方に当接して液槽11内に配置し、浮体12の両側を
弾力的に係留する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、構造物又は各種
装置及び機器等が受ける外部からの振動、または機械振
動などによる内部からの振動を、液槽とその内部の浮体
とによって低減する浮体式免振装置における浮体の弾性
係留方法に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】構造物に対する地震の
免震又は機械振動の防振として、図6に示すように、液
槽1の液体3に浮かべた浮体2を利用する方法がある。
この浮体式の免震又は防振(以下免振という)方法で
は、水平方向の短周期振動成分に対しては、理想的な免
振効果を発揮するが、地震や機械振動などに代表される
上下方向成分に対しては、全く効果が発揮されないこと
が既に知られている。 【0003】この上下方向成分に対する課題解決の1つ
の方法として、図7に示すように、浮体2の底部を空気
室4に形成し、その空気室4における空気の圧縮性を利
用して、上下方向の振動に対するバネ効果により振動の
低減を図ることが提案されている。 【0004】しかし、このような方法では、浮体内に広
大なデッドスペ−スが生じ、また浮体2の安定性も低下
するので、その空気室4の内部を鎖線で示すように、仕
切壁5により幾つかの気密な空気室4a,4b,4nに
区画して安定化を図ったものもある。 【0005】また空気室4を底部に設けた浮体2は、図
6の浮体2と比べて重心が高くなることから、本発明者
等は、そのような課題を図8に示す構成の採用により先
に解決した。この新たな構成は、空気室4を液槽1の両
側に密閉して設け、その空気室4に液槽1の液体3の一
部が流出入するように、下部に設けた開口により液槽内
と互いに連通した点で、図7に示す従来構成と相違す
る。 【0006】このような構成では、開口により液槽1か
ら空気室4の内部に流入した液体3aが、空気室内の空
気圧により静止時には浮体設置部分に比べて液面が低い
位置で釣り合いを保ち、浮体2に対する上下方向の振動
は、空気の圧縮性によるバネ効果により低減する。また
浮体2には空気室がないので、図6の場合と同等の復元
性能を有する。 【0007】さらにまた浮体底部に空気室を設ける場合
に比べて、浮体2の安定性が相対的に高く、万一、空気
室4の空気が外部に漏れたとしても、浮体設置部分の液
面が水平を保ちながら降下するため、浮体2が傾斜する
ことはないので安全性が高く、空気圧の調整などのメン
テナンス作業は浮体底部に空気室を設けた場合に比べて
はるかに容易となる、などの特徴を有する。 【0008】この新たな構成を含めて、全ての浮体式免
振装置では、浮体の水平方向の位置を保持する何らかの
係留方法が必要となる。最も簡単な係留方法として考え
られることは、バネや船舶用係留索(ナイロンロープな
ど)を用いて浮体2を液槽1に繋ぎ止めることである。
係留索では空気漏れによる液面低下など何らかの理由に
よって浮体が大きく変位する場合、係留索あるいはその
固定部分に過大な荷重が作用し、破断するおそれがあ
る。また上下方向にも係留バネの効果が働く可能性があ
り、鉛直方向振動に対する免振効果が低下する可能性も
ある等の課題を有する。 【0009】この発明は、上記繋ぎ止めによる場合の課
題を解決するために考えられたものであって、その目的
は、浮体の係留に弾力性を有する支持体の接触による支
持を採用し、これにより水平振動及び鉛直振動に対する
免振性能を低下することなく、水平外力に対する浮体の
位置を保持することができる新たな浮体式免振装置にお
ける浮体の弾性係留方法を提供することにある。 【0010】上記目的によるこの発明は、液槽と、その
内部の液体に浮かべた浮体とにより、浮体上の構造物又
は各種機器や装置等の免振を行う浮体式免振装置におい
て、弾力性を有する柔かな物質による円筒体又は円柱体
を上記浮体の支持体として用い、その支持体を液槽と浮
体の両方に当接して液槽内に配置し、浮体の両側を弾力
的に係留してなる、というものである。 【0011】上記弾力性を有する柔かな物質としては、
ゴム又は合成ゴム、可撓性を有する合成樹脂、或いはそ
れらの発泡物質などを採用することができる。また発泡
物質による支持体は円柱状体の形態で使用でき、その弾
力は発泡密度や気泡の大きさにより任意に設定すること
ができる。 【0012】上記構成の弾性係留方法では、支持体の接
触による係留を採用したことから、係留索による繋ぎ止
めと異なって、固定部分が何れ側にも無いため,何らか
の原因で浮体が大きく下降するようなことがあっても、
支持体は引張力により破壊されることなく免振性能を維
持する。 【0013】また弾力性を有する柔かな物質の支持体に
よる係留によって、地震等の短周期の水平振動に対して
は、支持体における非常に弱いバネ効果が、長周期の水
平力に対しては、支持体の変形から生ずる反力により位
置の保持が期待できるようになる。さらに鉛直方向の振
動に対しては、支持体が摩擦により回転するようになる
ので、支持体からは浮体に鉛直方向の力が働かず、上下
振動に対する免振性能を低下する虞はない。 【0014】このようなことから、短周期の水平振動及
び鉛直振動に対する免振性能が低下せず、長周期の水平
外力に対する浮体の位置の保持が可能となるので、長周
期外力である風外力がかかる屋外での浮体免震建物や、
外部からの物の出入りのある浮体免震床などに対しても
有効なものとなる。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は、この発明の1実施形態を
示すものであって、20は液槽11内の液体13に浮か
べた浮体12の支持体で、弾力性を有する柔かな物質
(例えばゴム)による厚肉の円筒体からなる。 【0016】この支持体20の直径は、その両側面が液
槽11と浮体12の両方に自己の弾性変形による適度な
弾力の下に接触し、それにより浮体12を弾力的に支持
できるように、液槽11と浮体12との設置間隔(L)
よりもある程度小さく形成され、その長さの差分だけ支
持体20は液槽11と浮体12とにより圧縮されて、図
に示すように、液体13の水面下に縦長の楕円形に変形
位置して浮体12を液槽11に弾力的に係留している。
なお、図では省略したが、浮体12の上面や内部に任意
の構造物又は各種機器や装置等が設置される。また浮体
12の平面形状は四辺形、円形、多角形など様々で、図
では説明上、浮体12の両側にのみ支持体20を記載し
ているが、実際には、所要数の支持体20が浮体12の
周囲に配設されて、浮体12を弾力的に係留している。 【0017】上記構成では、静水中の浮体12の両側に
円筒形の支持体20が拘束されずに静置しているので、
図2に示すように、液槽11もしくは浮体12に長周期
外力が加わり、水平方向に移動して相対距離が変化する
と、移動側の支持体20はさらに楕円形に弾性変形し
て、そこに浮体12を元の位置に戻そうとする力が働く
ようになる。一方、短周期の水平振動に対しては、支持
体20の弾力性が弱いバネとしてのみ作用する。このた
め浮体式免振装置のメリットである理想的な免振性能が
損なわれることはない。 【0018】また図3に示すように、鉛直方向に振動す
ると、円筒形で適度な弾力の下に液槽11と浮体12に
接触した支持体20では、摩擦により回転するようにな
り、これにより浮体12と液面の相対変位に対応するの
で、浮体12に外力が殆ど働かず、そのため鉛直方向に
対する免振性能に対しても低下を来す心配は殆どなくな
る。 【0019】図4は、図7と同様な構成の浮体式免振装
置、すなわち、液槽11の両側に空気室14を密閉して
設け、その空気室14と液槽11とを下部に設けた開口
により互いに連通して、空気室14に流出入する液体1
3aを空気圧により加圧し、浮体12に対する上下方向
の振動を、液槽側部の空気の圧縮性によるバネ効果によ
り低減するようにした浮体式免振装置に、上記支持体2
0による弾性係留方法を採用した実施形態を示すもので
ある。 【0020】図5は、上記空気室14を液槽11と分離
して底面を液槽底面よりも低位置に設置し、その空気室
14の下部と液槽底部とを連通路15により液槽底部に
接続して、液槽11内の液面13と空気室14内の液面
の差を、図4の場合よりも大きく設定し、空気室14に
流出入する液体13aを空気圧により加圧して、浮体1
2に対する上下方向の振動を、液槽側部の空気の圧縮性
によるバネ効果により低減するようにした浮体式免振装
置に、上記支持体20による弾性係留方法を採用した実
施形態を示すものである。 【0021】この空気室14を備えた浮体式免振装置の
何れにおいても、円筒形の支持体20は静水中の浮体1
2の両側に拘束されずに静置しているので、液槽11も
しくは浮体12に長周期外力が加わり、水平方向に移動
して相対距離が変化すると、図2の場合と同様に、移動
側の支持体20はさらに楕円形に弾性変形して、そこに
浮体12を元の位置に戻そうとする力が働くようにな
る。一方、短周期の水平振動に対しては、支持体20の
弾力性が弱いバネとしてのみ作用する。 【0022】また鉛直方向に外力が加わったときには、
図3の場合と同様に、円筒形の支持体20は摩擦により
回転するようになり、これにより浮体12と液面の相対
変位に対応するので、浮体12には外力が殆ど働かず、
このため浮体12に対する上下方向の振動を、空気室1
4の空気の圧縮性によるバネ効果により低減するという
装置自体の性能も損なわれることがない。 【0023】したがつて、この発明による弾性係留方法
では、短周期水平振動に対する浮体式免振装置のメリッ
トを損なわず、長周期の水平外力に対して浮体12の水
平位置を保持できる。また鉛直振動に対する浮体12の
免振性能を低下させず、水面に静置することにより、短
周期振動により発生する水面の高周波数の消波効果が期
待でき、係留手段としても浮体12の両側に支持体20
を設置するだけでよいので、設置作業及び組付けが簡単
に済むようになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 この発明に係わる浮体の弾性係留方法を採用
した浮体式免振装置の概略図である。 【図2】 同上の長周期の水平外力に対する位置保持の
説明図である。 【図3】 同じく鉛直方向に外力が働くときの説明図で
ある。 【図4】 この発明の他の実施形態の概略図である。 【図5】 この発明の更に他の実施形態の概略図であ
る。 【図6】 従来の従来の浮体式免振装置の説明図であ
る。 【図7】 底部に空気室を備えた浮体により上下振動の
免振も可能となす従来の浮体式免振装置の説明図であ
る。 【図8】 液槽側の空気室により上下振動の免振も可能
となした先に提案の浮体式免振装置の説明図である。 【符号の説明】 11 液槽 12 浮体 13 液体 14 空気室 20 支持体
フロントページの続き (72)発明者 長谷部 雅伸 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建設 株式会社内 Fターム(参考) 2D046 DA15 3J048 AA01 BA24 BD01 BE03 DA04 EA38

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 液槽と、その内部の液体に浮かべた浮体
    とにより、浮体上の構造物又は各種機器や装置等の免振
    を行う浮体式免振装置において、 弾力性を有する柔かな物質による円筒体又は円柱状体を
    上記浮体の支持体として用い、その支持体を液槽と浮体
    の両方に当接して液槽内に配置し、浮体の両側を弾力的
    に係留してなることを特徴とする浮体式免振装置におけ
    る浮体の弾性係留方法。
JP2001206710A 2001-07-06 2001-07-06 浮体式免振装置における浮体の弾性係留方法 Pending JP2003021192A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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