JP2002012842A - アクリル系熱硬化型接着剤および接着シート類 - Google Patents

アクリル系熱硬化型接着剤および接着シート類

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JP2002012842A JP2000197476A JP2000197476A JP2002012842A JP 2002012842 A JP2002012842 A JP 2002012842A JP 2000197476 A JP2000197476 A JP 2000197476A JP 2000197476 A JP2000197476 A JP 2000197476A JP 2002012842 A JP2002012842 A JP 2002012842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミドフィルムに対する接着強度に優
れ、かつ実装時のハンダリフローに耐えうる耐熱性を有
し、PCT等の湿熱雰囲気に放置しても接着強度の低下
が少ないアクリル系接着剤、さらには当該接着剤から形
成される接着層を有する接着シート類を提供すること。 【解決手段】 イミド基含有(メタ)アクリレート
(A)、アルキル(メタ)アクリレート(B)およびエ
ポキシ基含有モノマー(C)を含有するモノマー混合物
を共重合して得られるアクリル系ポリマーを含有してな
るアクリル系熱硬化型接着剤を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系熱硬化
型接着剤および接着シート類に関する。本発明のアクリ
ル系熱硬化型接着剤および接着シート類は、特に、IC
等の電子部品等を構成する金属等の補強材と、ポリイミ
ドフイルム等のフレキシブルプリント配線板に用いる耐
熱フィルムとの接着に有利に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】電子部品等の固定用途において、信頼性
の向上目的で、各種接着剤が使用されている。特に、フ
レキシブルプリント配線基板と補強材との固定、ボール
グリッドアレイ等の半導体装置に用いられる回路基板と
補強板または放熱板との固定等の構造接着用途や、部品
搬送時の仮固定等の製造プロセス上での接着用途におい
て接着剤が多く用いられるようになってきている。
【0003】こうした用途においてはフレキシブルな回
路基板にはポリイミドフィルムが用いられ、また補強材
には金属材料やガラスエポキシ板等が用いられているた
め、当該用途に用いられる接着剤には、これら材料に対
する良好な接着性が求められる。また、こうした用途で
は部品実装時にハンダ接合が行われるため、接着剤には
ハンダリフロー時に軟化・流動を起こさない程度の耐熱
性や、PCT(プレッシャアークッカーテスト,以下単
にPCTという。)処理等の湿熱雰囲気に長期間放置後
にも接着強度低下の少ないことが要求される。
【0004】従来より、このような電子部品等の接着用
途には、耐熱性を付与するための主剤であるエポキシ樹
脂およびその硬化剤の混合物に、剥離強度の向上や接着
シート類への可撓性の付与の目的で、アクリロニトリル
ブタジエンゴムやアクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂を配
合したものが用いられている。このようなエポキシ系熱
硬化型接着剤組成物は、ポリイミドフィルムに対する接
着性を有し、また耐熱性もよい。しかし、エポキシ系熱
硬化型接着剤組成物は、当該組成物中の過半数がエポキ
シ樹脂およびその硬化剤で占められていることから、貯
蔵安定性が悪く、また、PCT等の湿熱雰囲気に放置す
るとエポキシ樹脂がオーバーキュアーするためか、剥離
強度の著しい低下をきたす。
【0005】上記以外に、電子部品等の接着用途にはア
クリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系接
着剤が用いられている。アクリル系熱接着剤のベースポ
リマーとしては、通常、アルキル基の炭素数が平均2〜
14個であるアルキル(メタ)アクリレートを主成分と
し、これと凝集成分としてのアクリル酸等とを共重合し
た種々のアクリル系ポリマーが用いられている。かかる
アクリル系ポリマーを用いたアクリル系熱硬化型接着剤
は、PCT環境下でも軟化・流動を起こさず接着強度の
低下が比較的少ない。また、特開平9−316398号
公報には、アクリル系樹脂の一部をエポキシ樹脂で硬化
させることにより、貯蔵安定性が良好で、PCT環境下
でも接着強度の低下が比較的少ない接着剤が開示されて
いる。しかし、これらの接着剤はいずれもポリイミドフ
ィルムに対する接着強度が低く、またハンダリフローに
耐えうる耐熱性が十分ではなかった。
【0006】また、ポリイミドフィルムに対する接着強
度を向上させるため、たとえば、アクリル系ポリマーに
加えて粘着付与剤等の樹脂を添加した接着剤を用いる方
法も考えられる。しかし、かかる方法では、接着剤がハ
ンダリフローに耐えうる耐熱性を満足することができな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリイミド
フィルムに対する接着強度に優れ、かつ実装時のハンダ
リフローに耐えうる耐熱性を有し、PCT等の湿熱雰囲
気に放置しても接着強度の低下が少ないアクリル系接着
剤、さらには当該接着剤から形成される接着層を有する
接着シート類を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解説すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すアクリ
ル系熱硬化型接着剤により、上記目的を達成できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、イミド基含有(メ
タ)アクリレート(A)、アルキル(メタ)アクリレー
ト(B)およびエポキシ基含有モノマー(C)を含有す
るモノマー混合物を共重合して得られるアクリル系ポリ
マーを含有してなるアクリル系熱硬化型接着剤、に関す
る。
【0010】前記イミド基含有(メタ)アクリレート
(A)は、凝集力に優れ、得られるアクリル系ポリマー
に高耐熱性を付与することができ、また、アクリル系ポ
リマーにポリイミドフィルムに対する強接着性を付与す
ることができる。またアルキル(メタ)アクリレート
(B)は、アクリル系ポリマーに粘着性を付与するため
に用いられ、アルキル(メタ)アクリレート(B)の使
用割合により、アクリル系ポリマーの可撓性・柔軟性・
凝集性を調整できる。エポキシ基含有モノマー(C)
は、エポキシ基の反応性によりアクリル系ポリマーに熱
硬化性を付与し、当該ポリマーを自己架橋させることに
よりハンダ耐熱性を向上させることができる。本発明の
アクリル系ポリマーでは、かかるエポキシ基の反応には
硬化剤が特に必要とされないため、貯蔵安定性も良好で
ある。かかるアクリル系ポリマーは、比較的短時間で硬
化しうる優れた作業性を有する。
【0011】前記アクリル系熱硬化型接着剤において、
前記モノマー混合物は、イミド基含有(メタ)アクリレ
ート(A)およびアルキル(メタ)アクリレート(B)
の合計100重量部に対して、エポキシ基含有モノマー
(C)を5〜50重量部含有してなり、前記(A)と
(B)の割合が(A)5〜70重量%、(B)95〜3
0重量%であるものが好ましい。
【0012】上記割合で、イミド基含有(メタ)アクリ
レート(A)とアルキル(メタ)アクリレート(B)を
含有するモノマー混合物を共重合して得られるアクリル
系ポリマーが耐熱性と接着性などのバランスがよく好ま
しい。特に、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)
を15〜50重量%とアルキル(メタ)アクリレート
(B)を85〜50重量%の割合で含有するモノマー混
合物が好ましい。
【0013】エポキシ基含有モノマー(C)の割合は、
上記(A)と(B)の合計100重量部に対して、5〜
50重量部とするがアクリル系ポリマーに適度の架橋反
応を進行させ好ましい。硬化による架橋反応を十分に行
い、耐熱性を向上させること、また接着性を向上させう
ることからも、前記(C)の割合は10重量部以上とす
るのがより好ましい。一方、前記(C)の割合が多くな
ると硬化が進行しすぎ、架橋反応が過剰に行われると、
被着体面での剥離現象が生じるおそれがあり、貯蔵安定
性も低下する傾向があるため、前記(C)の割合は30
重量部以下とするのがより好ましい。
【0014】また、前記アクリル系熱硬化型接着剤にお
いて、モノマー混合物は、上記イミド基含有(メタ)ア
クリレート(A)、アルキル(メタ)アクリレート
(B)およびエポキシ基含有モノマー(C)他に、これ
ら(A)、(B)、(C)と共重合可能なモノマー
(D)を20重量%以下の割合で、アルキル(メタ)ア
クリレート(B)の一部に置き換えて、含有してなるも
のであってもよい。
【0015】本発明のアクリル系熱硬化型接着剤におい
て、ベースポリマーであるアクリル系ポリマーは、前記
モノマー(A)、モノマー(B)およびモノマー(C)
の他に、これらと共重合可能なモノマー(D)を共重合
成分として含有することができる。当該モノマー(D)
として各種官能基や極性基を有するものを用いることに
より、アクリル系ポリマーを改質でき、耐熱性や接着性
の改善することができる。ただし、モノマー混合物中の
モノマー(D)の割合が多くなくと、本発明の目的を損
なうおそれがあるため、モノマー(D)の前記割合は、
20重量%以下、さらには15重量%以下とするのが好
ましい。また、アクリル系ポリマーを改質するには、モ
ノマー(D)の前記割合は、1重量%以上、さらには5
重量%以上であるのが好ましい。なお、モノマー(D)
は、モノマー(B)の一部を置き換えて使用するもので
あるため、モノマー(D)を使用する場合、モノマー混
合物中のモノマー(B)とモノマー(D)の合計は、前
記モノマー(B)の含有率である95〜30重量%、さ
らには85〜50重量%とするのが好ましい。
【0016】また、前記アクリル系熱硬化型接着剤にお
いて、前記イミド基含有(メタ)アクリレート(A)
は、下記一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、
一般式(4)および一般式(5):
【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素
原子またはメチル基であり、R4 は水素原子または炭素
数1〜6のアルキル基である。また、mは1〜3の整数
である。)で表される化合物から選ばれるいずれか少な
くとも1種であるのが好ましい。かかる構造のイミド基
含有(メタ)アクリレート(A)が、アクリル系ポリマ
ーに高耐熱性を付与するうえで好ましい。
【0017】前記アクリル系熱硬化型接着剤において、
エポキシ基含有モノマー(C)が、脂環式エポキシ基を
含有するモノマーであるのが好ましい。脂環式エポキシ
基を含有するモノマーは、熱硬化時の反応性に優れる点
で好ましい。
【0018】また、前記アクリル系熱硬化型接着剤にお
いて、アクリル系ポリマーは、放射線照射によりモノマ
ー混合物を共重合して得られたものであるのが好まし
い。
【0019】アクリル系ポリマーは、前記モノマー混合
物を各種重合法により共重合することにより得られる
が、なかでも紫外線や電子線などの放射線照射によれ
ば、塊状重合が可能であり溶剤や乳化剤を必要としな
い。すなわち、放射線照射によれば、有機溶剤の残存に
よる電子部品の腐食、高温での気化膨張による膨れ、剥
がれ、ズレがなく、また乳化剤のブリードによる汚染、
接着不良、耐湿性低下などの心配がない。また、比較的
弱い強度の紫外線などを照射することによってもモノマ
ー混合物の共重合が可能なため、得られるアクリル系ポ
リマーの高分子量化、高架橋化が容易であり、凝集力の
向上による耐熱性の特に良好なアクリル系熱硬化型接着
剤(接着層)の調製(作製)が可能である。
【0020】放射線照射によりモノマー混合物を共重合
して得られる前記アクリル系ポリマーは、モノマー混合
物とともに、架橋剤を共重合したものであることが好ま
しい。
【0021】また、前記アクリル系熱硬化型接着剤は、
ベースポリマーであるアクリル系ポリマーに加えて、架
橋剤を含有してなるものであるのが好ましい。
【0022】アクリル系ポリマーまたはアクリル系熱硬
化型接着剤中に、架橋成分を含有することにより、接着
剤の保持特性を向上させうる。
【0023】また、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤
は、さらに、無機フィラーを含有してなることが好まし
い。
【0024】熱硬化型接着剤に無機フィラーを含有させ
ることにより、接着剤組成物バルクの低吸水化、線膨張
率の制御、熱伝導率増大による接着時間・硬化時間の短
縮、加工性等を向上させることができる。
【0025】前記無機フィラーを含有してなるアクリル
系熱硬化型接着剤において、無機フィラーは、アクリル
系熱硬化型接着剤中の有機接着成分(アクリル系ポリマ
ー、架橋剤)の合計100重量部に対して、10〜20
0重量部を含有してなることが好ましい。
【0026】無機フィラーによる、吸水率低下、線膨張
率の制御をより有効に発揮するには、無機フィラーの前
記使用量は10重量部以上とするのが好ましく、さらに
は30重量とするのがより好ましい。また、無機フィラ
ーの前記使用量が多くなると、接着性が阻害され、特に
高温下での接着力が大きく低下し、接着固定力に乏しく
なるおそれがあるため、無機フィラーの前記使用量は2
00重量部以下、さらには100重量部以下とするのが
より好ましい。
【0027】さらに、本発明は、基材の片面または両面
に、前記アクリル系熱硬化型接着剤から形成される接着
層を有する接着シート類、に関する。
【0028】前記本発明のアクリル系熱硬化型接着剤を
接着層として有する接着シート類は、ポリイミドフィル
ムに対する良好な接着強度を有し、またハンダリフロー
に耐えうる耐熱性を有するものであり、電子部品等の接
着シート類として有用である。
【0029】
【発明の実施の形態】イミド基含有(メタ)アクリレー
ト(A)は、前記一般式(1)〜(5)で示される通り
であり、その具体例として、たとえば、N−アクリロイ
ルオキシエチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル
イミド(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO
−1428)、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒ
ドロフタルイミド(東亜合成(株)製,商品名:アロニ
ックスTO−1429)、N−アクリロイルオキシエチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド(東亜
合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1534)
等が市販品として入手可能である。イミド基含有(メ
タ)アクリレート(A)は、1種または2種以上を用い
ることができる。なお、本発明において、(メタ)アク
リレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレ
ートをいい、以下(メタ)とは同様の意味である。
【0030】また、アルキル(メタ)アクリレート
(B)としては、たとえば、アルキル基の炭素数1〜1
4程度のアルキル(メタ)アクリレートがあげられる。
また、アルキル基は直鎖、分岐鎖のいずれであってもよ
い。アルキル(メタ)アクリレート(B)の具体例とし
ては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニ
ル(メタ)アクリレート、デシルル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート等がその代表として
あげられる。これらは1種または2種以上を用いること
ができる。
【0031】エポキシ基含有モノマー(C)は、脂肪族
系または脂環式のエポキシ基含有モノマーがあげられ
る。脂肪族系のエポキシ基含有モノマーとしては、グリ
シジル(メタ)アクリレート等があげられる。脂環式の
エポキシ基含有モノマーとしては、ダイセル化学 (株)
製のサイクロマーM−100,A−200(いずれも商
品名)が市販品として入手できる。なお、前述の通り、
エポキシ基含有モノマー(C)としては脂環式のエポキ
シ基含有モノマーが好ましい。
【0032】また、前記モノマー(A)、(B)および
(C)と共重合可能なモノマー(D)としては、各種モ
ノマーを例示できる。共重合可能なモノマー(D)の具
体例としては、たとえば、(メタ)アクリル酸、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート、シアノアルキル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、置換
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、
(メタ)アクリロニトリル、2−メトキシエチル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、(メタ)アクリロイル
モルフォリンなどがあげられ、その目的に応じて1種ま
たは2種以上を使用することができる。
【0033】アクリル系ポリマーは、前記モノマー
(A)、(B)および(C)さらには必要に応じて含有
される前記モノマー(D)を含有するモノマー混合物を
共重合することにより得られる。重合方式はモノマー混
合物の付加重合を進行させうる溶液重合法、乳化重合法
や電子線ないし紫外線等の放射線による光重合法、さら
にはこれらの各方法の併用法を任意に採用できる。前記
アクリル系ポリマーは、接着剤に含有されていればよ
く、基材への塗工前に重合は完了している必要はない。
光重合法を採用する場合には、モノマー混合物を基材上
に塗工し、硬化させることにより基材上でアクリル系ポ
リマーを直接形成することもでき、基材への塗工性を向
上させるためにモノマー混合物を部分的に光重合してポ
リマー化して増粘させたものを基材上に塗工し、さらに
これを光重合することもできる。
【0034】なお、前記共重合にあたっては、重合形式
に応じた適宜の開始剤が用いられる。たとえば、溶液重
合法、乳化重合法では熱重合開始剤や過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過酸化水素など、それらと還元剤
を併用したレドックス系開始剤などが用いられる。熱重
合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブ
チルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチ
ル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ
ネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、
(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシ
ド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキ
シドなどの有機過酸化物、2,2´−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニ
トリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン1−カル
ボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメ
チル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2
´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4´
−アゾビス(4−シアノパレック酸)、2,2´−アゾ
ビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,
2´−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)
プロパン〕などのアゾ系化合物などがあげられる。
【0035】また、光重合法では、電子線を用いる場合
には特に開始剤は必要ではないが、紫外線等を用いる場
合には、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、アントラキ
ノン系、キサントン系、チオキサントン系、ケタール系
等の各種の光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤の
具体例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒ
ドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、メトキ
シアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルエニルケトン、2−メチ
ル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モル
ホリノプロパン−1などのアセトフェノン系化合物、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、アニゾインメチルエーテルなどのベンゾインエー
テル系化合物、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフ
ェノンなどのα−ケトール系化合物、ベンジルジメチル
ケタールなどのケタール系化合物、2−ナフタレンスル
ホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド系化合
物、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o
−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム
系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,
3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3
´,4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニ
ル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物など
があげられる。
【0036】アクリル系ポリマーの調製を光重合で行う
場合には、架橋剤として、エチレン性不飽和二重結合を
少なくとも2個以上有する反応性希釈剤を用いることが
できる。かかる架橋剤(反応性希釈剤)としては、たと
えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ぺンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、1、2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート
などの多官能性(メタ)アクリレートや、多官能性ビニ
ルエーテル等があげられる。かかる架橋剤(反応性希釈
剤)は、前記モノマー混合物またはこれらの部分重合物
に含有させることができる。
【0037】本発明のアクリル系熱硬化型接着剤は、前
記アクリル系ポリマーからなるベースポリマーに加えて
架橋剤を含有しうる。架橋剤として、イソシアネート系
化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物のよう
な公知の架橋剤があげられる。なお、ベースポリマー
は、前記架橋剤の官能基と反応性を有する官能基を有す
るモノマーをモノマー(D)として共重合したものが好
ましい。
【0038】これら架橋剤の使用量は特に制限されない
が、架橋剤の使用量が多くなると、接着シート類に形成
される接着層の弾性率が高くなる傾向があり、接着不良
等の接着性の低下を引き起こすおそれがあるため、架橋
剤の使用量は、前記アクリル系ポリマー(光重合させる
場合には、前記モノマー混合物またはこれらの部分重合
物の場合を含む)100重量部に対して、5重量部以
下、さらには3重量部以下とするのが好ましい。一方、
架橋剤による保持特性の向上効果を得るには、架橋剤の
使用量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対し
て、0. 05重量部以上、さらには、0.1重量部以上
とするのが好ましい。
【0039】前記アクリル系熱硬化型接着剤には、無機
フィラーを添加することができる。無機フィラーの種類
は特に制限されないが、その一例として、シリカ粉末、
アルミナ、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、酸化チ
タンなどがあげられる。このような無機フィラーは、
0. 5〜250μm、好ましくは1〜100μm、より
好ましくは5〜30μmの平均粒子径を有しているのが
よい。粒子形状は特に制限されず、球状、針状、フレー
ク状、スター状などのいかなる形状でも良い。形状の選
択は、最終的な接着剤組成物のレオロジカルな性質によ
って適宜に決定される。
【0040】また、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤
には、シリコーンゴム粒子等の有機フィラー、可塑剤、
顔料、老化防止剤、シランカップリング剤などの公知の
各種の添加剤を、必要により添加することができる。特
にシランカップリング剤は無機フィラーとエポキシ樹脂
等の接着剤内部凝集力を向上させる上で有用である。
【0041】なお、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤
には、任意成分として、エポキシ樹脂の硬化剤として知
られるイミダゾール、ジシアンジアミド、ポリアミンな
どの一般の硬化剤を添加する必要はないが、アクリル系
ポリマーの有するエポキシ基による架橋が実質的に進行
せず、接着剤の貯蔵安定性を大きく損なうおそれのない
範囲で使用することもできる。
【0042】本発明の接着シート類は、基材上に、本発
明のアクリル系熱硬化型接着剤を塗布することにより、
従来公知の感圧性接着テープの形成方法に準じた方式に
て、接着層を形成することにより作製される。すなわ
ち、アクリル系熱硬化型接着剤が溶液の場合には、加熱
して溶剤を除去する。また、必要に応じ、架橋剤とし
て、イソシアネート系化合物を含有する場合には、加熱
等により架橋処理する方式や、架橋剤として反応性希釈
剤を用いる場合には、紫外線照射による硬化処理方式等
が施される。このようにして製造される接着シート類の
接着層は、通常、厚さ20〜100μm程度とするのが
好ましい。
【0043】前記基材としては、たとえば、基材として
は、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、ポリアミド
イミド、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエステルフィルム、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの合成樹
脂フィルムまたはその多孔質フィルム、また不織布、ス
チールウール等の樹脂及び金属繊維基材などの非剥離性
基材を用いることができるほか、剥離紙などの剥離性基
材を使用することができる。基材として剥離性基材を用
いる場合には、当該基材上に形成した接着層を上記非剥
離性基材の上に転写することもできる。
【0044】この接着シート類には、基材の片面または
両面に接着層設けることができる。また、得られた接着
シート類はシート状やテープ状などとして使用すること
ができる。
【0045】
【実施例】以下に、本発明を実施例をあげて、より具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中、部、%は特記ない限りいず
れも重量基準である。
【0046】実施例1 (アクリル系熱硬化型接着剤の調製)冷却管、窒素導入
管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒とし
て酢酸エチル300部、モノマーとしてイミド基含有ア
クリレート(東亜合成(株)製,商品名:アロニックス
TO−1429)20部、エチルアクリレート65部、
脂環式エポキシ基含有アクリレート(ダイセル化学株式
会社製, 商品名:サイクロマーA200)14部および
アクリル酸1部、さらに開始剤として過酸化ベンゾイル
0. 3部を入れて窒素気流中で重合処理し、固形分約3
0%のアクリル系ポリマーの溶液を得た。上記溶液10
0部(固形分)に、多官能イソシアネート系架橋剤(日
本ポリウレタン社製,商品名:コロネートL)3部を均
一に混合し、アクリル系熱硬化型接着剤の溶液を調製し
た。
【0047】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
溶液を、剥離基材(シリコーン処理したポリエチレンテ
レフタレートフィルム;以下、剥離基材は同様のものを
使用。)上に塗布した後、130℃で5分間、乾燥処理
して厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作
製した。
【0048】実施例2 (アクリル系熱硬化型接着剤の調製)モノマーとしてイ
ミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:
アロニックスTO−1429)20部、エチルアクリレ
ート65部および脂環式エポキシ基含有アクリレート
(ダイセル化学株式会社製, 商品名:サイクロマーA2
00)15部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン0.1部を、四つ口フラスコに
投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合
物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、
粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合し
たシロップ100部に、架橋剤として1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重
合性のアクリル系熱硬化型接着剤を調製した。
【0049】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫
外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を
形成し、接着シートを作製した。
【0050】実施例3 実施例2において、イミド基含有アクリレート(東亜合
成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)の
代わりに、イミド基含有アクリレート(東亜合成(株)
製,商品名:アロニックスTO−1428)を用いた以
外は、実施例2と同様にして光重合性のアクリル系熱硬
化型接着剤を調製し、また実施例2と同様にして厚さ5
0μmの接着剤層を有する接着シートを作製した。
【0051】実施例4 (アクリル系熱硬化型接着剤の調製)モノマーとしてイ
ミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:
アロニックスTO−1429)20部、エチルアクリレ
ート70部および脂環式エポキシ基含有メタクリレート
(ダイセル化学株式会社製, 商品名:サイクロマーM1
00)10部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン0.5部を、四つ口フラスコに
投入し、窒索雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合
物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、
粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合し
たシロップ100部に、架橋剤としてトリメチロールプ
ロパントリアクリレート0.2部を均一に混合し、光重
合性のアクリル系熱硬化型接着剤を調製した。
【0052】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫
外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を
形成し、接着シートを作製した。
【0053】比較例1 (アクリル系接着剤の調製)冷却管、窒素導入管、温度
計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エ
チル300部、モノマーとしてエチルアクリレート85
部、脂環式エポキシ基含有アクリレート(ダイセル化学
株式会社製, 商品名:サイクロマーA200)14部お
よびアクリル酸1部、さらに開始剤として過酸化ベンゾ
イル0. 3部を入れて窒素気流中で重合処理し、固形分
約30%のアクリル系ポリマーの溶液を得た。上記溶液
100部(固形分)に、多官能イソシアネート系架橋剤
(日本ポリウレタン社製,商品名:コロネートL)3部
を均一に混合し、アクリル系接着剤の溶液を調製した。
【0054】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
溶液を、剥離基材上に塗布した後、130℃で5分間、
乾燥処理して厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シ
ートを作製した。
【0055】比較例2 (アクリル系接着剤の調製)モノマーとしてブチルアク
リレート90部およびアクリル酸10部、開始剤として
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.
05部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫
外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的
に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロ
ップを得た。この部分重合したシロップ100部に、架
橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
0.3部、さらにエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ
(株)製,商品名:エピコート828)10部を均一に
混合し、光重合性のアクリル系接着剤を調製した。
【0056】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫
外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を
形成し、接着シートを作製した。
【0057】比較例3 (エポキシ系接着剤の調製)メチルエチルケトン300
部に、アクリロニトリルブタジエンゴム(JSR(株)
製,商品名:PNR−1)20部、エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ(株)製,商品名:YX−4000)4
1部、フェノール樹脂(荒川化学工業 (株)製,商品
名:タマノルP−180)35部および硬化触媒(旭チ
バ (株)製,商品名:ノバキュアーHX−3941H
P)4部を溶解し、硬化型接着剤溶液を調製した。
【0058】(接着シートの作製)次いで、前記接着剤
溶液を、剥離基材上に塗布した後、130℃で5分間、
乾燥処理して厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シ
ートを作製した。
【0059】(評価試験)実施例および比較例で得られ
た接着シートを以下の評価に供した。結果を表1に示
す。
【0060】<初期剥離接着強度>幅10mm、長さ5
0mmに切断した接着シートを、厚さが75μmのポリ
イミドフィルム(宇部興産(株)製:商品名ユーピッレ
クス75S)にハンドローラーにて貼り合せた後、剥離
基材を除去したものを、被着体であるSUS304BA
にラミネーター(温度:100℃、圧力:5kg/c
m、速度:2m/分)で貼り合せた。この試験片を15
0℃の熱風オーブン中で1時間硬化した後、温度23
℃、湿度65%RHの雰囲気条件で30分放置後、引張
り速度50mm/分で90°方向に引張り、その中心値
を初期剥離接着強度(N/10mm)とした。
【0061】<PET後剥離接着強度>初期剥離接着強
度試験と同様にして試験片を作成し、試験片を150℃
の熱風オーブン中で1時間硬化した後、PCT(121
度、2気圧、168時間)に投入した後、温度23℃、
湿度65%RHの雰囲気条件で30分放置後、引張り速
度50mm/分で90°方向に引張り、その中心値をP
ET後剥離接着強度(N/10mm)とした。
【0062】<耐熱性>接着シートを、厚さが75μm
のポリイミドフィルム(宇部興産(株)社製:ユーピッ
レクス75S)にラミネーター(温度:100℃、圧
力:5kg/cm、速度:2m/分)で貼り合せた後、
これを30mm角のSUS304にプレス機(温度:1
50℃、時間:1秒、圧力5kg/cm2 )で貼り合せ
た。このサンプルを150℃で1時間加熱処理した後、
温度60℃、湿度90%RHの加湿条件に168時間放
置後、SUS304面をホットプレート上に放置し、6
0秒間処理した。処理後の接着層面の状態を目視で観察
し、接着層の発泡及び剥がれの有無を目視で、○:変化
・異常なし、×:変化・異常あり、の基準で評価した。
【0063】
【表1】 表1の結果から、本発明の実施例1〜4の接着シート
は、初期接着剥離強度、耐熱性ともに優れ、PCT処理
後の剥離強度の低下も少ないことを認められる。
【0064】これに対して、比較例1、2で示される接
着シートは、アクリル系ポリマーをベースポリマーとし
ており、PCT処理後の剥離強度の低下は少ないが、ポ
リイミドフィルムに対する接着性が低く、耐熱性も不十
分である。比較例3で示される接着シートはアクリロニ
トリルブタジエンを用いたエポキシ系接着剤であり、初
期接着強度、耐熱性には優れているが、PCT処理後の
剥離強度の低下が著しく、電子部品等の固定分野におい
て、接着シートとして機能しえるものではない。
【0065】次いで、実施例1〜4および比較例3の各
接着シートについて、貯蔵安定性試験を行った。貯蔵安
定性試験は、各接着シートを温度23℃、湿度 65%R
Hの雰囲気条件で90日間貯蔵した後、上記と同様にし
て初期剥離接着強度および耐熱性の試験に供し評価し
た。その結果、実施例1〜4の各接着シートは、両特性
とも貯蔵前と殆ど変わりなかった。これに対し、比較例
3の接着シートは両特性とも大きく低下した。
【0066】
【発明の効果】本発明のアクリル系熱硬化型接着剤およ
び接着シート類は、比較的短時間で硬化しうる優れた作
業性を有する。また、ポリイミドフィルムに対する接着
強度に優れ、実装時のハンダリフロー工程等の200℃
以上の高温領域に耐えうる耐熱性を有し、剥離等の接着
異常が生じない。またPCT等の湿熱雰囲気に放置して
も接着強度の低下が少なく、実質的に硬化剤を含有して
いないため貯蔵安定性も良好である。このように本発明
によれば信頼性に優れた電子部品固定用熱硬化型接着シ
ートと提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥野 敏光 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AA13 AB05 AB06 CA04 CA06 CA08 CC02 CE01 DB01 DB02 EA01 EA04 FA05 FA08 4J040 DF041 DF051 DF061 EC041 EC091 GA17 GA20 GA22 HA136 HA196 HA306 JA03 JB02 KA16 KA17 KA23 KA42 LA06 LA08 MA02 MA10 NA20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イミド基含有(メタ)アクリレート
    (A)、アルキル(メタ)アクリレート(B)およびエ
    ポキシ基含有モノマー(C)を含有するモノマー混合物
    を共重合して得られるアクリル系ポリマーを含有してな
    るアクリル系熱硬化型接着剤。
  2. 【請求項2】 モノマー混合物が、イミド基含有(メ
    タ)アクリレート(A)およびアルキル(メタ)アクリ
    レート(B)の合計100重量部に対して、エポキシ基
    含有モノマー(C)を5〜50重量部含有してなり、前
    記(A)と(B)の割合が(A)5〜70重量%、
    (B)95〜30重量%である請求項1記載のアクリル
    系熱硬化型接着剤。
  3. 【請求項3】 モノマー混合物として、共重合可能なモ
    ノマー(D)を20重量%以下の割合で、アルキル(メ
    タ)アクリレート(B)の一部に置き換えて、含有して
    なる請求項1または2記載のアクリル系熱硬化型接着
    剤。
  4. 【請求項4】 イミド基含有(メタ)アクリレート
    (A)が、下記一般式(1)、一般式(2)、一般式
    (3)、一般式(4)および一般式(5): 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素
    原子またはメチル基であり、R4 は水素原子または炭素
    数1〜6のアルキル基である。また、mは1〜3の整数
    である。)で表される化合物から選ばれるいずれか少な
    くとも1種である請求項1、2または3記載のアクリル
    系熱硬化型接着剤。
  5. 【請求項5】 エポキシ基含有モノマー(C)が、脂環
    式エポキシ基を含有するモノマーである請求項1〜4の
    いずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤。
  6. 【請求項6】 アクリル系ポリマーが、放射線照射によ
    りモノマー混合物を共重合して得られたものである請求
    項1〜5のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着
    剤。
  7. 【請求項7】 アクリル系ポリマーが、モノマー混合物
    とともに、架橋剤を共重合したものである請求項6記載
    のアクリル系熱硬化型接着剤。
  8. 【請求項8】 アクリル系ポリマーに加えて、架橋剤を
    含有してなる請求項1〜7のいずれかに記載のアクリル
    系熱硬化型接着剤。
  9. 【請求項9】 さらに、無機フィラーを含有してなるこ
    とを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアクリ
    ル系熱硬化型接着剤。
  10. 【請求項10】 有機接着成分の合計100重量部に対
    して、無機フィラー10〜200重量部を含有してなる
    ことを特徴とする請求項9記載のアクリル系熱硬化型接
    着剤。
  11. 【請求項11】 基材の片面または両面に、請求項1〜
    10のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤から
    形成される接着層を有する接着シート類。
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