JP4535410B2 - アクリル系熱硬化型接着剤組成物および接着シート類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系熱硬化型接着剤組成物および接着シート類に関する。本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物および接着シート類は、特に、IC等の電子部品等を構成する金属等の補強材と、ポリイミドフイルム等のフレキシブルプリント配線板に用いる耐熱フィルムとの接着に有利に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
電子部品等の固定用途において、信頼性の向上目的で、各種接着剤が使用されている。特に、フレキシブルプリント配線基板と補強材との固定、ボールグリッドアレイ等の半導体装置に用いられる回路基板と補強板または放熱板との固定等の構造接着用途や、部品搬送時の仮固定等の製造プロセス上での接着用途において接着剤が多く用いられるようになってきている。
【0003】
こうした用途においてはフレキシブルな回路基板にはポリイミドフィルムが用いられ、また補強材には金属材料やガラスエポキシ板等が用いられているため、当該用途に用いられる接着剤には、これら材料に対する良好な接着性が求められる。また、こうした用途では部品実装時にハンダ接合が行われるため、接着剤にはハンダリフロー時に軟化・流動を起こさない程度の高耐熱性が要求される。また、電子機器の小型化に伴い、接着面積は微少化傾向にあり、こうした微少面積の接着では、外観上の問題、電子部品の機能低下の問題等より、接着剤の流動性の制御(糊はみ出し)が非常に重要である。
【0004】
従来より、このような電子部品等の接着用途には、電子部品等の接着用途に向けて加熱処理により硬化させることができる熱硬化型の接着シートが提案されている。たとえば、特公平3−44592号公報、特公平7−15090号公報には、単官能アクリル系モノマーにエポキシ樹脂およびその硬化剤を加えてなる光重合組成物に、紫外線照射によりアクリルモノマーを重合した熱硬化性粘接着剤組成物が提案されている。しかし、このような熱硬化性接着剤組成物は、金属板やガラスエポキシ板等への接着性は優れているが、ポリイミドフィルムに対する接着性が不十分であった。
【0005】
また、前記提案に係るものは、いずれも光重合性組成物中にイミダゾール、ジシアンジアミド、ポリアミンなどの硬化剤が含まれており、硬化剤はエポキシ基との硬化反応を起こさせるものである。この場合、光重合前または後の貯蔵時に上記の硬化反応が徐々に進行し、これに伴い接着特性などが低下するおそれがあった。このように上記提案の熱硬化型粘接着剤組成物は貯蔵安定性という点で難があった。さらに、光重合で生成するアクリル系ポリマーとエポキシ樹脂が硬化後も架橋結合していない為、耐熱性も不十分であった。
【0006】
さらには、特公平3−44592号公報においては、硬化成分として多量のエポキシ樹脂を使用する為、プレス接着時等に未反応の低分子量のエポキシ樹脂が流れ出し(糊はみ出し)、外観異常等の不具合を起こすという問題もあった。
【0007】
その他、アクリル系ポリマーとして、粘着シートで一般的に使用されるアルキル基の炭素数が平均2〜14個である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これに耐熱性を付与するために各種高Tgモノマーを共重合させたものに、エポキシ樹脂を加えた系では、金属材料への接着性、耐熱性に優れた接着シートの作成は可能であったが、ポリイミドフィルムヘの接着性は不十分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ポリイミドフィルムに対する接着強度に優れ、かつ実装時のハンダリフローに耐えうる耐熱性を有し、接着時に樹脂の流れ出し等による外観異常が無いアクリル系熱硬化型接着剤、さらには当該接着剤から形成される接着層を有する接着シート類を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解説すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示すアクリル系熱硬化型接着剤組成物により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)、アルキル(メタ)アクリレート(B)およびエポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)を含有するモノマー混合物を共重合して得られるアクリル系ポリマー、ならびにエポキシ樹脂を含有してなるアクリル系熱硬化型接着剤組成物、に関する。
【0011】
前記イミド基含有(メタ)アクリレート(A)は、凝集力に優れ、得られるアクリル系ポリマーに高耐熱性を付与することができ、また、アクリル系ポリマーにポリイミドフィルムに対する強接着性を付与することができる。またアルキル(メタ)アクリレート(B)は、アクリル系ポリマーに粘着性を付与するために用いられ、アルキル(メタ)アクリレート(B)の使用割合により、アクリル系ポリマーの可撓性・柔軟性・凝集性を調整できる。エポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)は、アクリル系ポリマーに熱硬化性成分であるエポキシ樹脂の有するエポキシ基との反応性を有する官能基を導入でき、硬化時にエポキシ樹脂とアクリル系樹脂の架橋反応が進行し、耐熱性をより向上させることができる。本発明の接着剤組成物では、かかるエポキシ基の反応には硬化剤が特に必要とされないため、貯蔵安定性も良好である。かかる接着剤組成物は、比較的短時間で硬化しうる優れた作業性を有する。
【0012】
前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、エポキシ樹脂5〜30重量部を含有してなるように調製したものが好ましい。
【0013】
エポキシ樹脂との架橋反応を進行させ耐熱性を十分に向上させるには、エポキシ樹脂は5重量部以上とするのが好ましい。一方、エポキシ樹脂が多くなると、プレス接着時、樹脂が流れ出し外観異常を引き起こすおそれがあり、また硬化物が過剰に架橋して、被着体面での剥離現象が起こり、貯蔵安定性も低下するおそれがあることから、エポキシ樹脂は30重量部以下、さらには20重量部以下とするのが好ましい。
【0014】
前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物において、前記モノマー混合物は、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)5〜60重量%、アルキル(メタ)アクリレート(B)15〜94重量%およびエポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)1〜25重量%含有してなるものが好ましい。
【0015】
上記割合で、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)、アルキル(メタ)アクリレート(B)および官能基含有モノマー(C)を含有するモノマー混合物を共重合して得られるアクリル系ポリマーが耐熱性と接着性などのバランスがよく好ましい。特に、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)を15〜45重量%、アルキル(メタ)アクリレート(B)を50〜65重量%、および官能基含有モノマー(C)を5〜20重量%の割合で含有するモノマー混合物が好ましい。
【0016】
また、前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物において、前記イミド基含有(メタ)アクリレート(A)は、下記一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)および一般式(5):
【化2】
(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、R4 は水素原子または炭素数1〜6のアルキル基である。また、mは1〜3の整数である。)で表される化合物から選ばれるいずれか少なくとも1種であるのが好ましい。かかる構造のイミド基含有(メタ)アクリレート(A)が、アクリル系ポリマーに高耐熱性を付与するうえで好ましい。
【0017】
前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物において、エポキシ基と反応性を有する官能基が、カルボキシル基、水酸基およびエポキシ基から選ばれるいずれか少なくとも1種であるのが好ましい。
【0018】
エポキシ基と反応性を有する官能基のなかでも、前記官能基が、エポキシ基との適度の反応性を有し良好である。なお、一級または二級アミノ基含有モノマーはエポキシ基との反応性に富み、貯蔵安定性を大きく低下させうるため使用し難い。
【0019】
また、前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物において、アクリル系ポリマーは、放射線照射によりモノマー混合物を共重合して得られたものであるのが好ましい。
【0020】
アクリル系ポリマーは、前記モノマー混合物を各種重合法により共重合することにより得られるが、なかでも紫外線や電子線などの放射線照射によれば、塊状重合が可能であり溶剤や乳化剤を必要としない。すなわち、放射線照射によれば、有機溶剤の残存による電子部品の腐食、高温での気化膨張による膨れ、剥がれ、ズレがなく、また乳化剤のブリードによる汚染、接着不良、耐湿性低下などの心配がない。また、比較的弱い強度の紫外線などを照射することによってもモノマー混合物の共重合が可能なため、得られるアクリル系ポリマーの高分子量化、高架橋化が容易であり、凝集力の向上による耐熱性の特に良好なアクリル系熱硬化型接着剤組成物(接着層)の調製(作製)が可能である。
【0021】
放射線照射によりモノマー混合物を共重合して得られる前記アクリル系ポリマーは、モノマー混合物とともに、架橋剤を共重合したものであることが好ましい。
【0022】
また、前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物は、ベースポリマーであるアクリル系ポリマーに加えて、架橋剤を含有してなるものであるのが好ましい。
【0023】
アクリル系ポリマーまたはアクリル系熱硬化型接着剤組成物中に、架橋成分を含有することにより、接着剤の保持特性を向上させうる。
【0024】
また、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物は、さらに、無機フィラーを含有してなることが好ましい。
【0025】
熱硬化型接着剤組成物に無機フィラーを含有させることにより、接着剤組成物バルクの低吸水化、線膨張率の制御、熱伝導率増大による接着時間・硬化時間の短縮、加工性等を向上させることができる。
【0026】
前記無機フィラーを含有してなるアクリル系熱硬化型接着剤組成物において、無機フィラーは、アクリル系熱硬化型接着剤組成物中の有機接着成分(アクリル系ポリマー、エポキシ樹脂、架橋剤)の合計100重量部に対して、10〜200重量部を含有してなることが好ましい。
【0027】
無機フィラーによる、吸水率低下、線膨張率の制御をより有効に発揮するには、無機フィラーの前記使用量は10重量部以上とするのが好ましく、さらには30重量とするのがより好ましい。また、無機フィラーの前記使用量が多くなると、接着性が阻害され、特に高温下での接着力が大きく低下し、接着固定力に乏しくなるおそれがあるため、無機フィラーの前記使用量は200重量部以下、さらには100重量部以下とするのがより好ましい。
【0028】
さらに、本発明は、基材の片面または両面に、前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物から形成される接着層を有する接着シート類、に関する。
【0029】
前記本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を接着層として有する接着シート類は、ポリイミドフィルムに対する良好な接着強度を有し、またハンダリフローに耐えうる耐熱性を有するものであり、電子部品等の接着シート類として有用である。
【0030】
【発明の実施の形態】
イミド基含有(メタ)アクリレート(A)は、前記一般式(1)〜(5)で示される通りであり、その具体例として、たとえば、N−アクリロイルオキシエチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタルイミド(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1428)、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)、N−アクリロイルオキシエチル−3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1534)等が市販品として入手可能である。イミド基含有(メタ)アクリレート(A)は、1種または2種以上を用いることができる。なお、本発明において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよび/またはメタクリレートをいい、以下(メタ)とは同様の意味である。
【0031】
また、アルキル(メタ)アクリレート(B)としては、たとえば、アルキル基の炭素数1〜14程度のアルキル(メタ)アクリレートがあげられる。また、アルキル基は直鎖、分岐鎖のいずれであってもよい。アルキル(メタ)アクリレート(B)の具体例としては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシルル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等がその代表例としてあげられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
【0032】
前記エポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)としては、カルボキシル基含有モノマー、水酸基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー等があげられる。
【0033】
カルボキシル基含有モノマーとしては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート等がその代表例としてあげられ、水酸基含有モノマーとしては、たとえば、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等がその代表例としてあげられ、エポキシ基含有モノマーとしては、たとえば、グリシジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリレート等がその代表例としてあげられる。
【0034】
その他、ベースポリマーであるアクリル系ポリマーは、前記モノマー(A)、モノマー(B)およびモノマー(C)の他に、これらと共重合可能なモノマー(D)を共重合成分として含有することができる。当該モノマー(D)としてエポキシ基と反応性を有しない各種官能基や極性基を有するものを用いることにより、アクリル系ポリマーを改質でき、耐熱性や接着性の改善することができる。任意モノマー(D)としては、たとえば、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、イソボロニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリルアミド類等があげられる。ただし、モノマー混合物中のモノマー(D)の割合が多くなくと、本発明の目的を損なうおそれがあるため、モノマー(D)の前記割合は、30重量%以下、さらには20重量%以下とするのが好ましい。モノマー(D)はモノマー(B)の一部を置き換えて使用することができる。
【0035】
アクリル系ポリマーは、前記モノマー(A)、(B)および(C)さらには必要に応じて含有される前記モノマー(D)を含有するモノマー混合物を共重合することにより得られる。重合方式はモノマー混合物の付加重合を進行させうる溶液重合法、乳化重合法や電子線ないし紫外線等の放射線による光重合法、さらにはこれらの各方法の併用法を任意に採用できる。前記アクリル系ポリマーは、接着剤に含有されていればよく、基材への塗工前に重合は完了している必要はない。光重合法を採用する場合には、モノマー混合物を基材上に塗工し、硬化させることにより基材上でアクリル系ポリマーを直接形成することもでき、基材への塗工性を向上させるためにモノマー混合物を部分的に光重合してポリマー化して増粘させたものを基材上に塗工し、さらにこれを光重合することもできる。
【0036】
なお、前記共重合にあたっては、重合形式に応じた適宜の開始剤が用いられる。たとえば、溶液重合法、乳化重合法では熱重合開始剤や過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素など、それらと還元剤を併用したレドックス系開始剤などが用いられる。熱重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4´−アゾビス(4−シアノパレック酸)、2,2´−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2´−アゾビス〔2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕などのアゾ系化合物などがあげられる。
【0037】
また、光重合法では、電子線を用いる場合には特に開始剤は必要ではないが、紫外線等を用いる場合には、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、キサントン系、チオキサントン系、ケタール系等の各種の光重合開始剤が用いられる。光重合開始剤の具体例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルエニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1などのアセトフェノン系化合物、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニゾインメチルエーテルなどのベンゾインエーテル系化合物、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどのα−ケトール系化合物、ベンジルジメチルケタールなどのケタール系化合物、2−ナフタレンスルホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド系化合物、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物などがあげられる。
【0038】
アクリル系ポリマーの調製を光重合で行う場合には、架橋剤として、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2個以上有する反応性希釈剤を用いることができる。かかる架橋剤(反応性希釈剤)としては、たとえば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ぺンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1、2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレートや、多官能性ビニルエーテル等があげられる。かかる架橋剤(反応性希釈剤)は、前記モノマー混合物またはこれらの部分重合物に含有させることができる。
【0039】
本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物は、前記アクリル系ポリマーからなるベースポリマーに加えて架橋剤を含有しうる。架橋剤として、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物のような公知の架橋剤があげられる。
【0040】
これら架橋剤の使用量は特に制限されないが、架橋剤の使用量が多くなると、接着シート類に形成される接着層の弾性率が高くなる傾向があり、接着不良等の接着性の低下を引き起こすおそれがあるため、架橋剤の使用量は、前記アクリル系ポリマー(光重合させる場合には、前記モノマー混合物またはこれらの部分重合物の場合を含む)100重量部に対して、5重量部以下、さらには3重量部以下とするのが好ましい。一方、架橋剤による保持特性の向上効果を得るには、架橋剤の使用量は、前記アクリル系ポリマー100重量部に対して、0. 05重量部以上、さらには、0.1重量部以上とするのが好ましい。
【0041】
エポキシ樹脂としては、分子内に2個以上のエポキシ基を含有する各種化合物を例示できる。たとえば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、フェノリック系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル系エポキシ樹脂などがあげられる。また、エポキシ樹脂は、エポキシ当量や官能基数に応じて適宜に決定することができるが、耐熱性の観点よりエポキシ当量500以下のものが好適に用いられる。
【0042】
前記アクリル系熱硬化型接着剤組成物には、無機フィラーを添加することができる。無機フィラーの種類は特に制限されないが、その一例として、シリカ粉末、アルミナ、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、酸化チタンなどがあげられる。このような無機フィラーは、0. 5〜250μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜30μmの平均粒子径を有しているのがよい。粒子形状は特に制限されず、球状、針状、フレーク状、スター状などのいかなる形状でも良い。形状の選択は、最終的な接着剤組成物のレオロジカルな性質によって適宜に決定される。
【0043】
また、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物には、シリコーンゴム粒子等の有機フィラー、可塑剤、顔料、老化防止剤、シランカップリング剤などの公知の各種の添加剤を、必要により添加することができる。特にシランカップリング剤は無機フィラーとエポキシ樹脂等の接着剤内部凝集力を向上させる上で有用である。
【0044】
なお、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物には、任意成分として、エポキシ樹脂の硬化剤として知られるイミダゾール、ジシアンジアミド、ポリアミンなどの一般の硬化剤を添加する必要はないが、アクリル系ポリマーとエポキシ樹脂の架橋が実質的に進行せず、接着剤の貯蔵安定性を大きく損なうおそれのない範囲で使用することもできる。
【0045】
本発明の接着シート類は、基材上に、本発明のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を塗布することにより、従来公知の感圧性接着テープの形成方法に準じた方式にて、接着層を形成することにより作製される。すなわち、アクリル系熱硬化型接着剤組成物が溶液の場合には、加熱して溶剤を除去する。また、必要に応じ、架橋剤として、イソシアネート系化合物を含有する場合には、加熱等により架橋処理する方式や、架橋剤として反応性希釈剤を用いる場合には、紫外線照射による硬化処理方式等が施される。このようにして製造される接着シート類の接着層は、通常、厚さ20〜100μm程度とするのが好ましい。
【0046】
前記基材としては、たとえば、基材としては、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステルフィルム、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂フィルムまたはその多孔質フィルム、また不織布、スチールウール等の樹脂及び金属繊維基材などの非剥離性基材を用いることができるほか、剥離紙などの剥離性基材を使用することができる。基材として剥離性基材を用いる場合には、当該基材上に形成した接着層を上記非剥離性基材の上に転写することもできる。
【0047】
この接着シート類には、基材の片面または両面に接着層設けることができる。
また、得られた接着シート類はシート状やテープ状などとして使用することができる。
【0048】
【実施例】
以下に、本発明を実施例をあげて、より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。なお、各例中、部、%は特記ない限りいずれも重量基準である。
【0049】
実施例1
(アクリル系熱硬化型接着剤組成物の調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル300部、モノマーとしてイミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)40部、ブチルアクリレート55部およびアクリル酸5部、さらに開始剤として過酸化ベンゾイル0. 3部を入れて窒素気流中で重合処理し、固形分約30%のアクリル系ポリマーの溶液を得た。
上記溶液100部(固形分)に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)15部および多官能イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,商品名:コロネートL)1部を均一に混合し、アクリル系熱硬化型接着剤組成物の溶液を調製した。
【0050】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤溶液を、剥離基材(シリコーン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム;以下、剥離基材は同様のものを使用。)上に塗布した後、130℃で5分間、乾燥処理して厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0051】
実施例2
(アクリル系熱硬化型接着剤組成物の調製)
モノマーとしてイミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)40部、ブチルアクリレート55部およびアクリル酸5部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.1部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)15部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を調製した。
【0052】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤組成物を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0053】
実施例3
(アクリル系熱硬化型接着剤組成物の調製)
モノマーとしてイミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)45部、ブチルアクリレート45部および脂環式エポキシ基含有アクリレート(ダイセル化学株式会社製, 商品名:サイクロマーA200)10部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.1部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)15部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を調製した。
【0054】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤組成物を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0055】
実施例4
(アクリル系熱硬化型接着剤組成物の調製)
モノマーとしてイミド基含有アクリレート(東亜合成(株)製,商品名:アロニックスTO−1429)25部、エチルアクリレート60部および脂環式エポキシ基含有アクリレート(ダイセル化学株式会社製, 商品名:サイクロマーA100)15部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.1部を、四つ口フラスコに投入し、窒索雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)15部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を調製した。
【0056】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤組成物を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0057】
比較例1
(アクリル系接着剤組成物の調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた反応容器に、溶媒として酢酸エチル210部、モノマーとしてブチルアクリレート60部、アクリロイルモルフォリン35部およびアクリル酸5部、さらに開始剤として過酸化ベンゾイル0. 3部を入れて窒素気流中で重合処理し、固形分約30%のアクリル系ポリマーの溶液を得た。上記溶液100部(固形分)に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)15部と多官能イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製,商品名:コロネートL)1部を均一に混合し、アクリル系接着剤の溶液を調製した。
【0058】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤溶液を、剥離基材上に塗布した後、130℃で5分間、乾燥処理して厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0059】
比較例2
(アクリル系接着剤組成物の調製)
モノマーとしてイソオクチルアクリレート80部およびアクリル酸20部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)10部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系接着剤組成物を調製した。
【0060】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0061】
比較例3
(アクリル系接着剤組成物の調製)
モノマーとしてエチルアクリレート80部、アクリロイルモルフォリン15部およびアクリル酸5部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)10部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系接着剤組成物を調製した。
【0062】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ50μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0063】
比較例4
比較例2において、アクリル酸20部に代えて、N−ビニルピロリドン20部を用い、エポキシ樹脂の使用量を15部に変え、エポキシ樹脂の硬化剤としてジシアンジアミド3部を加えた以外は、比較例2と同様にして光重合性のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を調製し、また比較例2と同様にして厚さ50μmの接着剤層を有する接着シートを作製した。
【0064】
比較例5
(アクリル系熱硬化型接着剤組成物の調製)
モノマーとしてエチルアクリレート80部、アクリロイルモルフォリン15部およびアクリル酸5部、開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05部を、四つ口フラスコに投入し、窒素雰囲気下で紫外線に暴露してモノマー混合物の約10重量%を部分的に光重合させることにより、粘度が約30ポイズのシロップを得た。この部分重合したシロップ100部に、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)製,商品名:エピコート828)100部、エポキシ樹脂の硬化剤(エー・シ−・アール社製,商品名:ACRハードナーX−3615,変性ポリアミン」)7部と架橋剤として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.3部を均一に混合し、光重合性のアクリル系熱硬化型接着剤組成物を調製した。
【0065】
(接着シートの作製)
次いで、前記接着剤組成物を、剥離基材上に塗布した後、900mJ/cm2 の紫外線を照射して光重合させ、厚さ100μmの接着剤層を形成し、接着シートを作製した。
【0066】
(評価試験)
実施例および比較例で得られた接着シートを以下の評価に供した。結果を表1に示す。
【0067】
<剥離接着強度>
幅10mm、長さ50mmに切断した接着シートを、厚さが75μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製:商品名ユーピッレクス75S)にラミネーター(温度:100℃、圧力:5kg/cm、速度:2m/分)で貼り合せた後、剥離基材を除去したものを、再度、厚さが75μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製:商品名ユーピッレクス75S)にプレス機(温度:200℃、時間:1秒、圧力:5kg/cm)で貼り合せた。この試験片を150℃の熱風オーブン中で2時間硬化した後、温度23℃、湿度65%RHの雰囲気条件で30分放置後、引張り速度50mm/分で90°方向に引張り、その中心値を剥離接着強度(N/10mm)とした。
【0068】
<耐熱性>
接着シートを、厚さが75μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)社製:ユーピッレクス75S)にラミネーター(温度:100℃、圧力:5kg/cm、速度:2m/分)で貼り合せた後、これを30mm角のSUS304にプレス機(温度:150℃、時間:1秒、圧力5kg/cm2 )で貼り合せた。このサンプルを150℃で1時間加熱処理した後、温度260℃に溶融したハンダ浴に浮かせた状態で60秒間処理した。処理後の接着層面の状態を目視で観察し、接着層の発泡と接着異常(浮き、しわ、剥がれ、ずれ)の有無を目視で、○:変化・異常なし、×:変化・異常あり、の基準で評価した。
【0069】
<糊はみ出し>
10cm角にカットした接着シート中央に直径2cmの穴をあけ、温度200℃、圧力10kgf/cm2 、プレス時間1秒のプレス条件にて圧着した後、穴中にはみ出した糊の長さの最大値(mm)を測定した。
【0070】
【表1】
上記の表1の結果から分かるように、本発明の実施例1〜4の接着シートは、ポリイミドフィルムに対する接着強度にすぐれ、ハンダ耐熱性も良好である。
【0071】
また熱接着時の糊はみだしが殆どない。
【0072】
これに対して、比較例1〜5で示される接着シートで一般的に使用されうる(メタ)アクリル酸アルキルエステルに高Tgモノマーを共重合させたアクリル系ポリマーを用いたものは、ポリイミドフィルムに対する接着強度が低く、比較例1、2では耐熱性も満足していない。また、比較例4に示すように、アクリル系ポリマーにエポキシ基との反応性官能基が無く、硬化剤によってエポキシ樹脂を硬化させるタイプのものでは、硬化後もアクリル系ポリマーとエポキシ樹脂が架橋結合していない為、耐熱性が不十分である。また、比較例5に示すように、組成物中の過半数がエポキシ樹脂で占められるエポキシ系接着剤組成物の場合、耐熱性には優れているが、硬化前は未反応の低分子成分が多く、熱接着時に糊はみだしを起こす。
【0073】
次いで、実施例1〜4および比較例4、5の各接着シートにつき、貯蔵安定性試験を行った。貯蔵安定性試験は、各接着シートを温度23℃、湿度 65%RHの雰囲気条件で90日間貯蔵した後、上記と同様にして剥離接着強度および耐熱性の試験に供し評価した。その結果、実施例1〜4の各接着シートは、両特性とも貯蔵前と殆ど変わりなかった。これに対し、比較例4、5の接着シートは両特性とも大きく低下した。
【0074】
【発明の効果】
本発明のアクリル系熱硬化型接着剤および接着シート類は、比較的短時間で硬化しうる優れた作業性を有する。また、ポリイミドフィルムに対する接着強度に優れ、実装時のハンダリフロー工程等の200℃以上の高温領域に耐えうる耐熱性を有し、剥離等の接着異常が生じない。またエポキシ樹脂の使用量を一定量以下にすることにより、接着時の糊はみだしを低減することができ、実質的に硬化剤を含有しないため貯蔵安定性も良好である。このように本発明によれば信頼性に優れた電子部品固定用熱硬化型接着シートを提供できる。
Claims (9)
- イミド基含有(メタ)アクリレート(A)、アルキル(メタ)アクリレート(B)およびエポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)を含有するモノマー混合物を共重合して得られるアクリル系ポリマー100重量部、ならびにエポキシ樹脂5〜30重量部を含有してなるアクリル系熱硬化型接着剤組成物であって、
モノマー混合物が、イミド基含有(メタ)アクリレート(A)5〜60重量%、アルキル(メタ)アクリレート(B)15〜94重量%およびエポキシ基と反応性を有する官能基含有モノマー(C)1〜25重量%含有してなる、アクリル系熱硬化型接着剤組成物。 - エポキシ基と反応性を有する官能基が、カルボキシル基、水酸基およびエポキシ基から選ばれるいずれか少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- アクリル系ポリマーが、放射線照射によりモノマー混合物を共重合して得られたものである請求項1〜3のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- アクリル系ポリマーが、モノマー混合物とともに、架橋剤を共重合したものである請求項4記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- アクリル系ポリマーに加えて、架橋剤を含有してなる請求項1〜5のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- さらに、無機フィラーを含有してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- 有機接着成分の合計100重量部に対して、無機フィラー10〜200重量部を含有してなることを特徴とする請求項7記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物。
- 基材の片面または両面に、請求項1〜8のいずれかに記載のアクリル系熱硬化型接着剤組成物から形成される接着層を有する接着シート類。
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