JP3612355B2 - 粘着剤及びその粘着部材 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、耐湿特性に優れる高接着力タイプや再剥離型タイプに調製可能な粘着剤、及びその粘着部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
作業現場での塗布乾燥工程等を要しない簡便性や良作業衛生性等の利点に着目されて粘着剤、ないしその粘着部材は、種々の分野で多種多様な用途に使用され、それに応じて各種のものが開発提案されている。その中で、アクリル系ポリマーを主成分とするアクリル系粘着剤は、耐光・候性、耐油性、耐老化性、耐熱性等の接着特性に優れることから、プラスチックや紙等からなる支持基材に付設して広範な用途に使用されている。
【0003】
しかし一般に粘着剤は、液状タイプの接着剤に比べて接着力や凝集力、特に高温での凝集力等の接着特性に乏しい難点があり、その克服が久しい課題となっている。極性基含有の単量体を共重合させたアクリル系ポリマーとして凝集力等の改善をはかることもなされているが、粘着剤の耐湿特性の低下を伴う問題点があった。耐湿特性に乏しいと多湿環境下で接着力が経時的に低下し、屋外等での使用における信頼性に乏しくて耐光・候性等に優れるアクリル系粘着剤の利点を充分に活かされないこととなる。
【0004】
一方、粘着剤の主要な用途の一に表面保護等の目的で仮着して必要に応じ再剥離できることが要求されるものがある。すなわち例えば、金属板や化粧板、ガラス板やプラスチック板等の種々の物品からなる被着体に表面保護材等として仮着して、損傷や塵埃の付着、酸化変質等を防止し、その目的を終えて被着体を実用に供する際にはその表面保護材等が剥離される再剥離が必須の用途がある。
【0005】
かかる再剥離型の粘着部材における粘着剤にあっては、仮着時に剥がれ等を生じることのない充分な接着力を保持しつつ、再剥離時に糊成分等の汚染物質が被着体に残存しないで容易に再剥離できることが剥離後の洗浄工程の省略等の点より強く望まれる。
【0006】
しかし従来のアクリル系粘着剤にあっては、被着体に対する接着力が経時的に上昇して再剥離が困難となったり、剥離後に汚染物質を残存させるなどの問題が発生しやすい難点があった。この場合にも、前記の如くアクリル系ポリマーに極性基含有の単量体を共重合させて改善する提案もあるが、前記同様に粘着剤の耐湿特性の低下を伴う問題点を発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐光・候性、耐油性、耐老化性、耐熱性等の接着特性を損なうことなく、しかも耐湿特性の低下を伴うことなく接着力又は再剥離性能が向上したアクリル系の粘着剤、及び高接着力タイプ又は再剥離型タイプの粘着部材の開発を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(A);CH2=C(R1)COOR2(ただし、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数が2〜14のアルキル基である。)で表わされるアクリル系単量体50超〜98重量%と、一般式(B);
(ただし、R3は水素又はメチル基、R4は直鎖状又は分岐状の(ポリ)メチレン基、R5及びR6は同種又は異種の水素、ハロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はR5とR6とで形成された置換若しくは非置換のシクロアルキル環若しくは芳香族環である。)で表わされるスクシンイミド類含有単量体50未満〜2重量%からなるアクリル系共重合体を成分とすることを特徴とする粘着剤を提供するものである。
【0009】
また本発明は、前記したアクリル系共重合体において20℃の酢酸エチルに対する可溶解分率が40%未満のものを用いてなる再剥離が容易な粘着剤、及び支持基材上に上記の粘着剤からなる層を有することを特徴とする粘着部材を提供するものである。
【0010】
【作用】
スクシンイミド類含有の単量体を共重合体成分とするアクリル系共重合体を用いた上記構成の粘着剤とすることにより、耐湿特性を低下させずに接着力又は再剥離性能を向上させることができ、耐光・候性、耐油性、耐老化性、耐熱性等の接着特性に優れる高接着力タイプ又は再剥離型タイプのアクリル系粘着剤を得ることができる。その理由は不明であるが、スクシンイミド類含有単量体の優れた耐水性と、当該単量体の適度な極性による粘着剤における適度な凝集力の発生によるものと考えられる。
【0011】
【発明の構成要素の例示】
本発明の粘着剤は、一般式(A);CH2=C(R1)COOR2(ただし、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数が2〜14のアルキル基である。)で表わされるアクリル系単量体50超〜98重量%と、一般式(B);
(ただし、R3は水素又はメチル基、R4は直鎖状又は分岐状の(ポリ)メチレン基、R5及びR6は同種又は異種の水素、ハロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はR5とR6とで形成された置換若しくは非置換のシクロアルキル環若しくは芳香族環である。)で表わされるスクシンイミド類含有単量体50未満〜2重量%からなるアクリル系共重合体を成分とするものである。
【0012】
前記した一般式(A)で表わされるアクリル系単量体としては、そのR2として例えばエチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基の如き炭素数が2〜14のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルなどがあげられる。
【0013】
一般式(A)におけるR2の炭素数が2未満ではガラス転移温度(Tg)の高いものとなって粘着剤としての濡れ性が低下しタック(初期接着性)に乏しくなる。一方、前記R2の炭素数が14を超えると粘着剤の接着力が乏しくなる。
【0014】
他方、前記の一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体は、そのR3が水素であるか、メチル基であるかに基づいてアクリル系又はメタクリル系の化合物になりうるものである。またR4で表わされる(ポリ)メチレン基は、直鎖物又は分岐物からなるメチレン基又はポリメチレン基であってよい。そのポリメチレン基におけるメチレン単位の結合数は、2〜30、就中2〜20が一般的であるが特に限定はなく、30を超えるものであってもよい。R4としての(ポリ)メチレン基を有しない場合、従ってスクシンイミドエステル基を有するN−(メタ)アクリロイルオキシスクシンイミド類の場合には、スクシンイミドエステル基の易加水分解性のため耐候性等に優れる粘着剤が得られにくい。
【0015】
一方、R5とR6は、水素、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ニトロ基又はシアノ基のいずれかをとることができ、そのアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基又はアルカノイルオキシ基は、置換物又は非置換物のいずれであってもよい。またR5とR6は、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
【0016】
さらに前記のR5とR6は、それらが結合してアルキレン鎖を形成してシクロアルキル環を形成していてもよいし、芳香族環を形成していてもよい。そのシクロアルキル環や芳香族環は、非置換物であってもよいし、置換物であってもよい。
【0017】
上記の一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体の具体例としては、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドなどがあげられる。
【0018】
また、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレン−メチル−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレン−メチル−スクシンイミドなどもあげられる。
【0019】
さらに、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレン−クロロ−スクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレン−クロロ−スクシンイミドなどもあげられる。
【0020】
またさらに、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレンフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレンフタルイミドなどもあげられる。
【0021】
加えて、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレン−4−メチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレン−4−メチルフタルイミドなどもあげられる。
【0022】
さらに加えて、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−オキシジメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−3−オキシトリメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−オキシテトラメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−5−オキシペンタメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−10−オキシデカメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−12−オキシドデカメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−14−オキシテトラデカメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−16−オキシヘキサデカメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−2−メチル−3−オキシトリメチレン−4−クロロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイル−4−エチル−6−オキシヘキサメチレン−4−クロロフタルイミドなどもあげられる。
【0023】
本発明で用いるアクリル系共重合体は、上記した一般式(A)で表わされるアクリル系単量体成分を50超〜98重量%、好ましくは60〜97重量%含有し、一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体成分を50未満〜2重量%、好ましくは3重量%以上、特に30〜5重量%含有するアクリル系共重合体からなるものである。
【0024】
アクリル系共重合体における前記のアクリル系単量体成分の含有量が50重量%以下ではTgの高いものとなって粘着剤としての濡れ性が低下しタックに乏しくなるし、98重量%を超えると一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体成分の含有量に乏しくて接着特性と耐湿性を両立させにくくなる。一方、当該スクシンイミド類含有単量体成分の含有量が50重量%以上では低いTgに保持することが困難となってタックに乏しくなりやすい。
【0025】
本発明で用いるアクリル系共重合体には、前記の一般式(A)で表わされるアクリル系単量体、及び一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体と共重合しうるC成分としての他種の単量体を共重合させることもできる。C成分の共重合割合は、30重量%以下、就中25重量%以下が好ましい。その共重合割合が30重量%を超えると、上記した耐光・候性等のアクリル系ポリマーとしての性能が発現しにくくなったり、粘着剤としての特性をバランスさせにくくなる場合がある。
【0026】
前記のC成分として用いる単量体は、当該アクリル系単量体やスクシンイミド類含有単量体と共重合しうるものであればよい。その例としては、(メタ)アクリル酸やカルボキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸やイタコン酸、クロトン酸の如きカルボキシル基含有単量体、無水マレイン酸や無水イタコン酸の如き酸無水物系単量体などがあげられる。
【0027】
また、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の如きスルホン酸含有単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェートの如きリン酸含有単量体、(メタ)アクリルアミドやN,N−ジメチルアクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミドの如きアミド系単量体、ジアミノエチル(メタ)アクリレートの如きアミノ基含有単量体、酢酸ビニルやスチレンないしその誘導体、N−ビニルピロリドンやN−ビニルカルボン酸アミド類の如きビニル系単量体などもC成分としてあげられる。
【0028】
さらに、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルの如き水酸基含有単量体、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルやテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレグリコール(メタ)アクリレートやポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)フッ化(メタ)アクリレートやシリコーン(メタ)アクリレートの如き一般式(A)で表わされるアクリル系単量体以外の(メタ)アクリル酸エステル系単量体などもC成分としてあげられる。
【0029】
前記において、アクリル系共重合体を分子間架橋剤を介して架橋処理する場合には、例えば(メタ)アクリル酸や無水マレイン酸等で代表されるカルボキシル基含有単量体や酸無水物系単量体、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルで代表される水酸基含有単量体や(メタ)アクリル酸グリシジルなどの、分子間架橋剤と反応しうる官能基を有する単量体がC成分として特に好ましく用いうる。
【0030】
前記の分子間架橋剤としては、例えば多官能性イソシアネート系化合物、多官能性エポキシ系化合物、多官能性メラミン系化合物、金属塩などで代表される多官能性の適宜な化合物を用いることができ、公知の分子間架橋剤のいずれも用いうる。
【0031】
一方、前記の如き分子間架橋剤を用いないでアクリル系共重合体をC成分を介して、例えば電子線等の放射線により架橋処理しうる共重合体組成とすることもできる。その場合の自己架橋型C成分としては、例えば2個以上の結合手を有する単量体などが用いられる。
【0032】
前記自己架橋型C成分の具体例としては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0033】
また、グリシジル(メタ)アクリレートの如きエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドやN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドの如きアクリルアミド系化合物、(メタ)アクリル酸プロピルトリメトキシシランや(メタ)アクリル酸プロピルジメトキシシラン、(メタ)アクリル酸プロピルトリエトキシシランの如き多官能性アルコキシシラン、ジビニルベンゼンなども前記の自己架橋型C成分としてあげられる。
【0034】
本発明において用いるアクリル系共重合体の調製は、例えば共重合体を形成するための1種又は2種以上の各単量体の混合物に、溶液重合法や乳化重合法、塊状重合法や懸濁重合法などの適宜な方法を適用して行うことができる。なお塊状重合法の場合には、紫外線照射による重合方式が好ましく適用しうる。
【0035】
前記の重合処理に際しては、重合法に応じた熱重合開始剤や光重合開始剤等の適宜な重合開始剤を必要に応じて用いうる。その使用量は、適宜に決定してよいが、一般には共重合させる単量体の総量の0.001〜5重量%とされる。
【0036】
前記の熱重合開始剤の例としては、過酸化ベンゾイルやt−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエートやt−ブチルパーオキシビバレート、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシドやジアセチルパーオキシドの如き有機過酸化物などがあげられる。
【0037】
また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)の如きアゾ系化合物なども熱重合開始剤の例としてあげられる。
【0038】
一方、光重合開始剤の例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンやα−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノンや2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンや2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1の如きケトン系ないしアセトフェノン系化合物、ベンゾインエチルエーテルやベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾインエーテル系化合物などがあげられる。
【0039】
また、ベンジルジメチルケタールの如きケタール系化合物、ベンゾフェノンやベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物、チオキサンソンや2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソンや2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソンや2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソンや2,4−ジイソプロピルチオキサンソンの如きチオキサンソン系化合物、その他、カンファーキノン、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等の化合物なども光重合開始剤の例としてあげられる。
【0040】
上記のように本発明の粘着剤は、分子間架橋剤の配合方式や自己架橋型単量体を共重合化する方式、あるいはそれらを併用した複合方式などの適宜な方式で必要に応じて架橋組成とすることができる。アクリル系共重合体、ないしその粘着剤を架橋処理することで、接着特性の調節や、粘着部材を形成する支持基材への投錨性ないし密着性などを改良することができる。
【0041】
なお分子間架橋剤による方式は、それを粘着剤に配合して加熱処理や、紫外線、電子線等の放射線の照射処理を介して架橋状態の粘着剤を形成するものである。その分子間架橋剤の配合量は、それと反応するアクリル系共重合体中の官能基の種類や含有量、再剥離型とするかしないかなどにより適宜に決定しうる。一般には、アクリル系共重合体100重量部あたり、0.001〜20重量部、就中0.01〜10重量部、特に0.1〜5重量部が用いられる。なお下記する再剥離型とする場合には、通例0.5〜15重量部が用いられる。
【0042】
上記のように本発明の粘着剤は、架橋処理によりその接着特性を調節しうるものであるが、その場合に、20℃の酢酸エチルに対するアクリル系共重合体の可溶解分率が40%未満、好ましくは30%未満、特に10%未満となるよう架橋処理することにより再剥離が容易な粘着剤とすることができる。当該可溶解分率が40%以上の場合には、被着体に対する接着力の経時上昇の大きいものとなりやすい。
【0043】
前記の接着力の経時上昇を抑制した再剥離型の粘着剤において、被着体に対する接着力は、当該可溶解分率を高くするほど大きくすることができる。従ってその可溶解分率を40%より順次低下させるに従い被着体に対する接着力を低下させることができ、これにより再剥離型の粘着剤に要求される接着力の経時上昇の抑制性を維持しつつ、被着体に対する接着力を調節することができる。被着体に対する大きな接着力が要求されない、再剥離型の粘着剤における通例の用途には、当該可溶解分率を10%未満に調節したものが一般的に好ましく用いうる。
【0044】
ちなみに、アクリル酸2−エチルヘキシル80重量部、N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド10重量部、及びアクリル酸3重量部を用いて調製したアクリル系共重合体100重量部を、4官能性エポキシ系架橋剤3重量部で架橋処理することにより、20℃の酢酸エチルに対するアクリル系共重合体の可溶解分率を5.3%に調節することができる。
【0045】
なお前記の可溶解分率は、アクリル系共重合体1重量部を20℃の酢酸エチル100重量部に168時間浸漬した後、その液を250メッシュのポリアミド製等の濾過布を介して濾過し、その場合に濾過できなかったアクリル系共重合体(不溶分)の乾燥重量を測定してその重量からアクリル系共重合体の可溶解分を百分率として求めることができる。
【0046】
本発明の粘着剤は、例えばアクリル系共重合体を適宜な有機溶剤に溶解させたものや溶液重合液等に基づく溶液タイプ、乳化重合液や懸濁重合液等に基づくエマルジョンないし分散液タイプなどの適宜な形態に調製することができる。その調製に際しては必要に応じて、例えば天然ないし合成の樹脂類、ガラスの繊維やビーズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤、顔料や着色剤等の添加剤、酸化防止剤などの、粘着剤に配合されることのある適宜な配合剤を加えることができる。
【0047】
本発明の粘着部材は、支持基材の片面又は両面に当該粘着剤からなる層を設けたものである。その支持基材としては、プラスチックフィルム、紙、織布、不織布、発泡体、金属箔等からなる適宜な薄葉体などが一般に用いられる。支持基材の片表面又は両表面には、剥離剤等による剥離性の付与処理や、コロナ放電処理、下塗剤等による接着力強化処理などの適宜な処理を施すことができる。ポリエチレンやポリプロピレンの如き非極性物質からなる支持基材に対しては、接着力強化処理を施すことが粘着剤層が被着体に残存する糊残りを予防するうえで有効であり、再剥離用途の場合などに好ましく適用することができる。
【0048】
支持基材上への粘着剤層の付設は、流延方式や塗布方式などの適宜な方式で粘着剤を支持基材上に塗布し、それに乾燥処理や架橋処理などの必要な処理を施して粘着剤層とする方式、あるいはセパレータ、例えば薄葉体を剥離剤で表面処理したものや、ポリプロピレン、ポリエステルの如き弱接着性のフィルム等の上に前記に準じて形成した粘着剤層を支持基材上に転着する方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0049】
粘着剤層の厚さは、用途に応じて適宜に決定してよい。一般には1〜500μmの厚さとされる。なお粘着剤層は必要に応じて、特に再剥離用途の場合などには、支持基材上に点状等の分布状態などとして部分的に設けることもできる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、スクシンイミド類含有の単量体を共重合体成分とするアクリル系共重合体を用いたので、アクリル系粘着剤の耐光・候性、耐油性、耐老化性、耐熱性等の接着特性を損なうことなく、かつ耐湿特性も低下させずに接着力や凝集力を改善して接着力又は再剥離性能を向上させることができ、耐光・候性、耐油性、耐老化性、耐熱性等の接着特性に優れ、しかも耐湿特性に優れる粘着剤を得ることができ、かつその架橋状態を制御して種々の被着体に対して優れた接着力を示す高接着力タイプと、種々の被着体に対する接着力の経時変化が小さくて容易に再剥離できる再剥離型タイプの粘着剤を得ることができる。
【0051】
【実施例】
実施例1
温度計、還流冷却管、窒素導入口及び撹拌機を備えた容器に、酢酸エチル150部(重量部、以下同じ)を入れ、それにアクリル酸2−エチルヘキシル80部、N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド10部、アクリル酸3部、及びアゾビスイソブチロニトリル0.5部を加えて窒素置換と撹拌下に60℃で4時間、ついで80℃で2時間重合させて、アクリル系共重合体溶液を得た(重合率99%)。
【0052】
次に前記のアクリル系共重合体溶液に、アクリル系共重合体100部あたり3部のトリメチロールプロパントリレンジイソシアネート付加物を加えて粘着剤溶液を調製し、それを厚さ25μmのポリエステルフィルム上に塗布し、80℃で20分間乾燥して厚さ50μmの粘着剤層を有する粘着部材を得た。
【0053】
実施例2
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドの使用量を20部としたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0054】
実施例3
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドの使用量を30部としたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0055】
実施例4
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−4−オキシテトラメチレンスクシンイミドを20部用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0056】
実施例5
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドを60部用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0057】
実施例6
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレンスクシンイミドを20部用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0058】
実施例7
アクリル酸2−エチルヘキシルに代えて、アクリル酸n−ブチルを用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0059】
実施例8
トリメチロールプロパントリレンジイソシアネート付加物に代えて、4官能性エポキシ系架橋剤を用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液を得、厚さ10μmの粘着剤層を有する粘着部材を得た。
【0060】
実施例9
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドの使用量を20部としたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0061】
実施例10
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドの使用量を30部としたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0062】
実施例11
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−4−オキシテトラメチレンスクシンイミドを20部用いたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0063】
実施例12
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドを20部用いたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0064】
実施例13
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−アクリロイル−18−オキシオクタデカメチレンスクシンイミドを20部用いたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0065】
実施例14
4官能性エポキシ系架橋剤の使用量を0.5部としたほかは実施例9に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0066】
実施例15
4官能性エポキシ系架橋剤の使用量を1部としたほかは実施例9に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0067】
実施例16
4官能性エポキシ系架橋剤の使用量を0.1部としたほかは実施例9に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0068】
比較例1
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−ビニルピロリドンを20部用いたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0069】
比較例2
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、アクリルアミドを20部用いたほかは実施例1に準じ粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0070】
比較例3
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドを用いずにアクリル酸の使用量を23部としたほかは実施例1に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0071】
比較例4
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、N−ビニルピロリドンを20部用いたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0072】
比較例5
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドに代えて、アクリルアミドを20部用いたほかは実施例8に準じ粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0073】
比較例6
N−アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミドを用いずにアクリル酸の使用量を20部としたほかは実施例8に準じて粘着剤溶液と粘着部材を得た。
【0074】
評価試験
実施例、比較例で得た粘着剤溶液、粘着部材について次の特性を調べた。
可溶解分率
各実施例、各比較例の粘着部材に準じて、ポリエステルフィルムに代わるセパレータ上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層の1gをセパレータ上より収集してそれを20℃の酢酸エチル100gに168時間浸漬した後、その液を250メッシュのポリアミド製濾過布を介して濾過し、その場合に濾過できなかった不溶分の乾燥重量を測定してその重量から可溶解分を百分率として求めた。
【0075】
接着力
幅20mmの粘着部材を被着板に1kgのゴムローラを一往復させて圧着し、20℃下に20分間(初期物)又は50℃下に5日間保存後20℃下に雰囲気温度まで冷却したもの(保存物)についてその剥離に要する力を測定した(180度ピール、剥離速度300mm/分、20℃)。なお実施例1〜7及び比較例1〜3の被着板には、表面を280番のサンドペーパで研磨したのち溶剤で脱脂して清浄にしたSUS板を用い、実施例8〜16及び比較例4〜6の被着板には、前記と同様に表面を清浄処理したステンレス板(SUS 304 BA)を用いた。
【0076】
耐水性
前記の保存物を20℃の蒸留水中に4日間浸漬して取りだし、その粘着部材の状態を調べた。
【0077】
前記の結果を表1、表2、表3に示した。
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
Claims (4)
- 下記の一般式(A)で表わされるアクリル系単量体50超〜98重量%と一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体50未満〜2重量%からなるアクリル系共重合体を成分とすることを特徴とする粘着剤。
一般式(A);CH2=C(R1)COOR2(ただし、R1は水素又はメチル基、R2は炭素数が2〜14のアルキル基である。)
一般式(B);
(ただし、R3は水素又はメチル基、R4は直鎖状又は分岐状の(ポリ)メチレン基、R5及びR6は同種又は異種の水素、ハロゲン原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はR5とR6とで形成された置換若しくは非置換のシクロアルキル環若しくは芳香族環である。) - 一般式(A)で表わされるアクリル系単量体及び一般式(B)で表わされるスクシンイミド類含有単量体と共重合しうる他種の単量体を30重量%以下含有するアクリル系共重合体を成分とする請求項1に記載の粘着剤。
- 20℃の酢酸エチルに対する可溶解分率が40%未満のアクリル系共重合体を用いてなる再剥離が容易な請求項1又は2に記載の粘着剤。
- 支持基材上に上記1〜3の各請求項の一に記載の粘着剤からなる層を有することを特徴とする粘着部材。
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