JP4067173B2 - 粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋速度が速く、高い凝集力と強い接着力を有するプラスチックフィルムまたはシ−ト用粘着剤組成物に関し、更に詳しくはガラス、陶磁器、タイル等の無機材質に貼着するのに適し、凝集力の立ち上がりが速く常態での接着力、耐水性、耐湿性に優れ、更に高温でのふくれや浮きが発生しない耐熱性、および被着体から剥がす際に糊残りがないプラスチックフィルムまたはシ−ト用粘着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車もしくは家屋等の窓部のガラス、ガラス食器類、陶磁器類およびタイルに遮光用、飛散防止用、装飾用また広告用として粘着フィルムまたはシ−トが多く使用されている。これらに使用される粘着フィルムまたはシ−トは、ガラス、陶磁器、タイル等の無機材質に貼着し高温、多湿または水中等の条件下に於いても高い凝集力と優れた接着力を発揮することが必要である。これら無機材質に貼着するのに適した粘着剤組成物を得るために各種の方法が提案されている。例えば、粘着剤組成物としてシリコン化合物を含有する粘着剤が開示されている。実公昭58−8757号公報では、粘着剤とシランカップリング剤を混合してなる粘着剤組成物について開示している。特開昭61−7369号公報では、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有エチレン性不飽和モノマ−とエポキシ基と反応性を有しないエチレン性不飽和モノマ−からなるアクリル系樹脂とエポキシ基含有シラン化合物を含有してなる粘着剤組成物について開示している。しかし、粘着剤にシランカップリング剤等を接着促進剤として添加した粘着シ−トは、経時でシリコン系剥離紙との接着力が増大して剥離紙から剥がれ難くなるという欠点がある。
【0003】
特開昭59−96181号公報では、アクリル酸エステルとγ−メタクリロキシシラン等のシラン化合物との共重合体からなる粘着剤組成物について開示している。シラン化合物と同時に水酸基やカルボキシル基等の官能基を有するエチレン性不飽和単量体を使用するため、重合中にゲルが発生しやすく、また貯蔵中にゲル化しやすいという欠点がある。また常態での接着力、耐水性や耐湿性等の物性が経時とともに低下する欠点もある。
【0004】
更に、特開昭55−137176号公報では、官能基を有する粘着剤組成物に架橋剤としてカルボジイミド類および/またはそのポリマ−を使用してなる感圧性接着剤組成物について開示している。特開昭62−32166号公報では、不飽和酸モノマ−、水酸基含有不飽和モノマ−、その他の共重合可能な不飽和モノマ−からなる共重合体に重合ロジンと架橋剤としてイソシアネ−ト化合物を含む粘着剤について開示している。特開平8−41434号公報では、(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシル基含有モノマ−を必須成分とするアクリル系重合体とカルボキシル基を有する炭素数2〜12の低分子化合物および多官能カルボジイミド化合物を含有してなるアクリル系粘着剤組成物について開示している。いずれの場合にも架橋速度が遅く、粘着剤塗工後3日〜1週間の養生を経た後でなければ出荷できない欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は従来の粘着剤組成物における上記の欠点を克服し、架橋速度が速いために凝集力の立ち上がりが速く、また常態での接着力、耐水性、耐湿性に優れ、更に高温でふくれや浮きの発生しない耐熱性および被着体への糊残りのない粘着剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、アクリル酸アルキルエステル単量体を主成分とし、イソシアナ−ト基と反応可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体組成物に架橋剤としてイソシネ−ト基含有カルボジイミド化合物を含有させてなる粘着剤組成物が、架橋速度が速く、耐水性、耐湿性、耐熱性を充分備え、被着体への糊残りのない優れた物性を示すことを見い出し、本発明の完成に至った。
【0007】
即ち、本発明は、アクリル酸アルキルエステル単量体を主成分とし、イソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体組成物とイソシアネート基を含有するカルボジイミド化合物からなり、上記イソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和単量体が、共重合体組成物を基準に、(イ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル単量体2〜6重量%、(ロ)カルボキシル基含有単量体0.5〜1重量%からなり、JIS Z0237粘着テープ・粘着シート試験方法による保持力試験における80℃、1Kg荷重、60分後のズレが5mm以内である粘着剤組成物である。限定的な態様において、該共重合体組成物のガラス転移温度が−65〜−30℃であり、さらにイソシアネート基含有カルボジイミド化合物の含有量が、該共重合体組成物100重量部に対して0.01〜10重量部である粘着剤組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に本発明について詳しく説明する。本発明の共重合体組成物の主成分である(a)アクリル酸アルキルエステル単量体は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸n−デシル等の単量体から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。その使用量は、全単量体に対して50〜99.9重量%であり、好ましくは60〜99.9重量%である。使用量が50重量%より少ない場合は常態の接着性が低下する。
【0009】
本発明の共重合体組成物に使用する(b)イソシアネ−ト基と反応可能なエチレン性不飽和単量体は、イソシアネ−ト基と反応し得る官能基、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アミノ基、リン酸基等の活性水素を持つ官能基を有するエチレン性不飽和単量体である。その使用量は、全単量体に対して0.1〜10重量%である。使用量が0.1重量%より少ない場合は、架橋が不充分であるため凝集力が向上しなく耐熱性が低下する。使用量が10重量%を超える場合は、架橋剤を添加した後、経時でゲル化を起こす原因となる。それらの具体例としては、下記のような単量体から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリセロ−ル等のヒドロキシ基含有エチレン性不飽和単量体;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有エチレン性不飽和単量体;(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、アシッドホスフォキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のリン酸基含有エチレン性不飽和単量体が挙げられる。更に、より限定的な態様として、上記(b)イソシアネ−ト基と反応可能なエチレン性不飽和単量体が、(イ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル単量体2〜6重量%、(ロ)カルボキシル基含有単量体0.5〜1重量%からなる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル単量体の使用量が2重量%より少ない場合は、架橋が不充分になるために凝集力が向上しなく耐熱性が低下する。6重量%を超える場合には、架橋剤の添加後、経時にゲル化を起こす原因となる。カルボキシル基含有単量体の使用量が0.5重量%より少ない場合は、架橋速度が遅くなるために、凝集力の立ち上がりが悪く初期の保持力が低下する。1重量%を超える場合には、架橋が進みすぎゲル化を起こす原因となる。
【0010】
本発明の共重合体組成物に使用する(c)上記のアクリル酸アルキルエステル単量体とは別のイソシアネ−ト基と反応不能なエチレン性不飽和単量体は、必要に応じて使用することができる。その使用量は全単量体に対して0〜49.9重量%である。使用量が49.9重量%を超える場合、粘着性が低下し被着体への密着性が低下する。使用することができるエチレン性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バ−サテック酸ビニル等のビニル単量体;メアクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸2−エチルヘキスル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸n−デシル等のメタクリル酸アルキルエステル単量体等が挙げられる。
【0011】
本発明のアクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体とイソシアネ−ト基と反応可能なエチレン性不飽和単量体からなる共重合体組成物は、通常の塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等で製造することができるが、好ましくは溶液重合である。重合に際して使用される溶剤としては、酢酸エチル、トルエン、ヘキサン、アセトン等の通常の有機溶剤を使用することができる。また重合に際して使用される重合開始剤は、ベンゾイルパ−オキサイド、ラウロイルパ−オキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾビス化合物等油溶性の開始剤を使用することができる。
【0012】
本発明のアクリル酸アルキルエステルを主成分とする単量体とイソシアネ−ト基と反応可能なエチレン性不飽和単量体からなる共重合体組成物のガラス転移温度(以下Tgと称する)は、−65〜−30℃であることが必要である。Tgが−65℃より低い場合は、凝集力が劣るため耐熱性が低下する。−30℃より高い場合は、粘着性が劣るため被着体への密着性が低下する。ここで、共重合体組成物のTgは、日本エマルジョン工業会規格の「合成樹脂エマルジョンの皮膜の硬さ表現方法(107−1996)」に記載の各ホモポリマ−のTg値を使用して計算式から求める。
【0013】
本発明に使用するイソシアネ−ト基含有カルボジイミド化合物は、分子中に少なくとも1個以上のイソシアネ−ト基を有する(ポリ)カルボジイミド化合物を云い、一般式 R’−(N=C=N−R)n−NCOなる構造を有し、例えば、特開平9−255752号公報に開示されている方法にて得ることができる。その使用量は、共重合体組成物100重量部に対して0.01〜10重量部であり、好ましくは0.01〜5重量部である。使用量が0.01重量部より少ない場合、架橋が不充分であるため凝集力が不足し、耐熱性が低下したり、ガラス等の被着体に糊残りが生じる傾向にある。使用量が10重量部を超える場合、架橋速度が速いためポットライフが短くなりすぎたり、架橋が進み過ぎゲル化を起こす原因になる。
【0014】
本発明の粘着剤組成物は、これを塗布量が25g/m2(dry)になるように塗工されたポリエステル粘着フィルムの保持力を、JIS Z0237粘着テ−プ・粘着シ−ト試験方法により測定して、80℃、1Kg荷重、60分後のズレが5mm以内であることが必要である。詳しくは、23℃、65%RHの雰囲気中でガラス板の一端に試験片の25×25mmの面積が接するように貼り付けた粘着フィルムを、80℃恒温槽中で1Kgの荷重をかけて落下するまでの時間または60分後のズレた距離を測定する。この試験で60分以内に錘が落下したり5mmを超えるズレが生じる場合は、凝集力が低いことを意味し、温度によって貼着フィルムが剥がれたり、フィルムを剥がす際に被着体の表面に粘着剤組成物が残り被着体を汚染したり、再度貼り直す際に平滑に貼ることができ難くなる等実用上の不都合が生じ好ましくない。
【0015】
共重合体組成物の凝集力をさらに高めるために必要に応じてその他の架橋剤を併用することができる。その他の架橋剤としては、シランカップリング剤、金属キレ−ト化合物、ポリイソシアネ−ト、エポキシ樹脂等が挙げられる。また接着性を向上させるためにロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系樹脂等の粘着付与樹脂を使用することができる。更に反応が遅い場合にはアミン類(トリエチレンジアミン等)、有機スズ類(ジブチルチンラウリレ−ト等)などの一般的なウレタン化触媒を使用することもできる。
【0016】
本発明の粘着剤組成物は、各種基材に塗工することができる。基材としてはポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリアミドフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラスチックフィルム、プラスチック発泡体、紙、不織布、布、金属箔あるいはこれらの複合体シ−ト等がある。本発明の粘着剤組成物が塗工された粘着フィルム、シ−トおよび板等は種々の用途に用いることができる。特に、ガラス、陶磁器、タイル等の無機材質に貼着するのに用いることができ、耐湿性、耐水性、耐熱性が要求される箇所での使用に適している。
【0017】
【実施例】
以下に、本発明を実施例において詳しく説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。なお、実施例および比較例における部もしくは%とあるのは特にことわりのない限り、重量部または重量%を示す。
【0018】
製造例1 (共重合体組成物 A−1の製造)
攪拌機、温度計、環流冷却器を備えた反応装置に、酢酸エチル100部、n−ヘキサン7部を仕込み、次にアクリル酸エチル14.3部、アクリル酸ブチル80部、アクリル酸0.7部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル5部を仕込み、攪拌しながら過酸化ベンゾイル0.4部仕込む。昇温して内温75℃で4時間反応し、その後さらに昇温させて内温82℃で5時間反応する。反応終了後トルエン96部を添加し室温まで冷却する。粘度2500cP,固形分32.0%である共重合体組成物A−1を得た。
【0019】
製造例2〜6 (共重合体組成物 A−2〜A−6の製造)
製造例1と同様の方法にて、表1に示すように単量体の種類を変える以外は全く同様にして共重合体組成物A−2〜A−6を得た。
【0020】
実施例1
製造例1で得られた共重合体組成物A−1の固形分100部に対して、架橋剤カルボジライトV−01(イソシアネ−ト基含有カルボジイミド化合物 日清紡(株)製)0.6部(固形分0.3部)を添加して粘着剤組成物を得た。剥離強度および保持力共に良好な結果であった。その結果を表2に示す。
【0021】
実施例2および3
製造例1で得られた共重合体組成物A−1の固形分100部に対して、実施例2は架橋剤カルボジライトV−05(イソシアネ−ト基を含有カルボジイミド化合物 日清紡(株)製)2.5部(固形分2.5部)を添加し、実施例3は架橋剤カルボジライトV−01を5部(固形分2.5部)添加してそれぞれ粘着剤組成物を得た。剥離強度および保持力共に良好な結果であった。その結果を表2に示す。
【0022】
実施例4〜8
製造例2〜6で得られたそれぞれの共重合体組成物A−2〜A−6の固形分100部に対して、架橋剤カルボジライトV−01を0.6部(固形分0.3部)添加して粘着剤組成物を得た。剥離強度および保持力共に良好な結果であった。その結果を表2に示す。
【0023】
比較例1
実施例1にて得られた共重合体組成物A−1単独で、架橋剤を使用しない粘着剤組成物である。剥離強度は良好な結果であったが、保持力が1日放置および7日放置共に劣った。実施例で示すように架橋剤の効果が大きい。その結果を表2に示す。
【0024】
比較例2
実施例1にて得られた共重合体組成物A−1の固形分100部に対して、架橋剤としてスタバックゾ−ルI(カルボジイミド化合物 住友バイエルウレタン(株)製)1.5部(固形分)を添加して粘着剤組成物を得た。剥離強度および7日放置の保持力は良い結果であったが、1日放置の保持力の結果が劣った。その結果を表2に示す。
【0025】
比較例3〜5
比較例1と同様にして、比較例3は架橋剤としてコロネ−トL(ポリイソシアネ−ト 日本ポリウレタン(株)製)4.7部(固形分3.5部)、比較例4は架橋剤としてアルミキレ−トA(アルミニウムトリスアセチルアセテトネ−ト 川研ファインケミカル(株))4部(固形分)、比較例5はカップリング剤として信越シリコ−ン KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 信越化学工業(株)製)3部(固形分)を添加して粘着剤組成物を得た。架橋剤コロネ−トLを使用したものは常態での剥離強度および7日放置の保持力は良い結果であったが、耐湿熱強度および耐水強度と1日放置の保持力が劣った。架橋剤アルミキレ−トAを使用したものは剥離強度は良好な結果であったが、保持力が1日放置および7日放置共に劣った。カップリング剤KBM−403を使用したものは剥離強度は良好な結果であったが、保持力が1日放置および7日放置共に劣った。その結果を表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
表中、単量体の種類を下記の略号で示し、また共重合体組成物の計算Tgは括弧内に示すそれぞれの単一重合体のTgを用いた。
EA:アクリル酸エチル(Tg:−22℃)
BA:アクリル酸ブチル(Tg:−52℃)
2−EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル(Tg:−70℃)
MMA:メタクリル酸メチル(Tg:105℃)
VAc:酢酸ビニル(Tg:30℃)
AAc:アクリル酸(Tg:106℃)
無水マレイン酸:(Tg:125℃)
2−HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル(Tg:−15℃)
【0029】
表中、架橋剤およびカップリング剤の種類を下記の略号で示した。
V−01:カルボジライトV−01 有効成分50% 日清紡(株)製
V−05:カルボジライトV−05 有効成分100% 日清紡(株)製
スタバックゾ−ルI:有効成分100% 住友バイエルウレタン(株)製
コロネ−トL:有効成分75% 日本ポリウレタン(株)製
アルミキレ−トA:有効成分100% 川研ファインケミカル(株)製
KBM−403:信越シリコ−ンKBM−403 有効成分100% 信越化学工業(株)製
【0030】
[試験方法]
上記にて得られた粘着剤組成物を塗布量が25g/m2(dry)になるように剥離紙に塗工したのち、温度90℃中で2分間乾燥した後厚さ25μmポリエステルフィルムに転写して試料とした。得られた試料を試験条件23℃、65%RHの雰囲気中に所定の時間放置した後各試験を行った。試験はJIS Z0237に準じて行い、被着体はJIS R−3201で定められた普通のガラス板を用いた。
1.剥離強度試験(Kg/25mm)
試験条件23℃、65%RH中に7日間放置したものを使用した。
▲1▼ 常態剥離強度
試料をガラス板に貼付した後、試験条件23℃、65%RH中に24時間放置した後測定した。
▲2▼ 耐湿熱剥離強度
試料をガラス板に貼付した後、60℃、90%RHの恒温恒湿槽に3日間放置した後直ちに取り出した後、試験条件23℃、65%RH中で測定した。
▲3▼ 耐水剥離強度
試料をガラス板に貼付した後、3日間水に浸漬した後直ちに取り出した後、試験条件23℃、65%RH中で測定した。
2.保持力試験
試験条件23℃、65%RH中に1日間と7日間放置した後の試料をガラス板に25×25mmの面積で貼り合わせ、80℃の恒温槽中で1Kgの荷重をかけて落下するまでの時間(分)、または60分後のズレた距離(mm)を測定した。
3.糊残り試験
試料を試験条件23℃、65%RH中に1日間放置した後、ガラス板に貼り合わせ、80℃の恒温槽に60分放置後、試験条件内で剥がし糊の残り具合をみた。
○:糊残りなし ×:糊残りあり
【0031】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物は、架橋剤としてイソシアネ−ト基含有カルボジイミドを使用することにより、従来得られなかった架橋速度が速いため凝集力の立ち上がりが速く、常態での接着力、耐水性、耐湿性および耐熱性に優れ、更に被着体への糊残りがないガラス、陶磁器、タイル等の無機材質に対して有用なプラスチックフィルムまたはシ−ト用の粘着剤組成物に適する。
Claims (3)
- アクリル酸アルキルエステル単量体を主成分とし、イソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体組成物とイソシアネート基を含有するカルボジイミド化合物からなり、上記イソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和単量体が、共重合体組成物を基準に、(イ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル単量体2〜6重量%、(ロ)カルボキシル基含有単量体0.5〜1重量%からなり、JIS Z0237粘着テープ・粘着シート試験方法による保持力試験における80℃、1Kg荷重、60分後のズレが5mm以内である粘着剤組成物。
- アクリル酸アルキルエステル単量体とイソシアネート基と反応可能なエチレン性不飽和単量体からなる共重合体組成物のガラス転移温度が、−65〜−30℃である請求項1に記載の粘着剤組成物。
- イソシアネート基含有カルボジイミド化合物の含有量が共重合体組成物100重量部に対して、0.01〜10重量部である請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
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1998
- 1998-04-14 JP JP12004298A patent/JP4067173B2/ja not_active Expired - Lifetime
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