JP2001247832A - 粘着剤組成物及び粘着テープ - Google Patents

粘着剤組成物及び粘着テープ

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JP2001247832A JP2000057414A JP2000057414A JP2001247832A JP 2001247832 A JP2001247832 A JP 2001247832A JP 2000057414 A JP2000057414 A JP 2000057414A JP 2000057414 A JP2000057414 A JP 2000057414A JP 2001247832 A JP2001247832 A JP 2001247832A
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Kazuhiro Shimomura
和弘 下村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、再剥離性に優れた粘着テープを与
えることのできる粘着剤組成物並びにこれを用いた粘着
テープを提供する。 【解決手段】 本発明の粘着剤組成物は、アルキル基の
炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主成分単量体とし、カルボキシル基含有ラジカル重
合性単量体が全単量体の0.5〜20重量%共重合され
てなるアクリル系ポリマー100重量部に対して、エポ
キシ系架橋剤0.5〜20重量部とポリイソシアネート
化合物0.1〜5重量部とを配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着剤組成物及び
これから形成される粘着剤層を有する粘着テープに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より工業用に、また日用品として種
々の粘着テープが用いられている。本来、粘着テープは
接着剤と比較して永久接着力において劣るという欠点を
有する反面、瞬間的に接着力を発現する機能を有するこ
とから、この特性を利用した仮り固定ないし軽接着固定
に重用されている。
【0003】ところで、近年、自動車等の高級物品の保
護用途あるいは電子・精密部品等の製造過程においても
粘着テープが多用されており、しかも機能的により高度
なものを要求されるようになってきている。特に、高い
接着信頼性と被着体に糊残りなく剥離除去できる再剥離
性といった相反する機能の両立を要求されることが増え
ている。
【0004】粘着テープの再剥離性を向上する手段とし
て、例えば、紫外線等により硬化する粘着剤を用いて貼
着時には強固に接着する一方、剥離工程の前に紫外線等
を照射することによって粘着剤の架橋度を上げて接着界
面の濡れ性を低下させ、接着力を低下させる方法、マイ
クロカプセル化した発泡剤を粘着剤中に含有させ、剥離
工程前に加熱して発泡させることにより、接着界面の接
着面積を減少させて接着力を低下させる方法、或いは特
開平9−217043号公報に開示されたように、粘着
剤の融点より高い温度での接着力が、融点より低い温度
での接着力よりも3倍以上高い粘着剤を用い、貼着時に
は融点以上に保って高い粘着力で保持する一方、剥離工
程では融点以下の温度にして剥離し易くさせる方法等が
挙げられる。
【0005】これらの方法では確かに被着体界面との接
着力は低下するが、支持体界面の接着力も低下するた
め、被着体の種類によっては支持体界面剥離の発生を完
全に防げるものではなかった。更に、これらの方法によ
ると粘着剤の価格が大幅に上がり、加えて紫外線照射装
置や高温加熱装置等の設置による設備コストの増大や、
工程毎の煩雑な温度管理が必要となるといった問題も生
じる。
【0006】一方、被着体との界面接着力に対して、粘
着剤の支持体に対する界面接着力を大きく増大できれば
良好な再剥離性を達成できることが考えられる。一般
に、支持体界面の接着力を増大する手法としては、特に
支持体が比較的接着性に乏しい合成樹脂のような場合
に、サンドブラスト処理や火炎処理等の物理的手段によ
る粗面化、コロナ放電やプラズマ放電を利用した表面処
理、或いはプライマー塗布による易接着層の形成などが
考えられる。
【0007】しかしながら、高い接着力を示す粘着テー
プにおいては、プライマー塗布以外の方法では満足でき
る再剥離性を得るのは困難であり、プライマーを用いる
方法ではプライマー自体が高価であることに加えて、塗
布工程の煩雑さが解消できないという問題が残る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粘着剤価格
の大幅な上昇を招くこともなく、複雑な工程管理も不要
であって、上記した従来技術の問題を解消できる再剥離
性に優れた粘着テープを与えることのできる粘着剤組成
物及びこれを用いた粘着テープを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルキル基の
炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主成分単量体とし、カルボキシル基含有ラジカル重
合性単量体が全単量体の0.5〜20重量%共重合され
てなるアクリル系ポリマー100重量部に対して、エポ
キシ系架橋剤0.5〜20重量部とポリイソシアネート
化合物0.1〜5重量部とを配合してなる粘着剤組成
物、及びイソシアネート基と反応性を有する官能基を表
面に有するフィルム状支持体の少なくとも一方の面に、
前記粘着剤組成物から形成される粘着剤層が積層されて
なる粘着テープにより上記課題が達成できることを知見
し、完成されたものである。以下に本発明を詳述する。
【0010】本発明の粘着テープを構成する粘着剤層
は、アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを主成分単量体とし、これにカルボ
キシル基を有するラジカル重合性単量体を共重合させて
得られるアクリル系ポリマーを主成分とする。アルキル
基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル
(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、
特にn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアク
リレート、イソノニルアクリレートが好適に用いられ
る。
【0011】また、カルボキシル基含有ラジカル重合性
単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等のα,β−不飽和カルボン酸;イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸等のジカルボン酸やこれらのモノエステ
ルが挙げられる。これらのカルボキシル基含有ラジカル
重合性単量体のうち、アクリル酸、メタクリル酸が好適
に用いられる。
【0012】カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体
は、アクリル系ポリマーに凝集力を付与するため3次元
架橋する際の架橋剤との反応起点を導入するために共重
合される。共重合量としては単量体全体の0.5〜20
重量%、好適には1〜15重量%、より好適には3〜1
0重量%とされる。0.5重量%未満では架橋度が不足
することによる粘着テープの接着信頼性に欠如したり、
再剥離の際にいわゆる糊割れと呼ばれる凝集破壊を生じ
易くなったりする場合があり、逆に20重量%を超える
と粘着剤の極性が大きくなり過ぎて、被着体の種類によ
っては剥離不可能になる場合がある。
【0013】本発明のアクリル系ポリマーには上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単量体とカルボキシル
基含有単量体以外に、ガラス転移温度や極性等を調整す
る目的で少量の改質成分単量体が共重合されてもよい。
このような単量体としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、酢
酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、N−ビニルピ
ロリドン等が例示できる。これらは目的に応じて単独で
用いられてもよいし、2種類以上の適宜の組み合わせと
されてもよいが、単量体全体の30重量%程度以内にと
どめることが好ましい。過剰に共重合されると、アクリ
ル系ポリマー本来の粘着性能に影響を与える場合があ
る。
【0014】アクリル系ポリマーを得るための共重合反
応は従来公知の方法に従えばよく、特に限定されるもの
ではない。適当な重合方法としては、例えば、不活性有
機溶媒中での熱や放射線によるラジカル重合、懸濁重
合、乳化重合等が挙げられる。また、バルク重合で得た
アクリル系ポリマーであっても、架橋剤を配合する際に
溶剤溶液状態にすれば使用可能である。
【0015】アクリル系ポリマーの重量平均分子量(M
w)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)によるポリスチレン換算値で20万〜300万、よ
り好ましくは30万〜150万程度に設計されればよ
い。Mwが20万未満では粘着剤の凝集力が不足しがち
であり、逆に300万を超えると塗工適性が低下して均
一な粘着剤層が得られない場合がある。
【0016】本発明のアクリル系ポリマーには、当該技
術分野で用いられることがある公知の添加剤が配合され
てもよい。この種の添加剤としては、粘着付与樹脂、軟
化剤、着色剤(顔料、染料)、帯電防止剤、酸化(老
化)防止剤、紫外線吸収剤、金属腐蝕防止剤、難燃剤等
が例示できる。それら配合量としては特に限定されるも
のではないが、添加剤としての機能を発揮でき、しかも
粘着性能に悪影響を及ぼさない範囲であるべきことは言
うまでもない。
【0017】本発明においては、アクリル系ポリマーに
3次元架橋を施すためにエポキシ系架橋剤が配合され
る。エポキシ系架橋剤としては、分子内に2個以上のエ
ポキシ基を有する比較的低分子量の化合物であれば特に
制限なく使用可能であるが、一般にエポキシ基とカルボ
キシル基との反応速度は大きくないため、アミン等の触
媒作用を有する化合物を存在させることによって反応を
促進させることが可能である。
【0018】また、分子内にアミノ基を導入したエポキ
シ系架橋剤も知られており、アミンを併用する必要がな
いため使い勝手に優れたものである。代表的には、N,
N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジア
ミンが挙げられる。特に、本発明においてはエポキシ系
架橋剤によって初期の架橋を達成するため、その反応速
度の大きいことが望ましく、前記アミノ基含有エポキシ
系架橋剤の採用は非常に好適なものである。
【0019】エポキシ系架橋剤の配合量は、アクリル系
ポリマー100重量部に対して0.5〜20重量部とさ
れる。0.5重量部を下回ると所望の初期架橋度が得ら
れない場合があり、20重量部を超えて配合しても架橋
度が飽和してしまい、経済的にも不利となる。なお、ア
クリル系ポリマー中のカルボキシル基に対するエポキシ
系架橋剤中のエポキシ基が、当量比で0.8以上となる
ように配合されるのがより好ましい。このことにより、
アクリル系ポリマー中の大部分のカルボキシル基が費消
され、経時或いは熱履歴等による接着亢進が抑制され
る。
【0020】本発明においては、エポキシ系架橋剤に加
えてポリイソシアネート化合物が配合される。通常、カ
ルボキシル基に対してポリイソシアネート化合物を架橋
剤とした場合のゲル分の立ち上がりは比較的緩慢であ
り、本発明におけるポリイソシアネート化合物の役割
は、エポキシ系架橋剤を主たる架橋剤成分とする二次架
橋剤的な位置づけとなる。即ち、アクリル系ポリマーの
架橋は主としてエポキシ系架橋剤の架橋反応を利用し、
ポリイソシアネート化合物は支持体表面に結合してい
る、カルボキシル基よりも反応性に富む水酸基との反応
を利用するものである。
【0021】ポリイソシアネート化合物としては分子内
に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば
よく、芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系ポリイソ
シアネート等として公知の化合物が採用できる。芳香族
系のものには、トルイレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリメチロールプロパンとトルイレンジイソシアネ
ートとのアダクト体等が挙げられ、脂肪族系のものとし
ては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネートが代表的に例示できる。
また、イソホロンジイソシアネートのように脂環族系の
ものも使用可能である。
【0022】本発明においては、脂肪族系ポリイソシア
ネート化合物を配合した粘着剤組成物の方が再剥離性の
点で好ましい結果を与える。その理由は定かではない
が、芳香族系ポリイソシアネート化合物は脂肪族系のも
のに比べれば反応性が緩慢であり、アクリル系ポリマー
に配合後も失活せず、これが粘着テープとして被着体に
貼りつけられた後、被着体表面に存在する水酸基等の官
能基と結合を生じて接着力が大きくなるためではないか
と推察される。
【0023】ポリイソシアネート化合物の配合量は、ア
クリル系ポリマー100重量部に対して0.1〜5重量
部とされればよい。この範囲の下限を外れる場合は支持
体との密着性向上の効果が満足できるものでなくなり、
逆に上限を外れる場合は被着体との接着性が大きくなり
過ぎるため、再剥離性に対して逆効果となる。
【0024】以上のようにして調整された粘着剤組成物
は、通常、ポットライフと呼ばれる、ポリマーと架橋剤
との反応率が一定範囲を超えない時間内に、好ましくは
直接支持体上に塗工した後乾燥され、或いは離型処理が
施された工程紙上に塗工後乾燥されたものが支持体上に
転写されて、支持体と粘着剤層が積層された粘着テープ
となされる。塗工手段や乾燥方法に制限はなく、当該技
術分野で公知のものが採用できる。
【0025】塗工乾燥される粘着剤層の厚さについては
特に限定されるものではないが、余りに薄い場合は粘着
力が不足して接着信頼性を損ねたり、均一な塗工に支障
を来すことがあり、逆に厚過ぎると粘着力が高くなり過
ぎて再剥離性に支障が出たり、経済的に不利となるの
で、1〜50μm程度とされればよい。
【0026】このように粘着テープとされた粘着剤組成
物の架橋度は、粘着剤組成物中の上記任意成分を除外し
たアクリル系ポリマー及び架橋剤の合計量に換算して、
ゲル分率で好ましくは80重量%以上、より好ましくは
90重量%以上となされる。ゲル分率が80重量%未満
では、粘着力を高く設計した場合に凝集破壊する傾向が
否めず、被着体に糊残りが発生し易くなる。なおゲル分
率とは、少量の粘着剤層を例えばテトラヒドロフラン
(THF)のような大過剰の有機溶剤に溶解し、濾別し
た不溶解分を乾燥させた後の秤量値の、溶解前秤量値に
対する割合を百分率で表したものである。
【0027】本発明の粘着テープに用いられる前記支持
体としては、その表面にイソシアネート基と反応する官
能基を有している必要がある。イソシアネート基と反応
性を有する官能基としては、水酸基、アミノ基、カルボ
キシル基等が挙げられるが、ウレタン結合や尿素結合も
含まれる。このような官能基を、ポリマーを形成する分
子中に有するものは、勿論本発明の支持体として採用可
能であるが、本来、分子レベルでは官能基を有さない合
成樹脂フィルムの表面にコロナ放電やプラズマ処理を施
すことによって、これらの官能基が導入されたものであ
ってもよい。
【0028】このような合成樹脂フィルムとしては可撓
性があって伸度が小さく、且つ、破断強度の比較的大き
な熱可塑性合成樹脂フィルムが好適に用いられ、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポ
リイミド、ポリカーボネート、ポリサルホン、ポリエー
テルサルホン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル等の樹脂フィルムが挙げられ、これらは単層で
用いられてもよく2層以上の積層体で用いられてもよ
い。
【0029】例えば、コロナ放電処理を施す場合、その
処理度については少なくとも濡れ指示薬試験で40dy
n/cm以上、好ましくは45dyn/cm以上、より
好ましくは50dyn/cm以上とされるのがよい。
【0030】支持体の厚みは特に制限されるものではな
く適宜設計すればよいが、好ましくは6〜200μm、
更に好ましくは10〜100μmの範囲で選択される。
6μm以下では支持体にしわが発生し易くなったり、フ
ィルムの種類によっては強度的に不足する場合があり、
200μmを超えると、弾性率との兼ね合いにもよるが
取扱い性が悪くなる場合があり、経済的にも不利であ
る。
【0031】また、支持体の背面、即ち、粘着剤層が積
層される面の反対面であって、ロール状に巻き取ったと
きの粘着剤層表面が接触する面には、巻き戻す際の剥離
力(展開力ともいう)を軽くするために、通常は離型処
理が施される。離型処理としては、必要により硬化反応
を伴うシリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、長鎖アル
キルグラフトポリマー系離型剤の塗布、プラズマ処理等
が挙げられるが限定されるものではない。
【0032】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。
【0033】〔実施例1〕 (アクリル系ポリマー溶液の調整)攪拌翼、コンデンサ
ー、窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコにて、
n−ブチルアクリレート100重量部、アクリル酸10
重量部の組成からなる単量体混合物と酢酸エチル100
重量部を混合した後、攪拌下に窒素ガスにてバブリング
を行い溶存酸素を除去した。次いで、窒素ガス導入管を
液面上に引き上げ、窒素ガス流量を制御しながら系の温
度を80℃まで上昇させ、アゾビスイソブチロニトリル
を重合開始剤として重合反応を開始させた。重合終了ま
での6時間、系の温度は80℃に保った。こうして得ら
れたアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、GPC分
析によるポリスチレン換算値で約40万であった。
【0034】(粘着テープの作製)得られたアクリル系
ポリマー溶液の固形分100重量部に対して、分子内に
アミノ基を有する4官能エポキシ系架橋剤(N,N,
N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミ
ン)を10重量部及び脂肪族ジイソシアネート化合物
(ヘキサメチレンジイソシアネート)を0.5重量部添
加混合し、アクリル系粘着剤溶液を調整した。次いでこ
の粘着剤溶液を、濡れ指示薬試験により54dyn/c
mまでコロナ放電処理されたポリエチレンテレフタレー
ト(PET)基材上に、乾燥後5μmとなるように塗布
し、120℃×3分乾燥して粘着テープを得た。この粘
着テープを23℃、65%RH雰囲気下で1週間養生し
た後、性能評価試験に供した。
【0035】〔実施例2〕脂肪族ジイソシアネート化合
物(ヘキサメチレンジイソシアネート)の配合量を4重
量部としたこと以外は実施例1と同様にして粘着テープ
を得た。
【0036】〔実施例3〕脂肪族ジイソシアネート化合
物に代えて、芳香族系ポリイソシアネート化合物(トリ
メチロールプロパン1モルに対してトルイレンジイソシ
アネート3モルを付加させた化合物)を0.5重量部配
合したこと以外は実施例1と同様にして粘着テープを得
た。
【0037】〔比較例1〕ポリイソシアネート化合物を
配合しないこと以外は実施例1と同様にして粘着テープ
を得た。
【0038】〔比較例2〕脂肪族ジイソシアネート化合
物(ヘキサメチレンジイソシアネート)の配合量を8重
量部としたこと以外は実施例1と同様にして粘着テープ
を得た。
【0039】〔比較例3〕4官能エポキシ系架橋剤
(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレ
ンジアミン)の配合量を3重量部とし、脂肪族ジイソシ
アネート化合物を配合しなかったこと以外は実施例1と
同様にして粘着テープを得た。
【0040】実施例1〜3及び比較例1〜3で作製した
粘着テープについて、以下の評価試験を行った。 評価項目(ゲル分率) 各粘着テープの粘着剤層をサンプリングして精秤(W1
g)し、大過剰のTHFに振盪溶解せしめた後、200
メッシュ網で濾別した不溶解分の乾燥重量を精秤(W2
g)した。ゲル分率は(W1 /W2 )×100重量%で
表される。
【0041】評価項目(再剥離性:40℃×24時
間) 各粘着テープをJIS Z 0237に準じてSUS3
04板に貼り付け、40℃の温度下に24時間放置した
後、23℃に戻して1時間後に180度引きはがし強度
を測定した。その際、破壊形態を目視観察し、糊残りの
有無を調べた。
【0042】評価項目(再剥離性:40℃×7日間) 40℃の温度下に7日間放置した以外は評価項目と同
様の評価を実施した。以上の評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、アクリル系ポリマー中
のカルボキシル基とエポキシ系架橋剤との架橋反応に基
づく高架橋度、高凝集力による高い接着信頼性及び、ポ
リイソシアネート系化合物と粘着テープ支持体表面に存
在する対イソシアネート官能性基との反応に基づく強固
な界面接着力により、再剥離性に優れた粘着テープが提
供される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル基の炭素数が4〜12の(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルを主成分単量体とし、
    カルボキシル基含有ラジカル重合性単量体が全単量体の
    0.5〜20重量%共重合されてなるアクリル系ポリマ
    ー100重量部に対して、エポキシ系架橋剤0.5〜2
    0重量部とポリイソシアネート化合物0.1〜5重量部
    とを配合してなる粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート化合物が脂肪族ポリ
    イソシアネート化合物である請求項1記載の粘着剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 イソシアネート基と反応性を有する官能
    基を表面に有するフィルム状支持体の少なくとも一方の
    面に、請求項1又は2記載の粘着剤組成物から形成され
    る粘着剤層が積層されてなる粘着テープ。
  4. 【請求項4】 前記支持体が、コロナ放電処理を施され
    てなる合成樹脂フィルムである請求項3記載の粘着テー
    プ。
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