JP2002011564A - 溶融金属回収装置 - Google Patents
溶融金属回収装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融金属回収器内の溶融金属を効率よく回収
することを可能とし、かつ、高い信頼性、メンテナンス
性を有する溶融金属回収装置の提供。 【解決手段】 溶融金属回収装置1は、るつぼ100内
の溶融蒸着材Mに吸込口11を浸漬させる移送管10
と、移送管10を加熱するための電熱ヒータ14と、移
送管10の他端に設けられている放出口12が接続され
ると共に内部を冷却可能な冷却槽20と、冷却槽20の
内部を真空排気する真空ポンプ30とを備える。回収作
業時には、電熱ヒータ14によって移送管10を加熱し
ながら、真空ポンプ30によって冷却槽20の内部を真
空排気する。これにより、るつぼ100内の溶融蒸着材
Mを効率よく回収することが可能となる。また、溶融金
属回収装置1の信頼性、メンテナンス性を向上させるこ
とが可能となる。
することを可能とし、かつ、高い信頼性、メンテナンス
性を有する溶融金属回収装置の提供。 【解決手段】 溶融金属回収装置1は、るつぼ100内
の溶融蒸着材Mに吸込口11を浸漬させる移送管10
と、移送管10を加熱するための電熱ヒータ14と、移
送管10の他端に設けられている放出口12が接続され
ると共に内部を冷却可能な冷却槽20と、冷却槽20の
内部を真空排気する真空ポンプ30とを備える。回収作
業時には、電熱ヒータ14によって移送管10を加熱し
ながら、真空ポンプ30によって冷却槽20の内部を真
空排気する。これにより、るつぼ100内の溶融蒸着材
Mを効率よく回収することが可能となる。また、溶融金
属回収装置1の信頼性、メンテナンス性を向上させるこ
とが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属回収装置
に関し、特に、蒸着設備に備えられたるつぼ等の溶融金
属収容器から溶融金属を取り出して冷却固化させる溶融
金属回収装置に関する。
に関し、特に、蒸着設備に備えられたるつぼ等の溶融金
属収容器から溶融金属を取り出して冷却固化させる溶融
金属回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、可撓性を有する樹脂
製帯材等の基板上にアルミニウム(Al)や亜鉛(Z
n)といった金属を蒸着させる蒸着設備では、るつぼ
(溶融金属収容器)から約1200℃程度に加熱溶融さ
せられている溶融蒸着材(溶融金属)を回収するため
に、図7に示すような溶融金属回収装置が用いられてい
る。同図に示す溶融金属回収装置101は、冷却槽10
2、移送管103、及び、搬送ポンプ104を備える。
移送管103の一端は、下方に屈曲させられている。ま
た、移送管103の他端には、搬送ポンプ104が取り
付けられる。搬送ポンプ104は、上側に駆動モータ1
05を有し、下側に駆動モータ105によって回転駆動
されるインペラ106を備える。
製帯材等の基板上にアルミニウム(Al)や亜鉛(Z
n)といった金属を蒸着させる蒸着設備では、るつぼ
(溶融金属収容器)から約1200℃程度に加熱溶融さ
せられている溶融蒸着材(溶融金属)を回収するため
に、図7に示すような溶融金属回収装置が用いられてい
る。同図に示す溶融金属回収装置101は、冷却槽10
2、移送管103、及び、搬送ポンプ104を備える。
移送管103の一端は、下方に屈曲させられている。ま
た、移送管103の他端には、搬送ポンプ104が取り
付けられる。搬送ポンプ104は、上側に駆動モータ1
05を有し、下側に駆動モータ105によって回転駆動
されるインペラ106を備える。
【0003】この溶融金属回収装置101を使用するに
際しては、所定の手順により、るつぼ100を蒸着設備
の蒸着室から取り出すと共に、るつぼ100の上方を開
放する。そして、るつぼ100内の溶融蒸着材Mに搬送
ポンプ104のインペラ106を浸漬させた後、駆動モ
ータ105を作動させる。これにより、インペラ106
によって吸込まれた溶融蒸着材Mが、搬送ポンプ104
の吐出ケーシング107と移送管103とを介して、冷
却槽102に移送される。冷却槽102に移送された溶
融蒸着材Mは、冷却固化させられた後、回収される。
際しては、所定の手順により、るつぼ100を蒸着設備
の蒸着室から取り出すと共に、るつぼ100の上方を開
放する。そして、るつぼ100内の溶融蒸着材Mに搬送
ポンプ104のインペラ106を浸漬させた後、駆動モ
ータ105を作動させる。これにより、インペラ106
によって吸込まれた溶融蒸着材Mが、搬送ポンプ104
の吐出ケーシング107と移送管103とを介して、冷
却槽102に移送される。冷却槽102に移送された溶
融蒸着材Mは、冷却固化させられた後、回収される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
溶融金属回収装置は、上述したように構成されていたこ
とから、次のような問題点を有していた。すなわち、上
述した溶融金属回収装置を構成する搬送ポンプのインペ
ラは、一般にセラミックや金属等によって薄板状に形成
されているので、きわめて高温の溶融蒸着材内に繰り返
し浸漬させると、熱衝撃等によって破損してしまうこと
があった。この点で、従来の溶融金属回収装置は、信頼
性の面で問題を有していた。また、るつぼから溶融蒸着
材を間欠的に取り出すような場合、取り出し作業を休止
している間に、溶融蒸着材が搬送ポンプのインペラ周辺
の狭隘な隙間や、移送管の内部で固化してしまう。この
場合、溶融蒸着材の取り出し作業を再開するたびに、搬
送ポンプ等を修理・交換する必要が生じ、メンテナンス
に要する負担が増大化してしまう。
溶融金属回収装置は、上述したように構成されていたこ
とから、次のような問題点を有していた。すなわち、上
述した溶融金属回収装置を構成する搬送ポンプのインペ
ラは、一般にセラミックや金属等によって薄板状に形成
されているので、きわめて高温の溶融蒸着材内に繰り返
し浸漬させると、熱衝撃等によって破損してしまうこと
があった。この点で、従来の溶融金属回収装置は、信頼
性の面で問題を有していた。また、るつぼから溶融蒸着
材を間欠的に取り出すような場合、取り出し作業を休止
している間に、溶融蒸着材が搬送ポンプのインペラ周辺
の狭隘な隙間や、移送管の内部で固化してしまう。この
場合、溶融蒸着材の取り出し作業を再開するたびに、搬
送ポンプ等を修理・交換する必要が生じ、メンテナンス
に要する負担が増大化してしまう。
【0005】そこで、本発明は、溶融金属回収器内の溶
融金属を効率よく回収することを可能とし、かつ、高い
信頼性、メンテナンス性を有する溶融金属回収装置の提
供を目的とする。
融金属を効率よく回収することを可能とし、かつ、高い
信頼性、メンテナンス性を有する溶融金属回収装置の提
供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による溶融金属回収装置は、溶融金属収容器から溶融金
属を取り出して冷却固化させる溶融金属回収装置におい
て、溶融金属収容器の内部に収容されている溶融金属に
一端を浸漬させる移送管と、移送管を加熱する加熱手段
と、移送管の他端が接続されると共に、内部を冷却可能
な冷却槽と、冷却槽の内部を真空排気する真空ポンプと
を備えることを特徴とする。
による溶融金属回収装置は、溶融金属収容器から溶融金
属を取り出して冷却固化させる溶融金属回収装置におい
て、溶融金属収容器の内部に収容されている溶融金属に
一端を浸漬させる移送管と、移送管を加熱する加熱手段
と、移送管の他端が接続されると共に、内部を冷却可能
な冷却槽と、冷却槽の内部を真空排気する真空ポンプと
を備えることを特徴とする。
【0007】この溶融金属回収装置は、蒸着設備のるつ
ぼ等の溶融金属収容器から溶融している蒸着材等の溶融
金属を取り出して冷却固化させる際に用いると好適なも
のである。この溶融金属回収装置を使用するに際して
は、移送管の一端を溶融金属収容器内の溶融金属に浸漬
させると共に、その他端を冷却槽に接続する。そして、
加熱手段によって移送管を加熱した状態で、真空ポンプ
を作動させ、冷却槽の内部を真空排気する。これによ
り、溶融金属収容器内の溶融金属は、移送管を介して冷
却槽内に吸引される。移送された溶融金属は、冷却槽内
で冷却され、固化した後、回収される。
ぼ等の溶融金属収容器から溶融している蒸着材等の溶融
金属を取り出して冷却固化させる際に用いると好適なも
のである。この溶融金属回収装置を使用するに際して
は、移送管の一端を溶融金属収容器内の溶融金属に浸漬
させると共に、その他端を冷却槽に接続する。そして、
加熱手段によって移送管を加熱した状態で、真空ポンプ
を作動させ、冷却槽の内部を真空排気する。これによ
り、溶融金属収容器内の溶融金属は、移送管を介して冷
却槽内に吸引される。移送された溶融金属は、冷却槽内
で冷却され、固化した後、回収される。
【0008】このように、この溶融金属回収装置によれ
ば、回収作業中に、移送管は加熱手段によって常時加熱
されていることから、移送管の内部で溶融金属が固化す
ることはない。また、冷却槽の内部を真空排気すること
によって溶融金属を効率よく移送するので、真空ポンプ
自体が熱衝撃等によって損傷してしまうことは一切な
い。従って、この溶融金属回収装置は、高い信頼性を有
し、また、溶融金属を間欠的に取り出す際に必要とされ
ていた煩雑なメンテナンス作業を大幅に低減させること
ができる。
ば、回収作業中に、移送管は加熱手段によって常時加熱
されていることから、移送管の内部で溶融金属が固化す
ることはない。また、冷却槽の内部を真空排気すること
によって溶融金属を効率よく移送するので、真空ポンプ
自体が熱衝撃等によって損傷してしまうことは一切な
い。従って、この溶融金属回収装置は、高い信頼性を有
し、また、溶融金属を間欠的に取り出す際に必要とされ
ていた煩雑なメンテナンス作業を大幅に低減させること
ができる。
【0009】また、加熱手段は、移送管の外周に設けら
れた電熱ヒータであると好ましい。このような構成を採
用すれば、移送管の全体を均一に加熱することができ
る。
れた電熱ヒータであると好ましい。このような構成を採
用すれば、移送管の全体を均一に加熱することができ
る。
【0010】この場合、移送管及び電熱ヒータからの放
熱を防止する保温材を更に備えると好ましい。このよう
な構成を採用すれば、移送管に加えるべき熱の放熱を効
果的に防止することができるので、少ない電力で効率よ
く移送管を加熱可能となる。
熱を防止する保温材を更に備えると好ましい。このよう
な構成を採用すれば、移送管に加えるべき熱の放熱を効
果的に防止することができるので、少ない電力で効率よ
く移送管を加熱可能となる。
【0011】また、加熱手段として、移送管を直接加熱
するバーナを用いてもよい。
するバーナを用いてもよい。
【0012】このような構成を採用すれば、移送管周辺
の構成を簡易化することができ、また、装置全体のメン
テナンス性をより向上させることができる。この場合、
移送管に対して、複数のバーナを所定間隔ごとに配設す
ると好ましい。
の構成を簡易化することができ、また、装置全体のメン
テナンス性をより向上させることができる。この場合、
移送管に対して、複数のバーナを所定間隔ごとに配設す
ると好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による溶
融金属回収装置の好適な実施形態について詳細に説明す
る。
融金属回収装置の好適な実施形態について詳細に説明す
る。
【0014】図1は本発明による溶融金属回収装置の第
1実施形態を示す概略構成図である。同図に示す溶融金
属回収装置1は、例えば、ポリエチレンはポリプロピレ
ンといったような可撓性を有する樹脂からなる帯材等の
基板上にアルミニウム(Al)等の金属を蒸着させる蒸
着設備において、るつぼ100(溶融金属収容器)から
高温の溶融蒸着材M(溶融金属)を回収する際に用いら
れるものである。この溶融金属回収装置1は、図1に示
すように、移送管10、冷却槽20、及び、真空ポンプ
30を備える。移送管10は、例えばSTP鋼管等の金
属製の管材を略コの字形に屈曲させたものであり、一端
側が吸込口11とされ、他端側が放出口12とされてい
る。
1実施形態を示す概略構成図である。同図に示す溶融金
属回収装置1は、例えば、ポリエチレンはポリプロピレ
ンといったような可撓性を有する樹脂からなる帯材等の
基板上にアルミニウム(Al)等の金属を蒸着させる蒸
着設備において、るつぼ100(溶融金属収容器)から
高温の溶融蒸着材M(溶融金属)を回収する際に用いら
れるものである。この溶融金属回収装置1は、図1に示
すように、移送管10、冷却槽20、及び、真空ポンプ
30を備える。移送管10は、例えばSTP鋼管等の金
属製の管材を略コの字形に屈曲させたものであり、一端
側が吸込口11とされ、他端側が放出口12とされてい
る。
【0015】図2に示すように、移送管10の外周の略
全面には、電熱ヒータ14が巻回されている。これによ
り、電熱ヒータ14に図示しない電源装置から電流を供
給すれば、移送管10の全体を、例えば、670℃〜8
00℃程度の範囲で均一に加熱することが可能となる。
また、電熱ヒータ14が巻回された移送管10の外周
は、更に断熱材15によって覆われている。断熱材15
は、移送管及び電熱ヒータからの放熱を防止する保温材
として機能する。このように、断熱材15を設けること
により、移送管10に加えるべき熱の放熱を効果的に防
止することができるので、少ない電力で効率よく移送管
10を加熱可能となる。
全面には、電熱ヒータ14が巻回されている。これによ
り、電熱ヒータ14に図示しない電源装置から電流を供
給すれば、移送管10の全体を、例えば、670℃〜8
00℃程度の範囲で均一に加熱することが可能となる。
また、電熱ヒータ14が巻回された移送管10の外周
は、更に断熱材15によって覆われている。断熱材15
は、移送管及び電熱ヒータからの放熱を防止する保温材
として機能する。このように、断熱材15を設けること
により、移送管10に加えるべき熱の放熱を効果的に防
止することができるので、少ない電力で効率よく移送管
10を加熱可能となる。
【0016】移送管10の放出口12は、図1に示すよ
うに、冷却槽20に接続される。冷却槽20は、有底筒
状に形成された槽本体21と、槽本体21の上部に固定
可能な蓋体22とからなる。蓋体22を槽本体21の上
部に固定することにより、槽本体21の内部を気密状態
に維持することができる。移送管10の放出口12は、
蓋体22に設けられた孔部にフランジ23を介して固定
される。槽本体21は、図3に示すように、二重構造を
有しており、内壁21aと外壁21bとを備える。内壁
21aの外壁21b側の表面には、耐熱煉瓦等からなる
断熱材24が固着されている。そして、断熱材24と、
外壁21bの内面との間には、流路25が画成される。
これにより、流路25内に冷却水等の冷却媒体を流通さ
せれば、冷却槽20の槽本体21(内壁21a)の内部
を冷却することができる。
うに、冷却槽20に接続される。冷却槽20は、有底筒
状に形成された槽本体21と、槽本体21の上部に固定
可能な蓋体22とからなる。蓋体22を槽本体21の上
部に固定することにより、槽本体21の内部を気密状態
に維持することができる。移送管10の放出口12は、
蓋体22に設けられた孔部にフランジ23を介して固定
される。槽本体21は、図3に示すように、二重構造を
有しており、内壁21aと外壁21bとを備える。内壁
21aの外壁21b側の表面には、耐熱煉瓦等からなる
断熱材24が固着されている。そして、断熱材24と、
外壁21bの内面との間には、流路25が画成される。
これにより、流路25内に冷却水等の冷却媒体を流通さ
せれば、冷却槽20の槽本体21(内壁21a)の内部
を冷却することができる。
【0017】なお、槽本体21としては、図4及び図5
に示すような壁部構造を有するものを採用してもよい。
図4に示す壁部構造は、図3に示した構成から、耐熱煉
瓦等からなる断熱材を省略したものである。また、図5
に示す壁部構造は、図4に示した構成において、内壁2
1aの内面(外壁21b側とは反対側の面)に耐熱煉瓦
等からなる断熱材24を固着させたものである。
に示すような壁部構造を有するものを採用してもよい。
図4に示す壁部構造は、図3に示した構成から、耐熱煉
瓦等からなる断熱材を省略したものである。また、図5
に示す壁部構造は、図4に示した構成において、内壁2
1aの内面(外壁21b側とは反対側の面)に耐熱煉瓦
等からなる断熱材24を固着させたものである。
【0018】一方、冷却槽20の蓋体22には、排気管
27の一端が接続され、この排気管27の他端には、真
空ポンプ30の接続される。真空ポンプ30は、気密状
態に保持されている冷却槽20の内部を真空排気するた
めに用いられる。真空ポンプ30としては、例えばロー
タリ式のものを採用可能であり、本実施形態では、冷却
槽20内の圧力を、例えば100Pa〜1500Pa程
度の範囲に設定可能なものが用いられている。
27の一端が接続され、この排気管27の他端には、真
空ポンプ30の接続される。真空ポンプ30は、気密状
態に保持されている冷却槽20の内部を真空排気するた
めに用いられる。真空ポンプ30としては、例えばロー
タリ式のものを採用可能であり、本実施形態では、冷却
槽20内の圧力を、例えば100Pa〜1500Pa程
度の範囲に設定可能なものが用いられている。
【0019】次に、上述した溶融金属回収装置1を用い
て、溶融金属収容器の一例である蒸着設備用のるつぼ1
00から、溶融金属としての溶融蒸着材Mを回収する手
順について説明する。
て、溶融金属収容器の一例である蒸着設備用のるつぼ1
00から、溶融金属としての溶融蒸着材Mを回収する手
順について説明する。
【0020】この場合、まず、所定の手順により、るつ
ぼ100を蒸着設備の蒸着室から取り出すと共に、るつ
ぼ100の上方を開放する。この際、るつぼ100内の
溶融蒸着材Mは、例えば、1200℃程度まで昇温して
いる。また、移送管10の一端側に設けられている吸込
口11をるつぼ100内の溶融蒸着材Mに浸漬させて位
置決めする。更に、槽本体21に蓋体22を固定し、冷
却槽20の内部を気密状態に維持する。冷却槽20の蓋
体22には、真空ポンプ30と接続させた排気管27を
接続すると共に、移送管10の他端側に設けられている
放出口12を接続する。
ぼ100を蒸着設備の蒸着室から取り出すと共に、るつ
ぼ100の上方を開放する。この際、るつぼ100内の
溶融蒸着材Mは、例えば、1200℃程度まで昇温して
いる。また、移送管10の一端側に設けられている吸込
口11をるつぼ100内の溶融蒸着材Mに浸漬させて位
置決めする。更に、槽本体21に蓋体22を固定し、冷
却槽20の内部を気密状態に維持する。冷却槽20の蓋
体22には、真空ポンプ30と接続させた排気管27を
接続すると共に、移送管10の他端側に設けられている
放出口12を接続する。
【0021】この状態から、加熱手段としての電熱ヒー
タ14に電流を供給し、移送管10の全体を、例えば6
70℃〜800℃程度の範囲まで均一に加熱する。そし
て、所定時間が経過し、移送管10の温度が上昇した段
階で、真空ポンプ30を作動する。これにより、冷却槽
20の内部が真空排気され、冷却槽20内の圧力が例え
ば100Pa〜1500Pa程度の範囲に設定される。
この結果、溶融金属収容器としてのるつぼ100内の溶
融蒸着材Mは、移送管10を介して冷却槽20内に吸引
される。また、冷却槽20を構成する槽本体21に形成
されている流路25(図3〜図5参照)には、冷却水等
の冷却媒体が流通させられる。これにより、冷却槽20
内まで移送された溶融蒸着材Mは、冷却槽20内で流路
25内を流通する冷却媒体によって冷却されて固化し、
全作業の終了後、又は、所定の段階で冷却槽20から回
収される。
タ14に電流を供給し、移送管10の全体を、例えば6
70℃〜800℃程度の範囲まで均一に加熱する。そし
て、所定時間が経過し、移送管10の温度が上昇した段
階で、真空ポンプ30を作動する。これにより、冷却槽
20の内部が真空排気され、冷却槽20内の圧力が例え
ば100Pa〜1500Pa程度の範囲に設定される。
この結果、溶融金属収容器としてのるつぼ100内の溶
融蒸着材Mは、移送管10を介して冷却槽20内に吸引
される。また、冷却槽20を構成する槽本体21に形成
されている流路25(図3〜図5参照)には、冷却水等
の冷却媒体が流通させられる。これにより、冷却槽20
内まで移送された溶融蒸着材Mは、冷却槽20内で流路
25内を流通する冷却媒体によって冷却されて固化し、
全作業の終了後、又は、所定の段階で冷却槽20から回
収される。
【0022】このように、溶融金属回収装置1によれ
ば、回収作業中に、移送管10が加熱手段としての電熱
ヒータ14によって常時加熱されていることから、移送
管10内を移動する溶融蒸着材Mの温度も所定温度以上
に保たれる。従って、移送管10の内部で溶融蒸着材M
が固化することはない。また、冷却槽20の内部を真空
排気することによって溶融蒸着材Mを効率よく移送する
ので、真空ポンプ30自体が熱衝撃等によって損傷して
しまうことは一切ない。従って、溶融金属回収装置1
は、高い信頼性を有し、また、溶融蒸着材Mをるつぼ1
00から間欠的に取り出す場合等に必要とされていた煩
雑なメンテナンス作業を大幅に低減させることができ
る。上述した溶融金属回収装置1は、亜鉛(Zn)を始
めとする低融点の非鉄金属等を回収対象とすることも可
能である。
ば、回収作業中に、移送管10が加熱手段としての電熱
ヒータ14によって常時加熱されていることから、移送
管10内を移動する溶融蒸着材Mの温度も所定温度以上
に保たれる。従って、移送管10の内部で溶融蒸着材M
が固化することはない。また、冷却槽20の内部を真空
排気することによって溶融蒸着材Mを効率よく移送する
ので、真空ポンプ30自体が熱衝撃等によって損傷して
しまうことは一切ない。従って、溶融金属回収装置1
は、高い信頼性を有し、また、溶融蒸着材Mをるつぼ1
00から間欠的に取り出す場合等に必要とされていた煩
雑なメンテナンス作業を大幅に低減させることができ
る。上述した溶融金属回収装置1は、亜鉛(Zn)を始
めとする低融点の非鉄金属等を回収対象とすることも可
能である。
【0023】図6は、本発明による溶融金属回収装置の
第2実施形態を示す概略構成図である。なお、上述した
第1実施形態に関して説明した要素と同一の要素につい
ては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
第2実施形態を示す概略構成図である。なお、上述した
第1実施形態に関して説明した要素と同一の要素につい
ては同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0024】同図に示す溶融金属回収装置1Aも、例え
ば、ポリエチレンやポリプロピレンといったような可撓
性を有する樹脂からなる帯材等の基板上にアルミニウム
等の金属を蒸着させる蒸着設備において、るつぼ100
(溶融金属収容器)から高温の溶融蒸着材M(溶融金
属)を回収する際に用いることができる。また、溶融金
属回収装置1Aは、亜鉛(Zn)を始めとする低融点の
非鉄金属等を回収対象とすることも可能である。
ば、ポリエチレンやポリプロピレンといったような可撓
性を有する樹脂からなる帯材等の基板上にアルミニウム
等の金属を蒸着させる蒸着設備において、るつぼ100
(溶融金属収容器)から高温の溶融蒸着材M(溶融金
属)を回収する際に用いることができる。また、溶融金
属回収装置1Aは、亜鉛(Zn)を始めとする低融点の
非鉄金属等を回収対象とすることも可能である。
【0025】図6に示すように、溶融金属回収装置1A
も、例えばSTP鋼管等の金属製の管材からなる移送管
10を備えるが、移送管10を加熱するための加熱手段
に関して、上述した第1実施形態に係る溶融金属回収装
置1と異なる。すなわち、本実施形態では、移送管10
の周囲には、電熱ヒータ14及び断熱材15は設けられ
てはおらず、移送管10は表面が剥き出しの状態で使用
される。そして、移送管10の近傍には、所定間隔を隔
てて複数のバーナ40が配設される。この場合、各バー
ナ40を作動させて移送管10に対して火炎を放射する
ことにより、移送管10の全体を、例えば670℃〜8
00℃程度の範囲で均一に加熱することが可能である。
も、例えばSTP鋼管等の金属製の管材からなる移送管
10を備えるが、移送管10を加熱するための加熱手段
に関して、上述した第1実施形態に係る溶融金属回収装
置1と異なる。すなわち、本実施形態では、移送管10
の周囲には、電熱ヒータ14及び断熱材15は設けられ
てはおらず、移送管10は表面が剥き出しの状態で使用
される。そして、移送管10の近傍には、所定間隔を隔
てて複数のバーナ40が配設される。この場合、各バー
ナ40を作動させて移送管10に対して火炎を放射する
ことにより、移送管10の全体を、例えば670℃〜8
00℃程度の範囲で均一に加熱することが可能である。
【0026】このように構成された溶融金属回収装置1
Aによれば、移送管10の周辺の構成を簡易化すること
ができ、また、装置全体のメンテナンス性をより向上さ
せることができる。なお、溶融金属回収装置1Aについ
ても、冷却槽20(槽本体21)の壁部構造としては、
図3〜図5に示す構成の何れを採用してもよい。
Aによれば、移送管10の周辺の構成を簡易化すること
ができ、また、装置全体のメンテナンス性をより向上さ
せることができる。なお、溶融金属回収装置1Aについ
ても、冷却槽20(槽本体21)の壁部構造としては、
図3〜図5に示す構成の何れを採用してもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明による溶融金属回収装置は、以上
説明したように構成されているため、次のような効果を
得る。すなわち、本発明による溶融金属回収装置は、溶
融金属収容器の内部に収容されている溶融金属に一端を
浸漬させる移送管と、移送管を加熱する加熱手段と、移
送管の他端が接続されると共に内部を冷却可能な冷却槽
と、冷却槽の内部を真空排気する真空ポンプとを備え、
加熱手段によって移送管を加熱しながら、真空ポンプに
よって冷却槽の内部を真空排気することにより、溶融金
属収容器内の溶融金属を取り出した後、冷却槽内で取り
出した溶融金属を冷却固化させる。これにより、溶融金
属回収器内の溶融金属を効率よく回収することが可能と
なり、かつ、溶融金属回収装置の信頼性、メンテナンス
性を向上させることが可能となる。
説明したように構成されているため、次のような効果を
得る。すなわち、本発明による溶融金属回収装置は、溶
融金属収容器の内部に収容されている溶融金属に一端を
浸漬させる移送管と、移送管を加熱する加熱手段と、移
送管の他端が接続されると共に内部を冷却可能な冷却槽
と、冷却槽の内部を真空排気する真空ポンプとを備え、
加熱手段によって移送管を加熱しながら、真空ポンプに
よって冷却槽の内部を真空排気することにより、溶融金
属収容器内の溶融金属を取り出した後、冷却槽内で取り
出した溶融金属を冷却固化させる。これにより、溶融金
属回収器内の溶融金属を効率よく回収することが可能と
なり、かつ、溶融金属回収装置の信頼性、メンテナンス
性を向上させることが可能となる。
【図1】本発明による溶融金属回収装置の第1実施形態
を示す概略構成図である。
を示す概略構成図である。
【図2】図1におけるII−II線についての断面図であ
る。
る。
【図3】図1に示す溶融金属回収装置に設けられている
冷却槽の壁部構造を示す拡大断面図である。
冷却槽の壁部構造を示す拡大断面図である。
【図4】図1に示す溶融金属回収装置に設けられている
冷却槽に適用可能な壁部構造の一例を示す拡大断面図で
ある。
冷却槽に適用可能な壁部構造の一例を示す拡大断面図で
ある。
【図5】図1に示す溶融金属回収装置に設けられている
冷却槽に適用可能な壁部構造の他の例を示す拡大断面図
である。
冷却槽に適用可能な壁部構造の他の例を示す拡大断面図
である。
【図6】本発明による溶融金属回収装置の第2実施形態
を示す概略構成図である。
を示す概略構成図である。
【図7】従来の溶融金属回収装置の一例を示す概略構成
図である。
図である。
1,1A…溶融金属回収装置、10…移送管、11…吸
込口、12…放出口、14…電熱ヒータ、15…断熱
材、20…冷却槽、21…槽本体、22…蓋体、24…
断熱材、25…流路、27…排気管、30…真空ポン
プ、40…バーナ、M…溶融蒸着材。
込口、12…放出口、14…電熱ヒータ、15…断熱
材、20…冷却槽、21…槽本体、22…蓋体、24…
断熱材、25…流路、27…排気管、30…真空ポン
プ、40…バーナ、M…溶融蒸着材。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F27D 3/14 F27D 3/14 Z
Claims (4)
- 【請求項1】 溶融金属収容器から溶融金属を取り出し
て冷却固化させる溶融金属回収装置において、 前記溶融金属収容器の内部に収容されている溶融金属に
一端を浸漬させる移送管と、 前記移送管を加熱する加熱手段と、 前記移送管の他端が接続されると共に、内部を冷却可能
な冷却槽と、 前記冷却槽の内部を真空排気する真空ポンプとを備える
ことを特徴とする溶融金属回収装置。 - 【請求項2】 前記加熱手段は、前記移送管の外周に設
けられた電熱ヒータであることを特徴とする請求項1に
記載の溶融金属回収装置。 - 【請求項3】 前記移送管及び前記電熱ヒータからの放
熱を防止する保温材を更に備えることを特徴とする請求
項2に記載の溶融金属回収装置。 - 【請求項4】 前記加熱手段は、前記移送管を直接加熱
するバーナであることを特徴とする請求項1に記載の溶
融金属回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000193275A JP2002011564A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 溶融金属回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000193275A JP2002011564A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 溶融金属回収装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002011564A true JP2002011564A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18692294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000193275A Withdrawn JP2002011564A (ja) | 2000-06-27 | 2000-06-27 | 溶融金属回収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002011564A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007210011A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Sanken Sangyo Co Ltd | 溶融金属出湯装置 |
CN103363809A (zh) * | 2013-07-25 | 2013-10-23 | 深圳市劲拓自动化设备股份有限公司 | 一种液态金属真空抽取装置及抽取方法 |
CN103394786A (zh) * | 2013-07-25 | 2013-11-20 | 深圳市劲拓自动化设备股份有限公司 | 一种液态金属转移装置及转移方法 |
CN116652163A (zh) * | 2023-08-02 | 2023-08-29 | 溧阳市力士汽车配件制造有限公司 | 一种具有下料组件的汽车弯管成型机构 |
-
2000
- 2000-06-27 JP JP2000193275A patent/JP2002011564A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN103363809A (zh) * | 2013-07-25 | 2013-10-23 | 深圳市劲拓自动化设备股份有限公司 | 一种液态金属真空抽取装置及抽取方法 |
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CN103363809B (zh) * | 2013-07-25 | 2015-07-15 | 深圳市劲拓自动化设备股份有限公司 | 一种液态金属真空抽取装置及抽取方法 |
CN116652163A (zh) * | 2023-08-02 | 2023-08-29 | 溧阳市力士汽车配件制造有限公司 | 一种具有下料组件的汽车弯管成型机构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070904 |