JP2002008468A - 絶縁材 - Google Patents

絶縁材

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JP2002008468A
JP2002008468A JP2000187935A JP2000187935A JP2002008468A JP 2002008468 A JP2002008468 A JP 2002008468A JP 2000187935 A JP2000187935 A JP 2000187935A JP 2000187935 A JP2000187935 A JP 2000187935A JP 2002008468 A JP2002008468 A JP 2002008468A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体用途に優れた熱特性、電気特性を有する
絶縁材の作成方法を提供する。 【解決手段】熱分解成分(A)と、耐熱性樹脂またはそ
の前駆体(B)とを必須成分とする絶縁材用樹脂組成物
の熱処理方法とそれによって得られる絶縁材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁材に関するも
のであり、更に詳しくは、電気・電子機器用、半導体装
置用として優れた特性を有する絶縁材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電気電子機器用、半導体装置用絶縁材料
に求められている特性のなかで、電気特性と耐熱性は、
最も重要な特性である。特に、近年、回路の微細化と信
号の高速化に伴い、誘電率の低い絶縁材料が要求されて
いる。この2つの特性を両立させるための材料として、
耐熱性樹脂を用いた絶縁材が、期待されている。例え
ば、従来から用いられている二酸化シリコン等の無機の
絶縁材は、高耐熱性を示すが、誘電率が高く、要求特性
が高度化している現在では、前述の特性について、両立
が困難になりつつあり、ポリイミド樹脂に代表される耐
熱性樹脂は、電気特性と耐熱性に優れ、2つの特性の両
立が可能であり、実際にプリント回路のカバーレイや半
導体装置のパッシベーション膜などに用いられている。
【0003】しかしながら、近年の半導体装置の高機能
化、高性能化にともない、電気特性、耐熱性について著
しい向上が必要とされているため、更に高性能な樹脂
が、必要とされるようになっている。特に、誘電率につ
いて、2.2を下回るような低誘電率材料が期待されて
おり、従来の絶縁材では、必要とされる特性に達してい
ない。これに対して、これまでには、例えば、ポリイミ
ド及び溶剤から成る樹脂組成物に、ポリイミド以外の熱
分解性樹脂を加え、製膜し、絶縁材とした後、加熱工程
により、この熱分解性樹脂を分解させて、空隙を形成す
ることにより、絶縁材の誘電率を低減させることが試み
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記手
法は、絶縁材膜を形成する際のワニスにおいて、耐熱性
樹脂の溶剤に対する溶解性が、一般に低いため、作業性
が悪く、選択できる樹脂の種類も、非常に限られること
が問題であった。また、耐熱性樹脂の前駆体を用いた場
合、完全に製膜させるために加える温度を高くすると、
熱分解性成分が先に分解してしまい、また逆に熱分解性
成分を熱分解させずに製膜するために耐熱性樹脂の前駆
体に加える温度を低くすると、耐熱性樹脂の前駆体の製
膜が不十分であるということが問題になっていた。その
ため、上記手法が適用できる熱分解性成分と耐熱性樹脂
の前駆体の組み合わせは非常に限られてしまう問題があ
った。本発明は、極めて低い誘電率と良好な絶縁性を示
すとともに、耐熱性にも優れた絶縁材を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、以下の手段に
より、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、1〜5項に記載の絶
縁材を提供する。 1.熱分解性成分(A)と耐熱性樹脂またはその前駆体
(B)とを必須成分とする絶縁材用樹脂組成物により製
膜し絶縁材を得る熱処理工程において、下記(1)及び
(2)の熱処理工程を順に行うことによって得られるこ
とを特徴とする絶縁材。 (1)熱分解性成分(A)の50%重量減少温度より低
い温度であって、耐熱性樹脂またはその前駆体(B)の
製膜温度より高い温度に一端加熱して室温から200℃
の領域まで冷却する工程。 (2)熱分解性成分(A)の5%重量減少温度以上、且
つ、耐熱性樹脂またはその前駆体を樹脂に変換したとき
のガラス転移温度Tg以下の温度まで再度加熱後、室温ま
で冷却する工程。
【0007】2.前記(1)の熱処理工程における加熱
昇温速度が、0.01〜100℃/分であり、前記
(2)の熱処理工程における加熱昇温速度が、0.00
1〜10℃/分であることを特徴とする請求項1記載の
絶縁材。
【0008】3.熱分解性成分(A)が界面活性剤であ
る前記1〜2項のいずれか1項に記載の絶縁材。
【0009】4.耐熱性樹脂またはその前駆体(B)が
ポリイミド樹脂またはポリイミド前駆体である前記1〜
3項のいずれか1項に記載の絶縁材。
【0010】5.耐熱性樹脂またはその前駆体(B)が
ポリベンゾオキサゾール樹脂またはポリベンゾオキサゾ
ール前駆体である前記1〜3項のいずれか1項に記載の
絶縁材。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の熱処理工程に用いる絶縁
材用樹脂組成物は、熱分解性成分(A)と、耐熱性樹脂
またはその前駆体(B)とを必須成分として成るもので
ある。
【0012】本発明に用いる熱分解性成分(A)は、成
分(A)の窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で測定し
た場合の5%重量減少温度が、耐熱性樹脂またはその前
駆体(B)の製膜温度より高いことが好ましく、また成
分(B)のガラス転移温度以下の温度で完全に熱分解す
るものであり、50%重量減少温度においても、成分
(B)のガラス転移温度以下であるものが選ばれる。ま
た、熱分解性成分(A)の分子量は、100〜1000
0の範囲のものが好ましい。
【0013】成分(A)の例を挙げると、ポリエチレン
グリコール、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコール、ポリスチレン、ポリ−
α−メチルスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ
ウレタン、ポリカーボナート、脂肪族せっけん、N−ア
シルアミノ酸およびその塩、ポリオキシエチレンカルボ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン
酸塩、アシル化ペプチドなどのカルボン酸塩、アルキル
スルホン酸塩、アルキルベンゼンおよびアルキルナルタ
レンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(Na,
K,Li,Caなどの塩)−ホルマリン重縮合物、メラ
ミンスルホン酸塩(Na,Caなどの塩)−ホルマリン
重縮合物、ジアルキルスルホコハク酸塩、スルホコハク
酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコ
ハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンス
ルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、ジメ
チル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩、アシル
スルホン酸塩などのスルホン酸塩、硫酸化油、高級アル
コール硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
第2級高級アルコールエトキシサルフェート、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、モノグリ
サルファート、脂肪族アルキロールアマイドの硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル硫
酸塩、アルキルアミド硫酸塩などの硫酸エステル塩、ア
ルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
リン酸塩などのリン酸エステル塩等の陰イオン界面活性
剤、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化
ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウ
ム塩、イミダゾリニウム塩等の陽イオン界面活性剤、ベ
タイン類、アミドベタイン類、カルボキシベタイン型、
アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシ
チン、アルキルアミンオキサイド(ジメチルラウリルア
ミンオキサイド、ジメチルステアリルアミンオキサイ
ド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキサイド)等
の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレインエーテル、ポリオキシ
エチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエー
テル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフ
ェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマ
ー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキ
シエチレントリブロックポリマー、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル
型非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油および硬
化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸
塩などのエーテルエステル型非イオン界面活性剤、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコー
ル脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
ショ糖脂肪酸エステルなどのエステル型非イオン界面活
性剤、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン
脂肪酸アミド、ポリエチレンアルキルアミン、アルキル
ポリエーテルアミン(ヒドロキシエチルラウリルアミ
ン、ポリエチレングルコールラウリルアミン、ポリエチ
レングリコールアルキル(ヤシ)アミン、ポリエチレン
グリコールステアリルアミン、ポリエチレングリコール
牛脂アミン、ポリエチレングリコール牛脂プロピレンジ
アミン、ポリエチレングリコールジオレイルアミン、N
−ポリオキシアルキレンポリアルキレンポリアミン)な
どの含窒素型非イオン界面活性剤、フルオロアルキル
(C2〜C10)カルボン酸、N−パーフルオロオクタ
ンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[フルオ
ロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル
(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フル
オロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]
−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−[3−(パ
ーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,
N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベ
タイン、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン
酸、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C1
1)、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールア
ミド、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン
酸塩(Li,K,Naなどの塩)、N−プロピル−N−
(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホ
ンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スル
ホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフ
ルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニ
ルグリシン塩(Kなどの塩)、リン酸ビス(N−パーフ
ルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチ
ル)、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチ
ルリン酸エステルなどのフッ素系界面活性剤、カプロン
酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイ
ン酸などの飽和脂肪酸、牛脂脂肪酸、牛脂微水添脂肪
酸、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテルの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリ
ルグリシジルノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルプロペニルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンノニルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステル
アンモニウム塩、アリル化ポリエーテル類(ポリエチレ
ングリコール−ポリプロピレングリコールアリルエーテ
ル、ブトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレン
グリコールアリルエーテル等)などの反応性界面活性
剤、ヒマシ硬化脂肪酸(12−ヒドロキシステアリン
酸)、エルカ酸、塗料用大豆脂肪酸、パルミトレイン
酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リ
ノレン酸などの不飽和脂肪酸、ラルリルアミン、アルキ
ル(ヤシ)アミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、
ステアリルアミン、アルキル(硬化牛脂)アミン、アル
キル(牛脂)アミン、オレイルアミン、アルキル(大豆)
アミンなどの脂肪族第1アミン類、ジオレイルアミンな
どの脂肪族第2アミン類、ジメチルラウリルアミン、ジ
メチルアルキル(ヤシ)アミン、ジメチルアルキル(硬
化牛脂)アミンなどの脂肪族第3アミン類、アルキル
(硬化牛脂)プロピレンジアミン、アルキル(牛脂)プロ
ピレンジアミン、オレイルプロピレンジアミン、1、1
2−ジアミノドデカンなどの脂肪族ジアミン類などであ
るが、これらに限られるものではない。また、これらの
うち一種のみを用いてもよく、2種以上の混合体もしく
は共重合体であってもよい。
【0014】これらのうち、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンポリオキシエチレントリブロッ
クポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテルなどのエーテル型非イオン界面活性剤
が好ましい。
【0015】本発明に用いる耐熱性樹脂またはその前駆
体(B)の例を挙げると、ポリイミド、ポリアミド酸、
ポリアミド酸エステル、ポリイソイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリアミド、ビスマレイミド、ポリベンゾオキサ
ゾール、ポリヒドロキシアミド、ポリベンゾチアゾール
等であるがこれらに限られるものではない。これらのな
かで、ポリイミド樹脂と、ポリアミド酸、ポリアミド酸
エステル及びポリイソイミドなどのポリイミド前駆体、
ポリベンゾオキサゾール樹脂と、ポリヒドロキシアミド
などのポリベンゾオキサゾール前駆体は、耐熱性が高く
好ましい。また、これらを単独で用いても良いし、混合
あるいは共重合させてもよい。さらに、アセチレン等の
架橋性反応基を用いて架橋させてもよい。
【0016】本発明に用いる絶縁材用樹脂組成物で、前
記の他の成分として溶剤を用いる場合に好ましいものの
例を挙げると、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、γ−ブチロラクトン、1,1,
2,2−テトラクロロエタン、シクロペンタノン、シク
ロヘキサノン等であるが、これらに限定されるものでは
ない。また、これらを2種以上同時に用いても良い。
又、本発明に用いる絶縁材用樹脂組成物には、必要によ
り、カップリング剤、ラジカル開始剤、感光剤などの各
種添加剤を用いても良い。
【0017】本発明の絶縁材の製造方法の例としては、
前記成分を適宜配合し、均一に分散させた絶縁材用樹脂
組成物を用い、上記溶剤に溶解しワニスとした後、適当
な支持体、例えば、ガラス、金属、シリコーンウエハー
やセラミック基盤などに塗布する。具体的な塗布の方法
としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコー
ターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティン
グなどが挙げられる。このようにして、塗膜を形成し
後、熱処理を行うが、この際、まず、加熱処理工程
(1)として、熱分解性成分(A)が熱分解しないよう
に、熱分解性成分(A)の50%重量減少温度より低い
温度で、且つ、十分製膜するために耐熱性樹脂またはそ
の前駆体(B)の製膜温度より高い温度まで加熱昇温す
る。この時、加熱昇温速度が、0.01〜100℃/分
であることが好ましい。当該温度に到達後、即座に室温
から200℃まで、好ましくは室温まで、一端冷却し十
分なる焼き固めをおこなう。このようにして、熱分解性
成分(A)の分解を防ぎながら絶縁材用樹脂組成物を製
膜する。
【0018】ここで、製膜温度とは、成分(B)が耐熱
性樹脂である場合、ワニスに用いた溶剤が揮発する温度
を意味する。成分(B)が前駆体である場合は、前駆体
が樹脂に変換する温度を意味するが、これは示差走査熱
量計(DSC)を用い、昇温速度10℃/分により得ら
れるスペクトルの吸熱ピークトップ温度によって与えら
れるものである。
【0019】次に、加熱処理工程(2)として、成分
(A)の5%重量減少温度より高い温度で、且つ、耐熱
性樹脂またはその前駆体を樹脂に変換したときのガラス
転移温度Tg以下の温度まで加熱昇温し、熱分解性成分
(A)を熱分解し、揮散させる。この際の昇温速度は、
生成する空隙の崩壊を防ぐために、0.001〜10℃
/分であることが好ましい。加熱処理後に室温まで冷却
することにより、絶縁材が得られる。このような熱処理
を行うことにより、熱分解性成分(A)が、絶縁材用樹
脂組成物において占めていた領域が空隙となるが、この
空隙の大きさは熱分解性成分と耐熱性樹脂の相互作用に
よって規定され、空隙の平均粒径が1nmから1000
nmの範囲内にあることが多い。このようにして、絶縁
材内部に微小な空隙を形成することにより、当該絶縁材
の誘電率を低下させる事が可能となるものである。
【0020】本発明の熱処理工程に用いる熱処理装置の
例を挙げると、ホットプレート、減圧オーブン、オーブ
ン等が挙げられるが、ホットプレートまたは減圧オーブ
ンで行う事が望ましい。また熱処理を行う雰囲気として
は、いかなる雰囲気で行ってもかまわないが、窒素、ア
ルゴン雰囲気下で行う事が望ましく、また減圧下で行っ
てもよい。
【0021】
【実施例】以下に、実施例により、本発明を具体的に説
明するが、本発明は、実施例の内容になんら限定される
ものではない。
【0022】「実施例1」 (1)ポリイミド樹脂の合成 攪拌装置、窒素導入管、原料投入口を備えたセパラブル
フラスコ中、2,2−ビス(4−(4,4’−アミノフ
ェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン5.18
g(0.01mol)と2,2’−ビス(トリフルオロ
メチル)−4,4’−ジアミノビフェニル9.60g
(0.03mol)を、乾燥したN−メチル−2−ピロ
リドン(以下NMPと略す)200gに溶解する。乾燥
窒素下、10℃に溶液を冷却して、ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物2.94g(0.01mol)とヘキ
サフルオロイソプロピリデン−2,2’−ビス(フタル
酸無水物)13.32g(0.03mol)を添加し
た。添加してから5時間後に室温まで戻し、室温で2時
間攪拌し、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の溶液
を得た。このポリアミド酸溶液に、ピリジン50gを加
えた後、無水酢酸5.1g(0.05mol)を滴下
し、系の温度を70℃に保って、7時間イミド化反応を
行った。この溶液を20倍量の水中に滴下して沈殿を回
収し、60℃で72時間真空乾燥して耐熱性樹脂である
ポリイミド樹脂の固形物を得た。GPCにより測定した
ところ、スチレン換算で、ポリイミド樹脂の分子量は、
数平均分子量26000,重量平均分子量54000で
あった。Tgは340℃であった。
【0023】(2)熱分解性成分の重量減少温度の測定 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(第1工業
製薬株式会社製ノイゲンEA-80)を熱重量測定装置TG
/DTA220(セイコーインスツルメンツ株式会社
製)で測定したところ、5%重量減少温度は286℃、
50%重量減少温度は367℃であった。
【0024】(3)絶縁材用樹脂組成物の調製と絶縁材
の製造 上記により合成したポリイミド樹脂10.0gを、γ−
ブチロラクトン(沸点204℃)50.0gに溶解した
後、上記ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを
2.0g加えて攪拌し、絶縁材用樹脂組成物を得た。厚
さ200nmのタンタルを成膜したシリコンウエハ上
に、この絶縁材用樹脂組成物をスピンコートした後、窒
素雰囲気のオーブン中で熱処理した。熱処理の際は、1
20℃で4分間保持した後、加熱処理工程(1)として
300℃まで10℃/分の速度で昇温し、300℃に到
達後即座に10℃/分の速度で30℃まで冷却した。引
き続き加熱処理工程(2)として0.1℃/分の速度で
330℃まで昇温し、その温度で7時間保持した後、3
℃/分の速度で30℃まで冷却した。このようにして、
厚さ800nmの絶縁材の被膜を得た。この絶縁材の皮
膜上に、面積0.1cm2のアルミの電極を蒸着により
形成し、基板のタンタルとの間のキャパシタンスをLC
Rメーターにより測定した。膜厚、電極面積、キャパシ
タンスから絶縁材の誘電率を算出したところ、2.2で
あった。また、絶縁材の密度を密度勾配管により求めた
ところ、1.14であった。ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルを添加せず、空隙が全くない場合の密
度は、1.41であったので、これから空隙率は、19
%と算出された。さらにTEMで絶縁材皮膜の断面を観
察したところ、平均直径が4nmの空隙が、均一に分散
していることが分かった。
【0025】「実施例2」 (1)ポリイミド前駆体の合成 実施例1のポリイミド樹脂の合成においてポリイミド前
駆体の合成に用いた2,2−ビス(4−(4,4’−ア
ミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン
5.18g(0.01mol)と2,2’−ビス(トリ
フルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル9.
60g(0.03mol)とを4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル8.01g(0.04mol)に、ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物2.94g(0.01
mol)とヘキサフルオロイソプロピリデン−2,2’
−ビス(フタル酸無水物)13.32g(0.03mo
l)とをピロメリット酸二無水物8.72g(0.04
mol)に代えた以外は、実施例1と同様にしてポリイ
ミド前駆体であるポリアミド酸の溶液を得た。この溶液
を20倍量の水中に滴下して沈殿を回収し、25℃で7
2時間真空乾燥して耐熱性樹脂であるポリイミドの前駆
体であるポリアミド酸の固形物を得た。GPC測定によ
り、得られたポリアミド酸の数平均分子量は2700
0,重量平均分子量は55000であった。Tgは45
5℃であった。
【0026】(2)絶縁材用樹脂組成物の製膜温度の測
定 上記により合成したポリアミド酸の製膜温度を示差走査
熱量計DSC220C(セイコーインスツルメンツ株式
会社製)を用いて測定した。製膜温度は昇温速度10℃/
分で閉環に起因する吸熱ピークが極大となる温度として
求めたところ、310℃であることが分かった。
【0027】(3)熱分解性成分の重量減少温度の測定 ポリエチレングリコールジメタクリレート(日本油脂株
式会社製ブレンマーPDE-1000、平均分子量1170)を
熱重量測定装置TG/DTA220(セイコーインスツ
ルメンツ株式会社製)で測定したところ5%重量減少温
度は352℃、50%重量減少温度は398℃であっ
た。
【0028】(4)絶縁材用樹脂組成物の調製と絶縁材
の製造 上記により合成したポリアミド酸10.0gをγ−ブチ
ロラクトン50.0gに溶解した後、上記ポリエチレン
グリコールジメタクリレートを2.0g加えて攪拌し、
絶縁材用樹脂組成物を得た。厚さ200nmのタンタル
を成膜したシリコンウエハ上に、この絶縁材用樹脂組成
物をスピンコートした後、窒素雰囲気のオーブン中で加
熱硬化した。熱処理の際は、120℃で4分間保持した
後、加熱処理工程(1)として360℃まで10℃/分
の速度で昇温し、360℃に到達後、即座に10℃/分
の速度で30℃まで冷却した。引き続き加熱処理工程
(2)として、0.1℃/分の速度で400℃まで昇温
し、その温度で1時間保持した後、3℃/分の速度で3
0℃まで冷却した。このようにして、厚さ700nmの
絶縁材の被膜を得た。以下実施例1と同様にして、この
絶縁材被膜の誘電率を測定したところ、2.2であっ
た。また、絶縁材の密度を密度勾配管により求めたとこ
ろ、1.10であった。ポリエチレングリコールジメタ
クリレートを添加せず、空隙が全くない場合の密度は、
1.43であったので、これから空隙率は、23%と算
出された。さらにTEMで絶縁材皮膜の断面を観察した
ところ、平均直径が5nmの空隙が、均一に分散してい
ることが分かった。
【0029】「実施例3」 (1)ポリベンゾオキサゾール樹脂の合成 4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル
−1,1’−ジカルボン酸25g、塩化チオニル45m
l及び乾燥ジメチルホルムアミド0.5mlを反応容器
に入れ、60℃で2時間反応させた。反応終了後、過剰
の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した。残査
を、ヘキサンを用いて再結晶を行い、4,4’−ヘキサ
フルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカ
ルボン酸クロリドを得た。攪拌装置、窒素導入管、滴下
漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、2,2−ビス(3
−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン7.32g(0.02mol)を、乾燥したジメ
チルアセトアミド100gに溶解し、ピリジン3.96
g(0.05mol)を添加後、乾燥窒素導入下、−1
5℃でジメチルアセトアミド50gに、上記により合成
した4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェ
ニル−1,1’−ジカルボン酸クロリド8.58g
(0.02mol)を溶解したものを、30分間掛けて
滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪
拌した。その後、反応液を水1000ml中に滴下し、
沈殿物を集め、40℃で48時間真空乾燥することによ
り、ポリベンゾオキサゾール前駆体であるポリヒドロキ
シアミドの固形物を得た。このポリヒドロキシアミドを
NMP200gに溶解した溶液に、ピリジン50gを加
えた後、無水酢酸3.1g(0.03mol)を滴下
し、系の温度を70℃に保って、7時間オキサゾール化
反応を行った。この溶液を20倍量の水中に滴下して沈
殿を回収し、60℃で72時間真空乾燥して耐熱性樹脂
であるポリベンゾオキサゾール樹脂の固形物を得た。G
PC測定により、得られたポリベンゾオキサゾール樹脂
の数平均分子量は20000、重量平均分子量は400
00であった。Tgは354℃であった。
【0030】(2)絶熱分解成分の重量減少温度の測定 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(第1工業
製薬株式会社製ノイゲンEA-80)を熱重量測定装置TG
/DTA220(セイコーインスツルメンツ株式会社
製)で測定したところ5%重量減少温度は286℃、5
0%重量減少温度は367℃であった。
【0031】(3)絶縁材用樹脂組成物の調製と絶縁材
の製造 上記により合成したポリベンゾオキサゾール樹脂10.
0gをγ−ブチロラクトン(沸点204℃)50.0g
に溶解した後、上記ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテルを2.0gを添加して攪拌し、絶縁材用樹脂組
成物を得た。厚さ200nmのタンタルを成膜したシリ
コンウエハ上に、この絶縁材用樹脂組成物をスピンコー
トした後、窒素雰囲気のオーブン中で加熱硬化した。熱
処理の際は、120℃で4分間保持した後、加熱処理工
程(1)として300℃まで10℃/分の速度で昇温
し、300℃に到達後、即座に10℃/分の速度で30
℃まで冷却した。引き続き加熱処理工程(2)として、
0.1℃/分の速度で350℃まで昇温し、その温度で
1時間保持した後、3℃/分の速度で30℃まで冷却し
た。このようにして厚さ700nmの絶縁材の被膜を得
た。以下実施例1と同様にして、この絶縁材被膜の誘電
率を測定したところ、2.2であった。 また、絶縁材
の密度を密度勾配管により求めたところ、1.19であ
った。上記ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
を添加せず、空隙が全くない場合の密度は1.45であ
ったので、これから空隙率は18%と算出された。さら
にTEMで絶縁材皮膜の断面を観察したところ、平均直
径が1nmの空隙が、均一に分散していることが分かっ
た。
【0032】「実施例4」 (1)ポリヒドロキシアミドの合成 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−
4,4’−ジカルボン酸22g、塩化チオニル45ml
及び乾燥ジメチルホルムアミド0.5mlを反応容器に
入れ、60℃で2時間反応させた。反応終 了後、過剰
の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した。残査を
ヘキサンを用いて再結晶を行い、2,2’−ビス(トリ
フルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸
クロリドを得た。攪拌装置、窒素導入管、滴下漏斗を付
けたセパラブルフラスコ中、2,2−ビス(3−アミノ
−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
7.32g(0.02mol)を、乾燥したジメチルア
セトアミド100gに溶解し、ピリジン3.96g
(0.05mol)を添加後、乾燥窒素導入下、−15
℃でジメチルアセトアミド50gに、上記により合成し
た2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−
4,4’−ジカルボン酸クロリド8.30g(0.02
mol)を溶解したものを、30分間掛けて滴下した。
滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。そ
の後、反応液を水1000ml中に滴下し、沈殿物を集
め、40℃で48時間真空乾燥することにより、耐熱性
樹脂であるポリベンゾオキサゾール前駆体であるポリヒ
ドロキシアミドの固形物を得た。得られたポリヒドロキ
シアミドの数平均分子量は、20000、重量平均分子
量は、40000であった。Tgは439℃であった。
【0033】(2)絶縁材用樹脂組成物の製膜温度の測
定 上記により合成したポリアミド酸の製膜温度を、示差走
査熱量計DSC220C(セイコーインスツルメンツ株
式会社製)を用いて測定した。製膜温度は昇温速度10
℃/分で閉環に起因する吸熱ピークが極大となる温度と
して求めたところ、297℃であることが分かった。
【0034】(3)熱分解成分の重量減少温度の測定 ポリオキシアルキレンブロックポリマー(第一工業製薬
株式会社製エパン785、平均分子量13333)を、
熱重量測定装置TG/DTA220(セイコーインスツ
ルメンツ株式会社製)で測定したところ5%重量減少温
度は348℃、50%重量減少温度は376℃であっ
た。
【0035】(4)絶縁材用樹脂組成物の調製と絶縁材
の製造 上記により合成したポリヒドロキシアミド10.0gを
γ−ブチロラクトン50.0gに溶解した後、上記ポリ
オキシアルキレンブロックポリマーを2.0gを加えて
攪拌し、絶縁材用樹脂組成物を得た。厚さ200nmの
タンタルを成膜したシリコンウエハ上に、この絶縁材用
樹脂組成物をスピンコートした後、窒素雰囲気のオーブ
ン中で加熱硬化した。熱処理の際は、120℃で4分間
保持した後、加熱処理工程(1)として360℃まで1
0℃/分の速度で昇温し、360℃に到達後、即座に1
0℃/分の速度で30℃まで冷却した。引き続き加熱処
理工程(2)として、0.1℃/分の速度で400℃ま
で昇温し、その温度で1時間保持した後、3℃/分の速
度で30℃まで冷却した。このようにして、厚さ700
nmの絶縁材の被膜を得た。以下実施例1と同様にし
て、この絶縁材被膜の誘電率を測定したところ、2.1
であった。また、絶縁材の密度を密度勾配管により求め
たところ、1.15であった。前記ポリオキシアルキレ
ンブロックポリマーを添加せず、空隙が全くない場合の
密度は1.42であったので、これから空隙率は19.
0%と算出された。さらにTEMで絶縁材皮膜の断面を
観察したところ、平均直径2nmの空隙が、均一に分散
していることが分かった。
【0036】「比較例1」実施例4の絶縁材用樹脂組成
物の調整と絶縁材の製造において実施した加熱処理工程
(2)を省略した以外は、全て実施例4と同様に、絶縁
材用樹脂組成物の調整と絶縁材の製造を行った。得られ
た絶縁材の誘電率は2.8であり、密度は1.40であ
った。TEMによる絶縁材皮膜の断面観察で、空隙は観
察されなかった。
【0037】「比較例2」実施例4の絶縁材用樹脂組成
物の調整と絶縁材の製造において実施した加熱処理工程
(2)を省略した以外は、全て実施例4と同様に、絶縁
材用樹脂組成物の調整と絶縁材の製造を行った。得られ
た絶縁材の誘電率は2.7であり、密度は1.38であ
った。TEMによる絶縁材皮膜の断面観察で、空隙は観
察されなかった。
【0038】実施例1〜4においては、誘電率が2.1
〜2.2と非常に低い耐熱性樹脂を得ることが出来た。
比較例1では、耐熱性樹脂が十分硬化していなかったた
め、熱分解成分と耐熱性樹脂とが相溶し可塑化したため
空隙が潰れて誘電率を低減できなかった。比較例2で
は、熱分解成分が絶縁材中に残存していたため、誘電率
を低減できなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明の絶縁材料は、電気特性および耐
熱性に優れたものであり、これらの特性が要求される様
々な分野、例えば、半導体用の層間絶縁膜、多層回路の
層間絶縁膜などとして有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AD00W AE00W BB20W BC03W BC09W BG05W CC29W CG00W CH02W CH05W CK02W CL00X CM03X CM04X EB066 ED036 EG016 EH006 EH046 EN006 EN036 EN116 EN136 EP016 EP027 EU046 EV236 EV256 EV286 EW046 FD31W FD316 GQ01 5G305 AA06 AA07 AA11 AB10 AB24 BA09 BA14 CA21 CA32 CB10 CB30 CD04 CD18 5G333 AA03 AB12 CA01 CA03 CB12 DA11 FA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱分解性成分(A)と耐熱性樹脂またはそ
    の前駆体(B)とを必須成分とする絶縁材用樹脂組成物
    により製膜し絶縁材を得る熱処理工程において、下記
    (1)及び(2)の熱処理工程を順に行うことによって
    得られることを特徴とする絶縁材。 (1)熱分解性成分(A)の50%重量減少温度より低
    い温度であって、耐熱性樹脂またはその前駆体(B)の
    製膜温度より高い温度に一端加熱して室温から200℃
    の領域まで冷却する工程。 (2)熱分解性成分(A)の5%重量減少温度以上、且
    つ、耐熱性樹脂またはその前駆体を樹脂に変換したとき
    のガラス転移温度Tg以下の温度まで再度加熱後、室温ま
    で冷却する工程。
  2. 【請求項2】前記(1)の熱処理工程における加熱昇温
    速度が、0.01〜100℃/分であり、前記(2)の
    熱処理工程における加熱昇温速度が、0.001〜10
    ℃/分であることを特徴とする請求項1記載の絶縁材。
  3. 【請求項3】熱分解性成分(A)が、界面活性剤である
    請求項1〜2のいずれか1項に記載の絶縁材。
  4. 【請求項4】耐熱性樹脂またはその前駆体(B)が、ポ
    リイミド樹脂またはポリイミド前駆体である請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の絶縁材。
  5. 【請求項5】耐熱性樹脂またはその前駆体(B)が、ポ
    リベンゾオキサゾール樹脂またはポリベンゾオキサゾー
    ル前駆体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶
    縁材。
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