JP2002008380A - 多値メモリ - Google Patents

多値メモリ

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JP2002008380A
JP2002008380A JP2000186617A JP2000186617A JP2002008380A JP 2002008380 A JP2002008380 A JP 2002008380A JP 2000186617 A JP2000186617 A JP 2000186617A JP 2000186617 A JP2000186617 A JP 2000186617A JP 2002008380 A JP2002008380 A JP 2002008380A
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Jiro Kishimoto
次郎 岸本
Atsushi Nozoe
敦史 野副
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多値情報に対応したしきい値電圧の分布の狭
帯化を図りつつ、書き込み動作マージンの改善と製品歩
留りの改善を実現した多値メモリを提供する。 【解決手段】 その消去後のしきい値電圧を第1のしき
い値電圧を目標値とし、その書き込み後のしきい値電圧
を第2ないし第pのしきい値電圧を目標値とすべく分布
する2層ゲート構造型のメモリセルを備えた多値メモリ
において、上記しきい値電圧の目標値を第2ないし第p
−1のしきい値電圧とすべきメモリセルに対する書き込
み動作の後に上記第p−1のしきい値電圧に対応したデ
ィスターブにより不良が検出されとき、メモリセルを第
1のしきい値電圧を目標値とする消去状態にした後の再
書き込において上記第2ないし第p−1のしきい値電圧
とすべきメモリセルへの1回当たりの書き込み量を前回
よりも小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は多値メモリに関
し、例えば、4値の2層ゲート構造型メモリセルが格子
配列されてなるメモリアレイを具備する多値フラッシュ
メモリに利用して特に有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コントロールゲート及びフローティング
ゲートを備える2層ゲート構造型メモリセルがある。ま
た、該2層ゲート構造型メモリセルからなり、例えばそ
のしきい値電圧が4段階に切り換えられることでそれぞ
れ2ビットの記憶データを保持しうる4値メモリセルが
あり、このような4値メモリセルが格子配列されてなる
メモリアレイを基本構成要素とする多値フラッシュメモ
リがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多値メモリのしきい値
電圧の分布は、図2に示すようのようなしきい値電圧の
分布に収まるような書き込み動作の狭帯化が必須であ
り、狭帯化できなかった場合は書き込みは失敗となり、
そのセクタは以降不良セクタとなる。これにより、不良
セクタ数増加によるP検歩留低下や別セクタヘ再書き込
み要(ユーザー側の負担大)といった影響が出る。
【0004】この発明の目的は、多値情報に対応したし
きい値電圧の分布の狭帯化を図りつつ、書き込み動作マ
ージンの改善を図った多値メモリを提供することにあ
る。この発明の他の目的は、製品歩留りの改善を実現し
た多値メモリを提供することにある。この発明の前記な
らびにその他の目的と新規な特徴は、この明細書の記述
及び添付図面から明らかになるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、その消去後のしきい値電圧を
第1のしきい値電圧を目標値とし、その書き込み後のし
きい値電圧を第2ないし第pのしきい値電圧を目標値と
すべく分布する2層ゲート構造型のメモリセルを備えた
多値メモリにおいて、上記しきい値電圧の目標値を第2
ないし第p−1のしきい値電圧とすべきメモリセルに対
する書き込み動作の後に上記第p−1のしきい値電圧に
対応したディスターブにより不良が検出されとき、メモ
リセルを第1のしきい値電圧を目標値とする消去状態に
した後の再書き込において上記第2ないし第p−1のし
きい値電圧とすべきメモリセルへの1回当たりの書き込
み量を前回よりも小さくする。
【0006】
【発明の実施の形態】図8には、この発明が適用される
多値フラッシュメモリ(多値メモリ)の一実施例のブロ
ック図が示されている。同図をもとに、まずこの実施例
の多値フラッシュメモリの構成及び動作の概要について
説明する。なお、図1の各ブロックを構成する回路素子
は、特に制限されないが、公知のMOSFET(金属酸
化物半導体型電界効果トランジスタ。この明細書では、
MOSFETをして絶縁ゲート型電界効果トランジスタ
の総称とする)集積回路の製造技術により、単結晶シリ
コンのような1個の半導体基板面上に形成される。
【0007】図8において、この実施例の多値フラッシ
ュメモリは、一対のメモリアレイARYL及びARYR
と、これらのメモリアレイの内側に配置されるセンスラ
ッチSLと、その外側にそれぞれ配置される一対のデー
タラッチDLL及びDLRとを備える。このうち、メモ
リアレイARYL及びARYRは、後述するように、図
の垂直方向に平行して配置される所定数のワード線と、
図の水平方向に平行して配置される所定数のグローバル
データ線とをそれぞれ含む。これらのワード線及びグロ
ーバルデータ線の交点には、フローティングゲート及び
コントロールゲートを有する2層ゲート構造型メモリセ
ルがそれぞれ格子配置される。
【0008】この実施例において、メモリアレイARY
L及びARYRは、階層データ線方式をとり、そのメモ
リセルは、それぞれm+1個を単位としてセルブロック
にグループ分割される。また、各セルブロックを構成す
るm+1個のメモリセルのドレインは、対応するローカ
ルデータ線にそれぞれ共通結合され、そのソースは、対
応するソース線に共通結合される。さらに、各セルブロ
ックのローカルデータ線は、そのゲートに所定のブロッ
ク選択信号を受けるNチャンネル型のスイッチMOSF
ETを介して対応するグローバルデータ線に結合され、
各セルブロックのソース線は、そのゲートに他の所定の
ブロック選択信号を受けるNチャンネル型のスイッチM
OSFETを介して共通ソース線に結合される。
【0009】一方、メモリアレイARYL及びARYR
を構成するメモリセルは、4値メモリセルとされ、その
しきい値電圧は、保持すべき2ビットの記憶データの論
理値に応じて4段階に切り換えられる。メモリアレイA
RYL及びARYRの具体的構成及びメモリセルの動作
特性等については、後で詳細に説明する。
【0010】メモリアレイARYL及びARYRを構成
するワード線は、その下方においてXアドレスデコーダ
XDL又はXDRに結合され、選択的に所定の選択又は
非選択レベルとされる。XアドレスデコーダXDL及び
XDRには、XアドレスバッファXBから所定ビットの
内部Xアドレス信号が共通に供給されるとともに、メモ
リ制御回路CTLから内部制御信号XGが共通に供給さ
れる。また、XアドレスバッファXBには、データ入出
力端子IO0〜IO7からデータ入出力回路IO及びマ
ルチプレクサMXを介してXアドレス信号が供給され、
メモリ制御回路CTLから内部制御信号XL1及びXL
2が供給される。
【0011】ここで、Xアドレス信号は、8を超えるビ
ット数とされ、データ入出力端子IO0〜IO7から2
回のサイクルに分けて時分割的に供給される。このう
ち、1回目のサイクルで入力されるXアドレス信号の下
位ビットは、内部制御信号XL1に従ってXアドレスバ
ッファXBの下位ビットに取り込まれ、2回目のサイク
ルで入力される上位ビットは、内部制御信号XL2に従
ってXアドレスバッファXBの上位ビットに取り込まれ
る。XアドレスバッファXBは、これらのXアドレス信
号をもとに非反転及び反転信号からなる内部Xアドレス
信号を形成して、XアドレスデコーダXDL及びXDR
に供給する。
【0012】XアドレスデコーダXDL及びXDRは、
内部制御信号XGのハイレベルを受けて選択的に動作状
態となり、XアドレスバッファXBから供給される内部
Xアドレス信号をデコードして、メモリアレイARYL
又はARYRの対応するワード線及びブロック選択信号
を所定の選択又は非選択レベルとする。
【0013】次に、メモリアレイARYL及びARYR
を構成するグローバルデータ線は、その内側においてセ
ンスラッチSLの対応する単位センスラッチにそれぞれ
結合されるとともに、その外側においてデータラッチD
LL及びDLRの対応する単位データラッチにそれぞれ
結合される。センスラッチSLならびにデータラッチD
LL及びDLRには、YアドレスデコーダYDから対応
する所定ビットのカラム選択信号がそれぞれ供給され
る。また、YアドレスデコーダYDには、Yアドレスカ
ウンタYCから所定ビットの内部Yアドレス信号が供給
されるとともに、メモリ制御回路CTLから内部制御信
号YGが供給される。
【0014】センスラッチSLは、メモリアレイARY
L及びARYRの各グローバルデータ線に対応して設け
られる所定数の単位センスラッチを備える。これらの単
位センスラッチは、読み出し動作時又はベリファイ動作
時、各メモリセルからグローバルデータ線に出力される
読み出し信号を増幅し、その論理値を判定するセンスア
ンプとして作用するとともに、書き込み動作時には、メ
モリアレイARYL又はARYLの対応するメモリセル
が書き込み対象セルであるか否かを示す書き込みフラグ
又は書き込み禁止フラグを保持するラッチとして作用す
る。
【0015】一方、データラッチDLL及びDLRは、
メモリアレイARYL又はARYRの各グローバルデー
タ線に対応して設けられる所定数の単位データラッチを
それぞれ備える。これらの単位データラッチは、読み出
し動作時、センスラッチSLの各単位センスラッチの増
幅動作により得られる読み出しデータを保持するととも
に、YアドレスデコーダYDから供給されるカラム選択
信号に従って順次選択的にマルチプレクサMXに伝達す
る。また、書き込み動作時には、外部のアクセス装置か
らデータ入出力端子IO0〜IO7,データ入出力回路
IOならびにマルチプレクサMXを介して入力される書
き込みデータの上位又は下位ビットを、上記カラム選択
信号に従って順次選択的に取り込み、保持する。
【0016】センスラッチSLならびにデータラッチD
LL及びDLRの具体的構成及び動作ならびに多値フラ
ッシュメモリの書き込み動作時における具体的な処理シ
ーケンス及び処理フロー等については、後で詳細に説明
する。
【0017】YアドレスカウンタYCは、図示されない
内部クロック信号に従って歩進動作を行い、所定ビット
の内部Yアドレス信号を形成して、Yアドレスデコーダ
YDに供給する。また、YアドレスデコーダYDは、Y
アドレスカウンタYCから供給される内部Yアドレス信
号をデコードして、前記カラム選択信号の対応するビッ
トを順次択一的にハイレベルとする。これらのカラム選
択信号は、センスラッチSLならびにデータラッチDL
L及びDLRに供給される。
【0018】マルチプレクサMXは、その左側に設けら
れる第1の入出力端子と、その右側に設けられる第2の
出力端子,第3の入出力端子ならびに第4の出力端子と
を備える。このうち、マルチプレクサMXの第1の入出
力端子は、データ入出力回路IOの右側の入出力端子に
結合され、その第3の入出力端子は、センスラッチSL
ならびにデータラッチDLL及びDLRに結合される。
また、その第2の出力端子は、コマンドレジスタCRの
入力端子に結合され、その第4の出力端子は、Xアドレ
スバッファXBの入力端子に結合される。データ入出力
回路IOの左側の入出力端子は、データ入出力端子IO
0〜IO7に結合される。
【0019】マルチプレクサMXは、外部のアクセス装
置からデータ入出力端子IO0〜IO7ならびにデータ
入出力回路IOを介して入力されるXアドレス信号,書
き込みデータならびにコマンドデータを、対応するXア
ドレスバッファXB,データラッチDLL及びDLRあ
るいはコマンドレジスタCRに伝達するとともに、デー
タラッチDLL又はDLRの指定されたそれぞれ4個の
単位データラッチから出力される計8ビットの出力デー
タをデータ入出力回路IOに伝達する。また、データ入
出力回路IOは、外部のアクセス装置からデータ入出力
端子IO0〜IO7を介して入力されるXアドレス信
号,書き込みデータならびにコマンドデータをマルチプ
レクサMXに伝達するとともに、データラッチDLL又
はDLRからマルチプレクサMXを介して出力される出
力データをデータ入出力端子IO0〜IO7を介して外
部のアクセス装置に出力する。
【0020】一方、コマンドレジスタCRは、データ入
出力端子IO0〜IO7からデータ入出力回路IOなら
びにマルチプレクサMXを介して入力される8ビットの
コマンドデータを内部制御信号CLに従って取り込み、
保持するとともに、メモリ制御回路CTLに伝達する。
また、内部電圧発生回路VGは、外部端子VCCを介し
て供給される電源電圧VCCと、外部端子VSSを介し
て供給される接地電位VSSとをもとに各種内部電圧を
生成し、各部に供給する。
【0021】メモリ制御回路CTLは、外部のアクセス
装置から起動制御信号として供給されるチップイネーブ
ル信号CEB(ここで、それが有効とされるとき選択的
にロウレベルとされるいわゆる反転信号等については、
その名称の末尾にBを付して表す。以下同様),ライト
イネーブル信号WEB,出力イネーブル信号OEB,リ
セット信号RESB,コマンドイネーブル信号CDEB
ならびにクロック信号SCと、コマンドレジスタCRか
ら供給されるコマンドデータとをもとに、上記各種の内
部制御信号等を選択的に形成し、多値フラッシュメモリ
の各部に供給するとともに、レディー/ビジー信号R/
BBを選択的にロウレベルとして、多値フラッシュメモ
リの使用状況を外部のアクセス装置に知らせる。
【0022】図9には、図8の多値フラッシュメモリの
メモリアレイARYL及びARYRならびにその関連部
の一実施例の部分的な回路図が示されている。メモリア
レイARYL及びARYRの左端に配置されるn+1個
のセルブロックCBL00〜CBL0nならびにCBR
00〜CBR0nがその代表例として部分的に示され、
センスラッチSLならびにデータラッチDLL及びDL
Rの対応する部分が併記される。以下、図9に示される
部分を代表例として、具体的な説明を進める。以下の回
路図において、そのチャネル(バックゲート)部に矢印
が付されるMOSFETはPチャンネル型であって、矢
印の付されないNチャンネルMOSFETと区別して示
される。
【0023】図9において、この実施例の多値フラッシ
ュメモリのメモリアレイARYL及びARYRは、特に
制限されないが、いわゆるAND(アンド)型のアレイ
構造をとり、図の垂直方向に平行して配置される合計k
×(m+1)本のワード線WL0〜WLmあるいはWR
0〜WRm(図9には、k組のワード線群のうちの1組
のみが例示される。以下同様)と、図の垂直方向に平行
して配置されるn+1本のグローバルデータ線GBL0
〜GBLnあるいはGBR0〜GBRnとを含む。これ
らのワード線及びグローバルデータ線の交点近傍には、
それぞれコントロールゲート及びフローティングゲート
を有する合計k×(m+1)×(n+1)個の2層ゲー
ト構造型メモリセルMCが格子状に配置される。
【0024】この実施例において、多値フラッシュメモ
リは階層データ線方式をとり、メモリアレイARYL及
びARYRを構成するメモリセルMCは、同一列に配置
されるm+1個を単位として、それぞれ合計(k+1)
×(n+1)個のセルブロックCBL00〜CBL0n
ないしCBLk0〜CBLkn(CBL10〜CBL1
nないしCBLk0〜CBLknは図示されない)ある
いはCBR00〜CBR0nないしCBRk0〜CBR
kn(CBR10〜CBR1nないしCBRk0〜CB
Rknは図示されない)にグループ分割される。以下、
図示されるセルブロックCBL00〜CBL0nならび
にCBR00〜CBR0nを例に、メモリアレイARY
L及びARYRに関する具体的説明を進める。
【0025】メモリアレイARYL及びARYRのセル
ブロックCBL00〜CBL0nならびにCBR00〜
CBR0nを構成するm+1個のメモリセルMCのドレ
インは、対応するローカルデータ線LBL00〜LBL
0nあるいはLBR00〜LBR0nに共通結合され、
そのソースは、対応するソース線SLL00〜SLL0
nあるいはSLR00〜SLR0nに共通結合される。
ローカルデータ線LBL00〜LBL0nならびにLB
R00〜LBR0nは、Nチャンネル型の選択MOSF
ETNM1を介して対応するグローバルデータ線GBL
0〜GBLnあるいはGBR0〜GBRnに結合され、
ソース線SLL00〜SLL0nならびにSLR00〜
SLR0nは、Nチャンネル型の選択MOSFETNM
2を介して対応する共通ソース線SLL0又はSLR0
に結合される。
【0026】メモリアレイARYL及びARYRの同一
行に配置されるn+1個のセルブロックCBL00〜C
BL0nならびにCBR00〜CBR0nの選択MOS
FETNM1のゲートには、XアドレスデコーダXDL
又はXDRから対応するブロック選択信号MDL0又は
MDR0が共通に供給され、選択MOSFETNM2の
ゲートには、対応するブロック選択信号MSL0又はM
SR0が共通に供給される。また、メモリアレイARY
L及びARYRの同一行に配置されるn+1個のメモリ
セルMCのコントロールゲートは、対応するワード線W
L0〜WLmあるいはWR0〜WRmにそれぞれ共通結
合される。
【0027】メモリアレイARYL及びARYRを構成
する2層ゲート構造型メモリセルMCは、図2に例示さ
れるように、いわゆる4値メモリセルとされ、そのしき
い値電圧は、消去状態に対応するしきい値電圧(第1の
しきい値電圧)と、書き込み状態に対応するしきい値電
圧(第2ないし第4のしきい値電圧)をそれぞれ目標値
とすべく4段階に分布する。したがって、各メモリセル
MCは、1個でそれぞれ2ビットの記憶データを保持す
るものとなり、各分布領域における記憶データの論理値
は、順次それぞれ“11”,“10”,“00”ならび
に“01”に設定される。
【0028】読み出しモード時又は書き込みモードのベ
リファイ動作時、メモリアレイARYL及びARYRを
構成するメモリセルMCは、そのコントロールゲートつ
まり対応するワード線WL0〜WLmあるいはWR0〜
WRmが、上記第2ないし第4のしきい値電圧に対応し
た読み出しワード線電圧VRW41,VRW42あるい
はVRW43で選択状態とされることでそれぞれ選択的
にオン状態となり、対応するグローバルデータ線GBL
0〜GBLnあるいはGBR0〜GBRnのプリチャー
ジ電位を選択的に引き抜き、各グローバルデータ線にそ
の保持データに対応した読み出し信号を出力する。
【0029】言うまでもなく、論理値“11”の記憶デ
ータを保持するメモリセルMCは、対応するワード線W
L0〜WLmあるいはWR0〜WRmがワード線選択電
位VRW1,VRW2ならびにVRW3のいずれで選択
状態とされる場合もオン状態となる。また、論理値“1
0”の記憶データを保持するメモリセルMCは、対応す
るワード線がワード線選択電位VRW2又はVRW3で
選択状態とされることで選択的にオン状態となり、論理
値“00”の記憶データを保持するメモリセルMCは、
対応するワード線がワード線選択電位VRW3で選択状
態とされることで選択的にオン状態となる。さらに、論
理値“01”の記憶データを保持するメモリセルMC
は、対応するワード線がワード線選択電位VRW1〜V
RW3のいずれで選択状態とされる場合もオン状態とは
ならない。
【0030】図9において、メモリアレイARYL及び
ARYRを構成するワード線WL0〜WLmならびにW
R0〜WRmは、その下方において図示されないXアド
レスデコーダXDL又はXDRにそれぞれ結合され、所
定の選択又は非選択レベルとされる。また、各メモリア
レイを構成するグローバルデータ線GBL0〜GBLn
ならびにGBR0〜GBRnは、その内側においてセン
スラッチSLの対応する単位センスラッチUSL0〜U
SLnにそれぞれ結合され、その外側においてデータラ
ッチDLL又はDLRの対応する単位データラッチUD
LL0〜UDLLnあるいはUDLR0〜UDLRnに
それぞれ結合される。
【0031】図10には、図8、図9の多値フラッシュ
メモリのセンスラッチSL及びデータラッチDLLの一
実施例の部分的な回路図が示されている。同図をもと
に、この実施例の多値フラッシュメモリに含まれるセン
スラッチSLならびにデータラッチDLL及びDLRの
具体的構成及び動作について説明する。
【0032】図10には、メモリアレイARYLの関連
する部分が再掲される。また、以下の記述では、センス
ラッチSLの単位センスラッチUSL0及びデータラッ
チDLLの単位データラッチUDLL0をもって、セン
スラッチSLの単位センスラッチUSL0〜USLnな
らびにデータラッチDLLの単位データラッチUDLL
0〜UDLLnを説明する。さらに、図10では、セン
スラッチSLの単位センスラッチUSL0〜USLnの
右側の部分、つまりそのメモリアレイARYR及びデー
タラッチDLRに対応する部分と、前記カラム選択信号
に従って読み出しデータを選択的にマルチプレクサMX
に伝達し、またマルチプレクサMXから供給される書き
込みデータを選択的に取り込むためのYゲート回路が割
愛されて示される。データラッチDLRの単位データラ
ッチUDLR0〜UDLRnについては、データラッチ
DLLの単位データラッチUDLL0〜UDLLnと線
対称的な構成とされるため、以下の説明から類推された
い。
【0033】図10において、この実施例の多値フラッ
シュメモリのセンスラッチSLは、メモリアレイARY
L及びARYRのグローバルデータ線GBL0〜GBL
nならびにGBR0〜GBRnに対応して設けられるn
+1個の単位センスラッチUSL0〜USLnを備え、
これらの単位センスラッチのそれぞれは、単位センスラ
ッチUSL0に代表して示されるように、Pチャンネル
MOSFETPS1及びNチャンネルMOSFETNS
1ならびにPチャンネルMOSFETPS2及びNチャ
ンネルMOSFETNS2からなる一対のCMOS(相
補型MOS)インバータが互いに交差結合されてなるラ
ッチ回路を含む。
【0034】センスラッチSLの単位センスラッチUS
L0〜USLnの各ラッチ回路を構成するPチャンネル
MOSFETPS1及びPS2のソースには、内部電圧
VS1が共通に供給され、NチャンネルMOSFETN
S1及びNS2のソースには接地電位VSSが共通に供
給される。また、各ラッチ回路の左側の入出力ノード
は、Nチャンネル型のトランスファMOSFETNS3
を介してメモリアレイARYLの対応するグローバルデ
ータ線GBL0〜GBLnに結合され、その右側の入出
力ノードは、同様な図示されないNチャンネル型のトラ
ンスファMOSFETを介してメモリアレイARYRの
対応するグローバルデータ線GBR0〜GBRnに結合
される。各単位センスラッチのトランスファMOSFE
TNS3のゲートには、内部信号SS1が共通に供給さ
れる。
【0035】センスラッチSLの単位センスラッチUS
L0〜USLnの各ラッチ回路の左側の入出力ノード
は、内部信号SS1が所定のハイレベルとされ、トラン
スファMOSFETNS3がオン状態とされることで選
択的にメモリアレイARYLの対応するグローバルデー
タ線GBL0〜GBLnに接続される。また、各ラッチ
回路は、内部電圧VS1が所定のハイレベルとされるこ
とで選択的に動作状態となり、メモリアレイARYLの
指定メモリセルMCから対応するグローバルデータ線G
BL0〜GBLnを介して出力される読み出し信号をそ
れぞれ増幅して、その論理値を判定し、保持するととも
に、書き込み動作時には、データラッチDLL及びDL
Rの対応する単位データラッチに取り込まれた書き込み
データやベリファイ結果をもとに生成され、対応するメ
モリセルが書き込み対象セルであるか否かを示す書き込
みフラグ又は書き込み禁止フラグを保持する。
【0036】センスラッチSLの単位センスラッチUS
L0〜USLnは、さらに、内部電圧供給点VS2とメ
モリアレイARYLの対応するグローバルデータ線GB
L0〜GBLnとの間に直列形態に設けられる2個のN
チャンネルMOSFETNS4及びNS5と、内部電圧
供給点VS3とメモリアレイARYLの対応するグロー
バルデータ線GBL0〜GBLnとの間に設けられるも
う1個のNチャンネルMOSFETNS6とを含む。こ
のうち、各単位センスラッチのMOSFETNS4のゲ
ートには、内部信号SS2が共通に供給され、MOSF
ETNS5のゲートは、対応するラッチ回路の左側の入
出力ノードに結合される。また、MOSFETNS6の
ゲートには、内部信号SS3が共通に供給される。
【0037】内部電圧供給点VS2及びVS3には、多
値フラッシュメモリの動作モードに応じて所定の電位と
される内部電圧VS2及びVS3がそれぞれ選択的に供
給され、内部信号SS1〜SS3も、多値フラッシュメ
モリの動作モードに応じて所定の電位とされる。
【0038】データラッチDLLは、メモリアレイAR
YLのグローバルデータ線GBL0〜GBLnに対応し
て設けられるn+1個の単位データラッチUDLL0〜
UDLLnを備え、これらの単位データラッチのそれぞ
れは、図10の単位データラッチUDLL0に代表して
示されるように、PチャンネルMOSFETPD1及び
NチャンネルMOSFETND1ならびにPチャンネル
MOSFETPD2及びNチャンネルMOSFETND
2からなる一対のCMOSインバータが互いに交差結合
されてなるラッチ回路を含む。
【0039】各単位データラッチのラッチ回路を構成す
るPチャンネルMOSFETPD1及びPD2のソース
には、内部電圧VD1が共通に供給され、Nチャンネル
MOSFETND1及びND2のソースには、接地電位
VSSが共通に供給される。また、各ラッチ回路の右側
の入出力ノードは、Nチャンネル型のトランスファMO
SFETND3を介して、メモリアレイARYLの対応
するグローバルデータ線GBL0〜GBLnに結合され
る。各単位データラッチのトランスファMOSFETN
D3のゲートには、内部信号SD1が共通に供給され
る。
【0040】これにより、データラッチDLLの単位デ
ータラッチUDLL0〜UDLLnの各ラッチ回路の左
側の入出力ノードは、内部信号SD1が所定のハイレベ
ルとされ、トランスファMOSFETND3がオン状態
とされることで選択的にメモリアレイARYLの対応す
るグローバルデータ線GBL0〜GBLnに接続され
る。また、各ラッチ回路は、内部電圧VD1が所定のハ
イレベルとされることで選択的に動作状態となり、例え
ばマルチプレクサMXから図示されないYゲート回路を
介して供給される書き込みデータを取り込み、保持す
る。
【0041】データラッチDLLの単位データラッチU
DLL0〜UDLLnは、さらに、内部電圧供給点VD
2(第2の内部電圧供給点)とメモリアレイARYLの
対応するグローバルデータ線GBL0〜GBLnとの間
に直列形態に設けられるNチャンネルMOSFETND
4(第3のMOSFET)及びND5(第4のMOSF
ET)と、内部電圧供給点VD3(第1の内部電圧供給
点)とメモリアレイARYLの対応するグローバルデー
タ線GBL0〜GBLnとの間に直列形態に設けられる
NチャンネルMOSFETND6(第2のMOSFE
T)及びND7(第1のMOSFET)とを含む。この
うち、MOSFETND4のゲートには、内部信号SD
2が共通に供給され、MOSFETND7のゲートに
は、内部信号SD3が共通に供給される。また、MOS
FETND5のゲートは、対応するラッチ回路の右側の
入出力ノードにそれぞれ結合され、MOSFETND6
のゲートは、対応するラッチ回路の左側の入出力ノード
に結合される。
【0042】内部電圧供給点VD2及びVD3には、多
値フラッシュメモリの動作モードに応じて所定の電位と
される内部電圧VD2及びVD3がそれぞれ選択的に供
給され、内部信号SD2及びSD3も、動作モードに応
じて選択的に所定の電位とされる。
【0043】図1には、この発明に係る多値フラッシュ
メモリの書き込み動作を説明するための一実施例のフロ
ーチャート図が示されている。この実施例では前記図8
ないし図10で示した多値フラッシュメモリの書き込み
動作に向けられている。
【0044】ステップ(1)では、選択ワード線に結合
されるn+1個のメモリセルに書き込むべきデータの2
ビットのデータは、上位ビットがデータラッチDLLの
対応する単位データラッチUDLL0〜UDLLnに予
め入力されて保持され、下位ビットがデータラッチDL
Rの対応する単位データラッチUDLR0〜UDLRn
に入力されて保持される。
【0045】ステップ(2)では、“01”の書き込み
動作が行なわれる。この実施例の多値フラッシュメモリ
の書き込み動作は、まず最も高い第4のしきい値電圧を
書き込み後の目標値とするメモリセルつまり上記“0
1”セルに対する書き込みバイアス動作から開始され
る。この“01”セルに対する書き込みバイアス動作
は、特に制限されないが、ベリファイ動作をはさんで例
えば2回繰り返されて終了する。すなわち、“01”セ
ルに対する書き込みバイアス動作は、その書き込み後の
しきい値電圧が読み出しワード線電圧(例えば4.5
V)より高いことのみを必要条件とするため、当初から
書き込みワード線電圧の印加時間を長くして比較的粗っ
ぽく行われ、ステップ(3)でのベリファイ動作の所要
回数も例えば最大で2回で済むようにして、書き込み所
要時間も相応して短くする。
【0046】ステップ(3)でのベリファイ動作により
しきい値電圧が目標値に達したメモリセルへの書き込み
は行なわれない。次に、ステップ(4)により、“0
0”セルの書き込みバイアス動作とステップ(5)によ
るベリファイ動作とステップ(6)での“10”セルに
対する書き込みバイアス動作とステップ(7)によるベ
リファイ動作が、特に制限されないが、最大でそれぞれ
8回にわたって繰り返し行われる。前記したように、
“01”セルに対する書き込みバイアス動作は、その書
き込み後のしきい値電圧が読み出しワード線電圧(例え
ば4.5V)より高いことのみを必要条件とするため、
当初から書き込みワード線電圧の印加時間を長くして比
較的粗っぽく行われ、ベリファイ動作の所要回数も最大
で例えば2回で済むようにして、書き込み所要時間も相
応して短くすることができる。
【0047】しかし、“00”セルや“10”セルに対
する書き込みバイアス動作は、その書き込み後のしきい
値電圧が読み出しワード線電圧が例えば3.6Vから
3.9Vの間、2.8Vから3.1Vの間をはみ出すこ
となく分布しなくてはならないため、書き込みワード線
電圧の印加時間を徐々に長くしながら行われ、ベリファ
イ動作の所要回数も例えば上記のように最大で8回と多
くなって、書き込み所要時間も、“01”セルに比べて
数倍程度に長くするものである。
【0048】書き込みバイアス動作時、メモリアレイA
RYLの指定ワード線、つまりこの選択ワード線に結合
されるn+1個のメモリセルのコントロールゲートに
は、図5に示すように、16Vのような書き込みワード
線電圧が共通に印加される。このとき、メモリアレイA
RYLの選択ワード線に結合されるn+1個のメモリセ
ルのうち、図5(A)に示すような書き込み対象とされ
るメモリセル(以下、書き込み対象セルと称する)のド
レインが結合されるデータ線つまりグローバルデータ線
及びローカルデータ線(以下、書き込み対象データ線と
称する)には、書き込みデータの論理値に応じて選択的
に0Vの書き込み電圧が印加され、図5(B)に示すよ
うな書き込み対象とされないメモリセル(以下、書き込
み非対象セルと称する)のドレインが結合されるデータ
線(以下、書き込み非対象データ線と称する)には、す
べて6Vの書き込み禁止電圧が印加される。
【0049】これにより、前記ステップ(2)、(4)
及び(6)での“01”セル,“00”セルならびに
“10”セルのコントロールゲート及びチャネル間に
は、それぞれ16Vが印加される形となり、各メモリセ
ルのフローティングゲートには、電子のFNトンネル現
象によって、そのコントロールゲート及びチャネル間電
圧に応じた量の電子が注入され、相応してそのしきい値
電圧が上昇する。これに対して、上記各ステップ
(2)、(4)及び(6)において非対象セル(書き込
み禁止フラグも含む)ではコントロールゲートとチャン
ネル間には10Vしか印加されず、前記のような電子の
FNトンネリングが生じないので上記のようなしきい値
電圧の変化はない。
【0050】しかしながら、メモリセルは図6に示すよ
うな書き込み特性を持つ。上記のような繰り返しの書き
込み動作において、書き込み電圧は一定のまま、電圧の
印加回数に応じて1回の印加時間を伸ばしメモリの△V
thを一定値にする方式(印加時間べき乗比方式)を採用
している。つまり、Vthは電圧印加の累計時間の対数と
線形的な関係にあるため、1回の印加時間を伸ばすこと
によって各回のΔVthを一定になるような繰り返し書き
込み動作を行なうようにするものである。
【0051】上記ΔVthを小さく設定して狭い範囲に指
定された書き込み状態(“00”)等を得るようにする
ために、印加時間を短くする事が考えられるが、書き込
み−ベリファイというサイクル数を増やし書き込み時間
の遅延を招く。そのため、上記1回の書き込み当たりの
しきい値電圧の変化分△Vthを小さくする事には限界が
有る。また、加工寸法等のプロセスばらつき、あるいは
トンネル酸化膜の特性変化に起因する書き込み速度のば
らつきは避けられないため、図7の特性Aに示すように
目標Vth(書き込み状態“00”)に収まらないメモリ
セルがでてきてしまう。
【0052】もう一つ狭帯化を妨げる要因として、書き
込み修了後のディスターブが有ることが判明した。例え
ば、前記図5(B)に示したような書き込み非選択のセ
ル(では弱い書き込み状態(ワードディスターブ)であ
るため、図7の特性Bに示したように書き込み修了後の
メモリセルが他のデータを書き込んでいる内に目標Vth
内からはずれてしまう可能性が有る。このワードディス
ターブ特性についても、書き込み特性同様、プロセスば
らつき、トンネル酸化膜の特性変化の影響を受けるもの
である。
【0053】これらの要因により、前記図1のステップ
(8)では、ディスターブ検出により各記憶情報“1
1”、“10”、“00”に対応したしきい値電圧Vth
が目標Vthに収まらず狭帯化に失敗を検出し、ステップ
(9)での消去後、同じセクタに対し同一の書き込みデ
ータに対応して再度書き込みを行なう必要がある。
【0054】本願発明では、書き込み特性/ワードディ
スターブ特性に影響を与える一つの要因はプロセスばら
つきであり、FNトンネリングは、トンネル酸化膜にか
かる電界に指数関数的に依存する。つまり、プロセスば
らつきによりフローティングゲートとコントロールゲー
ト間の容量C1と、フローティングゲートとチャンネル
間の容量C2とのカップリング比C1/(C1+C2)
が上がり、フローティングゲートの電位が上がれば、F
Nトンネリングが起きやすくなり、書き込みが速くワー
ドディスターブを受けやすくなり、このようなプロセス
ばらつきが原因で狭帯化が失敗したものは、当然その再
現性が高い。
【0055】また、書き込み/消去を繰り返す内に起き
る酸化膜の特性変化も考えられる。例えば、書き込み時
の電子放出側(基板側)に比較的近い所に、正のトラッ
プ電荷が有った場合、トンネル酸化膜の電界は基板側で
局所的に強くなる。FNトンネリングに実際に影響を与
えるのは電子放出側の電界であり、この場合もメモリセ
ルは書き込みが速くワードディスターブを受けやすくな
る。ただし、電子による中性化が起こりうるので、狭帯
化失敗の再現性は、プロセスばらつき起因によるもの程
高くないと考えられる。つまり、同一条件での再書き込
みで狭帯化に失敗する確率は、特にその原因がプロセス
ばらつきに有つた場合、高いと考えられる。
【0056】この実施例では、上記のようなプロセスば
らつきによる狭帯化の失敗は、その再現性が高いことに
着目し、従来のように同一の条件での書き込みを行なう
のではなく、ステップ(10)によって、特に制限され
ないが、図3の動作波形図に示すように、書き込み電圧
を1回目に対して2回目の電圧を低くするよう電圧変更
を行なった後に、ステップ(2)に戻り前記同様に印加
時間べき乗比方式による再書き込みを行なうようにす
る。
【0057】このような再書き込み動作において、1回
当たりでの△Vth、つまり書き込み量を小さく抑える事
で、図7の特性Aのようなメモリセルに対しても書き込
み時Vthを目標内に収める事ができる。また、ワードデ
ィスターブによるVthのシフト量そのものは単純に低減
できないが、△Vthを抑える事で日標値へのマージンが
増える。これらの事により、再書き込みの失敗率を大幅
に低減することができる。
【0058】これにより、例えば1回目のディスターブ
検出の後に電圧変更して再書き込みの結果、2回目のデ
ィスターブ検出で不良と判定される確率が大幅に小さく
なって、書き込み失敗による別セクタへの再度の書き込
みを行なう必要がなく、製品歩留りや、実質的て書き込
み時間の短縮化を図ることができる。上記電圧変更は上
記のように1回目だけに限定されで、2回目も更に電圧
を低くして行なうようにするものであってもよい。この
ような再書き込みをN回行なった後に不良セクタとし判
定し、別セクタへの切替を行なうようにするものであっ
てもよい。
【0059】図4には、この発明に係る多値フラッシュ
メモリに用いられる書き込み電圧発生回路の一実施例の
回路図が示されている。この実施例では、チャージポン
プ回路で形成された書き込み電圧VWWを複数通りの分
圧抵抗できるようにし、それぞれの分圧抵抗回路をスイ
ッチMOSFETQ1とQ2で選択する。1回目の書き
込み動作では、信号REWRITEをロウレベルにし、
インバータ回路N1の出力信号をハイレベルとし、MO
SFETQ1をオン状態にQ2をオフ状態にする。
【0060】MOSFETQ1のオン状態により、大き
な分圧比が選ばれて、上記書き込み電圧VWWに対して
相対的に小さな電圧を電圧比較回路VCの反転入力
(−)に供給する。この電圧比較回路VCの非反転入力
(+)には、基準電圧VREFを供給して、その電圧比
較出力を起動信号としてチャージポンプ回路を動作させ
る。つまり、起動信号がロウレベルならチャージポンプ
の動作を停止させ、ハイレベルならチャージポンプ回路
を動作させる。つまり、VREF<分圧電圧になると起
動信号がロウレベルとなりチャージポンプ回路が動作を
停止し、VREF>分圧電圧になると起動信号がハイレ
ベルとなってチャージポンプ回路が動作する。この結
果、書き込み電圧VWWは、上記基準電圧VREFを上
記分圧比の逆数に対応した高い電圧にすることができ
る。
【0061】前記のようなディスターブ検出で書き込み
不良は判定されると、ステップ(1)において制御信号
REWRITEがハイレベルにされる。この結果、MO
SFETQ1がオフ状態に、MOSFETQ2がオン状
態にされる。このようなMOSFETQ2のオン状態に
より分圧回路の分圧比が小さくされる。したがって、こ
のような分圧比のもとでの前記のようなチャージポンプ
回路の電圧比較回路VCの出力信号に対応した間欠動作
では、上記分圧比の逆数に対応した前回の書き込み電圧
よりは低い書き込み電圧VWWに切り換えられる。
【0062】書き込み電圧を3段階以上に設定するな
ら、上記分圧回路をそれぞれに対応して設け、それらに
MOSFETを設けて、それらうちの1つを択一的に動
作させるようにするもの、あるいは分圧抵抗回路を1と
しておいて、そのうちの1個の両端を順次に短絡するよ
うにして、上記抵抗比を順次が小さくなるようにするも
のであってもよい。
【0063】以上の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、その消去後のしきい値電圧
を第1のしきい値電圧を目標値とし、その書き込み後の
しきい値電圧を第2ないし第pのしきい値電圧を目標値
とすべく分布する2層ゲート構造型のメモリセルを備え
た多値メモリにおいて、上記しきい値電圧の目標値を第
2ないし第p−1のしきい値電圧とすべきメモリセルに
対する書き込み動作の後に上記第p−1のしきい値電圧
に対応したディスターブにより不良が検出されとき、メ
モリセルを第1のしきい値電圧を目標値とする消去状態
にした後の再書き込において上記第2ないし第p−1の
しきい値電圧とすべきメモリセルへの1回当たりの書き
込み量を前回よりも小さくすることにより、多値情報に
対応したしきい値電圧の分布の狭帯化を図りつつ、書き
込み動作マージンと製品歩留りの改善を実現した多値メ
モリを得ることができるという効果が得られる。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図8において、多値フラッシュメモリは、例えば×
4ビット又は×16ビット等、任意のビット構成をとり
うるし、データ入出力端子IO0〜IO7は、データ入
力端子又はデータ出力端子としてそれぞれ専用化しても
よい。メモリアレイARYL及びARYRならびにその
周辺部は、任意数のメモリマットに分割することができ
る。多値フラッシュメモリのブロック構成や起動制御信
号及び内部制御信号等の名称及び組み合わせならびにそ
の有効レベル等は、種々の実施形態をとりうる。
【0065】図9において、メモリアレイARYL及び
ARYRは、任意数の冗長素子を含むことができるし、
その関連部も同様である。また、メモリアレイARYL
及びARYRは、AND型アレイ構造及び階層データ線
方式をとることを必須条件とはしないし、階層ワード線
方式をとることもできる。図2において、メモリアレイ
ARYL及びARYRを構成する2層ゲート構造型メモ
リセルのしきい値電圧の分布特性は、ほんの一例であ
り、その分布形態や各分布領域におけるしきい値電圧の
電位関係ならびに読み出し動作時におけるワード線選択
電位の電位関係等は任意に設定できる。
【0066】図10において、センスラッチSLの単位
センスラッチUSL0〜USLn,データラッチDLL
及びDLRの単位データラッチUDLL0〜UDLLn
ならびにUDLR0〜UDLRnの具体的構成は、本実
施例の制約を受けることなく種々考えられる。図1にお
いて、ステップ(10)では、電圧変更を行なうものと
したが、書き込み時間の調整によって書き込み量ΔVth
を小さくするものとしてもよい。以上の説明では、主と
して本発明者によりなされた発明をその背景となった利
用分野である4値の多値フラッシュメモリに適用した場
合について説明したが、それに限定されるものではな
く、例えば、同様な任意値の多値フラッシュメモリにも
適用できるし、このような多値フラッシュメモリを含む
シングルチップマイクロコンピュータ等の論理集積回路
装置にも適用できる。
【0067】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、例えば、その消去後のしき
い値電圧を第1のしきい値電圧を目標値とし、その書き
込み後のしきい値電圧を第2ないし第pのしきい値電圧
を目標値とすべく分布する2層ゲート構造型のメモリセ
ルを備えた多値メモリにおいて、上記しきい値電圧の目
標値を第2ないし第p−1のしきい値電圧とすべきメモ
リセルに対する書き込み動作の後に上記第p−1のしき
い値電圧に対応したディスターブにより不良が検出され
とき、メモリセルを第1のしきい値電圧を目標値とする
消去状態にした後の再書き込において上記第2ないし第
p−1のしきい値電圧とすべきメモリセルへの1回当た
りの書き込み量を前回よりも小さくすることにより、多
値情報に対応したしきい値電圧の分布の狭帯化を図りつ
つ、書き込み動作マージンと製品歩留りの改善を実現し
た多値メモリを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る多値フラッシュメモリの書き込
み動作を説明するための一実施例のフローチャート図で
ある。
【図2】この発明を説明するためのメモリセルのしきい
値電圧の分布図である。
【図3】この発明に係る多値フラッシュメモリの書き込
み動作を説明するための書き込み電圧の波形図である。
【図4】この発明に係る多値フラッシュメモリに用いら
れる書き込み電圧発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図5】この発明に多値フラッシュメモリの書き込み動
作を説明するためのメモリセル構成図である。
【図6】この発明に係る多値フラッシュメモリの書き込
み動作を説明するための特性図である。
【図7】この発明に係る多値フラッシュメモリの書き込
み動作の失敗を説明するための特性図である。
【図8】この発明が適用された多値フラッシュメモリの
一実施例を示すブロック図である。
【図9】図8の多値フラッシュメモリのメモリアレイ及
び関連部の一実施例を示す部分的な回路図である。
【図10】図8の多値フラッシュメモリのセンスラッチ
及びデータラッチの一実施例を示す部分的な回路図であ
る。
【符号の説明】
N1…インバータ回路、Q1,Q2…MOSFET、V
C…電圧比較回路、ARYL,ARYR……メモリアレ
イ、XDL,XDR……Xアドレスデコーダ、XB……
Xアドレスバッファ、SL……センスラッチ、DLL,
DLR……データラッチ、YD……Yアドレスデコー
ダ、YC……Yアドレスカウンタ、MX……マルチプレ
クサ、IO……入出力バッファ、CR……コマンドレジ
スタ、VG……内部電圧発生回路、CTL……メモリ制
御回路、SC……クロック信号又はその入力端子、CE
B……チップイネーブル信号又はその入力端子、WEB
……ライトイネーブル信号又はその入力端子、OEB…
…出力イネーブル信号又はその入力端子、RESB……
リセット信号又はその入力端子、CDEB……コマンド
イネーブル信号又はその入力端子、R/BB……レディ
ー/ビジー信号又はその出力端子、IO0〜IO7……
入出力データ又はその入出力端子、VCC……電源電圧
又はその入力端子、VSS……接地電位又はその入力端
子。CBL00〜CBL0n,CBR00〜CBR0n
……セルブロック、WL0〜WLm,WR0〜WRm…
…ワード線、GBL0〜GBLn,GBR0〜GBRn
……グローバルデータ線、LBL00〜LBL0n,L
BR00〜LBR0n……ローカルデータ線、SLL0
0〜SLL0n,SLR00〜SLR0n……ソース
線、MC……2層ゲート構造型メモリセル、MDL0,
MDR0,MSL0,MSR0……ブロック選択信号、
SLL0,SLR0……共通ソース線、USL0〜US
Ln……単位センスラッチ、UDLL0〜UDLLn,
UDLR0〜UDLRn……単位データラッチ。NM1
〜NM2,ND1〜ND7,NS1〜NS6……Nチャ
ンネルMOSFET、PD1〜PD2,PS1〜PS2
……PチャンネルMOSFET、VD1〜VD3,VS
1〜VS3……内部電圧又はその供給点、SD1〜SD
3,SS1〜SS3……内部信号又はその供給点。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その消去後のしきい値電圧を第1のしき
    い値電圧を目標値とし、その書き込み後のしきい値電圧
    を第2ないし第pのしきい値電圧を目標値とすべく分布
    する2層ゲート構造型のメモリセルが格子配列されてな
    るメモリアレイを具備し、 上記しきい値電圧の目標値を第2ないし第p−1のしき
    い値電圧とすべきメモリセルに対する書き込み動作を行
    ない、 上記第p−1のしきい値電圧に対応したディスターブ検
    出を行ない、 上記ディスターブ検出において不良が検出されとき、メ
    モリセルを第1のしきい値電圧を目標値とする消去状態
    にした後の再書き込のとき、第2ないし第p−1のしき
    い値電圧とすべきメモリセルへの単位書き込み量を、前
    回よりも小さくしてなることを特徴とする多値メモリ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010146722A (ja) * 2002-01-18 2010-07-01 Sandisk Corp 複数読出しにより不揮発性メモリにおけるノイズの影響を低減する方法
US7764542B2 (en) 2007-04-03 2010-07-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for programming a semiconductor memory device
US7979627B2 (en) 2007-05-14 2011-07-12 Buffalo Inc. Storage device with binary and multivalued memory

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