JP2002003440A - 芳香族ポリカルボン酸の製造法 - Google Patents
芳香族ポリカルボン酸の製造法Info
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Abstract
酸化誘導体を酸化して、トリメリット酸またはピロメリ
ット酸を製造する際に、副生物が少なく、高収率で製造
できる方法を提供する。 【解決手段】水溶媒中で180〜280℃の温度におい
て、臭素または臭素と重金属からなる触媒の存在下、分
子状酸素によって2段階で液相酸化する際に、第1段階
を連続式で行ない、第2段階を連続式または回分式で行
ない、臭素を第1段階と第2段階に分割して添加する。
Description
香族アルデヒドおよび/またはその酸化誘導体から対応
する芳香族ポリカルボン酸への液相酸化に関する。更に
詳しくはトリメリット酸またはピロメリット酸の製造方
法に関する。
プソイドキュメンを原料として酢酸溶媒中でコバルト−
マンガン−臭素系の触媒を用い空気酸化して得る方法、
2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,5−ジメチル
ベンズアルデヒドおよび3,4−ジメチルベンズアルデ
ヒドまたはその酸化誘導体である2,4−ジメチル安息
香酸、2,5−ジメチル安息香酸および3,4−ジメチ
ル安息香酸を原料として水溶媒中で臭素およびマンガン
またはセリウム触媒を用い空気酸化して得る方法が広く
知られている。またピロメリット酸はデュレンを原料と
して酢酸溶媒中でコバルト−マンガン−臭素系の触媒を
用い空気酸化により製造する方法、2,4,5−トリメ
チルベンズアルデヒドまたはその酸化誘導体である2,
4,5−トリメチル安息香酸を原料として水溶媒中で臭
素、マンガンおよび鉄触媒を用い空気酸化して得る方法
が知られている。
で空気酸化する方法は、芳香族ジカルボン酸、例えばテ
レフタル酸の製造技術をプソイドキュメンの酸化に応用
したものであるが、テレフタル酸の生成反応は比較的容
易に、すなわち比較的低濃度の触媒および促進剤を用い
て、連続的に、ほぼ定量的に反応が完結するのに比べ
て、プソイドキュメンの酸化は金属触媒が生成物である
トリメリット酸との塩を形成して析出することにより触
媒の活性が低下し、容易に進行しない欠点を有する。特
許第2939346号によれば、酢酸溶媒中+3価のセ
リウム−ジルコニウム−コバルト−マンガン−臭素触媒
を用いたプソイドクメンの空気酸化を、反応の第1段階
を比較的低い温度に制御しつつ半連続的またはバッチ式
方法で、ついで第2段階を比較的高い温度に制御しつつ
バッチ式で行ない、ほとんどの臭素触媒および+3価の
セリウムを第2段階に加えることにより、生成物である
トリメリット酸とジルコニウム−コバルト−マンガン−
臭素触媒との接触を減少させトリメリット酸とジルコニ
ウム、コバルトおよびマンガンとの不溶性の塩形成によ
る活性低下を抑制することによりトリメリット酸の収率
が改良されることが記述されている。また、上記トリメ
リット酸製造法と同様にデュレンを酢酸溶媒中で空気酸
化してピロメリット酸を得る方法が特公平7−5591
7号に示されている。一方、特公昭58−2222号に
はポリアルキル置換芳香族アルデヒドまたはその酸化誘
導体を水溶媒中で臭素とマンガンおよびセリウムから選
ばれた金属イオン触媒の存在下、反応器出口排ガス中の
酸素濃度を3%以上に維持しつつ分子状酸素によって酸
化すれば、対応する芳香族ポリカルボン酸が1段の反応
で容易に高収率で得られることが記述されている。この
方法は溶媒が水であるために溶媒の燃焼が無く、溶媒の
回収工程が不要であり、金属触媒が生成物であるトリメ
リット酸およびピロメリット酸との塩を形成して触媒活
性が低下することが無く連続反応が可能である等の利点
を有する。特公平7−116097号には臭素イオン、
マンガンイオンおよび鉄イオンを含有する水溶媒中、
2,4,5−トリメチルベンズアルデヒドを分子状酸素
含有ガスで酸化することにより、2,4,5−トリメチ
ルベンズアルデヒドの燃焼を抑制してピロメリット酸の
収率を改善させる方法が示されている。
キッド樹脂、高級可塑剤、ポリアミドイミド、ポリエス
テルの原料として広く用いられており、またピロメリッ
ト酸は発泡ポリエステル用架橋剤、特殊可塑剤、ポリイ
ミド、粉体塗料の原料として極めて有用である。しか
し、これらの原料に使用するためには一般に高純度品が
必要とされる。酢酸溶媒中でプソイドクメンの空気酸化
を行なう特許第2939346号のトリメリット酸製造
法は、温度および反応液中の水分濃度を注意深く制御し
て変化させなければならない操作上の煩雑さ、コバル
ト、ジルコニウム、セリウム等の高価な触媒を使用する
こと、溶媒である酢酸の燃焼があることおよび溶媒であ
る酢酸の回収設備が必要であるという欠点を有する。酢
酸溶媒中でデュレンの空気酸化を行なう特公平7−55
917号のピロメリット酸製造法は、原料のデュレンは
入手するのが困難で、従って価格は高い上に、酸化反応
はプソイドキュメンを酢酸溶媒中で空気酸化してトリメ
リット酸を得る方法よりも更に困難であり、ピロメリッ
ト酸収率は60モル%程度であり、経済的でない。水溶
媒中でポリアルキル置換芳香族アルデヒドまたはその酸
化誘導体を分子状酸素によって酸化する特公昭58−2
222号および特公平7−116097号のトリメリッ
ト酸、ピロメリット酸製造法は、酢酸溶媒を用いた方法
の欠点を解消することができるが、副生物として生成す
る有機臭素化合物や酸化中間体を更に減少させ、目的物
を高収率で得ることが必要である。本発明の目的は、ポ
リアルキル置換芳香族アルデヒドおよび/またはその酸
化誘導体を酸化して、トリメリット酸またはピロメリッ
ト酸を製造する際に、副生物が少なく、高収率で製造で
きる方法を提供することである。
題を解決すべく鋭意検討を行った結果、水溶媒中で18
0〜280℃の温度において臭素または臭素と重金属か
らなる触媒の存在下、ポリアルキル置換芳香族アルデヒ
ドおよび/またはその酸化誘導体を、分子状酸素によっ
て酸化する際、酸化原料および触媒を供給して反応させ
た後、さらに臭素イオンを追加して反応させることによ
り副生する有機臭素化合物や酸化中間体が減少し、目的
物であるトリメリット酸またはピロメリット酸の収率が
向上することを見いだし、本発明に到達した。即ち本発
明は、水溶媒中で180〜280℃の温度において、臭
素または臭素と重金属からなる触媒の存在下、酸化原料
であるポリアルキル置換芳香族アルデヒドおよび/また
はその酸化誘導体を、分子状酸素によって2段階で液相
酸化してトリメリット酸またはピロメリット酸を製造す
る方法であって、第1段階を連続式で行ない、第2段階
を連続式または回分式で行ない、臭素を第1段階と第2
段階に分割して添加することを特徴とする芳香族ポリカ
ルボン酸の製造法である。
して用いるポリアルキル置換芳香族アルデヒドとして
は、例えば、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,
5−ジメチルベンズアルデヒドおよび3,4−ジメチル
ベンズアルデヒドが挙げられ、トリメリット酸原料に用
いられる。また、2,4,5−トリメチルベンズアルデ
ヒドがピロメリット酸原料の例として挙げられる。これ
らのポリアルキル置換芳香族アルデヒドはポリアルキル
ベンゼンをHF−BF3触媒の存在下、一酸化炭素と反
応させることによって異性体の副生なく定量的に得られ
る。また、本発明においてはポリアルキル置換芳香族ア
ルデヒドの酸化誘導体も同様に酸化反応の原料として用
いることができる。例えば、2,4−ジメチル安息香
酸、2,5−ジメチル安息香酸、3,4−ジメチル安息
香酸がトリメリット酸原料として、2,4,5−トリメ
チル安息香酸がピロメリット酸原料として使用できる。
単独でも用いることができるが、臭素イオンと重金属イ
オンの併用が好ましい。重金属イオンとしては種々の重
金属が使用できるが、マンガン、鉄、セリウム、ニッケ
ル、クロム、モリブデン、鉛、錫、コバルト、ニオブ等
が好ましい。トリメリット酸製造にはマンガンが特に好
ましく、ピロメリット酸製造にはマンガンおよび鉄の併
用が特に好ましい。重金属イオン源としては水酸化マン
ガン、酢酸マンガン、マンガンアセチルアセトナート、
安息香酸マンガン、ホウ酸マンガン、炭酸マンガン、臭
化マンガン、塩化マンガン、ギ酸マンガン、ヨウ化マン
ガン、シュウ酸マンガン、水酸化鉄、酸化鉄、鉄アセチ
ルアセトナート、臭化鉄、塩化鉄等の何れの形態も使用
することができるが、特に臭化マンガン、臭化鉄等の臭
化物が好ましい。臭素イオンとしては臭化水素、臭化ア
ンモニウム、臭化ナトリウム、臭化マンガン等の無機臭
化物、あるいは臭化ベンジル、四臭化メタン等の有機臭
化物など反応条件下で臭素イオンを発生するものはいず
れも使用できるが、特に臭化水素、臭化マンガン、臭化
鉄が好ましい。
イオンの合計量は、溶媒に対して1〜5重量%、好まし
くは1.5〜4重量%であり、マンガンイオンの量は、
溶媒に対して0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜
0.5重量%である。ピロメリット酸製造に際しては、
添加する臭素イオンの合計量は、溶媒に対して1〜5重
量%、好ましくは1.5〜4重量%であり、マンガンイ
オンの量は、溶媒に対して0.05〜1重量%、好まし
くは0.1〜0.5重量%、鉄イオンの量は溶媒に対し
て0.1〜100ppm、好ましくは1〜50ppmで
ある。臭素イオンが1重量%に満たないと、原料である
ポリアルキル置換芳香族アルデヒドまたはその酸化誘導
体の燃焼が増加し、5重量%を超えると反応の抑制傾向
が認められる。また、2段階目の反応に追加供給する臭
素イオン量は臭素イオン全供給量の5〜50重量%が好
ましい。この範囲での臭素イオン追加供給により、酸化
反応速度が向上すると共に系内にある有機臭素化合物が
分解されて減少し、酸化中間体の生成量が減少する。こ
のことにより、トリメリット酸またはピロメリット酸が
高収率で得られる。
280℃であり、好ましくは200〜260℃である。
第1段階と第2段階の反応における反応温度は、それぞ
れこの範囲で選択することができる。反応圧力は一般に
は水溶媒の蒸発および凝縮還流操作により温度を一定に
保つ過程で自動的に決まるが、外部からの熱交換の手段
により希望の一定に保つこともできる。圧力範囲として
は反応液を液相に保ち得る範囲であれば特に制限はない
が、通常1.5〜6MPaの範囲が利用される。溶媒と
して用いる水の量は原料に対して2重量倍以上であり、
3〜6重量倍が特に好ましい。反応の第1段階および第
2段階の滞留時間はそれぞれ0.2〜3.0時間が好ま
しく、0.5〜2.0時間が特に好ましい。反応方式は
第1段階が連続式で、第2段階が連続式または回分式で
行なうことができるが、特に本発明の効果を発揮させる
には第1段階、第2段階共に連続式で行なう連続2段式
酸化法が最も好適である。酸化終了後、反応液を濾過、
蒸留等、公知の精製処理を施すことにより、トリメリッ
ト酸またはピロメリット酸の製品を得ることができる。
具体的に説明する。但し本発明は以下の実施例により制
限されるものでない。尚、実施例および比較例中に記述
する有機臭素化合物濃度は臭素換算とした。即ち、反応
液中の総臭素濃度から臭素イオン濃度を減じて有機臭素
化合物に含まれる臭素分を求めた。ここで、総臭素濃度
は蛍光X線分析法により、臭素イオン濃度は硝酸銀滴定
法により測定した。また、トリメリット酸製造における
酸化中間体とはメチルフタル酸、1−カルボキシ−3,
4−フタリド、ジメチル安息香酸の合計であり、ピロメ
リット酸製造における酸化中間体とは、メチルトリメリ
ット酸、1,2−ジカルボキシ−4,5−フタリド、
2,4,5−トリメチル安息香酸の合計である。尚、こ
れら酸化中間体の生成状況を示す尺度として、目的物の
収率と同様に原料モル数基準で算出した生成率を表示し
た。
ス導入口、反応物排出口を有する内容積2Lのジルコニ
ウム製オートクレーブ2台を接続した連続2段式反応器
の1段目の反応器に水1452g、100%臭化水素1
7.5gおよび臭化マンガン(4水塩)30.5gを混
合した臭素イオン濃度2.3重量%、マンガンイオン濃
度0.39重量%の触媒液を仕込み、2段目の反応器に
1段目と同じ組成の触媒液を1000g仕込んだ。ガス
導入口から窒素を圧入し、1MPaに昇圧し、加熱装置
で220℃まで昇温した。ついで1段目反応器に2,4
−ジメチルベンズアルデヒドを200g/hの割合で、
触媒液(反応器仕込み液と同一組成)を750g/hの
割合で別々に供給した。2,4−ジメチルベンズアルデ
ヒドの供給と同時にガス導入口から空気の送入を開始し
反応器よりの排ガス中の酸素を2.5%に保つように流
量を制御した。ついで1段目反応器中の液面を一定に保
ちつつ、1段目反応器より2段目反応器への液移送を開
始し、同時に2段目反応器に水58gおよび100%臭
化水素2gを混合した臭素イオン濃度3.3重量%の触
媒液を60g/hの割合で供給し、ガス導入口から空気
の送入を開始し反応器よりの排ガス中の酸素を4.5%
に保つように流量を制御した。2段目反応器中の液面を
一定に保ちつつ、2段目反応器より1150g/hの反
応生成物を抜き出した。この間、反応器の圧力は1段目
が3.2MPa、2段目が2.9MPaに保った。第2
段階への臭素イオン供給量は臭素イオン全供給量の1
0.5%であった。反応器中の組成が定常になった後、
生成物を分析した。結果を表1に示す。
実施例1と同様の方法で2,4−ジメチルベンズアルデ
ヒドの酸化を連続的に行なった。結果を表1に示す。
として使用した。反応器に水1452g、100%臭化
水素17.5gおよび臭化マンガン(4水塩)30.5
gを混合した臭素イオン濃度2.3重量%、マンガンイ
オン濃度0.39重量%の触媒液を仕込んだ。ガス導入
口から窒素を圧入し、1MPaに昇圧し、加熱装置で2
20℃まで昇温した。2,4−ジメチルベンズアルデヒ
ドを100g/hの割合で、触媒液(反応器仕込み液と
同一組成)を375g/hの割合で別々に供給した。
2,4−ジメチルベンズアルデヒドの供給と同時にガス
導入口から空気の送入を開始し反応器よりの排ガス中の
酸素を2.5%に保つように流量を制御した。反応器中
の液面を一定に保つように反応生成物を抜き出した。こ
の間、反応器の圧力は3.2MPaに保った。結果を表
1に示す。
水1465.5g、100%臭化水素4.0gおよび臭
化マンガン(4水塩)30.5gを混合した臭素イオン
濃度1.4重量%、マンガンイオン濃度0.39重量%
の触媒液とし、2段目反応器に供給する触媒液の供給量
を90g/hとした以外は実施例1と同様の方法で2,
4−ジメチルベンズアルデヒドの酸化を連続的に行なっ
た。第2段階への臭素イオン供給量は臭素イオン全供給
量の22.2%であった。結果を表1に示す。
水1456.5g、100%臭化水素13.0gおよび
臭化マンガン(4水塩)30.5gを混合した臭素イオ
ン濃度2.0重量%、マンガンイオン濃度0.39重量
%の触媒液とし、2段目反応器に供給する触媒液の供給
量を120g/hとした以外は実施例1と同様の方法で
2,4−ジメチルベンズアルデヒドの酸化を連続的に行
なった。第2段階への臭素イオン供給量は臭素イオン全
供給量の21.1%であった。結果を表1に示す。
反応器仕込み液および1段目反応器へ供給する触媒液を
水1450.3g、100%臭化水素15.3g、臭化
マンガン(4水塩)34.4gおよび臭化第二鉄0.1
gを混合した臭素イオン濃度2.3重量%、マンガンイ
オン濃度0.44重量%、鉄イオン濃度13ppmの触
媒液とし、1段目反応器に供給する触媒液の供給量を7
80g/hとし、原料の供給量を90g/hとした以外
は実施例1と同様の方法で連続酸化を行なった。第2段
階への臭素イオン供給量は臭素イオン全供給量の10.
0%であった。生成したピロメリット酸の収率は82.
4%であり、有機臭素化合物の臭素換算濃度は0.07
%、酸化中間体の生成率は2.5%であった。
例4と同様の方法で2,4,5−トリメチルベンズアル
デヒドの酸化を連続的に行なった。生成したピロメリッ
ト酸の収率は80.1%であり、有機臭素化合物の臭素
換算濃度は0.24%、酸化中間体の生成率は3.2%
であった。
225g/hとした以外は実施例1と同様の方法で連続
酸化を行なった。第2段階への臭素イオン供給量は臭素
イオン全供給量の10.5%であった。生成したトリメ
リット酸の収率は92.3%であり、有機臭素化合物の
臭素換算濃度は0.12%、酸化中間体の生成率は0.
6%であった。
発明の方法により水溶媒中での液相酸化を連続式で行
い、臭素イオンを追加供給することにより、反応液中の
副生する有機臭素化合物および酸化中間体の生成量が減
少し、芳香族ポリカルボン酸の収率が向上することが分
かる。本発明の方法は水溶媒中で液相酸化を連続式で行
うものであるから工業的に極めて優れた方法であり、本
発明の工業的意義は大きい。
Claims (6)
- 【請求項1】水溶媒中で180〜280℃の温度におい
て、臭素または臭素と重金属からなる触媒の存在下、酸
化原料であるポリアルキル置換芳香族アルデヒドおよび
/またはその酸化誘導体を、分子状酸素によって2段階
で液相酸化してトリメリット酸またはピロメリット酸を
製造する方法であって、第1段階を連続式で行ない、第
2段階を連続式または回分式で行ない、臭素を第1段階
と第2段階に分割して添加することを特徴とする芳香族
ポリカルボン酸の製造法。 - 【請求項2】第2段階に添加する臭素量が全臭素量の5
〜50重量%である請求項1に記載の芳香族ポリカルボ
ン酸の製造法。 - 【請求項3】酸化原料であるポリアルキル置換芳香族ア
ルデヒドおよび/またはその酸化誘導体が2,4−ジメ
チルベンズアルデヒド、2,5−ジメチルベンズアルデ
ヒド、3,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,4−ジ
メチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸および/ま
たは3,4−ジメチル安息香酸であり、トリメリット酸
を製造する請求項1に記載の芳香族ポリカルボン酸の製
造法。 - 【請求項4】溶媒中の臭素イオン濃度が1〜5重量%、
溶媒中のマンガンイオン濃度が0.05〜1重量%であ
る請求項3に記載の芳香族ポリカルボン酸の製造法。 - 【請求項5】酸化原料であるポリアルキル置換芳香族ア
ルデヒドおよび/またはその酸化誘導体が2,4,5−
トリメチルベンズアルデヒドおよび/または2,4,5
−トリメチル安息香酸であり、ピロメリット酸を製造す
る請求項1に記載の芳香族ポリカルボン酸の製造法。 - 【請求項6】溶媒中の臭素イオン濃度が1〜5重量%、
溶媒中のマンガンイオン濃度が0.05〜1重量%、溶
媒中の鉄イオン濃度が0.1〜100ppmである請求
項5に記載の芳香族ポリカルボン酸の製造法。
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