JP2002001977A - クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ - Google Patents

クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ

Info

Publication number
JP2002001977A
JP2002001977A JP2001111813A JP2001111813A JP2002001977A JP 2002001977 A JP2002001977 A JP 2002001977A JP 2001111813 A JP2001111813 A JP 2001111813A JP 2001111813 A JP2001111813 A JP 2001111813A JP 2002001977 A JP2002001977 A JP 2002001977A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
cam
lock
clutch
cleaner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001111813A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Wanibuchi
博 鰐渕
Atsushi Nishioka
篤 西岡
Toshiyuki Sasaki
俊幸 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001111813A priority Critical patent/JP2002001977A/ja
Publication of JP2002001977A publication Critical patent/JP2002001977A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動力源を共通化したままで、弾性ブレードの
付着物を払拭するためのサブ弾性ブレードを設けても、
弾性ブレードがサブ弾性ブレードを通過しうるクリーニ
ング装置を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るクリーニング装置10は、
弾性ブレード26を有し、往復動可能なクリーナレバー
25と、弾性ブレード26の移動範囲に固定されたサブ
弾性ブレード51と、動力源からの動力伝達可能なポン
プ歯車16及び段歯車72と、クリーナレバー25を進
退させる第1のカム溝17dと、ポンプ歯車16と接触
して摩擦力により動力伝達するように構成されるととも
に、段歯車72と所定の範囲で係合可能に配置されたク
ラッチレバー17とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタにおけるインクジェットヘッドのノズル面を払拭
するためのクリーニング装置、インクジェットヘッドを
所定位置に固定するためのロック装置、および当該クリ
ーニング装置、ロック装置を備えたインクジェットプリ
ンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、インクジェ
ットヘッドの各インクノズルからインク液滴を吐出して
記録紙上に印字を行なうものであり、各インクノズルに
目詰まりが発生すると、印字品質が低下し、また、印字
不能状態になってしまう。インクノズルの目詰まりは、
インクノズル内のインクが乾燥してその粘度が増した場
合、インクノズルが配列されているノズル面に紙粉が付
着した場合等に発生する。
【0003】そこで、インクジェットプリンタにはクリ
ーニング装置が搭載されており、インクジェットヘッド
が搭載されているキャリッジを定期的に印字範囲から外
れた位置に設置されている当該クリーニング装置まで移
動させ、このクリーニング装置によって、ノズル面の払
拭や、粘度の増加したインクをインクノズルから排出す
るようにしている。
【0004】一般的なクリーニング装置は、キャリッジ
によって移動してきたインクジェットヘッドをクリーニ
ング位置にロックするためのロックレバーと、ロックさ
れたインクジェットヘッドのノズル面を覆うためのヘッ
ドキャップと、ヘッドキャップが被せられた状態で各イ
ンクノズルからインクを強制吸引するインク吸引ポンプ
と、ノズル面を払拭するためのゴム板等からなるワイパ
ーブレードとを備えている。ワイパーブレードは、ノズ
ル面を払拭する時にのみ、ノズル面に接触可能な払拭位
置に移動させることにより、当該ワイパーブレードの不
必要な摩耗を防止している。また、ロックレバーおよび
ワイパーブレードは、装置の小型化・コンパクト化の観
点から、インク吸引ポンプの駆動モータの回転力を利用
して駆動されるようになっている。一般には、インク吸
引ポンプの駆動モータの回転力を、摩擦式の動力伝達経
路を介して取出して、ワイパーブレード又はロックレバ
ーに伝達している。
【0005】また、インクジェットプリンタのクリーニ
ング装置におけるワイパーブレードとしては、例えば、
特開昭62−251145号公報に提案されているもの
が知られている。この公開公報においては、回動自在に
構成されたメインブレードと、その移動領域内に固定さ
れたサブブレードとを備え、メインブレードに付着した
インク等をサブブレードにより払拭することにより、メ
インブレードの付着物がノズル面に転移するのを防止す
るようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サブブ
レードに接触させながらワイパーブレードを移動させる
場合には、これらの間の摩擦力のために、ワイパーブレ
ードのみを移動させる場合に比べて大きな駆動力を必要
とする。しかし、摩擦力のみで動力を伝達している従来
の駆動機構では、ワイパーブレードの駆動力が不足し、
ワイパーブレードを移動できないおそれがある。また、
ワイパーブレードの移動中で何らかの原因で外力が作用
しても、ワイパーブレードを移動できなくなるおそれが
ある。同様に、ロックレバーについても、摩擦力のみで
動力を伝達している従来の駆動機構では、外力により、
所望の駆動力が得られず、ロックレバーを移動できない
場合もありえる。
【0007】本発明の目的は、インクジェットヘッドの
ノズル面を払拭するワイパー部材を備えたクリーニング
装置であって、ワイパー部材を確実に払拭位置および退
避位置の間で移動させることのできるクリーニング装置
を提案することにある。
【0008】また、本発明の目的は、インクジェットヘ
ッドを所定位置に固定するロック装置であって、ロック
部材を確実にロック位置およびアンロック位置の間で移
動させることのできるロック装置を提案することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記およびその他の目的
を達成するために、本発明は、インクジェットヘッドの
ノズル面をクリーニングするためのクリーニング装置に
おいて:前記ノズル面を払拭するための第1の払拭部材
と;この第1の払拭部材を支持しているクリーナレバー
と;このクリーナレバーを移動させることにより、前記
第1の払拭部材を前記ノズル面から離れた退避位置およ
び前記ノズル面を払拭可能な払拭位置に移動させるレバ
ー駆動機構とを有し;前記レバー駆動機構は、回転駆動
源と、当該回転駆動源の駆動力を前記クリーナレバーの
移動に変換する変換手段と、所定の荷重により発生する
摩擦力により前記駆動力を前記変換手段に伝達するクラ
ッチと、所定の回転範囲で、前記回転駆動源の駆動力を
直接前記変換手段に伝達する伝達手段とを備えているこ
とを特徴としている。
【0010】前記レバー駆動機構は、前記回転駆動源に
よって回転する歯車列と、この歯車列を構成する歯車の
一つに対して所定の押付け力で摩擦係合され、当該歯車
と同心状態に配置された摩擦式のクラッチレバーと、こ
のクラッチレバーの回転を前記クリーナレバーの移動に
変換するカム部と、前記クラッチレバーに形成され、当
該クラッチレバーの所定の回転角度範囲に亘って前記歯
車列に噛み合い状態になる噛み合い部とを備えて構成す
ることができる。この構成のレバー駆動機構では、回転
駆動源の回転力を、摩擦力により伝達可能であると共
に、噛み合いにより伝達可能である。従って、噛み合い
伝達される範囲を適切に設定することにより、クリーナ
レバーに外力が作用しても、その移動を確実に行なうこ
とが可能になる。
【0011】ここで、前記カム部は、前記クリーナレバ
ーに形成したカムフォロアと、前記クリーナレバーの前
記払拭位置へ向けての移動時に前記カムフォロアに当接
する第1のカム面と、前記クリーナレバーの前記退避位
置へ向けての移動時に前記カムフォロアに当接する第2
のカム面とを備え、前記第1および第2のカム面は所定
の角度をなしていることが好ましい。
【0012】また、前記カム部は、前記クラッチレバー
の回転に伴って前記クリーナレバーを前記払拭位置およ
び前記退避位置の間で往復移動させる第1のカム領域
と、前記クラッチレバーが回転しても前記クリーナレバ
ーを前記退避位置にとどめる第2のカム領域とを備えて
いることが望ましい。
【0013】ここで、前記カム部の前記第2のカム領域
を、前記クラッチレバーの回転中心を中心とする円弧状
のカム溝により規定することができる。
【0014】次に、本発明は、インクジェットヘッドの
ノズル面をクリーニングするためのクリーニング装置に
おいて:前記ノズル面を払拭するための第1の払拭部材
と;この第1の払拭部材を支持しているクリーナレバー
と;前記インクジェットヘッドを所定位置に固定するロ
ックレバーと;前記クリーナレバーを移動させることに
より、前記第1の払拭部材を前記ノズル面から離れた退
避位置および前記ノズル面を払拭可能な払拭位置に移動
させると共に、前記ロックレバーを前記インクジェット
ヘッドを固定したロック位置および当該インクジェット
ヘッドから離れたアンロック位置に移動させるレバー駆
動機構とを有し;前記レバー駆動機構は、回転駆動源
と、当該回転駆動源の駆動力を前記クリーナレバーの移
動に変換する第1の変換手段と、当該回転駆動源の駆動
力を前記ロックレバーの移動に変換する第2の変換手段
と、所定の荷重により発生する摩擦力により前記駆動力
を前記第1及び第2の変換手段に伝達するクラッチと、
所定の回転範囲で、前記回転駆動源の駆動力を直接前記
第1及び第2の変換手段に伝達する伝達手段とを備えて
いることを特徴としている。
【0015】前記レバー駆動機構は、前記回転駆動源に
よって回転する歯車列と、この歯車列を構成する歯車の
一つに対して所定の押付け力で摩擦係合され、当該歯車
と同心状態に配置された摩擦式のクラッチレバーと、こ
のクラッチレバーの回転を前記クリーナレバーの移動に
変換する第1のカム部と、前記クラッチレバーの回転を
前記ロックレバーの移動に変換する第2のカム部とを備
えて構成することができる。この構成によれば、クリー
ナレバーおよびロックレバーを必要なストローク量だけ
移動させることができるので、それらのストローク量を
必要最小限にすることができ、装置の小型化に有利であ
る。
【0016】ここで、前記第1のカム部は、前記クラッ
チレバーの回転に伴って前記クリーナレバーを前記払拭
位置および前記退避位置の間で往復移動させる第1のカ
ム領域と、前記クラッチレバーが回転しても前記クリー
ナレバーを前記退避位置にとどめる第2のカム領域とを
備え、前記第2のカム部は、前記クラッチレバーの回転
に伴って前記ロックレバーを前記ロック位置および前記
アンロック位置の間で往復移動させる第3のカム領域
と、前記クラッチレバーが回転しても前記ロックレバー
を前記アンロック位置にとどめる第4のカム領域とを備
えていることが望ましい。
【0017】この場合、前記第1のカム部が前記第1の
カム領域にある間は、前記第2のカム部は前記第4のカ
ム領域にあり、前記第1のカム部が前記第2のカム領域
に移行すると、前記第2のカム部が前記第3のカム領域
に移行するようになっていることが望ましい。
【0018】次に、本発明は、インクジェットヘッドを
所定位置に固定するロック装置において:前記インクジ
ェットヘッドを所定位置に固定するロックレバーと;当
該ロックレバーを前記インクジェットヘッドに固定した
ロック位置および当該インクジェットヘッドから離れた
アンロック位置に移動させるレバー駆動機構とを有し;
前記レバー駆動機構は、回転駆動源と、当該回転駆動源
の駆動力を前記ロックレバーの移動に変換する変換手段
と、所定の荷重により発生する摩擦力により前記駆動力
を前記変換手段に伝達するクラッチと、所定の回転範囲
で、前記回転駆動源の駆動力を直接前記変換手段に伝達
する伝達手段とを備えていることを特徴としている。
【0019】前記レバー駆動機構は、前記回転駆動源に
よって回転する歯車列と、この歯車列を構成する歯車の
一つに対して所定の押付け力で摩擦係合され、当該歯車
と同心状態に配置された摩擦式のクラッチレバーと、こ
のクラッチレバーの回転を前記ロックレバーの移動に変
換するカム部と、前記クラッチレバーに形成され、当該
クラッチレバーの所定の回転角度範囲に亘って前記歯車
列に噛み合い状態になる噛み合い部とを備えて構成する
ことができる。
【0020】ここで、前記カム部は、前記クラッチレバ
ーの回転に伴って前記ロックレバーを前記ロック位置お
よび前記アンロック位置の間で往復移動させる第3のカ
ム領域と、前記クラッチレバーが回転しても前記ロック
レバーを前記アンロック位置にとどめる第4のカム領域
とを備えていることが望ましい。
【0021】この場合、前記カム部の前記第4のカム領
域を、前記クラッチレバーの回転中心を中心する円弧状
のカム溝により規定することができる。
【0022】また、本発明の好適な実施の形態では、ク
リーニング装置は前記インクジェットヘッドのインクノ
ズルからインクを吸引するためのインクポンプ装置を有
し、当該インクポンプ装置駆動用のモータが前記回転駆
動源として利用される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したクリーニング装置が搭載されたインクジェッ
トプリンタの実施例を説明する。
【0024】なお、インクジェットプリンタの全体構成
は、従来から一般的に知られているシリアル型のインク
ジェットプリンタと同様であるので、本明細書では図示
および説明を省略する。以下においては、クリーニング
装置およびインクジェットヘッドが搭載されたキャリッ
ジについてのみ図示および説明を行なうものとする。
【0025】図1は、本例のインクジェットプリンタに
おけるクリーニング装置および、当該クリーニング装置
に対峙した位置にあるキャリッジに搭載されたインクジ
ェットヘッドを示す斜視図であり、図2はクリーニング
装置の主要部分を示す分解斜視図である。
【0026】まず、これらの図を参照して、本例のイン
クジェットプリンタ1におけるインクジェットヘッド2
およびクリーニング装置10の全体構成を説明する。イ
ンクジェットヘッド2は、ノズル面3を下向きにした状
態でキャリッジ82に搭載されており、図1において矢
印A、Bで示す水平方向に往復移動可能である。
【0027】クリーニング装置10は、インクジェット
ヘッド2による印字領域を外れた位置に配置されてお
り、ヘッドキャップ12と、インクジェットヘッド2の
ノズル面3を払拭するための第1の払拭部材である弾性
ブレード26と、この弾性ブレード26を払拭する第2
の払拭部材であるサブ弾性ブレード51と、インクジェ
ットヘッド2のノズル面3に配列されているインクノズ
ル(図示せず)からインクを吸収するためのポンプユニ
ット14と、インクジェットヘッド2が搭載されている
キャリッジ82を図1、2に示す位置(クリーニング位
置)にロックするためのロックレバー61とを備えてい
る。
【0028】図1、2に示すクリーニング位置にインク
ジェットヘッド2を移動すると、インクジェットヘッド
2の移動に伴って、ハウジング11に形成されたカム溝
11bに沿って、ヘッドキャップ12が上方に移動し
て、インクジェットヘッド2のノズル面3を覆う。この
状態でロックレバー61を上方に移動してキャリッジ8
2をロックする。このロック状態でポンプユニット14
を駆動することにより、ノズル面3に配列されているイ
ンクノズルからインクを吸引排出できる。また、ロック
レバー61をアンロック状態にし、第1の払拭部材であ
る弾性ブレード26をノズル面3に接触可能な高さまで
移動し、この状態でインクジェットヘッド2を往復移動
させると、当該弾性ブレード26によってノズル面3に
付着した紙粉等の異物が払拭される。さらに、サブ弾性
ブレード51はほぼ水平な姿勢で、弾性ブレード26の
移動経路上に位置しており、ここを通過する弾性ブレー
ド26に接触して、当該弾性ブレード26に付着してい
る異物を払拭する。
【0029】次に、図3および図4はクリーニング装置
10の概略正面図であり、図3は第1の払拭部材である
弾性ブレード26が退避位置にある状態を示し、図4は
当該弾性ブレード26がノズル面3を払拭可能な払拭位
置にある状態を示している。また、図5A、5Bは弾性
ブレード26が取り付けられているクリーナレバーを示
す斜視図であり、図6A、6B、6Cは弾性ブレードと
サブ弾性ブレードの位置関係を示す部分側面図である。
【0030】図1ないし図6を参照して、本例のクリー
ニング装置10の詳細構造を説明する。本例のクリーニ
ング装置10は、例えば樹脂からなる偏平な箱状のハウ
ジング11を備えており、このハウジング11がインク
ジェットプリンタ1の装置フレーム(図示せず)に垂直に
取り付けられている。ハウジング11の上端部分からは
ハウジング背面側に向けて水平に突出した水平枠部分1
1aが形成されており、ここには、キャリッジ82の移
動に伴って、ノズル面3を覆う位置と、当該位置から下
方に退避した位置との間を移動可能な状態で箱型のヘッ
ドキャップ12が上向きに取り付けられている。
【0031】ハウジング11の中程の位置には、その背
面側に突出した円形の凹部13が形成されており、この
凹部13には、略円筒形のポンプユニット14(インク
吸引ポンプ)が装着されている。このポンプユニット1
4の駆動支軸部15は矢印C又はDで示す正逆転方向
(図2参照)に回転可能である。
【0032】ポンプユニット14の下側位置には、駆動
モータ71(回転駆動源)がハウジング11に取り付け
られており、この駆動モータ71の出力軸71bはポン
プユニット14の駆動支軸部15と平行に延び、その先
端にはピニオン歯車71aが固定されている。ハウジン
グ11には2段歯車72が回転自在の状態で取り付けら
れており、この2段歯車72は同軸状態に形成した大歯
車72aと小歯車72bから構成され、大歯車72aが
ピニオン歯車71aに噛み合っている。また、ポンプユ
ニット14の駆動支軸部15には、同軸状態でポンプ歯
車16が差し込まれており、このポンプ歯車16が2段
歯車72の小歯車72bに噛み合っている。従って、駆
動モータ71の回転力が、ピニオン歯車71aおよび2
段歯車72を経由してポンプ歯車16に伝達される。
【0033】ここで、ポンプユニット14はその円環状
端面に係合部14aが形成されており、これに対峙する
ポンプ歯車16の側面には係合部16aが形成されてい
る。従って、ポンプ歯車16が回転して、その係合部1
6aがポンプユニット14の係合部14aに係合する
と、当該ポンプ歯車16によってポンプユニット14が
回転駆動する。
【0034】(クラッチレバー)次に、ポンプユニット
14の駆動支軸部15には、ポンプ歯車16の表面側に
重ね合わせた状態で摩擦係合式のクラッチレバー17が
回転自在に取付けられている。クラッチレバー17は、
ポンプ歯車16とほぼ同一の大きさの略円板状に形成さ
れたクラッチ部17bを有し、このクラッチ部17bか
ら一半径方向に延びるように扇形状のレバー部17cが
形成されている。
【0035】クラッチレバー17は、そのクラッチ部1
7bがポンプ歯車16の側面に対して圧縮コイルばね8
1によって押し付けられているので、クラッチ部17b
とポンプ歯車16との間に生じる摩擦力により、摩擦面
に滑りが生じない限り、ポンプ歯車16とともに回転す
る。すなわち、クラッチレバー17は、ピニオン歯車7
1a、2段歯車72およびポンプ歯車16からなる歯車
列、ならびに摩擦伝達経路を順次に介して、駆動モータ
71によって駆動される。
【0036】図2、3から分かるように、クラッチレバ
ー17のクラッチ部17bの外周端面には所定の角度範
囲に亘って、2段歯車72の小歯車72bに噛み合い可
能な歯部17m (噛み合い部)が形成されている。ク
ラッチレバー17の所定の回転範囲において歯部17m
が小歯車72bに噛み合った状態になる。この状態で
は、クラッチレバー17は、摩擦係合と共に、歯部17
mの噛合い係合を介して駆動モータ71によって駆動さ
れる。
【0037】なお、図1ないし図3から分かるように、
ハウジング11の上端部分および下端部分には、クラッ
チレバー17のレバー部17cの上下の回転限界を規定
するための第1の係止部21および第2の係止部22が
形成されている。
【0038】(弾性ブレードおよびサブ弾性ブレード)
次に、上記構成のクラッチレバー17のレバー部17c
の表面側には、当該レバー部17cに部分的に重なる状
態で、弾性ブレード26が上端に取り付けられたクリー
ナレバー25が配置されている。クリーナレバー25
は、図5(a)(b)に示すように、例えば樹脂等を用
いて略L字型の平板状に形成された本体部25aを有
し、この本体部25aは、長手方向に延びるレバー部2
5bと、レバー部25bから略直交する方向に折れ曲が
るように形成された腕部25cを備えている。
【0039】クリーナレバー25の腕部25cには、弾
性ブレード26(第1の払拭部材)が取り付けられてい
る。弾性ブレード26は、所定の厚さ(例えば0.8mm
程度)のゴム材26aと、所定の厚さ(例えば0.7mm
程度)のフェルト材26bとを貼り合わせた構成の略長
方形の板である。この弾性ブレード26の先端面が第1
のブレード部26cとされている。ゴム材26aは、ノ
ズル面3のインク等を払拭するいわゆるワイピング機能
を有し、フェルト材26bは、ノズル面3のインク等を
吸収するために払拭するいわゆるラビング機能を有して
いる。
【0040】弾性ブレード26の下端縁部分は、所定の
幅でクリーナレバー25の腕部25cに重ねられた状態
で当該腕部25cに取り付けられ、その重なった部分
は、金属ブレード27(第3の払拭部材)により覆われ
ている。金属ブレード27は、クリーナレバー25の腕
部25cより大きめの薄板であり、弾性ブレード26の
ゴム材26aと密着するように配置されている。
【0041】金属ブレード27の下端縁は、クリーナレ
バー25の腕部25cの下端縁から僅かにはみ出してお
り、ここが、第3のブレード部27aとして機能する。
この第3のブレード部27aは、弾性ブレード26の第
1のブレード部26cと平行である。
【0042】この構成のクリーナレバー25は、ハウジ
ング11に形成された第1および第2のガイド溝41、
42に沿って上下に移動自在となっている。第1のガイ
ド溝41は、ハウジング11の中程の位置から鉛直方向
にハウジング11の上方部分まで延びている。このガイ
ド溝41の上端部分には、水平方向に第1の係止部21
まで延びるコーナー溝部43が連続している。
【0043】第2のガイド溝42は第1のガイド溝41
の下側に形成されており、ハウジング11の中程の位置
から鉛直方向にハウジング11の下方部分まで延びてい
る。これら第1および第2のガイド溝41、42は、一
定の間隔d1で平行に配置されている。
【0044】クリーナレバー25の側には、そのレバー
部25bの腕部25c側の端部分と他方側の端部分に、
それぞれ、第1のガイド溝41及びコーナー溝部43に
沿ってスライド可能な第1の支持突部31と、第2のガ
イド溝42に沿ってスライド可能な第2の支持突部32
が形成されている。第1の支持突部31および第2の支
持突部32が、それぞれ、第1のガイド溝41および第
2のガイド溝42に差し込まれた状態のクリーナレバー
25は、弾性ブレード26を鉛直姿勢に保ったまま、こ
れらガイド溝41、42に沿って上下に移動可能であ
り、その最も下の位置が退避位置であり、その最も上の
位置がノズル面3を払拭可能な払拭位置である。
【0045】ここで、図1、図4に示すように、クリー
ナレバー25の第1の支持突部31がコーナー溝部43
に入り込んだ状態では、弾性ブレード26が、ハウジン
グ11のヘッドキャップ12から上側に突出して、その
第1のブレード部26cがインクジェットヘッド2のノ
ズル面3より上方に位置する。コーナー溝部43に入り
込むと、クリーナレバー25の上端部分は水平方向に移
動して、その腕部25cの延長上にあってレバー部25
bから突出した突出部25dが、コーナー溝部43の上
部に設けられた嵌合溝44に横方から嵌まり込むように
なっている。
【0046】図3に示すように、ハウジング11の第1
のガイド溝41と第2のガイド溝42との水平方向の間
隔d1は、クリーナレバーの第1の支持突部31と第2
の支持突部32との腕部25cの延びる方向に直交する
間隔d2より狭く設定されている。これにより、クリー
ナレバー25の弾性ブレード26は、その第1のブレー
ド部26cが水平方向に対し所定の微小角度α(例えば
5度)だけ傾いた状態で支持される。
【0047】また、ハウジング11における第1のガイ
ド溝41の側方位置であって、ヘッドキャップ12の下
側位置には、クリーナレバー25の弾性ブレード26を
収容可能なブレード収容部45が形成されている。この
ブレード収容部45は略箱状に形成され、その上面側
は、弾性ブレード26が出入り可能な大きさに開口して
いる。
【0048】この開口部分を塞ぐように(換言すると、
弾性ブレード26の移動経路を塞ぐ状態で)、サブ弾性
ブレード51(第2の払拭部材)がブレード支持部46
(支持部材)によって支持されている。サブ弾性ブレー
ド51は、ゴム材から略長方形板状に形成され、その長
手方向の端縁上に形成された第2のブレード部51aの
長さは、弾性ブレード26の第1のブレード部26cの
長さより大きく設定されている。
【0049】ブレード支持部46は第2の支持部材47
及び第1の支持部材48から構成されており、これらの
支持部材47、48は、サブ弾性ブレード51の厚さよ
り若干大きい間隔をもって平行に配置され、これらの間
に、サブ弾性ブレード51を挿入可能なスリット孔が形
成されている。サブ弾性ブレード51は、スリット孔内
の奥側に設けられた爪部49に係止されることにより、
ブレード支持部46に取り付けられている。
【0050】ここで、図6(a)に示すように、サブ弾
性ブレード51は、その上面で第2の支持部材47の先
端から長さL1(例えば5mm程度)だけ突出しているの
に対して、下面では第1の支持部材48から長さL2
(例えば7mm程度)だけ突出している。
【0051】(ロックレバー)他方、ハウジング11の
上方部分には、クリーナレバー25に隣接した位置に、
ロックレバー61が配置されている。このロックレバー
61は、先端部がインクジェットヘッド2を搭載してい
るキャリッジ82と係合可能な係合部61aを有する棒
状体である。
【0052】ハウジング11には、ロックレバー61を
上下方向に案内するための第3のガイド溝(図示しな
い)が設けられている。この第3のガイド溝に沿ってロ
ックレバー61の中腹部分に設けられた係合突起61b
がスライドすることにより、ロックレバー61が上下に
移動する。
【0053】(クラッチレバーおよびロックレバー駆動
用のカム部、並びに歯部)まず、クラッチレバー17の
回転運動をクリーナレバー25の往復運動に変換するた
めの第1のカム部について説明する。クラッチレバー1
7のレバー部17cの外周部分には、クリーナレバー2
5を上下移動させるための第1のカム部の構成要素であ
る第1のカム溝17dが形成されている。この第1のカ
ム溝17dは、クラッチ部17bの支軸部17aを中心
として同一半径で所定の中心角をもつように形成された
第1の円弧状カム溝17eと、この第1の円弧状カム溝
17eより支軸部17a側に略三角形状の領域に拡がる
ように形成された三角形状カム溝17fとから構成され
る。三角形状カム溝17fには、弾性ブレード26を備
えたクリーナレバー25をノズル面3が払拭できる払拭
位置まで移動させるための第1のカム面17f1と、ク
リーナレバー25をノズル面3から離れる方向に移動さ
せるための第2のカム面17f2が設けられ、第1のカ
ム面17f1と第2のカム面17f2は、所定の角度に
なるように形成されている。一方、クリーナレバー25
のレバー部25bの中腹部分には、第1のカム溝17d
に差し込まれてスライド可能な第1のカムフォロア33
が形成されている。
【0054】次に、クラッチレバー17の回転運動をロ
ックレバー61の上下運動に変換するための第2のカム
部について説明する。クラッチレバー17におけるクラ
ッチ部17bの外周部分には、ロックレバー61を移動
させるための第2のカム溝17gが形成されている。こ
の第2のカム溝17gは、第2の円弧状カム溝17g
1、作動カム溝17g2、および係止溝17g3から構
成されている。
【0055】第2の円弧状カム溝17g1は、クラッチ
部17bの支軸部17aを中心として同一半径で所定の
中心角をもつように配置されている。また、作動カム溝
17g2は、第2の円弧状カム溝17g1における一方
の端部から半径が徐々に大きくなるように所定の中心角
の範囲で形成されている。この作動カム溝17g2の半
径の増加量は、ロックレバー61の係合部61aのスト
ローク長L1に相当する(後述の図8参照)。さらに、
係止溝17g3は、作動カム溝17g2の端部から半径
方向と略直交する方向に延びるように形成されている。
一方、ロックレバー61の下端部には、第2のカム溝1
7gに差し込まれてスライド可能な第2のカムフォロア
61cが形成されている。
【0056】ここで、クラッチレバー17、クリーナレ
バー25、およびロックレバー61の位置関係につい
て、図7ないし図12を参照して説明する。
【0057】これらの図において、図7は、本例のクリ
ーニング装置10のクラッチレバー17を回転させる第
1のカム部、ロックレバーを進退させる第2のカム部、
および歯部17mの位置関係を示す図である。図8、
9、10、11、12は、クリーナレバー25とロック
レバー61の位置関係を示す図であり、図8は、クリー
ナレバー25が退避位置にあり、ロックレバー61がロ
ック位置にある状態を示し、図9は、クリーナレバー2
5及びロックレバー61が共に退避した位置の状態を示
し、図10は、ロックレバーのみが退避した位置にある
状態を示し、図11は、クリーナレバー25がノズル面
を払拭可能な払拭位置から退避する時の状態を示し、図
12は、ロックレバー61がその退避位置からロック位
置に向けて移動を開始した時の状態を示している。
【0058】これらの図において、第2のカム溝17g
における係止溝17g3の中心角をα01、作動カム溝
17g2の中心角をα02とし、中心角α01と中心角
α02の和を回転角度α1とし、第1のカム溝17dの
中心角をβ1とする。
【0059】本例では、第1のカムみぞ17dの中心角
β1が、第2のカム溝17gの回転角度α1より大きく
なるように設定されている。また、第1のカム溝17d
は、第2のカム溝17gにおける作動カム溝17g2と
第2の円弧状カム溝17g1との交点部分Pにロックレ
バー61の第2のカムフォロア61cが位置した場合
に、クリーナレバー25の第1のカムフォロア33が三
角形状カム溝17fの第1のカム面17f1に当接した
状態となるように設定されている(図9参照)。
【0060】さらに、図8に示すクリーナレバー25の
弾性ブレード26がストローク長L2だけ移動するのに
必要な、第1のカム溝17dの第1のカム面17f1の
回転角度を回転角度β2とすると、第2のカム溝17g
の第2の円弧状カム溝17g1の中心角α2が、回転角
度β2より大きくなるように設定されている。
【0061】これに加えて、クラッチレバー17のクラ
ッチ部17bの外周面に形成されている歯部17mは、
三角形状カム溝17fの第1のカム面17f1から所定
の角度間隔θo(図7参照)をもって配置されている。
この所定の角度は、クリーナレバー25またはロックレ
バー61との相関の配置に関係するが、0°から約90
°の範囲に角度を設定するのがよく、例えば、約70°
になるように配置している。
【0062】また、歯部17mが形成されている角度範
囲θ1(図7参照)も、クリーナレバー25またはロッ
クレバー61の移動距離および歯形諸量に関係するが、
例えば、約54°になるように設定されている。
【0063】(クリーニング装置の動作)次に、本例の
インクジェットプリンタ1のクリーニング装置10にお
ける動作を説明する。
【0064】非印字状態(ロック状態) まず、非印字(休止)状態では、図8に示すように、ク
ラッチレバー17は、ハウジング11の下側の第2の係
止部22に当接した位置で停止している。この状態で
は、クリーナレバー25は、ストローク長L2だけ払拭
位置から降下した退避位置にある。また、クリーナレバ
ー25の第1のカムフォロア33はクラッチレバー17
のレバー部17cの外周部分に形成された第1の円弧状
カム溝17eの上端に位置している。
【0065】この非印字状態では、ロックレバー61
は、その退避位置からストローク長L1だけ上昇したロ
ック位置にあり、インクジェットヘッド2が搭載されて
いるキャリッジ82に設けられたロック溝(図示せず)
に係合してインクジェットヘッド2をロックしている
(本例では、インクジェットヘッド2が搭載されている
キャリッジ82がロックされている。)。このとき、ロ
ックレバー61の第2のカムフォロア61cは、クラッ
チレバー17のクラッチ部17bの外周部分に形成され
た第2のカム溝17gにおける係止溝17g3に位置し
ている。
【0066】また、この非印字状態では、クラッチレバ
ー17のクラッチ部17bの外周面に形成されている歯
部17mは、2段歯車72のうちの小歯車72bとは噛
み合っていない。従って、駆動モータ71からの動力
は、ポンプ歯車16上に配置された圧縮コイルばね81
の押付け力によって形成されるクラッチレバー17のク
ラッチ部17bとポンプ歯車16との間に生じる摩擦力
によって伝達されることになる。
【0067】しかしながら、この状態では、クラッチレ
バー17が下側の第2の係止部に当っているので、クラ
ッチレバー17をこの方向に回転させる動力が作用して
も、クラッチレバー17とポンプ歯車16の間に滑りが
生ずるのみである。よって、ポンプ歯車16のみが回転
し、ポンプユニット14が駆動して、インクジェットヘ
ッド2のノズル面3に配列されているインクノズルから
のインク、気泡等の吸引動作が可能になる。
【0068】次に、この非印字状態(ロック状態)にお
いて、駆動モータ71によってクラッチレバー17を上
方に旋回させると、ロックレバー61によるロックが解
除される。図9に示すように、クラッチレバー17を、
ハウジング11の第2の係止部22に当っている位置か
ら矢印Cに示す方向に回転角度α1だけ回転させる。こ
の回転によって、ロック位置にあったロックレバー61
は、ストローク長L1だけ降下してその退避位置に到
る。すなわち、ロックレバー61の第2のカムフォロア
61cが、クラッチレバー17のクラッチ部17bの回
転に伴って、そこに形成されている第2のカム溝17g
の作動カム溝17g2によって下方に押されて、当該作
動カム溝17g2と第2の円弧状カム溝17g1の境に
到る。
【0069】これに対して、クリーナレバー25は、非
印字(休止)状態の際と同様に、ストローク長L2だけ
払拭位置から下方の退避位置に留まっている。すなわ
ち、クリーナレバー25の第1のカムフォロア33はク
ラッチレバー17のレバー部17cの外周部分に形成さ
れた第1の円弧状カム溝17eに沿ってスライドするの
で、クラッチレバー17が回転しても移動することはな
い。クラッチレバー17が回転角度α1だけ回転した後
は、このクリーナレバー25の第1のカムフォロア33
は、円弧状カム溝17eと三角形状カム溝17fにおけ
る第1のカム面17f1との境に到る。
【0070】一方、クラッチレバー17が回転角度α1
だけ回転すると、クラッチレバー17のクラッチ部17
bの外周面に形成され歯部17mは、2段歯車72のう
ちの小歯車72bに噛み合った状態に移行する。
【0071】このようにロックが解除された状態におい
ては、キャリッジ82によってインクジェットヘッド2
が矢印A、B(図1参照)の方向に往復移動して、搬送
される記録紙上に印字を行なうことができる。
【0072】ノズル面払拭状態 インクジェットヘッド2のノズル面3を弾性ブレード2
6を用いて払拭する場合には、クラッチレバー17を、
図10に示すように、ハウジング11の第2の係止部2
2に当っている位置から矢印Cに示す方向に回転角度
(α1+β2)だけ回転させる。この結果、クラッチレ
バー17が上側の第1の係止部21に当った状態にな
る。
【0073】このクラッチレバー17の回転時には、駆
動モータ71の回転力は、ポンプ歯車16とクラッチレ
バー17との摩擦力によってクラッチレバーに伝達され
ると共に、クラッチレバー17の外周面に形成されてい
る歯部17mと小歯車72bとの噛み合いによってポン
プ歯車16を経由せずに直接に伝達される。よって、外
力が作用しても、クラッチレバー17を確実に回転させ
ることができる。
【0074】このクラッチレバー17の回転時には、ク
リーナレバー25の第1のカムフォロア33がクラッチ
レバー17のレバー部17cの外周部分に形成された第
1のカム溝17dの第1のカム面17f1によって、矢
印Eに示す上方向にストローク長L2だけ押し上げられ
る。
【0075】ここで、クラッチレバー17のクラッチ部
17bの外周面に形成されている歯部17mは、クラッ
チレバー17が(α1+β2)だけ回転する手前の時点
で小歯車72bとの噛み合いが外れる。従って、この後
は、クラッチレバー17は、ポンプ歯車16との間の摩
擦力によって回転力が伝達され、この回転力によって、
クリーナレバー25を持ち上げることになる。
【0076】このようにして、クリーナレバー25がノ
ズル面3を払拭可能な払拭位置に到る。この状態では、
クリーナレバー25の第1の支持突部31および第2の
支持突部32は、ハウジング11の第1のガイド溝41
の上端から水平方向に配置されたコーナー溝部43、お
よび第2のガイド溝42の上端にそれぞれ位置し、クリ
ーナレバー25のレバー部25bから突出した突出部2
5dは、コーナー溝部43の上部に設けられた嵌合溝4
4に横方からはまり込む。この結果、クリーナレバー2
5は、その払拭位置において安定した状態を保つことが
可能である。
【0077】このようにクリーナレバー25を払拭位置
に持ち上げた後は、その上端に取り付けられている弾性
ブレード26に対し、インクジェットヘッド2を図1に
示す矢印AまたはB方向に往復運動させる。この結果、
弾性ブレード26によって、ズル面3のインク、紙粉等
が払拭される。
【0078】一方、クリーナレバー25の上昇時には、
ロックレバー61の第2のカムフォロア61cがクラッ
チレバー17のクラッチ部17bの外周部分に形成され
た第2のカム溝17gの第2の円弧状カム溝17g1に
沿ってスライドする。従って、クラッチレバー17が回
転しても、ロックレバー61は移動することがなく、そ
の退避位置に止まっている。
【0079】クリーナレバーの退避動作 次に、ノズル面3のクリーニングを終了して印字動作を
行う場合には、クリーナレバー25を、払拭位置から矢
印Fに示す方向に退避させなければならない。図11
は、クリーナレバー25の降下直後の状態を示してあ
る。
【0080】この場合、クリーナレバー25の第1のカ
ムフォロア33がクラッチレバー17のレバー部17c
の外周部分に形成された三角形状カム溝17fの第2の
カム面によって押される。
【0081】この三角形状カム溝17fの第1のカム面
17f1と第2のカム面17f2は、所定の角度γ0を
もって配置されている。従って、クラッチレバー17
を、ハウジング11の第1の係止部21に当った位置か
ら矢印Dに示す方向に回転角度γ1だけ回転させると、
クリーナレバー25の第1のカムフォロア33がクラッ
チレバー17の第2のカム面17f2に当り、これ以後
は、クリーナレバー25が押されて移動を開始する。
【0082】この角度γ0は、クリーナレバー25およ
びクラッチレバー17の配置に関係するが、0°(カム
面17f1とカム面17f2が平行間隔となる状態)以
上の範囲に角度を設定するのがよく、例えば、55°と
することができる。
【0083】ここで、クラッチレバー17がγ1だけ回
転すると、クラッチレバー17のクラッチ部17bの外
周面に形成されている歯部17mが、2段歯車72の小
歯車72bと噛み合い状態になる。噛み合いが形成され
ると、駆動モータ71の動力は、クラッチレバー17の
クラッチ部17bとポンプ歯車16との間に生じる摩擦
力を介して伝達されると同時に、噛み合い部を介して直
接にクラッチレバー17に伝達される。よって、確実な
動力伝達が行われることになる。なお、ロックレバー6
1は、その退避位置に止まっている。このようにして、
クラッチレバー17を再び図9に示す位置まで後退させ
る。
【0084】ロック不能時の動作ところで、印字を行う
ためにインクジェットヘッド2の位置制御のためには、 印字品質に大きく影響を及ぼすために、精度の高い制御
方法が用いられる。しかし、予期せぬ外力等が加えられ
た場合に、インクジェットヘッド2がロックレバー61
によりロック可能な位置に停止できないことがある。
【0085】この場合には、ロックレバー61をインク
ジェットヘッド2をロックするために上昇させても、図
12に示すように、ロックレバー61の先端は、インク
ジェットヘッド2のロック溝(図示せず)とは異なる部
分に当り、それ以上は上昇できなくなる。
【0086】本例では、ロックレバー61の上昇時に
は、ロックレバー61の第2のカムフォロア61cがク
ラッチレバー17のクラッチ部17bの外周部分に形成
された第2のカム溝17gにおける作動カム溝17g2
に沿ってスライドする。従って、ロックレバー61がイ
ンクジェットヘッド2の側のロック溝に嵌まらずに、そ
れ以外の部分に当ったときには、当該作動カム溝17g
2の途中にカムフォロア61cが位置している。
【0087】この状態では、図12に示すように、クラ
ッチレバー17のクラッチ部17bの外周面に設けられ
た歯部17mは、2段歯車72の小歯車72bとは噛み
合っておらず、その動力は、ポンプ歯車16上に配置さ
れた圧縮コイルばね81の押付け力によって発生する、
クラッチレバー17のクラッチ部17bとポンプ歯車1
6との間に生じる摩擦力のみで伝達されている。よっ
て、ロックレバー61がロック位置に到るまえに、イン
クジェットヘッド2の表面に当った場合には、これらポ
ンプ歯車16とクラッチレバー17の間に滑りが発生し
て、ロックレバー61が上昇することがない。よって、
インクジェットヘッド2などが損傷してしまうことを防
止できる。
【0088】以上述べたように、本例のクリーニング装
置10においては、クラッチレバー17のレバー部17
cの外周部分に形成された三角形状カム溝17fの第1
のカム面17f1と第2のカム面17f2を所定の角度
で配置し、当該第2のカム面17f2とコーナー溝部4
3の角度を大きくとることができるようにしている。こ
の結果、クラッチレバー17の回転運動のみで、ハウジ
ング11に配置された上下方向に延びる第1のガイド溝
41および第1のガイド溝41の上端から水平方向に延
びるコーナー溝部43に沿って、クリーナレバー25を
スムーズに移動させることができる。
【0089】また、本例のクリーニング装置10におけ
るクラッチレバー17への動力伝達経路は二系統とされ
ており、一つは、ポンプ歯車16とクラッチレバー17
との摩擦力による伝達経路であり、もう一つは、クラッ
チレバー17のクラッチ部17bの外周面上の所定の部
位に設けられた歯部17mと駆動モータ71から動力が
伝達されている2段歯車72の小歯車72bと噛み合に
よる伝達経路である。
【0090】噛み合いによる動力伝達経路は、クラッチ
レバー17の所定の回転角度範囲のみとされている。換
言すると、クリーナレバー25の昇降の途中の移動時の
みとされている。
【0091】従って、例えば、インクジェットヘッド2
がロックレバー61と係合するための所定の位置に停止
できない場合でも、ロックレバー61がインクジェット
ヘッド2に当ると、駆動モータ71に必要以上の駆動用
の制御信号を出力しても、クラッチレバー17のクラッ
チ部17bとポンプ歯車16との間の摩擦面に滑りが生
じるだけで、各部品が破損することがない。このような
不具合発生時における制御処理も簡略化できる。
【0092】また、歯部17mと2段歯車72の小歯車
72bが噛み合っている所定の範囲では、動力が摩擦力
とともに歯車によって伝達されるので、確実な動力伝達
が可能となる。例えば、クリーナレバー25を退避状態
の途中で一時的に停止させる場合、摩擦力だけの動力伝
達よりも確実な位置で停止させたり、摩擦力では足りな
い動力を簡単に得ることが可能となる。
【0093】特に、本例では、クリーナレバー25に取
り付けられている弾性ブレード26がサブ弾性ブレード
51に接触している間は、噛合い伝達によって駆動力が
クリーナレバー25に伝達される。よって、双方のブレ
ードの摩擦接触によってクリーナレバー25に大きな力
が作用しても、当該クリーナレバー25を確実に移動さ
せることができる。(なお、サブ弾性ブレード51によ
る払拭動作についての詳細は後述する。) さらに、本例のクリーニング装置10では、クラッチレ
バー17を、第2のカム溝17gでロックレバー61を
移動させる場合には、第1のカム溝17dの第1の円弧
状カム溝17eでクリーナレバー25を動かせないよう
にし、また、第1のカム溝17dでクリーナレバー25
を移動させる場合には、第2のカム溝17gの第2の円
弧状カム溝17g1でロックレバー61を動かせないよ
うにしている。よって、クラッチレバー17の回転によ
り、クリーナレバー25又はロックレバー61のいずれ
か一方のみを移動させることができるので、クリーナレ
バー25のストローク長L2及びロックレバー61のス
トローク長L1を必要最小にすることができる。
【0094】したがって、ハウジング11に、クリーナ
レバー25のストローク長L2及びロックレバー61の
ストローク長L1に必要なスペースだけ確保すればよい
ため、クリーニング装置10自体を小型化することが可
能になる。
【0095】さらにまた、クラッチレバー17の回転す
る方向に対応してそれぞれクリーナレバー25とロック
レバー61とが移動するようにしたため、駆動モータ7
1の回転を制御する制御手段を簡素なものにすることが
できる。
【0096】特に、本例では、ロックレバー61を移動
させる領域(作動カム溝17g2)と移動させない領域
(第2の円弧状カム溝17g1)との境界部分Pにロッ
クレバー61が位置した場合に、クリーナレバー25を
移動させない領域(第1の円弧状カム溝17e)と移動
させる領域(カム面17f1)との境界部分にクリーナ
レバー25が位置するようにしている。よって、クラッ
チレバー17の回転には必ずロックレバー61又はクリ
ーナレバー25のいずれか一方の移動が伴うため、クラ
ッチレバー17の回転量を最小限することができる。こ
の結果、ロックレバーおよびクラッチレバーの駆動制御
機構をより簡素なものにすることができる。
【0097】加えて、本例では、ロックレバー61を移
動させない状態にしたまま、クリーナレバー25の弾性
ブレード26をサブ弾性ブレード51の下側の近傍に退
避させることもできるため、弾性ブレード26をインク
ジェットヘッド2のノズル面3に接近させる際に時間の
短縮を図れるという利点がある。
【0098】(サブ弾性ブレード51による払拭動作)
次に、主に図6を参照して、クリーナレバー25に取り
付けられた弾性ブレード26の昇降時におけるサブ弾性
ブレード51の動作を説明する。
【0099】前述のように、弾性ブレード26がハウジ
ング11のブレード収容部45内に配置されている状態
では、その上側の開口がサブ弾性ブレード51によって
覆われている。従って、サブ弾性ブレード51の上方位
置を往復移動するインクジェットヘッド2のノズル面3
から紙粉等の異物が落下しても、当該サブ弾性ブレード
51によって捕捉され、弾性ブレード26に付着するこ
とがない。
【0100】クリーナレバー25の上端に取り付けられ
ている弾性ブレード26を上昇させると、図6(a)に
示すように、第1のブレード部26cがサブ弾性ブレー
ド51に対して傾きながら接近し、まず、第1のブレー
ド部26cの一方側(図3の左側)の端部がサブ弾性ブ
レード51の下面に当接し、その後、第1のブレード部
26cとサブ弾性ブレード51との線状の接触部分を第
1のブレード部26cの他方側の端部まで徐々に拡げて
いく。
【0101】一方、サブ弾性ブレード51は、弾性ブレ
ード26によって左側の部分が突き上げられた後、徐々
に弾性ブレード26の第1のブレード部26c上にしな
っていく。これにより、図6(b)に示すように、弾性
ブレード26は、その第1のブレード部26cに付着し
たものをサブ弾性ブレード51の下面に擦り付ける一
方、サブ弾性ブレード51は、ブレード支持部46の第
2の支持部材47からはみ出した長さL1の部分が上側
に撓む。
【0102】クリーナレバー25の移動に伴って、サブ
弾性ブレード51は、上記はみ出した部分が曲率半径R
1をもって撓んだ状態をほぼ保ちながら、弾性ブレード
26のゴム材26a上及び金属ブレード27上を擦る。
これにより、弾性ブレード26の第1のブレード部26
cに付着していたもののみならず、弾性ブレード26の
ゴム材26aに付着したものや金属ブレード27に付着
したものをかき落とす。
【0103】サブ弾性ブレード51によって付着物が払
拭された弾性ブレード26に対しては、前述したよう
に、インクジェットヘッド2を矢印A又はB方向(図1
参照)に往復動させる。これにより、弾性ブレード26
は、ノズル面3に付着した増粘インクや紙粉等を除去す
る。すなわち、インクジェットヘッド2が図1に示すク
リーニング位置から印字領域に向けて矢印B方向に移動
する際には、ゴム材26aの側でノズル面3をワイピン
グし、インクジェットヘッド2が印字領域からクリーニ
ング位置に向けて矢印A方向に移動する際には、フェル
ト材26bの側でノズル面3をラビングする。
【0104】インクジェットヘッド2のノズル面3のク
リーニング終了後に、クリーナレバー25を降下させる
場合には、金属ブレード27の第3のブレード部27a
が、サブ弾性ブレード51に対して傾いた状態で当接す
る。この結果、サブ弾性ブレード51の上面又はその第
2のブレード部51aに付着していた異物がブレード収
容部45の側にかき落とされる。
【0105】一方、図6(c)に示すように、サブ弾性
ブレード51は、クリーナレバー25の降下に伴って、
ブレード支持部46の第1の支持部材48から突出して
いる長さL2の部分が下側に撓み、弾性ブレード26と
接触している間中、上記曲率半径R1よりも大きい曲率
半径R2をもって撓んだ状態をほぼ保ち続ける。
【0106】この場合において、弾性ブレード26が曲
率半径R2のサブ弾性ブレード51から受ける抗力が、
曲率半径R1のサブ弾性ブレード51から受ける抗力よ
りも小さいため、クリーナレバー25の下降の際に弾性
ブレード26に生じる摩擦力は、クリーナレバー25の
上昇の際に弾性ブレード26に生じる摩擦力より小さ
い。一方、サブ弾性ブレード51が弾性ブレード26か
ら受ける抗力も、上記同様、クリーナレバー25が上昇
する場合よりも下降する場合の方が小さいため、クリー
ナレバー25の下降の際にサブ弾性ブレード51に生じ
る摩擦力は、クリーナレバー25の上昇の際にサブ弾性
ブレード51に生じる摩擦力より小さい。
【0107】このように、本例によれば、弾性ブレード
26の上方側をサブ弾性ブレード51によって覆ったこ
とにより、弾性ブレード26に紙粉などの異物等が付着
することを防止でき、その結果、インクジェットヘッド
2のクリーニングの際、弾性ブレード26からノズル面
3に付着物が転移することを防止できる。
【0108】また、サブ弾性ブレード51が大きな摩擦
力で弾性ブレード26の付着物を払拭する一方で、サブ
弾性ブレード51が小さな摩擦力で弾性ブレード26か
ら逃げるようにしたことから、単にサブ弾性ブレード5
1を固定した場合よりも、弾性ブレード26及びサブ弾
性ブレード51の摩耗を低減させることができ、ひいて
は、弾性ブレード26等を交換せずにそのままクリーニ
ング装置10を長期間使用可能とすることができる。
【0109】特に、本例では、かかる効果を、サブ弾性
ブレード51の上面側と下面側とでそれぞれと支持する
部材(47、48)の大きさを変えるだけの簡素な構成
によって達成することができる。なお、これらの支持部
材47、48を単一部材とすることにより、部品点数を
増やすことなく、かかる効果を達成できるので好まし
い。
【0110】ここで、本例の特徴の一つは、クリーナレ
バー25が上昇する場合と下降する場合とにおいて、サ
ブ弾性ブレード51に生じる曲げモーメントMを異なら
せることにより、サブ弾性ブレード51の曲げモーメン
トMによって弾性ブレード26に生じる摩擦力及びその
抗力によってサブ弾性ブレード51に生じる摩擦力を異
ならしめることにある。
【0111】サブ弾性ブレード51の曲げモーメントM
は、下記の一般式に示すように規定される。本例では、
クリーナレバー25の上昇する場合と下降する場合とで
曲率半径Rが異なるような構成にしたが、この代わり
に、サブ弾性ブレード51が上側に撓む場合と下側に撓
む場合とで断面2次モーメントIや縦弾性係数Eが異な
るようにサブ弾性ブレード51自体の断面形状(サブ弾
性ブレード51の配置の違いによる断面形状を含む)や
材料を変更することもできる。
【0112】M=−(E*I)/R 但し、M:曲げモーメント E:縦弾性係数 I:断面2次モーメント R:曲率半径 次に、本例では、金属ブレード27の第3のブレード部
27aでサブ弾性ブレード51の付着物をかき落とすよ
うにしたので、サブ弾性ブレード51の付着物が弾性ブ
レード26に再び転移することを防止して弾性ブレード
26の本来の機能を長期間保持することができる。
【0113】また、本例では、弾性ブレード26の第1
のブレード部26cをサブ弾性ブレード51に対し傾け
て接触させるようにしたことから、単に第1のブレード
部26cをサブ弾性ブレード51に対し平行に接触させ
る場合よりも、第1のブレード部26cにサブ弾性ブレ
ード51を接触させる時間を長く保つことができ、しか
も、サブ弾性ブレード51を第1のブレード部26c上
で撓ませることにより第1のブレード部26cにより大
きな摩擦力を生じさせることができるため、弾性ブレー
ド26の第1のブレード部26c上の付着物をまんべん
なく除去することができる。
【0114】このことは、金属ブレード27の第3のブ
レード部27aとサブ弾性ブレード51との関係につい
ても、上記の場合と比べて立場が逆転するものの作用的
には同様であるため、サブ弾性ブレード51の上面のう
ち第3のブレード部27aと接触する領域内の付着物を
まんべんなく除去することができる。
【0115】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、弾性
ブレードの移動範囲にサブ弾性ブレードを配置して弾性
ブレードの付着物をサブ弾性ブレードによって払拭でき
るようにした場合、クラッチレバーに過大な負荷が生じ
ても、クラッチレバーに歯部を設けることにより、動力
源からの動力を直接伝達するようにしたことから、円滑
に弾性ブレードを移動しうる機構を得ることができる。
また、本発明によれば、サブ弾性ブレードを加えても、
単一の動力源により、クラッチレバーに歯部を追加する
だけで実現可能であるため、クリーニング装置を、従来
の大きさでしかも簡素な構成のままにすることができ
る。
【0116】さらに、クラッチレバーの回転を両端で規
制する所定の範囲内では、歯部が設けられていないた
め、クラッチレバーの回転を規制しても、ポンプ歯車と
の間の摩擦面が滑るだけで、簡素な制御手段を用いるこ
とができる。
【0117】さらに、発明によれば、クリーニング装置
が確実に作動するため、印字ヘッドのノズル面に付着し
たインクなどの異物等を除去するクリーニングを確実に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したクリーニング装置を備えたイ
ンクジェットプリンタにおけるクリーニング装置および
インクジェットヘッドを示す斜視図である。
【図2】図1のクリーニング装置の主要部分を示す分解
斜視図である。
【図3】図1のクリーニング装置およびインクジェット
ヘッドの概略正面図であり、弾性ブレードが退避位置に
ある状態を示すものである。
【図4】図1のクリーニング装置およびインクジェット
ヘッドの概略正面図であり、弾性ブレードが払拭位置に
ある状態を示すものである。
【図5】(a)(b)図1のクリーニング装置に装着さ
れているクリーナレバーおよび弾性ブレードを示す斜視
図である。
【図6】(a)(b)(c)図1のクリーニング装置に
おけるサブブレードの払拭動作を示す説明図である。
【図7】図1のクリーニング装置のクラッチレバーの第
1のカム部、第2のカム部および歯部との位置関係を示
す図である。
【図8】図1のクリーニング装置のクリーナレバーと、
ロックレバーと、クラッチレバーの歯部との位置関係を
示す図であり、クリーナレバーのみが退避した状態を示
すものである。
【図9】図1のクリーニング装置のクリーナレバーと、
ロックレバーと、クラッチレバーの歯部との位置関係を
示す図であり、クリーナレバー及びロックレバーが退避
した状態を示すものである。
【図10】図1のクリーニング装置のクリーナレバー
と、ロックレバーと、クラッチレバーの歯部との位置関
係を示す図であり、ロックレバーのみが退避した状態を
示すものである。
【図11】図1のクリーニング装置のクリーナレバー
と、ロックレバーと、クラッチレバーの歯部との位置関
係を示す図であり、クリーナレバーが払拭位置から退避
しようとしている状態を示すものである。
【図12】図1のクリーニング装置のクリーナレバー
と、ロックレバーと、クラッチレバーの歯部との位置関
係を示す図であり、ロックレバーがロック位置に到るま
えに、インクジェットヘッドの側に当った状態を示すも
のである。
【符号の説明】
2 インクジェットヘッド 3 ノズル面 10 クリーニング装置 11 ハウジング 11a 水平枠部分 11b カム溝 12 ヘッドキャップ 13 凹部 14 ポンプユニット 14a 係合部 15 駆動支軸部 16 ポンプ歯車 16a 係合部 17 クラッチレバー 17a 支軸部 17b クラッチ部 17c レバー部 17d カム溝 17e 円弧状カム溝 17f 三角形状カム溝 17f1 カム面 17f2 カム面 17g カム溝 17g1 円弧状カム溝 17g2 作動カム溝 17g3 係止溝 17m 歯部 21 係止部 22 係止部 25 クリーナレバー 25a 本体部 25b レバー部 25c 腕部 25d 突出部 26 弾性ブレード(第1の払拭部材) 26a ゴム材 26b フェルト材 26c ブレード部 27 金属ブレード(第3の払拭部材) 27a ブレード部 31 支持突部 32 支持突部 33 カムフォロア 41 ガイド溝 42 ガイド溝 43 コーナー溝部 44 嵌合溝 45 ブレード収容部 46 ブレード支持部 47 支持部材 48 支持部材 49 爪部 51 サブ弾性ブレード(第2の払拭部材) 51a ブレード部 61 ロックレバー 61a 係合部 61b 係合突起 61c カムフォロア 71 駆動モータ 71a ピニオン歯車 71b 出力軸 72 段歯車 72a 大歯車 72b 小歯車 82 キャリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 俊幸 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA16 EC11 EC23 FA10 HA37 JA13 JB02 JB04 JB08 JB09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェットヘッドのノズル面をクリ
    ーニングするためのクリーニング装置において、 前記ノズル面を払拭するための第1の払拭部材と、 この第1の払拭部材を支持しているクリーナレバーと、 このクリーナレバーを移動させることにより、前記第1
    の払拭部材を前記ノズル面から離れた退避位置および前
    記ノズル面を払拭可能な払拭位置に移動させるレバー駆
    動機構とを有し、 前記レバー駆動機構は、回転駆動源と、 当該回転駆動源の駆動力を前記クリーナレバーの移動に
    変換する変換手段と、 所定の荷重により発生する摩擦力により前記駆動力を前
    記変換手段に伝達するクラッチと所定の回転範囲で、前
    記回転駆動源の駆動力を直接前記変換手段に伝達する伝
    達手段とを備えていることを特徴とするクリーニング装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記レバー駆動機構
    は、前記回転駆動源によって回転する歯車列と、この歯
    車列を構成する歯車の一つに対して所定の押付け力で摩
    擦係合され、当該歯車と同心状態に配置された摩擦式の
    クラッチレバーと、このクラッチレバーの回転を前記ク
    リーナレバーの移動に変換するカム部と、前記クラッチ
    レバーに形成され、当該クラッチレバーの所定の回転角
    度範囲に亘って前記歯車列に噛み合い状態になる噛み合
    い部とを備えていることを特徴とするクリーニング装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記カム部は、前記
    クリーナレバーに形成したカムフォロアと、前記クリー
    ナレバーの前記払拭位置へ向けての移動時に前記カムフ
    ォロアに当接する第1のカム面と、前記クリーナレバー
    の前記退避位置へ向けての移動時に前記カムフォロアに
    当接する第2のカム面とを備え、前記第1および第2の
    カム面は所定の角度をなしていることを特徴とするクリ
    ーニング装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記カム部は、前記
    クラッチレバーの回転に伴って前記クリーナレバーを前
    記払拭位置および前記退避位置の間で往復移動させる第
    1のカム領域と、前記クラッチレバーが回転しても前記
    クリーナレバーを前記退避位置にとどめる第2のカム領
    域とを備えていることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記カム部の前記第
    2のカム領域は、前記クラッチレバーの回転中心を中心
    とする円弧状のカム溝により規定されていることを特徴
    とするクリーニング装置。
  6. 【請求項6】 インクジェットヘッドのノズル面をクリ
    ーニングするためのクリーニング装置において、 前記ノズル面を払拭するための第1の払拭部材と、 この第1の払拭部材を支持しているクリーナレバーと、 前記インクジェットヘッドを所定位置に固定するロック
    レバーと、 前記クリーナレバーを移動させることにより、前記第1
    の払拭部材を前記ノズル面から離れた退避位置および前
    記ノズル面を払拭可能な払拭位置に移動させると共に、
    前記ロックレバーを前記インクジェットヘッドを固定し
    たロック位置および当該インクジェットヘッドから離れ
    たアンロック位置に移動させるレバー駆動機構とを有
    し、 前記レバー駆動機構は、回転駆動源と、 当該回転駆動源の駆動力を前記クリーナレバーの移動に
    変換する第1の変換手段と、 当該回転駆動源の駆動力を前記ロックレバーの移動に変
    換する第2の変換手段と、 所定の荷重により発生する摩擦力により前記駆動力を前
    記第1及び第2の変換手段に伝達するクラッチと、 所定の回転範囲で、前記回転駆動源の駆動力を直接前記
    第1及び第2の変換手段に伝達する伝達手段とを備えて
    いることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記レバー駆動機構
    は、前記回転駆動源によって回転する歯車列と、この歯
    車列を構成する歯車の一つに対して所定の押付け力で摩
    擦係合され、当該歯車と同心状態に配置された摩擦式の
    クラッチレバーと、このクラッチレバーの回転を前記ク
    リーナレバーの移動に変換する第1のカム部と、前記ク
    ラッチレバーの回転を前記ロックレバーの移動に変換す
    る第2のカム部とを備えていることを特徴とするクリー
    ニング装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記第1のカム部は、前記クラッチレバーの回転に伴っ
    て前記クリーナレバーを前記払拭位置および前記退避位
    置の間で往復移動させる第1のカム領域と、前記クラッ
    チレバーが回転しても前記クリーナレバーを前記退避位
    置にとどめる第2のカム領域とを備え、 前記第2のカム部は、前記クラッチレバーの回転に伴っ
    て前記ロックレバーを前記ロック位置および前記アンロ
    ック位置の間で往復移動させる第3のカム領域と、前記
    クラッチレバーが回転しても前記ロックレバーを前記ア
    ンロック位置にとどめる第4のカム領域とを備えている
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記第1のカム部が
    前記第1のカム領域にある間は、前記第2のカム部は前
    記第4のカム領域にあり、前記第1のカム部が前記第2
    のカム領域に移行すると、前記第2のカム部が前記第3
    のカム領域に移行するようになっていることを特徴とす
    るクリーニング装置。
  10. 【請求項10】インクジェットヘッドと、このインクジ
    ェットヘッドによる印字領域から外れた位置に配置され
    た請求項1ないし9のうちのいずれかの項に記載のクリ
    ーニング装置と、前記インクジェットヘッドを前記印字
    領域および前記クリーニング装置に対峙する位置を包含
    する移動経路に沿って往復移動させるキャリッジとを有
    することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  11. 【請求項11】 インクジェットヘッドを所定位置に固
    定するロック装置において、 前記インクジェットヘッドを所定位置に固定するロック
    レバーと、 当該ロックレバーを前記インクジェットヘッドに固定し
    たロック位置および当該インクジェットヘッドから離れ
    たアンロック位置に移動させるレバー駆動機構とを有
    し、 前記レバー駆動機構は、回転駆動源と、 当該回転駆動源の駆動力を前記ロックレバーの移動に変
    換する変換手段と、 所定の荷重により発生する摩擦力により前記駆動力を前
    記変換手段に伝達するクラッチと所定の回転範囲で、前
    記回転駆動源の駆動力を直接前記変換手段に伝達する伝
    達手段とを備えていることを特徴とするロック装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記レバー駆動
    機構は、回転駆動源と、この回転駆動源によって回転す
    る歯車列と、この歯車列を構成する歯車の一つに対して
    所定の押付け力で摩擦係合され、当該歯車と同心状態に
    配置された摩擦式のクラッチレバーと、このクラッチレ
    バーの回転を前記ロックレバーの移動に変換するカム部
    と、前記クラッチレバーに形成され、当該クラッチレバ
    ーの所定の回転角度範囲に亘って前記歯車列に噛み合い
    状態になる噛み合い部とを備えていることを特徴とする
    ロック装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記カム部は、
    前記クラッチレバーの回転に伴って前記ロックレバーを
    前記ロック位置および前記アンロック位置の間で往復移
    動させる第3のカム領域と、前記クラッチレバーが回転
    しても前記ロックレバーを前記アンロック位置にとどめ
    る第4のカム領域とを備えていることを特徴とするロッ
    ク装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記カム部の前
    記第4のカム領域は、前記クラッチレバーの回転中心を
    中心する円弧状のカム溝により規定されていることを特
    徴とするロック装置。
  15. 【請求項15】インクジェットヘッドと、このインクジ
    ェットヘッドによる印字領域から外れた位置に配置され
    た請求項11ないし14のうちのいずれかの項に記載の
    ロック装置と、前記インクジェットヘッドを前記印字領
    域および前記クリーニング装置に対峙する位置を包含す
    る移動経路に沿って往復移動させるキャリッジとを有す
    ることを特徴とするインクジェットプリンタ。
JP2001111813A 2000-04-19 2001-04-10 クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ Withdrawn JP2002001977A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111813A JP2002001977A (ja) 2000-04-19 2001-04-10 クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-118137 2000-04-19
JP2000118137 2000-04-19
JP2001111813A JP2002001977A (ja) 2000-04-19 2001-04-10 クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002001977A true JP2002001977A (ja) 2002-01-08

Family

ID=26590401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001111813A Withdrawn JP2002001977A (ja) 2000-04-19 2001-04-10 クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002001977A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7530664B2 (en) 2005-09-29 2009-05-12 Seiko Epson Corporation Maintenance device for liquid-ejecting apparatus and liquid-ejecting apparatus
JP2013180444A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
WO2020153326A1 (ja) * 2019-01-24 2020-07-30 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10202904A (ja) * 1997-01-24 1998-08-04 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置
JPH11221928A (ja) * 1997-11-14 1999-08-17 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2000062199A (ja) * 1998-08-18 2000-02-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2000085156A (ja) * 1998-07-15 2000-03-28 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10202904A (ja) * 1997-01-24 1998-08-04 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置
JPH11221928A (ja) * 1997-11-14 1999-08-17 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2000085156A (ja) * 1998-07-15 2000-03-28 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JP2000062199A (ja) * 1998-08-18 2000-02-29 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7530664B2 (en) 2005-09-29 2009-05-12 Seiko Epson Corporation Maintenance device for liquid-ejecting apparatus and liquid-ejecting apparatus
JP2013180444A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
WO2020153326A1 (ja) * 2019-01-24 2020-07-30 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP2020116855A (ja) * 2019-01-24 2020-08-06 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP7255199B2 (ja) 2019-01-24 2023-04-11 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
US11813870B2 (en) 2019-01-24 2023-11-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid discharge apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100572449B1 (ko) 클리닝 장치 및 잉크젯 프린터
US7213904B2 (en) Discharge recovery device and ink-jet recording apparatus
JP4126900B2 (ja) インクジェットプリンタのヘッドメンテナンス機構
JP2002307698A (ja) ヘッド吐出特性維持装置及びそれを備えたインクジェット式プリンタ
US20050248613A1 (en) Head maintenance device and ink jet printer incorporating the same
EP1040924B1 (en) Ink jet recording apparatus
JP3151328B2 (ja) インクジェットプリンタの回復装置
JP3803082B2 (ja) インクジェットプリンターのメンテナンス装置
JP2002001977A (ja) クリーニング装置、ロック装置及びこれらを備えたインクジェットプリンタ
JP4334687B2 (ja) インクジェット記録装置
US6371595B1 (en) Ink jet printer
JP2002001976A (ja) クリーニング装置及びこれを備えたインクジェットプリンタ
JP4873089B2 (ja) クリーニング装置
JP4126845B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP3724449B2 (ja) メンテナンス装置、メンテナンス方法及びそれを用いたインクジェットプリンタ
JP4158614B2 (ja) 回転体、駆動変換装置、クリーニング装置及び液体噴射装置
JP2007093014A (ja) 回転体、駆動変換装置、クリーニング装置及びインクジェット式プリンタ
JP3832272B2 (ja) ヘッド吐出特性維持装置及びそれを備えたインクジェット式プリンタ
US7438383B2 (en) Inkjet recording apparatus
JP3997807B2 (ja) インクジェットプリンタ用クリーニング装置
JP4035756B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4631919B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2001341317A (ja) クリーニング装置及びこれを備えたインクジェットプリンタ
JP2005205640A (ja) インクジェット記録装置
JP3820928B2 (ja) インクジェット式記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070131

A977 Report on retrieval

Effective date: 20100205

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100406

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20100601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20100727