JP2001526141A - 動力車両の暖房設備または空調設備用の空気取り入れ装置 - Google Patents
動力車両の暖房設備または空調設備用の空気取り入れ装置Info
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Abstract
Description
調設備用の空気取り入れ装置に関するものである。
空気スループットを生じさせるためファンが使用される。他方、車速が増大する につれてフロントガラス下方の領域、いわゆるカウルには、外気を自動的に暖房
設備または空調設備に侵入させる動圧が形成される。この動圧は車速に依存して いるため、車内に望ましくない流動速度が生じないようにするには、車速が比較
的高い場合空気の取り入れを絞らねばならない。たとえばドイツ連邦共和国特許 公開第4414036号公報から知られているようにこの絞りは手動で行われ、
或いは車速に依存した自動調整により行われる。このような絞りは付加的なコス トを伴うものであり、特に快適性の理由から好まれる自動調整の場合は、絞りフ
ラップの正確に再現可能な位置を達成するために精密で、ヒステリシスのない運
動学が必要である。これは車両高速走行時に貫流横断面が維持されないためであ る。また、車速が比較的高ければ横断面が強く絞られるので、空気取り入れ領域
に騒音が発生する原因になる。
ている。これは、たとえばフランス特許第1165665号公報の図1および図 2の図示から明らかなように、この側部縁領域において発生する動圧が比較的小
さいからである。しかしながら、車速が比較的高くなると外側の空気取り入れ装 置においても動圧は通常絞りが必要なほどの大きさである。
空気取り入れ装置を提供することである。 この課題は請求項1または4の構成により解決される。
が形成される領域に対し絶縁され、外気は圧力レベルが低い領域から供給される
。圧力レベルが低い領域とはたとえば車体のカウルの領域であり、そこでは、動 力車両の走行時、車内に関しより低い動圧が発生する(前記フランス特許第11
65665号公報を参照)。これにより空気取り入れ口の圧力レベルが低減する ので、車速が増大しても空気スループットは上昇せず、上昇しても比較的わずか
である。車速が高ければ空気スループットは容易に増大するのが望ましいという 事実に鑑みれば、本発明による空気取り入れ装置にラムエアフラップ(Stauluftk
lappe)は設けずに済む。
気取り入れ口上方のカバーから構成される。 最近の動力車両では、フロントフラップの後部端部部分下方の領域で空気取り
入れ口を覆うようにしたものが多い。このような配置構成の場合、本発明は、請 求項2にしたがって、フロントフラップとフロントガラスとの間の隙間を充填す
るための隔壁を設けることによって簡単に実現できる。もちろん、動圧が高いこ の領域に対し空気取り入れ口を絶縁するためには、車両中心部へ向かう方向でダ
クト横断面を隔絶する必要がある。本発明によるこの種の隔絶部は外部からほと んど見えず、新規モデルの車両にも既存の車両にも低コストで追装備させること
ができる。
イパーが覆うように配置されている場合が多い。対で形成されるワイパーの場合 、ドライバー側のワイパーの駆動軸線は通常車両外面側に配置されているので、
請求項2に記載の本発明の構成の場合、空気取り入れ口上方に延びている隔壁は
ワイパーを通過させるための破断部を備えている必要がある。したがって請求項 3によれば、ドライバー側の空気取り入れ口は設けられず、助手席側にだけ適当
なサイズの空気取り入れ口が設けられる。
の空気流が衝突し、空気流はほぼ完全に車両ルーフを介して流れ去るので、フロ
ントガラス下方の中央部には最も大きな動圧が発生する。また空気流の一部が車
両側部領域方向に逃げるので、フロントガラスの側部領域においては側流も起こ
る。これにより、車両外面部の方向に減少性動圧が発生する。車両中央部と車両 外面部の間の圧力差により、フロントガラス下方領域には、走行方向に対して横
方向の空気流動が生じる。このため請求項4によれば、走行方向に対して横方向 のこの空気流を隔絶するための装置が設けられる。これによって外側の空気取り 入れ口が「横流」から絶縁され、よって、車速に対する暖房設備または空調設備の
空気スループットの依存性が著しく低下する。
にして配置されている動力車両の場合、本発明は、請求項5にしたがって、フロ
ントフラップおよび他の隣接する構成部材により形成されるフロントガラス下方
のダクトに横壁を取り付けることにより簡単に実現できる。このようなダクト分 割部は車両の外部からほとんど見えず、新規モデルの車両にも既存の車両にも低
コストで追装備させることができる。
求項4および請求項5に記載の隔壁に加えて請求項1および請求項2に記載の隔
絶部をも設けてよいことは言うまでもない。またこの種の付加的な隔壁により、 フロントガラスからの逆流と空気取り入れ口における不具合な渦流とが阻止され
る。
、特に変位可能なフロントフラップに対する密封性が改善される。 動力車両の種類に応じては、カウルの側部領域にも比較的高い動圧が支配する
ことがある。このような場合には、請求項7に記載の本発明の構成が有利であり 、すなわち動力車両の車体の側部領域に対する連通部が設けられる。広く知られ ているように、また前記フランス特許第1165665号公報の図1にも明確に
図示されているように、動力車両の走行中に車体の側面に負圧が作用する。空気 取り入れ口の領域とこの側部領域(圧力レベルが低い他の領域でもよい)とを本
発明に従って連通させることにより、空気取り入れ口での圧力レベルは著しく低
下する。負圧誘導領域としては、たとえばAピラーにおけるドア隙間の領域が挙 げられる。マットガードの側部領域に凹部(いわゆる鰓)が設けられている車両 、特にスポーツ車の場合、このマットガードの領域を空気取り入れ口と連通させ
てもよい。車体側部領域における連通は、通常、適宜構成された車体構成部品お よびパッキンにより行なわれる。適宜成形された車体構成部品で「作られる」この 種のダクトの代わりに、たとえば別個の管を設けて、車体の側部領域に対する連
通部としてもよい。
明する。 図1は、動力車両の前部領域の平面図である(フロントフラップ7は図示して
いない)。矢印FRは動力車両の走行方向である。フロントガラス1の下方の領域
にはカウル2がある。カウル2は、車両の縦中心面Mに関し対称に配置された空 気取り入れスクリーン3を備えている。カウル2は、特に図3から詳細にわかる ように、フロントガラス1と、カウル絞り部4と、エンジンルーム6に対する仕
切り壁5と、図3では下に回動しているフロントフラップ7とにより画成されて
いる。エンジンルームシール部8は、エンジンルーム6からの望ましくない排気 に対し空気取り入れ領域を確実に密封している。さらにカウル2にはワイパー9 が配置されている。空気取り入れ領域下方には空気集積室10があり、空気集積 室10は車内に対し前部端壁11により仕切られる。フロントガラス1は側部を Aピラー12により取り囲まれる。
、それぞれ縦中心面Mにほぼ平行に延びる隔壁13が設けられている。隔壁13に
より、空気が車両に向かって押し寄せる際に走行風によりカウル2に発生する横
流から空気取り入れ領域が絶縁される。さらに、フロントガラス1に対しほぼ垂 直に指向する隔壁14が設けられている。隔壁13と14は、フロントフラップ 7側の端部部分に弾性的なパッキンプロフィール15を有している。これにより 隔壁13と14はカウル絞り部4と、仕切り壁5と、フロントフラップ7ととも
に、車両中心面Mのほうへ閉じた、両空気取り入れ口3用の「漏斗」をそれぞれ形 成している。したがって空気の取り入れはカウル2の側部領域18だけを介して 行われるにすぎない。カウル2はパッキン16(図2では破線で示した)により 、車体の側部領域17、たとえば動力車両のAピラーに沿ったドアの隙間に対し 絶縁される。カウル2の縁領域18においても動圧が比較的高い動力車両の場合 は、空気取り入れ口3を車体の負圧誘導側部領域17に連結させるために、パッ
キン16は中断部を有していてもよく、或いはパッキン16を完全に設けなくて
もよい。
だけ離れた位置にあるように車両外面に設けられることが多い。これは、この位 置のほうが車両中心部領域よりも圧力レベルが低いからである。これとは異なっ て、図4には、空気取り入れ口3をほぼ中心部に設けた車両の一部が図示されて
いる。なお、作用が同じ同一の部材には以前の図と同一の符号を付した。隔壁13
と14は、カウル2の個々の構成部材および図4には図示していないフロントフ
ラップとともに、車両外面の右側のほうにだけ開口した「漏斗」を形成している。 フロントガラス1とフロントフラップとの間の隙間を塞いでいる隔壁14は、空
気取り入れ口3の幅を越えて車両外面の方向へ延びており、その結果「漏斗」の開
口部は圧力レベルがより低いほうの領域へ移動している。空気取り入れ口3は、 隔壁14のための自由空間(ワイパー9の運動軌道)が比較的大きいため、助手
席側にある。
速度VLと車速VFとを測定して曲線で表わしたものである。曲線AとBは従来の車 両における空気速度VLを示しており、曲線Aはファンをオフにしたときの車速V F との関係を示し、曲線Bは暖房装置または空調装置のファンをオンにしたとき (ファン第1段)の車速VFとの関係を示している。曲線C(ファンがオフのとき
)と曲線D(ファンがオンのとき)は、図1ないし図3に図示した本発明による 隔壁13と14を備えた車両における空気速度VLと車速VFの変化を示したもの
である。
)を基準にすると、従来の車両の場合、高速で且つファンをオンにしているとき
に200%の過大上昇が発生しているのに対し、本発明による車両では、56%
の過大上昇が測定されたにすぎない。このように空気速度VLが著しく低減するこ
とにより、付加的な手段、特に自動動圧絞りを設けなくて済む。
し十分大きな取り入れ横断面が得られるように選定する。本発明による隔壁13 と14を使用しているにもかかわらず、車種による条件のために、特に高速時に
空気スループットが大きすぎるようであれば、比較的低コストで、簡潔な構成の
装置で制御されるような、簡単な構造の動圧フラップを設けてもよい。いずれに しても、流動速度が低いので音響的な利点も得られる。
た動力車両の平面図である。
にしたがって構成された空気取り入れ口を設けた場合と設けない場合とで示した
グラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】少なくとも1つの空気取り入れ口を備え、該空気取り入れ口が
、動力車両の走行中に動圧が発生するフロントガラス下方領域に配置されている
、動力車両の暖房設備または空調設備用の空気取り入れ装置において、 動圧が比較的高い領域に対して空気取り入れ口(3)を隔絶させるとともに、
動力車両の走行中に比較的低い圧力にある動力車両領域(18)から空気を供給
させる装置が設けられていることを特徴とする空気取り入れ装置。 - 【請求項2】動力車両のフロントフラップの端部部分であって走行方向において
逆の側の端部部分により上側を画成される半開口のダクトに空気取り入れ口が配
置されている、請求項1に記載の空気取り入れ装置において、前記装置が、少な
くとも空気取り入れ口(3)上方の領域に、フロントガラス(1)とフロントフ
ラップ(7)の間の隙間を少なくとも部分的に充填する隔壁(14)を有してい
ることを特徴とする空気取り入れ装置。 - 【請求項3】フロントガラス(1)の助手席側の領域にだけ空気取り入れ口(3
)が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の空気取り入れ装置。 - 【請求項4】少なくとも1つの空気取り入れ口を備え、該空気取り入れ口が、フ
ロントガラス下方の領域にして車両中心面の側方に配置されている、動力車両の
暖房設備または空調設備用の空気取り入れ装置において、 空気取り入れ口(3)と車両中心面(M)の間に、走行方向(FR)に対しほ
ぼ横方向に延在する空気流動に対し空気取り入れ口(3)を隔絶する装置(13
)が設けられていることを特徴とする空気取り入れ装置。 - 【請求項5】動力車両のフロントフラップの端部部分であって走行方向において
逆の側の端部部分により上側を画成される半開口のダクトに空気取り入れ口が配
置されている、請求項4に記載の空気取り入れ装置において、前記装置が、ダク
ト横断面を充填し且つ車両中心面(M)にほぼ平行に延びる隔壁(13)により
形成されることを特徴とする空気取り入れ装置。 - 【請求項6】前記装置(13,14)は、変位可能な接続部材(7)がこれら装 置(13,14)に境界を接している領域に、パッキン装置(15)を備えてい ることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに記載の空気取り入れ
装置。 - 【請求項7】空気取り入れ口(3)が、動力車両走行中に負圧が発生するような
車両領域(17)に連通していることを特徴とする、請求項1から6までのいず
れか一つに記載の空気取り入れ装置。
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