JP2001525863A - チタノセンを使用して凝縮相中でタクチオ選択性ポリオレフィンを製造する方法 - Google Patents

チタノセンを使用して凝縮相中でタクチオ選択性ポリオレフィンを製造する方法

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Abstract

(57)【要約】 選択対称条件を有するチタノセン触媒/触媒前駆体を凝縮相重合条件下に使用して、付加重合可能モノマーを重合する方法であり、その対称条件は、生じたポリマーが様々な度合いのタクチオ選択性または様々な度合いのタクチオ選択性を有する領域を有するコポリマーを有するようなものである。チタノセンの好ましい群は溶液中またはバルク重合条件中で近純粋なアイソ特異性ポリマーを生成することができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】 チタノセンを使用して凝縮相中でタクチオ選択性ポリオレフィンを製造する方法 発明の属する技術分野 この発明は、選択対称条件を有するチタノセンを使用してタクチオ選択 性ポリオレフィンホモポリマーおよびコポリマーを製造する方法に関する。より 詳細には、この発明は、50℃より高い温度で凝縮相中で選択対称条件を有するチ タノセンを使用してタクチオ選択性ポリオレフィンホモポリマーおよびコポリマ ーを製造する方法に関する。 従来技術の記載 チーグラーおよびナッタの研究以来、モノ-オレフィンおよび共役ジエ ンの両方のビニルモノマーの重合は、遷移金属触媒に集中している。これらの触 媒は、一組の配位しているリガンドで囲まれ、様々な助触媒により修飾された、 中心の遷移金属イオンまたは原子をベースにしている。 リガンド系、中心の遷移金属イオンまたは原子、および助触媒の性質を コントロールすることにより、高度に活性な触媒剤を作ることができる。加えて 、高い度合いの付加規則性を有するポリマーを生ずる触媒を作ることができる。 非エチレン型モノマーの場合には、立体規則性またはタクチオ選択性(tactiosel ective)なかつ/またはタクチオ特異性(tactiospecific)なポリマーを作るこ とができる。アタクチックポリマーは、ポリマー鎖中に規則的な順序の繰り返し 単位の配向を示さない。すなわち、置換基はポリマー主鎖を含有する仮想面(そ の面は、擬似不 斉炭素原子上の置換基が平面の下方または上方にあるように配向される)に関し て、規則正しく配向していない。代わりとして、アタクチックポリマーは置換基 配向についてランダム分布を示す。 ポリエチレンおよびアタクチックポリオレフィン類を生産するメタロセ ン触媒に加えて、ある種のメタロセンもまた、アイソタクチック、シンジオタク チックおよびヘミ-アイソタクチックポリマーのような様々な度合いの立体規則 性またはタクチオ特異性を有するポリマーを製造することが知られている。その ポリマーは、ポリマー主鎖を含有する面に関してユニークで規則的な繰り返し立 体化学または置換基配向を有する。 アイソタクチックポリマー類は、ポリマー主鎖に関して同じ側に配向し ている、不斉炭素原子に結合した置換基を有している。すなわち、置換基はすべ てポリマー主鎖を含有する面の上方または下方のいずれかに配置されている。ア イソタクチシティは、NMRを使用して測定される。BoveyのNMR命名法において、 アイソタクチックペンタッドは「mmmm」[ここで各「m」は、「メソ」ダイアド またはポリマー主鎖に関して同じ側に配向された置換基を有する連続したモノマ ー単位を表わす]で表わされる。その分野でよく知られているように、鎖内の擬 似不斉炭素の破壊または反転により、ポリマーのアイソタクチシティおよび結晶 性の度合いが低下する。 対照的に、一般的には、シンジオタクチック構造は、擬似鏡像異性的に 配置された、擬似不斉炭素原子に結合した置換基を有するものとされる。すなわ ち、置換基はポリマー主鎖を含有している面の上方または下方に交互に規則正し く配列している。シンジオタクチシティもまた、NMRを使用して測定される。NMR 命名法において、シンジオタクチックペンタッドは「rrrr」[ここで各「r」は 「ラセミ」ダイアドを表わす、 すなわち連続した置換基が平面の交互の側にある]で表わされる。鎖内の「r」 ダイアドの割合は、ポリマーのシンジオタクチシティの度合いを決定する。 そのうえ、ポリマー構造には他の変形がある。例えば、ヘミ-アイソタ クチックポリマーとは、あらゆる他の擬似不斉炭素原子がポリマー主鎖を含有す る面に関して同じ側に配向した置換基を有しているものである。一方、他の擬似 不斉炭素原子はその面の上方または下方のいずれかに、ランダムに配向した置換 基を有している。あらゆる他の擬似不斉炭素がアイソタクチック立体配置である ため、用語「ヘミ」を適用している。 アイソタクチックおよびシンジオタクチックポリマー類は結晶性ポリマ ーであり、冷キシレン中には不溶性である。結晶性により、冷キシレンに溶解性 で非結晶性であるヘミ-アイソタクチックおよびアタクチックポリマーから、シ ンジオタクチックおよびアイソタクチックポリマーの両方を区別できる。ある触 媒によっては、4つの種類のポリマー(アタクチック、ヘミ-アイソタクチック 、アイソタクチックおよびシンジオタクチック)全てを製造するのは可能である が、ほとんどアタクチック含量のない、立体化学的な欠陥をほとんど有さないア イソタクチックまたはシンジオタクチックポリマーを優勢にまたは完全に製造す る触媒が望ましい。 近年、ポリオレフィンの効率良い製造ならびにイソ、ヘミイソおよびシ ンジオタクチックポリプロピレンを含むタクチオ選択性ポリオレフィンの効率良 い形成のための、メタロセンおよび拘束幾何触媒の使用に関連した、非常に多く の特許および特許出願がなされている。 シクロペンタジエニル基の一つがアミノまたはホスフィノアニオンのよ うなヘテロ原子のリガンドで置き換えられた、拘束幾何触媒が 以下の米国特許第5,453,410号、第5,399,635号および第5,350,723号に記載され ている。 アイソタクチックポリオレフィン類を製造する触媒の幾つかが、米国特 許第4,794,096号および第4,975,403号、同様に欧州特許出願第0,537,130号に開 示されている。シンジオタクチックポリオレフィンを製造する触媒の幾つかは、 米国特許第3,258,455号、第3,305,538号、第3,364,190号、第4,852,851号、第5, 155,080号、第5,225,500号および第5,459,117号に開示されている。 中性のメタロセン類の他にも、カチオン性メタロセン類が多様な度合い のタクチオ特異性を有するポリマーを与えることが知られている。カチオン性メ タロセン触媒類は欧州特許出願第277,003号および第277,004号に開示されている 。ヘミ-アイソタクチックポリオレフィン類を製造する触媒は米国特許第5,036,0 34号に開示されている。 モノオレフィンホモポリマーのポリマーに加えて、モノオレフィンのコ ポリマーまたは2官能基化されたオレフィンのポリマーまたは2官能基化された オレフィンおよびモノオレフィンのコポリマーを製造するための重合触媒は、メ タロセン触媒を含む配位金属触媒を使用して製造することができる。 これらの触媒はポリオレフィンを製造するのに効率が良いが、これら触 媒の大部分は気相中でかなり緩和な温度(70℃)で作用するように設計されてお り、120℃を越える温度での高温溶液重合には適さない。凝縮相(condensed pha se)重合においてタクチオ選択性からタクチオ特異性触媒を製造できるチタノセ ン触媒を1組使用する方法は、そのような凝縮相重合の分野において前進を意味 するであろう。 この発明は、選択対称条件を有するチタノセン類を使用して、コポリマ ー微細構造内にタクチオ選択性またはタクチオ特異性領域を含む、 ポリオレフィン、特にタクチオ選択性またはタクチオ特異性ホモポリマーおよび コポリマーを製造する凝縮相重合方法に関する。この方法は少なくとも1つの付 加重合可能なモノマーを、少なくとも1つの式(I): ZR"Z'TiQkAl(I) [式中、 (a)ZおよびZ'は同一または異なり、シクロペンタジエニル含有リガンド、シク ロペンタジエニル含有リガンドのヘテロ原子類似体、または開放5中心6π電子 リガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキル アリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZおよびZ'は水素原子より立体的に大きいβ置換基を少なくとも一つ有し; (h)ZR"Z'はC2または近C2対称性を有し;および (i)チタノセンが、アイソタクチックポリマー単位を形成しうるモノマーに対し て90%〜100%のアイソタクチック選択性を有するポリマーを形成する] のチタノセンと接触させることからなる。 好ましくは、触媒およびモノマーを反応領域内で互いに接触させる。代 わりに、式(I)のチタノセンをモノマーと接触させる前か後のいずれかのとき に、式(I)の触媒をアルキルアルミニウムまたはアルモキサンのような助触媒 と組合わせることができる。この発明のチタノセンはα−オレフィンのような付 加重合可能なモノマーをホモポリマー および/またはコポリマーへと凝縮相重合するのに特に有用である。しかし、こ れら触媒はまた気相重合反応においても有用性を見出し、支持体上に支持されて 不均質類似体を生じることができる。 この発明の方法における使用に適するチタノセンは、2および3官能基 化されたリガンド系の有機チタニウム配位化合物からなり、そのリガンド系は橋 かけられ、選択された対称または近対称条件を有する。橋かけ基R”には、R” 基がZおよびZ'の一つの原子と結合している単一原子の橋かけおよび、Zおよ びZ'の2つの部位を連結する(特に隣接した部位)橋かけ[環橋かけ、例えば 、2つのジメチルシレニル部分を有し、2つのシクロペンタジエニル環の一方が 1,1'部位で、他方が2,2'部位で結合しているリガンド系を形成する]を含む。 式(I)はまたカチオン性触媒[ここで、l=1または2である]を意 味する。これらのカチオン性触媒は、触媒系とモノマーを接触させる前または同 時に、イオン対または強力なルイス酸化合物を中性チタノセン[すなわち、l= 0である]と反応させてカチオン性チタノセンを製造する。カチオン性触媒は中 性触媒と同様に使用して、付加重合可能なモノマーを重合させる。 さらに、式(I)のチタノセンは、大量のモノマーとシステムを接触さ せる前および/または反応条件の安定化の前に、予備重合された触媒系にするこ とができる。 この発明は、各異なるポリマーの種類用に設計された式(I)のチタノ センを1またはそれ以上のモノマーと接触させることにより、異なる種類のポリ マーの完全な混合物を生じさせ、および式(I)のチタノセンを他の重合触媒と 共に使用して実施することができる。 この発明を実施するのに好ましい適用は、ポリエチレン、ポリエチレン コポリマー、ポリプロピレン、ポリプロピレンコポリマー、アイ ソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、ヘミアイソ タクチックポリプロピレン、またはそれらの混合物、ならびに他の付加重合可能 なモノマーのポリマーおよびコポリマーの製造にある。 定義 「Cp」は全炭素シクロペンタジエニル環を含有するリガンドを意味し; 「Op」は1,4-ペンタジエンのような全炭素開放5中心6π電子リガンドを意味 し; 「HCp」は環系内に少なくとも1つの非炭素原子を含有するシクロペンタジエニ ル含有リガンドを意味し; 「COp」は1,4-シクロペンタジエンまたは1,4-シクロヘプタジエンのような全炭 素、非シクロペンタジエニル、環状5中心、6π電子リガンドを意味し; 「HOp」は4-メチルペンタ-4-エン-2-チオンのような非炭素原子を少なくとも1 つリガンド内に含有する開放5中心6π電子リガンドを意味し; 「CHOp」は2,5-ジヒドロピリジンのような非炭素原子を少なくとも1つリガンド 内に含有する非シクロペンタジエニル環状5中心6π電子リガンドを意味し; 接頭語「h-」は全炭素芳香環系のヘテロ環類似体を意味し、例えば、h-Fluは少 なくとも1つの非炭素原子を含有するフルオレンもしくはフルオラン環系を意味 し、またはh-Pteneは少なくとも1つの非炭素原子を含有するペンタレンもしく はペンタレン環系を意味し; 接頭語「o-」は全炭素芳香環系の開放ペンタジエニル類似体を意味し、例えばo- Fluは1,1-ジフェニルメタンを意味し; 「タクチオ選択性」はアイソタクチシティ、シンジオタクチシティまた はヘミアイソタクチシティのようなタクチシティのいくらかを有するポリマーを 意味し; 「タクチオ特異性」は一般的に約80%以上のタクチオ選択性のような高い度合い のタクチシティを有するポリマーを意味し; 「左右相称」は橋かけリガンド系のリガンドの1つが2分割する小平面を有する ことを意味し、例えば、イソプロペニル(3-t-ブチルシクロペンタジエン)(3, 4-ジメチルシクロペンタジエン)は左右相称なリガンドである3,4-ジメチルシク ロペンタジエンと、左右相称を有さないリガンドである3-t-ブチルシクロペンタ ジエンを1つ有しており; 「擬似または近左右相称」は橋かけリガンド系のリガンドの1つが近左右相称を 有することを意味し、例えば、イソプロペニル(3-t-ブチルシクロペンタジエン )(3-クロロ-4-メチルシクロペンタジエン)は擬似または近左右相称なリガン ドである(3-クロロ-4-メチルシクロペンタジエン)リガンドを1つ有している 。従って、近または擬似左右相称は、2分割する鏡面に関してリガンド上に対称 的に等価な部位の置換基が同一ではないが類似していることを意味し; 「C2対称」は伝統的な意味を有し、すなわち、リガンドは対称のC2軸、例えば rac-イソプロピルビス(3-t-ブチルシクロペンタジエン)を有し; 「近または擬似C2対称」は対称な等価な位置にある基が同一でないが類似して いることを意味し、例えば、rac-イソプロペニル(3-t-ブチルシクロペンタジエ ン)(3-イソプロピルシクロペンタジエン)を意味し; 「Cs対称」は伝統的な意味を有し、すなわち、リガンドが対称的な2分割鏡面 軸に関して対称的であり、例えば、イソプロペニル(シクロペンタジエン)(3, 4-ジメチルシクロペンタジエン)を意味し;および 「近または擬似Cs対称」は対称な等価な位置にある基が同一でないが類似して いることを意味し、例えば、イソプロペニル(シクロペンタジエ ン)(3-クロロ-4-メチルシクロペンタジエン)を意味する。 この出願人はある対称条件を満たすチタノセンが、凝縮相重合条件下に 、特に溶液重合またはバルク重合において、一般に50℃以上の高温で、タクチオ 選択性な領域を有するタクチオ選択性ポリオレフィンまたはコポリマーを作りう ることを見出した。概していえばその方法は、凝縮(非気相)相中で、凝縮相で の反応条件を維持するのに十分な温度と圧力で、特定の対称条件を有するチタノ セン触媒を付加重合可能なモノマーと接触させ、様々な度合いのタクチオ選択性 を有するホモポリマーまたは様々な度合いのタクチオ選択性を有する領域を有す るコポリマーを生じることを含む。 この発明の方法で使用するのに適するチタノセンは、凝縮相の触媒条件 下で付加重合可能なモノマーを重合することができるチタノセンであり、式(I ): ZR"Z'TiQkAl (I) [式中、 (a)ZおよびZ'は同一または異なり、シクロペンタジエニル含有リガンド、シク ロペンタジエニル含有リガンドのヘテロ原子類似体、または開放5中心6π電子 リガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキル アリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZおよびZ'は水素原子より立体的に大きいβ置換基を少なくとも一つ有し; (h)ZR"Z'はC2または近C2対称性を有し;および (i)チタノセンが、アイソタクチックポリマー単位を形成しうるモノマーに対し て90%〜100%のアイソタクチック選択性を有するポリマーを形成する] で表される。 特に、この発明は、プロピレン、ブチレンのようなα-オレフィンを含 む付加重合可能なビニルモノマーの凝縮相重合の方法に関している。有機チタニ ウム触媒系は、様々な度合いのアイソタクチシティ、シンジオタクチシティ、ヘ ミアイソタクチシチィを有するポリマーまたはエチレンポリマーのような対称的 なモノマーとのコポリマー[ここでコポリマーは様々な度合いのタクチシティを 有する領域を有する]のようなタクチオ選択性ポリマーを生じるように、選択対 称条件を有することにより設計されている。選択対称条件は望ましいタクチオ選 択性ポリマーの各種類に対して特異的である。アイソタクチシティに関しては、 チタノセンはC2または近もしくは擬似C2対称性を有し、シンジオタクチシティ に関してはチタノセンはCsまたは近もしくは擬似Cs対称性を有する。 様々な度合いのアイソ選択性を有するポリマーを生じさせる式(I)の チタノセンについて好ましいリガンド系は、C2または擬似C2対称性を有するチ タノセン[ここで、R”は単橋かけ(ZおよびZ'の唯一の元素を橋かける)で あり、ZおよびZ'は同一または類似の置換基を有し、かつ同一または異なるシ クロペンタジエニル含有リガンド、シクロペンタジエニル含有リガンドのヘテロ 原子類似体、非シクロペンチル環式5中心6電子系または開放5中心6π電子系 である]である。特に好ましいリガンド系は、2つのバルキーなβ置換基[一方 はZの上に他方はZ'の対称的等価な部位に]および2つの少しバルキーでないα 置 換基[一方はZの上に他方はZ'の対称的等価な部位に]を有するものである。 特に好ましいZおよびZ'リガンドは以下の式(a〜c): [Rαは同一または異なり、炭素含有基、窒素含有基、酸素含有基、ホウ素含有 基、リン含有基、イオウ含有基または環原子と安定な結合を形成しうる他のすべ ての基を含む、環原子(炭素以外であってもよい)と結合する、水素を含む基で あり、かつ、RβおよびRβ'は同一または異なって、非水素基であり、好まし くは水素原子より立体的にバルキーな基、特にメチル基もしくは芳香族炭素(イ ンデンおよびフルオレンのような縮合環系の一部であろう)より立体的にバルキ ーであるかまたは立体的バルキーさが等しい基である] で表される。 シンジオ選択性ポリマーを生じさせるチタノセンを製造するのに使用す る好ましいリガンド系は、Csまたは擬似Cs対称性を有する式(d):[式中、R”は同一または異なって、上述のとおりであり、Rα、RβおよびRβ 'は上述のとおり] の二重に橋かけられたリガンド系である。 この発明のチタノセン触媒またはこの発明のチタノセンの1以上は、他 の重合触媒と混合してポリマーの完全な混合物を生じることができる。この発明 のチタノセンにより生じたポリマーは、押出、射出成形、熱成形、回転成形等に より、製品に製作されることが意図される。加えて、ある条件下では、この発明 の好ましい触媒は80〜100%、好ましくは90〜100%のタクチオ特異性にほぼ近い 、非常に高いタクチオ選択性を有するポリマーを製造することができる。すなわ ち、ポリマーはポリマーの融点、165℃により測定された結果、ほとんど完全な アイソタクチックポリプロピレンのようなほぼ完全なタクチシティを有する。 この発明のチタノセンを使用して製造することができるポリマーには、 2〜20炭素原子、好ましくは2〜12炭素原子を有するビニルモノマーのホモポリ マーおよびコポリマーで、エチレン、プロピレン、ブチレンおよびスチレンのホ モポリマーおよびコポリマーとが特に好ましい。この発明の好ましいポリマーお よびコポリマーには、様々な度合いのタクチオ選択性またはタクチオ選択性の領 域を有するタクチックポリマー(モノマーは対称性を有さない)を生じることが 可能なモノマー由来のポリマーを含む。加えて、ビニルモノマーにはまた、アク リロニトリル、ビニルピリジンを含むモノマーのような様々なヘテロ原子も含ん でもよい。この発明の好ましい具体例において、式(I)のチタノセン はZR"Z'リガンド系がC2または近(もしくは擬似)C2対称を有し、適当な条件 下で、純粋なアイソタクチックポリマーの値の5%以内の融点を有し、近アイソ 特異性ポリマーに近いアイソタクチシティの様々な度合いを有する、非対称なα -オレフィンのポリマー、例えば、160℃以上の融点、特に162℃以上の融点、さ らに特に164℃以上の融点を有するアイソタクチックポリプロピレンを生じる。 様々な度合いのタクチオ選択性を有するポリマーの大部分の融点は、測定を行う ための抽出方法によって多少変化する。しかし、使用した方法にかかわりなく、 この発明のチタノセンは所定のタクチックポリマーの純粋なサンプルと実質的に 同じ融点を有するほとんど完全なタクチシティを有するポリマーを製造すること ができる。 この発明の別の好ましい具体例において、式(I)のチタノセンはZR"Z 'リガンド系がCsまたは近(もしくは擬似)Cs対称性を有し、適当な条件下で 、使用した所定のモノマーでの純粋なシンジオタクチックポリマーの値の5%以 内の融点を有する、近シンジオ特異性ポリマーに近づいた、様々な度合いのシン ジオタクチシティを有する非対称的α-オレフィンのポリマーを生じる。 一般に、この発明のタクチオ選択性触媒/触媒前駆体、およびタクチオ 特異性触媒すらは、式(I)のリガンド系ZR"Z'のリガンドZおよびZ'が橋かけ 基R”に結合した原子に関してαおよびβ位の幾つかまたは全てに、少なくとも 1つのβ置換基がバルキーな置換基であるように、同一または異なった置換基を 有するときに形成される。この発明の目的に対して、用語バルキーな置換基は、 非水素置換基を意味する。ゆえに、ZまたはZ'上のβ部位の水素を置き換え可 能ないずれの原子または基は、水素より立体的にバルキーであると考えられる。 好ましくは、β置換基はメチル基または芳香族炭素原子(それらは本質的に同一 の相対的な立体的にバルキーである)よりバルキーであり、例えばエチル、イソ プロピル、t-ブチル、メトキシ、メチルアミノ等である。好ましくは、そのよう なリガンド系は特定な全体にわたる対称条件を有する。バルキーなβ置換基の効 果に関するさらなる情報は米国特許第5,459,117号に見出される。 近アイソ特異性ポリマーを生じうる式(I)のチタノセン(「アイソ特 異性チタノセン」)を含む、モノマー単位のアイソタクチック結合に様々な度合 いの選択性を有するポリマーを生じうる、式(I)のチタノセン(「アイソ選択 性チタノセン」)は、全体にわたるリガンド系がC2または近もしくは擬似C2対 称性を有するチタノセンである。アイソ選択性触媒には、α-置換基の数や種類 にかかわりなく、ZまたはZ'のいずれかが左右相称的または擬似左右相称的に 対称的でZおよびZ'リガンドの両方が単一のバルキーなβ置換基を有するチタ ノセンを含む。代わりに、アイソ選択性チタノセンには、ZまたはZ'リガンド のいずれかが左右相称的または擬似左右相称的に対称的であり、かつ非左右相称 的に対称なリガンドが唯一のバルキーなβ置換基を有するリガンド系を含む。Op またはHOp含有リガンド系の場合、置換基はシクロペンタジエンのαおよびβ部 位に構造的に等価な位置にあり、この発明の目的のため、OpまたはHOp含有リガ ンド系の番号付けシステムが、橋かけ基R”が結合している原子がαおよびβ部 位に関連する原子を表すようなものとなるであろう。 シンジオ特異性ポリマーを含むモノマー単位のシンジオタクチック結合 に様々な度合いの選択性を有する(「シンジオ選択性」)ポリマーを生じうる、 式(I)のチタノセン(「シンジオ特異性チタノセン」)は、全体のリガンド系 がCsまたは擬似-Cs対称性を有するチタノセンである。シンジオ選択性触媒に は、α-置換基の数および種類にかかわり なく、ZおよびZ'の両方が左右相称的または擬似左右相称的に対称な、Zおよ びZ'のいずれか、しかし両方ではなく、がバルキーなβ置換基を有する、チタ ノセンを含む。 最も一般的な形態で、この発明の方法には、単独または他の付加重合可 能なモノマーと共に、少なくとも1つの式(I)の成分および任意にアルモキサ ンのような助触媒を含む触媒系の存在下に、α-オレフィンのような付加重合可 能なモノマーを重合することを含む。代わりに、その方法は少なくとも1の重合 可能なモノマーを、式(I)のチタノセンの少なくとも1つを含む触媒系と、凝 縮相重合条件下、すなわち凝縮相で重合系を維持するのに必要な温度と圧力条件 下に単に接触させることを含む。凝縮相中での重合を維持することは、溶媒また はモノマーが重合の間に沸騰しないことを意味せず、かつ示すことを意図しない :この用語は重合反応が気相中で起こらないことのみを意味する。 この発明はさらに、少なくとも1の非対称付加重合可能なモノマーと少 なくとも1の対称付加重合可能なモノマーを式(I)のチタノセン[式中、チタ ノセン触媒/触媒前駆体のリガンド系は、ここで記載のようにαおよびβ置換基 を制御するタクチシティを有する]を少なくとも1つ含む触媒系と接触させるこ とからなる、ポリマー中にタクチオ選択性領域およびタクチオ特異性領域さえを 有するコポリマーを製造する方法を提供する。対称付加重合可能なモノマーには 、制限されず、エチレン、1,1-ジフルオロエチレン等を含む。非対称付加重合可 能なモノマーは、制限されず、プロペン、1-ブテン、1-ヘキセンのような全ての α-オレフィンを含む。 タクチシティを有するポリマーを形成し得るモノマーと接触させたとき にタクチオ選択性および/またはタクチオ特異性ポリマーを製造し得る式(I) のチタノセン触媒/触媒前駆体の多くは、リガンド系 および/またはチタノセン触媒/触媒前駆体に実または擬似対称性を付与するの が多い、ある種の特異な置換基要件を有する。タクチオ選択性ポリマーを生じる チタノセン触媒系を説明するのに一般に使用される対称用語は、以下に説明する 。 用語「左右相称」とは、リガンド系ZR"Z'のリガンドが、リガンドを含 みそのリガンドを2部分に分割する面に垂直な2分割する鏡面に関して対称であ ることを意味する。橋かけがZR"Z'リガンド系のZおよびZ'の一つの原子のみに 結合する橋かけられたリガンド系に関して、左右相称とは、鏡像関係にある2お よび5位(α位)ならびに3および4位(β位)の置換基がそれぞれ同一である ことを意味する。例えば、ジメチルCpまたは2,5-ジメチルCPである。用語「擬似 左右相称」とは、3,4および2,5置換基が類似だが同一ではないことを意味する。 例えばメチルとエチル、フェニルとピリジル、ナフチルとキノリル、メチルと塩 素、水素とフッ素等である。橋かけがZおよびZ'リガンド上の2つの原子を結 合する橋かけリガンド系に関して、隣接する橋かけスキームに関してβ部位が唯 一しかなく、そのためα置換基が同一または類似でなければならないことを除い て、左右相称および擬似左右相称は類似している。 C2対称性または擬似-C2対称性を有するアイソ選択性触媒を製造する ために、リガンド系を、アタクチックポリマーを生じるmeso異性体とアイソ選択 性ポリマーを生じるrac異性体の混合物を与える適当な金属種と接触させる。mes oおよびrac異性体は結晶化または当該分野でよく知られた他の分離技術により分 離することができる。また、望ましくない非特異的なmeso立体異性体を全く含ま ないrac-チタノセンが、橋頭原子に隣接する(α位)リガンド原子上にSi(Me)3 のような適当な立体的にバルキーな置換基を置くことにより製造できることが、 Bercawらの研究(参照:J.Ann Cherry Soc.1992,114,7607 J.E.BercawおよびE.b .Coughlin)からよく知られている。 そのうえ、負活性なmeso型を有さないアイソ選択性触媒もまた、製造す ることができる。そのようなアイソ選択性触媒は一般に1つの左右相称な基と1 つの非対称基(左右相称または擬似左右相称ではない)からなる。 この発明に従えば、一般式(I)のチタノセンをうまく選択することに より、オレフィンコポリマー、特に、エチレンおよび/またはプロピレンならび に他のオレフィンのコポリマーも製造することができる。この発明のチタノセン を選択することは、コノモマー含有量ならびにエチレンまたはエチレン様モノマ ー以外のビニルモノマーのタクチシティのような、ポリマーの他の特性を制御す るのに使用することができる。 この発明のチタノセン触媒/触媒前駆体には、リガンド系の何れかの部 位に水素以外の置換基を有するリガンド系を含む。置換基はどのような化学的意 味のあるタイプでもよく、制限されず、ホウ素含有(ホウ素原子を通して結合) 、炭素含有(炭素原子を通して結合)、窒素含有(窒素原子を通して結合)およ び結合した置換基を形成し得る周期表の全ての他の原子に関する類似の置換基を 含む。置換基は中心基に結合した縮合環または芳香族、非芳香族、不飽和および /または不飽和環もしくは環系であってもよい。加えて、中心基はホスフィノ- ボラタベンゼン基(Quan,R.W.ら、J.Am.Chem.Soc.,1994,116、4489に記載の方法 に従って製造する)を含んでもよい。 リガンドZおよびZ'に結合し得る置換基の例には、制限されず、B、 C、N、O、Al、Si、P、S、Ga、Ge、As、Se、In、Sn、Sb、Te、遷移金属、ア クチニドまたはランタニド、または他の置換基ならびに多数の異なる原子種を含 有する置換基を含む。ヘテロ環置換基の幾つ かの例には、制限されず、ピロール、イソピロール、ピラゾール、イソイミダゾ ール、1,2,3-トリアゾール、1,2,4-トリアゾール、イミダゾール、インドリジン 、チオフェン、1,3-ジチオール、1,2,3-オキサチオール、1,2-ジチオール、チア ゾール、イソチアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、 1,3,4-オキサジアゾール、1,2,3,4-オキサトリアゾール、1,2,3,5-オキサトリア ゾール、チオナフテン、イソチオナフテン、イソインダゾール、ベンゾオキサゾ ール、アントラニル、ベンゾチオフェン、ナフトチオフェン、フラン、イソベン ゾフラン、ベンゾフラン、インドール、インダゾール、プリン、カルバゾール、 カルボリン、イソチアゾール、イソキサゾール、オキサゾール、フラザン、チエ ノフラン、ピラジノカルバゾール、フロピラン、ピラゾロ-オキサゾール、セレ ナゾロ-ベンゾチアゾール、イミダゾチアゾール、フロキノリン、ピリドカルバ ゾール、オキサチオロピロール、イミダゾトリアジン、ピリドイミダゾキノキサ リン、シラ-2,4-シクロペンタジエン、チアペンタレン、アザペンタレン、ジチ アトリシクロウンノナテトラエンを含む。 この発明の全炭素リガンドのヘテロ原子類似体には、少なくとも1つの 炭素原子が非炭素原子により置き換えられたリガンド全てを含んでもよい。もち ろん、非炭素原子は、炭素原子を置き換えることができ、中性またはアニオン性 型である程度電子非局在化が可能な原子価を有する原子でなくてはならない。例 えば、ペンタレン含有環系に関しては、ヘテロ原子がチアペンタレン、アザペン タレン、ジチアトリシクロウンノナテトラエン、ジアザトリシクロウンノナテト ラエンまたはチアアザトリシクロウンノナテトラエン基のような中心6電子基に 結合した縮合環の一部であるか、ヘテロ原子が3-ピリジルCp基のような中心基に 結合したヘテロ環式基のような中心原子に結合した基に含まれていてもよい。そ のうえ、環の炭素原子を置き換えて窒素、酸素、リンまたはイオ ウ原子を有するシクロペンタジエニルリガンドは予想される。もちろん、分子シ ステムは溶液または気相重合の反応条件下で化学的に安定でなければならない。 シクロペンタ[b]キノリンの合成はEisch,J.J.;Gadek,F.J.,J.org.Chem.,1971,36 ,2065〜2071に記載されている。 これらの環系のあるものはヘテロ原子上に置換基を有していないことは 明白である。従って、酸素およびイオウ含有環は酸素またはイオウ原子に結合し た置換基を有さない。加えて、これらの原子が二重結合の一部であるN、Pおよ びAsの場合、これらはそこに結合した置換基を有さない。 用語5中心6π電子リガンドは、立体配置において5原子を含有し、6 π電子を非局在化しうる、シクロペンチル環の一部ではない構造を指し、好まし くは立体配置が5中心の全シス配置である。すべての5つの原子は、sp2混成さ れるかまたは5つの中心上で電子の非局在化を支持できる他の混成の何かである はずである。この発明のOpリガンドへの可能な前駆体の1つには、4つの原子が 中心原子に結合して分離された2つの非共役二重結合の一部である系がある。こ こで、二重結合はリガンド系にそれぞれ2つの電子を寄与しており、中心原子は 系に直接(NまたはP原子のイオン対として)または除去可能な基の損失を介し て2つの電子を供給し、CまたはSi原子に対しアニオン性中心の形成を生じさせ る。もちろん、GeおよびAsを含む他の中心種も同様に使用することができる。加 えて、5中心6π電子系は6〜20またはそれより大きい環構造の一部であっても よい。そのようなリガンドは式(II): [式中、Gは炭素原子、窒素原子、ケイ素原子またはリン原子であり;Jおよび J'は同一または異なり、JはCR3R3'基、SiR3R3'基、NR3”基、PR3”基、酸素原 子またはイオウ原子であり、J'はCR4R4'基、SiR4R4'基、NR4”基、PR4”基、酸 素原子またはイオウ原子であり;R2、R3、R3'、R3"、R4、R4'、R4"およ びR5は同一または異なってもよく、水素原子、直鎖もしくは分岐状C1〜C20炭 化水素基、直鎖もしくは分岐状C1〜C20ハロゲン化炭素基、直鎖もしくは分岐 状C1〜C20ハロゲン化炭化水素基、直鎖もしくは分岐状C1〜C20アルコキシ基 、C3〜C12シクロ炭化水素基、C3〜C12シクロハロゲン化炭化水素基、アリー ル基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、ケイ素炭化水素基、ゲルマニ ウム炭化水素基、リン炭化水素基、窒素炭化水素基、ホウ素炭化水素基、アルミ ニウム炭化水素基、ハロゲン原子であるか、またはR2およびR3、R3'もしくは R3”および/もしくはR5およびR4、R4'もしくはR4”は一緒になって4〜6 員環もしくは6〜20の縮合環系を形成するか、またはR3、R3'、もしくはR3” およびR4、R4'もしくはR4”は5中心非局在化6π電子リガンドを作る5員の 原子中心が6〜20環に含有されるように一緒になってもよい] でよりよく表される。 式(II)中の5つの原子に付帯させた数は、この明細書の残り中で、置 換基の位置がどのように位置するかを示すためのものである。ゆえに、橋かけを 有するこれらのチタノセンでは、該構造橋かけはシクロ ペンタジエンにおける番号付けと類似の仕方で位置1と示されている中心原子に 結合する。加えて、2および5位は、時には連帯的にα位または近縁位(1位に 最も近い)と呼ばれる。一方、3および4位は、時には連帯的にβ位または遠位 と呼ばれる。 立体選択性および/またはタクチオ選択性ポリオレフィンを生じる触媒 系に関して、この発明の触媒/触媒前駆体を作るリガンド系は、システムが立体 的に固定され(rigid)(橋かけられ)、立体的にロックされ、かつ立体的に向 けられるように置換されてもよい。橋かけリガンド系を作ること、およびリガン ド系のリガンドを適当に置換することにより、この発明の触媒/触媒前駆体は( 1)置換基が、各連続したモノマー付加が立体特異的であるか立体選択性の度合 いが制御されるように、ポリマー鎖の配向および/またはモノマー接近をロック および/または向け;かつ(2)橋かけがリガンド系となり、従ってリガンド回 転または異性化が妨げられるか制限されるように設計されてもよい。これらの触 媒は、βまたは遠位置換基もしくはその等価物(アミンまたはリンアニオンリガ ンド上の基)をモノマー付加の配向および触媒立体配置を制御するリガンドまた はリガンド系上に有し、従ってタクチオ選択性が生じることを特徴とする。タク チオ選択性は通常、ポリマーが合成化学において立体選択性および立体特異性で あることに用いられ、類似に、タクチオ特異性が意味よりも立体規則性が低いこ とを意味する。立体規則性は頭-頭、頭-尾等のような付加の仕方に関連している 。 その分野において、用語「メタロセン」は、2つのシクロペンタジエニ ル含有リガンドが中心の金属原子に配位しているかまたは中心の金属原子が「サ ンドイッチ」されており、そこでCp環のすべての5つの中心は金属配位に包含さ れている(ヘプタ5配位リガンド)有機金属配位化合物を意味する。金属原子は 遷移金属または遷移金属ハライド、 アルキルハライドもしくはアルコキシドであってもよい。そのような構造は、シ クロペンタジエニルリガンドが、中心配位金属原子を含有する面[Cp環を含有す る面に対しほとんど平行である]の上方および下方に配向されているために、時 に「分子のサンドイッチ」と呼ばれる。同様に、用語「カチオン性メタロセン」 は、金属種に配位している中心が正電荷を帯びているメタロセンを意味し、すな わち、メタロセンコンプレックスは、安定な非配位または擬似非配位しているア ニオンと結合しているカチオンである。 しかし、用語メタロセンの伝統的な意味に加えて、この発明はこの用語 を、橋かけリガンド系のどちらのリガンドもシクロペンタジエニル含有リガンド であり、しかし代わりにシクロペンタジエニル含有リガンドに類似に置換されて もよいリガンドであるリガンド系を包含するよう拡張し、そのためリガンド系は タクチオ選択性ポリマーを生じるのに必要な所定の対称性または擬似対称性を有 することができる。 その分野の当業者であれば、kおよびlの許容された値は、実際のリガ ンド系に依ることも理解されるであろう。これらの値は公知の有機金属の構造お よび電子的要求に従って理解される。 この発明の使用に適当なZおよびZ'リガンドには、制限されず、(1) ヘテロ原子がシクロペンタジエニル含有リガンドに含まれるヘテロ原子含有リガ ンド;(2)Op、HOp、CHOpまたはCOp含有リガンド;(3)一般式(C5R'iii)[ 式中、(C5R'iii)はシクロペンタジエニルまたは置換されたシクロペンタジエ ニル基であり、各R'は同一または異なった基で、基RαまたはRβで上述した ようにいずれの非水素基であってもよいか、または2つの原子が一緒になって4 〜20員環を形成し、iiiは0〜5の値を有する整数である]で表されるCp含有リ ガンドを含む。 この発明の使用され、この発明のチタノセン触媒に立体的剛性を付与す る、適当な構造橋かけ基R”は、制限されず、C1〜C20アルケニル基、ペルア ルキル化されたC1〜C20アルケニル基、ジアルキルメチル基、C3〜C12シクロ 炭化水素基、アリール基、ジアリールメチレン基、ジアリールアリル基、ケイ素 炭化水素基、ジヒドロカルビルシレニル基、ゲルマニウムヒドロカルビル基、リ ン炭化水素基、窒素炭化水素基、ホウ素炭化水素基およびアルミニウム炭化水素 基を含む。 他の適当な橋かけ基R”には、B(C6F5)2およびA1(C6F5)2、ならびにR2C 、R2Si、R4Et、R6Prのようなイオン単位[式中、Rは、炭化水素、環式炭化水素 、他の有機金属触媒を有する環式もしくは直鎖状炭化水素またはカルボラン等で あってもよい]を含む。実際、橋かけは、官能基化されたポリスチレン前駆体お よび末端もしくは分岐状のホウ素もしくはAl官能基を有する[例えば双性イオン 型で、触媒に結合している]他のすべてのポリマーと同様に、ポリマー性支持体 (例えば、ビニル−インデンおよび9-ビニル−フルオレン等からのアタクチック 、シンジオタクチックおよびアイソタクチックポリマー)の主鎖を生成するC2 (およびC3等)橋かけであってもよい。R2CおよびR2Si橋かけ基は、イソプロピ リデンが好ましく、ジメチルシレニル橋かけ基が特に好ましい。 別の種類の構造橋かけは、ZおよびZ'上に1より多い原子を含むもの である。従って、R”はZおよびZ'の各々上の2つの原子、好ましくはZおよ びZ'上の2つの隣接する原子を橋かける構造を表し得る。これらの橋かけは単 一原子橋かけ基中と同様に、炭素、ケイ素および他の種類の原子中心を含む。一 般に、ZおよびZ'が1より多い原子によって橋かけられているとき、実際に橋 かけはZR"Z'リガンド系を縮合環系に変える環のような形である。二重橋かけジ メチルシレニルビス シクロペンタジエニル含有リガンド系の場合、生ずる環系は、各シクロペンタジ エニル環上の2つの隣接炭素原子と互いに1,4関係の2つのジメチルシレニル 分子を含有する6員環である。 R、R'、Rα、Rα'およびRβに対応する適当な基には、制限されず 、水素原子、直鎖状もしくは分岐状C1〜C20炭化水素基、直鎖状もしくは分岐 状C1〜C20ハロカルビル基、直鎖状もしくは分岐状C1〜C20ハロ炭化水素基、 直鎖状もしくは分岐状C1〜C20アルコキシ基、C3〜C12シクロ炭化水素基、C 3〜C12シクロハロ炭化水素基、アリール基、アルキルアリール基、アリールア ルキル基、ケイ素炭化水素基、ゲルマニウム炭化水素基、リン炭化水素基、窒素 炭化水素基、ホウ素炭化水素基、アルミニウム炭化水素基、ハロゲン原子を含有 する。好ましくは、非水素基にはリガンド系上の部位に共有結合的に結合できう る基のいずれも含む。そのような基には、もちろん、もし元素の周期表内の原子 が所定のリガンド部位と共有結合を形成すれば、その原子のいずれかを介して結 合する基を含む。例としては制限されず、直鎖もしくは分岐状アルキル基アルキ ル基またはアリール基のような炭素含有基、アルコキシ基のような酸素含有基、 アミノ基のような窒素含有基、リン含有基、イオウ含有基、ケイ素含有基、トリ アルキルシリル基およびB、Ge、Ga、Al、F、Cl、Br、I、Mg、Caまたは遷移金 属のような金属中心を含む他の原子中心を介して結合している基を含む。 加えて、R、R'、Rα、Rα'およびRβおよびRβ'に対応する適当 な基には、制限されず、Cp-B(C6F5)3 -、Cp-Al(C6F5)3 -、Cp-Al(CF3)3 -、Cp-X-Al (C6F5)3 -、Cp-X-B(C6F5)3 -[式中、Xはアルケニル基またはアルケノキシ基を意 味する]のような双性イオン基を含み、それらはまた適当な基である。 この発明のリガンド系を形成する配位基のいずれか1つの上に 双性イオン基を含有し、Meに4族の金属を有するこの発明のチタノセンは、独立 で、時には立体化学的に干渉する対イオン(すなわち、l=0である)を必要と しない。この場合、改善されたポリマー粒子のサイズと形態制御用の異種不溶性 イオン対システムを得ることが可能である。 Qに相当する適当な炭化水素基またはハロゲンは、制限されず、直鎖状 もしくは分岐状C1〜C20アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリ ールアルキル基、F原子、Cl原子、Br原子およびI原子を含む。Qはメチルまた はハロゲンが好ましく、塩素原子がより好ましい。 炭化水素基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、イソ アミル、ヘキシル、イソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、セチル 、2-エチルヘキシルおよびフェニルである。アルキレン基の例は、メチレン、エ チレン、プロピレンおよびイソプロピリデニルである。ハロゲン原子の例は、フ ッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含み、これらハロゲン原子のうち塩素が好まし い。アルキリデン基の例は、メチリデン、エチリデンおよびプロピリデンである 。窒素含有基の例は、アルキルアミン、アリールアミン、アリールアルキルアミ ンおよびアルキルアリールアミンのようなアミン類を含む。 一般式中のAに相当する適当な非配位性対イオンには、制限されず、[B F4]-、B(PhF5)- 4、[W(PhF5)6]-、[Mo(PhF5)6]-(式中、PhF5はペンタフルオロフ ェニルである)、[ClO4]-、[SnO6]-、[PF6]-、[SbR6-または[AlR4]-[ここで 、各々Rは独立してCl、C1〜C5アルキル基(メチル基が好ましい)、アリール 基(例えば、フェニルまたは置換されたフェニル基)またはフッ素化されたアリ ールおよびアルキル基である]を含む。非配位していることにより、対イオンが モノマーの配位または挿入を妨げるほど強力にはチタノセンと結合しないか、ま たはその活性 状態からチタニウムイオンを還元させる傾向もないと発明者は意味している。 この発明のタクチオ選択性チタノセン類(すなわち、タクチオ選択性な ポリマーを製造するチタノセン)は、リガンド系またはチタノセンに関連した対 称性または擬似対称性を有していることを通常特徴としている。先に述べたよう に、2つの橋かけられたリガンドを含有し、C2もしくは擬似C2対称性を有する か、または1つの左右相称なリガンドと1つの非対称的なリガンドおよび少なく とも1つのバルキーなβ置換基もしくは擬似β置換基(非Cp基を有しているチタ ノセンの場合)を有しているリガンド系は、多様な度合いのアイソタクチシティ を有するポリマーを製造させる。一方、2つのリガンドを含有しCsまたは擬似Cs 対称性を有するリガンド系は、多様な度合いのシンジオタクチシティを有するポ リマーを製造させる。 実際、本触媒は、数多くの戦略を使用して、作られたポリマー製品の相 対的な立体選択性および/または立体特異性、生産されるポリマー製品の分子量 のような特性ならびに他の重要なポリマー特性をコントロールするように、必要 にあわせて作ることができる。一重炭素橋かけメタロセンは、様々な度合いのシ ンジオタクチシティを有するポリマーを製造するためには、ケイ素橋かけ類似体 よりもより選択的であることが見出されて、一方、炭素橋かけメタロセンは、様 々な度合いのアイソタクチシティを有するポリマーを製造するためには、ケイ素 橋かけ類似体よりも、通常は選択性が低い。典型的には、β置換基に対して立体 的要求が高い程、触媒はより立体特異的になるとも考えられている。モノマー付 加の規則性をコントロールすると考えられる、β置換基に対する立体的要件の相 違は、最終的なポリマー製品における立体規則性の度合いを変化させ、実際最適 化するのに使用できうる。また、α位の置換基 により、生じたポリマーの分子量が増大する傾向があることも見出されている。 この発明は、対イオンA(もちろんアニオンである)と結合した、0〜 2の許容値を有する下付き文字lで明らかなように、中性チタノセンおよびカチ オン性チタノセン触媒ならびに触媒前駆体の両方を意図している。すなわちl= 0のとき触媒は中性であり、l=1または2のとき触媒はカチオン性であり、一 般式アニオンを含むことで明らかである。 この発明の触媒は、非常に高いタクチシティ指数を有するポリマーを製 造するようにデザインされてもよい。この発明の触媒および/または触媒前駆体 から特定なポリマーを戦術的に製造するためには、橋かけられたリガンド上のβ 置換基の特性が重要である。それ故、β置換基の「立体的要求」または「立体的 サイズ」は、触媒/触媒前駆体の立体的特性をコントロールするためにデザイン されることができる。その結果、β置換基の配置により各々の連続したモノマー 付加の立体化学をコントロールすることができる。 鎖末立体配座的なロックとして働き(リガンドの入り口内に位置するの が好ましい)、さらに溶解性(より良い触媒活性および立体特異性のためのイオ ン対分離)および/または不溶性(ポリマー形態をより良くコントロールするた め)を所望なように与えることも可能な、適当な立体特性を有する置換基を、リ ガンド系の適当なリガンド部位上に、戦略的に配置することも可能であろう。橋 かけし、置換された触媒/触媒前駆体は、立体的に固定され、鎖末立体配座的な ロックを提供し、そのような立体配座的なロックなしのものよりも優れている。 例えば、先行技術に、ビスインデニル触媒のC5環上のα-Cp位にメチル 置換基が位置すると、Et[Ind]2ZrCl2ベース触媒で製造された アイソタクチックポリプロピレンの分子量が増加することが示されている。同様 に、位置的な異性現象により、インデニル環系のC6環上のメチル置換基により 、立体的特異性が減少する。これらの効果はこの発明の触媒系にもたらされると 合理的に予想されうるものである。 さらに、リガンド系および橋かけ基R”にメチル、t-Bu、OMeおよびPh 等の基を添加することにより、シンジオタクチックおよびアイソタクチック特異 的な重合における触媒に立体的、溶解度および/または電子的影響を与えうる。 これらの効果は、この発明のチタノセンおよび他の触媒との触媒系の混合物にも たらされると同じように予想されるものである。同様に、アニオン内のBをAlに 置き換える効果ならびにカルボランおよびメチルアルモキサンおよび他の対イオ ンの間の相違は、ここで説明した触媒系がもたらすと合理的に予想される。 立体的により大きいβ置換基を異ならせ、かつ/または立体的により小 さいβ置換基を異ならせることにより、この発明の触媒/触媒前駆体のタクチオ 選択性の作り替えを、生じるポリマーに何らかの度合いのタクチシティを付与す るのにデザインできる。ゆえに、1つのβ置換基がt-ブチルであり、別のがエチ ルであり、残りの2つがメチルであれば、触媒系のタクチオ特異性は、2つのt- ブチルと2つのメチルを有するものに比べて減少するであろう。従って、純粋な 対称性を有するチタノセンは、擬似または近対称性を有するチタノセンよりも高 い指数のタクチシティ(高い度合いのタクチオ選択性)を有するポリマーを通常 生じる。 異なる立体的要件、サイズまたは大きさを有する置換基の概念は、当該 分野でよく知られている。しかし、通常の当業者がこの発明の内容におけるその 使用を理解するのを確実にするために、様々な置換基の相対的な立体的大きさの 非網羅的であるが実証的なリストがStoughtan およびAdamsの論文(J.Am.Chem.Soc.,54,4426(1932))ならびにYuanおよびAda msの論文(J.Am.Chem.Soc.,54,4434(1932))に見られる。加えて、この発明 の目的のために、2つの原子が同様な立体的大きさを有することを示すデータが 多くあるにもかかわらず、フッ素原子が水素原子より立体的により大きいと考え られる。 もちろん、カチオン性チタノセン触媒/触媒前駆体は、その正味の中性 を維持するために対イオンAを必要とする。一般式(I)中の対イオンAは、選 択的に相溶性(compatible)非配位または弱く配位しているアニオンであり、そ のアニオンは、チタノセンカチオンに配位しないかカチオン性チタノセンに弱く のみ配位しており、十分に不安定であり、それでモノマー単位のような中性ルイ ス塩基により容易に置き換えられうる。相溶性非配位または弱く配位しているア ニオンは、カチオン性チタノセン触媒系を安定化するが、1つの電子またはカチ オンに等価な電子を運搬して中性のチタノセンおよび非配位または弱く配位して いるアニオンの中性の副産物を生じさせないアニオンと説明される。 対イオンAの有用な大きさは、リガンド系のリガンド上の置換基を含む リガンド系のバルキーさ、または立体的要件にも左右される。サイズに加えて、 適当な配位または弱く配位している対イオンにとって、他の特性が重要であると も考えられる。そのような特性は安定性および結合性が含まれる。対イオンはチ タノセンカチオンの電子抜き取りのせいで中性になることがないように十分に安 定でなければならず、カチオンとの結合力はモノマー配位および鎖生長を妨げな いよう、十分弱くなければならない。 この発明のカチオン性チタノセン触媒(l=1または2)を製造する好ま しい方法には、非配位溶媒中におけるイオン対と一般式[l=0]のチタノセン との反応が含まれる。例えば、トリフェニルカルベニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボロネートまたは類似のイオン対は、こ の発明の中性チタノセンとトルエンのような溶媒中で反応してそのカチオン性チ タノセン類似体を生じる。この製造方法は、米国特許第5,225,550号に参照とし て引用される。 この発明の好ましい適用は、アルファオレフィン、特にプロピレンまた はプロピレン-エチレンコポリマーを、アタクチック、アイソタクチック、シン ジオタクチック、ヘミアイソタクチックポリプロピレンまたはそれらの混合物を 含む全種類のポリマーに重合することにある。しかし、この発明は、他の非対称 なエチレン性不飽和モノマーから得られるヘミ-アイソタクチック、アイソタク チックまたはシンジオタクチックポリマーの製造において使用されてもよい。例 えば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、スチレンのシンジオ特異性、アイソ 特異性またはヘミ-アイソ特異性ポリマーは、この発明の触媒を使用して製造さ れることができる。 この発明における使用に適する付加重合可能なモノマーには、制限され ず、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンを 含むα−オレフィン;フッ化ビニル、塩化ビニル等を含むハロゲン化ビニル;ス チレン、アルキル化されたスチレン、ハロゲン化されたスチレンおよびハロアル キル化されたスチレンを含むビニルアレーン;1,3-ブタジエンおよびイソプレン (すなわち1,2-付加)を含むジエンのような、付加重合可能なエチレン性不飽和 モノマーまたは末端ビニル基(CH2=CH)を有するどのような有機分子も含まれる 。エチレンおよびポリプロピレンは、おそらく最も実用的に重要であり、この発 明はポリプロピレンおよび/またはポリプロピレンコポリマーの製造に関して詳 細を述べるが、この発明はすべての付加重合可能なモノマーに通常適用可能であ ると考えられるべきである。米国特許第4,892,851号 に開示された重合方法は、この発明の方法を行うのに使用してもよい。 この発明の触媒および触媒前駆体は、様々な助触媒と共に使用されても よい。多くの種類は単独で活性であるが、一般式の種類の多くは、さまざまな助 触媒の添加により活性化される(または工業的に活性になる)。通常、トリアル キルアルミニウム、トリアルキルオキシアルミニウム、ジアルキルアルミニウム ハライドまたはアルキルアルミニウムジハライドのような有機アルミニウム化合 物の助触媒が、この発明では使用されてもよい。特に適当なアルキルアルミニウ ムはトリメチルアルミニウムとトリエチルアルミニウムであり、後者が一般にTE ALと呼ばれ、最も好ましい。メチルアルモキサン(MAO)もこの発明の方法、特 に中性チタノセン触媒前駆体のために行なうのにも使用されうる。MAOは過剰な 化学量論的当量の量でチタノセン触媒の助触媒として使用されてもよい。 アルモキサンは、環状化合物である一般式(R-Al-O)nおよび線状化合物 であるR(R-Al-O--)n-AlR2[式中、Rはメチル、エチル、プロピル、ブチルおよび ペンチルのようなC1〜C5アルキル基であり、nは1〜20の整数である]で表わ される高分子アルミニウム化合物である。最も好ましいのは、Rがメチルであり nが4である。 通常、例えばアルミニウムトリメチルと水からアルモキサンを製造する と、線状および環状化合物の混合物が得られる。アルモキサンは様々な方法で製 造することができる。好ましくは、[例えばアルミニウムトリメチルのような] アルミニウムトリアルキルの[ベンゼンまたは脂肪族炭化水素のような]適当な 有機溶媒中の溶液と水を接触させることにより製造される。例えば、アルミニウ ムアルキルは、湿った溶媒の形で水と処理される。別の方法では、アルミニウム トリメチルのようなアルミニウムアルキルは、水和された硫化銅のような水和さ れた塩と接 触させることが望ましい。好ましくは、アルモキサンは水和された硫化銅の存在 下に製造される。その方法は、アルミニウムトリメチルの例えばトルエン中希薄 溶液を、一般式CuSO4・5H2Oで表わされる硫酸銅で処理することからなる。アルミ ニウムトリメチルに対する硫酸銅の比は、4〜5モルのアルミニウムトリメチル に対して約1モルの硫酸銅が望ましい。反応は、メタンの発生により示される。 チタノセン中の全金属に対するアルモキサン中のアルミニウムの比は、0.5:1〜1 0,000:1、好ましくは5:1〜1000:1の範囲が可能である。触媒系の製造で使用され る溶媒は、不活性な炭化水素類、特に触媒系に関して不活性な炭化水素類が好ま しい。 そのような溶媒はよく知られており、例えば、イソブタン、ブタン、ペ ンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ ン、トルエンおよびキシレンが含まれる。ポリマーの分子量をさらにコントロー ルかつ改善するのに、アルモキサン濃度を変化させることが可能である。触媒系 中のアルモキサンの濃度が高いほど、より高分子量のポリマー生成物が得られる ことになる。 この発明に従えば、比較的高温において高粘度ポリマー生成物を製造す ることができるので、温度は限定パラメータとはならない。ただし、圧力および 温度は重合媒体が凝縮相であることを要件とする。ゆえに、ここに記載したチタ ノセンは、溶液、スラリーまたはバルク中ならびに広範な温度および圧力でのオ レフィンの凝縮相重合に適している。さらに、温度および圧力は液相、臨界点で の液相または超臨界条件下の液体のような凝縮相中での重合反応を維持するよう 設計される。例えば、そのような温度は、50℃〜280℃の範囲、好ましくは80℃ 〜160℃の範囲であってもよい。この発明の方法において使用される圧力は、当 該分野でよく知られているものであり、例えば1〜500気圧の範囲およびそ れ以上であり、同時に凝縮相中での重合を維持するのに十分なものである。 溶液相重合において、アルモキサンは、適当な溶媒、典型的にはトルエ ンおよびキシレンのような不活性炭化水素溶媒に5X10-3Mのモル比で溶解され るのが好ましい。しかしながら、より多くまたは少ない量を使用してもよい。溶 解性チタノセンは、シリカ、アルミナおよびポリエチレンのような典型的な触媒 支持体の上に該チタノセンを付着させることにより、支持された不均一系触媒系 に変換されてもよい。固体触媒系は、アルモキサンと組みあわせて、スラリーお よび気相オレフィン重合において有用に使用されることができる。 重合および触媒の不活性化の後、当該分野でよく知られた不活性化され た触媒および溶液の除去のための方法により、得られたポリマーを回収すること ができる。溶媒はポリマー溶液から蒸発分離され、得られたポリマーを水中に押 し出し、ペレットまたは他の適当な細分した形に切断する。当該分野で知られた 顔料、抗酸化剤および他の添加剤をポリマーに添加してもよい。 この発明の方法に従い得られたポリマー生成物は、約1,400,000〜約500 、好ましくは約500,000〜1000の範囲の平均分子量の重量を通常有している。Mw/ Mnで表される多分散性(分子量分布)は、典型的には1.5〜4であるが、より高 い値でもよい。ポリマーは分子あたり1.0鎖末不飽和を含有する。アルモキサン と組みあわせて2またはそれ以上のこの発明のチタノセンを使用することにより 、広範囲のMWを得ることができる。この発明の方法により製造されるポリマーは 、付加重合可能なモノマーから誘導されたポリマー生成物に対して知られている ような、非常に多様な物品に加工されることが可能である。 出願人の発明が理論により制限されない一方、中性チタノセンは Zambeli A.らにより記載[「プロペンのアイソタクチック重合:メチルアルモ キサンを使用しない4族チタノセンをベースとした均一触媒」、Macromolecules 1989,22,2186〜2189頁]の方法でMAOと反応させることによりカチオン性錯体を 形成すると考えられている。 この発明で使用される触媒前駆体は、米国特許第4,892,851号(ここに 参照として取りこむ)に記載のものに類似の方法により製造されてもよい。一方 、活性なカチオン性触媒は、欧州特許出願第277,003号および第277,004号に開示 されているような方法に従い中性なチタノセンをカチオン性状態に単に変換する こと、またはトリフェニルカルベニウムボロネートと反応させることにより製造 してもよい。同様にして、アルコール-B(PhF5)3コンプレックスは、この発明の 活性なカチオン性チタノセンを製造するためのアニオン性前駆体として使用され うる。ここで、アルコール性プロトンは、配位している金属原子上のアルキル基 のアミンと反応してカチオン性メタロセンおよびアルコキシド-B(PhF5)3アニオ ンを生成する。さらなる情報として、A.R.Siedle,W.M.Lammana,R.A.Newmark,J.S t.Werrs,D.E.Richardson,M.Ryan,Makromal Chem,Masroonal Symp.66,215(1993) を参照。 この発明の触媒は、限定なく、シリカ、アルミナ、二塩化マグネシウム 、ポリスチレンビーズ等を含む支持体上に触媒を付着させることにより、支持さ れた不均一系触媒系に変換することもできる。この触媒の支持された類似体は、 カナダ特許第2,027,145号、米国特許第4,935,474号および第4,530,914号ならび に欧州特許出願第0,427,697号および第0,426,638号にさらに記載のように、ポリ マーの嵩密度を向上させることができる。 この触媒は、イオン対を有する官能基またはルイス酸中心またはルイス 塩基中心をリガンドおよび/または支持体上に置くことにより、 支持体に化学的に結合することもできる。支持することは、大きな(オリゴマー または高分子の)不溶性アニオンを対イオンとして使用することによっても達成 されうる。 この発明の触媒は、プロピレンのだけでなく、1-ブテン、1-ペンテン、 1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンおよびCH2=CH(CH2)pSi(CH3)3[式中、pは1 〜4である]のようなすべてのα−オレフィンの、低、中および高分子量ポリマ ー、低、中位および高密度ポリマー、エラストマー、非特異性、アイソ特異性、 シンジオ特異性、ヘミ-アイソ特異性および/または非特異性ポリマーを製造す るのに使用することができる。加えて、この発明の触媒は、単独または混合物で 、ビニルモノマーおよびジエンモノマーを含むすべての付加重合可能なモノマー を重合することができる。 この発明の触媒は、互い、他のメタロセン触媒すべて、TiCl3/DEACおよ び/またはTiCl4/MgCl2/TEAL触媒類[これらは、ジイソブチルフタレートのよう な内部電子供与体およびジフェニルジメトキシシランおよびメタノールのような 外部供与体を有する]との混合物で使用して、混合された立体化学的組成、分布 または調整された分子量分布を有するポリマーを製造することができる。最適化 された物理的、熱的、機械的および流動学的特性を有するポリマーの反応体混合 物は、単に触媒種を適当な比で一緒に混合することにより、高い溶融強度、高い 透明度、高い衝撃強さおよび結晶化の速い速度を要求する特定な適用に最適な混 合物を製造するように調整されることができる。 この発明の触媒は、明らかにβ-ヒドリド脱離反応による停止速度に影 響を与える可能性がある。ゆえに、このことはポリマー分子量をコントロールす るのに効果的な新規なリガンドを提供する。これらの触媒は、混合した種類の触 媒および他の群の触媒を使用して、分子量、ゆ えに分子量分布を調整するよう開発されることができる。これは、HDPE、LLDPE 、i-PP、s-PP等においてポリマー特性を調整することにおいて有利であろう。同 様に、鎖末立体配座ロック置換基は、新規なチタノセンとプロピレン、ブテンお よびヘキセンのようなα−オレフィンとの反応性の速度に影響を与える。触媒反 応性比に対する新規なリガンドの効果は、組成、順序、分布および/または分子 量分布を異ならせた反応体混合物を製造するように開発されうる。同様に、触媒 は、流動化され攪拌された気相重合を含んだ反応体混合物として、または反応体 から、改善され調整された品質のポリプロピレンおよびプロピレン−エチレン耐 衝撃性のコポリマーを提供することが合理的に期待される。 この発明の触媒は、多様な度合いのタクチオ特異性を有するオレフィン のコポリマーおよびオレフィンとジエンのコポリマーを製造するのに使用される こともできる。 以下の一般化した方法により触媒および/または触媒前駆体ならびに活 性触媒の製造が説明される。触媒コンプレックスが「純粋」であることは重要で ある、というのは不純な触媒により低分子量で非晶質なポリマーが得られるから である。 一般に、チタノセンコンプレックスの製造は、リガンド系を形成して単 離することからなり、その後芳香族化されるか脱プロトンかされて非局在化した 電子系またはヘテロ原子のアニオンを形成し、次いでハロゲン化金属、金属アル キリド等と反応してコンプレックスを形成する。 合成方法は、通常グローブボックスまたはシュレンク技術を使用して不 活性な気体雰囲気下に行なわれる。合成方法は通常、1)ハロゲン化またはアル キル化された金属化合物を製造し、2)リガンドを製造し、3)コンプレックスを 製造し、および4)コンプレックスを精製する工程からなる。 この発明のβ置換されたCpリガンドの合成は、適当に置換されたフルベ ンを、Cp環に必要なβ置換基を有する橋かけられた構造を生じさせるのに十分な 反応条件下で、適当に置換されたシクロペンタジエニル含有アニオン環と接触さ せてC2またはCsまたは擬似C2または擬似Cs対称性を有するリガンドを与える ことにより製造することができる。 フルベンは、シクロペンタジエン環の1位に環外のメチレン基を有する シクロペンタジエンである。環外メチレン炭素は、フルベンの6位である。この 炭素が最終的に式(I)中の橋かけ基R”になるため、この触媒の製造法にとっ て好ましいフルベンは、生じた橋かけ基が第3級炭素原子となるような、典型的 には6,6-ジ置換されたフルベンである。 この発明のリガンドを製造するのに有用なフルベンは3および4位Qに 置換基を有し、一般に6,6ジ置換であり、一方他の部位は以下: [式中、R'は生じたCp環上の置換基であり、pは0からフルベンm上の最大置 換基数までの値を有する整数であり、T、T'および環外炭素(フルベン内のC6 )は構造橋かけ基R”の前駆体である] に示すように置換されていても置換されていなくてもよい。 橋かけが各ZおよびZ'リガンド上の2つの原子の間にある橋かけリガ ンド系の製造は、一般に「チーグラー触媒」(ed.G.Fink,R.Mulhaupt,H.H.Brint zinger,Recent Scientific Innovations and Technological Improvement,Pub.S pringer Verlag(1995)pp.318〜320)に記載されている。好ましい橋かけリガン ド系は、式(d)に従っ たリガンドZおよびZ'の2つの隣接する原子に橋かけが結合したものである。 先に記したように、中性チタノセンをこの発明において有用なカチオン 性チタノセン触媒に変換する好ましい方法には、中性チタノセンをトリフェニル カルベニウムボレートと反応させることを含む。好ましい反応剤はトリフェニル カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。 この発明の触媒は、米国特許第3,893,989号、第4,200,171号、第4,287, 328号、第4,316,966号および第5,122,583号に記載の方法により予備重合された 効果的な触媒に作ることもできる。本来的には、触媒は小スケールでモノマーを 重合するのに使用する。予備重合された触媒は、先に述べたような助触媒の存在 下に、任意に様々な電子供与体の存在下に、製造することができる。 予備重合された触媒は次いでモノマーを含む反応領域に導入されてもよ い。生じた重合は大いに向上した触媒効率を示することができる。この発明の予 備重合された触媒を使用する好ましい方法は、(1)式(I)の予備重合された触 媒を助触媒と接触させ、その触媒をモノマーを含む重合反応領域へ導入すること ;および(2)式(I)の予備重合された触媒を助触媒と接触させ、その触媒をモ ノマーを含む重合反応領域へ導入させることである。もちろん、予備重合された 式(I)の触媒は、別々または助触媒および/または電子供与体を含む別々の流 れと共に、流れ内の反応領域へ導入されてもよい。 この発明の好ましい予備重合された触媒は、約0.1〜100のポリマー/触 媒重量比を有し、特に好ましくは10より少ない比を有する。その製造は通常室温 またはそれより低い温度で減圧下に蒸発しやすい低沸点溶媒中で行われる。 この発明の好ましい方法は、攪拌されたタンク反応器またはプラグ-フ ロウ反応器またはオレフィンの重合用凝縮相条件下に使用されることを意図した 他の反応器系のような反応器中での相対的に高温凝縮相重合にある。一般に、重 合は溶液中で行われ、モノマーと生じたポリマーは有機溶液の一部である。溶液 重合に適した溶媒には、制限されず、トルエンやキシレンのようなアイソパーな (isopar)比較的高沸点芳香族または同様な芳香族溶媒またはオレフィン重合を 維持させる他の溶媒すべてのような比較的高沸点アルカンを含む重合分野でよく 知られた標準的炭化水素溶媒のいずれも含む。代わりに、モノマー自体が溶媒と して働いてもよく、そのようなものはバルク重合として当該分野では知られてい る。さらに、反応は温度と圧力であり、重合媒体は非気体または凝縮層であるこ とが強調されなければならない。そのような相には伝統的な液体相を含み、しか しまた臨界および超臨界相条件も含む。 実施例 リガンド系ジメチルシレニルビス(2-メチル-4-フェニルインデン)、 以下DMSMPIと略す、またはEt[Ind]2リガンド系から製造したTi、ZrおよびHf触媒 を使用して多くの重合を行った。ZrおよびHf触媒はリガンド系ジアニオンをZrCl4 またはHFCl4と反応させて製造した。ジアニオンは中性リガンドをn-ブチルリチ ウムまたはメチルリチウムのようなアルキルリチウム試薬2モル等量を反応させ ることにより製造される。一方、チタノセンはジアニオンをTiCl3と反応させ、 次いで反応媒体を通じて気体HClを通気させ、Ti(III)系のTi(IV)への酸化に 影響を与える。以下のデータは一連の重合により得られた。 (以下余白、次の頁に続く) 表I 操業および重合データ aモル比1000のAl:金属でのトルエン30mL中での重合b プロピレンの分圧c gPP/(モル触媒)(時間)(プロピレンの分圧)d モル比5000のAl:金属でのトルエン100mL中での重合e gpp/(モル触媒)(時間)(モル/Lモノマー)f 100mLのトルエン中での重合g gPP/(モル触媒)(時間)(モル/Lモノマー)h モル触媒:1x10-7;Al/Meモル比5000 この発明に従えば、この発明の最適な形態および好ましい具体例は説明 されるが、この発明はそれには限定されず、むしろ以下の請求項の範囲および真 意により判断されるべきと考えられる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年6月7日(1999.6.7) 【補正内容】 16. プロピレンを、式(I): ZR"Z'TiQkAl (I) [式中、 (a)ZおよびZ'が式(a〜c): [ここで、各Rαは同一または異なり、水素原子または非水素基であり、Rβ基 およびRβ'基は同一であり、かつメチル基と立体的に等価であるかもしくはよ り大きい] の同一リガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキ ルアリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZR"Z'はC2対称性を有し; (h)チタノセンが、158℃〜165℃の融点を有するアイソタクチックポリプロピ レンを形成する] のチタノセン触媒/触媒前駆体の少なくとも1つと、凝縮相中で、接触させる工 程からなる付加重合可能モノマーを重合する方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. アイソタクチックポリマー単位を形成しうる付加重合可能なモノマーの少 なくとも1つを、式(I): ZR"Z'TiQkAl (I) [式中、 (a)ZおよびZ'は同一または異なり、シクロペンタジエニル含有リガンド、シク ロペンタジエニル含有リガンドのヘテロ原子類似体、または開放5中心6π電子 リガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキル アリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZおよびZ'は水素原子より立体的に大きいβ置換基を少なくとも一つ有し; (h)ZR"Z'はC2または近C2対称性を有し;および (i)チタノセンが、アイソタクチックポリマー単位を形成しうるモノマーに対し て90%〜100%のアイソタクチック選択性を有するポリマーを形成する] のチタノセン触媒/触媒前駆体の少なくとも1つとを、凝縮相中で、接触させる 工程からなる付加重合可能モノマーを重合する方法。 2. 凝縮相が溶液であり、接触が50℃より高い温度で、溶液中での接触を保つ のに十分な圧力で起こる請求項1の方法。 3. 溶液が溶媒を含む請求項2の方法。 4. 溶媒がアルカンまたは芳香族溶媒である請求項3の方法。 5. 開放5中心6π電子リガンドが、式(II):[式中、Gは炭素原子、窒素原子、ケイ素原子またはリン原子であり;Jおよび J'は同一または異なり、JはCR3R3'基、SiR3R3'基、NR3”基、 PR3”基、酸素原子またはイオウ原子であり、J'はCR4R4'基、SiR4R4'基、 NR4”基、PR4”基、酸素原子またはイオウ原子であり; R1、R2、R3、R3'、R3"、R4、R4'、R4"およびR5は同一または異なって 、水素原子、直鎖もしくは分岐状C1〜C20炭化水素基、直鎖もしくは分岐状C1 〜C20ハロゲン化炭素基、C1〜C20ハロゲン化炭化水素基、直鎖もしくは分岐 状C1〜C20アルコキシ基、C3〜C12シクロ炭化水素基、C3〜C12シクロハロ ゲン化炭化水素基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、ケ イ素炭化水素基、ゲルマニウム炭化水素基、リン炭化水素基、窒素炭化水素基、 ホウ素炭化水素基、アルミニウム炭化水素基もしくはハロゲン原子であるか、ま たはR2およびR3、R3'もしくはR3”および/もしくはR5およびR4、R4'も しくはR4” は一緒になって4〜6員環もしくは6〜20の原子を含有する縮合環系を形成する か、またはR3、R3'、もしくはR3"およびR4、R4'もしくはR4”は非シクロ ペンチル環を形成するように一緒になってもよい] のリガンドである請求項1の方法。 6. l=0およびk=2であり、かつその方法がさらに有機アルミニウム助触 媒を添加する工程からなる請求項1の方法。 7. l=1およびk=1である請求項1の方法。 8. アイソタクチックポリマー単位を形成しうる付加重合可能モノマーの少な くとも1つを、式(I): ZR"Z'TiQkAl (I) [式中、 (a)ZおよびZ'が式(a〜c): [ここで、各Rαは同一または異なり、水素原子または非水素基であり、Rβお よびRβ'は同一または異なり、非水素基である] の同一または異なるリガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキ ルアリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZR"Z,はC2または近C2対称性を有し; (h)チタノセンが、アイソタクチックポリマー単位を形成しうるモノマーに対 して90%〜100%のアイソタクチック選択性を有するポリマーを形成する] のチタノセン触媒/触媒前駆体の少なくとも1つとを、凝縮相中で、接触させる 工程からなる付加重合可能モノマーを重合する方法。 9. 凝縮相が溶液であり、接触が50℃より高い温度で、溶液中での接触を保つ のに十分な圧力で起こる請求項8の方法。 10. 溶液が溶媒を含有する請求項9の方法。 11. 溶媒がアルカンまたは芳香族溶媒である請求項10の方法。 12. l=0およびk=2であり、かつその方法がさらに有機アルミニウム助触 媒を添加する工程からなる請求項8の方法。 13. l=1およびk=1である請求項8の方法。 14. ZR"Z'がC2対称性を有し、β置換基が立体的にメチル基と等しいかまたは より大きく、モノマーがプロピレンでありチタノセンが158℃より高い融点を有 するアイソタクチックポリプロピレンを生じる請求項1の方法。 15. チタノセンが162℃より高い融点を有するアイソタクチックポリプロピレ ンを生じる請求項1の方法。 16. プロピレンを、式(I): ZR"Z'TiQkAl (I) [式中、 (a)ZおよびZ'が式(a〜c): [ここで、各Rαは同一または異なり、水素原子または非水素基であり、Rβ基 およびRβ'基は同一であり、かつメチル基と立体的に等価であるかもしくはよ り大きい] の同一リガンドであり; (b)R”は構造橋かけであり; (c)Qは直鎖もしくは分岐状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキ ルアリール基、アリールアルキル基またはハロゲン原子であり; (d)Aは対イオンであり; (e)kは1〜3の値の整数であり; (f)lは0〜2の値の整数であり; (g)ZR"Z'はC2対称性を有し; (h)チタノセンが、158℃〜165℃の融点を有するアイソタクチックポ リプロピレンを形成する] のチタノセン触媒/触媒前駆体の少なくとも1つと接触させる工程からなる付加 重合可能モノマーを重合する方法。 17. 凝縮相が溶液であり、接触が50℃より高い温度で、溶液中での接触を保つ のに十分な圧力で起こる請求項16の方法。 18. 溶液が溶媒を含有する請求項17の方法。 19. 溶媒がアルカンまたは芳香族溶媒である請求項18の方法。 20. l=0およびk=2であり、かつその方法がさらに有機アルミニウム助触 媒を添加する工程からなる請求項16の方法。 21. l=1およびk=1である請求項8の方法。
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