JP2001521397A - 選択マーカー - Google Patents

選択マーカー

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、植物形質転換における、シアナミドヒドラターゼの選択マーカーとしての使用に関する。シアナミドは除草剤として作用し、そしてシアナミドヒドラターゼをコードする遺伝子で形質転換された植物は、シアナミドを尿素へ転換し得、これはシアナミド圧力下での生存による形質転換植物の選択を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 選択マーカー 発明の分野 本出願は、新規な選択マーカー、特に、形質転換実験、より詳細には植物形質 転換実験における選択マーカーとしてのシアナミドヒドラターゼの使用に関する 。 背景技術 シアナミド(H2N-C≡N)は、他のニトリル誘導体と同様に、成長の刺激および植 物保護のために農業において使用される、ニトリル誘導体である。水性溶液中ま たはそのカルシウム塩の形態でのシアナミドは、その代謝変換によってアンモニ アを土壌に提供することにより、肥料として使用される。しかし、シアナミドは 、除草剤として作用するというさらなる利益を有する。シアナミドを肥料として 使用するために、シアナミドは、播種前に適用されなければならない。 化学的に、シアナミドは、ニトリルのクラスに属する。ニトリル基を含む化合 物の性質において比較的まれな出現にもかかわらず、ニトリル基を加水分解する 酵素は、細菌および植物において見出されている(例えば、Nagasawa T.ら、(1 988)Biochem.Biophys.Res.Commun.155 1008-1016;Endo T.およびWatanabe I.(1989)FEBS Lett.243 61-64)。真菌Myrothecium verrucariaにおいてもま た、ニトリル加水分解酵素が見出された(Stransky H.およびAmberger A.(1973 )Z.Pflanzenphysiol.70 74-87)、これは、尿素の生成を伴って、シアナミドの ニトリル基を加水分解する: H2N-C≡N + HOH → H2N-CO−NH2 Maier-Greinerらは、酵素を単離し、そして酵素をコードする遺伝子をクロー ニングした(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,4260-4264,1991)。彼らは、この 酵素が非常に狭い基質特異性を示し、ここでシアナミドに化学的に関連する化 合物は基質として認識されないことを実証した。 選択マーカーは、選択基準として使用され得る形質転換された細胞上の優性表 現型を付与する必要がある。これらは、2つのクラスに分かれる:選択因子の存 在下において、細胞生存性または致死性のいずれかを付与する遺伝子の1クラス 、および細胞生存に対するわずかな効果を有するが、いくつかの識別される物理 的特徴を有する形質転換された細胞を付与する遺伝子の1クラス。 植物形質転換において、新規な遺伝子を取り込む細胞の割合は一般的に低いの で、最も安定な形質転換スキームは、選択因子の存在下で形質転換された細胞の 生存を確認するマーカーを使用する。 この第1の群の多くの選択マーカーは公知であり、そして数年間、植物形質転 換実験のために使用されてきた。抗生物質の群(カナマイシン、パロモマイシン 、ジェネティシン、およびネオマイシンを含む)に対する耐性を付与する酵素ネ オマイシンホスホトランスフェラーゼ(npt)、イミダゾリノン、スルホニルウ レア、トリアゾロピリミジン、およびピリミジルオキシベンゾエートに対する耐 性を付与する酵素アセトラクテートシンターゼ(als)の変異形態、ならびにハイ グロマイシンに対する耐性を付与する酵素ハイグロマイシン3'-O-ホスホトラン スフェラーゼ(hpt)が含まれる。クロラムフェニコールを解毒するクロラムフ ェニコールトランスフェラーゼ(cat)、およびメトトレキセートの毒性効果を中 和するジヒドロ葉酸レダクターゼ(dhfr)もまた利用可能である。別の可能性は 、除草剤バイアラフォス(bialaphos)に対する耐性についてのbar遺伝子を使用す ることである(WO 97/05829)。 すでに、利用可能な多くの選択マーカーが存在するが、別のマーカーの必要性 がなお存在する。このことは、以下のいくつかの理由に起因する: −トランスジェニック植物が、新しい構築物で2回形質転換されている場合、新 しく形成された形質転換体について第2の選択マーカーの助けをかりて選択する ことが必要である。 −上述の選択マーカーは、すべての植物種において適用可能というわけではない 。 −選択を可能にするために添加される必要のある化合物のいくつかは、抗生物質 である。抗生物質または除草剤に対する耐性を与える遺伝子の拡がりは、病原に 対する耐性を付与する危険性を回避するためにできるだけ最小化されるべきであ る。 −選択を可能にするために添加される必要がある化合物のいくつかは、比較的高 価である。より安価な選択因子の必要性が存在する。 発明の要旨 本発明は、シアナミドヒドラターゼ(CAH)をコードする遺伝子の新しい選択マ ーカーとしての使用を提供する。好ましくは、これは、植物の形質転換のために 使用され得る。遺伝子は、シアナミドヒドラターゼ機能を有する配列番号1のヌ クレオチド配列またはその変異体を含む。 本発明はさらに、CAHについてのコード配列および目的の遺伝子を有するベク ターを構築する工程、上記ベクターを植物または植物の部分または植物細胞また はカルスに形質転換する工程、およびシアナミドを含む培地において得られる形 質転換体を増殖させる工程を包含する、形質転換植物の選択のための方法を含む 。 本発明はまた、CAHをコードする遺伝子で形質転換された植物の選択のための シアナミドの使用に関する。 本発明のさらなる部分は、シアナミドデヒドラターゼをコードするヌクレオチ ド配列および目的の遺伝子を含む発現カセットである。また、本発明の部分は、 の発現カセットを有するベクター、およびそのようなベクターを含む宿主(Agro bacteriumを含む)である。さらに、そのようなベクターおよび/またはそのよ うな本発明のAgrobacterium形態の部分で形質転換された植物である。 図面の説明 図1.pMOG874におけるT-DNAの略図。 図2.pMOG1156におけるT-DNAの略図。 図3.pMOG22におけるT-DNAの略図。 図4.pMOG1005におけるT-DNAの略図。 図5.pMOG1278におけるT-DNAの略図。 図6.pMOG1295におけるT-DNAの略図。 図7.pMOG1253におけるT-DNAの略図。 図8.pMOG873における発現カセットの略図。 図9.pMOG617における発現カセットの略図。 図10.両方とも50mg/lシアナミド上で選択された、a)pMOG1156またはb)pMOG410 で形質転換されたArabidopsis外植片。 発明の詳細な説明 本発明は、選択マーカーとしてのシアナミドヒドラターゼをコードする遺伝子 の使用に関する。 酵素シアナミドヒドラターゼ(CAH)は、除草剤活性を有する化合物であるシア ナミドに対する耐性を付与する。現在、この遺伝子の特徴は、非形質転換植物か ら形質転換植物を区別するのを補助するために、形質転換技術において使用され 得ることが見出されている。しかし、除草剤活性単独では、選択マーカーとして 有用な遺伝子を作製するに十分ではない。そのために、遺伝子は、選択状態に供 されるそれらの細胞において発現されることもまた必要とされる。このことは、 構成的発現、またはカルス、種子、胚発生組織(embryogenic tissue)、および分 裂組織のような特定の組織における発現のいずれかによってであり得る。さらに 、遺伝子は、植物の毒性化合物に対する感受性を、任意の残りの毒性活性なしに 耐性に変換することが必要とされる。選択に必要とされる毒性化合物の濃度と、 なお増殖が観察され得る選択遺伝子の存在下での濃度との間の十分に大きな「窓 」の存在はまた、選択マーカー遺伝子の使用に重要である。さらに、系は、好ま しくは、細胞を自動的に十分に機能させるべきであり、その結果、非形質転換細 胞はキメラ組織(すなわち、形質転換細胞および非形質転換細胞のモザイクを有 する組織)において隣接する形質転換された細胞によって保護されず、従って選 択を生き残る。驚くべきことに,CAHをコードする遺伝子と、シアナミドの毒性 特性との組み合わせは、選択マーカー系としてのそれらの使用を適切とする。 本発明は、シアナミドに対するそれらの耐性に基づいて形質転換体を選択する ことが可能であることを示す。 さらなる利点は、シアナミドが、種々の植物においてNH3およびCO2に変換さ れる尿素に変換されることである。NH3は、植物によって、窒素の供絵源として 使用され得る。このことは、耐性と選択の間の「窓」を増大させるさらなる選択 の可能性である。通常、培養培地は、アンモニアおよび硝酸塩を含む(Murashig eおよびSkoog培地中に含まれる、表2および4を参照のこと)。これらが除かれ るか、またはそれらの濃度が減少される場合、CAH遺伝子を含む形質転換植物は 、選択因子として培地中に存在するシアナミドを、尿素、そしてさらに窒素供給 源として使用され得るアンモニアに変換する。非形質転換植物は、その変換をし 得ず、従ってシアナミドの除草効果に加えて、それらはまた、窒素取り込みの領 域における競合的不利点に苦しむ。 CAHをコードするヌクレオチド配列は、好ましくは、配列番号1に示されるよ うな配列である。この配列のムテインもまた、本発明の一部であると考えられ得 る。ムテインは、それらのヌクレオチド配列が変化しているが、配列番号1にお いて示される配列と類似の機能的特徴および免疫学的特徴をなお有するヌクレオ チド配列である。これらのムテインはまた、機能的改変体とも呼ばれる。さらに 、本発明のポリヌクレオチドは、詳細には、本発明の遺伝子配列と実質的に同一 な(下記のように決定される)、そして本発明のタンパク質の機能的活性を保持 するタンパク質をコードする配列を含む。従って、本明細書中に開示されるCAH 遺伝子の場合、上記の用語は、本明細書中に開示される配列と実質的に同一性を 有し、そしてシアナミド分解活性をなお有するタンパク質をコードする改変体ポ リヌクレオチド配列を含む。 ポリヌクレオチドおよびポリペプチドについての「配列同一性の百分率」は、 比較窓(comparison window)にわたる2つの最適に整列された配列を比較するこ とにより決定され、ここで比較窓におけるポリヌクレオチドまたはポリペプチド 配列の部分は、2つの配列の最適な整列について、参照配列(これは、付加も欠 失も含まない)と比較した場合、付加または欠失(すなわち、ギャップ)を含み 得る。百分率は、両方の配列において同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が生じ る位置の数を決定し、マッチ位置の数を得、マッチ位置の数を比較の窓における 位置の総数で割り、そして結果に100を掛け、配列同一性の百分率を得ることに よって計算する。比較のための配列の最適な整列は、公知のアルゴリズムのコン ピューター処理手段(例えば、GAP、BESTFIT、FASTA、およびTFAST(Winsconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group(GCG),575 Science Dr. ,Madison,WI)、またはBlastNおよびBlastX(National Center for Biotechno logy Informationから入手可能))、または検査(inspection)によって実施され 得る。 用語「実質的な同一性」または「実質的な類似性」は、ポリペプチドが、スト リンジェントな条件下で標的ポリペプチドとハイブリダイズし得る配列を含むこ とを意味する。ストリンジェントな条件では、2*SSCの溶液および65℃の温度が 意味される。 「実質的に類似」であるポリペプチドは、同一ではない残基位置が保存的アミ ノ酸変化で異なり得ることを除いて、上記のような配列を共有する。保存的アミ ノ酸置換は、類似の側鎖を有する残基の互換可能性をいう。例えば、脂肪族側鎖 を有するアミノ酸の群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソ ロイシンである:脂肪族ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸の群は、セリンおよ びトレオニンである:アミド含有側鎖を有するアミノ酸の群は、アスパラギンお よびグルタミンである:芳香族側鎖を有するアミノ酸の群は、フェニルアラニン 、チロシン、およびトリプトファンである:塩基性側鎖を有するアミノ酸の群は 、リジン、アルギニン、およびヒスチジンである:そしてイオウ含有側鎖を有す るアミノ酸の群はシステインおよびメチオニンである。 ポリヌクレオチド配列の実質的な同一性は、ポリヌクレオチドが、少なくとも 70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、そして最も 好ましくは少なくとも95%の配列同一性を有する配列を含むことを意味する。ヌ クレオチド配列が実質的に同一であるという別の指標は、2つの分子がストリン ジェントな条件下で互いに特異的にハイブリダイズするか否かである。ストリン ジェントな条件は、配列依存性であり、そして異なる環境下で異なる。一般的に 、ストリンジェントな条件は、規定されたイオン強度およびpHでの特定の配列に ついての熱融点(Tm)より約10℃低く選択される。Tmは、標的配列の50%が完全に マッチしたプローブにハイブリダイズする温度(規定されたイオン強度およびpH 下)である。プローブの長さおよび塩基組成の両方の関数であるハイブリッドの Tmは、Sambrook,T.ら、(1989)Molecular Cloning A Laboratory Manual(第 2版)、第1〜3巻、Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Springにおける情 報を使用して計算され得る。代表的には、サザンブロットプロトコルについての ストリンジェントな条件は、65℃にて0.2×SSCで洗浄する工程を包含する。好ま しいオリゴヌクレオチドプローブについて、洗浄条件は、代表的には6×SSC中 、約42℃である。 本発明は、シアナミドヒドラターゼ活性を有するタンパク質をコードし得るオ ープンリーディングフレームを含むキメラDNA配列を提供する。用語キメラDNA配 列は、全く天然に見出されないDNA配列を含む任意のDNA配列を含むことを意味す る。例えば、キメラDNAは、植物ゲノムがその天然の染色体位置において上記オ ープンリーディングフレームのコピーを通常含むとしても、上記植物ゲノムの非 天然の位置において上記オープンリーディングフレームを含むDNAを含むことを 意味する。同様に、上記オープンリーディングフレームは、植物ゲノム(ここで オープンリーディングフレームは天然に見出されない)中、または細菌プラスミ ドもしくはウイルス性ベクターのようなレプリコンもしくはベクター(ここでオ ープンリーディングフレームは天然において見出されない)に組み込まれ得る。 キメラDNAは、宿主において複製可能なDNA分子に限定されないが、例えば、本発 明によるオープンリーディングフレームに物理的に連結された特定のアダプター 配列によってレプリコンに連結され得るDNAを含むことをまた意味する。オープ ンリーディングフレームは、その天然の上流調節エレメントおよび下流調節エレ メントに連結されても、されなくてもよい。 オープンリーディングフレームは、ゲノムライブラリーに由来し得る。この後 者において、それは、本発明によるタンパク質をコードするオープンリーディン グフレームを構成するエキソンを分離する1つ以上のイントロンを含み得る。オ ープンリーディングフレームはまた、1つの非中断エキソン、または本発明によ るタンパク質をコードするmRNAに対するcDNAによってコードされ得る。本発明に よるオープンリーディングフレームはまた、1つ以上のイントロンが人工的に除 去されているか、または付加されているオープンリーディングフレームを含む。 これらの改変体の各々は、本発明に含まれる。 好ましくは、オープンリーデイングフレームは、土壌真菌Myrothecium verruc aria(Maier-Greiner,U.H.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88,4260-4264,19 91において記載される)に由来する。 発現されるタンパク質が毒性選択剤に対する耐性を与え得る様式で宿主細胞中 で発現され得るために、本発明によるキメラDNAが、通常、発現カセットが宿主 の生化学的機構によって認識されることを可能にし、そして宿主中でオープンリ ーディングフレームが転写および翻訳されることを可能にする調節エレメントを 有する発現カセットに提供される。これは、通常、選択された宿主細胞中で発現 され得る任意の遺伝子に適切に由来し得る転写開始領域、ならびに、リボソーム 認識および付着のための翻訳開始領域を含む。真核植物細胞において、発現カセ ットは通常、上記のオープンリーディングフレームの下流に位置する転写終結領 域をさらに含み、転写の終結および主要な転写物のポリアデニル化が生じるのを 可能にする。さらに、コドン使用頻度は、選択する宿主の受容されたコドン使用 頻度に適合され得る。選択された宿主細胞中のキメラDNA構築物の発現を支配す る原理は、一般に当業者によって理解されており、そして発現可能なキメラDNA 構築物の構築は、原核生物または真核生物である場合でも、今日どんな種類の宿 主細胞でも日常的である。 オープンリーディングフレームが宿主細胞中で維持されるために、通常それは 選択された宿主細胞によって認識され、そして複製されるDNAに連結される本発 明による上記のオープンリーディングフレームを含む、レプリコンの形態で提供 される。従って、レプリコンの選択は、選択する宿主細胞によって大部分決定さ れる。特定の選択された宿主のための適切なレプリコンの選択を支配するような 原理は、十分に当業者の技術の範囲内である。 特定の型のレプリコンは、それ自体またはその一部を、植物細胞のような別の 宿主細胞に移入可能であるものであり、それによってその植物細胞に本発明によ るオープンリーディングフレームを同時移入する。そのような能力を有するレプ リコンを本明細書中ではベクターという。そのようなベクターの例は、Tiプラス ミドベクターであり、これは、Agrobacterium tumefaciensのような適切な宿主 中に存在する場合、それ自体の一部(いわゆるT領域)を植物細胞に移入し得る 。 異なる型のTiプラスミドベクター(EP 0 116 718 B1を参照のこと)が、現在日 常的にキメラDNA配列を植物細胞またはプロトプラストに移入するために使用さ れており、そこからそれらのゲノム中に上記のキメラDNAを安定に組み込む新し い植物が生成され得る。Tiプラスミドベクターの特に好ましい形態は、(EP 012 0 516 B1および米国特許第4,940,838号)でクレームされているようないわゆる バイナリーベクターである。植物宿主に本発明によるDNAを導入するために使用 され得る他の適切なベクターは、ウイルスベクター、例えば、二本鎖植物ウイル ス(例えば、CaMV)および1本鎖ウイルス、ジェミニウイルスなどから導き出さ れ得るような非組込み(non-integrative)植物ウイルスベクターから選択され 得る。このようなベクターの使用は、安定に植物宿主を形質転換することが困難 な場合に特に有利であり得る。このような場合は、木本種(woody-species)、 とりわけ樹木およびつる植物を用いる場合であり得る。 「そのゲノムに本発明によるキメラDNA配列を組み込む宿主細胞」という表現 は、細胞、ならびにそのような細胞を含むかまたはそのような細胞(それらは、 それらのゲノムに上記キメラDNAを安定に組み込み、それによってキメラDNAを維 持し、そして好ましくは、そのようなキメラDNAのコピーを体細胞分裂または減 数分裂を通して、子孫の細胞に伝える)から本質的になる多細胞生物を含むこと を意味する。そのような宿主細胞は、細菌のような原核生物であり得るが、酵母 のような真核生物でもあり得る。植物または哺乳動物のような動物の細胞培養物 のような、組織培養における真核生物由来の細胞もまた、キメラDNAを安定に組 み込むと考えられ得る。本発明の好ましい実施態様に従って、上記のキメラDNA の1つ以上のコピーをそれらのゲノムに組み込む細胞から本質的に成り、そして コピーをそれらの子孫に、好ましくはメンデル様式で伝え得る植物が提供される 。本発明によるキメラDNAの転写および翻訳によって、CAHを産生するこれらの細 胞は、シアナミドに対する増強された耐性を示す。植物細胞におけるDNAの転写 を支配する原理は常に理解されるわけではないが、シアナミドによる選択の対象 である組織(例えば、カルス、種子、胚遺伝的組織もしくは分裂組織、または構 成的発現)において発現可能なキメラDNAの創造は、今や日常的である。構成的 な方法で形質転換されたポリヌクレオチドの発現のための日常的な使用における 転 写開始領域は、カリフラワーモザイクウイルス、特に35S RNAおよび19S RNA転写 プロモーター、ならびにAgrobacterium tumefaciensのいわゆるT-DNAプロモータ ーから入手可能なプロモーターである。特に言及されるのは、ノパリンシンター ゼプロモーター、オクトピンシンターゼプロモーター(EP 0 122 791 B1に開示 されるような)、およびマンノピンシンターゼプロモーターである。さらに、実 質的に構成的であり得る、コメのアクチン遺伝子プロモーターのような植物プロ モーターが使用され得る。構成的な高レベルプロモーターは、選択が起こる組織 中で発現を示すことは明らかであるに違いないが、プロモータ一の選択は必須で はない。さらに、特定のエレメント、いわゆるエンハンサーの複製が、このレジ メ下でDNAの発現レベルを顕著に増強し得ることが知られる(例えば、Kay R.ら 、(1987)、Science 236,1299-1302を参照のこと:CaMV35Sプロモーターの-34 3と-90との間の配列の複製がそのプロモーターの活性を増加させる)。35Sプロ モーターに加えて、単一にまたは二重に増強される高レベルプロモーターの例は 、光誘導性のリブロースビスリン酸カルボキシラーゼ小サブユニット(rbcSSU) プロモーターおよびクロロフィルa/b結合タンパク質(Cab)プロモーターである 。本発明によってまた考えられるものは、物理的に連結された異なるプロモータ ー領域のエレメントを含むハイブリッドプロモーターである。その周知の例は、 いわゆるCaMVによって増強されるマンノピンシンターゼプロモーター(米国特許 第5,106,739号)であり、これはCaMVエンハンサーに連結されたマンノピンシン ターゼプロモーターのエレメントを含む。 プロモーターと選択マーカー遺伝子との間のイントロンの使用は、単子葉植物 の形質転換に関して特に、発現を増強する。 用語「プロモーター」は、従って構造遺伝子からの上流で、RNAポリメラーゼ および他のタンパク質の認識および結合に関与して転写を開始するDNAの領域を いう。「植物プロモーター」は、植物細胞において転写を開始し得るプロモータ ーである。「構成的プロモーター」は、大部分の環境条件および発生の状態また は細胞分化のもとで活性であるプロモーターである。 構成的プロモーターは本発明では好ましい。なぜなら、形質転換体の選択は、 種々の段階で、そして種々の組織でなされ得るからである。従って、構成的プロ モーターは選択の可能性を限定しない。 この点における適切な構成的プロモーターの選択は、同じ形質転換プロセスに おける他のプロモーターの使用にとって重要である。プロモーターの複製は、上 記のプロモーターの制御下にある遺伝子の発現に影響を及ぼすことが公知である 。選択マーカーの発現の目的は、目的の遺伝子と同時に形質転換された植物の選 択のために使用されることのみであるので、選択マーカー遺伝子および目的の遺 伝子の同じプロモーターの使用が問題を引き起こし得ることは、心に留めておく べきである。 転写終結領域の必要性に関して、一般的に、そのような領域は植物細胞におけ る信頼性および転写の効率を増強すると考えられている。その使用は、それゆえ に本発明の状況において強く好まれる。 異なる植物種における本発明の適用可能性に関して、本発明の1つの特定の実 施態様は、例として、単にトランスジェニックトマト植物、トランスジェニック ポテト植物、トランスジェニックコメ植物、およびトランスジェニックArabidop sis植物を用いて単に例示され、実際の適用可能性は実際はこれらの植物種に限 定されないことが言及されなければならない。 本発明のいくつかの実施態様は現在実行不可能(例えば、いくつかの植物種は 今なお遺伝的形質転換が困難であるため)でもよいが、そのような植物種におけ る本発明の実行は、単に時間の問題であり、原理の問題ではない。なぜなら遺伝 的形質転換の受け入れ可能性(amenability)自体は、本発明の基礎をなす実施態 様に関連性はないからである。 「植物の形質転換」は、DNAが植物へ導入される任意の方法であることを意味 する。そのような形質転換プロセスは、再生および/または組織培養期間を必ず しも含まない。 植物種の形質転換は、DicotyledoneaeおよびMonocotyledoneaeの両方を含む、 大多数の植物種にとって今や日常的である。原則的に任意の形質転換方法が、本 発明によるキメラDNAを適切な祖先の細胞に導入するために使用され得る。方法 は、プロトプラストに対するカルシウム/ポリエチレングリコール法(Krens,F .A.ら、1982,Nature 296,72-74;Negrutiu I.ら、June 1987,Plant Mol.B lol. 8,363-373)、プロトプラストのエレクトロポレーション(Shillito R.D.ら、1 985 Bio/Technol.3,1099-1102)、植物材料へのマイクロインジェクション(C rossway A.ら、1986,Mol.Gen.Genet.202,179-185)、種々の植物材料の(D NAまたはRNAコートされた)粒子銃(Klein T.M.ら、1987,Nature 327,70)、 (非組込み)ウイルスを用いた感染、植物の浸透または成熟花粉もしくは小胞の 形質転換によるAgrobacterium tumefaciens仲介の植物中の遺伝子移入(EP 0 30 1 316)などから適切に選択され得る。本発明による好ましい方法は、Agrobacte rium仲介のDNA移入を含む。特に好ましいものは、EP A 120 516および米国特許 第4,940,838号において開示されるような、いわゆるバイナリーベクター技術の 使用である。 トマトの形質転換は、好ましくは、本質的にVan Roekelらによって記載される ようになされる(Van Roekel,J.S.C.ら、Plant Cell Rep.12,644-647)。ポ テトの形質転換は、好ましくは、本質的にHoekemaらによって記載されるように なされる(Hoekema,A.ら、7,273-278 1989)。 遺伝子形質転換に対していくらかより困難であると考えられるが、単子葉植物 は形質転換を受容可能であり、稔性のトランスジェニック植物は形質転換された 細胞または胚、あるいは他の植物材料から再生可能である。現在、単子葉植物の 好ましい形質転換の方法は、胚、外植片または懸濁細胞のマイクロプロジェクタ イルボンバードメント、および直接的DNA取りこみまたは(組織)エレクトロポ レーション(Shimamoto,ら、Nature 338,274-276,1989)である。トランスジ ェニックトウモロコシ植物は、フォスフィノスリシン(Phosphinothricin)アセ チルトランスフェラーゼ(除草剤フォスフィノスリシンを不活性化する酵素)を コードするStreptmyces hygroscopicus bar-遺伝子をマイクロプロジェクタイル ボンバードメントによってトウモロコシ懸濁培養の胚形成細胞中へ導入すること によって得られた(Gordon-Kamm,Plant Cell,2,603-618,1990)。コムギ植 物は、胚形成懸濁培養の確立のために胚形成カルスを選択することによって胚形 成懸濁培養から再生された(Vasil Bio/Technol.8,429-434,1990)。これら の穀物のための形質転換系との組み合わせは、本発明の単子葉植物への適用を可 能にする。 コメおよびトウモロコシのような、商業的に重要な穀物を含む単子葉植物もま た、Agrobacterium株によるDNA移入を受け入れ可能である(WO 94/00977;EP 0 159 418 B1;Gould J,Michael D,Hasegawa 0,Ulian EC,Peterson G,Smith RH,Plant Physiol,95,426-434,1991を参照のこと)。 1つより多いキメラ遺伝子を発現し得るトランスジェニック植物を得るために 、以下を含む多数の代替物が利用可能である: .第2の選択マーカー遺伝子に物理的に結合する多数の改変された遺伝子を伴 う、DNA(例えば、バイナリープラスミド上のT-DNA)の使用。この方法の利点は 、キメラ遺伝子が物理的に結合され、それゆえに単一のメンデルの遺伝子座とし て移動(migrate)することである。本発明は特にこの点において有用である。 なぜならそれは、すでに存在する目的の組み合わせの選択マーカー遺伝子の次に 導入され得る第2の選択マーカーを可能にするからである。従って、再形質転換 体の選択は、第1の選択マーカーの性質に無関係に行われ得る。 .好ましくは選択マーカー遺伝子と結合し、別の選択マーカーに結合した1つ 以上のキメラ遺伝子を含むトランスジェニック植物からの花粉を用いる、各々す でに1つ以上のキメラ遺伝子を発現し得るトランスジェニック植物の他家受粉。 その後、この交雑によって得られた種子は、2つの選択マーカーの存在に基づい て、またはキメラ遺伝子それ自体の存在に基づいて選択され得る。選択された種 子から得られた植物は、その後さらなる交雑に使用され得る。原理的には、キメ ラ遺伝子は単一の遺伝子座にはなく、そして遺伝子はそれゆえに独立した遺伝子 座として分離し得る。両方の選択マーカーに対する選択枝も、ここで本発明の利 点の1つである。 C.多数の複数のキメラDNA分子(例えば、各々1つ以上のキメラ遺伝子および 選択マーカーを有するプラスミド)の使用。同時形質転換の頻度が高い場合、1 つのみのマーカーに基づく選択は十分である。他の場合において、1つより多い マーカーに基づく選択が好ましい。 .新しいキメラDNAとともに第1のキメラ遺伝子、第2のキメラ遺伝子、(な ど)をすでに含み、必要に応じて選択マーカー遺伝子を含む、トランスジェニッ ク植物の連続的な形質転換。方法Bで述べたように、キメラ遺伝子は原理的には 単一遺伝子座上にはなく、そしてキメラ遺伝子はそれゆえに独立した遺伝子座と して分離し得る。 .上記の戦略の組み合わせ 実際の戦略は、親株の目的(直接的増殖、育種プログラムにおける使用、雑種 を産生するための使用)のようにおそらく容易に決定し得るようないくつかの考 察に依存し得るが、記載された本発明に関しては決定的ではない。 本発明にとっては必要ではないが、実際上すべての植物が培養細胞または組織 から再生され得ることが公知である。再生の手段は植物の種から種で異なるが、 一般的に形質転換したプロトプラストの懸濁液または形質転換された外植片を含 むペトリ皿が最初に提供される。シュートは直接的にまたは間接的に(カルスか ら)器官形成または胚形成を介して誘導され得、続いて根付けられ得る。選択的 化合物の次に、培養培地は一般的に種々のアミノ酸およびホルモン(例えば、オ ーキシンおよびサイトカイニン)を含む。効率的な再生は、培地、遺伝子型、お よび培養の経過に依存する。これらの3つの変数が制御される場合、再生は通常 再現可能かつ反復可能である。 形質転換された遺伝子配列の、トランスジェニック植物への安定な組み込み後 、それらによって運ばれる形質は、交配によって他の植物に移入され得る。任意 の多くの標準的な育種技術が、交配され得る種に依存して使用され得る。 実施例1 シアナミドヒドラターゼ(CAH)をコードする真菌遺伝子の異種発現カセット へのクローニング a.双子葉植物への形質転換のための構築物 構築物pMOG874は、CaMV 35SプロモーターおよびCaMV 35Sターミネーターに作 動可能に連結した、土壌真菌Myrothecium verrucaria由来のシアナミドヒドラタ ーゼ遺伝子からのコード領域を含む。このキメラ遺伝子は、β−グルクロニダー セコード領域およびノパリンシンターゼターミネーターを置換した、バイナリー ベクターpBI101(Jeffersonら、EMBO J.6,3901,1987)にクローニングされる 。 この構築物は、植物発現ベクターpRT101のXhoI部位とSstI部位との間で(両方 の部位はpRT101の35Sプロモーターおよび35S終結シグナルの間に挿入されている ポリリンカーに属する)、以下のプライマー、 p1:5'ACC GAG CTC GAA TTC GGC ACG AGG TTG ACA TGA TAC CTT CCT G 3’ および p2:5'GAC CTC GAG AAT TCG GCA CGA GGT ACG ATC CTA CTT CCT CGC 3' を用いるPCRによって、CAHの899 bpc DNAフラグメント(Maier-Greinerら、(19 91)Proc.Natl.Sci.USA 88:4260-4264によって公開された配列の235-1197位 )の5’末端にXhoI部位、および3’末端にSstI部位を付加することによって キメラ遺伝子は、次いで、PstIで消化され、突出末端はT4 DNAポリメラーゼで 平滑化され、そしてフラグメントはpBIN19(Bevan,M.Nucl.Acids Res.12:87 11-8721,1984)のSmaI部位に平滑末端化されて(blunt)クローニングされる。 構築物pMOG1156では、35Sプロモーターおよび35Sターミネーターに作動可能に 連結された、さらなるβ−グルクロニダーゼ遺伝子がpMOG874のSalI部位にXhoI/ SalIフラグメントとして挿入されている。 両方の構築物は、pBIN19における場合と同様に、新規なCAH選択マーカーに加 えて、ノパリンシンターゼプロモーターおよびノパリンシンターゼターミネータ ーに連結された従来のNPTII選択マーカーを含む。 b.単子葉植物への形質転換のための構築物 pMOG874を作成したのと同様の方法で、発現カセットを、高コピーのベクター OG873を得る(図8)。 pMOG22の誘導体(図3、番号CBS 101.90の下に、the Centraal Bureau voor Sch immecul tures,Baarn,The Netherlandsに1990年1月29日に寄託された)を、pMOG2 2のポリリンカー中のEcoRIおよびSmaI部位間に、KpnI制限部位を導入することに よって作成した。ポリリンカーの配向をまた、逆にした。pMOG1005と称するこの プラスミドは、左および右のT-DNA境界間のハイグロマイシン耐性遺伝子を含む( 図4)。35Sプロモーターおよび35Sターミネーターのコントロール下のcah遺伝 子を含む1.7kbの発現カセットを、HindIIIおよびBamHIの制限部位間にクローン 化した。このプラスミドを、pMOG1278と名付けた(図5)。バイナリーベクターpMO G1295(図6)は、pMOG1278の誘導体であり、そしてVancanneyt,Gら(Mol.Gen.Genet .,220,245-250,1990)に記載されるようなGUS-発現カセットをSalI制限部位に含 む。 pMOG1253を、EcoRI-HindIIIフラグメントとしての発現カセットにおいて,二 重に増強した35Sプロモーター、AIMV RNA4リーダー配列、GUS-遺伝子およびnos- ターミネーターを含むpMOG18(Sijmons,P.C.ら、Bio/Technol.8,217-221,1990) より出発して作製した。プラスミドp35S GUS INT(Vancanneyt,1990)を、SnaBIお よびMscIで消化し、GUS遺伝子およびST-LSIイントロンのためのコード領域の部 分を含む、得られる426bpフラグメントを単離し、そしてSnaBIおよびMscIで直線 化したpMOG18中にクローン化した。得られたプラスミドから、3189bp EcoRI-Hin dIIIフラグメントを単離し、そしてpMOG22中にクローン化し、pMOG1253を得た( 図7)。pMOG617(図9)を高コピーベクターpMOG18のHindIII部位にpMOG22由来のハ イグロマイシン発現カセットをクローン化することによって作成した。 実施例2 ポテト形質転換 以下に記載したものは、Agrobacterium tumefaciensを使用するSolanum tuber osum cv.Kardalのステムセグメントの形質転換のために使用する方法である。イ ンビトロで成長したポテト植物由来の結節の外植片を、移植後3〜8週で使用した 。植物を、24℃で16時間の明期で(1700lux)および21℃8時間で暗期下で増殖培地 (Multiplication Medium)(MUM)で成長させた(種々の培地は、表2に見られ得る) 。約5mmのステムセグメントを、洗浄培地(WAM)で浸した滅菌濾紙上で切断し、そ して洗浄培地を含むフラスコで収集した。約300の外植片のために、洗浄培地は 、前培養培地(PRM)で置き換えた。そのフラスコは、約24時間上記のように同じ 培養条件で80rpmで培養した。本研究で使用したすべてのバイナリーベクターは 、植物選択可能マーカーとしてnptII遺伝子、および細菌選択可能マーカーとし てnptIIIを含んでいた。プラスミドpMOG410は、さらにイントロンを含むキメラg us 遺伝子を保有していた(Vancanneytら、Mol.Gen.Genet.,220,245-250,1990)。プ ラスミドpMOG1156は、さらにgus遺伝子およびシアナミドヒドラターゼをコード するキメラcah遺伝子を保有していた。プラスミドpMOG874は、さらにcah遺伝子 を保有していた。プラスミドを、カナマイシン選択性下でE.coliおよびA.tumefa ciensに維持した。 本研究で使用されるAgrobacterium株は、C58染色体バックグラウンド中にリフ ァンピシン選択マーカーを保有していた。ヘルパー株EHA105の構築は、Hoodら(1 993),Transg.Res.2,208-218によって記載されている。 Agrobacteriaを、抗生物質を含むLB培地で一晩増殖させた(リファンピシン20m g/l,カナマイシン100mg/l)。一晩培養を、約2時間、抗生物質を含まないLB培地 でOD600=0.1に希釈し、そしてOD600=0.3まで増殖させた。細菌懸濁物を、室温で 15分間1600×gで遠心した。細菌を洗浄培地で再懸濁し、そして共存培養実験の ために使用した。前培養培地をフラスコから取り除き、そしてAgrobacterium懸 濁物によって置き換えた。そのフラスコを20分間インキュベートし、その後外植 片を洗浄培地で2度すすいだ。外移植を滅菌濾紙上で乾燥させ、そして共培養培 地(COM)を含むプレート上で48時間インキュベートした。次いで、その外植片を 培養後培地(POM)に移し、そして72時間インキュベートした。次いで、その外植 片を、いくつかの濃度のシアナミド、またはカナマイシンを含むシュート誘導培 地(SIM)に移した。2週間後、その外植片を同じ培地でサブクローニングし、そし て約3週間後、その外植片を上記のようにシアナミドまたはカナマイシンを含む シュート伸長培地(SEM)に置いた。シュートが、切断するのに十分大きくなった 時、それらを、根誘導培地(RIM)に移した。次いで、発根できるシュートを、50m g/lシアナミド、または30mg/lカナマイシンを含む根誘導培地に移した。同時に 、シュートのトランスジェニックな性質を、組織化学GUSアッセイを使用して根 づいたシュートの小葉をgus遺伝子の発現について試験することによって決定し た。pMOG1156については、シアナミドを含む培地上でのトランスジェニックシュ ートの根づきは、gus遺伝子の発現と、完全に相関するようである。 表1.ポテトステムセグメントの形質転換頻度n.d.:測定せず 表2.種々の培地の組成 実施例3 トマト形質転換 Agrobacterium tumefaciensを使用するLycopersicon esculentum cv.Money Ma kerの子葉の形質転換のために使用する方法を以下に記載する。この形質転換方 法のためのバイナリーベクターおよびアグロバクテリア株は、上記のものと同じ である。 トマト実生を24℃で16時間の明期(1700lux)および21℃で8時間の暗期下で発芽 培地(GEM)に発芽させた(種々の培地の含量は、表4に見られ得る)。5〜7日齢の 実生の子葉外植片を、洗浄培地(WAM)で浸した滅菌濾紙上で切り、そして共培養 培地(COM)を含むプレートに置いた。各々約50の外植片を含むプレートを、上記 と同じ条件下で一晩インキュベートした。 予めインキュベートした外植片を、20分間Agrobacterium接種物に注意深く浸 した。次いで、外植片を、滅菌濾紙に乾燥ブロットし、共培養プレートの第2の セット上に48時間インキュベートした。続いて、その外植片を培養後培地(POM) を含むプレートに72時間インキュベートし、その後、その外植片をシアナミドま たはカナマイシンのいくつかの濃度を含むシュート誘導培地(SIM)に移した。3 週毎に、その外植片を同じ培地に継代培養した。約8〜12週後、シュートを切除 し、そして根誘導培地(RIM)に置いた。次いで、根付くことができたシュートを 、50mg/lシアナミドまたは30mg/lカナマイシンを含む根誘導培地に移した。同時 に、根づいたシュートの小葉を、組織化学GUSアッセイにおいてgus遺伝子の発現 について試験した。 表3.トマト子葉外植片の形質転換結果 n.d.:測定せず 表4.種々の培地の組成 実施例4 Arabidopsis 形質転換 Agrobacterium tumefaciensを使用するArabidopsis thaliana cv.C24の根のセ グメントの形質転換のために使用する方法を以下に記載する。この形質転換方法 のためのバイナリーベクターは、上記のものと同じである。 Arabidopsisシードの6mgを、80rpmで、明期下(1700lux)24℃で16時間、およ び暗期下で21℃で8時間、液体発芽培地(GM)を含むフラスコにおいて発芽させた 。(種々の培地の内容物は表4に見出され得る)。9日齢の実生の根を、滅菌ペト リ皿に単離し、少量の発芽培地(GM)に収集した。根を約3〜5mmのセグメントに切 断し、そして約100の外植片を、カルス誘導培地(Callus Inducing Medium)(CIM) を含むプレートに配置したナイロン膜(08cm)上に一様に広げた。そのプレートを 上記と同じ条件下で3日間インキュベートした。 この研究において使用されるAgrobacterium株は、C58染色体バックグラウンド においてリファンピシン選択マーカーを含んでいた。ヘルパー株MOG101の構築は 、Hoodら(1993)によって記載されている。Agrobacteriaを、抗生物質を含むLB培 地で一晩増殖させた(リファンピシン20mg/l,カナマイシン100mg/l)。一晩培養物 を抗生物質なしのLBにおいて1:10に希釈し、そして約3時間増殖させた。細菌懸 濁液を15分間室温で1600×gで遠心分離した。細菌をGMで再懸濁し、OD600=0.1 に調整し、そして共培養のために使用した。 約100の外植片を含む膜を、Agrobacterium懸濁液で2分間インキュベートし、 そして過剰の細菌を取り除くために滅菌フィルター紙上で乾燥させた。外植片を 有する膜を、CIMプレート上で48時間培養した。膜および外植片を液体GMですす いだ後、これらを、シアナミドまたはカナマイシンのいくつかの濃度を含むシュ ート誘導培地(SIM)プレート上にインキュベートした。5日後、外植片を有する膜 を、継代培養のために同じ培地(SIM)に移した。2回目の継代培養を、2週後に 行なった。共培養の約4週間後、シアナミド濃度あたり60のシュートを切除し、 そして30mg/lシアナミドを含むシュート伸長培地(SEM)を有するプレートに置い た。発根できるシュートは、組織化学GUSアッセイを使用してgus遺伝子の発現の ために小葉および花を試験することによってトランスジェニックな特性について 試験した。 3つの実験を実行した。実験98-8および実験98-11から得られたシュートを、3 0mg/リットルのシアナミドを含む発根培地(rooting medium)(SEM)に移した。実 験98-13から得られたシュートは、選択培地(SIM)と同じ濃度を含む発根培地に移 した。結果については、表4aを参照のこと。カナマイシン選択(50mg/リットル) から得られたシュートを、25mg/リットルのカナマイシンを含む発根培地に移し た。 表4.Arabidopsis thaliana C24根形質転換に必要な培地pMOG 410で形質転換した根の外植片は、培地を含むシアナミド上で再生できなか った。20mg/リットルのシアナミドでさえ、cah遺伝子なしの構築物で形質転換し た外植片の再生を防ぐためにすでに十分であった。20〜40mg/リットルまでのシ アナミドにおいて、いくつかのカルス発達を観察したが、50mg/リットル以上で は、外植片は、生存可能でなく、そして完全に褐色に変わった。 一方、cah遺伝子で形質転換した外植片(pMOG 1156)は、全てのシアナミド濃度 で、80mg/リットルでさえ、再生できた。より低い濃度において、シュートの再 生は、カナマイシンでよりも速かった。 より多くのシュートが、利用可能であったが、60〜65のシュートを処理ごとに 収集し、発根培地に置いた。より低いシアナミド濃度において、カナマイシン溶 液で同じ量のシュートが、発達した(ペトリ皿毎に約70〜100)。 pMOG1156で形質転換した根の外植片を有するシアナミド選択上でのカルス発達 とGUS発現との間には明らかな相関関係がある(図.4b)。シアナミド0mg/リットル (NS)で得られたシュートのGUS分析は、全く染色を示さず、シアナミドがトラン スジェニックシュートを得るために必要であることを示している。 表4a.pMOG1156でのArabidopsis形質転換の結果 (1):植物の総数は、植物へと発達し、そしてシアナミドを含む培地で根づくこと ができるシュートからなる。 (2):%シュート発根=植物の数/シュートの総数×100% (3):植物の数と比較したブルー染色した植物の% 表4b.シアナミドまたはカナマイシン選択を介して得られたGUS発現のArabidopsi s植物のパーセント (1):青に染色している植物% (2):すべてのpMOG410シュートは、カナマイシン25mg/リットルで根づく。 (3):C=シアナミド(mg/リットル) (4):K=カナマイシン(mg/リットル) (5):発根培地における濃度 実施例5 コメの形質転換 以下に記載されるのは、Agrobacterium tumefaciens LBA1119-pMOG1295株(cah 遺伝子を有する)およびLBA1119-pMOG1253株(コントロール)を使用して、Oryza s ativa cv.Taipei 309の成熟胚の胚盤由来のカルスの形質転換のために使用され た方法である。無菌の皮をむいた米の種を、暗所にて28℃で、カルス誘導培地(C IM)を含むプレートで出芽させた(種々の培地の含有量は、表5に見いだされ得る )。3週間後、胚盤由来の胚形成カルスを単離し、そして同じ条件下で同じ培地 上で継代培養する。2〜3週間後、胚形成のカルスを、約2〜3mmのセグメントに切 断し、そして4日間CIMを含むプレートを培養した。本研究において使用したAgr obacterium株は、C58染色体バックグラウンドにおいてリファンピシン選択マー カーを有する。ヘルパー株EHA105の構築は、Hoodら(1993)によって記載される。 Agrobacteriaを、抗生物質(リファンピシン20mg/l,カナマイシン100mg/l)を有す るAB培地を含むプレートで4日間成長させた。AgrobacteriaをLIMで収集し、そ してOD600を1.0〜1.5まで調整した。この懸濁液を共培養のために使用した。カ ルスを、Agrobacterium懸濁液で10分間インキュベートし、そして過剰の細菌を 取り除くために滅菌濾紙で乾燥させた。カルスを暗所にて25℃で、共培養培地(C OM)プレート上で48時間培養した。50のpMOG1295カルスおよび20のpMOG1253カル スを、シアナミドの濃度毎に培養した。以下の濃度のシアナミドを使用した;0 、15、30、60、100、150、200、300および500mg/l。ハイグロマイシンを50mg/l の濃度でアプライした。カルスは、暗所にて28℃で、シアナミドまたはハイグロ マイシンのいくつかの濃度を含む初回選択培地(FSM)プレート上でインキュベー トした。3週間後、カルスを、同じ濃度のシアナミドまたはハイグロマイシンを 含む胚誘導培地I(EIM I)に移した。次の3週間後、カルスを、同じ濃度のシアナ ミドまたは増加濃度のハイグロマイシン(75mg/l)を含む胚誘導培地II(EIM II)で 継代培養した。カルスをFSM、EIM I、EIM IIの間と同じ濃度のシアナミドを含む シュート誘導培地(SIM)に移し、28℃で明期(2600LUX)で12時間培養し、暗期で12 時間培養した。カルスをSIMに移した約3週間後、シュートを再生し、そして切 除し、そして前温室培地(PGM)を含む瓶に置いた。カルスは100mg/lの濃度または より高いシアナミドの濃度で形成することは全く無かった。15mg/lのシアナミド において、両方の構築物からのカルスの再生頻度は、同じであった(16カルスの うちpMOG1253の7つ、44のうちのpMOG1295の17つは再生し得た)。30mg/1シアナ ミドにおいて、pMOG1295の11のカルスのみ緑色カルス発生を示し、そして6つが 再生し得た。 表5.Oryza sativa Taipei 309形質転換に必要な培地 実施例6 パーティクルガンによる米形質転換 以下に記載されるのは、Finerら(Plant Cell Rep.11,323-328,1992)によるパ ーティクルインフローガン(PIG)を使用してOryza sativa cv.IR 52の非形態形成 細胞懸濁液の形質転換のために使用した方法である。 Oryza sativa cv.IR 52の長期の非形態形成細胞懸濁液培養を、液体LS-4(Lins mainerおよびSkoog,Physiol.Plant.18,100-127,1962)培地で、週ごとに継代培 養し、28℃で暗所にて、回転振盪機(110rpm)で維持した。(LS-4培地の含有量は 、表Zにおいて見いだされ得る)。3〜4日後、この細胞懸濁液(約1.5×106細胞)の 最後の継代培養物1.5mlを、濾紙(Whatman no 4)上に一様に広げ、これを、その 後、凝固したLS-4培地に置き、そして24時間、28℃で暗所にて培養し、その後、 ボンバードメントのために直接使用した。マイクロプロジェクタイルボンバード メントのために、Finerら(1992)によるホームメードのパーティクルインフロー ガン(PIG)を使用した。pMOG617(35S-gusおよび35S-hyg)またはpMOG873(35S-cah) のいずれかでコートした300μgのタングステン粒子を、粒子支持体にロードした 。粒子を2.5バールのヘリウムパルスによって加速し、そして500μmの金属停止 スク リーンを通過する必要があり、粒子支持体の下2cmに置いた。懸濁細胞を、粒子 支持体の下の15cmに置いた。PIGをボンバードメント前に30mバールまで排出した 。ボンバードメント後、細胞を3日間、暗所にて28℃で培養した。次いで、細胞 を有するフィルターを、種々の濃度のシアナミドまたは50mg/lハイグロマイシン Bを含む固形LS-4培地に移した(表6を参照のこと)。継代培養を9日毎に繰り返 した。4〜6週後に見られた抵抗性微量カルスを、それぞれの選択培地を含む新鮮 なLS-4培地に移した。2つの実験からpMOG617で形質転換した7+41カルスは、ハ イグロマイシンに対する抵抗性が見られ、一方pMOG873での形質転換については 、7つのカルスは、最初の実験(第2の実験からの結果は、利用可能ではない)で2 0mg/lのシアナミドが生存し、そして0+4カルスは、40mg/lシアナミドでは、生存 可能なままであった。カルスは、50mg/lまたはそれ以上の濃度のシアナミドでは 、形成されなかった。トランスジェニックな性質を、pMOG873でのカルス形質転 換において、DNAの存在について、発生中のカルスの部分を試験することによっ て確認した。40mg/lシアナミドにおいて4つの生存しているカルスの1つは、ca h遺伝子のPCR実験において、陽性を示した。 表6.Oryza sativa cv.IR 52形質転換に必要な培地。表7.pMOG617 実施例8 トウモロコシ殺傷曲線 シアナミドのストック溶液を、10および100mg/mlの水で調整し、そして濾過滅 菌した。アリコートを、-20℃で保存した。培地を、1リットルの水に、MS培地( 4.4g)、ショ糖(20g)、2,4-D(2.0mg)および寒天(8g)を加えることによって、調製 し た。オートクレーブ後、適切な量のシアナミド(0、10、30、50、100、150mg/lシ アナミド)を添加し、そして培地を9cmペトリ皿に注いだ。BMS液体を寒天なしで 上記のように調製した。 BMS細胞を3つの方法でシアナミドを含む培地に加えた: a.BMS細胞懸濁液をファルコンチューブに加え、そして液体を取り除いた。次 いで、BMS細胞を、直径約5mmの凝集塊、プレートごとの5凝集塊、濃度ごとの3 プレートの凝集塊中の寒天の表面に配置した。一方それぞれのペトリ皿のベース において、それぞれの凝集塊の概要を標識した; b.約0.5mlパック細胞量および1.5ml BMS液体を寒天の表面に添加し、そして細 胞を寒天の表面にわたって、きれいに広げた。処理ごとに3つのプレートを設定 した。 c.約0.5mlのパック細胞量および1.5ml BMS液体を、濾紙に加え、寒天に重層し た。細胞を、フィルターの表面にわたって、一様に広げた。処理ごとに1つのプ レートを設定した。 プレートを、微細孔テープでシールし、そして、暗所にて25℃で、インキュベ ートした。細胞の成長を、7日および14日後に観察した。 結果 8日 シアナミド上のBMS細胞の増殖を、8日後に評価した。コントロール培地の表 面に配置したBMS細胞の凝集塊は、大きさが増加し、そして最初の輪郭が成長し た。10mg/lの細胞は、それらの輸郭は成長しなかったが、凝集塊の高さは、増加 し一様でない表面を形成した。増加したシアナミド濃度での増殖の軽微な減少は 、50mg/lシアナミドで観察され増殖において最大の効果とともに明らかであった 。 コントロール培地の表面にわたって広がった細胞は、よく成長し、そして培地 の表面を高密度に覆った。増殖における有意な減少を、シアナミド(10mg/l)の最 も低いレベルにおいて観察した。しかし、増加した細胞密度は、あきらかに明白 であった。細胞密度における軽微な増加は、30mg/lシアナミドにおいて明らかで あるが、より高い濃度において異なる成長割合を区別することは困難であった。 全てのレベルのシアナミドにおける細胞は、乳白状の白い色が残存し、細胞の 褐変は観察されなかった。 15日(表9) 10mg/lにおけるBMS細胞の増殖においての減少は、シアナミドにおいて15日後 、なお非常に明らかであった。しかし、凝集塊において配列した細胞は、最初の 輪郭で成長した。寒天の表面にわたって直接広がった細胞は、30mg/lの添加で観 察された増殖において著しい減少を有する凝集塊に配列したものに対する類似の 反応が見られた。50mg/lを加えた細胞は、増殖のサインを全く示さず、そして凝 集塊の表面を非常に平らに保持したが、細胞は、乳白色のままであった。類似の 反応は、フィルターに広がった細胞で観察された。しかし、すこし上昇した凝集 塊は、すべてのフィルター上の表面で観察されたが、これらは、コロニーにさら に発達せず、そして明らかに、BMS懸濁液において代表的な、サイズの混合した 集団から大きな細胞凝集から成る。 サンプルを、光学顕微鏡下での観察のために、すべてのレベルのシアナミドに おける細胞の凝集塊より得た。シアナミドのレベルを増加するにつれて、細胞内 容物が細胞壁から縮小する死細胞の数が増加しており、そして、全体が濃色のデ ンプン粒子の数が増加する。水で懸濁し、UV光下のFDA染色した細胞を観察した 。 表9. 実験は、0、10、20、30、40、50、60、70、80、90および100mg/lシアナミドの 濃度のシアナミドで反復した。その結果は、上記に示したものと同じである、す なわち、凝集塊において凝集した細胞について、増殖におけるわずかな減少が、 10mg/lで見られた。細胞凝集塊における20mg/lシアナミドの濃度からは、最初の 輪郭から成長することが全く見られないが、低い濃度において(<50mg/l)、細胞 の凝集塊は、高さにおいて増加を示した(高い濃度で減少する)。50mg/lより多く での凝集塊は、わずかにオレンジの色合いを示した。 寒天の表面にわたってまたはフィルターにおいて広がった、細胞においての結 果が、わずかな増殖(最初の細胞数の約2倍)を示した10mg/lの濃度でのものに類 似したが、20mg/lおよびそれよりも高い濃度で成長の限定されたサインを示した 。 実施例8 バナナ(Musa)における殺傷曲線 バナナの2つの殺傷曲線における形質転換のための選択薬剤としてシアナミド の能力を試験することは、pH5.3で4.32g/l MS塩、45g/lショ糖、標準1×濃度のM Sビタミン、100mg/lのグルタミン、100mg/lのミオ-イノシトール、100mg/lビオ チン、100mg/lの麦芽抽出物を含むM2 2,4D液体において日常的に代えて、Grandn ainの6日齢の胚形成懸濁液(Ed6b)培養物の再生可能な胚形成懸濁液に設定し、 そして1.2mg/l 2,4-Dおよび0.8mg/lのピクロラムをオートクレーブした後に加え た。 培養物を篩にかけ(>250μ,<710μ)そして300μl容量の液体における篩にかけ た約50μlの培養物のアリコートを、以下に記載したような(プレートごとの3レ プ)2つの致死曲線培地にピペットした。培養増殖および残存を、以下の3週間に わたってモニターし、そして細胞生存をFDA染色によって21日後に評価した。 殺傷曲線培地A:M2/MS/1.0 2,4-D(1.0mg/l 2,4-Dのみを除き、全くピクロラム がなく、2.25g/lのゲルライトを添加したM2/MS/2,4-Dとして):この培地は、胚 形成のカルスの迅速な分裂および増殖を促進したが、胚では促進しなかった。 致死曲線培地B:M2/SH/0.5Pic,0.52,4-D(0.5mg/l 2,4-Dおよび0.5mg/lピクロ ラムのみを除き、MSのかわりにSH塩(4.32g/l)2.25g/lゲルライトを添加してM2/M S/2,4-Dとして):この培地を、代替えの培地に移すことによって成熟および発芽 し得る胚の早期発達を促進する。 シアナミドを、オートクレーブ後、0、20、30、50、75、100、150mg/lの濃度 を両方の培地タイプに添加した。 結果を表10に示した細胞増殖における図がおよそ視覚性の評価であるが、カル ス容量の正確な測定値でない。培養物の有意な視覚性褐色は全くなく、そして>7 5mg/lの濃度までフェノールの放出が全くない。一般的に、培養は、広範囲に阻 害された細胞分裂とともに、増殖をちょうどストップする。シアナミドは、有意 な視覚性障害を起こすことなく、20mg/lの低い濃度でさえ40〜50%まで胚形成の カルスの増殖を阻害する。胚形成を、本明細書中で試験した最低濃度で全体的に 阻害した。 表10.バナナ細胞培養物におけるシアナミド濃度の結果
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.選択マーカーとしてのシアナミドヒドラターゼの使用。 2.植物形質転換実験における選択マーカーとしてのシアナミドヒドラターゼの 使用。 3.前記植物が、シアナミドヒドラターゼをコードするヌクレオチド配列で形質 転換されることを特徴とする、請求項2に記載の使用。 4.配列番号1に記載のヌクレオチド配列が使用されることを特徴とする、請求 項3に記載の使用。 5.形質転換植物の選択のための方法であって、以下の工程: a.シアナミドヒドラターゼのコード配列および目的の遺伝子を含むベクター を構築する工程、 b.該ベクターを、植物または植物の部分または植物細胞に形質転換する工程 、ならびに c.シアナミドを含む培地において該形質転換体を増殖させる工程、 を包含する、方法。 6.配列番号1のヌクレオチド配列が使用されることを特徴とする、請求項5に 記載の方法。 7.シアナミドヒドラターゼをコードするヌクレオチド配列を含むベクターで形 質転換された植物の選択のための、シアナミドの使用。 8.シアナミドヒドラターゼをコードするヌクレオチド配列および目的の遺伝子 を含む、発現カセット。 9.請求項8に記載の発現カセットを含む、ベクター。 10.請求項9に記載のベクターを含む、宿主細胞。 11.前記宿主細胞がAgrobacteriumであることを特徴とする、請求項10に記 載の宿主細胞。 12.請求項9に記載のベクターで形質転換された植物。 13.請求項11に記載の宿主細胞壁を使用することによって形質転換された植 物。
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