JP2001520192A - カルバペネム抗菌性化合物、組成物及び治療方法 - Google Patents

カルバペネム抗菌性化合物、組成物及び治療方法

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JP2001520192A JP2000516667A JP2000516667A JP2001520192A JP 2001520192 A JP2001520192 A JP 2001520192A JP 2000516667 A JP2000516667 A JP 2000516667A JP 2000516667 A JP2000516667 A JP 2000516667A JP 2001520192 A JP2001520192 A JP 2001520192A
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ハモンド,ミルトン・エル
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、カルバペネム核が6員炭素環に融合している三環式カルバペネム抗菌剤に関する。上記化合物は更に、少なくとも1個のカチオン基を含む各種置換基で置換されている。上記化合物は式(I)で表される。医薬組成物及び使用方法も包含されている。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) メチシリン耐性黄色ぶどう球菌(MRSA)及び関連するグラム陽性病原菌に
よる感染に対する医学的関心が高まっている。グリコペプチド抗生物質であるバ
ンコマイシンは、主に病院環境で罹患する上記感染を治療するために現在選択さ
れている薬剤である。バンコマイシンが頻繁に使用されるにつれて、ぶどう球菌
の耐性菌株の出現は避けられず、表皮ぶどう球菌のバンコマイシン耐性について
は1996年ルイジアナ州ニューオリンズで開催された第36回抗菌剤及び化学
療法に関するインターサイエンス会議(Interscience Conference on Anti-micro
bial Agents and Chemotherapy)で初めて報告された。その結果、異なる作用モ ードを有する新規な薬剤の開発が緊急に要望されている。
【0002】 本発明は、EPO 461,953に記載されている一般的な単純エーテルを
ベースとする置換基、EPO 507,313に記載されている置換炭素原子及
びWO 9523149に記載されている置換アミンが耐−MRSA活性のため
に必要な親油性側鎖で置換されている新規な三環式カルバペネム化合物(トリネ
ム)に関する。従って、本発明の抗菌性化合物は、死滅させることが困難な上記
病原菌による感染症を治療するための治療方法に強く寄与する。同時に望ましく
ない副作用が比較的少ない上記病原菌(MRSA/MRCNS)に対して有効な
薬剤に対する必要性も増している。
【0003】 (発明の要旨) 本発明は、MRSA耐性の芳香族ベースの側鎖を含む三環式カルバペネム抗生
物質に関する。上記側鎖により、トリネム骨格に関連しないMRS活性が付与さ
れる。
【0004】 本発明の化合物は、式I:
【0005】
【化58】 で表される化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。
【0006】 上記式中、 Zは
【0007】
【化59】 を表し;
【0008】 XはCH、CHR、C=CHR、O、S、SO、SO、CO、CO、O
COまたはNRを表し;
【0009】 COMはカルボン酸、対イオンでバランスをとるカルボキシレートアニオン
カウンター、医薬的に許容され得るエステル基、または保護基で保護されたカル
ボン酸を表し;
【0010】 Rrrは水素、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−
1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し;
【0011】 Pは水素、ヒドロキシル、F、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロ
キシルを表し;
【0012】 少なくとも1個の陽電荷を含むRが少なくとも1個存在するという条件で、各
Rは独立して、−R、−Q、水素、ハロ、−CN、−NO、−NR
−OR、−SR、−C(O)NR、−C(O)OR、−S(O)R 、−SO、−SONR、−NRSO、−C(O)R 、−OC(O)R、−OC(O)NR、−NRC(O)NR
−NRCO、−OCO、−NRC(O)R、未置換であるか
または1〜4個のR基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、
及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C3−7シクロアル
キルから選択され;
【0013】 各R、R及びRは独立して、水素、−R、未置換であるかまたは1〜
4個のR基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、または未置
換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C3−7シクロアルキルを表
し、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1個以上のO、S、NR
ここで、Rは前記と同義である)または−C(O)−で中断された4〜6員の
飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
り、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1〜3個のO、S、NR
ここで、Rは前記と同義である)または−C(O)−で中断された4〜6員の
飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
り;
【0014】 各Rは独立して、ハロ、−CN、−NO、−NR、−OR、−S
、−CONR、−COOR、−SOR、−SO、−SO NR、−NRSO、−COR、−NRCOR、−OCOR 、−OCONR、−NRCONR、−NRCO、−O
CO、−C(NR)NR、−NRC(NH)NR、−N
C(NR)R、−RまたはQを表し;
【0015】 R、R及びRは水素、−R、または未置換であるかまたは1〜4個の
基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1〜3個のO、S、−C(O
)−またはNR(ここで、Rは前記と同義である)で中断された4〜6員の
飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
り;
【0016】 各Rは独立して、ハロ、−CN、−NO、フェニル、−NHSO
−OR、−SR、−N(R、−N(R、−C(O)N(R、−SON(R、ヘテロアリール、ヘテロアリリウム、−CO 、−C(O)R、−OCOR、−NHCOR、グアニジニル、カルバム
イミドリルまたはウレイドを表し;
【0017】 各Rは独立して、水素、−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、−C −6 シクロアルキル基またはフェニルを表し、2個のR基が存在する場合には
該R基が一緒になって、任意に1〜2個のO、S、SO、−C(O)−、N
HまたはNCHで中断された4〜6員飽和環を表し;
【0018】 Qは
【0019】
【化60】
【0020】 (式中、a及びbは1、2または3であり、Lは医薬的に許容され得る対イオ
ンであり、αはO、SまたはNRを表し、β、δ、λ、μ及びρの1つはNである条件でβ、δ、λ、μ及びρはCR、NまたはNを表す) からなる群から選択され;
【0021】 R
【0022】
【化61】
【0023】 (式中、dはO、SまたはNRを表し、所与の構造中のe、g、x、y及びz
の1つはNである条件でe、g、x、y及びzはCR、NまたはN を表す) からなる群から選択され;
【0024】 Rは水素、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキル、または−(CHQ(ここで、nは1、2ま
たは3であり、Qは前記と同義である)を表し;
【0025】 各Rは独立して、水素、ハロ、−CN、−NO、−NR、−OR 、−SR、−CONR、−COOR、−SOR、−SO、−
SONR、−NRSO、−COR、−NRCOR、−O
COR、−OCONR、−NRCO、−NRCONR 、−OCO、−CNRNR、−NRCNHNR、−NR C(NR)R、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C 1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキル、未置換であるかまたは1〜4個のR基で
置換された−C3−7シクロアルキル、及び−(CH)Q(ここで、n及びQ
は前記と同義である)からなる群から選択され;
【0026】 R及びRは水素、フェニル、または未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し;
【0027】 各Rは独立して、水素、フェニル、または未置換であるかまたは1〜4個の
基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し;
【0028】 各Rは独立して、水素、ハロ、フェニル、−CN、−NO、−NR 、−OR、−SR、−CONR、−COOR、−SOR、−SO 、−SONR、−NRSO、−COR、−NRCO
、−OCOR、−OCONR、−NRCO、−NRCO
NR、−OCO、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で
置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し;
【0029】 R及びRは水素、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換さ
れた−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意に1個以上のO、S、NR
たは−C(O)−で中断された4〜6員の飽和環を表し、この環は未置換である
かまたは1〜4個のR基で置換されており;
【0030】 各Rは独立して、水素、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換され
た−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換された−C3−7シクロアルキル、任意に1〜4個のR基で置換さ
れたフェニル、または任意に1〜4個のR基で置換されたヘテロアリールを表
し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意に1〜2個のO、S、SO
NHまたはNCHで中断された5〜6員の飽和環を表し;
【0031】 Rは水素、または任意に1〜2個のO、S、SO、SO、NR、N または−C(O)−が途中または末端に存在している−C1−8直鎖もし
くは分枝鎖アルキルを表し、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、C
N、NO、OR、SR、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)NR、NRC(O)R、NR
(O)NR、フェニルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェ
ニル及びヘテロアリールは任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であ
るかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基で置換されており;
【0032】 R及びRは水素、フェニル、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置
換されており、任意にO、S、NR、Nまたは−C(O)−が途中
に存在する−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、SO、NR、N または−C(O)−で中断された、未置換であるかまたは1〜4個の
基で置換された4〜6員の飽和環を表し;
【0033】 R及びRが一緒になって上に定義した4〜6員環を形成するとき、R
上記と同義であるか、またはRはR及びRが一緒になって形成される環に
融合した、任意にO、S、NRまたは−C(O)−で中断された別の4〜6員
の飽和環を表し、前記環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されて
いる。
【0034】 医薬組成物及び治療方法も本発明に包含される。
【0035】 (発明の詳細な説明) 以下、特記しない限り下記するように定義される用語を用いて本発明を詳細に
説明する。
【0036】 カルボキシレートアニオンは、陰電荷を有する基−COOを指す。
【0037】 用語「アルキル」は、特記しない限り1〜10個の炭素原子を含む1価のアル
カン(炭化水素)から誘導される基を指す。アルキルは直鎖、分枝鎖または環状
であり得る。好ましいアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが含まれる。置換
されている場合、アルキル基は、有効な結合点において定義するR及びR
ら選択される最高4個の置換基で置換され得る。アルキル基がアルキル基で置換
されていると言う表現は、「分枝鎖アルキル基」と互換可能に使用される。
【0038】 シクロアルキルは、3〜15個の炭素原子を含み、炭素原子間に交互または共
鳴二重結合を含まないアルキルを指す。シクロアルキルは、1〜4個の融合環を
含み得る。
【0039】 用語「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素
−炭素二重結合を有する直鎖、分枝鎖または環状炭化水素基を指す。好ましいア
ルケニル基には、エテニル、プロペニル、ブテニル及びシクロヘキセニルが含ま
れる。
【0040】 用語「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素
−炭素三重結合を有する直鎖、分枝鎖または環状炭化水素基を指す。好ましいア
ルキニル基には、エチニル、プロピニル及びブチニルが含まれる。
【0041】 アリールは、芳香環(例えば、フェニル、置換フェニル等)及び融合されてい
る環(例えば、ナフチル、フェナントレニル等)を指す。よって、アリール基は
、少なくとも6個の原子を含み、隣接する炭素原子または適当なヘテロ原子間に
交互(共鳴)二重結合を有する環を少なくとも1個含み、前記環は最高5つ存在
し、最高22個の原子を含む。好ましいアリール基は、フェニル、ナフチル及び
フェナントレニルである。アリール基も上記したように置換され得る。好ましい
置換アリールには、フェニル及びナフチルが含まれる。
【0042】 用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1個のヘテロ原子O、SまたはNを含
む、5〜6個の環原子を含む単環式芳香族炭化水素基または8〜10個の原子を
含む二環式芳香族基であり、炭素または窒素原子は結合点であり、1〜2個の別
の炭素原子は任意にO及びSから選択されるヘテロ原子により置換され、1〜3
個の別の炭素原子は任意に窒素ヘテロ原子により置換され、任意に本明細書に記
載されているように置換されている前記基を指す。ヘテロアリールの例は、ピロ
ール、ピリジン、オキサゾール、チアゾール及びオキサジンである。例えばチア
ジアゾールを形成するように、第1窒素原子及び酸素または硫黄原子と共に追加
の窒素原子が存在し得る。例を以下に示す。
【0043】
【化62】
【0044】 ヘテロアリリウムは、4級窒素原子を有し、よって陽電荷を有するヘテロアリ
ール基を指す。例を以下に示す。
【0045】
【化63】
【0046】 1個以上の追加窒素原子を含む環内の特定の特定窒素原子上に電荷が示されて
いるとき、電荷は生ずる電荷共鳴により環内の別の窒素原子上に存在し得ると理
解される。
【0047】
【化64】
【0048】 用語「ヘテロシクロアルキル」は、環内の炭素原子の1個がO、SまたはNか
ら選択されるヘテロ原子により置換されており、最高3個の別の炭素原子がヘテ
ロ原子により置換されていてもよい(非芳香族)シクロアルキル基を指す。
【0049】 用語「4級窒素」及び「陽電荷」は、テトラアルキルアンモニウム(例えば、
テトラメチルアンモニウム)中の陽電荷を有する窒素、ヘテロアリリウム(例え
ば、N−メチルピリジニウム)、生理学的pHでプロトン化されている塩基性窒
素等を含めた四価の陽電荷を有する窒素原子を指す。よって、カチオン基には、
陽電荷を有する窒素含有基及び生理学的pHでプロトン化されている塩基性窒素
が含まれる。
【0050】 用語「ヘテロ原子」は、独立して選択されるO、SまたはNを意味する。
【0051】 ハロゲン及び「ハロ」は、臭素、塩素、フッ素及びヨウ素を指す。
【0052】 アルコキシは、−C−Cアルキル−O−(ここで、アルキル基は任意に本
明細書に記載されているように置換されている)を指す。
【0053】 基が「置換されている」と言われているとき、特記しない限り、これは該基の
上に1〜4個の置換基を含むことを意味する。R、R、R及びRに関して
、アルキル基上で利用可能な置換基はRから選択される。上記した多くの基が
任意に最高4個のRで置換されている。R、R及びRに関して、これら
の基が置換アルキルを表すとき、該基上で利用可能な置換基はRから選択され
る。
【0054】 官能基が「保護されている」と言われているとき、これは保護されているサイ
トで望ましくない副反応を妨げるように該基が修飾された形態にあることを意味
する。本発明化合物のための好適な保護基は、当業界の技術レベルを考慮し、一
般的な教書、例えばGreene,T.W.ら,Protective Gro
ups in Organic Synthesis,Wiley,New Y
ork(1991)を参照して本出願から分かるであろう。適当な保護基の例は
本明細書に含まれている。
【0055】 本発明の幾つかのカルバペネム化合物の場合、Mは容易に除去され得るカルボ
キシル保護基であり及び/またはPはヒドロキシル保護基で保護されているヒド
ロキシルを表す。慣用の保護基は、本明細書に記載されている合成手順中にヒド
ロキシルまたはカルボキシル基を保護するようにブロックするために使用される
公知の基からなる。これらの慣用のブロック基は所望により分子の残りの部分の
開裂または他の分解を引き起こさない方法により容易に除去され得る。前記方法
には、化学及び酵素的加水分解、穏和な条件下での還元剤または酸化剤を用いる
処理、遷移金属触媒を用いる処理、及び求核剤及び接触水素化が含まれる。
【0056】 カルボキシル保護基の例には、アリル、ベンズヒドリル、2−ナフチルメチル
、ベンジル、シリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル(TBS))、フェナ
シル、p−メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−メトキシフェニル、p
−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル及びt−ブチルが含まれる。
【0057】 適当なヒドロキシル保護基の例には、トリエチルシリル(TES)、t−ブチ
ルジメチルシリル(TBS)、t−ブチルジフェニルシリル(DPTBS)、o
−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、ベ
ンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニ
ル、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル等が含まれる。
【0058】 本発明のカルバペネム化合物は、動物及びヒトにおいて細菌感染を治療するた
めにそのままで、医薬的許容され得る塩及びエステルの形態で使用される。用語
「医薬的に許容され得るエステル、塩または水和物」は、当業者に自明の本発明
化合物の塩、エステル及び水和物形態、すなわち実質的に非毒性であり、化合物
の薬物動態特性(例えば、味、吸収、分布、代謝及び排泄)に好ましい影響を与
え得るものを指す。本質的により実際的であり、選択する際にも重要である他の
要因は、原料のコスト、結晶化のし易さ、収率、安定性、溶解性、吸湿性及び生
じたバルク薬の流動性である。前記医薬組成物を活性成分と医薬的に許容され得
る担体と組合わせて製造することが好都合である。従って、本発明は、新規なカ
ルバペネム化合物を活性成分として用いる医薬組成物及び細菌感染の治療方法に
も関する。
【0059】 −COMがカルバペネム核の3位に結合している場合、これはカルボン酸基
(MはHを表す)、カルボキレートアニオン(Mは陰電荷を表す)、医薬的に許
容され得るエステル(Mはエステル形成基を表す)、または保護基で保護された
カルボン酸(Mはカルボキシル保護基を表す)を表す。上記した医薬的に許容さ
れ得る塩は、−COOM(ここで、Mは、対イオン、例えばナトリウムまたはカ
リウムのようなアルカリ金属カチオンによりバランスをとる陰電荷である)の形
態を取り得る。他の医薬的に許容され得る対イオンは、カルシウム、マンガン、
亜鉛、アンモニウムまたはアルキルアンモニウム(例えば、テトラメチルアンモ
ニウム、テトラブチルアンモニウム、コリン、トリエチルヒドロアンモニウム、
メグルミン、トリエタノールヒドロアンモニウム等)カチオンであり得る。
【0060】 上記した医薬的に許容され得る塩には、酸付加塩が含まれる。従って、式Iの
化合物は、無機酸もしくは有機酸から誘導される塩の形態で使用することができ
る。前記塩の中には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸、
安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウ
ノウ酸塩、、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグル
コン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、グルコヘプタン酸塩
、グリセロリン酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水
素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイ
ン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シ
ュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、
ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシア
ン酸塩、トシル酸塩及びウンデカン酸塩が含まれる。
【0061】 医薬的に許容され得るエステルは当業者に自明のものであり、その中にUSP 4,309,438に記載されているものが含まれる。前記した医薬的に許容
され得るエステルには生理学的条件下で加水分解されるもの、例えばピバロイル
オキシメチル、アセトキシメチル、フタリジル、インダニル、メトキシメチル、
及びUSP 4,479,947に記載されているエステルが含まれる。これら
のエステルは「生物不安定エステル」とも呼ばれる。
【0062】 生物不安定エステルは生物学的に加水分解され得、胃腸粘膜を介する良好な吸
収性、胃酸分解に対する耐性及び他の要因のために経口投与に好適であり得る。
生物不安定エステルには、Mがアルコキシアルキル、アルキルカルボニルオキシ
アルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、シクロアルコキシアルキル、
アルケニルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、ア
ルキルチオアルキル、シクロアルキルチオアルキル、アルケニルチオアルキル、
アリールチオアルキルまたはアルキルチオアリール基を表す化合物が含まれる。
これらの基のアルキルまたはアリール部分はアシルまたはハロ基で置換され得る
。アセトキシメチル、1−アセトキシエチル、1−アセトキシプロピル、ピバロ
イルオキシメチル、1−イソプロピルオキシカルボニルオキシエチル、1−シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル、フタリジル及び(2−オキソ−5−
メチル−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルであるMが生物不安定エステ
ル形成部分の例である。
【0063】 Lは、適当な電荷バランスを維持するために必要に応じて存在または不在と
することができる。存在する場合、Lは医薬的に許容され得る対イオンを表す
。無機もしくは有機酸から誘導される多くのアニオンが好適である。前記対イオ
ンの代表例は、アセテート、アジペート、アミノサリチレート、アンヒドロメチ
レンサイトレート、アスコルベート、アスパルテート、ベンゾエート、ベンゼン
スルホネート、ブロミド、サイトレート、カンフォレート、カンファースルホネ
ート、クロリド、エストレート、エタンスルホネート、フマレート、グルコヘプ
タノエート、グルコネート、グルタメート、ラクトビオネート、マレート、マレ
エート、マンデレート、メタンスルホネート、パントテネート、ペクチネート、
ホスフェート/ビホスフェート、ポリガラクトウロネート、プロピオネート、サ
リチレート、ステアレート、スクシネート、スルフェート、タータレート及びト
シレートである。他の好適なアニオン種は当業者に自明である。
【0064】 また、Lがマロネート、タータレートまたはエチレンジアミンテトラアセテ
ート(EDTA)のような2個以上の陰電荷を有する種を表す場合、全電荷バラ
ンス及び中性を維持するために適当数のカルバペネム分子も一緒に存在し得る。
【0065】
【化65】
【0066】 重要な式Iaの化合物の亜群は、COMがカルボキシレートアニオンである
化合物である。従って、この場合のMは、陽電荷を有するR基中のような陽電荷
を有する基でバランスをとる陰電荷を表す。また、陽電荷Rを有する基が1個以
上の陽電荷を含む場合には、カルボキシレートアニオンと共に陰電荷対イオンが
存在し、それにより全電荷中性を有する。
【0067】 重要な式Iaの化合物の別の亜群は、1個のRが陽電荷部分を含む基を表し、
残りのR基が水素、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC 1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択される化合物である。この亜群の中
で、式Ia(式中、1個のRは陽電荷部分を含む基を表し、残りのR基は水素で
ある)を有する化合物が特に重要である。
【0068】 1個以上のR基中に含まれる陽電荷部分に関して、1〜3個の陽電荷が存在す
ることが好ましく、カルボキシレートアニオン及び陰電荷を有する対イオンによ
りバランスをとる2個の陽電荷が存在することが最も好ましい。
【0069】 重要な化合物の別の亜群は、式Ia(式中、1個のR基は1〜4個のR基で
置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であり、ここで1個のR 基は−RまたはQを表す)で表される化合物である。よって、陽電荷部分−R またはQはアルキル基に結合している。
【0070】 重要な化合物の別の群は、式Ia(式中、Qは
【0071】
【化66】 からなる群から選択される) で表される。
【0072】 より具体的には、重要な化合物の群は、式I(式中、Qは
【0073】
【化67】 を表す)で表される。
【0074】 この化合物の亜群の中で、L、a及びbは前記と同義であり、Rは前記と
同義であり、水素、及び任意に1〜2個のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中または末端に存在するC1−8直鎖もしくは
分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4
個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR、SO、NR 、N(R、−C(O)−R、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)NR、NRC(O)R 、NRC(O)NR、フェニルまたはヘテロアリール基で置換されて
おり、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1〜4個のR基または1〜
2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−3直鎖もしく
は分枝鎖アルキル基で置換されている。
【0075】 重要な化合物の別の群は、式I(式中、Qは−N(式中、R 、R及びRは前記と同義である)を表す)で表される。
【0076】 重要な化合物の別の群は、式I(式中、1個のR基が存在し、
【0077】
【化68】 から選択される)で表される。
【0078】 この亜群の中で、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖ア
ルキルを表し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と
同義であり、Rは水素を表す。
【0079】 特に重要な式Iの化合物の好ましい亜群は、式I[式中、 Zはaを表し;
【0080】 COMはカルボキシレートアニオンを表し;
【0081】 ナフトスルタム骨格に結合している1個のR基は少なくとも1個の陽電荷部分
を含み、残りのR基は水素、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択され;
【0082】 Rは前記と同義であり;
【0083】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し;
【0084】 Qは
【0085】
【化69】
【0086】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基
は任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0087】 R
【0088】
【化70】
【0089】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される化合物である。
【0090】 この亜群の中で、他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0091】 別のより好ましい化合物の亜群は、式Ib:
【0092】
【化71】
【0093】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し;
【0094】 1個のR基は陽電荷部分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水
素、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖もし
くは分枝鎖アルキルから選択され;
【0095】 Rは前記と同義であり;
【0096】 Qは
【0097】
【化72】
【0098】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0099】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0100】 Rは前記と同義であり;
【0101】 R
【0102】
【化73】
【0103】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。この亜群の中で、
他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0104】 別のより好ましい化合物の亜群は、式Ic:
【0105】
【化74】
【0106】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し;
【0107】 1個のR基は陽電荷分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水素
、ハロ、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖
もしくは分枝鎖アルキルから選択され;
【0108】 Rは前記と同義であり;
【0109】 Qは
【0110】
【化75】
【0111】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0112】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0113】 Rは前記と同義であり;
【0114】 R
【0115】
【化76】
【0116】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。この亜群の中で、
他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0117】 別のより好ましい化合物の亜群は、式Id:
【0118】
【化77】
【0119】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し;
【0120】 1個のR基は陽電荷部分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水
素、ハロ、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6
鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択され;
【0121】 Rは前記と同義であり;
【0122】 Qは
【0123】
【化78】
【0124】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0125】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0126】 Rは前記と同義であり;
【0127】 R
【0128】
【化79】
【0129】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。この亜群の中で、
他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0130】 より好ましくは、本発明は、式Ia(式中、4位のR基は陽電荷部分を表し、
3及び5位のR基は水素を表す)で表される化合物に関する。
【0131】 特に、前記化合物は、式Ie:
【0132】
【化80】
【0133】 [式中、 Rは−R、Q、及び1個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖
アルキルからなる群から選択される陽電荷部分を含み;
【0134】 Rは独立して、−RまたはQであり;
【0135】 Qは
【0136】
【化81】
【0137】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0138】 R
【0139】
【化82】
【0140】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表され得る化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。
【0141】 同様に、前記化合物は、式If:
【0142】
【化83】
【0143】 [式中、 Rは−R、Q、及び1個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖
アルキルからなる群から選択される陽電荷部分を含み;
【0144】 Rは独立して、−RまたはQであり;
【0145】 Qは
【0146】
【化84】
【0147】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0148】 R
【0149】
【化85】
【0150】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表され得る化合物またはその医薬的に許容され得る塩である。
【0151】 更に好ましい亜群の本発明化合物は、式Ie(式中、Rは
【0152】
【化86】 を表し、R、a、b及びLは前記と同義である)で表される。
【0153】 別のより好ましい亜群の本発明化合物は、式Ig:
【0154】
【化87】
【0155】 (式中、Rは
【0156】
【化88】 を表し、R、a、b及びLは前記と同義である) で表される。
【0157】 別のより好ましい亜群の本発明化合物は、式Ih:
【0158】
【化89】
【0159】 [式中、 XはCH、CHR、C=CHR、O、S、SO、SO、CO、CO、O
COまたはNRを表し、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは前記と同義であり;
【0160】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0161】 Qは
【0162】
【化90】
【0163】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0164】 R
【0165】
【化91】
【0166】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される。
【0167】 この亜群の中で、他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0168】 別のより好ましい亜群の本発明化合物は、式Ii:
【0169】
【化92】
【0170】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは前記と同義であり;
【0171】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0172】 Qは
【0173】
【化93】
【0174】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0175】 R
【0176】
【化94】
【0177】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される。
【0178】 この亜群の中で、他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0179】 別のより好ましい亜群の本発明化合物は、式Ij:
【0180】
【化95】
【0181】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは前記と同義であり;
【0182】 Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し;
【0183】 Qは
【0184】
【化96】
【0185】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中に存
在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、前記鎖は
未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR、SOR 、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O
)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)N
、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニルまたはヘ
テロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリール基は任意に1
〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され;
【0186】 R
【0187】
【化97】
【0188】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
、Rは水素を表す) から選択される] で表される。
【0189】 この亜群の中で、他の全ての変数は式Iに関して定義した通りである。
【0190】 本発明化合物の代表例を以下に示す。本発明は、適当な場合には適切なpH(
例えば、pH7)でプロトン化されているプロトン化アミンも包含されると意図
される。
【0191】
【化98】
【0192】
【化99】
【0193】
【化100】
【0194】
【化101】
【0195】
【化102】
【0196】
【化103】
【0197】
【化104】
【0198】
【化105】
【0199】
【化106】
【0200】
【化107】
【0201】
【化108】
【0202】
【化109】
【0203】
【化110】 上記式中、Qは表に定義した通りであり、Lは医薬的に許容され得る対イオ
ンを表す。
【0204】
【化111】
【0205】
【化112】
【0206】
【化113】
【0207】
【化114】
【0208】
【化115】
【0209】 Lは、陽電荷を有する対イオン(例えば、Na、K)または適当なモル
量の2価カチオン(例えば、Ca2+)を表す。
【0210】 本発明化合物は、下記する一般的スキームで例示する2つの基本的方法により
製造される。
【0211】
【化116】
【0212】
【化117】
【0213】 スキーム1に関連する用語において、三環式シントンはEPO 507,31
3に記載されているようにして製造される。EPO 507,313では、Pが
Fまたは適当に保護されたヒドロキシル基(例えば、アリルオキシカルボニル、
t−ブチルジメチルシリル(TBS)、t−ブチルジフェニルシリル(DPTB
S)等)であるアセトキシアゼチジノンを、置換を実施するためのBarret
tら(A.G.M.Barrettら,J.Org.Chem.,49,167
9(1984))の条件を用いてトリメチルシリル(TMS)またはt−ブチル
ジメチルシリル等のような適当に保護した2−ヒドロキシシクロヘキサノン誘導
体と反応させて、所望のβ−異性体を分離することができるアゼチジノン混合物
を得ている。オキサルアミド中間体への変換は、ジクロロメタン溶液中クロロア
リルオキサレート等及びトリエチルアミンを用いて−78〜0℃で実施され、前
記中間体はトルエン、p−キシレンまたはメシチレン等の中、120〜160℃
で過剰のトリエチルホスファイトまたはジエチルメチルホスホナイトを用いるト
リ置換ホスホラン中間体のin situ形成と同時に生ずる同一温度で長時間
加熱による分子内環化によりトリネムシントンに変換される。TMSまたはTB
S変換基をテトラヒドロフラン(THF)溶媒中酢酸及び二フッ化アンモニウム
またはフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)を用いて0〜50℃で脱シ
リル化すると、所望のアルコールが得られる。MRS活性側鎖を導入する前に、
無水ギ酸等と共にミツノブ反応パートナー等を用いてヒドロキシル基の立体配置
を逆転させ、出発アルコールと反対の立体配置を有するギ酸エステル等を製造す
る。前記エステル等を加水分解すると、最終的に本発明のトリネムを保護形態で
得るためにMRS薬作用発生団を容易に導入するための反対の立体配置のアルコ
ールが得られる。ミツノブ反応(参考のために、Hughes,D.L.,Pa
quette.L.編Organic Reactions,第42巻、Joh
n Wiley & Sons,USA(1992)発行参照)により、アゾジ
カルボキシレート(例えば、ジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD)、ジ
イソプロピルジアゾジカルボキシレート(DIAD)及びテトラメチルジアゾジ
カルボキサミド(TMAD)等)のようなミツノブ反応試薬及び三置換ホスフィン
(例えば、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン等)を含む試
薬と組合せると、求核(NUC:)側鎖(ナフトスルタム、フェノール及びメル
カプトベンゾチアゾール)は適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF
)、エーテル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ベンゼン、
ジメチルスルホキシド(DMSO)等)中、約−20〜35℃の温度で約5〜9
0分間で、トリネム核に容易に導入され得る。次いで、生じたトリネムの保護基
を上のPの定義に従って除去する。典型的には、Pがヒドロキシル基に対するシ
リルベースの保護基である場合には、脱保護は、まずTHF中のTBAF/HO
Acまたは水性トリフル酸を用いて脱シリル化し、次いでJeffrey及びM
cCombie(JOC,47,587(1982))のパラジウム(0)触媒
方法を用いて脱アリル化することにより逐次実施される。また、ヒドロキシル保
護基がアリルカルボニルの場合には、脱保護は後者の方法により同時に実施され
る。
【0214】 或いは、スキーム2に示すように、援用により本明細書に含まれるとするEP
416,953に記載されているシクロヘキセン−エポキシ−アゼチジノンを
、EP 416,953に記載されているように塩基の存在下で本発明の上に定
義した求核試薬(NUC:)と反応させる。生じたアルコールをSwern酸化
等によりケトンに酸化し、所要によりアゼチジノン保護基を除去後、生じたアゼ
チジノンをスキーム1に概説した方法と同様にして処理する。すなわち、オキサ
ラミド及びイリド形成後、環化すると、容易に脱保護される完全合成トリネムが
得られる。
【0215】 多くの場合、上記したミツノブ反応における求核パートナーは官能化置換基を
有しており、この置換基により上に定義したヘテロ環Qが導入され、よって一般
的合成プランにおいて追加の化学ステップが必要となる。これらのステップをス
キーム3に示す。完全にトリネムが合成されたら、特定の側鎖からの置換基テタ
ーは通常シリル保護されたヒドロキシル基を有しており、この基は第1ステップ
にてその後上記した通常の方法で脱保護される。次いで、ヒドロキシル基は、ト
リフレート、メシレート、トシレート、ヨージド、クロリド、ブロミド等の適当
な離脱基に変換され、次いで生じた離脱基を求核剤として作用することができる
窒素含有化合物Q、例えばN−メチルイミダゾール、N−(2−ヒドロキシエチ
ル)−イミダゾール、N−メチル−ジアザビシクロオクタン、1−(カルバモイ
ルメチル)−4−アザ−1−アゾニアビシクロ−[2.2.2]−オクタン、1
−(3−ヒドロキシプロパ−1−イル)−4−アザ−1−アゾニアビシクロ−[
2.2.2]−オクタン、ピリジン、モルホリン等を用いて置換する。或いは、
場合により、電荷を有する置換基をトリネムに付加する前に側鎖に導入したり、
最終脱保護後に導入してもよい。しかしながら、脱保護前にヒドロキシル基を修
飾して電荷を有する置換基を導入することが非常に好ましい。
【0216】
【化118】
【0217】 ヒドロキシル基の適当な離脱基への変換は、ヒドロキシル置換化合物を適当な
溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エーテル、ベンゼン等)
中、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン等)の存在下で活性化試薬(例えば、無水トリフルオロメタンス
ルホン酸、無水メタンスルホン酸、無水トルエンスルホン酸、塩化メタンスルホ
ニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化トルエンスルホニル等)を用いて約−10
0〜0℃の温度で約5〜120分間処理することにより実施される。1〜3モル
当量の化合物Qを用いて約−78〜50℃の温度で約15〜120分間処理する
【0218】 こうして得られた中間体は離脱基を含み、この離脱基は、約−10〜50℃で
適当な溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)中に中間体を含む溶液
を過剰のヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムを用いて約0.25〜24時間
処理することにより別の離脱基のヨージドに変換され得る。
【0219】 多くの場合、ヨージドは、更に精製することなく使用することができる十分に
純粋な形態で得られる。取扱いを容易にするために、ヨージドが結晶性でない場
合には、ヨージドをベンゼンから凍結乾燥して、非晶質の取扱いやすい固体を得
ることができる。
【0220】 活性化ヒドロキシル基またはヨージドは、溶媒(例えば、アセトニトリル、ジ
クロロメタン、DMF、DMSO等)中約−78〜50℃で、1〜3モル当量の
化合物Qと約15〜120分間反応させることにより置換される。
【0221】 幾つかの場合には、ある溶媒中で活性化中間体を形成し、この活性化中間体を
単離し、別の溶媒中で置換反応を実施することが望ましい。また、中間体を単離
せずに置換を実施してもよく、Qを塩基としても使用する場合には同時に活性化
中間体が形成される場合もある。
【0222】 置換反応をヨージドを用いて実施するのが最良の場合には、ヨージド溶液を適
当な当量(0.9〜1.05モル当量)の化合物Qと組合せる。次いで、非求核
酸の銀塩(例えば、銀トリフルオロメタンスルホネート、銀テトラフルオロボレ
ート等)を添加する。反応は銀塩の非存在下でも進行するが、銀塩を存在させる
と反応はより迅速に進行する。更に、銀塩は置換されたヨージドの反応混合物か
らの除去を助け、これにより後続ステップの効率が改善され得る。次いで、生じ
た混合物を当業者に公知の後処理方法にかけて粗な生成物を得、この粗な生成物
は所要により再結晶またはクロマトグラフィーにより精製される。
【0223】 陽電荷を側鎖に導入するための代替方法は、適当なアルキル化剤AR(例えば
、ヨウ化メチル、臭化メチル、トリクロロアセトイミド酸ベンジル、トリフルオ
ロメタンスルホン酸メチル、テトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウム等)
との反応により四級化され得る窒素原子を含む側鎖(すなわち、Rsc基)に適
用され得る。側鎖中の窒素原子の四級化は、化合物の溶液を僅かに過剰量(1.
05〜1.2モル当量)のアルキル化剤で処理することにより実施される。
【0224】 目的化合物の合成は、最終前の中間体中に存在する保護基を当業者に公知の標
準技術を用いて除去することにより終了する。次いで、脱保護した最終生成物を
、必要によりイオン交換クロマトグラフィー、逆相シリカゲルを用いるHPLC
、逆相ポリスチレンゲルを用いるMPLC等、または再結晶化のような標準技術
を用いて精製する。
【0225】 最終生成物の構造は、NMR、IR、MS及びUVのような標準技術を用いて
同定され得る。取扱いを容易にするために、最終生成物が結晶性でない場合には
、水から凍結乾燥して、非晶質で取扱いやすい固体を得ることができる。
【0226】 本発明化合物の合成の際に使用されるナフトスルタム、2−メルカプト−ベン
ゾチアゾール及びフェノール側鎖の幾つかは化学文献に記載されている。特に、
2−メルカプト−ベンゾチアゾールは、援用により本明細書に含まれるとする1
996年5月5日に付与されたUS 5,496,816に詳しく記載されてい
る。また、容易に所要の側鎖タイプに変換され得る前駆体化合物も文献に記載さ
れている。所要のシントンが文献から公知でない場合には、新しく開発した合成
方法により合成する必要がある。当業者は、所要の化合物を製造するために類似
のシントンを合成するための公知方法を過度の実験をすることなく簡単に採用す
ることができる。前記した合成の多くの実施例が本明細書に記載されている(下
記参照)。
【0227】 本発明の化合物は、各種グラム陽性菌及びより少ない程度でグラム陰性菌に対
して活性な有用な抗菌剤であり、従ってヒト及び動物薬において使用される。
【0228】 本発明の多くの化合物は、MRSA/MRCNSに対して生物学的に活性であ
る。インビトロの抗菌活性から、化合物を感受性細菌で感染されている哺乳動物
に投与したときのインビボ活性が予測される。
【0229】 一般的な感受性テストを用いて、本発明化合物はMRSAに対して活性である
ことが分かる。
【0230】 本発明化合物は、該化合物を医薬的に許容され得る担体と組合せることにより
医薬組成物に処方され得る。前記担体の例を以下に示す。
【0231】 本発明化合物は、粉末または結晶形態、溶液または懸濁液の形態で使用され得
る。前記化合物は、各種方法により、特に局所、経口または(静脈内または筋肉
内)注射による非経口により投与され得る。
【0232】 好ましい送達(デリバリー)経路である注射用組成物は、アンプルの単位投与
形態で、またはマルチドーズ容器で製造され得る。注射用組成物は、油性または
水性ビヒクル中の懸濁液、溶液または乳濁液のような形態を取り得、各種の製剤
化物質を含み得る。或いは、活性成分は、投与時に滅菌水のような適当なビヒク
ルを用いて再構成される(凍結乾燥または非凍結乾燥)粉末の形態であってもよ
い。注射用組成物の場合、担体は通常滅菌水、食塩水または別の注射用液体(例
えば、筋肉注射用ラッカセイ油)からなる。各種緩衝剤、保存剤等を配合するこ
とができる。
【0233】 局所用組成物は、軟膏剤、クリーム剤またはローション剤を形成するための疎
水性または親水性基剤のような担体中、塗布剤を形成するための水性、油性また
はアルコール性液体中、または散剤を形成するための乾燥賦形剤中で処方され得
る。
【0234】 経口用組成物は、錠剤、カプセル剤、経口懸濁剤及び経口液剤のような形態を
取り得る。前記経口用組成物は、慣用の製剤化成分のような担体を使用し得、持
効性及び即放出形態が含まれ得る。
【0235】 投与量は、治療対象者の状態及び体型、投与経路及び頻度、選択した特定化合
物に対する病原菌の感受性、感染の毒力及び他の要因に大きく依存する。しかし
ながら、抗菌業界で周知の治療原則に従う医者の自由裁量の余地も残されている
。感染の種類及び治療対象者の独自性とは別にして、正確な投与計画に影響を及
ぼす他の要因は化合物の分子量である。
【0236】 ヒトに投与するための液体または固体の単位剤型あたりの組成物は約0.01
〜約99%、好ましくは約10〜60%の活性物質を含み得る。前記組成物は、
通常約15mg〜約2.5gの活性成分を含む。しかしながら、一般的に、約2
50〜1000mgの範囲の投与量を使用することが好ましい。非経口投与する
場合、単位剤型は通常、滅菌水溶液中に純粋化合物を含み得、または中性pH及
び等張性に調整され得る液剤として使用される可溶性粉末の形態を取り得る。
【0237】 本発明は細菌感染の治療を要する哺乳動物における細菌感染の治療方法をも包
含し、その方法は前記哺乳動物に対して該感染を治療するのに有効な量の式Iの
化合物を投与することを含む。
【0238】 式Iの抗菌性化合物を投与するための好ましい方法には、経口及び非経口、例
えばi.v.注入、i.v.ボーラス注射及びi.m.注射が含まれる。
【0239】 成人の場合、体重1kgあたり約5〜50mgの式Iの抗菌性化合物を1日1
〜4回投与することが好ましい。抗菌性化合物の好ましい投与量は250〜10
00mgであり、1日1〜4回投与する。より具体的には、軽い感染の場合、約
250mgを1日2〜3回投与することが推奨される。感受性の高いグラム陽性
菌に中程度に感染している場合には、約500mgを1日3〜4回投与すること
が推奨される。抗生物質に対する感受性が上限の微生物にひどく、命を脅かすほ
ど感染している場合には、約1000〜2000mgを1日3〜4回投与するこ
とが推奨され得る。
【0240】 小児の場合、体重1kgあたり約5〜25mgを1日2〜4回投与することが
好ましい。10mg/kgの用量が通常推奨される。
【0241】 式Iの化合物は、カルバペネムとして公知の広範なクラスに属する。多くのカ
ルバペネムは、デヒドロペプチダーゼ(DHP)として公知の腎酵素による攻撃
を受けやすい。この攻撃、すなわち分解を受けると、カルバペネム抗菌剤の効力
が低下する恐れがある。本発明の化合物の多くは前記した攻撃を受けにくく、従
ってDHP阻害剤を使用する必要がない。しかしながら、本発明においてDHP
阻害剤の使用は任意であり、使用してもよい。DHP阻害剤及びそのカルバペネ
ムとの併用は、例えば1979年7月24日出願の欧州特許出願第791026
16.4号明細書(特許番号0 007 614)及び1982年8月9日出願
の欧州特許出願第82107174.3号明細書(公開番号0 072 014
)に記載されている。
【0242】 適当なDHP阻害が所望または所要される場合には、本発明の化合物を上記し
た特許明細書または特許出願公開明細書に記載されている適当なDHP阻害剤と
共に使用され得る。上記した欧州特許出願には、本発明のカルバペネムのDHP
感受性を測定するための方法が記載されており、適当な阻害剤、配合組成物及び
治療方法も開示されている。配合組成物中の式Iの化合物:DHP阻害剤の好ま
しい重量比は約1:1である。
【0243】 好ましいDHP阻害剤は、7−(L−2−アミノ−2−カルボキシエチルチオ
)−2−(2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド)−2−ヘプテン酸
またはその有用な塩である。
【0244】 本発明を下記する非限定的実施例を参照して更に説明する。
【0245】 製造例1 5−(トリメチルシリルオキシメチル)−1,8−ナフトスルタムの合成
【0246】
【化119】
【0247】 ステップ1:5−ブロモ−1,8−ナフトスルタム 酢酸(20ml)中に1,8−ナフトスルタム(5g,24.4mmol)を
含む懸濁液を、酢酸(20ml)中にヨウ素(6.5g,25.6mmol)及
び臭素(1.3ml,25.2mmol)を含む暗色溶液を用いて10分間に亘
り処理した。前記懸濁液を更に95分間撹拌した後、60℃油浴中に30分間置
いた。室温に冷却後、混合物を1%NaHSO水溶液(300ml)に添加し
た。暗色沈殿を濾過し、窒素流下で一晩乾燥した。生じた固体(6g)を酢酸エ
チルに溶解した後、シリカゲル(約6g)を添加し、混合物を真空下で蒸発させ
た。シリカに吸収させた混合物を4.5×30cmシリカカラム(シリカゲル6
0)に充填し、5%酢酸エチル/ジクロロメタンで溶離させて、複数の25ml
フラクションを集めた。フラクション24〜60を合わせ、蒸発すると、緑色固
体が生じた。この固体をトルエンから再結晶させて、標記化合物を淡緑色固体と
して得た(3.8g)。
【0248】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:6.82(d,ArH)、6
.83(br.s,NH)、7.80(d,ArH)、7.93(t,ArH)
、8.05(d,ArH)及び8.38(d,ArH)。
【0249】 ステップ2:5−(ヒドロキシメチル)−1,8−ナフトスルタム 窒素下、無水テトラヒドロフラン(10ml)中に5−ブロモ−1,8−ナフ
トスルタム(0.5g,1.76mmol)を含む溶液を、3首フラスコ中のド
ライアイス/アセトン浴において冷却した。N−ブチルリチウム(1.6Mヘキ
サン溶液2.75ml,4.4mmol)を2分間を要して添加し、懸濁液を更
に7分間撹拌した。フラスコに取付けた乾燥チューブのバルブに入れたパラホル
ムアルデヒド(0.317g,10.6mmol)を、窒素ガス流をゆっくり固
体に吹込みながら加熱ガンを用いて加熱した。生じたホルムアルデヒドをフラス
コに入れ、キャリアガスをFirestoneバルブに接続したラインを介して
13分間を要して排気した。更に5分後、混合物を浴から取り出し、10分間撹
拌した。水性塩酸(2N溶液3ml)を添加し、透明懸濁液を更に10分間撹拌
した。混合物を酢酸エチル(50ml)及び水(50ml)に分配した。酢酸エ
チル層を飽和塩化ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上
で乾燥し、濾過し、蒸発させた。固体残渣(0.5g)を5%メタノール/ジク
ロロメタンに溶解し、24×4.5cmシリカゲルカラム(シリカゲル60充填
、溶離液:5%メタノール/ジクロロメタン)にかけて、複数の8mlフラクシ
ョンを集めた。フラクション12〜42を合わせ、蒸発させて、標記化合物を白
色固体として得た(0.185g)。
【0250】 H NMR(DMSO−d,500MHz)δ:4.85(d,CH
H)、5.22(t,CH OH)、6.82(d,ArH)、7.52(d,
ArH)、7.83(t,ArH)、8.13(d,ArH)及び8.38(d
,ArH)。
【0251】 ステップ3:5−(トリメチルシリルオキシメチル)−1,8−ナフトスルタ テトラヒドロフラン(1ml)中に5−(ヒドロキシメチル)−1,8−ナフ
トスルタム(0.185g,0.79mmol)を含む溶液をN,O−ビス(ト
リメチルシリル)アセトアミド(BSA)(0.49ml,1.98mmol)
を用いて処理した。混合物を室温で1時間撹拌後、蒸発させた。残留する油をジ
クロロメタン(1ml)に溶解し、ジクロロメタン(50ml)を溶離液として
シリカゲル60(2.5g)を介して濾過した。溶媒を真空下で蒸発させ、残渣
をベンゼン(3ml)から凍結乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(0
.20g)。
【0252】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:0.19(s,SiMe
5.07(s,CH)、6.83(d,ArH)、6.87(br.s,NH
)、7.50(d,ArH)、7.78(t,ArH)、7.95(d,ArH
)及び8.26(d,ArH)。
【0253】 製造例2 5−(2−(トリメチルシリルオキシ)−エチル)−1,8−ナフトスルタムの 合成
【0254】
【化120】
【0255】 ステップ1:5−(2−(ヒドロキシ)−エチル)−1,8−ナフトスルタム 窒素下、無水テトラヒドロフラン(10ml)中に5−ブロモ−1,8−ナフ
トスルタム(0.6g,2.11mmol)を含む溶液をドライアイス/アセト
ン浴において冷却した。N−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液3.3ml
,5.28mmol)を7分間を要して添加し、懸濁液を更に8分間撹拌した。
過剰量のエチレンオキシドを混合物中に5分間を要してゆっくり通した。次いで
、三フッ化ホウ素エーテレート(0.26ml,2.11mmol)を5分間を
要して添加した。更に20分後、酢酸(0.35ml,6mmol)を添加して
反応を停止した。混合物を酢酸エチル(100ml)及び水(100ml)に分
配した。酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留油(0.7g)を5%メタノ
ール/ジクロロメタンに溶解し、24×2.75cmシリカゲルカラム(シリカ
ゲル60充填、溶離液:5%メタノール/ジクロロメタン)にかけて、複数の8
mlフラクションを集めた。フラクション26〜39を合わせ、蒸発させて、標
記化合物を油状物として得た(0.28g)。
【0256】 H NMR(DMSO−d,500MHz)δ:3.22(t,CH
r)、3.87(t,CH OH)、6.79(d,ArH)、7.35(d,
ArH)、7.74(t,ArH)、7.91(d,ArH)及び8.21(d
,ArH)。
【0257】 ステップ2:5−(2−(トリメチルシリルオキシ)−エチル)−1,8−ナ フトスルタム テトラヒドロフラン(1ml)中に5−(2−(ヒドロキシ)−エチル)−1
,8−ナフトスルタム(0.09g,0.36mmol)を含む溶液をN,O−
ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(0.223ml,0.90mmol)
を用いて処理した。混合物を室温で20分間撹拌し、蒸発させた。残留する油を
ジクロロメタン(3ml)に溶解し、ジクロロメタン(50ml)を溶離液とし
てシリカゲル60(2.7g)を介して濾過した。溶媒を真空下で蒸発させ、残
渣をベンゼン(3ml)から凍結乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(
0.08g)。
【0258】 製造例3 4−(2−(トリメチルシリルオキシ)−エチル)−1,8−ナフトスルタムの 合成
【0259】
【化121】
【0260】 ステップ1:1−(メトキシカルボニルメチル)−4−ナフタレンスルホン酸 カリウム 四塩化炭素(1ml)中に1−ナフタレン酢酸メチル(1ml,5.77mm
ol)を含む溶液を窒素下、氷浴で冷却した。クロロスルホン酸(0.38ml
,5.7mmol)を8分間をかけて滴下した。更に30分後、粘性混合物を氷
浴から取り出し、室温で17時間撹拌すると白色固体が生じた。この固体をジク
ロロメタン(5ml)及び水(5ml)に分配した。solka−flocを介
して濾過後、ジクロロメタン層を水(2×5ml)で抽出し、合わせた水性抽出
物を炭酸カリウムを用いて塩基性とすると沈殿が生じた。懸濁液を約5mlに濃
縮し、氷浴において冷却した。次いで、懸濁液を濾過し、集めた固体を冷水(2
ml)で洗浄した。固体を窒素流下で乾燥して、標記化合物を白色固体として得
た(0.84g)。
【0261】 H NMR(DMSO−d,500MHz)δ:3.73(s,OMe)
、4.27(s,CHAr)、7.53(d,ArH)、7.71(t,Ar
H)、7.76(t,ArH)、8.06(d,ArH)、8.10(d,Ar
H)及び8.73(d,ArH)。
【0262】 ステップ2:1−(メトキシカルボニルメチル)−5−ニトロ−4−ナフタレ ンスルホン酸 1−(メトキシカルボニルメチル)−4−ナフタレンスルホン酸カリウム(1
0g,31.4mmol)を90%硝酸中に30分間かけて滴下し、メタノール
/氷浴において約−15℃に冷却した。2時間後、浴温が−10℃に達したら、
ジエチルエーテル(200ml)を混合物に添加した。沈殿した固体を濾過し、
エーテル(100ml)及びイソプロパノール(20ml)で洗浄し、窒素流下
で乾燥して、標記化合物を5−及び8−ニトロ異性体の約70:30混合物とし
て得た(約12g)。
【0263】 H NMR(DO,500MHz)δ:3.69(s,OMe)、4.3
0(s,CHAr)、7.67(t,ArH)、7.71(d,ArH)、8
.18(d,ArH)、8.29(d,ArH)及び8.33(d,ArH)。
【0264】 ステップ3:1−(メトキシカルボニルメチル)−5−アミノ−4−ナフタレ ンスルホン酸ナトリウム 1−(メトキシカルボニルメチル)−5−ニトロ−4−ナフタレンスルホン酸
(2g,6.15mmol)を、0.5mlの濃硫酸を含有する水(20ml)
に溶解し、水(100ml)中に鉄(4g,71.6mmol)を含む還流懸濁
液に5分間を要して添加した。1時間還流後、暗色混合物を室温に冷却し、炭酸
ナトリウムを用いて塩基性とし、約30mlに濃縮した。残留混合物をCG−1
61アンバークロム樹脂カラム(2.5×30cm)に入れた。カラムを水(2
00ml)、10% MeCN/HO(200ml)及び25% MeCN/
O(400ml)で洗浄して、複数の25mlフラクションを集めた。フラ
クション21〜28を合わせ、蒸発させて、標記化合物を暗色固体として得た(
0.675g)。
【0265】 H NMR(DO,500MHz)δ:3.64(s,OMe)、4.1
8(s,CHAr)、7.04(d,ArH)、7.38(d,ArH)、7
.41(d,ArH)、7.45(t,ArH)及び8.22(d,ArH)。
【0266】 ステップ4:4−(メトキシカルボニルメチル)−1,8−ナフトスルタム 1−(メトキシカルボニルメチル)−5−アミノ−4−ナフタレンスルホン酸
ナトリウム(0.675g,2.13mmol)をオキシ塩化リン(10g,6
5.2mmol)に懸濁し、1時間還流すると希薄な懸濁液が生じた。混合物を
室温に冷却し、酢酸エチル(100ml)及び水(100ml)に分配した。水
層を酢酸エチル(50ml)で抽出し、合わせた酢酸エチル層を飽和塩化ナトリ
ウム水溶液(100ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で洗浄し、濾過し、蒸
発させて、標記化合物を固体として得た(0.55g)。
【0267】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:3.72(s,OMe)、4
.15(s,CHAr)、6.86(brs,NH)、6.97(d,ArH
)、7.60(t,ArH)、7.67(d,ArH)、7.71(d,ArH
)及び7.95(d,ArH)。
【0268】 ステップ5:4−(2−(ヒドロキシ)−エチル)−1,8−ナフトスルタム テトラヒドロフラン(2ml)中に4−(メトキシカルボニルメチル)−1,
8−ナフトスルタム(0.2g,0.72mmol)を含む溶液を窒素下、氷浴
において冷却した。水素化アルミニウムリチウム(1.0MのTHF溶液1.4
4ml,1.44mmol)を1分間を要して添加すると淡黄色懸濁液が生じた
。30分後、水を注意深く添加し、混合物を酢酸エチル(30ml)及び1N塩
酸(10ml)に分配した。水性層を酢酸エチル(50ml)で抽出し、合わせ
た酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留油(0.16g)を分取薄層クロ
マトグラフィー(2×100ミクロンシリカゲルプレート、展開/溶離液:5%
MeOH/CHCl)により精製して、標記化合物を固体として得た(0
.127g)。
【0269】 H NMR(CDCl 0.14ml及びCDOD 0.01ml,5
00MHz)δ:3.33(t,CHAr)、3.91(t,CH OH)、
6.84(d,ArH)、7.49(dd,ArH)、7.59(d,ArH)
、7.59(d,ArH)及び7.83(d,ArH)。
【0270】 ステップ6:4−(2−(トリメチルシリルオキシ)−エチル)−1,8−ナ フトスルタム N,O−ビストリメチルシリルアセトアミド(0.31ml,1.25mmo
l)を、テトラヒドロフラン(1ml)中に4−(2−(ヒドロキシ)−エチル
)−1,8−ナフトスラム(0.125g,0.50mmol)を含む溶液に添
加した。1時間後、混合物を蒸発させ、残渣をジクロロメタン(2ml)に溶解
し、シリカゲル(2.5g)を介して濾過した。シリカゲルをジクロロメタン(
50ml)で溶離し、溶媒を蒸発させ、残渣をベンゼン(3ml)から凍結乾燥
して、標記化合物を油状物として得た(0.16g,定量)。
【0271】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:0.035(s,TMS)、
3.37(t,CHAr)、3.94(t,CH O(TMS))、6.95
(d,ArH)、7.56(dd,ArH)、6.94(d,ArH)、7.7
1(d,ArH)及び7.92(d,ArH)。
【0272】 製造例4 4−(トリメチルシリルオキシメチル)−1,8−ナフトスルタムの合成
【0273】
【化122】
【0274】 ステップ1:1−ブロモ−4−ナフタレンスルホン酸カリウム 四塩化炭素(24ml)中に1−ブロモナフタレン(19ml,137mmo
l)を含む溶液を窒素下、氷浴において冷却した。クロロスルホン酸(9.1m
l,137mmol)を20分間を要して滴下した。更に5分後、濃灰色懸濁液
を氷浴から取り出し、室温で16時間撹拌すると、灰色ペーストが生じた。混合
物をジクロロメタン(100ml)及び水(300ml)に分配した。水性層を
炭酸カリウムを用いて塩基性とし、生じた懸濁得を濾過した。集めた固体をジク
ロロメタン(50ml)及び水(50ml)で洗浄し、真空下で乾燥して、標記
化合物を白色固体として得た(30g,67%)。
【0275】 H NMR(DMSO−d,500MHz)δ:7.61(m,ArH)
、7.65(m,ArH)、7.82(m,2ArH)、8.14(dd,Ar
H)及び8.90(dd,ArH)。
【0276】 ステップ2:1−ブロモ−5−ニトロ−4−ナフタレンスルホン酸 1−ブロモ−4−ナフタレンスルホン酸カリウム(1.38g,4.24mm
ol)を90%硝酸(2ml)中に20分間を要して少しずつ添加し、メタノー
ル/氷浴において約−15℃に冷却した。1.5時間後、混合物を冷蔵庫に20
時間置いた。ジエチルエーテル(20ml)を添加し、沈殿した固体を濾過し、
エーテル(100ml)及びイソプロパノール(20ml)で洗浄し、窒素流下
で乾燥して、標記化合物を5−及び8−ニトロ異性体の約4:1混合物として得
た(1.25g)。
【0277】 H NMR(DO,500MHz)δ:7.70(dd,ArH)、8.
09(d,ArH)、8.20(d,ArH)、8.21(dd,ArH)及び
8.63(d,ArH)。
【0278】 ステップ3:1−ブロモ−5−アミノ−4−ナフタレンスルホン酸ナトリウム 1−ブロモ−5−ニトロ−4−ナフタレンスルホネート(1g,3.01mm
ol)及び塩化スズ二水和物(1.83g,8.1mmol)を水(10ml)
とエタノール(10ml)の混合物中に懸濁させた。生じた混合物を100℃油
浴において3時間加熱した。混合物を室温に冷却し、濾過した。集めた固体を水
(20ml)に懸濁し、混合物を炭酸ナトリウムを用いて塩基性にした後、CG
−161アンバークロム樹脂カラム(3×9cm)に入れた。カラムを水(30
0ml)で洗浄し、25% MeCN/HOで溶離して、複数の12mlフラ
クションを集めた。フラクション17〜19を合わせ、蒸発させて、標記化合物
を固体として得た(0.33g)。
【0279】 H NMR(DO,500MHz)δ:7.07(dd,ArH)、7.
49(t,ArH)、7.83(d,ArH)、7.85(dd,ArH)及び
8.08(d,ArH)。
【0280】 ステップ4:4−ブロモ−1,8−ナフトスルタム 1−ブロモ−5−アミノ−4−ナフタレンスルホン酸ナトリウム(1.2g,
3.70mmol)をオキシ塩化リン(10ml,107mmol)に懸濁し、
混合物を室温で1時間還流すると希薄懸濁液が生じた。混合物を室温に冷却し、
氷(100ml)に添加した。沈殿を集め、水(20ml)で洗浄後、真空下で
乾燥した(0.675g)。濾液から第2生成物を得た(0.186g)。合わ
せた固体をジクロロメタン中5%メタノールに溶解し、シリカゲルカラム(29
×3.5cm充填、溶離液:ジクロロメタン中5%メタノール)にかけて、複数
の8mlフラクションを集めた。フラクション27〜39を合わせ、蒸発させて
、標記化合物を固体として得た(0.55g)。
【0281】 H NMR(CDCl 0.14ml及びCDOD 0.01ml,5
00MHz)δ:6.89(d,ArH)、7.58(dd,ArH)、7.6
8(d,ArH)、7.73(d,ArH)及び7.95(d,ArH)。
【0282】 ステップ5:4−ホルミル−1,8−ナフトスルタム 無水テトラヒドロフラン(5ml)中に4−ブロモ−1,8−ナフトスルタム
(0.24g,0.845mmol)を含む溶液を窒素下、ドライアイス/アセ
トン浴において冷却した。n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液1.32
ml,2.11mmol)を添加し、混合物を5分間撹拌した。その後ギ酸エチ
ル(1ml,12.4mmol)を添加し、更に5分後、2N水性塩酸(3ml
)を添加した。フラスコを浴から取り出し、黄色溶液を酢酸エチル(30ml)
及び水(30ml)に分配した。酢酸エチル層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2
0ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残留油
を分取シリカゲルプレート(3×1000ミクロン、展開/溶離液:5%メタノ
ール/ジクロロメタン)を用いて精製して、標記化合物を赤色固体として得た(
0.035g)。
【0283】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:7.09(d,ArH)、7
.78(dd,ArH)、8.12(d,ArH)、8.30(d,ArH)、
8.70(d,ArH)及び10.5(s,CHO)。
【0284】 ステップ6:4−(ヒドロキシメチル)−1,8−ナフトスルタム 無水メタノール(1ml)中に4−ホルミル−1,8−ナフトスルタム(0.
035g,0.15mmol)を含む溶液を窒素下、氷浴において冷却した。ホ
ウ水素化ナトリウム(0.011g,0.3mmol)を添加し、溶液を30分
間撹拌した。混合物をジクロロメタン(10ml)及び0.2N水性塩酸(10
ml)に分配した。水性層をジクロロメタン中5%メタノール(2×100ml
)で抽出し、合わせた有機層を蒸発させて、標記化合物を黄色固体として得た(
0.032g)。
【0285】 H NMR(CDCl 0.14ml及びCDOD 0.01ml,5
00MHz)δ:5.13(s,CH OH)、6.85(d,ArH)、7.
50(dd,ArH)、7.57(d,ArH)、7.82(d,ArH)及び
7.88(d,ArH)。
【0286】 ステップ7:4−(トリメチルシリルオキシメタル)−1,8−ナフトスルタ テトラヒドロフラン(0.5ml)中に4−(ヒドロキシメチル)−1,8−
ナフトスルタム(0.032g,0.136mmol)を含む溶液をN,O−ビ
ス(トリメチルシリル)アセトアミド(0.084ml,0.34mmol)を
用いて処理した。混合物を室温で45分間撹拌し、蒸発させた。残留油をジクロ
ロメタン(1ml)に溶解し、ジクロロメタン(50ml)で溶離するシリカゲ
ル60(1g)を介して濾過した。溶媒を真空下で蒸発させ、残渣をベンゼン(
3ml)から凍結乾燥して、標記化合物を白色固体として得た(0.037g)
【0287】 H NMR(CDCl,500MHz)δ:0.23(s,SiMe
、6.78(brs,NH)、5.23(s,CH)、6.97(d,ArH
)、7.58(dd,ArH)、7.64(d,ArH)、7.90(d,Ar
H)及び7.97(d,ArH)。
【0288】 製造例5 4−(3−トリメチルシリルオキシプロパ−1−イル)−1,8−ナフトスルタ ムの合成
【0289】
【化123】
【0290】 ステップ1〜6:4−(3−トリメチルシリルオキシプロパ−1−イル)−1 ,8−ナフトスルタムの合成 製造例3の手順において1−ナフタレン酢酸メチルに代えて1−ナフタレンプ
ロピオン酸メチルを用いて、4−(3−トリメチルシリルオキシ)−1,8−ナ
フトスルタムを製造する。
【0291】 製造例6 1−ヒドロキシジベンゾチオフェンの合成
【0292】
【化124】
【0293】 ステップA シーブ乾燥アセトニトリル(5ml)中の3−メトキシベンゼンチオール(0
.5g,3.6mmol)、1−フルオロ−2−ニトロベンゼン(0.5g,3
.6mmol)、37% KF/Al(1.4755g,3w/w)及び
18−クラウン−6(0.1255g,0.36mmol)の混合物をN雰囲
気下、90℃で1時間還流した。反応物を室温まで放冷した。反応物中に存在す
る不溶性固体を濾別し、EtOAcで洗浄した。濾液を集め、真空下で濃縮する
と、黒赤色固体が生じた(1.1487g)。生成物をヘキサン/CHCl の2:1混合物を用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、所望生
成物を黄色固体として得た(0.7095g)。
【0294】 H NMR(CDCl)δ:3.82(s,3H)、6.90(dd,1
H)、7.01(dd,1H)、7.12−7.23(m,3H)、7.33−
7.39(m,2H)、8.22(dd,1H)。
【0295】 ステップB 無水EtOH(7ml)中にステップAからの生成物(0.7095g,2.
7mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液にSnCl・HO(1.8
563g,8.1mmol)を添加した。生じた混合物をN雰囲気下、90℃
で1.5時間還流した。反応物を室温に冷却し、氷、ブライン及び5N NaO
Hの混合物に注入し、EtOAc(2×)で抽出した。有機層を合わせ、ブライ
ンで洗浄し、NaSO上で乾燥した。真空下で濃縮して、所望生成物を黄色
油状物として得た(0.6826g)。生成物を1:1 CHCl/ヘキサ
ンを用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、所望のアミンを得た
【0296】 H NMR(CDCl)δ:3.72(s,3H)、4.29(br s
,2H)、6.62−6.69(m,3H)、6.73−6.80(m,2H)
、7.11(t,1H)、7.21(t,1H)、7.44(dd,1H)。
【0297】 ステップC 2N HCl(1.76ml)及びHOAc(0.54ml)中にステップB
からのアミン(0.277g,1.74mmol)を含む濃厚スラリーに無水E
tOH(1.76ml)を添加して、混合物を可溶化した。混合物を撹拌しなが
ら0℃に冷却し、水(0.2ml)中にNaNO(0.1552g,2.09
mmol)を含む溶液をN下で添加した。生じた薄褐色溶液を0℃で20分間
撹拌した後、KPF(93.1mg/ml)水溶液(2.7ml)を添加した
。添加すると、黄色固体が溶液から直ちに析出した。黄褐色固体を真空濾過によ
り集め、冷水(2×)及び冷EtO(3×)で洗浄した。真空下で18時間乾
燥後、ジアゾニウム塩を黄色固体として集めた(0.3149g)。
【0298】 H NMR(d−アセトン)δ:3.83(s,3H)、7.16(dd
,1H)、7.27(s,1H)、7.27−7.30(dd,1H)、7.4
7(t,1H)、7.79(d,1H)、7.88(t,1H)、8.18(t
,1H)、8.84(dd,1H)。
【0299】 ステップD 蒸留水(3ml)中にFeSO・7HO(0.2258g,0.81mm
ol)を含む溶液を100℃に加熱した。ステップCからのジアゾニウム塩を1
度に添加し、生じた混合物をN下、100℃で撹拌した。反応開始から5〜1
0分の間にガスの発生が見られた。時間が経過すると、生成物が溶液から抜け出
た。30分後、反応物をEtOAc及び氷/ブラインに分配した。有機層を厚め
、NaSO上で乾燥し、真空下で濃縮すると、緑褐色油状物が生じた(0.
3317g)。粗生成物を20% CHCl/ヘキサンを用いるプレート層
クロマトグラフィーにより精製して、所望生成物を白色固体として得た(0.0
40g)。
【0300】 H NMR(CDCl)δ:4.07(s,3H)、6.89(d,1H
)、7.36−7.45(m,4H)、7.80(dd,1H)、8.64(d
d,1H)。
【0301】 ステップE HOAc(2.5ml)中にステップDから単離したジベンゾチオフェン(0
.040g,0.19mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液にN下、
40% HBr(0.65ml,5.6mmol)を添加した。反応物を130
℃に20時間加熱した。生じた緑色溶液をEtOAc及び氷/ブラインに分配し
た。有機層を飽和NaHCO(2×)及びブラインで洗浄した。EtOAc抽
出物をNaSO上で乾燥し、真空下で濃縮すると、灰白色固体が生じた(0
.0366g)。1:1 ヘキサン/CHClを用いるプレート層クロマト
グラフィーにより精製して、所望のフェノールを白色固体として得た(0.02
94g)。
【0302】 H NMR(CDCl)δ:5.53(s,1H)、6.77(d,1H
)、7.26(t,1H)、7.43−7.49(m,3H)、7.82(dd
,1H)、8.63(dd,1H)。
【0303】 製造例7 1−ヒドロキシ−5−t−ブチルジメチルシリルオキシメチルジベンゾチオフェ ンの製造
【0304】
【化125】
【0305】 ステップA 2−ブロモ−3−ニトロトルエン及び3−メトキシベンゼンチオールを製造例
6(ステップA)に記載の手順を用いてカップリングして、所望生成物を黄色油
状物を得た。
【0306】 H NMR(CDCl)δ:2.38(s,3H)、3.73(s,3H
)、6.62−6.66(m,2H)、6.68(dd,1H)、7.11(t
,1H)、7.39(m,2H)、7.53(dd,1H)。
【0307】 ステップB ステップAからのカップリング生成物を製造例6(ステップB)に記載の手順
を用いて対応するアミンに還元した。アミンは緑黄色油状物として得た。
【0308】 H NMR(CDCl)δ:2.39(s,3H)、3.71(s,3H
)、6.58−6.65(m,3H)、6.71−6.76(m,2H)、7.
09(q,2H)。
【0309】 ステップC 製造例6(ステップC)に記載の手順を用いて、ステップBからのアミンをそ
のジアゾニウム塩に変換した。生成物を緑黄色油状物として単離した。
【0310】 H NMR(d−アセトン)δ:2.49(s,3H)、3.78(s,
3H)、6.97−7.02(m,3H)、7.35(t,1H)、8.04(
t,1H)、8.31(d,1H)、8.87(d,1H)。
【0311】 ステップD 無水DMSO(20ml)中にステップCで得たジアゾニウム塩(0.927
5g,2.3mmol)を含む溶液に3Aモレキュラーシーブを添加した。混合
物を60℃に加熱し、1時間撹拌した。橙色混合物を濾過し、モレキュラーシー
ブをEtOAcで十分に洗浄した。濾液を集め、HO(4×)、ブラインで順
次洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、真空下で濃縮すると、暗赤橙色
油状物が生じた。粗生成物を2:1 ヘキサン/CHClを用いるプレート
層クロマトグラフィーにより精製して、所望のジベンゾチオフェンを白色固体と
して得た(0.1047g)。
【0312】 H NMR(CDCl)δ:2.58(s,3H)、4.08(s,3H
)、6.91(d,1H)、7.25(d,1H)、7.36(t,2H)、7
.47(d,1H)、8.50(d,1H)。
【0313】 ステップE 製造例6(ステップE)に記載の手順を用いて、ステップDからの生成物を脱
メチル化して、フェノールを白色固体として得た。
【0314】 H NMR(CDCl)δ:2.58(s,3H)、6.77(d,1H
)、7.24−7.31(2d,2H)、7.38(t,1H)、7.43(t
,1H)、8.48(d.1H)。
【0315】 ステップF 窒素下、0℃においてCHCl(1ml)中にステップEからのフェノー
ル(0.076g,0.35mmol)を含む溶液に、NEt(0.059m
l,0.42mmol)を添加した。反応物を10分間撹拌した後、塩化アセチ
ル(0.027ml,0.39mmol)を添加した。次いで、反応物を0℃で
更に15分間撹拌し、氷/HOに注いだ。混合物をEtOAで抽出した。有機
層を1N HCl、ブラインで順次洗浄し、NaSO上で乾燥した。真空下
で濃縮して、所望生成物を淡褐色油状物として得た(0.1163g)。
【0316】 H NMR(CDCl)δ:2.53(s,3H)、2.57(s,3H
)、7.19(d,1H)、7.27(d,1H)、7.38(t,1H)、7
.43(t,1H)、7.73(d,1H)、8.08(d,1H)。
【0317】 ステップG ステップFで得たアセチル化生成物(0.0902g,0.35mmol)を
CCl(0.5ml)に溶解し、N雰囲気下に置いた。NBS(0.081
7g,0.46mmol)、AIBN結晶を順次添加した。反応物を80℃に2
3時間加熱した。反応物を氷/ブラインに注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層
を5% Na及びブラインで洗浄した。真空下で濃縮して、粗な生成
物を黄色油状物として得た(0.2085g)。この油状物を1:1 ヘキサン
/CHClを用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、アルキ
ルブロミドを黄色固体として得た(0.0895g)。
【0318】 H NMR(CDCl)δ:2.53(s,3H)、4.77(s,2H
)、7.23(d,1H)、7.46−7.52(m,3H)、7.76(d,
1H)、8.22(dd,1H)。
【0319】 ステップH ステップGからのアルキルブロミド(0.0895g,0.27mmol)を
シーブ乾燥したDMF(1ml)中のKOAc(0.0541g,0.53mm
ol)と混合し、100℃に1時間加熱した。反応物を氷/HOに注ぎ、Et
OAcで抽出した。有機層をHO(2×)及びブラインで洗浄し、NaSO 上で乾燥した。真空下で濃縮すると、赤橙色油状物が得られた(0.114g
)。この油状物を3:1 CHCl/ヘキサンを用いるプレート層クロマト
グラフィーにより精製して、淡黄色固体を得た(0.0635g)。
【0320】 H NMR(CDCl)δ:2.17(s,3H)、2.55(s,3H
)、5.38(s,2H)、7.21(d,1H)、7.44−7.49(m,
3H)、7.73(d,1H)、8.22(dd,1H)。
【0321】 ステップI ステップHからの生成物(0.0635g,0.2mmol)、5N NaO
H(0.1ml,0.42mmol)及び無水EtOH(1ml)の黄色混合物
をN下、70℃に15分間加熱した。反応物をEtOAc及び氷/1N HC
lに分配した。有機層をブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空下で
濃縮して、橙色固体を得た(0.0637g)。この固体を5% EtOAc/
CHClを用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、所望生成
物を僅かに橙色の固体として得た(0.0335g)。
【0322】 H NMR(CDCl+CDOD)δ:4.76(s,2H)、6.7
1(d,1H)、7.07(t,1H)、7.17(d,1H)、7.24−7
.28(m,2H)、8.45(d,1H)。
【0323】 ステップJ 下、ステップIからのフェノール(0.0335g,0.16mmol)
を装入したフラスコにDMF(0.5ml)中にTBSCl(0.0305g,
0.17mmol)を含む溶液を添加した。反応物を0℃に冷却し、10分間撹
拌してから、DMF(0.25ml)中にイミダゾール(0.0137g,0.
19mmol)を含む溶液を滴下した。溶液を0℃で1時間撹拌した。反応物を
EtOAc及び氷/1N HClに分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na SO上で乾燥し、真空下で濃縮して、薄褐色油状物を得た、この油状物を3
:1 CHCl/ヘキサンを用いるプレート層クロマトグラフィーにより精
製して、TBS保護アルコールを薄黄色固体として得た(0.0416g)。
【0324】 H NMR(CDCl)δ:0.15(s,3H)、0.98(s,6H
)、4.97(s,2H)、6.76(d,1H)、7.26(t,1H)、7
.45−7.48(m,3H)、8.55(dd,1H)。
【0325】 製造例8 1−ヒドロキシ−5−t−ブチルジメチルシリルオキシプロピルジベンゾチオフ ェンの製造
【0326】
【化126】
【0327】 ステップA 製造例7(ステップE)で得たアセチル化ジベンゾチオフェン(0.3985
g,1.55mmol)をCCl(5ml)に溶解し、N雰囲気下に置いた
。再結晶したNBS(0.3051g,1.7mmol)、AIBN結晶を順次
添加した。反応物を80℃に23時間加熱した。追加量のNBS(0.3067
g,1.7mmol)を反応物に添加し、混合物を80℃で更に6.5時間撹拌
した。反応物を氷/ブラインに注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を5% N
及びブラインで洗浄した。真空下で濃縮して、橙色固体を得た(0
.5974g)。H NMR分析によると、粗な生成物は所望の二臭素化生成
物と一臭素化または二臭素化生成物の3:1混合物を含んでいた。
【0328】 H NMR(CDCl)δ:2.55(s,3H)、6.96(s,1H
)、7.25(d,1H)、7.48−7.50(m,2H)、7.76(t,
2H)、8.24(d,1H)。
【0329】 ステップB ステップAからの粗なアルキルブロミド(0.4670g,1.1mmol)
をシーブ乾燥したDMF(5ml)に溶解し、N下に置いた。KOAc(0.
3396g,3.4mmol)を一度に添加し、反応物を100℃で加熱した。
1.5時間後、反応物をEtOAc及びHOに分配した。有機層を水(3×)
及びブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、黄褐色油
状物(0.6382g)を得た。この油状物をプレート層クロマトグラフィーに
かけて3:2 CHCl/ヘキサンで4回溶離することにより精製して、2
つの主要フラクション、すなわち1)トリアセテート化合物(0.1403g)
及び2)ジアセテート化合物とアルデヒドの混合物(0.2077g)を得た。
【0330】 H NMR(CDCl)δ:2.18(s,6H)、2.55(s,3H
)、7.23(d,1H)、7.47(t,2H)、7.61(d,1H)、7
.75(d,1H)、7.93(s,1H)、8.31(dd,1H)。
【0331】 ステップC トリアセテート化合物(0.1255g,0.4mmol)を含有するステッ
プBからのフラクションを無水EtOH(2ml)に懸濁し、5N NaOH(
0.15ml,0.8mmol)をN下で添加した。反応物を70℃に2時間
加熱後、氷/1M HClに注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。有機層を
集め、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、橙色固
体を得た(0.1065g)。この固体を5% EtOAc/CHClを用
いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、精製アルデヒドを黄色固体
として得た(0.0756g)。
【0332】 H NMR(CDCl+d−アセトン)δ:6.73(d,1H)、7
.07(t,1H)、7.21(d,1H)、7.40(t,1H)、7.73
(d,1H)、8.78(dd,1H)、9.00(bs,1H)、10.04
(s,1H)。
【0333】 ステップD ジアセテート化合物とアルデヒドの混合物(0.2077g,0.77mol
)を含有するステップBからのフラクションをステップCに記載と同一の反応条
件にかけた。生じたアルデヒドとジオールの混合物を5% EtOAc/CH Clを用いるプレート層クロマトグラフィーにより分離して、精製アルデヒド
を得た(0.0895g)。
【0334】 ステップE ステップC及びステップDからのアルデヒドを合わせ、製造例7(ステップE
)に記載の手順を用いてアセチル化した。反応物を0℃で全部で30分間撹拌し
た。所望の生成物を黄褐色固体として単離した。
【0335】 H NMR(CDCl)δ:2.57(s,3H)、7.29(d,1H
)、7.50(t,1H)、7.65(t,1H)、7.82(d,1H)、7
.99(dd,1H)、8.54(dd,1H)、10.29(s,1H)。
【0336】 ステップF ステップEからのアセチル化生成物(0.1572g,0.58mmol)を
CHCl(3ml)に溶解し、メチル(トリフェニルホスホラニリデン)ア
セテート(0.2141g,0.64mmol)をN下で添加した。混合物を
室温で1.5時間撹拌した。反応物を真空下で濃縮して、黄白色固体を得た。こ
の固体を5% ヘキサン/CHClを用いるプレート層クロマトグラフィー
により精製して、所望のエステルを白色固体として得た(0.1688g)。
【0337】 H NMR(CDCl)δ:2.54(s,3H)、3.86(s,3H
)、6.67(d,1H)、7.24(d,1H)、7.48(t,2H)、7
.66(d,1H)、7.77(d.1H)、7.95(d,1H)、8.28
(d,1H)。
【0338】 ステップG 1:1 EtOAc/EtOH中にステップFからのエステル(0.1688
g,0.51mmol)を含む溶液に、10%Pd/C(0.0186g,10
%w/w)を添加した。生じた混合物をNを用いて脱ガスし、大気H圧力下
で3時間水素化した。反応物をNを用いて脱ガスし、触媒をセライトパッドを
介する濾過により除去した。濾液を真空下で濃縮して、黄白色固体を得た(0.
1595g)。
【0339】 H NMR(CDCl)δ:2.53(s,3H)、2.80(t,2H
)、3.21(t,2H)、3.70(s,3H)、7.21(t,1H)、7
.31(d,1H)、7.40−7.49(m,2H)、7.73(dd,1H
)、8.12(dd,1H)。
【0340】 ステップH ステップGから単離したアルキルエステル(0.1595g,0.49mmo
l)を無水EtOH(2ml)に溶解し、5N NaOH(0.29ml,1.
5mmol)をN下で添加した。生じた黄色混合物を70℃に加熱した。1時
間後、反応物を氷/1M HCl及びEtOAcに分配した。有機層をブライン
で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、所望の酸を淡黄色固体と
して得た(0.1614g)。
【0341】 H NMR(CDCl+d−アセトン)δ:2.77(t,2H)、3
.15(t,2H)、6.81(d,1H)、7.18−7.26(m,2H)
、7.32(t,1H)、7.32(d,1H)、8.52(d,1H)。
【0342】 ステップI 蒸留したTHF(5ml)中にステップHで得たカルボン酸(0.1614g
,0.49mmol)を含む溶液に、BH・THFの1M THF溶液(0.
98ml,0.98mmol)を滴下した。添加すると、ガスの発生が見られた
。時間が経過するにつれて、反応物は曇った緑色混合物になった。反応物を室温
で全部で2時間撹拌した。更なるガスの発生が見られなくなるまでMeOHを滴
下して反応を停止した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を5% EtOAc
/CHClを用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、所望の
ジオールを白色固体として得た(0.1065g)。
【0343】 H NMR(CDCl+d−アセトン)δ:1.88(m,2H)、2
.81(t,2H)、3.57(t,2H)、6.74(d,1H)、7.08
(t,2H)、7.10(d,1H)、7.21−7.27(m,2H)、8.
42(d,1H)、8.69(bs,1H)。
【0344】 ステップJ 製造例7(ステップJ)に記載の手順を用いて、ステップIで得たジオールを
第一級アルコール位置で選択的に保護し、5% EtOAc/CHClを用
いるプレート層クロマトグラフィーにかけて、所望のTBS保護生成物を黄色油
状物として得た。
【0345】 H NMR(CDCl)δ:0.07(s,3H)、0.92(s,6H
)、1.99(m,2H)、2.92(t,2H)、3.70(t,2H)、6
.74(d,1H)、7.24−7.27(m,2H)、7.38−7.43(
m,2H)、8.48(d,1H)。
【0346】 製造例9 1−ヒドロキシ−5−t−ブチルジメチルシリルオキシメチルジベンゾフランの 製造
【0347】
【化127】
【0348】 ステップA MeOH(10ml)中の2,6−ジフルオロニトロベンゼン(1.0g,6
.3mmol)の混合物に、NaOMeの4.4M MeOH溶液(1.57m
l,6.9mmol)を添加した。混合物を70℃に20分間加熱した。生じた
橙色反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、HO及びブ
ラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、真空下で濃縮して、淡黄色
固体を得た。固体を1:1 ヘキサン/CHClを用いるプレート層クロマ
トグラフィーにより精製して、精製生成物を淡黄色固体として得た(1.055
9g)。
【0349】 H NMR(CDCl)δ:3.89(s,3H)、6.77−6.85
(m,2H)、7.36−7.41(m,1H)。
【0350】 ステップB ステップAから単離したメトキシニトロベンゼンを、反応時間を3時間とする
以外は製造例6(ステップA)に記載の手順を用いてo−クレゾール(0.64
ml,6.2mmol)とカップリングした。1:1 ヘキサン/CHCl を用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製後、所望の付加物を淡黄色固
体として得た。
【0351】 H NMR(CDCl)δ:2.18(s,3H)、3.91(s,3H
)、6.27(d,1H)、6.66(d,1H)、6.98(d,1H)、7
.10−7.27(m,4H)。
【0352】 ステップC ステップBからの付加物(1.3924g,5.4mmol)をParr S
hakerにおいて40〜46psiのH下、1:1 EtOH/EtOAc
中10%Pd/C(0.139g,10w/w)を用いて5日間水素化した。触
媒をセライトパッドを介して濾別し、濾液を真空下で濃縮した。生成物を黄色油
状物として得た(1.2833g)。
【0353】 H NMR(CDCl)δ:2.30(s,3H)、3.88(s,3H
)、6.36(m,1H)、6.60(m,2H)、6.79(d,1H)、6
.97(t,1H)、7.08(t,1H)、7.21(d,1H)。
【0354】 ステップD ステップCからのアミンを製造例6(ステップC)に記載の手順を用いてKP
ジアゾニウム塩に変換した。生成物を黄色油状物として単離した。
【0355】 H NMR(d−アセトン)δ:2.26(s,3H)、4.36(s,
3H)、6.57(d,1H)、7.25(d,1H)、7.32(d,1H)
、7.38(t,2H)、7.46(dd,1H)、8.17(t,1H)。
【0356】 ステップE 無水DMSO(30ml)中のPd(dba)(0.438g,0.48
mmol)の混合物をN下、100℃に加熱し、ステップDからのジアゾニウ
ム塩(1.8489g,4.8mmol)を一度に添加すると、明らかにガスが
発生した。反応物を100℃で40分間撹拌後、セライトを介して濾過した。濾
液をEtOAc及び水に分配した。有機層をHO(2×)、次いでブラインで
十分に洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、黒色固
体を得た。この固体を2:1 ヘキサン/CHClを用いるプレート層クロ
マトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た(0.43
35g)。
【0357】 H NMR(CDCl)δ:2.59(s,3H)、4.05(s,3H
)、6.77(d,1H)、7.20−7.27(m,3H)、7.35(t,
1H)、7.95(dd,1H)。
【0358】 ステップF ステップEからのジベンゾフランを、製造例6(ステップE)及び製造例7(
ステップF)に記載の手順を用いて脱メチル化、アセチル化した。2ステップで
所望の生成物を白色固体として得た。
【0359】 H NMR(CDCl)δ:2.50(s,3H)、2.58(s,3H
)、7.11(dd,1H)、7.21−7.30(m,2H)、7.41−7
.50(m,2H)、7.64(dd,1H)。
【0360】 ステップG ステップFからのアセチル化ジベンゾフラン(0.1126g,0.49mm
ol、再結晶NBS(0.0970g,0.54mmol)、過酸化ベンゾイル
(0.02271g,0.099mmol)及びCCl(3ml)をN下で
合わせ、100℃に加熱した。加熱に加えて、反応物には太陽灯を照射した。3
0分以内に、反応物は暗紫色になった。2時間後、更にNBS(0.3当量)及
び過酸化ベンゾイル(0.0312g)を添加した。反応物を更に2時間加熱後
、EtOAc及び5% Naに分配した。有機層をHO及びブライ
ンで洗浄し、NaSO上で乾燥し、真空下で濃縮して、暗紫色固体を得た。
この固体を2:1 CHCl/ヘキサンを用いるプレート層クロマトグラフ
ィーにより精製して、所望のアルキルブロミドを灰白色固体として得た(0.0
81g)。
【0361】 H NMR(CDCl)δ:2.50(s,3H)、4.84(s,2H
)、7.16(dd,1H)、7.30(t,1H)、7.47−7.55(m
,3H)、7.77(dd,1H)。
【0362】 ステップH ステップGからのアルキルブロミドから製造例7(ステップH)に記載の手順
を用いて、2:1 CHCl/ヘキサンを用いるプレート層クロマトグラフ
ィー後ジアセテートを製造した。
【0363】 H NMR(CDCl)δ:2.14(s,3H)、2.51(s,3H
)、5.49(s,2H)、7.15(dd,1H)、7.32(t,1H)、
7.44−7.52(m,3H)、7.80(dd,1H)。
【0364】 ステップI ステップHからのジアセテートを製造例7(ステップI)と同一の条件で処理
して、粗なジオールを得た。
【0365】 H NMR(CDCl+CDOD)δ:5.00(s,2H)、6.6
7(d,1H)、7.03(d,1H)、7.19−7.30(m,2H)、7
.38(dd,1H)、8.02(dd,1H)。
【0366】 ステップJ ステップIからのジオールを製造例7(ステップJ)に記載の手順を用いて第
1級位置で選択的に保護し、2:1 CHCl/ヘキサンを用いるプレート
層クロマトグラフィー後、所望の生成物を白色固体として得た。
【0367】 H NMR(CDCl)δ:0.15(s,3H)、0.97(s,6H
)、5.15(s,2H)、6.68(d,1H)、7.15(d,1H)、7
.25(t,1H)、7.33(t,1H)、7.53(d,1H)、7.98
(d,1H)。
【0368】 製造例10 3−ヒドロキシビフェニルの製造 トルエン(10ml)、エタノール(5ml)及び2M 炭酸ナトリウム水溶
液(6ml)中の3−ヨードフェノール(660mg,3mmol)、フェニル
ボロン酸(439mg,3.6mmol)及びテトラキストリフェニルホスフィ
ン(173mg,0.15mmol)の混合物を撹拌しながら、不活性窒素雰囲
気下100℃で15分間加熱した。冷却した混合物をEtOAc、氷及びブライ
ンに分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥し
、濾過し、蒸発させた。残渣をCHClを溶離液として用いるプレート層ク
ロマトグラフィー(PLC)により精製して、標記生成物(430mg)を得た
【0369】 H NMR(CDCl)δ:1.26(d,J=7.3Hz,3H)、1
.47(d,J=6.3Hz,3H)、3.47(dd,J=3.0,1Hz,
1H−6)、3.50(m,1H−1)、4.2(dd,J=3.0,10Hz
,1H−5)。
【0370】 製造例11 4’−t−ブチルジフェニルシリルオキシメチル−3−ヒドロキシビフェニルの 製造 製造例10に記載のようにして、(US 5,192,758に例示されてい
るようにして製造した)4−t−ブチルジフェニルシリルオキシメチルボロン酸
(391mg,1mmol)及び3−ヨードフェノール(220mg,1mmo
l)から標記化合物を得た(354.3mg)。
【0371】 製造例12 4−ヒドロキシフルオレンの製造 10%Pd/C(40mg)と共に、EtOAc(2ml)及びEtOH(3
ml)中に4−ヒドロキシフルオレン−9−オン(196.2mg,1mmol
)を含む部分溶液を水素バルーン下で27.5時間撹拌した。触媒をセライトを
介する濾過により除去し、EtOAcで十分に洗浄し、濾液を蒸発させた。残渣
をCHCl−EtOAc(5:1)を用いるプレート層クロマトグラフィー
により精製して、標記物質を得た(102.7mg)。
【0372】 H NMR(d−アセトン)δ:3.88(s,CH)。
【0373】 製造例13 4−ヒドロキシ−9−カルボメトキシ−フルオリリデンの製造 窒素下、トルエン(10ml)中の4−ヒドロキシ−フルオレン−9−オン(
401mg,2mmol)及びメチル−(トリフェニルホスホラニリデン)アセ
テート(1.37g,4.1mmol)の混合物を撹拌しながら65.5時間還
流した。冷却した反応混合物を蒸発させ、残渣をCHCl−EtOAc(5
0:1)を溶離液として用いるプレート層クロマトグラフィーにより精製して、
標記化合物を異性体混合物として得た(433mg)。
【0374】 H NMR(CDCl)δ:3.87(s,3H)、3.88(s,3H
)、6.74−8.89(m,8H)。
【0375】 製造例14 4−ヒドロキシ−9−カルボメトキシメチル−フルオレンの製造 EtOAc−EtOH(1:1)(10ml)中の製造例28(ステップA)
で製造したフルオリリデン誘導体(348mg,1.38mmol)及び10%
Pd/C(50mg)の混合物を撹拌しながらバルーン圧力下、室温で2.5時
間水素化した。触媒をセライトを介する濾過により除去し、EtOAcで十分に
洗浄し、濾液を蒸発させ、真空下で乾燥して、標記化合物を得た(348.5m
g)。
【0376】 H NMR(CDCl)δ:2.77(d,J=7.3Hz,2H)、3
.79(s,3H)、4.42(t,J=7.3Hz,1H)、5.6(s,O
H)、6.72−8.09(m,7ArH)。
【0377】 製造例15 4−ヒドロキシ−9−シリルオキシエチル−フルオレンの製造 ステップA:4−ヒドロキシ−9−ヒドロキシエチル−フルオレンの製造 0℃において無水THF(5ml)中に製造例14で製造したエステル(27
7.5mg,1.09mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液に水素化ア
ルミニウムリチウムの1M エーテル溶液(1.1ml,1.1mmol)を滴
下した。生じた混合物を窒素下0℃で1.5時間撹拌後、ボウ硝を用いて注意深
くクエンチした。混合物をEtOAc、氷、2N HCl及びブラインに分配し
、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発
させた。残渣をCHCl−EtOAc(10:1)を用いるPLCにより精
製して、標記化合物を得た(236.8mg)。
【0378】 H NMR(CDCl)δ:2.33(q,J=6.8Hz,2H)、3
.57(t,J=6.8Hz,2H)、4.13(t,J=6.8Hz)、6.
08(s,OH)、6.68−8.13(m,7ArH)。
【0379】 ステップB シーブ乾燥したDMF(5ml)中の上記ステップで製造したカルビノール(
236.8mg,1.05mmol)、t−ブチルジメチルクロロシラン(17
3.5mg,1.15mmol)及びイミダゾール(85.5mg,1.26m
mol)の混合物を窒素下、0℃において40分間撹拌した。混合物をEtOA
c、氷及び2N HClに分配し、有機相を分離し、氷水(×2)及びブライン
で順次洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をCH
−EtOAc(50:1)を用いるPLCにより精製して、標記化合物を得
た(325.1mg)。
【0380】 H NMR(CDCl)δ:0.03(s,6H)、0.88(s,9H
)、2.19(m,2H)、3.67(t,J=6.8Hz,2H)、4.13
(t,J=6.4Hz)、5.12(s,OH)、6.71−8.10(m,7
ArH)。
【0381】 製造例16 4−ヒドロキシ−9−E,Z−t−ブチルジメチルシリルオキシエテニル−フル オレンの製造 ステップA:4−アセトキシ−9−(2−t−ブチルジメチルシリルオキシエ チル)フルオレンの製造 0℃においてCHCl(20ml)中に製造例15(ステップB)で製造
したフェノール(1.91g,56mmol)及びトリエチルアミン(736.
6mg,7.28ml)の混合物を含む溶液を撹拌しながら、該溶液にニートな
塩化アセチル(527.5mg,6.72mmol)を添加し、混合物を更に0
.5時間撹拌した。混合物をEtOAc、氷、1N HCl及びブラインに分配
し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸
発させ、真空下で乾燥して、粗な生成物を得た(2.14g)。これを更に精製
することなく使用した。
【0382】 H NMR(CDCl)δ:0.86(s,9H)、2.47(s,3H
)。
【0383】 ステップB:4−アセトキシ−9−ブロモ−9−(2−t−ブチルジメチルシ リルオキシエチル)−フルオレンの製造 四塩化炭素(20ml)中の上記ステップで製造した物質(2.14g,5.
6mmol)、N−ブロモスクシンイミド(1.2g,6.72mmol)及び
AIBN(ひとつまみ)の混合物を窒素下で1.5時間還流した。冷却した混合
物をEtOAc、氷、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液及びブラインに分配し、有
機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ
、真空下で乾燥して、粗な標記化合物を得た。これを更に精製することなく使用
した。
【0384】 H NMR(CDCl)δ:0.73(s,9H)、2.47(s,3H
)、2.91(m,2H)、3.20(m,2H)。
【0385】 ステップC:4−アセトキシ−9−E,Z−t−ブチルジメチルシリルオキシ エテニル−フルオレンの製造 DMSO(25ml)中の上記ステップからの粗な生成物、NaHCO(9
13mg,10.9mmol)及び銀トリフレート(1.54g,5.98mm
ol)の混合物を室温で15分間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、セラ
イトを介して濾過して不溶性物質を除去し、EtOAcで十分に洗浄した。濾液
をEtOAc、氷及びブラインに分配し、有機相を分離し、氷水(×2)及びブ
ラインで順次洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で濾
過した。CHCl−ヘキサン(1:1)で溶離するPLCにより精製して、
生成物を幾何異性体の混合物として得た(1.22g)。
【0386】 H NMR(CDCl)δ:0.17(s,6H)、0.98(s,9H
)、2.48(s,3H)、5.02(m,2H)。
【0387】 ステップD EtOH(20ml)中に上記ステップで製造したアセテート(1.19g,
3.13mmol)を含む温溶液を撹拌しながら、該溶液に水酸化ナトリウムの
5N水溶液(0.77ml,3.85mmol)を滴下した。生じた暗色溶液を
更に5分間撹拌した後、EtOAc、氷、1N HCl及びブラインに分配した
。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発
させ、真空下で乾燥した。CHClで溶離するPLCにより精製して、生成
物を幾何異性体の混合物として得た(890.0mg)。
【0388】 H NMR(CDCl)δ:0.15(s,6H)、0.96(s,9H
)、4.98(m,2H)、5.18 & 5.22(2s’s,1−OH)、
6.68−8.1(m,8H)。
【0389】 製造例17 4−ヒドロキシ−7−t−ブチルジメチルシリルオキシメチル−フルオレン−9 −オンの製造 ステップA:2−メトキシ−6−カルボメトキシ−4’−t−ブチルジフェニ ルシリルオキシメチルビフェニルの製造 製造例10に記載の手順を用い、(W.M.Stanley,E.McMah
on及びR.Adams,J.Amer.Chem.Soc.,55.706(
1933)に概説されているようにして製造した)メチル−2−ヨード−3−メ
トキシベンゾエート(10.0g,34.2mmol)を5時間還流し、CH Cl−ヘキサン(2:1)を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにかけた後
、標記化合物を得た(12.1g)。
【0390】 H NMR(CDCl)δ:1.14(s,9H)、3.57(s,3H
)、3.78(s,3H)、7.1−7.77(m,ArH)。
【0391】 ステップB:2−メトキシ−4’−ヒドロキシメチルビフェニル−6−カルボ ン酸の製造 EtOH(100ml)中のステップAで製造したビフェニル誘導体(6.0
g,11.7mmol)及び5N NaOH(4.7ml)の混合物を撹拌しな
がら、不活性窒素雰囲気中で4時間還流した。混合物をEtOAc、氷、2N
HClに分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し
、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥した。少量のCHClを添加すると、生
成物が結晶化し、少量のヘキサンの添加後、濾過により生成物を集め、真空下で
乾燥した(1.95g)。
【0392】 H NMR(d−アセトン)δ:3.74(s,3H)、4.64(s,
2H)、7.17−7.44(m,7ArH)。
【0393】 ステップC:4−メトキシ−7−クロロメチル−フルオレン−9−オンの製造 0℃でシーブ乾燥したCHCl(40ml)中にステップBで製造した酸
(2.0g,7.74mmol)を含む懸濁液を撹拌しながら、該懸濁液に五塩
化リン(3.55g,17.0mmol)を一度に添加し、混合物を更に5分間
撹拌し、その後氷水浴を外して1時間撹拌した。均質溶液を0℃に再度冷却し、
AlCl(1.55g,11.6mmol)を一度に添加した。生じた混合物
を更に0.5時間撹拌した後、EtOAc、氷及びブラインに分配した。有機相
を分離し、ブライン及び飽和NaHCOで洗浄し、NaSO上で乾燥し、
濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥し、標記物質を黄色固体として得た(2.04
g)。これを更に精製することなく使用した。
【0394】 IR(CHCl):1717.5cm−1
【0395】 H NMR(CDCl)δ:3.90(s,3H)、4.53(s,2H
)、6.94−7.68(m,6ArH)。
【0396】 ステップD:4−メトキシ−7−アセトキシメチル−フルオレン−9−オン DMF(30ml)中のステップCからの物質(2.0g,7.7mmol)
及び酢酸カリウム(1.52g,15.5mmol)の混合物を窒素下、100
℃で36時間撹拌した。冷却した混合物をEtOAc及び氷水に分配し、有機相
を分離し、氷水(×2)及びブラインで順次洗浄し、NaSO上で乾燥し、
濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥して、標記物質を黄色固体として得た(2.1
7g)。これを更に精製することなく使用した。
【0397】 IR(CHCl):1742、1718cm−1
【0398】 H NMR(CDCl)δ:2.12(s,3H)、3.99(s,3H
)、5.10(s,2H)、7.04−7.81(m,6ArH)。
【0399】 ステップE:4−メトキシ−7−ヒドロキシメチル−フルオレン−9−オンの 製造 EtOH(100ml)中の上で製造したアセテート及び5N NaOH(3
.07ml,15.4mmol)の混合物を撹拌しながら、窒素下で10分間還
流した。冷却した混合物をEtOAc、氷水及び2N HClに分配し、有機相
を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真
空下で乾燥して、標記物質を黄色固体として得た(2.07g)。これを更に精
製することなく使用した。
【0400】 H NMR(CDCl)δ:3.96(s,3H)、4.68(s,2H
)、7.01−7.77(m,6ArH)。
【0401】 ステップF:4−メトキシ−7−ホルミル−フルオレン−9−オンの製造 CHCl(50ml)中にステップEからのカルビノール(1.85g,
7.69mmol)を含む懸濁液を撹拌しながら、該懸濁液にテトラプロピルア
ンモニウムペルルーテネート(270.1mg,0.769mmol)を添加し
た。5分間撹拌後、固体N−メチルモルホリン−N−オキシド(1.35g,1
1.5mmol)を一度に添加し、生じた混合物を更に5分間撹拌した。暗色溶
液をCHCl−EtOAc(10:1)で溶離するフロリジルカラムにかけ
て、標記アルデヒドを黄色固体として得た(1.42g)。
【0402】 IR(CHCl):1720、1698cm−1
【0403】 H NMR(CDCl)δ:4.02(s,3H)、7.09−8.1(
m,6ArH)、10.0(s,1H)。
【0404】 ステップG:4−ヒドロキシ−7−ホルミル−フルオレン−9−オンの製造 酢酸(15ml)中の上記ステップからのメチルエーテル及び48% HBr
(30ml)の混合物を撹拌しながら、窒素下130℃で7時間加熱した。冷却
した混合物を氷水に注ぎ、分離した生成物を吸引濾過により回収し、水で十分に
洗浄し、真空下で乾燥して、標記化合物を得た(0.94g)。
【0405】 H NMR(d−アセトン)δ:7.18−8.15(m,6ArH)、
9.8(s,1−OH)、10.07(s,1−CHO)。
【0406】 ステップH:4−ヒドロキシ−7−ヒドロキシメチル−フルオレン−9−オン の製造 無水THF(27ml)中のステップGで製造したアルデヒド(405.2m
g,1.8mmol)及びトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(804.3m
g,3.8mmol)の混合物を撹拌しながら、窒素下1時間還流した。冷却し
た混合物をEtOAc、氷水及び飽和NaHCOに分配し、有機相を分離し、
ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥
した。CHCl−EtOAc(2:1)を用いるPLCにより精製して、結
晶性標記化合物を得た(303.7mg)。
【0407】 H NMR(d−アセトン)δ:4.66(s,2H)、7.08−7.
86(m,6ArH)、9.38(s,1−OH)。
【0408】 ステップI シーブ乾燥したDMF(8ml)中のステップHからのジオール(332.2
mg,1.47mmol)、t−ブチルジメチルクロロシラン(243.5mg
,1.61mmol)及びイミダゾール(120mg,1.76mmol)の混
合物を0℃で45分間撹拌した。混合物をEtOAc、氷水及び2N HClに
分配し、有機相を分離し、氷水(×2)及びブラインで順次洗浄し、NaSO 上で乾燥し、濾過し、真空下で乾燥した。CHCl−EtOAc(50:
1)を用いるPLCにより精製して、標記物質を得た(447.4mg)。
【0409】 H NMR(d−アセトン)δ:0.14(s,6H)、0.95(s,
9H)、4.81(s,2H)、7.08−7.86(m,6ArH)、9.3
5(bs,1−OH)。
【0410】 製造例18 4−ヒドロキシ−7−(3−t−ブチルジメチルシリルオキシプロピル)−フル オレン−9−オンの製造 ステップA:4−アセトキシ−7−ホルミル−フルオレン−9−オンの製造 0℃においてTHF(25ml)中に製造例43(ステップG)で製造した4
−ヒドロキシ−7−ホルミル−フルオレン−9−オン(1.53g,6.83m
mol)を含む懸濁液を撹拌しながら、該懸濁液にトリエチルアミン(1.24
ml,8.88mmol)及び塩化アセチル(0.58ml,8.2mmol)
を添加した。混合物を更に0.5時間撹拌した後、EtOAc、氷、1N HC
l及びブラインに分配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO 上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥した。ジクロロメタンを溶離液と
して用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標記化合物を得た(
1.46g)。
【0411】 IR(CHCl):1772、1724、1702、1618、1606
cm−1
【0412】 H NMR(CDCl)δ:2.48(s,3H)、7.38−8.15
(m,6ArH)、10.0(s,1H)。
【0413】 ステップB:4−アセトキシ−7−(E−2−カルボメトキシビニル)−フル オレン−9−オンの製造 ジクロロメタン(25ml)中のステップAで製造したアルデヒド(1.46
g,5.49mmol)及びメチル−(トリフェニルホスホラニリデン)−アセ
テート(2.02g,6.04mmol)の混合物を室温で1時間撹拌した。こ
の間に、生成物が徐々に沈殿した。エーテル−ヘキサン(2:1,20ml)を
添加し、黄色固体を吸引濾過により回収し、エーテル−ヘキサン(2:1,60
ml)で洗浄し、真空下で乾燥して、標記物質を得た(1.43g)。
【0414】 H NMR(CDCl)δ:2.48(s,3H)、3.82(s,3H
)、6.49(d,J=16Hz,1H)、7.30−7.87(m,6ArH
)、7.68(d,J=16Hz,1H)。
【0415】 ステップC:4−アセトキシ−7−(2−カルボメトキシエチル)−フルオレ ン−9−オンの製造 ジクロロメタン(60ml)及びメタノール(12ml)中の上記ステップB
で製造した物質(1.11g,3.45mmol)及び5%Rh/C(267m
g)を水素のバルーン圧下で5時間撹拌した。触媒をセライトを介する濾過によ
り除去し、ジクロロメタンで十分に洗浄し、濾液を蒸発させ、真空下で乾燥して
、生成物を得た(1.1g)。これを更に精製することなく使用した。
【0416】 H NMR(CDCl)δ:2.46(s,3H)、2.65(t,J=
7.5Hz,2H)、2.98(t,J=7.5Hz,2H)、3.67(s,
3H)、7.23−7.56(m,6ArH)。
【0417】 ステップD:2−(4−ヒドロキシ−7−フルオレン−9−オン)プロピオン 酸の製造 EtOH(30ml)中の上記ステップCで製造したエステル(1.27g,
3.92mmol)及び5N NaOH(2.43ml,12.2mmol)の
混合物を撹拌しながら、窒素下で70分間還流した。冷却した混合物をEtOA
c、氷、2N HCl及びブラインに分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄
し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥して、標記酸を
得た(1.04g)。
【0418】 H NMR(d−アセトン)δ:2.67(t,J=7.5Hz,2H)
、2.97(t,J=7.5Hz,2H)、7.08−7.80(m,6ArH
)、9.37(s,bs,1H)。
【0419】 ステップE:4−ヒドロキシ−7−(3−ヒドロキシプロピル)−フルオレン −9−オールの製造 無水THF(30ml)中に上記ステップDで製造した酸(905.1mg,
3.38mmol)を含む懸濁液を室温で撹拌しながら、該懸濁液にTHF中1
M ボロン−THF(10.1ml)を注意深く添加した。生じた混合物を更に
2時間撹拌し、メタノールを用いて注意深くクエンチした。混合物を蒸発させ、
残渣をEtOAc、氷、飽和NaHCO及びブラインに分配し、有機相を分離
し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で
乾燥して、標記チオールを得た(0.96g)。
【0420】 H NMR(d−アセトン)δ:1.85(m,2H)、2.74(t,
J=7.4Hz,2H)、3.60(t,J=7.4Hz,2H)、5.49(
d,J=6.1Hz,1H)、6.83−7.91(m,6ArH)、8.88
(s,1H)。
【0421】 ステップF:4−ヒドロキシ−7−(3−ヒドロキシプロピル)−フルオレン −9−オンの製造 アセトン(20ml)中の上記ステップEで製造したトリオール(870mg
,3.38mmol)及び二酸化マンガン(958mg,13.5mmol)の
混合物を撹拌しながら、17時間還流した。冷却した混合物をセライトを介して
濾過し、アセトンで十分に洗浄し、濾液を蒸発させ、真空下で乾燥して、標記化
合物を赤レンガ色固体として得た(832.2mg)。
【0422】 H NMR(d−アセトン)δ:1.85(m,2H)、2.74(t,
J=7.4Hz,2H)、3.59(m,2H)、7.06−7.79(m,6
ArH)、9.30(s,1H)。
【0423】 ステップG シーブ乾燥したDMF(10ml)中の上記ステップFで製造したジオール(
832.2mg,3.28mmol)、t−ブチルジメチルクロロシラン(54
3.2mg,3.6mmol)及びイミダゾール(267.7mg,3.9mm
ol)の混合物を0℃で45分間撹拌した。混合物をEtOAc、氷及び2N
HClに分配し、有機層を分離し、氷水(2×)及びブラインで順次洗浄し、N
SO上で乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をジクロロメタン−酢酸エチ
ル(50:1→10:1)で勾配溶離するシリカゲルクロマトグラフィーより精
製して、標記生成物を得た(1.05g)。
【0424】 H NMR(CDCl)δ:0.04(s,6H)、0.89(s,9H
)、1.84(m,2H)、2.68(t,J=6.3Hz,2H)、3.62
(t,J=6.3Hz,2H)、5.25(bs,1H)、5.7(d,J=1
5Hz,1H)、6.98−7.61(m,6ArH)。
【0425】 製造例19 4−ヒドロキシ−7−(3−t−ブチルジメチルシリルオキシプロピル)−9− カルボメトキシ−フルオリリデンの製造 p−キシレン(3ml)中の製造例18(ステップG)で製造したフルオレノ
ン誘導体(110.4mg,0.3mmol)及びメチル−(トリフェニルホス
ホラニリデン)−アセテート(250.8mg,0.75mmol)の混合物を
撹拌しながら、窒素下で21時間還流した。冷却した混合物を蒸発させ、残渣を
CHCl−EtOAc(50:1)を用いるPLCにより精製して、標記化
合物を幾何異性体の混合物として得た(90mg)。
【0426】 H NMR(CDCl)δ:0.07(s,6H)、0.92(s,9H
)、1.87(m,2H)、2.73(m,2H)、3.65(t,2H)、3
.87(s,3H)、6.71−8.74(m,7H)。
【0427】 製造例20 12−ヒドロキシ−3,4−ベンゾクマリンの製造 ステップA:メチルー2,2’−ジメトキシビフェニル−6−カルボキシレー トの製造 製造例10に概説した手順を用いて、メチル−2−ヨード−3−メトキシベン
ゾエート(201.7mg,0.69mmol)及び2−メトキシ−フェニルボ
ロン酸(125.9mg,0.82mmol)から27時間還流後、定量的収率
で標記物質を得た。
【0428】 H NMR(CDCl)δ:3.56(s,3H)、3.71(s,3H
)、3.73(s,3H)、6.95−7.47(m,7H)。
【0429】 ステップB:2,2’−ジメトキシビフェニル−6−カルボン酸の製造 エタノール(2ml)中のステップAで製造したエステル(188.4mg,
0.69mmol)及び5N NaOH(0.28ml,1.39mmol)の
混合物を撹拌しながら、窒素下で1.5時間還流した。混合物をEtOAc、氷
及び2N HClに分配し、有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO 上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥して、標記酸を得た(171.6
mg)。これを更に精製することなく使用した。
【0430】 H NMR(d−アセトン)δ:3.66(s,3H)、3.71(s,
3H)、6.79−7.48(m,7H)。
【0431】 ステップC:12−メトキシ−3,4−ベンゾクマリンの製造 0℃においてシーブ乾燥したCHCl(2ml)中のステップBで製造し
た酸(171.6mg,0.67mmol)を含む懸濁液を撹拌しながら、該懸
濁液に五塩化リン(173.1mg,0.83mmol)を一度に添加し、混合
物を更に5分間撹拌後、氷水浴を外して1時間撹拌した。均質な溶液を0℃に再
冷却し、AlCl(133mg,0.99mmol)を一度に添加した。生じ
た混合物を氷水浴を外して1時間撹拌した後、EtOAc、氷及びブラインに分
配した。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥し、濾過し
、蒸発させ、真空下で乾燥した。ヘキサン−ジクロロメタン(2:1)を用いる
PLCにより精製して、標記化合物を得た(134.7mg)。
【0432】 H NMR(CDCl)δ:3.99(s,3H)、7.21−8.87
(m,7ArH)。
【0433】 ステップD 酢酸(1ml)及び48% HBr(3.4ml)中のステップCからのメチ
ルエーテルを130℃で5時間撹拌した。冷却した溶液を水で処理し、不溶性生
成物を濾過により回収し、水で十分に洗浄し、真空下で乾燥して、標記生成物を
得た(131.3mg)。これを更に精製することなく使用した。
【0434】 H NMR(d−アセトン)δ:7.33−9.16(m,7H)、9.
97(s,1H)。
【0435】 製造例21
【0436】
【化128】
【0437】 市販されている4−ヒドロキシベンジルアルコール(500mg,4.03m
mol)を無水DMF(5.0ml)に溶解し、N下に置き、0℃に冷却した
。このDMF溶液を撹拌しながら、該溶液にイミダソール(301mg,4.3
3mmol)、t−ブチルジメチルシリルクロリド(604mg,4.03mm
ol)を順次添加した。反応物を室温に加温し、18時間撹拌した。
【0438】 反応混合物を酢酸エチルで抽出し、HO−希炭酸水素ナトリウム水溶液及び
飽和ブラインに分配した。酢酸エチル抽出物を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥
し、真空下で濃縮して、粘性油状物を得た。
【0439】 粗な生成物をフラッシュクロマトグラフィー(230〜400メッシュシリカ
ゲル)を介して精製し、ヘキサン−酢酸エチル混合物(4:1)で溶離して、シ
リルエーテルを得た(908mg)。
【0440】 H NMR(CDCl)δ:0.10(s,6H)、0.94(s,9H
)、4.66(s,2H)、6.08(s,1H)、6.72(d,J=7.5
Hz,2H)、7.14(d,J=8.7Hz,2H)。
【0441】 製造例22
【0442】
【化129】
【0443】 4−ヒドロキシシリルエーテル(100mg,0.418mmol)をシーブ
乾燥シタジクロロメタン(2.0ml)に溶解し、N雰囲気中に置いた。この
ジクロロメタン溶液を撹拌しながら、該溶液に酢酸タリウム(109mg,0.
418mmol)を添加し、黄褐色懸濁液を室温で5分間撹拌した。次いで、ヨ
ウ素(109mg,0.813mmol)を添加した。紫色懸濁液を2時間撹拌
し、セライトパッドを介して濾過し、酢酸エチル(20ml)で濯いだ。
【0444】 酢酸エチル抽出物をHO−氷、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液及び飽和ブラ
インに分配した。抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮して、
黄褐色固体を得た(108mg)。
【0445】 粗な生成物をヘキサン:酢酸エチル(4:1)を溶離液とするプレート層クロ
マトグラフィーにより精製して、ヨードフェノールを得た(145mg)。
【0446】 H NMR(CDCl)δ:0.07(s,6H)、0.90(s,9H
)、4.60(s,2H)、5.18(s,1H)、6.91(d,J=8.3
Hz,1H)、7.15(dd,J=1.9Hz,6.3Hz,1H)、7.5
8(d,J=3.0Hz,1H)。
【0447】 製造例23
【0448】
【化130】
【0449】 製造例21と同一の手順を用いて、カルビノールをシリルエーテルに変換した
【0450】 製造例24
【0451】
【化131】
【0452】 製造例22と同一の手順を用いて、フェノールをヨードフェノールに変換した
【0453】 H NMR(CDCl)δ:0.06(s,6H)、0.91(s,9H
)、1.68(m,2H)、2.55(t,J=6.7Hz,2H)、3.58
(t,J=6.3Hz,2H)、5.22(s,1H)、6.88(d,J=8
.2Hz,1H)、7.05(dd,J=2.0Hz,6.3Hz,1H)、7
.48(d,J=2.0Hz,1H)。
【0454】 製造例25
【0455】
【化132】
【0456】 製造例21と同一の手順を用いて、カルビノールをシリルエーテルに変換した
【0457】 H NMR(CDCl)δ:0.12(s,6H)、0.96(s,9H
)、5.72(s,2H)、6.70(dd,J=1.9Hz,4.7Hz,1
H)、6.83−6.88(m,2H)、7.16(t,J=7.7Hz,1H
)。
【0458】 製造例26
【0459】
【化133】
【0460】 製造例22と同一の手順を用いて、フェノールをヨードフェノールに変換した
【0461】 H NMR(CDCl)δ:0.10(s,6H)、0.94(s,9H
)、4.66(s,2H)、5.29(s,1H)、6.66(dd,J=1.
9Hz,4.7Hz,1H)、6.97(d,J=2.0Hz,1H)、7.5
6(d,J=7.3Hz,1H)。
【0462】 製造例27
【0463】
【化134】
【0464】 製造例21と同一の手順を用いて、カルビノールをシリルエーテルに変換した
【0465】 H NMR(CDCl)δ:0.08(s,6H)、0.88(s,9H
)、2.76(t,J=7.2Hz,2H)、3.78(t,J=7.2Hz,
2H)、6.65−6.69(m,2H)、6.76(d,J=7.4Hz,1
H)、7.12(t,J=6.5Hz,1H)。
【0466】 製造例28
【0467】
【化135】
【0468】 製造例22と同一の手順を用いて、フェノールをヨードフェノールに変換した
【0469】 H NMR(CDCl)δ:0.10(s,6H)、0.88(s,9H
)、2.72(t,J=7.0Hz,2H)、3.77(t,J=6.9Hz,
2H)、5.49(s,1H)、6.53(dd,J=2.0Hz,6.1Hz
,1H)、6.89(d,J=2.0Hz,1H)、7.52(d,J=8.0
Hz,1H)。
【0470】 製造例29
【0471】
【化136】
【0472】 メチルエステル(Stanley,W.M.,McMaham,E.,Ada
ms,R.,JACS,55,706(1933))(50mg,1.712m
mol)を48% HBr(2.9ml)及び酢酸(1.49ml)に溶解し、
雰囲気中に置いた。反応物を120℃で4時間撹拌した。冷却した反応混合
物を5N 水酸化ナトリウム水溶液(2ml)を用いてpH10.0の塩基性と
し、酢酸エチル−HO及び氷に分配した。水性層を保存し、2.0N水性塩酸
を用いてpH2.5の酸性とすると、白色固体が形成され、溶液から沈殿した。
この固体を焼結ガラス漏斗で回収し、脱イオンHO(10ml)で洗浄し、真
空下で乾燥して、安息香酸を得た(286mg)。
【0473】 H NMR(d−MeCO)δ:7.06(m,1H)、7.29(t
,J=8.0Hz,1H)、7.51(dd,J=1.5Hz,5.9Hz,1
H)。
【0474】 製造例30
【0475】
【化137】
【0476】 安息香酸(286mg,1.08mmol)を無水THF(5.0ml)に溶
解し、N雰囲気中に置いた。THF溶液を撹拌しながら、該溶液にボラン−T
HF複合体(2.16ml)を20分間かけて滴下し、反応物を室温で2時間撹
拌した。次いで、メタノール(10ml)をTHF溶液に1時間かけてゆっくり
添加した。
【0477】 反応物を酢酸エチルで抽出し、HO−氷及び飽和ブラインに分配した。酢酸
エチル抽出物を無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、真空下で濃縮乾固した。粗
な生成物を酢酸エチル:ヘキサン混合物(7:3)で溶離するシリカゲルプレー
ト層クロマトグラフィーにより精製して、ベンジルアルコールを得た(120m
g)。
【0478】 製造例31
【0479】
【化138】
【0480】 製造例21と同一の手順を用いて、カルビノールをシリルエーテルに変換した
【0481】 0.10(s,6H)、0.95(s,9H)、4.70(s,2H)、4.
94(s,1H)、6.68(dd,J=2.3Hz,5.5Hz,1H)、6
.83(m,1H)、7.16(t,J=7.8Hz,1H)。
【0482】 製造例32 4(R)−アセトキシ−3−[(R)−1−(t−ブチルジフェニルシリルオキ シ)エチル]アゼチジン−2−オンの製造
【0483】
【化139】
【0484】 シーブ乾燥したDMF(20ml)中の4(R)−アセトキシ−3−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−アゼチン−2−オン(2.08mg,12mmol
)、t−ブチルジフェニルクロロシラン(4.28g,15.6mmol)及び
イミダゾール(1.22g,18mmol)の混合物を不活性窒素雰囲気下、室
温で2日間撹拌した。反応混合物をエーテル、氷水及び2N HClに分配し、
有機相を分離し、氷水(2×)及びブラインで順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
上で乾燥し、濾過し、蒸発させ、真空下で乾燥した。白色固体残渣を沸騰CH Cl−ヘキサンから再結晶して、標記生成物を得た(3.78g)。母液から
更に0.74gの第2生成物を得た。総収量は4.52gであった。
【0485】 H NMR(CDCl)δ:1.03(s,9H)、1.12(d,J=
6.3Hz,3H)、3.21(dd,J=1.3,5.7Hz,1H−3)、
4.21(m,1H)、5.82(d,J=1.3Hz,1H−4)、6.69
(bs,NH)、7.39−7.74(m,ArH)。
【0486】 製造例33
【0487】
【化140】
【0488】 0℃においてシーブ乾燥したCHCl(10ml)中に2−t−ブチルジ
メチルシリルオキシ−シクロヘキサノン(1.14g,5mmol)を含む溶液
を撹拌しながら、該溶液にトリエチルアミン(0.56g,5.5mmol)及
びトリメチルシリルトリフレート(1.67g,7.5mmol)を順次添加し
た。生じた混合物を撹拌しながら5分間冷却し、上記製造例で製造したアゼチジ
ノン(1.03g,2.5mmol)を添加した。氷水浴を外し、混合物を更に
3時間撹拌した。混合物をエーテル、氷水及び2N HClに分配し、有機相を
分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させ
た。残渣をCHCl−EtOAc(50:1)で溶離するPLCにより精製
して、α−異性体混合物(501.5mg)及びβ−異性体(363.4mg)
を得た。
【0489】 製造例34
【0490】
【化141】
【0491】 0℃において無水THF(2ml)中にEP 507,313に記載されてい
るように製造したトリネムカルビノール(117.3mg,0.3mmol)、
トリフェニルホスフィン(102.3mg,0.39mmol)及び無水ギ酸(
15.2mg,0.33mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液にニート
なジイソプロピルアゾジカルボキシレート(78.9mg,0.39mmol)
を添加する。薄層クロマトグラフィーが反応の終了を示すまで反応物を撹拌し、
溶媒を減圧下で蒸発させて除去する。通常のシリカゲルクロマトグラフィーによ
り精製して、対応するギ酸エステルを得る。
【0492】 製造例35
【0493】
【化142】
【0494】 メタノール(3ml)中の上記製造例で製造したギ酸エステル(83.8mg
,0.2mmol)及び重炭酸ナトリウム(33.6mg,0.4mmol)の
混合物を、TLCが反応の終了を示すまで磁気撹拌する。混合物を酢酸エチル、
氷水、ブライン及び2N HClに分配する。有機相を分離し、硫酸ナトリウム
上で乾燥し、濾過し、蒸発させて、対応するアルコール誘導体を得る。
【0495】 製造例36
【0496】
【化143】
【0497】 0℃において乾燥THF(2ml)中に上記製造例で製造したカルビノール(
78.2mg,0.2mmol)、トリフェニルホスフィン(68.2mg,0
.26mmol)及び製造例3で製造したナフトスルタム誘導体(70.6mg
,0.22mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液にジイソプロピルアゾ
ジカルボキシレート(52.6mg,0.26mmol)を添加する。混合物を
、TLCが反応の終了を示すまで冷却下で撹拌する。溶媒を蒸発させ、シリカゲ
ルを用いて精製して、生成物を単離する。
【0498】 製造例37
【0499】
【化144】
【0500】 0℃においてTHF(3ml)中に上記製造例の生成物(135mg,0.1
95mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液に0.1M トリフル酸水溶
液(0.97ml)を添加する。生じた混合物を、TLCが出発材料が消費され
たことを示すまで冷却下で撹拌する。混合物を酢酸エチル、氷水及び飽和重炭酸
ナトリウム水溶液に分配する。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾
過し、蒸発する。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製する。
【0501】 製造例38
【0502】
【化145】
【0503】 0℃においてジクロロメタン(2ml)中に上記製造例からのアルコール(1
21mg,0.195mmol)及びトリエチルアミン(29.5mg,0.2
9mmol)を含む溶液を撹拌しながら、該溶液に塩化メシル(29mg,0.
25mmol)を滴下する。混合物を、TLCがアルコールが残留していないこ
とを示すまで更に撹拌する。混合物を酢酸エチル、氷水、ブライン及び2N H
Clに分配する。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、蒸発さ
せて、対応するメシレート誘導体を得る。これを更に精製することなく使用する
【0504】 製造例39
【0505】
【化146】
【0506】 アセトン(3ml)中の上記製造例で製造したメシレート(136.2mg,
0.195mmol)及びヨウ化ナトリウム(58.3mg,0.389mmo
l)の混合物を、TLCが反応の終了を示すまで室温で撹拌する。混合物を酢酸
エチル、氷水及びブラインに分配する。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾
燥し、濾過し、蒸発させて、対応するヨージド誘導体を得る。これを更に精製す
ることなく使用する。
【0507】 製造例40
【0508】
【化147】
【0509】 アセトニトリル(2ml)中の上記製造例で製造したヨージド(142.6m
g,0.195mmol)、ダブコアセトアミドトリフラート塩(62.1mg
,0.195mmol)及び銀トリフラート(50mg,0.195mmol)
の混合物を、TLCがヨージドが残留していないことを示すまで室温で撹拌する
。不溶性物質をセライトを介する濾過により除去し、アセトニトリルで十分に洗
浄し、濾液を蒸発する。残渣をジクロロメタンに排出し、エーテルを添加して生
成物を沈殿させる。沈殿を回収し、真空下で乾燥して、所望生成物を得る。
【0510】 実施例1
【0511】
【化148】
【0512】 酢酸エチル(2ml)中の上記製造例の生成物(107.4mg,0.1mm
ol)、トリフェニルホスフィン(15.7mg,0.06mmol)、テトラ
キストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(21.1mg,0.02mmo
l)、2−エチルヘキサン酸(15.9mg,0.11mmol)及びナトリウ
ム−2−エチルヘキサノエートの0.5M 酢酸エチル溶液(0.22ml)の
混合物を室温で1時間撹拌する。混合物にエーテルを添加し、分離した物質を遠
心し、上清をデカントして回収する。固体をエーテルで洗浄し、乾燥する。生成
物を5% NaCl溶液を用いるMACROPREP樹脂イオン交換クロマトグ
ラフィー、次いでAMBERCHROM CG 161樹脂上で脱塩することに
より精製する。生成物を含有する溶離液を真空下で濃縮し、凍結乾燥して、最終
生成物を得る。
【0513】 実施例2
【0514】
【化149】
【0515】 製造例28で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、
その後製造例37〜40及び実施例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0516】 実施例3
【0517】
【化150】
【0518】 製造例19で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、
その後製造例37〜40及び実施例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0519】 実施例4
【0520】
【化151】
【0521】 製造例17で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、
その後製造例37〜40及び実施例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0522】 実施例5
【0523】
【化152】
【0524】 US 5,496,816に従って製造したメルカプトベンゾチアゾール誘導
体を用いて製造例36に概説した手順に従い、その後製造例37〜40及び実施
例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0525】 実施例6
【0526】
【化153】
【0527】 製造例15で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、
その後製造例37〜40及び実施例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0528】 実施例7
【0529】
【化154】
【0530】 製造例7で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、そ
の後製造例37〜40及び実施例1の方法に従って、標記生成物を製造する。
【0531】 実施例8
【0532】
【化155】
【0533】 製造例20で製造したフェノールを用いて製造例36に概説した手順に従い、
その後逆相プレート層クロマトグラフィーにより精製する以外は実施例1の方法
に従って、標記生成物を製造する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 519/00 301 C07D 487/04 134 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,H R,HU,ID,IL,IS,JP,KG,KR,KZ ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,US ,UZ,VN,YU (72)発明者 ハモンド,ミルトン・エル アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C050 KA02 KA04 KA06 KB05 KB13 KB16 KC04 4C072 MM01 UU01 4C086 AA01 AA03 CC08 MA01 MA04 NA14 ZB32

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I: 【化1】 [式中、 Zは 【化2】 を表し; XはCH、CHR、C=CHR、O、S、SO、SO、CO、CO、O
    COまたはNRを表し; COMはカルボン酸、対イオンでバランスをとるカルボキシレートアニオン
    カウンター、医薬的に許容され得るエステル基、または保護基で保護されたカル
    ボン酸を表し; Rrrは水素、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−
    1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し; Pは水素、ヒドロキシル、F、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロ
    キシルを表し; 少なくとも1個の陽電荷を含むRが少なくとも1個存在するという条件で、各
    Rは独立して、−R、−Q、水素、ハロ、−CN、−NO、−NR
    −OR、−SR、−C(O)NR、−C(O)OR、−S(O)R 、−SO、−SONR、−NRSO、−C(O)R 、−OC(O)R、−OC(O)NR、−NRC(O)NR
    −NRCO、−OCO、−NRC(O)R、未置換であるか
    または1〜4個のR基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、
    及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C3−7シクロアル
    キルから選択され; 各R、R及びRは独立して、水素、−R、未置換であるかまたは1〜
    4個のR基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、または未置
    換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C3−7シクロアルキルを表
    し、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1個以上のO、S、NR
    ここで、Rは前記と同義である)または−C(O)−で中断された4〜6員の
    飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
    り、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1〜3個のO、S、NR
    ここで、Rは前記と同義である)または−C(O)−で中断された4〜6員の
    飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
    り; 各Rは独立して、ハロ、−CN、−NO、−NR、−OR、−S
    、−CONR、−COOR、−SOR、−SO、−SO NR、−NRSO、−COR、−NRCOR、−OCOR 、−OCONR、−NRCONR、−NRCO、−O
    CO、−C(NR)NR、−NRC(NH)NR、−N
    C(NR)R、−RまたはQを表し; R、R及びRは水素、−R、または未置換であるかまたは1〜4個の
    基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRが介在原子と一緒になって、任意に1〜3個のO、S、−C(O
    )−またはNR(ここで、Rは前記と同義である)で中断された4〜6員の
    飽和環を表し、この環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されてお
    り; 各Rは独立して、ハロ、−CN、−NO、フェニル、−NHSO
    −OR、−SR、−N(R、−N(R、−C(O)N(R、−SON(R、ヘテロアリール、ヘテロアリリウム、−CO 、−C(O)R、−OCOR、−NHCOR、グアニジニル、カルバム
    イミドリルまたはウレイドを表し; 各Rは独立して、水素、−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、−C −6 シクロアルキル基またはフェニルを表し、2個のR基が存在する場合には
    該R基が一緒になって、任意に1〜2個のO、S、SO、−C(O)−、N
    HまたはNCHで中断された4〜6員飽和環を表し; Qは 【化3】 (式中、a及びbは1、2または3であり、Lは医薬的に許容され得る対イオ
    ンであり、αはO、SまたはNRを表し、β、δ、λ、μ及びρの1つはNである条件でβ、δ、λ、μ及びρはCR、NまたはNを表す) からなる群から選択され; Rは 【化4】 (式中、dはO、SまたはNRを表し、所与の構造中のe、g、x、y及びz
    の1つはNである条件でe、g、x、y及びzはCR、NまたはN を表す) からなる群から選択され; Rは水素、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキル、または−(CHQ(ここで、nは1、2ま
    たは3であり、Qは前記と同義である)を表し; 各Rは独立して、水素、ハロ、−CN、−NO、−NR、−OR 、−SR、−CONR、−COOR、−SOR、−SO、−
    SONR、−NRSO、−COR、−NRCOR、−O
    COR、−OCONR、−NRCO、−NRCONR 、−OCO、−CNRNR、−NRCNHNR、−NR C(NR)R、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換された−C 1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキル、未置換であるかまたは1〜4個のR基で
    置換された−C3−7シクロアルキル、及び−(CH)Q(ここで、n及びQ
    は前記と同義である)からなる群から選択され; R及びRは水素、フェニル、または未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し; 各Rは独立して、水素、フェニル、または未置換であるかまたは1〜4個の
    基で置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し; 各Rは独立して、水素、ハロ、フェニル、−CN、−NO、−NR 、−OR、−SR、−CONR、−COOR、−SOR、−SO 、−SONR、−NRSO、−COR、−NRCO
    、−OCOR、−OCONR、−NRCO、−NRCO
    NR、−OCO、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で
    置換された−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し; R及びRは水素、または未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換さ
    れた−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意に1個以上のO、S、NR
    たは−C(O)−で中断された4〜6員の飽和環を表し、この環は未置換である
    かまたは1〜4個のR基で置換されており; 各Rは独立して、水素、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換され
    た−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル、未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換された−C3−7シクロアルキル、任意に1〜4個のR基で置換さ
    れたフェニル、または任意に1〜4個のR基で置換されたヘテロアリールを表
    し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意に1〜2個のO、S、SO
    NHまたはNCHで中断された5〜6員の飽和環を表し; Rは水素、または任意に1〜2個のO、S、SO、SO、NR、N または−C(O)−が途中または末端に存在している−C1−8直鎖もし
    くは分枝鎖アルキルを表し、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、C
    N、NO、OR、SR、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC(O)NR、NRC(O)R、NR
    (O)NR、フェニルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェ
    ニル及びヘテロアリールは任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であ
    るかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル
    基で置換されており; R及びRは水素、フェニル、未置換であるかまたは1〜4個のR基で置
    換されており、任意にO、S、NR、Nまたは−C(O)−が途中
    に存在する−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、SO、NR、N または−C(O)−で中断された、未置換であるかまたは1〜4個の
    基で置換された4〜6員の飽和環を表し; R及びRが一緒になって上に定義した4〜6員環を形成するとき、R
    上記と同義であるか、またはRはR及びRが一緒になって形成される環に
    融合した、任意にO、S、NRまたは−C(O)−で中断された別の4〜6員
    の飽和環を表し、前記環は未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されて
    いる] で表される化合物、またはその医薬的に許容され得る塩。
  2. 【請求項2】 COMはカルボキレートアニオンを表す請求の範囲第1項
    に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 1個のRは陽電荷部分を含む基を表し、残りのR基は水素、
    及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは
    分枝鎖アルキルから選択される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 1個のRは陽電荷部分を含む基を表し、残りのR基は水素で
    ある請求の範囲第3項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R基は1〜3個の陽電荷を含む請求の範囲第1項に記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】 R基はカルボキシレートアニオン及び陰電荷を有する対イオ
    ンによりバランスをとる2個の陽電荷を含む請求の範囲第5項に記載の化合物
  7. 【請求項7】 1個のR基は1〜4個のR基で置換された−C1−6直鎖
    もしくは分枝鎖アルキル基であり、1個のR基は−RまたはQを表す請求の
    範囲第1項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Qは 【化5】 からなる群から選択される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Qは 【化6】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換され、R、R 及びRは前記と同義である) を表す請求の範囲第8項に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 Qは−N(式中、R、R及びRは前
    記と同義である)を表す請求の範囲第1項に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 1個のR基が存在し、 【化7】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 COMはカルボキシレートアニオンを表し; ナフトスルタム骨格に結合している1個のR基は少なくとも1個の陽電荷部分
    を含み、残りのR基は水素、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換
    されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択され; Rは前記と同義であり; Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表し; Qは 【化8】 (式中、Lは前記と同義であり、a及びbは2であり、Rは水素、及び任意
    に1〜2個のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−
    が途中または末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群か
    ら選択され、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、O
    、SR、SOR、SO、NR、N(R、−C
    (O)−R、C(O)NR、SONR、CO、OC(O
    )R、OC(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR 、フェニルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロ
    アリールは任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜
    4個のR基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されて
    いる) からなる群から選択され; Rは 【化9】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 式Ia: 【化10】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し; 1個のR基は陽電荷部分を含み、他方のR基は水素、及び未置換であるかまた
    は1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択
    され; Rは前記と同義であり; Qは 【化11】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)が途中または
    末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され、
    前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、OC
    (O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニル
    またはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは任
    意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR
    で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し; Rは前記と同義であり; Rは 【化12】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  14. 【請求項14】 式Ib: 【化13】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し; 1個のR基は陽電荷部分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水
    素、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖もし
    くは分枝鎖アルキルから選択され; Rは前記と同義であり; Qは 【化14】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し; Rは前記と同義であり; Rは 【化15】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  15. 【請求項15】 式Ic: 【化16】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し; 1個のR基は陽電荷分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水素
    、ハロ、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6直鎖
    もしくは分枝鎖アルキルから選択され; Rは前記と同義であり; Qは 【化17】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し; Rは前記と同義であり; Rは 【化18】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  16. 【請求項16】 式Id: 【化19】 [式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し; 1個のR基は陽電荷部分を含むナフトスルタム骨格に結合し、他方のR基は水
    素、ハロ、及び未置換であるかまたは1〜4個のR基で置換されたC1−6
    鎖もしくは分枝鎖アルキルから選択され; Rは前記と同義であり; Qは 【化20】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは水素またはC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキル基を表し; Rは前記と同義であり; Rは 【化21】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  17. 【請求項17】 式Ie: 【化22】 [式中、 Rは−R、Q、及び1個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖
    アルキルからなる群から選択される陽電荷部分を含み; Rは独立して、−RまたはQであり; Qは 【化23】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは 【化24】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  18. 【請求項18】 式If: 【化25】 [式中、 Rは−R、Q、及び1個のR基で置換されたC1−6直鎖もしくは分枝鎖
    アルキルからなる群から選択される陽電荷部分を含み; Rは独立して、−RまたはQであり; Qは 【化26】 (式中、L、a及びbは前記と同義であり、Rは水素、及び任意に1〜2個
    のO、S、SO、SO、NR、Nまたは−C(O)−が途中また
    は末端に存在するC1−8直鎖もしくは分枝鎖アルキルからなる群から選択され
    、前記鎖は未置換であるかまたは1〜4個のハロ、CN、NO、OR、SR 、SOR、SO、NR、N(R、−C(O)−R 、C(O)NR、SONR、CO、OC(O)R、O
    C(O)NR、NRC(O)R、NRC(O)NR、フェニ
    ルまたはヘテロアリールで置換されており、前記フェニル及びヘテロアリールは
    任意に1〜4個のR基または1〜2個の未置換であるかまたは1〜4個のR 基で置換されたC1−3直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されている) からなる群から選択され; Rは 【化27】 (式中、dはNRを表し、Rは−C1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルを表
    し、e、g、x及びyはCRまたはNを表し、Rは前記と同義であり
    、Rは水素を表す) から選択される] で表される請求の範囲第1項に記載の化合物またはその医薬的に許容され得る塩
  19. 【請求項19】 Rは 【化28】 を表し、 R、a、b及びLは前記と同義である請求の範囲第17項に記載の化合物
  20. 【請求項20】 式Ig: 【化29】 (式中、 Rは 【化30】 を表し、 R、a、b及びLは前記と同義である) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  21. 【請求項21】 式Ih: 【化31】 (式中、 XはCH、CHR、C=CHR、O、S、SO、SO、CO、CO、O
    COまたはNRを表し、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは 【化32】 を表し、 R、a、b及びLは前記と同義である) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  22. 【請求項22】 式Ii: 【化33】 (式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは 【化34】 を表し、 R、a、b及びLは前記と同義である) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  23. 【請求項23】 式Ij: 【化35】 (式中、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Rは 【化36】 を表し、 R、a、b及びLは前記と同義である) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  24. 【請求項24】 構造式: 【化37】 【化38】 【化39】 【化40】 【化41】 【化42】 【化43】 (式中、L及びL医薬的に許容され得る対イオンである) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  25. 【請求項25】 構造式: 【化44】 (式中、Qは 【化45】 【化46】 であり、Lは医薬的に許容され得る対イオンである) で表される請求の範囲第1項に記載の化合物。
  26. 【請求項26】 構造式: 【化47】 (式中、Qは表に定義した通りであり、Lは医薬的に許容され得る対イオンを
    表す) で表される化合物。
  27. 【請求項27】 下表: 【化48】 【化49】 【化50】 【化51】 【化52】 【化53】 【化54】 【化55】 (式中、Lは医薬的に許容され得る対イオンを表す) の1つの範囲内の請求の範囲第1項に記載の化合物。
  28. 【請求項28】 構造式: 【化56】 【化57】 を有する化合物。
  29. 【請求項29】 請求の範囲第1項に記載の化合物を医薬的に許容され得る
    担体と共に含む医薬組成物。
  30. 【請求項30】 請求の範囲第1項に記載の化合物を医薬的に許容され得る
    担体と組合せることにより製造される医薬組成物。
  31. 【請求項31】 細菌感染の治療または予防を必要とする哺乳動物における
    細菌感染の治療または予防方法であって、前記患者に対して請求の範囲第1項に
    記載の化合物を有効量投与することを含む前記方法。
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