JP2002518446A - カルバペネム抗菌性化合物、前記化合物を含む組成物及び治療方法 - Google Patents

カルバペネム抗菌性化合物、前記化合物を含む組成物及び治療方法

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JP2002518446A
JP2002518446A JP2000555613A JP2000555613A JP2002518446A JP 2002518446 A JP2002518446 A JP 2002518446A JP 2000555613 A JP2000555613 A JP 2000555613A JP 2000555613 A JP2000555613 A JP 2000555613A JP 2002518446 A JP2002518446 A JP 2002518446A
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Abstract

(57)【要約】 式(I): 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、カルバペネム核の2位がCH基を介して結合している2,2−ジ
オキソ−3−X−2−チア−1−アザ−フェナレン(ここで、Xは炭素、窒素ま
たは酸素原子である)で置換されているカルバペネム抗菌剤に関する。
【0002】 本発明のカルバペネムは、グラム陽性微生物、特にメチシリン耐性黄色ブドウ
球菌(MRSA)、メチシリン耐性表皮ぶどう球菌(MRSE)及びメチシリン
耐性コアグラーゼ陰性ぶどう球菌(MRCNS)に対して有用である。従って、
本発明の抗菌性化合物は、防除することが困難な病原菌により生ずる感染症を治
療するための治療をかなり助ける。上記病原菌(MRSA/MRCNS)に対し
て有効であると同時に望ましくない副作用が比較的少ない薬剤に対する要望が増
しつつある。
【0003】 (発明の要旨) 本発明の化合物は、式I:
【0004】
【化10】 [式中、 RはHまたはメチルを表し、 COMはカルボン酸、医薬的に許容され得るカルボン酸塩、カルボキシレー
トアニオン、医薬的に許容され得るエステル基、または保護基で保護されたカル
ボン酸を表し、 XはCR、NRまたはOを表し、 R及びRは独立してHまたはC1−6アルキルを表すか、またはR及び
は基CR中のコア炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキル環
を形成し、 Pは水素、ヒドロキシル、F、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロ
キシルを表し、 各Rは独立してR
【0005】
【化11】 、−Het(R、C2−6アルケニル、または基L−Q−R(ただし、
L−Q−Rで表されるRは1個のみ存在し得る)を表すか、また1個のR基は
(存在するならば)L及び介在原子と一緒になって5〜6員環を表し得、 Lは何も介在しないか、1〜2個のO、S、NR、C(O)、CO及びC
(O)NRが介在または末端に存在するC1−4直鎖もしくは分枝鎖アルキレ
ンであり、 Qは
【0006】
【化12】 を表し、 Yは電荷バランス基であり、 nは全電荷中性を維持するように選択される0〜2の値であり、 RはHまたはC1−6アルキルであり、 Rは未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、何も介在しない
か、1〜2個のO、S、NR、C(O)、C(O)O、C(O)NR、−C
H=CH−、−Het(R−、−C(O)Het(R−、−C(O
)NRHet(R−、
【0007】
【化13】 が介在または末端に存在するC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、 Hetはヘテロアリール基であり、 各Rは独立してH、ハロ、OR、OC(O)R、C(O)R、CN、
C(O)NR、NO、NR、SONR、及び未置換であ
るかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−4アルキルから選択され、 各Rは独立してハロ、OR、OC(O)R、SR、S(O)R、S
、CN、C(O)R、CO、NR、N 、C(O)NR、−Het(R、C(=N)R 、C(=N)NR、NRC(=N)R 、NRC(=N)NR、ヘテロアリリウム(R 、SONR、OC(O)NR、NRC(O)R、NR
(O)NR、及び
【0008】
【化14】 から選択されるか、或いは 2個以上のR基が存在するときには、2個のR基は介在原子と一緒になっ
て、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、任意に1〜3個のO
、S、NR及びC(O)が介在する3〜6員炭素環を形成し得、 RはHまたはC1−4アルキルであるか、或いはR及びRは介在原子と
一緒になって4〜6員環を表し、 Rはハロ、OR、NR及びCONRから選択され、 RはH、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−6直鎖
もしくは分枝鎖アルキル、−Het(R、未置換であるかまたは1〜3個
のRで置換されたC3−6シクロアルキル、または
【0009】
【化15】 であるか、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、NRまたはC(O
)が介在する4〜6員環を形成し、 RはH、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−6アル
キル、未置換であるかまたは1〜3個のRで置換されたC3−6シクロアルキ
ル、C(=N)R、またはC(=N)NR であり、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、NRまたはC(O
)が介在する4〜6員環を形成し、 ZはY、アセテート、ベンゾエート、ブロミド、クロリド等の一価アニオ
ン、及びCOM(ここで、Mは陰電荷である)のような内部アニオンから選択
される電荷バランス基である] で表される。本発明化合物には、医薬的に許容され得る塩も含まれる。
【0010】 (発明の詳細な説明) 以下、特記しない限り下記するように定義される用語を用いて本発明を詳細に
説明する。
【0011】 カルボキシレートアニオンは、陰電荷を有する基−COOを指す。
【0012】 用語「アルキル」は、特記しない限り1〜15個の炭素原子を含む1価のアル
カン(炭化水素)から誘導される基を指す。アルキルは直鎖または分枝鎖であり
得る。好ましいアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル及びt−ブチルが含まれる。置換されている場合、アルキル基は、利用可能
な結合点において定義されているRまたはRから選択される最高3個の置換
基で置換され得る。アルキル基がアルキル基で置換されていると言う表現は、「
分枝鎖アルキル基」と同義的に使用される。
【0013】 シクロアルキルは、3〜15個の炭素原子を含み、炭素原子間に交互または共
鳴二重結合を含まないアルキルを指す。シクロアルキルは、1〜4個の融合環を
含み得る。好ましいシクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル及びシクロヘキシルである。置換されている場合、シクロアルキル基
は定義されているRまたはRから選択される最高3個の置換基で置換され得
る。
【0014】 C1−4アルキレン基は2つの結合を介して2つの異なる原子または置換基に
結合しているアルキル基を指す。アルキレン基上の2つの結合は同一炭素原子上
または異なる炭素原子上に存在し得る。例えば、
【0015】
【化16】 を参照されたい。
【0016】 用語「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素
−炭素二重結合を有する直鎖、分枝鎖または環状炭化水素基を指す。好ましいア
ルケニル基には、エテニル、プロペニル、ブテニル及びシクロヘキセニルが含ま
れる。
【0017】 用語「アルキニル」は、2〜10個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素
−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。好ましいアルキニ
ル基には、エチニル、プロピニル及びブチニルが含まれる。
【0018】 アリールは、芳香環(例えば、フェニル、置換フェニル等)及び融合されてい
る環(例えば、ナフチル、フェナントレニル等)を指す。よって、アリール基は
、少なくとも6個の原子を含み、隣接する炭素原子間に交互(共鳴)二重結合を
有する環を少なくとも1個含み、前記環は最高5個存在し、最高22個の原子を
含む。好ましいアリール基は、フェニル、ナフチル及びフェナントレニルである
。アリール基も上記したように置換され得る。好ましい置換アリールには、フェ
ニル及びナフチルが含まれる。
【0019】 用語「ヘテロアリール」(Het)は、少なくとも1個のヘテロ原子O、Sま
たはNを含む、5〜6個の環原子を含む単環式芳香族炭化水素基または8〜10
個の原子を含む二環式芳香族基であり、炭素または窒素原子は結合点であり、1
〜2個の別の炭素原子は任意にO及びSから選択されるヘテロ原子により置換さ
れ、1〜3個の別の炭素原子は任意に窒素ヘテロ原子により置換され、任意に本
明細書に記載されているように置換されている前記基を指す。ヘテロアリールの
例は、ピロール、ピリジン、オキサゾール、チアゾール及びオキサジンである。
例えばチアジアゾールを形成するように、第1窒素原子及び酸素または硫黄原子
と共に追加の窒素原子が存在し得る。例を以下に示す。
【0020】
【化17】
【0021】 存在する場合、基L−Q−Rは2,2−ジオキソ−1H,3H−2−チア−
1−アザ−フェナレン、2,2−ジオキソ−1H,3H−2−チア−1,3−ジ
アザ−フェナレンまたは2,2−ジオキソ−1H−3−オキサ−2−チア−1−
アザ−フェナレン基の2個のフェニル環のいずれかに結合し、ただし2個以上の
L−Q−Rは存在しない。
【0022】 ヘテロアリリウムは、4級窒素原子を有し、よって陽電荷を有するヘテロアリ
ール基を指す。例を以下に示す。
【0023】
【化18】
【0024】 1個以上の追加窒素原子を含む環内の特定窒素原子上に電荷が示されていると
き、その電荷は生ずる電荷共鳴により環内の異なる窒素原子上に存在し得ると理
解される。
【0025】
【化19】 イミダゾリウム基
【0026】
【化20】 は、
【0027】
【化21】 を意味する。
【0028】 用語「ヘテロシクロアルキル」は、環内の炭素原子の1個がO、SまたはNか
ら選択されるヘテロ原子により置換されており、最高3個の別の炭素原子がヘテ
ロ原子により置換されていてもよい(非芳香族)シクロアルキル基を指す。
【0029】 用語「4級窒素」及び「陽電荷」は、テトラアルキルアンモニウム(例えば、
テトラメチルアンモニウム)、ヘテロアリリウム(例えば、N−メチルピリジニ
ウム)中の陽電荷を有する窒素、生理学的pHでプロトン化されている塩基性窒
素等を含めた四価の陽電荷を有する窒素原子を指す。よって、カチオン基には、
陽電荷を有する窒素含有基及び生理学的pHでプロトン化されている塩基性窒素
が含まれる。
【0030】 用語「ヘテロ原子」は、独立して選択されるO、SまたはNを意味する。
【0031】 ハロゲン及び「ハロ」は、臭素、塩素、フッ素及びヨウ素を指す。
【0032】 基が「置換されている」と言われているとき、特記しない限り、これは該基上
に1〜4個の置換基を含むことを意味する。
【0033】 官能基が「保護されている」と言われているとき、これは保護されているサイ
トで望ましくない副反応を妨げるように該基が修飾された形態にあることを意味
する。本発明化合物のための好適な保護基は、当業界の技術レベルを考慮し、一
般的な教書、例えばGreene,T.W.ら,Protective Gro
ups in Organic Synthesis,ニューヨークに所在のW
iley(1991)発行を参照して本明細書から分かるであろう。適当な保護
基の例は本明細書に記載されている。
【0034】 本発明の幾つかのカルバペネム化合物においては、Mは容易に除去され得るカ
ルボキシル保護基であり及び/またはPはヒドロキシル保護基で保護されている
ヒドロキシルを表す。慣用の保護基は、本明細書に記載されている合成手順中に
ヒドロキシルまたはカルボキシル基を保護するようにブロックするために使用さ
れる基からなる。これらの慣用のブロック基は所望により分子の残りの部分の開
裂または他の分解を引き起こさない方法により容易に除去され得る。前記手順に
は、化学的及び酵素的加水分解、穏和な条件下での還元剤または酸化剤を用いる
処理、遷移金属触媒を用いる処理、及び求核剤及び接触水素化が含まれる。
【0035】 カルボキシル保護基の例には、アリル、ベンズヒドリル、2−ナフチルメチル
、ベンジル、シリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS))、フ
ェナシル、p−メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−メトキシフェニル
、p−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル及びt−ブチルが含まれる。
【0036】 適当なヒドロキシル保護基の例には、トリエチルシリル、t−ブチルジメチル
シリル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル、ベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、t−ブチルオキ
シカルボニル、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル等が含まれる。
【0037】 本発明のカルバペネム化合物は、動物及びヒトにおいて細菌感染を治療するた
めにそのままでも、医薬的許容され得る塩及びエステルの形態でも有用である。
用語「医薬的に許容され得るエステル、塩または水和物」は、薬化学者に自明の
本発明化合物の塩、エステル及び水和物形態、すなわち実質的に非毒性であり、
化合物の薬物動態特性(例えば、味、吸収、分布、代謝及び排泄)に好ましい影
響を与え得るものを指す。本質的により実際的であり、選択する際にも重要であ
る他の要因は、原料のコスト、生じたバルク薬の結晶化のし易さ、収率、安定性
、溶解性、吸湿性及び流動性である。医薬組成物を、活性成分を医薬的に許容さ
れ得る担体と混合して製造することが好都合である。従って、本発明は、新規な
カルバペネム化合物を活性成分として用いる医薬組成物及び細菌感染の治療方法
にも関する。
【0038】 −COMがカルバペネム核の3位に結合している場合、これはカルボン酸基
(MはHを表す)、カルボキレートアニオン(Mは陰電荷を表す)、医薬的に許
容され得るカルボン酸塩(Mは塩形成基を表す)、医薬的に許容され得るエステ
ル(Mはエステル形成基を表す)、または保護基で保護されたカルボン酸(Mは
カルボキシル保護基を表す)を表す。
【0039】 上記した医薬的に許容され得る塩は、−COOM(ここで、Mは、対イオン、
例えばナトリウムまたはカリウムのようなアルカリ金属カチオンと釣り合う陰電
荷である)の形態を取り得る。他の医薬的に許容され得る対イオンは、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、アンモニウムまたはアルキルアンモニウム(例えば、
テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、コリン、トリエチルヒ
ドロアンモニウム、メグルミン、トリエタノールヒドロアンモニウム等)カチオ
ンであり得る。
【0040】 上記した医薬的に許容され得る塩には、酸付加塩が含まれる。従って、式Iの
化合物は、無機酸もしくは有機酸から誘導される塩の形態で使用することができ
る。前記塩の中には、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩
、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショ
ウノウ酸塩、、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグ
ルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタ
ン酸塩、グリセロリン酸塩、半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、
臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、
マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸
塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン
酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チ
オシアン酸塩、トシル酸塩及びウンデカン酸塩が含まれる。
【0041】 式Iを有する化合物の酸付加塩には、R中にプロトン化塩基性部分を含む化合
物が含まれる。R中に塩基性部分を含む化合物はpH7に近い水性媒体中でプロ
トン化し得、前記塩基性部分は中性形態及び酸付加(プロトン化)形態の平衡混
合物として存在し得る。前記基の塩基性が強くなるほど、pH7付近のプロトン
化度は高くなる。例えば、−NRは適切なpHでそのプロトン化形態(−
HR、ここでZは電荷バランス基である)で存在し得る。前記
した化合物はすべて本発明に包含される。
【0042】 医薬的に許容され得るエステルは医化学者に自明のものであり、その中にはU
SP 4,309,438に詳記されているものが含まれる。前記した医薬的に
許容され得るエステルには生理学的条件下で加水分解されるもの、例えばピバロ
イルオキシメチル、アセトキシメチル、フタリジル、インダニル、メトキシメチ
ル、及びUSP 4,479,947に詳記されているエステルが含まれる。こ
れらのエステルは「生物不安定エステル」とも呼ばれる。
【0043】 生物不安定エステルは生物学的に加水分解され得、胃腸粘膜を介する良好な吸
収性、胃酸分解に対する耐性及び他の要因のために経口投与に好適であり得る。
生物不安定エステルには、Mがアルコキシアルキル、アルキルカルボニルオキシ
アルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、シクロアルコキシアルキル、
アルケニルオキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、ア
ルキルチオアルキル、シクロアルキルチオアルキル、アルケニルチオアルキル、
アリールチオアルキルまたはアルキルチオアリール基を表す化合物が含まれる。
これらの基のアルキルまたはアリール部分はアシルまたはハロ基で置換され得る
。アセトキシメチル、1−アセトキシエチル、1−アセトキシプロピル、ピバロ
イルオキシメチル、1−イソプロピルオキシカルボニルオキシエチル、1−シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル、フタリジル及び(2−オキソ−5−
メチル−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルであるMが生物不安定エステ
ル形成部分の例である。
【0044】 Yは、適当な電荷バランスを維持するために必要に応じて存在または不在と
することができる。存在する場合、これらは医薬的に許容され得る対イオンを表
す。無機もしくは有機酸から誘導される多くのアニオンが好適である。前記対イ
オンの代表例は、アセテート、アジペート、アミノサリチレート、アンヒドロメ
チレンサイトレート、アスコルベート、アスパルテート、ベンゾエート、ベンゼ
ンスルホネート、ブロミド、サイトレート、カンフォレート、カンファースルホ
ネート、クロリド、エストレート、エタンスルホネート、フマレート、グルコヘ
プタノエート、グルコネート、グルタメート、ラクトビオネート、マレート、マ
レエート、マンデレート、メタンスルホネート、パントテネート、ペクチネート
、ホスフェート/ジホスフェート、ポリガラクツロネート、プロピオネート、サ
リチレート、ステアレート、スクシネート、スルフェート、タータレート及びト
シレートである。他の好適なアニオン種は当業者に自明である。
【0045】 また、電荷中性を維持するために2個以上の陰電荷が必要な場合、対イオンイ
ンジケータは2個以上の陰電荷を有する種(例えば、マロネート、タータレート
またはエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA))、または2個以上の1
価アニオンを有する種(例えば、クロリド)等を表し得る。複数の陰電荷を有す
る対イオンが正味1個の陽電荷を有するカルバペネムと存在する場合には、適当
数のカルバペネム分子が全電荷バランス及び中性を維持するために一緒に存在し
し得る。
【0046】 スルタム側鎖を命名する際に使用されるナンバリング及び命名法は次の通りで
ある。
【0047】
【化22】
【0048】 Lが1〜2個のO、S、NR、C(O)、CO及びC(O)NRが介在
または末端に存在するC1−4直鎖もしくは分枝鎖アルキレン基である場合、介
在/末端部分はアルキレン基のいずれかの末端に存在し得、または2〜4個の炭
素原子が存在するときにはアルキレン基を介在する。前記基が2個存在する場合
、これらの基は別々にまたは一緒に存在し得る。よって、OC(O)やOCO のような介在または末端基が含まれる。
【0049】 同様に、Rが未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、1〜2
個のO、S、NR、C(O)、C(O)O、C(O)NR、−CH=CH−
、−Het(R−、−C(O)Het(R−、−C(O)NR
et(R−、
【0050】
【化23】 が介在または末端に存在するC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルである場合、
介在/末端基は別々にまたは一緒に存在し得、アルキル基の一方または両方の末
端に存在し得、またアルキル基と置換基Rの間に存在し得る。
【0051】 Rが少なくとも2個のR基で置換されている場合、これらの基は介在原子
と一緒になって、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、任意に
1〜3個のO、S、NR及びC(O)が介在する3〜6員炭素環を表し得る。
2個のR基が一緒になって表される基の例には、
【0052】
【化24】 が含まれる。
【0053】 興味深い式Iを有する化合物の亜群は、Rがメチルである化合物である。こ
の亜群において、他のすべての変数は上記と同義である。
【0054】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、COMがカルボキシレートアニ
オンを表す化合物である。この場合、Mは陽電荷を有するQ基の場合のように陽
電荷を有する基で釣り合う陰電荷を表す。また、陽電荷を有するQ基が2個以上
の陽電荷を含む場合には、カルボキシレートアニオンと組合わせて全電荷中性を
与える陰電荷を有する対イオンが存在し得る。
【0055】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、Pがヒドロキシル、またはヒドロ
キシル保護基で保護されたヒドロキシルを表す化合物である。この亜群において
、他のすべての変数は上記と同義である。
【0056】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、1つのRがL−Q−Rを表し、
他のすべてのR基はH、ハロ、または未置換であるかまたは1〜3個のR基で
置換されたC1−4アルキル基を表す化合物である。この亜群において、他のす
べての変数は上記と同義である。
【0057】 前記亜群の具体例は、Lが−CH−または−CHCH−を表す化合物で
ある。
【0058】 前記亜群の別の具体例は、Qが
【0059】
【化25】 (式中、Yは電荷バランス基を表す) を表す化合物である。この亜群において、他のすべての変数は上記と同義である
【0060】 前記亜群の更に別の具体例は、Rが1〜3個のR基で置換されたC1−6 直鎖もしくは分枝鎖アルキルである化合物である。この亜群において、他のすべ
ての変数は上記と同義である。
【0061】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、XがCRである化合物であ
る。この亜群において、他のすべての変数は上記と同義である。
【0062】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、XがNRである化合物である。
この亜群において、他のすべての変数は上記と同義である。
【0063】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、XがOである化合物である。この
亜群において、他のすべての変数は上記と同義である。
【0064】 興味深い式Iを有する化合物の別の亜群は、RがH、ハロ、または未置換であ
るかまたは1〜3個のRで置換されたC1−4アルキルである化合物である。
この亜群において、他のすべての変数は上記と同義である。
【0065】 興味深い式Iを有する化合物の好ましい亜群は、 RがCHを表し、 COMがカルボキシレートアニオンを表し、 Pがヒドロキシル、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロキシルを表し
、 1個のRがL−Q−Rであり、残りのRがそれぞれ独立してH、ハロ、または
未置換であるかまたは1〜3個のRで置換されたC1−4アルキルであり、 他のすべての変数は上記と同義である化合物である。
【0066】 本発明の1実施態様において、 RはHまたはC1−6アルキルであり、RがHまたはC1−4アルキルであ
るか、或いはR及びRは介在原子と一緒になって4〜6員環を表し、 Rがハロ、OR、NRまたはCONRであり、 Lが−CH−または−CHCH−を表し、 Qが
【0067】
【化26】 (式中、Yは電荷バランス基を表す) を表し、 Rが1〜3個のR基で置換された、任意にC(O)NRまたは
【0068】
【化27】 が介在するC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、 Rが上記と同義である化合物である。
【0069】 本発明の代表的化合物の例を表1に示す。
【0070】
【表2】
【0071】 本発明化合物は、適当に保護した活性化2−ヒドロキシメチル−カルバペン−
2−エム−3−カルボキシレートを1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレ
ン2,2−ジオキシド、1H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン2
,2−ジオキシドまたは1H−3−オキソ−2−チア−1−アザ−フェナレン2
,2−ジオキシド基と反応させ、こうして導入した側鎖を所望通りに修飾し、そ
の後存在する保護基を除去して所望する最終生成物を得ることにより製造される
。上記方法は、添付のフローチャートに示す一般的な条件を用いて例示される。
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】 上記フローチャートA及びBに関して、P、R、R、M、X、L、Q及びR は式Iの化合物に関して定義した通りである。
【0075】 PはH、Fまたは保護ヒドロキシル基を表す。
【0076】 Rはカルボキシル保護基を表す。
【0077】 RはR、及びRを与えるように式Iを有する化合物の合成中に所要により修
飾される基から選択される基を表す。よって、RはRまたはRの前駆体と見做
され得る。
【0078】 P”はヒドロキシル保護基を表す。
【0079】 Q’−R’は、最終生成物中に上にQ−Rとして定義される基が導入され
るように中間体B2(B2の活性化時に)と反応する中性またはモノカチオン基
を表す。よって、Q’−R’はQ−Rの前駆体と見做され得る。
【0080】 R’はR、及びRを与えるように式Iを有する化合物の合成中に所要に
より修飾または脱保護される基から選択される基を表す。よって、R’はR またはRの前駆体と見做され得る。
【0081】 本発明化合物の合成時に使用される1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナ
レン2,2−ジオキシド、1H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン
2,2−ジオキシドまたは1H−3−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレン
2,2−ジオキシド側鎖基(SCG)の幾つかは化学文献に記載されている。或
いは、所要SCGに容易に変換され得る前駆体化合物も文献に記載されている。
所要SCGが文献に記載されていない場合には、SCGを新たに開発した合成に
より合成しなければならない。当業者ならば、過度の実験を行うことなく直接的
に所要化合物を製造するために類似SCGの公知合成方法を採用することができ
る。
【0082】 1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド、1H,3
H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン2,2−ジオキシドまたは1H−3
−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド側鎖基(SCG
)を、まず2位に活性化ヒドロキシメチル基を有する適当に保護されたカルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシレートと反応させる。
【0083】 2位に−CHOH置換基を有するカルバペネム核は、援用により本明細書に
含まれるとするSchmitt,S.M.ら,J.Antibiotics,4
1(6),780−787(1988)に従って得ることができる。
【0084】 カルバペネムのC−3にあるカルボン酸基は、通常カルボキシル保護基(例え
ば、p−ニトロベンジル(PNB)、アリル、p−メトキシベンジル、トリクロ
ロエチル、2−トリメチルシリルエチル等)として保護される。更に、6−(ヒ
ドロキシエチル)側鎖のヒドロキシ基は、任意にヒドロキシル保護基(例えば、
トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチル
ジメチルシリル(TBDMS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDP
S)、アセチル、アリルオキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカル
ボニル、2−トリクロロエトキシカルボニル等)により保護される。
【0085】 カルバペネムへの1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオ
キシド、1H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン2,2−ジオキシ
ドまたは1H−3−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシ
ド側鎖基(SCG)の付加は、適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(TH
F)、ジエチルエーテル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、
ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム等)中にヒドロキシメチル−カルバペ
ネム及び1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド、1
H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン2,2−ジオキシドまたは1
H−3−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド側鎖基を
含む溶液を、(予め混合した)適当な活性化試薬(例えば、ジエチルアゾジカル
ボキシレート(DEAD)/トリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカ
ルボキシレート(DIAD)/トリブチルホスフィン等)で約−20〜35℃の
温度で約5〜90分間処理することにより実施される。
【0086】 或いは、1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド、
1H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン2,2−ジオキシドまたは
1H−3−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレン2,2−ジオキシド及びカ
ルバペネムを適当な溶媒中でアゾジカルボキシレートまたはホスフィン試薬と混
合し、活性化試薬の他の成分(それぞれ、ホスフィンまたはアゾジカルボキシレ
ート)を前記混合物に添加することもできる。スルタム側鎖基カルバペネム及び
活性化試薬を混合したら、反応を約−20〜35℃の温度で約5〜90分間進行
させる。
【0087】 次いで、生じた混合物を当業者に公知の一般的な後処理方法にかけて、粗な2
−(2,2−ジオキソ−1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレニル、2,
2−ジオキソ−1H,3H−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレニルまたは2
,2−ジオキソ−1H−3−オキサ−2−チア−1−アザ−フェナレニル)メチ
ル置換カルバペネムを得、これを所要により結晶化するかまたは適当な溶媒(例
えば、ヘキサン、酢酸エチル、エーテル、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、アセトン、メタノール等)または2種以上の混合物を溶離液とするシリカ
ゲルクロマトグラフィーにかけることにより精製する。
【0088】 場合により、中間体A2中の置換基Rを修飾して、最終生成物I中に所望の
置換基Rを生成しなければならない。保護基P及びRを除去する前にR
換基を修飾することが通常最良である。この方法は、フローチャートBに示され
ており、ここで中間体B1はR基の1つが置換基L−A−Rの前駆体である
中間体A2の例である。スキームには1つの環に関する方法しか例示していない
が、当業者は置換基L−Q−Rが最終生成物Ibのいずれかのフェニル環に位
置し得ることに注目すべきである。
【0089】 フローチャートBの中間体B1において、置換基RはL−OP”(式中、L
は上記と同義であり、P”はヒドロキシル保護基である)として表される。好適
な保護基P”はトリメチルシリル及びトリエチルシリルである。トリアルキルシ
リル基は、水と混和性有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、アセトニトリル
またはイソプロパノール)からなる溶媒中で強酸(例えば、トリフルオロメタン
スルホン酸、硫酸、塩酸等)で処理することにより容易に除去される。陽電荷を
有する置換基は、L−OHのヒドロキシル基を適当な脱離基(例えば、トリフレ
ート、メシレート、トシレート、イオダイド、クロリド、ブロミド等)に変換す
ることにより該ヒドロキシ基を活性化した後、生じた脱離基を求核試薬として作
用し得る窒素原子を含む化合物Q’−R’(例えば、N−メチルイミダゾール
、N−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾール、1−メチル−4−アザ−1−
アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン、1−(カルバモイルメチル)−4−
アザ−1−アゾニアビシクロ−[2.2.2]−オクタン、1−(3−ヒドロキ
シプロプ−1−イル)−4−アザ−1−アゾニアビシクロ−[2.2.2]−オ
クタン等)で置換することにより側鎖に導入され得る。
【0090】 場合により、B3を生成するためのヒドロキシル基の活性化及びQ’−R
による置換は、化合物Q’−R’の塩基性を利用し、それを活性化反応におい
て塩基として使用することにより単一ステップで実施され得る。
【0091】 ヒドロキシル基の適当な脱離基への変換は、ヒドロキシル置換化合物を適当な
溶媒(例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エーテル、ベンゼン等)
中、適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピ
ルエチルアミン等)の存在下で活性化試薬(例えば、無水トリフルオロメタンス
ルホン酸、無水メタンスルホン酸、無水トルエンスルホン酸、メタンスルホニル
クロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド等)と約
−100〜0℃の温度で約5〜120分間処理することにより実施される。こう
して得た中間体は脱離基を含み、この脱離基は約−10〜50℃の温度で適当な
溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)中に中間体を含む溶液を過剰
のヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムで約0.25〜24時間処理すること
により他の脱離基、イオダイドに変換され得る。
【0092】 多くの場合、ヨウ化物は、更に精製することなく使用し得る十分に純粋な形態
で得られる。ヨウ化物が結晶性でないならば、取扱いを容易とするためにヨウ化
物をベンゼンから凍結乾燥して取扱いの容易な非晶質固体としてもよい。
【0093】 活性化ヒドロキシ基またはヨウ化物は、活性化中間体を試薬Q’−R’と反
応させることにより置換される。場合により、ヒドロキシル基の活性化及び置換
は単一ステップで実施され得る。活性化試薬を、上記したように適当な溶媒(例
えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エーテル、DMF、ベンゼン、ア
セトニトリル、DMSO等)中、適当な塩基の存在下でヒドロキシル置換化合物
の溶液に添加する。生じた活性化中間体を1〜3モル当量の化合物Q’−R
で約−78〜50℃の温度で約15〜120分間処理する。場合により、1つの
溶媒中で活性化中間体を形成し、活性化中間体を単離し、別の溶媒中で置換反応
を実施することが望ましい。或いは、中間体を単離せずに置換反応を実施しても
よく、Q’−R’を塩基として使用する場合には活性化中間体の形成と同時に
実施してもよい。
【0094】 置換反応をヨウ化物を用いて実施するのが最良の場合には、ヨウ化物の溶液を
ほぼ当量(0.9〜1.05モル当量)の化合物Q’−Rと混合する。その後
、非求核性酸の銀塩(例えば、銀トリフルオロメタンスルホネート、銀テトラフ
ルオロボレート等)を添加する。反応は銀塩の非存在下でも進行するが、銀塩を
存在させると反応はより迅速に進行する。更に、銀塩は反応混合物から置換ヨウ
化物を除去するのを助け、後続反応の効率を向上させ得る。次いで、生じた混合
物を当業者に公知の一般的な後処理方法にかけて粗な生成物を得、これを所要に
より再結晶またはクロマトグラフィーにより精製する。
【0095】 側鎖に陽電荷を導入するための別の方法は、適当なアルキル化試薬AR(例え
ば、ヨウ化メチル、臭化メチル、ベンジルトリクロロアセトイミデート、メチル
トリフルオロメタンスルホネート、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレ
ート等)との反応により4級化され得る窒素原子を含む側鎖(すなわち、R
)に適用され得る。側鎖中の窒素原子の4級化は化合物の溶液をやや過剰量(1
.05〜1.2モル当量)のアルキル化試薬で処理することにより実施される。
【0096】 所要により置換基R’を修飾し、残りの保護基を除去すると、最終生成物(
Ib)が得られる。これらの変換は、使用した保護基、或いはR’からR
の変換に必要な修飾または使用した保護基に依存して多数の公知方法により実施
され得る。
【0097】 例えば、最終生成物のRが第1級アミノ基(−NHまたはプロトン化形態
のN)を含むときには、アミノ基は通常保護された形態としてまたは前駆
体基としてR’中に存在する。アミノ基の適当に保護された形態はアリルオキ
シカルボニルアミノまたはp−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノであり、
適当なアミン前駆体はアジド基である。アミノ基はP及びRの脱ブロックと
同時にまたはその後に確立された方法により遊離される。例えば、アジド基及び
p−ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ基は接触水素化によりアミノ基に変
換され、アリルオキシカルボニルアミノ基はアリルスカベンジャーの存在下でパ
ラジウム触媒で処理することによりアミノ置換基となる。
【0098】 標的化合物の合成は、最終前中間体中に存在する保護基を当業者に公知の一般
的方法に従って除去することにより終了する。次いで、脱保護した最終生成物を
、所要により一般的技術、例えばイオン交換クロマトグラフィー、逆相シリカゲ
ルを用いるHPLC、逆相ポリスチレンゲルを用いるMPLC等、または再結晶
により精製する。
【0099】 最終生成物の構造は、一般的方法(例えば、NMR、IR、MS及びUV)に
より決定される。最終生成物が結晶性でないならば、取り扱いを容易とするため
に、最終生成物を水から凍結乾燥して取り扱いが容易な非晶質固体としてもよい
【0100】 本発明化合物は各種グラム陽性菌及びやや劣るがグラム陰性菌に対して効果的
な抗菌剤であり、従ってヒトまたは動物用医薬において有用である。
【0101】 本発明の多くの化合物は、MRSA/MRCNSに対して生物学的に活性であ
る。インビトロの抗菌活性から、本発明化合物を感受性細菌に感染している哺乳
動物に投与したときのインビボ活性が予測される。
【0102】 一般的な感受性テストを用いて、本発明化合物はMRSAに対して活性である
ことが分かる。
【0103】 本発明化合物は、該化合物を医薬的に許容され得る担体と組合せることにより
医薬組成物に処方され得る。前記担体の例を以下に示す。
【0104】 本発明化合物は、粉末または結晶形態、溶液または懸濁液の形態で使用され得
る。前記化合物は、各種方法により、特に局所、経口または(静脈内または筋肉
内)注射による非経口により投与され得る。
【0105】 好ましい投与(デリバリー)経路である注射用組成物は、アンプル中の単位剤
型で、またはマルチドーズ容器で製造され得る。注射用組成物は、油性または水
性ビヒクル中の懸濁液、溶液または乳濁液のような形態を取り得、各種の製剤化
成分を含み得る。或いは、活性成分は、投与時に滅菌水のような適当なビヒクル
を用いて再構成される(凍結乾燥または非凍結乾燥)粉末の形態であってもよい
。注射用組成物の場合、担体は通常滅菌水、食塩水または別の注射用液体(例え
ば、筋肉注射用ラッカセイ油)からなる。各種緩衝剤、保存剤等を配合すること
もできる。
【0106】 局所用組成物は、軟膏剤、クリーム剤またはローション剤を形成するためには
疎水性または親水性基剤のような担体、塗布剤を形成するためには水性、油性ま
たはアルコール性液体、また散剤を形成するためには乾燥賦形剤を用いて処方さ
れ得る。
【0107】 経口用組成物は、錠剤、カプセル剤、経口懸濁剤及び経口液剤のような形態を
取り得る。前記経口用組成物は、慣用の製剤化成分のような担体を使用し得、徐
放性及び即放性形態が含まれ得る。
【0108】 投与量は、治療対象者の状態及び体型、投与経路及び頻度、選択した特定化合
物に対する病原菌の感受性、感染の毒力及び他の要因に大きく依存する。しかし
ながら、抗菌業界で周知の治療原則に従う医者の自由裁量の余地も残されている
。感染の種類及び治療対象者の独自性とは別にして、正確な投与計画に影響を及
ぼす他の要因は化合物の分子量である。
【0109】 ヒトに投与するための単位剤型あたりの液体または固体の組成物は約0.01
〜約99%、好ましくは約10〜60%の活性物質を含み得る。前記組成物は、
通常約15mg〜約2.5gの活性成分を含む。しかしながら、一般的に、約2
50〜1000mgの範囲の投与量を使用することが好ましい。非経口投与する
場合、単位剤型は通常、滅菌水溶液中に純粋化合物を含み得、または中性pH及
び等張性に調整され得る液剤として使用される可溶性粉末の形態を取り得る。
【0110】 本発明は細菌感染の治療を要する哺乳動物における細菌感染の治療方法をも包
含し、その方法は前記哺乳動物に対して該感染を治療するのに有効な量の式Iの
化合物を投与することを含む。
【0111】 式Iの抗菌性化合物を投与するための好ましい方法には、経口及び非経口、例
えばi.v.注入、i.v.ボーラス注射及びi.m.注射が含まれる。
【0112】 成人の場合、1日あたり約5〜50mg/kg体重の式Iの抗菌性化合物を1
〜4回分割投与することが好ましい。抗菌性化合物の好ましい投与量は1日あた
り250〜1000mgであり、1〜4回分割投与する。より具体的には、軽い
感染の場合、1日あたり約250mgを2〜3回分割投与することが推奨される
。感受性の高いグラム陽性菌に中程度に感染している場合には、1日あたり約5
00mgを3〜4回分割投与することが推奨される。抗生物質に対する感受性が
上限にある微生物にひどく、命を脅かすほど感染している場合には、1日あたり
約1000〜2000mgを3〜4回分割投与することが推奨され得る。
【0113】 小児の場合、1日あたり約5〜25mg/kg体重を2〜4回分割投与するこ
とが好ましい。10mg/kgの用量が通常推奨される。
【0114】 式Iの化合物は、カルバペネムとして公知の広範なクラスに属する。多くのカ
ルバペネムは、デヒドロペプチダーゼ(DHP)として公知の腎酵素による攻撃
を受けやすい。この攻撃、すなわち分解を受けると、カルバペネム抗菌剤の効力
が低下する恐れがある。一方、本発明化合物の多くは前記した攻撃を受けにくく
、従ってDHP阻害剤を使用する必要がない。しかしながら、本発明においてD
HP阻害剤の使用は任意であり、本発明の一部である。DHP阻害剤及びそのカ
ルバペネムとの併用は、例えば1979年7月24日出願の欧州特許出願第79
102616.4号明細書(特許番号0 007 614)及び1982年8月
9日出願の欧州特許出願第82107174.3号明細書(公開番号0 072
014)に記載されている。
【0115】 DHP阻害が所望または所要される場合には、本発明化合物を上記した特許明
細書及び特許出願公開明細書に記載されている適当なDHP阻害剤と共に使用さ
れ得る。上記した欧州特許出願には、本発明のカルバペネムのDHP感受性を測
定するための方法が記載されており、適当な阻害剤、配合組成物及び治療方法も
開示されている。配合組成物中の式Iの化合物:DHP阻害剤の好ましい重量比
は約1:1である。
【0116】 好ましいDHP阻害剤は、7−(L−2−アミノ−2−カルボキシエチルチオ
)−2−(2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド)−2−ヘプテン酸
またはその有用な塩である。
【0117】 本発明を下記する非限定的実施例を参照して更に説明する。
【0118】 製造例1 2,2−ジオキソ−1−メチル−1H,3H−2−チア−1,3−ジアザフェ
ナレン
【0119】
【化30】 無水ジメチルホルムアミド(2ml)中に水素化ナトリウム(鉱油中61.1
%分散液41mg,1.04mmol)を含む氷冷スラリーに2,2−ジオキソ
−1H,3H−2−チア−1,3−ジアザフェナレン(220mg,1mmol
)を添加した。混合物を窒素雰囲気下、0〜5℃で20分間撹拌した後、ヨウ化
メチル(0.068ml,1.09mmol)で処理した。0〜5℃で更に30
分間撹拌した後、混合物をエチルエーテル(40ml)で希釈し、水(20ml
,2×10ml)で抽出した。合わせた水性抽出物を濃塩酸でpH1に酸性化し
、ジエチルエーテル(20ml,2×10ml)で抽出した。有機抽出物をブラ
イン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で蒸発さ
せて、固体残渣(216mg)を得た。プロトンNMRは、出発物質:モノメチ
ル生成物:ジメチル生成物の29:27:44混合物を示した。生成物混合物を
2枚の1mm×20cm×20cmシリカゲルGFプレートを用いる分取薄層ク
ロマトグラフィーにより精製した。プレートをジクロロメタン中10%酢酸エチ
ルで展開した。R0.47−0.67のバンドを取り出し、酢酸エチルで溶離
した。溶媒を真空下で蒸発させて、標記化合物(44mg)を固体として得た。
【0120】 H NMR(DMSO−d,500MHz)δ 3.22(s,CH
、6.94(d,アリール−H)、7.10(d,アリール−H)、7.46(
t,アリール−H)、7.50(t,アリール−H)、7.61(m,2つのア
リール−H)。
【0121】 標記化合物の合成のための出発物質は、Forster,D.L.,Gilc
hrist,T.L.及びRees,C.W.,J.Chem.Soc.,C,
993(1971)に記載の手順に従って(当業界で公知の)1,8−ジアミノ
−ナフタレンから製造した。
【0122】 実施例1 ナトリウム(1S,5R,6S)−6−[1(R)−ヒドロキシ−エチル]−
1−メチル−2−(3−メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チ
ア−1,3−ジアザ−フェニレン−1−イルメチル)−カルバペン−2−エム−
3−カルボキシレート
【0123】
【化31】 ステップ1:アリル(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカ
ルボニルオキシ−エチル]−1−メチル−2−(3−メチル−2,2−ジオキソ
−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェニレン−1−イルメチル
)−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート 無水テトラヒドロフラン(0.77ml)中にアリル(1S,5R,6S)−
6−[1(R)−アリルオキシカルボニルオキシ−エチル]−2−ヒドロキシメ
チル−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート(38.3m
g,0.105mmol)、3−メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ
−2−チア−1,3−ジアザ−フェニレン(27.0mg,0.115mmol
)及びトリフェニルホスフィン(33.0mg,0.126mmol)を含む溶
液を氷浴において冷却し、窒素雰囲気下で撹拌した。ジイソプロピルアゾジカル
ボキシレート(0.0248mL,0.126mmol)をシリンジを用いて滴
下した。混合物を5℃で30分間撹拌した後、クロロホルム(20ml)で希釈
し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(2×10ml)及びブライン(10ml)
で洗浄した。溶液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、ガ
ムを得た(124mg)。このガムを1mm×20cm×20cmシリカゲルG
Fプレートを用いる分取薄層クロマトグラフィーにより精製した。プレートをジ
クロロメタン中2%酢酸エチルで展開した。生成物バンド(R0.32−0.
49)を取り出し、酢酸エチルで溶離して、アリル(1S,5R,6S)−6−
[1(R)−アリルオキシカルボニルオキシ−エチル]−1−メチル−2−(3
−メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−
フェニレン−1−イルメチル)−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート
(39mg)を油状物として得た。
【0124】 ステップ2:ナトリウム(1S,5R,6S)−6−[1(R)−ヒドロキシ
−エチル]−1−メチル−2−(3−メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒ
ドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェニレン−1−イルメチル)−カルバペン
−2−エム−3−カルボキシレート ステップ1からの生成物(39mg,0.067mmol)及びトリフェニル
ホスフィン(5.3mg,0.020mmol)を1:1 酢酸エチル−ジクロ
ロメタン(1.3ml)に溶解した。溶液を氷浴において冷却し、酢酸エチル中
0.5M 2−エチルヘキサン酸ナトリウム(0.148ml,0.074mm
ol)、2−エチルヘキサン酸(0.0118ml,0.074mmol)及び
テトラキス(トリフェニルホスティン)パラジウム(0)(7.7mg,0.0
067mmol)で順次処理した。混合物を0〜5℃で30分間撹拌して、透明
な琥珀色溶液を得た。溶液をジエチルエーテル(6.5ml)で希釈して、オフ
ホワイト色の沈殿を得た。固体を遠心して集め、エーテル(2×5ml)で洗浄
し、真空下で乾燥した。固体を数滴のアセトニトリルを含有する水(1ml)に
溶解し、1mm×20cm×20cm RPS−Fプレートに筋状に流し、この
プレートを氷冷タンクにおいて4:1 水−アセトニトリルで展開した。R
.20−0.80のUV可視バンドを取り出し、4:1 アセトニトリル−水(
4×10ml)で溶離した。溶出物を水(10ml)で希釈し、ヘキサン(2×
20ml)で洗浄し、真空下で5.6ml容量まで濃縮し、0.45ミクロンC
Rアクロディスクを介して濾過し、凍結乾燥して、標記化合物(19.9mg)
を白色非晶質固体として得た。
【0125】 H NMR(77:23 DO−CDCN,500MHz)δ 1.3
0(d,1−CH)、1.35(d,CHCHOH)、3.23(m,H−
1)、3.48(dd,H−6)、3.56(s,NCH)、4.09(dd
,H−5)、4.30(m,CHCHOH)、4.86及び5.45(2つの
d,2−CH)、7.39(m,2つのアリール−H)、7.72(t,アリ
ール−H)、7.76(t,アリール−H)、7.92(m,2つのアリール−
H)。
【0126】 UV(0.1M MOPS緩衝液(pH7.0))λmax 274nm(ε
8,300)及び311nm(ε 7,580)。 IR(KBr) 1744、1586、1389、1353、1283、11
88、1160、1061、821、764及び613cm−1
【0127】 実施例2 (1S,5R,6S)−2−(2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チ
ア−1−アザ−フェニレン−1−イルメチル)−6−[1(R)−ヒドロキシ−
エチル]−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート
【0128】
【化32】 実施例1の手順に従って、ただしステップ1における3−メチル−2,2−ジ
オキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェニレンを2,2−
ジオキソ−1H,3H−2−チア−1−アザ−フェナレンに代えて標記化合物を
製造する。
【0129】 実施例3 (1S,5R,6S)−2−{5−[2−(4−カルバモイルメチル−1,4
−ジアゾニア−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−エチル]−3−メ
チル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェ
ナレン−1−イルメチル}−6−[1(R)−ヒドロキシ−エチル]−1−メチ
ル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレートクロリド
【0130】
【化33】 ステップ1:アリル(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカ
ルボニルオキシ−エチル]−1−メチル−2−[3−メチル−2,2−ジオキソ
−5−(2−トリエチルシラニルオキシ−エチル)−2,3−ジヒドロ−2−チ
ア−1,3−ジアザ−フェナレン−1−イルメチル]カルバペン−2−エム−3
−カルボキシレート 無水テトラヒドロフラン(7ml)中にアリル(1S,5R,6S)−6−[
1(R)−アリルオキシカルボニルオキシ−エチル]−2−ヒドロキシメチル−
1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート(365mg,1.
0mmol)、トリフェニルホスフィン(315mg,1.2mmol)及び2
,2−ジオキソ−5−(2−トリエチルシラニルオキシ−エチル)−2,3−ジ
ヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン(432mg,1.1mmol
)を含む溶液を氷浴において冷却し、窒素雰囲気下で撹拌しながらジイソプロピ
ルアゾジカルボキシレート(0.24ml,1.2mmol)を数分間を要して
滴下する。生じた溶液を冷却下で30分間撹拌した後、クロロホルムで希釈し、
5%炭酸水素ナトリウム水溶液及びブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し
、濾過し、真空下で蒸発させる。残渣をヘキサン−酢酸エチルを溶離液とするシ
リカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、アリル(1S,5R,
6S)−6−[1(R)−アリルオキシカルボニルオキシ−エチル]−1−メチ
ル−2−[3−メチル−2,2−ジオキソ−5−(2−トリエチルシラニルオキ
シ−エチル)−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン−1
−イルメチル]−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレートを得る。
【0131】 ステップ2:アリル(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカ
ルボニルオキシ−エチル]−1−メチル−2−{3−メチル−2,2−ジオキソ
−5−[2−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−エチル]−2,3−ジ
ヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン−1−イルメチル}−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシレート テトラヒドロフラン(4.0ml)中のステップ1からの化合物(370mg
,0.5mmol)を水(1.0ml)で希釈し、1M トリフルオロメタンス
ルホン酸水溶液(0.05ml,0.05mmol)で処理する。室温で15分
間撹拌後、反応混合物を酢酸エチル(25ml)及び5%炭酸水素ナトリウム(
5ml)に分配する。有機相を50%飽和ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、無水トルエンでストリッピングして、脱
シリル化アルコールの残渣を残す。
【0132】 無水ジクロロメタン(10ml)中に粗アルコール(0.5mmol)を含む
溶液を氷−メタノール浴(−20℃)において冷却し、窒素雰囲気下で撹拌する
。溶液を2,6−ルチジン(0.175ml,1.5mmol)及び無水トリフ
ルオロメタンスルホン酸(0.126ml,0.75mmol)で順次処理する
。−20〜−15℃(浴温)で40分間撹拌後、溶液をジクロロメタン(30m
l)で希釈し、水(20ml)、0.1N 塩酸(20ml)及び水(20ml
)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、アリル
(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカルボニルオキシ−エチ
ル]−1−メチル−2−{3−メチル−2,2−ジオキソ−5−[2−(トリフ
ルオロメタンスルホニルオキシ)−エチル]−2,3−ジヒドロ−2−チア−1
,3−ジアザ−フェナレン−1−イルメチル}−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシレートを得る。
【0133】 ステップ3:アリル(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカ
ルボニルオキシ−エチル]−2−{5−[2−(4−カルバモイルメチル−1,
4−ジアゾニア−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−エチル]−3−
メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フ
ェナレン−1−イルメチル}−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボ
キシレートビス(トリフルオロメタンスルホネート) ステップ2に記載のように製造したトリフレート誘導体のサンプル(95mg
,0.125mmol)を無水アセトニトリル(1.0ml)に溶解し、溶液を
1−カルバモイルメチル−1−アゾニア−4−アザ−ビシクロ[2.2.2]オ
クタントリフルオロメタンスルホネート(44mg,0.14mmol)で処理
する。反応混合物を室温で90分間撹拌した後、真空下で蒸発させて残渣を得、
この残渣を室温で更に90分間熟成する。残渣を無水ジエチルエーテルで磨砕し
て、アリル(1S,5R,6S)−6−[1(R)−アリルオキシカルボニルオ
キシ−エチル]−2−{5−[2−(4−カルバモイルメチル−1,4−ジアゾ
ニア−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−エチル]−3−メチル−2
,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−ジアザ−フェナレン−
1−イルメチル}−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート
ビス(トリフルオロメタンスルホネート)を得る。
【0134】 ステップ4:(1S,5R,6S)−2−{5−[2−(4−カルバモイルメ
チル−1,4−ジアゾニア−ビシクロ[2.2.2]オクト−1−イル)−エチ
ル]−3−メチル−2,2−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−2−チア−1,3−
ジアザ−フェナレン−1−イルメチル}−6−[1(R)−ヒドロキシ−エチル
]−1−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレートクロリド ステップ3の粗なビス保護中間体(約0.125mmol)、トリフェニルホ
スフィン(4.9mg,0.0187mmol)、ジメドン(53mg,0.3
78mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(
7.2mg,0.0062mmol)を無水ジメチルホルムアミド(1.3ml
)に溶解する。溶液を窒素でパージした後、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.065ml,0.373mmol)で処理する。室温で15分間撹拌後
、反応混合物をジエチルエーテルに添加して、粗な生成物を沈殿させる。この沈
殿をエーテル(2×5ml)で磨砕し、真空下で乾燥する。1:1 アセトニト
リル−水(1ml)中の沈殿をMacro−Prep CM(Bio−Rad)
弱カチオン交換樹脂(3ml)に添加する。カラムを1:1 アセトニトリル−
水(4ml)、水(3×5ml)及び5%塩化ナトリウム水溶液(5×3ml)
で順次溶離する。生成物を含む塩化ナトリウムフラクションを集め、氷で冷却し
、Amberchrom CG−161(TosoHaas)樹脂(3ml)の
カラムに充填する。Amberchromカラムを氷冷水(3×5ml)、水中
20%イソプロパノール(10×3ml)で順次溶離する。生成物を含む水性イ
ソプロパノールフラクションを合わせ、真空で濃縮してイソプロパノールを除去
し、凍結乾燥して、標記化合物を非晶質固体として得る。
【0135】 実施例4〜38 実施例1〜3の手順を適当に修正して、下記化合物を製造する。
【0136】
【表3】
【0137】
【表4】
【0138】
【表5】
【0139】
【表6】
【0140】
【表7】
【0141】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LT,LV ,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,T T,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 ブリザード,テイモシー・エイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C050 KA06 KB03 KB04 KB05 KB12 KB13 KB16 4C072 MM02 4C086 AA01 AA03 CC08 MA01 MA04 NA14 ZB35

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医薬的に許容され得る塩を含めた、式(I): 【化1】 [式中、 RはHまたはメチルを表し、 COMはカルボン酸、医薬的に許容され得るカルボン酸塩、カルボキシレー
    トアニオン、医薬的に許容され得るエステル基、または保護基で保護されたカル
    ボン酸を表し、 XはCR、NRまたはOを表し、 R及びRは独立してHまたはC1−6アルキルを表すか、またはR及び
    は基CR中のコア炭素原子と一緒になって3〜6員シクロアルキル環
    を形成し、 Pは水素、ヒドロキシル、F、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロ
    キシルを表し、 各Rは独立してR、 【化2】 、−Het(R、C2−6アルケニル、または基L−Q−R(ただし、
    L−Q−Rで表されるR基は1個のみ存在し得る)を表すか、また1個のR基
    は(存在するならば)L及び介在原子と一緒になって5〜6員環を表し得、 Lは何も介在しないか、1〜2個のO、S、NR、C(O)、CO及びC
    (O)NRが介在または末端に存在するC1−4直鎖もしくは分枝鎖アルキレ
    ンであり、 Qは 【化3】 を表し、 Yは電荷バランス基であり、 nは全電荷中性を維持するように選択される0〜2の値であり、 RはHまたはC1−6アルキルであり、 Rは未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、何も介在しない
    か、1〜2個のO、S、NR、C(O)、C(O)O、C(O)NR、−C
    H=CH−、−Het(R−、−C(O)Het(R−、−C(O
    )NRHet(R−、 【化4】 が介在または末端に存在するC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、 Hetはヘテロアリール基であり、 各Rは独立してH、ハロ、OR、OC(O)R、C(O)R、CN、
    C(O)NR、NO、NR、SONR、及び未置換であ
    るかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−4アルキルから選択され、 各Rは独立してハロ、OR、OC(O)R、SR、S(O)R、S
    、CN、C(O)R、CO、NR、N 、C(O)NR、−Het(R、C(=N)R 、C(=N)NR、NRC(=N)R 、NRC(=N)NR、ヘテロアリリウム(R 、SONR、OC(O)NR、NRC(O)R、NR
    (O)NR、及び 【化5】 から選択されるか、或いは 2個以上のR基が存在するときには、2個のR基は介在原子と一緒になっ
    て、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換された、任意に1〜3個のO
    、S、NR及びC(O)が介在する3〜6員炭素環を形成し得、 RはHまたはC1−4アルキルであるか、或いはR及びRは介在原子と
    一緒になって4〜6員環を表し、 Rはハロ、OR、NR及びCONRから選択され、 RはH、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−6直鎖
    もしくは分枝鎖アルキル、−Het(R、未置換であるかまたは1〜3個
    のRで置換されたC3−6シクロアルキル、または 【化6】 であるか、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、NRまたはC(O
    )が介在する4〜6員環を形成し、 RはH、未置換であるかまたは1〜3個のR基で置換されたC1−6アル
    キル、未置換であるかまたは1〜3個のRで置換されたC3−6シクロアルキ
    ル、C(=N)R、またはC(=N)NRであり
    、或いは R及びRは介在原子と一緒になって、任意にO、S、NRまたはC(O
    )が介在する4〜6員環を形成し、 ZはY、アセテート、ベンゾエート、ブロミド、クロリド等の一価アニオ
    ン、及びCOM(ここで、Mは陰電荷である)のような内部アニオンから選択
    される電荷バランス基である] で表される化合物。
  2. 【請求項2】 Rはメチルを表す請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 COMはカルボキシレートアニオンを表す請求項1に記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】 1個のRはL−Q−Rを表し、残りのR基はすべてH、ハ
    ロ、または未置換であるかまたは1〜3個のRで置換されたC1−4アルキル
    を表す請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Mは、陽電荷を有するQ基で釣り合う陰電荷を表す請求項4
    に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 陽電荷を有するQ基が2個以上の陽電荷を含む場合には、カ
    ルボキシレートアニオンとの組み合わせで全電荷中性を与える陰電荷を有する対
    イオンが存在し得る請求項4に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Lは−CH−または−CHCH−を表す請求項4に記
    載の化合物。
  8. 【請求項8】 Qは 【化7】 (式中、Yは電荷バランス基を表し、nは0〜2である) を表す請求項4に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 Rは1〜3個のR基で置換されたC1−6直鎖または分
    枝鎖アルキルである請求項4に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 XはCRである請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】 XはNRである請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 XはOである請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 各Rは独立してH、ハロ、または未置換であるかまたは1
    〜3個のR基で置換されたC1−4アルキルである請求項1に記載の化合物。
  14. 【請求項14】 RはCHを表し、 COMはカルボキシレートアニオンを表し、 Pはヒドロキシル、またはヒドロキシル保護基で保護されたヒドロキシルを表
    し、 1個のRはL−Q−Rであり、残りのRはそれぞれ独立してH、ハロ、また
    は未置換であるかまたは1〜3個のRで置換されたC1−4アルキルであり、 RはHまたはC1−6アルキルであり、 RはHまたはC1−4アルキルであるか、或いはR及びRは介在原子と
    一緒になって4〜6員環を表し、 Rはハロ、OR、NRまたはCONRであり、 Lは−CH−または−CHCH−を表し、 Qは 【化8】 (式中、Yは電荷バランス基を表し、nは0〜2である) を表し、 Rは1〜3個のR基で置換された、任意にC(O)NRまたは 【化9】 が介在するC1−6直鎖もしくは分枝鎖アルキルであり、 Rは上記と同義である請求項1に記載の化合物。
  15. 【請求項15】 表1中の式: 【表1】 で表される請求項1に記載の化合物。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の化合物を医薬的に許容され得る担体と共
    に含む医薬組成物。
  17. 【請求項17】 細菌感染の治療方法であって、該治療を要する哺乳動物患
    者に対して請求項1に記載の化合物を細菌感染を治療するのに有効な量投与する
    ことを含む前記方法。
JP2000555613A 1998-06-25 1999-06-23 カルバペネム抗菌性化合物、前記化合物を含む組成物及び治療方法 Withdrawn JP2002518446A (ja)

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