JP2001520067A - 眼の凝視モニタおよび探知方法 - Google Patents

眼の凝視モニタおよび探知方法

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JP2001520067A JP2000516588A JP2000516588A JP2001520067A JP 2001520067 A JP2001520067 A JP 2001520067A JP 2000516588 A JP2000516588 A JP 2000516588A JP 2000516588 A JP2000516588 A JP 2000516588A JP 2001520067 A JP2001520067 A JP 2001520067A
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ハンター,デイヴィッド・ジョージ
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サンドラック,ジュリー・クリスティン
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/113Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for determining or recording eye movement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼の眼底から逆反射された光の偏向に関する変化を検知することによって眼の凝視方向を評価する装置および方法を提供する。 【解決手段】 眼の網膜の神経線維は、複屈折性を有しており、その方向性の作用として、神経線維を通る光の偏向状態を変化させる。神経線維は、網膜内において特徴的なパターンで配列されており、特に中心窪みから外側に向かって放射状に延びて視神経頭に集束している。複数の網膜領域からの反射光の偏向に関する変化を連続的または同時に評価することによって、眼の凝視方向を評価するために使用される網膜部分の特徴的な複屈折性のサインを確認できる。経線方向とは実質的に無関係な偏向状態を有する入射光を使用することによって、角膜の複屈折からの干渉が低減される。円偏光または非偏光が評価のために使用される。角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係な偏光に関する変化を検知することによっても、角膜の複屈折からの干渉が低減される。ストークスパラメータS3だけを測定して或いは任意の2つのストークスパラメータを測定して楕円率の変化を検知することによって達成される。中心窪みの近傍に位置するルテイン色素粒子のの二色性が評価のために使用される場合、反射光の全強度が測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (連邦政府後援の研究または開発) 本発明は、国立健康研究所(National Institutes He
alth)からの助成の下、米国政府の支援により成されている。米国政府はこ
の発明に関して特定の権利を有している。
【0002】 (技術分野) 本発明は、眼科装置に関し、特に、眼の眼底からの反射光の偏向に関する変化
を解析するために光検知システムを使用して眼の凝視方向を評価する方法および
装置に関する。
【0003】 (背景技術) 眼の凝視方向をモニタまたは探知するために多数の方法が使用されている。眼
が動いている時に変化する赤外光のパターンを検知するために、眼鏡のフレーム
やヘルメットに取り付けられた赤外光エミッタおよびセンサが使用されている(
例えば、USP、3,473,868(Young et al.)、USP4
,145,122(Rinard et al.) USP4,702,575
(Breglia)、USP4,735,498(Udden et al.)
、USP5,345,281(Taboada et al.)、USP5,3
82,989(Uomori et al.)参照)。
【0004】 眼の瞳孔の裏側に対して角膜光反射を結画像するためにビデオを基本とした眼
探知および凝視モニタが使用されている。瞳孔の画像内での角膜光反射の位置に
より、眼の凝視方向の表示が得られる(例えば、USP3,462,604(M
ason)、USP4,836,670(Hutchinson)、USP5,
220,361(Lehmer et al.)、USP5,327,191(
Shindo et al.)、USP5,652,641(Konishi)
参照)。
【0005】 第1および第4のプルキンエ画像(角膜の前面および水晶レンズの後面のそれ
ぞれからの反射)の相対位置を記録するために他の方法が使用されている。これ
らの相対位置は眼の凝視方向に関連付けられる(例えば、USP3,724,9
32(Cornsweet et al.)、USP4,729,652(Ef
fert)参照)。
【0006】 眼球孔内で眼の位置に関連付けられる皮膚上の弱い電位を測定することによっ
て凝視方向を記録するために、眼球電図(electro−oculograp
hy)が使用されている(USP5,293,187(Knapp et al
.)参照)。
【0007】 眼の動きと眼の位置とを記録するために、強膜コンタクトレンズ(scler
al contact lense)内に埋め込まれたサーチコイルが使用され
ている。対象物の頭全体が経時変化する電磁場内に位置決めされる。電磁場内で
のサーチコイルの角位置に起因して、眼の回転測定時に多少の交流がコイル内に
誘導される(例えば、Robinson DA "A Method of M easuring Eye Movement Using a Sclera
l Coil in a Magnetic Tield." IEEE Tr ans.Biomed. Electronics BME−10(4):13
7−145、1963年。参照)。
【0008】 前述した各技術は、眼が実際に見ている場所を測定するために即ち眼の凝視点
を測定するために、頭の位置の情報および厳密な制御を必要としている。正確な
結果を提供するために、装置は頭に取り付けられなければならず、あるいは、頭
がヘッドサポート内でクランプされなければならない。また、これらの技術は、
視軸や凝視点ではなく、球それ自身の位置をモニタするため、得られる信号は、
役立つ測定結果が得られる前に、眼の既知の凝視方向や既知の凝視点に対して校
正されなければならない。
【0009】 瞳孔に対する角膜光反射の位置を通じて探知する眼の有用な変化は、対象物が
凝視光もしくはカメラのレンズの中心を見るように指示されている間に撮られる
両眼の写真撮影である(例えば、 USP4,586,796(Molteno
)、USP4,989,968(Freedman)参照)。そのようなフォト
スクリーニング装置にあっては、瞳孔に対する角膜光反射の位置での両眼間の非
対称が両眼のミスアライメント即ち斜視と呼ばれる臨床異常の表示である。しか
しながら、瞳孔を結画像するそのようなフォトスクリーニング装置は、瞳孔の適
切な合焦を達成するために、対象物から離れるように厳密な距離で位置決めされ
なければならない。勝手に動く幼児をフォトスクリーニングする場合に厳密な合
焦を達成して維持することは一般に困難である。
【0010】 眼の凝視方向を検知する装置は、USP5,331,149(Spitzer
and Jacobsen)に開示されている。この特許では、照明される画
素の配列が眼に与えられ、眼の眼底からの反射光が画素の配列と対応する光検出
器の配列によって検知される。前述したように、中心窪みが画素とアライメント
された時だけ、光はそれが生じた元の画素へと戻されるように最大限で反射され
るため、その画素の方向に眼の凝視が向けられていることを認識できる。この装
置は、光の実質的な反射が眼底から(中心窪みからだけでなく、眼底の大部分の
領域からも)非鏡面反射状態で生じるという事実を考慮していない。したがって
、実質的な光は照明された全ての画素へと戻されるように反射され、中心窪みと
アライメントされた特定の画素をこの技術によって区別することはできない。
【0011】 眼から出る眼底の目印の光学的投影を有効に探知もしくはモニタする技術によ
れば、凝視方向をより直接的に測定することができる。例えば、ブラインドスポ
ット(視神経円板の光学投影)の位置がテストスポット光によってモニタされる
。この場合、テストスポット光は、仮想のブラインドスポット領域に与えられ、
見える場合には対象物がこれに反応する。否定的な反応はブラインドスポットの
適正な位置を示す。しかしながら、対象物は注意を喚起され、信頼できる正確な
凝視方向もしくは凝視点を測定するには、校正処理と空間内における眼の位置情
報が必要となる。
【0012】 眼底内において視神経円板の位置や大きい血管の分岐部の位置を探知してロッ
クをかける場合には、走査レーザ検眼鏡を使用できる(例えば、USP4,85
6,891(Pfibsen et al.)参照)。中心窪み内には目立った
目印が存在しないため、この方法では、視軸それ自身が探知される。したがって
、眼の既知の凝視方向や既知の凝視点を使用して校正を行なわなければならず、
装置と眼の瞳孔との間の正確なアライメントを常に維持しなければならない。
【0013】 眼の中心窪み内には目に見える目立った目印が存在しないが、中心窪みを確認
するために、網膜内の神経線維の複屈折特性を利用して、偏光作用を使用するこ
とはできる。網膜の全ての部位から延びて視神経頭に集束する神経繊維の配列は
特有のものである。多くの網膜神経線維は、中心窪みから分岐して、視神経頭に
集束するように回り込んでカーブを描いている。中心窪みの中央の4から5°の
視角内には、ヘンレ繊維と呼ばれる他の神経線維が、荷馬車の車輪のスポークの
ように放射状に正確に配列されている。網膜神経繊維とヘンレ繊維の両者が複屈
折性を有していることは知られている。この場合、複屈折の光軸は、繊維の方向
と平行である(USP5,303,709(Dreher et al.)、
klein Brink HB、van Blokland GJ "Bire fringence of the Human Foveal Area A
ssessed In Vivo with Mueller−Matrix
Ellipsometry、" J.Opt.Soc.Amer. A 5:4 9−57、1988年。)。
【0014】 さらに、人間の中心窪みには、特徴的とは言えない二色性源が存在する。この
二色性は、ヘンレ繊維および中心窪みに隣接する網膜神経線維の端部に沿って整
列されたルテイン色素粒子に関連付けられていると考えられている。網膜の全体
にわたる神経線維の複屈折性および中心窪み領域の二色性の両者は、眼の眼底か
ら反射される光に偏向に関する変化を形成する。神経線維の複屈折のみによって
形成される偏向に関する変化を得るには、光は最初から偏向されていなければな
らない。しかしながら、中心窪み領域の二色性は、最初から非偏向な光において
も偏向に関する変化を形成する。任意の1点で形成される偏向に関する変化は、
その点における神経線維の方向および厚さに依存するとともに、中心窪み内で神
経線維に沿って整列された存在する二色性色素の量に依存している。
【0015】 眼の眼底の領域を横切る偏向に関する変化のマップを形成する走査レーザ検眼
鏡は開示されている(Plesch A、 Klingbeil U、Bill
e J. Digital laser scanning fundus c
amera. Appl. Opt.26(8):1480−1486、198
7年。 およびUSP5,177,511(Feuerstein et al
.)参照)。しかしながら、眼の凝視方向をモニタもしくは探知するために、中
心窪み領域で生じる特徴的な偏向に関する変化を使用することはできない。
【0016】 眼の眼底を横切る複数の点で網膜神経線維によって形成される光学的なリター
デイション(retardation)の大きさを実際に測定する技術が提案さ
れている(例えば、USP5,303,709参照)。このリターデイションの
大きさは神経線維層の厚さに比例している。神経繊維層は、緑内障や視神経萎縮
のような重い眼の病気で弱化したり不規則になったりするため、神経線維層の厚
さを測定すれば、そのような病気を検知できる。
【0017】 網膜神経線維層によって形成されるリターデイションの測定は、自然に生じる
眼の角膜の複屈折性によって一般に形成される大きなリターデイションによって
妨げられる。角膜の複屈折を別個に測定すれば、神経線維の複屈折に起因するリ
ターデイションを形成するために、角膜の複屈折によって形成されるリターデイ
ションをリターデイション全体から数学的に因数分解することができる。角膜の
複屈折によって引き起こされる混乱を回避する技術は、USP5,303,70
9に開示されているように、角膜の複屈折を光学的に補償することである。この
場合、網膜神経線維によって形成されるリターデイションの大きさを直接に測定
できる。しかしながら、角膜の複屈折のそのような光学的補償は、技術的に厳し
く、特別な測定やフィードバックシステムを必要とする。
【0018】 (発明の開示) 本発明の目的は、眼の眼底から反射された光に生じる偏向に関する変化を検知
することによって眼の凝視方向を評価することである。生じる偏向に関する変化
は網膜の照明された領域内の複屈折を有する神経線維の方向の関数(方向に起因
するもの)であり、また、神経繊維は特徴的な形態で網膜の一方の部位から他方
の部位に向かって配列されているため、偏向に関する変化は、網膜のどの部位が
光源とアライメントされているかに関する情報を提供する。具体的には、中心窪
みから生じる神経線維は径方向に対称に配列されているため、網膜の照明領域が
中心窪みに集中されると、偏向に関する特有の変化が生じ、眼の凝視方向が光源
の中心に向けられていることを直接に確認できる。本発明を使用すると、光源に
向けられた眼の凝視(中心窪みの投影)は、外側の接眼レンズの反射や解剖学的
な目印を探知することによって眼の凝視方向を推測しなくても、直接に検知でき
る。
【0019】 本発明の他の目的は、対象物の頭を安定させることなく、頭に必要な装置を取
り付けることなく、眼と装置の正確なアライメントを必要とすることなく、対象
物の眼から装置を正確な距離だけ離間させることなく、眼の凝視方向を評価する
ことである。検査距離やアライメントに関して比較的自由度をもたせるには、本
発明の実施形態のように、眼の瞳孔に広がる比較的大きな照明ビームを形成すれ
ば良く、また、眼の逆反射特性を利用して眼の眼底によって反射される光を光源
の方へ戻すようにすれば良い。検知システムを光源と光学的に略共役となるよう
にすれば、眼底から戻される光が検知システムによって自動的に捕らえられる。
【0020】 眼の焦点が光源と同じ面内で正確に合っている場合には、眼は逆反射体として
最も適している。この場合、光源の実画像が網膜上に形成され、この部位で眼底
からの反射が多く生じる。この画像からの反射光は、自動共役の原理によって、
光源に直接に戻されるように眼の光学系によって合焦される。眼底によって反射
される光の量は網膜に入射する光の1/10000から1/1000と少ないが
、自動共役逆反射のプロセスによって、この反射光の大部分は、光源に直接に戻
されるように即ち一般にビームスプリッタを介して光源に対して光学的に共役を
成す検知システムの方へ向かうように合焦される。対象物の眼が入射光ビーム内
のどこかにある場合(非臨界配列“non−critical align”)
、また、対象物がその眼を光源もしくは光源と同じ前面内の任意の物体に合焦さ
せている場合(非臨界試験距離“non−critical testing
distance“)には、光は検知システムに向けて有効に逆反射される。光
の偏向に関する変化の検知は、眼の凝視方向を評価するために使用される。
【0021】 眼の中心窪みは比較的小さな視角(約4から5°)の範囲を定めるため、また
、中心窪みの正に中心部はさらに小さい視角の範囲を定めるため、中心窪みの中
心を検知する場合には、小さく明確に規定された眼の眼底領域から偏向に関する
変化を検知できることが必要である。すなわち、照明/検知システムの解画像度
は比較的高くなければならない。眼底の小さな領域から反射される光から偏向に
関する変化を検知するためには、眼底を照明する光を眼底の小さな領域に制限す
る(これは、一般に、光源を小さくして且つこの光源を眼の凝視面内にほぼ位置
させることによって達成できる)か、あるいは、検出器によって眼底の小さな領
域のみを観測(これは、一般に、検出器を小さくして且つこの検出器を眼の凝視
面内にほぼ位置させることによって達成できる)しなければならない。本発明は
両方を熟慮している。
【0022】 原理的には、光源によって眼底の小さな領域を照明すれば、検出器を大きくで
き、検出器を眼の凝視面内にほぼ位置させる必要がなくなる。検出器は、眼底か
ら逆反射された光を受けるように、光源と略整列して配置される。同様に、検出
器を小さくし且つ検出器によって眼底の小さな部分のみを観測するようにすれば
、光源を大きくでき、光源を眼の凝視面内にほぼ位置させる必要がなくなる。光
源は、検出器が観測する眼底部分を照明するように、検出器と略整列して配置さ
れる。
【0023】 したがって、光源もしくは検出器のいずれか一方が眼の凝視面(眼底と共役)
内にほぼ位置されるだけで良い。これは、一般に、眼を光源上に合焦させること
によって或いは光源または検出器のいずれか一方と共役を成す面内の凝視マーク
に眼を合焦させることによって達成される。しかしながら、光源と検出器の両者
が眼の凝視面内に位置して且つ互いに共役である場合には、逆反射光の検知が一
般に最も有効である。
【0024】 また、本発明の他の実施形態では、経線方向とは実質的に無関係な偏向状態を
有する入射光を使用することによって、眼の角膜の複屈折からの測定干渉が低減
される。これは、実質的に円偏光である入射光、実質的に非偏光である入射光、
様々な経線を通じて走査する偏向の方向性を有する入射光を使用することによっ
て達成される。入射光のこれらの形態の偏向状態は、実質的に、経線方向とは無
関係である。
【0025】 本発明の他の実施形態では、角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係な反
射光の偏向に関する変化を検知することによって、眼の角膜の複屈折からの測定
干渉が低減される。この目的を達成するために、反射光のストークスパラメータ
S3の変化が測定される。この場合、検知された光のストークスパラメータS3
の変化は、実質的に、角膜の複屈折の方向とは無関係である。また、反射光の偏
向状態の少なくとも2つの成分の変化が測定される。2つの成分として最も便利
なのは、ストークスパラメータS1、S2であり、このようなパラメータを数学
的に組み合わせることによって、角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係な
偏向に関する変化を得ることができる。また、逆反射光の偏向に関する変化が中
心窪みの近傍に位置するルテイン色素の二色性作用に依存している場合には、反
射光の全強度の変化が測定される。この場合、そのような強度の全変化は、角膜
の複屈折の経線方向とは無関係である。
【0026】 また、本発明の他の実施形態においては、眼底から反射された光の偏向に関す
る変化のパターン認識を使用して眼の凝視方向を評価する偏向を基本とした方法
および装置が提供される。
【0027】 また、本発明の更なる他の実施形態においては、個人の両眼の凝視方向を同時
に評価して、個人の両眼の互いのアライメント状態もしくはミスアライメント状
態が測定できる偏向を基本とした方法および装置が提供される。各眼に1つずつ
、少なくとも2つの凝視モニタ光学システムが設けられ、2つのシステムは共通
の凝視ターゲットを共用し、共通のターゲットにおける両眼の同時アライメント
を評価できる。
【0028】 本発明の他の実施形態においては、記録され、標的とされ、あるいは、影響さ
れる外部景色内の物体を選択するために、視野としての外部景色に対する眼の凝
視方向を探知する偏向を基本とした方法および装置が提供される。偏向を感知す
る光検出器のCCD(電荷結合素子“charge−coupled devi
ce”)の配列が外部景色と光学的に共役を成すように設けられる。眼の眼底か
ら反射された光の偏向に関する変化がCCD配列によって記録され、眼の眼底の
偏向変調画像が得られる。偏向変調画像内の特有のくびれた画像(すなわち、2
つ又は4つのブレードも持つプロペラ画像)は、眼の中心窪みの投影および共役
な外部景色内の眼の凝視点を示している。
【0029】 (発明を実施するための最良の形態) 以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態についてより十分に説
明する。しかし、本発明は多くの異なる形態で具体化されても良く、ここに示さ
れた実施形態に限定して解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は
、この開示が完全且つ十分に仕上がったものとして、また、本発明の領域を当業
者に十分に伝えるものとして提供される。なお、以下では、全体にわたって、同
一の部材が同一符号で示されている。
【0030】 本発明は、角膜の複屈折からの干渉を最小限にしつつ、偏光を基本とした目の
凝視方向の評価を提供しようとするものである。複屈折の大きさ及び方向は目に
よって異なる。しかし、与えられた任意の目において、目の瞳孔を覆うように位
置する角膜の部位で、角膜の複屈折はその大きさ及び方向が比較的一定している
。角膜の複屈折は入射光の入射角で僅かに変化する。しかし、この作用によって
引き起こされる偏光変化は、眼底の一方の部位から他方の部位に対して反射され
る光中に生じる偏向に関する変化と比較すると、小さい。そのため、光が眼底の
一方の部位から他方の部位に対して反射される時に生じる偏向に関する変化の差
異を検知することによって、与えられた任意の目における角膜の複屈折の大きさ
及び方向に殆ど影響されることなく、眼底によって引き起こされる偏向に関する
変化の測定を達成できる。すなわち、実質的に角膜の複屈折が寄与している光の
偏向に関する変化の全体の大きさを測定し或いは演算する必要はない。偏向に関
する変化の大きさの差異によって、眼底の1つの部分を他の部分から十分に区別
することができる。例えば、自動共役逆反射を使用して1つの眼底領域を評価す
るために、装置が配置されても良い。このような装置は、目が所望の方向を凝視
している間、装置によって検知された偏向状態に注目することによって校正され
る。これによって、偏向状態のその後の変化は、凝視方向が所望の方向から離れ
るように変化したことを示す。このような技術は、小さな光源を直接に凝視して
いる目によって装置が校正される場合に特に有効である。この場合、評価される
眼底領域は、神経線維に実質的な方向性がない中心窪みの中心に位置している。
光源から離れるような凝視変化は、略平行な神経線維の束を、照明されている眼
底領域へと移動させ、逆反射光の偏向状態を変化させる。この変化は、光源に対
する凝視度合いの低下を示している。このような凝視モニタ方法は、角膜の複屈
折の大きさや方向とは無関係である。
【0031】 しかしながら、角膜の複屈折の大きさ及び方向は目によって異なるため、眼底
からの逆反射光の完全な偏向状態が分析されなければ、また、多くの用途におい
て実用的ではない複雑な分析が行なわれなければ、偏向に関する変化(眼底によ
って引き起こされる偏向に関する変化)の大きさの差異は、角膜の複屈折の特定
の方向や大きさによって影響を受けてしまう。
【0032】 これは、ポアンカレ球の互いに垂直なデカルト座標軸として役立つストークス
パラメータS1、S2、S3を用いた偏向状態に関するポアンカレの球表示を考
えれば、理解できる。偏向変化を検知する実用的な方法として例えばストークス
パラメータS1だけがモニタされた場合、また、網膜の複屈折によって形成され
る付加的な偏向に関する変化がS1軸と実質的に垂直な方向で生じるように角膜
の複屈折の大きさ及び方向がなされている場合には、網膜の複屈折によって引き
起こされる変化を簡単に検知することはできない。一方、網膜の複屈折によって
形成される付加的な偏向に関する変化がS1軸と実質的に平行な方向で生じるよ
うに角膜の複屈折の大きさ及び方向がなされている場合には、網膜の複屈折によ
って引き起こされる変化を最大で検知できる。したがって、角膜の複屈折の大き
さ及び方向が目によって異なることから、偏向状態のたった1つのパラメータを
モニタする実用的な検知システムは、目によって、結果が一定しない。
【0033】 また、本発明は、従来のように目の1つまたは複数の既知の凝視方向を用いて
装置を校正しないで、目の凝視方向を評価する偏向を基本とした方法及び装置を
提供する。目の眼底の少なくとも2つの領域が同時もしくは連続的に評価され、
異なる眼底領域から反射された光の偏向状態が分析されて比較される。偏向状態
の同一の変化を形成する2つの眼底領域は、厚さと方向が同一な神経線維を有し
ていると考えられる。評価される眼底領域の既知の視角分離から、また、網膜内
の神経線維の既知の特徴的な配列から、1つまたは複数の対を成す眼底領域によ
る偏向に関する等しい変化の検知は、高い可能性をもって、所定の凝視方向であ
ることが確認できる。特別な例として、6つの眼底領域がそれぞれ、眼底の3°
の視角の範囲を定める仮想円の視野計で2時、4時、6時、8時、10時、12
時であると評価された場合、6つの網膜領域が中心窪みの周りに集中していれば
、あるいは、6つの網膜領域が神経線維の一定の領域内に位置されていれば、対
を成して対向する各領域(例えば、6時の領域と12時の領域)の部分は、2つ
の可能なアライメント位置でのみ、偏向に関する等しい変化を形成する。中心窪
みの周りに集中されている前者の場合、偏向に関する等しい変化の対の少なくと
も1つは、他の対のそれと異なる。一方、神経線維の一定の領域内に位置される
後者の場合、6つの領域全ての偏向に関する変化は同一となり、2つのアライメ
ント位置の可能性を互いに区別できる。したがって、従来のように既知の凝視方
向を用いて装置を校正しなくても、6つの網膜領域に対する中心窪みのアライメ
ントを高い可能性をもって検知できる。
【0034】 また、本発明は、網膜領域の走査(例えば、環状パターンの走査)中に偏向に
関する変化を評価する。走査時に生じる偏向に関する変化を示す周期的な信号が
検知される。角膜の比較的一定した複屈折を介して測定されるように、前記周期
的な信号は、その周波数成分の振幅や位相を介して、走査された網膜の特定の環
についての複屈折性/二色性の特徴を示す。この複屈折性/二色性の特徴は、網
膜の様々な環状領域を確認するために使用でき、したがって、目の凝視方向を評
価するために使用できる。例えば、目が3°の環状走査の中心を正確に凝視して
いる場合には、中心窪みを中心として径方向に配置された神経線維は、走査周波
数における強い周波数成分をちょうど2回有する複屈折性/二色性信号を形成す
る。一方、目が環状走査の縁を凝視している場合には、複屈折性/二色性の特徴
は走査周波数と等しい強い周波数成分を有しており、目の凝視方向が走査の中心
から離れたことを確認するために周波数成分の位相を使用できる。
【0035】 図1は人間の目10を示している。目に入射する光は、透明な角膜11に入り
、瞳孔12を通って透明な水晶レンズ13を横切るとともに、目の裏側の内面で
ある眼底に向かって進み、目の裏側の内面を覆う網膜14を照射する。網膜の中
央の窪み15は、最も鋭い視覚を有する網膜の領域である。対象物16の観察時
、脳は、首と目の筋肉を使用して、目を対象物に向ける。凝視方向は、対象物と
目の中心窪み15とを結ぶ凝視軸17の方向によって規定される。目が対象物1
6を凝視(固定)している時、対象物16の画像は中心窪み上に形成され、中心
窪みの画像は共役の態様で対象物16上に投影される。また、網膜14の全ての
部位から生じる網膜神経線維は、網膜の表面に沿って延び、視覚情報を目から脳
に送る視神経18を形成するように集束している。
【0036】 図2は、網膜14の後面の平面図であり、網膜の全ての部位から生じ且つ視神
経頭21に向かって集束する網膜神経線維20の特徴的な配列を示している。網
膜神経線維の大部分は、神経要素の集中が最も大きく且つ視覚が最も鋭い中心窪
み領域から生じている。中心窪み領域から生じる網膜神経線維は、まず、中心窪
み15から離れるように径方向に延び、その後、所定のカーブを描いて視神経頭
21に到達している。
【0037】 図3は、中心窪みを中心とする網膜の中心窪み領域の拡大図であり、中心窪み
15から延びる神経線維の経路を詳細に示している。光受容体要素の細胞体25
が中心窪みの正に中心に位置している。これらの細胞体は、中心窪みの周囲の神
経節細胞27のリングに達する軸索と呼ばれる神経線維26を放っている。神経
節細胞は、その長い軸索を次々に増大させ、脳に通じる視神経へと延びる網膜神
経線維20を形成する。
【0038】 光受容体の細胞体の短い軸索26は、ヘンレ線維と呼ばれており、中心窪み1
5を中心として径方向に整然と配列されている。このヘンレ線維26の整然とし
た径方向の配列は、神経節細胞27のリングで終端しており、約4°の視角の範
囲を定める直径を有している。中心窪みの周囲の領域の他、神経線維の径方向の
配列を有する網膜内の領域は、唯一、視神経頭の周囲の領域である。視神経頭2
1は約5°の視角の範囲を定めている。したがって、視神経頭の周囲の神経線維
の径方向のパターンを検知するために、少なくとも6°または7°の視角の範囲
を定める直径を有する網膜領域が検査される。このように、中心窪み15を中心
とするヘンレ線維26の配列は、その角度が比較的小さく且つ正確な径方向対称
性を有しているため、神経線維の特有の配置状態を網膜内に形成し、したがって
、中心窪みの目印として役立つ。ヘンレ線維の配列の位置を確認すれば、自動的
に、ヘンレ線維の配列内に正確に中心付けられた中心窪みの位置を確認すること
ができる。
【0039】 ヘンレ線維および他の網膜神経線維は複屈折性を有しており、その複屈折の光
軸は線維の方向と平行である。一般に、この複屈折は、神経線維を横切って通る
偏光の偏向状態を変化させる。したがって、網膜に照射された偏光は、神経線維
の層を通過する時に、その偏向状態が変化される。神経線維を通過する光の小部
分が眼底の深部の層によって反射されて目の瞳孔を介して戻される。したがって
、この反射された光の小部分は、神経線維を2回通過することになり、その偏向
状態は神経線維の複屈折性によって2°変化される。
【0040】 光の偏向状態は、楕円率と、楕円の主軸の方向と、偏向の利き手とによって特
徴付けられる。これらのパラメータの全ては、神経線維の複屈折性によって変化
され得る。これらのパラメータが変化される方向及び大きさは、神経線維の層の
厚さや方向の関数である。したがって、異なった方向に方向付けられている神経
線維は、偏向状態を異なった形態で変化させる。
【0041】 また、人間の中心窪み領域には二色性の源が存在する。二色性の源はルテイン
色素分子28から成り、この色素分子は、ヘンレ線維に沿って整列されていると
ともに、中心窪みに近接した網膜神経線維の端部に沿って整列されている。二色
性物質は、複屈折性を有しており、2回屈折した光の偏向状態の一部を吸収する
が、結果として二色性物質を通過する光の偏向状態を変化させる。中心窪み領域
内の二色性色素は、二色性色素を通過する光の偏向変化に寄与する。しかしなが
ら、二色性の色素分子は神経線維と一直線上に整列されているため、引き起こさ
れる偏光変化は神経線維の方向の関数である。複屈折性および二色性は偏光の偏
向状態を変化させることができる。しかし、複屈折性は偏向されていない光に対
しては実質的に作用しない。これに対し、二色性は、2回屈折した光の偏向状態
の一部を吸収することによって、偏向されていない光から偏向された光を形成す
る。したがって、網膜が偏向されていない光によって照射されると、偏向の変化
は、中心窪みの領域を除いて、網膜内のいずれの領域でも生じない。この領域に
おいて、ルテイン色素の二色性は、各点で神経線維の方向性に依存する方向性を
有する偏光を形成する。
【0042】 また、目の角膜11は、一般に、網膜内の神経線維層の4から5倍の複屈折性
を有している。瞳孔を覆うように位置する角膜の部位において、角膜の複屈折性
はその大きさ及び方向が比較的一定している。角膜の複屈折は入射光の入射角で
僅かに変化する。しかし、入射角の小さな変化によって引き起こされる偏向変化
は、眼底の一方の部位から他方の部位に対して反射される光に生じる偏向変化と
比較すると、無視できる。
【0043】 図4は本発明の目の凝視モニタの基本的な実施形態を示している。光源31(
一般的には、レーザダイオード)からの偏光ビーム30は、ビームスプリッタ3
2へと方向付けられて目33に入射され、目33の瞳孔に広がって目と容易にア
ライメントされる。目33の眼底から逆反射され且つ光源31へと戻されるよう
に目の光学系によって合焦された光34は、その一部がビームスプリッタ32に
よって反射されて偏向を感知する検出器35に入射される。目33の各凝視方向
は、入射光30に対する反射光34の偏向状態の特定の差異と関連付けられる。
この偏向状態の差異の変化は、主に、凝視方向が一方向から他方向に変化する時
に入射光によって照射される網膜の部位の神経線維の方向に依存している。した
がって、凝視の安定度は、偏向を感知する検出器35によって検出された偏向状
態の安定度に注目することによって監視される。
【0044】 また、目が所望の対象物を凝視している時、所望の対象物に対する凝視度合い
の低下は、検出器35によって検知される光の偏向状態に注目することにより検
知され得る。その後、検知された偏向状態の変化はいずれも所望の対象物に対す
る凝視度合いの低下を示す。この装置と方法は、特に、光源それ自身に対する凝
視度合いの低下を検知する場合に有効である。光源を凝視している場合、照明さ
れる網膜の領域は中心窪みの中心であるが、この中心窪みでは神経線維に実質的
な方向性がない。光源から外れるような凝視変化は、略平行な神経線維の束を、
照明されている眼底領域へと移動させ、これによって、反射光の偏向状態が大き
く変化する。
【0045】 前述した基本的な方法のフローチャートが図4aに示されている。一般に、第
1のステップでは、入射光ビームを形成してこの光ビームを目の方へ方向付けて
眼底を照明する(ブロック36)。次に、眼底によって反射された光が分離され
て検知される(ブロック37)。結果、入射光と反射光とを比較して、目によっ
て引き起こされる光の偏向に関する変化を測定する(ブロック38)。この偏向
に関する変化を、目の既知の凝視状態で生じる既知の変化と関連付けることによ
り、目の凝視状態に関する情報が測定される(ブロック39)。
【0046】 図5には図4に対応する装置が示している。この装置では、光源31が断面で
示されている。また、エミッタ40が露出され、偏向を感知する検出器35の代
わりに検出器41が設けられている。検出器41は偏向を感知する活性面領域4
2を有している。偏向感知は、例えば、光検出器をリニア偏向器でカバーするこ
とによって達成され得る。また、エミッタ40と活性面領域42はビームスプリ
ッタ32を介して互いに共役である。すなわち、ビームスプリッタ32を介して
目視観察すると、エミッタ40と活性面領域42とが互いに正確に重なり合うよ
うに見える。このように共役的に配置すれば、目33からの逆反射光34を効果
的に集光できるという利益がある。
【0047】 目33の焦点がエミッタ40上に合わされ、或いはエミッタ40と同じ前面内
で合わされると、焦点の合ったシャープなエミッタ40の画像が目33の網膜上
に形成される。エミッタ40は目33の光学系を介して目33の網膜に対して共
役であるため、目33の網膜上の極小さな照明領域からの逆反射光34は、光源
およびエミッタ40へと直接に戻されるように進んで、目によって結画像される
。活性面領域42はビームスプリッタ32を介してエミッタ40に対して共役で
あるため、エミッタ40へと戻されて結画像される逆反射光34は、その一部が
ビームスプリッタ32によって反射されて直接に活性面領域42の中心へと達す
る。目33が入射光ビーム30の中心にあるか外周にあるかに関わらず、目33
の網膜からの逆反射光34は活性面領域42の中心に直接に戻されて結画像され
る。このような関係は、エミッタ40と活性面領域42とがビームスプリッタ3
2を介して互いに共役でない場合には、当てはまらない。活性面領域42をエミ
ッタ40よりも大きく形成すれば、たとえ目33がエミッタ40と同じ前面内で
正確に合焦されなくても、逆反射光34は検出器41によって有効に集光される
。活性面領域42がさらに大きく、活性面領域42によって逆反射光34の実質
的な部分を捕らえることができるように活性面領域42がエミッタ40と十分に
アライメントされていれば、活性面領域42はビームスプリッタ32を介してエ
ミッタ40と実質的に共役である必要もなくなる。
【0048】 図6は図5に対応する装置を示している。この装置では、検出器41の代わり
に、偏向を感知する検出器43が設けられている。検出器43は活性面領域44
を有している。活性面領域44は、比較的小さく、ビームスプリッタ32を介し
てエミッタ40と正確に共役を成している。活性面領域44は、目33がエミッ
タ40の前面内で正確に合焦した時にのみ、目33からの逆反射光を集光する。
したがって、図6のような構成は目33の焦点および凝視方向に対して感度が良
い。目33のフォーカス状態に対する感度の良さは、目の凝視モニタの使用目的
によっては有益となる。
【0049】 図6aは、図6の検出器43の代わりに使用できる偏向を感知する検出器45
を示している。検出器45は、ブルズアイ検出器であり、環状の活性領域47に
よって囲まれた中心活性領域46を有している。これらの2つの活性領域は、外
側の環状領域からの出力が中心活性領域からの出力から差し引かれるように、示
差形態で電子的に接続されている。目33からの逆反射光が検出器45の中心で
十分に合焦される場合には、大部分の光が中心活性領域46に照射され、強い信
号が形成される。しかし、逆反射光が合焦されない場合には、中心活性領域46
と環状活性領域47の両者が光を検知し、信号は差し引かれた分だけ小さくなる
。このような場合、検知システムの感度はピンぼけに向かって増大する。逆反射
光の偏向に関する変化を検知するために、両方の活性領域46、47の出力が合
計されても良い。
【0050】 図7は図4に対応する装置を示している。この装置では、1つの光源31の代
わりに、光源48の列が設けられている。また、偏向を感知する検出器35の代
わりに、偏向を感知する1つの大きな検出器49が設けられている。光源48は
、好ましくは、順次に駆動される。目33から逆反射された光は、各光源48毎
に、検出器49によって検知される。検出器49が光源48の列よりも十分に大
きい場合には、検出器49は光源48の列と光学的に正確に共役である必要はな
い。図7の構成によれば、逆反射光の偏向変化に関して、複数の網膜領域を連続
的に評価することができる。任意の2つの網膜領域が同一の偏向変化を引き起こ
す場合には、これら2つの領域の神経線維が同一の方向を有している可能性が高
い。そのような評価結果は、網膜内の神経線維の特徴的な解剖学的配列の知識を
使用すれば、網膜のどの領域が光源と整列されているかを測定する場合に役立つ
【0051】 図8は図7に対応する装置を示している。この装置では、1つの大きな偏向を
感知する検出器49の代わりに、偏向を感知する複数の検出器50が設けられて
いる。これらの検出器50は複数の光源48に対応している。各検出器50は、
各光源48から発せられて目33で逆反射された光をそれぞれ検知する。図8の
好ましい構成によれば、逆反射光の偏向変化に関して、複数の網膜領域を同時に
評価することができる。
【0052】 図9は本発明の好ましい実施形態を示している。この実施形態では、複数の光
源がファセットプリズムによって形成されており、複数の検出器を提供するため
に6要素検出器が使用されている。光源55は、ファセットプリズム56に入射
する分岐(発散)した偏光ビームを形成する。ファセットプリズム56は、6つ
のベイスインプリズム面を有しており、図10に断面で示されるように中心に穴
が設けられている。7つの円形の光ビームを分離するために、7つの円形の開口
を有するマスク57がファセットプリズム56に隣接して配置されている。外側
の6つの光ビームは、目58の位置で外周のビームと中心のビームとが一致する
ために必要な大きさだけ、各プリズム面により屈折される。この場合、7つのビ
ームは全て目の位置で合致して目の瞳孔に広がる。ファセットプリズムは光源5
5の6つの虚画像を形成する。これらの虚画像は、実際の光源55の周囲で互い
に等間隔で離間するとともに、光源55から離(例えば、約1.5°の視角で)
されており、その全てがビームスプリッタ59を介して目58により観察される
【0053】 図9において、目58から逆反射された光は、その一部がビームスプリッタ5
9によって反射されて、レンズ60により検知システム上に結画像される。前記
検知システムは偏光ビームスプリッタ61と6要素検出器62、63とを有して
いる。図11に断面で示されるように、6要素検出器62、63は、互いに対を
成す鏡画像検知部分(62a、63a)(62b、63b)…同士が偏光ビーム
スプリッタ61に対して互いに共役となるように且つレンズ60およびビームス
プリッタ59を介してファセットプリズム56により形成される光源55の虚画
像に対して共役となるように、アライメントされている。6要素検出器62、6
3の中心領域はそれぞれマスク64、65によって覆われている。ファセットプ
リズム56の中心の開口を介して観察される光源55は、目58による凝視目的
のためだけに使用される。偏向変化に関して、中心の光源からの逆反射光を評価
もしくは分析する必要はない。図11に示される対を成す検知部分、例えば62
a、63aは示差形態で電子的に接続されており、これによって感度の高い偏向
状態の検知を行なうことができる。
【0054】 図9の装置は、3対の対向領域を構成する6つの網膜領域によって生じる偏向
に関する変化を同時に評価するために使用される。この場合、対を成して対向す
る領域の部分同士は約3°の視角で互いに離間している。このような配置構成で
は、好ましくは、中心の光源に対する凝視が検知される。評価される6つの網膜
領域が中心窪みの周りに正確に集められる場合には、偏向に関する変化の独特の
組み合わせが検知される。この位置で、対を成して対向する網膜領域の部分同士
は、偏向に関する同一の変化を示す。これは、中心窪みを囲むヘンレ線維が径方
向に整然と方向付けられているためである。中心窪みを挟んで互いに直接に対向
するヘンレ線維の領域同士は同一の方向に方向付けられている。互いに対を成し
て対向する網膜領域によって引き起こされる偏向に関する変化は、一般に、対を
成す他の網膜領域によって引き起こされる偏向に関する変化とは異なる。これは
、ヘンレ線維が対を成す各領域毎に異なった方向に方向付けられているからであ
る。6つの測定スポットで得られるこのような偏向に関する変化の組み合わせは
、網膜内において他にはどこにもない。照明される6つの領域が一定方向に方向
付けられた神経線維の領域に当てられると、6つの網膜領域の全てにおいて偏向
に関する変化が同一となる。径方向に配置されたヘンレ線維に中心付けられた場
合と同様に、偏向に関して同一の変化を示す対向する対間で差異は生じない。6
つの照明された領域は、視神経頭に中心付けられる場合には、予測不可能な相関
関係のない偏向に関する変化を示す。これは、視神経頭が5°の視角の範囲を定
めているのに対し、6つの照明された領域の配列が視神経頭を取り囲むほど大き
くない3°程度の視角の範囲しか定めないためである。
【0055】 中心の光源に対する目の凝視を検知する場合、図9の装置は、角膜からの干渉
を最小限に抑えるように機能する。各網膜領域において測定される偏向に関する
変化の全体は、角膜の複屈折性によって影響される。しかし、そのような偏向に
関する変化の大きさ或いは形態は重要ではない。評価される3対の各網膜領域の
偏向に関する変化の均一性こそが重要なのである。角膜の複屈折性の大きさと方
向は、基本的に、評価される網膜領域の全てにおいて一定である。したがって、
角膜の複屈折性は、検知される偏向に関する変化の均一性の必要な判断を著しく
妨げることはなく、また、中心の光源に対する凝視方向の検知を著しく妨げるこ
ともない。
【0056】 図12は本発明の他の実施形態を示している。目の凝視方向を評価するために
、網膜領域の連続的な走査が行なわれる。光源70はビームスプリッタ71を透
過して凹面鏡72に入射する発散した偏光ビームを形成する。凹面鏡72は、モ
ータ73の軸に傾いた状態で装着されており、モータの軸が回転すると僅かに傾
動する。凹面鏡72は、固定された大きな凹面鏡74の表面上に光源70の画像
を形成する。モータ73の軸が回転すると、凹面鏡74の表面上の光源70の画
像は、円形の経路の周りで連続的に走査される。固定された凹面鏡74の曲率は
、回転凹面鏡72の画像(破線の円75)が目76に直接に形成されるように、
選択される。回転凹面鏡72から出射された光は全て、固定された凹面鏡74に
よって結画像され、破線円75で示された装置の固定された出口瞳孔を通過して
目76の瞳孔に広がる。目76は、固定された凹面鏡74の表面上に映し出され
る円形の光として、光源70の回転画像を見ることができる。したがって、網膜
領域の連続する環状の走査は、目に入射する光によって達成される。約3°の視
角の範囲で環状の走査が行なえるように、装置の寸法が設定される。
【0057】 図12に示されるように、目76からの逆反射光は、凹面鏡72、74によっ
て、光源70に戻されるように反射される。また、この逆反射光の一部は、ビー
ムスプリッタ71により、偏向ビームスプリッタ77および光り検出器78、7
9を有する検視システムへと反射される。光検出器78、79は、偏向ビームス
プリッタ77を介して互いに共役であり、また、ビームスプリッタ71を介して
光源70に対し共役を成している。光検出器78、79の出力は示差形態で電子
的に接続されており、これにより、環状の網膜領域を走査する際には、偏向に関
する変化を感度良く検知することができる。
【0058】 図12の装置を使用して走査される網膜領域内の神経線維の各方向によって、
偏向に関する異なった変化が逆反射光に生じる。したがって、図12の装置を使
用すると、繰り返しの走査で生じる偏向に関する変化を示す周期的な信号が得ら
れる。角膜の比較的一定な複屈折を介して測定されるように、前記周期的な信号
は、その周波数成分の振幅や位相を介して、走査される特定の環状の網膜領域の
複屈折性/二色性に関する特徴を示す。この複屈折性/二色性の特徴は、様々な
環状の網膜領域を確認するために使用でき、したがって、目の凝視方向を評価す
るために使用できる。
【0059】 例えば、図13において、3°の視角の範囲を定める直径で行なわれる環状走
査82が一定の厚さと方向とを有する神経線維の領域83で行なわれた場合、得
られる周期的な信号は、比較的変化がなく、顕著な周波数成分を示さない。一方
、図14に示されるように、3°の視角の範囲を定める直径で行なわれる環状走
査82が中心窪み15を中心として行なわれると、すなわち、ヘンレ線維26の
径方向の配列上で環状走査が全体として行なわれると、周期的な強い信号が得ら
れる。神経線維の各方向は、図14に示されるように水平方向から垂直方向まで
、360°の走査中に、2回走査される。そのため、偏向に関する変化の周期的
な信号は、360°の走査中に、2回繰り返される。すなわち、走査が中心窪み
を中心として行なわれると、正確に2回走査周波数の周期的な信号内に強い周波
数成分が存在し、中心窪みの凝視が光の円の中心に向けられていることが分かる
【0060】 図15に示される他の実施形態は、中心窪み15を通る環状走査82の縁を示
している。この場合、走査される神経線維の方向は、360°の走査中にたった
1°だけ水平から垂直へと変化する(図15に示されているように)。したがっ
て、検知される信号中には、走査周波数と等しい強い周波数成分が存在する。こ
れは、凝視が光の円の縁もしくはその近傍に向けられていることを示している。
【0061】 また、走査サイクルに関し、情報は検知信号の位相からも得られる。例えば、
凝視が光の円の上部に向けられている場合には、走査周波数で検知された周期的
な信号は、凝視が光の円の底部に向けられている場合に得られる信号に対して約
180°の位相シフトを示す。したがって、走査サイクルに関し、信号の位相は
、校正をもって、目の凝視方向が光の円の中心から離れていることを確認するた
めに使用できる。このような情報は、例えば、良く知られた方法によってサーボ
システムを駆動させて、目の中心窪みの投影を見つけ出すために共役な光源/検
出器ユニットを物理的に移動させ或いはユニットの画像を移動させる場合に使用
できる。これにより、実際の目の凝視方向が分かる。このように、デュアル凝視
探知システムを使用して、対象となる両目の凝視方向を同時に測定することによ
り、2つの目の相互のアライメントを測定でき、あるいは、アライメントの狂い
角度を測定できる。
【0062】 図16は図4に対応する装置を示している。この装置では、光源31の代わり
に、拡大された光源90と、偏向器91と、凝視マスク92とが設けられている
。偏向を感知する検出器35の代わりに、偏向を感知する複数の検出器93が設
けられている。偏向を感知する要素は、例えば各光検出器の表面上に薄い偏向器
を配置することにより、検出器内に組み込まれる。このような構成では、拡大さ
れた光源90が偏向を感知する複数の検出器93に対して光学的に正確に共役で
ある必要はない。偏向を感知する複数の検出器93が目33の網膜に対して光学
的に共役でありさえすれば良い。この共役性は凝視マスク92を凝視している目
33によって達成される。この場合、目33は、ビームスプリッタ32を介して
、偏向を感知する複数の検出器93の面に対し共役を成している。照明される目
33の広い眼底領域からの逆反射光は、その一部がビームスプリッタ32によっ
て反射されて検出器93に入射される。したがって、各検出器は1つの網膜領域
から逆反射された光に反応し、これによって、複数の網膜領域からの偏向に関す
る変化を連続的に或いは同時に評価することができる。このような構成は図7の
構成と逆であることが分かる。この場合、照明量(照度)の大きさと、複数の網
膜領域を連続的且つ同時に評価する能力とが異なる。例えば、複数の検出器93
は、層を成す検出器によって偏向感受体を形成するCCD(電荷結合素子)列の
個々の素子から成っていても良い。CCD列の何千もの素子は、中心窪みによっ
て引き起こされる特徴的な偏向に関する変化を確認するため即ち探知する目的で
、1つの網膜領域にわたる偏向に関する変化の広範囲のマップを形作る。なお、
そのような探知に関する適用例については図22〜図32に基づいて後述する。
【0063】 図17は図16に対応する装置を示している。この装置では、複数の検出器9
3の代わりに、1つの大きな偏向を感知する検出器94が設けられている。また
、検出器94上には、回転マスク95と偏心した1つの開口96とが設けられて
いる。マスクが回転すると、偏向に関する変化が評価される網膜領域は、環状パ
ターンで走査される。
【0064】 複数の網膜領域が同時に走査される場合には常に、得られる偏向に関する変化
の形態から、目の凝視方向に関する情報が得られる。複数の網膜領域が連続的に
評価されると、得られる偏向に関する変化の形態および評価サイクルに関して得
られる偏向に関する変化の位相から、目の凝視方向に関する情報が得られる。
【0065】 図18は本発明の基本的な実施形態を示している。この実施形態では、評価さ
れる網膜領域が楕円形の形態で走査される。平坦なミラー100が傾いた状態で
モータ101の軸に装着されている。この場合、平坦なミラーは、モータの軸が
回転すると僅かに傾動する。光源102からの発散光は傾動するミラー100に
より眼103へと反射され、眼103は光源102の虚画像が楕円軌道で動いて
光の楕円を形成するように見える。眼103からの逆反射光は、光源102へと
戻されるように傾動するミラー100により反射され、一部がビームスプリッタ
104によって反射される。ビームスプリッタ104によって反射された光は、
偏向器105と光検出器106とから成る偏向を感知する検知システムへと入射
される。この検知システムは、光源102の画像が網膜上で楕円経路で走査され
る際に、眼103からの逆反射光の偏向に関する変化を検知し、眼103の凝視
方向の評価を可能にする。偏向器105と光検出器106は、簡単な偏光計すな
わち入射光の少なくとも1つの偏向状態の成分を測定する装置を構成している。
【0066】 図19は図18に対応する装置を示している。この装置では、検知システム1
05、106が取り除かれており、その代わり、偏向ビームスプリッタ110、
111、112と、これらに対応した対を成す光検出器113、114、115
と、1/4波長板116とを備えたより完全な検知システムが設けられている。
眼103からの逆反射光の一部は、ビームスプリッタ117、118、119を
介して偏向ビームスプリッタ110、111、112へと反射される。対を成す
光検出器113、114、115はそれぞれ示差形態で電子的に接続されており
、僅かな偏向に関する変化を高感度にする。偏向ビームスプリッタ111は、偏
向ビームスプリッタ110、112に対し光軸を中心に45°回転される。1/
4波長板116は、偏向ビームスプリッタ112の偏向軸に対して45°を成す
第1の軸上に位置決めされている。このような検知システムによれば、偏光状態
を完全に特徴付ける、眼103から逆反射された偏光のストークスパラメータS
1、S2、S3の全てを、同時に測定することができる。対を成す検出器113
はストークスパラメータS1を測定し、対を成す検出器114はストークスパラ
メータS2を測定し、対を成す検出器115はストークスパラメータS3を測定
する。このような完全な検知システムは、一般に、エリプソメータと呼ばれてい
る。図18の簡単な検知システム105/106のように、決して完全とは言え
ない偏向状態の評価を行なう検知システムは、偏光計と称される。偏光計は、本
発明の対象である眼の凝視モニタの多くの形態において、十分正確に動作する。
【0067】 図20は偏光ホログラフィック光学素子を使用した本発明の実施形態を示して
いる。エミッタ120からの発散された偏光は、偏光ホログラフィック光学素子
121を透過するとともに、傾動ミラー122によって眼123へと反射される
。眼123からの逆反射光は偏光ホログラフィック光学素子121によって垂直
偏向成分に分離され、各偏向成分は、偏光ホログラフィック光学素子121によ
り、集積パッケージ125のエミッタ120と隣接する2つの光検出器124へ
と方向付けられる。したがって、偏光ホログラフィック光学素子は、本発明の殆
どの実施形態において、照明と検知経路の両方もしくはいずれか一方に関し、ビ
ームスプリッタに取って代わることができる。
【0068】 図21は、個人の両眼のアライメントを同時にモニタする装置であって、2つ
の光学システムが組み合わされた単一の装置を示している。光源131からの発
散した偏光は、ダイアフラム132の2つの開口を通って、ビームスプリッタ1
33、134へと進み、個人の両眼135、136の瞳孔にそれぞれ広がる。眼
135、136からの逆反射光束はそれぞれ、その一部がビームスプリッタ13
3、134により偏向を感知する検知システム137、138へと反射される。
逆反射光束の偏向に関する変化は、両眼135、136の凝視方向を同時に評価
するために使用される。この場合、両眼135、136が共通の光源131を同
時に凝視している時にタイミング良く検知され、両眼135、136の互いの正
常なアライメントが確認される。一方の眼だけが光源131を凝視しているとい
った検知は、他方の眼の光源131に対するアライメントが狂っていることを示
しており、眼の斜視またはミスアライメントとして知られる非常に示唆的で異常
な状態である。
【0069】 図21の組み合わされた光学システムにおいては、共通の光源131を使用す
る代わりに、2つの光源を使用しても良い。この場合、2つの光源の画像を互い
に光学的にアライメントする1つまたは複数のミラーとともに使用される。図2
1と逆の配置も可能である。すなわち、2つの光源が使用され、各光源が対応す
る別々の眼にそれぞれ方向付けられ、ビームスプリッタを介して両方の光源と共
役を成す共通の偏向感知検出器が使用される。この場合、2つの光源が交互に点
灯され或いは異なった周波数で点灯され、単一の偏向感知検出器によって得られ
る信号が左右の眼の成分に分解される。
【0070】 図22は図16の装置の適用例を示している。この場合、外部カメラを狙う目
的で、眼探知/フィードバック構成で使用される。図22では、図16の拡大さ
れた光源90の代わりに、赤外線レーザダイオード140が使用されている。デ
ィフューザ141は、レーザダイオード140からの赤外光出力を発散する。集
光レンズ142は、発散された光を集光するとともに、眼145の眼底領域を照
明するために前記集光した光を方向付ける。集光された光は、まず、偏向器14
6を通って、ビームスプリッタ147により眼145へと反射される。眼145
の眼底から逆反射された赤外光はビームスプリッタ147を透過する。透過した
光は、ホットミラー148によって反射されるとともに、レンズ149および解
析偏向器150によりCCD(電荷結合素子)イメージプレート151で合焦さ
れる。図16の偏向を感知する複数の検出器93の代わりに、図22では、解析
偏向器150およびCCDイメージプレート151が使用されている。したがっ
て、CCDイメージプレート151が眼145の眼底の画像を受け、偏向に関す
る変化は受けられた画像内の明るい領域または暗い領域として示される。偏向が
変調された眼145の眼底の画像のコントラストを最適化することができるよう
に、偏向器146と解析偏向器150はそれぞれ、図示しない従来の機械的な手
段により、光軸の周りに回転可能且つ調整可能に装着されている。また、動的に
変化する眼145の眼底の偏向変調画像を形成して偏向変調画像の特徴の抽出に
役立たせるために、偏向器146と解析偏向器150は、互いに固定関係を成し
て連続して回転するように配置されている。
【0071】 外部のビデオカメラ153は、チルト動作およびパン動作を行なうマウントと
してのチルト/パンマウント154に装着されており、電子制御によって垂直ま
たは水平に方向付けられる(照準が合わせられる)。外部景色155の画像(こ
こで、「外部景色」という用語は、外部の景色の他、外部の景色の画像、外部の
景色と光学的に共役な部位、視野を含むものとする)は、ビデオカメラ153に
よって捕らえられ、例えばLCD(液晶表示器“liquid crystal
device”)ディスプレイ等のディスプレイ156上に表示される。ディ
スプレイ156は、鎖線で示された固定フレーム157を介して、ビームスプリ
ッタ148とCCDイメージプレート151とに固定的に装着されている。CC
Dイメージプレート151は、CCDイメージプレート151上の各点がそれぞ
れディスプレイ156上に対応する共役点を有するように、レンズ149とビー
ムスプリッタ148とを介してディスプレイ156と光学的に共役を成している
【0072】 図23は、外部のビデオカメラ153によって捕らえられてディスプレイ15
6上に表示された各外部景色を示している。木159の画像158が外部景色の
画像内に現れている。十字線(照準)160がディスプレイ156上の外部景色
画像に重ね合わされている。この十字線160は、ディスプレイ156上に描か
れているか、もしくは、カメラの視野の中心およびディスプレイ156の中心に
電子的に形成されて表示されている。
【0073】 図24は、CCDイメージプレート151上に形成された眼145の眼底の偏
向変調された画像であり、図22の24−24線に沿ってCCDイメージプレー
ト151を見たものである。この赤外画像内では、放射状のブラシを有する丸く
て暗いスポット161と、小さいくびれた画像162とが目立っている。この場
合、放射状のブラシを有する丸くて暗いスポット161は、視神経円板および放
射状の神経線維のCCDイメージプレート151上への投影を示している。また
、くびれた画像162は、CCDイメージプレート151上への中心窪みの投影
を示している。図23に示されるように、眼145はディスプレイ156上の木
の画像158を凝視し続けている。
【0074】 図22のボックス165によって示された従来の画像処理手続きは、図24の
偏向変調された画像内の小さいくびれた画像162の中心を確認するために使用
される。小さいくびれた画像162の中心は、眼145の凝視点を示しており、
図23に示される共役な外部景色の表示された画像内の木の画像158と最初に
アライメントされる。ビデオカメラ153は最初は木159に直接に狙いを定め
ていない。狙いの狂い(照準エラー)は、図24の小さいくびれた画像162の
中心と図23の十字線160の中心との間の水平および垂直距離によって示され
る。これらのエラー信号は、図22にボックス166で示されるように、従来の
手段によって電子的に演算され、モータコントローラ167へのフィードバック
信号として役立つ。したがって、チルト/パンカメラマウント154の水平垂直
モータは、エラー信号を0まで減少させるために、ビデオカメラ153を回転さ
せるように作動する。この動作が行なわれると、図23の木の画像158は、図
25に示されるように、十字線160と正確にアライメントされる。また、図2
4の小さいくびれた画像162の中心も、図26に示されるように、CCDイメ
ージプレート151の中心と正確にアライメントされる。
【0075】 したがって、眼145がディスプレイ156上の外部景色画像のどこを見よう
とも、ビデオカメラ153は、外部景色155の対応する方向を直接向くように
、フィードバック制御下で、再び狙いが合わせられる。眼145がディスプレイ
156上の視野内の特定の対象物を凝視している場合、ディスプレイ156の中
心の十字線160が凝視対象物上に正確に置かれるように視野が移動するように
見える。
【0076】 図22の解析偏向器150とCCDイメージプレート151との組み合わせの
他の構成が図22aに示されている。2つのCCDイメージプレート151a、
151bが偏向ビームスプリッタ168を介して互いに共役に位置決めされてい
る。また、2つのCCDイメージプレート151a、151bはビームスプリッ
タ148を介してディスプレイ156に対しても共役を成している。CCDイメ
ージプレート151a、151bの出力は、図22aのボックス169に示され
る従来の電子手段によって、各画素毎に、デジタル式に互いに差し引かれる。結
果として生じる眼145の眼底の偏向変調された示差画像は、図22の解析偏向
器150とCCDイメージプレート151とによって得られる画像に比べて、優
れたコントラストを有している。
【0077】 図27は、外部景色のビデオ画像を形成する観察装置を示している。観察して
いる眼の眼底の偏向変調された画像が外部景色画像に重ね合わされている。した
がって、景色内の眼の凝視点は、景色に対する眼底の投影を示す特有のくびれ画
像の位置によって測定できる。具体的には、赤外線レーザダイオード170から
の光はディフューザ171によって発散される。集光レンズ172は、発散され
た光を集光するとともに、眼173の眼底領域を照明するために前記集光した光
を方向付ける。集光された光は、まず、偏向器174を通って、ビームスプリッ
タ175により眼173へと反射される。眼173の眼底から逆反射された赤外
光はビームスプリッタ175を透過する。透過した光は、ホットミラー176に
よって反射されるとともに、レンズ177および解析偏向器178によりCCD
イメージプレート179で合焦される。偏向が変調された眼173の眼底の画像
のコントラストを最適化することができるように、偏向器174と解析偏向器1
78はそれぞれ、図示しない従来の機械的な手段により、光軸の周りに回転可能
且つ調整可能に装着されている。
【0078】 離れた外部景色180からの可視光を部分的に反射させるために、ホットミラ
ー176はコーティングされており、したがって、ホットミラー176は可視光
のためのビームスプリッタとして機能する。外部景色180からの可視光の反射
された部分は、レンズ181によって、第1の表面ミラー(surface m
irror)182上に結画像される。また、可視光は、第1の表面ミラー18
2によって反射されるとともに、レンズ181によって視準され(平行にされ)
、その一部がビームスプリッタ176を通ってレンズ177および解析偏向器1
78によりCCDイメージプレート179上に結画像される。使用可能なレンズ
181の開口とともに、ホットミラー/ビームスプリッタ176の反射/送信特
性は、CCDイメージプレート179によって受けられる外部景色180からの
可視光の強度が、CCDイメージプレート179によって受けられる眼173の
眼底の赤外光画像の細部を覆い隠してしまわない程度に十分低くなるように、選
択される。
【0079】 図28は、図27のCCDイメージプレート179によって受けられた重ね合
わされた画像であり、図27の28−28線に沿ってCCDイメージプレート1
79を見たものである。可視光の外部景色は、木184の画像183によって示
されている。眼173の偏向変調された画像は、放射状のブラシを有する丸くて
暗いスポット185と、特有の小さいくびれた画像186とによって示されてい
る。この場合、放射状のブラシを有する丸くて暗いスポット185は、視神経円
板および放射状の神経線維のCCDイメージプレート179上への投影を示して
いる。また、くびれた画像186は、CCDイメージプレート179上への中心
窪みの投影を示している。図28の重ね合わされた画像の相対的な位置から、眼
173が木184の右にある対象物を凝視しているのが分かる。
【0080】 図27に示される基本的な装置は、離れた外部景色を観察するように構成され
ている。接近している外部景色は、光学素子の位置を変えることによって観察で
きる。しかし、好ましくは、破線の矩形部187によって概略的に示されるよう
に、装置の前方にオートフォーカス光学系を付設することによって接近している
外部景色を観察することが最も便利である。複数のオートフォーカスカメラレン
ズ及びこれらに関連付けられる電子素子を使用することが、当業者において良く
知られている。この場合、オートフォーカス光学系は、接近している対象物から
の光を視準する(平行にする)とともに、この視準した光が、離れた外部景色を
観察する時と同様の観察装置の残りの部分を貫く同じ経路を辿るように、構成さ
れる。図27の装置は、外部構造体に固定されていても良いが、手に保持される
か或いは頭に装着されることが望ましい。手に保持し或いは頭に装着した場合の
利点は、装置が外部構造体に固定されている場合と異なり、より広い領域にわた
って観察するためにユーザが頭や体を自由に動かすことができるという点である
【0081】 図29は図27と類似した観察装置を示している。この装置では、図27の第
1の表面ミラー182の代わりに、CCDイメージプレート190が設けられて
いる。したがって、外部景色180の画像は、図27に示される装置のように戻
されるように反射されるのではなく、CCDイメージプレート190によって直
接に記録される。また、眼173の眼底の偏向変調された画像を記録するためだ
けに使用されるCCDイメージプレート179に可視光が達しないように、図2
9の装置には赤外線フィルタ191が設けられている。この装置においては、外
部景色180、眼173の眼底、CCDイメージプレート179、190は、全
て、互いに共役を成している。2つのCCDイメージプレート179、190に
よって受けられる画像は互いに対して裏返され、2つの画像が重ね合わされる前
に、画像の一方は電子的に左右が逆転される。従来の画像処理手続きは、CCD
イメージプレート179に対する眼173の眼底の投影の中心を示すくびれ画像
の中心を確認するために、CCDイメージプレート179によって受けられる画
像に対して使用されている。その後、組み合わされた画像がモニタ195上に表
示される前に、ブロック194で概略的に示されるように、凝視点の位置が1つ
の十字線として外部景色画像に加えられる。
【0082】 図30は図29の装置に特有の表示を示している。外部景色は木の画像183
によって示されている。眼173の凝視点は十字線196によって示されている
。画像183と十字線196との相対的な位置から分かるように、眼173は木
184の右側を凝視している。
【0083】 図31は図29の装置と類似した観察装置を示している。この装置では、観察
している眼の眼底の赤外偏向変調画像を得るために、走査システムが使用されて
いる。この実施形態は、眼の眼底の赤外光照射レベルを低く抑えることができる
という利点を有している。具体的には、赤外線レーザダイオード200は直線赤
外偏光を形成する。直線赤外偏光は、ビームスプリッタ201を透過して、レン
ズ202によって集光され、ホットミラー206を介して眼205の方に方向付
けられる。走査システム208は、レンズ202とホットミラー206との間に
介挿されている。概略的に示された走査システム208は、当業者において良く
知られている数ある走査システムのうちの1つである。一般に、このようなシス
テムでは、ラスター走査形態で光ビームを走査するために、回転ポリゴンミラー
と、ガルバノメータ駆動の複数のミラーとが使用される。例えば、そのようなシ
ステムでは、USP5、268、711に開示されているような走査型レーザ検
眼鏡が使用される。
【0084】 図31の眼205の眼底からの逆反射光は、走査システム208を通じて、照
明光路を光源200に向かって再び進んでいく。ビームスプリッタ201は、こ
の戻り光の一部を光検出器209に向けて反射する。この場合、光検出器209
の前に解析偏向器210を配置することにより、偏光感知が可能となる。走査シ
ステム208のラスター走査とビデオモニタのラスター走査とを同期させること
により、眼205の眼底のビデオ画像が光検出器209からの信号によって得ら
れる。偏向が変調された眼205の眼底の画像のコントラストを最適化すること
ができるように、レーザダイオード200および解析偏光器210はそれぞれ、
図示しない従来の機械的な手段により、光軸の周りに回転可能且つ調整可能に装
着されている。
【0085】 図31の外部景色215からの可視光は、適当なコーティングにより可視光を
部分的に反射するホットミラー206によって反射されて、レンズ216により
CCDイメージプレート217上に結画像される。したがって、イメージプレー
ト217は、外部景色215および光検出器209の面に対して共役を成してい
る。眼205の眼底の偏光変調画像は、CCDイメージプレート217と共役な
位置関係を成すように光学素子を適当に選択し或いは光学素子同士を離間させる
ことにより、その大きさが調整される。その結果、偏光変調画像内における中心
窪みの投影を示す特有の小さいくびれ画像を、外部景色215上における眼20
5の凝視点と関連付けることができる。
【0086】 図31の装置を使用して接近している対象物を観察するためには、図27の装
置の場合と同様に、破線の矩形部によって示されるオートフォーカスレンズシス
テム218を装置の前方に配置しても良い。
【0087】 図32は図31と類似した装置を示している。この装置では、赤外照明と検知
システムの代わりに、外部景色と共役を成すコンビネーション照明/検知アレイ
が設けられている。具体的には、コンビネーション照明/検知アレイ220は、
連続的に或いは同時に照査される複数の赤外照明画素から成る2次元ディスプレ
イ配列を備えている。光検出器は各照明画素の周囲に或いは近傍に埋め込まれて
いる。そのような光検出器の配列は、フォトダイオードの配列、あるいは、CC
Dの配列によって構成される。そのようなコンビネーション照明/検知アレイは
、USP5、331、149に開示されている。
【0088】 図32のコンビネーション照明/検知アレイ220は、レンズ222およびホ
ットミラー223を介して、外部景色221およびCCDイメージプレート22
4と共役を成している。コンビネーション照明/検知アレイ220の照明された
画素からの赤外光は、レンズ222およびホットミラー223によって、眼22
6へと方向付けられる。眼226の眼底からの逆反射光は、ホットミラー223
によって反射されるとともに、レンズ222によってコンビネーション照明/検
知アレイ220上に結画像され、このコンビネーション照明/検知アレイ220
の光検出成分によって検知される。
【0089】 図32の眼226の眼底の偏光変調画像を得るためには、コンビネーション照
明/検知アレイの照明画素からの光を偏向しなければならず、また、解析偏向器
をコンビネーションアレイの各光検出器の前に配置しなければならない。これは
、コンビネーション照明/検知アレイ220上に配置された偏向器227の微少
配列によって達成される。コンビネーションアレイの全体を覆うように配置され
た1つのシート偏向器は、眼の眼底から逆反射された光に生じる偏向状態の変化
の性質により、偏向器と解析器の両方の機能を果たす。
【0090】 図32のコンビネーションアレイ220の光検出器の配列成分から得られる偏
向変調画像において、特有の小さなくびれ画像は、コンビネーションアレイ22
0上に対する眼226の中心窪みの投影を示している。これは、コンビネーショ
ンアレイ220と共役を成し且つCCDイメージプレート224によって記録さ
れる外部景色221内における凝視点を示している。
【0091】 本発明の実施に際して起こり得る障害は、角膜の複屈折の大きさ及び方向が眼
毎に異なるという事実に内在している。一定している角膜の複屈折の方向と大き
さは、反射光の偏向に関する変化の大きさの差異の測定を妨げる。偏向に関する
変化全体の大きさの差異は、眼底によって引き起こされる偏向に関する変化を示
しているため、一貫して正確な結果を得るためには、眼底からの逆反射光の完全
な偏向状態を解析しなければならない。また、この概念を説明するために、図3
3a〜図33dは、最初に眼に入射する直線偏光の偏向状態の変化、眼の眼底か
ら逆反射される直線偏光の偏向状態の変化、眼から出射された直線偏光の偏向状
態の変化をそれぞれ示している。偏向状態は、ポアンカレ球の面上の点によって
特定される。このポアンカレ球によれば、直線であろうと、長円であろうと、あ
るいは、真円であろうと、全ての偏向状態を3次元図解で表示できる。
【0092】 図33aにおいて、互いに垂直な軸341、342、343は、偏向状態のス
トークスパラメータS1、S2、S3をぞれぞれ示している。各ストークスパラ
メータS1、S2、S3は−1から+1の範囲をとることができる。ポアンカレ
球344はその半径が1であり、球面上の任意の点において、(S12+S22
S32)の平方根は1である。ポアンカレ球344の表面上の各点は特有の偏向 状態を示す。S3=1、−1で且つS1=S2=0である場合、球の下極と上極
は、右回りの円偏光および左回りの円偏光をそれぞれ示している。S1/S2平
面内において、球の赤道の周りの任意の点は直線偏光を示している。赤道と極と
の間の球上の点は長円偏光を示している。直線偏光の軸の方位角または長円偏光
の長円の長径の方位角は、S1/S2平面内のS1から半時計周りに測定される
倍角によってポアンカレ球上に示される。+S1が水平の0°の方位角を示す場
合には、+S2は45°を示し、−S1は90°を示す。例えば、図33aにお
ける点346は135°の方位角を有する直線偏光を示している。
【0093】 複屈折材料を通る偏光の経路は、偏向状態を変化させる。眼の角膜と網膜内の
神経線維の両者は、複屈折性を有しており、リニアリターダとしてふるまうとと
もに、30°と7°の特有のリターダンスを形成する。リニアリターダは、図3
3aに示される固有ベクトル347のように、S1/S2/S3の原点を通って
S1/S2平面内を延びる固有ベクトルとしてポアンカレ球内で表わすことがで
きる。固有ベクトル347によって表わされるリターダが30°のリターダンス
を形成する場合には、偏向状態を示す球上の点は、固有ベクトルの先端と向き合
う観察者に対して、固有ベクトルの周りを時計回りに30°回転する。そのため
、図33aの偏向状態346は、矢印348によって示されるように、固有ベク
トル347の周りを30°回転し、偏向状態349になる。一方、図33aは、
角膜を通じて眼に入る直線偏光の経路によって形成される偏向状態の変化を説明
するために使用できる。角膜の複屈折の固有ベクトルは0°にあり、直線偏光状
態346の方位角は135°にある。角膜のリターダンスは30°であり、した
がって、初期の偏向状態346は偏向状態349へと回転される。
【0094】 また、図33bは、7°のリターダンスを有する網膜の神経線維の領域を通る
光の第1の経路によって形成される偏向状態の変化を示している。神経線維のリ
ターデイションは135°(この角度はポアンカレ球上では倍角されて270°
になる)に方向付けられた固有ベクトル350によって表わされる。点349か
ら始まる偏向状態は、固有ベクトル350の周りを時計回りに7°回転して、点
351へと移動する。
【0095】 また、図33cは、神経線維の域を越えた眼底の層による光の反射および神経
線維を通る戻り経路で形成される偏向状態の変化を示している。反射は、点35
1から点353への偏向状態の変化を引き起こすとともに、固有ベクトル350
の方向を逆にする。また、神経線維を通る戻り経路は、点353を固有ベクトル
350の周りで時計回りに回転させて点355へと移動させる偏向状態を引き起
こす。
【0096】 また、図33dは、角膜を通って眼から出る光の経路によって形成される偏向
状態の変化を示している。角膜の複屈折の固有ベクトル347は、0°を向き、
30°のリターダンスを形成している。したがって、光の偏向状態は、ポアンカ
レ球上において固有ベクトル347の周りを時計回りに30°回転し、点355
から点357へと移動する。
【0097】 図33a〜図33dから明らかなように、眼に入ってから角膜と神経線維とを
通って眼底によって反射されるとともに再び神経線維と角膜とを通って戻される
直線偏光の最終的な偏向状態は、角膜の複屈折によって大きく影響され、与えら
れた眼に関して未知の比較的大きな大きさと未知の方向とを有する。
【0098】 眼の凝視方向に関する情報を得るためには、網膜神経線維の複屈折のみに起因
する偏向状態の変化を測定できなければならない。網膜神経線維の複屈折に起因
する偏向状態の変化は、神経線維の一方の領域の作用が神経線維の他方の領域の
作用に対して比較されるように凝視方向を僅かに変えることによって或いは測定
する光ビームの方向を僅かに変えることによって、都合良く検知できる。入射角
の変化が僅かである場合には、測定ビームの異なった方向間で生じる偏向状態の
変化が、一方の網膜領域から他方の領域に向かう網膜神経線維の大きさ又は方向
の差異に主に起因するように、角膜の複屈折は実質的に一定となる。
【0099】 網膜神経線維の複屈折に起因する偏向状態の全変化は、図33a〜図33dに
示されるように、角膜の複屈折によって引き起こされる偏向状態のバックグラウ
ンド変化と比較すると、小さい。また、与えられた1つの眼に関しては、角膜の
複屈折の未知の大きさ及び方向をもって、網膜神経線維によって引き起こされる
変化が検知されるべきポアンカレ球上の位置を一般に予測することができる。例
えば、図34に示されたポアンカレ球上には、偏向状態の起こり得る2つの変化
が示されている。一方の変化は点360から点361へと生じており、他方の変
化は点363から点364へと生じている。一見大きさが等しいように見えるこ
れらの各変化を均一な感度をもって検知できることが望ましい。偏向状態の変化
を検知するためにS1だけを測定しようとする場合、点360から点361への
変化および点363から点364への変化をいずれも検知できない。なぜなら、
これらの変化はS1軸に対して垂直に生じるからである。また、S2だけが測定
される場合には、点360から点361への変化が最大で検知される。なぜなら
、この変化はS2軸と平行だからである。しかし、この場合、S2軸と垂直な点
363から点364への変化は全く検知されない。また、S3軸だけが測定され
る場合、点360から点361への変化が検知されず、点363から点364へ
の変化が最大で検知される。
【0100】 図34に示されるように、ポアンカレ球上の任意の位置における偏向状態の変
化を測定できるようにするためには、眼から出射される光の完全な偏向状態を測
定しなければならない。この完全な偏向状態を測定するために、例えば、図35
に示されるようなエリプソメータを使用できる。眼371から出た光370の一
部は、非偏向ビームスプリッタ372、373、374によって反射されて微分
偏向解析器375、376、377によって解析される。各微分偏向解析器37
5、376、377は、偏光ビームスプリッタと2つの光検出器とを有している
。この場合、各ストークスパラメータS1、S2、S3に比例する値を形成する
ために、前記2つの光検出器の出力は差し引かれる。また、ストークスパラメー
タS3の測定を可能にするために、微分偏向解析器375は1/4波長板378
を有している。
【0101】 眼からの出射光の完全な偏向状態を測定することによって網膜神経線維により
引き起こされる偏向状態の変化を検知することは困難である。しかし、出射光が
他の手段によって(例えば、S1、S2を測定することによって、あるいは、S
3だけを測定することによって、または、1つの偏向解析器の後側に位置する光
検出器の出力を測定することによって)解析される場合には、得られる結果は、
網膜神経線維によって引き起こされる偏向状態の変化が生じるポアンカレ球上の
位置にかなり依存する(図34参照)。
【0102】 角膜の複屈折の予測不可能な大きさ及び方向は、眼の眼底から逆反射された光
の網膜神経線維によって引き起こされる偏向状態の変化の測定を困難にする。角
膜の複屈折の特定の大きさ及び方向は、入射光の初期の偏向状態とともに、網膜
神経線維によって引き起こされる偏向状態の変化が検知されるべきポアンカレ球
上の位置を決定する。網膜神経線維によって引き起こされる偏向状態の変化の検
知を容易にするためには、これらの変化がポアンカレ球上のどの位置で生じるの
かを予測するできることが望ましく、これによって、この検知における角膜の複
屈折の干渉作用を低減することができる。そのような予測の向上は、実質的に経
線方向と無関係な偏向状態を有する入射光を使用することによって得られる。例
えば、円偏光を入射光として使用できる。
【0103】 図36は、左回りの円偏光(S3=−1)である入射光の偏光状態を点380
で示すポアンカレ球を示している。角膜の複屈折は、光が角膜を2回通過する時
に偏光状態がポアンカレ球の下極から離れて回転するという作用を有している。
この場合、角膜の複屈折のみに依存する逆反射光の最終的な偏光状態は、例えば
、破線382によって示される緯度に沿った点381のうちの1つである。角膜
の複屈折の方向に関係なく、角膜の複屈折のみによって形成された偏光状態は、
ポアンカレ球の一定の緯度上にあると予測できる。この緯度から離れる偏光状態
の混乱は、網膜神経線維の複屈折作用によって引き起こされる変化として解釈で
き、したがって、これらの変化の検知が容易となる。
【0104】 図37は、眼の眼底から逆反射された光における網膜神経線維によって引き起
こされた偏向状態の変化を検知するために円偏光を使用した本発明の実施形態を
示している。レーザダイオード390は、その光軸がレーザダイオード390の
偏向の経度に対して45°を成す1/4波長板391とともに、非偏向ビームス
プリッタ393を通って眼394へ向かう円偏光ビーム392を発する。眼39
4の眼底から逆反射された光ビーム395の一部は、非偏向ビームスプリッタ3
93によって反射されるとともに、回転する半波長板396を透過して、微分偏
向解析器397によって検知される。微分偏向解析器397は偏向ビームスプリ
ッタと2つの光検出器とを有している。2つの検出器からの出力は差し引かれ、
偏向状態のストークスパラメータS1に比例する値が形成される。モータ398
は半波長板396を周波数fで回転させる。光電検出器399は、半波長板39
6の縁部の小さい開口と協働して、回転する半波長板396から同期パルスを検
知する。
【0105】 図38は、偏向状態が眼394の眼底からの逆反射時に変化して半波長板39
6を通過する際における、図37の光392の偏向状態のポアンカレ球表示を示
している。点400は、左回りの円偏光(S3=−1)である光ビーム392の
初期の偏光状態を示している。眼394の角膜の複屈折は、偏向状態をポアンカ
レ球の表面上で上向きに約30°回転させて例えば点401へと移動させる。今
、網膜神経線維の作用を無視すると、光は眼底から反射され、反射時に偏向状態
はポアンカレ球の上半球へと飛び越えて点402に移動する。光が角膜を通過し
て光ビーム395として眼から出射されると、光はさらにその偏向状態が変化し
、偏向状態は点402から点403へと下方に約30°回転する。
【0106】 図38の偏向状態403で、光ビーム395の反射された部分が回転する半波
長板396を透過すると、光ビーム395の反射された部分はさらにその偏向状
態が変化する。半波長板396は180°のリターダンスを形成し、半波長板の
高速軸405(固有ベクトル)を中心にポアンカレ球の表面上で偏向状態を18
0°有効に回転させる。半波長板の高速軸は、矢印406の方向でS1/S2平
面内をS1/S2/S3の原点を中心に回転する。したがって、半波長板に入射
する光の偏向状態は、初期には点403にあるが、高速軸405を中心に280
°回転されて点407へと移動される。半波長板の高速軸が回転すると、結果と
して得られる偏向状態はポアンカレ球の下半球上で円経路408を辿る。この円
経路は、赤道と平行であり、点403が赤道の上側に位置するのと同じ位だけ赤
道のずっと下側に位置している。
【0107】 図38の経路408は、網膜神経線維の複屈折の作用がないという前提におけ
る偏向状態の経路を示している。図37の微分偏向解析器397は、ストークス
パラメータS1を測定することによって周期的な信号を形成し、その信号のピー
ク間の大きさは図38の経路408の直径寸法を示している。偏向状態403の
経線の方向は、回転する半波長板396から光電検出器399によって検知され
る同期信号と微分偏向解析器397によって検知される周期的な信号S1との位
相関係により、測定される。網膜神経線維の複屈折によって引き起こされる点4
03からの偏向状態の変化は、偏向状態がポアンカレ球上の緯度(上または下)
内で変化する場合には周期的な信号S1の振幅の変化として検知され、また、偏
向状態がポアンカレ球上で縦方向に変化する場合には周期的な信号S1の位相の
変化として検知される。
【0108】 図37の装置は、円偏光を使用して角膜の複屈折からの干渉を低減しながら、
眼の眼底から逆反射された光の網膜神経繊維によって引き起こされる変化を検知
できる点で有益である。しかし、その測定プロセスは、回転する半波長板396
を必要としているため、依然として複雑である。図39は好ましい他の装置を示
している。この装置では、円偏光が使用されず、経線方向に依存することがなく
且つ角膜の複屈折からの干渉を低減できる検知システムが使用されている。
【0109】 図39において、レーザダイオード410からの直線偏光は1/4波長板41
1によって円偏光となる。円偏光ビーム412は非偏向ビームスプリッタ413
を透過して眼414に入射する。眼414の眼底から逆反射された光415の一
部は、非偏向ビームスプリッタ413によって反射されて、微分偏向解析器41
6によって検知される。微分偏向解析器416は、1/4波長板417と、偏向
ビームスプリッタ418と、2つの光検出器419とを有している。2つの光検
出器419の出力は互いに差し引かれる。微分偏向解析器が1/4波長板417
を有していることから、得られる示差値は偏向状態のストークスパラメータS3
に比例している。
【0110】 図40は、眼414の眼底からの逆反射時に偏向状態が変化する際における図
39の光ビーム412の偏向状態のポアンカレ球表示を示している。点420は
、左回りの円偏光(S3=−1)である光ビーム412の初期の偏光状態を示し
ている。点423は、眼の眼底からの逆反射が行われて入射光412が角膜を2
回通過した後における、眼からの出射光415の偏向状態を示している。角膜の
複屈折およびそれ自身の逆反射のみによって生じる偏向状態を測定する場合には
、網膜神経線維の複屈折の作用は無視される。図40の点423は図38の点4
03と同様である。
【0111】 図39の微分偏向解析器416は、図40の距離424に対応する光415の
偏向状態のストークスパラメータS3を測定する。この距離は、点423によっ
て示される偏向状態の経線方向とは無関係であり、したがって、角膜の複屈折の
経線方向とも無関係である。ストークスパラメータS3は偏向状態の楕円に関連
する測定値であり、S3=0は直線偏光を示し、0<S3<±1は長円偏光を示
し、S3=±1は円偏光を示している。
【0112】 網膜神経線維の複屈折の作用によって光ビーム415の偏向状態が点423か
ら離れるように変化する場合、その変化は、点423から離れる変化がポアンカ
レ球上で垂直成分を有しているかぎり、S3の変化として検知される。したがっ
て、網膜神経線維の複屈折が網膜神経線維を通過する光の楕円を変化させるとい
うことが確認できれば、ストークスパラメータS3の変化によって測定されるよ
うに、楕円の変化を検知するために図39の装置を使用できる。したがって、図
39の装置は、円偏光の使用によって利益を得られるだけでなく、経線方向に無
関係な偏向に関する変化の測定によっても利益を得ることができる。そのため、
眼から逆反射された光における網膜神経線維によって引き起こされる偏向状態の
変化は、この装置によって測定されるように、角膜の複屈折の経線方向とは無関
係である。
【0113】 図41は本発明の他の好ましい実施形態を示している。この実施形態では、経
線方向とは無関係な偏向状態を有する入射光が使用され、角膜の複屈折の経線方
向とは無関係な逆反射光の偏向に関する変化が検知される。図41においては、
ファセットプリズムによって複数の光源が形成され、複数の検出器を形成するた
めに6要素検出器が使用されている。光源430は発散する直線偏光ビームを形
成する。1/4波長板431は、直線偏光を、ファセットプリズム432に入射
する円偏光に変化させる。ファセットプリズム432は、6つのベイスインプリ
ズム面を有しており、図42に断面で示されるように中心に穴が設けられている
。7つの円形の光ビームを分離するために、7つの円形の開口を有するマスク4
33がファセットプリズム432に隣接して配置されている。外側の6つの光ビ
ームは、眼434の位置で外周のビームと中心のビームとが一致するために必要
な大きさだけ、各プリズム面により屈折される。この場合、7つのビームは全て
眼の位置で合致して眼の瞳孔に広がる。したがって、ファセットプリズムは光源
430の6つの虚画像を形成する。これらの虚画像は、実際の光源430の周囲
で互いに等間隔で離間するとともに、光源430から離(例えば、約1.5°の
視角で)されており、ビームスプリッタ435を介して眼434により観察され
る。
【0114】 図41において、眼434から逆反射された光は、その一部がビームスプリッ
タ435によって反射されて、レンズ436により検知システム上に結画像され
る。前記検知システムは1/4波長板437と偏光ビームスプリッタ438と6
要素検出器439、440とを有している。図43に断面で示されるように、6
要素検出器439、440は、互いに対を成す鏡画像検知部分(439a、44
0a)、(439b、440b)のような同士が偏光ビームスプリッタ438を
介して互いに共役となるように且つレンズ436およびビームスプリッタ435
を介してファセットプリズム432により形成される光源430の虚画像に対し
て共役となるように、アライメントされている。図43に示されるように、6要
素検出器439、440の中心領域はそれぞれマスク450、451によって覆
われている。ファセットプリズム432の中心の開口を通じて観察される光源4
30は、眼434による凝視目的のためだけに使用される。偏向変化に関して、
中心の光源からの逆反射光を評価もしくは分析する必要はない。図43に示され
る対を成す検知部分、例えば439a、440aは示差形態で電子的に接続され
ており、これによって感度の高い偏向状態の検知を行なうことができる。
【0115】 図41において、レーザダイオード430と1/4波長板431は眼434に
入射する円偏光を形成する。この場合、円偏光の偏向状態は経線方向とは無関係
である。微分偏向解析器の1/4波長板437は6つの検知チャンネルのそれぞ
れに関してストークスパラメータS3の測定値を形成する。この場合、その測定
値は角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係である。
【0116】 図41の装置は、3対の対向領域を構成する6つの網膜領域によって生じる偏
向に関する変化を同時に評価するために使用される。この場合、対を成して対向
する領域の部分同士は約3°の視角で互いに離間している。このような配置構成
は、理想的には、中心の光源に対する凝視を検知するのに適している。評価され
る6つの網膜領域が中心窪みの周りに正確に集められる場合には、偏向に関する
変化の特有の組み合わせが検知される。この位置で、対を成して対向する網膜領
域の部分同士は、偏向に関する同一の変化を示す。これは、中心窪みを囲むヘン
レ線維が径方向に整然と方向付けられているためである。中心窪みを挟んで互い
に直接に対向するヘンレ線維の領域同士は同一の方向に方向付けられている。し
かし、互いに対を成して対向する網膜領域によって引き起こされる偏向に関する
変化は、一般に、対を成す他の網膜領域によって引き起こされる偏向に関する変
化とは異なる。これは、ヘンレ線維が対を成す各領域毎に異なった方向に方向付
けられているからである。6つの測定スポットに関して得られるこのような偏向
に関する変化の組み合わせは、網膜内において他にはどこにもない。照明される
6つの領域が一定方向に方向付けられた神経線維の領域に当てられると、6つの
網膜領域の全てにおいて偏向に関する変化は同一であり、径方向に配置されたヘ
ンレ線維に中心付けられた場合と同様に、対向する領域の対間で差異は生じない
【0117】 6つの照明された領域は、視神経頭に中心付けられる場合には、予測不可能な
相関関係のない偏向に関する変化を示す。これは、視神経頭が5°の視角の範囲
を定めているのに対し、6つの照明された領域の配列が視神経頭を取り囲むほど
大きくない3°程度の視角の範囲しか定めないためである。
【0118】 中心の光源に対する眼の凝視を検知する場合、図41の装置は、角膜の複屈折
からの著しい干渉を回避する。各網膜領域において測定される偏向に関する変化
の全体は、角膜の複屈折性によって影響される。しかし、そのような偏向に関す
る変化の大きさ或いは形態は重要ではない。評価される3対の各網膜領域の偏向
に関する変化の均一性こそが重要なのである。角膜の複屈折性の大きさと方向は
、基本的に、評価される網膜領域の全てにおいて一定である。したがって、角膜
の複屈折性は、検知される偏向に関する変化の均一性の必要な判断を著しく妨げ
ることはなく、また、中心の光源に対する凝視方向の検知を著しく妨げることも
ない。
【0119】 図44は、図41の光の偏向状態のポアンカレ球表示を示している。偏向状態
は、眼434の眼底の6つの領域からの逆反射時の特有の大きさによって変化さ
れる。点460は、左回りの円偏光(S3=−1)である眼434に入射する各
光ビームの初期の偏光状態を示している。点461は、網膜神経線維によって引
き起こされる偏向状態の変化を無視した場合において、眼から逆反射された6つ
の光ビームのそれぞれが有する偏向状態の一例を示している。しかし、網膜神経
線維の複屈折が作用し且つ眼434がファセットプリズム432の中心の開口を
通じて光源430を直接に凝視している状態において、点462は、眼から出た
互いに対向する1対の光ビームの偏向状態を示しており、点463、464は、
眼から出た互いに対向する他の2対の光ビームの偏向状態をそれぞれ示している
。眼434が光源430の中心を凝視していないと、眼から逆反射された6つの
光ビームの全ては、一般に、その偏向状態が互いに異なる。眼434によって中
心が凝視されている場合には、互いに対を成して対向する光ビームの2つの部分
は同じ偏向状態を有し、また、少なくとも1対の光ビームの偏向状態が他の対の
光ビームの偏向状態と異なる。互いに対向する各対の光ビームの部分は、神経線
維の均一な領域によって逆反射される場合には、同じ偏向状態を有しているが、
他対の偏向状態とは異なる偏向状態を有している。このような状況は、中心凝視
を示しているのではなく、均一な神経線維の領域を示している。
【0120】 図45は本発明の他の実施形態を示している。この実施形態では、眼の凝視方
向を評価するために、網膜領域の連続的な走査が行なわれる。光源470は発散
する直線偏光を形成する。1/4波長板471は直線偏光を円偏光に変換する。
光は、ビームスプリッタ472を透過して凹面鏡473に入射する。凹面鏡47
3は、モータ474の軸に傾いた状態で装着されており、モータの軸が回転する
と僅かに傾動する。凹面鏡473は、固定された大きな凹面鏡475の表面上に
光源470の画像を形成する。モータ474の軸が回転すると、凹面鏡475の
表面上の光源470の画像は、円形の経路の周りで連続的に走査される。固定さ
れた凹面鏡475の曲率は、回転凹面鏡473の画像(破線の円476)が眼4
77に直接に形成されるように、選択される。したがって、回転凹面鏡473か
ら出射された光は全て、固定された凹面鏡475によって結画像され、破線円4
76で示された装置の固定された出口瞳孔を通過して眼477の瞳孔に広がる。
眼477は、固定された凹面鏡475の表面上に映し出される円形の光として、
光源470の回転画像を見ることができる。したがって、網膜領域の連続する環
状の走査は、眼に入射する光によって達成される。約3°の視角の範囲で環状の
走査が行なえるように、装置の寸法が設定される。
【0121】 図45に示されるように、眼477からの逆反射光は、凹面鏡475、473
によって、光源470に戻されるように反射される。また、この逆反射光の一部
は、ビームスプリッタ472により、1/4波長板478と偏向ビームスプリッ
タ479と光り検出器480、481とを有する検視システムへと反射される。
光検出器480、481は、偏向ビームスプリッタ479を介して互いに共役で
あり、また、ビームスプリッタ472を介して光源470に対し共役を成してい
る。光検出器480、481の出力は示差形態で電子的に接続されており、これ
により、環状の網膜領域を走査する際には、偏向に関する変化を感度良く検知す
ることができる。
【0122】 図45の装置において、レーザダイオード470と1/4波長板471は眼4
77に入射する円偏光を形成する。この場合、円偏光の偏向状態は経線方向とは
無関係である。微分偏向解析器の1/4波長板478は眼477からの逆反射光
に関してストークスパラメータS3の測定値を形成する。この場合、その測定値
は角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係である。
【0123】 図45の装置を使用して走査される網膜領域内の神経線維の各方向によって、
偏向に関する異なった変化が逆反射光に生じる。したがって、図45の装置を使
用すると、繰り返しの走査で生じる偏向変化を示す周期的な信号が得られる。角
膜の比較的一定な複屈折を通じて測定されるように、前記周期的な信号は、その
周波数成分の振幅や位相を介して、走査される特定の環状の網膜領域の複屈折性
/二色性に関する特徴を示す。この複屈折性/二色性の特徴は、様々な環状の網
膜領域を確認するために使用でき、したがって、眼の凝視方向を評価するために
使用できる。例えば、3°の視角の範囲を定める直径で行なわれる環状走査が一
定の厚さと方向とを有する神経線維の領域で行なわれた場合、得られる周期的な
信号は、比較的変化がなく、顕著な周波数成分を示さない。一方、3°の視角の
範囲を定める直径で行なわれる環状走査が中心窪みを中心として行なわれると、
すなわち、ヘンレ線維の径方向の配列上で環状走査が全体として行なわれると、
周期的な強い信号が得られる。神経線維の各方向は360°の走査中に2回走査
される。そのため、偏向に関する変化の周期的な信号は360°の走査中に2回
繰り返される。すなわち、走査が中心窪みを中心として行なわれると、周期的な
信号内に走査周波数fsの2倍の強い周波数成分2fsが存在し、中心窪みの凝視
が光の円の中心に向けられていることが分かる。
【0124】 図46は、眼477の眼底の環状走査領域からの逆反射時の特有の大きさによ
って偏向状態が変化される際における図45の光の偏向状態のポアンカレ球表示
を示している。点485は、眼477に入射する光すなわち左回りの円偏光(S
3=−1)の初期の偏光状態を示している。点486は、網膜神経線維の複屈折
を無視した場合において、眼477から逆反射された光が有する偏向状態を示し
ている。しかし、網膜神経線維の複屈折が作用し且つ眼477が3°の環状走査
の中心を正確に凝視している状態において、逆反射光の偏向状態487は、点4
86を中心に楕円軌道488を描く。網膜上の光の走査スポットの各回転に関し
、最終的な偏向状態は経路488の周りを2回辿る。偏向状態のストークスパラ
メータS3が図45の装置によって測定されると、回転する走査周波数fsのち ょうど2倍である周波数2fsの周期的な信号が得られる。しかしながら、眼が 環状走査の中心近傍を凝視していない場合には、ストークスパラメータS3の周
期的な信号は、その2fs成分の殆ど或いは全てを失い、特有のfs成分および ハーモニクスがfsである他の成分とを得る。
【0125】 図46のポアンカレ球表示に示されるように、測定される偏向状態の楕円の位
置の経度は角膜の複屈折の方向に起因する。各走査で生じる偏向状態の変化を評
価するためにストークスパラメータS3を使用すると、角膜の複屈折とは無関係
に均一な信号が得られる。S1のみ又はS2のみが使用されると、得られる周期
的な信号の振幅は角膜の複屈折に大きく依存する。したがって、逆反射光の楕円
に関する測定値としてストークスパラメータS3を測定すると、角膜の複屈折か
らの測定結果による干渉を大きく低減できる。
【0126】 図47は、図45に示された微分偏向解析器と対比される他の微分偏向解析器
を示している。眼477から戻される逆反射光の一部は、図45と同様に、非偏
向ビームスプリッタ472によって反射されるが、図47では、その光がさらに
非偏向ビームスプリッタ490によって分割されて偏向ビームスプリッタ491
、492に達する。各偏向ビームスプリッタ491、492は、示差偏向測定の
ため、対応する2つの光検出器を有している。偏向ビームスプリッタ491で得
られる示差偏向測定はストークスパラメータS1を形成する。偏向ビームスプリ
ッタ492で得られる示差偏向測定は、偏光ビームスプリッタ492の対応する
方位から45°回転され、ストークスパラメータS2を形成する。環状走査時に
2つのストークスパラメータS1、S2を測定することによって、図46の経路
488の投影489がS1/S2平面上で得られる。この投影489の形状と角
度は、眼477が環状の走査の中心を正確に凝視している場合には、角膜の複屈
折の方向とは実質的に無関係である。周期的な信号は、例えば瞬時の振幅または
S1/S2平面内のS1、S2のベクトルの角度方向を演算することによって、
ストークスパラメータS1、S2を同時に測定すれば、得られる。この周期的な
信号は、眼477が環状の走査の中心を正確に凝視している場合には、角膜の複
屈折の方向とは実質的に無関係であり、走査周波数fsの2倍である強い周波数 成分2fsを有する。しかしながら、眼が環状走査の中心近傍を凝視していない
場合には、得られる周期的な信号は、その2fs成分の殆ど或いは全てを失い、 特有のfs成分およびハーモニクスがfsである他の成分とを得る。
【0127】 図48は、ルテイン色素粒子に依存する本発明の他の実施形態を示している。
これらの色素粒子は、図3に示されるように、中心窪みのヘンレ線維に沿って且
つ中心窪みに最も近接する網膜神経線維の端部に沿って配列されている。色素粒
子28はこれらが配列されている神経線維とアライメントされているため、光が
これらを2回通る時に生じる偏向に関する変化は、網膜神経線維の複屈折による
偏光内の偏向変化と同じ角度関係を有する。
【0128】 図48において、スポット光源500からの非偏光は、図45と類似する走査
形態で使用される。ただし、図48の走査システムはボックス501によって概
略的に示されている。眼503に入射する光502は眼503の瞳孔に広がり、
光源の画像は、円形の矢印504で示されるように、眼503の網膜の小さな環
内で走査される。眼503の眼底から逆反射された光ビーム505は、走査シス
テム501を通じて戻され、その一部が非偏光ビームスプリッタ506によって
反射されて微分偏向解析器507に入射される。微分偏向解析器507は、偏向
ビームスプリッタと2つの光検出器とを有している。2つの光検出器の出力は差
し引かれ、偏向状態のストークスパラメータS1に比例する値が形成される。
【0129】 眼503に入射する光502は非偏光であるため、この光が網膜へ入射する途
中で角膜を通過しても、角膜の複屈折がこの光に作用することはない。同様に、
非偏光ビームが眼503の眼底から逆反射される過程で網膜神経線維のみを通過
しても、そのビームは非偏光のままであり、非偏向状態のまま眼から出射される
。しかし、非偏光ビームが中心窪みの近傍のルテイン色素粒子を通過すると、こ
のビームは、二色性色素粒子を2回通過することにより、その一部が直線偏光と
なり、さらに眼から出射される際に角膜の複屈折によりその偏向状態が変化され
る。
【0130】 図49は、非偏光ビームがルテイン色素粒子を2回通過する際に取得する偏向
状態および非偏光ビームが複屈折性を有する角膜を通って眼から出射される際に
取得する偏向状態のポアンカレ球表示を示している。図49のポアンカレ球の赤
道上の点510は、光ビームがルテイン色素粒子を2回通過する際に取得する特
有の直線偏光状態を示している。眼503が円形走査504の中心を真っ直ぐに
凝視している場合には、走査されるルテイン色素粒子は、中心窪み内のヘンレ線
維に沿って径方向に整然と配列される。したがって、逆反射された光ビームによ
って取得される一部の直線偏光は、走査が1つの経線から隣接する他の経線へと
進行するにつれて、経線方向に回転する。この直線偏光の方位角の回転は、走査
振動数fsの2倍の角振動数2fsで図49のポアンカレ球の赤道に沿って矢印5
11の方向に向かう偏向状態の移動として表わすことができる。
【0131】 逆反射された光ビームの偏向状態は、複屈折性を有する眼503の角膜から出
射される時に、図49の固有ベクトル515の周りを約30°(角膜の複屈折の
特有のリターダンス)回転される。固有ベクトル515は角膜のリニアリターダ
ンスを示している。したがって、偏向状態510は偏向状態516へと回転され
、眼から出射される光505の最終的な偏向状態は、経路517に沿って2fs の周波数で矢印518の方向へと向かう。
【0132】 図48に示されるように、眼503が走査504の中心を正確に凝視している
場合には、眼の眼底から逆反射される光のストークスパラメータS1を測定する
ことによって、2fsの強い周波数成分を有する周期的な信号が得られる。凝視 が走査504の中心から離れるように変化する場合には、周期的な信号の周波数
成分2fsは減少または消失し、周波数成分fsまたはハーモニクスfsが現れ、 あるいは、逆反射された光ビームがルテイン色素粒子を通過しない場合には信号
が完全に消失する。
【0133】 図49のポアンカレ球表示に示されるように、角膜の複屈折はポアンカレ球の
赤道から離れるように経路517を傾斜させるため、逆反射光のストークスパラ
メータS1またはストークスパラメータS2を測定すれば、角膜の複屈折によっ
て若干影響を受け得る周期的な信号が得られる。
【0134】 図50は図48に類似した装置を示している。この装置は、1/4波長板52
0が微分偏向解析器507の前方に設けられている点を除き、図48の装置と同
一である。1/4波長板520は測定値としてストークスパラメータS3を形成
する。この構成では、振幅が正弦波であり且つ角膜の複屈折の方向とは無関係な
周期的信号が得られる。しかし、この構成は、図49のポアンカレ球の赤道から
離れるように経路517を傾ける角膜の複屈折の存在に依存しており、その結果
、周期的な信号はストークスパラメータS3に関して得ることができる。
【0135】 図51は本発明の他の実施形態を示している。この実施形態では、眼の眼底か
らの逆反射光の偏向に関する変化を測定するために1つの光検出器が使用されて
いる。レーザダイオード530は直線偏光ビームを形成し、この直線偏光は1/
4波長板531によって円偏向に変換される。光は図48の走査システム501
と同様の走査システム532を通過して眼533に入射する。その後、光源53
0の画像が眼533の眼底上で円形走査534により走査される。逆反射光53
5の一部は、非偏向ビームスプリッタ536によって反射されて、光検出器53
7により検知される。この構成では、初期の円偏光が角膜の複屈折の作用によっ
て一定の長円偏光状態となり、この長円偏光が網膜に照射される。長円偏光の成
分は二色性ルテイン色素によって吸収される。この場合、吸収される量は長円偏
光の方向に対するルテイン色素粒子の相対的な方向に依存している。中心窪みに
正確に中心付けられた円内で光ビームが周波数fsで走査されると、ルテイン色 素粒子の方向は周波数2fsで回転する。したがって、ルテイン色素の二色性作 用によって吸収される光の割合が周波数2fsで変動し、同じ周波数で眼から逆 反射される光の全強度が変化する。眼から逆反射された光の強度は、図51の光
検出器537によって測定される。眼533が走査の中心を正確に凝視している
時だけ、信号内で周波数成分2fsが得られる。凝視が走査534の中心から離 れるように逸れた場合には、周波数成分2fsは減少または消失し、周波数成分 fsまたはハーモニクスfsが現れ、あるいは、逆反射された光ビームがルテイン
色素粒子を通過しない場合には信号が完全に消失する。
【0136】 図51の装置においては、経線方向に無関係な円偏光を使用して、角膜の複屈
折の方向と無関係な単一光の強度を検知すれば、角膜の複屈折に全く依存しない
均一な信号を得ることができる。
【0137】 眼の視覚媒体が使用される光の波長を比較的透過する場合には、前述した本発
明の各実施形態は可視光や紫外光や赤外光を様々に使用することができる。また
、本発明の大部分の実施形態では、偏向された入射光が使用されている。赤外線
レーザダイオードによって形成される偏向された入射光が主に本発明の様々な実
施形態で使用されているが、偏光を形成する他の光源を使用することができるこ
とは当業者にとって自明である。例えば、偏光の適当な形態を得るために、必要
な偏光器を有する他のレーザを使用することもできる。また、白熱光源、発光ダ
イオード、超発光ダイオード、アークランプ源を含む他の光源を幾つかの用途の
ために使用することもできる。他の光源を使用する場合には、光の一定の波長帯
域を分離するために必要なフィルタおよび偏光の適当な形態を形成するために必
要な偏向器を使用することが前提となる。
【0138】 また、本発明の範囲内で前述した実施形態を光学的および機械的(オプトメカ
ニカル)に様々に改良できることは当業者にとって自明である。例えば、様々な
タイプの既知の偏光計を前述した偏向を感知する検出器の代わりに使用すること
もできる。前述した傾動ミラー走査方法の代わりに、洗練されたオプトメカニカ
ル走査システムを使用することもできる。集積光電素子をエミッタやビームスプ
リッタや光検出器と組み合わせて単一のコンパクトなアッセンブリを構成しても
良い。特に所定の凝視方向が円形走査された光のスポットの中心である場合には
、前述した光源や凝視マーク以外の物体を使用することも有益である。そのよう
な物体は、点滅可能であり、あるいは、注目を引くように変調可能である。走査
される網膜の環状領域は、3°よりも大きい或いは小さい視角の範囲を定める。
また、前述した眼の凝視モニタの実施形態では、眼の適正な焦点と適正な凝視と
が同時に評価され得るように、焦点検知光学システムを都合良く組み合わせたり
、共通の光学素子を共有することもできる。例えば、焦点を感知する検知システ
ムの2つのバージョンが図6および図6aに示されている。
【0139】 眼の凝視方向を評価する装置および方法は様々な用途で使用される。例えば、
眼の凝視を検知する検出器は、外部装置のビジュアルリモートコントロールを可
能にするスイッチと連結される。眼の凝視モニタの配列を、身体障害者のコミニ
ュケーションの助けとしてのキーボードの形態で設けることができる。凝視モニ
タの配列は、ビームスプリッタを介して、目に見える任意の景色上に光学的に重
ね合わせることができる。これにより、その景色内でメニュー項目を選択でき、
あるいは、コンピュータゲームとの視覚的なやりとりを行なえる。自動車や航空
機や工業機械部品の制御装置を眼の凝視モニタを介して遠隔的に駆動させること
もできる。マニュアルまたは赤外光や超音波を含む遠隔制御の様々な形態によっ
て操作される現在のどんな制御装置であっても、少なくとも数メートルの範囲内
であれば、眼の凝視モニタによって操作することができる。
【0140】 危険な機械を操作する前に与えられた凝視方向が保証され得るように、インタ
ーロック装置を眼の凝視によって操作することもできる。視野検査のような様々
な形態の眼の検査中において、あるいは、レーザを用いた眼の手術のような様々
な形態の眼の処置中において、凝視方向を確認することもできる。
【0141】 広告材料に関する視線を眼の凝視方向によって一覧表にできる。指定された表
示上に向けられる視線の数を数えることによって、人間の集団による投票結果の
調査を表にすることもできる。
【0142】 身分確認を目的として使用される様々な装置に関して眼の適当なアライメント
を確認することもできる。例えば、眼のアライメントが眼の凝視モニタによって
確認されると、眼底からの複屈折の変化の虹彩パターン、網膜パターン、走査パ
ターンを身分確認のために使用することができる。眼の凝視モニタ/走査は、世
界共通のIDカード、指紋、クレジットカードとして役立つ。そのような身分確
認機能は、アーム/デスアームセキュリティ装置、オープンドア、アンロックコ
ンピュータに使用でき、また、他の安全機能を達成する。
【0143】 両眼による凝視の同時検知は、正常な両眼のアライメントを確認するため、あ
るいは、眼のミスアライメント(斜視として知られる臨床状態)を審査するため
に、特に、特に幼児や小さな子供に対して、使用できる。
【0144】 眼の凝視方向を検知することによって、また、凝視方向を基準方向と比較する
ことによって、眼の凝視モニタはフィードバック制御下で機械的または光学的に
動作でき、これによって、眼の探知を行なうことができる。また、中心窪みによ
って引き起こされる特有の偏向に関する変化を検知することによって眼の探知を
可能とすべく、偏向を検知する検出器の広い領域の配列を、ビームスプリッタを
介して、眼に見える景色上に重ね合わせることもできる。
【0145】 眼の凝視モニタに基づく眼の探知装置は、ビジュアルメニューから項目を選択
するために、コンピュータのカーソルを案内するために、カメラを向けるために
、武器を向けるために、レーザ治療の目的のために、走査装置を案内することに
よって書かれた材料の選択された経路や音楽やチェックアウトバーコードを記録
するために、対象物を航空管制スクリーンやハイウエイレーダスクリーン上で選
択するために、レーダロックオンのためにターゲットをミリタリーファイヤコン
トロールスクリーン上で選択するために、自動車や航空機を案内するために、コ
ンピュータゲームおよび他のディスプレイと視覚的にやりとりを行なうために、
使用できる。
【0146】 両眼探知装置は、遠隔制御される手術装置や工業機械などのような外部装置の
遠隔制御操作のために使用できる。また、両眼探知は、様々な凝視方向で眼のミ
スアライメントの大きさを自動測定するために、また、眼のアライメント機能試
験やスポーツビジョン機能試験時に眼の位置に関するフィードバックを提供する
ために、使用できる。
【0147】 最後に、眼の凝視モニタのプロセスで記録される偏向に関する変化は、眼の様
々な形態の病気の存在や進行状態あるいは中心窪みや他の網膜領域に影響を与え
る老化過程に関する貴重な情報を提供することができる。
【0148】 明細書に記載されている全ての刊行物や特許出願は、本発明が属する技術分野
の当業者のレベルを示している。全ての刊行物と特許出願は、各刊行物や特許出
願が具体的且つ個別に示されて引例によって組み込まれるように、同じ程度まで
引例により組み込まれている。
【0149】 前述の発明は明確に理解できるように図面や実施形態を用いて説明されている
が、一定の変更や改良が特許請求の範囲内で行えることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 凝視軸と解剖学的構成要素とを示す人間の眼の断面図である。
【図2】 神経線維の特徴的な配列を示す人間の眼の後側の網膜の平面図である。
【図3】 中心窪みの中心から放射状に延びるヘンレ線維の特徴的な配列を示す人間の眼
の中心窪み領域の平面図である。
【図4】 光源と、眼の眼底から反射された光を検知するために配列された偏向を感知す
る検出器との組み合わせを示す図である。
【図4a】 眼の凝視モニタで使用される基本的な方法を示すフローチャートである。
【図5】 ビームスプリッタを介して互いに共役面内に配置された光源および検出器を示
す図である。
【図6】 ビームスプリッタを介して、大きさおよび配置に関して互いに共役を成す光源
および検出器を示す図である。
【図6a】 図6の検出器の代用を成すブルズアイ形態の検出器の図である。
【図7】 ビームスプリッタを介して1つの大きな検出器と実質的に共役を成す光源の配
列を示す図である。
【図8】 個々の光源がビームスプリッタを介して個々の検出器とそれぞれ共役を成して
いる光源の配列を示す図である。
【図9】 2つの6要素検出器の各部分と共役な複数の光源を形成するファセットプリズ
ムを示す図である。
【図10】 ファセットプリズムの様々な要素を示す図9の10−10線に沿う断面図であ
る。
【図11】 6要素検出器の様々な要素を示す図9の11−11線および11’−11’線
に沿う断面図である。
【図12】 光源によって形成された光ビームが有効に円形走査される本発明の実施形態を
示す図である。
【図13】 偏光の円形走査によって横切られた神経線維の均一な部分を示す図である。
【図14】 偏光の円形走査によって横切られた中心窪みの放射状に配列された神経線維を
示す図である。
【図15】 偏光の円形走査によって横切られた中心窪みの領域の神経線維を示す図であり
、走査の1つの縁部が中心窪みの中心を通っている状態を示す図である。
【図16】 拡大された光源と凝視マークとを使用し、凝視マークの平面がビームスプリッ
タを介して光検出器の配列と共役を成している本発明の実施形態を示す図である
【図17】 拡大された光源と凝視マークとを使用し、凝視マークの平面がビームスプリッ
タを介して光検出器の配列と共役を成し且つ回転マスクが円形走査において光検
出器の領域を露出させるために使用されている本発明の実施形態を示す図である
【図18】 偏光解析器と光検出器とを備えた検知システムを有する本発明の実施形態を示
す図である。
【図19】 エリプソメータを備えた検知システムを有する本発明の実施形態を示す図であ
る。
【図20】 ビームスプリッタと偏光解析機能とを提供するためにフログラフィック光学素
子を使用した本発明の実施形態を示す図である。
【図21】 個人の両眼の同時凝視を評価するための単一な装置に組み合わされた2つの光
学システムを示す図である。
【図22】 外部カメラを狙うために、眼のトラッキング/フィードバック形態を使用した
本発明の実施形態を示す図である。
【図22a】 図22の装置の検知システムの他の実施形態を示す図である。
【図23】 図22の装置の観察スクリーン上に表示された外部景色である。
【図24】 眼が外部景色の表示内で木を見ている状態における、図22の装置の眼の眼底
の赤外CCDカメラ画像を示す図である。
【図25】 図23の状態から、図24の画像の解析からのフィードバックが外部カメラを
回転させて木に狙いを定めるために使用された後における、外部景色の表示を示
している。
【図26】 図24の画像の解析からのフィードバックが外部カメラを回転させて木に狙い
を定めるために使用された後における、図22の装置の眼の眼底の赤外CCDカ
メラ画像を示す図である。
【図27】 景色内における中心窪みの凝視点を示す眼の眼底の重合画像を有する外部景色
の表示を形成する本発明の実施形態を示す図である。
【図28】 図27の装置によって得られる眼の眼底の重合画像の表示を示す図である。
【図29】 外部景色の画像と眼の眼底の画像とが異なったカメラで得られる図27の構成
の変形例を示す図である。
【図30】 図29の装置からのディスプレイの表示を示す図であり、眼の凝視点を示す重
ね合わされた十字線と外部景色の画像とを示す図である。
【図31】 眼の眼底が偏向された赤外光によりラスターパターンで走査され、外部景色か
ら撮られるビデオ画像が記録される本発明の実施形態を示す図である。
【図32】 光検出器と組み合わされて照明された画素を使用して、眼の眼底の走査と眼の
眼底の偏向変調画像の形成とが達成される、図31の構成の変形例を示す図であ
る。
【図33a】 偏向状態のポアンカレ球表示の斜視図であり、眼の角膜を通って網膜神経線維
の領域を経由するとともに眼の眼底から神経線維の領域に戻されるように反射さ
れて角膜を経由して眼から出射される入射光としての直線偏光の偏向状態の連続
する変化を示した図である。
【図33b】 偏向状態のポアンカレ球表示の斜視図であり、眼の角膜を通って網膜神経線維
の領域を経由するとともに眼の眼底から神経線維の領域に戻されるように反射さ
れて角膜を経由して眼から出射される入射光としての直線偏光の偏向状態の連続
する変化を示した図である。
【図33c】 偏向状態のポアンカレ球表示の斜視図であり、眼の角膜を通って網膜神経線維
の領域を経由するとともに眼の眼底から神経線維の領域に戻されるように反射さ
れて角膜を経由して眼から出射される入射光としての直線偏光の偏向状態の連続
する変化を示した図である。
【図33d】 偏向状態のポアンカレ球表示の斜視図であり、眼の角膜を通って網膜神経線維
の領域を経由するとともに眼の眼底から神経線維の領域に戻されるように反射さ
れて角膜を経由して眼から出射される入射光としての直線偏光の偏向状態の連続
する変化を示した図である。
【図34】 網膜神経線維を横切る光ビームの偏向状態の代表的な変化を示すポアンカレ球
の斜視図である。
【図35】 図4の構成の特定の実施形態を示す図であり、図4の偏向を感知する検出器が
偏光解析器を備えている図である。
【図36】 角膜を通過して眼の眼底によって反射されるとともに角膜を通じて眼から出射
される時に角膜の複屈折のみに影響される円偏光の最終的な偏向状態を示すポア
ンカレ球を示す図である。
【図37】 入射光が円偏光である本発明の実施形態を示す図である。
【図38】 図37の装置によって眼に入射されて眼の眼底から反射される光の初期と最終
の偏向状態を示すポアンカレ球の図である。
【図39】 入射光が円偏光であり且つ微分偏向解析器が偏向状態のストークスパラメータ
S3を測定する本発明の他の実施形態を示す図である。
【図40】 図39の装置を使用して眼に入射されるとともに眼の眼底から逆反射された光
の初期と最終の偏向状態を示すポアンカレ球の図である。
【図41】 ファセットプリズムと6要素検出器とを備え、眼への入射光が円偏光であり且
つ眼の眼底からの逆反射光の偏向に関する変化が反射光のストークスパラメータ
S3の測定によって検知される本発明の好ましい実施形態の図である。
【図42】 ファセットプリズムの様々な要素を示す図41の42−42線に沿う断面図で
ある。
【図43】 6要素検出器の様々な要素を示す図41の43−43線および43’−43’
線に沿う断面図である。
【図44】 図41の装置を使用して眼に入射されるとともに眼の眼底から逆反射された光
の初期と最終の偏向状態を示すポアンカレ球の図である。
【図45】 共役な照明/検知システムを円形内で有効に走査する走査メカニズムを備え、
眼への入射光が円偏光であり且つ眼の眼底からの逆反射光の偏向に関する変化が
反射光のストークスパラメータS3の測定によって検知される本発明の他の実施
形態を示す図である。
【図46】 図45の装置を使用して眼に入射されるとともに眼の眼底から逆反射された光
の初期と最終の偏向状態を示すポアンカレ球の図である。
【図47】 眼の眼底からの逆反射光の偏向に関する変化が反射光のストークスパラメータ
S1、S2の測定によって検知される、図45の装置の照明/検知システムの他
の実施形態を示す図である。
【図48】 非偏光が眼に入射される入射光として使用され且つ眼の眼底からの逆反射光の
偏向に関する変化が反射光のストークスパラメータS1の測定によって検知され
る本発明の他の実施形態を示す図である。
【図49】 図48の装置を使用して眼の眼底から逆反射された光の最終の偏向状態を示す
ポアンカレ球の図である。
【図50】 非偏光が眼に入射される入射光として使用され且つ眼の眼底からの逆反射光の
偏向に関する変化が反射光のストークスパラメータS3の測定によって検知され
る本発明の他の実施形態を示す図である。
【図51】 眼の眼底からの逆反射光の偏向に関する変化が逆反射光の全強度の変化の測定
によって検知される本発明の他の実施形態を示す図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月10日(2001.1.10)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4a
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4a】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正内容】
【図25】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図49
【補正方法】変更
【補正内容】
【図49】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 サンドラック,ジュリー・クリスティン アメリカ合衆国ニューヨーク州14607,ロ チェスター,カルヴァー・ロード 233, アパートメント 1 (71)出願人 フライ,ロバート・リー アメリカ合衆国メリーランド州21776,ニ ュー・ウィンザー,ニコデマス・ロード 1773 (72)発明者 ガイトン,デイヴィッド・リー アメリカ合衆国メリーランド州21204− 3545,ボルチモア,エレナム・ロード 7839 (72)発明者 ハンター,デイヴィッド・ジョージ アメリカ合衆国メリーランド州21204,ボ ルチモア,ローランドヴュー・アヴェニュ ー 1008 (72)発明者 パテル,サウラブ・ナヴィンチャンドラ アメリカ合衆国ニュージャージー州08852, モンマウス・ジャンクション,オークトゥ リー・ロード 20 (72)発明者 サンドラック,ジュリー・クリスティン アメリカ合衆国ニューヨーク州14607,ロ チェスター,カルヴァー・ロード 233, アパートメント 1 (72)発明者 フライ,ロバート・リー アメリカ合衆国メリーランド州21776,ニ ュー・ウィンザー,ニコデマス・ロード 1773 【要約の続き】 することによって達成される。中心窪みの近傍に位置す るルテイン色素粒子のの二色性が評価のために使用され る場合、反射光の全強度が測定される。

Claims (64)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角膜の複屈折の経線方向と、眼底と、投影部を有する中心窪
    みと、二色性作用を有するルテイン色素と、1つの凝視状態とを有する少なくと
    も1つの眼の凝視状態を評価するための装置において、 少なくとも1つの光源を備え、前記少なくとも1つの眼のそれぞれに入少なく
    とも1つの入射光ビームを与える照明システムと、 前記照明システムと同期して動作可能であり、また、少なくとも1つの光検出
    器を含み、前記少なくとも1つの光検出器は検知面を有し、前記少なくとも1つ
    の眼のそれぞれの眼底から反射された入射光を検知する検知システムと、 前記照明システムと前記検知システムの両方に動作可能に接続され、入射光と
    反射光との間で生じる偏向に関する変化を測定するとともに、反射光で検知され
    た前記偏向に関する変化から、前記少なくとも1つの眼のそれぞれの中心窪みの
    投影情報を評価する解析システムであって、前記中心窪みの投影情報は眼の凝視
    状態を示しており、眼の凝視状態は凝視状態から非凝視状態へと変化するもので
    ある解析システムと、 を含んでなる装置。
  2. 【請求項2】 前記凝視状態が凝視方向をさらに有していることを特徴とす
    る請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1つの光源は、少なくとも1つの眼の凝視面
    と実質的に共役を成していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも1つの入射光ビームは、眼の眼底部位を横切
    って周期的に走査されることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 検知される逆反射光の偏向に関する変化は、前記少なくとも
    1つの入射光ビームの周期的な走査に関する位相で生じ、前記位相は眼の凝視方
    向を評価するために使用されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも1つの光検出器は、少なくとも1つの眼の凝
    視面に対して実質的に共役を成すとともに、眼の眼底部位からの反射光の周期的
    な走査を受けるために選択的に動作可能であることを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  7. 【請求項7】 前記検知システムは複数の光検出器の配列を含み、前記配列
    内の光検出器は前記周期的走査を行なうために選択的に使用されることを特徴と
    する請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検知面は、面の
    眼底から反射された入射光の部位に対して選択的に露出され、前記少なくとも1
    つの光検出器のそれぞれの検知面の選択的な露出は、前記周期的な走査を提供す
    ることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記検知システムは、前記少なくとも1つの光検出器のそれ
    ぞれの検知面を選択的に露出させるための開口を有していることを特徴とする請
    求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】 検知される反射光の偏向に関する変化は前記周期的な走査
    に関する位相で生じ、前記位相は眼の凝視方向を評価するために使用されること
    を特徴とする請求項6に記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも1つの光源と前記少なくとも1つの光検出
    器の両者は、少なくとも1つの眼の凝視面に対して実質的に共役を成しており、
    前記少なくとも1つの光検出器は、眼の眼底部位からの反射光の周期的な走査を
    うけるために選択的に動作可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記少なくとも1つの光源と前記少なくとも1つの光検出
    器は、実質的に共役な面内で互いに略中心付けられていることを特徴とする請求
    項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも1つの光源と前記少なくとも1つの光検出
    器は、大きさ及び軸方向位置に関して互いに略共役を成しており、眼のピンぼけ
    に対する感度を提供することを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも1つの入射光ビームは、眼の眼底部を横切っ
    て周期的な走査が成されることを特徴とする請求項11に記載の装置。
  15. 【請求項15】 検知された反射光の偏向に関する変化は、前記少なくとも1
    つの入射光ビームの周期的走査に関して位相を生じ、前記位相は眼の凝視方向を
    評価するために使用されることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記検知システムは光検出器の配列から成り、周期的走査
    を行なうために、配列内の光検出器が選択的に使用されることを特徴とする請求
    項11に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検出面は、眼
    の眼底から反射された入射光の部分に対して選択的に露出され、前記少なくとも
    1つの光検出器のそれぞれの検出面の選択的な露出は前記周期的走査を与えるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の装置。
  18. 【請求項18】 眼の眼底から反射された入射光の部分に対して前記少なく
    とも1つの光検出器の検出面を選択的に露出させるために、前記検知システムは
    開口を有していることを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 【請求項19】 検知された反射光の偏向に関する変化は前記周期的走査に
    関して位相を生じ、前記位相は眼の凝視方向を評価するために使用されることを
    特徴とする請求項11に記載の装置。
  20. 【請求項20】 入射光は、赤外光と可視光と紫外光とからなる群より選択
    されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記検知システムは、少なくとも1つの光検出器と、少な
    くとも1つの光検出器と協働する少なくとも1つの偏向解析器を有する偏光計と
    、偏光解析器と、からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の
    装置。
  22. 【請求項22】 照明経路ホログラフィック光学素子をさらに含み、前記照
    明経路ホログラフィック光学素子は、入射光を照明システムから前記少なくとも
    1つの眼のそれぞれへと方向付けることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  23. 【請求項23】 検知経路ホログラフィック光学素子をさらに含み、前記検
    知経路ホログラフィック光学素子は、反射光を検知システムへと方向付けること
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  24. 【請求項24】 入射光ビームは、角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無
    関係な偏向状態を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  25. 【請求項25】 入射光は、略非偏光と略円偏光とからなる群より選択され
    ることを特徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 【請求項26】 少なくとも1つの眼のそれぞれの眼底から反射された入射
    光の偏向に関する検知された変化は、角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関
    係であることを特徴とする請求項24に記載の装置。
  27. 【請求項27】 反射光はストークスパラメータS1、S2、S3によって
    特徴付けられる偏向状態を有していることを特徴とする請求項26に記載の装置
  28. 【請求項28】 検知システムがストークスパラメータS3を測定すること
    を特徴とする請求項27に記載の装置。
  29. 【請求項29】 検知システムが少なくとも2つのストークスパラメータを
    測定することを特徴とする請求項27に記載の装置。
  30. 【請求項30】 反射光におけるルテイン色素の二色性作用の大きさを決定
    するために、検知システムは反射光の全強度を測定することを特徴とする請求項
    24に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記照明システムおよび前記検知システムとの対応関係を
    有する視野をさらに含み、前記解析システムは、視野に関して少なくとも1つの
    眼から得られる前記中心窪みの投影情報を処理するとともに、眼の眼底の2次元
    偏向変調画像を形成し、前記眼底の偏向変調画像は視野と既知の対応関係を成し
    且つ中心窪みの投影を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  32. 【請求項32】 ディスプレイをさらに含み、視野に対する中心窪みの投影
    の視覚表示がディスプレイ上に形成され、前記視覚表示によって、視野の2次元
    表示と眼底の偏向変調画像との等位重合画像が得られることを特徴とする請求項
    31に記載の装置。
  33. 【請求項33】 角膜の複屈折の経線方向と、眼底と、中心窪みと、二色性
    作用を有するルテイン色素と、1つの凝視状態とを有する少なくとも1つの眼の
    凝視状態を評価するための方法において、 照射システムから少なくとも1つの入射光ビームを形成してこれを少なくとも
    1つの眼のそれぞれに方向付ける工程を含み、前記照明システムは、前記少なく
    とも1つの入射光ビームとアライメントされる眼の眼底領域を照明する少なくと
    も1つの光源を備え、 照明される前記少なくとも1つの眼のそれぞれの眼底領域からの反射光を検知
    システムによって分離して検知する工程を含み、前記検知システムは、少なくと
    も1つの光検出器を備え、前記少なくとも1つの光検出器は検知面を有し、 入射光と反射光との間で生じる偏向に関する変化を測定する工程を含み、 前記少なくとも1つの眼のそれぞれに関する凝視状態の情報を測定するために
    、観測される偏向に関する変化を、眼の既知の凝視状態で生じる偏向に関する変
    化と関連付ける工程を含み、前記凝視状態が凝視状態から非凝視状態へと変化す
    ることを含む方法。
  34. 【請求項34】 前記凝視状態が凝視方向を有していることを特徴とする請
    求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 入射光を形成してこれを少なくとも1つの眼のそれぞれに
    方向付ける工程は、前記少なくとも1つの光源が少なくとも1つの眼の凝視面と
    実質的に共役を成すように光源をアライメントすることを特徴とする請求項33
    に記載の方法。
  36. 【請求項36】 眼の眼底部を横切って少なくとも1つの入射光ビームを周
    期的に走査する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記少なくとも1つの眼のそれぞれからの反射光を分離し
    て検知する工程は、眼の凝視方向を評価するために、少なくとも1つの入射光ビ
    ームの走査周期に関して、反射光において検知された偏向に関する変化が生じる
    位相を使用することを特徴とする請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記少なくとも1つの眼のそれぞれからの反射光を分離し
    て検知する工程は、前記少なくとも1つの光検出器が少なくとも1つの眼の凝視
    面と実質的に共役を成すように光検出器をアライメントすることを特徴とする請
    求項33に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記検知システムは光検出器の配列を含み、周期的走査を
    行なうために、配列内の光検出器が選択的に使用されることを特徴とする請求項
    38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検出面を眼の
    眼底から反射された入射光の部分に対して選択的に露出させる工程をさらに含み
    、前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検出面の選択的な露出は前記周期
    的走査を与えることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記少なくとも1つの光検出器の検出面を選択的に露出さ
    せるために開口を使用する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項40に記
    載の方法。
  42. 【請求項42】 眼の凝視方向を評価するために、前記周期的走査に関して
    、反射光において検知された偏向に関する変化が生じる位相を使用する工程を、
    さらに含むことを特徴とする請求項38に記載の方法。
  43. 【請求項43】 入射光を形成してこれを少なくとも1つの眼のそれぞれに
    方向付ける工程は、前記少なくとも1つの光源が少なくとも1つの眼の凝視面と
    実質的に共役を成すように光源をアライメントし、前記少なくとも1つの眼のそ
    れぞれからの反射光を分離して検知する工程は、前記少なくとも1つの光検出器
    が少なくとも1つの眼の凝視面と実質的に共役を成すように光検出器をアライメ
    ントし、前記少なくとも1つの光検出器は、眼の眼底部からの反射光の周期的走
    査を受けるために選択的に動作可能であることを特徴とする請求項33に記載の
    方法。
  44. 【請求項44】 前記少なくとも1つの光源と前記少なくとも1つの光検出
    器は、実質的に共役な面内で互いに略中心に付けられていることを特徴とする請
    求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 眼のピンぼけに対する感度を提供するために、前記少なく
    とも1つの光源と前記少なくとも1つの光検出器は、大きさ及び軸方向位置に関
    して互いに略共役を成していることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  46. 【請求項46】 眼の眼底部を横切って少なくとも1つの入射光ビームを周
    期的に走査する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
  47. 【請求項47】 入射光と反射光との間で生じる偏向に関する変化を測定す
    る工程は、眼の凝視方向を評価するために、少なくとも1つの入射光ビームの走
    査周期に関して、反射光において検知された偏向に関する変化が生じる位相を使
    用することを特徴とする請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記検知システムは光検出器の配列を含み、周期的走査を
    行なうために、配列内の光検出器が選択的に使用されることを特徴とする請求項
    43に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検出面を眼の
    眼底から反射された入射光の部分に対して選択的に露出させる工程をさらに含み
    、前記少なくとも1つの光検出器のそれぞれの検出面の選択的な露出は前記周期
    的走査を与えることを特徴とする請求項43に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記少なくとも1つの光検出器の検出面を選択的に露出さ
    せるために開口を使用する工程を、さらに含むことを特徴とする請求項49に記
    載の方法。
  51. 【請求項51】 眼の凝視方向を評価するために、前記周期的走査に関して
    、反射光において検知された偏向に関する変化が生じる位相を使用する工程を、
    さらに含むことを特徴とする請求項43に記載の方法。
  52. 【請求項52】 入射光を形成してこれを少なくとも1つの眼のそれぞれに
    方向付ける工程は、入射光を、赤外光と可視光と紫外光とからなる群より選択す
    ることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記検知システムは、少なくとも1つの光検出器と、少な
    くとも1つの光検出器と協働する少なくとも1つの偏向解析器を有する偏光計と
    、偏光解析器とを含む群から選択されることを特徴とする請求項33に記載の方
    法。
  54. 【請求項54】 入射光を形成してこれを少なくとも1つの眼のそれぞれに
    方向付ける工程は、ホログラフィック光学素子を使用して照明システムから入射
    光を方向付けることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記少なくとも1つの眼のそれぞれからの反射光を分離し
    て検知する工程は、ホログラフィック光学素子を使用して反射光を検知システム
    に方向付けることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  56. 【請求項56】 入射光を形成してこれを少なくとも1つの眼のそれぞれに
    方向付ける工程は、角膜の複屈折の経線方向とは実質的に無関係な偏向状態を有
    する入射光ビームを形成することを特徴とする請求項33に記載の方法。
  57. 【請求項57】 入射光は、略非偏光と略円偏光とからなる群より選択され
    ることを特徴とする請求項56に記載の方法。
  58. 【請求項58】 前記少なくとも1つの眼のそれぞれからの反射光を分離し
    て検知する工程は、前記少なくとも1つの眼のそれぞれの角膜の複屈折の経線方
    向とは実質的に無関係な偏向に関する変化を測定することを特徴とする請求項5
    6に記載の方法。
  59. 【請求項59】 前記反射光は、ストークスパラメータS1、S2、S3に
    よって特徴付けられる偏向状態を有していることを特徴とする請求項58に記載
    の方法。
  60. 【請求項60】 ストークスパラメータS3を測定するステップを、さらに
    有することを特徴とする請求項59に記載の方法。
  61. 【請求項61】 少なくとも2つのストークスパラメータを測定する工程を
    、さらに含むことを特徴とする請求項59に記載の方法。
  62. 【請求項62】 前記少なくとも1つの眼のそれぞれからの反射光を分離し
    て検知する工程は、反射光のルテイン色素の二色性作用の大きさを測定するため
    に反射光の全強度を測定することを特徴とする請求項56に記載の方法。
  63. 【請求項63】 眼の眼底の2次元偏向変調画像を形成する工程をさらに含
    み、前記眼底の偏向変調画像は、視野と対応関係を有するとともに、前記少なく
    とも1つの眼の前記視野に関する凝視状態の情報からの中心窪みの投影を有して
    おり、前記視野は前記照明システムおよび前記検知システムとの対応関係を有し
    ていることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  64. 【請求項64】 視野に対する中心窪みの投影の視覚表示をディスプレイ上
    に形成するステップをさらに含み、前記視覚表示は、視野の2次元表示と眼底の
    偏向変調画像との等位重合画像を成していることを特徴とする請求項63に記載
    の方法。
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