JP2001519366A - ヒ素化合物を用いた、原発性および転移性の腫瘍性疾患を治療するための組成物および方法 - Google Patents

ヒ素化合物を用いた、原発性および転移性の腫瘍性疾患を治療するための組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、様々な腫瘍性疾患を治療するためのヒ素化合物の使用に関する(図面中の投与量反応曲線を参照されたい)。さらに、当該ヒ素化合物は、転移性の腫瘍性疾患の治療にも利用されうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 1. 発明の分野 本発明は、原発性および転移性の腫瘍性疾患(ヒト肉腫、癌および造血障害を
含みうるがこれに限定されない)を治療するための方法と組成物に関する。癌治
療の実際においては、ヒ素化合物を含む組成物が腫瘍の増殖を阻止および退行さ
せるために用いられる。
【0002】 より詳細には、本発明は新規化学療法、すなわちいくつか例を挙げてみると、
原発性および転移性の腫瘍;中枢神経系の原発性および転移性の腫瘍;中枢神経
系の原発性および転移性の難治性腫瘍;乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌;な
らびに難治性の乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌を治療するためのヒ素化合物
の新規利用方法に関する。
【0003】 2. 発明の背景 1997年には、米国では100万人以上もの人々がいずれかの型の癌を患っ
ていることであろう。およそ50万の人は治癒もしくは寛解(remission)状態 にあるであろう。これらの数字は、過去10年に治癒率の改善がみられたことを
表しているが、これは早期発見、より良い治療および化学療法の進歩によるとこ
ろが大きい。特に、化学療法の進歩には標的または特異的薬物療法が含まれ、こ
こで薬物はある種の型の癌の治療に対して特異的に開発されたものである。この
、「疾患指向型(disease-oriented)」のアプローチは、インビトロで特定の腫
瘍型に対して選択的に効果を発揮する化合物を同定するため、および、インビボ
で細胞系を用いてこれらのリード(leads)を追跡するために計画された(Fiebi
gら、 Cancer Treatment Reviews 17:109-117(1990))。しかしながら、我々の 母集団が年をとるにつれて、また、例えばエイズウイルスに感染した患者におい
て、新たな癌が発生したりその発生頻度が上がったりするにつれて、癌の発生率
は上昇を続けている。このように、癌患者を治療するための付加的なレジメ(re
gimens)には莫大な需要があることは明らかである。
【0004】 2.1 癌の病理生物学 癌とは、主に、所与の正常組織由来の異常細胞数が増加すること、これらの異
常細胞が隣接組織へ浸潤すること、および、リンパ性および血液運搬によって悪
性細胞が局部リンパ節と遠隔部位へ拡散されること(転移)を特徴としている。
臨床データおよび分子生物学的研究により、癌とは、新生物発生前の僅かな変化
(この変化はある条件のもとでは新形成へと進行しうるものである)から始まる
多段階プロセスであることが示されている。
【0005】 悪性化する前の異常細胞増殖の例としては、過形成、化生、または最も特定す
ると形成異常があげられる。(このような異常増殖条件を概観するには、Robbin
s and Angell, 1976, Basic Pathology, 2nd ed. W. B. Saunders Co. Philadel
phia, pp. 68-79を参照されたい。)。過形成とは、組織または器官における細 胞数の増加を伴う制御された細胞増殖の一形態であって、構造または機能の有意
な変化は伴わない。ただ一つの例として、子宮内膜過形成は、しばしば子宮癌に
先行して起こる。化生とは、制御された細胞増殖の一形態であって、この形態で
は、成熟または完全に分化した細胞の一つの型が別の種類の成熟細胞に取って代
わる。化生は上皮または結合組織細胞において起こりうる。非定型化生は、多少
異常な化生上皮を含むものである。形成異常は、頻繁に癌に先行して起こるもの
であり、主に上皮においてみられる;これは、非腫瘍性細胞増殖の最も異常な形
態であり、個々の細胞の統一性および細胞構造上の方向性を喪失することを伴う
。形成異常細胞はしばしば、異常に大きく、深く染色された核を有し、多形現象
を示す。形成異常は、慢性刺激または炎症があるところで特徴的に生じ、頚部、
気道、口腔、および胆嚢において頻繁にみられる。
【0006】 腫瘍性病巣はクローン的に進化し、浸潤能力の増加、増殖、転移、不均一性を
進行させるが、このことは腫瘍性細胞が宿主の免疫によるサーベイランスを脱し
た条件下で特に顕著である。(Roitt, I. Brostoff, J and Kale, D., 1993, Im
munology, 3rd ed. Mosby, St. Louis, pp. 17.1-17.12)
【0007】 2.2 エイズ関連非ホジキンリンパ腫 エイズの発見以来、この疾患は、興味深い範囲の癌との密接な関連性を有して
きた。さらに、効果的な抗レトロウイルス治療および日和見感染に対する予防が
開発されたことにより、エイズ患者が免疫不全状態で長期間にわたって生存する
ようになったため、あるタイプの悪性疾患とそれらの発生率が次第に増加してい
る(Karp and Broder, Cancer Res. 51:4747-4756(1991))。エイズ関連非ホ ジキンリンパ腫は、1981年以後のエイズ患者においてのみ起こりうることが判明
した。エイズ関連非ホジキンリンパ腫は非常に攻撃的な疾患であって、中枢神経
系に関する発生率が非常に高い。かかるリンパ腫はエイズ母集団において発病率
が増加している。エイズウイルスに感染した患者は、通常の感染によっては死亡
しないため近年はより長く生存するので、彼らがリンパ腫を発症する比率は次第
に増加している。エイズ関連非ホジキンリンパ腫の特徴は、前出のKarp and Bro
der(1991)の記事で詳述されている。
【0008】 エイズ関連リンパ腫を罹病している患者の治療において医学的腫瘍遺伝子学者
が抱えている問題とは、最近記述された、リンパ腫が中枢神経系(脳およびその
周辺髄膜)において局在して発生すること、およびエイズ患者の骨髄は非常に弱
く標準的な化学療法に耐えられないということである。このことによりエイズ患
者のリンパ腫の治療が非常に困難になっているが、これは標準的な化学療法剤は
、通常非常に骨髄抑制的であり、(中枢神経系疾患を治療するために)血液脳関
門を越えないからである。
【0009】 2.3 原発性および転移性CNS腫瘍 原発性および転移性脳腫瘍の発生率は米国において増加している。事実、これ
らの型の癌に対する化学療法剤のたくわえ(arsenal)は最も少ないが、一方でそ のような治療剤の必要性は高い。
【0010】 グリア芽細胞腫多形性、ならびに、他の原発性および転移性中枢神経系腫瘍は
、破壊的な悪性腫瘍である。これらの腫瘍の治療には、外科療法、放射線療法お
よびニトロソウレア BCNUなどの薬剤での治療が含まれる。利用されている他の
化学療法剤には、プロカルバジン、ビンクリスチン、ヒドロキシ尿素およびシス
プラチンが含まれる。不運なことに、3つの治療方法(外科療法、放射線療法お
よび化学療法)をすべて適用した場合でも、中枢神経系悪性腫瘍患者の平均生存
期間は約57週間である。上記の治療方法に対して無反応性であるそのような腫
瘍を有する患者のみならず、新たに診断された原発性および転移性中枢神経系腫
瘍を有する患者のためにも、新しい治療のためのアプローチが必要とされている
ことは明白である。そのような新規物質を発見することは困難であったが、それ
は、どの物質が原発性および転移性中枢神経系腫瘍に対して臨床的に有効である
かということを予測し得る動物モデルが存在しなかったからである。
【0011】 2.4 乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌 乳癌は、アメリカでは女性8−9人に約1人の割合で起こることが知られてい
る。早期乳癌の治療は、放射線療法を伴うかまたは伴わない外科療法、または放
射線療法を伴うかまたは伴わない外科療法に化学療法および/またはホルモン治
療を加えたものであった。医師達の最善の努力にもかかわらず、乳癌による死亡
はまだ毎年8万件以上あり、発生率はさらに上昇している。原発性または転移性
乳癌患者のための現在の化学療法には、シクロホスファミド、メトトレキサート
、ドキソルビシン、5-フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、タキ
ソール、タキソテレ(taxotere)、マイトマイシンC、および場合によっては他
の物質が含まれる。不運なことに、これらの物質を用いても、転移性乳癌を発病
している女性のほとんど全てが、彼女らの疾患によって死亡している。転移性乳
癌が転移する特定の場所の1つは中枢神経系である。中枢神経系転移が生じた場 合は、通常の治療は外科療法(単発性(solitary)転移に対するもの)または放
射線療法、または外科療法と放射線療法の併用である。現在、このような状況に
おいて有用であると実感される化学療法は存在しない。
【0012】 肺癌は、米国では毎年15万件もの死亡原因となっている。肺癌患者のほとん
どで、肺、肝臓、副腎およびその他の器官を含む多様な器官へ既に転移している
腫瘍がみられる。現在の転移性肺癌に対する治療法は、未だに標準化されていな
い(Ihde, Daniel C., "Chemotherapy of Lung Cancer", The New England Jour
nal of Medicine 327:1434-1441, 1992 November 12th issue)。しかしながら 、現在利用されている化学療法のレジメには、シスプラチン+エトポシド、シク
ロホスファミド+ドキソルビチン+シスプラチンの組み合わせ、および1種の薬 剤単独、またはそれらとイホスファミド(ifosfamide)、テニポシド(teniposi
de)、ビンデシン、カルボプラチン、ビンクリスチン、タキソール、ナイトロジ
ェンマスタード、メトトレキサート、ヘキサメチルメラミン、その他の物質など
との組み合わせによる治療が含まれる。これらの化学療法のレジメにもかかわら
ず、平均的な転移性肺癌患者は僅か7−12ヶ月生存できるにすぎない。肺癌が
転移する場所で特に問題が多いものの一つは中枢神経系である。中枢神経系転移
の治療には、外科療法(単発性病巣を取り除く)、放射線療法、またはこの両方
の組み合わせが含まれる。不運なことに、このような状況で有用であると実感で
きる標準的な化学療法は存在しない。
【0013】 米国では、毎年約1万1千人の患者が膀胱癌で死亡する。発表においては、こ
の疾患は通常限局性だが、ほとんどの患者は遠隔転移性疾患を発病する。このよ
うな転移性疾患患者のための化学療法の分野で最新の進歩があった。一つの有効
なレジメはMVACレジメと呼ばれている。それはメトトレキサート+ビンブラスチ
ン+アドリアマイシン(ドキソルビシン)+シスプラチンによる治療からなる。
この化学治療レジメに対する反応率は高いにもかかわらず、患者が衰弱する理由
の1つは中枢神経系への転移であることに医学的腫瘍遺伝子学者は注目している
。不運なことに、このような状況下で有用だと実感できる標準的な化学療法は存
在しない。
【0014】 今年は10万人以上の人が前立腺癌と診断され、3万人以上の患者がこの疾患
で死亡するであろうと推定されている。前立腺癌患者における最も一般的な転移
部位は骨およびリンパ節である。骨転移は、患者に強烈な痛みを起こさせうると
いう点で特に厄介である。現在の転移性前立腺癌の治療には、フルタミド、ロイ
プロリド、ジエチルスチルベストロール、およびその他のホルモン操作による治
療、並びに化学療法(ドキソルビシン、エストラムスチンリン酸、ビンブラスチ
ン、スラミン、シスプラチン、およびその他のもの)が含まれる。不運なことに
、これらの物質のいずれもが、この疾患に関して持続的に有用ではない。さらに
、前立腺癌患者が彼らの悪性腫瘍と共により長く生存するにしたがって、中枢神
経系(脊髄を含む)への転移の発生率がより高くなる可能性が大きい。
【0015】 一般に、乳癌、肺癌、膀胱癌、前立腺癌および様々な他の悪性疾患等の、一般
的な悪性疾患を持ちながら(外科療法、放射線療法、および化学療法により彼ら
の全身的疾患を制御することにより)患者が長く生存するにつれ、脳を含む中枢
神経系において転移性の腫瘍が発生する率が高くなることに腫瘍遺伝学者は注目
している。このことはおそらく、現在利用できる化学療法のほとんどが、血液脳
関門を越えられないためであろう。(脳の外側の部位に制御された腫瘍を有する
)患者で脳への転移が発生したら、それは非常に困難な状況である。その患者の
ための対策は、通常は、単発性転移のための外科療法および/または放射線療法
に制限される。しかしながら、これらの治療法が失敗した場合、患者には、通常
、ほかに手立てがない。
【0016】 上記の指摘(原発性脳腫瘍、および、乳癌、肺癌、膀胱癌、前立腺癌等の他の
一般的腫瘍からの脳への転移)それぞれについて、より有効な治療および/また
は患者の生活の質を改善するための方法が非常に強く必要とされている。
【0017】 2.5 食道癌 米国においては、食道癌は全ての胃腸管癌の約6%を占めているが、この比率
に一致していない数の癌死亡を引き起こしている(Boring, C. C. ら、:Cancer
statistics, 1993. CA Cancer J. Clin. 43:7, 1993)。これらの癌は、通常は 食道の上皮層から発生し、有棘細胞癌または腺癌のいずれかである。全体的に見
て5年間の生存は約5%である。
【0018】 有棘細胞癌は一般に、50歳を過ぎてから生じ女性より男性に多い。発生率は
国ごとに大きく異なり、また同じ国でも地域によって大きく変化する。米国にお
いては、発生率は10万人あたり2人から8人の間であり、白人より黒人で多い
【0019】 米国では、腺癌は全ての食道癌の25%を占めている。これは通常食道の末端 の1/3に局在し、隣接する胃腸の噴門を浸潤する。40歳を過ぎたヒトにおい
て発生しやすく、女性より男性に多い。また黒人より白人に多い。
【0020】 2.6 ヒ素およびその医学的使用 西洋と中国の両方で、長い間医学の実務において、ヒ素は毒と薬の両方として
考えられてきた。19世紀の後半には、西洋では、ヒ素は血液の疾患を治療する
試みにおいて頻繁に用いられた。1878年には、白血病患者をファウラー溶液
(亜ヒ酸カリウム溶液)で治療することにより、白血球細胞の数が顕著に減少し
たことが報告された(CutlerおよびBradford, Am. J. Med. Sci., January 1878
, 81-84)。慢性骨髄形成白血病(CML)の治療において、ファウラー溶液を 緩和剤として用いて得られる更なる利点がForknerおよびScottによって1931
年に報告され(J. Am. Med. Assoc. 1931. iii. 97)、後にStephensおよびLawr
enceによって1936年に確認された(Ann. Intern. Med. 9, 1488-1502)。典
型的には、ファウラー溶液は、白血球の数が許容できるレベルまで落ち込むかま
たは毒性(皮膚角質化および色素過剰等)が現れるまで白血病患者に溶液として
経口投与され、それと同時に患者は多様な寛解段階を享受した。1960年代に
は、ファウラー溶液はCMLを治療する試みにおいて時折まだ用いられていたが
、ほとんどのCML患者は、ブスルファン等の他の化学療法剤および/または放
射線療法で治療されていた(Monfardiniら、Cancer, 1973, 31:492-501)。
【0021】 逆説的なことに、ヒ素への曝露(起源が環境によるものであっても医療による
ものであっても)の、長い間認識されている影響の1つは皮膚癌である(Hutchi
nson, 1888, Trans. Path. Soc. Lond., 39:352; Neubauer, 1947, Br. J. Canc
er, 1:192)。ファウラー溶液を長期間にわたって使用すると内部部位で癌が発 生する率が増加することを示唆する疫学的データすら存在した(Cuzickら、Br.
J. Cancer, 1982, 45:904-911; Kasparら, J. Am. Med. Assoc., 1984, 252:340
7-3408)。ヒ素が染色体異常、遺伝子増幅、姉妹染色分体交換および細胞形質転
換を引き起こすという事実によって、ヒ素の癌原性がこのように示された(例え
ばLeeら、1988, Science, 241:79-81;およびGermolら、Toxicol. Applied Pharm
acol., 1996, 141:308-318を参照されたい)。公知のヒ素の癌原性効果により、
今日の西洋医学では、アフリカトリパノソーマ症等の熱帯病の治療においてのみ
利用されている。(メラルソプロールまたはアルバソル(Arsobal(登録商標) )、Rhone Poulenc Rorer, Collegaville, PA; Goodman & Gilman's The Pharma
cological Basis of Therapeutics 9th ed. Chapter 66, 1659-1662, 1997を参 照されたい)。
【0022】 伝統的な中国医学においては、亜ヒ酸または三酸化ヒ素ペーストが歯骨髄疾患
(tooth marrow disease)、乾癬、梅毒、亀裂(rheumatosis)の治療に用いられ てきた(Chenら、1995, in Manual of Clinical Drugs, Shanghai, China, Shan
ghai Institute of Science and Technology, p. 830)。1970年代には、三
酸化ヒ素が、中国において実験的に、急性前骨髄球白血病(APL)の治療に応用 された(Nervis、1996, Science 273:578に解説されている)。三酸化ヒ素の臨 床的効力は、最近、難治性APLの患者15人のうち14人で再調査され、そこに おいて4−9週間にわたる10mg/日の静脈内投与により、関連する骨髄抑制
の無い、完全な形態学的が生じたことが報告された(Shenら、1997, Blood, 89:
3354-3360)。三酸化ヒ素がインビトロでアポトーシス(プログラム細胞死)を 、NB4細胞、APL細胞系において誘導したこと、および、アポトーシスは明らかに
、癌遺伝子bcl−2低下制御およびAPL細胞に特異的なキメラPML/RAR αタンパク質の細胞内再配分に関連していることも報告された(Chenら、1996,
Blood, 88:1052-1061;Andreら、1996, Exp. Cell Res. 229:253-260)。同様に 、メラルソプロールが慢性B細胞白血病の代表的細胞系においてアポトーシスを
誘導することが報告されている(Konigら、1997, Blood, 90:562-570)。APL患 者においてアポトーシスが誘導されたか否かは今のところ不明確であるが、この
ことは、ある種のヒ素化合物が有する治療効果の、考えられる機構の1つである
と信じる人もいる。
【0023】 ヒ素は、毒と癌原性剤の両方であることは周知であるが、医学的治療において
ヒ素を利用することに関して数多くの報告がある。上記の技術の同定および議論
は、そのようなものは従来技術であると認めるものであると解釈されてはならな
い。
【0024】 さらに、上記の議論から、種々の型の癌由来の多血症があり、それらの各々に
固有の治療プロトコルが必要であることは明らかである。このように、幅広い範
囲の抗癌剤の開発は非常に望ましい。少なくとも、癌に対しては、付加的な有効
な抗癌剤をたくわえ(arsenal)に加える必要がある。
【0025】 3. 発明の概要 ヒ素を患者へ投与することの利益と危険に関して、当技術分野では対立する報
告が有るにもかかわらず、本発明者らは、固形腫瘍および血液障害を含む多様な
癌の治療において、ヒ素化合物が幅広い応用性を有していることを見出した。例
えば、本発明はヒ素を塩、複合体、有機化合物またはイオン性溶液の形態にして
、上皮組織、結合組織、中枢神経系、リンパ系組織、造血細胞、および腫瘍ウイ
ルスに関連した腫瘍を治療するために使用することを包含している。
【0026】 さらに、本発明は、原発性および転移性の腫瘍性疾患並びにそれらに関連した
感染性疾患に罹病している哺乳類を治療するためにヒ素化合物を使用することを
包含する。
【0027】 加えて、本発明はまた、ヒトの原発性および転移性の乳癌、肺癌、膀胱癌およ
び前立腺癌を治療するためにヒ素化合物を使用することを包含する。
【0028】 本発明はまた、1種以上のヒ素化合物を哺乳類に投与することによる、哺乳類
において造血障害を治療するための方法を包含する。治療されるべき造血障害に
は、真性赤血球増加、ホジキン病、非ホジキン病(濾胞性リンパ腫、広汎性リン
パ腫、リンパ芽球リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、急性リンパ性白血病、ヘア
リーセル白血病、骨髄化生、骨髄形成異常症候群、多発性骨髄腫およびプラズマ
細胞腫を含む)が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0029】 本発明に従って、ヒ素化合物は単独で、または他の公知の治療薬(化学療法、
放射防御物質および放射線療法を含む)と、または患者の生活の質を改善するた
めの技術もしくは原発性腫瘍性疾患を治療するための技術のいずれかと組み合わ
せて用いることが出来る。例えば、ヒ素化合物は、1種以上の公知の抗腫瘍剤(
マスタード化合物、ナイトロジェンマスタード、クロラムブシル、メルファラン
、シクロホスファミド、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、
5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、メトトレキサート、ビンクリスチン 、ビンブラスチン、タキソール、エトポシド、テミポシド(temiposide)、ダク
チノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、マイトマイ
シン、シスプラチン、カルボプラチン、エストラムスチンリン酸、ヒドロキシ尿
素、BCNU、プロカルバジン、VM-26(vumon)、インターフェロンおよび全トラン
スレチノイン酸(ATRA)を含みうるがこれらに限定されない)の投与の前、投与
中、または投与後に利用することが出来る(例えば、Physician Desk Reference
s 1997を参照されたい)。加えて、ヒ素化合物は放射線による治療前、治療中、
または治療後に用いることが出来る。HIV感染者の治療のためには、ヒ素化合物 は単独で、またはAZT、ddI、ddA、ddC、d4T、3TCおよびその他の公知の抗ウイル
ス剤と組み合わせて用いることが出来る。
【0030】 ここに記載された発明は、原発性および転移性の腫瘍性疾患を治療するための
方法、固形腫瘍を治療する方法、白血病を治療する方法、bcl−2(癌遺伝子
)関連癌を治療する方法を包含する。ここで、それぞれの方法は、治療に有効な
非致死量の1種以上のヒ素化合物を、かかる治療を必要とする哺乳類に投与する
ことを含んでいる。本発明は、上述の通り、前述の疾患を治療するために組合わ
せ治療を用いることも包含している。
【0031】 特定の実施態様においては、ヒ素化合物は、乳癌、肺癌、結腸癌、卵巣癌、腎
臓癌、非小細胞肺癌、中枢神経系癌、膀胱癌、前立腺癌、頭部癌および頚部癌を
治療する方法において、有効量の1種以上のヒ素化合物を単独で、または他の抗
腫瘍剤と、または放射線療法および外科療法を含む治療技術と組み合わせて投与
することにより用いられる。
【0032】 理論に拘束されているわけではないが、発明者らは本発明のヒ素化合物が、本
明細書に記述した方法と関連して、1種以上の作用機構を有していると信ずるも
のである。例えば、アポトーシスに関与したシグナル誘導において生じるリン酸
化現象を妨害する亜リン酸アナログとしてヒ素化合物は作用しうる。ヒ素はまた
、新脈管形成(新規血管を形成すること)の阻害剤として機能しうる。それによ
って、増殖中の新生物発生前の細胞塊、腫瘍および転移への血液の流れを制限す
る。腫瘍が毛細管によって浸潤されない場合は、その周囲からの栄養拡散に依存
せざるを得ず、一定サイズ以上には大きくならないことは周知である。ヒ素はま
た、分化誘導剤としても機能しうるものであり、ここで分化誘導剤は、未分化ま
たは分化途中の表現型を示している分裂中の新生物発生前および/または癌細胞
を最終分化した細胞に分化させ、有限回数の細胞分裂の後に死滅させるものであ
る。最後に、ヒ素はまた、癌細胞を、放射線および/または化学療法に対して感
受性の状態としうる。このように、本発明のヒ素化合物は、様々な癌に対して有
用であると記述される。
【0033】 特定の治療用のレジメ、医薬組成物、およびキットもまた本発明により提供さ
れている。このように、本発明はまた、1種以上のヒ素化合物および薬学的に許
容しうる担体を含む医薬組成物も包含している。前記組成物は静脈内注射または
輸液に適した滅菌溶液である。別の実施態様においては、本発明は経口送達に適
した組成物であって、1種以上のヒ素化合物と薬学的に許容できる賦形剤または
担体を含む上記組成物を包含する。別の実施態様においては、本発明はまた局所
的または皮膚送達に適した組成物をも含む。
【0034】 本発明の、特定の組成物およびそれらの性質は、以下の節および項に記載され
ている。 5. 発明の詳細な説明 原発性および転移性の腫瘍性疾患を治療するための方法および組成物が本明細
書中において記述されている。本発明は、一部では、ヒ素を含む組成物を投与す
るための投与法に基づいている。本発明はまた、一部では、本発明のヒ素化合物
がある種の癌に対して有する有効性に基づいている。
【0035】 本発明はまた、治療に有効な非致死量の1種以上のヒ素化合物をそのような治
療を必要とする哺乳類に投与することを含む、哺乳類において原発性の固形腫瘍
を治療する方法を包含する。
【0036】 本発明はまた、治療に有効な非致死量の1種以上のヒ素化合物を哺乳類に投与
することを含む、哺乳類において転移性の腫瘍を治療する方法を包含する。
【0037】 本発明はまた、治療に有効な非致死量の1種以上のヒ素化合物を哺乳類に投与
することを含む、哺乳類において血液の障害を治療する方法を包含する。
【0038】 本発明のヒ素化合物は、多様な公知の投与型で利用され得る;例えば、ヒ素化
合物は、塩、有機または無機複合体、有機キレート、有機化合物、または、有機
または無機溶液として投与されても良い。投与型は、有効性の改善し毒性を減ら
すべく選択されることが望ましい。さらに、選択されるべき投与型はまた、問題
の腫瘍の種類と場所に依存し得る。ヒ素の無機塩の投与型が好ましい。例えば、
三ヨウ化ヒ素、臭化ヒ素(III)、塩化ヒ素(III)、五酸化ヒ素、三酸化ヒ素、
ファウラー溶液(ヒ酸カリウム)、ヒ酸ナトリウム、およびヒ酸カルシウムが利
用されうる。三酸化ヒ素がもっとも好ましい。亜ヒ酸および亜ヒ酸塩の両方が、
ヒ酸およびヒ酸塩に加えて本発明の方法において用いられても良い。亜ヒ酸イオ
ンを含む水溶液が好ましい。さらに、硫化第一ヒ素、硫化ヒ素、硫化第二ヒ素、
三硫化四ヒ素、および五硫化三ヒ素等のヒ素硫化物が使用されても良い。いかな
る理論に制限されるものでもないが、これらのヒ素化合物のいくつかは、活性な
種へのプロドラッグでありえる。
【0039】 一般に、当業者は、用いられるヒ素の型は、過度な毒性を有さずに治療に有効
なものでなくてはならないと認識するであろう。毒性は、投与量、投与型、投与
方法および投与の頻度に依存している。一般に、当業者は、以下の公知のヒ素の
型から選択することができる:ヒ素ハロゲン化物、ヒ素酸化物、ヒ酸、ヒ素硫化
物など。
【0040】 ヒ素はまた容易に炭素と結合され、多様な有機化合物を形成する。これらには
、一級および二級アルシン、三級アルシン、ハロアルシン、ジハロアルシン、ヒ
素含有環状および重合体物質が含まれるが、これらに限定されるものではない;
有機ヒ素化合物の特定の例には、3−ニトロ−4−ヒドロキシフェニルアルソン
酸、アルサニル酸、4−アミノフェニルヒ酸水素ナトリウム、メラルソプロール
、メラルソニルカリウム、カルバルソン、アルセナマイド アルスフェナミンお
よびアルサニル酸ナトリウムが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0041】 本明細書中で用いる「ヒ素化合物」とは、薬学的に許容できる型のヒ素であっ
て、塩、溶液、複合体、キレート、および、ヒ素を取り込んだ有機および無機化
合物のことをいう。本発明は、ヒ素プロドラッグ、または、インビボで生物学的
に活性であるヒ素の型に変換される化合物を包含していることを認識されたい。
そのようなプロドラッグは、周知のヒ素毒性力を減少させるかまたは回避するた
めに用いられうる。本発明のヒ素化合物は合成されても市販品を購入してもよい
。例えば、化合物は周知の化学技術により調製されうる(例えば、Kirk-Othmer,
Encyclopedia of Chemical Technology 4th ed. vol 3, pps.633-655 John Wil
ey & Sons)。
【0042】 1つの実施態様においては、本発明のヒ素化合物は、生理的に許容できる範囲
に調整されたpH(約pH6−8等)を有する水酸化ナトリウム水溶液に溶解さ
れた三酸化ヒ素である。
【0043】 本発明に従って、あらゆる好適な投与方法をも用いることができる。投与方法
には、静脈内、皮下、筋内および髄膜腔投与等の非経口投与が含まれるがこれに
限定されない;経口、鼻孔内、直腸または膣投与もまた利用できる;腫瘍中へ直
接;経皮性パッチ;埋め込み器具(特に、徐放のため);最後には局所的投与が
用いられても良い。投与方法は、用いるヒ素化合物および治療する疾患に応じて
変わるであろう。
【0044】 用いられる医薬組成物は、滅菌された生理的に許容できる(水性または有機性
)溶液、コロイド懸濁物、クリーム、軟膏、ペースト、カプセル、キャプレット
(caplet)、錠剤、およびカシェ剤の型であってもよい。本発明のヒ素化合物を
含む医薬組成物は、密閉された滅菌ガラス容器および/またはアンプルに含まれ
ていても良い。さらに、活性な成分はマイクロカプセル化、リポソーム、ノイソ
ーム(noisome)またはリポフォーム(lipofoam)中に、単独もしくは標的抗体 と結合してカプセル化されていてもよい。遅延された低速度での、または持続的
な投与物の放出方法もまた含まれていることを認識されたい。
【0045】 本発明のヒ素化合物は、(中枢神経系腫瘍、乳腫瘍、結腸腫瘍、卵巣腫瘍、腎
臓腫瘍、肺腫瘍、膀胱腫瘍、前立腺腫瘍および頭部腫瘍および頚部腫瘍の、原発
性および転移性の腫瘍を含むがこれに限定されない)多様な原発性および転移性
の腫瘍性疾患に対して用いられ得る。
【0046】 より詳細には、本発明のヒ素化合物は、上皮起源の腫瘍の治療に用いることが
できる。上皮起源の腫瘍とは、以下のものが含まれるが、これらに限定されるも
のではない。
【0047】 有棘細胞腫 基底細胞腫 黒色腫 腺または管の上皮内層の腫瘍: 腺癌 乳頭状癌 乳頭状腺癌 肝臓および胆汁管の腫瘍: 肝細胞癌 胃腸管の腫瘍: 食道の有棘細胞腫 食道の腺癌 結腸の肉腫(結腸癌) 胃の肉腫(胃癌) 気道の腫瘍: 気管支原生癌 小細胞癌 大細胞癌 泌尿路の腫瘍: 膀胱の遷移性細胞腫 膀胱の有刺細胞腫 前立腺腫 頚部肉腫 乳の腫瘍 血液細胞および関連細胞の腫瘍(白血病): 急性および慢性リンパ性白血病 真性赤血球増加症 リンパ系組織の癌: 悪性リンパ腫−ホジキンリンパ腫 非ホジキンリンパ腫−濾胞性リンパ腫 広汎性リンパ腫 小リンパ性リンパ腫 大細胞リンパ腫 リンパ芽球リンパ腫 多発性骨髄腫 結合組織の腫瘍 骨の癌 骨肉腫 神経系の腫瘍 神経芽腫 網膜芽腫 グリオ芽腫 乏突起膠腫 癌遺伝子ウイルス関連腫瘍 ヒトパピローマウイルス−頚部の有棘細胞腫 エプスタイン−バーウイルス−バーキットリンパ腫 免疫不全個体におけるB細胞リンパ腫 鼻咽頭腫 B型肝炎ウイルス−肝細胞癌 ヘルペスウイルス8またはカポシ肉腫ヘルペスウイルス(KSHV)−カポ
シ肉腫など。当業者に公知の他の腫瘍性疾患(口腔癌、喉頭癌、腎臓癌、精巣癌
および卵巣癌を含む)もまた本発明に包含されている。当業者は、他の癌もまた
、本発明に従って治療されうることを認識するであろう。
【0048】 本明細書で用いる「中枢神経系の原発性および転移性の腫瘍を治療するための
方法」とは、当該疾患および当該疾患に関連する症状が、緩和され、減少され、
治療され、または寛解状態におかれることを意味する。
【0049】 本明細書で用いる「原発性および転移性の乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌
を治療するための方法」および「乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌からの転移
を治療するための方法」とは、当該疾患および当該疾患に関連する症状が、緩和
され、減少され、治療され、または寛解状態におかれることを意味する。付加的
には、「乳癌、肺癌、膀胱癌および前立腺癌を治療するための方法」とは、当該
転移性の腫瘍および当該疾患に関連する症状が、緩和され、減少され、治療され
、または寛解状態におかれることを意味する。
【0050】 本明細書で用いる「難治性」とは、悪性疾患が一般的に治療または療法に対し
て抵抗性であることを意味する。用語「難治性」が上記の用語において用いられ
た場合には、一般的に治療または療法に対して抵抗性である悪性疾患が、緩和さ
れ、減少され、治療され、または寛解状態におかれることを意味する。
【0051】 本明細書で用いる「治療薬」、「治療法」、「放射防護剤」、「化学療法」と
は、当業者に公知の癌、ウイルス感染、およびその他の悪性疾患を治療するため
のワクチンを含む、通常の薬剤、薬剤治療を意味する。「放射線療法」剤は当該
技術分野で周知である。
【0052】 本明細書で用いる「癌を治療するための方法」または「固形腫瘍を治療するた
めの方法」または「腫瘍性疾患を治療するための方法」とは、当該疾患および当
該疾患に関連する症状が、緩和され、減少され、治療され、または寛解状態にお
かれることを意味する。さらに、腫瘍増殖は阻害されている、および/または腫
瘍の大きさが減少されている。
【0053】 本明細書で用いる「前腫瘍性」細胞とは、正常型から腫瘍性型への遷移の途中
にある細胞を意味する。形態学的な証拠(分子生物学的研究によって支持が増え
ている)によると新生物発生前進行は複数の段階を経過する。非腫瘍性細胞増殖
は、通常は、過形成、化生、または最も典型的には形成異常から成る(このよう
な異常増殖条件を概観するには、Robbins and Angell, 1976, Basic Pathology,
2nd ed. W. B. Saunders Co., Philadelphia pp.68-79を参照されたい)。過形
成とは、組織または器官における細胞数の増加に関与している制御された細胞増
殖の型の一つであって、構造または機能の顕著な変化は伴わない。しかしながら
、ただ一つの例、子宮内膜過形成は、しばしば子宮癌に先行して起こる。化生と
は、制御された細胞増殖の型の一つであって、一種類の成熟すなわち完全に分化
した細胞が別の種類の成熟細胞に代わられてしまうものである。化生は上皮また
は結合組織細胞において起こりうる。非定型化生は、多少異常な化生上皮に関す
るものである。形成異常は、頻繁に癌に先行するものであり、主に上皮において
みられる;これは、非腫瘍性細胞増殖の最も異常な型であり、個々の細胞におけ
る統一性および細胞構造上の方向性を喪失することに関与している。形成異常細
胞はしばしば、異常に大きく、深く染色された核を有し、多形現象を示す。形成
異常は、慢性刺激または炎症があるところで特徴的に生じ、頚部、気道、口腔、
および胆嚢において頻繁にみられる。前腫瘍性外傷は腫瘍性に発展しうるが、長
期間にわたって安定にそのままの状態にあることもあり、退行する場合すらある
(特に、刺激剤が除去されるか、または当該外傷がその宿主による免疫的攻撃に
負けた場合)。
【0054】 本発明の治療法および医薬組成物は、サイトカインIFN-α、IFN-γ、IL-2、IL
-4、IL-6、TNFまたは他の免疫刺激剤/免疫モジュレーターを含むがこれに限定 されない、付加的な免疫反応促進剤または生物学的反応改変剤とともに用いられ
ても良い。本発明のこの態様に従うと、ヒ素化合物は1種以上のこれらの物質と
共に投与される。
【0055】 5.1 配合 本発明のヒ素化合物は、癌の治療のために哺乳類に投与される医薬調製物中に
配合されてもよい。併存しうる薬学的担体中に配合された、本発明の化合物を含
む組成物は、治療のために調製され、パッケージングされ、標識されてもよく、
また、示された腫瘍、ヒト肉腫、癌等、例えば線維肉腫、粘性肉腫、脂肪肉腫、
軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、腺肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内
皮腫、骨膜腫、内皮腫、ユーイング腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸腫、膵臓
癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、有棘細胞癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺腫
、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、腎臓細胞癌、ヘパ
トーム、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胎生期癌、ウィルムス腫、頚部癌、精巣
腫瘍、肺腫、小細胞肺腫、膀胱腫、上皮癌、グリオーム、星状細胞腫、髄芽腫、
クラニオファリンジオーム、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、
乏突起膠腫;髄膜腫、黒色腫、神経芽腫、網膜芽腫、白血病、例えば急性リンパ
性白血病(骨髄芽球性、前骨髄芽球性、骨髄単球性、単球性および赤白血病);
慢性白血病および慢性リンパ性白血病;および真性赤血球増加症、リンパ腫(ホ
ジキン病および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストームマクログロ
ブリン症、およびH鎖病、の治療のために用いられても良い。他には、それは適
切な感染性疾患の治療のために標識されてもよい。他には、医薬組成物は適当な
感染性疾患の治療のために配合されても良い。
【0056】 複合体が水溶性である場合には、当該複合体は、例えばリン酸緩衝生理食塩水
等の好適なバッファーや、他の生理学的に併存可能な溶液中に配合され得る。他
には、結果として得られた複合体の、水溶液中での溶解度が低い場合には、当該
複合体は、Tween、ポリエチレングリコールまたはグリセリンなどの非イオ
ン性界面活性剤とともに配合され得る。このように、この化合物およびそれらの
生理学的に許容できる溶媒化合物は、吸入または吹入れ(口または鼻のいずれか
を経由)、または経口、バッカル、非経口、局所的、皮膚経由、経膣、リポフォ
ーム等の粘性または有孔物質等の薬剤送達装置による投与、直腸からの投与、ま
たは腫瘍の場合には固形腫瘍への直接注入のために配合され得る。
【0057】 経口投与のためには、医薬調製物は、溶液、シロップ又は懸濁物等の液体形状
にあってもよく、また、水または他の好適な媒体で使用前に再形成するための薬
剤生産物として提供されてもよい。そのような液体調製物は、懸濁剤(ソルビト
ールシロップ、セルロース誘導体、水素添加食用脂肪等)、乳化剤(レシチン、
アカシア等)、非水性媒体(アーモンド油、油状エステルまたは分画野菜油)お
よび保存剤(メチルまたはプロピル−p−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビ
ン酸)等の薬学的に許容できる添加物と共に、従来の手段により調製され得る。
医薬組成物は、結合剤(前ゼラチン化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリ
ドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース等);充填剤(ラクトース、微
細結晶メチルセルロースまたはリン酸水素カルシウム等);滑沢剤(ステアリン
酸マグネシウム、タルクまたはシリカ等);崩壊剤(disintegrants)(イモデ ンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム等);または湿潤剤(ラウリル硫
酸ナトリウム等)等の薬学的に許容できる賦形剤と共に、従来の手段により調製
された錠剤またはカプセルの剤形を取り得る。錠剤は周知の方法でコートされて
も良い。
【0058】 経口投与のための調製物は、活性化合物を制御して放出するよう好適にし得る
【0059】 バッカル投与には、組成物は、従来の手法で配合された錠剤またはロゼンジの
剤形を取り得る。
【0060】 吸入による投与のためには、本発明に従って使用される化合物は、加圧パック
またはネブライザから、エアロゾルスプレーで提供するという形で、ジクロロジ
フルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、
二酸化炭素または他の好適なガスを利用して好適に送達される。加圧エアロゾル
の場合は、測定された量を送達するためのバルブを提供することにより投与単位
を決定しても良い。吸入器または通気器で利用するための、ゼラチン等のカプセ
ル又はカートリッジは、化合物の粉末混合物およびラクトース又はデンプン等の
好適な粉末基剤を含んで配合されるであろう。
【0061】 本化合物は、ボーラス注射または持続的注射等の注射による非経口投与のため
に配合し得る。そのような配合物は滅菌されている。注射用配合物は、単位投与
量ごとに、アンプル中または複数投与用容器中等に、添加された保存剤と共に提
供し得る。本組成物は、油性または水性媒体中の懸濁物、溶液またはエマルジョ
ンの形を取り得、また懸濁剤、安定化剤および/または分散剤等の処方剤を含ん
でも良い。あるいは活性成分は、使用前は、発熱因子不含の滅菌水等の好適な媒
体と形成するための粉末の形状で有っても良い。
【0062】 本化合物はまた、例えば、ココアバターや他のグリセリド等の従来の坐薬基剤
を含む坐薬又は持続的浣腸等の直腸組成物に配合しても良い。
【0063】 前述の配合に加えて、本化合物はまた、デポ剤調製物として配合しても良い。
このような長期作用配合物は、埋め込み(皮下または筋内等)または筋内注射に
よって投与し得る。従って、例えば、本化合物は好適なポリマー性または疎水性
物質とともに(例えば許容できる油中の乳剤として)、またはイオン交換樹脂と
ともに、またはやや溶けにくい誘導体(例えばやや溶けにくい塩等)として配合
し得る。リポソームおよび乳剤は、親水性薬剤の送達ビヒクルの周知の例である
【0064】 本化合物は、必要に応じて、活性成分を含む1種以上の単位投薬剤形を含みう
るパックまたは投薬器中に提供されても良い。このようなパックは、例えば、ブ
リスターパック等の金属またはプラスチックホイルを含んでもよい。このパック
または投薬器には投与時の指示が添付される。
【0065】 本発明はまた、本発明の治療法を実行するためのキットを提供する。そのよう
なキットには、1種以上の、薬学的に許容できる形態で治療に有効な量のヒ素化
合物用容器が含まれている。本発明のキットのバイアル中にあるヒ素化合物は、
滅菌生理食塩水、デキストロース溶液または緩衝溶液、または他の薬学的に許容
できる滅菌溶液等と組み合わせた、薬学的に許容できる溶液の形態であってもよ
い。あるいは、複合体は凍結乾燥または乾燥されていても良い;この例では、キ
ットは場合によっては、注入用に複合体を再構成し溶液を形成するための、好ま
しくは滅菌されている薬学的に許容可能な溶液(生理食塩水、デキストロース溶
液等)を容器中にさらに含む。
【0066】 別の実施態様においては、本発明のキットはさらに、複合体を注入するための
、針または注射器(好ましくは滅菌パックされた状態のもの)および/またはパ
ックされたアルコールのパッドを含む。臨床医または患者がヒ素化合物を投与す
るための指示が、場合によっては含まれる。
【0067】 癌の緊急および長期的処置において、ヒ素化合物の治療投与の規模は、治療さ
れる状態の症状の度合いと投与経路によって変化するであろう。投与量、および
おそらくは投与の頻度もまた、個々の患者の年齢、体重、状態および反応に従っ
て変化するであろう。一般に、ここに記載された条件での、一日当たりの投与量
範囲は、非経口若しくは経口または局所的に、投与を分割して行った場合には、
概して約10μgから約200mgである。好ましい一日当たりの投与総量は、
活性成分約0.5mgから70mgである。
【0068】 継続的なヒ素化合物の吸入により、血漿レベルによって確認されるように好ま
しい血液レベルを維持し得る。担当医は、毒性、又は骨髄、肝臓若しくは腎臓の
機能不全により、治療を終了、中断、または投与量を低くするよう調整する方法
および時期を知っていることに注意すべきである。逆に、担当医はまた、臨床反
応が適切でない場合には、(毒性副作用を排除しつつ)治療をより高いレベルに
調整する方法と時期を知っている。
【0069】 再度、有効な投与量のヒ素化合物を患者に供与するためには、任意の好適な投
与経路を用いることができる。例えば、経口、直腸経由、経膣、経皮、非経口(
皮下、筋内、髄膜腔内等)投与経路を採用し得る。投与剤形には、錠剤、トロー
チ、カシェ剤、分散剤、懸濁剤、溶液、カプセル、パッチ等が含まれる(Reming
ton'S Pharmaceutical Sciencesを参照されたい)。
【0070】 本発明の医薬組成物は、活性成分としてヒ素化合物、またはその薬学的に許容
できる塩を含み、またさらに薬学的に許容できる担体、および、場合によっては
抗ウイルス剤等の他の治療成分を含んでも良い。「薬学的に許容できる塩」とは
、薬学的に許容できる非毒性酸および塩基(無機および有機の酸および塩基を含
む)から調製された塩をいう。
【0071】 本医薬組成物は、経口、直腸経由、粘膜経由、経皮、非経口(皮下、筋内、髄
膜腔内等)に好適であるが、与えられたあらゆるケースにおいて最も好適な経路
は、治療される状態の性質と症状の度合いによるであろう。
【0072】 静脈注射又は注入用組成物が用いられる場合は、使用に適した投与量の範囲は
、例えば、一日当たりの総量として約0.5mgから約150mgである。
【0073】 さらに、ヒ素担体は、薬物送達装置として用いられる荷電および非荷電マトリ
ックス(セルロース酢酸膜等)を介して、また抗体または特異的抗原に取付けら
れた紡錘形(fusogenic)リポソーム等の標的送達システムを通して送達可能で ある。
【0074】 実際の使用においては、ヒ素化合物は、活性成分として内部混合物中に、従来
の医薬配合技術に従って薬学的担体と組合わせても良い。担体は、投与に望まし
い調製物の剤形に応じて、経口又は非経口等の(錠剤、カプセル、粉末、皮内注
入、通気を含む)幅広い種類の形態を取り得る。経口投与経路の組成物の調製に
おいては、通常の薬学的媒体、例えば水、グリコール、油、アルコール、調味剤
、保存剤、着色剤等のいずれをも用いることができる。経口液体調製物の場合は
、例えば懸濁物、溶液、エリキシル、リポソームおよびエアロゾル等;粉末、カ
プセルおよび錠剤などの経口固体調製物の場合は、デンプン、糖、微細結晶セル
ロース、賦形剤、粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等。静脈注射又は注入等の非
経口投与経路の組成物を調製する場合は、当業者に周知である同様の通常の薬学
的媒体、例えば水、グリコール、油、バッファー、糖、保存剤等を用いることが
できる。このような非経口組成物の例には、5%w/vデキストロース、通常の
生理食塩水または他の溶液が含まれるが、これに限定はされない。ヒ素化合物の
投与量の全量は、静脈注射液体バイアル中、約2mlから約2000mlの範囲
で投与することができる。希釈液の容量は、投与された総量によって変化する。
【0075】 5.2 標的癌 本発明の方法で治療できる癌には、ヒト肉腫および癌、例えば線維肉腫、粘性
肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、腺肉腫、内皮肉腫、リンパ管
肉腫、リンパ管内皮腫、骨膜腫、内皮腫、ユーイング腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉
腫、結腸腫、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、有棘細胞癌、基底細胞癌、腺癌
、汗腺癌、脂腺腫、乳頭状癌、乳頭状腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原生癌、
腎臓細胞癌、ヘパトーム、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胎生期癌、ウィルムス
腫、頚部癌、精巣腫瘍、肺腫、小細胞肺腫、膀胱腫、上皮癌、グリオーム、星状
細胞腫、髄芽腫、クラニオファリンジオーム、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細
胞腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫、網膜芽腫;白血病、
例えば急性リンパ性白血病(骨髄芽球性、骨髄単球性、単球性および赤白血病)
;および慢性リンパ性白血病;および真性赤血球増加症、リンパ腫(ホジキン病
および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストームマクログロブリン症
、およびH鎖病、が含まれるが、これに限定されるものではない。特定の癌の例
が以下の部分に記述してある。
【0076】 特定の実施態様においては、当該癌は転移性である。別の特定の実施態様にお
いては、癌を罹病している患者は、本発明のヒ素化合物の投与前に抗癌治療(化
学療法、放射線療法等)を受けたために免疫抑制がされている。
【0077】 特定の実施態様においては、本発明は、腫瘍性疾患の進行を阻害するため、肝
臓に転移した結腸直腸癌を罹病している個体において腫瘍特異的免疫を促進させ
る組成物および方法を提供する。これらの腫瘍性疾患を治療するための好ましい
方法は、腫瘍細胞に対する免疫反応を誘導するヒ素化合物を投与することを含む
【0078】 別の特定の実施態様においては、本発明は、腫瘍性疾患の進行を阻害し最終的
にはすべての新生物発生前の、及び腫瘍性細胞を照射するための、肝細胞癌を罹
病している個体において腫瘍特異的免疫を促進するための組成物および方法を提
供する。
【0079】 特定の実施態様においては、本発明は、女性において新生物発生前または腫瘍
性乳房細胞に対する特異的免疫を促進するための、hsp組成物および方法を提
供する。本発明はまた、癌細胞の増殖および転移を阻害するための組成物および
方法を提供する。これらの組成物は、単独で、若しくは、相互に組み合わせて、
または生物学的反応改変剤とともに利用できる。
【0080】 6. 実施例 以下の章では、国立癌研究所(NCI)で用いられている癌細胞系のパネルを
in vitroで用いた、三酸化ヒ素を含む医薬組成物の試験を記述する。この結果は
、三酸化ヒ素が幅広い範囲の白血病細胞および癌細胞のin vitroでの増殖を抑制
させることにおいて効果的であることを示している。
【0081】 6.1 方法および材料 三酸化ヒ素(1mg/ml、10mg/アンプル、Taylor Pharmaceuticals, D
ecatur, Illinoisにより製造)を、それぞれ10倍希釈による5種類の濃度(すな わち10-5、10-6、10-7、10-8、および10-9μg/ml)で試験した。
【0082】 このインビトロでの試験は、標準培養条件の下で、所定の期間にわたって指示
濃度の三酸化ヒ素の存在下で試験細胞群を保温して実行され、続いて細胞生育可
能性または増殖を評価するためにスルホロダミンB(SRB)タンパク質アッセイ を行った。細胞系は、白血病、乳癌等の細胞系の起源に従ってサブパネル中に組
織化された。細胞系の記述と試験方法は、Monk ら、(1997, Anticancer Drug De
s. 12:533-41)およびWeinsteinら、(1997, Science 275:343-9)に記述されてお り、これらは全体として本明細書に組み入れられる。
【0083】 以下の記述は、データ分析工程と表示である。 効果の測定は増殖パーセント(PG)で表示されている。化合物の細胞系に対す
る測定された効果は、以下の、2つの数式の一方または他方に従って計算した。 (平均OD試験−平均ODゼロ)>=0の場合は PG=100×(平均OD試験−平均ODゼロ)/(平均OD対照−平均ODゼロ) (平均OD試験−平均ODゼロ)<0の場合は PG=100×(平均OD試験−平均ODゼロ)/(平均ODゼロ) ここにおいて: 平均ODゼロ=試験化合物へ曝露させる直前の、SRB派生色の光学密度測定の平均 平均OD試験=試験化合物へ所定の時間曝露させた後の、SRB派生色の光学密度測 定の平均;および、 平均OD対照=試験化合物へ曝露させずに所定時間経過した後の、SRB派生色の光 学密度測定の平均
【0084】 表1および2は、それぞれの細胞系に対して収集された実験データを示してい
る。最初の2つのカラムは、関与したサブパネル(白血病等)および細胞系(CC
RF-CEM等)を記述している。次の2つのカラムは、平均ODゼロおよび平均OD対照
を列挙し;次の5つのカラムは、5つの異なった濃度それぞれに対する平均OD試
験を列挙している。それぞれの濃度はlog10(モル濃度またはμg/ml)で示さ
れている。次の5つのカラムは、それぞれの濃度に対する計算されたPGを列挙し
ている。反応パラメータGI50、TGIおよびLC50は、PGがそれぞれ+50、0、− 50の濃度を表す内挿された数値である。これらの反応パラメータは、内挿によ
っては得られないことが時折ある。例えば、供与された列(row)において全て のPGが+50を越えていれば、これらの3つのパラメータは、内挿によっては1 つも得られない。このような場合には、各々の反応パラメータについて供与され
た値は、試験された最も高い濃度であり、その前には「>」記号がある。このや
り方は、内挿によっては反応パラメータが得られない他の生じうる状況において
も同様に拡張される。
【0085】 データのセットについての投与量反応曲線(図1A-1I、図3A-3Iを参照されたい
)は、全ての細胞系についてPGを対応する濃度のlog10に対してプロットするこ とにより作成された。細胞系カーブはサブパネルによってグループ化した。水平
線はPG値+50、0、および−50に対して供与した。曲線がこれらの線と交わ
っている点に相当する濃度がそれぞれGI50、TGI,およびLC50である。
【0086】 平均グラフ(図2および4)は、選択された反応パラメータに関する、特定の
細胞系または特定のサブパネルについての潜在的な選択性パターンのデータを、
視覚的に見やすくしている。異なったパラメータを比較したときに、同じ細胞系
に対する同じ化合物に関する明らかな選択性が生じうる可能性が有る。データパ
ッケージの平均グラフページは、主要反応パラメータ、GI50,TGI,LC50それぞ れにおける平均グラフを示している。右から伸びているバーは、全ての試験され
た細胞系の平均感受性を越えた、試験薬剤に対する感受性を示している。バーの
スケールが対数なので、バーが2単位右側にあるということは、その化合物はそ の細胞系に対して、全ての細胞系において要求された濃度の1/100の濃度で
その反応パラメータ(GI50等)を実現したこと、そして、その細胞系はその化合
物に並外れて感受性であることを示唆する。これに対応して、左に伸びているバ
ーは平均より少ない感受性であったことを示唆する。特定の薬剤および細胞系に
関して、内挿により所望の反応パラメータを得ることができなかった場合は、バ
ーの長さは試験された最も高い濃度(列挙されたlog10の反応パラメータの前に は「>」がある)、もしくは試験された最も低い濃度(列挙されたlog10の前に は「<」がある)のいずれかで示されている。
【0087】 いずれかの限界(>または<)での値はまた、平均グラフに用いられた平均値
としても計算されている。従って、平均グラフで用いられた平均値は、例えばGI
50等の実際の平均値ではない。この理由により、この値はMG#MID(平均グラフ中
点)と称される。
【0088】 6.2 結果 2つの試験セットの結果を以下に示す。第1のセットにおいては、56の異な
った癌細胞系を、SRBアッセイを行う前に、5種類の濃度の三酸化ヒ素へ2日間 持続的に曝露した。第2のセットにおいては、50の異なった細胞系(第1の56
細胞系の部分集合に、腎臓癌細胞系786-0を加えた)を、SRBアッセイに先行して
持続的に6日間曝露した。
【0089】
【表1】
【0090】 第1のセットにおいては、表1、および図1Aから図1Iに示されている投与量反応
曲線によれば、ほぼ全ての試験された細胞系に対して、三酸化ヒ素は細胞増殖抑
制において効果的であった。特に、白血病細胞系、黒色腫細胞系、 および卵巣癌細胞系は、50%以上の増殖抑制を示しながら持続的に反応した。
図2に示されているように、平均グラフによれば、ほとんどの白血病および黒色
腫細胞系、中枢神経系癌細胞系SNB-75およびU251、前立腺癌細胞系PC-3、腎臓癌
細胞系A498、CAKI-1、SN12C、および肺癌細胞系NCI-H522は、(試験された他の 全ての細胞系と比較して)三酸化ヒ素での処理に対して特に感受性であった。
【0091】
【表2】
【0092】 第2のセットにおいては、表2、投与量反応曲線、および図3Aから図3Iに示さ れた平均グラフおよび図4によれば、ほぼ全ての試験された細胞系に対して、三 酸化ヒ素は細胞増殖抑制において効果的であった。この結果は第1のセットから 得られた結果と一致していた。特にいくつかの黒色腫細胞系は、様々な主要反応
パラメータにおいて特に感受性であるように見受けられた。
【0093】 結論づけると、これらの結果は、三酸化ヒ素は、インビトロで白血病細胞およ
び癌細胞の増殖阻害において有効であであること、および、三酸化ヒ素は、ヒト
対象者において幅広い範囲の白血病および癌(非小細胞肺癌、結腸癌、中枢神経
系癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、および乳癌を含むがこれらに限定さ
れない)の治療に使用可能であることを示している。
【0094】 本発明は、ここに記述された特定の実施例によってその範囲を制限されるもの
ではない。事実、ここに記載されたものに加えて、これまでの記述から、多様な
本発明の変更が当業者には明らかである。そのような変更は、添付のクレームの
範囲に該当するものと意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aから1I。様々な癌細胞系を10-5から10-9μg/mlの三酸化ヒ素に2
日間、持続的に曝露した後の増殖パーセントを示した投与量反応曲線である。図
1A.白血病細胞系CCRF-CEM、HL-60(TB)、K-562、MOLT-4、RPMI-8226、SR。図1b .非小細胞肺癌細胞系A549/ATCC、EKVX、HOP-62、HOP-92、NCI-H226、NCI-H23、
NCI-8322M、NCI-H460、NCI-H522。図1C.結腸癌細胞系COLO205、HCT-116、HCT-1
5、HT29、KM12、SW620。図1D.CNS癌細胞系SF-268、SF-295、SF-539、SNB-19、S
NB-75、U251。図1E.黒色腫細胞系 LOX 1MV1、MALME-3M、M14、SK-MEL-2、SK-
MEL-28、SK-MEL-5、UACC-257、UACC-62。図1F.卵巣癌細胞系IGROV1、OVCAR-3、
OVCAR-5、OVCAR-8、SK-OV-3。図1G.腎臓癌細胞系A498、CAK1-1、RXE393、SN12C
、TX-10、UO-31。図1I.前立腺癌細胞系PC-3、DU-145。図1I.乳癌細胞系MCF7、
NCI/ADR-RES、MDA-MB-435、MDA-N、BT-549、T-47D。
【図2】 図2。試験された全ての癌細胞系を10-5から10-9μg/mlの三酸化ヒ素
に2日間、持続的に曝露したときの主要反応パラメータそれぞれにおける選択性
パターンを示す平均グラフ。
【図3】 図3Aから3I。様々な癌細胞系を10-5から10-9μg/mlの三酸化ヒ素に6
日間、持続的に曝露した後の増殖パーセントを示た投与量反応曲線である。図3A
.白血病細胞系CCRF-CEM、K-562、MOLT-4、RPMI-8226。図3B.非小細胞肺癌細胞
系EKVX、HOP-62、HOP-92、NCI-H226、NCI-H23、NCI-H322M、NCI-H460、NCI-H522
。図3C.結腸癌細胞系COLO205、HCT-116、HCT-15、HT29、KM12、SW620。図3D.C
NS癌細胞系SF-268、SF-295、SF-539、SNB-75、U251。図3E.黒色腫細胞系 LOX
IMVI、MALME-3M、SK-MEL-2、SK-MEL-28、SK-MEL-5、UACC-257、UACC-62。図3F
.卵巣癌細胞系IGROVI、OVCAR-3、OVCAR-5、OVCAR-8、SK-OV-3。図3G.腎臓癌細
胞系786-0、A498、CAKI-1、RXF393、S12C、TK-10。図3H.前立腺癌細胞系DU-145
。図3I.乳癌細胞系MCF7、NCI/ADR-RIS、MDA-MB-231/ATCC、HS-578T、MDA-MB-43
5、MDA-N、BR-549、T-47D。
【図4】 図4。試験された全ての癌細胞系を10-5から10-9μg/mlの三酸化ヒ素
に6日間、持続的に曝露したときの主要反応パラメータそれぞれにおける選択性
パターンを示す平均グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/203 A61K 31/203 4C085 31/282 31/282 4C086 31/337 31/337 4C091 31/433 31/433 4C206 31/522 31/522 31/525 31/525 31/565 31/565 31/7008 31/7008 31/704 31/704 31/7048 31/7048 33/24 33/24 38/00 39/00 G 39/00 45/00 45/00 A61P 35/00 A61P 35/00 35/02 35/02 35/04 35/04 C07D 305/14 // C07D 239/553 475/04 305/14 519/04 475/04 C07H 5/06 519/04 15/252 C07H 5/06 19/01 15/252 C07J 41/00 19/01 (A61K 33/36 C07J 41/00 45:00) (A61K 33/36 37/02 45:00) C07D 239/54 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 マーメルステイン,フレッド,エイチ. アメリカ合衆国 07013 ニュージャージ ー州,クリフトン, スカイビュー テラ ス 8 Fターム(参考) 4C048 TT08 4C057 BB02 CC04 DD01 JJ46 JJ55 4C072 QQ07 UU01 4C076 AA06 AA09 AA11 AA16 AA19 AA36 AA53 AA61 BB01 BB32 CC27 FF68 4C084 AA02 AA17 BA03 DA01 MA02 MA52 MA67 NA10 NA14 ZA022 ZA592 ZA662 ZA752 ZA812 ZA962 ZB262 ZB272 4C085 AA03 BB01 CC03 EE03 4C086 AA02 BC43 BC85 CB05 CB09 DA08 EA10 EA11 HA07 HA12 HA19 HA20 MA01 MA04 MA52 MA67 NA10 NA14 ZA02 ZA59 ZA66 ZA75 ZA81 ZA96 ZB26 ZB27 4C091 AA02 BB03 BB04 BB06 CC01 DD01 EE05 FF01 GG01 HH01 JJ01 KK01 LL01 MM03 NN01 PA02 PA09 QQ01 4C206 AA02 CA02 DA12 HA03 HA26 JB16 MA01 MA04 MA72 MA87 NA10 NA14 ZA02 ZA59 ZA66 ZA75 ZA81 ZA96 ZB26 ZB27

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類の固形腫瘍を治療する方法であって、1種以上のヒ素
    化合物を、治療に有効な量で前記哺乳類に投与することを含む方法。
  2. 【請求項2】 哺乳類の転移性の腫瘍性疾患を治療する方法であって、1種
    以上のヒ素化合物を、治療に有効な量でかかる治療を必要とする哺乳類に投与す
    ることを含む方法。
  3. 【請求項3】 ヒトの黒色腫、乳癌、結腸癌、卵巣癌、腎臓癌、中枢神経系
    癌、膀胱癌、前立腺癌または肺癌を治療する方法であって、1種以上のヒ素化合
    物を治療に有効な量で前記ヒトに投与することを含む方法。
  4. 【請求項4】 前記腫瘍が、上皮組織、リンパ系組織、結合組織、骨または
    中枢神経系の腫瘍である、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記転移性の腫瘍性疾患が、上皮組織、リンパ系組織、結合
    組織、骨または中枢神経系の疾患である、請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記上皮組織の腫瘍が、上皮腺、上皮管、肝臓、胆汁路、胃
    腸管、気道または泌尿路の腫瘍である、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記腫瘍が、食道の有棘細胞癌、食道の腺癌、結腸直腸癌、
    または胃癌である、請求項4記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記リンパ系組織の腫瘍が、ホジキンリンパ腫、非ホジキン
    リンパ腫、濾胞性リンパ腫、広汎性リンパ腫、リンパ芽球リンパ腫、大細胞型リ
    ンパ腫、または小リンパ球リンパ腫である、請求項4記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記中枢神経系の腫瘍が、神経芽腫、網膜芽腫、グリア芽細
    胞腫、または乏突起膠腫からなる群から選択される、請求項4記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記ヒ素化合物が、ヒ素のイオン性水溶液である、請求項
    1,2または3の方法。
  11. 【請求項11】 前記ヒ素化合物が、三酸化ヒ素およびファウラー溶液から
    なる群から選択される、請求項1、2または3記載の方法。
  12. 【請求項12】 1日当たりに投与される総量が約10μgから約200m
    gである、請求項1、2または3記載の方法。
  13. 【請求項13】 ヒトの腫瘍性疾患を治療する方法であって、治療に有効な
    量のヒ素化合物または薬学的に許容できるその塩を、有効な量の少なくとも1つ
    の他の治療薬と組み合わせてヒトに投与することを含む方法。
  14. 【請求項14】 前記他の治療薬が、化学療法剤または放射線療法剤である
    、請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記投与が、非経口的に、局所的に、皮膚から、腫瘍に直
    接的に、または経口でなされる、請求項1、2、3または12記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記他の治療薬が、エトポシド、シスプラチン、カルボプ
    ラチン、エストラムスチンリン酸、ビンブラスチン、メトトレキサート、ヒドロ
    キシ尿素、シクロホスファミド、ドキソルビシン、5−フルオロウラシル、タキ
    ソール、ジエチルスチルベストロール、VM-26(vumon)、BCNU、全トランスレチ
    ノイン酸、プロカルバジン、サイトカイン、治療用ワクチン、および他の免疫モ
    ジュレーターからなる群より選択される、請求項12記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記投与が埋め込み器具を介してなされる、請求項1、2
    、3または12記載の方法。
  18. 【請求項18】 哺乳類において造血障害を治療する方法であって、1種以
    上のヒ素化合物を前記哺乳類に投与することを含み、前記造血障害が急性リンパ
    性白血病、慢性リンパ性白血病、ヘアリーセル白血病、骨髄化生、骨髄形成異常
    症候群、多発性骨髄腫、およびプラスマ細胞腫からなる群から選択される方法。
  19. 【請求項19】 ヒトの腫瘍性疾患を治療するために有用な経口医薬組成物
    であって、有効量のヒ素化合物またはその薬学的に許容できる塩、および薬学的
    に許容できる担体、希釈剤または賦形剤を含む経口医薬組成物。
  20. 【請求項20】 非経口投与に適した滅菌単位投薬剤形であって、治療に有
    効な非致死量の三酸化ヒ素を水性担体中に含み、前記投薬剤形が密封滅菌ガラス
    容器に含まれている投薬剤形。
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