JP2001513873A - 異質環境の二領域を分離するための装置 - Google Patents

異質環境の二領域を分離するための装置

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Abstract

(57)【要約】 異質な環境に支配された第1領域(10)と第2領域(20)とを分離するための装置(100)に関する。本発明の装置は、第1と第2の領域の間で長手軸心Xに沿って延在し、入口(111)が第1領域(10)に、出口(112)が第2領域(20)にそれぞれ通じたバッファー領域(110)と、バッファー領域の入口に開口し、長手軸心Xを間にしてその両側でバッファー領域の出口へ向かって二つの高速清浄エアーのジェット流(121,122)をバッファー領域の入口と中央領域(113)との間の位置で互いに交差するように軸心Xに対して傾斜した方向(Y1,Y2)に注入して第1領域を第2領域から分離する遮断バリヤーを形成するエアー注入手段(120,120a)とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 異質環境の二領域を分離するための装置 本発明は、互いに異なる環境に支配された第1と第2の領域を分離するための 装置に関するものである。 ここで、本願で使用している「環境」なる用語は、空気の状態、気体及び粒子 濃度、特に汚染物質濃度、圧力及び温度条件、湿度などを意味する。 本発明は、農産物食品産業、医薬品産業、バイオ技術産業、電子産業、原子核 産業、及び化学産業など、互いに連通する二領域の内部を異質環境に保ちながら 一方の領域から他方の領域への製品などの対象物の随時移動を可能とする必要の ある産業分野において特に有用な用途を提供するものである。 農産物食品や医薬品の産業分野、或いはまた病院環境においてはクリーン領域 の防護策が一つの関心事となっており、この場合、クリーン領域内を外部よりも 若干高い圧力にして、内部の空気を外部汚染物質から清浄に保ちながら同時に製 品や対象物をクリーン領域と或る程度の環境汚染が存在する外部との間で汚染を 持ち込むことなく出入り可能としている。 対照的に原子核産業分野では、汚染領域からの汚染の可能性に対して外部を保 護しつつ同時に汚染領域と外部との間で製品や対象物を出入りさせることが関心 事となっており、この場合は外部に対して閉鎖された領域が汚染領域である。 対象物の出入りなどを可能とするために互いに通じた二領域を分離するための 方策としては、機械式エアーロックによる防護、換気による防護、そしてエアー カーテンを利用する防護の三方式が知られている。 機械式エアーロックを用いる防護方式は、相互に隔離すべき二領域の間に空気 の給排制御が可能な中間領域を介在させるものであり、この中間領域と両側の二 領域との間は開閉操作可能な気密ドアによって仕切られる。 このような機械式エアーロック方式の主な欠点は、中間領域の両側のドアを順 番に開閉しなければならないので、エアーロックを介して一方の領域から他方の 領域へ製品又は対象物を移動させるのが遅くならざるを得ないことである。 防護対象領域が周囲空気で汚染されやすい製品を収容している場合、換気によ る防護方式では防護対象領域に清浄空気を送り込み、その層流を防護対象領域に アクセス可能な開口を通して外側へ向けて吹き出させる。逆の場合、即ち汚染空 間の外部の人員や環境を防護する必要がある場合は、係る汚染空間内で抜き取り 式の換気を適用することで強力な封じ込みを実施する。いずれの場合においても 防護領域への汚染の侵入を回避するためには、二領域間の連通開口における換気 エアーの最低流速は実験式から0.5m/s程度である。 しかしながら、このような換気による防護技術の効果は、特に製品又は人員が 一方の領域から他方の領域へ移動する状況で生じる所謂「破れ」現象のもとで完 全ではなくなる。 また、この防護方式は、場合によっては清浄領域か汚染領域かに拘わらず防護 対象の領域全体を処理及び監視する必要がある。 従って、防護対象領域が極めて大きい場合は、その処理及び監視の設備費用及 びランニングコストは極めて高くなる。 更に、係る換気による防護方式を提供する技術は一方向の防護を与えるに過ぎ ず、換言すれば汚染の移動が正に一方向のみに生じ得る場合にしか対応できない のである。 エアーカーテンを用いる防護方式は、二領域を連絡する分離領域に清浄空気の 一つ以上の隣接ジェット流を同一方向で同時に注入し、これらジェット流で防護 対象領域と汚染領域との間に仮想的なドアを形成させる方式である。 フランス特許公開公報第2530143号及び第2652520号には、有害 領域と清浄領域とを分離するのにエアーカーテンを利用するシステムが提案され ている。双方ともエアーカーテンは同一方向の二つの隣接ジェット流で形成して いる。この場合、噴流コーンが開口全体を覆う比較的低速の第1の空気ジェット 流によって動的な分離が行われ、これよりも相対的に高速の第2の空気ジェット 流が上記低速ジェット流と清浄領域との間に位置している。高速ジェット流の機 能は、引き込み効果によって低速ジェット流を安定化することにあり、この引き 込み効果によって低速ジェット流が高速ジェット流に保持されることになる。 上記フランス特許公開公報第2652520号は、防護対象領域にエアーカー テンと同時に所要の温度で清浄空気を注入して換気することも提案しており、換 気用清浄空気は、それに接するエアーカーテンの高速ジェット流の面で生じる流 速にほぼ等しい流速で注入することが重要であるとしている。 別のフランス特許公開公報第2659782号には、前述のフランス特許公開 公報第2530143号及び第2652520号に開示されたシステムで用いら れている二つの清浄空気のジェット流に第3の比較的低速の清浄空気ジェット流 を加えて、同一方向に流れる二つの隣接ジェット流の間に高速ジェット流がそれ 自身で生じるようにすることが提案されている。 上述の種々の公知特許公報に提案されているエアーカーテン技術による改良に も拘わらず、異質環境の二領域間の隔離を阻害することなく製品又は対象物をこ れら領域間で高速移動させると言う課題は、特に二領域間の交差汚染の恐れがあ る場合には上記公知のシステムでは満足に解決することは殆ど不可能である。更 にエアーカーテン技術は、係る課題、特に分離すべき領域の一方が昇圧環境とさ れる可能性に関連する汚染の移動の問題に対する適切な解決策を提供するもので はない。 最後に、ドイツ特許公報第1087787号には、互いに異質な環境に支配さ れた第1と第2の領域を分離するエアーロックが開示されている。 このドイツ特許公報によれば、係るエアーロックは外側を床、側壁および水平 な天井で仕切られた通路の形態である。防護流は、側壁、床及び水平な天井に分 布配置された給気スリットを介して該通路に吹き込まれる。この場合、防護流は 該通路から出る際に該通路の断面全体を満たすように吹き込まれる。 その後、防護流は吸引装置によって排気管路に吸い込まれる。この防護流は、 通路に逆方向に向かう空気流に対して障壁を形成するに充分な高速流である。 しかしながら、係るエアーロックは殆ど効果的ではなく、上述のように形成さ れる防護流の強さは汚染が全く通過できないような遮断バリヤーを形成するには 不充分である。 本発明は、以上に述べたような従来技術の欠点を克服するために、互いに異質 な環境に支配された第1領域と第2領域を分離するための新規且つ改良された装 置、特に効果的で且つ一方の領域から他方の領域への連絡通路を遮断するように 空気流に対抗すると同時に上記二領域間に交差汚染の恐れがある状況下でも両領 域の隔離を阻害することなく両領域間で対象物又は製品を高速移動させることが できる汚染通過不能な遮断バリヤーを両領域間に形成することのできる領域分離 装置を提供しようとするものである。 即ち、本発明による領域分離装置は、 第1領域と第2領域との間で長手軸心Xに沿って延在し、入口が第1領域に、 出口が第2領域にそれぞれ通じ、前記軸心Xに沿って延在する互いに対面した多 孔シートを備えた二つの縦壁により境界が定められたバッファー領域と、 前記両縦壁の多孔シートを介して前記バッファー領域内に清浄無菌エアーを吹 き込むブロワー手段と、 前記バッファー領域の入口部分に開口し、前記長手軸心Xを間にしてその両側 で前記バッファー領域の出口へ向かって二つの高速清浄エアーのジェット流を前 記バッファー領域の入口と中央領域との間の位置で互いに交差するように前記軸 心Xに対して傾斜した方向に注入することにより第1領域を第2領域から分離す る遮断バリヤーを形成するエアー注入手段、 とを備えたことを特徴とするものである。 このようにして、本発明による領域分離装置ではバッファー領域の入口と出口 との間に圧力差が生み出され、この圧力差は空気の流れに対抗して一方の領域か ら他方の領域へのあらゆる汚染の通過を遮断バリヤーとしてブロックすることが 可能である。本発明による係る遮断バリヤーは、バッファー領域の入口と中央領 域との間に位置する第1部分に形成される。本発明による分離装置内に形成され る遮断バリヤーは、圧力の上昇した領域と出口との間の部分で該圧力上昇領域か ら外部へ向かって去って行く空気の流速を制限するためのブレーキも効果的に構 成する。 本発明の領域分離装置の好適な態様によれば、バッファー領域の長手軸心Xは 水平な軸心であり、またエアー注入手段はバッファー領域の境界を定めている両 縦壁の互いに向かい合った内面に形成された複数の縦スリットを備え、これらの スリットは、前記バッファー領域の入口近傍の位置で前記長手軸心Xを間にして その両側で互いに対面して配置され、清浄エアーの供給を受けている。 特に好適な態様においては、バッファー領域の互いに対面する縦壁の各内面に それぞれ4つずつの縦スリットが設けられる。 本発明による領域分離装置の能力、特にそのバッファー領域の耐圧能力は、前 記スリットを介して吹き込まれるエアーの体積流量、即ち、前記スリットを介し て清浄エアーが吹き込まれるときの流速の自乗、にほぼ比例することに注目すべ きである。 従って、本発明による領域分離装置の耐圧値は、スリットの数を増やすか、ス リットを介して吹き込むエアーの流速を高めることにより大きくすることができ る。 尚、前記スリットを介して吹き込まれるエアーの体積流量とバッファー領域入 口に設けられるスリットの数は、バッファー領域の寸法、特に流路断面積に応じ て定められることは述べるまでもない。 本発明による領域分離装置の有利な態様によれば、バッファー領域は二つの互 いに対面する縦壁と、底面壁及び頂面壁とによって境界を定められており、これ らによって平行六面体が形成され、またその流路断面積はほぼ0.2m2程度で ある。そしてエアー注入手段は前記スリットを介してほぼ400m3/h程度の体 積流量で清浄エアーのジェット流を注入し、それによりバッファー領域内に形成 される遮断バリヤーは外部とバッファー領域入口との間で5〜10Paの圧力差 に耐えることが可能となる。 例えば20Pa程度の圧力差がバッファー領域の入口と出口の間に生じる場合 は、バッファー領域内部に形成される遮断バリヤーはその入口から出口へ運ばれ る汚染の量を10分の1に減少させることができる。 ちなみに、前記縦壁の多孔シートを介して注入される清浄無菌エアーとバッフ ァー領域の入口から出口へ向かって吹き込まれる清浄エアーとの体積流量比は約 0.5〜1の範囲内である。 本発明の構成とその作用効果は、限定を意図しない実施例を示す添付図面を参 照して以下の説明から明確に理解されよう。 添付図面において、 図1は、本発明による領域分離装置の概略を示す斜視図、 図2は、第1領域と第2領域との間に位置する状態における図1の装置の長手 方向に沿った横断面図、 図3は、本発明の領域分離装置を試験するための設備を示す正面図、 図4は、図3の試験設備で実施された試験結果を示す線図である。 図1及び図2はそれぞれ異質な環境に支配された第1領域10と第2領域20 とを分離する装置100を示している。 この場合、第1領域10が防護対象領域であり、例えば内部空気が無菌化され て一般的には外部よりも若干昇圧されているクリーンゾーンである。また、第2 領域20は例えば大気圧下の汚れた領域であり、そこの空気には汚染物質が含ま れている。 尚、実際の殆どの場面ではクリーンゾーンのほうが汚染領域よりも昇圧されて いるが、このような昇圧が無い場合、気流生成機能によって生じる吸引流や攪乱 流の影響で汚染領域自体が一時的に高圧になる可能性があることは述べるまでも ない。 本実施例において図1及び図2に示す領域分離装置100は互いに対面する二 つの縦壁110aと、頂面壁110cと、底面壁11bとを備え、これらが直角 平行六面体を形成すると共に、これら壁面間にバッファー領域110を画定して いる。バッファー領域110は本実施例では水平な長手軸心Xに沿って第1領域 10と第2領域20との間に延在している。 図示の実施例ではバッファー領域110は長さ約0.8mであり、0.2m2 程度の流路断面積を有している。 バッファー領域110はその入口111で防護対象の隔離すべき第1領域10 に通じ、またその出口112で第2領域20に通じている。バッファー領域11 0の入口111と出口112の各領域部分は互いに流路断面積が同じで対応して いる。 この領域分離装置100は一対のエアー注入手段120,120aを更に備え ており、これらはバッファー領域110の入口111に吹出口を開いていて、そ こからバッファー領域110の長手軸心Xを間にしてその両側で出口112へ向 かって二つの高速清浄エアーのジェット流121,122を前記バッファー領域 110のほぼ中央領域113の位置で両ジェット流121,122が出会うよう に前記軸心Xに対して傾斜した方向に注入できるようになっている。 即ち、詳細にはエアー注入手段は複数の縦スリット120a、本実施例では4 つの縦スリット120aを備えており、これら縦スリットは、入口111の近傍 位置で前記バッファー領域の両縦壁110aの各内面に形成され、前記長手軸心 を間にしてその両側で互いに対面してバッファー領域110へ向かう方向に開口 している。これら縦スリット120aは、領域分離装置100の縦壁110aの 上部に設けられた無菌清浄エアー入口101に接続された管路120を介して清 浄エアーの供給を受けている。 図示の実施例においては、これらスリット120aを介して注入されるエアー の体積流量は430m3/h程度であり、これはバッファー領域への吹出流速にし て約0.7m/sに相当する。 図2は、本実施例による領域分離装置100の空圧動作を更に詳細に示してい る。 図2から判るように、領域分離装置100の両縦壁110aの互いに向かい合 った内面のそれぞれに設けられた縦スリット120aを介して、清浄エアーの二 つのフラットなジェット流121,122がバッファー領域110の長手軸心X に関して傾斜した方向Y1,Y2に高速で注入されている。 これら清浄エアーの二つのジェット流121,122はバッファー領域110 の入口111と中央領域113との間の領域で出会い、この出会う領域は好まし くは中央領域113に近接し、二つのジェット流が出会うことで第1領域10を 第2領域20から分離する遮断バリヤーを形成している。二つの傾斜したジェッ ト流121,122の合流で生じた合流空気ジェット流123はバッファー領域 の出口112を介して第2領域20に入る。 この合流空気ジェットリュ123は、安定な作動状態下では周知のジェット流 の振る舞いによりバッファー領域の中央部に止まることはできず、領域分離装置 100の二つの縦壁110aのいずれか一方側に寄るようにシフトする。このよ うに合流空気ジェット流123が領域分離装置100の縦壁110aの一方側に 片寄る現象によって第2領域20からの空気を引き込んで回流させる二つの領域 124,125が形成され、この場合、一方の回流領域124は清浄エアーのジ ェット流123で閉じられるが、他方の回流領域125は第2領域20に連通す るように開いている。 後で詳述するように、上記領域分離装置100を組み込んだ図3に示す試験設 備で行った試験では、図1及び図2に示す領域分離装置の内部に形成される遮断 バリヤーは、縦スリットによる注入エアーの体積流量を400m3/h程度、好ま しくは430m3/hとし、バッファー領域の流路断面積を0.2m2程度、好ま しくは0.17m2とした場合に約5〜10Paの範囲内の圧力差に耐え得るこ とが確認されている。この注入エアーの体積流量値はバッファー領域110への 吹出流速にして約0.7m/sに相当する。 勿論、各縦壁の各内面における縦スリットの数を増加したり、或いはこれらス リットから吹き込む清浄エアーの流速を増加したりすることで領域分離装置の耐 圧値を高くすることができるのは述べるまでもない。この領域分離装置の耐圧能 力は吹き込みエアーの体積流量またはスリットを介してエアーを吹き込む際の流 速の自乗にほぼ比例する。 図1と図2に示す領域分離装置の一つの特徴によれば、互いに対面する二つの 縦壁110aはそれぞれ多孔シートを備えており、各多孔シートはその多孔部1 10’aを通してバッファー領域110に清浄無菌エアーを吹き込むためにブロ ワーから清浄無菌エアーの供給を受けるようになっている。この清浄エアーは各 縦壁110の上部に設けられたエアー入口101を介して多孔部110’aに供 給される。この場合、多孔部へ清浄エアーを供給するためのエアー入口101は スリットへ通じる管路120にエアーを供給するエアー入口とは相互に別々の入 口とされていることが重要である。これは、多孔部110’aを通して注入され る清浄無菌エアーの体積流量とスリット120aを介してバッファー領域110 に注入されるエアージェット流121,122の体積流量とを互いに異なる値と することがあるからであり、この場合、両者の体積流量の比は0.5〜1、好ま しくは0.5、即ち清浄エアーのジェット流121,122の体積流量を400 m3/h程度とした場合は多孔部110’aから注入する清浄エアーの体積流量は 200m3/h程度とするとよい。 多孔部から吹き出される清浄エアーは前記回流領域124,125に直接達す ることになり、これによってバッファー領域110の中央領域に清浄エアーのフ ラットなジェット流121,122によって形成される遮断バリヤーの効果を増 大させることができる。 図3は、このような領域分離装置100を試験するための試験設備の構成を模 式的に示している。 図3から明らかなように、領域分離装置100の上流側にクリーンルーム10 があり、このクリーンルームは天井取付形の完全フィルター3と、その上に重ね て配置されたファン2および入口フィルター1とを装備している。この天井取付 形完全フィルター3は、クリーンルーム内に形成されるべき気流としてクリーン ルーム床面に向かう一方通行の縦向きの気流を通過させるものである。 クリーンルーム10の床面は取り外し可能な多孔板からなっている。これによ り気流の通過抵抗を変えることが可能である。 領域分離装置100の下流側には汚染ルーム20が配置され、その内部には該 ルームの天井に取り付けられたファン12によって汚染空気が供給されて汚染ル ーム内が加圧状態におかれるようになっており、この天井ファンには勿論フィル ターは装備されていない。 汚染ルームの床面も多孔板によって構成されている。 図3から判るように、各ルーム10及び20には内部の状況を観察できるよう にそれぞれ透明な密閉窓11,21が設けられている。またファン14を装備し たフィルターボックス13も取り付けられており、これにより分離装置100の 両縦壁110aの上部に設けられたエアー入口101(図1参照)への給気が行 われ、注入手段の管路120を介して領域分離装置100のバッファー領域11 0にスリット120aを通して清浄エアーが注入されるようになっている。 コンベア5はバッファー領域110の幾何学的形状寸法に適合しており、この コンベアは分離装置100のバッファー領域110を通過して製品又は対象物を クリーンルーム10から汚染ルーム20へ或いはその逆へ高速で搬送するための ものである。 これらの設備機器は試験室の床面に設置された支持架台4上に取り付けられて いる。 ファン2とファン12による各送風流量を変えることによりクリーンルームと 汚染ルーム内の圧力をそれぞれ変えることができ、それによって分離装置100 の両境界部に圧力差を生成する。 この試験設備で行う試験の目的は、本発明による領域分離装置100内に形成 される遮断バリヤーが、コンベア5で製品又は対象物を一方のルームから他方の ルームヘ移動させる際に両ルームすなわち両領域間を移動するかも知れない汚染 を実際に遮断できるか、そして汚染ルーム20内を昇圧した状態でこの遮断バリ ヤーが両ルーム間に生じる圧力差に耐え得るかを証明することにある。 勿論、殆どの実際上の場面では昇圧下にされるのはクリーンルームであるが、 このような昇圧が無い場合、例えば気流生成機能によって生じる吸引流や攪乱流 の影響で汚染ルームが一時的に高圧になることがあるのは述べるまでもない。 このため、本発明による領域分離装置は係る逆方向の昇圧状態にも耐えること ができなければならない。 試験中に亘って、ダスト微粒子の測定は等速吸引プローブを用いた採取により 行った。 このプローブは、横軸X=0の位置のクリーン領域(バッファー領域の入口) を始点として横軸X=0.8mの位置の汚染領域(バッファー領域の出口)まで バッファー領域に沿った軸心方向に移動させた。 図3に示した試験設備における領域分離装置100の動作条件は、 ・スリットからの吹き出しエアーの流速7m/s ・スリットからの吹き出しエアーの体積流量432m3/h程度 ・両縦壁の多孔部への給気無し とした。 これらの試験で得られた結果を図4に示すが、この図は汚染ルーム20が昇圧 された状態において分離装置100のバッファー領域の入口と出口との間の圧力 差を種々のパラメータとした複数の曲線を示している。図4に示す種々の曲線か ら明らかなように、本発明による領域分離装置のバッファー領域の中央領域(横 軸上でほぼ0.4mの位置)に形成される遮断バリヤーはほぼ10Paのオーダ ーの圧力差に耐えることができ、これは極めて興味あることである。 また、バッファー領域の入口と出口との圧力差が約21Paの場合を見ると、 本発明による領域分離装置では汚染ルームとクリーンルームとの間で汚染レベル をほぼ10分の1に減少可能であることが判る。 図4に示した測定結果は、分離装置のバッファー領域の長手軸心X上で測定し たものであるが、このような結果は、測定をバッファー領域の長手軸心Xに沿っ て行った場合に限られるものではないことが確認されている。 例えば圧力差が10Paの場合について、測定をバッファー領域断面内の他の 点(軸心X上以外の点)で行ってもバッファー領域110の長手軸心X上で得ら れる結果と同等の結果が得られることが確認されている。 本発明は、いずれにせよ上述及び図示の実施例に限定されるものではなく、当 業者であれば本発明の理念の範疇で種々の変形が可能であることは述べるまでも ない。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.互いに異質な環境に支配された第1と第2の領域(10,20)とを分離するた めの装置であって、 第1と第2の領域(10,20)との間で長手軸心Xに沿って延在し、入口(111)が 第1領域(10)に、出口(112)が第2領域(20)にそれぞれ通じ、前記軸心Xに沿っ て延在する互いに対面した多孔シートを備えた二つの縦壁(110a)により境界が定 められたバッファー領域(110)と、 両縦壁(110a)の多孔シート(110'a)を介してバッファー領域(110)内に清浄無菌 エアーを吹き込むブロワー手段と、 バッファー領域(110)の入口(111)部分に開口し、前記長手軸心Xを間にしてそ の両側でバッファー領域(110)の出口(112)へ向かって二つの高速清浄エアーのジ ェット流(121,122)をバッファー領域(110)の入口(111)と中央領域(113)との間の 位置で互いに交差するように前記軸心Xに対して傾斜した方向(Y1,Y2)に注入す ることにより第1領域(10)を第2領域(20)から分離する遮断バリヤーを形成する エアー注入手段(120,120a)、 とを備えたことを特徴とする領域分離装置。 2.前記バッファー領域(110)の長手軸心Xが水平な軸心であり、エアー注入 手段がバッファー領域の境界を定めている両縦壁の互いに向かい合った内面に形 成された複数の縦スリット(120a)を備え、これらの縦スリットがバッファー領域 (110)の入口(111)近傍の位置で前記長手軸心Xを間にしてその両側に互いに対面 配置されて清浄エアーの供給を受けていることを特徴とする請求項1に記載の装 置。 3.バッファー領域(110)の互いに対面する縦壁の各内面に各々4つずつの縦 スリット(120a)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の装置。 4.バッファー領域(110)が、直角平行六面体を形成する二つの互いに対面し た縦壁、底面壁及び頂面壁によって境界を定められていてほぼ0.2m2の流路 断面積を有し、前記エアー注入手段(120,120a)は前記縦スリット(120a)を介して ほぼ400m3/hの体積流量で清浄エアーのジェット流を注入し、それにより外 部とバッファー領域入口との間で5〜10Paの圧力差に耐えることのできる遮 断バリヤーをバッファー領域内に形成するものであることを特徴とする請求項3 に記載の装置。 5.前記縦壁の多孔シート(110'a)を介して注入される清浄無菌エアーとバッ ファー領域(110)の入口(111)から出口(112)へ向かって吹き込まれる清浄エアー のジェット流(121,122)との体積流量比がほぼ0.5〜1の範囲内であることを 特徴とする請求項1に記載の装置。
JP53822098A 1997-03-03 1998-02-27 異質環境の二領域を分離するための装置 Expired - Fee Related JP3851355B2 (ja)

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