JP2001507332A - 置換されたジフルオロメチル基をグラフトする方法 - Google Patents

置換されたジフルオロメチル基をグラフトする方法

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Abstract

(57)【要約】 発明は、置換されたジフルオロメチル基を、求電子性機能を少なくとも1個含有する化合物にグラフトするに際し、下記の工程を含む方法:i)求電子性機能を少なくとも1個含有する該化合物を、下記を含有する一種の求核性試薬:a)Ea−CF2−COOH式(式中、Eaは、電子吸引性原子又は基であって、少なくとも一部有機又は無機カチオンで塩処理されたものを表す)のフルオロカルボン酸、及びb)極性の非プロトン性溶媒の存在においてもたらし;並びにii)反応媒体をマイクロ波の作用に暴露する。この方法は、特にスルフィン酸又は弗素含有スルホン酸を形成するために用いる。

Description

【発明の詳細な説明】 置換されたジフルオロメチル基をグラフトする方法 本発明は、特にジフルオロ−又はトリフルオロメタンスルフィン酸及び−スル ホン酸並びにそれらの塩を製造するために有用な、置換されたジフルオロメチル 基を、求電子性機能を少なくとも1個含有する化合物にグラフトする方法に関す る。 発明は、一層特には、異なる化合物を、典型的にはオルガノ金属誘導体によっ て実施する求核性置換反応又は付加反応によってペルフルオロアルキル化する技 術に関する。 ペルフルオロアルキル化技術、又は同等の技術は、ペルフルオロアルキルヨー ジドタイプの誘導体を、亜鉛の存在において使用するのが普通である。この技術 は、これより高価になり、同時に、亜鉛は水路のゆゆしき汚染物になるので、処 理する必要のある金属廃棄物を処理するためのプラントを要する。 ペルフルオロアルキルラジカルがオルガノ金属タイプの安定化された反応性中 間体を形成しないその他の技術は、一般に、遊離のペルフルオロアニオンの反応 媒体中での安定性が極めて劣るために、実施するのが困難である。これらのアニ オンは、カルベン−タイプの生成物に至るのが普通であり、これらは、反応する 際に、それらの置換基の内の一つを失った。 有機合成において触媒又は中間体として用いられるペルハロアルカンスルホン 酸、一層特にはトリフルオロメタンスルホン酸の特定の場合では、初めにトリフ ルオロメタンスルホン酸を製造するために知られたプロセスは、特にR.D.H owels及びJ.D.McCownによりChemical Reviews 、1977、77、69に記載されている通りに、電気化学的フッ素化であった 。 現時点で、第EP−165,135号で公表されたヨーロッパ特許に記載され ているトリフルオロメタンスルフィン酸を製造するプロセスもまた知られている 。これは、亜鉛、アルミニウム、マンガン、カドミウム、マグネシウム、スズ及 び鉄、又はニッケル及びコバルトでさえから選ぶ金属を、二酸化硫黄の存在にお いて極性の非プロトン性溶媒に入れ、次いでトリフルオロメチルハライドを105 Paよりも高い圧力で加えることに在る。このプロセスは、トリフルオロメタ ンスルフィネートの形態の生成物を良好な収率でもたらす。しかし、得られたス ルフィネートは、亜鉛塩を多量に含有する媒体中にある。亜鉛のスルフィネート とその他の塩とを分離することは、工業的レベルで解決すべき問題を持ち出す。 その上に、この技術、並びに第2,593,808号で公表されたフランス特許 出願に記載されている技術は、ペルフルオロアルキルブロミドを使用することを 要し、これらは、特に強い室温効果及び世にいわゆるオゾンに対する有害な作用 により、大気層に特に有害であると言われている。 よって、本発明の目的の内の一つは、カルボアニオンを伴うタイプの機構に従 うペルフルオロアルキル化を、亜鉛のような遷移金属のオルガノ金属試薬を使用 しないで可能にし、かつ例えばトリフルオロメチルブロミドに比べて環境に対し てそれ程有害でなく、同時にコストが安いままの試薬を提供するにある。 ペルフルオロカルボン酸をペルフルオロアルキルラジカル、一層一般的にはト リフルオロメチルラジカルの源として、該酸からカルボキシリック断片を除こう として分解反応を実施し、こうして二酸化炭素を放出することによって使用する ことが、しばしば試みられてきた。しかし、得られた成果は、極めて種々雑多で 、特に複雑な触媒系を使用した。該ペルフルオロカルボン酸を分解することによ って発生されるペルフルオロアルキルラジカル又はそれらの同等物は、その上に 、反応媒体中で不安定であり、安定剤を使用すること要した。 本発明は、既存のプロセスの欠点を、環境に対して有害でなくかつ所望の生成 物を満足すべき収率でもたらすことができる試薬を提供することによって回避す ることを提案する。 本発明に至った研究の過程で、フルオロアルキル化反応が、フルオロカルボン 酸塩により、触媒無しでかつ種々のペルフルオロカルボン酸を分解する間に得ら れると見られる種々の中間体を安定化することができる剤無しで、極性の非プロ トン性溶媒中でかつマイクロ波の作用下で作用することによって可能であること が立証された。 上述した目的及びその他の目的は、本明細書中以降で明らかになると思い、こ れより、発明に従い、置換されたジフルオロメチル基を、求電子性機能を少なく とも1個含有する化合物にグラフトするに際し、下記: i)求電子性機能を少なくとも1個含有する該化合物を、下記を含む求核性試薬 : a)Ea−CF2−COOH式(式中、Eaは、電子吸引性原子又は基であっ て、少なくとも一部有機又は無機カチオンで塩処理されたものを表す)のフルオ ロカルボン酸、及び b)極性の非プロトン性溶媒 の存在において置き;並びに ii)反応媒体をマイクロ波の作用に暴露する に在る工程を含む方法によって達成される。 本発明の試薬と反応することができる求電子性機能は、通常オルガノ金属試薬 と反応する機能であり、本明細書中以降に詳細に説明することにする。 発明の試薬の第一の必須の特徴は、試薬に関する。 上述した通りに、溶媒は、本発明において重要な役割を果たし、非プロトン性 、有利には極性でなければならず、含有する酸性水素を含む不純物が極めて少な いのが好ましく、これらについては、本明細書中以降で分かるものと思う。 これより、使用することができる極性の非プロトン性溶媒は、有意の双極子モ ーメントを有することが好ましい。すなわち、それの相対誘電率eは、少なくと も約5(位置取りのゼロは、本記述において、他の方法で特定しない場合には、 有意の数字と考えない)に等しいのが有利である。eは、50に等しいか又はそ れよりも小さくかつ5に等しいか又はそれよりも大きいのが好ましい。 また、発明の溶媒は、カチオンを十分に溶媒和させることができるのが好まし く、これは、これらの溶媒のドナー指数Dによって分類することができる。すな わち、これらの溶媒のドナー指数Dは、10〜30であるのが好ましい。該ドナ ー指数Dは、該極性の非プロトン性溶媒と五塩化アンチモンとの組合せについて 、キロカロリーで表すDH(熱差)に相当する。 本発明に従えば、試薬は、用いる極性溶媒上に酸性水素を持たないことが好ま しい。特に、溶媒の極性を電子吸引性基の存在によって得る場合に、電子吸引性 機能に対してアルファの水素が存在しないのが望ましい。 一層一般的には、溶媒の第一酸性度に相当するpKaは、少なくとも約20( 「約」は、初めの数字だけが有意であることを強調する)に等しく、有利には少 なくとも約25に等しく、好ましくは25〜35であるのが好ましい。 該フルオロカルボン酸又は酸塩は、試薬を構成する媒体に少なくとも一部、好 ましくは完全に可溶性であるのが好ましい。 良好な結果をもたらす溶媒は、特にアミド−タイプの溶媒にすることができる 。また含まれるアミドの中に、特定の性質を有するアミド、例えば四置換された 尿素や一置換されたラクタムがある。アミドは、置換される(通常のアミドの場 合には、二置換される)のが好ましい。例えば、N−メチルピロリドンのような ピロリドン誘導体、代わりにN,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチ ルアセトアミドを挙げることができる。 別の特に有利な溶媒の範疇は、対称か又は非対称のいずれかにすることができ る及び開放か又は閉止のいずれかにすることができるエーテルからなる。エーテ ルの範疇は、種々のグリメ(glyme)、例えばジグリメのような種々の範疇 のグリコールエーテルを含むはずである。 また、フルオロカルボン酸の分解は、系中の変化しやすい水素、一層正確には 放出可能なプロトンの含量が、フルオロカルボン酸塩の分解によって放出される フルオロ基の含量に比べて少ない場合に、特に有効な様式で得られることができ ることも分かった。「変化しやすい水素」及び「放出可能なプロトン」なる用語 は、強塩基によってプロトンの形態でストリップされることができる水素原子を 意味する。実施において、これらは、pKaが約20(「約」なる語は、数20 がたった1つの有意の数字を有することを強調する)よりも小さい酸性機能のプ ロトンである。 試薬の種々の成分(それらの不純物を含む)が持つ放出可能なプロトンの含量 は、該フルオロカルボン酸の初めのモル濃度の半分よりも多くないのが好ましい 。 試薬中の放出可能なプロトンの含量が少ない程、副反応の危険性が小さくなり かつ収率が一層良好になる。 これより、試薬において、変化しやすい水素原子の含量は、該フルオロカルボ ン酸の初めの含量に対して10%よりも多くない、好ましくは1%よりも多くな い(モル基準で)のが好ましい。 変化しやすい水素原子を持つ主たる不純物は、普通水であり。これは、分子当 たり2つまでの水素原子を放出することができる。 一般に、反応媒体中の水の重量含量が、1000当たり1よりも多くならない 、有利には10,000当たり5よりも多くならない、好ましくは10,000 当たり1よりも多くならないように、すっかり乾燥させた試薬及び溶媒を使用す るのが好ましい。本発明に至った研究の過程で、収率を最大にするためには、水 含量が、ゼロに低下しないように作業するのが賢明であることが示された。特に 、水含量は、少なくとも約10ppm(質量による)に、有利には約50ppm に、好ましくは約100ppmに等しいのが好ましい。フルオロカルホン酸濃度 に対して、水のモル含量は、約5000ppmよりも多くない、有利には100 0当たり約1よりも多くない、好ましくは10,000当たり約5よりも多くな いのが好ましい。また、水含量が、ゼロに低下しないように作業するのが賢明で あり;特に、水含量(モル基準で)は、フルオロカルボン酸濃度に対して、少な くとも約50ppmに、有利には約200ppmに等しいのが好ましい。 その上に、その他の元素、すなわち遷移元素、特に2つの安定な原子価状態を 有する元素、例えば銅又はユウロピウムは、発明について害無しですますことが できなかった、又は有害にさえなり得た(これは、特に安定な原子価を有する銅 及びランタニドについて当てはまる)ことを示すことが可能であった。 発明に従うこの試薬は、触媒を必要としないが、そのような金属元素は、特に 溶媒によって導入される不純物として存在することができる。 すなわち、これらの元素のモル含量は、該フルオロカルボン酸の初めの含量に 対して、1000ppmよりも少ない、有利には100ppmよりも少ない、好 ましくは10ppmよりも少ないのが好ましい。 その上に、所定の基質(substrate)を助成しかつ所定のタイプの反 応を助成するために、元素の周期表のVIII欄からの元素をペルフルオロ酢酸 と共に使用することが何度も提案されてきたが、これは、上記の目標とする反応 について特に有害であることが判明した。よって、VIII欄からの金属、特に 白金、オスミウム、イリジウム、パラジウム、ロジウム及びルテニウムからなる 群である白金鉱金属を含有しない試薬を用いるのが好ましい。 本記述では、元素の周期表が発表された1966年1月のFrench Ch emical Society No.1の報告の補遺を参照する。 すなわち、白金鉱元素、又はVIII欄からの金属でさえの含量は、100p pmよりも少ない、有利には10ppmよりも少ない、好ましくは1ppmより も少ないのが好ましい。これらの値は、出発フルオロカルボン酸に対して挙げ、 かつモル基準で表す。 一層普通かつ一層経験的な様式では、これらの2つの範疇の金属、すなわち遷 移元素、特に2つの安定な原子価状態を有する元素、及びVIII欄からの元素 は、試薬中に、1000モルppmよりも多くない、好ましくは10モルppm よりも多くない総括濃度レベルで存在しなければならないことを指摘することが できる。 そのような総括濃度レベルで存在する種々の金属は、極めて少ない量であり、 これに関し、それらは触媒的役割を果たさないことが留意されるものと思う。そ れらが存在することは、反応速度論を向上させず、又はそれらが過剰な量で存在 する場合には、反応速度論に有害にさえなる。 上述した試薬の成分に加えて、通常フルオロカルボキシレートを使用する試薬 系に存在するアルカリ金属弗化物又は第四級アンモニウム弗化物を使用すること は、有害でないことが判明したが、特に、塩を含んだ流出物を生成し、かかる流 出物は、処理するのが困難であるために、価値がほとんどないことが判明した。 よって、それらの含量、特にそれらの初めの含量を制限するのが好ましい。これ より、イオン性と称される、すなわち、試薬についての分極用(polariz ing)媒体中でイオン化されることができる弗化物の含量は、該フルオロカル ボン酸塩の初めのモル濃度よりも多くない、有利にはこの濃度の半分よ、りも多 くない、好ましくは四分の一よりも多くないのが好ましい。 発明の試薬の構成成分a)のカルボン酸では、ジフルオロカーボン原子に対し て電子吸引性作用を発揮する種Eaは、官能基であって、それらのハメット定数 Spが少なくとも0.1に等しいものから選ぶのが好ましい。また、Spの誘導成 分Siは、少なくとも0.2に、有利には少なくとも0.3に等しいのが好まし い。これに関しては、March著の本、「Advanced Organic Chemistry」、第3版、John Wiley and Son、2 42〜250頁、特にこのセクションの表4を参照することになる。 一層特には、電子吸引性種は、ハロゲン原子、好ましくは軽質ハロゲン、特に 塩素及び弗素から選ぶことができる。対応するフルオロカルボン酸は、(1)X −CF2−COOH式(式中、Xは、ハロゲン原子、有利には軽質ハロゲン(塩 素又は弗素)である)のフルオロ酢酸である。 Eaは、また、有利にはニトリル、カルボニル、スルホン酸及びペルフルオロ アルキル基から選ぶことができる。用いることができるこのタイプのフルオロカ ルボン酸は、(2)R−G−CF2−COOH式(式中、R−Gは、ニトリル基 を表し、或はGは、>C=O又は>S=O、又は−(CF2n−(式中、nは、 1に等しいか又はそれよりも大きい)を表し、Rは、任意の有機又は無機残基、 好ましくはアリール、アルキル又はアリールアルキルのような有機ラジカルであ って、随意に置換されるものを表し、Rは、また、樹脂のような無機又は有機固 体支持材を表すこともできる)に相当する。 Gがペルフルオロアルキレン基−(CF2n−である時に、nは、1〜10が 有利であり、1〜5が好ましい。再びこの場合に、Rは、また、ハロゲン原子、 特に弗素を表すこともできる。 フルオロカルボン酸がポリマーである時の外は、フルオロカルボン酸における 炭素原子の合計数は、50を超えないのが普通である。 該フルオロカルボン酸と塩を形成することができる対イオンは、かさの大きい (bulky)のが有利である。これより、アルカリ金属塩が好適であり、アル カリ金属をナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフランジウムから 選ぶものが有利である。該金属は、少なくともランクがナトリウムに等しい、有 利にはカリウムに等しい周期からのもである。第四級アンモニウム塩もまた好適 である。同じ周期について、アルカリ土類金属は、アルカリ金属と同様の結果を もたらす。 また、天然にかさの大きいカチオン、例えば第四級アンモニウム又は第四級ホ スホニウムカチオン、もしくはキレート化剤或は好ましくは、例えばクラウンエ ーテル又はアミノ化及び酸素化の両方がされる誘導体のようなクリプタンドを加 えることによってかさを大きくさせるカチオンを使用することによって反応を向 上させることも可能である。 アルカリ金属、特にカリウムのトリフルオロアセテート、ペルフルオロプロピ オネート及びペルフルオロブチレートのようなペルフルオロカルボン酸塩を有利 に使用することができる。 試薬は、発明に従って、電子吸引性原子を含有する電子吸引性化合物と反応し 、この原子は、炭素原子又はヘテロ原子、例えば硫黄、セレン又はテルルにする ことが可能である。それは、有利には芳香族系に属しない電子吸引性炭素原子上 の炭化水素ベースの化合物と反応する。 発明の第一の態様に従えば、試薬は、電子吸引性原子、有利には電子吸引性ヘ テロ原子を、単一工程で置換することができる原子、特にハロゲン原子、又はプ ソイド−ハロゲン基に結合させて含有する化合物と反応するのが好ましい。 反応は、SN2反応に対比して、多重結合又はダブレットへの付加から生じる 反応中間体を経て進行する場合に、それだけ一層良好に作動する。 求電子性原子が硫黄原子である場合に、下記との反応を挙げることができる: −オルガノ硫黄化合物のハロ又はプソイド−ハロ誘導体、特にスルフェニル、 スルフィニル又はスルホニルハライド、ここで、ハロゲン原子、又はプソイド− ハロゲン基は、反応の間に、置換されたジフルオロメチル基で置換される; −ジスルフィド、例えば随意に置換されるアリールジスルフィド、ここで、S −S結合は破られかつ置換されたジフルオロメチル基に代わられる;適したジス ルフィドは、特に、C5〜C10アリールジスルフィドにすることができ、これら は、随意にC1〜C10アルキル、C1〜C10アルコキシ又はニトロ基で又は1つ又 はそれ以上の(Ξ3)[sic]ハロゲン原子で置換される; −二酸化硫黄のような硫黄酸化物; −シアノ基が、反応の間に、置換されたジフルオロメチル基で置換されるチオ シアネート−タイプ化合物;好適なチオシアネートは、C5〜C10アリールチオ シ アネートで、アルキルアリールチオシアネートを含み、及びC1〜C10アルキル チオシアネートで、アリールアルキルチオシアネートを含む。 上記の化合物において、ハロゲン原子は、ヨウ素、臭素、塩素及び弗素原子か ら選ぶことができる。「プソイド−ハロゲン」基は、イオン性形態で離脱する場 合に、会合酸であって、それのpKaが4よりも小さい、好ましくは3よりも小 さい、特に0よりも小さい基である。 好適な基は、基であって、それらの会合酸が、少なくとも酢酸の酸性度(ハメ ット定数によって測定する)に、有利にはスルホン酸又はトリハロ酸の酸性度に 等しい酸性度を有するものである。典型的なプソイド−ハロゲンの内の一種は、 ペルフルオロアルカンスルホニルオキシ基であり、これはペルフルオロアルカン スルホネートを放出する。好適なプソイド−ハロゲン基は、トシレート(p−ト ルエンスルホニルオキシ)、メシレート(メチルスルホニルオキシ)、トリフル オロメチルスルホニルオキシ及びトリフルオロアセトキシ基から選ぶことができ る。アセテート基は、また、そのような離脱基と考えることもできる。 これらの基の中で、ペルフルオロアルキル基(初めの基がトリフルオロアセチ ルオキシ基である場合には、トリフルオロメチル)をグラフトすることを所望す る場合には、トリフルオロアセチルオキシのようなペルフルオロアルカノイルオ キシ基が極めて有利である。例えば、トリフルオロアセチルオキシ基の置換は、 試薬を現場で再生し、媒体中にトリフルオロ酢酸又はその塩の内の一種を放出し 、これらは、立ち代わって、トリフルオロメチル基の源として反応することがで きる。 別の態様に従えば、試薬は、また、有利には、ケトン、アルデヒド、酸ハライ ド又は活性化されたエステルのようなカルボニル化合物から選ぶ化合物と反応し 、カルボニル機能上で付加を実施する。 好適なかつ制限するものでない例として、下記を挙げることができる:好まし くはC5〜C10である芳香族アルデヒド、ここで、芳香族環は、随意にC1〜C10 アルキル、C1〜C10アルコキシ又はニトロ基で又はハロゲン原子で置換される ことができ;シクロヘキサノンのようなケトン;トリフルオロメチルアセトフェ ノンのような、ドナー基によって活性化される非エノール性ケトン;無水安息香 酸 のような芳香族無水物。 この場合に、反応生成物は、ヒドロキシル機能を持つ炭素原子が、置換された ジフルオロメチル基で置換されるアルコール(例えば、アルコキシド形態の)で あるのが普通である。この生成物は、次いで随意に、反応条件に応じて試薬と又 は出発原料と反応することができる。 発明のプロセスにおいて用いる試薬の量は、それ自体知られている方式で、求 電子性化合物の官能価に応じて、決めることになるのが普通である。 通常、比は、フルオロカルボン酸1分子当たり1〜10、有利には約2の求電 子性機能であるのが好ましい。 フルオロカルボン酸の分解から得られる生成物は、それが、反応することがで きる機能の内の1つを含有するならば、それ自体と反応することができることを 指摘すべきである。 液状形態の求電子性機能を含有する化合物を、それらが非プロトン性である限 り、本発明に従う溶媒として用いることができることに留意されよう。本発明の 反応は、これより、有利には、 a)上に規定した通りのフルオロカルボン酸塩を、 b)溶媒及び反応基質の両方として作用する求電子性機能を少なくとも1つ含有 する化合物 に接触させて置くことによって実施することができる。 発明に従う試薬を、求電子性機能を少なくとも1つ含有する基質と共に使用す る間、この基質が上記の条件に引き起こす混乱をできるだけ最少にすることが重 要である。 これより、十分に乾燥させた基質、又は強塩基でストリップすることができる 酸性水素又は有害な不純物を含有しない基質、すなわち、一般的に、試薬につい て概略したのと同じ制限を満足する基質を使用することが好ましい。 本発明の態様の内の一つは、一層特には、請求の範囲に記載するプロセスを、 硫黄酸化物、特に二酸化硫黄からの有機オキシスルフィド及びフルオロ誘導体の 調製に適用することに関する。これは、特にフルオロスルフィン酸又はフルオロ スルホン酸を形成することを可能にする。 本発明に至った研究の過程で、これより、フルオロカルボン酸から発生される フルオロアルキルラジカルを硫黄酸化物に、触媒無しでかつ種々のペルフルオロ カルボン酸を分解する間に得られると見られる種々の中間体を安定化することが できる剤無しで、極性の非プロトン性溶媒中でかつマイクロ波の作用下で作業す ることによって、満足すべき転化収率かつ選択率で及び著しく高い速度論で、グ ラフトすることが可能であることが立証された。 この特定の場合において、該初めのフルオロカルボン酸と硫黄酸化物、好まし くは二酸化物の相対量の比は、フルオロカルボン酸1分子当たり1〜10、有利 には約2の硫黄原子であるのが好ましい。 該酸化物が二酸化硫黄である場合に、工程a)から生じる混合物は、平衡状態 にある2つの相を含むことができかつこれより該酸及び硫黄酸化物の少なくとも いくらかが、該溶媒中に、硫黄酸化物を含有するガス状相と平衡状態で溶解され る液相を含有することができる。 依然二酸化硫黄の場合において、試薬を加熱することによって得られる生成物 は、スルフィン酸又はスルフィン酸塩であって、それの対イオンが出発フルオロ カルボン酸塩のものであるものである。 スルフィン酸から対応するスルホン酸に進行するためには、反応生成物又は精 製した反応生成物に、それ自体知られている酸化を、特に過酸化水素水溶液又は 次亜塩素酸ナトリウムを使用して施すべきである。発明に従って適用することが できる、ナトリウムトリフルオロメチルスルフィネートを精製し、かつ酸化して スルホネートにするプロセスは、第EP−A−0,396,458号で公表され たヨーロッパ特許出願に記載されている。このようにして得られたスルフィン酸 又はスルフィン酸塩は、酸性媒体中で対応する遊離酸に転化させることができる 。反応生成物、塩又は遊離酸は、容易に分離し、続く有機合成工程において使用 することができる。こうして、例えば、フルオロスルフィン酸で出発して、対応 するスルフィニルクロリドを調製することができる。発明の第二の必須要素は、 試薬を求電子性化合物とマイクロ波の作用下で反応させることに在る。 反応媒体をマイクロ波の作用に暴露することは、この媒体内の温度に匹敵し得 る様式で媒体を活性化させる。この活性化は、反応速度論の著しい増進をもたら すことが認められる。反応時間は、加える電力に応じて、特に30秒〜1時間、 特に1〜30分の範囲にすることができる。 マイクロ波に暴露する間の媒体の温度を規定することは困難である。しかし、 マイクロ波を作用させる前の媒体の温度が、有利には媒体の凝固を開始する点〜 110℃であることを示すことは可能である。 マイクロ波を施す媒体は、また、マイクロ波への暴露の領域を出る反応媒体の 温度を150℃以下に、有利には130℃以下に、好ましくは120℃以下に保 つように冷却装置において循環させることもできる。 反応媒体をマイクロ波に暴露することは、媒体に、1秒当たりかつ反応質量1 kg当たり少なくとも1ワットに等しい、好ましくは少なくとも5W/s/kg に等しいエネルギーを有する放射を施すようにするのが有利である。 流入生成物が脆い場合に、放射されるエネルギーは、約100W/s/kgよ りも大きくしない、有利には約50W/s/kgよりも大きくしない、好ましく は20W/s/kgよりも大きくしないことが勧められる。 使用することができるマイクロ波の周波数は、約100MHz〜約10GHz であり、約300MHz〜3GHzが有利である。使用することができるマイク ロ波の波長は、空気中で10cm〜1mであるのが普通である。 マイクロ波は、1秒当たりかつフルオロカルボン酸1モル当たり少なくとも5 ワット、好ましくは少なくとも約20W/s/モルに相当する期間及び強度で適 用することになるのが有利になる。 流入生成物が脆い場合に、放射されるエネルギーは、1000W/s/フルオ ロカルボン酸1モルよりも大きくしない、有利には約500W/s/フルオロカ ルボン酸1モルよりも大きくしない、好ましくは約200W/s/フルオロカル ボン酸1モルよりも大きくしないことが勧められる。 請求の範囲に記載するプロセスを、上記した通りに有機オキシスルフィド及び フルオロ誘導体の調製に適用する特定の場合には、マイクロ波は、1秒当たりか つフルオロカルボン酸1モル当たり少なくとも5ワット、好ましくは少なくとも 約20W/s/モルに相当する期間及び強度で適用することになるのが有利にな る。 マイクロ波は、反応媒体に、それ自体知られている任意の手段によってかける ことができる。 マイクロ波アプリケーターは、反応媒体を収容するキャビティ(反応装置)の 形態である。マイクロ波放射下で強く散逸しかつエネルギーを反応媒体に伝達す る内部エレメントもまた反応装置内部に入れることもできる。 その装置の形状寸法は、反応媒体によるエネルギー散逸の特性の関数として規 定することになるのが有利になる。 エネルギー散逸にできるだけ最良の制御をもたらすために、たった一つの波モ ードを励起させることになるのが好ましい。この場合に、連続プロセス用にデザ インした反応装置であって、それらの簡単な形状寸法(通常、円筒形)が波の一 モード式伝達に適応させたものが好適になる。これらの連続反応装置は、反応媒 体を循環させることによって機能することができる。 アプリケーターは、特に放射状スリットを有する導波管に平行に配置した管形 反応装置の形態にすることができる。 それでも、不連続プロセス用の「バッチ」−タイプ反応装置もまた、反応媒体 をマイクロ波に−モード形態で暴露するために、使用することができる。反応媒 体の温度均一性は、反応装置を回転させることにより及び/又は媒体をガラスパ ドル攪拌機でカウンター−センス攪拌することによって確実にするのが有利にな る。 マイクロ波への暴露を、随意に慣用の加熱モードと結び付けてもよい。 下記の実施例は、この発明を説明する。 実施例1:フェニルトリフルオロメチルスルフィドの製造 2.26g(14.9mモル)の無水トリフルオロ酢酸カリウム、1.6g(7 .4mモル)のフェニルスルフィド及び17gの無水ジメチルホルムアミド(DM F)を30mlのテフロン製反応器中に充填する。 トリフルオロ酢酸カリウムのフェニルジスルフィドに対するモル比は、2.0 である。 この反応媒質の水分含量は、トリフルオロアセテートに対して、0.002モ ル%より少ない。 この反応器を閉じ、次いで、2450MHzの周波数の単一モードのシステム の最大電力300Wのマイクロ波オーブン中に置く(マイクロ波は、導波管を用 いて反応器の底に集中させる)。 次いで、マイクロ波の放射を、10分間、反応マス1kg当たり2.5W/s の割合(累積電力:約30W)で行い、次いで、5分間、10W/s/kg(この 第二ステップにおける累積電力:約60W)の割合で行う。 冷却後、反応マスを、ガスクロマトグラフィー及び19FNMRにより分析する 。 ジスルフィドの変換度(消滅したジスルフィドの量/初期のジスルフィドの量) は69%であることが測定される。 フェニルトリフルオロメチルスルフィドの実際の収率(初期の初期フェニルジ スルフィドの量に対して形成されたフェニルトリフルオロメチルスルフィドの相 対的量)は、55.4%であり(これは、選択性に対応する)、80.4%のジス ルフィドについての変換収率(変換されたフェニルジスルフィドの量に対する形 成されたフェニルトリフルオロメチルスルフィドの相対的量)により表される。 同様にして、トリフルオロ酢酸カリウムの変換度が62%であるこど及びフェ ニルジフルオロメチルスルフィドへの変換についての選択性が87.5%である ことが測定される。 比較例1: 同じ反応をマイクロ波を用いないで行う。 試薬を、実施例1におけるように、マグネチックスターラーで攪拌しながら、 30mlのガラス管中に充填し、次いで、140℃に28時間加熱する。 冷却後、混合物をガスクロマトグラフィーにより分析して下記の結果を測定す る: − フェニルジスルフィドの変換率:67% − フェニルジスルフィドのフェニルトリフルオロメチルスルフィドへの変換 の収率(選択性):76%。 マイクロ波の下では、慣用の加熱を用いて1日より長くかかって得られたもの と同じ変換率及び5%近い選択性における増量が、数分間で達成されることが見 出される。従って、この発明の方法は、伝統的加熱方法よりも優れた性能を与え る。 実施例2: トリフルオロメチルスルフィン酸の製造 13gのN−メチルピロリドン(NMP:10重量ppm以下の水分含量)、1 .6gのCF3CO2K(100ppm以下の水分含量)及び約2gの気体状二酸化 硫黄(0.01モル%以下の水分含量)を、液体中への気泡により、0〜20バー ルの気圧計及びガス抜き用バルブを備え付けた30mlのテフロン製管状反応器 中に導入する。 CF3CO2K/SO2モル比は、約2である。CF3CO2K/SO2マス比は、 約0.13である。 この閉じた反応器を、2450MHzの周波数の単一モードのシステムの最大 電力300Wのマイクロ波中に導入する(マイクロ波は、導波管を用いて反応器 の底に集中させる)。 次いで、マイクロ波の放射を、10分間、反応マス1kg当たり10W/sの 割合(即ち、約30Wの総電力)で行う。反応中、圧力は、0から2バール(2× 105Pa)に上昇し、マイクロ波を止めて反応媒質を冷却した後にゼロに戻る。 次いで、この反応混合物を水中に取り、分離モードで、19FNMR及びHPI C(高性能イオンクロマトグラフィー)により分析する。 変換率、CF3CO2Kの実際の収率、及び変換収率を測定し、実施例1〜6に ついて、下記の表1に与える。 実施例3: CF3CO2K/SO2モル比を1.9〜2.1に維持し且つマイクロ波を45 Wの総電力につき10W/s/kgの割合で7分間適用することにより、実施例 2を繰り返す。反応中、反応器内の圧力は、3.8×103Paの最高点を通 る。 実施例4: CF3CO2K/SO2モル比を1.9〜2.1に維持し且つマイクロ波を60 Wの総電力につき10W/s/kgの割合で4分間適用することにより、実施例 2を繰り返す。反応中、反応器内の圧力は、3×103Paの最高点を通る。 比較例2: マイクロ波を用いないトリフルオロメチルスルフィン酸の製造 100mlのマスタロイ(Mastalloy)反応器中に、42gのN−メチルピロリ ドン(NMP)を、次いで、5.32g(35mモル)のトリフルオロ酢酸カリウム を、そして最後に、4.9g(76mモル)の気体状二酸化硫黄を(液体中への気 泡により)、ターボミキサーで攪拌しながら導入する。二酸化硫黄は、NMPに より完全に溶解される。 二酸化硫黄のトリフルオロ酢酸カリウムに対するモル比は、1.5である。 この反応混合物の水分含量は、混合物の重量に対して0.1重量%(即ち、0 .07の水のトリフルオロアセテートに対するモル比)である。 この混合物を、この閉じた反応器にて、140℃の温度に6時間攪拌しながら 加熱する。 反応中、反応器(周囲の温度に戻す)の内部の圧力は、3.5×105Paであ る(初期圧力と比べて)。 次いで、反応媒質を水中に取り、トリフルオロ酢酸カリウムの変換を分析する ために19FNMRにより分析する。 出発のトリフルオロ酢酸カリウムの変換率(DC)は、消費(変換)されたトリフ ルオロアセテートの量の初期量に対するモル比により表して61.7%である。 形成されたトリフルオロメチルスルフィネート(遊離の又は塩化された形態)の 量の初期のトリフルオロアセテートの量に対するモル比により表した実際の収率 (AY)は、29.7%である。 変換された生成物に対する収率(CY)は、形成されたトリフルオロメチルスル フィネート(遊離の又は塩化された形態)の量の変換されたトリフルオロアセテー トの量に対するモル比により表して48.1%である。この生成物をカリウム塩 の形態で単離する。 実施例5〜7 これらの実施例は、実施例2の反応をジメチルホルムアミド(DMF):中で行 った場合のマイクロ波の効果を示す。 一般的操作条件は、NMPをDMFで置き換えることを除いて、同じである。 下記の3つの異なる条件をマイクロ波に適用する: − 実施例5:45Wの総電力を7分間; − 実施例6:45Wの総電力を7分間(SO2に対して1モル当量のKFの添 加を伴う); − 実施例7:60Wの総電力を5分間。 結果を下記の表1にまとめる。 この発明によるすべての実施例において、単なる加熱により6時間で得られた もの(比較例4)と同じ結果がマイクロ波を用いて数分間で達成されることが見出 される。 比較例3及び5は、反応媒質中の多量の水の存在が十分量のトリフルオロメチ ルスルフィン酸カリウムの生成に有害であることを示している。 実施例2〜7に記載した条件は、他のオキシスルフィド化合物例えば、特に、 ペンタフルオロエチルスルフィン酸(C25COOK由来)又はヘプタフルオロプ ロピルスルフィン酸(C37COOK由来)の製造(スルフィン酸カリウム形態)に 適合させられる。 実施例8: トリフルオロメチルスルフィニルクロリドの製造 トリフルオロ酢酸カリウムを、実施例7の条件下で調製する。 DMFを、真空下での蒸留により、55〜60℃を超えない温度で反応混合物 から除去する。 蒸留の残留物を、アセトニトリル中に取り、次いで、濾過する。濾液を、溶媒 を除去するために蒸留し、トリフルオロ酢酸カリウムを、粗反応混合物に対して 96%の精製収率にて単離し、イオンクロマトグラフィーにより分析する。 この操作から生成した生成物をトルエン中に取り、塩化チオニルSO2Cl2[s ic]を、トリフルオロメチルスルフィネートに対して化学量論的量で加える。ト リフルオロメチルスルフィニルクロリドが、65%の収率で得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 319/14 C07C 319/14 323/09 323/09 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 置換されたジフルオロメチル基を、求電子性機能を少なくとも1個含有す る化合物にグラフトするに際し、下記: i)求電子性機能を少なくとも1個含有する該化合物を、下記を含む求核性試薬 : a)Ea−CF2−COOH式(式中、Eaは、電予吸引性原子又は基であっ て、少なくとも一部有機又は無機カチオンで塩処理されたものを表す)のフルオ ロカルボン酸、及び b)極性の非プロトン性溶媒 に接触させて置き;並びに ii)反応媒体をマイクロ波の作用に暴露する に在る工程を含む方法。 2. 前記極性の非プロトン性溶媒が、求電子性機能を少なくとも1個含有する 化合物である請求項1の方法。 3. 試薬の種々の成分(それらの不純物を含む)が持つ放出可能なプロトンの 含量が、前記フルオロカルボン酸の初めのモル濃度の半分よりも多くない先の請 求項のいずれかの方法。 4. 前記プロトン含量が、前記フルオロカルボン酸塩の初めのモル濃度の10 %よりも多くない請求項3の方法。 5. 反応媒体中の水の重量含量が、1000当たり1よりも多くない先の請求 項のいずれか一の方法。 6. 反応媒体中の水含量が、10重量ppmよりも多くない先の請求項のいず れか一の方法。 7. フルオロカルボン酸の濃度に対する水含量のモル比が、5000ppmよ りも多くない先の請求項のいずれか一の方法。 8. フルオロカルボン酸の濃度に対する水含量のモル比が、少なくとも50p pmに等しい先の請求項のいずれか一の方法。 9. 前記試薬における遷移元素の含量が、前記フルオロカルボン酸塩に対して 、1000モルppmよりも少ない先の請求項のいずれか一の方法。 10. 前記試薬における元素の周期表のVIII欄からの元素の含量が、前記 フルオロカルボン酸に対して、100モルppmよりも少ない先の請求項のいず れか一の方法。 11. 前記試薬におけるイオン性弗化物の当量で表す含量が、前記フルオロカ ルボン酸の初めのモル濃度よりも多くない先の請求項のいずれか一の方法。 12. 前記極性の非プロトン性溶媒のドナー指数が、10〜30である先の請 求項のいずれか一の方法。 13. 前記溶媒の第一酸性度に相当するpKaが、少なくとも20に等しい先 の請求項のいずれか一の方法。 14. 前記電子吸引性原子又は基を、電子吸引性基であって、それらのハメッ ト[sic]定数Spが少なくとも1に等しいものから選ぶ先の請求項のいずれ か一の方法。 15. 前記酸を、(1)X−CF2−COOH式(式中、Xは、ハロゲン原子 を表す)の化合物、及び(2)R−G−CF2−COOH式(式中、R−Gは、 ニトリル基を表し、或はGは、>C=O又は>S=O、又は−(CF2n−(式 中、nは、1に等しいか又はそれよりも大きい)を表し、Rは、任意の有機又は 無機残基を表す)の化合物から選ぶ先の請求項のいずれか一の方法。 16. 前記フルオロカルボン酸又は酸塩が反応媒体に完全に可溶性である先の 請求項のいずれか一の方法。 17. 前記酸塩が、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフラン シウムから選ぶアルカリ金属の塩、又は第四級アンモニウム塩である先の請求項 のいずれか一の方法。 18. 溶媒を、四置換された尿素及び一置換されたラクタムを含むN−置換さ れたアミド、並びに環状又は非環状エーテルから選ぶ先の請求項のいずれか一の 方法。 19. 求電子性機能を含有する前記化合物を、スルフェニル、スルフィニル又 はスルホニルハライドのようなオルガノ硫黄化合物のハロ又はプソイド−ハロ誘 導体;硫黄酸化物、特に二酸化硫黄;チオシアネート;ジスルフィド;及びケト ン、アルデヒド、酸ハライド又は活性化されエステルタイプのカルボニル化合物 から選ぶ先の請求項のいずれか一の方法。 20. 求電子性機能を少なくとも1個含有する前記化合物が、強塩基でストリ ップすることができる水素を含有しない先の請求項のいずれか一の方法。 21. 加えるマイクロ波電力が、1秒当たりかつ反応質量1kg当たり少なく とも1ワットである先の請求項のいずれか一の方法。 22. 加えるマイクロ波電力が、1秒当たりかつフルオロカルボン酸1モル当 たり少なくとも5ワットである先の請求項のいずれか一の方法。 23. 加えるマイクロ波電力が、1秒当たりかつ反応質量1kg当たり100 ワットよりも大きくない先の請求項のいずれか一の方法。 24. マイクロ波への暴露の領域を出る反応媒体の温度を150℃以下に保つ 先の請求項のいずれか一の方法。 25. 求電子性機能を含有する前記化合物が二酸化硫黄である先の請求項のい ずれか一の方法。 26. 工程a)における反応媒体が、二酸化硫黄を含有するガス状相と平衡状 態にある液体である請求項25の方法。 27. また、工程b)において得られたスルフィン酸塩を、工程b)の生成物 を酸化試薬と接触させて置くことによって酸化する工程c)も含む請求項25又 は26の方法。 28. 先の請求項のいずれか一の方法の、有機オキシスルフィド及びフルオロ 誘導体の調製への適用。
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