JP2001507071A - 水性フルオロ化学組成物 - Google Patents

水性フルオロ化学組成物

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JP2001507071A JP52902798A JP52902798A JP2001507071A JP 2001507071 A JP2001507071 A JP 2001507071A JP 52902798 A JP52902798 A JP 52902798A JP 52902798 A JP52902798 A JP 52902798A JP 2001507071 A JP2001507071 A JP 2001507071A
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ジェイ. ハムロック,スティーブン
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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    • C08L39/04Homopolymers or copolymers of monomers containing heterocyclic rings having nitrogen as ring member

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Abstract

(57)【要約】 水性コーティング組成物は、(a)オキサゾリン又はオキサジン部分と反応できる少なくとも1つの陰イオン性部分をもつ水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ;(b)少なくとも1つのオキサゾリン又はオキサジン部分をもつ水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ;及び(c)液体中の表面改質された無機微粒子のコロイド分散体を含むゾル;の水溶液、乳濁液又は分散体を含んで成り、前記成分(a)、(b)及び(c)のうちの少なくとも1つはさらに、少なくとも1つのフルオロ脂肪族部分を含んで成る。該組成物は、低い界面面エネルギー及び高い耐摩耗性をもつ硬質コーティングを形成するのに使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 水性フルオロ化学組成物発明の分野 本発明は、有機及び無機材料を含む水性フッ素含有コーティング組成物に関す る。硬化済み組成物を含むコーティングは低界面エネルギー特性及び耐摩耗性の 両方を示す。発明の背景 重合体界面活性剤及びオキサゾリン重合体架橋剤から作られた水性で架橋可能 なフルオロケミカル低界面エネルギーコーティング系は、米国特許第5,382, 639、5,294,662、5,006,624及び、4,764,564号の中 で記述されている。 本発明は、改良された耐摩耗性をもつ低界面エネルギーの硬質コーティング系 を提供することによって空隙を埋めたものである。該コーティング系は、フッ素 含有架橋性有機重合体界面活性剤及び表面改質されたコロイド無機微粒子を統合 するものである。発明の要約 簡単に言うと、1つの実施形態において本発明は、(a)オキサゾリン又はオ キサジン部分と反応できる少なくとも1つの陰イオン性部分をもつ水溶性又は水 分散性重合体又はオリゴマ;(b)少なくとも1つのオキサゾリン又はオキサジ ン部分をもつ水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ;及び液体中の表面改質さ れた無機微粒子のコロイド分散体を含むゾル;の水溶液、乳濁液又は分散体を含 んで成る水性組成物を提供する。成分(a)、(b)及び(c)の 少なくとも1つは、少なくとも1つのフルオロ脂肪族部分を有し、重合体又はオ リゴマ(a)又は(b)のいずれか(又は両方)はさらに少なくとも1つのシリ ル部分を含有しうる。 本書で使用する「表面改質された」という語は、好ましくは成分(a)及び/ 又は(b)の官能基と反応性を有する重合体か又は非重合体の表面付着した有機 部分をもつ微粒子のことを意味する。ゾル(c)は好ましくは、重合体がグラフ トしたシリカ微粒子の水性分散体を含む。 その他の形態では、本発明は、中に統合されたコロイド表面改良型無機微粒子 をもつ(例えばオキサゾリン又はオキサジン部分とカルボキシ基の反応から誘導 される少なくとも1つのアミドエステル架橋部分を含有する)架橋重合体を含ん で成る、硬化済み組成物を含むコーティング、ならびにこのコーティングを含む コーティングされた物品を提供する。 該コーティング組成物は、基本的にあらゆる種類の(例えばポリ塩化ビニル、 ポリカーボネート、ポリエステル、ナイロン、金属(塗装済又は裸の)、ガラス 、木、石など)の表面を保護するべく低界面エネルギーの硬質被膜を提供するの に使用できる。優れた耐摩耗性特性は、物理的損傷からかかる表面を保護し、低 界面エネルギー特性は、容易に清浄可能で場合によっては落書き防止特性を提供 することになる。コーティングは同様に粘着テープのための低粘着性背面処理と しても使用可能である。 関連する技術に比べた本発明の著しい差異は、コーティング組成物へのコロイ ド状の表面改質された有機微粒子の取込みにある。以前の有機重合体ベースのコ ーティング系は、有機−無機複合組成物へと変態させられてきた。従って仕上っ たコーティングははるかに耐摩耗性が高くなり保護用利用分野においてより耐久 性の高いもの である。予想外にも、コーティング系の落書き防止及び剥離特性は又、数多くの ケースにおいてさらに低い重量百分率のフッ素を含有する組成物の場合でさえ、 高い界面エネルギー、親水性をもつコロイド状で表面改質された無機微粒子の取 込みにもかかわらず劣化しない。 未改質の無機微粒子を含む類似のコーティング組成物と比べて、本発明のコー ティング組成物は、改善された分散安定性を示し、乾燥の後、一般に(水接触角 及び以下に規定するペンテストにより測定した場合)、より優れた界面エネルギ ー特性と一体になったより高い耐摩耗性を示すコーティングを提供する。発明の詳細な説明 本書で使用している「陰イオンの(anionic)」という語は、水性媒質内で陰イ オンを形成する能力をもつことを意味する。本書で使用する「共重合体」又は「 重合体」には、重合体及びオリゴマが含まれる。 本発明で有用な陰イオン性部分含有重合体は好ましくは重合体鎖1つあたり平 均2つ以上の反応性イオン部分を有する。好ましくは、陰イオン性部分含有重合 体は重合体鎖1つあたり平均1つ以上のフルオロ脂肪族部分を有する。かかる重 合体としては、例えば前出の米国特許5,382,639、5,294,662号、 5,006,624号及び4,764,564号に記述されているものがある。 有用な陰イオン性部分には、カルボキシレート及びメルカプチド塩を得るため に塩基と反応させることのできるカルボキシ及びメルカプタン部分が含まれる。 より低いpH値では、これらの部分は基本的に非イオン性となる。特に好ましい 陰イオン性部分は、カルボキシレートである。カルボキシレート陰イオン重合体 は、本発明の 水性組成物中でそのアンモニウム塩として利用することができる。 本発明において有用な陰イオン性部分含有重合体、重合体成分又は界面活性剤 は、例えば、単数又は複数のエチレン不飽和コモノマ(例えばアクリルエステル 、ビニルエーテル、又はスチレン単量体)と単数又は複数のエチレン不飽和カル ボキシ含有単量体(例えばアクリル酸、メタクリル酸及びアクリル酸2−カルボ キシエチルといったそれらのエステル)の付加重合により調整され得る。さらに 、コモノマをフッ素で置換することも可能である。カルボキシ含有単量体は好ま しくはアクリル酸又はアクリル酸2−カルボキシエチルである。好ましくは、陰 イオン含有重合体はさらに、パーフルオロアルキル置換型アクリレートエステル 例えばCH2=CHCOOCH2CH2N(Et)SO2817又はフルオロアル キルビニルエーテル例えばCH2=CHOCH2715を含有し、これらは付加 重合によって陰イオン性部分含有重合体内に取り込むことができる。 本発明において有用なオキサジン又はオキサゾリン重合体又はオリゴマは、オ キサジン又はオキサゾリン含有エチレン不飽和単量体例えば2−イソプロペニル −2−オキサゾリン(IPO)及び下記の構造式により表わされるものの付加重 合により調製できる: 尚この式中、R1は1,2−エチレン不飽和といった付加重合の能力をもつ不 飽和有機ラジカルである。好ましくは、R1は、イ ソプロペニル基である。各々のR2は、独立して水素、ハロゲン又は置換された 有機ラジカルであり、好ましくはR2は水素である。任意には、アクリル酸エス テル例えばCH2=CHCO2CH2CH2N(Et)SO2817といったような 脂肪族又はフルオロ脂肪族基含有エチレン不飽和単量体、ビニルエーテル又はス チレン単量体をオキサジン又はオキサゾリン含有エチレン不飽和単量体と共重合 させることもできる。 本発明において有用なオキサゾリン又はオキサジン含有重合体は好ましくは、 重合体鎖1つあたり平均2個以上のオキサゾリン又はオキサジン部分を有する。 好まれる場合、保存安定性又は一部分配合物が必要とされないことを条件として 、オキサゾリン又はオキサジン含有重合体の代りにアジリジン基含有オリゴマを 利用することが可能である。 脂肪族基含有単量体の脂肪族部分が存在する場合、これは、好ましくは飽和し た一価の脂肪族又は脂環式部分でありうる。これは、線状、枝分れ、環状又はそ れらの組合せであってよい。これは、酸素、2価又は6価の硫黄又は窒素といっ た、炭素原子のみに結合したカテナリすなわち鎖内ヘテロ原子を含んでいてよい 。脂肪族分子は1〜約20個、好ましくは1〜約10個の炭素原子を有する。 フルオロ脂肪族基含有重合体のフルオロ脂肪族部分が存在する場合、これはフ ッ素化された、安定した、不活性の、好ましくは飽和した、非極性の1価の脂肪 族又は脂環式部分であってよい。これは、直鎖、枝分れ鎖、環状又はその組合せ のいずれであってもよい。これは、酸素、2価又は6価の硫黄、或いは窒素とい ったような、炭素原子のみに結合するカテナリヘテロ原子を含有することができ る。完全にフッ素化された部分が好ましいが、水素又は塩素原子が置換基として 存在していてもよい。ただしこの場合2個の炭素原子に対 してそれらのうちの1方のものが1原子未満で存在することを条件とする。この 部分は少なくとも約3個、好ましくは約3個〜約20個、最も好ましくは約4〜 10個の炭素原子を有する。部分の末端部は、好ましくは例えばCF3CF2CF2 −,(CF3)2CF−,F5SCF2−又はそれに類するものといった少なくとも 7つのフッ素原子を含有する過フッ素化部分である。 本発明において有利である重合体すなわち少なくとも1つの陰イオン性部分を もつもの(界面活性剤成分)又は少なくとも1つのオキサゾリン又はオキサジン 部分をもつもの(架橋成分)は任意には、少なくとも1つのシリル部分を含有す ることができる。シリル部分は、X−R−Si(OR')3-a(R”)aという式で表 わすことのできる化合物により1方の又は両方の重合体上に形成され得る。なお 式中、Xは不飽和アクリレート又はメタクリレートラジカル又はメルカプト基と いった、ラジカル重合に対する反応性をもつ基であり;Rは1〜約10個の炭素 原子のアルキレンであり;R’は1〜約3個の炭素原子のアルキル又は水素であ り;R”は、1〜約4個の炭素原子をもつ低級アルキル基及びフェニルから成る グループの中から選ばれ;aは0〜2の整数である(好ましくは0)。 シリル部分は、例えばアクリル酸又はメタクリル酸トリアルコキシシリルアル キルを用いて重合体鎖の中に取込むこともできるし又は例えばトリアルコキシシ リルアルキルメルカプタン好ましくはメルカプトプロピルトリメトキシシラン( MPTS)を用いて連鎖移動剤を介して重合体鎖の末端に取込むこともできる。 好ましくはシリル部分は、界面活性剤成分、陰イオン性部分含有重合体に付着さ せられる。 重合可能な紫外線(UV)吸収剤例えばNORBLOCTM7966(Noramco Inc.から入手可能な((2−(2’−)ヒドロキシ −5−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール)と いったようなその他の官能基を任意に界面活性剤又は架橋重合体成分の中に取込 むことも可能である。 本発明の組成物内で使用するのに適した無機微粒子は、サイズ的にコロイド状 である(例えば約2ナノメートル(2ミリミクロン)〜約200ナノメートルの 範囲内の平均粒径をもつ)。コロイドシリカが一般に最も好ましいが、その他の コロイド金属酸化物、例えばコロイドチタニア、コロイドアルミナ、コロイドジ ルコニア、コロイドバナジア、コロイドクロミア、コロイド酸化鉄、コロイド酸 化アンチモン、コロイド酸化錫及びそれらの混合物(相互の及び/又はコロイド シリカとの)も同様に利用可能である。コロイド微粒子は基本的にシリカといっ た単一酸化物を含んでいてもよいし或いはもう1つのタイプの酸化物が上に被着 された1つのタイプの酸化物のコア(又は金属酸化物以外の材料のコア)を含ん でいてもよい。 一般に、微粒子のサイズ(平均粒径)は約2〜約200ナノメートル、好まし くは約5〜約100、より好ましくは約20〜約75ナノメートルの範囲であっ てよい。約75ナノメートル以上の微粒子の使用は、より小さな粒子を使用して 一般に得られる透明なコーティングとは対照的に、半透明又さらには不透明の最 終的架橋コーティングを提供する可能性がある。 同様に、微粒子の凝集は、沈降、ゲル化又はゾル粘度の劇的な増加を結果とし てもたらし支持体への付着性及び光学的明澄度の両方を低減させる可能性がある ため、コロイド微粒子は、比較的サイズが均等で(実質的に単分散体のサイズ分 布又は2つ以上の実質的に単分散体の分布を配合することで得られる多重モード 分布をもつ)しかも実質的に凝集しない(実質的に離散的である)ことも好まれ る。かくして、本発明の組成物を調製する上で使用するための特に 望ましいクラスの微粒子としては、無機微粒子のゾル(例えば液体媒質中の無機 微粒子のコロイド分散体)特にアモルファスシリカのゾルが含まれる。かかるゾ ルは、ヒドロゾル(水が液体媒質として役立つ)、オルガノゾル(有機液体が用 いられる)及び混合ゾル(液体媒質が水と有機液体の両方を含む)を含めたさま ざまな形態でさまざまな技術により調製可能である。例えば、米国特許第280 /185号(Iler)及び4522958号(Das et al.)中ならびにThe chemist ry of Silica ,John Wiley & Sons,New York(1979)中にR.K.Ilerによって 示されている技術及び形態の記述を参照のこと。 その界面化学、低コスト及び環境面の問題のため、シリカヒドロゾルが一般に 本発明の組成物を調製する上で使用するために最も好ましい。かかるヒドロゾル は、例えばメリーランド州アッシュランドのNyacol Products Inc,イリノイ州 オークブルックのNalco Chemical company;及びデラウェア州ウィルミントンの E.I.du Pont de Nemours and Companyから酸性及び塩基性の両方の形態でかつ さまざまな粒度及び濃度で入手可能である。一般に、約2〜約50重量パーセン トの水中シリカ濃度が有用である。望ましい場合には、シリカヒドロゾルを例え ば、(結果として得られる溶液のナトリウム含有量が酸化ナトリウムを基準にし て約1重量パーセント未満となるように)約8又は9のpHになるまで酸でケイ 酸アルカリ金属の水溶液を部分的に中和することによって、調製することができ る。例えば電気透析、ケイ酸ナトリウムのイオン交換及び元素ケイ素の溶解とい ったようなシリカヒドロゾルのその他の調製方法が前出の文献中でIlerにより記 述されている。 本発明の組成物の中で使用するのに適した表面改質された微粒子のゾルには、 重合体がグラフトした微粒子のゾルが含まれる。(こ こで使用する「重合体がグラフトした微粒子」というのは、(表面付着型カップ リング剤を通して)微粒子に共有結合された線状又は枝分れ重合体鎖をもつ微粒 子のことである。一般にこのようなゾルがまず調製され、次に組成物のその他の 成分(a)及び(b)と組合せられる。かかるゾルは、成分(a)及び/又は成 分(b)の存在下でも又は成分(a)及び/又は成分(b)を調製するのに使用 される単量体出発材料の存在下でも調製できる。後者の手順は、結果として、微 粒子に対する成分(a)及び/又は成分(b)の表面付着(例えばグラフト)を もたらし、かくして1成分又は2成分組成物(すなわち3つの成分のうちの1つ 以上のものとして同じ材料が用いられる前述の3成分組成物)を提供する可能性 がある。結果として得られるゾルは、望まれる場合、追加量の成分(a)及び/ 又は成分(b)と混合可能である。 ゾルの調製には一般に、無機微粒子の表面の少なくとも一部分が、カップリン グ剤との化学的反応(又は強い物理的相互作用)により改質されることが必要で ある。適切なカップリング剤は、微粒子の表面上の化学基と反応する(又は強く 相互作用する)能力をもつだけでなく、遊離ラジカル重合中グラフト用部位とし て機能しうる例えば−CH2SH,−CH2NH2,CH2OC(O)CH=CH2 などの少なくとも1つの官能基(例えば連鎖移動基又は遊離ラジカル重合可能な エチレン不飽和基)をも含んでいる。 例えば、粒子の表面上のシラノール基が加水分解されたシラン基と化学的に結 合して共有ケイ素−酸素−ケイ素結合を生成するような条件下で、シリカ微粒子 を加水分解可能な連鎖移動基含有オルガノシランで処理することができる。シリ カ(又はその他の金属酸化物)粒子の表面は同様に、化学的結合(共有又はイオ ン結合)又は強い物理的結合によって粒子の表面に付着する能力をもち、遊離ラ ジカル重合のための連鎖移動部位として機能しうる例えば−CH2SH,−CH2 NH2などの少なくとも1つの官能基を含む、加水分解可能な連鎖移動基含有オ ルガノチタネートといったその他の化学的化合物で処理することもできる。 加水分解可能な連鎖移動基含有オルガノシランでの処理が一般的に好まれる。 かかる化合物の好ましいクラスは: Y−R−Si(R1a(X)3-a (I) という一般構造式により表わすことができる(その部分加水分解物及び縮合物と 同様)。なお式中、Yは連鎖移動基(好ましくは、メルカプト、アミノ含有、酸 素含有及びハロゲン含有基から成るグループの中から選ばれた部分;より好まし くはメルカプト)であり;Rは、1〜約12個の炭素原子をもつアルキレン基及 び約6〜約12個の炭素原子をもつアリレン基から成るグループの中から選ばれ た2価の基であり;Xは、加水分解可能な基(好ましくは、ハロゲン、1〜約1 2個の炭素原子をもち任意には1〜約11個のエーテル酸素原子を含有するアル コキシ基、アシルオキシ、アミノ及びアルキルアミノから成るグループの中から 選択された基)であり;R1は、1〜約4個の炭素原子をもつ低級アルキル基及 びフェニルから成るグループの中から選ばれ;aは0〜2の整数(好ましくは0 )である。 好ましい加水分解可能な連鎖移動基含有オルガノシランとしては、 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 4−メルカプトブチルトリエトキシシラン、 4−メルカプトブチルジメトキシメチルシラン、 6−メルカプトヘキシルトリメトキシシラン、 4−メルカプトシクロヘキシルトリメトキシシラン、 3−アミノプロピルトリメトキシシラン、 4−アミノブチルトリエトキシシラン、 4−アミノブチルジメトキシメチルシラン、 6−アミノヘキシルトリメトキシシラン、 4−アミノシクロヘキシルトリメトキシシラン、 3−クロロプロピルトリメトキシシラン、 4−クロロブチルトリエトキシシラン、 4−クロロブチルジメトキシメチルシラン、 6−クロロヘキシルトリメトキシシラン、 4−クロロシクロヘキシルトリメトキシシラン,N,N−ジメチルアミノプロピ ルトリメトキシシラン、 グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びその混合物が含まれる。 重合体がグラフトした微粒子のゾルを調製するにあたっては、ヒドロゾル(例 えばシリカヒドロゾル)、混合ゾル(例えば、液体媒質がメタノール、エタノー ル、アセトン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、1−メチル−2−ピ ロリドン、イソプロパノ=ル、プロポキシエタノールなどといった少なくとも1 つの好ましくは水溶性の有機溶剤の水溶液を含んでいる混合シリカゾル)又はオ ルガノゾル(例えば、有機液体媒質がベンゼン、トルエン、プロポキシエタノー ル、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルホルムアミド、イソプロパノール 、エチレングリコールなどを含んでいるシリカオルガノゾル)を一般にまず最初 にカップリング剤と組合わせ、結果として得られた組合せを反応させることがで きる。反応を容易にするため熱(及び撹拌)を適用することができる。当業者で あれば、まずはカップリング剤とそしてその後単量体との反応の間のゾルの安定 性を高めるため(そして粘度を最小限にするため)、ゾルの濃度及び/又はpH を調製する必要がでてくる可能性がある ことがわかるだろう。カップリング剤は一般に、(単量体及び開始剤の組合せ時 点で)有効なグラフト重合を可能にするのに充分なほどに微粒子の表面の少なく とも一部分が改質されるような量で使用することができる。 好ましくは、カップリング剤の量は、微粒子表面積1平方メートルあたり約1 ×10-4〜約7×10-3、好ましくは約2×10-4〜約3×10-3さらにより好 ましくは約3×10-4〜約2×10-3ミリモルのカップリング剤となるように選 択される。結果として得られる混合物は、微粒子の表面上の化学基とカップリン グ剤の反応(又はその他の相互作用)を可能にするべく例えば約20℃〜約10 0℃、好ましくは約50℃〜約100℃の温度で(例えば約1〜約24時間)撹 拌され維持することができる。こうして、表面付着型又は表面結合型の有機基を もつ無機微粒子のコロイド分散体が得られる。 次に、結果として得られた表面改質された微粒子のコロイド分散体に対し、単 数又は複数の遊離ラジカル重合可能なエチレンモノ不飽和単量体を添加すること ができる。(任意には、望まれる場合、一定の架橋度を提供するべく単数又は複 数の遊離ラジカル重合可能なエチレンポリ不飽和単量体を少量添加することもで きる。単量体は一般に、利用されるカップリング剤のモル当量よりも大きい量で 添加されなくてはならない。例えば、SiO21グラムにつき約0.001〜約0 .10モルの単量体を利用することができる。(水性媒質内での非水溶性単量体 のグラフト重合を可能にするべく界面活性剤を内含しうる)結果として得られた 混合物から酵素をパージし、熱又は放射線による活性化の可能な有効量の遊離ラ ジカル開始剤を添加し、次に(例えば約20℃〜約130℃といった遊離ラジカ ル供給源を分解させるのに充分な温度まで)混合物を加熱するか、 又は照射を行なって単量体の重合を実施することが可能である。 重合体がグラフトした微粒子を調製する上で使用するための適切な単量体は、 遊離ラジカル重合可能なエチレン不飽和単量体(又は単量体混合物)である。有 用な単量体としては、例えば、エチレン不飽和酸及び無水物、エチレン不飽和の 置換及び未置換エステル、アミド及びニトリル;ビニル単量体、ビニリデン単量 体;その他のオレフィン単量体例えばスチレン、エチレン、テトラフルオロエチ レン及びヘキサフルオロプロペン;フルオロケミカル含有アクリレート及びメタ クリレート;及び複素環式単量体がある。 代表的な単量体としては例えば、アクリル酸カルボキシエチル;アクリル酸; メタクリル酸;イタコン酸;シトラコン酸;アコニット酸;マレイン酸;無水マ レイン酸、フマル酸;クロトン酸;桂皮酸;オレイン酸:ビニルスルホン酸;ビ ニルリン酸;アルキル、シクロアルキル及びフルオロアルキル基が1〜約18個 の炭素原子をもつ、前述の酸のアルキル、シクロアルキル及びフルオロアルキル 含有エステル(例えばアクリル酸及びメタクリル酸エチル、ブチル、2−エチル ヘキシル、オクタデシル、2−スルフォエチル、3−スルフォプロピル、アセト キシエチル、シアノエチル、ヒドロヘキシル、及びヒドロキシプロピル);前述 の酸のアミド(例えば、アクルリアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリ ルアミド及び1,1−ジメチルスルフォエチルアクリルアミド);アクリレート 又はメタクリレートで末端キャッピングされたポリエチレングリコール;アクリ ロニトリル;メタクリロニトリル;スチレン;α−メチルスチレン;p−ヒドロ キシスチレン;クロロスチレン;スルフォスチレン;N,N−ジメチル−N−メ タクリルオキシメチル−N−(3−スルフォプロピル)アンモニウムベタイン; N−ビニルピロリドン;酢酸ビニル;塩化ビニル;フッ化ビニル:ビニルエーテ ル; ビニルスルフィド;ビニルトルエン;ブタジエン:イソプレン;クロロプレン; エチレン;イソブチレン;塩化ビニリデン;フッ化ビニリデン;テトラフルオロ エチレン;ヘキサフルオロプロペン;硫酸化ヒマシ油;硫酸化マッコウ鯨油;硫 酸化大豆油;スルホン化脱水ヒマシ油;及びそれらの混合物が含まれる。特に有 用な単量体としては、例えば1〜約18個の炭素原子をもつアクリル酸カルボキ シエチル、イソプロピルオキサゾリン、アクリル酸アルキル、及びメタクリレー ト、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フルオロケミカル含有アクリレー ト及びメタクリレート及びそれらの混合物がある。液体媒質内で可溶性をもたな い単量体は、可溶化有機液体及び/又は界面活性剤を単量体の溶解又は乳化を提 供するのに充分な量で添加することによって可溶化できる。 有利な遊離ラジカル開始剤としては、無機又は有機過酸化物、ヒドロペルオキ シド、過硫酸塩、アゾ化合物、レドックス系(例えばK228及びNa225 の混合物)及び「Chemistry & Technology of UV & EB Formulation for Coatin gs,Inks & Paints」第3巻、p276〜298,SITA Technology Ltd.London (1991)の中でK.K.Dietlikerにより記述されているもののような遊離ラジカ ル光重合開始剤がある。代表的な例としては、過酸化水素、過硫酸カリウム、t −ブチルヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過安息香酸t−ブチル、クメ ンヒドロペルオキシド及びアゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)が含ま れる。当業者であれば、開始剤の選択が、例えば溶剤の選択といった特別な反応 条件によって左右されるものであることがわかるだろう。 エチレンモノ不飽和単量体の重合は、重合体がグラフトした微粒子を提供する 。微粒子は、表面付着型カップリング剤に共有結合された線状又は枝分れ重合体 鎖を有する。望まれる場合、2つ以上の 逐次的グラフト重合反応を実施することができる。当業者であれば、結果として 得られるコーティングの分散安定性及び最終的特性を最適化するように単量体( 単数又は複数)を選択することができるということがわかるであろう。 同様に、本発明の組成物を調製する上で有用であるのは、上述の重合体がグラ フトした微粒子とは異なり、単数又は複数の非重合休カップリング剤のみでの処 理によって表面改質された微粒子のゾルである。かかる無機微粒子は、例えば微 粒子の表面上のシラノール基とのカップリング剤の反応から誘導された表面付着 型又は表面結合型有機部分を有する。一般に、このようなゾルがまず第1に調製 され、次に、組成物のその他の成分(a)及び(b)と組合わされる。しかし、 かかるゾルは、成分(a)及び/又は(b)の存在下で表面改質を実施すること によっても調製されうる。非重合体カップリング剤が表面改質のために使用され るとき、このカップリング剤は、微粒子の表面上の化学基と化学的に反応する( 又は強く物理的に相互作用する)能力だけでなく、好ましくは成分(a)及び/ 又は成分(b)と化学反応する能力も有するように選択される。かくして好まし いカップリング剤は、成分(a)及び/又は成分(b)上のカルボキシ、メルカ プト、オキサゾリニル又はオキサジニル基と反応できる例えばメルカプト、アミ ノ、エポキシ、カルボキシ又はオキザゾリニルといった少なくとも1つの官能基 を含む。有用なカップリング剤の例としては、3−メルカプトプロピルトリメト キシシラン、 3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 3−アミノプロピルトリエトキシシラン、 N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン三酢酸、及びそれらのア ンモニウム塩、 (2−トリメトキシシリルエチル)チオ酢酸、及びそのアンモニウム塩、 2−(2−オキサゾリニル)エチルトリメトキシシラン、及び6−(2−オキサ ゾリニル)−4−チアヘプチルトリメトキシシラン、 が含まれるが、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン及び6−(2−オキ ソゾリニル)−4−チアヘプチルトリメトキシシランが好ましい。 界面活性剤重合体成分、架橋重合体成分及び表面改質された微粒子は、機械的 撹拌、超音波撹拌、かきまぜなどといった従来のいずれかの手段を用いた直接的 混合により、あらゆる組合せ順序及び方法で組合せることができる。例えば、ゾ ルを、組合わされた重合体配合物すなわち界面活性剤重合体成分と架橋重合体成 分の混合物に対し添加してもよいし、或いは、配合物の前に、界面活性剤重合体 成分又は架橋重合体成分のいずれかに対し添加することもできる。好ましくは、 架橋成分及び/又は界面活性剤成分は、単数又は複数の成分の沈降を回避するた め8以上の値に混合物のpHを維持しながら、ゾルに添加される。 ゾルは、望ましい界面エネルギー特性を維持しながら、特定の利用分野のため に望まれる耐摩耗性レベルを付与するのに充分な量で添加することができる。一 般に、コーティング配合物は、約1〜約70、好ましくは約5〜約40重量パー セントの無機酸化物を含有する。 本発明のコーティング組成物は、充てん材といった付加的成分を含有しうる。 かくして例えば塗料などのようにコーティングの透明性が必要条件ではない場合 、組成物は、染料;酸化錫、二酸化チタン、アルミナ又はアルミナコーティング されたシリカといったよう な無機非コロイド充てん材;非コロイドシリカ(例えばヒュームドシリカ);カ ーボンブラック;及び/又は有機充てん材を含有することができる。 コーティング組成物は、例えば約20〜約125℃の高い室温で硬化され得る 。例えば50℃〜125℃といった高い温度を使用すると、結果として硬化はよ り速くなりコーティング硬度はより高くなり、一般にこれが好まれる。 硬化済みコーティングは、微粒子のサイズ及び充てん材などの付加的成分が取 込まれたか否かに応じて、透明、半透明又は不透明である。硬化済みコーティン グは、溶剤及び水に対する耐性をもち、その非常に低い界面エネルギー(10〜 15ダイン/cm)特性を犠牲にすることなく優れた耐摩耗性をもつ。 本発明のコーティング組成物は、耐摩耗性、溶剤耐性及び耐触性を付与するた めならびに表面に剥離特性を付与するため、さまざまな支持体に対し適用できる 。一般に、本発明に従ってコーティングすることのできる支持体のタイプとして は、プラスチック、ガラス、金属、木材、紙及びセラミクスといった剛性及び可 とう性の支持体が含まれる。例えばプラスチックといったような軟質支持体には 、本発明を実施することにより、耐摩耗性及び耐擦傷性を与えることができる。 代表例としては、眼鏡、サングラス、光学計器、照明器、時計用文字盤ガラスな どで用いられるレンズ;プラスチック製窓;看板及び壁紙やビニルフローリング といった装飾用表面がある。金属表面は、本発明を実施することにより耐触性が 付与され、かくして、装飾用金属片及び鏡のみがき剤の光沢を維持することがで きる。さらに、コーティング組成物は、染料や顔料を付加することによって着色 でき、塗料として表面に塗布することもできる。 さらに、コーティング組成物は、航空機上の保護コーティング(翼 の氷結防止において)として、自動車ワックスとして、自動の上塗り塗装として 、及び自動車の遷移コーティングとして利用でき、カーペット、コンクリート、 釣り糸、フォーマイカ、医療用表面、サイディング、流し、シャワー、テキスタ イル、ビニルフローリング及び壁紙上に利用でき、又食品剥離剤、離型剤、接着 剤剥離剤などにも使用できる。 本発明のコーティング組成物は、従来のあらゆる技術を用いて支持体に塗布で きる。例えば、組成物を支持体上に刷毛で塗るか又はスプレーする(例えばエア ゾルとして)こともできるし又は、コーティング組成物中に支持体を浸漬させて も又スピンコーティングさせることもできる。平坦な支持体をコーティングする 場合、均等なコーティングを確保するため支持体にナイフ又はバーコーティング することが好まれる。 本発明のコーティング組成物は、望ましいあらゆる厚みで支持体に塗布するこ とができる。数ミクロンといった薄いコーティングが、すぐれた耐摩耗性及び低 界面エネルギを提供することがわかっている。しかしながら、単一のより厚いコ ーティングを塗布するか又は連続したコーティング層を支持体に塗布することに より、さらに厚みのあるコーティング(例えば最高約20ミクロン以上)を得る ことができる。後者は、支持体に対しコーティング組成物の層を塗布し次に 大規模な硬化無く乾燥させる、例えばコーティング済み支持体を約75℃で約1 分間加熱することによって、行なうことができる。次に、乾燥したものの硬化は していないコーティングに対してコーティングの連続層を塗布することができる 。この手順は、望ましい厚みが得られるまで繰返すことができる。 本発明の目的及び利点について以下の例によりさらに説明するが、 これらの例に列挙されている特定の材料及びその量ならびにその他の条件及び詳 細は、本発明を不当に制限するものとしてみなされるべきではない。これらの例 中、全ての温度は、摂氏温度で表わされ、全ての部分数及び百分率は、相反する 指示のないかぎり重量で表わされている。 以下の例及び比較例(対照)においては、例えば、界面活性剤成分重合体及び 架橋成分重合体といった先駆物質重合体は、基本的に前出の米国特許5,382 ,639号、5,294,622号、5,006,624号及び4,764,5 64号に記述されている通りに調製された。コーティング組成物を調製し、ポリ エチレンテレフタートフィルム支持体に塗布し、硬化させ、低界面エネルギー特 性及び耐摩耗性性能について評価した。利用した試験方法について以下で記述す る。 米国特許5294662号で記述された「ペンテスト」を使用した。この試験 には、Sanford Companyから入手可能な黒色SharpieTM先細不変色マーカーを用い てコーティング済みフィルム上に細い線を描くことが関与していた。0〜3の数 値が、結果として得られた線の見かけに応じて割当てられた。これらの値は以下 のように定義づけされた;すなわち、3:全く濡れない、インクはデウェットし て不連続線を形成する(優良);2:インクは部分的にデウェットして非常に細 い連続線を形成する;1:幾分かのデウェットする;0:未処理表面と同じく、 完全に濡れる(最不良)。方法を例示すると、ポリテトラフルオロエチレン表面 上に書かれた1本の線はわずかにデウェットし、1という値が割当てられる。 コーティングの耐摩耗性は、500gの荷重を伴うTeledyne Tabor Abrasor及 び一対のCS−10F Calibraser上でASTMD −1044−90を用いてフィルム試料の結果として得られた曇り度%を測定す ることによって決定した。結果として得られた曇り度%が低ければ低いほど、コ ーティングの耐摩耗性は高くなる。 結果として得られたコーティングを同様に、基本的にAdvance in chemistry, シリーズ4,米国化学協会、Washington,D.C.(1964)の「接触角、湿潤度及び 摩耗」の中でZisman,W.Aが記述した方法により、水接触角について試験した。 ESCA試験には、Fison F InspectorTMESCA分析装置を使用しコーティン グ済み試料の1/4インチ×1/4インチの部分を用いて表面フッ素含有量について試 料を評価することが含まれていた。試料0電子ボルトから1100電子ボルトま で走査し、結果を4回の走査について平均した。 比較例1 機械式撹拌器、冷却用凝縮器、及び温度制御装置を備えた5L入りの3つ口フ ラスコに、2−(N−エチルパーフルオロオクタンスルフォンアミド)エチルア クリレート(3M CompanyからFX−13TMアクリレートとして入手可能なもの 、600g)、2−カルボキシエチルアクリレート(400g)、アゾビス−イ ソブチリルニトリル(AIBN,6.0g)、N−メチルピロリジノン(400 g)及びイソプロパノール(600g)を加えた。溶液を窒素で約3分間パージ し、重合を開放させるべく加熱した。反応が発熱反応となるにつれて、温度制御 を70℃に調整し、この温度で約2.5時間加熱し続けた。冷却用凝縮器を蒸留 凝縮器と交換し、反応混合物からイソプロパノールを蒸留した。結果として得た 重合体を、溶液が塩基性となるまでアンモニア水と水を添加することによって中 和した。 上述のアクリレート共重合体溶液30g(固体8.1g,カルボ キシル基22.5mmol)に対して、イソプロペニルオキサゾリン/アクリル酸エ チル/メタクリル酸メチルの3元共重合体の水溶液(85/5/10,3.2gの 固体、24.8mmolのオキサゾリン基、Nippon Shokubai Co.,Ltd.からCX−W S−300TM架橋剤として入手可能なもの)を加え、その後、2.5gのN−メ チルピロリドンを加えた。結果として得られた溶液のpHを、アンモニア水の添 加により7.5〜8に調整した。この配合物を以下「WXF配合物(水により運 ばれる架橋性フルオロケミカルコーティング系)と呼ぶ。 このWXF配合物を約1〜2日間室温で寝かせ、その後、約10〜12ミクロ ンのコーティング厚みまで#30のMayerロッドを用いて下塗済みのポリエチレ ンテレフタレートフィルム上にこれをコーティングした。結果として得られたコ ーティングを次にオーブン内で30分間120℃で加熱した。仕上ったフィルム は透明で、溶剤及び水に対する耐性を有していた。 この組成物のフッ素百分率を、単量体の既知のフッ素含有量から22%として 計算した。結果として得たフィルムを、記述したペンテストを用いて評価した。 表1にその結果を示す。 例1 コロイドシリカ水溶液(LodoxTMAS−40ヒドロゾル、100gの固体)を 脱イオン水で希釈し合計800gを得た。濃縮アンモニア水(3.0g)と3− メルカプトプロピルトリメトキシシラン(1.60g,8.2mmol)を分散体に添 加し、その後80℃で10時間加熱して、半透明で無色のメルカプタン機能化シ リカ(「MPTS−f−SiO2」)懸濁液を得た。この懸濁液に対してさらに 、N−メチルピロリジノン(108g)とCX−WS−300TM架橋剤(固体1 4.4g)を加えた。 結果として得た組合せの一部分(固体1.1g,SiO2 0.95g)を「W XF配合物」(基本的に比較例1と同様に調製した固体1.9g)と混合し、最 終的コーティング配合物(固体14.3重量%、固体で32重量%のSiO2)を 得た。次にこの配合物を、基本的に比較例1で記述した通りにコーティングし、 硬化し、評価した。試験の結果は表1に示されている。 例2 例1の第1段落で記述したCX−WS−300TM架橋剤含有MPTS−f−S iO2懸濁液(1.1gの有機固体、0.95gのSiO2)に対して「WXF配合 物」(固体4.1g)を撹拌しながら添加し、最終的コーティング配合物(固体 15.5重量%、固体で18.4重量%のSiO2)を得た。次にこの配合物を、 基本的に比較例1に記述されている通りに評価した。試験の結果は、表1に示さ れている。 例3 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(19.6g,0.1mol),2− イソプロペニルオキサゾリン(11.1g.0.1mol)及び20滴のトリエチ ルアミンの混合物を窒素雰囲気下において一晩80℃で加熱した。結果として得 られた混合物の3.2gの試料をKugelrohr器具を用いて真空分別(150℃、0 .06トール)し、−C34NOがオキサゾリニル基を表わすものとして(CH3 O)3SiCH2CH2CH2SCH2C(Me)C34NOという構造式をもつシラ ンカップリング剤(6−(2−オキサゾリニル)−4−チアヘプチルトリメトキ シシラン)の無色透明の蒸留物2.43gを得た。 100グラムのNalcoTMTX−8800シリカゾル(イソプロパノール中 30重量%のシリカ)、100gの脱イオン水及び 3滴の濃縮水酸化アンモニウム溶液(28−30重量パーセント)を混合し、7 .8のpHで撹拌した。結果とし得られた混合物80gに対して、1.76gの上 述のシランカップリング剤を添加し、次に混合物を振とうさせてカップリング剤 を溶解させた。(これはシリカ1グラムにつき0.47mmolのカップリング剤に 対応する)。 混合物(固体1.6g、SiO21.5g、オキサゾリン基0.75mmol)に対し て、FX−13TM/アクリル酸カルボキシエチル(CEA)共重合体水溶液(基 本的に比較例1と同様に調製されたもの、固体0.245g、中和されたカルボ キシル基0.68mmol)を添加し、それに続いてN−メチルピロリジノン(1.0 g)を添加した。その後結果として得られた組合せを「WXF配合物」(固体4 .1g)と混合して、固体で25重量%のSiO2を伴う最終的コーティング配合 物を得た。次に、基本的に比較例1に記述されている通りに、配合物をコーティ ングし、評価した。試験の結果を表1に示す。 比較例2 機械式撹拌器、冷却用凝縮器、及び温度制御装置を備えた5L入りの3つ口フ ラスコに、2−(N−エチルパーフルオロオクタンスルフォンアミド)エチルア クリレート(720g、1.15mmol)、アクリル酸(300g、4.2mol)、3 −(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート(50g、0.23mol)、3− メチルカプトプロピオン酸(30g、0.28mol)、アゾビス−イソブチリルニト リル(AIBN、6.0g)、N−メチルピロリジノン(400g)及びイソプ ロパノール(600g)を加えた。結果として得られた溶液を窒素で約3分間パ ージし、重合を開放させるべく加熱した。結果としての反応が発熱反応となるに つれて、温度制御を75℃に調整し、この温度で約4時間加熱し続けた。冷却用 凝縮器を 蒸留用ヘッドと交換し、反応混合物からイソプロパノールを蒸留した。結果とし て得た重合体を、溶液が塩基性となるまでアンモニア水と水を添加することによ って中和した。 結果として得たアクリレート共重合体溶液に対して、イソプロペニルオキサゾ リン/アクリル酸エチル/メタクリル酸メチルの3元共重合体の水溶液(85/ 10/15,58/gの固体、4.45molのオキサゾリン基、Nippon Shokubai Co .Ltd.からCX−WS−300TM架橋剤として入手可能なもの)を撹拌しなが ら加えた。結果として得られた溶液のpHを、アンモニア水の添加により7.5 〜8に調整した。この配合物を以下「WXF/AA配合物と呼ぶ。 次に、この配合物をコーティングし、室温で一週間保管し、基本的に比較例1で 記述されている通りに評価した。試験の結果は、表1に示されている。 比較例3 基本的に米国特許第5294662号記述されている方法に従って調製された 、2−(N−エチルペルフルオロオクタンスルフォンアミド)エチルアクリレー ト(FX−13TMアクリレート)及び2−イソプロペニル−2−オキサゾリン( 「IPO」)共重合体(重量比20/80、固体1.9g、オサゾリン基13.7m mol)の水溶液を、FX−13TMアクリレート/CEA共重合体の水溶液(重量比 60/40、基本的に比較例1の通りに調製されたもの、固体4.1g、カルボン 酸基11.3mmol)と混合し、これに2.9gのN−メチルビロリジノン及び26 .3gの水を添加した。結果として得た溶液(固体10重量%)は透明であった 。 コロイドシリカ(LudoxTMAS−40ヒドロゾル、固体1.0g)に対して、撹 拌しながら上述の溶液(固体3.0g)を徐々に添加して、半透明のシリカ含有 配合物(固体12.3重量%、固体で2 5重量%のSiO2)を生成した。次にこの配合物を、基本的に比較例1に記述 した通りに、コーティングし、硬化し評価した。試験の結果は表1に示されてい る。 比較例4 コロイドシリカ(固体40g、DuPontから入手可能なLodoxTMAS−40ヒド ロゾル、平均粒径22nm)に、濃縮アンモニア水(約5.0g)、水(80g )、N−メチルピロリジノン(26g)、比較例1に記述されたCX−WS−3 00TM架橋剤(固体5.2g)を撹拌しながら添加した。半透明の懸濁液(固定 17.5重量%)が得られた。 上述のCX−WS−300TM架橋剤/SiO2懸濁液(固体1.75g、SiO2 1.55g)に対し、激しく撹拌しながら、比較例1で記述した「WXF配合物 」溶液(固体1.75g)を加え、半透明の懸濁液(固体17.5重量%、固体で 44重量%のSiO2)を生成した。このシリカ含有配合物を次に、基本的に比 較例1に記述した通りにコーティングし、硬化し、評価した。試験の結果は、表 1に示されている。 比較例5 比較例4と同様、コロイドシリカ、CX−WS−300TM架橋剤及びN−メチ ルピロリジノン(固体1.75g.SiO21.55g)を含有する半透明な懸濁 液に対して、「WXF配合物」(固体3.1g)を添加して、乳白懸濁液(固体 17.5重量%、固体で32重量%のSiO2)を生成した。このシリカ含有配合 物を次に、基本的に比較例1で記述した通りにコーティングし、硬化させ、評価 した。試験の結果は表1に示されている。 比較例6 比較例4の場合と同様に、コロイドシリカ、CX−WS−300TM 架橋剤及びN−メチルピロリジノン(固体1.75g)を含有する半透明の懸 濁液に対して「WXF配合物」(固体6.7)を添加して、半透明の懸濁液(固 体17.5重量%、固体で18.4重量%のSiO2)を生成した。このシリカ含 有配合物を次に、基本的に比較例1で記述した通りにコーティングし、硬化させ 評価した。試験の結果は表1に示されている。 例4 脱イオン水(800g)、濃縮アンモニア水(3.0g)及び3−メルカプト プロピルトリメトキシシラン(1.60g)を用いて、コロイドシリカの水性分 散体(LudoxTMAS−40ヒドロゾル、固体100g)を希釈させた。結果とし て得られるHS(CH2)3Si(OMe)3で機能化されたSiO2(「MRTS−f− SiO2」)懸濁液を80℃で10時間撹拌しながら加熱し、無色半透明の懸濁液 を得た。この懸濁液の一部分(固体20g)を、イソプロペニルオキサゾリン( IPO、10.0g)、イソプロピルアルコール(60g)、VAZO−50TM 開始剤(2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、0. 10g)及び水(20g)と混合し、それに続いて濃縮アンモニア(1.0g) を混合した。結果として得られた懸濁液を窒素でパージし、24時間55℃まで 加熱した。8時間後、少量のVAZO−50TM開始剤(2,2’−アゾビス(2 −アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、約0.02g)を懸濁液に加えた。減 圧下で60℃にてイソプロパノールと幾分かの水を蒸発させて106gの半透明 の懸濁液を提供した。105℃で強制空気オーブン内で少量の試料を乾燥させる ことによって、固体含有量(23.1重量%)を測定した。シリカ含有量は懸濁 液中18.9重量%でなくてはならないことから、ポリ(IPO)含有量を4.2 重量%となるように計算した。従ってIPOからポリ (IPO)への変換率は約55%であった。元素分析:C:8.8、H:1.5、 N:0.2。IPO対SiO2の比は、重量で1:4.5であった。 懸濁液の一部分(固体2.4g、オキサゾリン基4.7mmol)を、基本的に比較 例1(固体1.53g、カルボキシル基4.3mmol)と同様に調製したFX−13TM /CEA(60/40)界面活性剤と混合し、それに続いてN−メチルピロリジ ノン(1.8g)と水(8.0g)を添加した。結果として得られた懸濁液を「W XF配合物」(固体4.6g)と組合せて、最終的コーティング懸濁液(固体で2 2重量%のSiO2)を形成させた。次にこの懸濁液を、基本的に比較例1に記 述されている通りに、コーティングし、硬化させ、評価した。試験の結果は、表 1に示されている。 例5 コロイドシリカの水性分散体(200g.NalcoTM1042ヒドロゾル、 固定34%、pH=3.2)を水で希釈して、固体17重量%にした。これに対 し、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(HS(CH2)3Si(OMe)3 、Aldrich、3.3g、16.8mmol)を添加した。結果として得た懸濁液を撹拌 しながら75℃で24時間加熱し、無色半透明の懸濁液を得た。 上述の懸濁液の試料(固体34g)を、固体10重量%となるまで脱イオン水 で希釈し(水140g)、pHを9に調整した。これに対して、約9.5のpH で2−カルボキシエチルアクリレート(34g、0.12mol)と水(306g)の 溶液を添加した。結果として得られた混合物を75℃まで加熱し、15分間窒素 で脱ガスした。開始剤t−ブチルヒドロペルオキシド(0.25g、水中70重 量%)を加え、懸濁液を24時間窒素下で75℃で撹拌した。結果として得られ たポリ(CEA)グラフトされたシリカは、SiO2 対CEA=1:1という重量比を有していた。異なるSiO2対CEA比(1 :l〜10:1)をもつ試料を、基本的に同じ方法で、ただし供給比を変えなが ら調整した。 上述の懸濁液の一部分(固体10g、23mmolのカルボキシ基)を架橋剤CX −WS−300TM(固体3.25g、オキサゾリン基25mmol)と混合させて、 50.6重量%のSiO2を伴う架橋剤含有懸濁液を生成した。この配合物を以下 「PIPO/SiO2−g−poly(CEA)、1:1」と呼ぶ。 「PIPO/SiO2−g−poly(CEA)1:1」の試料(固体1.5g、Si O20.75g)を「WXF配合物」(固体1.75g)と混合して、固体で23. 4重量%のSiO2を伴うコーティング配合物を生成した。この配合物を次に、 基本的に比較例1に記述されている通りに評価した。試験結果は、表1に示され ている。 例6 「PIPO/SiO2−g−poly(CEA)1:1」の試料(固体3.0g、Si O21.5g)を「WXF配合物」(固体1.75g)と混合して、固体で32重 量%のSiO2を伴う配合物を生成した。この配合物を次に、基本的に比較例1 に記述されている通りに評価した。試験結果は、表1に示されている。 例7 「SiO2−g−poly(CEA)、5:1」の懸濁液(固体10.0g、カルボキ シ酸基11.6mmol)を架橋剤CX−WS−300TM(固体1.67g、オキサゾ リン基12.7mmol)と混合し、「PIPO/SIO2−g−poly(CEA)、5: 1」の試料を生成した。この試料の一部分(固体1.0g、SiO20.71g) を「WXF配合物」(固体1.75g)と混合して、固体で26重 量%のSiO2を伴う最終的コーティング配合物を得た。この配合物を次に、基 本的に比較例1に記述した通りに評価した。試験結果は、表1に示されている。 例8 「SiO2−g−poly(CEA)、10:1」の懸濁液(固体6.0g、カルボン 酸基3.8mmol)を架橋剤CX−WS−300TM(固体0.55g、オキサゾリン 基4.2mmol)と混合して、「PIPO/SIO2−g−poly(CEA)、10:1 」の試料を生成した。この試料の一部分(固体0.62g.SiO20.51g) を「WXF配合物」(固体1.75g)と混合して、固体で21.7重量%のSi O2を伴う最終的コーティング配合物を得た。次にこの配合物を、基本的に比較 例1に記述した通りに評価した。試験結果は、表1に示されている。 例9及び10 シリカ分散体(NalcoTM1042ヒドロゾル、153g、固体34%、p H=3)をN−メチルピロリジノン(208g)と混合した。結果として得られ た混合物を、回転蒸発器上に置き、最終重量246g(固体21重量%)に至る まで水を除去した。結果として得られた懸濁液(100g)に対して3−メルカ プトプロピルトリメトキシシラン(1g)を添加し、結果として得た組合せを6 0℃で16時間加熱した。例9及び10では、結果として得た透明な懸濁液の一 部を使用した。 例9 上述の懸濁液(固体10.5g、平均粒度:20nm)を、FX−13TMのア クリレート(3M Companyから入手可能なもの、15.0g)、アクリル酸カル ボキシエチル(10.0g)、AIBN(0.40g)、及びイソプロパノール( 40.0g)と混合した。 結果として得た懸濁液を約5分間窒素でパージし、3時間70℃で加熱した。次 にイソプロパノールを減圧下で懸濁液から除去し、懸濁液をアンモニアで中和し 、その後さらに水で、固体21.5重量%となるまで希釈した。透明な懸濁液が 得られた。 上述の懸濁液の一部分(固体4.3g)をCX−WS−300TM架橋剤(固体 1.06g)と混合して、透明なコーティング配合物を形成した。配合物を6時 間65℃で老化させ、次に基本的に比較例1で記述した通りに評価した。試験結 果は表1に示されている。 例10 N−メチルピロリジノン(79gのN−メチルピロリジノンを伴うSiO2固 体50.0g、平均粒度:20nm)中のMPTS−f−SiO2の懸濁液(基本 的に上述の通りに調製された0.25mmol/gのSiO2)を、FX−13TMアク リレート(70.0g)、アクリル酸(30.0g)、AIBN(0.40g)及 びイソプロパノール(70.0g)を混合した。結果として得られた懸濁液を約 5分間窒素でパージし、7時間70℃まで加熱した。次に減圧下で、イソプロパ ノールを懸濁液から除去し、アンモニアを用いて塩基性へと中和させた。乳白色 の、ただし安定した懸濁液が得られた。 上述の懸濁液の一部分(固体11.5g)をCX−WS−300TM架橋剤(固 体4.2g)と混合して安定したコーティング配合物を形成した。この配合物を 次に、基本的に比較例1で記述した通りに評価した。試験結果は表1に示されて いる。 例11 アルミナコーティングされたシリカゾル(Nalco 1056TMヒドロゾル、固体 30重量%、350g)をメルカプトプロピルトリメトキシシラン(0.52g 、2.7mmol)及び水(350g)と混合した。酢酸でpHを3.6に調整した後 、分散体を16時間80℃ で一晩加熱し、付加的な水350gを添加して固体15重量%でMPTSで機能 化されアルミナコーティングされたシリカ分散体を得た。この調製された分散体 の一部分(13.3g)を20gになるまで水で希釈し、10重量%のアクリル 酸(80g)を添加した。結果として得た分散体を65℃まで加熱し、窒素で脱 ガスし、t−ブチルヒドロペルオキシドを添加した(Aldrichからの70重量% 溶液0.11g)。次に結果として得た組合せを窒素でパージし、一晩70℃で 加熱し、次に水酸化アンモニウムでpHを9に調整した。結果として得た懸濁液 は非常に粘度が高かったため、さらに50gの水を添加して合計固体4重量%を 得た。 50gのこの懸濁液(固体2.0g、22mmolのカルボキシル基)に対して、 CX−WS−300TMの架橋剤(固体3.0g、オキサゾリン基23mmol)を添 加した。結果として得た懸濁液(固体1.0g)をさらに「WXF(AA配合物 )」(比較例2、固体0.34g)と配合し、コーティング配合物(固体7.5重 量%、固体に基づいて5.0重量%のSiO2(Al23))を得た。このコーティ ング配合物を次に、基本的に比較例1で記述した通りに評価した。試験結果は表 1に示されている。 例12 例11で記述したコーティング配合物(固体1.0g)を「WXF/AA配合物 」(比較例2、固体1.68g)を添加してフルオロケミカル含有配合物(固体 10.5重量%、固体に基づいて2.5重量%のSiO2(Al23))を得た。 この配合物を次に、基本的に比較例1で記述した通りに評価した。試験結果は表 1に示されている。 例13 1ft×1ftのビニルフローリング試料の表面積の半分を、(基本的に例8 の通りに調製され、21.7重量%のシリカ及び16.6重量%のフッ素含有量を もつ)本発明の水性コーティング組成分でコーティングした。表面積の残りの半 分は、コーティングしない状態に残した。第2のビニルフローリング試料の表面 積の半分を同じコーティング組成物でコーティングし、3時間120℃で硬化さ せた。コーティングされたビニル試料の初期光沢を、ビニルのコーティング済み の部域及び未コーティング部域内の無作為に決定した部域において試料採取して 、その試料の平面から60度のところで、Minolta Gloss Meterを用いて測定し た。その後、約6万人の人間が2つの試料を含む試験部位を通って歩くウォーク オン試験に試料を付し、前述の通りに、汚れた試料の光沢を測定した。両方のビ ニル試料の未コーティング部分は見かけ上同一であったため、1つについて光沢 を測定した。次に、試料を石けんと水で洗浄し、洗浄済み試料の光沢を再び測定 した。これらの試料について測定した平均光沢は表2に報告されている。 表2のデータを見ればわかるように、両方のコーティング済み試料の測定さ れた初期光沢は、未コーティング試料のものよりはるかに大きいものであり、コ ーティング済み試料の耐摩耗性は、汚染及び/又は洗浄の後により高いレベルの 光沢を維持できるようにす るのに充分なものであった。 コーティングの剥離特性を評価するため(下表3参照)、試料を規定の時間中 (以下に指示)共通の汚染質で処理し、次に乾燥した布で拭った。汚染がなおも 残る場合、次に試料を食器用洗剤溶液でふき、続いて必要とあらばイソプロパノ ールでふき取った。汚染質は以下の通りであった。 スパゲティソース、不変色インク、からし、黒色くつみがき剤、爪みがき剤 汚染等級は、以下のように数量化された: 1.重度の汚染:汚染部域がふき取りの前後で全く差異を示さない。 2.強い跡:ふき取りの後汚染がわずかに除去される。 3.わずかな跡:ふき取り中汚染はほとんど除去されるが、なお目に見えている 。 4.ふき取り後にわずかな艶変化:分離したいくつかの跡が散見される。 5.目に見える変化無し:ふき取り後汚染は全くない。表3中、「乾燥」というのは乾燥した布で汚染した試料をふき取ることを意味し 、「湿潤」は、食器用洗剤溶液で試料をふき取ることを意味し、「iPrOH」 はイソプロパノールで試料をふき取ることを意味する。表3中のデータを見れば わかるように、本発明のコーティング組成物は、未コーティング表面に比べて、 汚染に対する表面の改善された保護を提供した。特に、コーティング組成物は、 未コーティング試料の場合ほど厳しくない条件下で、より完全に汚染を除去させ た。 当業者にとっては、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、本発明のさ まざまな修正及び変更が明らかになると思われる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成11年3月3日(1999.3.3) 【補正内容】 請求の範囲 1.(a) オキサゾリン又はオキサジン部分と反応できる少なくとも1つの陰 イオン性部分をもつ水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ; (b) 少なくとも1つのオキサゾリン又はオキサジン部分をもつ水溶性又 は水分散性重合体又はオリゴマ;及び (c) 液体中の表面改質された無機微粒子のコロイド分散体を含むゾル; の水溶液、乳濁液又は分散体を含んで成る水性組成物において、 前記微粒子が表面に結合した重合体有機部分を有し、この重合体有機部分が表 面に結合したカップリング剤を含むか、又は前記微粒子が表面に結合した非重合 体有機部分を有し、この非重合体有機部分が表面に結合したカップリング剤であ り、 前記成分(a)、(b)及び(c)のうちの少なくとも1つがさらに、少なく とも約3つの炭素原子を有するとともに末端過フッ素化部分を含むフルオロ脂肪 族部分を少なくとも1つ含んで成る、水性組成物。 2.前記無機微粒子が約2ナノメートルから約200ナノメートルの範囲内の平 均粒度をもつ、請求項1に記載の組成物。 3.前記無機微粒子は、少なくともいくつかの低界面エネルギー特性を維持しな がら硬化済み組成物に対し改善した耐摩耗性を付与するのに充分な量で存在する 、請求項1に記載の組成物。 4.前記無機微粒子が、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、バナジア、 クロミア、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化錫及びそれらの混合物から成るグルー プの中から選ばれた金属酸化物を含んで成る、請求項1に記載の組成物。 5.前記無機微粒子が重合体がグラフトしたものである、請求項1に記載の組成 物。 6.前記無機微粒子が少なくとも1つの非重合体カップリング剤での処理により 表面改質されている、請求項1に記載の組成物。 7.前記成分(a)及び(b)のうちの少なくとも1つが、前記成分(b)とし てと同時に前記成分(a)及び(b)のうちの少なくとも1つとして役立つ材料 を形成するべく前記無機微粒子に表面付着している、請求項1に記載の組成物。 8.(a) 少なくとも約3つの炭素原子を有するとともに末端過フッ素化部分 を含むフルオロ脂肪族基含有アクリレートを少なくとも1つ及びカルボキシ含有 単量体から誘導されたインターポリマ単位を少なくとも1つ有する、水溶性又は 水分散性重合体又はオリゴマ; (b) 2−イソプロペニル−2−オキサゾリンから誘導されたインターポリ マ単位を含む水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ;及び (c) 重合体がグラフトしたシリカ微粒子のコロイド分散体を液体中に含む ゾル; の水溶液、乳濁液又は分散体を含んで成る水性組成物において、前記微粒子に、 表面に結合したカップリング剤を介して、アクリル酸カルボキシエチルの重合し た単位を含む重合体がグラフトされている、水性組成物。 9.硬化した請求項1に記載の組成物を含んで成るコーティング。 10.請求項9に記載のコーティングを含む、コーティングされた物品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ムーア,ジョージ ジー.アイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427 (72)発明者 ペレリテ,マーク ジェイ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427 (72)発明者 ズ,ドン−ウェイ アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(a) オキサゾリン又はオキサジン部分と反応できる少なくとも1つの陰 イオン性部分をもつ水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ; (b) 少なくとも1つのオキサゾリン又はオキサジン部分をもつ水溶性又 は水分散性重合体又はオリゴマ;及び (c) 液体中の表面改質された無機微粒子のコロイド分散体を含むゾル; の水溶液、乳濁液又は分散体を含んで成る水性組成物において、 前記成分(a)、(b)及び(c)のうちの少なくとも1つがさらに、少なく とも1つのフルオロ脂肪族部分を含んで成る、水性組成物。 2.前記無機微粒子が約2ナノメートルから約200ナノメートルの範囲内の平 均粒度をもつ、請求項1に記載の組成物。 3.前記無機微粒子は、少なくともいくつかの低界面エネルギー特性を維持しな がら硬化済み組成物に対し改善した耐摩耗性を付与するのに充分な量で存在する 、請求項1に記載の組成物。 4.前記無機微粒子が、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、バナジア、 クロミア、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化錫及びそれらの混合物から成るグルー プの中から選ばれた金属酸化物を含んで成る、請求項1に記載の組成物。 5.前記無機微粒子が重合体がグラフトしたものである、請求項1に記載の組成 物。 6.前記無機微粒子が少なくとも1つの非重合体カップリング剤での処理により 表面改質されている、請求項1に記載の組成物。 7.前記成分(a)及び(b)のうちの少なくとも1つが、前記成 分(b)としてと同時に前記成分(a)及び(b)のうちの少なくとも1つとし て役立つ材料を形成するべく前記無機微粒子の表面に結合している、請求項1に 記載の組成物。 8.(a) 少なくとも1つのフルオロ脂肪族基含有アクリレート及び少なくと も1つのカルボキシ含有単量体から誘導されたインターポリマ単位を有する、水 溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ; (b) 2−イソプロペニル−2−オキサゾリンから誘導されたインターポリ マ単位を含む水溶性又は水分散性重合体又はオリゴマ;及び (c) 重合体がグラフトしたシリカ微粒子のコロイド分散体を液体中に含む ゾル; の水溶液、乳濁液又は分散体を含んで成る水性組成物において、前記微粒子に、 アクリル酸カルボキシエチルの重合された単位を含む重合体がグラフトされてい る、水性組成物。 9.硬化した請求項1に記載の組成物を含んで成るコーティング。 10.請求項9に記載のコーティングを含む、コーティングされた物品。
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