JP5340128B2 - コーティング組成物及びその製造方法、並びにコーティング物品 - Google Patents
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しかしながら、上記のような方法であっても、形成されたコーティング膜の剥離や劣化によって長期間の防汚性能が維持できないという問題がある。
そこで、親水性部分と疎水性部分とが微小領域で相互に独立して露出する表面を形成させることにより、長期間にわたって防汚性能を維持する方法が試みられている。例えば、15nm以下の平均粒径を有するシリカ超微粒子とフッ素樹脂粒子とを含み、シリカ超微粒子の含有量が0.1〜5質量%、シリカ超微粒子とフッ素樹脂粒子との質量比が70:30〜95:5のコーティング組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
他方、凹凸形状を有するコーティング膜を形成することによって防汚性能を高める方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、特許文献2の方法は、コーティング膜になだらかな凹凸形状が形成され難く、クラックなどの欠陥がコーティング膜に発生し易いという問題がある。加えて、この方法は、電解エッチングなどを用いる特殊な工程を経る必要があるため、余計な時間やコストがかかるという問題もある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、大きな汚れを始めとする様々な汚れに対する防汚性能に優れたコーティング膜を、クラックなどの欠陥を生じさせることなく容易に形成できるコーティング組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、大きな汚れを始めとする様々な汚れに対する防汚性能に優れたコーティング物品を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子と、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子を高分子凝集剤により凝集させた二次粒子とを水性媒体中に分散してなることを特徴とするコーティング組成物である。
さらに、本発明は、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子と、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子が凝集した二次粒子とを含むコーティング膜を有するコーティング物品であって、前記コーティング膜が凹凸形状を有し、且つ凸部の幅をa、凸部の高さをbとした場合に、bが0.5μm以上12μm以下、b/aが0.1以上1.2以下であることを特徴とするコーティング物品である。
本発明のコーティング組成物は、所定の無機微粒子の一次粒子及び所定の無機微粒子の二次粒子を水性媒体中に分散してなるものである。
以下、本発明のコーティング組成物の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態のコーティング組成物の模式図である。図1において、コーティング組成物は、水性媒体1と、水性媒体1中に分散された無機微粒子の一次粒子2及び無機微粒子の二次粒子3とを含む。
シリカ微粒子は、チタニア微粒子やアルミナ微粒子などの他の無機微粒子に比べて、プラスチックやガラスなどに近い屈折率を有する。そのため、シリカ微粒子から構成されるコーティング膜(シリカ膜)は、下地基板との界面や表面での光反射によって、白濁した状態や、ぎらついた状態になり難い。
二次粒子3は、公知の凝集方法を用いて作製することができるが、柔軟で可塑性のある凝集粒子を得る観点から、高分子凝集剤を用いて凝集させる。長い鎖状の分子構造を有する高分子凝集剤を用いて凝集させることにより、一次粒子2間の結合力が向上し、粒径が大きな凝集体(二次粒子3)を効率良く作製することができる。このような二次粒子3をコーティング組成物に添加することで、クラックなどの欠陥がなく、なだらかな凹凸形状を有するコーティング膜を形成することができ、大きな汚れを始めとする様々な汚れの引っ掛かりを抑制して防汚性能を高めることができる。
両性高分子凝集剤の例としては、アクリルアミド・アクリル酸アルキルアミノ(メタ)アクリレート4級塩共重合物などが挙げられる。
なお、上記の各高分子凝集剤は一般に市販されているので、市販品を使用することも可能である。また、高分子凝集剤の形態についても、特に限定されることはなく、粉末、分散液、ペースト、エマルジョン、溶液のいずれの形態であってもよい。
水としては、特に限定されることはないが、水に含まれるミネラル分の量が多い場合には、無機微粒子の平均粒径が小さかったり、濃度が高い場合に、無機微粒子の凝集が生じることがある。そのため、脱イオン水を用いることが好ましい。しかし、無機微粒子の凝集が生じない場合には、水道水などの使用も可能である。
有機溶剤としては、特に限定されることはないが、各種のアルコール系、グリコール系、エステル系、エーテル系などのものが挙げられる。
まず、無機微粒子の一次粒子2の分散液を調製する。一次粒子2の分散液は、一次粒子2が水性媒体1中に分散されたものであればよく、市販のコロイダルシリカや酸化チタンゾルなどを用いてもよい。この分散液における一次粒子2の含有量は、特に限定されないが、一般に0.1質量%以上40質量%以下である。
一次粒子2の分散液と二次粒子3の分散液の混合方法は、特に限定されることはなく、公知の混合手段によって攪拌混合すればよい。
コーティング方法としては、特に限定されることはなく、コーティング組成物を公知の塗布方法に従って被コーティング物品に塗布した後、乾燥させればよい。公知の塗布方法の中でも、浸漬やかけ塗りなどの方法が好ましく、浸漬が最も好ましい。これらの方法では、様々な物品を欠陥なく均一にコーティングすることができるので有利である。
加えて、ムラが少ないコーティング膜を得るため、気流などを用いて余分なコーティング組成物を除去してもよい。また、浸漬の場合にはコーティング組成物から被コーティング物品をゆっくり引き上げたり、浸漬やかけ塗りの場合には被コーティング物品を回転させるなどして余分なコーティング組成物を振り切ったりすることで、コーティング膜のムラを少なくすることができる。さらに、より確実にコーティング膜のムラをなくしたり、コーティング膜を厚くしたい場合には、上記のコーティングを繰り返してもよい。
さらに、コーティング膜の成分を硬化及び不溶化させたり、コーティング膜の耐久性を短時間で高めるために、必要に応じて乾燥の後に加熱を行ってもよい。ただし、コーティング膜の成分が室温下で不溶化する場合や、耐久性の向上に長時間かかってもよい場合などには特に加熱を行う必要はない。なお、上記の乾燥と加熱を兼ねて実施してもかまわない。
また、余分な高分子凝集剤を除去する観点から、コーティング膜が得られた後に水洗を行ってもよい。
図2a及び2bは、本実施の形態のコーティング物品の断面図である。図2aにおいて、コーティング物品は、被コーティング物品4と、被コーティング物品4の表面に形成された、一次粒子2及び二次粒子3を含むコーティング膜とを有する。被コーティング物品4に形成されたコーティング膜は、二次粒子3の存在によって、なだらかな凹凸形状を有する。このなだらかな凹凸形状によって、大きな汚れ5の接触面積を少なくすることができ、防汚性能を高めることができる。
これに対して、二次粒子3を含有しないコーティング膜を有するコーティング物品の断面図を図3に示す。このコーティング物品のコーティング膜は、平滑であるため、大きな汚れ5の接触面積が大きいため、大きな汚れ5が付着又は固着し易い。
また、a/cは、好ましくは1.5以上6.5以下、より好ましくは2.0以上5.0以下、最も好ましくは2.5以上4.0以下である。a/cが1.5未満であると、コーティング膜中の凸部の占める割合が多くなり、クラック等の欠陥が入り易くなると共に、十分な耐久性が得られない。一方、a/cが6.5超過であると、コーティング膜中の凹部に汚れ5が入り込み易くなる。その結果、コーティング膜の表面に付着する汚れ5によってコーティング膜の空隙が少なくなるため、汚れ5が弾かれ難くなり、防汚性能が低下する。
このようにして製造されるコーティング物品は、大きな汚れを始めとする様々な汚れに対する防汚性能に優れている。
(実施例1)
脱イオン水及び平均粒径15nmの酸化チタンを含む酸化チタンゾル(昭和電工株式会社製、酸化チタンの含有量:20質量%)を分散液A−1として準備した。この分散液A−1とは別に、同じ組成の酸化チタンゾルを準備し、この酸化チタンゾル100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.01質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−1を得た。次に、分散液A−1と分散液B−1とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:0.1質量%)を分散液A−2として準備した。この分散液A−2とは別に、脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.01質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−2を得た。次に、分散液A−2と分散液B−2とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:50質量%)を分散液A−3として準備した。この分散液A−3とは別に、実施例2と同じ方法で分散液B−2を調製した。次に、分散液A−3と分散液B−2とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を分散液A−4として準備した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.1質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−3を得た。次に、分散液A−4と分散液B−3とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.003質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−4を得た。次に、分散液A−4と分散液B−4とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.008質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−5を得た。次に、分散液A−4と分散液B−5とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.005質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−6を得た。次に、分散液A−4と分散液B−6とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.007質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−7を得た。次に、分散液A−4と分散液B−7とを65:35の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例8と同じ方法で分散液A−4及び分散液B−7を調製した。次に、分散液A−4と分散液B−7とを99.5:0.5の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製した。この分散液A−4とは別に、同じ組成のコロイダルシリカを準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してポリ塩化アルミニム(セントラル硝子株式会社製)0.01質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−8を得た。次に、分散液A−4と分散液B−8とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
脱イオン水及び平均粒径35nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を分散液A−5として準備した。この分散液A−5とは別に、脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:30質量%)を準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.01質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−9を得た。次に、分散液A−5と分散液B−9とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
実施例4と同じ方法で分散液A−4を調製し、これをコーティング組成物として準備した。
比較例1と同じ方法で分散液A−5を調製し、これをコーティング組成物として準備した。
脱イオン水及び平均粒径30nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を分散液A−6として準備した。この分散液A−6とは別に、脱イオン水及び平均粒径50nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.1質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−10を得た。次に、分散液A−6と分散液B−10とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
比較例4と同じ方法で分散液A−6を調製した。この分散液A−6とは別に、脱イオン水及び平均粒径10nmのシリカを含むコロイダルシリカ(日産化学株式会社製、シリカの含有量:20質量%)を準備し、このコロイダルシリカ100質量部に対してノニオン性高分子凝集剤(MTアクアポリマー株式会社製)0.001質量部を添加した後、攪拌混合することによって分散液B−11を得た。次に、分散液A−6と分散液B−11とを80:20の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
比較例4と同じ方法で分散液A−6を調製した。この分散液A−6とは別に、実施例2と同じ方法で分散液B−2を調製した。次に、分散液A−6と分散液B−2とを99.9:0.1の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
比較例4と同じ方法で分散液A−6を調製した。この分散液A−6とは別に、実施例2と同じ方法で分散液B−2を調製した。次に、分散液A−6と分散液B−2とを40:60の質量割合で攪拌混合し、コーティング組成物を得た。
形成されたコーティング膜について、凹凸形状、初期接触角θ、防汚性能及び耐久性を評価した。
走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ株式会社製S−3000N)を用いて、凸部の幅a、凹部の幅cを測定した。
また、表面粗さ測定機(株式会社小坂研究所製サーフコーダSE4000)を用いて、凸部の高さbを測定した。
(2)初期接触角θの評価
接触角計(協和界面化学株式会社製DM100)を用いて、接触角θを測定した。なお、液体としては、純水を用いた。
防汚性能は、コーティング膜に対するカーボン粉塵及びナイロンパイル(50μm)の付着性を評価した。
カーボン粉塵(カーボンブラック)の付着性は、エアーを用いてカーボン粉塵をコーティング膜に吹き付けた後、黒色のカーボン粉塵によるコーティング膜の着色を目視観察にて五段階評価した。この評価において、カーボン粉塵の付着がほとんどなかったものを1とし、カーボンブラックの付着が多かったものを5と表記する。
ナイロンパイルの付着性は、エアーを用いてナイロンパイルをコーティング膜に吹き付けた後、コーティング膜上のナイロンパイルの付着の程度を目視観察にて五段階評価した。この評価において、ナイロンパイルの付着がほとんどなかったものを1とし、ナイロンパイルの付着が多かったものを5と表記する。
折り畳んで水で湿らせたガーゼを、5cm角の押し付け面でコーティング膜に押し付け、100g重/cm2の加重をかけながら10cmの往復運動を行った。この評価において、コーティング膜が剥離し始めるまでの往復回数を耐久性の強さの指標とした。
これに対して比較例1〜7のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、カーボン粉塵及び/又はナイロンパイルの付着の付着が多く、防汚性能が十分でなかった。また、比較例4及び7のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、耐久性も十分ではなかった。
一方、比較例4のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、凸部の高さbが大きすぎ、適切な凹凸形状を有していない。そのため、このコーティング膜では、クラックなどの欠陥が発生して耐久性が低下すると共に、欠陥の発生によって防汚性能が低下したものと考えられる。また、このコーティング膜は微白濁色であり、透明性も十分でなかった。また、比較例5のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、b/aの値が低すぎ、適切な凹凸形状を有していない。そのため、このコーティング膜では、防汚性能が十分でなかったものと考えられる。また、比較例6のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、凹部の幅が大きすぎるため、a/cの値が高くなり、適切な凹凸形状を有していない。そのため、このコーティング膜では、隙間にナイロンパイルが付着し、防汚性能が十分でなかったものと考えられる。比較例7のコーティング組成物から得られたコーティング膜は、二次粒子の割合が多すぎるため、a/cの値が低くなり、適切な凹凸形状を有していない。そのため、このコーティング膜では、クラックなどの欠陥が発生して耐久性が低下すると共に、欠陥の発生によって防汚性能が低下したものと考えられる。
Claims (9)
- 5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子と、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子を高分子凝集剤により凝集させた二次粒子とを水性媒体中に分散してなることを特徴とするコーティング組成物。
- 前記高分子凝集剤は、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤及び両性高分子凝集剤からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記無機微粒子はシリカ微粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコーティング組成物。
- 前記一次粒子及び前記二次粒子の含有量の合計は、0.5質量%以上45質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコーティング組成物。
- 5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子の分散液を調製する工程と、
5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子の分散液に高分子凝集剤を配合することによって、前記無機微粒子の一次粒子を前記高分子凝集剤により凝集させた二次粒子の分散液を調製する工程と、
前記一次粒子の分散液と前記二次粒子の分散液とを混合する工程と
を含むことを特徴とするコーティング組成物の製造方法。 - 前記高分子凝集剤は、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤及び両性高分子凝集剤からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項5に記載のコーティング組成物の製造方法。
- 前記無機微粒子はシリカ微粒子であることを特徴とする請求項5又は6に記載のコーティング組成物の製造方法。
- 5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子と、5nm以上25nm以下の平均粒径を有する無機微粒子の一次粒子が凝集した二次粒子とを含むコーティング膜を有するコーティング物品であって、前記コーティング膜が凹凸形状を有し、且つ凸部の幅をa、凸部の高さをbとした場合に、bが0.5μm以上12μm以下、b/aが0.1以上1.2以下であることを特徴とするコーティング物品。
- 凹部の幅をcとした場合に、a/cが1.5以上6.5以下であることを特徴とする請求項8に記載のコーティング物品。
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