JP2001506563A - かじ取りシステム - Google Patents
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- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、自動車のかじ取りされる車輪が、通常動作の際に、電子制御装置を介して、かじ取りハンドル車に作用的に結合されているだけであり、この制御装置が、かじ取りハンドル車によって目標値予定に相応してかじ取り操作駆動装置を操作する、軌道に拘束されない自動車のためのかじ取りシステムに関する。緊急の場合、かじ取りハンドル車とかじ取りされる車輪との間の機械的な強制連結が有効になる。クラッチの動作状態は、通常動作の際にセンサ解析によって監視されるので、通常動作は、一義的に開いたクラッチの際だけに投入したまま維持することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
かじ取りシステム
本発明は、自動車のかじ取りされる車輪が、
−通常動作の際に、定常的に正しい機能についてチェックする電子制御装置を
介して、かじ取りハンドル又はかじ取りハンドル車に作用的に結合されており、
この制御装置が、かじ取りされる車輪にそのかじ取り調節のために結合されたか
じ取り操作駆動装置を制御し、かつそのためにかじ取りハンドル又はかじ取りハ
ンドル車によって操作されるかじ取り角目標値発生器、及びかじ取りされる車輪
によって操作されるかじ取り角実際値発生器に結合されており、かつなるべくか
じ取りハンドル又はかじ取りハンドル車にかじ取り抵抗をシミュレーションする
ために結合された手動力操作器をも制御し、かつそのためにかじ取り操作駆動装
置とかじ取りされる車輪との間の伝達される力を検出する手動力目標値発生器、
及び手動力操作器とかじ取りハンドル車との間の伝達される力を検出する手動力
実際値発生器に結合されており、
−異常動作又は緊急動作の際に、かじ取りハンドル又はかじ取りハンドル車と
かじ取りされる車輪との間に配置された機械的なかじ取り変速機装置において通
常動作の際に開くクラッチを閉じることによって、かじ取り調節のためにかじ取
りハンドル又はかじ取りハンドル車に機械的に強制連結される、
軌道に拘束されない自動車のためのかじ取りシステムに関する。
このようなかじ取りシステムは、ドイツ連邦共和国特許第19546733号
明細書及びドイツ連邦共和国特許第69022848号明細書の対象である。
その他にドイツ連邦共和国特許出願公開第3919990号明細書によれば、
例えば横風の際に、自動的なかじ取り修正を行なうことができるかじ取りシステ
ムが公知である。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3714833号明細書は、液圧及び電気サ
ーボモータによるサーボかじ取りに関し、その際、電気サーボモータは、液圧サ
ーボモータの故障の際に、クラッチを介して有効に切換えられる。
将来の自動車のために、少なくとも通常動作の際に、構想、“ステアバイワイ
ヤ”にしたがって動作するかじ取りシステムが開発される。このようなシステム
は、少なくとも制御装置及び所属のセンサ解析に関して構造的な変更なしにおお
いに異なった車両に適するという根本的な利点を提供する。相応するプログラミ
ングによって、一方においてかじ取りハンドルの操作行程とかじ取りされる車輪
のかじ取り角変化との間に実質的にあらゆる変速比が実現できる。その上さらに
あらかじめ与えるべきパラメータ、例えば横風の影響を自動的に考慮し又は制御
するために、制御装置を追加的なセンサに接続する可能性が存在する。
システム誤りにおける安全性の必要な程度を保証できるようにするために、制
御装置に誤りが生じた際、又は制御装置によって評価される信号が欠落した際、
異常動作又は緊急動作のための動作モードが自動的に投入されることを考慮する
ことができる。この動作モードにおいてこの時、かじ取りハンドルとかじ取りさ
れる車輪との間の強制連結が考慮できるので、かじ取りシステムは、基本的に従
来のかじ取りの様式にしたがって動作し、ただしその際、従来のかじ取りにおい
て通常の機械的なかじ取りコラムは、場合によっては別の機械的なシステムに又
は液圧、とくに静液圧的なシステムに置き換えることができる。
本発明の課題は、“ステアバイワイヤ”動作に対して高度な安全性を保証する
ことにある。
本発明によれば、この課題は、次のようにして解決される。すなわちクラッチ
の開いた状態を検出するセンサ解析が存在する。
それによりクラッチの誤った閉鎖によって危険な動作状態が生じることがある
ことを避けることができる。初めに述べたようなかじ取りの際
に、クラッチを閉じた際のかじ取りハンドルの操作行程とかじ取りされる車輪の
かじ取り角変化の間に規則的に、クラッチを開いた際、すなわち通常動作の際と
は別の変速比が存在する。この通常動作の際に、クラッチが気付かずに完全に又
は部分的に閉じると、かじ取りされる車輪の操作運動は、かじ取り角目標値発生
器に不所望な反作用を引起こすことがあり、その結果、この時、電子制御装置は
、かじ取りされる車輪の相応する調節を行なおうとし、それによりこの時、改め
てかじ取り角目標値発生器の調節が引起こされる。したがってかなりの誤制御が
“増幅”されることがある。
本発明のとくに有利な構成によれば、通常動作の際に、クラッチの開いた状態
に関する信号が消滅し、かつ/又は閉じられる又は閉じるクラッチに関する信号
が生じたとき、かじ取りシステムが、異常動作又は緊急動作に自動的に切換えら
れることが考慮されている。
これに関連してクラッチが、定常的に閉じ力の作用を受け、すなわち定常的に
その閉じ状態に押され、かつエネルギー供給の際にだけ有効になるアクチュエー
タによって閉じ力に抗して分離可能である。
このようにしてとくに高度な安全性が保証され、すなわちかじ取りハンドルと
かじ取りされる車輪とは、互いに強制連結され、かつ異常動作又は緊急動作は、
通常動作の際に開いたクラッチに関する一義的な信号が存在しないことを、セン
サ解析が“気付く”とすぐに投入される。
その他の点において本発明の有利な特徴に関して、請求の範囲及び次の図面の
説明を参照し、それによりとくに有利な構成を説明する。
その際、
図1は、全かじ取りシステムの概略的な表示を示し、
図2は、ピニオン、ラック及びピニオンに付属のクラッチを含む変速機装置の
長手断面図を示し、かつ
図3は、液圧クラッチ操作の代わりに電磁操作されるクラッチが設けられた構
成の図1に相当する表示を示している。
図1によれば、詳細に図示しない自動車は、かじ取り可能な前輪1を有し、こ
れらの前輪は、タイロッド2及び棒3を介して互いにかじ取り調節可能に連結さ
れている。棒3は、ピニオン4に噛み合ったラックとして形成された部分3'、
及び複動液圧ピストンシリンダアセンブリー5のピストン棒として形成された部
分3”を有する。
ピニオン4は、力結合及び/又は形状結合により動作するクラッチ6の一方の
側に結合されており、このクラッチは、ばねアセンブリー7によって定常的に閉
じ方向に負荷をかけられ、かつ液圧排斥器アセンブリー8への液圧媒体の供給に
よって、ばねアセンブリー7の力に抗して開き又は開いたまま維持することがで
きる。クラッチ6の他方の側は、なるべく関節状の軸9を介してかじ取りハンド
ル車10に駆動的に結合されている。
排斥器アセンブリー8における圧力は、圧力センサ108によって監視するこ
とができる。
かじ取りハンドル車10に対して平行に、軸9に機械的に強制連結された自己
拘束のない電動機11が配置されており、この電動機は、モータ軸を固定保持し
た際に純粋な力発生器として動作することができ、かつこの電動機の目的は、さ
らに後に説明する。その他の点において軸9に、又は軸9の部分の間又はかじ取
りハンドル車10と軸9との間に、トルクセンサ12が配置されており、このト
ルクセンサの信号は、かじ取りハンドル車10において有効な手動力を再現する
。
さらにかじ取りハンドル車に又は軸9のかじ取りハンドル車側範囲に、角度セ
ンサ13が付属しており、この角度センサは、さらに後に示すように、かじ取り
角目標値発生器の機能を引受ける。
かじ取り可能な前輪1に付属のクラッチ6の側に、センサ14が設けられてお
り、このセンサの信号は、前輪1のかじ取り角の実際値を再現している。そのた
めにセンサ14は、例えばかじ取り角の実際値に相当する棒3の行程を検出する
ことができる。
クラッチ6に付属のセンサ15は、クラッチ6の動作状態を検出し、その際、
なるべくセンサ15の信号は、排斥器アセンブリー8がクラッチ6の開き位置に
対応するその状態を占めているかどうかを表示することが考慮されている。
排斥器アセンブリー8は、切換え弁16を介して、比較的圧力のない貯蔵容器
17又は液圧圧力蓄積器18に結合することができ、この圧力蓄積器の圧力は、
圧力センサ118によって検出される。切換え弁16は、通常図1に示す位置を
占め、かつその操作磁石の電流流通によって、圧力蓄積器18を排斥器アセンブ
リー8に結合する位置に切換えることができる。
圧力蓄積器18を保護するために、貯蔵容器17に通じる圧力制限弁19が設
けられている。
圧力蓄積器18の方向における流れの際にだけ開く逆止め弁20及び切換え弁
21を介して、圧力蓄積器18は、液圧ポンプ22の吐出側に結合することがで
き、この液圧ポンプは、切換え弁21の位置に応じて出力側において、圧力蓄積
器18又は詳細に図示しないレベル調整システム23に結合されており、このレ
ベル調整システム23によって車両の地上間隔が変更でき又は調整できる。
ピストンシリンダアセンブリー5の両側は、通常開いた遮断弁24を介して互
いに結合されており、ピストンシリンダアセンブリー5が、あらゆる状況下にお
いて惰行に切換えられているようになっている。その操作磁石の電流流通により
、遮断弁24は、その閉じ位置に動かされる。
その他の点においてピストンシリンダアセンブリー5は、制御弁25の2つの
接続部に結合されており、この制御弁は、別の2つの接続部を介して、貯蔵容器
17又は別の液圧ポンプ26の吐出側に結合されている。制御弁25が通常占め
る図示した位置において、ピストンシリンダアセンブリー5は、惰行に切換えら
れている。その操作磁石の電流流通によって、制御弁25は、ポンプ26の動作
の際にピストンシリンダア
センブリー5の両方の側の間に、多かれ少なかれ大きな圧力差が生じ、かつピス
トンシリンダアセンブリー5が一方又は他方の方向に相応する操作力を発生する
ように制御される。圧力差、したがって操作力は、アセンブリー5の両方の側に
おける圧力センサ20及び30によって検出することができる。
電子調整又は制御装置は、入力側において、ポンプ26の吐出側における液圧
を検出する圧力センサ27、及びセンサ解析12ないし15、29及び30及び
108及び118に結合されている。出力側において制御装置28は、電動機1
1及び弁16、21、24及び25の操作磁石及び場合によってはポンプ22を
制御する。
図1に示したシステムは、次のように動作する:
まず通常動作が示される。この場合、ポンプ22は、図1に示されていない位
置への切換え弁21の少なくとも一時的に行なわれる切換えによって、圧力蓄積
器18をセンサ118によって監視される動作圧力に充填し、又は圧力蓄積器1
8は、場合によっては追加充填される。切換え弁16は、同様に図示しない位置
を占めるので、排斥器アセンブリー8及び圧力蓄積器18は、互いに連通し、か
つクラッチ6は、ばねアセンブリー7の力に抗して開き位置に保持される。それ
に相応してかじ取りハンドル車10及びかじ取りされる前輪1は、互いに機械的
に連結解除されている。
前輪1のかじ取り操作は、かじ取りハンドル車10によって角度センサ13を
操作し、この角度センサが、制御装置28にかじ取り角目標値を再現する信号を
転送することによって行なわれる。センサ14から制御装置28は、かじ取り角
実際値を再現する信号を受取る。制御装置28は、目標値実際値比較を行ない、
かつこれに依存して制御弁25を制御する。さらに通常動作の際に制御装置28
は、遮断弁24の操作磁石に電流を流し、したがって遮断弁24がその閉じ位置
を占めるので、制御弁25の操作によりピストンシリンダアセンブリー5から、
制御可能
な方向を有する多かれ少なかれ大きな操作力が発生され、目標値実際値偏差が制
御され、かつ前輪1におけるかじ取り角の実際値が、回転角センサ13を介して
かじ取り車ハンドルによりあらかじめ与えられるかじ取り角目標値に相当する。
ピストンシリンダアセンブリー5の両方の側に付属の圧力センサ29及び30
の信号は、これら両方の側にある圧力差を値と方向に関して認識させる。この圧
力差は、前論1において有効なかじ取り及び妨害力に相当する大きさである。こ
れらのかじ取り及び妨害力に対する相関において、制御装置28からかじ取りハ
ンドル車10において感知可能な手動力に対する目標値があらかじめ与えられ、
この手動力の実際値は、制御装置によりトルクセンサ12の信号から検出するこ
とができる。目標値実際値比較に依存して、電動機11が制御されるので、かじ
取りハンドル車10において感知可能な手動力は、結果として、かじ取りされる
前輪1において有効なかじ取り及び妨害力に相応して変化する。
制御装置28は、それ自体及びこれと共同動作するシステム部分を、正しい機
能について定常的にチェックし、その際、種々のセンサの信号のもっともらしさ
も監視される。
前記の通常動作の際のかじ取りシステムの安全性がもはや確実には保証できな
いとき、弁16、21及び24及び25の操作磁石は、電流なしに切換えられる
。一方においてその結果、クラッチ6の排斥器アセンブリー8が圧力なしになり
、クラッチ6が閉じる。それによりかじ取りハンドル車10及びかじ取り可能な
前輪1は、かじ取り調節のために互いに機械的に強制連結されている。他方にお
いてこの時に開いた遮断弁24又は開いた中央位置にある弁25によって、ピス
トンシリンダアセンブリー5が液圧的に惰行に切換えられることが保証される。
かじ取りシステムの通常動作は、例えばセンサ118によって検出された蓄積
器18の圧力が閾値の下に降下したときに終了する。このような圧力低下の際に
、排斥器アセンブリー8への圧力供給によってクラッ
チ6がもはや確実に開くことができず又は開いたまま維持できず、かつ定義され
ない状態が設定されるという危険が存在する。それ故になるべくセンサ118が
閾値以下の圧力を報告したとき、弁16が図示した位置に切換えられ、又は図示
した位置に維持されることが考慮されている。このことは、弁16の操作磁石が
電気的に電流なしに切換えられ、又は維持されるということと同じ意味である。
通常動作の終了の際にまだ制御部29の十分な残留機能が利用できるかぎり、
この時、電動機11は、サーボモータとして使用することができ:トルクセンサ
12の信号は、存在する場合、かじ取りハンドル車10において有効な手動力を
表示する。この手動力に依存して、電動機11は、それぞれのかじ取り操作のた
めに必要な手動力の多かれ少なかれ強力な減少が達成されるように、制御部28
から制御することができる。
基本的にクラッチ6を閉じた際、すなわちかじ取りハンドル車10とかじ取り
される前輪1との機械的強制連結の際、ピストンシリンダアセンブリー5をサー
ボモータとして動作させることも可能である。そのために遮断弁24の電磁石に
、この弁を閉じながら電流を流し、かつトルクセンサ12の信号に依存して制御
弁25を、ピストンシリンダアセンブリー5がそれぞれかじ取りハンドル車11
において必要な手動力を減少する操作力を発生するように、制御部28によって
操作しなければならない。
図2は、クラッチ6のとくに有利な構成を示しており、その際、ピニオン4及
びこれに噛み合ったラック3’の部分とともにこのクラッチを共通のハウジング
装置内に収容することが考慮されている。
基本的に従来の様式で図2において、ラック3’は、ハウジング31の部分3
1’内において可動に案内されており、この部分は、ラック3’に噛み合ったピ
ニオン4及びこのピニオンの軸受32及び33も収容している。
ピニオン4から離れた方の軸受32の側において、ピニオン4にピニ
オン軸34が一片で続いており、このピニオン軸の自由端に、軸線方向突起34
’が取付けられている。その他の点において突起34’に隣接するピニオン軸3
4の端部範囲は、非円形に形成されており、例えば軸線方向橋絡片を備えている
ので、ピニオン軸34は、非円形区間において軸線方向に可動のクラッチ6の内
側積層板に回らないように連結することができる。
ピニオン軸34に対して同軸的に、ハウジング部分31’に続くハウジング部
分31内に軸35が回転支持されており、この軸は、図2に示されていない軸9
(図1参照)に回らないように結合されている。
軸35が、ハウジング31”内において軸受36及び37によって半径方向及
び軸線方向に支持されており、その際、スラスト軸受37は、左への軸35の移
動を阻止し、かつ左側軸受36は、軸35上に配置された止めリング及びハウジ
ング部分31”におけるリング段部に関連して、右への軸35の移動を阻止する
。その上さらに軸35は、図2において右側のベル状の端部範囲において、半径
方向軸受38を収容しており、この半径方向軸受によりピニオン軸34は、その
突起34’を介して軸35に半径方向に支持されている。
その他の点において軸35の右側端部は、ここに一体形成された内歯車35’
によって形成され、この内歯車は、クラッチ6の積層板を半径方向外側から囲ん
でおり、かつこのクラッチの外側積層板に、回らないが軸線方向に可動に結合さ
れている。そのために内歯車35’内に軸線方向スリット35”が配置されてお
り、この軸線方向スリットに、相応する半径方向突起を有する外側積層板が噛み
合っている。場合によっては多重に配置されたスリット35”は、外側積層板に
おいて相応して多重に配置された半径方向突起と共同動作することもできる。
ハウジング部分31’内に、シリンダ状スリーブ390を囲むリング空間39
が形成されており、このリング空間は、液圧接続部40を介して図1に示しただ
けの弁16に結合可能である。このリング空間39は、
図2において左側端部に、ハウジング部分31’とスリーブ390との間のギャ
ップを遮断するパッキンリング41によって閉じられている。リング空間39の
端面側において開いた他方の端部は、リングピストン42によって閉じられてお
り、このリングピストンは、小さな外径を有する区間において、ピストンパッキ
ン43によりスリーブ390の内周面に対して密閉され、かつ大きな外径を有す
る区間において、別のピストンパッキン44によってハウジング部分31’の内
周面に対して密閉されている。
リングピストン42は、ピニオン軸34に対して同心的に配置されたリング状
のカップばねパッケージ45によって、図2において左に押される。カップばね
パッケージ45は、一方において支持台リング46に軸線方向に支持され、この
支持台リングは、ハウジング部分31’の内部空間におけるリング段部内に配置
されており、かつさらにピニオン4の軸受32の外側軸受シェルをハウジング部
分31’のリング段部内に軸線方向に固定保持するために使われる。カップばね
パッケージ45の他方の端部は、リングピストン42の内周におけるリング段部
に向かって締付けられている。
リングピストン42の図2において左側の端部に、スラスト軸受47、及びス
ラスト軸受47によりリングピストン42から切離された圧力板48が配置され
ており、この圧力板は、リング空間39に圧力がない際、カップばねパッケージ
45からリングピストン42に及ぼされる圧力をクラッチ6の積層板パッケージ
に伝達するので、クラッチ6の外側及び内側積層板は、互いに固定するように軸
線方向に押され、かつクラッチを閉じ、その際、クラッチ6に及ぼされる軸線方
向圧力は、スラスト軸受37を介してハウジング部分31”に運び出される。
リングピストン42とともに図1の排斥器アセンブリーを形成するリング空間
39内に、十分な圧力を有する液圧媒体が供給される場合、リングピストン42
は、カップばねパッケージ45の力に抗して図2にお
いて右へ動かされるので、クラッチ6は開く。右に動かされたリングピストン4
2の最終位置は、センサ15によって検出され、かつ制御部28(図1参照)に
報告される。
クラッチ6のために全体としてわずかな空間しか必要なく、かつクラッチ6を
収容するハウジング31が、ピニオン4及びラック3’を収容するためにいずれ
にせよ設けられたハウジングに統合できることは、図2から明らかである。
制御装置28は、追加的なパラメータを考慮するために、図示しない別の測定
信号発生器及び/又は計算機と通信することができる。
図3の実施例においてクラッチ6は、自己拘束する電磁石アセンブリー208
によって、このアセンブリー208に相応して電流が流通するとすぐに、閉じば
ね7の力に抗して開かれる。
制御装置28は、測定回路280を含み、この測定回路によって電磁石アセン
ブリー208の電流流通のパラメータが検出でき、例えば電磁石アセンブリー2
08に導かれる給電電流の電圧及び電流強さ、及び場合によっては電磁石アセン
ブリー208のインダクタンスも検出することができる。
電磁石アセンブリー208の給電電流の電流強さ又は電力が所定の閾値を上回
るとすぐに、制御回路28は、このことを、電磁石アセンブリー208によって
クラッチ6が開き位置に保持されることに関する信号として評価し、その際、追
加的に開いたクラッチに関するセンサ15の信号も存在することができる。
安全上の理由から、測定回路280とセンサ15が互いに対応する信号を送出
したときにだけ、状態、“開いたクラッチ”が存在するとみなすことを考慮する
ことができる。
これが、そうでない場合、又は測定回路280及び/又はセンサ15の信号が
、閉じられる又は閉じるクラッチを示唆する場合、かじ取りシステムは、そくざ
に異常動作又は緊急動作に切換えられ、これらの動作
において電磁石アセンブリー208の電源は、中断され又は遮断されており、か
つクラッチ6は、それに相応してばね7により閉じたその状態を占める。
本発明は、かじ取りハンドル車を有するかじ取りシステムに限定されていない
。基本的にかじ取りハンドル車の代わりに、原則的に任意のかじ取りハンドル、
例えば操縦棒を配置することもできる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.自動車のかじ取りされる車輪が、 −通常動作の際に、定常的に正しい機能についてチェックする電子制御装置( 28)を介して、かじ取りハンドル又はかじ取りハンドル車(10)に作用的に 結合されており、この制御装置が、かじ取りされる車輪(1)にそのかじ取り調 節のために結合されたかじ取り操作駆動装置(5)を制御し、かつそのためにか じ取りハンドル又はかじ取りハンドル車によって操作されるかじ取り角目標値発 生器(13)、及びかじ取りされる車輪によって操作されるかじ取り角実際値発生 器(14)に結合されており、かつなるべくかじ取りハンドル又はかじ取りハン ドル車にかじ取り抵抗をシミュレーションするために結合された手動力操作器( 11)をも制御し、かつそのためにかじ取り操作駆動装置とかじ取りされる車輪 との間の伝達される力を検出する手動力目標値発生器(29,30)、及び手動力 操作器とかじ取りハンドル車との間の伝達される力を検出する手動力実際値発生 器(12)に結合されており、 −異常動作又は緊急動作の際に、かじ取りハンドル又はかじ取りハンドル車と かじ取りされる車輪との間に配置された機械的なかじ取り変速機装置(3,4, 9)において通常動作の際に開くクラッチ(6)を閉じることによって、かじ取 り調節のためにかじ取りハンドル又はかじ取りハンドル車に機械的に強制連結さ れる、 軌道に拘束されない自動車のためのかじ取りシステムにおいて、 クラッチ(6)の開いた状態を検出するセンサ解析(15)が存在する ことを特徴とする、軌道に拘束されない自動車のためのかじ取りシステム。 2.通常動作の際に、クラッチ(6)の開いた状態に関する信号が消滅し、か つ/又は閉じられる又は閉じるクラッチに関する信号が生じた とき、異常動作又は緊急動作に自動的に切換えられることを特徴とする、請求項 1に記載のかじ取りシステム。 3.クラッチ(6)が、定常的に閉じ力(7)の作用を受け、かつエネルギー 供給によって有効になるアクチュエータ(208,8)によって閉じ力に抗して 分離可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のかじ取りシステム。 4.クラッチ(6)が、電磁アクチュエータ(208)によって操作され又は 開かれることを特徴とする、請求項1ないし3の1つに記載のかじ取りシステム 。 5.クラッチ(6)が、流体アクチュエータ(8)によって操作され又は開か れることを特徴とする、請求項1ないし3の1つに記載のかじ取りシステム。 6.センサ解析(15,280)が、クラッチ(6)を開くための信号を発生 するために、クラッチを開くために必要なアクチュエータ(208,8)の動作 状態を検出することを特徴とする、請求項1ないし5の1つに記載のかじ取りシ ステム。 7.かじ取り変速機装置が、入力側軸部分及び出力側軸部分(34,35)を 備えかつかじ取り可能な車輪に付属の又は隣接する変速機(3',4)を有し、 かつクラッチ(6)が、軸部分(34,35)の軸受ハウジング(31)内に又 は軸部分(34)に配置された歯車又はピニオン(4)の軸受も含むハウジング アセンブリー内に配置されており、かつハウジング又はハウジングアセンブリー が、クラッチ(6)に閉じ方向に作用するばねアセンブリー(7,45)、及び クラッチとばねアセンブリーと間に力伝達部分として配置された排斥器(42) を備えた液圧排斥器アセンブリー(8,39,42)を収容し、この排斥器が、 排斥器アセンブリーへの液圧の供給によって、ばね装置に抗してクラッチを開き ながら可動であることを特徴とする、請求項1ないし6の1つに記載のかじ取り システム。 8.かじ取り変速機装置が、ラックかじ取り部として形成されており、かつク ラッチ(6)が、ピニオン軸(34)とかじ取りハンドル車(10)に結合可能 な軸(35)との間においてピニオン(4)を収容するハウジング(31)内に 収容されていることを特徴とする、請求項1ないし7の1つに記載のかじ取りシ ステム。 9.クラッチ(6)が、大体において力結合だけで動作することを特徴とする 、請求項1ないし8の1つに記載のかじ取りシステム。 10.クラッチ(6)が、多板クラッチとして形成されており、この多板クラ ッチの積層板が、軸部分(34)に対して同心的に配置されており、かつ軸部分 に対して同心的なリングピストン(42)と共同動作し、このリングピストンが 、軸部分に対して同心的なカップばねパッケージ(45)によって、積層板に向 かって軸線方向に締付け可能であり、これらの積層板が、その際に別の軸部分( 35)における支持台面に支持されていることを特徴とする、請求項9に記載の かじ取りシステム。 11.クラッチ(6)の積層板が、別の軸部分(35)に配置された内歯車( 35')内に収容されており、その際、内歯車が、クラッチの外側積層板に回ら ないが軸線方向に可動に連結され、かつ軸部分(34)が、クラッチの内側積層 板に回らないが軸線方向に可動に連結されていることを特徴とする、請求項10 に記載のかじ取りシステム。 12.リングピストン(42)とクラッチ積層板との間に、スラスト軸受(4 7)が配置されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載のかじ取り システム。 13.ハウジング部分(31',31”)の間に、ハウジング部分により一方 の端部において閉じられたリング空間(39)が配置されており、このリング空 間が、リングピストン(42)により他方の端部において閉じられ、その際、リ ング空間内において有効な液圧が、カップばねパッケージ(45)の力に抗して リングピストンを動かそうとすることを特徴とする、請求項10ないし12の1 つに記載のかじ取りシステム。 14.排斥器アセンブリーに付属の圧力源(18)の圧力が、閾値以下にあるか ぎり、クラッチ(6)の液圧排斥器アセンブリー(8,39,42)が、定常的 に圧力なしに維持され、又は比較的圧力なしの液圧貯蔵容器(17)に結合され ることを特徴とする、請求項1ないし13の1つに記載のかじ取りシステム。
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