JP2001294164A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2001294164A
JP2001294164A JP2000109466A JP2000109466A JP2001294164A JP 2001294164 A JP2001294164 A JP 2001294164A JP 2000109466 A JP2000109466 A JP 2000109466A JP 2000109466 A JP2000109466 A JP 2000109466A JP 2001294164 A JP2001294164 A JP 2001294164A
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JP
Japan
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steering
actuator
hydraulic
pump
oil
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JP2000109466A
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English (en)
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Takanobu Takamatsu
孝修 高松
Shiro Nakano
史郎 中野
Katsutoshi Nishizaki
勝利 西崎
Masaya Segawa
雅也 瀬川
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】操作部材をステアリングギヤに機械的に連結す
ることなく舵角を変化させる車両用操舵装置において、
フェールセーフのため操作部材の動きをステアリングギ
ヤに伝達する際の衝撃や舵角変動を防止する。 【解決手段】操作部材1の操作に応じて作動するポンプ
41と油圧アクチュエータ51との間の圧油流路に配置され
る切り換え手段62を、操作部材1の操作に応じた電動ア
クチュエータ2の動きのステアリングギヤ3への伝達時
は油圧解除状態に切り換え、電動アクチュエータ2の動
きのステアリングギヤ3への伝達解除時は油圧付与状態
に切り換える。切り換え手段が油圧解除状態にある時は
ポンプ41から油圧アクチュエータ51への圧油の供給は解
除され、切り換え手段が油圧付与状態にある時はポンプ
41から油圧アクチュエータ51に圧油が供給される。その
圧油の供給により作動する油圧アクチュエータ51の動き
がステアリングギヤ3を介して車輪に伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作部材をステア
リングギヤに機械的に連結することなく舵角を変化させ
ることができる車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイール等の操作部材をス
テアリングギヤに機械的に連結せずに舵角を変化させる
車両においては、その操作部材の操作に応じて駆動され
る操舵用電動アクチュエータの動きをステアリングギヤ
を介して車輪に伝達している。
【0003】その操舵用電動アクチュエータの制御系に
おける故障等により、その電動アクチュエータの動きの
ステアリングギヤへの伝達が解除されると、操作部材を
操作しても舵角を変化させることができなくなる。
【0004】そこでフェールセーフのため、故障発生時
にオフすることによりバネの弾力で作動する電磁クラッ
チや摩擦クラッチを介して、その操作部材とステアリン
グギヤとを機械的に連結することが考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、故障発生時に
操作部材とステアリングギヤとをクラッチを介して機械
的に連結する場合、連結時に衝撃が作用して舵角が変動
するおそれがあり、さらに操舵に要する力も大きくなっ
てしまう。また、そのような電磁クラッチを用いる場
合、作動させるには電力供給が必要であるため、バッテ
リ等の電源系が故障すると操作部材とステアリングギヤ
とを連結することができない。また、そのような摩擦ク
ラッチを用いる場合、故障が生じていない時に作動しな
いように必要な電力は、摩擦クラッチを切断状態に保持
するバネの弾力に対応するため大きくなる。
【0006】本発明は、上記問題を解決することのでき
る車両用操舵装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、操作部材の操
作に応じて駆動される操舵用電動アクチュエータの動き
を、その操作部材をステアリングギヤに機械的に連結す
ることなく舵角を変化させることができるように、その
ステアリングギヤを介して車輪に伝達可能な車両用操舵
装置であって、その操作部材の操作に応じて作動するこ
とで圧油を吐出するポンプと、そのポンプから圧油を供
給されることにより作動する油圧アクチュエータと、そ
のポンプと油圧アクチュエータとの間の圧油流路におい
て、油圧解除状態と油圧付与状態とに選択的に切り換わ
り可能な切り換え手段と、その切り換え手段を、前記操
舵用電動アクチュエータの動きの前記ステアリングギヤ
への伝達時は油圧解除状態に切り換え、前記操舵用電動
アクチュエータの動きの前記ステアリングギヤへの伝達
解除時は油圧付与状態に切り換える手段とを備え、その
切り換え手段が油圧解除状態にある時は前記ポンプから
油圧アクチュエータへの圧油の供給は解除され、その切
り換え手段が油圧付与状態にある時は前記ポンプから油
圧アクチュエータに圧油が供給され、その油圧アクチュ
エータの動きが前記ステアリングギヤを介して車輪に舵
角を変化させることができるように伝達可能とされてい
ることを特徴とする。本発明の構成によれば、操舵用電
動アクチュエータの動きがステアリングギヤへ伝達され
ている時は、切り換え手段は油圧解除状態にあるので、
ポンプから油圧アクチュエータへの圧油の供給は解除さ
れている。よって、その油圧アクチュエータが作動する
ことはない。その操舵用電動アクチュエータの動きのス
テアリングギヤへの伝達が解除されると、切り換え手段
は油圧付与状態に切り換わるので、操作部材の操作に応
じて作動するポンプから供給される圧油により油圧アク
チュエータが作動する。その油圧アクチュエータの動き
がステアリングギヤを介して車輪に伝達されることで舵
角が変化する。これにより、操舵用電動アクチュエータ
の動きのステアリングギヤへの伝達が解除される時、操
作部材とステアリングギヤとを圧油を介して連結する状
態に切り換えることでフェールセーフ機能を奏すること
ができる。さらに、操作部材とステアリングギヤとを機
械的に連結する場合に比べて滑らかに連結でき、その切
り変わり時における衝撃の作用を低減して舵角変動を防
止できる。
【0008】その切り換え手段は、電磁力により油圧解
除状態に保持され、その電磁力の解除時にバネの弾力に
より油圧付与状態に切り換えられる電磁弁により構成さ
れているのが好ましい。これにより、電源系が故障した
場合でも電磁弁をバネの弾力により油圧付与状態に切り
換え、操作部材とステアリングギヤとを圧油を介して連
結できる。また、電磁弁を油圧解除状態に保持するのに
必要な電力は、電磁弁の切り換えに必要なバネの弾力に
対応するもので足りるため、従来の摩擦クラッチを切断
状態に保持するバネの弾力に対応する電力に比べて少な
くてすむ。
【0009】前記ポンプは一対の油室を有する複動往復
ポンプにより構成され、前記油圧アクチュエータは一対
の油室を有する複動油圧アクチュエータにより構成さ
れ、前記切り換え手段が油圧解除状態にある時、そのポ
ンプの両油室は互いに接続されると共に、その油圧アク
チュエータの両油室は互いに接続され、前記切り換え手
段が油圧付与状態にある時、そのポンプの一方の油室は
その油圧アクチュエータの一方の油室に接続されると共
に、そのポンプの他方の油室はその油圧アクチュエータ
の他方の油室に接続されるのが好ましい。これにより、
切り換え手段が油圧解除状態にある時は、ポンプが操作
部材の動きを阻害することはなく、油圧アクチュエータ
がステアリングギヤの動きを阻害することはない。ま
た、切り換え手段が油圧付与状態にある時に操作部材を
右操舵のために操作した場合、ポンプの一方の油室から
油圧アクチュエータの一方の油室に圧油が供給されると
共に、油圧アクチュエータの他方の油室からポンプの他
方の油室に圧油が還流され、油圧アクチュエータはステ
アリングギアが車輪を右操舵させる方向に作動する。ま
た、切り換え手段が油圧付与状態にある時に操作部材を
左操舵のために操作した場合、ポンプの他方の油室から
油圧アクチュエータの他方の油室に圧油が供給されると
共に、油圧アクチュエータの一方の油室からポンプの一
方の油室に圧油が還流され、油圧アクチュエータはステ
アリングギアが車輪を左操舵させる方向に作動する。こ
の構成によれば、シンプルな構造で操作部材の動きをス
テアリングギヤに油圧により伝達してフェールセーフ機
能を奏することができる。
【0010】前記油圧アクチュエータの出力は前記ポン
プへの入力に対して増幅されているのが好ましい。これ
により、フェールセーフのために操作部材の動きをステ
アリングギヤに油圧により伝達する場合に、操舵に要す
る力を低減できる。
【0011】前記操舵用電動アクチュエータの制御系が
故障状態か否かを判断する手段と、前記操作部材に操作
反力を付与可能な反力アクチュエータと、前記制御系が
故障状態である時、前記操舵用電動アクチュエータの動
きの前記ステアリングギヤへの伝達を解除すると共に、
前記反力アクチュエータによる操作反力の付与を解除す
る手段とを備えるのが好ましい。これにより、制御系の
故障時は反力アクチュエータによる操作反力が付与され
ないので、ドライバーに故障発生を認識させることがで
きる。また、路面と車輪との間の摩擦に基づき作用する
操舵反力が、その反力アクチュエータの操作反力と重畳
してドライバーに作用するのを防止でき、過大な操舵反
力の作用を防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示す車両用操舵装置は、ド
ライバーの手により把持されるステアリングホイール
(操作部材)1の回転操作に応じて駆動される操舵用電
動アクチュエータ2の動きを、そのステアリングホイー
ル1をステアリングギヤ3に機械的に連結することなく
舵角を変化させることができるように、そのステアリン
グギヤ3により前部左右車輪4に伝達する。
【0013】その電動アクチュエータ2は、例えば公知
のブラシレスモータ等の電動モータにより構成できる。
そのステアリングギヤ3は車体に取り付けられ、その電
動アクチュエータ2の出力シャフトの回転運動をステア
リングロッド7の直線運動に変換する運動変換機構を有
する。そのステアリングロッド7の動きは、タイロッド
8とナックルアーム9を介して車輪4に伝達される。
【0014】そのステアリングギヤ3は、電動アクチュ
エータ2の動きを車輪4の動きに変換して舵角変更でき
れば構成は限定されない。図示の例では、電動アクチュ
エータ2として用いられる電動モータにより回転駆動さ
れるピニオン3aと、このピニオン3aに噛み合うラッ
ク3bを有し、そのラック3bがステアリングロッド7
に一体化される。これにより、その電動アクチュエータ
2の回転運動がステアリングロッド7の直線運動に変換
されて車輪4に伝達される。その電動アクチュエータ2
の動きの車輪4への伝達は、電動アクチュエータ2が駆
動されず、電動アクチュエータ2の出力軸が自由回転す
る状態では切断される。これにより、その電動アクチュ
エータ2の動きの車輪4への伝達は解除可能とされてい
る。なお、電動アクチュエータ2が駆動されていない状
態では、車輪4がセルフアライニングトルクにより直進
操舵位置に復帰できるようにホイールアラインメントが
設定されている。
【0015】そのステアリングホイール1に操作反力を
付与する反力アクチュエータ19が設けられている。そ
の反力アクチュエータ19は、その一端がステアリング
ホイール1のシャフト1aに一体化される回転シャフト
10を有するブラシレスモータ等の電動モータにより構
成できる。その反力アクチュエータ19が車体に連結さ
れることで、ステアリングホイール1は反力アクチュエ
ータ19を介して車体により回転可能に支持されてい
る。
【0016】そのステアリングホイール1を直進操舵位
置に復帰させる方向の弾力を付与する弾性部材30が設
けられている。この弾性部材30は、例えばバネにより
構成でき、その回転シャフト10にトルクが付加されて
いない時、その弾力によりステアリングホイール1は直
進操舵位置に復帰できる。
【0017】そのステアリングホイール1の操作量とし
て、上記回転シャフト10の回転角に対応する操作角δ
hを検出する角度センサ11が設けられている。そのス
テアリングホイール1の操作トルクTとして、その回転
シャフト10により伝達されるトルクを検出するトルク
センサ12が設けられている。
【0018】舵角δを検出する舵角センサ13として、
本実施形態では、その電動アクチュエータ2の回転角検
出センサが設けられている。
【0019】その電動アクチュエータ2と角度センサ1
1とトルクセンサ12と舵角センサ13と反力アクチュ
エータ19は、コンピュータにより構成される制御装置
20に接続される。その電動アクチュエータ2、角度セ
ンサ11、舵角センサ13、制御装置20により、その
電動アクチュエータ2を制御するための操舵用制御系が
構成されている。
【0020】そのステアリングホイール1の操作に応じ
て作動することで圧油を吐出するポンプ41が車体に取
り付けられる。そのポンプ41は、シリンダ41a内に
おいてピストン41bによって仕切られた一対の油室4
1c、41dを有する複動往復ポンプにより構成され、
そのシリンダ41aから突出するピストンロッド41e
を有する。そのポンプ41はステアリングホイール1に
連動するように機械的に連結されている。本実施形態で
は、そのピストンロッド41eに設けられたラック42
に、上記ステアリングホイール1の回転に伴って回転す
るように設けられたピニオン43が噛み合わされてい
る。図示例では、ステアリングホイール1とピニオン4
3は同軸心に同行回転する。これにより、そのピストン
41bは、そのステアリングホイール1の回転操作方向
に応じた方向に回転操作量に応じた量だけ移動する。
【0021】そのポンプ41から圧油を供給されること
により作動する油圧アクチュエータ51が車体に取り付
けられる。その油圧アクチュエータ51は、シリンダ5
1a内においてピストン51bによって仕切られた一対
の油室51c、51dを有する複動油圧シリンダにより
構成され、そのシリンダ51aから突出するピストンロ
ッド51eを有する。そのピストンロッド51eに設け
られたラック52に噛み合うピニオン53が設けられ、
そのピニオン53の回転に伴って上記ピニオン3aが回
転するものとされている。図示例では、両ピニオン5
3、3aは同軸心に同行回転する。
【0022】そのポンプ41と油圧アクチュエータ51
とは圧油流路を構成する配管61によって接続される。
そのポンプ41と油圧アクチュエータ51との間の圧油
流路に、油圧解除状態と油圧付与状態とに選択的に切り
換わり可能な切り換え手段として電磁弁62が配置され
ている。その電磁弁62は上記制御装置20により制御
されるソレノイド62aと、バネ62bと、油路切り換
え用のスプール62cとを有する。そのソレノイド62
aが励磁されることで作用する電磁力によりスプール6
2cが変位することで、その電磁弁62は図示の油圧解
除状態に切り換えられる。そのソレノイド62aが消磁
されて電磁力が解除されることで作用するバネ62bの
弾力によりスプール62cが変位することで、その電磁
弁62は油圧付与状態に切り換えられる。
【0023】その電磁弁62が油圧解除状態にある時は
上記ポンプ41から油圧アクチュエータ51への圧油の
供給は解除され、その電磁弁62が油圧付与状態にある
時は上記ポンプ41から油圧アクチュエータ51に圧油
が供給される。すなわち、その電磁弁62は2位置切り
換え型であり、そのポンプ41の一方の油室41cに配
管接続される第1ポート62dと、そのポンプ41の他
方の油室41dに配管接続される第2ポート62eと、
その油圧アクチュエータ51の一方の油室51cに配管
接続される第3ポート62fと、その油圧アクチュエー
タ51の他方の油室51dに配管接続される第4ポート
62gとを有し、油圧解除状態にある時は第1ポート6
2dを第2ポート62eに接続すると共に第3ポート6
2fを第4ポート62gに接続し、油圧付与状態にある
時は第1ポート62dを第3ポート62fに接続すると
共に第2ポート62eを第4ポート62gに接続する。
これにより、電磁弁62が油圧解除状態にある時、ポン
プ41の両油室41c、41dは互いに接続されると共
に、油圧アクチュエータ51の両油室51c、51dは
互いに接続される。また、電磁弁62が油圧付与状態に
ある時、ポンプ41の一方の油室41cは油圧アクチュ
エータ51の一方の油室51cに接続され、ポンプ41
の他方の油室41dは油圧アクチュエータ51の他方の
油室51dに接続される。
【0024】これにより、電磁弁62が油圧解除状態に
ある時は、ポンプ41がステアリングホイール1の動き
を阻害することはなく、油圧アクチュエータ51がステ
アリングギヤ3の動きを阻害することはない。また、電
磁弁62が油圧付与状態にある時にステアリングホイー
ル1を右操舵のために操舵した場合、ピニオン43の回
転がラック42からピストンロッド41eを介して伝達
されることでピストン41bが一方向に移動し、ポンプ
41の一方の油室41cから油圧アクチュエータ51の
一方の油室51cに圧油が供給されると共に、油圧アク
チュエータ51の他方の油室51dからポンプ41の他
方の油室41dに圧油が還流される。これによる油圧ア
クチュエータ51のピストン51bの一方向への移動
が、ピストンロッド51eからラック52を介してピニ
オン53に伝達され、そのピニオン53の回転に伴って
ピニオン3aが回転することで、油圧アクチュエータ5
1はステアリングギヤ3を車輪4を右操舵させる方向に
作動する。また、電磁弁62が油圧付与状態にある時に
ステアリングホイール1を左操舵のために操舵した場
合、右操舵のために操作した場合とは逆に、ポンプ41
の他方の油室41dから油圧アクチュエータ51の他方
の油室51dに圧油が供給されると共に、油圧アクチュ
エータ51の一方の油室51cからポンプ41の一方の
油室41cに圧油が還流され、油圧アクチュエータ51
はステアリングギヤ3が車輪4を左操舵させる方向に作
動する。すなわち、その油圧アクチュエータ51の動き
はステアリングギヤ3を介して車輪4に舵角を変化させ
ることができるように伝達可能とされている。
【0025】その油圧アクチュエータ51のピストン5
1bの受圧面積はポンプ41のピストン41bの受圧面
積よりも大きくされ、これにより油圧アクチュエータ5
1の出力はポンプ41への入力に対して増幅されてい
る。
【0026】図2のフローチャートを参照して上記制御
装置20による制御手順を説明する。まず、各センサに
よる検出データを読み込む(ステップ1)。次に、電動
アクチュエータ2を制御するための上記制御系が故障状
態か否かを判断する(ステップ2)。例えば、現在の制
御サイクルにおける検出舵角δと、過去の制御サイクル
における後述のステップ5で演算する目標舵角δ* との
偏差が、予め設定した値を超える時は故障状態であると
判断する。また、制御系を構成する舵角センサ等を2重
系とし、両センサの検出値が不一致の場合は故障状態で
あると判断してもよい。ステップ2において故障状態で
ない場合、電磁弁62のソレノイド62aに通電する
(ステップ3)。これにより電磁弁62は、電動アクチ
ュエータ2の動きのステアリングギヤ3への伝達時は油
圧解除状態に切り換えられる。次に、操作反力として目
標操作トルクT* を付与できるように反力アクチュエー
タ19を制御する(ステップ4)。本実施形態では、そ
の目標操作トルクT* は操作角δhの関数K1とされ、
その関数K1は予め定められて制御装置20に記憶され
る。この関数K1に基づき検出操作角δhに応じて定ま
る目標操作トルクT* から、検出操作トルクTを差し引
いた偏差が零になるように、反力アクチュエータ19を
制御する。次に、舵角を目標舵角δ* にすることができ
るように電動アクチュエータ2を制御する(ステップ
5)。本実施形態では、その目標舵角δ* は操作入力値
である操作角δhの関数K2とされ、その関数K2は予
め定められて制御装置20に記憶される。この関数K2
に基づき検出操作角δhに応じて定まる目標舵角δ*
ら、検出舵角δを差し引いた偏差が零になるように、電
動アクチュエータ2を制御する。なお、検出操作角δh
に代えて検出操作トルクTを操作入力値とし、目標舵角
δ* を操作トルクTの関数とし、検出操作トルクTから
目標舵角δ* を定めるようにしてもよい。次に、制御を
終了するか否かを、例えば車両のエンジン始動用キース
イッチのオン・オフに基づき判断し(ステップ6)、終
了しない場合はステップ1に戻る。ステップ2において
故障状態である場合、ブザーやランプ等により警告を発
する(ステップ7)。また、反力アクチュエータ19の
制御を解除して反力アクチュエータ19による操作反力
の付与を解除し(ステップ8)、電動アクチュエータ2
への通電を解除して電動アクチュエータ2の出力軸が自
由回転するものとし、電動アクチュエータ2の動きのス
テアリングギヤ3への伝達を解除する(ステップ9)。
さらに、電磁弁62のソレノイド62aへの通電を解除
する(ステップ10)。これにより電磁弁62は、電動
アクチュエータ2の動きのステアリングギヤ3への伝達
解除時に油圧付与状態に切り換えられる。しかる後にス
テップ6において制御を終了するか否かを判断する。
【0027】上記構成によれば、電動アクチュエータ2
の動きがステアリングギヤ3へ伝達されている時は、電
磁弁62は油圧解除状態にあるので、ポンプ41から油
圧アクチュエータ51への圧油の供給は解除されてい
る。よって、その油圧アクチュエータ51が作動するこ
とはない。その電動アクチュエータ2の動きのステアリ
ングギヤ3への伝達が解除されると、電磁弁62は油圧
付与状態に切り換わるので、ステアリングホイール1の
操作に応じて作動するポンプ41から供給される圧油に
より油圧アクチュエータ51が作動する。この油圧アク
チュエータ51の動きがステアリングギヤ3を介して車
輪4に伝達されることで舵角が変化する。これにより、
電動アクチュエータ2の動きのステアリングギヤ3への
伝達が解除される時、ステアリングホイール1とステア
リングギヤ3とを圧油を介して連結する状態に切り換え
ることでフェールセーフ機能を奏することができ、さら
に、ステアリングホイール1とステアリングギヤ3とを
機械的に連結する場合に比べて滑らかに連結でき、その
切り変わり時における衝撃の作用を低減して舵角変動を
防止できる。また、電源系が故障した場合でも電磁弁6
2をバネ62bの弾力により油圧付与状態に切り換え、
ステアリングホイール1とステアリングギヤ3とを圧油
を介して連結できる。また、電磁弁62を油圧解除状態
に保持するのに必要な電力は、電磁弁62の切り換えに
必要なバネ62bの弾力に対応するもので足りるため、
従来の摩擦クラッチを切断状態に保持するバネの弾力に
対応する電力に比べて少なくてすむ。そのポンプ41を
複動往復ポンプにより構成し、その油圧アクチュエータ
51を複動油圧アクチュエータにより構成し、その間の
圧油流路を上記のように電磁弁62によって切り換える
だけでよいので、シンプルな構造でステアリングホイー
ル1の動きをステアリングギヤ3に油圧により伝達して
フェールセーフ機能を奏することができる。その油圧ア
クチュエータ51の出力はポンプ41への入力に対して
増幅されているので、フェールセーフのためにステアリ
ングホイール1の動きをステアリングギヤ3に油圧によ
り伝達する場合に、操舵に要する力を低減できる。ま
た、ドライバーは、上記制御手順におけるステップ7で
の警告により、あるいは、ステップ8での操作反力の付
与解除により、故障状態であることを認識できる。この
故障状態において、ステアリングホイール1の動きがス
テアリングギヤ3に油圧により伝達されて舵角が変化す
る。この際、反力アクチュエータ19による操作反力の
付与が解除されているので、路面と車輪4との間の摩擦
に基づき作用する操舵反力が、反力アクチュエータ19
の操作反力と重畳してドライバーに作用するのを防止
し、過大な操舵反力の作用を防止できる。
【0028】本発明は上記実施形態に限定されない。例
えば、操作部材の動きのポンプへの伝達や、油圧アクチ
ュエータの動きのステアリングギヤへの伝達のための構
成は特に限定されず、ラックピニオン以外のギヤ機構や
ベルト伝動機構等を用いてもよい。また、油圧アクチュ
エータとして油圧モータ等の油圧シリンダ以外のものを
用いてもよい。また、ステアリングギヤとしてボールス
クリュー式ステアリングギヤ等のラックピニオン式ステ
アリングギヤ以外のものを用いてもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、操作部材をステアリン
グギヤに機械的に連結することなく舵角を変化させる車
両用操舵装置において、フェールセーフのために操作部
材の動きをステアリングギヤに油圧により伝達すること
で衝撃の作用や舵角の変動を防止でき、操舵に大きな力
を必要とすることがなく、電源系が故障した場合でも少
ない電力でフェールセーフ機能を奏することができ、ド
ライバーに迅速に故障発生を認識させ、過大な操舵反力
を防止できるシンプルな構造の車両用操舵装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の車両用操舵装置の構成説明
【図2】本発明の実施形態の車両用操舵装置の制御手順
を示すフローチャート
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 2 操舵用電動アクチュエータ 3 ステアリングギヤ 4 車輪 19 反力アクチュエータ 20 制御装置 41 ポンプ 41c、41d 油室 51 油圧アクチュエータ 51c、51d 油室 62 電磁弁 62b バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西崎 勝利 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 瀬川 雅也 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC32 CC39 CC49 DA03 DA04 DA15 DA63 DB11 DB20 DC33 DD02 DD17 EA01 EB04 EB12 EC01 EC29 EC40 GG01 3D033 CA03 CA16 CA17 CA18 CA20 CA21 CA31 CA32 CA33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作部材の操作に応じて駆動される操舵用
    電動アクチュエータの動きを、その操作部材をステアリ
    ングギヤに機械的に連結することなく舵角を変化させる
    ことができるように、そのステアリングギヤを介して車
    輪に伝達可能な車両用操舵装置であって、その操作部材
    の操作に応じて作動することで圧油を吐出するポンプ
    と、そのポンプから圧油を供給されることにより作動す
    る油圧アクチュエータと、そのポンプと油圧アクチュエ
    ータとの間の圧油流路において、油圧解除状態と油圧付
    与状態とに選択的に切り換わり可能な切り換え手段と、
    その切り換え手段を、前記操舵用電動アクチュエータの
    動きの前記ステアリングギヤへの伝達時は油圧解除状態
    に切り換え、前記操舵用電動アクチュエータの動きの前
    記ステアリングギヤへの伝達解除時は油圧付与状態に切
    り換える手段とを備え、その切り換え手段が油圧解除状
    態にある時は前記ポンプから油圧アクチュエータへの圧
    油の供給は解除され、その切り換え手段が油圧付与状態
    にある時は前記ポンプから油圧アクチュエータに圧油が
    供給され、その油圧アクチュエータの動きが前記ステア
    リングギヤを介して車輪に舵角を変化させることができ
    るように伝達可能とされていることを特徴とする車両用
    操舵装置。
  2. 【請求項2】その切り換え手段は、電磁力により油圧解
    除状態に保持され、その電磁力の解除時にバネの弾力に
    より油圧付与状態に切り換えられる電磁弁により構成さ
    れている請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 【請求項3】前記ポンプは一対の油室を有する複動往復
    ポンプにより構成され、前記油圧アクチュエータは一対
    の油室を有する複動油圧アクチュエータにより構成さ
    れ、前記切り換え手段が油圧解除状態にある時、そのポ
    ンプの両油室は互いに接続されると共に、その油圧アク
    チュエータの両油室は互いに接続され、前記切り換え手
    段が油圧付与状態にある時、そのポンプの一方の油室は
    その油圧アクチュエータの一方の油室に接続されると共
    に、そのポンプの他方の油室はその油圧アクチュエータ
    の他方の油室に接続される請求項1または2に記載の車
    両用操舵装置。
  4. 【請求項4】前記油圧アクチュエータの出力は前記ポン
    プへの入力に対して増幅されている請求項1〜3の中の
    何れかに記載の車両用操舵装置。
  5. 【請求項5】前記操舵用電動アクチュエータの制御系が
    故障状態か否かを判断する手段と、前記操作部材に操作
    反力を付与可能な反力アクチュエータと、前記制御系が
    故障状態である時、前記操舵用電動アクチュエータの動
    きの前記ステアリングギヤへの伝達を解除すると共に、
    前記反力アクチュエータによる操作反力の付与を解除す
    る手段とを備える請求項1〜4の中の何れかに記載の車
    両用操舵装置。
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