JP2001504006A - ドラム型洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、周壁３．１と２つのカバー面３．２，３．３とを有し、洗浄液容器２内で水平方向に、又は傾斜されて回転可能に支承されたドラム３を備えた洗濯機又は洗濯乾燥機であって、前記周壁３．１又はカバー面３．２，３．３の内の１つに取出し口が設けられており、ドラム内側に向けられた湾曲構造が設けられている薄板から前記周壁３．１が、全体的又は部分的に製作されている形式のものに関する。できる限り洗濯物を保護すると同時に、良好な視覚的特徴と残留水の完全な排出とを達成するためには、複数の穴１６が、周壁３．１においてドラム外側に向けられた湾曲部の縁部輪郭１７．１に配置されている。択一的に、複数の穴１６が、周壁３．１の湾曲構造無しで形成された区分３．５；３．６に配置されていてよい。

Description

【発明の詳細な説明】 ドラム型洗濯機 本発明は、周壁と２つのカバー面とを有し、洗浄液容器内で水平方向で、又は 傾斜されて回転可能に支承されたドラムを備えた洗濯機又は洗濯乾燥機であって 、前記周壁又は両カバー面の内の１つに取出し口が設けられており、ドラム内側 に向けられた湾曲構造が少なくとも部分的に設けられている薄板から、前記周壁 が少なくとも部分的に製作されている形式のものに関する。 自動洗濯機又は洗濯乾燥機のドラムは、一般に薄板構造物から成っている。最 大１６００ｒｐｍの高い脱水回転数のために、ドラム構造には安定性、形状保持 及び剛性に関する大きな要求が課される。ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４ ３７９８６号明細書及びドイツ連邦共和国出願公開第２５５７２１５号明細書に 基づき、ドラムを製作する薄板に、安定性増大のために湾曲構造を設けることが 公知である。 更に、洗濯機ではドラム周壁、及び場合によってはカバー面にも複数の穴を設 けることは一般的であり、これにより、洗濯物と洗浄液容器との間で洗浄液交換 が保証されている。これらの穴は、今日汎用の洗濯機の場合、３．５ｍｍのオー ダの直径を有している。こ の場合、ドラムの製作プロセスにおいて、まず約２．５ｍｍの直径を有する複数 の穴が薄板コイルに打ち抜かれ、次いで押広げ過程に基づき漏斗状に深められて それぞれ３．５ｍｍに広げられる。円筒周壁を形成するための、切断されたコイ ル部材の成形及び溶接時に、穴の凹部は外側に向けられる。このことは、穴縁部 に場合によっては存在するまくれがドラム内部には突出せず、これにより前記ま くれに対する洗濯物の接触を阻止するという目的で行われる。押広げ、及びこれ に関連するドラム内側構造は、一方では周壁面全体における平らな表面部分を減 少させ、他方ではドラムに入射する光を拡散させ反射するという効果を生ぜしめ る。これにより、１つには頑強性及び光沢、つまり高価な材料の印象が与えられ 、更に、傷又は汚れは目立ちにくい。 上で述べたドラムの場合は、比較的大きな穴が、繊維におけるネップ形成、洗 濯物の損傷及び糸や異物の通流を生ぜしめることが欠点として判った。従って、 ドイツ連邦共和国特許出願公開第１４１０９８５号明細書に基づき穴直径を減少 すること、及び／又はドイツ連邦共和国出願公開第２８２６５０６号明細書に基 づき穿孔を周壁の部分領域に制限することが既に提案された。 直径２ｍｍの押し広げられた穴を得たい場合、打抜き工具は約１．２ｍｍの最 大厚さを有していてよい。 このことは、洗濯機用ドラムに使用される薄板厚さにおいては工具を早急に折っ てしまう恐れがある。この理由から、自動化された製作プロセスにおいて、直径 ２ｍｍの押し広げられた複数の穴を備えた洗濯機用ドラムを得ることは不可能で ある。 従って押広げが不要な、穴直径がちょうど２ｍｍのドラムは、前に述べた視覚 的な特徴に欠ける比較的平滑な表面を有している。同じことは、部分領域に穿孔 部を有するドラムについても云える。それというのも、周壁の非穿孔領域は完全 に平滑であるからである。更にこのようなドラムにおける欠点は、平滑な表面に 残留水が留まり脱水作用を悪化させることである。 従って本発明の課題は、良好な視覚的特徴と同時に、残留水の完全な排出が達 成される洗濯機のドラムを提供することである。 本発明の課題は、請求項１及び２の特徴部に記載のドラム型洗濯機により解決 される。本発明の有利な改良は、請求項３以下に記載されている。 本発明により得ることのできる利点は、上で述べた課題を解決する点の他に、 ドラムの安定性を高める点にある。これにより、厚い薄板の使用、又は手間のか かる、例えばエキスパンディング等の変形加工プロセスにおいて生じるコストを 低下させることができる。更に択一的に、薄板厚さの維持と同時に、脱水時のド ラムと洗浄液容器との接触を防ごうとする、ドラムと 洗浄液容器との間の安全距離を減少することができる。これにより、ドラム周壁 と洗浄液容器周壁との間のいわゆるむだ容積が減じられ、つまり自由な溶液が減 じられて（より少ない水及びエネルギ消費）、ドラム容積を拡大することができ る。 請求項１の上位概念に記載のドラム型洗濯機の本発明による別の有利な構成で は、穴が、湾曲構造無しで形成された周壁区分に配置されている。このようなド ラムの場合、穿孔は一層簡単に実施することができる。それというのも、穴を湾 曲構造に適合させなくて済むからである。これらの穴は、カバー面（ドラムフー ド、ドラム底部）に境を接する周壁の縁部領域又は中央領域に配置されていてよ い。 本発明の更に別の有利な構成では、湾曲構造はドラム内側に向けられた多角形 から成っており、穴は縁部輪郭の角隅点に配置されている。これにより、比較的 簡単に製作される湾曲構造用モデルが得られ、更に穴は、それぞれ最深点に位置 している。これにより、洗浄液若しくはすすぎ水の排出特性が著しく改善される 。 更に、縁部輪郭がドラム周壁の周方向に向けられた平らな領域を有しており、 この領域に穴がそれぞれ配置されていると有利である。別の箇所（第１頁２１行 〜第２頁６行）で説明した製作プロセスでは、穿孔された円筒周壁に、エキスパ ンディングにより形状安定 性の成形輪郭が付与される。次いでドラム周壁には、前掲のドイツ連邦共和国特 許出願公開第４４３７９８６号明細書又はドイツ連邦共和国出願公開第２５５７ ２１５号明細書に基づき公知の方法によって湾曲構造が設けられる。このような 方法では、既に丸められて湾曲構造の設けられたドラム周壁に複数の穴を打ち抜 くことは不可能である。薄板コイルに打ち抜かれた穴と、周壁のエキスパンディ ングにより生ぜしめられた湾曲構造とを、穴が湾曲構造の角隅点に正確に位置す るように互いに上下に配置することは、比較的困難である。まず湾曲構造をもた らし、次いで穿孔するプロセスの方法ステップの順序変更も、やはり製作技術的 に不都合である。それというのも、湾曲構造が穴の打抜き加工によって損傷され る恐れがあるからである。縁部輪郭の拡張に基づき、穴が配置されるべきトレラ ンス領域が拡大され、これにより、自動的な製作プロセスにおける穿孔が簡単に なる。このことは特に、平らな領域の幅が穴直径の１．５倍〜２．５倍を有して いる場合に該当する。 更に、従来のドラム型洗濯機に設けられた穴に比べて、穴が数及び／又は直径 の点において減少されていると有利である。これにより、毛羽又は糸の通流が減 じられ、これに基づき洗濯物がより一層保護される。 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、ドラム型洗濯機の一般的な構成を示した図であり、 第２図は、ドラム３の長手方向断面図であり、 第３図及び第３ａ図は、ドラム周壁３．１の領域における湾曲構造及び穴の形 状を概略的に示した図であり、 第４図は、ドラム周壁３．１の領域における湾曲構造及び穴の変化実施例を示 した図であり、 第５図は、構造化されていない領域を有するドラム３の部分断面図である。 本発明により形成されたドラム型洗濯機１は、洗浄液容器２を有しており、こ の洗浄液容器２内には、洗濯物４を収容するためのドラム３が回転可能に支承さ れている。このドラム３の駆動は、モータ１３によってＶベルト１３．１を介し て行われる。洗浄液容器２は、ケーシング６内で揺動可能にばね５に懸吊されて おり、且つこの揺動を緩衝するために、下側領域において衝撃ダンパ７を介して ケーシング底部８に対して支持される。 洗浄プログラムを実施するために必要な洗剤／柔軟剤は、接続された接続ホー ス１０を備えた洗剤注入室９を介して洗浄液容器２に供給される。このためには 、所望の複数の物質が、使用者によって洗剤用引出し１２の適当な室１１にそれ ぞれ満たされてよい。所定の水供給部（図示せず）を介して室の内容物は全部、 各プログラム部分の開始時に洗浄液容器２に注入される。 種々様々な洗浄プログラムを制御するためには、マイクロプロセッサ制御装置 ＭＣが設けられており、このマイクロプロセッサ制御装置ＭＣは、信号線路１４ を介して種々様々なセンサ及び操作エレメントに接続されている。マイクロプロ セッサ制御装置ＭＣは、時間及び状態に関連する命令を、制御線路１５を介して 種々様々な作動部材（モータ、弁、表示装置等）に送出する。 ドラム３は、別の箇所でより詳しく説明する自動的な製作法（図示せず）で製 作される。このためにはまず、ドラム周壁３．１のために薄板ストリップをコイ ルから切断して、打抜き加工によって所望の穴１６を開ける。次いで薄板ストリ ップを円形に湾曲させて、互いに向かい合う両縁部を溶接する。このようにして 得られる円筒は、公知のエキスパンディング法に基づき形状安定性の成形輪郭を 備えている。次いで前掲のドイツ連邦共和国出願公開第２５５７２１５号明細書 に基づき公知の方法により、ドラム周壁３．１に湾曲構造を付与する。その後で ドラム底部３．２とドラムフード３．３とを組み込む。 第３図には、湾曲構造の原則的な構成、及び本発明により配置された穴１６を 備えたドラム周壁３．１の部分断面図が示されている。 ドラム周壁３．１には、全体的又は部分的に内側に向かって湾曲された多角体 、有利には六角体１７が設けられている。第３ａ図には、第３図に示したＡ−Ａ 線に沿ったドラム周壁３．１の断面図が示されており、この断面図からは、ドラ ム軸線３．４に向かう六角体１７の湾曲が明らかになる。カバー面（ドラム底部 ３．２及びドラムフード３．３）に湾曲された多角体が設けられている構成も可 能である。ドラム周壁３．１には、今日汎用のドラム３の穴よりも少数の、可能 な限りより小さな直径ｄ（約２ｍｍ）を有する穴１６が設けられている。これら の穴１６は、外側に向けられた湾曲部の縁部輪郭１７．１、及び図示の実施例で は特に六角体の角隅点に配置されている。 穴１６の配置形式は、ポンプによる脱水作用又は専らポンプを介した排水にお ける迅速で滞りの無い排水、及び良好な繊維脱水度、最適な洗濯物保護、異物に 対する感度の小ささ及び良好な視角に対する要求に基づき規定される。 第４図には、曲線を描く縁部を備えた六角体１８の形の湾曲構造の有利な実施 形態を備えたドラム周壁３．１の部分断面図が示されており、前記縁部の場合は 、縁部輪郭がドラム周壁３．１の周方向に向けられた平らな、穴直径ｄの１．５ 〜２．５倍の領域１９を有しており、穴１６はこの領域１９にそれぞれ配置され ている。図示の実施例では、前記領域１９の幅は４ｍ ｍであり、穴直径ｄは２ｍｍである。構造モデルの対辺距離ｓは、ドラム周壁幅 の約５分の１であり、この実施例では３８．４８ｍｍである。このような実施形 態の利点は別の箇所で説明する。 湾曲構造領域に設けられた複数の穴１６を備えたドラム３の他に、第５図に示 した変化実施例が考えられる。 穴列は、ドラム周壁３．１の湾曲されていない前縁部及び後縁部３．５にそれ ぞれ配置されている。これに加えて付加的又は択一的に、例えば第５図において ドラム周壁３．１の中央に示したような、複数の穴１６を備えた別の制限された 非構造化ゾーン３．６が可能である。この場合、湾曲構造領域は完全に穿孔され ていなくてよいので、この構造はドラム３を安定化するためだけに役立つ。しか し、上で述べた穴１６を湾曲構造内の有利な位置、例えば多角体１７の角隅点２ ０に設けることもできる。 脱水時の水ジャケット形成がドラム３の直径の妨げとならない限り、上で述べ た全ての実施形態において材料厚さが適当で洗浄液容器の直径が一定の場合には 、ドラム３の直径を最大１０ｍｍだけ拡大することができる。これに基づき、ド ラム周壁３．１と洗浄液容器周壁との間の最少距離は約５ｍｍしかなくてよい。 円筒としてのドラム周壁３．１には湾曲構造を設けることができ、且つ予め、 又は後から、例えばエキス パンディング等の別の変形加工プロセスを施すことができる。同様に、湾曲構造 を備えた完成シートバー又はコイル材料（ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４ ３７９８６号明細書参照）を処理すること、又はシートバー又はコイル材料に連 続的な製作プロセスで湾曲構造を設け、予め又は後から穿孔し、例えばロール成 形加工、エンボス加工、プレス加工等の別の変形加工プロセスを施して、円筒に 成形することも可能である。 これらの考察は、その意味に即して、周壁底部及び周壁フードにも転用され得 る。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１０年１０月７日（１９９８．１０．７） 【補正内容】 明細書 ドラム型洗濯機 本発明は、周壁と２つのカバー面とを有し、洗浄液容器内で水平方向で、又は 傾斜されて回転可能に支承されたドラムを備えた洗濯機又は洗濯乾燥機であって 、前記周壁又は両カバー面の内の１つに取出し口が設けられており、ドラム内側 に向けられた湾曲構造が少なくとも部分的に設けられている薄板から、前記周壁 が少なくとも部分的に製作されている形式のものに関する。 自動洗濯機又は洗濯乾燥機のドラムは、一般に薄板構造物から成っている。最 大１６００ｒｐｍの高い脱水回転数のために、ドラム構造には安定性、形状保持 及び剛性に関する大きな要求が課される。ドイツ連邦共和国特許出願公開第４４ ３７９８６号明細書及びドイツ連邦共和国出願公開第２５５７２１５号明細書に 基づき、ドラムを製作する薄板に、安定性増大のために湾曲構造を設けることが 公知である。 更に、洗濯機ではドラム周壁、及び場合によってはカバー面にも複数の穴を設 けることは一般的であり、これにより、洗濯物と洗浄液容器との間で洗浄液交換 が保証されている。これらの穴は、今日汎用の洗濯機の場合、３．５ｍｍのオー ダの直径を有している。こ の場合、ドラムの製作プロセスにおいて、まず約２．５ｍｍの直径を有する複数 の穴が薄板コイルに打ち抜かれ、次いで押広げ過程に基づき漏斗状に深められて それぞれ３．５ｍｍに広げられる。円筒周壁を形成するための、切断されたコイ ル部材の成形及び溶接時に、穴の凹部は外側に向けられる。このことは、穴縁部 に場合によっては存在するまくれがドラム内部には突出せず、これにより前記ま くれに対する洗濯物の接触を阻止するという目的で行われる。押広げ、及びこれ に関連するドラム内側構造は、一方では周壁面全体における平らな表面部分を減 少させ、他方ではドラムに入射する光を拡散させ反射するという効果を生ぜしめ る。これにより、１つには頑強性及び光沢、つまり高価な材料の印象が与えられ 、更に、傷又は汚れは目立ちにくい。 米国特許第２５９１１４３号明細書に基づき、ドラム周壁の全長にわたって延 在する波形起伏の形の湾曲部がドラムに形成されている洗濯機が公知である。こ の場合、ドラム穴は外側に向けられた凹部に配置されている。このことは、各穴 間の平らな領域に残留水を留まらせ、排水作用を悪化させる。更に、このような ドラム構造により洗濯物が著しくきつくもまれ、これにより損傷される。 上で述べたドラムの場合は、比較的大きな穴が、繊維におけるネップ形成、洗 濯物の損傷及び糸や異物の 通流を生ぜしめることが欠点として判った。従って、ドイツ連邦共和国特許出願 公開第１４１０９８５号明細書に基づき穴直径を減少すること、及び／又はドイ ツ連邦共和国出願公開第２８２６５０６号明細書に基づき穿孔を周壁の部分領域 に制限することが既に提案された。 直径２ｍｍの押し広げられた穴を得たい場合、打抜き工具は約１．２ｍｍの最 大厚さを有していてよい。このことは、洗濯機用ドラムに使用される薄板厚さに おいては工具を早急に折ってしまう恐れがある。この理由から、自動化された製 作プロセスにおいて、直径２ｍｍの押し広げられた複数の穴を備えた洗濯機用ド ラムを得ることは不可能である。 従って押広げが不要な、穴直径がちょうど２ｍｍのドラムは、前に述べた視覚 的な特徴に欠ける比較的平滑な表面を有している。同じことは、部分領域に穿孔 部を有するドラムについても云える。それというのも、周壁の非穿孔領域は完全 に平滑であるからである。更にこのようなドラムにおける欠点は、平滑な表面に 残留水が留まり脱水作用を悪化させることである。 従って本発明の課題は、良好な視覚的特徴と同時に、残留水の完全な排出が達 成される洗濯機のドラムを提供することである。 本発明の課題は、請求項１及び２の特徴部に記載のドラム型洗濯機により解決 される。本発明の有利な改 良は、請求項３以下に記載されている。 本発明により得ることのできる利点は、上で述べた課題を解決する点の他に、 ドラムの安定性を高める点にある。これにより、厚い薄板の使用、又は手間のか かる、例えばエキスパンディング等の変形加工プロセスにおいて生じるコストを 低下させることができる。更に択一的に、薄板厚さの維持と同時に、脱水時のド ラムと洗浄液容器との接触を防ごうとする、ドラムと洗浄液容器との間の安全距 離を減少することができる。これにより、ドラム周壁と洗浄液容器周壁との間の いわゆるむだ容積が減じられ、つまり自由な溶液が減じられて（より少ない水及 びエネルギ消費）、ドラム容積を拡大することができる。 湾曲構造を、ドラム内側に向けられた多角体として形成し、穴を縁部輪郭の角 隅点に配置することにより、比較的簡単に製作される湾曲構造用モデルが得られ 、更に、穴がそれぞれ最深点に位置しているので、洗浄液、若しくはすすぎ用水 の排水特性が著しく改善される。 請求項１の上位概念に記載のドラム型洗濯機の本発明による別の有利な構成で は、穴が、湾曲構造無しで形成された周壁区分に配置されている。このようなド ラムの場合、穿孔は一層簡単に実施することができる。それというのも、穴を湾 曲構造に適合させなくて済むからである。これらの穴は、カバー面（ドラムフー ド、ドラム底部）に境を接する周壁の縁部領域又は中央領域に配置されていてよ い。 更に、縁部輪郭がドラム周壁の周方向に向けられた平らな領域を有しており、 この領域に穴がそれぞれ配置されていると有利である。別の箇所（第１頁２１行 〜第２頁６行）で説明した製作プロセスでは、穿孔された円筒周壁に、エキスパ ンディングにより形状安定性の成形輪郭が付与される。次いでドラム周壁には、 前掲のドイツ連邦共和国特許出願公開第４４３７９８６号明細書又はドイツ連邦 共和国出願公開第２５５７２１５号明細書に基づき公知の方法によって湾曲構造 が設けられる。このような方法では、既に丸められて湾曲構造の設けられたドラ ム周壁に複数の穴を打ち抜くことは不可能である。薄板コイルに打ち抜かれた穴 と、周壁のエキスパンディングにより生ぜしめられた湾曲構造とを、穴が湾曲構 造の角隅点に正確に位置するように互いに上下に配置することは、比較的困難で ある。まず湾曲構造をもたらし、次いで穿孔するプロセスの方法ステップの順序 変更も、やはり製作技術的に不都合である。それというのも、湾曲構造が穴の打 抜き加工によって損傷される恐れがあるからである。縁部輪郭の拡張に基づき、 穴が配置されるべきトレランス領域が拡大され、これにより、自動的な製作プロ セスにおける穿孔が簡単になる。このことは特に、平らな領域の幅が穴直径の１ ．５倍〜２．５倍を有して いる場合に該当する。 更に、従来のドラム型洗濯機に設けられた穴に比べて、穴が数及び／又は直径 の点において減少されていると有利である。これにより、毛羽又は糸の通流が減 じられ、これに基づき洗濯物がより一層保護される。 請求の範囲 １．周壁（３．１）と２つのカバー面（３．２，３．３）とを有し、洗浄液容 器（２）内で水平方向で、又は傾斜されて回転可能に支承されたドラム（３）を 備えた洗濯機又は洗濯乾燥機であって、前記周壁（３．１）又は両カバー面（３ ．２，３．３）の内の１つに取出し口が設けられており、ドラム内側に向けられ た湾曲構造が少なくとも部分的に設けられている薄板から、前記周壁が少なくと も部分的に製作されている形式のものにおいて、 湾曲構造が、ドラム内側に向けられた多角体から成っており、周壁（３．１） において複数の穴（１６）が、湾曲部のドラム外側に向けられた縁部輪郭（１７ ．１；１９）の角隅点に配置されていることを特徴とする、ドラム型洗濯機。 ２．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の、湾曲構造無しで形成された区分 （３．５；３．６）に配置されている、請求項１記載のドラム型洗濯機。 ３．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の、カバー面に境を接する少なくと も１つの非湾曲区分（３．５）に配置されている、請求項２記載のドラム型洗濯 機。 ４．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の湾曲されていない中央領域（３． ６）に配置されている、請 求項２又は３記載のドラム型洗濯機。 ５．縁部輪郭が、ドラム周壁（３．１）の周方向に向けられた平らな領域（１ ９）を有しており、これらの領域（１９）に複数の穴（１６）が配置されている 、請求項５記載のドラム型洗濯機。 ６．前記領域（１９）の幅が穴直径（ｄ）の１．５〜２．５倍である、請求項 ６記載のドラム型洗濯機。 ７．穴（１６）の直径（ｄ）が、従来のドラム型洗濯機（１）の穴に比べて減 少されている、請求項１から７までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機。 ８．穴（１６）が、約２ｍｍの直径（ｄ）を有している、請求項８記載のドラ ム型洗濯機。 ９．穴（１６）の数が、従来のドラム型洗濯機（１）の穴に比べて減少されて いる、請求項１から９までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機。 10．ドラム周壁（３．１）と洗浄液容器周壁との間の距離が、従来のドラム型 洗濯機（１）のドラム周壁と洗浄液容器周壁との間の距離に比べて最大５ｍｍだ け減少されている、請求項１から１０までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機 。 11．ドラム周壁（３．１）と洗浄液容器周壁との間の最少距離が約５ｍｍであ る、請求項１１記載のドラム型洗濯機。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．周壁（３．１）と２つのカバー面（３．２，３．３）とを有し、洗浄液容 器（２）内で水平方向で、又は傾斜されて回転可能に支承されたドラム（３）を 備えた洗濯機又は洗濯乾燥機であって、前記周壁（３．１）又は両カバー面（３ ．２，３．３）の内の１つに取出し口が設けられており、ドラム内側に向けられ た湾曲構造が少なくとも部分的に設けられている薄板から、前記周壁が少なくと も部分的に製作されている形式のものにおいて、 複数の穴（１６）が、周壁（３．１）においてドラム外側に向けられた湾曲部 の縁部輪郭（１７．１，１９）に配置されていることを特徴とするドラム型洗濯 機。 ２．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の、湾曲構造無しで形成された区分 （３．５；３．６）に配置されている、請求項１記載のドラム型洗濯機。 ３．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の、カバー面に境を接する少なくと も１つの非湾曲区分（３．５）に配置されている、請求項２記載のドラム型洗濯 機。 ４．複数の穴（１６）が、周壁（３．１）の湾曲されていない中央領域（３． ６）に配置されている、請求項２又は３記載のドラム型洗濯機。 ５．湾曲構造が、ドラム内側に向けられた多角体（１６）から成っており、複 数の穴（１６）が、縁部輪郭の角隅点に配置されている、請求項１から４までの いずれか１項記載のドラム型洗濯機。 ６．縁部輪郭が、ドラム周壁（３．１）の周方向に向けられた平らな領域（１ ９）を有しており、これらの領域（１９）に複数の穴（１６）が配置されている 、請求項５記載のドラム型洗濯機。 ７．前記領域（１９）の幅が穴直径（ｄ）の１．５〜２．５倍である、請求項 ６記載のドラム型洗濯機。 ８．穴（１，６）の直径（ｄ）が、従来のドラム型洗濯機（１）の穴に比べて 減少されている、請求項１から７までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機。 ９．穴（１６）が、約２ｍｍの直径（ｄ）を有している、請求項８記載のドラ ム型洗濯機。 10．穴（１６）の数が、従来のドラム型洗濯機（１）の穴に比べて減少されて いる、請求項１から９までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機。 11．ドラム周壁（３．１）と洗浄液容器周壁との間の距離が、従来のドラム型 洗濯機（１）のドラム周壁と洗浄液容器周壁との間の距離に比べて最大５ｍｍだ け減少されている、請求項１から１０までのいずれか１項記載のドラム型洗濯機 。 12．ドラム周壁（３．１）と洗浄液容器周壁との間の最少距離が約５ｍｍであ る、請求項１１記載のドラ ム型洗濯機。