JP2001501379A - パーティクル制御方法及びプラズマ処理チャンバー - Google Patents

パーティクル制御方法及びプラズマ処理チャンバー

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Abstract

(57)【要約】 基板ホルダーと、ライナー、フォーカス・リング又はガス分配プレートのような窒化シリコンの部材とを備えるプラズマ処理チャンバーであって、この部材は、基板ホルダーの近くに露出面を有し、この露出面は、基板の処理の際のパーティクル汚染を最少にするために効果的である。このチャンバーは、ガス分配プレートを通してRFエネルギーに誘導的に結合してプラズマ・ガスにエネルギーを与えてプラズマ状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】発明の名称 パーティクル制御方法及びプラズマ処理チャンバー発明の分野 本発明は、プラズマ処理チャンバーの改良、及び半導体ウェハ上の酸化物層を プラズマ・エッチングにより処理する方法等のプラズマ処理チャンバー中で基板 を処理する方法に関する。発明の背景 真空処理チャンバーは、一般に化学気相成長法(CVD)や、真空チャンバーに処 理ガスを供給し、該処理ガスに高周波(RF)電界を印加することによる基板上 の材料のエッチングに使用されている。平行平板(parallelplate)、トランスフ ォーマー結合型プラズマ(transformercoupled plasma:TCPTM、ICPとも呼ば れる)、及び電子サイクロトロン共鳴(ECR)反応装置の例が、本件出願と譲受人が 共通の米国特許4,340,464号、4,948,458号、及び5,200,232号に開示されている 。基板は、処理の間、真空チャンバー内の所定の場所に基板ホルダーによって保 持される。従来の基板ホルダーは、機械的なクランプ及び静電クランプ(ESC) を含む。機械的なクランプ及び静電クランプ(ESCの例は、本件出願と譲受人が 共通の米国特許第5,262,029号及び1995年3月10日の出願に係る米国特許出願08/ 401,524号に記載されている。電極形式の基板ホルダーは、米国特許第4,579,618 号に開示されているように、高周波(RF)パワーをチャンバー内に供給できる 。 高周波源に結合されたアンテナが、処理チャンバー内で、ガスにエネルギーを 与えてプラズマ状態にするプラズマ処理システムが、米国特許4,948,458;5,198 ,718;5,241,245;5,304,279及び5,401,350号に開示されている。これらのシス テムでは、アンテナがチャンバーの 外側に置かれ、高周波エネルギーが誘電体の窓を通してチャンバーに供給される 。これらの処理システムは、エッチング、堆積、レジスト剥離等の様々な半導体 処理の分野で使用され得る。 発明の要約 本発明の目的は、基板ホルダーを取り囲むチャンバー・ライナー(chamber lin er)、基板を取り囲むフォーカス・リング(focus ring)、及び/又は、基板に対向 するガス分配プレート(gas distribution plate)のような反応面(reactor surfa ce)の材料として窒化シリコンを使用することによって、基板が連続的に処理さ れる際の基板のパーティクル汚染を低減することにある。 本発明の1つの側面によれば、基板を処理すると共に該基板のパーティクル汚 染を低減する方法であって、処理チャンバー内の基板ホルダー上に基板を載置す る工程を含む。ここで、ライナー、ガス分配プレート及び/又はフォーカス・リ ングのような部材が、処理チャンバー内の基板ホルダーの近くの領域に、露出し た面を構成する。この部材は、窒化シリコンをベースとする材料を含んで構成さ れ、該部材は、前記窒化シリコン部材の上に無欠のパッシベイティング層(high lyintact passivating layer)を形成すること、及び/又は、前記窒化シリコン 部材のプラズマによって攻撃される部分からパーティクルを発生させずに該部分 を揮発させることによって、基板の処理の際の該基板のパーティクル汚染を最少 にするために効果的である。この方法は、処理チャンバーに処理ガスを供給し、 処理チャンバー内のガス分配プレートを通してRFエネルギーに誘導的に結合し 、処理ガスにエネルギーを与えてプラズマ状態にすることによって前記基板を処 理する工程と、プラズマ・ガスに基板を接触させることによって処理チャンバー 内で基板を連続的に処理する工程を含む。処理チャンバーは、実質的に平板的な アンテナを含んでもよく、処理ガスは、このアンテナにRFパワーを供給するこ とによってエネルギーを与えられてプラズマ 状態にされてもよい。このプラズマは、高密度のプラズマを含んでもよく、基板 は、RFバイアスが供給しながら該基板上の酸化物層を高密度のプラズマによっ てエッチングすることによって処理されてもよい。この部材は、実質的に加熱プ レス及び焼結されたSi34からなることが好ましい。 本発明の他の側面によれば、プラズマ処理チャンバーは、窒化シリコンをベー スとする材料を含んで構成される部材を備え、この部材は、チャンバー・ライナ ー、フォーカス・リング及び/又はガス分配プレートを備える。このチャンバー は、処理チャンバー内で基板を支持するための基板ホルダーと、処理チャンバー の内部に処理ガスを供給するガス供給部と、処理ガスにエネルギーを与えてプラ ズマ状態にするRFエネルギーを供給するRFエネルギー源のようなエネルギー 源とを更に備える。このチャンバーは、ガス分配プレートの近くに誘電体の窓を 備えてもよく、このRFエネルギー源は、この窓の近くに実質的に平板状のアン テナを備えてもよい。このアンテナは、窓を通してRFパワーを供給して処理チ ャンバー内で処理ガスにエネルギーを与えてプラズマ状態にする。このアンテナ は、ガス分配プレート内のガス排出口が基板ホルダーとアンテナとの間に直接的 に配置されないように配置されてもよい。この誘電体の窓は、実質的に均一な厚 さと実質的に平板的な形状を有してもよく、このガス分配プレートは、実質的に 均一な厚さと実質的に平板的な形状を有してもよい。図面の簡単な説明 同様な構成要素には同様な参照番号が付された図面を参照しながら本発明を詳 細に説明する。 図1は、本発明に係るライナー(liner)、フォーカスリング(focus ring)及び ガス分配プレート(gas distribution plate)を有する真空処理チャンバーの断面 図である。 図2は、図1に示されるタイプの処理チャンバーにおいて窒化シリ コンの分配プレートを用いることで達成された処理済みウェハ上のパーティクル の減少に関する改善を示すパーティクル対ウェハのカウントグラフである。 図3は、図1に示されるタイプの処理チャンバーにおいてアルミナのガス分配 プレートを用いた場合の大量のパーティクル汚染を示すパーティクル対ウェハの カウントグラフである。 図4は、本発明に係る89穴の窒化シリコンのガス分配プレートの上面図であ る。 図5は、本発明に係る31穴の窒化シリコンのガス分配プレートの側面図であ る。 図6は、図5に示すガス分配プレートの外側エッジの断面図である。 図7は、図5に示すガス分配プレートの反対側を示す図である。好ましい実施の形態の詳細な説明 本発明は、半導体ウェハ、フラット・パネル・ディスプレイ等のような基板の パーティクル汚染を低減することに関する改良を提供する。パーティクルの減少 は、チャンバーの中で処理される基板に近接する部材の材料として窒化シリコン を利用することによって達成される。そような部材は、ライナー、フォーカスリ ング、ガス分配プレート等のような電気的に駆動されないチャンバー部分を含む 。 基板のプラズマエッチングでは、シリコンウェハのような基板の上の様々な層 に特徴(features)がエッチングにより形成される。そのようなエッチング工程 では、ウエハ平面の上のリアクタ(reactor)の体積中におけるガスフローの空 間的な分配を制御するために、ガス分配プレートが使用され得る。ラムリサーチ ・インコーポレイテッドが提供しているプラズマエッチング反応器TCP9100(商 標)では、ガス分配プレートは、TCP(商標)窓の直下に配置された環状(circu lar)のプレートである。この窓はまた、リアクタの上部における真空シーリン グ面であり、ウェハの上部の該ウェハに平行な平面内に配置されて る。ガス分配プレートは、Oリングを使用して、ガス分配プレートの周辺に配置 されたガス分配リングにシールされている。ガス分配リングは、ガスをソースか らガス分配プレート、リアクタにRFエネルギーを供給するコイルの下の窓の内 面、及びガス分配リングによって規定される体積にガスを供給する。ガス分配プ レートは、該プレートを貫通した特定の直径の複数の穴からなる配列を含んでい る。ガス分配プレートを通る穴の空間的な分布は、エッチングされる層、例えば 、フォトレジスト層、2酸化シリコン層、及びウェハ上の下層材料のエッチング の均一性を最適化するために変更することができる。ガス分配プレートの断面形 状は、リアクタ中のプラズマへのRFパワーの分配を調整するために変更するこ とができる。このガス分配プレートの材料は、ガス分配プレートを通してリアク タへの高周波パワーの結合を可能とするために、誘電体で構成しなければならな い。更に、ガス分配プレートの材料は、酸素又はハイドロフルオロカーボン・ガ ス・プラズマ等の環境下で、破損やそれに起因するパーティクルの発生を避ける ために、化学的なスパッタ・エッチングに対して高い耐性を有しなければならな い。更に、ガス分配プレートの材料としては、汚染のレベルが低いものを採用す べである。さもなければ、ウェハ上のデバイスの性能に影響を与えるからである 。 本発明に関して、窒化シリコンは、窒化アルミニウム及びアルミナのような他 の材料を遥かに凌ぐ予測し得ない性能を齎すことが見出された。特に、ガス分配 プレートを窒化シリコンで形成した場合、99.5%又は99.9%の純度のアルミナのガ ス分配プレートより、遥かに低いレートで攻撃され、その結果、ハイドロフルオ ロカーボン・ガスでのプラズマ・エッチングの際に、ウェハへのパーティクルの ”追加”(累積したパーティクル)が遥かに少なくなった。 本発明の1つの実施の形態に係る真空処理チャンバーが図1に示されている。 真空処理チャンバー10は、基板13に対して静電クランピング力を与える他、 その上(基板ホルダーの上)に支持された基板 に対して高周波バイアスを与える基板ホルダー12と、基板がヘリウムで背面か ら冷却されている際に該基板上の領域内にプラズマを閉じ込めるフォーカスリン グ14とを含む。チャンバー内で高密度(例えば、1011〜1012イオン/cm3 )のプラズマを維持するためのエネルギー源、例えば適切なRF源によって駆動 されるアンテナ18と、適切なRFインピーダンセ整合回路とが、高密度プラズ マを提供するために、チャンバー10内のRFエネルギーと誘導結合する。チャ ンバーは、チャンバー内を所望の圧力(例えば、50mTorr以下、典型的に は1〜20mTorr)に維持するために適切な真空ポンプ装置を含む。 実質的に平面的で均一な厚さを有する誘電体の窓20は、アンテナ18と処理チ ャンバー10の内部との間に設けられ、処理チャンバー10の上部で真空壁を形 成する。一般にシャワーヘッド22と呼ばれるガス分配プレートは、窓20の下 に設けられ、ガス供給部23によって処理チャンバー10に供給される処理ガス を分配するための円形の穴(不図示)のような複数の開口を含む。円錐形のライナ ー30は、ガス分配プレートから延びており、基板ホルダー12を取り囲んでい る。アンテナ18には、その内部に、温度制御用の液体を注入口、排出口導管2 5、26を通して流すためのチャネル24を設けてもよい。しかしながら、アン テナ18及び/又は窓20は、他の技術によって冷却されてもよい。例えば、ア ンテナや窓に空気を吹き付ける技術、冷却媒体を窓及び/又はガス分配プレート に接触した熱伝達材に通す技術等がある。 運転中は、ウェハは、基板ホルダー12の上に載置され、ヘリウムによって背 面から冷却する場合には、典型的には、静電クランプ、機械式クランプ、又は他 のクランピング機構でクランプによって基板ホルダー12の上の所定の位置に保 持される。次いで、処理ガスを窓20とガス分配プレート22との間の間隙に通 して処理チャンバー10に供給する。好適なガス分配プレート(即ち、シャワー ヘッド)の構成が本件出願と譲受人が共通の米国特許出願第08/509,080号、 08/658.258号及び08/658,259号に開示されている。それらの開示内容は本件出願 の一部をなす。例えば、図1における窓及びガス分配プレートの構成は平板的で 均一な厚みであるが、非平板的及び/又は不均一な厚みの形状の窓及び又はガス 分配プレートを使用することもできる。適切なRFパワーをアンテナ18に供給 することにより、基板とガス分配プレート22との間で高密度プラズマが形成さ れる。温度制御用の流体をアンテナ18内のチャネル24に通して、アンテナ1 8、窓20及びガス分配プレート22の温度を閾値温度、例えば120度℃以下 、好ましくは90度℃以下、更に好ましくは80度℃以下に維持してもよい。 図2は、加熱プレスされた窒化シリコンのガス分配プレートを持つ処理チャン バーの中で処理されたウェハ上のウェハパーティクルの数の比較を示す。これは 、チャンバー圧が5mTorr、TCPTMパワー(アンテナ18によって供給される RFパワー)が1215W,ボトム電極パワー(基板ホルダー12によって供給 されるRFバイアス)が950Wの条件で、処理ガスとして30sccmのC2 HF5及び20sccmのC26を使用して、20秒間酸化物のエッチング処理 を実行した結果である。窒化シリコンのガス分配プレートは、窒化シリコンをベ ースとする材料で構成される。この材料には、金属酸化物の焼結促進剤(sinteri ng aid)、例えば、MgO,Al23又はSiO2のような焼結促進剤が有効量含 まれてもよい。そのような焼結促進剤は、好ましくは、ガス分配プレートを製造 するために使用される材料の3重量%以下になるように添加される。これにより 、アルミナのガス分配プレートが使用される場合と比較して、ウェハ上のアルミ ニューム汚染が著しく低減される。図3は、ガス分配プレートがアルミナで作さ れた場合における同様の処理でのパーティクル数を示す。 図2及び図3から、パーティクル汚染の平均は、窒化シリコンのガス分配プレ ートを使用した場合、2000枚のウェハのマラソン・ラン(marathon run)に おいて、10パーティクル/ウェハ以下に維持 される。一方、アルミナのガス分配プレートを使用した場合、同様のマラソン・ ランにおいて、パーティクル数の平均は、150パーティクル/ウェハ程度であ った。酸化物のエッチングにおいて、アルミナのガス分配プレートの上にはポリ マーが連続的に形成され、そのポリマーが剥がれて処理すべきウェハを汚染する 。対照的に、この実施の形態では、無欠かつ均一なパッシベイティング層が窒化 シリコンのガス分配プレート上に形成される。窒化シリコン上のこのパッシベイ ティングは、非常に均一な厚さ(例えば、10μm以下)であり、アルミナ上に 形成されるポリマーの成長に比べて非常にゆっくり成長する。従って、窒化シリ コン上のこのパッシベイティング層は、アルミナの構造体に見られるような剥が れの問題を引き起こさない。 この分配プレートは、第4図から第7図に示すように種々の形態を採り得る。 第4図に示すガス分配プレート40は、89個の穴41と、その中心部の近くに 4個の凸部(embossment)42とを有し、これによってガス分配プレートと誘電体 の窓との間にガスを供給するための経路が設けられる。第5図〜第7図に示され るガス分配プレート50は、31個の穴51と、この穴51に処理ガスを供給す るためのチャネル52を有する。また、このプレートは、その外周54において 厚くなっており、チャンバーにおける据え付け構造に適合する形状となっている 。このガス分配プレート、ライナー及び/又はフォーカスリングは、本件出願と 譲受人が共通の米国特許出願第08/658,262号及び第08/658,262号に記載されたタ イプのチャンバーに搭載することもできる。これらの出願の開示内容は、本件出 願の一部をなす。 酸化物エッチング処理においてエッチングされる基板には、一般に、下層と、 エッチングされる酸化物層と、この酸化物層の上に形成されるフォトレジスト層 が含まれる。この酸化物層は、SiO2、BPSG、PSGその他の酸化物材料 のいずれか1つであってもよい。下層は、Si、TiN、シリシドその他の下層 、又は基板材料であってもよい。エッチングの選択性、即ち、フォトレジストの エッチング速度と比較 したエッチング対象の層のエッチング速度は、4:1程度又はそれ以上であるこ とが好ましい。下層に対する酸化物層のエッチングの選択性は、酸化物:フォト レジストのエッチングの選択性、例えば40:1より大きいことが好ましい。 本発明によれば、一般に、シリコン、ポリシリコン、シリサイド、窒化チタン 、アルミニウム等の導電層、又は、窒化シリコン等の非導電伝送層の上に形成さ れる2酸化シリコン(例えば、ドープされた又はドープされていないTEOS、 BPSCT、USG(undoped spin-on-glass)、熱酸化物、プラズマ酸化物等) のような誘電体材料をエッチングするような処理において、基板のパーティクル 汚染を低減することができる。本発明によれば、半導体ウェハ(例えば、25枚 或いはそれ以上連続するウェハ)のような基板の連続的なバッチ処理において、 ウェハのパーティクル汚染を許容レベル以下に維持しながら、0.5μm或いは それ以下の寸法の対象物(例えば、コンタクト・ホール、ヴィア、トレンチ等) を得ることができると共に、2:1から7:1の範囲のアスペク比をエッチング により達成することができる。 酸化物エッチングにおいては、チャンバーの圧力は、典型的には300mTo rr以下、好ましくは1〜40mTorrにされ、アンテナは、200〜500 0ワット、好ましくは300〜2500ワットで駆動され、RFバイアスは、6 00ワット以下、好ましくは1000〜2500ワットにされ、He背圧は、5 〜40Torr、好ましくは7〜20Torrにされる。処理ガスには、10〜 200sccmのCHF3、10〜100sccmのC2HF5及び/又は10〜 100sccmのC26を含め得る。 ガス分配プレート22の温度制御は、チャネル24を使用して、閉塞通風路温 度コントローラ(closed circuit temperature controller)28からアンテナ 18内を通して流体を循環させることにより行うことができる。この温度コント ローラは、例えば1つあるいはそれ以上の温度センサ27によって窓の温度を監 視し、冷却剤の温度及び/又 はアンテナ18を通る冷却剤の流速(frow rate)を制御して、窓を闘値温度以 下に維持することが好ましい。このアンテナ18は、窓20と効果的に熱接触を して、この窓とアンテナ18との間で十分な熱伝導が行われることが好ましい。 この窓は、高い熱伝導率を有する誘電体材料、例えば窒化アルミニウムで構成す ることが好ましく、これによって、アンテナ18から窓を通してガス分配プレー ト22への熱伝導を最大化することができる。窒化アルミニウムは、100w/ m−kの熱電導率、3.27g/cm3の比重、0.2cal/gm−kの熱容 量、0.75の放射率を有する。プラズマからのイオン衝撃(bombardment)に 起因してガス分配プレート22が受ける熱は、窓20を通過する。この熱は、ア ンテナ18の中に冷却流体を通過させ、窓とガス分配プレート22の間のガス圧 を増加させ、アンテナの上に冷却ガスを吹きつけ、及び/又は、Heのような軽 いガスをガス分配プレートによって分配される処理ガスに加えることによって除 去することができる。 アンテナ18は、実質的に平板的な形態及び/又は1又はそれ以上(例えば、 3から7)回る螺旋を持つ螺旋上の形態のような種々の形態とすることができる 。チャネル24は、冷却流体の注入口から排出口まで、アンテナ19の全ての部 分を通るように延びていることが好ましい。例えば、この冷却流体は、螺旋アン テナ18の外側から中央に向かって流れても良いし、中央からその外側へと流れ てもよい。このアンテナは、ろうづけ、接着剤(例えばRTV)等の適当な方法 によって、窓と張り合わせてもよい。これによってアンテナと窓との間に良好な 熱伝導特性がもたらされる。アンテナを通る冷却流体は、イオンが除去された水 、エチレングリコール、通常の熱交換オイル、あるいはFluoroinert(デュポン 社による誘電性の流体)のような非電導の液体であることが好ましい。或いは、 アンテナは、このアンテナの表面、一番上の表面など結合された冷却チューブを 含んでいても良い。冷却流体は、チャンネル24と同様の方法で、この冷却チュ ーブを通 過する。 このガス分配プレート22は、この反応チャンバーに取り付けることが出来る ような分離した部品として形成されていることが好ましい。また一方、窓20と ガス分配プレートは一つの部品であってもよい。一つの部品にした場合、高い熱 電導性を持つ窓/ガス分配プレート22の構成を提供すること、及び/又は、窓 とガス分配プレート22を通しての熱交換をより均一にすることができる。単一 部品の窓/ガス分配プレートを製造する際に、グリーン状態のセラミック(gree nceramic)誘電性材料に適当なガス通路と排水口を設け、これを焼結されて1つ のプレートを形成する。通路及び/又は穴の中にプラズマが打撃を与えることを 防止するためには、この通路と穴の面積は、アンテナに電力を供給して処理ガス を流している際にプラズマが形成されるような条件を避けるために十分に小さく することが好ましい。 ライナー、フォーカス・リング、及び/又はガス分配プレートは、窒化シリコ ンを主成分とする窒化シリコン・ベースの粉末の種々の混合で形成することがで きる。例えば、窒化シリコンの全体量は、少なくとも90重量%、好ましくは9 5重量%以上、更に好ましくは97重量%以上である。組成物の好適な例として は、(1)97.37%のSi34+1.66重量%のMgO+0.97%のS iO2;(2)98.366%のSi34+0.908%のMgO+0.726 %のAl23;(3)97.496%のSi34+1.12%のMgO+0.4 87%のSiO2+0.897%Al23;(4)96.639%のSi34+ 1.331%のMgO+0.966%のSiO2+1.064%のAl23が挙 げられる。シリコンと窒素は、公称Si34の化学量論が充分に達成することが できるような量で存在することが望ましい。この混合物は、所望の形に成形した り、焼結して機械により所望の公差持たせたり、真空密封した表面のような表面 仕上げをすることができる。 このガス分配プレートには、所望の穴のパターンを形成することができる。1 つの好適な例が図4に示されており、この例では、0.0 20インチの直径を有する89個の穴が設けられている。この穴のパターンは、 1つの中央の穴、直径2インチの4個の穴、直径3インチの6個の穴、直径4イ ンチの6個の穴、直径5インチの8個の穴、直径6インチの8個の穴、直径7イ ンチの12個の穴、直径8インチの12個の穴、直径9インチの16個の穴、及 び直径10インチの16個の穴を含む。このプレートは、更に、上部に配置され る窓から該プレートを隔てるために、該プレートの中央付近に0.020インチ の厚さの4個の凸部を有している。 図5は、本発明に係るガス分配プレートであり、直径0.025インチの31 個の穴を有する。この穴のパターンは、1つの中央の穴、直径2インチの4個の 穴、直径4インチの6個の穴、直径6インチの8個の穴、及び直径8インチの1 2個の穴を含む。このプレートは、更に、第6図に示すように、厚い外周端を有 する。更に、上部に配置される窓に対向する面は、長方形の溝のパターンを有し 、これによって処理ガスが第5図に示すガス排出口に分配される。第7図では、 6個の放射状に延びた溝が設けられており、該溝は、夫々0.015インチの深 さと0.35インチの幅を持っている。 アンテナによって生成される電界がガス分配プレートの穴の中でプラズマを発 生させるために十分な強度がある場合には、アンテナは、ガス分配プレートの排 出口のいずれをも覆い隠さないような位置に配置されることが好ましい。例えば 、アンテナが多数回巻かれたコイル(multi-turn)を有し、ガス分配プレートが 、中央の穴と、該中央の穴から夫々固定した半径の所の位置に1つ以上の円を形 成するように配置された様々な穴とを有する場合は、このアンテナは、これらの 円を通る全ての巻き部(turn)がそれらの円の上に配置された隣接する一対の穴 の間に配置されることが好ましい。このようなアンテナの配置は、アンテナに対 して最も近い位置に配置された穴の中のプラズマの打撃を最小にし得る。 本発明に係る窒化シリコンのガス分配プレートは、酸化物エッチン グ及び酸素クリーニングの際に処理されるウェハの上のパーティクル数を劇的に 低減する。例えば、この窒化シリコンのガス分配プレートは、TCPTMパワーが 650W、底部電極が750W、圧力が10mTorrの下で750sccmの 酸素ガスを10秒間流すアッシング処理においてもパーティクル汚染を低減する 。アルミナガスの分配プレートと比較すると、アルミナガスの分配プレートは、 エッチングや酸素クリーニング処理に攻撃を受け、ウェハ上にアルミナのパーテ ィクルを落下させる。一方、窒化シリコンのガス分配プレートでは、汚染に関す る性能が改良される。それは、エッチングや酸素クリーニング処理の際に、窒化 シリコン材料が攻撃を受けて生成される二次生産物(bi-products)は揮発性であ るため、ウェハ上のパーティクルを増加させないからである。 窒化シリコンのガス分配プレートは、種々の方法によって形成することができ る。例えば、窒化シリコンは、アルファ・シリコン・ナイトライド(alpha sili con nitride)を高い割合で含む粉末を用いて、1500℃以上の温度で加熱プ レスすることによって得られる。このような高い温度でのプレスの際に、アルフ ァ相は、ベータ変態(beta-modiflcation)に変態(transform)する。その変態 (transformation)と高密度化(densification)は、圧力、温度、原料粉末のアル ファ/ベータ相の割合に依存する。窒化シリコンへの典型的な添加物としては、 MgO、Y23、CeO2、ZrO2、及びAl23、並びに他の可能な希土類 酸化物である。加熱プレスは、加熱静水圧プレス又はガス圧焼結のような方法で 実施することができる。加熱静水圧プレスによる窒化シリコンと比べると、加熱 静水圧プレスされた材料は、緻密な等軸構造(equlaxed structure)を持っている のに対して、ガス圧縮焼結された材料は、高いアスペクト比のグレインを有する 粗い構造を持っている。ガス圧焼結は、2MPaにまで及ぶ窒素ガス圧を用いて 実施される。ここで、窒素ガスが窒化シリコンの熱変成を抑制し、高密度化のた めの高い焼結温度の使用を可能にする。加圧プレスされた窒化シリコン は、15から30MPaの圧力の印加の下で、1650〜1850℃の範囲の温 度に誘導によって加熱した黒鉛ダイス(graphite dies)の中で、熱と等軸の圧 力を印加することにより形成することができる。その他の技術としては、0.1 MPaの窒素雰囲気の下、1700〜1800℃で窒化シリコンの成形組成物を 焼成する方法がある。更に他の技術としては、MgOやY23のような添加物を 成形に先立ってシリコンに加えて、次いでニトロ化し、窒素雰囲気の下で180 0〜2000℃の範囲で焼結する方法がある。本発明に係る窒化シリコンのガス 分配プレートを作成する他の方法も、当業者には明らかであろう。 以上は、本発明の要旨、好適な実施の形態及び実施のモードの説明である。し かしながら、本発明は、これらの記述範囲に限定されて構成されるものではない 。従って、上記の実施の形態は、単なる具体例であって本発明を限定するもので はなく、特許請求の範囲で定義された本発明の範囲を逸脱しない範囲で、当業者 が上記の実施の形態を変形し得ることを理解されたい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.基板を処理すると共に該基板のパーティクル汚染を低減する方法であって、 (a)窒化シリコンをベースとする材料を含んで構成され、基板の近くに露出 した面を有する部材を含む処理チャンバー内の基板ホルダー上に基板を載置する 工程と、 (b)処理チャンバーに処理ガスを供給し、該処理チャンバー内で処理ガスに エネルギーを与えてプラズマ状態にすることによって前記基板を処理する工程と 、 (c)前記処理チャンバーから前記基板を取り出す工程と、 (d)前記窒化シリコン部材の上に無欠のパッシベイティング層を形成するこ と、及び/又は、前記窒化シリコン部材のプラズマによって攻撃される部分から パーティクルを発生させずに該部分を揮発させることによって、処理の際の基板 のパーティクル汚染を最少にしながら、前記処理チャンバーの中で(a)〜(c )工程を繰り返すことによって連続的に他の基板を処理する工程とを含むことを 特徴とする方法。 2.前記部材は、ガス分配プレートを備え、前記処理チャンバーは、実質的に平 板的なアンテナを備え、前記アンテナは、RFパワーが供給されることにより前 記処理ガスにエネルギーを与えてプラズマ状態にし、前記処理ガスは、1つ又は それ以上のハイドロフルオロカーボンガスを含むことを特徴とする請求項1に記 載の方法。 3.前記プラズマは、高密度プラズマを含み、前記基板は、該基板にRFバイア スを供給しながら前記高密度プラズマで該基板上の酸化物層をエッチングする処 理が施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.前記部材は、前記処理チャンバーの側壁を構成するライナーを備え、前記処 理ガスを前記処理チャンバーに供給するガス分配プレート、 又は、前記基板を取り囲むフォーカス・リングを備えることを特徴とする請求項 1に記載の方法。 5.前記処理チャンバーは、誘電体の窓を備え、前記部材は、第1及び第2の対 向した面、前記第1の面を通って延びるガス排出口及び前記第2の面内の複数の ガス分配チャネルを備え、前記第2の面は、前記誘電体の窓と接触しており、前 記ガス分配チャンネルは、前記ガス排出口に前記処理ガスを供給することを特徴 とする請求項1に記載の方法。 6.前記部材が、実質的に、加熱プレス及び焼結されたSi34からなることを 特徴とする請求項1に記載の方法。 7.プラズマ処理チャンバーであって、 前記処理チャンバーの内部で基板を支持するための基板ホルダーと、 窒化シリコン材料を含んで構成され、前記基板の近くに露出面を有する部材と 、 前記処理チャンバーの内部に処理ガスを供給するガス供給部と、 前記基板を処理するために、前記処理チャンバーの内部にエネルギーを供給し 、前記処理ガスにエネルギーを与えてプラズマ状態にするエネルギー源とを備え 、 前記部材は、前記窒化シリコン部材の上に無欠のパッシベイティング層を形成 すること、及び/又は、前記窒化シリコン部材のプラズマによって攻撃される部 分からパーティクルを発生させずに該部分を揮発させることによって、前記プラ ズマによる前記基板の処理の際の前記基板のパーティクル汚染を最少にすること を特徴とするプラズマ処理チャンバー。 8.前記部材は、ガス分配プレートを備え、前記プラズマ処理チャンバーは、前 記ガス分配プレートの近くに誘電体の窓を更に備える請求項7に記載のプラズマ 処理チャンバー。 9.誘電体の窓を更に備え、前記エネルギー源は、前記窓の近くに実質的に平板 的なアンテナの形状を有するRFエネルギー源を含み、前 記アンテナは、前記窓を通してRFエネルギーを供給して、前記処理チャンバー 中の処理ガスをプラズマ状態にすることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ 処理チャンバー。 10.前記部材は、ガス分配プレート、フォーカス・リング及び/又はチャンバ ー・ライナーを備えることを特徴とする請求項7に記載のラズマ処理チャンバー 。 11.前記部材は、前記処理ガスを前記処理チャンバーの内部に供給するガス排 出口を有するガス分配プレートを備えることを特徴とする請求項7に記載のプラ ズマ処理チャンバー。 12.前記誘電体の窓は、実質的な均一の厚みと実質的に平板状の形状を有する ことを特徴とする請求項9に記載のプラズマ処理チャンバー。 13.前記部材は、実質的に均一な厚みと実質的に平板状の形状を有するガス分 配プレートを備えることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理チャンバー 。 14.前記部材は、一方の側に、放射状に延びた複数のチャネルを有し、その反 対側に、複数のガス排出口を有するガス分配プレートを備え、前記チャネルは、 前記ガス排出口に前記処理ガスを供給することを特徴とする請求項7に記載のプ ラズマ処理チャンバー。 15.前記部材は、実質的に、加熱プレス及び焼結されたSi34からなること を特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理装置。 16.プラズマ処理チャンバーに適用されるガス分配プレートであって、前記プ ラズマ処理チャンバーは、誘電体の窓と、前記窓の外のRFアンテナと、前記R Fアンテナによって処理チャンバーの内部でエネルギーを与えられてプラズマ状 態にされる処理ガスを供給するためのガス供給部と、処理チャンバーの内部で基 板を支持するための基板ホルダーとを備え、前記ガス分配プレートは、 前記誘電体の窓に対向する第1の面と、基板に対向する第2の面を備え、前記 第2の面は、前記処理チャンバーの内部に処理ガスを供給 するためのガス排出口を含み、 前記ガス分配プレートは、窒化シリコンをベースとする材料を含んで構成され 、前記窒化シリコンをベースとする材料の上に無欠のパッシベイティング層を形 成すること、及び/又は、前記窒化シリコン部材のプラズマによって攻撃される 部分からパーティクルを発生させずに該部分を揮発させることによって、基板の 処理の際の該基板のパーティクル汚染を最少にするために効果的であることを特 徴とするガス分配プレート。 17.前記窒化シリコンをベースとする材料は、少なくとも95wt%の窒化シ リコンを含むことを特徴とする請求項16に記載の前記ガス分配プレート。 18.実質的に均一な厚みと実質的に平板的な形状を有することを特徴とする請 求項16に記載のガス分配プレート。 19.前記第1の面の上に、半径方向に延びる複数のチャネルを備え、前記チャ ネルは、前記ガス排出口に処理ガスを供給することを特徴とする請求項16に記 載の前記ガス分配プレート。 20.全体が実質的に加熱プレス及び焼結されたSi34からなることを特徴と する請求項16に記載のガス分配プレート。
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