JP2001356261A - 対物レンズ、光ピックアップ装置及び光学式記録再生装置 - Google Patents
対物レンズ、光ピックアップ装置及び光学式記録再生装置Info
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Abstract
ンズユニットに用いられる対物レンズを提供する。 【解決手段】 対物レンズは、少なくとも光ビーム通過
領域において中心対称な凸型面形状を有する第1面、第
1面に対向する反対側の少なくとも光ビーム通過領域に
おいて中心対称な有効面形状を有する第2面並びに第1
面に交差する中心対称な円筒側面を有するモールドガラ
ス対物レンズであって、第1面の中心曲率半径が、モー
ルドガラス対物レンズの体積と、第1及び第2面並びに
円筒側面を含む円筒面に囲まれる仮想レンズ部分の体積
と、から導出される特定の範囲内で規定される。
Description
ードなどの光情報記録媒体から情報を記録再生する光学
式記録再生装置における光ピックアップの光学系に関
し、特に、その光学系の対物レンズに関する。
l Versatile Disc)などの光ディスクが知られており、
光ディスクの大容量化のため、高密度DVD(HD−D
VD)システムの研究も同様に進められている。また、
このような光ディスクなどにおける情報信号の高密度
化、大容量化に対応するため、書き込み及び読み取りの
ための高性能な光ピックアップ装置や情報記録再生装置
の研究開発が進められている。
に、光ピックアップに短波長の光ビームを用いるととも
に、対物レンズの開口数(NA)を大きくすることによ
り、照射スポット径を更に小さくすることが考えられて
いる。HD−DVD記録システムにおいて、高い開口数
例えば0.85にもなるような対物レンズに、いわゆる
2群レンズすなわち光軸の一致した少なくとも2枚の集
光レンズを用いて集光力を分散することにより、良好な
像高特性を得ることができる(特開平10−25530
3)。
ら平行光が入射する第1レンズと、第1レンズを経た光
束が透過して射出し光ディスクの記録面上に焦点を結ぶ
第2レンズとからなる。入射側及び射出側の第1及び第
2レンズの2枚に分けて対物レンズを構成する場合にお
いて、2枚の集光レンズの位置合わせ精度を確保する必
要が生じてくる。位置合わせ精度はその回転中心軸のず
れとして例えばマイクロメートル以下の精度が要求さ
れ、このような精度を実現するためには2枚のレンズを
組み立てる際に個別に中心合わせの調整を行う必要があ
る。よって、2枚からなる対物レンズは高コストになっ
てしまう。これは、調整工程が、レンズを組み立てる際
に光を通してその絞られ具合を見ながら調整をするとい
う煩雑な工程であるからである。
造する場合に、ガラス材料ブロックを球面に研磨して非
球面形状を作製するという研磨手法に代わって、精密ガ
ラスプレスによって球形にプリフォームされたガラス球
すなわちプリフォーム球から非球面形状を作製するとい
うガラスモールド手法がとられる。ガラスで非球面レン
ズを成形する際には、あらかじめ光学ガラスの1次加工
いわゆるプリフォームを施したプリフォーム球を用意
し、これに精密プレス成形を施す。球形が成型時の安定
性及び特性に優れ、特に小径レンズではプリフォーム球
を用いることが必要となる。
射出側の第2レンズにより多くの集光力を配分すること
によって、2枚の対物レンズの中心ずれ許容量を大きく
することができ、中心合わせの精度を緩和することがで
きる。特に、光が照射される光透過層の厚さを薄くした
光ディスクに用いる場合、射出側の第2レンズの厚みが
厚い2群レンズは良い特性が得られる。第2レンズによ
り多くの集光力を配分するためには、第2レンズに肉厚
の厚いレンズが必要である。
厚の厚い第2レンズの形状を作製することが困難とな
る。すなわち、厚いレンズをガラスプレスで作製しよう
とすると、ガラスのプリフォーム球を金型に入れてプレ
スするので、成形時に金型との間に空隙ができてしま
う。それゆえレンズの中心曲率半径が小さいとあまり厚
いレンズを形成することができない。
ム球の条件は、まず、成型後のプレスレンズの体積以上
の材料体積を与える大きさをプリフォーム球が持つこと
である。第2レンズの光の入射側面すなわち第1面につ
いては、その間隔及び面形状が光学設計上のレンズ仕様
から決められている。第2レンズの光の射出側面すなわ
ち第2面についてもレンズ仕様が決められている。この
ようなレンズ体積をもつプリフォーム球の半径rは、そ
のレンズの外径をもつ円筒面と、第1面及び第2面に囲
まれた体積V2に対して、
に、レンズに基準面を形成するフランジなどを一緒に形
成する場合には、必要半径rはさらに大きくなる。すな
わち、第1面及び第2面ともこのrより小さな近軸曲率
半径を選ぶことができない。レンズとしての位置合わせ
許容量は有効径にほぼ比例して増大するのに対し、実際
の第2レンズ位置合わせ精度は機械的な絶対寸法によっ
て決定されることから、位置合せ精度を許容できるよう
に第2レンズの有効径を大きくすることが考えられる。
しかしながらこのような構成はレンズ自体、光ピックア
ップを大きくし、高速移動する光ディスクのような記録
媒体のトラックに光スポットを追従させることが困難と
なる。
物レンズを実現するにあたっては、2枚の位置合わせを
無調整とするような小径形状のガラスプレスレンズは安
定して作製することが難しく、その組み立てにおいて
は、結局、一方のレンズを2軸で位置調整をしたり、偏
心があるレンズを回転させるなどの方法による位置合わ
せ調整が必要である。或いは、位置合わせ精度を大きく
とろうとすると像高がとれなくなり、実用的な性能を満
足できないということになる。
はレンズ厚み誤差に対する許容量が少なく、特に第2レ
ンズの厚み誤差許容量はマイクロメートル程度と厳しい
値が要求されるため、ガラスプレスを行なう場合の条件
が厳しく、さらに、金型の摩耗の許容幅が小さいことか
ら一つの金型を使って打てるレンズの最大数が少なくな
るという問題点があり、光ディスク装置のような大量に
生産を行う機器に用いるには問題であった。
プリフォーム径を大きくとれないという制限から第2レ
ンズの体積が制限され、集光力をもった厚いレンズを構
成することができない。その結果、第1レンズにも集光
力を割振る構成となってレンズ間隔誤差の許容量が大き
くとれず、無調整組立を行なうことができない設計とな
っている。
であり、実無調整組み立てが可能な形状の高開口数対物
レンズを実現できる形状の非球面レンズを提供すること
にある。
少なくとも光ビーム通過領域において中心対称な凸型面
形状を有する第1面、第1面に対向する反対側の少なく
とも光ビーム通過領域において中心対称な有効面形状を
有する第2面並びに第1面に交差する中心対称な円筒側
面を有するモールドガラス対物レンズであって、第1面
の中心曲率半径rAが式:
の体積を、V2は第1及び第2面並びに円筒側面を含む
円筒面に囲まれる仮想レンズ部分の体積を示す)を満た
すことを特徴とする。本発明の対物レンズにおいては、
第1及び第2面並びに円筒側面が一致するようにモール
ドガラス対物レンズに仮想レンズ部分を重ねた場合の境
界面が、第1面にて屈折された透過する光束を遮らずに
かつ光軸に垂直な円環状基準平面を含むことを特徴とす
る。
有効径外において、曲率半径が最小となるよう形状を有
することを特徴とする。本発明の対物レンズにおいて
は、第1及び第2面並びに円筒側面が一致するようにモ
ールドガラス対物レンズに仮想レンズ部分を重ねた場合
の境界面が、第1面にて屈折された透過する光束を遮ら
ずにかつ光軸を中心とする円環状基準円錐面を含むこと
を特徴とする。
図面に基づいて説明する。図1は実施の1形態の光ピッ
クアップ装置を備えた光学式記録再生装置の概略を示
す。光ピックアップは、波長が400nm〜410nm
好ましくは405nm付近の短波長の青を射出する半導
体レーザLD1を備えている。
ッタ13、コリメータレンズ14、1/4波長板15及
び2群対物レンズユニット16を備えている。以上の光
照射光学系によって、半導体レーザLD1からのレーザ
ビームは、偏光ビームスプリッタ13を経て、コリメー
トルレンズ14で平行光ビームにされ、1/4波長板1
5を透過して、対物レンズユニット16によって、その
焦点付近に置かれている光ディスク5に向けて集光さ
れ、光ディスク5の情報記録面のピット列上で光スポッ
トを形成する。
ップはさらに検出レンズ17など光検出光学系を有して
おり、対物レンズユニット16、1/4波長板15及び
偏光ビームスプリッタ13は光検出光学系にも利用され
ている。光ディスク5からの反射光は、対物レンズユニ
ット16で集められ1/4波長板15を介して偏光ビー
ムスプリッタ13によって検出用集光レンズ17に向け
られる。検出レンズ17で集光された集束光は、例え
ば、シリンドリカルレンズ、マルチレンズなどの非点収
差発生素子(図示せず)を通過して、光検出器の受光面
19中心付近に光スポットを形成する。
0及びエラー検出回路31に接続されている。エラー検
出回路31は対物レンズユニットのトラッキング制御及
びフォーカス制御用のアクチュエータ26を含む機構を
駆動する駆動回路33に接続されている。光検出器は、
その受光面19中心付近に結像された光スポット像に応
じた電気信号を復調回路30及びエラー検出回路31に
供給する。復調回路30は、その電気信号に基づいて記
録信号を生成する。エラー検出回路31は、その電気信
号に基づいてフォーカスエラー信号や、トラッキングエ
ラー信号や、その他サーボ信号などを生成し、アクチュ
エータの駆動回路33を介して各駆動信号を各アクチュ
エータに供給し、これらが各駆動信号に応じて対物レン
ズユニット16などをサーボ制御駆動する。
ユニット16は、図1に示すように、光ビームを記録面
へ集光するモールド成形されたガラスからなるモールド
ガラスレンズである集光レンズ(第2レンズ)16a
と、光源側の集光レンズの第1レンズ16bと、を組み
合せた複合対物レンズの組立体である。集光レンズ16
a及び第1レンズ16bは、ホルダ16cによって光軸
に同軸に配置される。
ズの第2レンズの構成を図2に示す。図2において、第
2レンズ16aは、中心対称な凸型面形状を有する光源
側非球面21の第1面、この第1面に対向する反対側の
中心対称な有効面形状を有する光ディスク側すなわち射
出側の第2面22、並びに第1面に交差する中心対称な
円筒側面23にて画定される(光の入射側より第1面、
第2面)。図2に示すように、第1及び第2面21,2
2並びに円筒側面23を含む円筒面23aに囲まれる仮
想レンズ部分160を仮定すると、第2レンズ16a
は、第2面22の有効径の外側を階段状の非球面形状で
大きく体積を落としている。この時、第2レンズ16a
の体積は第1面21の中心曲率半径を有する球の体積よ
り小さくなるように選ばれているため、このような半径
のプリフォーム球を用いることによって第2レンズ16
aのプレス成型が可能である。すなわち、上記(1)式
を満たさない下記式(2)、
側面を含む円筒面に囲まれる仮想レンズ部分160の体
積を示す)で示されるような小さな近軸中心曲率半径r
Aに対しても、モールドガラス対物レンズのための縮小
した体積V1を、下記式(3)、
ガラスプレスによるモールドガラス対物レンズ成型を可
能にするものである。すなわち、図2に示すように、対
物レンズの第2レンズ16aは、第1面21の中心曲率
半径rAが式:
の体積を、V2は第1及び第2面並びに円筒側面を含む
円筒面に囲まれる仮想レンズ部分の体積を示す)を満た
すように構成されている。図2に示すように、本発明に
おいては、レンズ体積を減少させることによってできた
新たな境界面の一部を光軸に垂直な平面の円環状基準面
24とする構成が可能になる。すなわち、第1及び第2
面21,22並びに円筒側面23が一致するようにモー
ルドガラス対物レンズ16aに仮想レンズ部分160を
重ねた場合の境界面が、第1面21にて屈折された透過
する光束を遮らずにかつ光軸に垂直な円環状基準平面2
4を含むように構成され得る。
ンズ部分160から体積を減らした部分の境界面で光軸
に垂直な平面の基準面24を形成しているので、この基
準平面を鏡筒やアクチュエータにレンズ取り付ける場合
の角度或いは位置の基準として用いることができる。従
来はレンズの円筒側面の外に突出させてフランジを作っ
て構成していたものが、入射側の第1面21の有効径の
内側に構成できるので、レンズ体積を小さくして、さら
に第2面22に基準面24を備えた形状とすることがで
きる。本発明では、この体積を減少させる部分の面形状
を第2面の有効径外で曲率半径Rが最小となるような領
域を設けている。このような形状領域を第2面に設ける
ことによって、有効にレンズ体積を減少させ、フランジ
として機能する基準面24の面積を大きく確保すること
ができる。
24を設けかつ該円環の径を拡大することにより、基準
フランジ面24aを対物レンズの円筒側面23の外側に
作ることによって、発生し得るレンズ体積の増加を防ぐ
こともできる。上記実施例においては第2面22の有効
径外で非球面形状を用いて体積を減らすような構成とし
たが、これは、たとえば図4に示すように、断面が直線
となる円錐面の環状面25を用いて構成することも可能
である。さらには、図5に示すような、断面が円弧とな
る円環面の環状面25を用いて構成することもできる。
は、光軸に垂直な円環状基準平面を設けなくとも、図6
に示すように、その円錐面24を基準面として用いるよ
うに構成することも可能である。すなわち、この対物レ
ンズは、第1及び第2面並びに円筒側面が一致するよう
にモールドガラス対物レンズに仮想レンズ部分を重ねた
場合の境界面が、第1面にて屈折された透過する光束を
遮らずにかつ光軸を中心とする円環状基準円錐面24を
含むように構成され得る。
レンズを具体的に示す。この対物レンズにおいては、有
効径外で第1面の中心曲率半径(近軸曲率半径)が1.
443mmであり、プリフォーム径が1.332mm
で、プリフォーム球の体積は9.905322mm3で
あることから、中心曲率半径がプリフォーム径より大き
くなるという条件を満たしており、この光学設計性能を
持ったレンズを実際にガラスプレスで作製可能である。
なお、ここで使用する光源の波長は430nmである。
とし、光軸からの距離rの非球面上の点の非球面頂点の
光軸に垂直な接平面からの距離をZとすると、非球面の
近軸曲率半径R、円錐係数CC並びに第4次、6次、8
次、10次及び12次の各非球面係数A4、A6、A
8、A10、A12を用いて次式によって決められるも
のである。
レンズのデータは表1及び表2のとおりである。
開口数の2群対物レンズの一例を以下に示す。この有効
径内の面形状は上記実施例と同一のものである。図7に
おいて11は光源側から例えば平行光が入射する第1レ
ンズであり、12は第1レンズを経た光束が射出して、
光ディスク5の所定厚さの透過層を通して記録面上に焦
点を結ぶ第2レンズである。用いられるプリフォーム球
の体積は13.0mm3であり、プリフォ−ム径は1.
46mmであり、近軸曲率半径は1.50mmである。
なお、ここで使用する光源の波長は上記実施例と同様で
ある。
半径が1.443mmであり、プリフォーム径が1.4
58mmであることから、中心曲率半径がプリフォーム
径より大きくなくてはならないという制限をみたしてお
らず、理論上は良好な性能をもったレンズとして光学設
計可能であるが、現実にはガラスプレスでは作製できな
いものである。しかし、本発明によれば、プリフォーム
球をより小さな径のものが使用できるので、光学設計及
び作製の自由度が拡大する。
スレンズにおいてレンズ自体の体積を効果的に減らすこ
とができ、厚みがありかつ中心曲率半径の小さなレンズ
を作成することが可能になる。あわせて基準面を構成す
ることもできるのでレンズ取付時のずれを抑えることが
でき、良好な性能の2群レンズを構成することができ
る。
図である。
る対物レンズユニットの要部の部分断面図である。
おける対物レンズユニットの要部の部分断面図である。
おける対物レンズユニットの要部の部分断面図である。
おける対物レンズユニットの要部の部分断面図である。
おける対物レンズユニットの要部の部分断面図である。
ユニットの要部の部分断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも光ビーム通過領域において中
心対称な凸型面形状を有する第1面、前記第1面に対向
する反対側の少なくとも光ビーム通過領域において中心
対称な有効面形状を有する第2面並びに前記第1面に交
差する中心対称な円筒側面を有するモールドガラス対物
レンズであって、前記第1面の中心曲率半径rAが式: 【数1】 (式中、V1は前記モールドガラス対物レンズの体積
を、V2は前記第1及び第2面並びに前記円筒側面を含
む円筒面に囲まれる仮想レンズ部分の体積を示す)を満
たすことを特徴とする対物レンズ。 - 【請求項2】 前記第1及び第2面並びに前記円筒側面
が一致するように前記モールドガラス対物レンズに前記
仮想レンズ部分を重ねた場合の境界面が、前記第1面に
て屈折された透過する光束を遮らずにかつ光軸に垂直な
円環状基準平面を含むことを特徴とする請求項1項記載
の対物レンズ。 - 【請求項3】 前記第2面の有効径外において、曲率半
径が最小となるよう形状を有することを特徴とする請求
項2項記載の対物レンズ。 - 【請求項4】 前記第1及び第2面並びに前記円筒側面
が一致するように前記モールドガラス対物レンズに前記
仮想レンズ部分を重ねた場合の境界面が、前記第1面に
て屈折された透過する光束を遮らずにかつ光軸を中心と
する円環状基準円錐面を含むことを特徴とする請求項1
項記載の対物レンズ。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の対物
レンズを備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。 - 【請求項6】 請求項5項記載の光ピックアップ装置を
備えたことを特徴とする光学式記録再生装置。
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