JP2001355661A - ドラムブレーキのシュー間隙調整装置 - Google Patents

ドラムブレーキのシュー間隙調整装置

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JP2001355661A JP2000177454A JP2000177454A JP2001355661A JP 2001355661 A JP2001355661 A JP 2001355661A JP 2000177454 A JP2000177454 A JP 2000177454A JP 2000177454 A JP2000177454 A JP 2000177454A JP 2001355661 A JP2001355661 A JP 2001355661A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シュー間隙自動調整装置を備えるドラムブレ
ーキの手動調整操作を、一つの操作で確実に行い得るよ
うにすること。 【解決手段】 手動調整工具34をバックプレート10
の窓穴10aから挿入して調整ギヤ27aの小刻みな歯
に当接し、この調整ギヤ27aをブレーキシューの外径
が収縮する方向に回転するとき、アジャストレバー30
の爪部30bが調整ギヤ27aとのラチェット係合を解
除される方向に、工具34によりアジャストレバー30
の伸長部30dを押動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキドラムと
ブレーキシューとの間隙を自動的に調整するシュー間隙
調整装置に関し、詳しくは該調整装置を手動的に調整す
る手段に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来装置として、例えば特開平
11−311277号公報に開示される構造が知られて
いる。これに開示されているブレーキドラムとブレーキ
シューとの間隙を自動的に調整するシュー間隙調整装置
は、ホイールシリンダのシリンダボディにアジャストレ
バーを外装し、シリンダピストンとブレーキシューとの
間にねじ結合部材を配設した、所謂外装形のシュー間隙
自動調整装置であって、既知であるからその説明は省略
する。係る装置においてブレーキシューなどを交換する
際、ブレーキドラムとブレーキシューとの間隙が小さい
時や、ブレーキドラムの内周面が摩滅して形成された溝
にブレーキシューが嵌入している場合には、ブレーキド
ラムを外すことが困難であり、前記ねじ結合部材の全長
を手動的に収縮させてブレーキシューの外径を縮小し、
以ってブレーキドラムの分離作業を容易に行い得るよう
にする必要がある。
【0003】前記ブレーキシューの外径を縮小する手動
調整操作を簡単に説明すると、先ず被ブレーキ固定部材
であるバックプレートの窓穴から棒状の工具を挿入し、
この挿入の際に工具の外周面がアジャストレバーの腕片
を押動し、該アジャストレバーの調整ギヤとのラチェッ
ト係合を解除すると共に、前記腕片からの付勢力によっ
て工具に摩擦力を生じさせてこれを定位置に保持させ
る。この状態の下で、前記バックプレートの他の窓穴か
ら他の手動調整工具を用いて手動的に調整ギヤを回転す
るものである。従って、本手動調整操作は片手で行い得
るものであるが二つの操作を要し、かつ二本の工具を要
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術の手
動調整操作には、次のような問題点が存在する。 <イ>アジャストレバーと調整ギヤとのラチェット係合
を解除する操作と、調整ギヤを回転する操作の二つの操
作を要するから、該手動調整操作が面倒である。 <ロ>アジャストレバーと調整ギヤとのラチェット係合
を解除する工具に手などが触れたり、物を当てたりする
と当工具が脱落してしまう恐れがある。 <ハ>被ブレーキ固定部材であるバックプレートに二つ
の窓穴を穿設しており、この窓穴からブレーキ内への浸
水を防止するために二つのプラグを必要とし、部品点数
が多くなる。
【0005】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは部品を追加することなく、
一つの操作で確実に手動調整操作を行い得る、ドラムブ
レーキのシュー間隙調整装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、ブレーキシューの過大な拡張に応答してアジャスト
レバーが調整ギヤを回転せしめてねじ結合部材を相対回
転させ、該ねじ結合部材の伸長によりブレーキシューの
戻り位置を補正して、ブレーキドラムとブレーキシュー
との間隙を詰める方向に自動的に調整するドラムブレー
キのシュー間隙調整装置において、手動調整工具をブレ
ーキ外部から挿入して前記調整ギヤに当接し、該調整ギ
ヤを前記ねじ結合部材が収縮する方向に回転するとき、
前記アジャストレバーの伸長部が前記手動調整工具によ
り押動され、アジャストレバーの調整ギヤとのラチェッ
ト係合が解除されるように構成されていることを特徴と
する、ドラムブレーキのシュー間隙調整装置である。請
求項2に係わる発明は、ブレーキシューの過大な拡張に
応答してアジャストレバーが調整ギヤを回転せしめてね
じ結合部材を相対回転させ、該ねじ結合部材の伸長によ
りブレーキシューの戻り位置を補正して、ブレーキドラ
ムとブレーキシューとの間隙を詰める方向に自動的に調
整するドラムブレーキのシュー間隙調整装置において、
手動調整工具をブレーキ外部から挿入して前記調整ギヤ
に当接する間に、前記アジャストレバーの伸長部が前記
手動調整工具により押動され、前記調整ギヤを前記ねじ
結合部材が収縮する方向に回転する間、前記アジャスト
レバーの調整ギヤとのラチェット係合が解除されている
ように構成されていることを特徴とする、ドラムブレー
キのシュー間隙調整装置である。請求項3に係わる発明
は、請求項1または2において、前記手動調整工具を回
転するときに、該手動調整工具により前記アジャストレ
バーの伸長部が押動されていると共に、該手動調整工具
が被ブレーキ固定部材との当接点を支点にてこ作動する
ように構成されていることを特徴とする、ドラムブレー
キのシュー間隙調整装置である。請求項4に係わる発明
は、請求項1または2において、前記手動調整工具を回
転するときに、該手動調整工具により前記アジャストレ
バーの伸長部が押動されてストッパーに当接すると共
に、手動調整工具がアジャストレバーの伸長部との当接
点を支点にてこ作動するように構成されていることを特
徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙調整装置であ
る。請求項5に係わる発明は、請求項1乃至4のいずれ
か1項において、前記ねじ結合部材が、ホイールシリン
ダのピストンとブレーキシューとの間に配設されている
ことを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙調整装
置である。請求項6に係わる発明は、請求項1乃至4の
いずれか1項において、前記ねじ結合部材が、対向する
ブレーキシュー間に配設されていることを特徴とする、
ドラムブレーキのシュー間隙調整装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参照しなが
ら、本発明の実施例1について説明する。尚、実施例1
の説明中の方向を示す「左右」は図1乃至図3における
方向である。符号10は被ブレーキ固定部材であるバッ
クプレートの一部を示し、その中央部の図示しない主体
部がブレーキ固定部材である車体などに通常複数のボル
トで以って取着される。符号20は公知のデュアルツー
リーディング形(D2L形)ドラムブレーキに適用される
両口開放形シリンダで、前記バックプレート10に図示
しない複数のボルトで締着されている。シリンダボディ
21に穿設された貫通穴21aには両端からピストン2
2,23が夫々滑動可能に嵌合し、その夫々のフランジ
部22a,23aが貫通穴21aの開口端面に当接して
相近よる方向の戻り位置が規制されていると共に、図示
しないブレーキシューのアンカー機能を有している。両
ピストン22,23の対向する端部には夫々ピストンカ
ップ24,25が嵌装され、この両ピストンカップ2
4,25で流体室26を画成している。また、右方のピ
ストン22の前端部には図示しないブレーキシューが係
合するシュー係合溝22bが形成されている。
【0008】一方、左方のピストン23にはその前方側
に穿設された有底穴にアジャストナット27が回転可能
に嵌合し、このアジャストナット27にアジャストボル
ト28が螺合して、伸縮可能なねじ結合機構を構成して
いる。そして、アジャストナット27の前端部には外周
に小刻みな歯を有する調整ギヤ27aが固着されてお
り、また、アジャストボルト28の前端部には図示しな
いブレーキシューが係合して、該アジャストボルト28
の回転を規制するシュー係合溝28aが形成されてい
る。
【0009】図示しないブレーキドラムとブレーキシュ
ーとの間隙を自動的に調整する外装形のシュー間隙自動
調整装置は、アジャストレバー30、連結部材31、ア
ジャストスプリング32および前記したねじ結合部材2
7,28を主要部材として構成されている。
【0010】アジャストレバー30はその中間部がシリ
ンダボディ21に小ねじ33で以って回転可能に枢支さ
れ、第1の腕30aが前記調整ギヤ27aに向かって伸
長し、その先端爪部30bが調整ギヤ27aの小刻みな
歯にラチェット係合している。また、アジャストレバー
30の第2の腕30cは第1の腕30aに対して略直角
方向に延設している。連結部材31はその一方が左方の
ピストン23の前端部に固着され、他方が前記アジャス
トレバー30の第2の腕30cに接離可能に係合し、常
時にはアジャストレバー30の第2の腕30cと連結部
材31との間に張設したアジャストスプリング32によ
り当接状態が保たれている。
【0011】次に、図示しないブレーキドラムとブレー
キシューとの間隙を自動的に調整する作動について説明
する。今、流体室26を加圧して左方のピストン23が
進出する方向にブレーキドラムが回転していると、この
ピストン23と一体に連結部材31も追従し、アジャス
トレバー30はアジャストスプリング32の張力によ
り、小ねじ33を支点に図3における反時計方向に回転
せしめられる。このとき、第1の腕30aの爪部30b
の回転量が調整ギヤ27aの歯間ピッチを超えると、調
整ギヤ27aを一歯分回転せしめてアジャストボルト2
8をアジャストナット27から螺出し、ブレーキドラム
とブレーキシューとの間隙を常に一定に補正する。尚、
ブレーキシューがブレーキドラムに接触し始めると、ア
ジャストナット27とアジャストボルト28とのねじ結
合部のスラスト力が急増するから、それ以降はアジャス
トスプリング32が伸長して過調整を防止できる。
【0012】引き続いて、例えばブレーキシューを交換
する際、図示しないブレーキドラムとブレーキシューと
の間隙が小さい時や、ブレーキドラムが摩滅して形成さ
れた溝にブレーキシューが嵌入している場合には、ブレ
ーキ外部から手動的にブレーキシューの外径を収縮し、
以ってブレーキドラムの分離作業を容易ならしめる必要
があり、この調整操作について図2を参照しながら説明
する。本実施例は、特にホイールシリンダ20の取付け
面から中心までの高さが低いものに適する場合を示し、
アジャストレバー30の第1の腕30aの先端側からバ
ックプレート10の近傍まで伸長部30dを延設し、そ
の伸長端部30eをバックプレート10に穿設した窓穴
10aの半分程に被さるように折曲形成したものであ
る。
【0013】上記した構成において、バックプレート1
0の窓穴10aから図示しないプラグを取り外した後、
マイナスドライバーなどの手動調整工具34をブレーキ
外部から挿入し、その先端を調整ギヤ27aの小刻みな
歯に当接係合させる。このとき、前記手動調整工具34
の軸の外面は前記伸長端部30eの先端に当接し、か
つ、窓穴10aの前記伸長部30d側の内縁とは隙間を
有している。しかして、調整ギヤ27aをアジャストボ
ルト28がアジャストナット27に螺入する矢A方向に
回転させる際には、先ず、前記工具34を調整ギヤ27
aとの当接点を支点に時計方向に回転すると、アジャス
トレバー30の伸長端部30eを押動して第1の腕30
aの爪部30bの調整ギヤ27aとのラチェット係合が
解除され、工具34の軸の外周面が窓穴10aの内縁に
到達する(図2に二点鎖線で示す)。それ以降の工具3
4は窓穴10aの内縁との当接点を支点とするてこ作動
を実行するから、調整ギヤ27aを回転せしめてアジャ
ストボルト28をアジャストナット27に螺入させるこ
とができる。この間のアジャストレバー30の爪部30
bと調整ギヤ27aとのラチェット係合は、アジャスト
レバー30の伸長端部30eとバックプレート10との
距離が短かいから手動調整工具34の回転作動でも伸長
端部30eの変位が小さく、解除状態を維持できる。前
述した説明から明らかな通り、手動調整工具34を窓穴
10aから挿入してアジャストナット27を回転する操
作を、連続する一つの操作でできるから簡単な作業で済
み、窓穴10aを塞ぐプラグも一つでよいから部品点数
が少なくて済む。
【0014】前述したアジャストレバー30の伸長部3
0dはその伸長端部30eをL字状に形成した例を示し
たが、図4に例示するように、伸長端部30eの形状を
釣り針状に形成してもほぼ同等の作用効果を奏すること
は明らかである。
【0015】前述した本発明の実施例1は、手動調整工
具34を回転するときに、アジャストレバー30の爪部
30bと調整ギヤ27aとのラチェット係合が解除され
る例を挙げたが、これに代わる実施例として、手動調整
工具34を窓穴10aから挿入するときに、アジャスト
レバー30の爪部30bと調整ギヤ27aとのラチェッ
ト係合が解除される発明の実施例2について説明する。
【0016】すなわち、図5に示す本発明の実施例2
は、アジャストレバー30の伸長端部30eの形状を片
仮名のレ字状に形成し、この伸長端部30eがバックプ
レート10の窓穴10aのほぼ全体に被さるような位置
関係としたものである。しかして、手動調整工具34を
窓穴10aから挿入すると、伸長端部30eが二点鎖線
で示す位置に左動させられるから、これと一体の爪部3
0bも左動して調整ギヤ27aの小刻みな歯とのラチェ
ット係合を解除し得る。これ以降の手動調整操作および
作用効果は、前述した発明の実施例1と同じであるから
その説明は省略する。
【0017】前段では、アジャストレバー30の伸長部
30dの伸長端部30eをレ字状に形成した例を示した
が、図6に示すように、伸長端部30eの形状を平仮名
のつ字状に形成してもほぼ同等の作用効果を奏すること
は明らかである。
【0018】前述した本発明の実施例1と2は共に、手
動調整操作時に、該調整工具34が被ブレーキ固定部材
であるバックプレート10の窓穴10aとの当接点を支
点にてこ作動する実施例であるが、次いで、手動調整工
具34がアジャストレバー30の伸長部30dとの当接
点を支点にてこ作動する実施例を図7に基づいて説明す
る。
【0019】図7に示す本発明の実施例3は、特にホイ
ールシリンダ20の取付け面から中心までの高さが高い
場合に適するものであって、前述した発明の実施例1に
よるアジャストレバー30の伸長部30dの形状を適用
したものを例示する。ここではバックプレート10を段
付き状に一体成形して突起を形成し、この突起を前記伸
長部30dのストッパー10bとしたものである。
【0020】上述した構成において、ブレーキ外部から
手動調整工具34を挿入して調整ギヤ27aとの当接点
を支点として時計方向に回転させると、アジャストレバ
ー30の爪部30bの調整ギヤ27aとのラチェット係
合が解除されると共に、伸長部30dがストッパー10
bに当接する。これ以降の工具34は、伸長端部30e
との当接点を支点にてこ作動して調整ギヤ27aを矢A
方向に回転させる。従って、前述した発明の実施例1お
よび2における作用効果の他に、伸長部30dがストッ
パー10bに当接した後は爪部30bが不動状態に維持
されるから、手動調整操作をより確実に行い得るという
利点も有する。
【0021】前記したストッパー10bはこれに代え
て、例えば、ピンなどの適当な部材をバックプレート1
0に立設してもよいし、また、伸長端部30eの形状も
これに限定されるものではないことは明らかである。
【0022】本発明の実施例4を図8および図9に基づ
いて説明する。本実施例はリーディングトレーリング形
(LT形)ドラムブレーキに、前述した本発明に係わるシ
ュー間隙手動調整装置を適用したもので、図示するイン
クリメンタル形のシュー間隙自動調整装置を装備するド
ラムブレーキについては公知であるから、その構造およ
び作動については簡単に説明するにとどめる。
【0023】バックプレート10上に対向するブレーキ
シュー50,50が可動的に装架され、その一方隣接端
がバックプレート10に固着されたホイールシリンダ5
1のピストンに夫々作動的に係合している。ホイールシ
リンダ51に隣接して両ブレーキシュー50,50間
に、アジャストボルト52、アジャストナット53およ
びスリーブ54とから成るシュー間隙調整装置が横架さ
れている。そして、アジャストナット53とスリーブ5
4の各端部が各ブレーキシュー50,50に夫々回転不
能に係合している。アジャストボルト52の中間部には
調整ギヤ52aが一体に形成されており、一方のおねじ
軸部がアジャストナット53に螺出入可能に螺合すると
共に、他方の軸部がスリーブ54に相対回転可能に嵌合
している。
【0024】上述した構成において、ブレーキ外部から
調整ギヤ52aを手動的に回転してシュー間隙調整装置
を伸縮すれば、ブレーキシュー50,50の外径を拡縮
できる。これにアジャストレバー55とアジャストスプ
リング56(本例ではシューリターンスプリングを兼ね
る)とを付設してブレーキシュー50,50の外径を自
動的に調整するシュー間隙自動調整装置を構成してい
る。すなわち、ブレーキを作動したときに、両ブレーキ
シュー50,50の拡張量が所定の値を超えると、アジ
ャストレバー55が調整ギヤ52aの一歯を回転せしめ
て図示しないブレーキドラムと両ブレーキシュー50,
50との間隙を補正する。
【0025】しかして、本発明に係わるブレーキドラム
とブレーキシュー50,50との間隙を手動的に調整す
るシュー間隙調整装置については、前述した発明の実施
例1乃至3の何れをも適用し得ること、容易に理解でき
るからその説明は省略する。
【0026】
【発明の効果】本発明は、次のような効果を得ることが
できる。 <イ>アジャストレバーと調整ギヤの小刻みな歯とのラ
チェット係合を解除する操作と、調整ギヤを回転させる
操作との両手動調整操作を、連続する一つの操作ででき
るから、その操作が容易であり、かつ正確に行い得る。 <ロ>また、前記手動調整操作を一本の手動調整工具で
行い得るから、その操作を迅速に、かつ手軽にできる。 <ハ>手動調整工具を挿入する窓穴が一個所でよいか
ら、この窓穴を塞ぐプラグは一つで済み、部品点数を少
なくし得ると共に、脱着工数が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わるホイールシリンダの
横断面図。
【図2】図1の左側面図。
【図3】図1の上面図。
【図4】実施例1におけるアジャストレバーの伸長部の
変形例を示し、図2に相当する側面図。
【図5】本発明の実施例2に係わり、図2に相当する側
面図。
【図6】図5におけるアジャストレバーの伸長部の変形
例。
【図7】本発明の実施例3に係わり、図2に相当する側
面図。
【図8】本発明の実施例4に係わるドラムブレーキの平
面図。
【図9】図8のIX−IX断面図。
【符号の説明】
10 バックプレート 10a 窓穴 10b ストッパー 20 ホイールシリンダ 21 シリンダボディ 21a 貫通穴 22 ピストン 22a フランジ部 22b シュー係合溝 23 ピストン 23a フランジ部 24 ピストンカップ 25 ピストンカップ 26 流体室 27 アジャストナット 27a 調整ギヤ 28 アジャストボルト 28a シュー係合溝 30 アジャストレバー 30a 第1の腕 30b 爪部 30c 第2の腕 30d 伸長部 30e 伸長端部 31 連結部材 32 アジャストスプリング 33 小ねじ 34 手動調整工具 50 ブレーキシュー 51 ホイールシリンダ 52 アジャストボルト 52a 調整ギヤ 53 アジャストナット 54 スリーブ 55 アジャストレバー 56 アジャストスプリング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキシューの過大な拡張に応答して
    アジャストレバーが調整ギヤを回転せしめてねじ結合部
    材を相対回転させ、該ねじ結合部材の伸長によりブレー
    キシューの戻り位置を補正して、ブレーキドラムとブレ
    ーキシューとの間隙を詰める方向に自動的に調整するド
    ラムブレーキのシュー間隙調整装置において、 手動調整工具をブレーキ外部から挿入して前記調整ギヤ
    に当接し、該調整ギヤを前記ねじ結合部材が収縮する方
    向に回転するとき、前記アジャストレバーの伸長部が前
    記手動調整工具により押動され、アジャストレバーの調
    整ギヤとのラチェット係合が解除されるように構成され
    ていることを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙
    調整装置。
  2. 【請求項2】 ブレーキシューの過大な拡張に応答して
    アジャストレバーが調整ギヤを回転せしめてねじ結合部
    材を相対回転させ、該ねじ結合部材の伸長によりブレー
    キシューの戻り位置を補正して、ブレーキドラムとブレ
    ーキシューとの間隙を詰める方向に自動的に調整するド
    ラムブレーキのシュー間隙調整装置において、 手動調整工具をブレーキ外部から挿入して前記調整ギヤ
    に当接する間に、前記アジャストレバーの伸長部が前記
    手動調整工具により押動され、前記調整ギヤを前記ねじ
    結合部材が収縮する方向に回転する間、前記アジャスト
    レバーの調整ギヤとのラチェット係合が解除されている
    ように構成されていることを特徴とする、ドラムブレー
    キのシュー間隙調整装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記手動調
    整工具を回転するときに、該手動調整工具により前記ア
    ジャストレバーの伸長部が押動されていると共に、該手
    動調整工具が被ブレーキ固定部材との当接点を支点にて
    こ作動するように構成されていることを特徴とする、ド
    ラムブレーキのシュー間隙調整装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記手動調
    整工具を回転するときに、該手動調整工具により前記ア
    ジャストレバーの伸長部が押動されてストッパーに当接
    すると共に、手動調整工具がアジャストレバーの伸長部
    との当接点を支点にてこ作動するように構成されている
    ことを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙調整装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、前記ねじ結合部材が、ホイールシリンダのピストン
    とブレーキシューとの間に配設されていることを特徴と
    する、ドラムブレーキのシュー間隙調整装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、前記ねじ結合部材が、対向するブレーキシュー間に
    配設されていることを特徴とする、ドラムブレーキのシ
    ュー間隙調整装置。
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