JP3263834B2 - ドラムブレーキ用間隙自動調整装置 - Google Patents
ドラムブレーキ用間隙自動調整装置Info
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- JP3263834B2 JP3263834B2 JP04491394A JP4491394A JP3263834B2 JP 3263834 B2 JP3263834 B2 JP 3263834B2 JP 04491394 A JP04491394 A JP 04491394A JP 4491394 A JP4491394 A JP 4491394A JP 3263834 B2 JP3263834 B2 JP 3263834B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドラムブレーキ用間隙
自動調整装置に関するものである。
自動調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドラムブレーキ用間隙自動調整装
置は、例えば実開平4−90742号公報によると、調
整レバー(前記公報:22、本願:8)の爪(同公報:
43、本願:8c)とラチェットホイールの歯(同公
報:18a、本願:6a)との係合を解除させる際、工
具によりラチェットホイール(同公報:18、本願:
6)をばね(同公報:23、本願:14)の力に抗して
回動させている。そして、調整レバー(同公報:22、
本願:8)の辺部(同公報:26a)をカムプレート
(同公報:21)の第3突部(同公報:29)の上側に
案内させて、調整レバー(同公報:22、本願:8)と
カムプレート(同公報:21)の接触摩擦により調整レ
バーを保持させる構成を取っている。
置は、例えば実開平4−90742号公報によると、調
整レバー(前記公報:22、本願:8)の爪(同公報:
43、本願:8c)とラチェットホイールの歯(同公
報:18a、本願:6a)との係合を解除させる際、工
具によりラチェットホイール(同公報:18、本願:
6)をばね(同公報:23、本願:14)の力に抗して
回動させている。そして、調整レバー(同公報:22、
本願:8)の辺部(同公報:26a)をカムプレート
(同公報:21)の第3突部(同公報:29)の上側に
案内させて、調整レバー(同公報:22、本願:8)と
カムプレート(同公報:21)の接触摩擦により調整レ
バーを保持させる構成を取っている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、従来の方法
では、次のような問題点がある。 <イ>工具によりラチェットホイールをばねの力に抗し
て回動させ、辺部を段部に当接させる。この状態から更
に回動させて調整レバーを第3突起の上側に案内させる
ので、調整レバーの爪部とラチェットホイールの係合部
に無理な力が作用し、両部材が損傷したり、ヘタリが生
じたりする。又、ラチェットホイールに工具による損傷
も発生する。これらは、いずれも間隙自動調整の作動不
良又は誤動作の起因となる。 <ロ>通常、ラチェットホイールの歯は調整レバーの爪
で、ねじ部材の長さを長くする方向に回動し易い鋸形状
を呈している。このため、ねじ部材の長さを短くする方
向は工具が滑り易い形状であり、ばね力に抗してラチェ
ットホイールを回動させるのは容易ではない。 <ハ>調整レバーとカムプレートの接触摩擦により調整
レバーを保持させる構成であり、調整レバーには常にば
ね力が作用しているので、前記接触面の摩擦状態や微細
な振動等により、工具での手動調整作業中にでも調整レ
バーは簡単に係合状態へ復帰する問題がある。
では、次のような問題点がある。 <イ>工具によりラチェットホイールをばねの力に抗し
て回動させ、辺部を段部に当接させる。この状態から更
に回動させて調整レバーを第3突起の上側に案内させる
ので、調整レバーの爪部とラチェットホイールの係合部
に無理な力が作用し、両部材が損傷したり、ヘタリが生
じたりする。又、ラチェットホイールに工具による損傷
も発生する。これらは、いずれも間隙自動調整の作動不
良又は誤動作の起因となる。 <ロ>通常、ラチェットホイールの歯は調整レバーの爪
で、ねじ部材の長さを長くする方向に回動し易い鋸形状
を呈している。このため、ねじ部材の長さを短くする方
向は工具が滑り易い形状であり、ばね力に抗してラチェ
ットホイールを回動させるのは容易ではない。 <ハ>調整レバーとカムプレートの接触摩擦により調整
レバーを保持させる構成であり、調整レバーには常にば
ね力が作用しているので、前記接触面の摩擦状態や微細
な振動等により、工具での手動調整作業中にでも調整レ
バーは簡単に係合状態へ復帰する問題がある。
【0004】
【本発明の目的】本発明は、ドラムブレーキ用間隙自動
調整装置の手動調整を容易にし、調整レバーや調整ナッ
トの損傷による作動不良を防止することにある。
調整装置の手動調整を容易にし、調整レバーや調整ナッ
トの損傷による作動不良を防止することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、バックプレ
ートに取付けられるシリンダボディと、前記シリンダボ
ディ内に摺動自在に嵌挿したピストンと、前記ピストン
に回転可能に嵌挿しシリンダ外の端部に調整歯を有する
調整ナットと、前記調整ナットに螺合し前端部でブレー
キシューを支承する調整ボルトと、前記シリンダボディ
上に支軸をもって回動可能に支持されて前記調整歯を一
方向のみに回転可能に係合する調整爪を有する調整レバ
ーとを備え、前記ピストンの進出に伴なって前記調整レ
バーが回動されることにより前記調整歯が回転し、前記
調整ナットに螺合する前記調整ボルトが螺出してシュー
間隙を自動調整するドラムブレーキ用間隙自動調整装置
において、前記調整レバーの調整爪が前記調整ナットの
調整歯との係合を手動的に解除された状態で、前記調整
レバーの支軸に対して変位する一端を外れないように引
掛けて掛止する掛止部を備え、前記調整レバーの一端が
前記掛止部に保持された状態から、前記ピストンの進出
により前記調整レバーが回動すると前記調整レバーの一
端が前記掛止部から自動的に外れ、前記調整レバーの調
整爪が前記調整ナットの調整歯に係合する元の状態に復
帰する構成としたことを特徴とする、ドラムブレーキ用
間隙自動調整装置、又は、前記ドラムブレーキ用間隙自
動調整装置において、前記掛止部が前記シリンダボディ
に取付けられていることを特徴とする、ドラムブレーキ
用間隙自動調整装置、又は、前記ドラムブレーキ用間隙
自動調整装置において、前記ピストンに取付けられ、前
記ピストンの進出に伴ない前記調整レバーを回動する第
1連結部材を備え、前記掛止部が前記第1連結部材に形
成されていることを特徴とする、ドラムブレーキ用間隙
自動調整装置にある。
ートに取付けられるシリンダボディと、前記シリンダボ
ディ内に摺動自在に嵌挿したピストンと、前記ピストン
に回転可能に嵌挿しシリンダ外の端部に調整歯を有する
調整ナットと、前記調整ナットに螺合し前端部でブレー
キシューを支承する調整ボルトと、前記シリンダボディ
上に支軸をもって回動可能に支持されて前記調整歯を一
方向のみに回転可能に係合する調整爪を有する調整レバ
ーとを備え、前記ピストンの進出に伴なって前記調整レ
バーが回動されることにより前記調整歯が回転し、前記
調整ナットに螺合する前記調整ボルトが螺出してシュー
間隙を自動調整するドラムブレーキ用間隙自動調整装置
において、前記調整レバーの調整爪が前記調整ナットの
調整歯との係合を手動的に解除された状態で、前記調整
レバーの支軸に対して変位する一端を外れないように引
掛けて掛止する掛止部を備え、前記調整レバーの一端が
前記掛止部に保持された状態から、前記ピストンの進出
により前記調整レバーが回動すると前記調整レバーの一
端が前記掛止部から自動的に外れ、前記調整レバーの調
整爪が前記調整ナットの調整歯に係合する元の状態に復
帰する構成としたことを特徴とする、ドラムブレーキ用
間隙自動調整装置、又は、前記ドラムブレーキ用間隙自
動調整装置において、前記掛止部が前記シリンダボディ
に取付けられていることを特徴とする、ドラムブレーキ
用間隙自動調整装置、又は、前記ドラムブレーキ用間隙
自動調整装置において、前記ピストンに取付けられ、前
記ピストンの進出に伴ない前記調整レバーを回動する第
1連結部材を備え、前記掛止部が前記第1連結部材に形
成されていることを特徴とする、ドラムブレーキ用間隙
自動調整装置にある。
【0006】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 <イ>ドラムブレーキ用間隙自動調整装置の概要(特
に、図1〜図2参照) ドラムブレーキのシリンダボディ2は、ボルト3、4に
よりバックプレート1に取り付けられ、両端が開放した
構造で、一方のシリンダ孔2aにはピストン5が摺動自
在に嵌挿している。ピストン5には有底穴5aが穿設し
てあり、有底穴5aには調整ナット6が回動可能に嵌挿
され、調整ナット6の前端(有底穴5aの外部)には調
整歯6aをかしめ、溶接、圧入、ロー付け等により一体
に固着している。調整ナット6には調整ボルト7が螺合
されており、調整ボルト7の前端にはブレーキシューを
支承する係合溝7aが形成されている。調整ボルト7を
調整ナット6に対して出入するには、自動調整において
は、調整レバー8の調整爪8cを調整ナット6の調整歯
6aに係合させて、調整レバー8を駆動し、調整歯6a
を回転させる。又、手動調整においては前記調整爪8c
と調整歯6aの係合を解除させて、調整歯6aをドライ
バー等の工具で回動させる。なお、ドラムブレーキ用間
隙自動調整装置は、更にシリンダ内へのごみなどの侵入
防止や密閉のためのダストカバー18、19、Oリング
20、ピストンシール21、及びピストン内部の空気を
除去するために使用されるエアブリーダ22などを有し
ている。また、この実施例は、両端開放のシリンダに適
用したものであるが、一端開放のシリンダにも適用可能
である。
る。 <イ>ドラムブレーキ用間隙自動調整装置の概要(特
に、図1〜図2参照) ドラムブレーキのシリンダボディ2は、ボルト3、4に
よりバックプレート1に取り付けられ、両端が開放した
構造で、一方のシリンダ孔2aにはピストン5が摺動自
在に嵌挿している。ピストン5には有底穴5aが穿設し
てあり、有底穴5aには調整ナット6が回動可能に嵌挿
され、調整ナット6の前端(有底穴5aの外部)には調
整歯6aをかしめ、溶接、圧入、ロー付け等により一体
に固着している。調整ナット6には調整ボルト7が螺合
されており、調整ボルト7の前端にはブレーキシューを
支承する係合溝7aが形成されている。調整ボルト7を
調整ナット6に対して出入するには、自動調整において
は、調整レバー8の調整爪8cを調整ナット6の調整歯
6aに係合させて、調整レバー8を駆動し、調整歯6a
を回転させる。又、手動調整においては前記調整爪8c
と調整歯6aの係合を解除させて、調整歯6aをドライ
バー等の工具で回動させる。なお、ドラムブレーキ用間
隙自動調整装置は、更にシリンダ内へのごみなどの侵入
防止や密閉のためのダストカバー18、19、Oリング
20、ピストンシール21、及びピストン内部の空気を
除去するために使用されるエアブリーダ22などを有し
ている。また、この実施例は、両端開放のシリンダに適
用したものであるが、一端開放のシリンダにも適用可能
である。
【0007】<ロ>調整レバー(特に、図2参照) 調整レバー8は中央部に穿設された支持孔8aを有し、
この支持孔8aがシリンダボディ2に取付けられた段付
ピン9に入ることにより、調整レバー8はシリンダボデ
ィ2に対して回動可能に軸支される。調整レバー8は、
支持孔8aを中心にほぼ3本の腕を有し、第1の腕8b
はシリンダボディ2の軸線とほぼ平行に延びて端部に調
整爪8cを有し、調整歯6aと係合して調整歯6aを一
方向のみに回転可能にしている。第2の腕8dは、シリ
ンダボディ2の軸線と略直角に延びて掛止孔8eが穿設
されている。第3の腕は、保持腕8fであり、シリンダ
ボディ2の軸線と平行で第1の腕8bとは逆方向に延設
されている。
この支持孔8aがシリンダボディ2に取付けられた段付
ピン9に入ることにより、調整レバー8はシリンダボデ
ィ2に対して回動可能に軸支される。調整レバー8は、
支持孔8aを中心にほぼ3本の腕を有し、第1の腕8b
はシリンダボディ2の軸線とほぼ平行に延びて端部に調
整爪8cを有し、調整歯6aと係合して調整歯6aを一
方向のみに回転可能にしている。第2の腕8dは、シリ
ンダボディ2の軸線と略直角に延びて掛止孔8eが穿設
されている。第3の腕は、保持腕8fであり、シリンダ
ボディ2の軸線と平行で第1の腕8bとは逆方向に延設
されている。
【0008】<ハ>第1連結部材(特に、図1〜図2参
照) 第1連結部材10は、円環部10aと連結部10bを有
し、ピストン5と一体的に動くように配置されている。
円環部10aはピストン5の前部でピストンの周囲に環
状に固定してあり、ピストン5と共に移動する。連結部
10bは円環部10aの外周からシリンダボディ2の軸
線と平行に延長し、調整レバー8と係合している。係合
方法としては、例えば、連結部10bの先端がJ字状に
曲がっており、調整レバー8と係合している。
照) 第1連結部材10は、円環部10aと連結部10bを有
し、ピストン5と一体的に動くように配置されている。
円環部10aはピストン5の前部でピストンの周囲に環
状に固定してあり、ピストン5と共に移動する。連結部
10bは円環部10aの外周からシリンダボディ2の軸
線と平行に延長し、調整レバー8と係合している。係合
方法としては、例えば、連結部10bの先端がJ字状に
曲がっており、調整レバー8と係合している。
【0009】<ニ>平衡レバー(特に、図1〜図2参
照) 平衡レバー11は、シリンダボディ2の後方に段付ピン
12で回動可能に支持されている。平衡レバー11の第
1の腕11aと調整レバー8の第1の腕8bとの間に第
2連結部材13が架設されている。第2連結部材13は
調整レバー8を調整方向とは反対の方向(図2では時計
回り)に牽引できるように係止されている。調整ばね1
4は、平衡レバー11の第2の腕11bと調整レバー8
の第2の腕8dの掛止孔8eとの間に張架され、取付け
長をリテーナ15で規制されて取り付けられている。リ
テーナ15には下側に突起15aが形成され、調整レバ
ー8の上下方向の移動を容易にしたり、平衡レバー11
及び調整レバー8との接触抵抗を少なくする役割をして
いる。
照) 平衡レバー11は、シリンダボディ2の後方に段付ピン
12で回動可能に支持されている。平衡レバー11の第
1の腕11aと調整レバー8の第1の腕8bとの間に第
2連結部材13が架設されている。第2連結部材13は
調整レバー8を調整方向とは反対の方向(図2では時計
回り)に牽引できるように係止されている。調整ばね1
4は、平衡レバー11の第2の腕11bと調整レバー8
の第2の腕8dの掛止孔8eとの間に張架され、取付け
長をリテーナ15で規制されて取り付けられている。リ
テーナ15には下側に突起15aが形成され、調整レバ
ー8の上下方向の移動を容易にしたり、平衡レバー11
及び調整レバー8との接触抵抗を少なくする役割をして
いる。
【0010】<ホ>戻しばね(特に、図2、図3参照) 戻しばね16は、調整レバー8とシリンダボディ2との
間に張架されており、調整レバー8を調整方向とは反対
の方向(図2では時計回り)に付勢して、調整レバー8
の第1の腕8b後端を第1連結部材10の連結部10b
後端に当接させて、調整レバー8の戻り位置を規制して
いる。更に、調整レバー8の調整爪8cを調整歯6aに
押圧させて、両者を係合させる力も併有している。
間に張架されており、調整レバー8を調整方向とは反対
の方向(図2では時計回り)に付勢して、調整レバー8
の第1の腕8b後端を第1連結部材10の連結部10b
後端に当接させて、調整レバー8の戻り位置を規制して
いる。更に、調整レバー8の調整爪8cを調整歯6aに
押圧させて、両者を係合させる力も併有している。
【0011】<ヘ>掛止部(特に、図3〜図4参照) 掛止部17は、シリンダボディ2に立設されており、先
端に鉤部17aを有する。調整レバー8の第1の腕8b
を上方に傾動すると、段付ピン9付近を支点に第3の腕
である保持腕8fが下方に下がり、鉤部17aに掛止さ
れる。
端に鉤部17aを有する。調整レバー8の第1の腕8b
を上方に傾動すると、段付ピン9付近を支点に第3の腕
である保持腕8fが下方に下がり、鉤部17aに掛止さ
れる。
【0012】<ト>他の実施例(図5〜図7参照) 他の実施例として、調整レバー8が掛止される掛止部3
0dが第1連結部材30に一体に形成してある。掛止部
30dは第1連結部材30の側面より延長し、J字状に
曲折している。また、掛止部は、平衡レバー11やリテ
ーナ15に一体に形成されていても良い。
0dが第1連結部材30に一体に形成してある。掛止部
30dは第1連結部材30の側面より延長し、J字状に
曲折している。また、掛止部は、平衡レバー11やリテ
ーナ15に一体に形成されていても良い。
【0013】<チ>間隙自動調整の作用 ブレーキ作動時の自動調整(図2、図7参照)におい
て、ブレーキが作動してピストン5が(図2では右方向
に)進出すると、第1連結部材10がピストン5に連動
して右方向へ移動し、調整レバー8は連結部10bのJ
字状の箇所で押されて、段付ピン9を支点に(図2では
反時計方向に)回動する。そして、ブレーキシューの間
隙が一定以上あると、調整レバー8の調整爪8cが調整
歯6aを1歯以上回転させて、ブレーキシューの間隙を
狭める。ブレーキ作動が終了すると、ピストン5が元の
状態に復帰し、調整爪8cと調整歯6aとの係合位置が
変化し、ブレーキシューの間隙が自動的に調整される。
又、ブレーキ戻り時に自動調整を行う形式に適用しても
良い(図8参照)。即ち、調整爪8cと調整歯6aの係
合方向を逆にすると共に、調整ナット6と調整ボルト7
のねじ方向を反対、即ち右(左)ねじを左(右)ねじに
することにより、ブレーキが戻る時に自動的にブレーキ
シューの間隙を調整できる。
て、ブレーキが作動してピストン5が(図2では右方向
に)進出すると、第1連結部材10がピストン5に連動
して右方向へ移動し、調整レバー8は連結部10bのJ
字状の箇所で押されて、段付ピン9を支点に(図2では
反時計方向に)回動する。そして、ブレーキシューの間
隙が一定以上あると、調整レバー8の調整爪8cが調整
歯6aを1歯以上回転させて、ブレーキシューの間隙を
狭める。ブレーキ作動が終了すると、ピストン5が元の
状態に復帰し、調整爪8cと調整歯6aとの係合位置が
変化し、ブレーキシューの間隙が自動的に調整される。
又、ブレーキ戻り時に自動調整を行う形式に適用しても
良い(図8参照)。即ち、調整爪8cと調整歯6aの係
合方向を逆にすると共に、調整ナット6と調整ボルト7
のねじ方向を反対、即ち右(左)ねじを左(右)ねじに
することにより、ブレーキが戻る時に自動的にブレーキ
シューの間隙を調整できる。
【0014】<リ>間隙手動調整の作用 第1実施例では、バックプレート1側よりドライバーな
どの工具で調整レバー8先端の凹部8gを押動して、調
整レバー8の調整爪8cと調整ナット6の調整歯6aと
の係合を解除させるよう調整レバー8を傾動すると、調
整レバー8の保持腕8fがシリンダボディ2から立設し
た掛止部17の斜面に沿って移動し、鉤部17aに保持
される。そして、調整ナット6の調整歯6aを工具で回
動させると、調整ボルト7が前進または後退してブレー
キシューの間隙が適正に手動調整される。調整が終了し
たら手動により工具で調整レバー8を調整方向へ回動し
て、調整爪8cと調整歯6aの係合を手動で復帰させて
もよいが、ブレーキ作動によるピストン5の突出に伴
い、調整レバー8が回動して調整レバー8の保持腕8f
が掛止部17の鉤部17aから外れ、係合が自動的に復
帰する。また、他の実施例では、調整レバー8を上方に
傾動する際に、調整レバー8を掛止部30dで保持して
手動調整を行う。その後、ピストン5の進出により調整
レバー8が回動して、調整レバー8が掛止部30dから
外れ、調整レバー8の調整爪8cと前記調整ナット6の
調整歯6aが係合状態に復帰する。また、掛止部が、平
衡レバー11やリテーナ15に一体に形成されていて
も、調整レバー8の一部が掛止部に掛止し、同様の作用
で手動調整することができる。
どの工具で調整レバー8先端の凹部8gを押動して、調
整レバー8の調整爪8cと調整ナット6の調整歯6aと
の係合を解除させるよう調整レバー8を傾動すると、調
整レバー8の保持腕8fがシリンダボディ2から立設し
た掛止部17の斜面に沿って移動し、鉤部17aに保持
される。そして、調整ナット6の調整歯6aを工具で回
動させると、調整ボルト7が前進または後退してブレー
キシューの間隙が適正に手動調整される。調整が終了し
たら手動により工具で調整レバー8を調整方向へ回動し
て、調整爪8cと調整歯6aの係合を手動で復帰させて
もよいが、ブレーキ作動によるピストン5の突出に伴
い、調整レバー8が回動して調整レバー8の保持腕8f
が掛止部17の鉤部17aから外れ、係合が自動的に復
帰する。また、他の実施例では、調整レバー8を上方に
傾動する際に、調整レバー8を掛止部30dで保持して
手動調整を行う。その後、ピストン5の進出により調整
レバー8が回動して、調整レバー8が掛止部30dから
外れ、調整レバー8の調整爪8cと前記調整ナット6の
調整歯6aが係合状態に復帰する。また、掛止部が、平
衡レバー11やリテーナ15に一体に形成されていて
も、調整レバー8の一部が掛止部に掛止し、同様の作用
で手動調整することができる。
【0015】
【発明の効果】本発明は、次のような効果を得ることが
できる。 <イ>調整レバーの調整爪や調整ナットの調整歯に無理
な力は作用せず、損傷やヘタリによる作動不良又は誤動
作は生じない。 <ロ>ドライバー等の工具で調整ナットを回動させるこ
とが容易に行える。 <ハ>調整レバーは、掛止部により確実に保持されるの
で、手動調整の作業中に調整爪と調整歯の係合が復帰す
ることはない。 <ニ>手動調整の終了後、調整爪と調整歯の係合を手動
で復帰させるのを忘れても、ブレーキの作動により自動
的に係合が復帰できる。
できる。 <イ>調整レバーの調整爪や調整ナットの調整歯に無理
な力は作用せず、損傷やヘタリによる作動不良又は誤動
作は生じない。 <ロ>ドライバー等の工具で調整ナットを回動させるこ
とが容易に行える。 <ハ>調整レバーは、掛止部により確実に保持されるの
で、手動調整の作業中に調整爪と調整歯の係合が復帰す
ることはない。 <ニ>手動調整の終了後、調整爪と調整歯の係合を手動
で復帰させるのを忘れても、ブレーキの作動により自動
的に係合が復帰できる。
【図1】ドラムブレーキ用間隙自動調整装置の一部を破
断した正面図
断した正面図
【図2】ドラムブレーキ用間隙自動調整装置の平面図
【図3】手動調整の作動状態図
【図4】図3のIV−IVの断面図
【図5】他の実施例の平面図
【図6】他の実施例の正面図
【図7】他の実施例の調整歯側の図
【図8】ブレーキ戻り時の自動調整の説明図
1・・・バックプレート 2・・・シリンダボディ 5・・・ピストン 6・・・調整ナット 8・・・調整レバー 10・・第1連結部材 17・・掛止部 30・・掛止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 65/56
Claims (3)
- 【請求項1】バックプレートに取付けられるシリンダボ
ディと、前記シリンダボディ内に摺動自在に嵌挿したピ
ストンと、前記ピストンに回転可能に嵌挿しシリンダ外
の端部に調整歯を有する調整ナットと、前記調整ナット
に螺合し前端部でブレーキシューを支承する調整ボルト
と、前記シリンダボディ上に支軸をもって回動可能に支
持されて前記調整歯を一方向のみに回転可能に係合する
調整爪を有する調整レバーとを備え、前記ピストンの進
出に伴なって前記調整レバーが回動されることにより前
記調整歯が回転し、前記調整ナットに螺合する前記調整
ボルトが螺出してシュー間隙を自動調整するドラムブレ
ーキ用間隙自動調整装置において、 前記調整レバーの調整爪が前記調整ナットの調整歯との
係合を手動的に解除された状態で、前記調整レバーの支
軸に対して変位する一端を外れないように引掛けて掛止
する掛止部を備え、 前記調整レバーの一端が前記掛止部に保持された状態か
ら、前記ピストンの進出により前記調整レバーが回動す
ると前記調整レバーの一端が前記掛止部から自動的に外
れ、前記調整レバーの調整爪が前記調整ナットの調整歯
に係合する元の状態に復帰する構成としたことを特徴と
する、ドラムブレーキ用間隙自動調整装置。 - 【請求項2】特許請求の範囲の請求項1に記載のドラム
ブレーキ用間隙自動調整装置において、 前記掛止部が前記シリンダボディに取り付けられている
ことを特徴とする、 ドラムブレーキ用間隙自動調整装置。 - 【請求項3】特許請求の範囲の請求項1に記載のドラム
ブレーキ用間隙自動調整装置において、 前記ピストンに取り付けられ、前記ピストンの進出に伴
ない前記調整レバーを回動する第1連結部材を備え、 前記掛止部が前記第1連結部材に形成されていることを
特徴とする、 ドラムブレーキ用間隙自動調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04491394A JP3263834B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ドラムブレーキ用間隙自動調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04491394A JP3263834B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ドラムブレーキ用間隙自動調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07229528A JPH07229528A (ja) | 1995-08-29 |
JP3263834B2 true JP3263834B2 (ja) | 2002-03-11 |
Family
ID=12704706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04491394A Expired - Fee Related JP3263834B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | ドラムブレーキ用間隙自動調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3263834B2 (ja) |
-
1994
- 1994-02-18 JP JP04491394A patent/JP3263834B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH07229528A (ja) | 1995-08-29 |
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