JP2539070Y2 - 足踏式パーキングブレーキ装置 - Google Patents

足踏式パーキングブレーキ装置

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JP2539070Y2
JP2539070Y2 JP11231091U JP11231091U JP2539070Y2 JP 2539070 Y2 JP2539070 Y2 JP 2539070Y2 JP 11231091 U JP11231091 U JP 11231091U JP 11231091 U JP11231091 U JP 11231091U JP 2539070 Y2 JP2539070 Y2 JP 2539070Y2
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村 吉 治 北
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の駐車時のブレ
ーキ状態をラチェットの係合により維持する足踏式パー
キングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来型足踏式パーキングブレー
キ装置として、図9に示すブレーキ装置がある。このブ
レーキ装置においてはブレーキペダル100はその基端
部がベースプレート101に固着された支軸102に回
転自在に取付けられており、かつリターンスプリング1
03で復帰方向(α方向)に付勢されて取付けられてい
る。このブレーキペダル100の基端部にはブレーキケ
ーブル104の一端が連結されており、かつその基端縁
にはラチェット歯105が形成されている。
【0003】前記ラチェット歯105に係脱するラチェ
ット爪106はベースプレート101に固着された支軸
107に回転自在に取付けられており、スプリング10
8によりラチェット歯105に係合する方向へ付勢され
ている。このラチェット爪106は解除レバー109に
よりラチェット歯105との係合が解除されるようにな
っている。
【0004】解除レバー109はその縁部の一部がラチ
ェット爪106に当接させた状態で一端がベースプレー
ト101に固着された支軸110に枢支され、他端が解
除ケーブル111に連結されて取付けられている。
【0005】そしてこの従来型のブレーキ装置は次のよ
うに作動する。図9はブレーキを掛けた状態を示す。こ
の状態ではブレーキペダル100の踏込みによりブレー
キケーブル104が引張されており、この引張状態がラ
チェット爪106のラチェット歯105に対する係合で
ブレーキペダル100の回動を阻止することによって維
持される。
【0006】このブレーキ状態を解除するには次のよう
にする。解除ケーブル111に連結する把手112を引
張ることによって解除レバー109を回動させ、ラチェ
ット爪106を反係合方向へ回動させる。このときブレ
ーキケーブル100はリターンスプリング103により
α方向へ回動しブレーキが解除された初期状態に復帰す
る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来型のブレーキ装置においては、初期状態にあるブレー
キペダル100を足で踏込むとブレーキペダルのラチェ
ット歯105がラチェット爪106を乗り越えながら回
動する。このためこのブレーキペダル100の回動は前
記乗り越え時にカチャカチャ…という異音を発生し耳障
りで不快感を伴い高級感を損なうという問題点があっ
た。
【0008】また、ブレーキ解除時にはブレーキペダル
100はラチェット爪106の係合解除に伴って衝撃的
に復帰し、危険であると共に、ブレーキペダル100に
固着した突起部材113がベースプレート100に固着
したストッパー114に衝突して衝撃音を発生し高級感
を損なうという、問題点をも有していた。
【0009】本考案は前記した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はラチェット方式にも拘らずラチェ
ットの異音発生が無く、かつブレーキペダルの衝撃的な
復帰を無くした足踏式パーキングブレーキ装置を提供す
るにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は前記した目的を
達成するためブレーキケーブルが連結されており、回転
軸に回転自在に取付けられ外周にラチェット歯が形成さ
れたブレーキペダルと、前記回転軸に沿って移動可能
で、かつブレーキペダルと一体回動するように取付けら
れた押え板と、この押え板とブレーキペダルとの間に位
置し、前記回転軸に沿って移動可能で、かつブレーキペ
ダルに対して回転自在に取付けられた駆動板と、この駆
動板とブレーキペダルとの間に位置し前記回転軸に沿っ
て移動可能に取付けられた摩擦板と、前記押え板をブレ
ーキペダル側へ押圧付勢するばねと、前記ブレーキペダ
ルのラチェット歯に係脱するロック用ラチェット爪に一
端が枢支され、他端が前記駆動板に枢支されたロック用
連結杆と、前記ロック用ラチェット爪のラチェット歯か
らの離脱方向の回動範囲を規制するストッパーピンと、
レリーズケーブルの引張によって前記ロック用ラチェッ
ト爪をラチェット歯から離脱する方向へ回動させる解除
アームとを具備したことを特徴としている。本考案は以
下ロック用ラチェット爪を有するブレーキ装置と称す
る。
【0011】また、本考案は回転軸に回転自在に取付け
られたブレーキペダルと、前記回転軸に回転自在に取付
けられ外周にラチェット歯が設けられ、かつブレーキケ
ーブルが連結されたロックプレートと、前記回転軸に沿
って移動可能で、かつ前記ロックプレートと一体回動す
るように取付けられた押え板と、前記ロックプレートと
押え板との間に位置し、前記回転軸に回転自在に取付け
られた駆動板及び作動板と、前記回転軸に沿って移動可
能で、かつ前記ロックプレートと一体回動するようにロ
ックプレート,駆動板及び作動板の各間に取付けられた
摩擦板と、前記ブレーキペダルとロックプレートとの間
に位置し、一端がベースプレートに固定され、他端が前
記ロックプレートのラチェット歯より外方へ突出するよ
うに設けられた固定プレートと、ベースプレートに枢支
され前記ロックプレートのラチェット歯に係脱するロッ
ク用ラチェット爪と、前記ブレーキペダルに枢支されブ
レーキペダルの初期状態で前記固定プレートの先端に係
合してロックプレートのラチェット歯との係合が解除さ
れブレーキペダルの踏込みによって前記ロックプレート
のラチェット歯に係合してロックプレートを回動させる
作動用ラチェット爪と、一端が前記ロック用ラチェット
爪に、他端が駆動板に枢支されたロック用連結杆と、一
端が前記作動用ラチェット爪に、他端が作動板に枢支さ
れた作動用連結杆と、前記ロック用ラチェット爪のラチ
ェット歯から離脱する方向の回動範囲を規制するストッ
パーピンと、レリーズケーブルの引張によって前記ロッ
ク用ラチェット爪をラチェット歯から離脱する方向へ回
動させる解除アームとを具備したことをも特徴としてい
る。本考案は以下ロック用及び作動用ラチェット爪を有
するブレーキ装置と称する。
【0012】
【作用】ロック用ラチェット爪を有するブレーキ装置は
次のような作用を奏する。ブレーキの掛かっていない初
期状態においては、ロック用ラチェット爪はストッパー
ピンでその回動を規制されてラチェット歯から離脱した
状態にある。この初期状態にあるブレーキペダルを踏込
むと、ブレーキペダルは押え板と共に回動する。この回
動は摩擦板を介して駆動板に伝達されるが、駆動板は連
結杆でロック用ラチェット爪に連結されているので同方
向の回動が規制されており、ブレーキペダル及び押え板
がスリップしながら回動する。これによりブレーキペダ
ルの踏込み中はロック用ラチェット爪はブレーキペダル
のラチェット歯から離脱した状態が維持される。
【0013】このブレーキペダルの踏込みによる回動で
ブレーキケーブルが引張されブレーキが掛かる状態にな
る。この状態でブレーキペダルから足を外すとブレーキ
ペダルはブレーキケーブルの反力で前記踏込み時の回動
方向とは反対方向へ回動しようとするが、この回動は摩
擦板を介して駆動板に伝達され駆動板が同方向へ回動す
る。この回動で連結杆を介してロック用ラチェット爪が
ラチェット歯方向へ回動してラチェット歯に係合するこ
とによってブレーキペダルの回動を停止させてブレーキ
ケーブルの緊張状態が維持される(ブレーキ状態)。
【0014】このブレーキ状態はレリーズケーブルの引
張によりロック用ラチェット爪をラチェット歯から離脱
させることによって解除され、ブレーキペダルはブレー
キの掛からない初期状態に復帰する。この復帰速度は摩
擦板を介して緩速となる。
【0015】また、ロック用及び作動用ラチェット爪を
有するブレーキ装置は以下のような作用を奏する。ブレ
ーキの掛かっていない初期状態においては、ロック用ラ
チェット爪はストッパーピンでその回動範囲を規制され
てロックプレートの一のラチェット歯から離脱した状態
になっており、かつ作動用ラチェット爪は固定プレート
の先端に係合してロックプレートの他のラチェット歯か
ら離脱した状態になっている。この初期状態にあるブレ
ーキペダルを踏込むと、ブレーキペダルは回転軸回りに
回動し、この回動で作動用ラチェット爪は固定プレート
の先端から解除されると共に作動用連結杆で引寄せられ
てロックプレートの他のラチェット歯に係合しロックプ
レートを回動させる。このロックプレートの回動は押え
板及び摩擦板の回動を伴ない、かつ摩擦板を介して駆動
板及び作動板も同方向へ回動させる。このとき駆動板は
ロック用連結杆でロック用ラチェット爪に連結されてい
るので同方向の回動が規制されており、駆動板と摩擦板
との間にスリップを生じてブレーキペダル,ロックプレ
ート,及び押え板が同方向に回動する。これによりブレ
ーキペダルの踏込み中はロック用ラチェット爪はロック
プレートのラチェット歯から離脱した状態が維持され
る。
【0016】このブレーキペダルの踏込みによるロック
プレートの回動でブレーキケーブルが引張され、ブレー
キが掛かる状態になる。この状態でブレーキペダルから
足を外すとブレーキペダルはブレーキケーブルの反力で
前記踏込み時の回動方向とは反対方向へ回動しようとす
るが、この回動は摩擦板を介して駆動板に伝達され、駆
動板が同方向へ回動する。この回動でロック用連結杆を
介してロック用ラチェット爪がラチェット歯方向へ回動
してラチェット歯に係合することによってロックプレー
トの回動を停止させてブレーキケーブルの緊張状態が維
持される(ブレーキ状態)。このときブレーキペダルは
付勢手段により初期状態に復帰している。ブレーキペダ
ルが復帰する際、作動用ラチェット爪はロックプレート
のラチェット歯には係合せず、無音で復帰する。
【0017】このブレーキ状態はレリーズケーブルの引
張による解除アームの回動でロック用ラチェット爪がラ
チェット歯から離脱し、ロックプレートがブレーキケー
ブルの反力方向に回動することによって解除される。
【0018】
【実施例】以下、本考案を図示した実施例に基づいて具
体的に説明する。図1乃至図4に第1実施例であるロッ
ク用ラチェット爪を有するブレーキ装置Aを示す。ブレ
ーキ装置Aはブレーキペダル1,押え板2,駆動板3,
摩擦板4,ロック用ラチェット爪5,及び解除アーム6
とから大略構成されている。
【0019】ブレーキペダル1は円盤状基端部1aがベ
ースプレート7に固着した回転軸8に回転自在に支持さ
れると共に、杆部1bとベースプレート7との間に懸架
されたリターンスプリング9により初期位置に付勢され
ている。円盤状基端部1aの外周にはラチェット歯10
及び突起部11が形成されており、かつ杆部1bにはベ
ースプレート7に固着したストッパー12に衝突するス
トッパー受け13が設けられている。そして前記突起部
11にはブレーキケーブル14の端部が枢支されてい
る。
【0020】押え板2は回転軸8に挿通する筒部2aと
この筒部2aの一端側に形成されたフランジ部2bとか
ら形成されており。筒部2aを回転軸8に挿通させると
共にその他端側を回転軸8とブレーキペダルの基端部1
aとの間に位置させて取付けられている(図2参照)。
このとき押え板2は回転軸8に対しては回転自在となっ
ていると共にブレーキペダルの基端部1aとはセレーシ
ョン嵌合で回転軸8の軸方向に移動可能となっている。
【0021】駆動板3は中央部に貫通孔が形成された円
盤体からなり、その貫通孔を押え板の筒部2aに回転自
在に挿通させて取付けられている。この駆動板3の外周
には突部3aが形成されている。
【0022】摩擦板4は中央部に貫通孔が形成された円
盤体からなり、その貫通孔を押え板の筒部2aに挿通さ
せて駆動板3とブレーキペダルの基端部1aとの間に取
付けられている。この摩擦板4は駆動板3と一体構造に
形成しても良い。
【0023】そしてこれら押え板2,駆動板3,及び摩
擦板4はばね15によってブレーキペダルの基端部1a
側に押圧付勢されている。このときのばね15はそのコ
イル部を回転軸8に外挿させると共に押え板のフランジ
部2bと座板16との間に取付けられている(図2参
照)。図2において符号17はEリング,符号50はベ
ースプレート7とブレーキペダルの基端部1aとの間に
介在するスペーサである。
【0024】また、ロック用ラチェット爪5は図に示す
ようにベースプレート7に基端部が固着されている軸体
18に中央部が枢支されており、ブレーキペダルのラチ
ェット歯10に対して係脱する先端部と駆動板の突部3
aとはロック用連結杆19によって連結している。図2
において符号22はロック用連結杆19を駆動板3に枢
支する支持ピンである。
【0025】解除アーム6はベースプレート7に基端部
が固着されている軸体20に中央部が枢支されており、
ねじりばね21によってa方向へ付勢されている(図1
参照)。そしてこの解除アーム6は基端部をベースプレ
ート7に固着したストッパーピン23に衝突してそれ以
上のa方向の回転が規制される。このストッパーピン2
3はロック用ラチェット爪5のb方向の最大回転範囲を
も規制している。また、解除アーム6にはその一端にレ
リーズケーブル24の一端が連結しており、他端にロッ
ク用ラチェット爪5に当接する突起部25が設けられて
いる。
【0026】以上のような構造を有するブレーキ装置A
は次のように作動する。図1はブレーキの掛かっていな
いブレーキ装置Aの初期状態を示す。この初期状態はブ
レーキペダル1のストッパー受け13がストッパー12
に当接しており、かつロック用ラチェット爪5がラチェ
ット歯10から離脱してストッパーピン23に当接して
いる。
【0027】この初期状態のブレーキペダル1を踏込む
と、ブレーキペダル1は押え板2と一体となって回転軸
8回りに回転する。このときの回転は摩擦板4を介して
駆動板3に伝達されるが、駆動板3はロック用連結杆1
9を介して同方向の回転が規制されているので、ブレー
キペダル1と押え板2は駆動板3に対してスリップしな
がら回転する。このときの回転は図3に示すようにロッ
ク用ラチェット爪5がラチェット歯10から離脱した状
態で行われるので、ラチェットの異音発生がない。
【0028】このブレーキペダル1の回転でブレーキケ
ーブル14が引張られて、ブレーキを掛けることができ
る。ブレーキペダル1を踏込んだ後ブレーキペダル1か
ら足を外すと、リターンスプリング9及びブレーキケー
ブル14の反力でブレーキペダル1は初期状態に戻る方
向へ回転しようとするが、この回転は摩擦板4を介して
駆動板3に伝達され駆動板3をc方向へ回転させる(図
4参照)。この駆動板3のc方向の回転はロック用連結
杆19を介してロック用ラチェット爪5のd方向の回転
を伴う。これによりロック用ラチェット爪5の先端が図
4に示すようにラチェット歯10に係合して、ブレーキ
ペダル1のそれ以上の回転が阻止されブレーキ状態が維
持される。このときロック用ラチェット爪5の後端部は
解除アーム6の突起部25に当接している。
【0029】このブレーキ状態を解除するには次のよう
にする。レリーズケーブル24を引張して解除アーム6
を回転させることによって解除アーム6の突起部25で
ロック用ラチェット爪5をb方向へ回転させロック用ラ
チェット爪5とラチェット歯10との係合を離脱させる
(図4参照)。このロック用ラチェット爪5のb方向の
回転はロック用連結杆19を介して駆動板3のe方向の
回転を伴って行われ、ロック用ラチェット爪5の離脱に
よりブレーキペダル1は初期状態に復帰する。このブレ
ーキペダル1の復帰回転は摩擦板4とのスリップを伴う
ので衝撃的な回転とはならずストッパ12とストッパー
受け13との衝突音も小さくなる。
【0030】図5乃至図8に第2実施例であるロック用
及び作動用ラチェット爪を有するブレーキ装置Bを示
す。ブレーキ装置Bはブレーキペダル1,ロックプレー
ト30,押え板2,駆動板3,作動板31,固定プレー
ト32,及び摩擦板4とから大略構成されている。
【0031】ブレーキペダル1はその基端部がベースプ
レート7に固着した回転軸8に枢支されて取付けられて
おり、リターンスプリング9により初期位置に付勢され
ている。ロックプレート30は回転軸8に回転自在に取
付けられた円盤状部材からなり、その外周にラチェット
歯33,34及び突起部35が形成されている。そして
前記突起部35にはブレーキケーブル14が連結されて
いる。
【0032】押え板2は筒部2aとフランジ部2bとを
有して形成されており、その筒部2aを回転軸8に回転
自在に挿通させ、かつ筒部2aの基端部がロックプレー
ト30と回転軸8との間に位置して、ロックプレート3
0とセレーション嵌合して回転軸8の軸方向に移動可能
であると共にロックプレート30と一体回動するように
取付けられている。
【0033】駆動板3と作動板31は共に円盤状部材で
形成されており、中央に形成された貫通孔を押え板の筒
部2aに回転自在に外挿させてロックプレート30と押
え板のフランジ部2bとの間に取付けられている(図6
参照)。このように駆動板3と作動板31は回転軸8に
対して回転自在に取付けられている。
【0034】摩擦板4はロックプレート30と駆動板3
との間及び駆動板3と作動板31との間にそれぞれ介在
し、押え板の筒部2aにセレーション嵌合して取付けら
れている。このため摩擦板4は押え板2と一体回動し、
かつ回転軸8の軸方向へ移動可能に取付けられている。
【0035】これらの駆動板3,作動板31,摩擦板
4,及び押え板2は押え板のフランジ部2bと座板16
との間に取付けられたばね15によってロックプレート
30側に押圧付勢されている。座板16はEリング17
で抜け止めが図られている。
【0036】固定プレート32は図6に示すように板状
体をL字状に折曲して形成されており、ブレーキペダル
1とロックプレート30との間に位置させると共に基端
部32aをベースプレート7に固着し、先端部32bを
ロックプレートのラチェット歯34の外方に突出するよ
うに取付けられている(図5参照)。
【0037】また、ベースプレート7には第1実施例と
同様に機能するロック用ラチェット爪5,解除アーム
6,及びストッパーピン23が設けられている。すなわ
ち、ロック用ラチェット爪5と駆動板3の突部3aとは
ロック用連結杆19で連結しており、ロック用ラチェッ
ト爪5はロックプレートのラチェット歯33に対して係
脱するようになっている。解除アーム6にはレリーズケ
ーブル24が連結しており、ストッパーピン23はロッ
ク用ラチェット爪5及び解除アーム6の回転範囲を規制
している。
【0038】さらに、ブレーキペダルの杆部1aには作
動用ラチェット爪36が枢支されており、この作動用ラ
チェット爪36は作動用連結杆37によって作動板31
に連結されている。このため作動板31には作動用連結
杆37を連結するための突部31aが形成されている。
ブレーキペダルの杆部1aにはストッパーピン38が植
設されており、作動用ラチェット爪36の回転範囲を規
制している。
【0039】以上のように構成されたブレーキ装置Bは
次のように作動する。このブレーキ装置Bの初期状態は
図5に示すようにロック用ラチェット爪5はストッパー
ピン23に当接してロックプレート30のラチェット歯
33から離脱した状態となっており、かつ作動用ラチェ
ット爪36は固定プレートの先端部32bに係合してロ
ックプレートのラチェット歯34から離脱した状態にな
っている。
【0040】この初期状態にあるブレーキペダル1を踏
込むと、ロックプレート30,駆動板3,作動板31,
押え板2,及び摩擦板4に無関係にブレーキペダル1の
みが回転する。この回転によって図7に示すように作動
用ラチェット爪36は固定プレートの先端部32bとの
係合が外れると共に作動用連結杆37で引寄せられてロ
ックプレートのラチェット歯34に係合し、ロックプレ
ート30をf方向へ回転させる。この回転によってブレ
ーキケーブル14は引張されてブレーキを掛けることが
できる。作動用ラチェット爪36とラチェット歯34と
の係合後の回転は、ブレーキペダル1,ロックプレート
30,押え板2及び摩擦板4が駆動板3との間でスリッ
プしながら一体回転する。このとき駆動板3はロック用
連結杆19を介して同方向の回転が規制されている。
【0041】踏込んだ後、ブレーキペダル1から足を外
すと、ブレーキペダル1はリターンスプリング9により
初期位置に復帰すると同時に、図8に示すようにロック
プレート30はブレーキケーブル14の反力でg方向へ
回転しようとするが、この回転は摩擦板4を介して駆動
板3に伝達され、駆動板3の同方向の回転でロック用連
結杆19を介してロック用ラチェット爪5が引寄せられ
てラチェット歯33に係合する。この係合によりロック
プレート30の回転は停止して、ブレーキケーブル14
が緊張保持され、これによってブレーキ状態が維持され
る。ブレーキペダル1の初期状態への復帰回転時の作動
用ラチェット爪36の回転半径は作動用連結杆37で構
成されるので、ブレーキペダル1の回転により作動用ラ
チェット爪36はラチェット歯34から離脱するので無
音で復帰回転する(図8参照)。
【0042】1回の踏込みで充分なブレーキ状態が得ら
れないときは、再度ブレーキペダル1を踏込むことによ
ってロック用ラチェット爪5がラチェット歯33に係合
した状態でロックプレート30をさらにf方向へ回転さ
せることができ、強いブレーキ状態に達することができ
る。このようにブレーキ装置Bはポンピング方式で操作
することが可能である。
【0043】このブレーキ状態を解除するには、前記し
た第1実施例と同様にして行う。すなわち、図8に示す
レリーズケーブル24を引張することによって解除アー
ム6を回転させ、この回転でロック用ラチェット爪5は
ラチェット歯33から離脱させられ、ブレーキケーブル
14の反力でロックプレート30が回転しブレーキケー
ブル14の緊張が緩み、ブレーキ状態が解除される。こ
のようにブレーキ装置Bにおいてはブレーキを掛けると
きのロックプレート30の回転時にはロック用ラチェッ
ト爪5を離脱状態に維持することができるのでラチェッ
トによる異音の発生がなく、かつブレーキペダル1は踏
込み足と共に初期状態に無音でかつ、通常踏込み時の足
をのせた状態で復帰するので、復帰時の衝突音も小さく
なる。
【0044】
【考案の効果】以上述べたように、本考案はラチェット
方式にも拘らず、操作時にラチェット爪がラチェット歯
から離脱した状態となるのでラチェットによる異音の発
生がなく、かつ、ブレーキ解除時のブレーキペダルの衝
撃的な戻り作動がなくなって復帰時の衝突音も小さくな
り、安全で良好な操作性が得られる足踏式パーキングブ
レーキ装置を提供することができる。
【0045】また、本考案はラチェット爪とラチェット
歯の組み合わせで構造が簡単で組付が容易であると共
に、操作の楽なポンピング式のブレーキ装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のブレーキ装置の初期状態の正面図
である。
【図2】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図3】第1実施例の作動を説明する正面図である。
【図4】第1実施例の作動を説明する正面図である。
【図5】第2実施例のブレーキ装置の初期状態の正面図
である。
【図6】図5のY−Y線に沿う断面図である。
【図7】第2実施例の作動を説明する正面図である。
【図8】第2実施例の作動を説明する正面図である。
【図9】従来の足踏式パーキングブレーキ装置の正面図
である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 押え板 3 駆動板 4 摩擦板 5 ロック用ラチェット爪 6 解除アーム 7 ベースプレート 8 回転軸 10,33,34 ラチェット歯 14 ブレーキケーブル 15 ばね 19 ロック用連結杆 23,38 ストッパーピン 24 レリーズケーブル 30 ロックプレート 31 作動板 32 固定プレート 36 作動用連結杆 A,B ブレーキ装置

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキケーブルが連結されており、回
    転軸に回転自在に取付けられ外周にラチェット歯が形成
    されたブレーキペダルと、 前記回転軸に沿って移動可能で、かつブレーキペダルと
    一体回動するように取付けられた押え板と、 この押え板とブレーキペダルとの間に位置し、前記回転
    軸に沿って移動可能で、かつブレーキペダルに対して回
    転自在に取付けられた駆動板と、 この駆動板とブレーキペダルとの間に位置し前記回転軸
    に沿って移動可能に取付けられた摩擦板と、 前記押え板をブレーキペダル側へ押圧付勢するばねと、 前記ブレーキペダルのラチェット歯に係脱するロック用
    ラチェット爪の枢軸より先端が係脱する側に一端が枢支
    され、他端が前記駆動板の外周部に枢支されたロック用
    連結杆と、 前記ロック用ラチェット爪のラチェット歯からの離脱方
    向の回動範囲を規制するストッパーピンと、 レリーズケーブルの引張によって前記ロック用ラチェッ
    ト爪をラチェット歯から離脱する方向へ回動させる解除
    アームとを具備したことを特徴とする足踏式パーキング
    ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 回転軸に回転自在に取付けられたブレー
    キペダルと、 前記回転軸に回転自在に取付けられ外周にラチェット歯
    が設けられ、かつブレーキケーブルが連結されたロック
    プレートと、 前記回転軸に沿って移動可能で、かつ前記ロックプレー
    トと一体回動するように取付けられた押え板と、 前記ロックプレートと押え板との間に位置し、前記回転
    軸に回転自在に取付られた駆動板及び作動板と、 前記回転軸に沿って移動可能で、かつ前記ロックプレー
    トと一体回動するようにロックプレート,駆動板及び作
    動板の各間に取付けられた摩擦板と、 前記ブレーキペダルとロックプレートとの間に位置し、
    −端がベースプレートに固定され、他端が前記ロックプ
    レートのラチェット歯より外方へ突出するように設けら
    れた固定プレートと、 ベースプレートに枢支され前記ロックプレートのラチェ
    ット歯に係脱するロック用ラチェット爪と、 前記ブレーキペダルに枢支されブレーキペダルの初期状
    態で前記固定プレートの先端に係合してロックプレート
    のラチェット歯との係合が解除されブレーキペダルの踏
    込みによって前記ロックプレートのラチェット歯に係合
    してロックプレートを回動させる作動用ラチェット爪
    と、 一端が前記ロック用ラチェット爪の枢軸より先端が係脱
    する側に、他端が駆動板の外周部に枢支されたロック用
    連結杆と、 一端が前記作動用ラチェット爪に、他端が作動板に枢支
    された作動用連結杆と、 前記ロック用ラチェット爪のラチェット歯から離脱方向
    の回動範囲を規制するストッパーピンと、 レリーズケーブルの引張によって前記ロック用ラチェッ
    ト爪をラチェット歯から離脱する方向へ回動させる解除
    アームとを具備したことを特徴とする足踏式パーキング
    ブレーキ装置。
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