JP2526442Y2 - パーキングブレーキ操作装置 - Google Patents

パーキングブレーキ操作装置

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JP2526442Y2 JP4126891U JP4126891U JP2526442Y2 JP 2526442 Y2 JP2526442 Y2 JP 2526442Y2 JP 4126891 U JP4126891 U JP 4126891U JP 4126891 U JP4126891 U JP 4126891U JP 2526442 Y2 JP2526442 Y2 JP 2526442Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車等に備えられるパ
ーキングブレーキ操作装置に係り、特に、操作部材に連
結されたブレーキケーブルの張力を調整する手段の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等のパーキングブレーキ操作装置
は、操作レバー等の操作部材の回動操作により引き締め
られるブレーキケーブルの長さを適正な長さに調整する
調整機構を備えているのが普通である。例えば実開昭6
1−42375号公報には、ブレーキケーブルがアジャ
ストナットを介して操作レバーに連結され、その操作レ
バーの操作時の回動量が所定量を超えると逆の方向に戻
り回動させられる時にアジャストレバーがアジャストナ
ットと係合してブレーキケーブルの張力が増大する方向
にそのアジャストナットを回動させ、ブレーキケーブル
の引張量に応じてその張力を自動調整する装置が記載さ
れている。また、特開昭62−46754号公報には、
操作レバーの回動中心と同心に軸支された回動部材がポ
ールおよびラチェットにより操作レバーに対するその操
作レバーの回動操作方向への相対回動可能に配設され、
その回動部材にブレーキケーブルを連結するようにした
装置が記載されており、組付け時に定トルク付加治具に
より回動部材が操作レバーに対して予め定められた一定
のトルクにて相対回動させられることによりブレーキケ
ーブルに所定の張力が発生させられ、その後は操作レバ
ーと共に一体回動させられてパーキングブレーキ操作が
為されるようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、アジャ
ストナットを備えた前者の場合、一回の回動操作によっ
て調整される量は僅かな一定量であるため、車両への組
付けの際には、ブレーキケーブルが緩んだ状態から所定
の張力に調整するまでに何回も繰り返して操作部材を回
動操作しなくてはならないという不都合があり、加え
て、操作部材をある一定の角度以上まで回動操作すると
その度にアジャストナットが回動させられてブレーキケ
ーブルの張力の大きさとは無関係に調整される場合があ
るため、ブレーキケーブルが張り過ぎの状態になってパ
ーキングブレーキの引きずりを生じることがあるといっ
た問題もあった。
【0004】一方、回動部材を有する後者においては、
組付け時のブレーキケーブルの張力調整作業を比較的迅
速に行うことが可能である反面、その後のブレーキケー
ブルの伸びやブレーキシューの摩耗などによる張力低下
に対して自動調整が行われないという欠点があった。
【0005】本考案は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ブレーキケーブルの
組付け当初における張力調整作業が速やかに行え、その
後は張り過ぎを生じることなく適正な張力となるように
自動的に張力調整が行われるパーキングブレーキ操作装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本考案の要旨とするところは、車体に位置固定に
配設される取付部材に一回動中心まわりの回動可能に取
り付けられた操作部材が原位置から一回動方向へ回動操
作されることにより、ブレーキケーブルを引き締めてパ
ーキングブレーキを作動させるパーキングブレーキ操作
装置であって、(a)前記取付部材に前記一回動中心ま
わりの回動可能に設けられるとともに、予め定められた
組付初期位置に保持された状態において前記ブレーキケ
ーブルが連結されるドラムと、(b)前記一回動中心ま
わりに配設され、一端部が前記ドラムに掛け止められる
とともに他端部が前記操作部材または取付部材に掛け止
められ、そのドラムが前記一回動方向と同じ方向へ回動
するように付勢する渦巻ばねと、(c)前記ドラムに前
記ブレーキケーブルが連結される前にそのドラムが前記
渦巻ばねの付勢力に従って前記組付初期位置から前記一
回動方向と同じ方向へ回動することを阻止する回動阻止
手段と、(d)前記ドラムの外周面に密着する状態でコ
イル状に巻回されるとともに一端部が前記操作部材に固
定され、上記ドラムがその操作部材に対して前記一回動
方向と同じ方向へ相対回動することを許容するが逆方向
への相対回動は阻止するロックコイルとを有することに
ある。
【0007】
【作用】上記パーキングブレーキ操作装置において、一
端部がドラムに掛け止められるとともに他端部が操作部
材または取付部材に掛け止められた渦巻ばねは、例えば
ロックコイルを強制的に緩めてドラムが操作部材に対し
て一回動方向と逆の方向に相対回動させられることによ
り、その回動角度に対応した付勢力をドラムに作用させ
るが、そのドラムにブレーキケーブルが連結されるまで
は、そのドラムが渦巻ばねの付勢力に従って回動するこ
とは回動阻止手段によって阻止され、ドラムは組付初期
位置に保持される。したがって、その状態で装置を車体
に設置し、ブレーキケーブルをドラムに連結した後、回
動阻止手段によるドラムの回動阻止状態が例えば組付作
業者によって解除されると、ドラムが上記一回動方向と
同じ方向へ渦巻ばねの付勢力に従って回動させられると
ともにブレーキケーブルが引き締められ、渦巻ばねの付
勢力と釣り合うようにそのブレーキケーブルの張力が瞬
時に調整される。
【0008】また、車両に組み付けられた後におけるブ
レーキケーブルの伸びやブレーキシューの摩耗などによ
る張力低下に対しても、パーキングブレーキを解除して
操作部材が原位置に回動操作されるたびに、渦巻ばねの
力とブレーキケーブルの張力とが釣り合った状態に再調
整され、絶えず一定の初期張力に維持される。この場合
に、ブレーキケーブルの張力は操作部材が原位置へ戻さ
れた時に渦巻ばねとの釣合いによって調整されるため、
ケーブル張力が過大となってパーキングブレーキの引き
摺り等を生じるおそれはない。
【0009】
【考案の効果】このように、本考案のパーキングブレー
キ操作装置によれば、アジャストナットおよびアジャス
トレバーを有する装置に比べて、ケーブル張力の初期調
整作業が極めて速やかに行え且つその後において張り過
ぎを生じることがない一方、回動部材を備えて組付け当
初においてのみ調整するだけの装置に比べて、組付後も
適正な張力になるよう自動的に調整が行われるととも
に、回動部材を予め定められた一定のトルクにて回動さ
せるための定トルク付加治具などを必要としない。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0011】図3は本考案の一実施例であるパーキング
ブレーキ操作装置10の構成を示す図である。パーキン
グブレーキ操作装置10は、図示しない車体のフロアに
位置固定に配設されるセクタ12を備えており、そのセ
クタ12には、ピン14を回動中心として回動可能に操
作レバー16が取り付けられているとともに、その一部
の外周縁部にピン14を中心とする円弧状にラチェット
18が形成されている。上記セクタ12は取付部材に相
当する一方、操作レバー16は操作部材に相当するもの
であり、その操作レバー16は金属製のレバー本体20
と合成樹脂製のグリップ22とから構成されている。レ
バー本体20はその基端部側がコの字形状に曲成されて
前記セクタ12を跨ぐように配設されており、その内側
には、前記ラチェット18と噛み合わされるポール24
が前記ピン14と平行なピン26まわりの回動可能に取
り付けられている。ポール24の位置からグリップ22
側には長尺状のレリーズロッド28が配設されており、
その一端部においてポール24に相対回動可能に連結さ
れている。グリップ22の先端部には一部が突出させら
れた状態のノブ30が押込み可能に配設されており、グ
リップ22の内部において上記レリーズロッド28の他
端部に連結されるとともに、図示しない圧縮コイルスプ
リングによりグリップ22の先端から突き出す方向に付
勢されている。このため、レリーズロッド28は常には
グリップ22側へ引っ張られており、前記ポール24は
ラチェット18と噛み合う方向へ回動するように付勢さ
れている。
【0012】したがって、上記のようにポール24がラ
チェット18と噛み合うように付勢された状態で操作レ
バー16が図3に示されているように略水平な姿勢の原
位置から右まわりに回動操作されると、上記ポール24
はラチェット18の各歯を乗り越えて順次噛み合いつつ
移動させられる一方、それらポール24およびラチェッ
ト18が噛み合った位置からの操作レバー16の原位置
へ向かう方向の回動が阻止される。また、ノブ30が前
記圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して押込み操作さ
れると、レリーズロッド28を介してポール24が図に
おける右まわりに回動させられ、そのポール24とラチ
ェット18との噛合いが解放させられて操作レバー16
の原位置へ向かう方向の回動が許容されるようになって
いる。操作レバー16の原位置は、その操作レバー16
に設けられた図示しないストッパがセクタ12に当接さ
せられることによって規定される。
【0013】前記セクタ12には、前記ピン14まわり
の回動可能にドラム32が取り付けられており、その外
周部には図示しないパーキングブレーキに接続されたブ
レーキケーブル34が連結されている。ブレーキケーブ
ル34の係止端36はドラム32の外周壁に形成された
係止部38に嵌まり込む状態で掛け止められている。図
3は、ドラム32が予め定められた組付初期位置にある
状態、すなわち上記係止部38が原位置にある操作レバ
ー16に対して所定の角度位置に位置している状態であ
る。この位置は、何ら張力が生じていないブレーキケー
ブル34を容易に係止部38に掛け止めることが可能な
位置に予め設定されている。また、ドラム32は、一部
を切り欠いて要部を示す図1、および図3におけるII−
II視断面である図2に詳しく示すように、略有底円筒状
を成しており、軸心中央に軸受スリーブ40を介して前
記ピン14に軸嵌合させられるハブ部42を有している
とともに、円筒部44の一部には、ブレーキケーブル3
4が巻き付けられるガイド溝46を備えている。
【0014】ドラム32の内側には、図1において渦が
左巻きに拡がる渦巻状態で巻回された渦巻ばね48が配
設されている。この渦巻ばね48は、ばね鋼の細長い帯
板材から構成されており、鉤型に形成された一端部50
がドラム32から一体に立設された係止部52に掛け止
められる一方、同様に鉤型に形成された他端部54が操
作レバー16に一体的に立設された係止部56に掛け止
められている。したがって、操作レバー16に対してド
ラム32を図における左まわり或いは右まわりに相対回
動させると、渦巻ばね48の渦巻が密になったり粗にな
ったりしてその回動角度に応じて付勢力を作用させる。
図1に示す状態は、予めドラム32が渦巻ばね48の付
勢力に抗して操作レバー16に対して左まわりに相対回
動させられ、前記組付初期位置に位置させられた状態で
あり、渦巻ばね48は右まわりに所定の大きさの付勢力
を作用させている。
【0015】一方、ドラム32のまわりには、その円筒
部44の外周面に密着する状態でコイル状に巻回された
ロックコイル58が配設されており、その一端部60が
操作レバー16の基端側の一部に係止具62により相対
移動不能に固定されている。図3におけるIV矢視図であ
る図4からも判るように、ロックコイル58の他端部6
4は操作レバー16の係合部66に係合させられた状態
となっている。しかし、車両へ組み付けた後におけるパ
ーキングブレーキ操作装置10の操作時においては、こ
の他端部64は係合部66との係合状態が解除されるこ
とにより無拘束の自由端とされて使用され、ドラム32
が操作レバー16に対して右まわりに回動しようとする
際には緩み勝手となってその回動を許容するが、ドラム
32が操作レバー16に対して左まわりに回動しようと
する際には締り勝手となってその回動を阻止するように
なっている。これによって、操作レバー16を静止させ
た状態でドラム32を右まわりに回動させてブレーキケ
ーブル34を引っ張ることができるとともに、操作レバ
ー16を原位置から回動操作することによりドラム32
を一体回動させてブレーキケーブル34を引き締めるこ
とが可能となるのである。
【0016】ところが、車両への組付け前の状態を示し
ている図1の状態においては、他端部64が係合部66
に係合させられることにより、ロックコイル58はドラ
ム32を右まわりおよび左まわりの双方向に引っ張って
締め付けているため、ドラム32と操作レバー16との
相対回動が完全に阻止された状態となっている。これに
より、前記したように予め渦巻ばね48の付勢力に抗し
てドラム32が操作レバー16に対して相対回動させら
れた前記組付初期位置に保持されているのである。この
状態における渦巻ばね48の付勢力は、ブレーキケーブ
ル34の初期調整張力に対応する力と略同じかそれより
も大きい。本実施例においては、上記ロックコイル58
および係合部66が回動阻止手段に相当する。
【0017】なお、上記他端部64は、係合部66に係
合していない状態においては、図4の一点鎖線で示すよ
うに図における右方向へ移動した自然状態となる。つま
り、係合部66に他端部64を係合させるに際しては、
図における左方向へ先端を移動させつつロックコイル5
8を引っ張って係合させることになるわけで、一旦係合
状態が解除されると、その後においては他端部64が係
合部66と干渉しないようになっている。
【0018】上記のように構成されたパーキングブレー
キ操作装置10を車体へ組み付けるに際しては、先ず、
予めドラム32が組付初期位置に位置するよう渦巻ばね
48の付勢力に抗して操作レバー16に対して図におけ
る左まわりに相対回動させた状態でロックコイル58の
他端部64を操作レバー16の係合部66に係合させる
ことにより、ドラム32と操作レバー16との相対回動
を阻止した状態とし、その状態でセクタ12を介して装
置全体を車体のフロアに固定するとともに、図1に示す
ようにブレーキケーブル34を緩んでいるままドラム3
2に連結する。次に、ロックコイル58の他端部64の
係合状態を作業者が解除させる。そうすると、ドラム3
2の操作レバー16に対する図1における右まわりの回
動が許容されることからドラム32は渦巻ばね48の付
勢力に従って操作レバー16に対して右まわりにブレー
キケーブル34を引っ張りつつ回動し、渦巻ばね48の
付勢力による右まわりのモーメントと、ドラム32に引
っ張られることによって生ずるブレーキケーブル34の
張力による左まわりのモーメントとが釣り合う位置関係
となった時点でドラム32が停止する。つまり、ブレー
キケーブル34の張力は、回動が停止した位置における
渦巻ばね48の付勢力に対応する大きさの張力値に瞬間
的に調整されるのである。図5はこのときの状態を示
す。なお、上記他端部64と係合部66との係合解除
は、適当な治具を用いて行われてもよい。
【0019】上記のようにして張力調整された後は、操
作レバー16の回動操作に伴ってドラム32が図3にお
ける右まわり方向に回動してパーキングブレーキが作動
状態となるまでブレーキケーブル34を引き締める一
方、操作レバー16が原位置に戻される時にはブレーキ
ケーブル34の張力によりドラム32が操作レバー16
と共に左まわり方向に回動させられるようになる。
【0020】また、その後の使用に伴ってブレーキケー
ブル34が伸びたりブレーキシューが摩耗したりするこ
とにより、操作レバー16が原位置に戻された状態にお
いてブレーキケーブル34がある程度まで緩んでくる
と、低下したブレーキケーブル34の張力に渦巻ばね4
8の付勢力が打ち勝つようになった時点でドラム32が
操作レバー16に対して図1における右まわりに相対回
動させられ、渦巻ばね48の付勢力によるモーメントと
ブレーキケーブル34の張力によるモーメントとが釣り
合う状態に再調整される。このとき、ブレーキケーブル
34の張力は略一定の付勢力を作用させる渦巻ばね48
との釣合いによって調整されるため、ケーブル張力が過
大となってパーキングブレーキの引き摺り等を生じるお
それはない。
【0021】このように、本実施例のパーキングブレー
キ操作装置10によれば、予めドラム32を組付初期位
置に保持させておくことにより、車体への組付時におい
て、ロックコイル58と係合部66との係合状態を解除
させるという簡単な作業にて渦巻ばね48の付勢力に対
応した略一定の張力値にブレーキケーブル34を瞬間的
に調整することができる。またそれ以後についても、ブ
レーキケーブル34の緩み具合に応じて張り過ぎを生ず
ることなく自動的に張力調整が為される。これにより、
従来からのアジャストナットおよびアジャストレバーを
有する装置に比べて、ブレーキケーブルの初期調整作業
が極めて速やかに行え且つその後において張り過ぎを生
じることがない一方、回動部材を備えて組付け当初にお
いてのみ調整するだけの装置に比べて、組付後も適正な
張力になるよう自動的に調整が行われるとともに、回動
部材を予め定められた一定のトルクにて回動させるため
の定トルク付加治具などが必要とされないのである。
【0022】以上、本考案の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本考案は他の態様で実施することも
できる。
【0023】たとえば、前述の実施例においては、車両
の運転手が操作部材である操作レバー16を手動操作に
て回動操作するパーキングブレーキ操作装置10に本考
案が適用された場合であったが、操作ペダルを足で踏み
込んで回動操作する足踏み式パーキングブレーキ操作装
置や、操作部材がワイヤまたはラック等により間接的に
回動操作されるようなパーキングブレーキ操作装置にも
適用することが可能である。
【0024】また、前述の実施例においては、回動阻止
手段がロックコイル58と係合部66により構成されて
いたが、例えばドラム32と操作レバー16とを貫通す
るかんぬきタイプのロックピンなど、他の部材から回動
阻止手段が構成されても差支えない。
【0025】また、前述の実施例においては、作業者に
よりロックコイル58の係合部66との係合状態が解除
されるようになっていたが、例えば操作レバー16の原
位置への回動操作に伴ってロックコイル58の他端部6
4を自動的に案内するカム構造をセクタ12側に設ける
ことなどにより、操作レバー16が原位置から離れて位
置させられた状態で車体への組付けを行い、その後に操
作レバー16を原位置に戻して上記係合状態を解除する
ことも可能である。
【0026】また、前述の実施例におけるロックコイル
58の他端部64は、係合部66との係合状態が解除さ
れた後においては操作レバー16が原位置に戻された際
にも無拘束状態のままであったが、セクタ12側に当接
部を設けて操作レバー16が原位置に戻された際には他
端部64がその当接部に当接させられてロックコイル5
8の巻きが強制的に緩められるように構成してもよい。
この場合、操作レバー16が原位置にある状態における
ロックコイル58とドラム32との摩擦抵抗が小さくな
ってドラム32の回動が円滑に行われ得ることから、組
付後におけるブレーキケーブル34の張力調整が一層確
実に行われるようになる。
【0027】また、前述の実施例においては、渦巻ばね
48の他端部54が操作レバー16に掛け止められてい
たが、取付部材であるセクタ12に掛け止めて構成する
ことも可能である。
【0028】また、前述の実施例におけるロックコイル
58は、一端部60が操作レバー16の基端側に位置す
る一方、他端部64がグリップ22側に位置していた
が、例えばロックコイル58の姿勢をピン14まわりに
180゜回転させることにより、一端部60および他端
部64の配置を逆転させて構成することも可能である。
【0029】その他一々例示はしないが、本考案は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるパーキングブレーキ操
作装置の要部構成を説明する図であり、一部を切り欠い
て示す図である。
【図2】図3におけるII−II視断面図である。
【図3】図1の装置の全体構成を説明する図である。
【図4】図3におけるIV矢視図である。
【図5】図1の装置の作動を説明する図である。
【符号の説明】
10:パーキングブレーキ操作装置 12:セクタ(取付部材) 16:操作レバー(操作部材) 32:ドラム 34:ブレーキケーブル 48:渦巻ばね 50:一端部 54:他端部 58:ロックコイル 60:一端部 66:係合部(回動阻止手段)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に位置固定に配設される取付部材に
    一回動中心まわりの回動可能に取り付けられた操作部材
    が原位置から一回動方向へ回動操作されることにより、
    ブレーキケーブルを引き締めてパーキングブレーキを作
    動させるパーキングブレーキ操作装置であって、前記取
    付部材に前記一回動中心まわりの回動可能に設けられる
    とともに、予め定められた組付初期位置に保持された状
    態において前記ブレーキケーブルが連結されるドラム
    と、前記一回動中心まわりに配設され、一端部が前記ド
    ラムに掛け止められるとともに他端部が前記操作部材ま
    たは取付部材に掛け止められ、該ドラムが前記一回動方
    向と同じ方向へ回動するように付勢する渦巻ばねと、前
    記ドラムに前記ブレーキケーブルが連結される前に該ド
    ラムが前記渦巻ばねの付勢力に従って前記組付初期位置
    から前記一回動方向と同じ方向へ回動することを阻止す
    る回動阻止手段と、前記ドラムの外周面に密着する状態
    でコイル状に巻回されるとともに一端部が前記操作部材
    に固定され、該ドラムが該操作部材に対して前記一回動
    方向と同じ方向へ相対回動することを許容するが逆方向
    への相対回動は阻止するロックコイルとを有することを
    特徴とするパーキングブレーキ操作装置。
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