JPH0318298Y2 - - Google Patents
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- JPH0318298Y2 JPH0318298Y2 JP17147884U JP17147884U JPH0318298Y2 JP H0318298 Y2 JPH0318298 Y2 JP H0318298Y2 JP 17147884 U JP17147884 U JP 17147884U JP 17147884 U JP17147884 U JP 17147884U JP H0318298 Y2 JPH0318298 Y2 JP H0318298Y2
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- JP
- Japan
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- lever
- parking brake
- cable
- tension
- brake lever
- Prior art date
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Links
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 claims description 24
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)
- Flexible Shafts (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
技術分野
本考案はパーキングブレーキレバーの操作力が
ケーブルを介して伝達される形式のパーキングブ
レーキに係り、特にケーブルの張力をパーキング
ブレーキレバーの回動操作に伴つて自動的に調節
する装置に関するものである。
ケーブルを介して伝達される形式のパーキングブ
レーキに係り、特にケーブルの張力をパーキング
ブレーキレバーの回動操作に伴つて自動的に調節
する装置に関するものである。
従来技術
乗用車等のパーキングブレーキとして、一軸線
まわりに回動操作されるパーキングブレーキレバ
ーの操作力を、そのパーキングブレーキレバーに
接続されたケーブルを介して車輪に設けられたブ
レーキ作動部に伝達し、そのブレーキ作動部を作
動させる形式のものがある。そして、かかる形式
のパーキングブレーキにおいては、ブレーキの作
動に伴つてブレーキ作動部のブレーキシユーが摩
耗したりケーブルが伸びたりすると、パーキング
ブレーキレバーの回動操作量が増加する。すなわ
ち、上記形式のパーキングブレーキは、パーキン
グブレーキレバーの回動操作に伴つてケーブルが
引っ張られ、そのケーブルの張力に基づいてブレ
ーキ作動部が作動するようになつているため、ブ
レーキシユーが摩耗したりケーブルが伸びたりす
ると、パーキングブレーキレバーの一定回動操作
量に対してケーブルに発生する張力が低下し、ブ
レーキ作動部を作動させるのに、必要な張力を発
生させるためには、パーキングブレーキレバーの
回動操作量が増加してしまうのである。
まわりに回動操作されるパーキングブレーキレバ
ーの操作力を、そのパーキングブレーキレバーに
接続されたケーブルを介して車輪に設けられたブ
レーキ作動部に伝達し、そのブレーキ作動部を作
動させる形式のものがある。そして、かかる形式
のパーキングブレーキにおいては、ブレーキの作
動に伴つてブレーキ作動部のブレーキシユーが摩
耗したりケーブルが伸びたりすると、パーキング
ブレーキレバーの回動操作量が増加する。すなわ
ち、上記形式のパーキングブレーキは、パーキン
グブレーキレバーの回動操作に伴つてケーブルが
引っ張られ、そのケーブルの張力に基づいてブレ
ーキ作動部が作動するようになつているため、ブ
レーキシユーが摩耗したりケーブルが伸びたりす
ると、パーキングブレーキレバーの一定回動操作
量に対してケーブルに発生する張力が低下し、ブ
レーキ作動部を作動させるのに、必要な張力を発
生させるためには、パーキングブレーキレバーの
回動操作量が増加してしまうのである。
これに対し、本出願人等は先に実願昭59−
127247号において、aケーブルの端部が接続され
た接続部材と、bパーキングブレーキレバーの側
部に固設され、前記接続部材を軸回りの回転不能
に前記ケーブルの引張り方向へ案内する案内部材
と、c外周歯を備え、前記接続部材に螺合されて
その接続部材の引張り方向に移動を阻止する調節
部材と、d調節部材の外周歯と一方向において係
合可能な爪部を備えて位置固定の部材に設けら
れ、パーキングブレーキレバーの回動操作量が予
め定められた量を超えた時前記爪部と前記外周歯
とを相対摺動させる一方、パーキングブレーキレ
バーが原位置に向かつて操作されたときそのパー
キングブレーキレバーとともに回動する前記調節
部材の外周歯と爪部とが係合してその爪部により
前記ケーブルの張力を増加させる方向へ前記調節
部材を回転させる係合部材とを備え、前記ケーブ
ルの張力をパーキングブレーキレバーの回動操作
に伴つて自動的に調節する張力自動調節装置を提
案した。すなわち、パーキングブレーキレバーの
回動操作量がブレーキシユーの摩耗やケーブルの
伸び等に起因して予め定められた量を超えると、
係合部材の爪部と調節部材の外周歯とが相対摺動
させられ、その後パーキングブレーキレバーが原
位置に向かつて操作された時、パーキングブレー
キレバーとともに回動する調節部材の外周歯と係
合部材の爪部とが係合して調節部材がケーブルの
張力を増加させる方向へ回転させられ、これによ
りケーブルの張力が自動的に調節されるのであ
る。したがつて、このような張力自動調節装置を
備えたパーキングブレーキレバーにおいては、そ
の一定回動操作量に対してケーブルに発生する張
力がブレーキシユーの摩耗等に拘らず略一定に維
持され、好適な操作フイーリングが確保される。
しかも、上記張力自動調節装置はパーキングブレ
ーキレバーの側部に配設されるようになつている
ところから、パーキングブレーキレバーへの組付
けやその組付け当初においてケーブルの張力を調
節する際の作業性が向上し、また、ケーブルにあ
る程度の張力を付与した後はパーキングブレーキ
レバーの回動操作によつてケーブルの張力を自動
的に調節し得るため、熟練を要することなく略均
一な調節を行なうことができるなど、いくつかの
優れた利点を有している。
127247号において、aケーブルの端部が接続され
た接続部材と、bパーキングブレーキレバーの側
部に固設され、前記接続部材を軸回りの回転不能
に前記ケーブルの引張り方向へ案内する案内部材
と、c外周歯を備え、前記接続部材に螺合されて
その接続部材の引張り方向に移動を阻止する調節
部材と、d調節部材の外周歯と一方向において係
合可能な爪部を備えて位置固定の部材に設けら
れ、パーキングブレーキレバーの回動操作量が予
め定められた量を超えた時前記爪部と前記外周歯
とを相対摺動させる一方、パーキングブレーキレ
バーが原位置に向かつて操作されたときそのパー
キングブレーキレバーとともに回動する前記調節
部材の外周歯と爪部とが係合してその爪部により
前記ケーブルの張力を増加させる方向へ前記調節
部材を回転させる係合部材とを備え、前記ケーブ
ルの張力をパーキングブレーキレバーの回動操作
に伴つて自動的に調節する張力自動調節装置を提
案した。すなわち、パーキングブレーキレバーの
回動操作量がブレーキシユーの摩耗やケーブルの
伸び等に起因して予め定められた量を超えると、
係合部材の爪部と調節部材の外周歯とが相対摺動
させられ、その後パーキングブレーキレバーが原
位置に向かつて操作された時、パーキングブレー
キレバーとともに回動する調節部材の外周歯と係
合部材の爪部とが係合して調節部材がケーブルの
張力を増加させる方向へ回転させられ、これによ
りケーブルの張力が自動的に調節されるのであ
る。したがつて、このような張力自動調節装置を
備えたパーキングブレーキレバーにおいては、そ
の一定回動操作量に対してケーブルに発生する張
力がブレーキシユーの摩耗等に拘らず略一定に維
持され、好適な操作フイーリングが確保される。
しかも、上記張力自動調節装置はパーキングブレ
ーキレバーの側部に配設されるようになつている
ところから、パーキングブレーキレバーへの組付
けやその組付け当初においてケーブルの張力を調
節する際の作業性が向上し、また、ケーブルにあ
る程度の張力を付与した後はパーキングブレーキ
レバーの回動操作によつてケーブルの張力を自動
的に調節し得るため、熟練を要することなく略均
一な調節を行なうことができるなど、いくつかの
優れた利点を有している。
考案が解決しようとする問題点
しかしながら、上記のような張力自動調節装置
についてその後更に実験、研究を重ねたところ、
パーキングブレーキレバーの張力自動調節装置と
して未だ充分に満足し得ない問題を含んでいるこ
とが見い出された。すなわち、パーキングブレー
キを作動させる際にパーキングブレーキレバーに
過大な操作力が加えられたりすると、その過大な
操作力に起因してブレーキ作動部の構成部材、例
えばブレーキシユーやブレーキドラム等が弾性変
形させられ、これに伴つてパーキングブレーキレ
バーの回動量が必要以上に大きくなるため、パー
キングブレーキレバーが原位置に向かつて操作さ
れたとき前記調節部材が回転させられてケーブル
の張力が増加させられてしまうのである。そし
て、このようにケーブルの張力が必要以上に増加
させられると、パーキングブレーキレバーを原位
置に保持した状態においてもケーブルの張力が充
分に解除され得なくなつて、ブレーキに引摺りを
生じるという問題が惹起されるのである。
についてその後更に実験、研究を重ねたところ、
パーキングブレーキレバーの張力自動調節装置と
して未だ充分に満足し得ない問題を含んでいるこ
とが見い出された。すなわち、パーキングブレー
キを作動させる際にパーキングブレーキレバーに
過大な操作力が加えられたりすると、その過大な
操作力に起因してブレーキ作動部の構成部材、例
えばブレーキシユーやブレーキドラム等が弾性変
形させられ、これに伴つてパーキングブレーキレ
バーの回動量が必要以上に大きくなるため、パー
キングブレーキレバーが原位置に向かつて操作さ
れたとき前記調節部材が回転させられてケーブル
の張力が増加させられてしまうのである。そし
て、このようにケーブルの張力が必要以上に増加
させられると、パーキングブレーキレバーを原位
置に保持した状態においてもケーブルの張力が充
分に解除され得なくなつて、ブレーキに引摺りを
生じるという問題が惹起されるのである。
問題点を解決するための手段
本考案は上記問題を解決するために為されたも
のであり、その要旨とするところは、前記a接続
部材、b案内部材、c調節部材およびd係合部材
を備えて、ケーブルの張力をパーキングブレーキ
レバーの回動操作に伴つて自動的に調節する張力
自動調節装置において、前記係合部材を、前記パ
ーキングブレーキレバーと同じ回動軸線まわりに
それぞれ回動可能に設けられた、前記爪部を備え
た第一レバーおよび位置固定の部材と係合して回
動角度が制限された第二レバーから構成し、かつ
その第一レバーを第二レバーに対して相対的に前
記パーキングブレーキレバーの操作方向へ付勢す
るスプリングを設けるとともに、それら第一レバ
ーおよび第二レバーの少なくとも一方に、第一レ
バーが第二レバーに対して前記パーキングブレー
キレバーの操作方向へ相対回動することを阻止す
るストツパを設けたことにある。
のであり、その要旨とするところは、前記a接続
部材、b案内部材、c調節部材およびd係合部材
を備えて、ケーブルの張力をパーキングブレーキ
レバーの回動操作に伴つて自動的に調節する張力
自動調節装置において、前記係合部材を、前記パ
ーキングブレーキレバーと同じ回動軸線まわりに
それぞれ回動可能に設けられた、前記爪部を備え
た第一レバーおよび位置固定の部材と係合して回
動角度が制限された第二レバーから構成し、かつ
その第一レバーを第二レバーに対して相対的に前
記パーキングブレーキレバーの操作方向へ付勢す
るスプリングを設けるとともに、それら第一レバ
ーおよび第二レバーの少なくとも一方に、第一レ
バーが第二レバーに対して前記パーキングブレー
キレバーの操作方向へ相対回動することを阻止す
るストツパを設けたことにある。
作 用
以上のように構成された張力自動調節装置にお
いて、係合部材を構成する第一レバーおよび第二
レバーは、通常はスプリングの付勢力によつて第
一レバーが第二レバーに対して相対的にパーキン
グブレーキレバーの操作方向へ付勢され、且つス
トツパによつてそれ以上の相対回動が阻止される
状態に保持されていて、パーキングブレーキレバ
ーの回動操作に伴つてそのパーキングブレーキレ
バーと同じ回動軸線回りに一体的に回動させられ
る。これにょり、ブレーキシユーの摩耗やケーブ
ルの伸び等に起因してケーブルの張力が不足し、
パーキングブレーキレバーの回動操作量が予め定
められた量を超えた時、第一レバーの爪部と前記
調節部材の外周歯とが相対摺動させられ、その後
パーキングブレーキレバーが原位置に向かつて操
作された時にはそれら爪部と外周歯とが係合して
調節部材がケーブルの張力を増加させる方向に回
転させられ、パーキングブレーキレバーの一定回
動操作量に対してケーブルに発生する張力が略一
定に維持されることとなる。
いて、係合部材を構成する第一レバーおよび第二
レバーは、通常はスプリングの付勢力によつて第
一レバーが第二レバーに対して相対的にパーキン
グブレーキレバーの操作方向へ付勢され、且つス
トツパによつてそれ以上の相対回動が阻止される
状態に保持されていて、パーキングブレーキレバ
ーの回動操作に伴つてそのパーキングブレーキレ
バーと同じ回動軸線回りに一体的に回動させられ
る。これにょり、ブレーキシユーの摩耗やケーブ
ルの伸び等に起因してケーブルの張力が不足し、
パーキングブレーキレバーの回動操作量が予め定
められた量を超えた時、第一レバーの爪部と前記
調節部材の外周歯とが相対摺動させられ、その後
パーキングブレーキレバーが原位置に向かつて操
作された時にはそれら爪部と外周歯とが係合して
調節部材がケーブルの張力を増加させる方向に回
転させられ、パーキングブレーキレバーの一定回
動操作量に対してケーブルに発生する張力が略一
定に維持されることとなる。
一方、パーキングブレーキを作動させる際にパ
ーキングブレーキレバーに過大な操作力が加えら
れたりすると、その過大な操作力に起因してブレ
ーキ作動部の構成部材が弾性変形させられ、これ
に伴つてパーキングブレーキレバーの回動操作量
が上記予め定められた量を超える場合がある。こ
のような場合にも上述したように第一レバーの爪
部と調節部材の外周歯とは相対摺動させられ、パ
ーキングブレーキレバーが原位置に向かつて操作
されるとそれら外周歯と爪部とが係合して、調節
部材にケーブルの張力を増加させる方向へ回転さ
せる力が作用するが、パーキングブレーキレバー
が原位置まで操作された状態においてもケーブル
の張力が充分に解除されていないとその張力に基
づいて調節部材の回転抵抗は大きくなるため、こ
の回転抵抗が第一レバーおよび第二レバーを付勢
する前記スプリングの付勢力よりも大きくなる
と、第一レバーはスプリングの付勢力に抗して第
二レバーに対してパーキングブレーキレバーに操
作方向と反対方向、すなわちパーキングブレーキ
レバーの原位置へ向かう方向へパーキングブレー
キレバーとともに回動させられ、第一レバーの爪
部によつて調節部材がケーブルの張力を増加させ
る方向へ回転させられることはない。。
ーキングブレーキレバーに過大な操作力が加えら
れたりすると、その過大な操作力に起因してブレ
ーキ作動部の構成部材が弾性変形させられ、これ
に伴つてパーキングブレーキレバーの回動操作量
が上記予め定められた量を超える場合がある。こ
のような場合にも上述したように第一レバーの爪
部と調節部材の外周歯とは相対摺動させられ、パ
ーキングブレーキレバーが原位置に向かつて操作
されるとそれら外周歯と爪部とが係合して、調節
部材にケーブルの張力を増加させる方向へ回転さ
せる力が作用するが、パーキングブレーキレバー
が原位置まで操作された状態においてもケーブル
の張力が充分に解除されていないとその張力に基
づいて調節部材の回転抵抗は大きくなるため、こ
の回転抵抗が第一レバーおよび第二レバーを付勢
する前記スプリングの付勢力よりも大きくなる
と、第一レバーはスプリングの付勢力に抗して第
二レバーに対してパーキングブレーキレバーに操
作方向と反対方向、すなわちパーキングブレーキ
レバーの原位置へ向かう方向へパーキングブレー
キレバーとともに回動させられ、第一レバーの爪
部によつて調節部材がケーブルの張力を増加させ
る方向へ回転させられることはない。。
すなわち、本考案の張力自動調節装置は、パー
キングブレーキレバーが原位置に保持された状態
においてケーブルに生じている張力に基づいてそ
のケーブルの張力を調節するものであるため、上
述したような過大な操作力等に起因してケーブル
の張力を増加させるように調節してしまうことは
ないのである。なお、上記スプリングの付勢力
は、パーキングブレーキレバーが原位置に保持さ
れた状態においてブレーキに引摺りが生じる程の
張力よりも小さい張力に基づいて調節部材に作用
する回転抵抗により、第一レバーの第二レバーに
対する相対回動が許容される大きさに設定されて
いる。
キングブレーキレバーが原位置に保持された状態
においてケーブルに生じている張力に基づいてそ
のケーブルの張力を調節するものであるため、上
述したような過大な操作力等に起因してケーブル
の張力を増加させるように調節してしまうことは
ないのである。なお、上記スプリングの付勢力
は、パーキングブレーキレバーが原位置に保持さ
れた状態においてブレーキに引摺りが生じる程の
張力よりも小さい張力に基づいて調節部材に作用
する回転抵抗により、第一レバーの第二レバーに
対する相対回動が許容される大きさに設定されて
いる。
実施例
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
第1図および第2図において、10は一対の脚
部12および14によつて車体のフロア16に固
定されるセクタであり、このセクタ10にはパー
キングブレーキレバーとしての操作レバー18が
ピン20によつて回動可能に取り付けられている
とともに、ピン20の軸心を中心として円弧形状
に形成された外周部には多数の係止歯22が設け
られている。操作レバー18は、円筒形状を成す
操作部24と、一対の側壁26および28を備え
て断面ほぼコの字形状を成す取付部30とから構
成されており、その取付部30が前記セクタ10
を跨いで配設され、ピン20によつてそのセクタ
10に取り付けられているのである。取付部30
の内部には、前記セクタ10に設けられた係止歯
22に係合可能な爪部材32がピン34によつて
回動可能に取り付けられており、その爪部材32
はロツド36を介して操作部24の先端から突き
出す図示しないノブに連結されている。ロツド3
6は図示しない付勢手段によつて常には爪部材3
2を係止歯22と係合する方向へ回動させるよう
に付勢されており、これにより、操作レバー18
の第1図において左まわり方向に回動が阻止され
るが、付勢手段の付勢力に抗してノブを操作部2
4内に押し込むことにより、爪部材32と係止歯
22との係合が解かれて操作レバー18の原位置
に向う回動操作が許容されるようになつている。
部12および14によつて車体のフロア16に固
定されるセクタであり、このセクタ10にはパー
キングブレーキレバーとしての操作レバー18が
ピン20によつて回動可能に取り付けられている
とともに、ピン20の軸心を中心として円弧形状
に形成された外周部には多数の係止歯22が設け
られている。操作レバー18は、円筒形状を成す
操作部24と、一対の側壁26および28を備え
て断面ほぼコの字形状を成す取付部30とから構
成されており、その取付部30が前記セクタ10
を跨いで配設され、ピン20によつてそのセクタ
10に取り付けられているのである。取付部30
の内部には、前記セクタ10に設けられた係止歯
22に係合可能な爪部材32がピン34によつて
回動可能に取り付けられており、その爪部材32
はロツド36を介して操作部24の先端から突き
出す図示しないノブに連結されている。ロツド3
6は図示しない付勢手段によつて常には爪部材3
2を係止歯22と係合する方向へ回動させるよう
に付勢されており、これにより、操作レバー18
の第1図において左まわり方向に回動が阻止され
るが、付勢手段の付勢力に抗してノブを操作部2
4内に押し込むことにより、爪部材32と係止歯
22との係合が解かれて操作レバー18の原位置
に向う回動操作が許容されるようになつている。
操作レバー18の一方の側壁28の基端部、す
なわち前記ピン20に取り付けられた側の端部
は、他方の側壁26よりも大きくされてフロア1
6の開口38から下方へ突き出しており、その外
周部の外側にはガイド部材40が固設されて、側
壁28との間に外周側へ開く円弧状のガイド溝4
2が形成されている。そして、ケーブル44の一
端が図示しない車輪に設けられたブレーキ作動部
に連結され、かつフロア16の下側に配設された
ケーブル44の他端は、ガイド溝42に案内され
てフロア16の開口38から上方に導かれ、側壁
28の外側に取り付けられた接続部材46に接続
されている。なお、フロア16の開口38にはダ
ストカバー48が設けられている。
なわち前記ピン20に取り付けられた側の端部
は、他方の側壁26よりも大きくされてフロア1
6の開口38から下方へ突き出しており、その外
周部の外側にはガイド部材40が固設されて、側
壁28との間に外周側へ開く円弧状のガイド溝4
2が形成されている。そして、ケーブル44の一
端が図示しない車輪に設けられたブレーキ作動部
に連結され、かつフロア16の下側に配設された
ケーブル44の他端は、ガイド溝42に案内され
てフロア16の開口38から上方に導かれ、側壁
28の外側に取り付けられた接続部材46に接続
されている。なお、フロア16の開口38にはダ
ストカバー48が設けられている。
上記接続部材46は直方体形状を成し、第3図
および第4図に詳しく示されているように、一対
のフランジ50を有するコの字形状のケーブルガ
イド52内に軸方向への移動可能に保持されてい
る。このケーブルガイド52は、前記ケーブル4
4の引張り方向に沿つて側壁28の外側に配設さ
れ、コの字形状の開口側が側壁28に対向する状
態でフランジ50が溶接等によつて側壁28に固
設されており、上記接続部材46は、これらケー
ブルガイド52と側壁28との間に形成される矩
形の空間内に、軸まわりの回転不能かつケーブル
44の引張り方向と一致する軸方向の移動可能に
保持される。すなわち、このケーブルガイド52
は接続部材46をケーブル44の引張り方向へ案
内する案内部材をなしているのである。
および第4図に詳しく示されているように、一対
のフランジ50を有するコの字形状のケーブルガ
イド52内に軸方向への移動可能に保持されてい
る。このケーブルガイド52は、前記ケーブル4
4の引張り方向に沿つて側壁28の外側に配設さ
れ、コの字形状の開口側が側壁28に対向する状
態でフランジ50が溶接等によつて側壁28に固
設されており、上記接続部材46は、これらケー
ブルガイド52と側壁28との間に形成される矩
形の空間内に、軸まわりの回転不能かつケーブル
44の引張り方向と一致する軸方向の移動可能に
保持される。すなわち、このケーブルガイド52
は接続部材46をケーブル44の引張り方向へ案
内する案内部材をなしているのである。
接続部材46のケーブル44が接続された側と
反対側の端面には、その接続部材46の移動方向
に沿つてアジヤストボルト54が立設され、アジ
ヤストナツト56が螺合されている。アジヤスト
ナツト56は六角形状の頭部58と外周面に多数
の係合歯60が形成された係合部62とを備えて
おり、係合歯60は頭部58側から見て左回り方
向へ傾斜した鋸歯形状を成している。このアジヤ
ストナツト56は、アジヤストボルト54に嵌装
されてケーブルガイド52の端縁に着座する座金
63に係合部63の端部が当接することにより、
接続部材46がケーブルガイド52に対してケー
ブル44の引張り方向は移動すること阻止する。
また、アジヤストナツト56を回転させることに
より、接続部材46はケーブルガイド52に案内
されつつ軸方向に移動させられ、ケーブル44の
張力が調節される。このアジヤストナツト56に
よつて接続部材46の引張り方向の移動を阻止す
る調整部材が構成されているのであり、前記係合
歯60は外周歯を成している。なお、アジヤスト
ボルト54およびアジヤストナツト56は通常の
右ねじで、アジヤストナツト56を右まわりに回
転させると、接続部材46はケーブル44の引張
り方向と反対方向に移動させられ、ケーブル44
の張力が増加させられる。また、前記側壁28に
は切欠が形成されていて、アジヤストナツト56
の取付けあるいは調整作業において使用するスパ
ナ等の工具の挿入が可能とされている。
反対側の端面には、その接続部材46の移動方向
に沿つてアジヤストボルト54が立設され、アジ
ヤストナツト56が螺合されている。アジヤスト
ナツト56は六角形状の頭部58と外周面に多数
の係合歯60が形成された係合部62とを備えて
おり、係合歯60は頭部58側から見て左回り方
向へ傾斜した鋸歯形状を成している。このアジヤ
ストナツト56は、アジヤストボルト54に嵌装
されてケーブルガイド52の端縁に着座する座金
63に係合部63の端部が当接することにより、
接続部材46がケーブルガイド52に対してケー
ブル44の引張り方向は移動すること阻止する。
また、アジヤストナツト56を回転させることに
より、接続部材46はケーブルガイド52に案内
されつつ軸方向に移動させられ、ケーブル44の
張力が調節される。このアジヤストナツト56に
よつて接続部材46の引張り方向の移動を阻止す
る調整部材が構成されているのであり、前記係合
歯60は外周歯を成している。なお、アジヤスト
ボルト54およびアジヤストナツト56は通常の
右ねじで、アジヤストナツト56を右まわりに回
転させると、接続部材46はケーブル44の引張
り方向と反対方向に移動させられ、ケーブル44
の張力が増加させられる。また、前記側壁28に
は切欠が形成されていて、アジヤストナツト56
の取付けあるいは調整作業において使用するスパ
ナ等の工具の挿入が可能とされている。
一方、操作レバー18の側壁28側の外側近傍
には、係合部材を構成する第一レバー66および
第二レバー68が側壁28とほぼ平行に配設され
ている。第一レバー66および第二レバー68は
それぞれ前記ピン20に相対回動可能に取り付け
られ、前記操作レバー18と同じ回動軸線まわり
に回動可能とされているが、第一レバー66とピ
ン20の頭部70との間にはウエーブワツシヤ7
2、ワツシヤ74およびカラー76が介挿されて
いるとともに、第二レバー68と操作レバー18
の側壁28との間にはカラー78が介挿されて、
それら第一レバー66、第二レバー68および操
作レバー18に所定の相対回転抵抗が付与されて
いる。また、カラー76の外周側には捩りコイル
スプリング80が配設されていて、その両端部8
2および84はそれぞれ第一レバー66および第
二レバー68に掛け止められており、両レバー6
6および68が常にはそれらの相対角度が小さく
なる方向、すなわち第一レバー66が第二レバー
68に対して相対的に操作レバー18の操作方向
へ回動するように付勢されているとともに、第一
レバー66には第二レバー68に向かつて折り曲
げられたストツパ86が設けられて、両レバー6
6および68が一定の相対角度以上接近すること
を阻止するようになつている。これにより、両レ
バー66および68は常には第二レバー68がス
トツパ86に当接する接近状態に保持され、且つ
操作レバー18の回動操作に伴つてピン20まわ
りに一体的に回動させられることとなる。なお、
捩りコイルスプリング80の付勢力はウエーブワ
ツシヤ72による相対回転抵抗に抗して両レバー
66と68とを接近させ得る大きさに設定されて
いる。
には、係合部材を構成する第一レバー66および
第二レバー68が側壁28とほぼ平行に配設され
ている。第一レバー66および第二レバー68は
それぞれ前記ピン20に相対回動可能に取り付け
られ、前記操作レバー18と同じ回動軸線まわり
に回動可能とされているが、第一レバー66とピ
ン20の頭部70との間にはウエーブワツシヤ7
2、ワツシヤ74およびカラー76が介挿されて
いるとともに、第二レバー68と操作レバー18
の側壁28との間にはカラー78が介挿されて、
それら第一レバー66、第二レバー68および操
作レバー18に所定の相対回転抵抗が付与されて
いる。また、カラー76の外周側には捩りコイル
スプリング80が配設されていて、その両端部8
2および84はそれぞれ第一レバー66および第
二レバー68に掛け止められており、両レバー6
6および68が常にはそれらの相対角度が小さく
なる方向、すなわち第一レバー66が第二レバー
68に対して相対的に操作レバー18の操作方向
へ回動するように付勢されているとともに、第一
レバー66には第二レバー68に向かつて折り曲
げられたストツパ86が設けられて、両レバー6
6および68が一定の相対角度以上接近すること
を阻止するようになつている。これにより、両レ
バー66および68は常には第二レバー68がス
トツパ86に当接する接近状態に保持され、且つ
操作レバー18の回動操作に伴つてピン20まわ
りに一体的に回動させられることとなる。なお、
捩りコイルスプリング80の付勢力はウエーブワ
ツシヤ72による相対回転抵抗に抗して両レバー
66と68とを接近させ得る大きさに設定されて
いる。
第一レバー66の先端には爪部88が設けられ
ており、その爪部88は前記アジヤストナツト5
6の係合部62に所定の弾性力を持つて押し付け
られ、係合歯60と対向する状態で係合可能とさ
れている。また、第二レバー68の先端には作用
部90が設けられており、その作用部90は前記
セクタ10に形成された切欠92と係合するよう
に曲げ延ばされ、回動方向における両端縁94お
よび96はそれぞれ切欠92の両側壁98および
100に当接可能とされている。これにより、第
二レバー68の回動角度か制限され、操作レバー
18がこの回動角度を超えて回動操作された場合
には、前記捩りコイルスプリング80によつて接
近状態に保持されている両レバー66および68
は、そのままの状態で操作レバー18に対して相
対回動させられる。
ており、その爪部88は前記アジヤストナツト5
6の係合部62に所定の弾性力を持つて押し付け
られ、係合歯60と対向する状態で係合可能とさ
れている。また、第二レバー68の先端には作用
部90が設けられており、その作用部90は前記
セクタ10に形成された切欠92と係合するよう
に曲げ延ばされ、回動方向における両端縁94お
よび96はそれぞれ切欠92の両側壁98および
100に当接可能とされている。これにより、第
二レバー68の回動角度か制限され、操作レバー
18がこの回動角度を超えて回動操作された場合
には、前記捩りコイルスプリング80によつて接
近状態に保持されている両レバー66および68
は、そのままの状態で操作レバー18に対して相
対回動させられる。
次に、以上のように構成された操作レバー18
の作動を説明する。
の作動を説明する。
先ず、操作レバー18が第1図に示す原位置に
保持されている状態においては、ケーブル44に
大きな張力は生じておらず。そのケーブル44が
接続された車輪のブレーキ作動部は作動しない。
この時、両レバー66および68は接近状態に保
持され、且つ第二レバー68の作用部90の一方
の端縁94は、セクタ10に形成された切欠92
の一方の側壁98に接する状態とされている。そ
して、この状態から操作レバー18をピン20ま
わりに第1図において、右まわり方向へ回動操作
すると、ケーブル44はそれに伴つて接続部材4
6に接続された他端部へ引つ張られ、このケーブ
ル44の張力に基づいてブレーキ作動部は作動さ
せられるのであるが、操作レバー18と一体的に
ピン20まわりに回動する第二レバー68の作用
部90の他方の端縁96が切欠92の他方の側壁
100にほぼ接する作動位置まで操作レバー18
が回動操作された時、ケーブル44にはブレーキ
作動部を作動させるのに充分な大きさの張力が発
生る。作用部90の幅寸法や切欠92の長さ寸
法、および接続部材46のアジヤストボルト54
に螺合されているアジヤストナツト56の締込量
は、そのように設定され或いは調整されているの
である。
保持されている状態においては、ケーブル44に
大きな張力は生じておらず。そのケーブル44が
接続された車輪のブレーキ作動部は作動しない。
この時、両レバー66および68は接近状態に保
持され、且つ第二レバー68の作用部90の一方
の端縁94は、セクタ10に形成された切欠92
の一方の側壁98に接する状態とされている。そ
して、この状態から操作レバー18をピン20ま
わりに第1図において、右まわり方向へ回動操作
すると、ケーブル44はそれに伴つて接続部材4
6に接続された他端部へ引つ張られ、このケーブ
ル44の張力に基づいてブレーキ作動部は作動さ
せられるのであるが、操作レバー18と一体的に
ピン20まわりに回動する第二レバー68の作用
部90の他方の端縁96が切欠92の他方の側壁
100にほぼ接する作動位置まで操作レバー18
が回動操作された時、ケーブル44にはブレーキ
作動部を作動させるのに充分な大きさの張力が発
生る。作用部90の幅寸法や切欠92の長さ寸
法、および接続部材46のアジヤストボルト54
に螺合されているアジヤストナツト56の締込量
は、そのように設定され或いは調整されているの
である。
その後、ブレーキ作動部の作動状態を解除する
場合には、操作レバー18の先端から突き出す図
示しないノブを操作部材24内に押し込んで係止
歯22と爪部材32との係合を解いた後、操作レ
バー18を原位置まで回動操作すれば、ケーブル
44の張力か緩められてブレーキ作動部材の作動
状態が解除される。
場合には、操作レバー18の先端から突き出す図
示しないノブを操作部材24内に押し込んで係止
歯22と爪部材32との係合を解いた後、操作レ
バー18を原位置まで回動操作すれば、ケーブル
44の張力か緩められてブレーキ作動部材の作動
状態が解除される。
以上の操作によつてパーキングブレーキは作動
状態もしくは非作動状態に保持されるが、上記の
ようにケーブル44を介して操作レバー18の操
作力を伝達する形式のパーキングブレーキにおい
ては、長時間の使用によつてブレーキ作動部のブ
レーキシユーが摩耗したりケーブル44が伸びた
りすると、操作レバー18を上記作動位置まで回
動操作しただけではケーブル44に充分な大きさ
の張力が発生しなくなる。このような場合には、
ブレーキ効力を充分に得るために、操作レバー1
8を作動位置よりも大きく回動操作する必要があ
るが、第二レバー68の作用部90は操作レバー
18が作動位置まで回動操作された状態において
既に切欠92の側壁100に接しているため、操
作レバー18をそれ以上回動操作しても第二レバ
ー68のそれ以上の回動は阻止され、この第二レ
バー68にストツパ86が当接させられている第
一レバー66と共に操作レバー18に対して第1
図において左まわりに相対回動させられる。
状態もしくは非作動状態に保持されるが、上記の
ようにケーブル44を介して操作レバー18の操
作力を伝達する形式のパーキングブレーキにおい
ては、長時間の使用によつてブレーキ作動部のブ
レーキシユーが摩耗したりケーブル44が伸びた
りすると、操作レバー18を上記作動位置まで回
動操作しただけではケーブル44に充分な大きさ
の張力が発生しなくなる。このような場合には、
ブレーキ効力を充分に得るために、操作レバー1
8を作動位置よりも大きく回動操作する必要があ
るが、第二レバー68の作用部90は操作レバー
18が作動位置まで回動操作された状態において
既に切欠92の側壁100に接しているため、操
作レバー18をそれ以上回動操作しても第二レバ
ー68のそれ以上の回動は阻止され、この第二レ
バー68にストツパ86が当接させられている第
一レバー66と共に操作レバー18に対して第1
図において左まわりに相対回動させられる。
ここで、このように第一レバー66が操作レバ
ー18に対して相対回動させられると、その爪部
88が押し付けられているアジヤストナツト56
に回転力が作用させられるが、第一レバー66は
その爪部88がアジヤストナツト56の係合歯6
0と係合しない方向へ相対回動させられるため、
アジヤストナツト56に作用する回転力は専ら爪
部88の弾性力に基づくものである。一方、この
時ケーブル44には張力が発生しているため、ア
ジヤストナツト56は座金63に押し付けられ、
それらアジヤストナツト56と座金63との間、
およびアジヤストナツト56とそれが螺合された
アジヤストボルト54との間には、アジヤストナ
ツト56の回転を阻止する方向の摩擦力が発生す
る。そして、アジヤストナツト56に作用する回
転力がその回転を阻止する方向に作用する摩擦力
よりも小さくなるように上記爪部88の弾性は設
定されていて、爪部88はその弾性力に拘らずア
ジヤストナツト56の係合歯60と相対摺動させ
られ、やがて一つの係合歯60を乗り越えてそれ
に隣接する別の係合歯60上に移動させられる。
ー18に対して相対回動させられると、その爪部
88が押し付けられているアジヤストナツト56
に回転力が作用させられるが、第一レバー66は
その爪部88がアジヤストナツト56の係合歯6
0と係合しない方向へ相対回動させられるため、
アジヤストナツト56に作用する回転力は専ら爪
部88の弾性力に基づくものである。一方、この
時ケーブル44には張力が発生しているため、ア
ジヤストナツト56は座金63に押し付けられ、
それらアジヤストナツト56と座金63との間、
およびアジヤストナツト56とそれが螺合された
アジヤストボルト54との間には、アジヤストナ
ツト56の回転を阻止する方向の摩擦力が発生す
る。そして、アジヤストナツト56に作用する回
転力がその回転を阻止する方向に作用する摩擦力
よりも小さくなるように上記爪部88の弾性は設
定されていて、爪部88はその弾性力に拘らずア
ジヤストナツト56の係合歯60と相対摺動させ
られ、やがて一つの係合歯60を乗り越えてそれ
に隣接する別の係合歯60上に移動させられる。
そしてその後操作レバー18が原位置に回動操
作されると、第二レバー68の作用部90は切欠
92の側壁98に当接して第二レバー68は操作
レバー18に対して第1図において右まわりに元
の位置まで相対回動させられる。この時、第一レ
バー66の爪部88はアジヤストナツト56の係
合歯60と係合し、その第一レバー66を第二レ
バー68に接近する方向に付勢する捩りコイルス
プリング80の付勢力に基づいてアジヤストナツ
ト56に回転力が作用させられ、且つアジヤスト
ナツト56の回転を阻止する方向に作用する摩擦
力はケーブル44の張力が低下するのに伴つて小
さくなるため、この摩擦力よりも回転力の方が大
きくなつた時、第一レバー66は第二レバー68
に接近する方向に相対回動させられるとともにア
ジヤストナツト56もその回動に伴って第2図に
おいて右まわりに回転させられる。これにより、
アジヤストナツト56のアジヤストボルト54に
対する締込量が大きくなり、その分だけ接続部材
46がケーブル44の引張り方向と反対方向へ移
動させられ、次に操作レバー18が作動位置まで
回動操作された時、ケーブル44に充分な張力が
発生するようにケーブル44の張力が自動的に調
節されるのである。
作されると、第二レバー68の作用部90は切欠
92の側壁98に当接して第二レバー68は操作
レバー18に対して第1図において右まわりに元
の位置まで相対回動させられる。この時、第一レ
バー66の爪部88はアジヤストナツト56の係
合歯60と係合し、その第一レバー66を第二レ
バー68に接近する方向に付勢する捩りコイルス
プリング80の付勢力に基づいてアジヤストナツ
ト56に回転力が作用させられ、且つアジヤスト
ナツト56の回転を阻止する方向に作用する摩擦
力はケーブル44の張力が低下するのに伴つて小
さくなるため、この摩擦力よりも回転力の方が大
きくなつた時、第一レバー66は第二レバー68
に接近する方向に相対回動させられるとともにア
ジヤストナツト56もその回動に伴って第2図に
おいて右まわりに回転させられる。これにより、
アジヤストナツト56のアジヤストボルト54に
対する締込量が大きくなり、その分だけ接続部材
46がケーブル44の引張り方向と反対方向へ移
動させられ、次に操作レバー18が作動位置まで
回動操作された時、ケーブル44に充分な張力が
発生するようにケーブル44の張力が自動的に調
節されるのである。
一方、パーキングブレーキを作動させる際に操
作レバー18に過大な操作力が加えられたりする
と、その過大な操作力に起因してブレーキ作動部
の構成部材が弾性変形させられ、これに伴つて操
作レバー18が上記作動位置よれも大きく回動さ
せられることがる。個のような場合にも上述した
のと同様に第一レバー66の爪部88とアジヤス
トナツト56の係合歯60とは相対摺動させら
れ、操作レバー18が原位置に向かつて回動操作
された時、それら爪部88と係合歯60とが係合
してアジヤストナツト56に回転力が作用させら
れるが、この時ケーブル44の張力は特に不足し
ているわけではないため、操作レバー18が原位
置まで操作された状態においてアジヤストナツト
56に作用している摩擦力は上記回転力と略釣り
合う大きさで、第一レバー66は捩りコイルスプ
リング80の付勢力に抗して第二レバー68から
離隔する方向に操作レバー18とともに回動させ
られ、アジヤストナツト56がケーブル44の張
力を増加させる方向へ回転させられることはない
のである。ここで、上記捩りコイルスプリング8
0の付勢力は、操作レバー18が原位置に保持さ
れた状態においてブレーキに引摺りが生じる程の
ケーブル44の張力よりも小さい張力に基づいて
アジヤストナツト56に作用する摩擦力により、
第一レバー66が第二レバー68に対して離隔す
る方向へ相対回動することを許容するように、前
記ウエーブワツシヤ72による相対回転抵抗等を
考慮して設定されており、したがつて、ケーブル
44の張力が必要以上に調節されてブレーキに引
摺りを生じる虞れはない。
作レバー18に過大な操作力が加えられたりする
と、その過大な操作力に起因してブレーキ作動部
の構成部材が弾性変形させられ、これに伴つて操
作レバー18が上記作動位置よれも大きく回動さ
せられることがる。個のような場合にも上述した
のと同様に第一レバー66の爪部88とアジヤス
トナツト56の係合歯60とは相対摺動させら
れ、操作レバー18が原位置に向かつて回動操作
された時、それら爪部88と係合歯60とが係合
してアジヤストナツト56に回転力が作用させら
れるが、この時ケーブル44の張力は特に不足し
ているわけではないため、操作レバー18が原位
置まで操作された状態においてアジヤストナツト
56に作用している摩擦力は上記回転力と略釣り
合う大きさで、第一レバー66は捩りコイルスプ
リング80の付勢力に抗して第二レバー68から
離隔する方向に操作レバー18とともに回動させ
られ、アジヤストナツト56がケーブル44の張
力を増加させる方向へ回転させられることはない
のである。ここで、上記捩りコイルスプリング8
0の付勢力は、操作レバー18が原位置に保持さ
れた状態においてブレーキに引摺りが生じる程の
ケーブル44の張力よりも小さい張力に基づいて
アジヤストナツト56に作用する摩擦力により、
第一レバー66が第二レバー68に対して離隔す
る方向へ相対回動することを許容するように、前
記ウエーブワツシヤ72による相対回転抵抗等を
考慮して設定されており、したがつて、ケーブル
44の張力が必要以上に調節されてブレーキに引
摺りを生じる虞れはない。
このように、本実施例の張力自動調節装置によ
れば、ケーブル44の張力が単に操作レバー18
の回動操作量のみならず操作レバー18が原位置
に回動操作された時のケーブル44の張力に基づ
いて調節されるようになつているため、過大な操
作力等に起因して操作レバー18が予め定められ
た回動量を超えて操作されても、それによつて必
ずしもケーブル44の張力が増加させられるもの
ではなく、そのような場合にもケーブル44の張
力が略一定に維持されることとなるのである。
れば、ケーブル44の張力が単に操作レバー18
の回動操作量のみならず操作レバー18が原位置
に回動操作された時のケーブル44の張力に基づ
いて調節されるようになつているため、過大な操
作力等に起因して操作レバー18が予め定められ
た回動量を超えて操作されても、それによつて必
ずしもケーブル44の張力が増加させられるもの
ではなく、そのような場合にもケーブル44の張
力が略一定に維持されることとなるのである。
なお、第5図に示すように、第一レバー66の
先端にアジヤストナツト56の係合歯60と係合
する複数の爪102を備えた爪部104を設けて
も良い。このようにすれば、組付け当初のケーブ
ル張力調整時において、1回の操作レバー18の
回動操作で能率良くケーブル44の張力を高める
ことができ、作業能率が改善される利点がある。
先端にアジヤストナツト56の係合歯60と係合
する複数の爪102を備えた爪部104を設けて
も良い。このようにすれば、組付け当初のケーブ
ル張力調整時において、1回の操作レバー18の
回動操作で能率良くケーブル44の張力を高める
ことができ、作業能率が改善される利点がある。
以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明したが、本考案がその他の態様においても
実施できる。
に説明したが、本考案がその他の態様においても
実施できる。
例えば、上記実施例では第二レバー68の回動
角度がセクタ10に形成された切欠92によつて
制限されるようになつているが、フロア16等そ
の他の固定部材と係合することによつて制限され
るようにしても差支えない、その場合に第二レバ
ー68が第一レバー66よりも操作レバー18の
操作方向において反対側に位置する時は、両レバ
ー66,68の相対角度が大きくなる方向へ付勢
するようにスプリングを配置するとともに、一定
の相対角度以上の離隔を阻止するストツパを設け
ることとなる。
角度がセクタ10に形成された切欠92によつて
制限されるようになつているが、フロア16等そ
の他の固定部材と係合することによつて制限され
るようにしても差支えない、その場合に第二レバ
ー68が第一レバー66よりも操作レバー18の
操作方向において反対側に位置する時は、両レバ
ー66,68の相対角度が大きくなる方向へ付勢
するようにスプリングを配置するとともに、一定
の相対角度以上の離隔を阻止するストツパを設け
ることとなる。
また、上記実施例では第一レバー66および第
二レバー68が操作レバー18と同様にピン20
に取り付けられているが、それらをピン20と同
心的に配設された別部材に回動可能に取り付ける
こともできる。
二レバー68が操作レバー18と同様にピン20
に取り付けられているが、それらをピン20と同
心的に配設された別部材に回動可能に取り付ける
こともできる。
さらに、上記実施例ではウエーブワツシヤ72
によつて第一レバー66、第二レバー68および
操作レバー18に相対回転抵抗が付与されている
が、ウエーブワツシヤ72を設けることなく第一
レバー66の爪部88の弾性力によるアジヤスト
ナツト56との間に摩擦のみに基づいて、両レバ
ー66,68が操作レバー18の回動操作に伴つ
て回動させられるように構成することもできる。
によつて第一レバー66、第二レバー68および
操作レバー18に相対回転抵抗が付与されている
が、ウエーブワツシヤ72を設けることなく第一
レバー66の爪部88の弾性力によるアジヤスト
ナツト56との間に摩擦のみに基づいて、両レバ
ー66,68が操作レバー18の回動操作に伴つ
て回動させられるように構成することもできる。
なお、上述したのは飽くまでも本考案の一例で
あり、本考案はその精神を逸脱することなく、当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した
態様で実施できることは勿論である。
あり、本考案はその精神を逸脱することなく、当
業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した
態様で実施できることは勿論である。
考案の効果
以上詳記したように、本考案の張力自動調節装
置においては、パーキングブレーキレバーの回動
操作量が予め定められた量を超えても、そのパー
キングブレーキレバーが原位置に戻された時、ケ
ーブルに必要以上の張力が生じている場合には第
一レバーが第二レバーに対して相対回動させら
れ、ケーブルの張力は調節され得ないため、過大
な操作力等に起因してケーブルの張力が必要以上
に大きくなることはなく、したがつて、ブレーキ
の非作動時にブレーキに引摺りを生じる虞れはな
いのである。
置においては、パーキングブレーキレバーの回動
操作量が予め定められた量を超えても、そのパー
キングブレーキレバーが原位置に戻された時、ケ
ーブルに必要以上の張力が生じている場合には第
一レバーが第二レバーに対して相対回動させら
れ、ケーブルの張力は調節され得ないため、過大
な操作力等に起因してケーブルの張力が必要以上
に大きくなることはなく、したがつて、ブレーキ
の非作動時にブレーキに引摺りを生じる虞れはな
いのである。
第1図は本考案に係る張力自動調節装置を備え
たパーキングブレーキレバーの一実施例を示す一
部を切り欠いた正面図である。第2図は第1図の
パーキングブレーキレバーの一部を切り欠いた平
面図である。第3図は第1図のパーキングブレー
キレバーに設けられた張力自動調節装置を示す斜
視図である。第4図は第3図の装置の一部を示す
断面図である。第5図は本考案の他の実施例の要
部を示す斜視図である。 10……セクタ、18……操作レバー(パーキ
ングブレーキレバー)、44……ケーブル、46
……接続部材、52……ケーブルガイド(案内部
材)、56……アジヤストナツト(調節部材)、6
0……係合歯(外周歯)、{60……第一レバー、
68……第二レバー}(係合部材)、80……捩り
コイルスプリング(スプリング)、86……スト
ツパ、88,104……爪部。
たパーキングブレーキレバーの一実施例を示す一
部を切り欠いた正面図である。第2図は第1図の
パーキングブレーキレバーの一部を切り欠いた平
面図である。第3図は第1図のパーキングブレー
キレバーに設けられた張力自動調節装置を示す斜
視図である。第4図は第3図の装置の一部を示す
断面図である。第5図は本考案の他の実施例の要
部を示す斜視図である。 10……セクタ、18……操作レバー(パーキ
ングブレーキレバー)、44……ケーブル、46
……接続部材、52……ケーブルガイド(案内部
材)、56……アジヤストナツト(調節部材)、6
0……係合歯(外周歯)、{60……第一レバー、
68……第二レバー}(係合部材)、80……捩り
コイルスプリング(スプリング)、86……スト
ツパ、88,104……爪部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パーキングブレーキレバーの操作力がケーブ
ルを介して伝達される形式のパーキングブレー
キレバーにおいて、 前記ケーブルの端部が接続された接続部材
と、 前記パーキングブレーキレバーの側部に固設
され、前記接続部を軸まわりの回転不能に前記
ケーブルの引張り方向へ案内する案内部材と、 外周歯を備え、前記接続部材に螺合されて該
接続部材の引張り方向の移動を阻止する調節部
材と、 前記調節部材の外周歯と一方向において係合
可能な爪部を備えて位置固定の部材に設けら
れ、前記パーキングブレーキレバーの回動操作
量が予め定められた量を超えた時前記爪部と前
記外周歯とを相対摺動させる一方、該パーキン
グブレーキレバーが原位置に向かって操作され
たとき該パーキングブレーキレバーとともに回
動する前記調節部材の外周歯と爪部とが係合し
て該爪部により前記ケーブルの張力を増加させ
る方向へ前記調節部材を回転させる係合部材と を備え、前記ケーブルの張力を該パーキングブ
レーキレバーの回動操作に伴つて自動的に調節
する張力自動調節装置であつて、 前記係合部材を、前記パーキングブレーキレ
バーと同じ回動軸線まわりにそれぞれ回動可能
に設けられた、前記爪部を備えた第一レバーお
よび位置固定の部材と係合して回動角度が制限
された第二レバーから構成し、かつ該第一レバ
ーを第二レバーに対して相対的に前記パーキン
グブレーキレバーの操作方向へ付勢するスプリ
ングを設けるとともに、該第一レバーおよび第
二レバーの少なくとも一方に、該第一レバーが
第二レバーに対して前記パーキングブレーキレ
バーの操作方向へ相対回動することを阻止する
ストツパを設けたことを特徴とするパーキング
ブレーキレバーの張力自動調節装置。 (2) 前記第一レバーに備えられた爪部は該第一レ
バーの回動方向において複数形成されたもので
ある実用新案登録請求の範囲第1項に記載のパ
ーキングブレーキレバーの張力自動調節装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17147884U JPH0318298Y2 (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17147884U JPH0318298Y2 (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6185561U JPS6185561U (ja) | 1986-06-05 |
JPH0318298Y2 true JPH0318298Y2 (ja) | 1991-04-17 |
Family
ID=30729162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17147884U Expired JPH0318298Y2 (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0318298Y2 (ja) |
-
1984
- 1984-11-12 JP JP17147884U patent/JPH0318298Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6185561U (ja) | 1986-06-05 |
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