JPH11311277A - ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置 - Google Patents
ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置Info
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- JPH11311277A JPH11311277A JP11845998A JP11845998A JPH11311277A JP H11311277 A JPH11311277 A JP H11311277A JP 11845998 A JP11845998 A JP 11845998A JP 11845998 A JP11845998 A JP 11845998A JP H11311277 A JPH11311277 A JP H11311277A
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Abstract
ャストレバーの調整ギアとの係脱を行える、ドラムブレ
ーキのシュー間隙自動調整装置を提供する。 【解決手段】 ブレーキドラムとブレーキシューの間隙
を自動的に調整するドラムブレーキのシュー間隙自動調
整装置において、バックプレート10の窓穴11から棒
状の工具60を挿入した際に、この工具60の外周面
が、アジャストレバー40の一端を調整ギア30に付勢
する力に抗して摺接するように前記アジャストレバー4
0に一体に形成した腕片47を有し、工具60で以て腕
片47を押圧し、アジャストレバー40の調整ギア30
との係合を解除すると共に、腕片47からの付勢力によ
る摩擦力で以て、工具60を定位置に保持し得るように
構成する。
Description
シュー間隙自動調整装置に関する。
隙自動調整装置としては、ブレーキシューに連結されて
シュー間隙を調整する調整ギアと、この調整ギアに係脱
自在に係止したアジャストレバーと、このアジャストレ
バーに調整ギアを回転させる回転力および調整ギア側へ
の付勢力を付与するアジャストスプリングを具備する装
置が、例えば実公昭63−37536号公報に記載され
ている。この装置は、ブレーキライニングの摩耗により
シュー間隙が設定値よりも大きくなることでピストンの
移動量が大きくなり、延いてはアジャストレバーの回転
量が大きくなり、その量が調整ギアの歯間ピッチを超え
るのに伴ない調整ボルトを突出する方向に螺出させ、ブ
レーキドラムとブレーキシュー間の間隙を自動調整する
構成となっている。ブレーキの過酷な使用によって、ブ
レーキドラムとブレーキシューの間隙が詰まり過ぎた
時、或いはブレーキドラムがライニング幅で段付き摩耗
して摩滅環状溝を形成し、この溝内にブレーキシューが
入り込んだ時には、ブレーキドラムの取り外しが困難と
なる。このような場合は、ブレーキ外部からドライバー
などの工具を挿入してアジャストレバーを押し上げて調
整ギアとの係合を解除し、この状態を保ちながら、他の
工具(通常、マイナスドライバー)で以て調整ギアをブ
レーキシューの縮径方向に回転させてから、ブレーキド
ラムを取り外していた。このようにアジャストレバーの
係合解除操作と調整ギアの回転操作は、両手で作業を行
わなければならないため、作業性が悪い不都合があっ
た。また、アジャストレバーの押し過ぎによりアジャス
トレバーを変形させてしまう可能性があった。
外側から、アジャストレバーと調整ギアとの係合を強制
的に解除する手段を具備させた装置が、実開平5−36
142号公報に開示されている。図8を基に、アジャス
トレバーaと調整ギアbとの係合解除手段について説明
する。アジャストレバーaの係合爪a1とは反対側の端
部に、有頭ボルトcを貫通して係止させ、有頭ボルトc
の端部がバックプレートdに固着したナットd1に螺合
して取り付けてある。ブレーキシューを縮径する場合
は、ブレーキ外に露出している有頭ボルトcの工具係合
部c1を回転操作してアジャストレバーaの端部をバッ
クプレートd側に引き寄せる。アジャストレバーaは、
枢支部a2を支点として係合爪a1が浮上して調整ギア
bから外れる構造となっている。この状態で、調整ギア
bを工具eで以てブレーキシューの縮径方向に回転操作
する。(図8)
36142号公報記載の調整レバー係合解除手段には、
以下の問題点がある。 <イ> 有頭ボルトを取り付けるために、アジャストレ
バーを大きく設計したり、ナットの取付工数を要した
り、特殊な有頭ボルトを使用するなど、構造が複雑とな
り、コストが嵩む。 <ロ> 外部からアジャストレバーと調整ギアとの係合
部を目視できない。そのため、有頭ボルトの調整量が少
ないとアジャストレバーが調整ギアから解除されず、反
対に調整量が多いとアジャストレバーを変形させてしま
う。 <ハ> 有頭ボルトを元の状態に戻して、アジャストレ
バーと調整ギアを係合させる作業を忘れる恐れがあり、
忘れた場合にはシュー間隙自動調整機能を喪失する。
されたもので、簡素な構造で、しかも簡易な操作でアジ
ャストレバーと調整ギアとの係脱を行える、ドラムブレ
ーキのシュー間隙自動調整装置を提供することにある。
キのバックプレートに固定したホイールシリンダのシリ
ンダ穴にピストンを滑嵌合し、このピストンの過大な進
出ストロークを感知したアジャストレバーがアジャスト
スプリング力によって調整ギアを回転させ、ブレーキシ
ューに回転不能に係合するシュー支持部材を螺出せし
め、ブレーキドラムとブレーキシューの間隙を自動的に
調整するドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置にお
いて、前記バックプレートの窓穴から棒状の工具を挿入
した際に、この工具の外周面が弾性的に摺接する腕片を
前記アジャストレバーに一体に形成し、前記工具との間
に生じる前記腕片の摺接力により、前記アジャストレバ
ーの一端を前記調整ギアに付勢する力に抗して浮上さ
せ、アジャストレバーの調整ギアとの係合を解除すると
共に、前記腕片からの付勢力により生じる工具の摩擦力
で以て、前記工具を定位置に保持し得るように構成した
ことを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙自動調
整装置である。
シュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面と
バックプレートの窓穴とが接する接点で発生するこじり
により、前記工具を定位置に保持し得るように構成した
ことを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙自動調
整装置である。
シュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面と
バックプレートに設けた前記工具挿入用の窓穴とが接す
る点、およびバックプレートの前記腕片側に位置する剛
性部片とが接する点の二つの接点で発生するこじりによ
り、前記工具を定位置に保持し得るように構成したこと
を特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装
置である。
シュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面を
バックプレートに設けた前記工具挿入用の窓穴とバック
プレートから離隔して前記腕片側に位置する剛性部片と
の接点に押し付けることにより、前記工具を定位置に保
持し得るように構成したことを特徴とする、ドラムブレ
ーキのシュー間隙自動調整装置である。
ムブレーキのシュー間隙自動調整装置において、工具の
先端が当接することにより挿入の深さを制限するストッ
パーを設けたことを特徴とする、ドラムブレーキのシュ
ー間隙自動調整装置である。
の実施の形態について説明する。
イールシリンダ20のボディ21には、大径ボア21a
が開設されており、ここに一対のピストン22,23が
摺動自在に配設され、ブレーキ非作動時には、その大径
フランジ部22a,23aがボディ21端面に当接して
戻り位置を制限されている。ピストン23には、小径ボ
ア23bが穿設され、調整ナット24が回転可能に嵌挿
されており、そのナット24のシリンダ外部側には調整
ギア30が固着されている。また、調整ナット24の中
央穴にはめねじ24aが刻設されて調整ボルト25が螺
合し、その外方の切欠き25aに図示しないブレーキシ
ューのウェブが嵌合し回転不能とされている。これによ
り、調整ギア30を所望の方向に回動させることで、調
整ナット24に螺合している調整ボルト25を螺出入し
得る。ホイールシリンダ20のボディ21には、調整ギ
ア30を回動させるアジャストレバー40が調整ギア3
0と係脱自在にピン26で以て軸支されている。
る係合爪41を形成した係合腕片42と、ピストン23
進出時に調整ギア30を回転させる方向に付勢すると共
に、前記係合腕片42の係合爪41を調整ギア30側に
向って付勢させるようにアジャストスプリング50が係
合する付勢受腕片43と、ピン26で以て軸支される軸
支部44とより形成されている。本発明の実施の形態1
においては、アジャストレバー40の軸支部44の近傍
で係合腕片42から枝分れし、バックプレート10方向
に向けて折れ曲がり、その途上に工具当接部45および
傾斜部46を有する略く字状の腕片47を一体に形成し
た。腕片47は、バックプレート10に穿設した窓穴1
1の略延長線上に形成され、工具当接部45は図1にお
いて、やや左方に形成される。
調整ギア30に係合させるために、アジャストレバー4
0に付勢力が与えられており以下に説明する。ホイール
シリンダ20のボディ21上にはアジャストレバー40
と並んで、アジャストスプリング50を配したハンガー
51が配設してある。大略L字形をした前記ハンガー5
1は、その一端がピストン23に固着され、他端がアジ
ャストレバー40の付勢受腕片43に接合している。ま
た、アジャストスプリング50は、アジャストレバー4
0の付勢受腕片43およびハンガー51の調整ギア30
側の端部に掛止されており、その引張りバネ力によりこ
の部材間を収縮方向に付勢する。このバネ力により、ピ
ン26に軸支されたアジャストレバー40は、サービス
ブレーキ作動時に軸支部44を中心とし、図2における
時計方向の回転力を受けるように成されており、ピスト
ン23進出時にアジャストレバー40の係合爪41が係
合する調整ギア30を回転させる機能を有する。また、
前記アジャストスプリング50は、アジャストレバー4
0の付勢受腕片43のハンガー51他端との当接点をア
ジャストスプリング50の作用線より、図3において下
方側に位置させることによって、アジャストレバー40
の係合爪41を調整ギア30の半径方向内方に付勢する
機能を併せ持っている。
は、ピストン22,23に設けられて大径ボア21aと
ピストン22,23で画成される液室内を液密にシール
するカップシール27や、ピストン22,23とボディ
21との間に配設され、大径ボア21a内への異物侵入
を防ぐダストブーツ28などの公知必要部材が配設され
ている。
ラムブレーキにより、サービスブレーキを作動させた場
合、フットペダルを操作することによりホイールシリン
ダ20の液室内に液圧が発生し、大径ボア21a内に摺
動自在に配設されたピストン22,23のいずれか一方
をブレーキドラム(図示せず)の回転方向に応じて外方
へ押し出すことにより、ブレーキシュー(図示せず)を
ブレーキドラム(図示せず)に押圧して制動力を生起す
る。
りも大きくなることでピストン23の移動量が大きくな
り、延いてはアジャストレバー40の回転量が大きくな
り、その量が調整ギア30の歯間ピッチを超えると係合
爪41が調整ギア30を一歯分回転させ、前記調整ボル
ト25を調整ナット24よりシュー拡径方向に螺出させ
て、シュー間隙を自動調整する。
について説明する。
係合の解除は、図1に示すように棒状工具60をバック
プレート10の窓穴11より差し入れ、アジャストレバ
ー40の腕片47の傾斜部46に沿わせ、アジャストレ
バー40の係合爪41を調整ギア30に付勢する偏倚力
に抗して押し入れて行う。これにより、アジャストレバ
ー40の係合腕片42は、軸支部44を支点として傾い
て浮上し、アジャストレバー40の係合爪41の調整ギ
ア30との係合が解除される。この際、棒状工具60に
は、腕片47との接点A(工具当接部45)を介し、ア
ジャストレバー40に付勢される弾性力が伝わり、この
弾性力により棒状工具60は、バックプレート10に穿
設された窓穴11の対角との接点B,Cに押し付けられ
てこじりが発生する。これによって接点A,B,Cに摩
擦力が発生し、手を離しても棒状工具60は移動せず、
アジャストレバー40の係合爪41の調整ギア30との
係合を解除させたままの状態を維持できる。
調整ギア30から解除させた状態を維持しながら、バッ
クプレート10の調整窓穴12よりマイナスドライバー
などの工具61を差し入れ、調整ギア30を手動により
回転させる。この調整ギア30の手動回転により調整ボ
ルト25が調整ナット24から螺出入し、シュー間隙を
手動調整し得る。
にあたり、前記発明の実施の形態1と同一の部位は同一
の符号を付して、詳しい説明を省略する。なお図4は、
バックプレートに剛性部片を設けた他の発明の実施の形
態を示す。
ジャストレバー解除手段に加えて、バックプレート10
のホイールシリンダ20側に、窓穴71を有する剛性部
片70を溶接等で一体的に設ける。剛性部片70の窓穴
71は、バックプレート10の窓穴11と略同軸線上に
形成されている。この剛性部片70を設けることによ
り、窓穴11、71はバックプレート10のみの厚さ時
と比較して棒状工具60がこじりを受ける2つの接点の
間隔が広くなる。即ち、図4に示すようにバックプレー
ト10の板厚が薄い場合でも、バックプレート10に設
けた窓穴11に棒状工具60を押し入れた際、棒状工具
60と窓穴11との接点Bと、剛性部片70の窓穴71
との接点Dで充分なこじりを受けることができ、棒状工
具60の傾きが小さくて済むからスペース上も有利であ
る。 これにより、発明の実施の形態1と同様に棒状工
具60でもってアジャストレバー40の係合爪41を調
整ギア30から解除させた状態を維持する手段を得る。
隙自動調整装置の手動調整操作について説明する。
1とに棒状工具60を連通して差し入れ、アジャストレ
バー40の腕片47の傾斜部46に沿わせ、アジャスト
レバー40の係合爪41を調整ギア30に付勢する偏倚
力に抗して押し入れる。これにより、アジャストレバー
40の係合腕片42は軸支部44を支点として傾いて浮
上し、アジャストレバー40の係合爪41の調整ギア3
0との係合が解除される。この際、アジャストレバー4
0の腕片47に弾性力が生起する。この弾性力は、腕片
47との接点A(工具当接部45)を介して棒状工具6
0に付勢される。この弾性力によって棒状工具60は、
バックプレート10に穿設した窓穴11との接点B,剛
性部片70に穿設した窓穴71との接点Dに押し付けら
れてこじりが発生する。
生し、手を離しても棒状工具60は移動せず、アジャス
トレバー40の係合爪41の調整ギア30との係合を解
除させたままの状態を維持できる。本発明の実施の形態
2では、バックプレート10の板厚が薄い場合にも、ア
ジャストレバー40の係合爪41の調整ギア30との係
合を解除させた状態を充分維持することが可能となる。
さらに、窓穴11および71を大径としても棒状工具6
0の倒れが小さくて済む。なお、剛性部片70に穿設し
た窓穴71は、切欠でも良く、要は棒状工具60が当接
してこじりを発生する構造であれば良い。
調整ギア30から解除させた状態を維持しながら、バッ
クプレート10の調整窓穴12よりマイナスドライバー
などの工具61を差し入れて、調整ギア30を手動によ
り回動させる。この調整ギア30の手動回転により調整
ボルト25が調整ナット24から螺出入し、シュー間隙
を手動調整し得る。
起を設けた他の発明の実施の形態を示す。
レバー40の解除手段において、ボディ21に突起80
を一体形成する。この突起80は、アジャストレバー4
0の腕片47の近傍に、バックプレート10に近づくに
つれてその面方向(図5の左右方向)で窓穴11から遠
ざかる方向の傾斜面81を有する。この突起80は、腕
片47と共にバックプレート10の窓穴11を臨んで位
置し、アジャストレバー40の係合爪41を調整ギア3
0方向に付勢する偏倚力に抗して後述する棒状工具60
を押し入れるためのガイドとなる部材である。なお、こ
の突起80の全長は、バックプレート10の窓穴11付
近まで延ばすなどすることにより、後述する棒状工具6
0の押し入れを容易かつ確実にすることも考えられる。
間隙自動調整装置の手動調整操作について説明する。
0の傾斜面81をガイドにしてアジャストレバー40の
係合爪41を調整ギア30に付勢する偏倚力に抗して押
し入れる。この際棒状工具60を傾斜面81に沿って押
し入れていくと、次に棒状工具60はアジャストレバー
40の腕片47との接点A(工具当接部45)に当接
し、延いてはアジャストレバー40の腕片47を前記突
起80から遠ざける方向に押圧する。これにより、アジ
ャストレバー40の係合腕片42は軸支部44を支点と
して浮上し、アジャストレバー40の係合爪41の調整
ギア30との係合が解除される。この際、棒状工具60
には、腕片47との接点A(工具当接部45)を介し、
アジャストレバー40に付勢される弾性力が伝わる。こ
の弾性力により棒状工具60は、バックプレート10に
穿設された窓穴11の板面の接点Eと突起80との接点
Fに押し付けられる。
0の腕片47との接点A(工具当接部45)に発生する
摩擦力により、棒状工具60から手を離してもアジャス
トレバー40の係合爪41の調整ギア30との係合を解
除させた状態を維持できる。なお、突起80はホイール
シリンダ20のボディ21に別体のものを取り付けても
よいし、バックプレート10から延設して取付けてもよ
い。
調整ギア30から解除させた状態を維持しながら、調整
窓穴12よりマイナスドライバーなどの工具61を差し
入れて、調整ギア30を手動により回転させる。この調
整ギア30の手動回転により、調整ボルト25が調整ナ
ット24から螺出入し、シュー間隙を手動調整し得る。
示すホイールシリンダに、棒状工具を当接させるストッ
パを追加した他の発明の実施の形態を示す。
11に差し入れた際に、その先端を当接させるストッパ
90をホイールシリンダ20のボディ21に設ける。ス
トッパ90は、棒状工具60がアジャストレバー40の
腕片47から付勢される弾性力により、バックプレート
10の窓穴11に当接した時における棒状工具60の略
延長線上に設ける。これにより、棒状工具60の押し込
み深さの感覚が明確になると共に、棒状工具60の押し
込み過ぎによりアジャストレバー40を変形させる恐れ
がない。なお前記ストッパ90は、前述した発明の実施
の形態1の他に、発明の実施の形態2,3においても適
用が可能である。ストッパ90は、ホイールシリンダ2
0のボディ21に一体形成してもよいし、別体のものを
取り付けてもよく、バックプレート10から延設して取
付けてもよい。
合腕片に折曲部を形成した他の発明の実施の形態を示
す。
レバー40の軸支部44の近傍より係合腕片42から枝
分かれする腕片47を設け、この腕片47を棒状工具6
0で以て操作し係合腕片42を浮き上がらせて、アジャ
ストレバー40の係合爪41の調整ギア30との係合を
解除させることについて説明した。これに対して本実施
の形態5では前記腕片46に代えて、アジャストレバー
40の係合腕片42の先端に、係合腕片42よりも先方
に所定長突出した後、バックプレート10から離隔する
方向に延びる、折曲した腕片48を形成する。尚、発明
の実施の形態1〜4では、アジャストスプリング50に
より、アジャストレバー40の係合爪41を調整ギア3
0の半径方向内方に付勢するようにしたが、本実施の形
態5では、押えバネ52を別途に追加した。押えばね5
2は、一方がアジャストレバー40の中間部に、他方が
ホイールシリンダ20のボディ21に立設した有頭ピン
53に係止され、アジャストレバー40の係合腕片42
を調整ギア30の半径方向内方に付勢している。
間隙自動調整装置の手動調整操作について説明する。
し入れ、押えばね52によるアジャストレバー40の係
合爪41を調整ギア30に付勢する力に抗して折曲部4
8を押し上げることで、係合爪41の調整ギア30との
係合を解除する。 棒状工具60と腕片48との接点G
(工具当接部45)には押えばね52によるホイールシ
リンダ20軸方向の力が付勢され、この付勢力により棒
状工具60は、バックプレート10の窓穴11との接点
H,Iに押し付けられこじりが作用する。このこじりに
より棒状工具60の接点G,H,Iに摩擦力が発生し、
係合腕片42の係合爪41の調整ギア30との係合を解
除させたままの状態で維持できる。
調整ギア30から解除させた状態を維持しながら、バッ
クプレート10に開設した調整窓穴(図示せず)よりマ
イナスドライバーなどの工具(図示せず)を差し入れ
て、調整ギア30を手動により回転させる。この調整ギ
ア30の手動回転により調整ボルト25が調整ナット2
4から螺出入し、シュー間隙を手動調整し得る。
のような効果を得ることができる。 <イ> アジャストレバーに腕片を設けるだけで、ドラ
ムブレーキの構造を複雑にすることなく、アジャストレ
バーの調整ギアとの係合の解除を維持でき、片手でシュ
ー間隙の調整が行えるため、作業性が良く、かつ経済的
である。 <ロ> 有頭ボルトのネジを回して、アジャストレバー
端部を引張ることで、アジャストレバーの調整ギアとの
係合を解除する従来技術と異なり、棒状工具を押し入れ
てアジャストレバーの腕片を付勢するだけで、簡単かつ
確実にアジャストレバーの調整ギアとの係合を解除で
き、有頭ボルトの調整過不足により、アジャストレバー
を変形させたり、調整ができないという不具合も解消で
きる。 <ハ> 有頭ボルトを元の状態に戻す作業が不要であ
り、戻し忘れによりシュー間隙自動調整機能が喪失する
恐れが一切ない。
付ホイールシリンダを具備するドラムブレーキ装置の要
部正面図
ホイールシリンダの平面図
自動調整装置付ホイールシリンダを具備するドラムブレ
ーキ装置の手動調整の説明図
自動調整装置付ホイールシリンダを具備するドラムブレ
ーキ装置の手動調整の説明図
自動調整装置付ホイールシリンダを具備するドラムブレ
ーキ装置の手動調整の説明図
自動調整装置付ホイールシリンダを具備するドラムブレ
ーキ装置の手動調整の説明図
ールシリンダを具備するドラムブレーキ装置の側面図
Claims (5)
- 【請求項1】 ドラムブレーキのバックプレートに固
定したホイールシリンダのシリンダ穴にピストンを滑嵌
合し、このピストンの過大な進出ストロークを感知した
アジャストレバーがアジャストスプリング力によって調
整ギアを回転させ、ブレーキシューに回転不能に係合す
るシュー支持部材を螺出せしめ、ブレーキドラムとブレ
ーキシューの間隙を自動的に調整するドラムブレーキの
シュー間隙自動調整装置において、 前記バックプレートの窓穴から棒状の工具を挿入した際
に、この工具の外周面が弾性的に摺接する腕片を前記ア
ジャストレバーに一体に形成し、 前記工具との間に生じる前記腕片の摺接力により、前記
アジャストレバーの一端を前記調整ギアに付勢する力に
抗して浮上させ、アジャストレバーの調整ギアとの係合
を解除すると共に、前記腕片からの付勢力により生じる
工具の摩擦力で以て、前記工具を定位置に保持し得るよ
うに構成したことを特徴とする、ドラムブレーキのシュ
ー間隙自動調整装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載のドラムブレーキのシ
ュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面とバ
ックプレートの窓穴とが接する接点で発生するこじりに
より、前記工具を定位置に保持し得るように構成したこ
とを特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙自動調整
装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載のドラムブレーキのシ
ュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面とバ
ックプレートに設けた前記工具挿入用の窓穴とが接する
点、およびバックプレートの前記腕片側に位置する剛性
部片とが接する点の二つの接点で発生するこじりによ
り、前記工具を定位置に保持し得るように構成したこと
を特徴とする、ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装
置。 - 【請求項4】 請求項1に記載のドラムブレーキのシ
ュー間隙自動調整装置において、前記工具の外周面をバ
ックプレートに設けた前記工具挿入用の窓穴とバックプ
レートから離隔して前記腕片側に位置する剛性部片との
接点に押し付けることにより、前記工具を定位置に保持
し得るように構成したことを特徴とする、ドラムブレー
キのシュー間隙自動調整装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のド
ラムブレーキのシュー間隙自動調整装置において、工具
の先端が当接することにより挿入の深さを制限するスト
ッパーを設けたことを特徴とする、ドラムブレーキのシ
ュー間隙自動調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11845998A JPH11311277A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11845998A JPH11311277A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11311277A true JPH11311277A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14737183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11845998A Pending JPH11311277A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11311277A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016011694A (ja) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | ダイハツ工業株式会社 | 車両用ドラムブレーキのシュークリアランス自動調整構造 |
CN113712011A (zh) * | 2021-08-25 | 2021-11-30 | 浙江文信机电制造有限公司 | 一种太阳能喷雾器 |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP11845998A patent/JPH11311277A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016011694A (ja) * | 2014-06-27 | 2016-01-21 | ダイハツ工業株式会社 | 車両用ドラムブレーキのシュークリアランス自動調整構造 |
CN113712011A (zh) * | 2021-08-25 | 2021-11-30 | 浙江文信机电制造有限公司 | 一种太阳能喷雾器 |
CN113712011B (zh) * | 2021-08-25 | 2022-08-30 | 浙江文信机电制造有限公司 | 一种太阳能喷雾器 |
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