JP2001353950A - 印刷物 - Google Patents

印刷物

Info

Publication number
JP2001353950A
JP2001353950A JP2001101455A JP2001101455A JP2001353950A JP 2001353950 A JP2001353950 A JP 2001353950A JP 2001101455 A JP2001101455 A JP 2001101455A JP 2001101455 A JP2001101455 A JP 2001101455A JP 2001353950 A JP2001353950 A JP 2001353950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printed
color
thermochromic
image
printed matter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001101455A
Other languages
English (en)
Inventor
Nakao Tominaga
那嘉男 冨永
Yoshinori Murata
義憲 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakura Color Products Corp
Original Assignee
Sakura Color Products Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakura Color Products Corp filed Critical Sakura Color Products Corp
Priority to JP2001101455A priority Critical patent/JP2001353950A/ja
Publication of JP2001353950A publication Critical patent/JP2001353950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変化に富んだ視覚効果を発現することができ
る新規の印刷物を提供せんとするものである。 【解決手段】 熱変色性インキ(熱変色性色材)で印刷
された熱変色性印刷像2と、非変色性色材で印刷された
非変色性印刷像3を有する印刷物であり、主たる像5を
非変色性の色材で印刷し、バック(背景画)6を熱変色
性インキで印刷した。印刷物1は、カップ10に転写さ
れて使用される。印刷物1は、一定の温度領域の時に
は、バック6を描いた表面側の熱変色性のインキが無色
となり、中央の主たる像5だけが視認される。これに対
して、例えば低温状態となると、熱変色性のインキが有
色となり、バック6の雪景色が現れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆熱変色性の印
刷物に関するものである。本発明の印刷物は、転写紙や
シールとして好適である。
【0002】
【従来の技術】熱変色性のインキを使用して、特定の温
度になれば、文字や図形が浮き出る印刷物が知られてい
る(実公平4−6938号、同6939号他)。これら
の印刷物は、非変色性のインキ(通常のインキ)によっ
て特定の文字や図形を印刷し、その上に、温度に応じて
無色−有色の変化をする熱変色性インキの印刷像を重ね
て下の非変色性印刷像を隠蔽したものである。すなわち
従来技術の印刷物は、非変色性印刷像の上に、べた塗り
状に熱変色性の印刷像を重ねたものである。従来技術の
印刷物では、常温下では、非変色性印刷像が有色の熱変
色性印刷像に隠され、一見したところ一色べた塗り状に
見える。これに対して、印刷物の温度が特定領域に至る
と、上層の熱変色性印刷像の色が消失して無色となり、
下の非変色性印刷像で描かれた文字等が浮き出る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の熱変色性の
インキを使用した印刷物は、上記した様に非変色性印刷
像の上に、べた塗り状の熱変色性印刷像を重ねたもので
あるから、無地の状態から文字等が浮き出るものに過ぎ
ない。そのため従来技術の印刷物は、変化に乏しく、意
匠的な面白みに欠ける。そこで本発明は、より変化に富
んだ視覚効果を発現することができる新規の印刷物を提
供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、周囲の温度に応
じて可逆的に色が変化する熱変色性色材で印刷された熱
変色性印刷像と、非変色性色材で印刷された非変色性印
刷像を有する印刷物において、前記熱変色性印刷像と非
変色性印刷像とが別々の領域に印刷されていることを特
徴とする印刷物である。ここで「周囲の温度に応じて可
逆的に色が変化する」とは、温度に応じて赤色が黄色に
なるといった有彩色−有彩色間の変化の他、赤色が白色
になる有彩色−無彩色間の変化、さらには赤色であった
ものが透明に変化するといった有色−透明の間で変化す
るものを含む概念である。また印刷像とは、文字、図形
等を含む概念である。
【0005】本発明の印刷物では、熱変色性印刷像と非
変色性印刷像とが別々の領域に印刷されている。そのた
め全ての温度領域において非変色性印刷像が視認され
る。そして本発明の印刷物では、その基本となる非変色
性印刷像に、熱によって色が変化する熱変色性印刷像が
付加される。
【0006】また同様の課題を解決するための請求項2
に記載の発明は、周囲の温度に応じて可逆的に色が変化
する熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像と、非変
色性色材で印刷された非変色性印刷像を有する印刷物に
おいて、印刷面の略全域にいずれかの印刷像が配され、
一方の印刷像は他方の背景画の一部又は全部であること
を特徴とする印刷物である。
【0007】本発明の印刷物では、印刷面の略全域にい
ずれかの印刷像が配され、一方の印刷像は他方の背景画
である。そのため本発明の印刷物では、温度によって背
景画が変化し、例えば夏の図や冬の図といった変化を表
出することができる。
【0008】さらに同様の課題を解決するための請求項
3に記載の発明は、周囲の温度に応じて可逆的に色が変
化する熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像と、非
変色性色材で印刷された非変色性印刷像を有する印刷物
において、熱変色性印刷像と非変色性印刷像は、一部又
は全部が同一の線図であり、両者の一部又は全部が重な
っていることを特徴とする印刷物である。
【0009】本発明の印刷物では、一部又は全部が同一
の線図であり、両者の一部又は全部が重なっている。そ
のため本発明の印刷物では、温度の変化によって図形の
変化が少なく、色だけが変化する。
【0010】また同様の課題を解決するための請求項4
に記載の発明は、周囲の温度に応じて可逆的に無色、有
色の変化を示す熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷
像と、非変色性色材で印刷された非変色性印刷像を有
し、非変色性印刷像に重ねて熱変色性印刷像が設けられ
た印刷物において、熱変色性印刷像は、有色時において
重ねられた非変色性印刷像の一部が見える状態に印刷さ
れていることを特徴とする印刷物である。
【0011】本発明の印刷物では、熱変色性印刷像は、
周囲の温度に応じて可逆的に無色−有色の変化を示す熱
変色性色材で印刷される。ここで従来技術では、熱変色
性印刷像は、べた塗り状態であったのに対し、本発明の
印刷物では、有色時において下の非変色性印刷像の一部
が見える状態に印刷されている。そのため印刷物を見た
者には、非変色性印刷像の下に何かが隠れていることが
予見され、好奇心がそそられる。
【0012】さらに請求項5に記載の発明は、周囲の温
度に応じて可逆的に無色、有色の変化を示す熱変色性色
材で印刷された熱変色性印刷像と、非変色性色材で印刷
された非変色性印刷像を有し、非変色性印刷像に重ねて
熱変色性印刷像が設けられた印刷物において、非変色性
印刷像と熱変色性印刷像は、互いに関連する意味を持つ
ものであることを特徴とする印刷物である。
【0013】本発明の印刷物では、非変色性印刷像と熱
変色性印刷像は、互いに関連する意味を持つ。そのため
本発明の印刷物を見た者は、知的興味がそそられる。
【0014】また請求項6に記載の発明は、非変色性色
材で印刷された非変色性印刷像に代わって、異なる色
に、又は異なる温度で変色する第二の熱変色性色材で印
刷された第二の熱変色性印刷像を有することを特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の印刷物である。
【0015】なお第二の熱変色性色材として、周囲の温
度変化に応じて可逆的に無色、有色の変化を示すものを
使用することもできる。
【0016】さらに請求項7に記載の発明は、印刷物
は、転写紙又はシールであることを特徴とする請求項1
乃至6のいずれかに記載の印刷物である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下さらに本発明の実施形態につ
いて説明する。 (実施形態1)図1は、本発明の第1実施形態の印刷物
の概念図である。図2は、本発明の第1実施形態の具体
例たる印刷物であり、温度変化させ、その前後の様子を
示す正面図である。図3は、本発明の第1実施形態の他
の具体例たる印刷物であり、温度変化させ、その前後の
様子を示す正面図である。図4は、本発明の第1実施形
態の印刷物をカップに付着させた状態を示す斜視図であ
る。まず最初に図1と図4によって第1実施形態の基本
構成を説明する。本実施形態の印刷物1は、熱変色性イ
ンキ(熱変色性色材)で印刷された熱変色性印刷像2
と、非変色性色材で印刷された非変色性印刷像3を有す
る印刷物であり、主たる像5を非変色性の色材で印刷
し、バック(背景画)6を熱変色性インキで印刷したも
のである。より具体的には、主たる像5を非変色性イン
キで印刷し、主たる像5を除いた部分を熱変色性のイン
キで印刷している。
【0018】印刷物1は、具体的には転写紙であり、最
終的には図4の様にカップ10等に転写される。カップ
10等に転写された場合は、積層順序が逆転する。すな
わち印刷物1は、ベースとなる樹脂フィルム11を持
ち、その樹脂フィルム11に第一層たる熱変色性印刷像
2が印刷され、その上に第二層たる非変色性印刷像3が
印刷されたものである。
【0019】なお本実施形態では、説明を簡単にするた
めに熱変色性の色材で印刷された部位を第一層と称し、
非変色性の色材で印刷された部位を第二層と称している
が、実質上、第一層と第2層が重なっている部位はな
く、両者は同一平面上にある。
【0020】第一層たる熱変色性印刷像2は、所定の温
度以下又は以上で可逆的に無色−有色の変化を示す熱変
色性インキを使用して印刷されたものである。熱変色性
インキの中の一例として、電子供与性呈色性化合物と電
子受容性顕色剤との組合せをベースとした熱変色材が好
適であり、具体的には、特公昭52−7764号公報に
開示の熱変色性印刷インキや特公昭51−35216
号、特公昭51−35414号、特公昭51−4470
8号等の公報に記載の熱変色材等が応用できる。これら
のインキは、広範囲の温度域において、赤、青、黄、
緑、橙、紫、その他配合により微妙な色まで有色から無
色に、或いは無色から有色に可逆的に鋭敏に変化させる
ことができるので好適である。またこれらの熱変色材
は、印刷インキの形態に調製して、樹脂フィルム11上
に全面乃至スポット印刷して熱変色層を形成させること
ができる。図1に示す実施形態では、第一層たる熱変色
性印刷像2として、主たる像5に相当する部位を除く全
面に雪景色のバック(背景画)6が印刷されている。
【0021】一方、第二層たる非変色性印刷像3は、従
来から汎用されている一般印刷インキによって印刷され
たものである。非変色性印刷像3は、従来より公知の印
刷技法により形成される。図1に示す実施形態では、第
二層として、中央の熱変色性印刷像2が無い部位12に
一般印刷インキを用いて主たる像5が印刷されている。
本実施形態の印刷物1では、非変色性印刷像3は、主た
る像5だけである。
【0022】本実施形態の印刷物1は、前記した様にカ
ップに転写されて使用される。本実施形態の印刷物1で
は、一定の温度領域の時には、バック6を描いた表面側
の熱変色性のインキが無色となり、中央の主たる像5だ
けが、視認される。これに対して、例えば低温状態とな
ると、熱変色性のインキが有色となり、バック6の雪景
色が現れる。
【0023】図2(a),(b)に示す印刷物15は、
本発明の具体例であり、右下の写楽の絵を通常の非変色
性のインキで印刷し、バックの城、富士山、舞子、桜を
熱変色性インキで印刷したものである。
【0024】図2(a),(b)に示す印刷物15で
は、第二層たる写楽の絵も、第一層たる城、富士山、舞
子、桜の絵についても、双方ともフルカラーにより印刷
されている。すなわち非変色性のインキで印刷された写
楽の絵は、青、赤、黄、黒のの4色を使用したフルカラ
ー印刷である。また熱変色性インキで印刷した城、富士
山、舞子の絵も、青、赤、黄、黒のの4色を使用したフ
ルカラー印刷である。具体的には、富士山は白、空は
青、舞子は黒(髪)、肌色(肌)、黄(髪飾り)、赤
(唇)、薄青、青黄(着物)によって印刷されている。
【0025】図2(a),(b)に示す印刷物15で
は、通常時は、写楽の他、バックの城、富士山、舞子が
現れているが、周囲が一定の温度領域となると、バック
の城、富士山、舞子が消失し、写楽だけとなる。
【0026】また図3(a),(b)に示す印刷物16
では、第二層に機関車の絵が印刷され、第一層にはグラ
ンドキャニオンの絵が印刷されている。図3に示す印刷
物では、通常時は、機関車のバックにグランドキャニオ
ンの絵が現れているが、周囲が一定の温度領域となる
と、バックのグランドキャニオンが消失し、機関車だけ
となる。
【0027】(実施形態2)図5は、本発明の第2実施
形態の印刷物の概念図である。図6(a),(b)は、
本発明の第2実施形態の具体例たる印刷物であり、温度
変化させ、その前後の様子を示す正面図である。前述し
た実施形態1の印刷物では、熱変色性印刷像と、非変色
性印刷像を領域を分けて印刷した例を示したが、図5に
示す第2実施形態の印刷物20は、両者をオーバラップ
させて印刷したものである。
【0028】すなわち図5に示す第2の実施形態の印刷
物20は、第一層として熱変色性インキによって主たる
像5として少女の絵が描かれ、さらにバックの木21が
印刷されている。一方、第二層には、主たる像5の他、
前記したバックの木21と同一の木22が同一の位置に
重ねて印刷されている。ただし、第二層の木22の色
は、第一層の木21が有色となった時の色とは異なる。
【0029】本実施形態の印刷物20についても、第一
層、第二層共にフルカラー印刷である。印刷物20は、
前記した実施形態と同様に樹脂フィルム11に印刷され
る。樹脂フィルム11への印刷は、第一層たる熱変色性
インキによる印刷層が設けられ、その上に重ねて第二層
たる非変色性インキによる印刷層を設けることによる。
【0030】本実施形態の印刷物20についても、前記
した様にカップに転写されて使用される。従って最終的
にカップに付着した状態では、第一層と第二層とが逆転
し、熱変色性インキ(熱変色性色材)で印刷された熱変
色性印刷像2が表面側に現れ、非変色性印刷像3がその
下層に積層される。
【0031】本実施形態の印刷物20では、一定の温度
領域の時には、第一層の木21の印刷と少女の印刷が無
色となり、第二層の主たる像5と、第二層に描かれたバ
ックの木22が視認される。これに対して、例えば高温
状態となると、第一層の熱変色性のインキが有色とな
り、第二層の木22が隠蔽されて第一層の木21が現れ
る。ここで、二つの木21,22は、同一の図形であっ
て色だけが異なるものであるから、周囲の温度変化によ
って、木の色が変わった様に見える。
【0032】図6(a),(b)の印刷物25は、前記
した第2の実施形態の具体例であり、自動車の絵が非変
色性インキで印刷され、バックの道路等は、熱変色性イ
ンキで印刷された熱変色性印刷像と、非変色性インキで
印刷された非熱変色性印刷像が重ねられたものである。
【0033】本実施例の印刷物25では、例えば高温状
態となると、熱変色性のインキが有色となり、第二層の
道路等が隠蔽されて第一層の道路等が現れる。二つの道
路等は、同一の図形であって色だけが異なるものである
から、周囲の温度変化によって、道路等の色が変り、あ
たかも季節が変わった様な印象を与える。
【0034】(実施形態3)図7は、本発明の第3実施
形態の印刷物の概念図である。図8(a),(b)は、
本発明の第3実施形態の具体例たる印刷物であり、温度
変化させ、その前後の様子を示す正面図である。すなわ
ち本実施形態の印刷物30では、第一層たる熱変色性印
刷像2は、人物に相当する部位以外の部分に、夏をイメ
ージする波が印刷されている。一方、第二層たる非変色
性印刷像3には、主たる像5として少女の絵が描かれて
いる。また第二層には、主たる像5の他に、冬をイメー
ジする雪景色が印刷されている。この様に第二層は、主
たる像5とその背景を有し、印刷面の略全域に描かれた
絵である。
【0035】本実施形態の印刷物30では、第二層は印
刷面の略全域に描かれた像であり、第1層は、第二層の
背景画の一部又は全部である。印刷物30は、転写紙で
あり、ベースとなる樹脂フィルム11に印刷されたもの
である。したがってカップ10等に転写された場合は、
積層順序が逆転し、第1層が表面側に現れる。
【0036】本実施形態の印刷物30では、一定の温度
領域の時には、バックの波を描いた熱変色性のインキが
無色となり、第二層の主たる像と、そのバックの雪景色
が視認される。これに対して、例えば高温状態となる
と、熱変色性のインキが有色となり、第二層の雪景色が
隠蔽されて波のバックが現れる。
【0037】図8(a),(b)の印刷物35は、前記
した第3の実施形態の具体例であり、非変色性インキで
晴れた日の富士景色が印刷され、熱変色性インキをもっ
て霞が掛かった時の富士景色が印刷されている。印刷物
35についても、第一層、第二層共にフルカラー印刷で
ある。
【0038】本実施例の印刷物35では、例えば高温状
態となると、熱変色性のインキが有色となり、第二層の
霞が掛かった絵が現れる。
【0039】(実施形態4)図9は、本発明の第4実施
形態の印刷物の概念図である。図10は、本発明の第4
実施形態の具体例たる印刷物であり、温度変化させ、そ
の前後の様子を示す正面図である。本実施形態の印刷物
40は、第一層として熱変色性インキによって自動車4
1が印刷されている。一方、第二層には、タイヤ42が
前記した自動車41と重ねて印刷されている。
【0040】印刷物40は、転写紙であり、樹脂フィル
ム11に印刷されたものである。したがってカップ10
等に転写された場合は、積層順序が逆転し、第1層が表
面側に現れる。
【0041】本実施形態の印刷物40では、一定の温度
領域の時には、第1層の印刷によって第2層の絵のタイ
ヤ42の絵の一部が隠蔽され、タイヤ42付きの自動車
の絵が現れる。これに対して例えば高温状態となると、
熱変色性の色材が無色となり、第2層のタイヤの絵だけ
が現れる。このように、本実施形態の印刷物は、温度の
変化によって、絵が関連する他の絵に置き変わるので、
クイズ的要素を持ち、知的興味がそそられる。絵の関連
例としては、例えば完成品と部品の関係、企業名とその
企業が製造販売する製品の関係、似た仕種や種類の動植
物の関係、特定の人物とそのニックネームの関係、特定
の人物とその得意な行為に使用するものの関係が上げら
れる。
【0042】図10(a),(b)は、前記した第4の
実施形態の具体例であり、自動車の外観と内装の絵が非
変色性インキで印刷され、これを覆う様に、本田技研工
業株式会社の社章及び登録商標たる「H」のロゴが印刷
されている。「H」のロゴは、文字の部分が青色であ
り、バックは黒である。
【0043】本実施例の印刷物45では、通常時は、第
一層の熱変色性インキが有色であり、第二層の自動車等
の絵を隠蔽し、「H」のロゴだけが視認される。これに
対して、例えば高温状態となると、熱変色性のインキが
透明となり、第二層の自動車等の絵が現れる。本実施例
では、周囲の温度が変化することにより、一つの絵がこ
れと関係の深い他の絵に変化する。そのため本実施形態
の印刷物は、クイズ的な面白みがある。
【0044】(実施形態5)図11(a),(b)は、
本発明の第5実施形態の印刷物の概念図である。図12
は、本発明の第5実施例の印刷物の正面図である。図1
3(a),(b)は、本発明の第5実施形態の具体例た
る印刷物であり、温度変化させ、その前後の様子を示す
正面図である。本実施形態の印刷物50では、第一層と
して熱変色性インキによって水玉模様が印刷されてい
る。水玉模様は、有色地に白抜きであり、水玉模様の円
内にはインキ層は無い。一方、第二層には、花の絵が印
刷されている。
【0045】印刷物50は、転写紙であり、樹脂フィル
ム11に印刷されたものである。したがってカップ10
等に転写された場合は、積層順序が逆転し、第1層が表
面側に現れる。
【0046】本実施形態の印刷物50では、一定の温度
領域の時には、第一層の水玉模様の印刷によって第二層
の花の絵が隠蔽され、水玉模様の絵だけが現れる。しか
しながら、水玉模様の円内にはインキ層が存在しないか
ら、この穴を通して花の一部が切れ切れに見える。これ
に対して例えば高温状態となると、熱変色性の色材が無
色となり、第二層の花の絵が完全な形で現れる。このよ
うに、本実施形態の印刷物は、通常時は、絵の一部だけ
が見え、温度の変化によって、絵が完全な形で現れるの
で、クイズ的要素な持ち、知的興味がそそられる。
【0047】図13(a),(b)は、前記した第5の
実施形態の具体例であり、第一層には、日産自動車株式
会社の社章及び登録商標たる「NISSAN」の文字と
図形が印刷されている。ただし、「NISSAN」の文
字部分は、抜き文字であり、インキ層は無い。ただし第
二層として熱変色性インキによって自動車51及び、日
産自動車株式会社の登録商標たる「SUNNY」の文字
が印刷されている。そのため常時は、「NISSAN」
から、何がしかの絵が覗き見え、好奇心をそそられる。
そして周囲の温度が上昇すると、熱変色性のインキが透
明となり、第二層の自動車等の絵が現れる。
【0048】以上説明した各実施形態では、いずれも非
変色性インキを用いて印刷した印刷像を持つが、これに
代わって、異なる色に変色する第二の熱変色性色材で印
刷された第二の熱変色性印刷像を有するものであっても
同様の作用効果が期待できる。また同様に非変色性イン
キを用いて印刷した印刷像に代わって、異なる温度領域
で変色する第二の熱変色性色材で印刷された第二の熱変
色性印刷像を有するものであっても同様の作用効果が期
待できる。
【0049】
【発明の効果】本発明の印刷物は、温度の変化によって
異なる像が現れるので、面白みがあり、特有の視覚効果
を持つ。特に請求項1に記載の発明では、全ての温度領
域において特定の像が視認され、その像に熱によって色
が変化する熱変色性印刷像が付加される。そのため本発
明の印刷物は、従来に無かった新たな視覚効果を醸しだ
す。
【0050】また請求項2に記載の印刷物では、温度に
よって背景画が変化する効果がある。
【0051】さらに請求項3に記載の印刷物では、温度
の変化によって図形の変化は少なく、色だけが変化する
ので、従来に無かった新たな視覚効果を醸しだす。
【0052】また請求項4に記載の印刷物は、有色時に
おいて下の非変色性印刷像の一部が見える状態に印刷さ
れているので、印刷物を見た者は、非変色性印刷像の下
に何かが隠れていることが予見され、興味がそそられる
という効果がある。
【0053】さらに請求項5に記載の印刷物では、非変
色性印刷像と熱変色性印刷像は、互いに関連する意味を
持つものであるため、印刷物を見た者は、知的興味がそ
そられる効果がある。
【0054】また請求項6に記載の印刷物でも、前記し
た各請求項に記載した発明と同様の効果が期待できる。
【0055】さらに請求項7に記載の発明では、印刷物
が、転写紙又はシールの形態であるから、カップ等に印
刷物を転写又は貼りつけることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の印刷物の概念図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態の具体例たる印刷物であ
り、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態の他の具体例たる印刷物
であり、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図で
ある。
【図4】本発明の第1実施形態の印刷物をカップに付着
させた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態の印刷物の概念図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態の具体例たる印刷物であ
り、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図であ
る。
【図7】本発明の第3実施形態の印刷物の概念図であ
る。
【図8】本発明の第3実施形態の具体例たる印刷物であ
り、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図であ
る。
【図9】本発明の第4実施形態の印刷物の概念図であ
る。
【図10】本発明の第4実施形態の具体例たる印刷物で
あり、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図であ
る。
【図11】本発明の第5実施形態の印刷物の概念図であ
る。
【図12】本発明の第5実施例の印刷物の正面図であ
る。
【図13】本発明の第5実施形態の具体例たる印刷物で
あり、温度変化させ、その前後の様子を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1,15,20,25,印刷物 2 熱変色性印刷像 5 主たる像 6 バック(背景画) 10 カップ 11 樹脂フィルム 21 バックの木 22 バックの木 30,35,40,45,50 印刷物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲の温度に応じて可逆的に色が変化す
    る熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像と、非変色
    性色材で印刷された非変色性印刷像を有する印刷物にお
    いて、前記熱変色性印刷像と非変色性印刷像とが別々の
    領域に印刷されていることを特徴とする印刷物。
  2. 【請求項2】 周囲の温度に応じて可逆的に色が変化す
    る熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像と、非変色
    性色材で印刷された非変色性印刷像を有する印刷物にお
    いて、印刷面の略全域にいずれかの印刷像が配され、一
    方の印刷像は他方の背景画の一部又は全部であることを
    特徴とする印刷物。
  3. 【請求項3】 周囲の温度に応じて可逆的に色が変化す
    る熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像と、非変色
    性色材で印刷された非変色性印刷像を有する印刷物にお
    いて、熱変色性印刷像と非変色性印刷像は、一部又は全
    部が同一の線図であり、両者の一部又は全部が重なって
    いることを特徴とする印刷物。
  4. 【請求項4】 周囲の温度に応じて可逆的に無色、有色
    の変化を示す熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像
    と、非変色性色材で印刷された非変色性印刷像を有し、
    非変色性印刷像に重ねて熱変色性印刷像が設けられた印
    刷物において、熱変色性印刷像は、有色時において重ね
    られた非変色性印刷像の一部が見える状態に印刷されて
    いることを特徴とする印刷物。
  5. 【請求項5】 周囲の温度に応じて可逆的に無色、有色
    の変化を示す熱変色性色材で印刷された熱変色性印刷像
    と、非変色性色材で印刷された非変色性印刷像を有し、
    非変色性印刷像に重ねて熱変色性印刷像が設けられた印
    刷物において、非変色性印刷像と熱変色性印刷像は、互
    いに関連する意味を持つものであることを特徴とする印
    刷物。
  6. 【請求項6】 非変色性色材で印刷された非変色性印刷
    像に代わって、異なる色に、又は異なる温度で変色する
    第二の熱変色性色材で印刷された第二の熱変色性印刷像
    を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
    記載の印刷物。
  7. 【請求項7】 印刷物は、転写紙又はシールであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の印刷
    物。
JP2001101455A 2000-04-10 2001-03-30 印刷物 Pending JP2001353950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001101455A JP2001353950A (ja) 2000-04-10 2001-03-30 印刷物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-108593 2000-04-10
JP2000108593 2000-04-10
JP2001101455A JP2001353950A (ja) 2000-04-10 2001-03-30 印刷物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001353950A true JP2001353950A (ja) 2001-12-25

Family

ID=26589814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001101455A Pending JP2001353950A (ja) 2000-04-10 2001-03-30 印刷物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001353950A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009134528A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止用icラベル
JP2021003870A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 凸版印刷株式会社 カレンダー情報表示媒体
JP7465108B2 (ja) 2019-02-25 2024-04-10 グンゼ株式会社 感温色素フィルム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62133694A (ja) * 1985-12-06 1987-06-16 旭化成株式会社 合成樹脂板の高周波誘電加熱法
JPH07223397A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Pilot Ink Co Ltd 熱変色性被筆記体

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62133694A (ja) * 1985-12-06 1987-06-16 旭化成株式会社 合成樹脂板の高周波誘電加熱法
JPH07223397A (ja) * 1994-02-14 1995-08-22 Pilot Ink Co Ltd 熱変色性被筆記体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009134528A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止用icラベル
JP7465108B2 (ja) 2019-02-25 2024-04-10 グンゼ株式会社 感温色素フィルム
JP2021003870A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 凸版印刷株式会社 カレンダー情報表示媒体
JP7263945B2 (ja) 2019-06-27 2023-04-25 凸版印刷株式会社 カレンダー情報表示媒体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5085607A (en) Toy that stably exhibits different colors with indicator for proper temperature application
JPH03504473A (ja) 作画キット
US6651551B1 (en) Printable absorbent surface having permanent image and disappearing image
JP2001353950A (ja) 印刷物
JPS62152854A (ja) 材料の捺染方法
US6713430B2 (en) Printed matter
JP2002182594A (ja) 照光表示用積層体
US20050045524A1 (en) Kit for decorating a holographic image bearing panel
JPH0646377Y2 (ja) 熱変色性図柄付コップ
JPH046939Y2 (ja)
JPH0411820Y2 (ja)
JPH0414787Y2 (ja)
JPH0646709Y2 (ja) 熱変色性印刷物
JP2597822Y2 (ja) 熱変色性飲料容器
JP3239307U (ja) 立体的形状の人形
JP3451151B2 (ja) 印刷方法
JPH06171433A (ja) 車両における外観カラーの表出方法
JPH033429Y2 (ja)
KR200344794Y1 (ko) 입체 발포 스티커
Stevenson American automobile advertising, 1930-1980: an illustrated history
JPH07628A (ja) ジグゾーパズル及びシート部材
JPH0423663Y2 (ja)
JPH063430Y2 (ja) 透視性を有する装飾表示体
JP3059992U (ja) 立体蝶々シール
JP3091139U (ja) 色 紙

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110331