JP2001347561A - 積層成形体の成形方法並びに成形装置 - Google Patents
積層成形体の成形方法並びに成形装置Info
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Abstract
成形体の成形方法並びに成形装置であって、表皮材の周
縁部を成形上型下降時においても適切に保持でき、更に
成形後の上型上昇時、及び製品突上げ時に表皮材の周縁
部に負荷が加わることを抑え、表皮材の剥離不良を防止
する。 【解決手段】 モールドプレス成形、コールドプレス成
形における表皮材22の保持機構として、表皮セット枠
71を支持する支持ポール72を成形下型60に上下動
可能に取り付け、この支持ポール72の急激な下降を抑
えるために支持ポール保持用ラバー体73を設けるか、
あるいはボールプランジャ機構、ラチェット機構等のロ
ック機構と落下防止用スプリング76を併用する。
Description
表皮材を一体貼着してなる積層成形体の成形方法並びに
成形装置に係り、特に、成形時における表皮材の保持を
安定して行なえるとともに、表皮材の剥離不良を確実に
防止でき、美観的にも優れた積層成形体が得られる積層
成形体の成形方法並びに成形装置に関する。
る自動車用ドアトリムの構成を示すもので、自動車用ド
アトリム1は、所望の曲面形状に成形された樹脂芯材2
の表面に表皮材3が一体貼着されており、製品の周縁の
全長、あるいはその一部に表皮材3の周縁端末3aを巻
込み代として樹脂芯材2の裏面側に巻込み処理して仕上
げ加工が行なわれる。
ては、コールドプレス成形、モールドプレス成形等、種
々の成形工法が使用できるが、コールドプレス成形工法
を例示して説明すると、まず、図12に示すように、コ
ールドプレス用成形上下型(成形上型4,成形下型5)
が型開き状態にあるとき、表皮材3をセットした表皮投
入機6がコールドプレス用成形上下型4,5内に進入
し、表皮投入機6に内蔵するシリンダ(図示せず)の動
作により、表皮材3が上昇し、上型4のサポートピン4
aに保持される。
の供給前に予め樹脂芯材2の素材である熱可塑性樹脂板
Pが加熱軟化状態でセットされており、図13に示すよ
うに、成形上下型4,5の型締めにより、熱可塑性樹脂
板Pから所望形状の樹脂芯材2を成形すると同時に、こ
の樹脂芯材2の表面に表皮材3を一体化している。
連れてサポートピン4aに保持されている表皮材3の巻
込み代3aに過度のテンションが加わることになる。
るコールドプレス成形時、表皮材3の特に巻込み代3a
に過度のテンションが加わることを防止することを目的
として、図14に示す表皮保持機構7が提案されてい
る。
柱7bにより支持されており、このサポート支柱7b
は、成形下型5の貫通孔5a内に挿通し、上下動自在で
あり、サポート支柱7bの外周に巻装されている付勢ス
プリング7cにより常時上方にサポート枠7aが付勢さ
れており、サポート枠7aを下方に押し込めば、付勢ス
プリング7cのバネ力より大きな押圧力に対してはサポ
ート枠7aは下降を行なう。
ト枠7aは、成形下型5の型面とほぼ同一面をなす位置
まで上昇しており、サポート枠7aが上昇位置にあると
き、表皮材3がセットされる。
が下死点まで下降して、成形上下型4,5の型締めによ
り、樹脂芯材2と表皮材3が一体化される際、表皮材3
の巻込み代3aは、サポート枠7aとサポートピン4a
により保持され、付勢スプリング7cのバネ力により、
表皮材3の巻込み代3aに適度のテンションが加わるよ
うになっている。
ト枠7a、サポート支柱7b、付勢スプリング7cから
構成される表皮保持機構7を使用した場合、例えば、図
16に示すように、プレス成形後、成形上型4が上昇す
れば、付勢スプリング7cは外力が解除され、この付勢
スプリング7cのバネ力により、サポート枠7aは最上
方位置まで上昇し、このとき、積層成形体aは下型5の
型面上に位置しているため、樹脂芯材2の縁部2aに表
皮材の巻込み代3aから過度の負荷がかかり、表皮材3
の巻込み代3aが剥離するという不具合が発生する。
示すように、積層成形体aを下型5から上方にエジェク
タピン5bの突上げ動作により上方に突き上げられる
が、このときにおいても、樹脂芯材2の周縁部2aにお
いて表皮材3の巻込み代3aから過度の負荷がかかり、
巻込み代3aの剥離を助長する結果となる。
は、付勢スプリング7cを用いて表皮材3に適正なテン
ションが加わるようになってはいるが、成形後の型開き
時、及びエジェクタピン5bによる突上げ時に表皮材3
の巻込み代3a基部に過度の負荷が加わることになり、
巻込み代3aの剥離不良、また、ハイライト線を明確に
形状出しすることができず、製品の周辺見栄えを低下さ
せるという問題点が生じている。
れたもので、積層成形体の成形方法並びに成形装置であ
って、プレス成形時には、表皮材に適正なテンションが
加わり、成形性を良好に維持できることは勿論、成形後
の型開き時、並びに成形品の突出し時において表皮材の
周縁部に過度の負荷が加わることがなく、表皮材の剥離
不良を抜本的に解決できる積層成形体の成形方法並びに
成形装置を提供することを目的としている。
に、本発明は、樹脂芯材の表面に表皮材を一体貼着して
なる積層成形体の成形方法であって、成形下型の型面に
供給される樹脂芯材の樹脂材料の上側に、表皮材をセッ
トし、この表皮材の周縁部を成形上型のセットピンと成
形下型における表皮セット枠により保持し、成形上型の
下降操作時、表皮セット枠を支持する支持ポールを成形
下型で保持しながら成形上型に追従して下降操作し、表
皮材に適切なテンションを付与するとともに、プレス成
形後は、成形下型に配設されているエジェクタプレート
の突出し動作と連動して、支持ポールを突き上げ、積層
成形体に対して表皮材の周縁部を追従させることを特徴
とする。
ス成形工法、コールドプレス成形工法等が挙げられる。
芯材の素材として、木粉を混入したポリプロピレン樹脂
板をTダイ押出成形機によりシート状に押し出し、この
シート原反をヒーターにより加熱軟化処理した後、コー
ルドプレス用成形下型にセットし、その後、成形型内に
供給されるシート状の表皮材とともにコールドプレス成
形により一体成形する。
は、型内に表皮材をセットした後、射出成形機からホッ
トランナ、ゲートを通じてモールドプレス用成形下型の
型面に溶融樹脂を分配供給し、モールドプレス用成形上
下型を型締めすることにより、樹脂芯材と表皮材とを一
体成形する。
の成形装置は、樹脂芯材の表面に表皮材を一体貼着する
成形上下型と、成形下型内に設けられ、積層成形体を突
き上げるエジェクタプレートと、成形上型の表皮セット
ピンに対応して成形下型に設けられる表皮保持機構とか
ら構成され、この表皮保持機構は、表皮セットピンと協
働して表皮材の周縁部を保持する表皮セット枠と、この
表皮セット枠を支持するように成形下型内のガイド孔内
に上下動可能に挿通され、エジェクタプレートの上昇動
作により上方に突き上げられる支持ポールと、成形上型
からのプレス圧により支持ポールの急激な落下を規制
し、この支持ポールを成形下型に安定して保持するよう
に成形下型に設けられる支持ポール保持用ラバー体とか
ら構成されていることを特徴とする。
成形装置の変形態様は、樹脂芯材の表面に表皮材を一体
貼着する成形上下型と、成形下型内に設けられ、積層成
形体を突き上げるエジェクタプレートと、成形上型の周
縁部に沿って設けられる表皮セットピンに対応して成形
下型に設けられる表皮保持機構とから構成され、この表
皮保持機構は、表皮セットピンと協働して表皮材の周縁
部を保持する表皮セット枠と、この表皮セット枠を支持
するように成形下型内のガイド孔内に上下動可能に挿通
され、エジェクタプレートの上昇動作により上方に突き
上げられる支持ポールと、この支持ポールを所定位置で
ロックできる有段階ロック機構と、支持ポールの急激な
落下を防止するために、成形下型の上面と表皮セット枠
との間に介装される落下防止用スプリングとから構成さ
れていることを特徴とする。
操作して、成形上下型を型締めする際、型内に予めセッ
トされている表皮材の周縁部は、成形上型のセットピン
と、成形下型に設けた表皮保持機構の表皮セット枠との
間に挟持された状態で、成形上型の下降と追随して表皮
保持機構が下降する。このとき、表皮セット枠を支持し
ている支持ポールは、保持用ラバー体により支持ポール
の外周面が所定の摺動抵抗により保持されているか、あ
るいは落下防止用スプリングが介装されていることによ
り、支持ポールが急激に落下することがなく、成形上型
の下降に追随するため、表皮材の周縁部を安定して保持
することができる。
しても、表皮保持機構が上昇動作することがないため、
表皮材の周縁部に負荷がかかることがなく、また、成形
下型のエジェクタプレートにより、積層成形体が上方に
突き上げられる際、エジェクタプレートと連動して支持
ポールが上昇して、表皮セット枠も上昇動作するため、
積層成形体の突上げ時においても表皮材の周縁部に負荷
がかかることがない。
き、支持ポールは保持用ラバー体の摺動抵抗、あるいは
ラチェット機構等により上昇位置で保持されているた
め、表皮材のセット作業を円滑に行なうことができる。
成形方法並びに成形装置の実施形態について、添付図面
を参照しながら詳細に説明する。
の一実施形態である自動車用ドアトリムを示す正面図並
びに断面図、図3は本発明に係る積層成形体の成形装置
の第1実施形態の全体構成を示す概要図、図4は図3に
示す成形装置における要部を示す拡大図、図5は表皮保
持機構における支持ポール保持用ラバー体を示す斜視
図、図6乃至図9は本発明方法を自動車用ドアトリムの
成形方法に適用した実施形態を示す各工程説明図、図1
0は本発明に係る積層成形体の成形装置における第2実
施形態の全体構成を示す概要図である。
10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30
との上下2分割体から構成されており、ドアトリムアッ
パー20は、所望の曲面形状に成形された樹脂芯材21
の表面に表皮材22を一体貼着してなる積層構造体から
構成されており、ドアトリムロア30は、合成樹脂の射
出成形体からなり、ドアポケット31及びスピーカグリ
ル32等が一体成形されている。
構成する樹脂芯材21並びに表皮材22の具体的な構成
としては、タルクを混入したPP(ポリプロピレン)樹
脂をモールドプレス成形することにより、所望の曲面形
状に成形されており、表皮材22は、TPO(サーモプ
ラスチックオレフィン)シートの裏面にポリエチレンフ
ォームを裏打ちしてなるクッション性並びに手触り感、
外観性能に優れた積層シート材料を素材として、表皮材
22をモールドプレス成形型内に予めセットしておき、
樹脂芯材21のモールドプレス成形時に一体貼着してい
る。
ドアトリムロア30との接合構造について説明すると、
ドアトリムロア30の上縁に横方向に沿って所定ピッチ
間隔でその裏面側から取付用ボス33を突設形成し、そ
れと対応するように、ドアトリムアッパー20の下縁に
取付孔23が開設され、取付用ボス33を取付孔23内
に挿入して、取付用ボス33の先端側を熱溶着、あるい
は超音波溶着等によりカシメ加工することにより、ドア
トリムアッパー20とドアトリムロア30とを簡単に接
合固定できる。
リム10におけるドアトリムアッパー20のように、樹
脂芯材21と表皮材22との積層成形体において、プレ
ス成形時、表皮材22を安定して保持することにより、
表皮材22に適正なテンションを付与し、良好な成形性
を確保するとともに、表皮材22の周縁部が樹脂芯材2
1から剥離するという不具合を有効に解決し、かつコー
ナーライン等の形状出しも明瞭に行なえ、外観性能にも
優れたドアトリムアッパー20の成形方法並びに成形装
置を提供することが特徴である。
けるドアトリムアッパー20の成形工法として、モール
ドプレス成形工法を用いた実施形態について、図3乃至
図5でモールドプレス成形装置の概要を説明し、図6乃
至図9においてモールドプレス成形工法における各工程
を説明する。
形装置40は、所定ストローク上下動可能な成形上型5
0と、成形上型50と対をなす固定側の成形下型60
と、成形下型60の周縁部に沿って設けられている表皮
保持機構70とから大略構成されている。
リンダ51により所定ストローク上下動可能であり、成
形上型50の周縁部の全周、あるいはその一部には、表
皮材22の表面側から貫通して突刺し保持できるように
先端が鋭利なセットピン52が設けられている。
トピン52が横方向に可動できるように、セットピン5
2を支持するブラケット53がガイドピン54に沿って
スライド可能に取り付けられているとともに、スプリン
グ55により外方に付勢され、表皮材22の引込み力に
よりスプリング55を圧縮して、セットピン52が横方
向にスライド可能なように構成されている。
出成形機が隣接設置され、この射出成形機から供給され
る溶融樹脂がマニホールド61、ゲート62を通じて成
形下型60の型面上に供給されるという構成である。更
に、この成形下型60内には、エジェクタプレート63
が設けられており、このエジェクタプレート63の上昇
動作により、図示しないエジェクタピンを上昇動作し
て、プレス成形後の積層成形体を脱型操作できる。尚、
上述した成形上下型50,60は、ドアトリムアッパー
20の製品形状に即したキャビティ部50aとコア部6
0aを備えている。
60に配設されている表皮保持機構70は、成形上型5
0のセットピン52と対応する位置に設けられており、
プレート状の表皮セット枠71と、表皮セット枠71を
支持する支持ポール72と、支持ポール72を適度の摩
擦抵抗力で保持する支持ポール保持用ラバー体73とか
ら構成されている。
型60のガイド孔64内に挿通されており、成形下型6
0内のガイド軸受け部65により上下動可能に支持され
ている。そして、この支持ポール72の下端72aは、
支持ポール72が最下方位置にきたとき、エジェクタプ
レート63と対峙、あるいは当接して、エジェクタプレ
ート63の上昇時、支持ポール72がそれと連動して上
方に突き上げられる。
ポール保持用ラバー体73は、硬質ウレタン等の弾性体
を素材として、図5に示すように、支持ポール72の径
b1に対して支持ポール保持用ラバー体73の挿通孔7
31の内径b2が少しだけ小径に設定されており、支持
ポール保持用ラバー体73の挿通孔731には油溝73
2が形成されており、潤滑油を供給することにより、支
持ポール72とラバー体73との間の摺動抵抗力を調整
できるようになっている。
取り付けるには、ラバー体73に設けられている複数の
取付孔733にボルト734を挿通して、成形下型60
に締付け固定すれば良い。
リムアッパー20の成形方法における各工程について説
明する。
0,60が型開き状態にあるとき、表皮セット枠71上
に表皮材22を載置する。このとき、表皮保持機構70
における表皮セット枠71は最上方位置にきており、フ
ラット状で段差が生じることがないため、表皮材22の
セット作業を簡単に行なうことができる。
が昇降用シリンダ51の駆動により下降して、成形上型
50のセットピン52が表皮セット枠71上に載置され
ている表皮材22を突き刺し、表皮材22の周縁部は表
皮セット枠71とセットピン52により確実に支持され
た状態であり、成形上型50の下降動作に応じて表皮セ
ット枠71も下降を行なう。
アランスが10〜30mmに到達したとき、図示しない
射出成形機からの溶融樹脂Mがマニホールド61、ゲー
ト62を通じて成形下型60の型面上に分配供給され
る。
は、昇降用シリンダ51の動作により下死点まで下降し
て、溶融樹脂Mをキャビティ形状に沿って成形し、樹脂
芯材21を所要形状に成形すると同時に表皮材22を一
体貼着してドアトリムアッパー20の成形が行なわれ
る。
して、支持ポール72が成形下型60内を下降すること
により、表皮セット枠71も下方に押し下げられるが、
支持ポール保持用ラバー体73により支持ポール72が
保持された状態で下降動作が行なわれ、支持ポール72
が成形上型50のプレス圧をうけて急激に落下したりす
ることがないため、エジェクタプレート63に急激にぶ
つかり、破損を招いたりすることがなく、常に安定した
状態で表皮材22を保持できる。
示すようにエジェクタプレート63が上昇して、エジェ
クタピン63aによりドアトリムアッパー20が上方に
突き上げられ、成形下型60からの脱型が行なわれると
ともに、エジェクタプレート63の上昇により、支持ポ
ール72の下端72aがエジェクタプレート63により
上方に押し上げられ、支持ポール72と一体化している
表皮セット枠71が上昇することにより、表皮材22の
周縁部も上方に持ち上げられ、表皮材22の周縁部に過
度の負荷が加わることがなく、表皮材の周縁部の剥離不
良が皆無となる。
せば、表皮セット枠71は最上方位置にきているため、
次の成形サイクルを行なうための表皮材22のセット作
業が簡単に行なえる。
ット枠71を支持する支持ポール72は、支持ポール保
持用ラバー体73により適度の摺動抵抗をもって保持さ
れているため、成形上型50の下降操作により成形上型
50からプレス圧が加わった際、表皮セット枠71が急
激に落下することがない。従って、衝撃音の発生やエジ
ェクタプレート63,支持ポール72の破損等を招いた
りすることがなく、常に成形上型50の下降動作と追従
動作するため、表皮材22の周縁部を常に適正に保持で
き、表皮材22に適正なテンションを付与することがで
き、シワ発生等の成形不良が生じることがない。
63の上昇動作により、支持ポール72が上方に突き上
げられ、表皮セット枠71上の表皮材22の周縁部につ
いても積層成形体であるドアトリムアッパー20の突上
げ動作と同様に上方に持ち上げられ、表皮材22に剥離
を誘発する負荷が加わることがないため、表皮材22の
剥離不良を抜本的に解決することができる。
40の第2実施形態を示すもので、表皮保持機構70の
一部を変更している。尚、第1実施形態と同一部分には
同一符号を付し、その説明は省略する。
枠71を支持する支持ポール72の外周面に所定ピッチ
間隔で環状の係合溝74が設けられており、この係合溝
74と係合するように成形下型60内にはボールプラン
ジャ機構75が設けられている。
径方向対向位置に一対のボール75aと、ボール75a
を相対する方向に付勢するスプリング75bとからな
り、支持ポール72は、有段階でロックされるという構
成である。そして、係合溝74間での急激な落下を防止
するために、落下防止用スプリング76が表皮セット枠
71の下面と成形下型60の上面との間に介装されてい
る。
り、支持ポール72は、所定ストローク毎にロックさ
れ、かつ落下防止用スプリング76が介装されているた
め、支持ポール72は、成形上型50からのプレス圧を
受けても急激に落下することがなく、表皮材の周縁部を
常に安定的に保持でき、表皮材22に適切なテンション
を付与することができる。尚、ボールプランジャ機構7
5に替えて、慣用のラチェット機構を支持ポール72に
設けるようにしても良い。
は、モールドプレス成形工法を適用した成形装置40に
ついてであるが、コールドプレス成形工法を利用するに
は、表皮材22をセットする前に加熱軟化処理した芯材
原反、例えば木紛を混入したPP樹脂板等を加熱軟化処
理した後、成形下型60の型面上にセットして行なえば
良く、本発明方法並びに成形装置はモールドプレス成形
工法、コールドプレス成形工法の双方に有効に適用する
ことができる。
脂芯材と表皮材とからなる積層成形体の成形方法並びに
成形装置において、表皮材の周縁部を保持する成形下型
における表皮保持機構は、表皮セット枠を支持する支持
ポールが成形下型に上下動可能に設けられており、この
支持ポールはラバー体との摩擦抵抗力、あるいは落下防
止用スプリングのバネ力により、成形上型に追従して下
降動作を行なうため、表皮材の周縁部を安定して保持で
き、シワ発生等の成形不良を未然に防止できるという効
果を有する。
ジェクタ機構と連動して動作し、表皮材の周縁部に何等
負荷が加わることがないため、表皮材の巻込み代におけ
る剥離不良を確実に防止でき、生産効率を高めることが
できるとともに、製品コーナー部のハイライト線等、シ
ャープな形状出しも忠実に行なえ、周縁部の外観見栄え
を良好に保つことができるという効果を有する。
動車用ドアトリムを示す正面図である。
の概略構成を示す説明図である。
表皮保持機構を示す拡大断面図である。
持用ラバー体を示す斜視図である。
説明図である。
説明図である。
示す説明図である。
態を示す説明図である。
施形態の概略構成を示す説明図である。
図である。
る表皮のセット工程を示す説明図である。
るプレス成形工程を示す説明図である。
る表皮保持機構の従来例を示す説明図である。
を示す説明図である。
時の状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂芯材(21)の表面に表皮材(2
2)を一体貼着してなる積層成形体(20)の成形方法
であって、成形下型(60)の型面に供給される樹脂芯
材(21)の樹脂材料(M)の上側に、表皮材(22)
をセットし、この表皮材(22)の周縁部を成形上型
(50)のセットピン(52)と成形下型(60)にお
ける表皮セット枠(71)により保持し、成形上型(5
0)の下降操作時、表皮セット枠(71)を支持する支
持ポール(72)を成形下型(60)で保持しながら成
形上型(50)に追従して下降操作し、表皮材(22)
に適切なテンションを付与するとともに、プレス成形後
は、成形下型(60)に配設されているエジェクタプレ
ート(63)の突出し動作と連動して、支持ポール(7
2)を突き上げ、積層成形体(10)に対して表皮材
(22)の周縁部を追従させることを特徴とする積層成
形体の成形方法。 - 【請求項2】 樹脂芯材(21)の表面に表皮材(2
2)を一体貼着する成形上下型(50,60)と、成形
下型(60)内に設けられ、積層成形体(20)を突き
上げるエジェクタプレート(63)と、成形上型(5
0)の表皮セットピン(52)に対応して成形下型(6
0)に設けられる表皮保持機構(70)とから構成さ
れ、この表皮保持機構(70)は、表皮セットピン(5
2)と協働して表皮材(22)の周縁部を保持する表皮
セット枠(71)と、この表皮セット枠(71)を支持
するように成形下型(60)内のガイド孔(64)内に
上下動可能に挿通され、エジェクタプレート(63)の
上昇動作により上方に突き上げられる支持ポール(7
2)と、成形上型(50)からのプレス圧により支持ポ
ール(72)の急激な落下を規制し、この支持ポール
(72)を成形下型(60)に安定して保持するように
成形下型(60)に設けられる支持ポール保持用ラバー
体(73)とから構成されていることを特徴とする積層
成形体の成形装置。 - 【請求項3】 樹脂芯材(21)の表面に表皮材(2
2)を一体貼着する成形上下型(50,60)と、成形
下型(60)内に設けられ、積層成形体(20)を突き
上げるエジェクタプレート(63)と、成形上型(5
0)の周縁部に沿って設けられる表皮セットピン(5
2)に対応して成形下型(60)に設けられる表皮保持
機構(70)とから構成され、この表皮保持機構(7
0)は、表皮セットピン(52)と協働して表皮材(2
2)の周縁部を保持する表皮セット枠(71)と、この
表皮セット枠(71)を支持するように成形下型(6
0)内のガイド孔(64)内に上下動可能に挿通され、
エジェクタプレート(63)の上昇動作により上方に突
き上げられる支持ポール(72)と、この支持ポール
(72)を所定位置でロックできる有段階ロック機構
(75)と、支持ポール(72)の急激な落下を防止す
るために、成形下型(60)の上面と表皮セット枠(7
1)との間に介装される落下防止用スプリング(76)
とから構成されていることを特徴とする積層成形体の成
形装置。
Priority Applications (1)
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