JP2001347535A - 型内発泡成形用芳香族ポリエステル系樹脂予備発泡粒子 - Google Patents

型内発泡成形用芳香族ポリエステル系樹脂予備発泡粒子

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ストランド状に押出した発泡体を切
断して、これを予備発泡性粒子として型内発泡成形する
に際して、切断した面が角張った形状を有しており、複
雑な形状を有する型内発泡成形体を製造するに際に型内
発泡成形機への充填不良を起こし、この充填不良に起因
するへこみ(凹部)が型内発泡成形体に生じることを解
決することを課題とする。 【解決手段】本発明の型内発泡成形用芳香族ポリエステ
ル系樹脂予備発泡粒子は、芳香族ポリエステル系樹脂を
ノズル金型を使用して押出発泡して得たストランド状発
泡体を切断することによって得られた、嵩密度が0.0
8〜0.15g/cm、粒子の最大直径が1.0〜
2.4mm、押出方向の気泡径を押出方向と垂直方向の
気泡径で除した値が3.0〜6.0であり、かつ粒子の
長さを最大直径で除した値が1.2〜1.6である一次
発泡粒子に、加圧気体を含浸した後、温度55〜90℃
に加熱して再発泡して得られた、嵩密度が0.02〜
0.06g/cm、粒子の長さを最大直径で除した値
が0.7〜1.2であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型内発泡成形に使
用するための芳香族ポリエステル系樹脂予備発泡粒子に
関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステル系樹脂は剛性が大き
く、形状安定性がよくて、耐薬品性などに優れるとい
う、ポリスチレンやポリエチレンには見られない優れた
性質を有している。そこで、ポリスチレンやポリエチレ
ンと同様に芳香族ポリエステル系樹脂を発泡させて、軽
量で、耐熱性、断熱性、緩衝性に優れた芳香族ポリエス
テル系樹脂発泡成形体をつくろうと企図されている。芳
香族ポリエステル系樹脂としては、たとえばジカルボン
酸としてのテレフタル酸と、ジオールとしてのエチレン
グリコールやブチレングリコールとを重縮合反応させて
合成される、ポリエチレンテレフタレート(PET)や
ポリブチレンテレフタレート(PBT)などが知られて
いる。
【0003】しかし、前記PETなどの芳香族ポリエス
テル系樹脂は、一般にガスバリヤー性が高く、発泡剤を
含浸するのに多大な時間を要するために、上記の方法で
は時間、コストおよび手間がかかるという問題点があ
る。また、PETなどの通常の芳香族ポリエステル系樹
脂は加熱によって結晶化しやすいために、上記含浸時、
および次工程である予備発泡時に高温で長時間、加熱さ
れると、製造された予備発泡粒子は、その結晶化度が過
度に高く、かつ型内発泡成形時の発泡融着性が著しく低
いものとなってしまう。そしてかかる予備発泡粒子、と
くにその結晶化度が25%を超えるような予備発泡粒子
は、金型内で型内発泡成形しても粒子同士がほとんど融
着しないために、良好な発泡成形体が得られないという
問題を生じる。
【0004】特開昭51−50365号公報には、PE
Tなどの芳香族ポリエステル系樹脂を、湿式成形もしく
は乾式成形した未延伸成形物に、当該芳香族ポリエステ
ル系樹脂に対して非溶媒または難溶媒である低沸点液体
を含浸させたポリエステル系潜在発泡性成形物について
記載されており、この潜在発泡性成形物を可塑化温度以
上に加熱することによって、極めて嵩高な発泡成形体が
得られたことが報告されている。しかし上記の公報に
は、芳香族ポリエステル系樹脂に低沸点液体を含浸させ
るための時間は長いほど好ましい旨の記載があり、実際
には4〜5時間以上含浸させていることから、その結晶
化度が25%を越えることは容易に推測できる。加えて
この方法では、依然として時間、コストおよび手間がか
かることが明らかである。
【0005】また上記の方法では、芳香族ポリエステル
系樹脂を、あらかじめ所定の発泡成形体の元になる形状
に成形した未発泡の1個の成形物(未延伸成形物)に低
沸点液体を含浸させたのち、発泡させて、最終製品であ
る発泡成形体を製造しており、多数の予備発泡粒子を金
型内に充てんして型内発泡成形することについては何ら
記載されていない。これは、前述したように長時間の加
熱によって芳香族ポリエステル系樹脂の結晶化度が過度
に高くなると、予備発泡粒子の、型内発泡成形時の発泡
融着性が著しく低くなって、実用的な強度を有する発泡
成形体が得られないからである。発明者らのうち平井は
先に、他の発明者とともに、芳香族ポリエステル系樹脂
を、押出機での高圧溶融下、発泡剤と混合し、大気圧中
に押し出して予備発泡させたのち切断するなどして製造
した、結晶化度が25%以下に抑えられた発泡粒子を予
備発泡粒子として用い、これを金型内に充てんして型内
発泡成形する方法を提案した(特開平8−174590
号公報)。
【0006】この方法によれば、芳香族ポリエステル系
樹脂に発泡剤を含浸させる工程を省略できるため、時
間、コストおよび手間を省くことができる。しかし、こ
の公報では型内発泡成形用発泡粒子として発泡シートを
裁断機でチップ状に裁断したものを使用しているため、
型内発泡成形機への充填性が悪く、均一に充填するため
には、振動機構等の特殊な機構のついた充填機を使用す
る必要があった。また非常に軽量で緩衝特性や断熱性等
の諸物性に優れた成形品を得るための予備発泡粒子、具
体的には嵩密度が0.06g/cmより小さい予備発
泡粒子を得るための製造方法については具体的に記載さ
れていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、特開平6−
344457号公報には、押出機を用いて押出発泡成形
して得た、密度0.9g/cm以下の芳香族ポリエス
テル系樹脂の発泡シートを、ゲージ圧0.5MPa以上
に加圧された炭酸ガス中で保持して含浸させたのち、1
30℃以上でかつ芳香族ポリエステル系樹脂の融点以下
の温度に加熱して再発泡させることで、発泡シートの密
度を所定の範囲に調製することが記載されている。しか
し、この方法によって得られた低密度の発泡体は再発泡
時に130℃以上に加熱されるため、結晶化度が高く、
型内発泡成形用の予備発泡粒子として使用すると、融着
性が悪い成形体しか得られない。また、この発泡シート
から型内発泡成形可能な予備発泡粒子を得ようとする
と、発泡シートをチップ状に裁断する必要があり、得ら
れたチップ状の予備発泡粒子は、形状が悪く、型内発泡
成形機への充填性に問題がある。
【0008】その他、芳香族ポリエステル系樹脂予備発
泡粒子を効率よく製造する方法として、ノズル金型を装
着した押出機より芳香族ポリエステル系樹脂のストラン
ド状発泡体を連続して押し出し、このストランド状発泡
体をペレタイザー等によって切断し、略円柱状の粒子
(以下、一次発泡粒子と称す。)を得ることができる。
この方法によって得られた一次発泡粒子は略円柱状の形
状をしており、発泡シートを裁断した予備発泡粒子に比
べ、型内発泡成形機への充填性は改善される しかしな
がらこの方法では、より低密度の型内発泡成形できる予
備発泡粒子をつくることは困難であるだけでなく、この
予備発泡粒子は、未だ切断した面が角張った形状を有し
ており、複雑な形状を有する型内発泡成形体を製造する
に際して、時として型内発泡成形機へ充填する際に充填
不良を起こし、この充填不良に起因するへこみ(凹部)
が型内発泡成形体に生じることがあった。
【0009】
【発明を解決するための手段】そこで、これらの課題を
解決するために鋭意検討した結果、上記の一次発泡粒子
に加圧下で気体を含浸させた後加熱して、再発泡するこ
とがより低密度の予備発泡粒子を得るために有効である
こと、さらに、前記一次発泡粒子の嵩密度、粒子の最大
直径、押出方向の気泡径を押出方向と垂直方向の気泡径
で除した値、及び粒子の長さを最大直径で除した値を特
定した一次発泡粒子を製造し、この一次発泡粒子を上記
した方法で再発泡することにより、より丸みを帯びた形
状を有し、型内発泡成形機への充填性、さらには型内発
泡成形性に優れた予備発泡粒子を得ることができること
を見出し本発明を完成させたものである。
【0010】すなわち、本発明は芳香族ポリエステル系
樹脂をノズル金型を使用して押出発泡して得たストラン
ド状発泡体を切断することによって得られた、嵩密度が
0.08〜0.15g/cm、粒子の最大直径が1.
0〜2.4mm、押出方向の気泡径を押出方向と垂直方
向の気泡径で除した値が3.0〜6.0であり、かつ粒
子の長さを最大直径で除した値が1.2〜1.6である
一次発泡粒子に、加圧気体を含浸した後、温度55〜9
0℃に加熱して再発泡して得られた、嵩密度が0.02
〜0.06g/cmでかつ粒子の長さを最大直径で除
した値が0.7〜1.2である型内発泡成形用芳香族ポ
リエステル系樹脂予備発泡粒子であることを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】(一次発泡粒子)本発明で使用す
る芳香族ポリエステル系樹脂としては、従来公知の種々
の芳香族ポリエステル系樹脂がいずれも使用可能であ
る。ただし、従来の芳香族ポリエステル系樹脂は、先に
述べたように加熱によって結晶化しやすい。すなわち、
結晶化の速度が速いために、発泡成形時に発泡融着性の
低下を招く恐れがあるので、本発明においては、芳香族
ポリエステル系樹脂予備発泡粒子として、結晶化速度が
抑制されたものを使用するのが好ましい。具体的には結
晶化ピーク温度が130〜180℃の一次発泡粒子を使
用するのが好ましい。その中でも、結晶化ピーク温度が
132〜175℃、さらには135〜170℃程度であ
るのがさらに好ましい。上記結晶化ピーク温度は、示差
走査熱量計(DSC)を使用して、日本工業規格JIS
K7121所載の測定方法に準じて測定される。具体
的には、測定試料として所定量の芳香族ポリエステル系
樹脂をDSCの測定容器に充填し、10℃/分の昇温速
度で昇温しながら、上記結晶化ピーク温度が測定され
る。
【0012】芳香族ポリエステル系樹脂の結晶化ピーク
温度を130〜180℃とするためには、当該芳香族ポ
リエステル系樹脂を構成するジカルボン酸、およびジオ
ールの組成を変更して樹脂の分子構造をモディファイす
ればよい。この結晶化ピーク温度を調整することができ
る、ジカルボン酸、ジオールとしては、イソフタル酸、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグ
リコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物などが挙げられる。例えば、ジカ
ルボン酸としてイソフタル酸、あるいはジオールとして
1,4−シクロヘキサンジメタノール、またはこの両者
を併用する場合には、上記イソフタル酸から誘導される
ユニット(以下IPAユニットと称す)および/または
1,4−シクロヘキサンジメタノールから誘導されるユ
ニット(以下CHDMユニットと称す)の、芳香族ポリ
エステル系樹脂中での含有割合、両者を併用する場合は
その合計の含有割合を0.5〜10重量%の範囲に調製
する。
【0013】イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール
A、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とと
もに芳香族ポリエステル系樹脂を構成する他の成分のう
ちジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸やフタル
酸などが挙げられる。またジオール成分としては、たと
えばエチレングリコール、α−ブチレングリコール
(1,2−ブタンジオール)、β−ブチレングリコール
(1,3−ブタンジオール)、テトラメチレングリコー
ル(1,4−ブタンジオール)、2,3−ブチレングリ
コール(2,3−ブタンジオール)、ネオペンチルグリ
コールなどが挙げられる。
【0014】また、芳香族ポリエステル系樹脂の原料に
は、上記の各成分に加えて、たとえば酸成分として、ト
リメリット酸などのトリカルボン酸、ピロメリット酸な
どのテトラカルボン酸などの、三価以上の多価カルボン
酸やその無水物、あるいはアルコール成分として、グリ
セリンなどのトリオール、ペンタエリスリトールなどの
テトラオールなどの、三価以上の多価アルコールなど
を、前述した、芳香族ポリエステル系樹脂の結晶性や結
晶化の速度などに影響を及ぼさない範囲で少量、含有さ
せてもよい。本発明で使用する芳香族ポリエステル系樹
脂は、使用済みのペットボトルなどから回収、再生した
材料などを使用することもでき、回収・再資源化した芳
香族ポリエステル系樹脂の使用は資源の有効な再利用化
とゴミの減量化、ならびに予備発泡粒子の低コスト化を
図ることが可能となるという利点もある。
【0015】芳香族ポリエステル系樹脂を高圧溶融下、
発泡剤と混合して一次発泡粒子を製造する方法は、押出
機を用いた押出発泡法が好ましい。使用できる押出機は
特に限定されず、単軸押出機、二軸押出機などが使用で
き、さらにはこれらを連結したタンデム型であっても良
いが、十分な溶融、混合能力を有する押出機が好まし
い。押出機の口金としては、ノズル金型を使用する必要
があるが、特に複数のノズルが配置されたマルチノズル
口金を使用することが好ましい。押出発泡させて得た発
泡体を冷却する方法としては、空冷や水冷のほか、温度
調整された冷却装置に接触させるなど、いろいろな方法
を用いることができる。また、発泡体の冷却はできる限
り速やかに行い、予備発泡粒子の結晶化が過度に進行す
るのを抑制することが重要である。このようにして製造
されたストランド形状の発泡体をペレタイザーなどを用
いて、粒子の長さを粒子の最大直径で除した値が1.2
〜1.6となるように切断する必要がある。
【0016】ノズル金型より押出されたストランド状発
泡体は、専用の引き取り装置あるいはペレタイザーの引
き取り装置により引き取られる。その際、ストランド状
発泡体を押出方向に延伸がかかるように引き取ることが
好ましい。その延伸の程度は一次発泡粒子の気泡形状を
測定し調整する。具体的には、押出方向の気泡径を押出
と垂直方向の気泡径の3.0〜6.0倍、好ましくは
3.2〜5.7倍、さらに好ましくは3.4〜5.4倍
となるように調整する。このように押出方向に特定範囲
の延伸をかけることで、後述するその後の再発泡によっ
て、発泡倍率を高め、より丸みを帯びた、ひいては型内
発泡成形機への充填性に優れた予備発泡粒子を得ること
ができる。ただし、流れ方向の気泡径/垂直方向の気泡
径の比が6.0を超えると、連続気泡率が大きくなり再
発泡性が悪くなるので好ましくない。
【0017】また、一次発泡粒子の最大直径は1.0〜
2.4mm、好ましくは1.2〜2.3mm、さらに好
ましくは1.4〜2.2mmである。一次発泡粒子の最
大直径が2.4mmより大きいと、再発泡予備発泡粒子
の丸みを帯びる程度が少なくなるため、箱型形状等の複
雑な形状を有する発泡成形体の成形時に成形型の細部ま
で、均一に予備発泡粒子を充填することが困難となるこ
とがあり、この場合には良好な型内発泡成形が得られな
くなる。また、一次発泡粒子の最大直径が1.0mmよ
り小さいと一次発泡粒子の連続気泡率が高くなり、二回
発泡性が悪くなるので好ましくない。一次発泡粒子は前
記の理由から押出方向に対して延伸をかけるが、その粒
子の大きさを発泡粒子の長さ/最大直径の比が1.2〜
1.6となるように調整することで、再発泡した後の予
備発泡粒子の長さと最大直径のバランスが良くなり、充
填性に優れた予備発泡粒子とすることができる。
【0018】一次発泡粒子の嵩密度は0.08〜0.1
5g/cmの範囲である必要があり、このような密度
を有する一次発泡粒子は再発泡性が良く、より低密度の
予備発泡粒子を効率よくつくることができる。また、再
発泡性の良い一次発泡粒子は、より丸みを帯びた予備発
泡粒子を得ることができる。また、一次発泡粒子の嵩密
度は上記範囲の中でも0.085〜0.145g/cm
、さらに0.090〜0.140g/cmであるこ
とが好ましい。
【0019】一次発泡粒子の再発泡性をより向上させる
ためには、一次発泡粒子の連続気泡率を5〜35%とす
ることが好ましい。一次発泡粒子の連続気泡率は、押出
発泡する際に樹脂の溶融張力や、ノズルダイから押し出
す際のせん断速度を調整する方法によってコントロール
できる。せん断速度が5,000sec−1で押し出さ
れた発泡ストランドは表皮の状態が滑らかで、型内発泡
成形時の融着性や型内発泡成形体の機械的物性に好影響
を与える。ただし、せん断速度があまりに速すぎると、
溶融樹脂に溶融フラクチャーが生じるとともにノズル内
の溶融樹脂の溶融粘度が低下することにより、連続気泡
率を高くしてしまうため好ましくない。連続気泡率を前
記の好適な範囲にするには、せん断速度を5,000〜
20,000sec−1、好ましくは7,000〜1
8,000sec−1、更に好ましくは9,000〜1
6,000sec −1に調整するのがよい。
【0020】このように高せん断でストランド状に押出
発泡する際には、芳香族ポリエステル系樹脂の溶融張力
を約0.7〜3g程度とするのが最も好適である。な
お、芳香族ポリエステル系樹脂の溶融張力は0.9〜
2.5g程度がより好ましく、1.0〜2.0g程度が
さらに好ましい。芳香族ポリエステル系樹脂の溶融張力
を上記の範囲に調整するには、溶融張力改質剤を添加す
る方法を採用できる。この溶融張力改質剤としては、グ
リシジルフタレートのようなエポキシ化合物、ピロメリ
ット酸二無水物のような酸無水物、炭酸ナトリウムのよ
うな1a、2a族の金属化合物、炭酸エステル化合物な
どを単体で、もしくは二種以上混合して使用することが
できる。溶融張力改質剤の添加量は、使用する改質剤の
種類などによつても異なるが概ね、芳香族ポリエステル
系樹脂100重量部に対して0.05〜1.0重量部程
度、好ましくは0.06〜0.5重量部、特に好ましく
は0.07〜0.3重量部程度である。溶融張力改質剤
をこの範囲で添加することによって、芳香族ポリエステ
ル系樹脂の溶融張力を前記の範囲に調整できる。
【0021】芳香族ポリエステル系樹脂と溶融張力改質
剤とは、この両者をあらかじめ所定の割合で溶融、混練
して、溶融張力を前記所定の範囲に調整しておいたもの
を製造原料として、押出機に投入してもよい。また、予
備発泡粒子の製造状態を確認しながらその溶融張力を微
調整できることから、上記両者をあらかじめ溶融、混練
せずに別々に、押出機に投入してもよい。また、押出発
泡するに際して、いろいろな添加剤を添加することがで
きる。添加剤は、発泡剤の他、たとえば気泡調整剤、難
燃剤(ただしハロゲンなどを含まないものが好まし
い)、帯電防止剤、着色剤などを挙げることができる。
【0022】本発明で使用できる発泡剤としては、大別
すると、芳香族ポリエステル系樹脂の軟化点以上の温度
で分解してガスを発生する化学発泡剤、さらには物理発
泡剤や不活性な気体等を使用することができる。化学発
泡剤としては、たとえばアゾジカルボンアミド、ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、ヒドラゾルジカルボン
アミド、重炭酸ナトリウムなどが挙げれれる。また、物
理発泡剤としては、たとえばプロパン、n−ブタン、イ
ソブタン、n−ぺンタン、イソペンタン、シクロペンタ
ン、へキサンのような飽和脂肪族炭化水素、塩化メチ
ル、フレオン(登録商標)のようなハロゲン化炭化水
素、ジメチルエーテル、メチル−tert−ブチルエー
テルのようなエーテル化合物などが挙げられる。不活性
な気体としては、たとえば二酸化炭素、窒素などを挙げ
ることができる。これらの中で、押出発泡時の発泡性、
環境への影響、取り扱い性等を考慮すると、飽和脂肪族
炭化水素、芳香族炭化水素、二酸化炭素を使用するのが
好ましい。
【0023】さらに、一次発泡粒子に使用する樹脂に、
芳香族ポリエステル系樹脂の結晶性や結晶化の速度に大
きな影響を及ぼさない範囲で、たとえばポリプロピレン
系樹脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系な
どの芳香族エラストマー、ポリカーボネート、アイオノ
マーなどを添加することができる。
【0024】(予備発泡粒子)本発明の型内発泡成形用
芳香族ポリエステル系樹脂予備発泡粒子は、上記した特
定の一次発泡粒子に、加圧気体を含浸した後、温度55
〜90℃に加熱して再発泡して得られる。具体的には、
一次発泡粒子を密閉容器中に入れ、炭酸ガス、窒素、ヘ
リウム等の常温常圧において気体である無機ガスを単
独、またはこれらの混合物を使用してゲージ圧0.1〜
10MPaに加圧してこれらのガスを含浸させるのが好
ましい。ただし、ガス中には予備発泡粒子の製造に影響
のない範囲でごく少量の有機ガスを含んでも良い。
【0025】含浸させる圧力が0.1MPa未満では、
上記したようなガスを良好に含浸させるのに長時間必要
であり、生産性の面でも好ましくないからである。一
方、圧力がゲージ圧で10MPaを越えても、それ以上
の含浸効果が得られないからである。なお、含浸させる
圧力は、上記各特性のバランスなどに配慮して、ガスを
一次発泡粒子により効率的かつ良好に含浸させることを
考慮すると、上記の範囲でもとくに0.2〜7MPaで
あるのが好ましいが、0.2〜1MPaで含浸すると比
較的簡易な構造の含浸設備を用いることができるため、
安価で量産規模の含浸設備をつくることができるためよ
り好ましい。また含浸時間は、使用するガスの種類にも
よるが、およそ15分間〜48時間程度、とくに30分
間〜24時間程度、なかんずく1〜12時間程度である
のが好ましい。含浸時間が上記の範囲未満では、一次発
泡粒子に十分な再発泡性を付与できない恐れがあり、逆
に上記の範囲を超えてもそれ以上の含浸効果が得られな
いだけでなく、前記のように生産性の面からも好ましく
ない。
【0026】つぎに、上記の含浸工程でガスを含浸させ
た一次発泡粒子を、加熱温度55〜90℃で加熱して再
発泡させる。加熱時間は12分以下であることが好まし
い。加熱温度は、かかる再発泡工程を行う設備として、
たとえば再発泡槽を備えたバッチ式の設備を使用する場
合、当該再発泡槽の高さの50%より下の位置で測定し
た温度でもって表すこととする。再発泡工程における加
熱の条件が上記の範囲に限定されるのは、以下の理由に
よる。すなわち加熱温度が55℃未満では再発泡の速度
が遅すぎて、目的とする発泡倍率に到達する前に、含浸
させたガスが散逸してしまうため、結果的に、目的とす
る発泡倍率を有する予備発泡粒子が得られない。一方、
加熱温度が90℃を越えた場合には粒子同士が合着しや
すくなるため、生産性の低下などを引き起こす。
【0027】また、加熱時間が12分を越えた場合に
は、発泡粒子の結晶化度が過度に高くなる上、熱によっ
て予備発泡粒子表面のセルの破壊、表面の荒れなどを生
じるために、型内発泡成形時の粒子の融着性が低下して
成形性が悪化するため好ましくない。なお、上記各特性
のバランスなどを考慮して、良好な予備発泡粒子、およ
び発泡成形体を得るために、加熱温度は、上記の範囲で
も特に60〜80℃程度であるのが好ましい。また加熱
時間は、10分以下であるのが好ましい。このような加
熱、再発泡させるための加熱媒体として、熱風、温水、
水蒸気、加熱オイル、加熱ガスなどが挙げることができ
るが、加熱、再発泡後の発泡粒子の取り扱い性のよさ
や、再発泡の効率などを考慮すると、乾燥熱風、または
水蒸気を含む加熱媒体が好適である。中でも水蒸気を含
む加熱媒体、特に水蒸気と無機ガスとの混合体で、その
体積比10/90〜50/50の混合割合のものが加熱
媒体として好適に使用される。水蒸気を含む加熱媒体を
使用すると、乾燥熱風を使用する場合に比べて再発泡の
時間を短縮できるために、一次発泡粒子中に含浸させた
ガスの散逸をより効果的に防止して、前述した熟成期間
をさらに短縮し、かつ後述する再発泡倍率を向上できる
という利点がある。しかも、水蒸気を含む加熱媒体によ
る再発泡には、従来のポリスチレンの予備発泡粒子を再
発泡させるための設備をそのまま利用できるので、生産
面でも有利である。
【0028】本発明では、含浸および再発泡の工程を2
回以上繰り返し行っても良いのはもちろんである。目的
とする発泡成形体の発泡倍率や品質などによっては、こ
れらの工程を2回以上、繰り返すことも積極的に採用さ
れる。かくして製造される予備発泡粒子の嵩密度は、
0.02〜0.06g/cmで、かつ粒子の長さを最
大直径で除した値が0.7〜1.2である。嵩密度は、
0.023〜0.055g/cmが好ましく、さらに
0.025〜0.050g/cmであることが好まし
い。また、予備発泡粒子はより細かな部分への充填性を
考慮すると、最大直径及び長さのいずれもが4.5mm
以下であることが好ましい。このような特定の嵩密度の
予備発泡粒子は、軽量で断熱性、緩衝性に極めて優れた
型内発泡成形体を提供することができる。
【0029】また、良好な型内発泡成形体を得るために
は、予備発泡粒子の連続気泡率を5〜35%に調整する
ことが好ましい。予備発泡粒子の連続気泡率が35%を
超えた場合には型内発泡成形時の発泡性が低くなりやす
く、一方、連続気泡率が5%以下では、型出し時の型内
発泡成形体の収縮が大きくなり易くなるので好ましくな
い。これに対し、連続気泡率が5〜35%の範囲内であ
る予備発泡粒子は、型内発泡成形時に予備発泡粒子の発
泡性、融着性に特に優れ、得られた成形体の収縮も少な
くすることができる。連続気泡率は上記範囲の中でも特
に7〜30%の範囲が好ましい。
【0030】予備発泡粒子の結晶化度は1〜8%が好ま
しい。結晶化度が8%を超えると、加熱膨張させ発泡成
形する際に二次発泡力が弱くなるとともに、予備発泡粒
子同士の融着性が十分でないために、機械的強度の弱い
発泡成形体となってしまうおそれがある。また結晶化度
が1%より低くなると、予備発泡粒子をつくる際に、ま
だ余熱をもっている予備発泡粒子同士が合着しやすくな
って好ましくない。なお予備発泡粒子の結晶化度は、上
記の範囲内でもとくに1〜7%程度であるのが好まし
く、1〜6%程度であるのがさらに好ましい。結晶化度
(%)は、先に述べた結晶化ピーク温度の測定と同様
に、示差走査熱量計(DSC)を使用して、日本工業規
格JIS K7121所載の測定方法に準じて測定した
冷結晶化熱量と、融解熱量とから、次式によって求めら
れる。
【0031】
【数1】
【0032】なお式中の、完全結晶PETのモルあたり
の融解熱量は、高分子データハンドブック〔培風館発
行〕の記載から26.9kJとする。具体的には、測定
試料として所定量の予備発泡粒子をDSCの測定容器に
充填して、10℃/分の昇温速度で昇温しながら冷結晶
化熱量と融解熱量とを測定し、その測定結果から、上記
式に基づいて予備発泡粒子の結晶化度が求められる。
【0033】〈型内発泡成形体〉上記予備発泡粒子を用
いて発泡成形体を製造する方法としては、閉鎖しうるが
密閉し得ない金型内に予備発泡粒子を充填し、さらに加
熱媒体としてスチームを導入して型内発泡成形する方法
が好ましい。このときの加熱媒体としては、スチーム以
外にも熱風やオイルなどを使用することができるが、効
率的に成形を行う上ではスチームが最も有効である。成
形した型内発泡成形体は、金型内で冷却した後取り出せ
ばよい。スチームで型内発泡成形する場合には、予備発
泡粒子を金型内へ充てんした後、まず低圧(たとえば
0.02MPa程度:以下すべてゲージ圧)で一定時
間、スチームを内ヘ吹き込んで、粒子間のエアーを外部
ヘ排出する。ついで、吹き込むスチームの圧を昇圧(た
とえば0.06MPa程度)して、予備発泡粒子を型内
発泡させるとともに粒子同士を融着せしめて成形体とす
るのが一般的な方法である。
【0034】また、予備発泡粒子をあらかじめ密閉容器
に入れて、炭酸ガス、窒素、ヘリウム等の不活性ガスを
圧入した後、発泡成形に使用する直前まで、圧入したガ
スの雰囲気下に保持することで、予備発泡粒子の、金型
内での型内発泡成形時の膨張力をより大きくして、良好
な発泡成形体を得ることもできる。また、発泡成形体の
融着率は40%以上であることが好ましい。また、特に
耐熱性が求められる用途に使用する際には、その結晶化
度を15%以上とすることが好ましく、20%以上とす
ることがさらに好ましい。
【0035】以上詳述したように本発明は、より丸みを
帯びた形状を有し、型内発泡成形機への充填性を向上さ
せた、さらには型内発泡成形性に優れた予備発泡粒子を
使用するので、充填不良による外観不良品の発生頻度が
低く効率的に型内発泡成形体を製造することができる。
また、上記した発泡成形体は、たとえば前述した各種の
用途に使用した後に、回収したものを切断または粉砕す
ることによって、予備発泡粒子として再利用することが
可能である。使用済みの発泡成形体をこのように再利用
することにより、資源の有効な再利用化とゴミの減量化
に貢献できるとともに、発泡成形体の低コスト化を図る
こともできる。
【0036】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて、この発明の
優れている点を具体的に説明する。なお、下記の各測定
はいずれも、日本工業規格JIS K7100「プラス
チックの状態調節および試験場所の標準状態」に準拠し
た、温度23±2℃、湿度50±5%RHの測定環境下
で行った。予備発泡体の結晶化ピーク温度、および結晶
化度は、いずれも前述したように日本工業規格JIS
K7121所載の測定方法に準じて測定した結果より求
めた。また芳香族ポリエステル系樹脂におけるイソフタ
ル酸および/またはシクロヘキサンジメタノールの含有
割合、嵩密度、溶融張力、連続気泡率、気泡径比、充填
性評価、外観評価は、それぞれ下記の方法で測定した。
【0037】(IPAユニットの含有割合の測定)試料
約100mgを耐圧テフロン(登録商標)容器中に秤量
後、和光純薬工業社製の吸光分析用ジメチルスルホキシ
ド10mlと、5N水酸化ナトリウム−メタノール溶液
6mlとを加えたのち、上記耐圧テフロン容器をSUS
製の耐圧加熱容器に入れて確実に密閉後、100℃で1
5時間加熱した。つぎに、加熱後の耐圧加熱容器を室温
冷却し、完全に冷却した状態で、耐圧テフロン容器を取
り出し、内容物を200mlビーカーに移して150m
l程度まで蒸留水を加えた。つぎに、内容物が完全に溶
解したことを確認後、塩酸にてpH6.5〜7.5に中
和し、中和後200mlまでメスアップしたものをさら
に蒸留水で10倍に希釈して試料溶液とした。
【0038】つぎにこの試料溶液と、イソフタル酸標準
溶液とを用いて、高速液体クロマトグラフ(HPLC)
装置にて下記の条件で測定を行った。イソフタル酸標準
溶液としては、東京化成工業社製のイソフタル酸試薬を
蒸留水で溶解したものを使用した。 装置:Waters HPLC LC−module1 カラム:GL社製 Inertsil ODS−2 5
μm(4.6×250) カラム温度:常温 ポンプ温度:常温 移動相:0.1%リン酸/アセトニトリル=80/20 流速:0.5ml/min 分析時間:50分 注入量:50μl 検出波長:210nm つぎに、標準溶液から得たイソフタル酸のピーク面積を
X軸に、濃度をY軸にとって検量線を作成し、得られた
検量線を使用して、試料溶液中のイソフタル酸濃度(μ
g/ml)を算出した。そして上記濃度から、次式を使
用して芳香族ポリエステル系樹脂中のIPAユニットの
含有割合(重量%)を計算した。
【0039】
【数2】
【0040】(CHDMユニット含有割合の測定)試料
約100mgを耐圧テフロン容器中に秤量後、和光純薬
工業社製の吸光分析用ジメチルスルホキシド10ml
と、5N水酸化ナトリウム−メタノール溶液6mlとを
加えたのち、上記耐圧テフロン容器をSUS製の耐圧加
熱容器に入れて確実に密閉後、100℃で15時間加熱
した。つぎに、加熱後の耐圧加熱容器を室温冷却し、完
全に冷却した状態で、耐圧テフロン容器を取り出し、内
容物を100mlビーカーに移して70ml程度まで特
級試薬メタノールを加えた。つぎに、内容物が完全に溶
解したことを確認後、塩酸にてpH6.5〜7.5に中
和し、中和後100mlまでメスアップしたものを特級
試薬アセトンで10倍に希釈して試料溶液とした。
【0041】この試料溶液と、シクロヘキサンジメタノ
ール標準溶液とを、それぞれ別個に10ml遠沈管中に
採取し、遠心分離しながら溶媒を蒸発乾固させたのち、
東京化成工業社製のTMS化剤0.2mlを加えて60
℃で1時間、加熱した。そして加熱後の液を、ガスクロ
マトグラフ(GC)装置を用いて、下記の条件で測定し
た。 装置:Perkin Elmer GC AutoSy
stem カラム:DB−5(0.25mmφ×30m×0.25
μm) オーブン温度:100℃(2分間)〜R1〜200℃〜
R2〜320℃(5分間) 昇温速度:R1=10℃/分、R2=40℃/分 分析時間:20分間 注入温度:300℃ 検出器:FID(300℃) ガス圧力:18psi つぎに、標準溶液から得たシクロヘキサンジメタノール
のTMS化物のピーク面積をX軸に、濃度をY軸にとっ
て検量線を作成し、得られた検量線を使用して、試料溶
液中のシクロヘキサンジメタノールの濃度(μg/m
l)を算出した。そして上記濃度から、次式を使用して
芳香族ポリエステル系樹脂中のCHDMユニットの含有
割合(重量%)を計算した。
【0042】
【数3】
【0043】(嵩密度の測定)日本工業規格JIS K
8767に所載の方法に準拠して、次式により、予備発
泡粒子の嵩密度(g/cm)を求めた。
【0044】
【数4】
【0045】(溶融張力の測定)溶融張力は、押出機に
おいて予備発泡粒子をつくる条件をそのまま維持しつ
つ、発泡剤の注入を止めた条件で非発泡のペレットを作
製し、そのペレットについて測定した。また非発泡ペレ
ットは測定前に110℃の真空乾燥機に入れ、24時間
減圧乾燥し、非発泡ペレットの含有水分を除去した。 装置:キャピログラフ PMD−C((株)東洋精機製
作所) 温度:270℃ 予熱時間:5分 キャピラリー形状:(直径)1.0mm、(長さ)20
mm、(流入角度)90度 押出速度:30mm/min(剪断速度364.8se
−1) 引取速度:100m/min
【0046】(連続気泡率の測定)下記(1)〜(3)
の各試験を行って、予備発泡粒子の連続気泡率(%)を
求めた。 (1)予備発泡粒子の重量および体積測定 空気比較式比重計(東京サイエンス社製1000型)の
試料カッフ°に約80%程度入る予備発泡粒子の重量を
あらかじめ測定した〔予備発泡粒子重量A(g)〕。つ
ぎに予備発泡粒子をカッフ°に入れ、そのカッフ°を上
記の比重計にセットし、1−1/2−1気圧法によって
体積を測定した〔予備発泡粒子の体積B(cm)]。
【0047】(2)予備発泡粒子の見かけ体積測定 電子天秤(大和製衡社製 HB3000)の計量皿を取
り外して、その取り付け金具に金網製の容器を吊した状
態で、上記容器を水中に浸漬して、水中での容器の重量
を測定した〔水中での容器重量C(g)〕。つぎに同容
器に上記(1)で測定した予備発泡粒子の全量を入れ、
同様にして水中に浸漬した状態で、容器と予備発泡粒子
の合計の重量を測定した〔水中での合計重量D
(g)〕。そして次式により、予備発泡粒子の見かけ体
積E(cm)を求めた。なお水1gは体積1cm
して換算した。 E=A+(C−D) (3)連続気泡率 上記(1)(2)の結果から、次式により連続気泡率
〔%〕を求めた。
【0048】
【数5】
【0049】(気泡径比の測定) 気泡径 一次発泡粒子を押出方向に平行となる面で半分に分割
し、その切断した面を電子顕微鏡にて撮影し、撮影した
断面を二分するように押出方向に平行な直線と、この直
線に垂直な直線とを引く(なお、直線は一次発泡粒子を
切断した断面の端から端まで引く)。次にそれぞれ引か
れた直線からASTM D2842−69に準拠して、
それぞれの方向の直線上にある気泡の平均直径を測定す
る。この作業を10個の発泡粒子に対しておこない、押
出方向および、押出方向と垂直な方向の気泡径を求め
た。 気泡径比 得られた値から次式により気泡径比を求めた。
【0050】
【数6】
【0051】(充填性の評価)図1に示す、勘合用リブ
を有するコンテナ容器成形用型を装着した型内発泡成形
機を使用して成形を行った。金型への予備発泡粒子の充
填は輸送ホース(内径φ25mm)により、エアー圧:
0.05MPaにて自動的に充填した。成形型への発泡
粒子充填口(孔径φ20mm)は成形体底部両短辺の中
心を結ぶ線上に外側から90mm内側へ入った位置に相
当する凹金型に二カ所設けた。この型内発泡成形機を用
いて連続して3回、型内発泡成形を行った。予備発泡粒
子の充填不良に起因する成形品のへこみの有無を目視に
て確認し、下記の基準で評価した。 すべての成形品にへこみが全くない(○) 1〜2個の充填不良に起因するへこみがある(△) 3個以上充填不良に起因するへこみがある(×) (外観の評価)型内発泡成形体の外観を目視にて観察し
て、荒れやシワ及び収縮などのないものを良好(○)、
荒れやシワ、収縮などが見られたものを不良(×)とし
て評価した。
【0052】(実施例1)芳香族ポリエステル系樹脂と
してペットボトルを回収して得たリサイクルペット樹脂
〔イソフタル酸の含有割合:0重量%、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノールの含有割合:0重量%、IV値:
0.67〕75重量部と、エチレングリコールとイソフ
タル酸及びテレフタル酸とを重縮合反応させて合成され
た芳香族ポリエステル系樹脂〔イソフタル酸の含有割
合:5.8重量%、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルの含有割合:0重量%、IV値:0.72〕25重量
部と、ポリ四弗化エチレン樹脂2%含有ポリエチレンテ
レフタレート樹脂マスターバッチ1重量部と、改質剤と
してのピロメリット酸二無水物0.22重量部と、改質
助剤としての炭酸ナトリウム0.03重量部とを押出機
(口径:65mm、L/D比:35)に投入し、バレル
温度270〜290℃の条件で溶融、混合しながら、バ
レルの途中に接続した圧入管から、発泡剤としてイソブ
タンを混合物に対して1.1重量部の割合で圧入した。
次に、溶融状態の混合物を、バレルの先端に接続したマ
ルチノズル金型(直線上に、孔径0.7mmのノズルが
21個、配列されたもの)の、各ノズルを通して押し出
して(せん断速度:15065sec−1)発泡させた
後、ペレタイザーの引き取り装置により62.8m/m
inの速度でストランドに延伸がかかるように引き取
り、冷却水槽で冷却した。冷却されたストランド状発泡
体を十分に水切りしたのち、ペレタイザーを用いて略円
柱状の粒子に切断して芳香族ポリエステル系樹脂一次発
泡粒子を製造した。
【0053】得られた一次発泡粒子の嵩密度は0.13
g/cm、粒子サイズは最大直径2.15mm、長さ
は3.10mm、(長さ/最大直径)は1.44であ
り、気泡径比は4.0、連続気泡率は16.3%、結晶
化ピーク温度は135.2℃、結晶化度は4.8%であ
った。また、一次発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は
1.33gであった。次いで、この一次発泡粒子を耐圧
密閉容器に入れ、炭酸ガスを0.5MPaの圧力で圧入
して2時間保持したのち、密閉容器から取り出し、攪拌
羽根のついた再発泡装置中で乾燥熱風(熱風吹き出し温
度70℃)を加熱媒体として、加熱時間3分の条件で加
熱し、再発泡させて予備発泡粒子を得た。得られた予備
発泡粒子の嵩密度は0.046g/cm、最大直径は
3.45mm、長さは3.35mm、(長さ/最大直
径)は0.97、連続気泡率は13.8%、結晶化度は
5.1%であった。また、形状は丸みを帯びており球形
に近い予備発泡粒子であった。
【0054】この予備発泡粒子を大気中で7日間熟成さ
せたのち、型内成形機を用いて、図1に示す形状のコン
テナ容器(外寸法:縦300mm、横400mm、高さ
160mm、上部の勘合部高さ10mm、厚み10m
m)を製造するための金型に自動充填して型締めし、こ
の型内にゲージ圧0.02MPaのスチームを10秒
間、ついでゲージ圧0.06MPaのスチームを30秒
間、導入して予備発泡粒子を加熱膨張させると同時に融
着させて型内発泡成形し、さらにこの状態で120秒間
保熱したのち水冷して型内発泡成形体を製造した。得ら
れた型内発泡成形体はすべて隅々まで発泡粒子が均等に
充填されており、融着性及び外観の良好な型内発泡成形
体が得られた。
【0055】(実施例2)バレルの先端に接続したマル
チノズル金型の形状を直線上に、孔径0.8mmのノズ
ルが21個配列されたものに変更し(せん断速度:10
970sec−1)、各ノズルを通して押出されたスト
ランド状発泡体を46.8m/minの引き取り速度で
ストランドに延伸がかかるように引き取ったこと以外は
実施例1と同様にして一次発泡粒子を製造した。得られ
た一次発泡粒子の嵩密度は0.13g/cm、粒子サ
イズは最大直径2.40mm、長さは3.00mm、
(長さ/最大直径)は1.25であり、気泡径比は3.
6、連続気泡率は11.3%、結晶化ピーク温度は13
5.2℃、結晶化度は4.8%であった。また、一次発
泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は1.33gであっ
た。
【0056】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.047g/cm、最大直径は4.25m
m、長さは3.25mm、(長さ/最大直径)は0.7
6、連続気泡率は10.4%、結晶化度は5.0%であ
った。また、形状は丸みを帯びており球形に近い予備発
泡粒子であった。実施例1と同様の方法により型内発泡
成形体を製造した。得られた型内発泡成形体はすべて隅
々まで発泡粒子が均等に充填されており、融着性及び外
観の良好な型内発泡成形体が得られた。
【0057】(実施例3)芳香族ポリエステル系樹脂と
して、エチレングリコールおよび1,4−シクロヘキサ
ンジメタノールと、テレフタル酸とを重縮合反応させて
合成されたもの〔イソフタル酸の含有割合:0重量%、
1,4−シクロヘキサンジメタノールの含有割合:2.
6重量%、IV値:0.8〕100重量部を使用したこ
と以外は実施例1と同様にして、一次発泡粒子を製造し
た。得られた一次発泡粒子の嵩密度は0.14g/cm
、粒子サイズは最大直径2.15mm、長さは3.1
0mm、(長さ/最大直径)は1.44であり、気泡径
比は4.0、連続気泡率16.6%、結晶化ピーク温
度:136.8℃、結晶化度は3.2%であった。ま
た、一次発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は1.21
gであった。
【0058】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.050g/cm、最大直径は3.40m
m、長さは3.30mm、(長さ/最大直径)は0.9
9、連続気泡率は13.6%、結晶化度は3.8%であ
った。また、形状は丸みを帯びており球形に近い予備発
泡粒子であった。ついで、実施例1と同様の方法により
型内発泡成形体を製造した。得られた型内発泡成形体は
すべて隅々まで発泡粒子が均等に充填されており、融着
性及び外観の良好な型内発泡成形体が得られた。
【0059】(実施例4)各ノズルを通して押出された
ストランド状発泡体を76.46m/minの引き取り
速度でストランドに延伸がかかるように引き取ったこと
以外は実施例1と同様にして一次発泡粒子を製造した。
得られた一次発泡粒子の嵩密度は0.13g/cm
粒子サイズは最大直径1.90mm、長さは2.80m
m、(長さ/最大直径)は1.47であり、気泡径比
5.2、連続気泡率22.9%、結晶化ピーク温度は1
35.2℃、結晶化度は4.8%であった。また、一次
発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は1.33gであっ
た。
【0060】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.054g/cm、最大直径2.75mm、
長さ2.70mm、(長さ/最大直径)は0.98、連
続気泡率は19.4%、結晶化度は5.2%であった。
また、形状は丸みを帯びており球形に近い予備発泡粒子
であった。ついで、実施例1と同様の方法により型内発
泡成形体を製造した。得られた型内発泡成形体はすべて
隅々まで発泡粒子が均等に充填されており、融着性及び
外観の良好な成形体が得られた。
【0061】(比較例1)一次発泡粒子の切断長さを
4.00mmにした以外は実施例1と同様にして一次発
泡粒子を製造した。得られた一次発泡粒子の嵩密度は
0.13g/cm、粒子サイズは最大直径2.15m
m、長さは4.00mm、(長さ/最大直径)は1.8
6であり、気泡径比4.0、連続気泡率13.2%、結
晶化ピーク温度は135.2℃、結晶化度は4.8%で
あった。また、一次発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力
は1.33gであった。
【0062】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.046g/cm、最大直径は3.45m
m、長さは4.32mm、(長さ/最大直径)は1.2
5、連続気泡率は12.3%、結晶化度は5.2%であ
り、長さ方向に大きい角張った形状の予備発泡粒子であ
った。ついで、実施例1と同様の方法により型内発泡成
形体を製造した。得られた型内発泡成形体はすべてリブ
部の充填性が悪くへこみがあり、その箇所には収縮も起
こっており外観が悪かった。
【0063】(比較例2)実施例2において、各ノズル
を通して押出されたストランド状発泡体の引き取り速度
を41.6m/minとし、一次発泡粒子の最大直径を
2.70mm、切断長さを3.40mmとなるようにた
こと以外は実施例2と同様にして一次発泡粒子を製造し
た。得られた一次発泡粒子の嵩密度は0.13g/cm
、粒子サイズは最大直径2.70mm、長さ3.40
mm、(長さ/最大直径)は1.26であり、気泡径比
3.5、連続気泡率12.3%、結晶化ピーク温度は1
35.3℃、結晶化度は4.8%であった。また、予備
発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は1.33gであっ
た。
【0064】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.056g/cm、最大直径は4.75m
m、長さは3.45mm、(長さ/最大直径)は0.7
2、連続気泡率は10.9%、結晶化度は5.3%であ
り、丸みは帯びているが、粒子径の大きい予備発泡粒子
であった。ついで、実施例1と同様の方法により型内発
泡成形体を製造した。得られた型内発泡成形体はすべて
リブ部の充填性が悪くへこみがあり、その箇所には収縮
も起こっており外観が悪かった。
【0065】(比較例3)一次発泡粒子の切断長さを
2.15mmにした以外は実施例1と同様にして一次発
泡粒子を製造した。得られた一次発泡粒子の嵩密度は
0.13g/cm、粒子サイズは最大直径2.15m
m、長さは2.15mm、(長さ/最大直径)は1.0
0であり、気泡径比4.0、連続気泡率25.7%、結
晶化ピーク温度は135.1℃、結晶化度は4.8%で
あった。また、予備発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力
は1.33gであった。
【0066】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.068g/cm、最大直径は3.15m
m、長さは2.15mm、(長さ/最大直径)は0.6
8、連続気泡率は22.8%、結晶化度は5.3%で、
球を押しつぶした様な扁平な形状であり、再発泡性にも
乏しく嵩密度の大きい予備発泡粒子であった。ついで、
実施例1と同様の方法により型内発泡成形体を製造し
た。得られた型内発泡成形体のうち5個はリブ部の充填
性が悪くへこみがあり、その箇所は収縮も起こっており
外観が悪かった。
【0067】(比較例4)実施例1において、各ノズル
を通して押出されたストランド状発泡体の引き取り速度
を55.2m/minとし、ストランドにかかる延伸を
低くし、一次発泡粒子の最大直径を2.40mm、長さ
を3.00mmとなるようにしたこと以外は実施例1と
同様にして一次発泡粒子を製造した。得られた予備発泡
粒子の嵩密度は0.13g/cm、粒子サイズは最大
直径2.40mm、長さは3.00mm、(長さ/最大
直径)は1.25であり、気泡径比は2.7、連続気泡
率は15.7%、結晶化ピーク温度は135.1℃、結
晶化度は4.7%であった。また、一次発泡粒子を形成
する樹脂の溶融張力は1.33gであった。
【0068】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.063g/cm、最大直径は3.36m
m、長さは3.30mm、(長さ/最大直径)は0.9
8、連続気泡率は13.6%、結晶化度は5.1%であ
り、径方向への発泡割合が低く、嵩密度の大きい角張っ
た形状の予備発泡粒子であった。ついで、実施例1と同
様の方法により型内発泡成形体を製造した。得られた型
内発泡成形体のうち2個はリブ部の充填性が悪くへこみ
があり、その箇所は収縮も起こっており外観が悪かっ
た。
【0069】(比較例5)バレルの先端に接続したマル
チノズル金型の形状を直線上に、孔径0.8mmのノズ
ルが21個配列されたものを使用し(せん断速度:10
970sec−1)、各ノズルを通して押出されたスト
ランド状発泡体を81.5m/minの引き取り速度で
ストランドに過剰な延伸がかかるように引き取ったこと
以外は実施例1と同様にして一次発泡粒子を製造した。
得られた一次発泡粒子の嵩密度は0.13g/cm
粒子サイズは最大直径1.90mm、長さは2.80m
m、(長さ/最大直径)は1.47であり、気泡径比は
6.5、連続気泡率36.4%、結晶化ピーク温度は1
35.2℃、結晶化度は4.7%であった。また、一次
発泡粒子を形成する樹脂の溶融張力は1.33gであっ
た。
【0070】次いで、再発泡して得た予備発泡粒子の嵩
密度は0.071g/cm、最大直径は2.56m
m、長さは2.80mm、(長さ/最大直径)は1.0
9、連続気泡率は32.7%、結晶化度は5.1%であ
り、連続気泡率が大きいために再発泡性に乏しく、径方
向への発泡割合が低いために角ばった形状の予備発泡粒
子であった。ついで、実施例1と同様の方法により型内
発泡成形体を製造した。得られた型内発泡成形体のうち
8個に充填不良に起因するへこみが発生しており、さら
に成形時の発泡性が低いため、表面に収縮が発生した外
観の悪い型内発泡成型品となった。以上の結果を表1、
2にまとめた。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】本発明の型内発泡成形用芳香族ポリエス
テル系樹脂予備発泡粒子は、軽量で、耐熱性、断熱性、
緩衝性に優れた芳香族ポリエステル系樹脂発泡成形体を
製造することに適し、特に嵩密度、粒子の最大直径、押
出方向の気泡径を押出方向と垂直方向の気泡径で除した
値、及び粒子の長さを最大直径で除した値を特定した一
次発泡粒子を製造し、この一次発泡粒子を加圧下で気体
を含浸させた後加熱して、再発泡することで、嵩密度が
0.02〜0.06g/cmでかつ粒子の長さを最大
直径で除した値が0.7〜1.2であって、より丸みを
帯びた形状を有し、型内発泡成形機への充填性、さらに
は型内発泡成形性に優れるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例、および比較例で成形したコン
テナー容器の斜視図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 C08L 67:02 C08L 67:02 B29C 67/22 Fターム(参考) 4F074 BA32 BA38 CA22 CA39 CA42 CA49 CC02Z CC04Y CC05Z CC32Y CC47 CC62 DA02 DA03 DA14 DA34 4F201 AA24 AB02 BA02 BC01 BC13 BC15 BC17 BC19 BC21 BD10 BL12 BL42 BL43 BL48 BN31 BQ50 4F212 AA24 AB02 UA02 UB01 UC05 UC06 UN13 UN21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリエステル系樹脂をノズル金型を
    使用して押出発泡して得たストランド状発泡体を切断す
    ることによって得られた、嵩密度が0.08〜0.15
    g/cm、粒子の最大直径が1.0〜2.4mm、押
    出方向の気泡径を押出方向と垂直方向の気泡径で除した
    値が3.0〜6.0であり、かつ粒子の長さを最大直径
    で除した値が1.2〜1.6である一次発泡粒子に、加
    圧気体を含浸した後、温度55〜90℃に加熱して再発
    泡して得られた、嵩密度が0.02〜0.06g/cm
    、粒子の長さを最大直径で除した値が0.7〜1.2
    であることを特徴とする型内発泡成形用芳香族ポリエス
    テル系樹脂予備発泡粒子。
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DE112012003566B9 (de) 2011-08-29 2021-08-05 Sekisui Plastics Co., Ltd. Geschäumte Harzteilchen auf Basis von aromatischem Polyester zum Schaumformen in der Form und Verfahren zu deren Herstellung, Schaumformprodukt in der Form, strukturelle Kompositkomponente und Verwendung des Schaumformproduktes oder der strukturellen Kompositkomponente als Komponente für ein Automobil

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