JP2001342236A - 半硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

半硬質ポリウレタンフォームの製造方法

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JP2001342236A
JP2001342236A JP2000161361A JP2000161361A JP2001342236A JP 2001342236 A JP2001342236 A JP 2001342236A JP 2000161361 A JP2000161361 A JP 2000161361A JP 2000161361 A JP2000161361 A JP 2000161361A JP 2001342236 A JP2001342236 A JP 2001342236A
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polyether polyol
foam
rigid polyurethane
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JP2000161361A
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Shoichiro Kono
正一郎 河野
Takahiro Ishida
崇裕 石田
Kenji Nishiyama
健司 西山
Kazuyoshi Nishikawa
和義 西川
Shiroyasu Ota
城裕 大田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用インストルメントパネルのクラッシュ
パッドに適した、成形性がよくボイド不良の少ない成形
品を与える、半硬質ポリウレタンフォームの製造方法を
得る。 【解決手段】 ポリオール成分(I)、ポリイソシアネ
ート成分、発泡剤、触媒および整泡剤からなる反応液を
クラッシュパッド用成形型に注入して半硬質ポリウレタ
ンモールドフォームを製造する方法において、(I)の
一部として下記ポリエーテルポリオール(a1)を用
い、発泡剤として(a1)を含有する水を用いることを
特徴とする半硬質ポリウレタンモールドフォームの製造
方法。 ポリエーテルポリオール(a1):平均官能基数が2〜
6であり、水酸基価が100〜1000(mgKOH/
g)であるポリオキシエチレンポリオール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半硬質ポリウレタン
フォームの製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は、車両用インストルメントパネルのクラッシュパッド
に適した半硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半硬質ポリウレタンフォームは、
衝撃吸収体としてきわめて優れた性質を有するため、自
動車などのインストルメントパネルのクラッシュパッド
として広く使用されてきた。インストルメントパネル用
のパッド材の多くは金型内にポリ塩化ビニール表皮をセ
ットし、その中に半硬質ポリウレタンフォーム原液を注
入し硬化させる方法が一般的である。半硬質ポリウレタ
ンフォームからなるクラッシュパッドの製造方法とし
て、特公平4−146916号公報記載の製造方法が知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】車両用のインストルメ
ントパネルのクラッシュパッドとしては、成形性がよく
ボイド不良の少ない材料が求められている。しかしなが
ら、上記製造方法では、成形性が不十分であるという問
題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決するべく鋭意検討の末、ボイド不良が少な
く、成形性の良い半硬質ポリウレタンフォームの製造方
法を見いだし本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリオール成分
(I)、ポリイソシアネート成分(C)、発泡剤、触媒
および整泡剤からなる反応液をクラッシュパッド用成形
型に注入して半硬質ポリウレタンモールドフォームを製
造する方法において、(I)の一部として下記ポリエー
テルポリオール(a1)を用い、発泡剤として(a1)
を含有する水を用いることを特徴とする半硬質ポリウレ
タンモールドフォームの製造方法;並びに上記の製造方
法により得られる半硬質ポリウレタンモールドフォーム
からなり、ボイド不良面積率が1.25%以下であるこ
とを特徴とする車両用インストルメントパネルのクラッ
シュパッドである。ポリエーテルポリオール(a1):
平均官能基数が2〜6であり、水酸基価が100〜10
00(mgKOH/g)であるポリオキシエチレンポリ
オール。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法において、ポリ
オール成分(I)中には、ポリオキシエチレンポリオー
ル(a1)を必須成分として含有する。(a1)の平均
官能基数は2〜6であり、好ましくは2〜4である。水
酸基価(mgKOH/g)は100〜1000であり、
好ましくは200〜800である。(a1)の平均官能
基数が2未満では、硬化時間が長くなるため実用性に乏
しく、6を超えるとフォームの伸び物性が低下する。水
酸基価が100未満では、ボイド面積が多くなり、10
00を超えると、フォームの伸び物性が低下する。
【0007】(a1)としては、例えば、多価アルコー
ル類、多価フェノール類、アミン類のエチレンオキサイ
ド(以下EOと略称する。)付加物が挙げられ、2種類
以上併用してもよい。上記多価アルコール類としては、
例えば、炭素数2〜12の2価アルコール類[エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル等]、炭素数3〜12の3〜8価またはそれ以上の価
数のアルコール類[グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチル
グルコシド、ソルビトール、キシリトール、マンニトー
ル、グルコース、フラクトース、ショ糖等]およびこれ
らの2種以上の併用などが挙げられる。上記多価フェノ
ール類としては、例えば、単環多価フェノール類(ハイ
ドロキノン等)、ビスフェノール類(ビスフェノール
A、ビスフェノールF等)、フェノール化合物(フェノ
ール、クレゾールなど)のホルマリン低縮合物(ノボラ
ック樹脂、レゾールの中間体)およびこれらの2種以上
の併用などが挙げられる。
【0008】上記アミン類としては、例えば、アンモニ
ア;アルカノールアミン類[モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパ
ノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等];炭
素数1〜20のアルキルアミン類[メチルアミン、エチ
ルアミン、n−ブチルアミン、オクチルアミン等];炭
素数2〜6のアルキレンジアミン類[エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等];ポリアルキレンポリ
アミン類(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレ
ントリアミン〜ヘキサアルキレンヘプタミン)[ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン等];炭素数
6〜20の芳香族モノもしくはポリアミン類[アニリ
ン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレ
ンジアミン、メチレンジアニリン、ジフェニルエーテル
ジアミン等];炭素数4〜15の脂環式アミン類[イソ
ホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等];炭素
数4〜15の複素環式アミン類[アミノエチルピペラジ
ン、特公昭55−21044号公報記載のもの等]およ
びこれらの2種以上の併用などが挙げられる。
【0009】(a1)として好ましいものは、多価アル
コール類のEO付加物であり、さらに好ましくはポリエ
チレングリコールである。ポリオール成分(I)中の
(a1)の含有量は、ボイド面積の低減効果の点から、
好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.3
〜5質量%、とくに好ましくは0.4〜4質量%であ
る。
【0010】本発明の製造方法において、ポリオール成
分(I)としては、通常、ポリエーテルポリオール
(a)中でビニル系モノマー(b)を重合させて得られ
る重合体ポリオール(A)および/またはポリエーテル
ポリオール(B)からなるものが挙げられる。(I)と
しては、(A)単独でも、(B)単独でも、(A)と
(B)との混合物でもよいが、好ましくは、(A)、お
よび(A)と(B)との混合物である。
【0011】(a)および/または(B)中には、(a
1)以外に、他のポリエーテルポリオールを含有するこ
とが好ましい。他のポリエーテルポリオールとしては特
に限定されないが、下記ポリエーテルポリオール(a
2)および(a3)からなることが好ましい。ポリエー
テルポリオール(a2):平均官能基数が2.0〜2.
5であり、水酸基価が20〜150(mgKOH/g)
であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質
量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質
量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポ
リオール。ポリエーテルポリオール(a3):平均官能
基数が2.8〜3.2であり、水酸基価が20〜50
(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の
含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の
合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンポリオール。
【0012】上記ポリエーテルポリオール(a2)とし
ては、例えば、多価アルコール類、多価フェノール類、
アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2
種類以上併用してもよい。多価アルコール類、多価フェ
ノール類、アミン類としては、前記(a1)に用いるも
のと同様なものが挙げられる。アルキレンオキサイドと
しては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例え
ば、プロピレンオキサイド(以下POと略称する。)お
よびEOが挙げられる。POおよびEOの付加方法とし
ては、ブロック付加であってもランダム付加であっても
よいが、ブロック付加したものが好ましく、末端と必要
により内部にEOを付加して、オキシエチレン単位の合
計量が8〜30質量%、好ましくは10〜20質量%、
内部オキシエチレン単位の含有量が好ましくは5質量%
以下、さらに好ましくは0.1〜4質量%、末端オキシ
エチレン単位の含有量が5〜25質量%、好ましくは1
0〜20質量%である。(a2)の平均官能基数は2.
0〜2.5、好ましくは2.0〜2.2であり、水酸基
価(mgKOH/g)は20〜150、好ましくは23
〜135である。
【0013】(a2)のオキシエチレン単位の合計量が
8質量%以上、あるいは末端オキシエチレン単位の含有
量が5質量%以上であると、フォームの硬化時間が短縮
され、オキシエチレン単位の合計量が30質量%以下、
あるいは末端オキシエチレン単位の含有量が25質量%
以下であると、フォームの硬化時間が短くなりすぎず、
フォームの液流れが良好である。(a2)の平均官能基
数が2以上であると、フォームの硬化時間が長くならず
最終硬度が上昇し、2.5以下であると、伸び物性が良
好である。水酸基価が20以上であると、硬化時間が長
くならず最終硬度が上昇し、150以下であると伸び物
性が良好である。
【0014】上記ポリエーテルポリオール(a3)とし
ては、例えば、多価アルコール類、多価フェノール類、
アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2
種類以上併用してもよい。多価アルコール類、多価フェ
ノール類、アミン類としては、前記(a1)に用いるも
のと同様のものが挙げられる。アルキレンオキサイドお
よびその付加方法は、前記(a2)に用いるものと同様
である。(a3)の平均官能基数は2.8〜3.2、好
ましくは2.9〜3.1であり、水酸基価(mgKOH
/g)は20〜50、好ましくは21〜40である。ま
た、末端オキシエチレン単位の含有量は5〜25質量
%、好ましくは10〜20質量%であり、内部オキシエ
チレン単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さら
に好ましくは4質量%以下であり、オキシエチレン単位
の合計量は8〜30質量%、好ましくは10〜25質量
%である。
【0015】(a3)のオキシエチレン単位の合計量が
8質量%以上、あるいは末端オキシエチレン単位の含有
量が5質量%以上であると、フォームの硬化時間が短縮
され、オキシエチレン単位の合計量が30質量%以下、
あるいは末端オキシエチレン単位の含有量が25質量%
以下であると、フォームの硬化時間が短くなりすぎず、
フォームの液流れが良好である。(a3)の平均官能基
数が2.8以上であると、硬化時間が短縮され、3.2
以下であると、フォームの伸び物性が良好である。水酸
基価が20以上であると、ボイド面積が少なくなり、5
0以下であるとフォームの伸び物性が良好である。
【0016】前記重合体ポリオール(A)は、ポリエー
テルポリオール(a)中でビニル系モノマー(b)を通
常の方法で重合して製造することができる。例えば、
(a1)、(a2)および(a3)から選ばれる1種以
上のポリエーテルポリオール中で、ラジカル開始剤の存
在下、ビニル系モノマー(b)を重合させ、安定分散さ
せたものが挙げられる。(A)としては、(a3)中で
(b)を重合させて得られるものが分散安定性の点で好
ましい。
【0017】上記ビニル系モノマー(b)としては、例
えばアクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン、ヒ
ドロキシアルキル(炭素数2〜5)(メタ)アクリレー
ト、アルキル(炭素数1〜5)(メタ)アクリレートな
どが挙げられる。好ましくは、アクリロニトリル、スチ
レンである。(I)中の(b)の重合体の含量は、好ま
しくは1〜8質量%、さらに好ましくは2〜6質量%で
ある。重合体の含量が1質量%以上であるとフォームの
硬さが向上し、8質量%以下であるとフォームの伸び物
性が良好である。
【0018】ポリオール成分中に、(a1)、(a2)
および(a3)を併用する場合、ポリエーテルポリオー
ル(a)および(B)の合計質量に基づいて、(a1)
が0.2〜5%、(a2)が10〜80%、(a3)が
15〜85%、とくに、(a1)が0.5〜4%、(a
2)が30〜68%、(a3)が30〜68%であるこ
とが好ましい。(a1)が5%以下であるとフォームの
伸び物性が低下せず、0.2%以上であるとボイド面積
が減少する。(a2)および(a3)が上記質量%の範
囲内であると、適当なフォーム硬度とフォームの液流れ
性が得られる。
【0019】本発明の方法におけるポリイソシアネート
成分(C)としては、従来からウレタンフォームの製造
に使用されているものが使用できる。このようなイソシ
アネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族
ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香
脂肪族ポリイソシアネート、これらの変性物(例えば、
カルボジイミド変性、アロファネート変性、ウレタン変
性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシアヌレート
変性、オキサゾリドン変性など)およびこれらの2種以
上の混合物が挙げられる。
【0020】芳香族ポリイソシアネートとしては、炭素
数(NCO基中の炭素を除く;以下のポリイソシアネー
トも同様)6〜16の芳香族ジイソシアネート、炭素数
6〜20の芳香族トリイソシアネートおよびこれらのイ
ソシアネートの粗製物などが挙げられる。具体例として
は、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネー
ト、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、2,4’−および4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメ
チレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナ
フチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメ
タン−4,4’,4’’−トリイソシアネートなどが挙
げられる。脂肪族ポリイソシアネートとしては、炭素数
6〜10の脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0021】脂環式ポリイソシアネートとしては、炭素
数6〜16の脂環式ジイソシアネートなどが挙げられ
る。具体例としては、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナ
ンジイソシアネートなどが挙げられる。芳香脂肪族イソ
シアネートとしては、炭素数8〜12の芳香脂肪族ジイ
ソシアネートなどが挙げられる。具体例としては、キシ
リレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラ
メチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
変性ポリイソシアネートの具体例としては、ウレタン変
性MDI、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TD
I、ひまし油変性MDIなどが挙げられる。
【0022】上記(C)の中では、生産性の向上や作業
環境の向上などの理由から、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ
ートおよび/またはそれらの変性物(これらをMDI系
イソシアネートと総称する。)の含有量が50質量%以
上で、、MDI系イソシアネート以外の他のポリイソシ
アネートの含有量が0〜50質量%であるものが好まし
い。上記他のポリイソシアネートとしては、TDIが好
ましい。MDI系イソシアネートの含有量は、さらに好
ましくは60質量%以上、とくに好ましくは80質量%
以上である。また、他のポリイソシアネートの含有量
は、さらに好ましくは40質量%以下、とくに好ましく
は20質量%以下である。上記MDI系イソシアネート
としては、ジフェニルメタンジイソシアネートおよび/
またはポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート
を25〜90質量%、ジフェニルメタンジイソシアネー
トおよび/もしくはポリメチレンポリフェニレンポリイ
ソシアネートの変性物を10〜75質量%含有し、該M
DI系イソシアネートのイソシアネート基含有量が1
8.8〜32.2質量%であるものが特に好ましい。ま
た、上記MDI系イソシアネート中には、2,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネートおよび/またはその変
性物を5〜20質量%含有することが好ましい。
【0023】本発明の製造方法においては、発泡剤とし
て、前記ポリエーテルポリオール(a1)を含有する水
を使用する。通常、水と(a1)とを予備配合し、均一
溶液として、これを発泡剤として用いる。なお、(a
1)の一部は水と配合せずに、他のポリオールと共に用
いてもよい。(a1)と水の予備配合比率(質量比)
は、好ましくは90:10〜10:90であり、さらに
好ましくは85:15〜15:85である。(a1)の
配合比率が90以下であると、フォームの伸び物性が低
下することがなく、10以上であると、ボイド面積が減
少する。発泡剤に含まれる水の量は、ポリオール成分
(I)100質量部に対して、好ましくは1〜5質量
部、さらに好ましくは2〜4質量部である。
【0024】本発明の方法における触媒としては、ウレ
タン化反応を促進する通常の触媒はすべて使用でき、例
として、トリエチレンジアミン、ビス(N,N−ジメチ
ルアミノ−2−エチル)エーテル、N,N,N’,N’
−テトラメチルヘキサメチレンジアミンなどの3級アミ
ン類;カルボン酸金属塩(酢酸カリウム、オクチル酸カ
リウム、スタナスオクトエート等)、ジブチルチンジラ
ウレート等の有機金属化合物;などが挙げられる。本発
明の方法における整泡剤としては、通常のポリウレタン
フォームの製造に用いられるものはすべて使用でき、例
として、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、トーレ
ダウコーニングシリコーン(株)製の「SRX−25
3」、信越化学工業(株)製の「F−122」等]、ポ
リエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、
日本ユニカー(株)製の「L−5309」、「SZ−1
311」等]等のシリコーン整泡剤が挙げられる。
【0025】触媒の使用量は、(I)100質量部に対
して、好ましくは0.2〜4質量部、さらに好ましくは
0.4〜3.5質量部であり、整泡剤の使用量は、
(I)100質量部に対して、好ましくは0.1〜2質
量部、さらに好ましくは0.2〜1質量部である。
【0026】本発明の方法においては、酸化防止剤(ヒ
ンダードフェノール系、ヒンダードアミン系など)や紫
外線吸収剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系など)
のような老化防止剤;無機塩(炭酸カルシウム、硫酸バ
リウムなど)、無機繊維(ガラス繊維、炭素繊維な
ど)、ウイスカー(チタン酸カリウムウイスカーなど)
のような充填材;難燃剤(リン酸エステル類、ハロゲン
化リン酸エステル類など);接着剤(変性カプロラクト
ンポリオールなど);可塑剤(フタル酸エステル類な
ど);着色剤(染料、顔料);抗菌剤;抗カビ剤等の、
通常の添加剤および助剤を必要に応じて使用することが
できる。
【0027】本発明の製造方法において、ポリウレタン
の製造に際してのイソシアネート指数(インデックス)
[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×10
0]は、好ましくは70〜125、さらに好ましくは7
5〜120、特に好ましくは80〜115である。
【0028】本発明の製法の一例を示せば、前記の水と
(a1)とが予備配合された発泡剤とは別に、(a1)
以外のポリオール成分(I)〔(a1)の残部を含んで
もよい〕、触媒、整泡剤、および必要により、その他の
添加剤、助剤を所定量混合する。ポリウレタン発泡機
(低圧もしくは高圧発泡機、好ましくは高圧発泡機)ま
たは攪拌機を使用して、この(I)を含む混合物および
発泡剤(以下、合わせてX成分という)とポリイソシア
ネート成分(C)を含む成分(以下、Y成分という)と
の3成分を急速混合する。得られた混合液を、表皮と基
材をそれぞれ片面ずつにセットしたクラッシュパッド用
成形型(開放状態、好ましくは25〜50℃)に注入
し、注入完了後直ちに密閉し、所定時間後脱型して、均
一な密度分布を有する半硬質ポリウレタンフォームを得
る。なお、添加剤、助剤等は、Y成分中に混合して用い
ることもできる。また、注入する際の充填率は、100
〜130%が好ましい。
【0029】上記の表皮としては、通常、ポリ塩化ビニ
ールが用いられる。表皮の厚みは、好ましくは0.2〜
2mmである。上記の基材としては、ポリプロピレン、
ガラス繊維強化アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂
などが挙げられる。基材の厚みは、好ましくは2〜4m
mである。本発明の方法により得られる半硬質ポリウレ
タンフォームを、車両用インストルメントパネルのクラ
ッシュパッドとして成形すると、ボイド不良面積率が
1.25%以下のフォームを得ることができる。ボイド
不良面積率が1.25%を超えると、インストルメント
パネル製品の表皮が凹んだり、高温の環境下では膨れが
発生し、外観上の不良となる。
【0030】本発明におけるボイドとは、車両用インス
トルメントパネルのクラッシュパッド成形時に、ウレタ
ンフォーム表面およびまたは内部に空気が溜まることで
発生する、直径2mm以上の円形もしくは円に近い楕円
形の巨大気泡を意味する。ボイドの直径は、通常2〜2
0mmの大きさがある。上記のボイド不良面積率は、ク
ラッシュパッドの表皮をはがしたあとの、表皮側の半硬
質ポリウレタンフォームの表面積に対する、平均直径が
2mm以上のボイドの面積の合計の割合であり、 (i)ボイドの長径と短径とを、最低目盛り1mmの金
属製定規でmm単位で測定する。 (ii)長径×短径×円周率により、1個のボイド面積を
計算する(単位:cm2、有効数字:小数以下2桁)。 (iii) フォームの表皮側の表面積2000cm2 当た
りのボイド面積の総和を求め、フォーム表面積に対する
比率(%)を求める。という方法で求められる。
【0031】このように、外観の良好な半硬質ポリウレ
タンフォームが得られるので、本発明の方法は、クラッ
シュパッド以外にも、ヘッドレスト、アームレストなど
各種自動車内装部材の製法としても好適に用いられる。
【0032】以下、実施例により本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。な
お、実施例および比較例中において、部および%は、特
にことわりのないかぎり、それぞれ質量部および質量%
を示す。
【実施例】
【0033】実施例および比較例におけるポリウレタン
フォーム原料は次の通りである。 (1)ポリエーテルポリオールa1−1:平均官能基数
2.0、水酸基価280のポリオキシエチレンポリオー
ル。 (2)ポリエーテルポリオールa2−1:平均官能基数
2.0、水酸基価28(mgKOH/g、以下同じ)、
末端オキシエチレン単位の含有量=10%、内部オキシ
エチレン単位の含有量4%のポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンポリオール。 (3)ポリエーテルポリオールa2−2:平均官能基数
2.0、水酸基価125、末端オキシエチレン単位の含
有量=10%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンポリオール。 (4)ポリエーテルポリオールa3−1:平均官能基数
3.0、水酸基価36、末端オキシエチレン単位の含有
量=14%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ポリオール。 (5)ポリエーテルポリオールa3−2:平均官能基数
3.0、水酸基価21、末端オキシエチレン単位の含有
量=14%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ポリオール。 (6)重合体ポリオールA−1:ポリエーテルポリオー
ルa3−1中でアクリロニトリルを重合させた重合体ポ
リオール(重合体含量20%)。
【0034】(7)触媒D−1:トリエチレンジアミン
のエチレングリコール溶液〔三共エアプロ(株)製「T
EDA−L33」〕 (8)触媒D−2:N,Nジメチルアミノプロピルジプ
ロパノールアミン〔サンアプロ(株)製「UCAT20
24」〕 (9)触媒D−3:トリエタノールアミン (10)触媒D−4:トリエチルアミン (11)整泡剤:信越化学工業(株)製「F−122」 (12)接着剤:変性カプロラクトンポリオール〔三洋
化成工業(株)製「エステルD」〕
【0035】(13)イソシアネートC−1:変性MD
I〔日本ポリウレタン(株)製「イソシアネートT」〕 (14)イソシアネートC−2:変性MDI〔日本ポリ
ウレタン(株)製「CEI−264」〕
【0036】実施例1〜3および比較例1〜3 高圧発泡機(PEC社製MiniRIM機)を用いて、
表1に示すX成分とY成分を混合し、200×1000
×10mmの金属製モールドに注入後、直ちに密閉し成
形した。モールドには、あらかじめ、厚さが1mmのポ
リ塩化ビニール製の表皮と、厚さが3mmのポリプロピ
レン製の基材とをそれぞれ片面ずつにセットした。各成
形条件と得られた各フォームの物性値および成形性の測
定結果を表1に示す。
【0037】表1におけるフォーム物性、成形性の評価
方法は下記の通りである。 全密度(g/cm3 ) :JIS K6401 C硬度 :ショアーC硬度計により測定 引張強度(kgf/cm2 ):JIS K6401 引裂強度(kgf/cm) :JIS K6401 切断伸度(%) :JIS K6401 ボイド不良面積率(%) :段落0030記載の方法による。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の半硬質ポリウレタンフォームの
製造方法によれば、従来の方法によるものに比べて成形
性がよく、ボイド不良の少ないインストルメントパネル
用クラッシュパッドを生産することができ、大幅に歩留
まりが上がって生産性が向上し、生産に必要な金型面数
の削減が可能となる等の大きな利点がある。上記効果を
奏することから、本発明の製法により得られるポリウレ
タンフォームは車両用インストルメントパネルのクラッ
シュパッド材として著しい有用性を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/76 C08G 18/76 W //(C08G 18/48 (C08G 18/48 101:00) 101:00) B29K 75:00 B29K 75:00 105:04 105:04 B29L 31:58 B29L 31:58 (72)発明者 石田 崇裕 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 西山 健司 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 西川 和義 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 大田 城裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA11 BC04 4F204 AA42L AB02 AG20 AH25 AH26 EA01 EA04 EB01 EE02 EL01 EL19 4J034 BA03 BA07 DA01 DB03 DB07 DG03 DG04 DG09 DG10 DG12 DG14 DG16 DG22 DQ05 DQ15 DQ16 DQ18 DQ23 HA01 HA07 HA08 HB06 HB07 HC02 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC54 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 KA01 KB02 KC02 KC17 KD02 KD12 KE02 NA03 NA08 RA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオール成分(I)、ポリイソシアネ
    ート成分(C)、発泡剤、触媒および整泡剤からなる反
    応液をクラッシュパッド用成形型に注入して半硬質ポリ
    ウレタンモールドフォームを製造する方法において、
    (I)の一部として下記ポリエーテルポリオール(a
    1)を用い、発泡剤として(a1)を含有する水を用い
    ることを特徴とする半硬質ポリウレタンモールドフォー
    ムの製造方法。 ポリエーテルポリオール(a1):平均官能基数が2〜
    6であり、水酸基価が100〜1000(mgKOH/
    g)であるポリオキシエチレンポリオール。
  2. 【請求項2】 (C)が、50質量%以上のジフェニル
    メタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレン
    ポリイソシアネートおよび/またはそれらの変性物と、
    0〜50質量%の他のポリイソシアネートからなる請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 (I)が、ポリエーテルポリオール
    (a)中でビニル系モノマー(b)を重合させて得られ
    る重合体ポリオール(A)および/またはポリエーテル
    ポリオール(B)からなり、(a)および/または
    (B)中に、(a1)と下記ポリエーテルポリオール
    (a2)および(a3)を含有することを特徴とする請
    求項1または2記載の方法。 ポリエーテルポリオール(a2):平均官能基数が2.
    0〜2.5であり、水酸基価が20〜150(mgKO
    H/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5
    〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8
    〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロ
    ピレンポリオール。 ポリエーテルポリオール(a3):平均官能基数が2.
    8〜3.2であり、水酸基価が20〜50(mgKOH
    /g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜
    25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜
    30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピ
    レンポリオール。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の製造方法
    により得られる半硬質ポリウレタンモールドフォームか
    らなり、ボイド不良面積率が1.25%以下であること
    を特徴とする車両用インストルメントパネルのクラッシ
    ュパッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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