JP3811362B2 - ポリオ−ル組成物、半硬質ポリウレタンフォ−ム形成性組成物、及びその組成物を用いた車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドの製造方法 - Google Patents

ポリオ−ル組成物、半硬質ポリウレタンフォ−ム形成性組成物、及びその組成物を用いた車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半硬質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物、フォーム形成性組成物とそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。さらに詳しくは、車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドなどの内装部材に適した半硬質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物、フォーム形成性組成物とそれを用いたポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半硬質ポリウレタンフォームは、衝撃吸収体としてきわめて優れた性質を有するため、自動車などのインストルメントパネルのクラッシュパッドなどの内装部材として広く使用されてきた。インストルメントパネル用のパッド材の多くは金型内にポリ塩化ビニール表皮をセットし、その中に半硬質ポリウレタンフォーム原液を注入し硬化させる方法が一般的である。半硬質ポリウレタンフォームからなるクラッシュパッドの製造方法として、特公平4−146916号公報記載の製造方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車両用のインストルメントパネルのクラッシュパッドとしては、生産性向上のためにキュア時間が短く、かつ歩留まり向上のために成形性がよくボイド不良の少ない材料が求められている。しかしながら、上記製造方法では、キュア時間が長く成形性が不十分であるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意検討の末、特定の構造を有するポリオ−ルからなるポリオ−ル成分と、特定のイソシアネ−ト成分を組み合わせることにより、キュア性、成形性が良い半硬質ポリウレタンフォ−ムが製造できることを見いだし本発明を完成した。
【0005】
すなわち本発明は、下記[1] [7]である。ただし、 [1] [4] [5] および [7] は参考発明である。
[1] ポリエーテルポリオ−ル(a)中でビニル系モノマ−(b)を重合させて得られる重合体ポリオ−ル(A)および/またはポリエーテルポリオール(B)からなり、(a)および/または(B)中に、下記ポリエーテルポリオ−ル(a1)、(a2)および(a3)を含有する、半硬質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(I)。
ポリエーテルポリオ−ル(a1):平均官能基数が2.0〜2.5であり、水酸基価が20〜150(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオ−ル。
ポリエーテルポリオール(a2):平均官能基数が2.8〜3.2であり、水酸基価が20〜50(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
ポリエーテルポリオール(a3):平均官能基数が2〜6であり、水酸基価が100〜1000(mgKOH/g)であるポリオキシエチレンポリオ−ル。
【0006】
[2] ポリエーテルポリオ−ル(x)中でビニル系モノマ−(y)を重合させて得られる重合体ポリオ−ル(X)および/またはポリエーテルポリオール(Y)からなり、(x)および/または(Y)中に、下記ポリエーテルポリオ−ル(x1)、(x2)(x3)および(x4)を含有する、半硬質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(II)。
ポリエーテルポリオ−ル(x1):平均官能基数が2.0〜2.5であり、水酸基価が20〜90(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオ−ル。
ポリエーテルポリオール(x2):平均官能基数が2.8〜3.2であり、水酸基価が20〜50(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
ポリエーテルポリオ−ル(x3):平均官能基数が2〜6であり、水酸基価が100〜1000(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオ−ル。
ポリエーテルポリオ−ル(x4):平均官能基数が3.5〜4.5であり、水酸基価が20〜50(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
【0007】
[3] 上記のポリオール組成物 II 、下記ポリイソシアネート成分(C)、水からなる発泡剤(D)、触媒(E)、および必要により整泡剤(F)からなる半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物。
ポリイソシアネート成分(C):50質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートおよび/またはそれらの変性物と、0〜50質量%の他のポリイソシアネートからなるポリイソシアネート成分。
【0008】
[4] 上記のポリオール組成物(I)、下記ポリイソシアネート成分(C)、水からなる発泡剤(D)、触媒(E)、および必要により整泡剤(F)からなる半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物であって、25℃の液温で40℃のクラッシュパッド用成形型内で発泡・硬化させたときに、13秒以上のクリームタイムと135秒以内のキュア時間を与える組成物。
ポリイソシアネート成分(C):50質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートおよび/またはそれらの変性物と、0〜50質量%の他のポリイソシアネートからなるポリイソシアネート成分。
【0009】
[5] 上記のポリオール組成物(II)、下記ポリイソシアネート成分(C)、水からなる発泡剤(D)、触媒(E)、および必要により整泡剤(F)からなる半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物であって、25℃の液温で40℃のクラッシュパッド用成形型内で発泡・硬化させたときに、5秒以上のクリームタイムと60秒以内のキュア時間を与える組成物。
ポリイソシアネート成分(C):50質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートおよび/またはそれらの変性物と、0〜50質量%の他のポリイソシアネートからなるポリイソシアネート成分。
【0010】
[6] 上記[3]の半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物をクラッシュパッド用成形型に注入し、発泡・硬化させ車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドの製造方法。
【0011】
[7] 上記の製造方法により得られ、ボイド不良面積率が1.25%以下であり、かつボイドの発生する部位の表皮側対基材側の比率が20:80〜0:100である車両用インストルメントパネルのクラッシュパッド。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1発明において、ポリエーテルポリオール(a)および/または(B)中に、前記のポリエーテルポリオール(a1)、(a2)および(a3)を必須成分として含有する。
ポリエーテルポリオ−ル(a1)としては、例えば、多価アルコ−ル類、多価フェノ−ル類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種以上併用しても良い。
上記多価アルコ−ル類としては、例えば、炭素数2〜12の2価アルコ−ル類[エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、1−4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、1,3−ブチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等]、炭素数3〜12の3〜8価またはそれ以上の価数のアルコ−ル類[グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリト−ル、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビト−ル、キシリトール、マンニトール、グルコ−ス、フラクト−ス、ショ糖等]およびこれらの2種以上の併用が挙げられる。
上記多価フェノ−ル類としては、例えば、単環多価フェノール類(ハイドロキノン等)、ビスフェノ−ル類(ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルF等)、フェノ−ル化合物(フェノール、クレゾールなど)のホルマリン低縮合物(ノボラック樹脂、レゾ−ルの中間体)およびこれらの2種以上の併用などが挙げられる。
【0013】
上記アミン類としては、例えば、アンモニア;アルカノ−ルアミン類[モノエタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、イソプロパノ−ルアミン、アミノエチルエタノ−ルアミン等];炭素数1〜20のアルキルアミン類[メチルアミン、エチルアミン、n−ブチルアミン、オクチルアミン等];炭素数2〜6のアルキレンジアミン類[エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等];ポリアルキレンポリアミン類(アルキレン基の炭素数が2〜6のジアルキレントリアミン〜ヘキサアルキレンヘプタミン)[ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等];炭素数6〜20の芳香族モノもしくはポリアミン類[アニリン、フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフェニルエ−テルジアミン等];炭素数4〜15の脂環式アミン類[イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等];炭素数4〜15の複素環式アミン類[アミノエチルピペラジン、特公昭55−21044号公報記載のもの等]およびこれらの2種以上の併用などが挙げられる。
これらの中では、多価アルコールが好ましい。
【0014】
上記アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例えば、プロピレンオキサイド(以下POと略称する。)およびエチレンオキサイド(以下EOと略称する。)が挙げられる。POおよびEOの付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよいが、ブロック付加したものが好ましく、末端と必要により内部にEOを付加して、オキシエチレン単位(以下EO単位と略称する。)の合計量が8〜30質量%、好ましくは10〜20質量%、内部EO単位の含有量が、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは0.1〜4質量%、末端EO単位の含有量が5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%である。(a1)の平均官能基数は2.0〜2.5、好ましくは2.0〜2.2であり、水酸基価(mgKOH/g)は、20〜150、好ましくは23〜135である。
【0015】
(a1)のEO単位の合計量が8質量%未満、あるいは末端EO単位の含有量が5質量%未満では、フォームの硬化時間が長くなり、EO単位の合計量が30質量%を超えるか、あるいは末端EO単位の含有量が25質量%を超えると、フォームの硬化時間が速すぎフォームの液流れが悪くなる。
平均官能基数が2.0未満では、フォームの硬化時間が長くなり最終硬度も低くなるため実用性が低下し、2.5を超えると、伸び物性が低下する。水酸基価が20未満では、硬化時間が長くなり最終硬度も低くなるため実用性が低下し、150を超えると、伸び物性が低下する。
【0016】
ポリエーテルポリオール(a2)としては、例えば、多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種類以上併用してもよい。
多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよく、多価アルコール類が好ましい。アルキレンオキサイドおよびその付加方法についても、前記(a1)に用いるものと同様である。
【0017】
(a2)の平均官能基数は2.8〜3.2、好ましくは2.9〜3.1であり、水酸基価(mgKOH/g)は20〜50、好ましくは21〜40である。また、末端EO単位の含有量は5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%であり、内部EO単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下であり、EO単位の合計量は8〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。
(a2)のEO単位の合計量が8質量%未満、あるいは末端EO単位の含有量が5質量%未満では、フォームの硬化時間が長くなり、EO単位の合計量が30質量%を超えるか、あるいは末端EO単位の含有量が25質量%を超えると、フォームの硬化時間が速すぎフォームの液流れが悪くなる。
平均官能基数が2.8未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、3.2を超えると、フォ−ムの伸び物性が低下する。水酸基価が20未満では、ボイド面積が多くなり、50を超えると、フォ−ムの伸び物性が低下する。
【0018】
ポリエーテルポリオール(a3)としては、例えば、多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類のEO付加物が挙げられ、2種類以上併用してもよい。多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよい。
(a3)として好ましいものは、多価アルコール類のEO付加物であり、さらに好ましくはポリエチレングリコールである。
【0019】
(a3)の平均官能基数は2〜6、好ましくは2〜4、とくに好ましくは2であり、水酸基価(mgKOH/g)は100〜1000、好ましくは200〜800である。
(a3)の平均官能基数が2未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、6を超えるとフォームの伸び物性が低下する。水酸基価が100未満では、ボイド面積が多くなり、1000を超えると、フォームの伸び物性が低下する。
【0020】
本第1発明における重合体ポリオール(A)は、ポリエーテルポリオール(a)中でビニル系モノマー(b)を通常の方法で重合して製造することができる。例えば、上記した(a1)、(a2)および(a3)から選ばれる1種以上のポリエーテルポリオール中で、ラジカル開始剤の存在下、ビニル系モノマー(b)を重合させ、安定分散させたものが挙げられる。(A)としては、(a2)中で(b)を重合させて得られるものが分散安定性の点で好ましい。
【0021】
本第1発明におけるビニル系モノマー(b)としては、例えばアクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜5)(メタ)アクリレ−ト、アルキル(炭素数1〜5)(メタ)アクリレ−トなどが挙げられる。好ましくは、アクリロニトリル、スチレンである。
本発明におけるポリオール組成物(I)としては、重合体ポリオール(A)単独でも、ポリエーテルポリオール(B)単独でも、(A)と(B)との混合物でもよい。好ましくは、(A)および(A)と(B)との混合物である。
【0022】
本第1発明のポリオール組成物(I)において、(a)および(B)の合計質量に基づいて、(a1)が10〜80%、(a2)が15〜85%、(a3)が0.2〜5%であることが好ましく、(a1)が20〜75%、(a2)が20〜75%、(a3)が0.4〜5%であることがさらに好ましく、(a1)が30〜68%、(a2)が30〜68%、(a3)が0.5〜4%であることがとくに好ましい。(a3)が5%以下であるとフォームの伸び物性が低下せず、0.2%以上であるとボイド面積が減少する。(a1)および(a2)が上記質量%の範囲内であると、適当なフォーム硬度とフォームの伸び物性が得られる。
【0023】
本第1発明において、(I)中の(b)の重合体の含量は、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜9質量%である。重合体の含量が1質量%以上であるとフォ−ムの硬さが向上し、10質量%以下であるとフォームの伸び物性が良好である。
【0024】
本発明の第2発明においては、ポリエーテルポリオール(x)および/または(Y)中に、前記のポリエーテルポリオール(x1)、(x2)、(x3)および(x4)を必須成分として含有する。
ポリエーテルポリオ−ル(x1)としては、例えば、多価アルコ−ル類、多価フェノ−ル類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種以上併用してもよい。
多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよく、多価アルコール類が好ましい。アルキレンオキサイドおよびその付加方法についても、前記(a1)に用いるものと同様である。
【0025】
(x1)の平均官能基数は2.0〜2.5、好ましくは2.0〜2.2であり、水酸基価(mgKOH/g)は20〜90、好ましくは21〜40である。末端EO単位の含有量は、5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%であり、内部EO単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下であり、EO単位の合計量は8〜30質量%であり、好ましくは10〜25質量%である。
ポリオ−ル(x1)の平均官能基数が2.0未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、2.5を超えると、フォ−ムの伸び物性が低下する。水酸基価が20未満では、ボイド面積が多くなり、90を超えるとフォ−ムの伸び物性が低下する。
【0026】
ポリエーテルポリオ−ル(x2)としては、例えば、多価アルコ−ル類、多価フェノ−ル類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種以上併用してもよい。
多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよく、多価アルコール類が好ましい。アルキレンオキサイドおよびその付加方法についても、前記(a1)に用いるものと同様である。
【0027】
(x2)の平均官能基数は2.8〜3.2、好ましくは2.9〜3.1であり、水酸基価(mgKOH/g)は20〜50、好ましくは21〜40である。また、末端EO単位の含有量は5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%であり、内部EO単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下であり、EO単位の合計量は8〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。
(x2)のEO単位の合計量が8質量%未満、あるいは末端EO単位の含有量が5質量%未満では、フォームの硬化時間が長くなり、EO単位の合計量が30質量%を超えるか、あるいは末端EO単位の含有量が25質量%を超えると、フォームの硬化時間が速すぎフォームの液流れが悪くなる。
平均官能基数が2.8未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、3.2を超えると、フォ−ムの伸び物性が低下する。水酸基価が20未満では、ボイド面積が多くなり、50を超えると、フォ−ムの伸び物性が低下する。
【0028】
ポリエーテルポリオ−ル(x3)としては、例えば、多価アルコ−ル類、多価フェノ−ル類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種以上併用してもよい。
多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよく、多価アルコール類が好ましい。アルキレンオキサイドおよびその付加方法についても、前記(a1)に用いるものと同様である。
【0029】
(x3)の平均官能基数は2〜6、好ましくは2〜4であり、水酸基価(mgKOH/g)は100〜1000、好ましくは120〜800である。また、末端EO単位の含有量は5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%であり、内部EO単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下であり、EO単位の合計量は8〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。
(x3)の平均官能基数が2未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、6を超えるとフォームの伸び物性が低下する。水酸基価が100未満では、ボイド面積が多くなり、1000を超えると、フォームの伸び物性が低下する。
【0030】
本第2発明において、(x)および/または(Y)中に、さらに前記のポリエーテルポリオール(x4)を含有させると、クローズタイプのクラッシュパッド用成形型に注入するのに適した半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物用のポリオール成分とすることができる。
(x4)としては、例えば、多価アルコ−ル類、多価フェノ−ル類、アミン類のアルキレンオキサイド付加物が挙げられ、2種以上併用してもよい。
多価アルコール類、多価フェノール類、アミン類としては、前記(a1)におけるものと同様のものが挙げられ、2種類以上併用してもよく、多価アルコール類が好ましい。アルキレンオキサイドおよびその付加方法についても、前記(a1)に用いるものと同様である。
【0031】
(x4)の平均官能基数は3.5〜4.5、好ましくは3.8〜4.2であり、水酸基価(mgKOH/g)は20〜50、好ましくは22〜40である。また、末端EO単位の含有量は5〜25質量%、好ましくは10〜20質量%であり、内部EO単位の含有量は、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下であり、EO単位の合計量は8〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。
(x4)の平均官能基数が3.5未満では、硬化時間が長くなるため実用性が低下し、4.5を超えると、フォームの伸び物性が低下する。水酸基価が20未満では、ボイド面積が多くなり、50を超えると、フォームの伸び物性が低下する。
【0032】
本第2発明における重合体ポリオール(X)は、ポリエーテルポリオール(x)中でビニル系モノマー(y)を通常の方法で重合して製造することができる。例えば、上記した(x1)、(x2)、(x3)および(x4)から選ばれる1種以上のポリエーテルポリオール中で、ラジカル開始剤の存在下、ビニル系モノマー(y)を重合させ、安定分散させたものが挙げられる。(X)としては、分散安定性の点から、(x2)および/または(x4)中、とくに(x4)中で(y)を重合させて得られるものが好ましい。
【0033】
本第2発明におけるビニル系モノマー(y)としては、前記のビニル系モノマー(b)と同様のものが挙げられる。
本発明におけるポリオール組成物(II)としては重合体ポリオール(X)単独でも、ポリエーテルポリオール(Y)単独でも、(X)と(Y)の混合物でもよい。好ましくは、(X)および(X)と(Y)の混合物である。
【0034】
本第2発明のポリオール組成物(II)において、(x)および(Y)の合計質量に基づいて、(x1)が10〜50%、(x2)が20〜80%、(x3)が1〜30%、(x4)が0〜30%であることが好ましく、(x1)が15〜45%、(x2)が30〜70%、(x3)が2〜25%、(x4)が1〜28%であることがさらに好ましく、(x1)が18〜40%、(x2)が40〜65%、(x3)が3〜20%、(x4)が5〜25%であることがとくに好ましい。(x1)、(x2)、(x3)および(x4)が上記質量%の範囲であると、適当なフォーム硬度とフォームの伸び物性が得られる。
【0035】
本第2発明において、(II)中の(y)の重合体の含量は、好ましくは1〜10質量%、さらに好ましくは2〜9質量%である。重合体の含量が1質量%以上であるとフォ−ムの硬さが向上し、10質量%以下であるとフォームの伸び物性が良好である。
【0036】
本第2発明におけるポリオール(x2)は、本第1発明におけるポリオール(a2)と同じものである。また、第2発明のポリオール(x1)は第1発明のポリオール(a1)の組成範囲の一部分であり、第2発明のポリオール(x3)と第1発明の(a1)とでは組成の共通する範囲がある。
したがって、第1発明においては、(a2)以外に(a1)および(a3)を必須成分として用いたが、第2発明においては、(x2)すなわち(a2)以外に、(a1)に含まれる組成の中でそれぞれ(x1)と(x3)に該当する特定の範囲のもの2種を併用し(a3)に相当するものを用いない場合も包含される。
【0037】
本発明におけるポリイソシアネ−ト成分(C)としては、生産性の向上や作業環境の向上などの理由から、50質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ−トおよび/またはそれらの変性物(これらをMDI系イソシアネートと総称する。)と、0〜50質量%の他のポリイソシアネ−トからなるものが用いられる。
MDI系イソシアネートの含有量は、好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。また、他のポリイソシアネ−トの含有量は、好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
上記変性物としては、例えばウレタン変性物、カルボジイミド変性物、アロファネート変性物、ウレア変性物、ビューレット変性物、イソシアヌレート変性物、オキサゾリドン変性物などが挙げられる。
【0038】
他のポリイソシアネ−トとしては、通常ポリウレタンフォ−ムに使用されるものはすべて使用でき、例えば、炭素数(NCO基中の炭素を除く;以下のイソシアネートも同様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート(1,3−および/または1,4−フェニレンジイソシアネ−ト、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネ−ト、粗製TDIなど)、炭素数6〜10の脂肪族ポリイソシアネート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネートなど)、炭素数6〜16の脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、1,4−シクロヘキサンジイソシアネ−ト、ノルボルナンジイソシアネートなど)、炭素数8〜12の芳香脂肪族ポリイソシアネート(キシリレンジイソシアネ−ト、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネ−トなど)、これらの変性物(例えば、ウレタン変性物、カルボジイミド変性物、アロファネート変性物、ウレア変性物、ビューレット変性物、イソシアヌレート変性物、オキサゾリドン変性物など)およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。好ましくは、2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネ−トである。
【0039】
上記MDI系イソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネ−トおよび/またはポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートを25〜90質量%、ジフェニルメタンジイソシアネ−トおよび/もしくはポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートの変性物を10〜75質量%含有し、該MDI系イソシアネ−トのイソシアネ−ト基含有量が18.8〜32.2質量%であるものが特に好ましい。また、上記MDI系イソシアネート中には、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−トおよび/またはその変性物を5〜20質量%含有することが好ましい。
【0040】
本発明における発泡剤(D)としては、通常水を使用する。
本発明における触媒(E)としては、ウレタン化反応を促進する通常の触媒はすべて使用でき、例として、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルジプロパノールアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテル、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミンなどの3級アミン類;カルボン酸金属塩(酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、スタナスオクトエート等)、ジブチルチンジラウレート等の有機金属化合物;などが挙げられる。
本発明において、必要により用いる整泡剤(F)としては、通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるものはすべて使用でき、例として、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、トーレダウコーニングシリコーン(株)製の「SRX−253」、信越化学工業(株)製の「F−122」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、日本ユニカー(株)製の「L−5309」、「SZ−1311」等]等のシリコーン整泡剤が挙げられる。
【0041】
本発明における水の使用量は、ポリオール成分(I)または(II)100質量部に対して、好ましくは1〜5質量部、さらに好ましくは1.5〜4質量部である。触媒(E)の使用量は、(I)または(II)100質量部に対して、好ましくは0.2〜4質量部、さらに好ましくは0.4〜3.5質量部である。整泡剤(F)の使用量は、(I)または(II)100質量部に対して、好ましくは2質量部以下、さらに好ましくは0または0.1〜1質量部である。
【0042】
本発明の半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物においては、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系など)や紫外線吸収剤(トリアゾール系、ベンゾフェノン系など)のような老化防止剤;無機塩(炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど)、無機繊維(ガラス繊維、炭素繊維など)、ウイスカー(チタン酸カリウムウイスカーなど)のような充填剤;難燃剤(リン酸エステル類、ハロゲン化リン酸エステル類など)、接着剤(変性ポリカプロラクトンポリオールなど);可塑剤(フタル酸エステル類など);着色剤(染料、顔料);抗菌剤;抗カビ剤;等の、通常の添加剤および助剤(G)を必要に応じて使用することができる。
【0043】
本発明の製造方法において、ポリウレタンの製造に際してのイソシアネート指数(インデックス)[(NCO基/活性水素原子含有基)の当量比×100]は、好ましくは70〜140、さらに好ましくは75〜130、特に好ましくは80〜120である。
【0044】
本発明の方法によるポリウレタンフォーム製造の一例を示せば、下記の通りである。
まず、ポリオール組成物(I)または(II)、発泡剤(D)、触媒(E)、並びに必要により整泡剤(F)および/またはその他の添加剤・助剤(G)を所定量混合する。次いでポリウレタン発泡機(低圧もしくは高圧発泡機、好ましくは高圧発泡機)または攪拌機を使用して、この混合物(以下、M成分という)と有機ポリイソシアネート(以下、N成分という)とを急速混合する。得られた混合液を、表皮と基材をそれぞれ片面ずつにセットした、オープン注入タイプもしくはクローズ注入タイプのクラッシュパッド用成形型(好ましくは25〜50℃)に注入し、(オープン注入タイプの場合は注入完了後直ちに密閉し、)所定時間後脱型して、均一な密度分布を有する半硬質ポリウレタンフォームを得る。なお、添加剤、助剤等は、N成分に混合して用いることもできる。注入する際の充填率〔(モールド発泡時の密度/フリー発泡時の密度)×100〕は、100〜400%、とくに150〜350%が好ましい。
【0045】
上記の表皮としては、例えば、ポリ塩化ビニールが用いられる。表皮の厚みは、好ましくは0.2〜2mmである。
上記の基材としては、ポリプロピレン、ガラス繊維強化アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂などが挙げられる。基材の厚みは、好ましくは2〜4mmである。
【0046】
本第1発明のポリオール組成物(I)、または(x1)、(x2)および(x3)を含有するポリオール組成物からなる半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物を用いて、オープン注入タイプのクラッシュパッド用成形型に注入して半硬質ポリウレタンフォームを製造する際の、クリームタイムは通常13秒以上であり、かつキュア時間を135秒以内とすることができる。
【0047】
また、(x1)、(x2)、(x3)および(x4)を含有する本第2発明のポリオール組成物(II)からなる半硬質ポリウレタン形成性組成物を用いて、クローズ注入タイプのクラッシュパッド用成形型に注入して半硬質ポリウレタンフォームを製造する際の、クリームタイムは通常5秒以上であり、かつキュア時間を60秒以内とすることができる。
【0048】
上記のクリームタイムとは、ウレタン化反応において、反応直前の原料(ポリウレタンフォーム形成性組成物)の液温が25℃、金型温度が40℃のときに、発泡剤(水)とイソシアネートが反応して泡化反応が始まり、発泡が始まる時間である。
オープン注入タイプのクラッシュパッド用成形型を用いる場合、クリームタイムが13秒以上であると、成形時に金型を閉じるのに十分な時間があり、金型を閉じる前に発泡が始まって金型を閉じる際にウレタンフォームを破壊する恐れが無く、ウレタンフォームの成形性が良好である。
クローズ注入タイプのクラッシュパッド用成形型を用いる場合、クリームタイムが5秒以上であると、成形時に良好な液流れ性を示し、ウレタンフォームの成形性が良好である。
【0049】
また、上記のキュア時間とは、前記のクリームタイムと同条件で、金型に注入した際の、反応混合液注入開始から型開きを開始するまでの時間を意味する。硬化が不十分な状態で、型開きをおこなうと、クラッシュパッドが変形する。
【0050】
本発明の半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物を用いて、本発明の方法により半硬質ポリウレタンフォームを成形すると、ボイド不良面積率が1.25%以下であり、かつボイドの発生する部位の表皮側対基材側の比率(以下、ボイド比率という。)が20:80〜0:100である車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドを得ることができる。
【0051】
本発明におけるボイドとは、車両用インストルメントパネルのクラッシュパッド成形時に、ウレタンフォーム表面および/または内部に空気が溜まることで発生する、直径2mm以上の円形もしくは円に近い楕円形の巨大気泡を意味する。ボイドの直径は、通常2〜20mmの大きさがある。
【0052】
上記のボイド不良面積率は、クラッシュパッドの表皮をはがしたあとの、表皮側の半硬質ポリウレタンフォームの表面積に対する、平均直径が2mm以上のボイドの面積の合計の割合であり、
(i)ボイドの長径と短径とを、最低目盛り1mmの金属性定規でmm単位で測定する。
(ii)長径×短径×円周率により、1個のボイド面積を計算する(単位:cm2 、有効数字:小数以下2桁)。
(iii) フォームの表皮側の表面積2000cm2 当たりのボイド面積の総和を求め、フォーム表面積に対する比率(%)を求める。
という方法で求められる。
【0053】
また、ボイド比率は、以下の方法で求めたものである。
(i)成形品を表皮と垂直方向に切断し、切断面のフォーム層の中心(基材からと表皮からの中間点)に線を引く。
(ii)上記の方法で、表皮側、基材側それぞれのボイド面積の総和を求める。
(iii) 測定したフォーム断面積の総和が、1000cm2 以上となるよう、複数回測定を行い、各側のボイド不良面積率の比から、表皮側対基材側の比率を求める。
【0054】
ボイド不良面積率が1.25%を超えると、インストルメントパネル製品の表皮が凹んだり、高温の環境下では膨れが発生し、外観上の不良となる。また、表皮側のボイド比率が20%を超えると、インストルメントパネルの表皮が凹んだり、高温の環境下では膨れが発生し、外観上の不良となる。
【0055】
このように、外観の良好な半硬質ポリウレタンフォームが得られるので、クラッシュパッド以外にも、ヘッドレスト、アームレストなど各種自動車内装部材としても好適に用いられる。
【0056】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。ただし、実施例1〜3は参考例である。なお、実施例および比較例中において、部および%は、特にことわりのないかぎり、それぞれ質量部および質量%を示す。また、下記(2)〜(4)、(6)〜(8)のポリエーテルポリオ−ルの内部EO単位の含有量はすべて0%なので、省略する。従って、EO単位の合計量は、末端EO単位の含有量と同じである。
【0057】
実施例および比較例におけるポリウレタンフォ−ム原料は次の通りである。なお、ポリオールで記号を2種併記したものがあるのは、第1発明および第2発明のどのポリエーテルポリオールに該当するかを示すために付したものである。
(1)ポリエーテルポリオ−ルa1−1(x1−1):プロピレングリコールのPO・EOブロック付加物[水酸基価28(mgKOH/g、以下同じ)、末端EO単位の含有量=10%、内部EO単位の含有量4%]。
(2)ポリエーテルポリオ−ルa1−2(x3−1):プロピレングリコールのPO・EOブロック付加物(水酸基価125、末端EO単位の含有量=10%)。
(3)ポリエーテルポリオ−ルa2−1(x2−1):グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価36、末端EO単位の含有量=14%)。
(4)ポリエーテルポリオ−ルa2−2(x2−2):グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価21、末端EO単位の含有量=14%)。
(5)ポリエーテルポリオ−ルa3−1:ポリエチレングリコール(水酸基価280)。
【0058】
(6)ポリエーテルポリオ−ルx2−3(a2−3):グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価36、末端EO単位の含有量=16%)。
(7)ポリエーテルポリオ−ルx3−2:グリセリンのPO・EOブロック付加物(水酸基価280、末端EO単位の含有量=10%)。
(8)ポリエーテルポリオ−ルx4−1:ペンタエリスリトールのPO・EOブロック付加物(水酸基価28、末端EO単位の含有量=14%)。
(9)重合体ポリオールA−1(X−1):ポリエーテルポリオールa2−1(x2−1)中でアクリロニトリルを重合させた重合体ポリオ−ル(重合体含量20質量%)。
(10)重合体ポリオールX−2:ポリオールx4−1中でアクリロニトリルとスチレンを質量比2:1で重合させた重合体ポリオ−ル(重合体含量30質量%)。
【0059】
(11)触媒E−1:トリエチレンジアミンのエチレングリコ−ル溶液〔三共エアプロ(株)製「TEDA−L33」〕
(12)触媒E−2:N,N−ジメチルアミノプロピルジプロパノールアミン〔サンアプロ(株)社製「UCAT2024」〕
(13)触媒E−3:トリエタノールアミン
(14)触媒E−4:トリエチルアミン
(15)触媒E−5:ビス(N,N−ジメチルアミノ−2−エチル)エーテルの70%ジエチレングリコール溶液〔東ソー(株)製「TOYOCAT−ET」〕
(16)触媒E−6:3級アミン触媒〔(株)花王製「カオライザーP−200」〕
(17)整泡剤F−1:信越化学工業(株)製「F−122」
(18)接着剤G−1:変性ポリカプロラクトンポリオール〔三洋化成工業(株)製「エステルD」〕
【0060】
(19)イソシアネ−トC−1:変性MDI〔日本ポリウレタン(株)製「イソシアネートT」〕
(20)イソシアネ−トC−2:変性MDI〔日本ポリウレタン(株)製「CEI−264」〕
【0061】
実施例1〜3および比較例1〜3
高圧発泡機(PEC社製MiniRIM機)を用いて、表1に示すM成分とN成分を混合し、200×1000×10mmのオープン注入タイプの金属製モールドに注入後、直ちに密閉し成形した。モールドには、あらかじめ、厚さが1mmのポリ塩化ビニール製の表皮と、厚さが3mmのポリプロピレン製の基材とをそれぞれ片面ずつにセットした。各成形条件と得られた各フォ−ムの物性値および成形性の測定結果を表1および表2に示す。
なお、実施例1および2は、第1発明のポリオール組成物(I)を用いた第4発明のポリウレタンフォーム形成性組成物の例であり、実施例3は、(x1)、(x2)および(x3)を含有するポリオール組成物を用いたポリウレタンフォーム形成性組成物の例である。
【0062】
実施例4〜6
上記高圧発泡機を用いて、表1に示すM成分とN成分を混合し、200×1000×10mmの金属製密閉モ−ルドに注入成形した。モールドには、あらかじめ、上記と同様の表皮と基材とをそれぞれ片面ずつにセットした。各成形条件と得られた各フォ−ムの物性値および成形性の測定結果を表1に示す。
なお、実施例4〜6は、第2発明のポリオール組成物(II)を用いた第3・第5発明のポリウレタンフォーム形成性組成物の例である。
【0063】
表1および表2におけるフォーム物性の評価方法は下記の通りである。
Figure 0003811362
【0064】
【表1】
Figure 0003811362
【0065】
【表2】
Figure 0003811362
【0066】
【発明の効果】
本発明のポリオール組成物、半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物を用いた半硬質ポリウレタンフォ−ムの製造方法によれば、従来の方法によるものに比べて短いキュア時間で、ボイド不良の少ないインストルメントパネル用クラッシュパッドを生産することができ、生産速度を上げることができるとともに、大幅に歩留まりが上がって生産性が向上し、生産に必要な金型面数の削減が可能となる等の大きな利点がある。上記効果を奏することから、本発明により得られるポリウレタンフォームは、車両用インストルメントパネルのクラッシュパッド材として著しい有用性を発揮する。

Claims (3)

  1. ポリエーテルポリオ−ル(x)中でビニル系モノマ−(y)を重合させて得られる重合体ポリオ−ル(X)および/またはポリエーテルポリオール(Y)からなり、(x)および/または(Y)中に、下記ポリエーテルポリオ−ル(x1)、(x2)(x3)および(x4)を含有する、半硬質ポリウレタンフォーム製造用ポリオール組成物(II)。
    ポリエーテルポリオ−ル(x1):平均官能基数が2.0〜2.5であり、水酸基価が20〜90(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオ−ル。
    ポリエーテルポリオール(x2):平均官能基数が2.8〜3.2であり、水酸基価が20〜50(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
    ポリエーテルポリオ−ル(x3):平均官能基数が2〜6であり、水酸基価が100〜1000(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオ−ル。
    ポリエーテルポリオ−ル(x4):平均官能基数が3.5〜4.5であり、水酸基価が20〜50(mgKOH/g)であり、末端オキシエチレン単位の含有量が5〜25質量%であり、オキシエチレン単位の合計量が8〜30質量%であるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール。
  2. 請求項記載のポリオール組成物 II 、下記ポリイソシアネート成分(C)、水からなる発泡剤(D)、触媒(E)、および必要により整泡剤(F)からなる半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物。
    ポリイソシアネート成分(C):50質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネートおよび/またはそれらの変性物と、0〜50質量%の他のポリイソシアネートからなるポリイソシアネート成分。
  3. 請求項記載の半硬質ポリウレタンフォーム形成性組成物をクラッシュパッド用成形型に注入し、発泡・硬化させ車両用インストルメントパネルのクラッシュパッドの製造方法。
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