JP2001339296A - 位相比較器 - Google Patents

位相比較器

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JP2001339296A
JP2001339296A JP2000155672A JP2000155672A JP2001339296A JP 2001339296 A JP2001339296 A JP 2001339296A JP 2000155672 A JP2000155672 A JP 2000155672A JP 2000155672 A JP2000155672 A JP 2000155672A JP 2001339296 A JP2001339296 A JP 2001339296A
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signal
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Satoru Nishikawa
哲 西川
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03DDEMODULATION OR TRANSFERENCE OF MODULATION FROM ONE CARRIER TO ANOTHER
    • H03D13/00Circuits for comparing the phase or frequency of two mutually-independent oscillations
    • H03D13/003Circuits for comparing the phase or frequency of two mutually-independent oscillations in which both oscillations are converted by logic means into pulses which are applied to filtering or integrating means
    • H03D13/004Circuits for comparing the phase or frequency of two mutually-independent oscillations in which both oscillations are converted by logic means into pulses which are applied to filtering or integrating means the logic means delivering pulses at more than one terminal, e.g. up and down pulses

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の位相比較器を、例えば、PLL回路
に用いる場合、位相比較器に起因するクロック信号のジ
ッタの発生を除去し、位相比較器の高速応答と識別位相
の高精度化を可能にする。 【解決手段】 D−FF43は、入力データSiをVC
O出力信号Soのポジティブエッジで検出して記憶す
る。データSiは、遅延回路44によって該データSi
の位相で90°遅延される。データSiとD−FF44
の出力信号とは、EXORゲート45で排他的論理和が
とられる。さらに、データSiと遅延回路44の出力信
号とは、EXORゲート46によって排他的論理和がと
られる。これにより、データSiとVCO出力信号So
との位相差が検出され、これに比例した出力信号S4
7,S48が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、デジタル
信号伝送の受信回路等において、None-Return-toZero
(以下「NRZ」という。)受信信号を識別再生するク
ロック信号の抽出のために用いるphase Locked Loop
(以下「PLL」という。)回路等に設けられる位相比
較器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野に関する技術とし
ては、例えば、次のような文献に記載されるものがあっ
た。 文献1; Dan H. Wolaver著「phase-Locked Loop Circ
uit Design」(1991)PTR Prentice Hall, Prentice-Hal
l,Inc. A Paramount Communica-tions Company, Englew
ood Cliffis, New Jersey 07632, P.222 文献2; IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, 31
[11] (1996) (米),Vincent von L Kaenel, Daniel Aeb
isher, Christian Piquet,andEvert Dijkstra 著“A 32
0MHz, 1.5mW @ 1.35V CMOS PLL forMicroprocessor Clo
ck Generation", P.1715-1718
【0003】図2は、一般的なPLL回路を示す構成図
である。このPLL回路は、位相θi(t)のデータS
iと位相θo(t)の出力信号Soとの位相差を検出し
てこれに比例した出力電圧Vpを発生する位相比較器1
0を有している。位相比較器10の出力端子には、ルー
プフィルタ30が接続され、さらにこのループフィルタ
30の出力端子に電圧制御発振器(以下「VCO」とい
う。)32が接続されている。ループフィルタ30は、
位相比較器10の出力電圧Vpを平滑し、位相差に比例
した制御電圧Vcを取り出す回路であり、例えば、抵抗
R及びキャパシタCから成るローパスフィルタで構成さ
れている。VCO32は、ループフィルタ30から出力
される制御電圧Vcによって発振周波数が制御され、位
相θo(t)の出力信号Soを出力する回路である。こ
の出力信号Soは、位相比較器10にフィードバック入
力される。
【0004】PLL回路では、ループフィルタ30の特
性により、応答の形及び応答速度が決定される。入力の
データSiの位相θi(t)と出力信号Soの位相θo
(t)とが、θi(t)−θo(t)=一定、という安
定状態(ロック状態)を求めて、自動的に入力のデータ
Siに追尾されていく。入力のデータSiがないとき
は、ループフィルタ30から出力される制御電圧Vcは
0となり、VCO32がフリーランニング周波数(自走
周波数)foで発振する。周波数fiのデータSiが入
力されると、位相比較器10によって周波数fiとfo
の位相が比較され、この差に応じた出力電圧Vpがルー
プフィルタ30を通り、VCO32の制御端子に加えら
れ、その位相差が一定の値になる方向へ制御される。V
CO32の発振周波数foがデータSiの周波数fiに
十分近ければ、周波数foはfiにロックし、この位相
差が一定になり、周波数の差がなくなる。
【0005】図3は、前記文献1に記載された図2の位
相比較器を示す構成図である。この位相比較器は、デー
タSiを入力する入力端子11、及びVCO32の出力
信号Soを入力する入力端子12を有し、この入力端子
12に、出力信号Soを反転する論理反転回路(以下
「インバータ」という。)13が接続されている。入力
端子11及びインバータ13には、遅延型フリップフロ
ップ回路(以下「D−FF」という。)14,15が接
続され、これらの出力側に、2入力の排他的論理和(以
下「EXOR」という。)16,17が接続されてい
る。
【0006】D−FF14は、入力端子11に接続され
たデータ入力端子D、入力端子12に接続されたクロッ
ク入力端子CK、及びデータを出力する出力端子Qを有
している。D−FF14は、クロック入力端子CKから
入力される出力信号Soのポジティブエッジ(立ち上が
りエッジ)で、データ入力端子Dに入力されるデータS
iを検出して記憶する回路であり、この出力端子QがE
XORゲート16の一方の入力端子に接続されている。
D−FF15は、D−FF14の出力端子Qに接続され
たデータ入力端子D、出力信号Soがインバータ13で
反転された反転信号を入力するクロック入力端子CK、
及びデータを出力する出力端子Qを有している。D−F
F15は、クロック入力端子CKに入力される出力信号
Soの反転信号のポジティブエッジで、D−FF14の
出力信号を検出して記憶する回路であり、この出力端子
QがEXORゲート17の一方の入力端子に接続されて
いる。
【0007】EXORゲート16は、2つの入力端子に
入力されるデータSiとD−FF14の出力信号とのE
XORをとり、出力端子から出力信号S18を出力する
回路である。EXORゲート17は、2つの入力端子か
ら入力されるD−FF14の出力信号とD−FF15の
出力信号とのEXORをとり、出力端子から出力信号S
19を出力する回路である。各EXORゲート16,1
7の出力端子は、出力端子18,19にそれぞれ接続さ
れている。
【0008】図4(a)〜(c)は図3の動作を示すタ
イミングチャートであり、同図(a)はデータSiとV
CO出力信号Soの位相が合っている場合のタイミング
チャート、同図(b)はVCO出力信号Soの位相がデ
ータSiより遅れている場合のタイミングチャート、及
び同図(c)はVCO出力信号Soの位相がデータSi
の位相より進んでいる場合のタイミングチャートであ
る。以下、この図4(a)〜(c)を参照しつつ、図3
の動作を説明する。
【0009】例えば、データSiが0、1、0、1を繰
り返している場合を考える。図4(a)に示すように、
データSiの位相がVCO出力信号Soの位相と合致し
ている場合、出力端子18,19は、VCO出力信号S
oの周期で同じパルス幅のパルス(出力信号S18,S
19)を交互に繰り返し出力する。
【0010】図4(b)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より遅れている場合、出
力端子18は、位相の遅れに対応したパルス幅分幅の広
いパルス(出力信号S18)を発生する。
【0011】図4(c)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より進んでいる場合、出
力端子18は、位相の進みに対応したパルス幅分幅の狭
いパルス(出力信号S18)を発生する。従って、出力
信号S18の時間平均と出力信号S19の時間平均の差
は、位相差の−πと+πの範囲でこの位相差に比例した
値となり、位相比較器として動作する。
【0012】又、データSiが0、0、0の連続あるい
は1、1、1の連続である場合には、出力信号S18及
びS19は0となるので、連続で同じ値のデータSiが
入力された場合に、位相比較器が偏った出力信号S1
8,S19を出し、PLL回路のジッタ(jitter)の原
因となることが防止できる。このため、この位相比較器
は、NRZ信号のデータSiから受信信号を識別再生す
るクロック信号の抽出のために用いるPLL回路に使用
することができる。
【0013】図5は、図3の出力側に設けられる従来の
チャージポンプの概念図である。このチャージポンプ
は、図3の出力端子18,19から出力される出力信号
S18,S19のパルスの時間平均をとり、次段のルー
プフィルタ30のキャパシタCを充電する回路である。
チャージポンプ回路は、出力信号S18,S19をそれ
ぞれ入力する入力端子21,22、定電流源23,2
7、出力信号S18,S19によりそれぞれオン/オフ
動作するトランジスタ等のスイッチ24,26、及び出
力電圧Vpを出力する出力端子25を有している。定電
流源23、スイッチ24、出力端子25、スイッチ26
及び定電流源27は、電源電位Vddと接地の間に直列
に接続されている。出力端子25から出力される出力電
圧Vpにより、抵抗R及びキャパシタCから成るループ
フィルタ30が充電されるようになっている。
【0014】このチャージポンプの動作は、出力信号S
18が“H”レベルの時にスイッチ24がオンし、定電
流源23からループフィルタ30に電流が流れ込む。出
力信号S19が“H”レベルの時には、スイッチ26が
オンし、定電流源27によってループフィルタ30から
電流が引き出される。これにより、出力端子25から出
力される出力電圧Vpが、ループフィルタ30で平滑さ
れ、出力端子31から制御電圧Vcが出力されてVCO
32へ供給される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3及
び図5により構成される従来の図2の位相比較器10で
は、次のような課題があった。図5のチャージポンプに
おいて、例えば、データSiの位相がVCO出力信号S
oの位相と合致している場合を考えると、同じパルス幅
のパルスから成る出力信号S18及びS19が図3の出
力端子18及び19から交互に出力されて図5のチャー
ジポンプに入力されるので、ループフィルタ30へ供給
される電流の平均値はゼロとなる。しかし、ループフィ
ルタ30から出力される制御電圧Vcは、チャージポン
プで供給される電流をIcpとすると、VCO出力信号
Soの周期でR×Icpの振幅で振動することとなる。
これにより、VCO32の出力信号Soの周波数foを
変動させ、PLL回路で抽出されたクロック信号にジッ
タを発生させることになるという問題が生じる。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの第1の発明は、位相比較器におい
て、データ及びクロック信号を入力し、該クロック信号
に応答して該データを記憶するフリップフロップ回路
(以下「FF」という。)と、前記データを入力し、該
データを該データの位相で0°以上180°未満の所定
角度だけ遅延させる遅延回路と、前記データ及び前記F
Fの出力信号を入力し、該データと該出力信号とのEX
OR又は排他的否定論理和(以下「EXNOR」とい
う。)をとって第1の出力信号を出力する第1の論理ゲ
ートと、前記データ及び前記遅延回路の出力信号を入力
し、該データと該出力信号とのEXOR又はEXNOR
をとって02の出力信号を出力する第2の論理ゲート
と、を有している。
【0017】このような構成を採用したことにより、ク
ロック信号に応答してデータがFFに記憶される。FF
の出力信号とデータとが、第1の論理ゲートによってE
XOR又はEXNORがとられて第1の出力信号が出力
される。一方、データは、このデータの位相で遅延回路
によって所定角度だけ遅延される。遅延回路の出力信号
とデータとが、第2の論理ゲートによってEXOR又は
EXNORがとられ、第2の出力信号が出力される。
【0018】第2の発明は、位相比較器において、デー
タ、このデータの反転データ、及びクロック信号を入力
し、該クロック信号に応答して該データ及び該反転デー
タを記憶するFFと、前記データ及び前記反転データを
入力し、該データ及び該反転データを該データの位相で
0°以上180°未満の所定角度だけ遅延させる遅延回
路と、前記データ、前記反転データ、及び前記FFの出
力信号を入力し、該データが論理“H”レベルのときに
該FFの出力信号を透過させる第1のトランスファゲー
トと、前記データ、前記反転データ、及び前記FFの反
転出力信号を入力し、該データが論理“L”レベルのと
きに該FFの反転出力信号を透過させる第2のトランス
ファゲートと、前記第1及び第2のトランスファゲート
の出力信号を入力し、この2つの出力信号の加算値を反
転して第1の出力信号を出力する第1のインバータと、
前記データ、前記反転データ、及び前記遅延回路の出力
信号を入力し、該データが論理“H”レベルのときに該
遅延回路の出力信号を透過させる第3のトランスファゲ
ートと、前記データ、前記反転データ、及び前記遅延回
路の反転出力信号を入力し、該データが論理“L”レベ
ルのときに該遅延回路の反転出力信号を透過させる第4
のトランスファゲートと、前記第3及び第4のトランス
ファゲートの出力信号を入力し、この2つの出力信号の
加算値を反転して第2の出力信号を出力する第2のイン
バータと、を有している。
【0019】このような構成を採用したことにより、ク
ロック信号に応答してデータ及び反転データがFFに記
憶される。データが“H”レベルの時には、FFの出力
信号が第1のトランスファゲートを通して出力される。
データが“L”レベルの時には、FFの反転出力信号が
第2のトランスファゲートを通して出力される。第1及
び第2のトランスファゲートの出力信号は、加算された
後、第1のインバータで反転される。一方、データ及び
反転データは、このデータの位相で所定角度だけ遅延回
路で遅延される。データが“H”レベルの時には、遅延
回路の出力信号が第3のトランスファゲートを通して出
力される。データが“L”レベルの時には、遅延回路の
反転出力信号が第4のトランスファゲートを通して出力
される。第3及び第4のトランスファゲートの出力信号
は、加算された後、第2のインバータで反転される。
【0020】第3の発明は、第1又は第2の発明の位相
比較器と、前記第1及び第2の出力信号を入力し、この
2つの出力信号のEXOR又はEXNORをとる第3の
論理ゲートと、前記第1の出力信号及び前記第3の論理
ゲートの出力信号を入力し、この2つの出力信号が一致
しているか否かを検出して一致しているときには位相遅
れ信号を出力する第1の出力回路と、前記第2の出力信
号及び前記第3の論理ゲートの出力信号を入力し、この
2つの出力信号が一致しているか否かを検出して一致し
ているときには位相進み信号を出力する第2の出力回路
と、を有している。
【0021】このような構成を採用したことにより、第
1又は第2の発明の位相比較器から出力された第1及び
第2の出力信号は、第3の論理ゲートによってEXOR
又はEXNORがとられる。第3の論理ゲートの出力信
号と、第1又は第2の発明の位相比較器から出力された
第1の出力信号とが、一致しているか否かが第1の出力
回路で検出され、一致している時にはこの第1の出力回
路から位相遅れ信号が出力される。第3の論理ゲートの
出力信号と、第1又は第2の発明の位相比較器から出力
された第2の出力信号とが、一致しているか否かが第2
の出力回路で検出され、一致している時にはこの第2の
出力回路から位相進み信号が出力される。
【0022】第4の発明は、第3の発明の位相比較器に
おいて、前記第1の出力回路は、前記第1の出力信号と
前記第3の論理ゲートの出力信号との論理積(以下「A
ND」という。)又は否定論理積(以下「NOR」とい
う。)をとる論理ゲートで構成し、前記第2の出力回路
は、前記第2の出力信号と前記第3の論理ゲートの出力
信号とのAND又はNORをとる論理ゲートで構成して
いる。これにより、第1の出力信号と第3の論理ゲート
の出力信号とのAND又はNORが、論理ゲートでとら
れる。第2の出力信号と第3の論理ゲートの出力信号と
のAND又はNORが、論理ゲートでとられる。
【0023】第5の発明は、第1又は第2の発明の位相
比較器と、前記第1の出力信号を反転又はこの反転信号
を反転する第1の論理回路と、前記第1の論理回路の出
力信号を反転又はこの反転信号を反転して位相遅れ信号
を出力する第2の論理回路と、前記第2の出力信号を反
転又はこの反転信号を反転する第3の論理回路と、前記
第3の論理回路の出力信号を反転又はこの反転信号を反
転して位相進み信号を出力する第4の論理回路と、前記
第1の出力信号によりスイッチングして前記第3の論理
回路の出力信号を一定電位に設定可能な第1のスイッチ
ング素子と、前記第2の出力信号によりスイッチングし
て前記第1の論理回路の出力信号を一定電位に設定可能
な第2のスイッチング素子と、を有している。
【0024】このような構成を採用したことにより、第
1又は第2の発明の位相比較器から出力された第1の出
力信号が、第1の論理回路によって反転又はこの反転信
号が反転される。第1又は第2の発明の位相比較器から
出力された第2の出力信号は、第3の論理回路によって
反転又はこの反転信号が反転される。例えば、第1の出
力信号が“H”レベルの時には、第1のスイッチング素
子がオン状態となり、第3の論理回路の出力信号が一定
電位に設定される。又、例えば、第2の出力信号が
“H”レベルの時には、第2のスイッチング素子がオン
状態となり、第1の論理回路の出力信号が一定電位に設
定される。第1の論理回路の出力信号は、第2の論理回
路によって反転又はこの反転信号が反転され、位相遅れ
信号が出力される。第3の論理回路の出力信号は、第4
の論理回路によって反転又はこの反転信号が反転され、
位相進み信号が出力される。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態を示す位相比較器の構成図である。
この位相比較器は、例えば、図2のPLL回路に設けら
れ、データSiを入力する入力端子41、VCO出力信
号Soを入力する入力端子42、FF(例えば、D−F
F)43、及び遅延回路44を有している。D−FF4
3は、入力端子41に接続されたデータ入力端子D、入
力端子42に接続されたクロック入力端子CK、及び出
力信号を出力する出力端子Qを有し、データ入力端子D
から入力されるデータSiを、クロック入力端子CKか
ら入力されるクロック信号(例えば、VCO出力信号S
o)のポジティブエッジで検出し、記憶する回路であ
る。遅延回路44は、入力端子41に接続されたデータ
入力端子D、及び出力端子Qを有し、入力端子Dから入
力されるデータSiを、このデータSiの位相で0°以
上180°未満の所定角度(例えば、90°)だけ遅延
させる回路である。
【0026】入力端子41とD−FF43の出力端子Q
には、第1の論理ゲート(例えば、2入力のEXORゲ
ート)45の入力端子が接続されている。EXORゲー
ト45は、データSiとD−FF43の出力信号とのE
XORをとり、第1の出力信号S47を出力端子47へ
出力する回路である。入力端子41と遅延回路44の出
力端子Qには、第2の論理ゲート(例えば、2入力のE
XORゲート)46の入力端子が接続されている。EX
ORゲート46は、データSiと遅延回路44の出力信
号とのEXORをとり、第2の出力信号S48を出力端
子48へ出力する回路である。
【0027】図6(a)〜(c)は図1の動作を示すタ
イミングチャートであり、同図(a)はデータSiとV
CO出力信号Soの位相が合っている場合のタイミング
チャート、同図(b)はVCO出力信号Soの位相がデ
ータSiの位相より遅れている場合のタイミングチャー
ト、及び同図(c)はVCO出力信号Soの位相がデー
タSiの位相より進んでいる場合のタイミングチャート
である。以下、この図を参照しつつ、図1の動作を説明
する。
【0028】例えば、データSiが0、1、0、1を繰
り返している場合を考える。時刻t1において、VCO
出力信号Soが“H”レベルに立ち上がると、データS
iの“H”レベル(=1)がD−FF43に取り込ま
れ、このD−FF43の出力端子Qが“H”レベルに立
ち上がる。時刻t3において、VCO出力信号Soが
“H”レベルに立ち上がると、データSiが“H”レベル
(=1)のため、D−FF43の出力端子Qが“H”レ
ベルを維持する。時刻t5において、VCO出力信号S
oが“H”レベルに立ち上がると、データSiが“L”レ
ベル(=0)のため、この“L”レベルがD−FF43
に取り込まれ、このD−FF43の出力端子Qが“L”
レベルに引き下げられる。時刻t7において、VCO出
力信号Soが“H”レベルに立ち上がると、データSi
が“H”レベル(=1)のため、この“H”レベルがD−
FF43に取り込まれ、このD−FF43の出力端子Q
が“H”レベルに立ち上がる。以後、同様の動作を繰り
返す。
【0029】D−FF43の出力端子Qから出力される
出力信号とデータSiとは、EXORゲート45でEX
ORがとられ、出力端子47から第1の出力信号S47
が出力される。即ち、EXORゲート45では、D−F
F43の出力端子Qが“H”レベルの時に、データSi
を反転させた出力信号S47を出力し、D−FF43の
出力端子Qが“L”レベルの時に、データSiをそのま
ま通過させた出力信号S47を出力する。
【0030】一方、時刻t4において、データSiが
“L”レベル(=0)に立ち下がると、この立ち下がり
が遅延回路44によって90°遅延され、この遅延回路
44の出力端子Qが時刻t5において“L”レベルに立
ち下がる。時刻t6において、データSiが“H”レベ
ル(=1)に立ち上がると、この立ち上がりが遅延回路
44によって90°遅延され、この遅延回路44の出力
端子Qが時刻t7において“H”レベルに立ち上がる。
【0031】遅延回路44の出力信号とデータSiと
は、EXORゲート46でEXORがとられ、出力端子
48から第2の出力信号S48が出力される。即ち、E
XORゲート46では、遅延回路44の出力信号が
“H”レベルの時に、データSiを反転した出力信号S
48を出力し、遅延回路44の出力信号が“L”レベル
の時に、データSiをそのまま通過させた出力信号S4
8を出力する。
【0032】図6(a)に示すように、データSiの位
相がVCO出力信号Soの位相と合致している場合、出
力端子47及び48は、VCO出力信号Soの周期で同
じパルス幅のパルス(出力信号S47,S48)を繰り
返し出力する。この時、出力端子47及び48は、同じ
位相で出力信号S47,S48をそれぞれ出力する。
【0033】図6(b)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より遅れている場合、出
力端子47は、位相の遅れΔθ1 に対応したパルス幅分
幅の広いパルス(出力信号S47)を発生する。
【0034】図6(c)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より進んでいる場合、出
力端子47は、位相の進みΔθ2 に対応したパルス幅分
幅の狭いパルス(出力信号S47)を発生する。従っ
て、出力信号S47の時間平均と出力信号S48の時間
平均の差は、位相差の−πと+πの範囲でその位相差に
比例した値となり、位相比較器として動作する。
【0035】又、データSiが0、0、0の連続あるい
は1、1、1の連続である場合には、出力信号S47及
びS48が0となるので、連続で同じ値のデータSiが
入力された場合に、位相比較器が偏った出力信号S4
7,S48を出力し、PLL回路のジッタの原因となる
ことが防止できる。このため、この位相比較器は、例え
ば、NRZ信号のデータSiから受信信号を識別再生す
るクロック信号の抽出のために用いるPLL回路に使用
することができる。
【0036】次に、図1の位相比較器の出力信号S4
7,S48で、図5のチャージポンプを動作させる場合
を考える。データSiの位相がVCO出力信号Soの位
相と合致している場合、同じパルス幅のパルス(出力信
号S47,S48)が出力端子47及び48から同時に
出力されるので、スイッチ24及び26が同時にオン状
態となり、ループフィルタ30へ供給される電流はゼロ
となる。このため、従来例で問題となった位相の合致時
に生じるループフィルタ30から出力される制御電圧V
cの振動がなくなる。これにより、PLL回路において
クロック信号にジッタを生じることがなくなり、位相比
較器の高速応答と識別位相の高精度化が可能となる。
【0037】(第2の実施形態)図7は、本発明の第2
の実施形態を示すもので、図5のチャージポンプの具体
例を示す構成図である。このチャージポンプは、例えば
前記文献2に記載されており、出力信号S47,S48
等を入力する入力端子51,52を有している。入力端
子51には、信号反転用のインバータ53を介してPチ
ャネル型MOSFET(MOS電界効果トランジスタ、
以下「PMOS」という。)54のゲートが接続されて
いる。入力端子52には、Nチャネル型MOSFET
(MOS電界効果トランジスタ、以下「NMOS」とい
う。)56のゲートが接続されている。PMOS54の
ドレインとNMOS56のドレインは、出力電圧VPを
出力する出力端子55を介して接続されている。
【0038】PMOS54のソースには、PMOS57
を介して電源電位Vddが接続されている。電源電位V
ddには、PMOS58を介して定電流源59が接続さ
れ、このPMOS58のゲートとPMOS57のゲート
が相互に接続され、さらに該PMOS58のドレインに
接続されている。NMOS56のソースは、NMOS6
0を介して接地されている。さらに、定電流源62がN
MOS61を介して接地されている。
【0039】出力端子55には、抵抗R及びキャパシタ
Cから成るループフィルタ30が接続され、このループ
フィルタ30から出力される制御電圧Vcが、出力端子
31から出力される。
【0040】PMOS57及び58はカレントミラー回
路を構成し、PMOS58のソース・ドレインを流れる
電流に対応する電流が、PMOS57のソース・ドレイ
ンに流れるようになっている。このPMOS57,58
及び定電流源59は、図5の定電流源23に対応してい
る。PMOS54は図5のスイッチ24に対応し、NM
OS56は図5のスイッチ26に対応している。NMO
S60及び61は、カレントミラー回路を構成し、NM
OS61のドレイン・ソースを流れる電流に対応する電
流が、NMOS60のドレイン・ソースに流れるように
なっている。このNMOS60,61及び定電流源62
は、図5の定電流源27に対応している。
【0041】次に、図7の動作を説明する。例えば、図
1の出力信号S47を入力端子51に入力し、出力信号
S48を入力端子52に入力すると、入力された出力信
号S47がインバータ53で反転され、PMOS54の
ゲートへ印加され、さらに入力された出力信号S48が
NMOS56のゲートに印加される。インバータ53の
出力信号が“H”レベルの時、PMOS54がオフ状
態、“L”レベルの時にオン状態になる。入力された出
力信号S48が“H”レベルの時に、NMOS56がオ
ン状態、“L”レベルの時にオフ状態になる。このPM
OS54及びNMOS56のオン/オフ動作により、出
力端子55から出力電圧Vpが出力され、この出力電圧
Vpがループフィルタ30によって平滑され、制御電圧
Vcが出力端子31から出力される。
【0042】一方、入力端子51及び52を同時に
“H”レベルにした時、ループフィルタ30への電流の
流れ込み又は流れ出しが、このループフィルタ30の出
力の制御電圧Vcと、PMOS54及びNMOS56の
オン抵抗に左右され、流入が無しの状況を実現するのは
難しい。これをさけるためには、入力端子51及び52
が同時に“H”レベルの時に、PMOS54及びNMO
S56をオンしないようにすればよい。このため、入力
端子51,52に、図8のような変換器を接続すればよ
い。
【0043】図8は、図7の入力端子側に接続される変
換器を示す構成図である。この変換器は、図1の位相比
較器から出力される第1及び第2の出力信号S47,S
48をそれぞれ入力する入力端子71及び72を有して
いる。入力端子71及び72には、第3の論理ゲート
(例えば、2入力のEXORゲート)73の入力端子が
接続されている。入力端子71及びEXORゲート73
の出力端子には、出力信号S47とEXORゲート73
の出力信号とが一致しているか否かを検出して一致して
いる時には位相遅れ信号S76を出力する第1の出力回
路(例えば、2入力のANDゲート)74の入力端子が
接続され、この出力端子が、位相遅れ信号S76を出力
する出力端子76に接続されている。入力端子72及び
EXORゲート73の出力端子には、出力信号S48と
EXORゲート73の出力信号とが一致しているか否か
を検出して一致している時には位相進み信号S77を出
力する第2の出力回路(例えば、2入力のANDゲー
ト)75の入力端子が接続され、この出力端子が、位相
進み信号S77を出力する出力端子77に接続されてい
る。
【0044】図9(a)〜(c)は図8の変換器を用い
たPLL回路の動作を示すタイミングチャートであり、
同図(a)はデータSiとVCO出力信号Soの位相が
合っている場合のタイミングチャート、同図(b)はV
CO出力信号Soの位相がデータSiの位相より遅れて
いる場合のタイミングチャート、及び同図(c)はVC
O出力信号Soの位相がデータSiの位相より進んでい
る場合のタイミングチャートである。以下、この図を参
照しつつ、図8の動作を説明する。
【0045】図1の位相比較器から出力された第1及び
第2の出力信号S47,S48がそれぞれ入力端子7
1,72に入力される。EXORゲート73では、入力
された出力信号S48が“H”レベルの時に、入力され
た出力信号S47を反転して出力し、出力信号S48が
“L"レベルの時に、入力された出力信号S47をそのま
ま出力する。入力された出力信号S47とEXORゲー
ト73の出力信号とは、ANDゲート74でAND論理
がとられ、位相遅れ信号S76が出力端子76から出力
される。入力された出力信号S48とEXORゲート7
3の出力信号とは、ANDゲート75でAND論理がと
られ、位相進み信号S77が出力端子77から出力され
る。
【0046】図9(a)に示すように、データSiの位
相がVCO出力信号Soの位相と合致している場合、出
力端子76及び77から出力される位相遅れ信号S76
と位相進み信号S77は、共に“L"レベルとなる。
【0047】図9(b)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より遅れている場合、出
力端子76から、位相の遅れに対応したパルス幅のパル
ス(位相遅れ信号S76)が出力され、出力端子77か
ら出力される位相進み信号S77は常に“L"レベルとな
る。
【0048】図9(c)に示すように、VCO出力信号
Soの位相がデータSiの位相より進んでいる場合、出
力端子77から、位相の進みに対応したパルス幅のパル
ス(位相進み信号S77)が出力され、出力端子76か
ら出力される位相遅れ信号S76は常に“L"レベルとな
る。
【0049】この変換器から出力される位相遅れ信号S
76及び位相進み信号S77を、それぞれ図7の入力端
子51,52に入力すれば、この変換器によってデータ
Siの位相とVCO出力信号Soの位相に比例したパル
スを発生することができるので、図7のチャージポンプ
に起因した不具合も回避することができる。
【0050】(第3の実施形態)図10は、本発明の第
3の実施形態を示す変換器の構成図である。この変換器
は、図8の変換器と同様の機能を有するものであり、図
1の位相比較器の第1及び第2の出力信号S47,S4
8をそれぞれ入力する入力端子81,82を備えてい
る。入力端子81には、入力された第1の出力信号S4
7を反転又はこの反転信号を反転する第1の論理回路
(例えば、2段のインバータ83−1,83−2)が接
続され、さらにこの出力側に、インバータ83−2の出
力信号を反転又はこの反転信号を反転して位相遅れ信号
S86を出力する第2の論理回路(例えば、2段のイン
バータ83−3,83−4)が接続されている。インバ
ータ83−4の出力端子には、位相遅れ信号S86を出
力する出力端子86が接続されている。
【0051】入力端子82には、入力された第2の出力
信号S48を反転又はこの反転信号を反転する第3の論
理回路(例えば、2段のインバータ83−5,83−
6)が接続され、さらにこの出力側に、インバータ83
−6の出力信号を反転又はこの反転信号を反転して位相
進み信号S87を出力する第4の論理回路(例えば、2
段のインバータ83−7,83−8)が接続されてい
る。インバータ83−8の出力端子には、位相進み信号
S87を出力する出力端子87が接続されている。
【0052】インバータ83−2の出力端子と一定電位
(例えば、接地電位=0V)との間には、入力される第
2の出力信号S48によりスイッチングしてインバータ
83−2の出力端子を接地電位に設定可能な第2のスイ
ッチング素子(例えば、NMOS)84に接続されてい
る。インバータ83−6の出力端子と一定電位(例え
ば、接地電位=0V)との間には、入力される第1の出
力信号S47によりスイッチングしてインバータ83−
6の出力端子を接地電位に設定可能な第1のスッチング
素子(例えば、NMOS)84が接続されている。
【0053】次に、図10の動作を説明する。図1の位
相比較器から出力される第1及び第2の出力信号S4
7,S48がそれぞれ入力端子81,82に入力され
る。入力端子81に入力された出力信号S47は、イン
バータ83−1で反転され、さらにこの出力信号がイン
バータ83−2で反転される。入力端子82に入力され
た出力信号S48は、インバータ83−5で反転され、
この出力信号がインバータ83−6で反転される。NM
OS84は、出力信号S48が“H"レベルの時にオン状
態、“L"レベルの時にオフ状態になる。NMOS85
は、出力信号S47が“H"レベルの時にオン状態、“L"
レベルの時にオフ状態になる。
【0054】NMOS84がオン状態になると、インバ
ータ83−2の出力端子が接地電位に設定される。NM
OS85がオン状態の時にも、インバータ83−6の出
力端子が接地電位に設定される。インバータ83−2の
出力信号は、インバータ83−3で反転され、さらにこ
の出力信号がインバータ83−4で反転された後、位相
遅れ信号S86が出力端子86から出力される。インバ
ータ83−6の出力信号は、インバータ83−7で反転
され、さらにこの出力信号がインバータ83−8で反転
され、位相進み信号S87が出力端子87から出力され
る。
【0055】図10の変換器は、入力端子81及び82
から入力される出力信号S47及びS48が同時に“H"
レベルの時に、出力端子86及び87から出力される位
相遅れ信号S86及び位相進み信号S87が共に“L"レ
ベルとなる。出力信号S47のみが“H"レベルの時は、
出力端子86から“H"レベルの位相遅れ信号S86が出
力され、出力信号S48のみが“H"レベル時は、出力端
子87から“H"レベルの位相進み信号S87が出力され
る。このため、図8の変換器と同等の機能を有してい
る。
【0056】さらに、この図10の変換器では、回路構
成が簡単で信号の流れが一方向であるので、図8の回路
では問題となる各論理素子毎に生じる信号の遅延時間の
違いを考慮する必要がなくなり、高速動作をさせる場合
に有利となる。
【0057】(第4の実施形態)図11は、本発明の第
4の実施形態を示す位相比較器の構成図である。この位
相比較器は、第1の実施形態を示す図1に対応するもの
であり、データSiとこれが反転された反転データSi
/とが同時に入力されるようなデュアル構成になってい
る。
【0058】この位相比較器は、データSiを入力する
入力端子91と、反転データSi/を入力する入力端子
92と、クロック信号(例えば、VCO出力信号So)
を入力する入力端子93と、VCO反転出力信号So/
を入力する入力端子94と、VCO出力信号Soに応答
してデータSi及び反転データSi/を記憶するFF
(例えば、D−FF)95と、データSi及び反転デー
タSi/を該データSiの位相で0°以上180°未満
の所定角度(例えば、90°)だけ遅延させる遅延回路
96とを有している。
【0059】D−FF95は、データSiを入力するデ
ータ入力端子D、反転データSi/を入力する反転デー
タ入力端子D/、VCO出力信号Soを入力するクロッ
ク入力端子CK、VCO反転出力信号So/を入力する
反転クロック入力端子CK/、データを出力する出力端
子Q、及び反転データを出力する反転出力端子Q/を有
し、データSiをVCO出力信号Soのポジティブエッ
ジで検出し、記憶保持する回路である。遅延回路92
は、データSiを入力するデータ入力端子D、反転デー
タSi/を入力する反転データ入力端子D/、データ出
力端子Q、及び反転データ出力端子Q/を有し、データ
Siと反転データSi/を該データSiの位相で90°
遅らせて出力する回路である。
【0060】D−FF95の出力端子Qには第1のトラ
ンスファゲート97が、反転出力端子Q/には第2のト
ランスファゲート98がそれぞれ接続されている。遅延
回路96の出力端子Qには第3のトランスファゲート9
9が、反転出力端子Q/には第4のトランスファゲート
100がそれぞれ接続されている。第1のトランスファ
ゲート97は、NMOS及びPMOSの並列回路で構成
され、データSiが“H"レベルの時にD−FF95の出
力端子Qから出力された出力信号を透過させる回路であ
る。第2のトランスファゲート98は、NMOS及びP
MOSの並列回路で構成され、データSiが“L"レベル
の時にD−FF95の反転出力端子Q/から出力された
反転出力信号を透過させる回路である。第3のトランス
ファゲート99は、NMOS及びPMOSの並列回路で
構成され、データSiが“H"レベルの時に遅延回路96
の出力端子Qから出力された出力信号を透過させる回路
である。第4のトランスファゲート100は、NMOS
及びPMOSの並列回路で構成され、データSiが“L"
レベルの時に遅延回路96の反転出力端子Q/から出力
された反転出力信号を透過させる回路である。
【0061】第1及び第2のトランスファゲート97,
98の出力側には、第1のインバータ101が接続さ
れ、さらに、第3及び第4のトランスファゲート99,
100の出力側には、第2のインバータ102が接続さ
れている。第1のインバータ101は、第1及び第2の
トランスファゲート97,98の出力信号を共に入力し
て第1の出力信号S103を出力端子103へ出力する
回路である。第2のインバータ102は、第3及び第4
のトランスファゲート99,100の出力信号を共に入
力して第2の出力信号S104を出力端子104へ出力
する回路である。
【0062】図11の動作を説明すると、第1及び第2
のトランスファゲート97,98及び第1のインバータ
101から構成されるユニットは、図1のEXORゲー
ト45に相当し、データSi及びD−FF95の出力信
号のいずれか一方のみが“H"レベルの時、“H"レベルの
第1の出力信号S103を出力する。第3及び第4のト
ランスファゲート99,100及び第2のインバータ1
02から構成されるユニットは、図1のEXORゲート
46に相当し、データSi及び遅延回路96の出力信号
のいずれか一方のみが“H"レベルの時、“H"レベルの第
2の出力信号S104を出力する。このため、図1の位
相比較器と同様の動作を行う。
【0063】この第4の実施形態では、第1の実施形態
に比べ、信号の流れが一方向であるので、各論理素子毎
に生じる信号の遅延時間の違いを考慮する必要がなくな
り、高速動作をさせる場合に有利となる。
【0064】(変形例)なお、本発明は上記実施形態に
限定されず、種々の変形が可能である。この変形例とし
ては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがあ
る。 (a) 図1あるいは図11のD−FF43,95は、
他のFFで置き換えてもよい。又、遅延回路44,96
は、位相の遅延量が90°のものを使用したが、この遅
延量は正確に90°である必要はなく、例えば80°、
100°等、0°〜180°のいずれの値のものを用い
ても、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得られ
る。
【0065】(b) 図1あるいは図8のEXORゲー
ト45,46,73は、EXNORゲートに置き換えて
もよい。この場合、図8のANDゲート74,75は、
NORゲートに置き換える等すればよい。これにより、
上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得られる。
【0066】(c) 図10において、第1の論理回路
は2段のインバータ83−1,83−2、第2の論理回
路は2段のインバータ83−3,83−4、第3の論理
回路は2段のインバータ83−5,83−6、第4の論
理回路は2段のインバータ83−7,83−8でそれぞ
れ構成したが、これらをそれぞれ1段のインバータ、あ
るいは3段等のインバータで構成してもよい。又、2個
のNMOS84,85は、PMOS等の他のスイッチン
グ素子に書き換えてもよい。この際、他のスイッチング
素子に対応させて接地電位を他の一定電位に置き換える
等すれば、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得ら
れる。
【0067】(d) 図11において、トランスファゲ
ート97〜100は、他のトランジスタ等で構成しても
よい。
【0068】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、FF、遅延回路、及び第1、第2の論理ゲー
トで構成したので、例えば、本発明の位相比較器を、N
RZ受信信号を識別再生するクロック信号の抽出のため
に用いるPLL回路等に設けた場合、この位相比較器に
起因するクロック信号のジッタの発生を除去することが
でき、位相比較器の高速応答と識別位相の高精度化が可
能となる。
【0069】第2の発明によれば、FF、遅延回路、第
1、第2、第3、第4のトランスファーゲート、及び第
1、第2のインバータで構成したので、データ及び反転
データが同時に入力されるようなデュアル構成におい
て、第1の発明とほぼ同様の効果が得られる。さらに、
信号の流れが一方向であるので、各論理素子毎に生じる
信号の遅延時間の違いを考慮する必要がなくなり、高速
動作が可能となる。
【0070】第3及び第4の発明によれば、第1又は第
2の発明の位相比較器の出力側に、第3の論理ゲート、
及び第1、第2の出力回路によって構成される変換器を
設けたので、例えば、本発明の位相比較器をPLL回路
等に設けた場合、データの位相とVCO出力信号の位相
に比例したパルスを発生することができ、ループフィル
タの入力側に設けられるチャージポンプに起因した不具
合を回避することができる。
【0071】第5の発明によれば、第1又は第2の発明
の位相比較器の出力側に、第1、第2、第3、第4の論
理回路、及び第1、第2のスイッチング素子によって構
成される変換器を設けたので、第3の発明とほぼ同様の
効果が得られる。さらに、この第5の発明では、第3及
び第4の発明に比べ、信号の流れが一方向であるので、
各論理素子毎に生じる信号の遅延時間の違いを考慮する
必要がなくなり、高速動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す位相比較器の構
成図である。
【図2】従来の一般的なPLL回路の構成図である。
【図3】図2の位相比較器の構成図である。
【図4】図3のタイミングチャートである。
【図5】図3のチャージポンプの概念図である。
【図6】図1のタイミングチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるチャージポン
プの具体例を示す構成図である。
【図8】図7の入力端子側に接続される変換器の構成図
である。
【図9】図8のタイミングチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態を示す変換器の構成
図である。
【図11】本発明の第4の実施形態を示す位相比較器の
構成図である。
【符号の説明】
10 位相比較器 30 ループフィルタ 32 VCO 43,95 D−FF 44,96 遅延回路 45,46,73 EXORゲート 74,75 ANDゲート 83−1〜83−8,101,102 インバータ 84,85 NMOS 97〜100 トランスファゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G06F 1/12 G06F 1/04 340A Fターム(参考) 5J039 JJ07 JJ13 JJ14 5J106 AA04 BB02 CC01 CC21 CC41 CC58 DD08 DD32 DD42 DD43 DD47 DD48 JJ02 KK02 KK05 KK25 LL02 5K047 AA05 AA06 FF02 GG11 MM28 MM46 MM53 MM63

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データ及びクロック信号を入力し、該ク
    ロック信号に応答して該データを記憶するフリップフロ
    ップ回路と、 前記データを入力し、該データを該データの位相で0°
    以上180°未満の所定角度だけ遅延させる遅延回路
    と、 前記データ及び前記フリップフロップ回路の出力信号を
    入力し、該データと該出力信号との排他的論理和又は排
    他的否定論理和をとって第1の出力信号を出力する第1
    の論理ゲートと、 前記データ及び前記遅延回路の出力信号を入力し、該デ
    ータと該出力信号との排他的論理和又は排他的否定論理
    和をとって第2の出力信号を出力する第2の論理ゲート
    と、 を有することを特徴とする位相比較器。
  2. 【請求項2】 データ、このデータの反転データ、及び
    クロック信号を入力し、該クロック信号に応答して該デ
    ータ及び該反転データを記憶するフリップフロップ回路
    と、 前記データ及び前記反転データを入力し、該データ及び
    該反転データを該データの位相で0°以上180°未満
    の所定角度だけ遅延させる遅延回路と、 前記データ、前記反転データ、及び前記フリップフロッ
    プ回路の出力信号を入力し、該データが論理“H”レベ
    ルのときに該フリップフロップ回路の出力信号を透過さ
    せる第1のトランスファゲートと、 前記データ、前記反転データ、及び前記フリップフロッ
    プ回路の反転出力信号を入力し、該データが論理“L”
    レベルのときに該フリップフロップ回路の反転出力信号
    を透過させる第2のトランスファゲートと、 前記第1及び第2のトランスファゲートの出力信号を入
    力し、この2つの出力信号の加算値を反転して第1の出
    力信号を出力する第1の論理反転回路と、 前記データ、前記反転データ、及び前記遅延回路の出力
    信号を入力し、該データが論理“H”レベルのときに該
    遅延回路の出力信号を透過させる第3のトランスファゲ
    ートと、 前記データ、前記反転データ、及び前記遅延回路の反転
    出力信号を入力し、該データが論理“L”レベルのとき
    に該遅延回路の反転出力信号を透過させる第4のトラン
    スファゲートと、 前記第3及び第4のトランスファゲートの出力信号を入
    力し、この2つの出力信号の加算値を反転して第2の出
    力信号を出力する第2の論理反転回路と、を有すること
    を特徴とする位相比較器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の位相比較器と、 前記第1及び第2の出力信号を入力し、この2つの出力
    信号の排他的論理和又は排他的否定論理和をとる第3の
    論理ゲートと、 前記第1の出力信号及び前記第3の論理ゲートの出力信
    号を入力し、この2つの出力信号が一致しているか否か
    を検出して一致しているときには位相遅れ信号を出力す
    る第1の出力回路と、 前記第2の出力信号及び前記第3の論理ゲートの出力信
    号を入力し、この2つの出力信号が一致しているか否か
    を検出して一致しているときには位相進み信号を出力す
    る第2の出力回路と、 を有することを特徴とする位相比較器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の位相比較器において、 前記第1の出力回路は、前記第1の出力信号と前記第3
    の論理ゲートの出力信号との論理積又は否定論理積をと
    る論理ゲートで構成し、 前記第2の出力回路は、前記第2の出力信号と前記第3
    の論理ゲートの出力信号との論理積又は否定論理積をと
    る論理ゲートで構成したことを特徴とする位相比較器。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の位相比較器と、 前記第1の出力信号を反転又はこの反転信号を反転する
    第1の論理回路と、 前記第1の論理回路の出力信号を反転又はこの反転信号
    を反転して位相遅れ信号を出力する第2の論理回路と、 前記第2の出力信号を反転又はこの反転信号を反転する
    第3の論理回路と、 前記第3の論理回路の出力信号を反転又はこの反転信号
    を反転して位相進み信号を出力する第4の論理回路と、 前記第1の出力信号によりスイッチングして前記第3の
    論理回路の出力信号を一定電位に設定可能な第1のスイ
    ッチング素子と、 前記第2の出力信号によりスイッチングして前記第1の
    論理回路の出力信号を一定電位に設定可能な第2のスイ
    ッチング素子と、 を有することを特徴とする位相比較器。
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