JP2001336093A - 壁装材およびその製造方法 - Google Patents

壁装材およびその製造方法

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JP2001336093A
JP2001336093A JP2000151237A JP2000151237A JP2001336093A JP 2001336093 A JP2001336093 A JP 2001336093A JP 2000151237 A JP2000151237 A JP 2000151237A JP 2000151237 A JP2000151237 A JP 2000151237A JP 2001336093 A JP2001336093 A JP 2001336093A
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JP2000151237A
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Mikio Ishikiriyama
幹雄 石切山
Tadahiro Kobayashi
忠宏 小林
Yutaka Takahara
豊 高原
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Kanto Leather Cloth Co Ltd
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Awa Paper Co Ltd
Kanto Leather Cloth Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビニル壁紙のように燃焼時に有害ガスの発生
がなく、ソフトでボリューム感がありしかも型崩れが生
じにくい凹凸模様を有し、エンボス加工性や施工性に優
れた壁装材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 コットン繊維と合成繊維とからなる混抄
シート(1)と、前記混抄シートの表面に形成された合
成樹脂塗布層(2)と、前記混抄シートの裏面に積層さ
れた壁紙用裏打紙(3)とからなり、前記合成樹脂塗布
層の表面側にエンボス加工による凹凸模様(4)が形成
され、前記壁紙用裏打紙の裏面側は平滑とされている壁
装材。表面に合成樹脂塗布層を形成し裏面に壁紙用裏打
紙を積層した混抄シートを、加熱されたエンボスロール
と表面がフラットなバックロールとの間を通して、エン
ボス加工を施すことにより製造できる。合成樹脂塗布層
に代えて、紙パルプ繊維と合成繊維とからなる混抄シー
トを使用することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニル壁紙のよう
に塩化ビニル樹脂を使用せず、無公害性のコットン繊維
を主材とした壁装材に関するものであり、さらに詳しく
は、ソフトな風合いを持ち、ボリューム感があり、しか
も型崩れが生じにくい凹凸模様を有する新規かつ改良さ
れた壁装材、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅の壁面や天井に使用される壁紙等の
壁装材としては、従来から塩化ビニル樹脂製のビニル壁
紙が多く使用されている。ビニル壁紙は、価格が安く加
工性に優れ、デザイン性の豊富さから優位性を保ってき
たが、近年の環境問題からビニル壁紙の燃焼時に発生す
る塩化水素ガスやビニル化粧層中に含まれている可塑剤
の居住空間への揮発が問題視されている。
【0003】このため特開平6−47875号公報、特
開平5−200948号公報、特開平10−17724
号公報に見られるごとく、化粧層の塩化ビニル樹脂をア
クリル系樹脂のエマルジョン発泡シート、又はオレフィ
ン系樹脂シートに置き換えた壁紙が提案されているが、
いずれの場合も燃焼時の発熱量が高く、防火性能が出に
くいため樹脂の使用量に制限があり、その結果、十分な
深さの凹凸模様を形成してボリューム感を付与すること
が難しいという欠点がある。さらに、防火性能を向上さ
せる目的で多量の充填剤や難燃剤を添加するため、発泡
シートは表面強度が弱いという欠点がある。
【0004】また、ビニル壁紙以外の素材としては、古
くから使用されている紙パルプを主材とする壁装材があ
るが、凹凸模様の形成には、互いに嵌合する凸部を形成
した雄ロールと凹部を形成した雌ロールとを組み合わせ
たエンボス装置が使用されるため、製品の表裏に凹凸模
様が形成され施工しにくいという欠点がある。さらに、
このエンボス装置で形成された凹凸模様は、施工時にお
けるローラー掛け等の僅かな圧力や水分の影響により型
崩れが発生するという問題もあった。
【0005】そこで前記の問題点を解決する方法とし
て、表裏に形成された凹凸模様の裏側に壁紙用裏打紙を
貼り合わせて平らにする工夫が行われたり、表面に保護
フィルムを貼り合わせて型崩れや水分の影響を抑える方
法が取られているが、壁紙用裏打紙の接着が甘く剥れや
すいという欠点や、保護フィルムを貼り合わせるためコ
ストが高く、しかも型崩れが完全に抑えられないという
問題を有している。
【0006】紙パルプを主材とする壁装材であっても、
ビニル壁紙の凹凸模様の形成に使われる通常のエンボス
装置を使用しうる技術が特開平9−31900号公報で
提案されている。すなわちビニル壁紙に通常使われるエ
ンボス装置は、表面に凹凸模様を刻設したエンボスロー
ルと表面がフラットなバックロールとから構成されてい
て、予め加熱したビニル壁紙をこれらロールの間に通す
ことによって凹凸模様を形成させるものである。上記の
特開平9−31900号公報の技術は、紙パルプ繊維と
オレフィン繊維を含有したシートを予め加熱し、これを
上記したビニル壁紙に使われる通常のエンボス装置によ
り凹凸模様を形成させるものである。
【0007】しかしながら、紙パルプ繊維とオレフィン
繊維を含有したシートを用いる上記の壁装材において
は、エンボス装置で形成された凹凸模様が型崩れしにく
いという利点はあるものの、ボリューム感のある十分な
深さの凹凸模様を形成させた場合には凹凸模様が裏面に
まで及び、これを防止するためにシートを厚くすると、
柔軟性や可撓性に欠けるものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術における問題に着目してなされたもので、その
課題とするところは、ビニル壁紙にみられるような燃焼
時の有害ガス発生がなく、ソフトでボリューム感があり
しかも型崩れが生じにくい凹凸模様を有し、エンボス加
工性や施工性に優れた壁装材およびその製造方法を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明による壁
装材の第1の実施態様は、コットン繊維と合成繊維とか
らなる混抄シートと、前記混抄シートの表面に形成され
た合成樹脂塗布層と、前記混抄シートの裏面に積層され
た壁紙用裏打紙とからなり、前記合成樹脂塗布層の表面
側にエンボス加工による凹凸模様が形成され、前記壁紙
用裏打紙の裏面側は平滑とされていることを特徴とする
ものである。
【0010】上記第1の実施態様による壁装材は、コッ
トン繊維と合成繊維とからなる混抄シートを抄造する工
程と、前記混抄シートの表面に合成樹脂を塗布して合成
樹脂塗布層を形成する工程と、前記混抄シートの裏面に
壁紙用裏打紙を積層する工程と、表面に合成樹脂塗布層
を形成し裏面に壁紙用裏打紙を積層した前記混抄シート
を、加熱されたエンボスロールと表面がフラットなバッ
クロールとの間を通して、前記合成樹脂塗布層の表面側
にエンボスロールを圧接することによりエンボス加工を
施す工程とからなる製造方法により製造することができ
る。
【0011】さらに本発明による壁装材の第2の実施態
様は、コットン繊維と合成繊維とからなる第1の混抄シ
ートと、前記第1の混抄シートの表面に積層された紙パ
ルプ繊維と合成繊維とからなる第2の混抄シートと、前
記第1の混抄シートの裏面に積層された壁紙用裏打紙と
からなり、前記第2の混抄シートの表面側にエンボス加
工による凹凸模様が形成され、前記壁紙用裏打紙の裏面
側は平滑とされていることを特徴とするものである。
【0012】上記第2の実施態様による壁装材は、コッ
トン繊維と合成繊維とからなる第1の混抄シートを抄造
する工程と、紙パルプ繊維と合成繊維とからなる第2の
混抄シートを抄造する工程と、前記第1の混抄シートの
表面に前記第2の混抄シートを積層する工程と、前記第
1の混抄シートの裏面に壁紙用裏打紙を積層する工程
と、前記第2の混抄シート、第1の混抄シートおよび壁
紙用裏打紙からなる積層シートを、加熱されたエンボス
ロールと表面がフラットなバックロールとの間を通し
て、前記第2の混抄シートの表面側にエンボスロールを
圧接することによりエンボス加工を施す工程からなる製
造方法により製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による壁装材の第
1の実施態様の断面図を模式的に示すものであり、コッ
トン繊維と合成繊維とからなる混抄シート1の表面に合
成樹脂塗布層2が形成され、混抄シート1の裏面に壁紙
用裏打紙3が積層され、合成樹脂塗布層2の表面側にエ
ンボス加工による凹凸模様4が形成され、壁紙用裏打紙
3の裏面側は平滑とされている。
【0014】かような構成の本発明においては、コット
ン繊維を合成繊維と混抄して混抄シートとし、この混抄
シートを主材として使用することにより、ソフトでボリ
ューム感があり、しかも低密度でエンボス加工性の良好
な壁装材を得ることができる。
【0015】本発明で用いられるコットン繊維は、製紙
用に用いられるコットンリンター又は綿パルプと呼ばれ
る短繊維であり、平均繊維長1〜5mmのものが好まし
く使用できる。コットン繊維の繊維長が長くなると、得
られた壁装材表面の印刷適性が劣るとともに抄紙機で抄
造し難しくなり、繊維長が短くなると混抄シートの強度
が劣る傾向がある。
【0016】コットン繊維と混抄する合成繊維として
は、塩化ビニルのような塩素を分子内に有するもの以外
であれば、任意の合成繊維が選択可能であるが、特に低
融点の熱可塑性合成繊維を使用することにより、エンボ
ス加工時に溶融して繊維間の結合力を高めたり、ヒート
セット性を良好にし、凹凸模様の型崩れを起こしにくく
することができる。このような低融点の熱可塑性合成繊
維としては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、
低融点ポリエチレンテレフタレート繊維及びこれらの混
合物が代表的なものとして挙げられ、融点が80〜16
0℃、特に110〜140℃のものを選定するのが好ま
しい。融点が80℃未満では壁装材としての耐熱性の低
下と加工時の作業性に影響し、160℃を超えると繊維
間の融着とヒートセット性が困難となる傾向がみられ
る。
【0017】合成繊維としては、低融点の熱可塑性合成
繊維と高融点の熱可塑性合成繊維を貼り合わせたバイメ
タル構造や、高融点の熱可塑性合成繊維を芯とし、低融
点の熱可塑性合成繊維を鞘とする芯鞘構造等の複合繊維
を使用することもできる。特に、芯鞘構造の複合繊維を
用いる場合は、エンボス加工時に低融点の鞘部分が溶融
しても、高融点の芯部分の繊維形態が残るので芯繊維の
風合いを持たせることができる。芯鞘型複合繊維として
は、例えば、芯部分に融点が255〜260℃である熱
可塑性ポリエチレンテレフタレート繊維(以下、高融点
ポリエステル繊維という)を有し、鞘成分として融点が
125〜135℃である熱可塑性ポリエチレン繊維や、
融点が約110〜160℃の範囲にある熱可塑性ポリエ
チレンテレフタレート繊維(以下、低融点ホリエステル
繊維という)を有するものが挙げられる。
【0018】これらの合成繊維の形態は、抄紙機で抄造
できる範囲にあれば短繊維でも長繊維でも良いが、印刷
適性を考慮すると0.6mm〜10mmの範囲で選定す
るのが望ましい。
【0019】コットン繊維と合成繊維の混抄シートにお
けるコットン繊維と合成繊維の混合割合は、質量%比で
50:50〜95:5であることが好ましい。合成繊維
の混合割合が5質量%未満であると、後述する合成樹脂
塗布層、或は後述する第2の実施態様における第2の混
抄シート中の合成繊維との融着が不十分となり表面強度
が低下するとともに、形成された凹凸模様の型崩れも起
こりやすくなる。一方、合成繊維の混合割合が50質量
%を超えると難燃性が低下するだけでなく、コットン繊
維が少なくなるためエンボス加工時に潰れてボリューム
感も損なわれる傾向がある。
【0020】コットン繊維と合成繊維からなる混抄シー
トは、密度が0.2〜0.6g/cm3 であることが好
ましく、0.25〜0.4g/cm3 であることがさら
に好ましい。密度が0.2g/cm3 未満では、混抄シ
ートの面が粗面になり印刷適性が悪くなり、更には、後
述する第2の実施態様における第2の混抄シートと積層
した2層シートのバランスが悪くなり、きれいに巻けな
いという問題が発生する場合がある。一方、密度が0.
6g/cm3 を超えると、混抄シートの風合いが硬くな
るとともに混抄シートの厚みが不足して壁装材としての
ボリューム感に欠ける傾向がある。従って、コットン繊
維と合成繊維とからなる混抄シートの坪量は、印刷適
性、エンボス加工性、適正な厚み、コスト等を考慮して
50g〜160g/m2 に設定するのが好ましい。
【0021】コットン繊維と合成繊維の混抄シートを抄
造する際には、所定の割合で混合された原料繊維の水分
散液に、従来から慣用されている抄造助剤、例えば、タ
ルク、カオリン等の填料、サイズ剤、紙力増強剤、定着
剤、内添バインダー等を配合して紙料を調製し、抄紙機
を用いて常法により抄紙する。
【0022】コットン繊維と合成繊維とからなる混抄シ
ートの表面に形成する合成樹脂塗布層は、印刷適性と表
面強度を向上させる機能を有する。
【0023】合成樹脂としては、アクリル酸エステル系
樹脂、ブタジエン・スチレン共重合体、ブタジエン・メ
チルメタクリレート共重合体等が使用でき、必要に応じ
て無機粉体、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、各種無機水和物等の吸熱脱水反応を伴うもの、
または、通常製紙用に使用されている炭酸カルシウム、
カオリンクレー、タルク等を混合してなるコンパウンド
をこれらの樹脂に配合して使用することもできる。
【0024】合成樹脂の塗布は、通常抄紙後、インライ
ン又はオフラインで行われるが、印刷やプリントによる
化粧加工前ならばどの工程で行っても良い。合成樹脂の
塗布量は、コットン繊維と合成繊維とからなる混抄シー
トの表面状態によって選定され、例えば混抄シートの密
度を0.2〜0.6g/cm3 の範囲とした場合には、
合成樹脂塗布量を乾燥重量で5〜50g/m2 とするこ
とが好ましく、10〜30g/cm2 がさらに好まし
い。塗布量が5g/m2 未満の場合は、所望の印刷適性
と表面強度の向上が達成できない場合もあり、50g/
2 を超えると表面が硬くなるとともに不経済となり、
コットン繊維のソフトな風合いを損ねる傾向もみられ
る。
【0025】コットン繊維と合成繊維との混抄シートの
裏面に貼り付けられる壁紙用裏打紙は、壁紙等の壁装材
として使用される場合の施工性やエンボス加工性を向上
させる機能を有する。代表的な壁紙用裏打紙としては、
普通紙、難燃紙、水酸化アルミニウム紙等があり、燃焼
時に有害ガスの発生がない澱粉系、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂等のエマルジョンタイプ
の接着剤を用いて貼り付けられる。なお、壁紙用裏打紙
は、施工性、特に施工用接着剤の塗布から壁装材を壁面
に貼り付けるまでの時間(オープンタイム)を長くした
原紙、すなわち、施工用接着剤が壁装材の内部に浸透す
ることを防止し、接着剤の乾きを遅くするための加工を
施したものを選定するのが好ましい。このような壁紙用
裏打紙としては、アクリル酸エステル系樹脂、スチレン
−アクリル系樹脂の水溶液、或は、スルファミン酸グア
ニジン等の水溶性難燃剤にワックスを添加した水溶液を
塗布又は含浸したもの等が挙げられる。
【0026】表面に合成樹脂塗布層を形成し裏面に壁紙
用裏打紙を貼り付けた混抄シートは、エンボス加工によ
り凹凸模様を形成する前に、合成樹脂塗布層のある表面
側に印刷あるいはプリントによる化粧加工を施すことが
できる。化粧加工の方法としては、グラビア印刷、スク
リーン印刷、フレキソ印刷、捺染プリント等が挙げら
れ、これらの方法を1種又は複数組み合わせることもで
きる。
【0027】凹凸模様を形成するためのエンボス加工
は、表面に凹凸模様を刻設されたエンボスロールと表面
がフラットなゴムロール又はペーパーロール等のバック
ロールとの間に、表面に合成樹脂塗布層を形成し裏面に
壁紙用裏打紙を貼り付けた混抄シートを通して、合成樹
脂塗布層の表面側にエンボスロールを圧接し、引き続い
て冷却することにより行われる。ビニル壁紙のエンボス
加工と異なる点は、ビニル壁紙のエンボス加工ではシー
ト側を予め加熱してロール間を通過させるのに対して、
本発明においてはシート側を加熱することなくエンボス
ロール側を加熱するのである。
【0028】エンボス加工の条件、すなわちエンボスロ
ールの表面温度、圧力及び加工速度は、混抄シートを構
成している合成繊維の種類に応じて適宜設定することが
できる。エンボスロールの表面温度は、混抄シートを構
成している低融点の熱可塑性合成繊維の融点より高く、
高融点の熱可塑性合成繊維の軟化点より低く設定するの
が普通であるが、高速加工を行う場合には、高融点の熱
可塑性合成繊維の軟化点より高く設定することもでき、
一般的には135〜260℃の範囲に設定するのが好ま
しい。また、圧力は160〜1200N/cm、加工速
度は10〜60m/分の範囲が好ましく採用できる。
【0029】本発明の壁装材に難燃性を付与するために
難燃処理を施すことが望ましい。難燃処理の方法として
は、混抄シートを抄造した後、その表面に難燃剤を塗布
する方法、混抄シートを難燃剤溶液に浸漬、乾燥して含
浸させる方法、原料繊維を抄造する際に紙料中に難燃剤
を配合する方法等が挙げられる。なお、かような難燃処
理は、混抄シートの表面に合成樹脂塗布層を形成する前
に行われる。
【0030】難燃処理に使用する難燃剤としては、塩素
を含まないものが好ましく、従来から紙材料の難燃処理
に用いられている公知の難燃剤を用いることができる。
例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水
酸化ジリコニウム、スルファミン酸グアンジン、リン酸
グアニジン、硫酸グアニジン、リン酸アンモニウム等の
難燃剤が使用できる。
【0031】難燃剤の使用量は、混抄シートの質量に対
して乾燥重量で10〜50質量%であることが好まし
い。10質量%未満では所望の難燃性が付与されず、5
0質量%を超えて多く配合しても難燃性は横ばいで、逆
に壁装材の強度が低下する。
【0032】本発明の壁装材表面に撥水性を付与して防
汚性能をもたらすために、撥水処理を施すことが好まし
い。撥水処理は、凹凸模様形成前後、即ちエンボス加工
の前後2回に分けて行うのが望ましい。エンボス加工前
の撥水処理(1回目の撥水処理)は、シリコン系樹脂塗
工液を塗布又は転写することによって行われるが、壁装
材に撥水性を付与する作用の他に、エンボスロールの離
型性を良好にする効果もある。この離型効果は、製品の
品質を向上させるだけでなく、エンボス加工時の加工速
度をアップさせるのにも有効である。
【0033】エンボス加工後の撥水処理(2回目の撥水
処理)は、エンボス加工前に行われた1回目の撥水処理
の斑を補うもので、壁装材の表面に斑のない撥水効果を
付与させるものである。2回目の撥水処理に用いる樹脂
塗工液は、エンボスロールの離型性向上効果を考慮する
必要はなく、撥水性能又は防水性能をもつ樹脂のうちシ
リコン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン−アクリル系樹
脂、アクリル系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の
樹脂から選定され、その塗布量は、乾燥重量で0.2〜
20g/m2 とするのが好ましく、0.5〜10g/m
2 とすることがさらに好ましい。2g/m2 未満の塗布
量では必要とする撥水効果が得られず、20g/m2
超えるとコストがアップし不経済となる。
【0034】なお、撥水処理を行う場合、印刷やプリン
トによる化粧加工は、1回目の撥水処理の前に行うこと
が望ましい。
【0035】このように撥水処理は、壁装材の表面に防
汚性能を付与するものであるが、1回目の撥水処理のみ
では、エンボスロールとの接触により撥水層に裂目が生
じ、十分な撥水効果が得られない可能性がある。また、
2回目の撥水処理のみでは、エンボス模様の凹凸によ
り、全体に十分な撥水層を形成することができない。そ
のため、上述のように、凹凸模様形成前と後に2回の撥
水処理を行うことにより、裂目のない撥水層が形成でき
るので十分な撥水性能を得ることができる。
【0036】図2は、本発明による壁装材の第2の実施
態様の断面図を模式的に示すものであり、コットン繊維
と合成繊維とからなる第1の混抄シート10の表面に紙
パルプ繊維と合成繊維とからなる第2の混抄シート20
が積層され、第1の混抄シート10の裏面に壁紙用裏打
紙30が積層され、第2の混抄シート20の表面側にエ
ンボス加工による凹凸模様40が形成され、壁紙用裏打
紙30の裏面側は平滑とされている
【0037】第2の実施態様における第1の混抄シート
10および壁紙用裏打紙30は、第1の実施態様におけ
るコットン繊維と合成繊維とからなる混抄シート1およ
び壁紙用裏打紙3と同じものである。
【0038】紙パルプ繊維と合成繊維とからなる第2の
混抄シート20は、第1の実施態様における合成樹脂塗
布層2と同様に、印刷適性と表面強度を向上させる機能
を有する。第2の混抄シートに用いられる紙パルプ繊維
としては、通常の製紙に使用されるNBKP、LBKP
その他の木材パルプまたはケナフ、コットン等からなる
非木材パルプなどの公知、汎用のパルプが挙げられる。
合成繊維としては、第1の実施態様におけるコットン繊
維と合成繊維とからなる混抄シートで用いたものと同様
な合成繊維が使用できる。
【0039】第2の混抄シートにおける紙パルプ繊維と
合成繊維との混合割合は、質量%比で50:50〜9
0:10にするのが好ましい。合成繊維が10質量%未
満では、エンボス加工時に第1の混抄シート中に混抄さ
れた合成繊維との融着が不十分で、2層間での接着が甘
く剥離しやすくなると共にエンボス加工性と湿潤摩擦に
よる表面強度も低下し、50質量%を超えると難燃性が
低下する傾向がみられる。紙パルプ繊維と合成繊維とか
らなる第2の混抄シートの坪量は、印刷適性、表面強
度、エンボス加工性、風合い等を考慮して10〜70g
/m2 が好ましく、20〜40g/m2 の範囲がさらに
が好ましい。坪量が10g/m2 未満では、目標とする
表面強度が得られず、反対に70g/m2 を超えると表
面強度が強過ぎてエンボス加工性が低下し、風合いも硬
くなる傾向がみられる。
【0040】紙パルプ繊維と合成繊維からなる第2の混
抄シートの抄造は、コットン繊維と合成樹脂の混抄シー
トの抄造と同様に行うことができる。
【0041】第1の混抄シートと第2の混抄シートを積
層する方法としては2つの方法が採用できる。すなわ
ち、湿式抄造により第1の混抄シートを形成し、インラ
インまたはオフラインにて湿紙の状態となっている第1
の混抄シートの表面に、同様に湿式抄造により形成され
た第2の混抄シートを抄き合わせて2層からなるシート
を形成する方法、あるいは、それぞれ別途に予め抄造さ
れた第1および第2の混抄シートを接着剤により貼り合
わせる方法が挙げられる。
【0042】第1の実施態様の壁装材と同様にして、第
2の実施態様の壁装材にも難燃処理および撥水処理を施
すことが望ましい。難燃処理を施す場合には、第1の混
抄シートと第2の混抄シートとを積層して2層シートと
した後に、2層シートに難燃処理を施してもよく、ある
いは、第1の混抄シートと第2の混抄シートにそれぞれ
予め難燃処理を施した後、2層シートに積層してもよ
い。
【0043】
【実施例】以下に、本発明を実施例を挙げて具体的に記
述するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はない。
【0044】[実施例1]平均繊維長2mmのコットン
繊維80質量%、平均繊維長5mmの芯鞘構造のポリエ
ステル繊維(芯部分が融点255〜260℃の高融点ポ
リエステル繊維、鞘部分が融点110℃の低融点ポリエ
ステル繊維)20質量%を均一に混合した水分散液に、
シート形成に必要な慣用的な抄造助剤を配合して紙料を
調製し、抄紙機により密度0.33g/cm3 の混抄シ
ートを抄造した。
【0045】この混抄シート100質量部に対して、難
燃剤としてスルファミン酸グアニジンを乾燥重量で20
質量部となるように含浸、乾燥させて難燃処理を施した
後、さらにこの混抄シートの表面に、アクリル酸エステ
ル80質量%、水酸化アルミニウム20質量%からなる
混合液を乾燥重量で20g/m2 になるように塗布、乾
燥させて合成樹脂塗布層を形成した。かくして、表面に
合成樹脂塗布層を有する厚さ0.43mm、最終密度
0.35g/cm3 、坪量120g/m2 の混抄シート
を得た。
【0046】この混抄シートの裏面に、壁紙用裏打紙と
して坪量100g/m2 の壁紙用難燃紙をエチレン−酢
酸ビニル・エマルジョン接着剤(商品名「ボンドSPS
800」、コニシ株式会社製)を用いて貼り合わせた。
次いで、この混抄シートの表面に印刷を施した後、水性
タイプのシリコン系撥水剤を乾燥重量で2g/m2 にな
るように塗布、乾燥して1回目の撥水処理を施し、厚さ
0.55mm、坪量225g/m2 の壁装材原料シート
を得た。
【0047】この壁装材原料シートを、深度0.5mm
の石目模様が彫刻されたエンボスロールと表面フラット
なバックロールとの間を通して、エンボスロールの表面
温度250℃、総圧力400N/cm、加工速度30m
/分の条件でシートの表面側にエンボス加工を行った
後、さらに、シリコン系撥水剤を乾燥重量で5g/m2
になるように塗布して2回目の撥水処理を施し、図1に
示す構成の厚さ0.46mmの壁装材を得た。
【0048】[実施例2]実施例1における合成樹脂塗
布層の形成に際して、乾燥重量で4g/m2 になるよう
にした合成樹脂塗布層を形成した以外は、実施例1と同
様にして、表面に合成樹脂塗布層を有する厚さ0.42
mm、最終密度0.34g/cm3 、坪量104g/m
2 の混抄シートを得た。この混抄シートの裏面に、実施
例1と同様にして、壁紙用裏打紙を貼り合わせ、次い
で、表面に印刷を施した後、1回目の撥水処理を施し、
厚さ0.54mm、坪量209g/m2 の壁装材原料シ
ートを得た。この壁装材原料シートに、実施例1と同様
にしてエンボス加工を行ない、2回目の撥水処理を施
し、図1に示す構成の厚さ0.46mmの壁装材を得
た。
【0049】[実施例3]平均繊維長2mmのコットン
繊維70質量%、平均繊維長5mmの芯鞘構造のポリエ
ステル繊維(芯部分が融点255〜260℃の高融点ポ
リエステル繊維、鞘部分が融点110℃の低融点ポリエ
ステル繊維)30質量%を均一に混合した水分散液に、
シート形成に必要な慣用的な抄造助剤を配合して紙料を
調製し、抄紙機により密度0.33g/m3 の第1の混
抄シートを抄造した。
【0050】一方、紙パルプ繊維90質量%、平均繊維
長1.5mmのポリエチレン繊維10質量%、その他の
抄造助剤を均一に混合した紙料を用いて、抄紙機により
坪量20g/m2 の第2の混抄シートを抄造し、前記第
1の混抄シートの表面に第2の混抄シートが積層するよ
うに抄紙機により抄き合わせて2層シートを形成した。
この2層シートに実施例1と同様にして難燃処理を施し
て、厚さ0.43mm、最終密度0.35g/cm3
坪量120g/m2 の2層シートを得た。
【0051】この2層シートの裏面(第1の混抄シート
側)に、実施例1と同様にして、壁紙用裏打紙を貼り合
わせ、次いで、表面(第2の混抄シート側)に印刷を施
した後、1回目の撥水加工を施し、厚さ0.55mm、
坪量225g/m2 の壁装材原料シートを得た。この壁
装材原料シートに、実施例1と同様にしてエンボス加工
を行ない、2回目の撥水処理を施し、図2に示す構成の
厚さ0.43mmの壁装材を得た。
【0052】[実施例4]実施例3における第2の混抄
シートの坪量を5g/cm2 とした以外は、実施例3と
同様にして、厚さ0.42mm、最終密度0.34g/
cm3 、坪量105g/m2 の2層シートを得た。この
2層シートの裏面(第1の混抄シート前)に、実施例3
と同様にして、壁紙用裏打紙を貼り合わせ、次いで、表
面(第2の混抄シート側)に印刷を施した後、1回目の
撥水加工を施し、厚さ0.54mm、坪量210g/m
2 の壁装材原料シートを得た。この壁装材原料シート
に、実施例3と同様にしてエンボス加工を行ない、2回
目の撥水処理を施し、図2に示す構成の厚さ0.43m
mの壁装材を得た。
【0053】[比較例1]実施例1における混抄シート
を、コットン繊維100質量%からなるシートに代えた
以外は、実施例1と同様にして、難燃処理、表面への合
成樹脂塗布層の形成、裏面への壁紙用裏打紙の貼り合わ
せ、表面への印刷および1回目の撥水処理を行い、厚さ
0.55mm、坪量225g/cm2 の壁装材原料シー
トを作成した。この壁装材原料シートに、実施例1と同
様にしてエンボス加工を行ない、2回目の撥水処理を施
し、厚さ0.46mmの壁装材を得た。
【0054】[比較例2]実施例1における混抄シート
を、芯鞘構造のポリエステル繊維100質量%からなる
シートに代えた以外は、実施例1と同様にして、難燃処
理、表面への合成樹脂塗布層の形成、裏面への壁紙用裏
打紙の貼り合わせ、表面への印刷および1回目の撥水処
理を行い、厚さ0.55mm、坪量225g/m2 の壁
装材原料シートを作成した。この壁装材原料シートに、
実施例1と同様にしてエンボス加工を行ない、2回目の
撥水処理を施し、厚さ0.30mmの壁装材を得た。
【0055】[比較例3]実施例3における第2の混抄
シートを、紙パルプ繊維100質量%からなるシートに
代えた以外は、実施例3と同様にして、2層シートの形
成、難燃処理、裏面への壁紙用裏打紙の貼り合わせ、表
面への印刷および第1回目の撥水処理を行ない、厚さ
0.55mm、坪量225g/m2 の壁装材原料シート
を作成した。この壁装材原料シートに、実施例3と同様
にしてエンボス加工を行ない、2回目の撥水処理を施
し、厚さ0.40mmの壁装材を得た。
【0056】[比較例4]実施例1と同様にしてコット
ン繊維80質量%および芯鞘構造のポリエステル繊維2
0質量%からなる混抄シートを抄造し、これに難燃処理
を施した。この混抄シートの表面に合成樹脂塗布層を形
成することなく、裏面に壁紙用裏打紙を貼り合わせ、表
面に印刷および1回目の撥水処理を行い、厚さ0.55
mm、坪量225g/m2 の壁装材原料シートを作成し
た。この壁装材原料シートに、実施例1と同様にしてエ
ンボス加工を行ない、2回目の撥水処理を施し、厚さ
0.40mmの壁装材を得た。
【0057】前記実施例1〜4および比較例1〜4で得
られた壁装材について、エンボス加工性、印刷適性、ボ
リューム感、難燃性、表面強度、型崩れ性を以下の基準
に従って評価した。結果を表1にまとめて示す。
【0058】<エンボス加工性の評価>壁装材の表面に
形成された凹凸模様を目視にて観察し、下記の基準に従
って評価した。 ○:凹凸感に優れたエンボス模様が形成された。 △:エンボス模様は形成されたが、凹凸感に乏しかっ
た。 ×:ほとんど凹凸がなく、凹凸感に乏しかった。
【0059】<印刷適性の評価>壁装材原料シートの印
刷状態を目視にて観察し、標準サンプル(ビニル壁紙の
印刷見本)と比較して評価した。 ○:標準サンプルとほぼ同等。 ○△:標準サンプルより僅かに劣る。 △:標準サンプルより劣るが、使用できる。 ×:標準サンプルより非常に劣り、使用できない。
【0060】<ボリューム感の評価>壁装材の凸部の厚
みを測定し、エンボス加工前の厚みとの差(減少率)に
より判定した。 ○:厚みの減少率が20%未満であった。 △:厚みの減少率が20%以上、35%未満であった。 ×:厚みの減少率が35%以上であった。
【0061】<難燃性の評価>壁装材をJIS A 1
322(1966)の基準に従って難燃性を評価した。 ○:難燃性が優れていた。 △:難燃性不十分であった。 ×:ほとんど難燃性がなかった。
【0062】<表面強度の評価>壁装材をJIS A
6921(1998)の試験方法に基づき湿潤摩擦試験
を行い、摩擦回数50回後の壁装材の表面状態を目視に
て観察し、下記の基準に従って評価した。 ○:表面状態に特に変化は見られなかった。 ○△:表面が僅かに削れたように見える。 △:表面が削れて紙粉が発生した。 ×:表面が剥れて印刷層が取れてしまった。
【0063】<型崩れ性の評価>壁装材を水に30分間
浸漬する。その後直ちに施工用ローラーにて壁装材表面
を5往復ローラー掛けし、凹凸模様の変化を目視にて観
察する。その結果を下記の基準に従って評価した。 ○:凹凸模様に変化は見られなかった。 △:凹凸模様が潰れて形状が変化した。 ×:凹凸模様が潰れてなくなってしまった。
【0064】
【表1】
【0065】表1に示す如く、本発明の実施例1および
実施例2の壁装材は、エンボス加工性、印刷適性、ボリ
ューム感、難燃性、表面強度、型崩れ性のすべてにおい
て優れていた。また、合成樹脂塗布層の塗布量を低減し
た実施例2、および第2の混抄シートの坪量を低減した
実施例4の壁装材は、印刷適性と表面強度が実施例1お
よび実施例3に比べて僅かに劣っていたが、壁装材の用
途を選定すれば実用に供し得るものとなる。
【0066】これに対して、コットン繊維のみからなる
シートを用いた比較例1は、表面強度と型崩れ性が悪
く、合成繊維のみからなるシートを用いた比較例2は、
ボリューム感と難燃性の低下が見られた。さらに、紙パ
ルプ繊維のみからなる第2の混抄シートを用いた比較例
3は、エンボス加工性、ボリューム感、表面強度、型崩
れ性においていずれも低下し、コットン繊維と合成繊維
からなる混抄シートの表面に合成樹脂塗布層を形成せず
に用いた比較例4は、印刷適性と表面強度が劣ってい
た。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の壁装材
は、コットン繊維を主材とした混抄シートをベースとし
たものであるため、燃焼時に塩化水素等の有害ガスを発
生することがなく、コットン繊維の持つボリューム感と
ソフトな風合いをもたらすことができる。
【0068】また、コットン繊維あるいは紙パルプ繊維
と混抄される合成繊維として、エンボス加工時に溶融す
る熱可塑性合成繊維を用いることにより、エンボス加工
時に合成繊維が溶けて融着し、繊維間の結合力が高まる
ため、優れた凹凸模様が形成されるとともに、凹凸模様
に型崩れ防止効果も付与することができる。
【0069】さらに、エンボス加工の前と後に2回の撥
水処理を行うことにより、斑のない十分な撥水効果を付
与できるとともに、エンボスロールの離型性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の壁装材の第1の実施態様を示す模式的
断面図である。
【図2】本発明の壁装材の第2の実施態様を示す模式的
断面図である。
【符号の説明】
1:混抄シート 10:第1の混抄シート 2:合成樹脂塗布層 20:第2の混抄シート 3:壁紙用裏打紙 30:壁紙用裏打紙 4:凹凸模様 40:凹凸模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 忠宏 埼玉県久喜市清久町6番6 関東レザー株 式会社内 (72)発明者 高原 豊 徳島県徳島市南矢三町3丁目10−18 阿波 製紙株式会社内 Fターム(参考) 4F055 AA17 BA12 CA11 DA02 EA02 EA04 EA25 FA10 FA21 FA27 GA01 4F100 AJ01D AJ04A AK01A AK01B AK01D AK41 BA07 CA08 CA30 DD01B DG01A DG01D DG10A DG10C EH46B EH462 GB07 HB21 HB21B HB21D JB06A JB06D JB16A JB16D JJ07A JJ07D JL00 JL01 YY00A YY00D 4L031 AA02 AA18 AB36 BA11 BA34 CA06 DA16 4L055 AA08 AF09 AF33 AF47 AG17 AG71 AH23 AH26 BE15 EA04 GA23

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コットン繊維と合成繊維とからなる混抄
    シートと、前記混抄シートの表面に形成された合成樹脂
    塗布層と、前記混抄シートの裏面に積層された壁紙用裏
    打紙とからなり、前記合成樹脂塗布層の表面側にエンボ
    ス加工による凹凸模様が形成され、前記壁紙用裏打紙の
    裏面側は平滑とされていることを特徴とする壁装材。
  2. 【請求項2】 前記混抄シートにおけるコットン繊維と
    合成繊維との混合割合が質量%比で50:50〜95:
    5であることを特徴とする請求項1に記載の壁装材。
  3. 【請求項3】 前記合成繊維は、エンボス加工時に溶融
    する融点をもつ熱可塑性合成繊維であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の壁装材。
  4. 【請求項4】 前記混抄シートが難燃処理されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の壁
    装材。
  5. 【請求項5】 前記合成樹脂塗布層の表面が撥水処理さ
    れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の壁装材。
  6. 【請求項6】 コットン繊維と合成繊維とからなる第1
    の混抄シートと、前記第1の混抄シートの表面に積層さ
    れた紙パルプ繊維と合成繊維とからなる第2の混抄シー
    トと、前記第1の混抄シートの裏面に積層された壁紙用
    裏打紙とからなり、前記第2の混抄シートの表面側にエ
    ンボス加工による凹凸模様が形成され、前記壁紙用裏打
    紙の裏面側は平滑とされていることを特徴とする壁装
    材。
  7. 【請求項7】 前記第1の混抄シートにおけるコットン
    繊維と合成繊維との混合割合が質量%比で50:50〜
    95:5であり、前記第2の混抄シートにおける紙パル
    プ繊維と合成繊維との混合割合が質量%比で50:50
    〜90:10であることを特徴とする請求項6に記載の
    壁装材。
  8. 【請求項8】 前記第1の混抄シートおよび第2の混抄
    シートにおける合成繊維は、エンボス加工時に溶融する
    融点をもつ熱可塑性合成繊維であることを特徴とする請
    求項6または7に記載の壁装材。
  9. 【請求項9】 前記第1の混抄シートおよび第2の混抄
    シートが難燃処理されていることを特徴とする請求項6
    〜8のいずれか1項に記載の壁装材。
  10. 【請求項10】 前記第2の混抄シートの表面が撥水処
    理されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか
    1項に記載の壁装材。
  11. 【請求項11】 コットン繊維と合成繊維とからなる混
    抄シートを抄造する工程と、前記混抄シートの表面に合
    成樹脂を塗布して合成樹脂塗布層を形成する工程と、前
    記混抄シートの裏面に壁紙用裏打紙を積層する工程と、
    表面に合成樹脂塗布層を形成し裏面に壁紙用裏打紙を積
    層した前記混抄シートを、加熱されたエンボスロールと
    表面がフラットなバックロールとの間を通して、前記合
    成樹脂塗布層の表面側にエンボスロールを圧接すること
    によりエンボス加工を施す工程とからなることを特徴と
    する壁装材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記混抄シートは、コットン繊維と合
    成繊維との混合割合が質量%比で50:50〜95:5
    となるように抄造することを特徴とする請求項11に記
    載の壁装材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記合成繊維として、エンボス加工時
    に溶融する融点をもつ熱可塑性合成繊維を用いることを
    特徴とする請求項11または12に記載の壁装材の製造
    方法。
  14. 【請求項14】 前記混抄シートを難燃処理する工程を
    さらに含むことを特徴とする請求項11〜13のいずれ
    か1項に記載の壁装材の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記合成樹脂塗布層の表面を撥水処理
    する工程をさらに含むことを特徴とする請求項11〜1
    4のいずれか1項に記載の壁装材の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記撥水処理工程は、エンボス加工工
    程前およびエンボス加工工程後に行うことを特徴とする
    請求項15記載の壁装材の製造方法。
  17. 【請求項17】 コットン繊維と合成繊維とからなる第
    1の混抄シートを抄造する工程と、紙パルプ繊維と合成
    繊維とからなる第2の混抄シートを抄造する工程と、前
    記第1の混抄シートの表面に前記第2の混抄シートを積
    層する工程と、前記第1の混抄シートの裏面に壁紙用裏
    打紙を積層する工程と、前記第2の混抄シート、第1の
    混抄シートおよび壁紙用裏打紙からなる積層シートを、
    加熱されたエンボスロールと表面がフラットなバックロ
    ールとの間を通して、前記第2の混抄シートの表面側に
    エンボスロールを圧接することによりエンボス加工を施
    す工程とからなることを特徴とする壁装材の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第1の混抄シートはコットン繊維
    と合成繊維との混合割合が質量%比で50:50〜9
    5:5となるように抄造し、前記第2の混抄シートは紙
    パルプ繊維と合成繊維との混合割合が質量%比で50:
    50〜90:10となるように抄造することを特徴とす
    る請求項17に記載の壁装材の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の混抄シートおよび前記第2
    の混抄シートにおける合成繊維として、エンボス加工時
    に溶融する融点をもつ熱可塑性合成繊維を用いることを
    特徴とする請求項17または18に記載の壁装材の製造
    方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の混抄シートと第2の混抄シ
    ートとを積層する工程は、これらの混抄シートが湿紙の
    状態となっている抄紙機上で抄き合わせることによって
    行うことを特徴する請求項17〜19のいずれか1項に
    記載の壁装材の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第1の混抄シートと第2の混抄シ
    ートとを積層する工程は、予め抄造されたこれらの混抄
    シートを接着剤により貼り合わせることによって行うこ
    とを特徴する請求項17〜19のいずれか1項に記載の
    壁装材の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第1の混抄シートおよび前記第2
    の混抄シート、またはこれらの積層シートを難燃処理す
    る工程をさらに含むことを特徴とする請求項17〜21
    のいずれか1項に記載の壁装材の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第2の混抄シートの表面を撥水処
    理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項17〜
    22のいずれか1項に記載の壁装材の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記撥水処理工程は、エンボス加工工
    程前およびエンボス加工工程後に行う請求項23記載の
    壁装材の製造方法。
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