JP2001335906A - スナウト内異物除去装置 - Google Patents
スナウト内異物除去装置Info
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Abstract
除去装置の提供。 【解決手段】 スナウト内のめっき浴面部に、切り口の
一部を浴面上に出して浴面のドロスを吸入させる吸入口
を持つU字型パイプ状の異物導入筒の一端を設け、該導
入筒の他端内に、導入筒の他端側壁に形成した排出口か
らドロスを含む浴金属をスナウト外に排出するため、導
入筒の途中にN2ガス等の不活性ガスによって作動する
ジェットポンプを設ける。 【効果】 めっき浴内の浸漬部材の交換までの時間が延
長され、かつ、傷の生成や異物を含まない高品質のめっ
き鋼板が製造可能となった。
Description
鋼板の連続溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき、溶融ア
ルミニウムめっき等のめっき浴に設置されるスナウト内
浴面のドロス(金属灰あるいはスカムともいう)などの
異物除去装置に関する。
ウム合金めっき、溶融アルミニウムめっきラインにおい
て使用されるめっき装置には、図1の5で示される筒状
のスナウトが設けられ、めっきされる鋼板の酸化、汚染
などを防止する構造となっている。
接続されており、他端はめっき浴中に浸漬されているた
め、スナウト内部は還元焼鈍炉内と同様に常に還元性ガ
スで充満されている。したがって、めっき浴表面にスカ
ムの生成や、汚物の落下などがなければ、鋼板に対して
傷の生成や異物を含まない溶融金属めっきが完全な状態
で行なわれる筈である。
鋼板めっきにおいてはめっき層に異物混入が発生して表
面性状の優れためっき鋼板を得ることは困難である。こ
れは、スナウト内面が耐熱部材により断熱保護されてお
り、装置の振動などにより、めっき浴面上に前記耐熱部
材の微粉が落下堆積したり、大気に接するめっき浴面の
スカムなどが混入し、スナウト内のめっき浴上に浮上し
たりするためである。
属浴面の夾雑物を溶融金属と共に電磁ポンプにより吸引
してスナウト外に排出する方法(特開昭60−2309
69号公報)や、サブスナウトを設け、その中にスクリ
ュウ式の移送手段によりドロスを掻き集めて取り除く方
法(特開昭61−149467号公報)、あるいは、ス
ナウト内のめっき浴の浴面下に保持された連通管によ
り、浮遊物をスナウト外へ除去する装置(実開平3−9
2764号公報)、スナウト内にめっき浴表面に接する
ような円筒内に支持回転する螺旋状の溝を設けた円柱部
材により、ドロスを除去する装置(特開昭62−188
766号公報)等多数の改善策が提案されている。
き浴内に浸漬されているため、吸い上げ用のインペラ・
導入パイプ等が溶融金属による腐食や高温摩耗により、
短期間で損傷し交換を再々行なわなければならず、操業
効率が悪く、また、スナウト内のドロスをうまく吸引除
去できない等の問題があった。
用新案登録第3008331号公報には、操業が容易で
効率の高い溶融金属めっき浴に設置されるスナウト内浴
面の異物除去を目的として、斜めに切った切り口の一部
を浴面上に出して浴面のドロスを吸入させる吸入口を持
つU字型パイプ状の異物導入筒の一端を設け、該導入筒
の他端内に、導入筒の他端側壁に形成した排出口からド
ロスを含む浴金属をスナウト外に排出する浴中スクリュ
ウを設けたスナウト内異物除去装置が提案されている。
食や高温摩耗が少なく比較的長時間使用に耐えるように
なり、さらに各部分が取り外し可能になっていてメンテ
ナンスもやり易くなった。しかし回転するスクリュウの
製作は高価であり、さらに、スクリュウの上部で駆動し
ているモーターのメンテナンスにも手間がかかった。そ
こで、回転部分がなく簡単な装置で効率よく溶融金属と
そのドロスを搬送する手段が求められていた。
カム排出パイプの途中に気送パイプを連接してスカムの
排出をする構造が示されているが、単に連接して気体を
送り込むことにより、溶融金属浴に気体を分散させてそ
の気体の浮力により排出するだけではスカムを排出する
量が少なく、多量に送気するには気体を送り込む位置を
溶融金属浴面よりかなり深くする必要がある等、実用上
の効果が少ない。
泡ポンプによりメッキ浴と共にドロス回収箱に吸引し、
メッキ浴のみを浴槽へ排出するドロス除去装置(特許第
2797932号)や、真空引きおよびガスリフトポン
プにより溶融メッキ浴を吸い上げ、含まれているドロス
をフィルターを用いて分離除去する装置(特許第279
7910号)が提案されている。しかし、前者は金属浴
表面に浮遊する金属灰の分離除去には適せず、後者はフ
ィルターの目詰まりのため連続操業には不向きである。
し、操業が容易で効率の高い溶融金属めっき浴に設置さ
れるスナウト内浴面の異物除去装置を提供することを目
的としている。
め、本発明者等は種々研究を重ねた結果、スナウト内か
ら浮遊するドロスを吸引する異物導入筒の途中に、N2
等の不活性ガスにより作動するジェットポンプ(N2等
の不活性ガスを溶融金属浴を排出する方向に噴出させる
ことによるエジェクター作用によって溶融金属が移動す
る)を設置することによりドロスの吸い込みを容易にで
きることを知見し、本発明を完成するに至った。
発明は、溶融金属の連続メッキラインにおいて、スナウ
ト内のめっき浴面部に、切り口の一部を浴面上に出して
浴面のドロス(金属灰)を吸入させるようにした吸入口
をU字型パイプ状の異物導入筒の一端に設け、前記異物
導入筒の他端側壁に形成した排出口からドロスを含む浴
金属をスナウト外に排出するため、前記異物導入筒の他
端側の途中にN2ガス等の不活性ガスを、排出方向に噴
出させることにより作動するジェットポンプを設けたこ
とを特徴とするスナウト内異物除去装置を要旨としてい
る。
ス噴出口より流れの下流部に広がり管を設けることによ
り、ジェットポンプの効果を高めるとともに、不活性ガ
スと溶融金属との混合の促進および排出口における溶融
金属の飛び散りを少なくするために、溶融金属と不活性
ガスの混合流の流速を下げることもその要旨としてい
る。
不活性ガスを分離排出する装置を設けることにより、よ
り効果的にドロスを排出することが出来るもので、その
分離排出する装置はパイプの下部よりあがってきた溶融
金属とドロスおよび不活性ガスが金属浴面よりやや下部
に設けた排出口部で広がりをもって金属浴面に流れなが
ら、表面から不活性ガスが分離されるように排出口が設
けられていて、その部分が大気に触れないように下端が
浴金属面に浸漬され、不活性ガス排出パイプが接続され
たカバーでシールした構造であることもその要旨として
いる。
シールするカバーでシールされる範囲、すなわち図6
(g)のxmm(流出口の流れの方向へとった導出管の
中心からシールカバーの溶融金属に浸漬されている部分
までの距離)が、排出口のある位置の導出管の径Dmm
の0.6〜2.5倍である構造もその要旨としている。
ェットポンプ、不活性ガス導入管、排出口等金属浴中に
浸漬される部分表面上に、溶融金属耐食性材料による溶
射コーティング加工層を形成したスナウト内異物除去装
置も本発明の要旨である。
吸入口をもつU字型パイプ状の異物導入筒の部分とジェ
ットポンプ部分とスナウト外に排出する排出口部および
不活性ガス排出部が分割取り外し可能な接続部により結
合されたスナウト内異物除去装置も本発明の要旨であ
る。
本発明は、図1に示すように、めっき用帯鋼板1を溶融
金属浴2に連続して通過させ、その表面にめっき金属を
付着させる連続溶融金属浴めっき装置のスナウト5内の
めっき浴面4上からドロス、スカム等の異物を除去する
装置である。
ンジを設けたジェットポンプ8を、着脱出来る接続部1
2を介して接続し、N2等の不活性ガス導入管9より供
給されたガスによってジェットポンプを作動させて、異
物導入筒7の吸入口6からスナウト5内のめっき浴面4
上の異物を吸い込み、金属浴中に開口されている排出口
11からスナウト外に排出させるものである。
入口6の反対側のスカム排出口との間に取り付けられた
ジェットポンプにN2等の不活性ガス導入管9が接続さ
れており、それから供給されたガスによって駆動する構
成となっている。そして、スナウト5内のめっき浴面4
上から除去したスカム等の異物をスナウト5外部のスカ
ムに合流させる構造としている。本発明に使用されるジ
ェットポンプとその先の導出管の構造としては、図4〜
図6の(a)〜(i)の方式がある。
導出管13とが同径の円筒状のもっとも簡単なものであ
る。(b)は(a)と同様の吹出し部であるが、その先
の導出管13が広がり管になってジェットのエジェクタ
ー効果をより高めたものである。(c)はジェットエジ
ェクター効果をより高めるため、不活性ガス導入管9の
開口上部で管径をいったん縮小してから元の径に戻した
吹出し部8構造で、その先の導出管13が広がり管にな
ったものであるが、円筒状の導出管であっても使用可能
である。以下の事例は、先の導出管13が広がり管にな
ったものであるが、円筒状の導出管であっても使用可能
である。
をあげるために、不活性ガス導入管9の開口部を、ジェ
ット吹出し部8の円筒径より小さく、ガス吹出し管より
大きい径の、長さがその管径の2〜倍の短い中仕切り管
15で囲い、溶融金属の流れを2段階で加速する構造の
ものである。(e)は不活性ガスの噴流を、溶融金属の
流れのまわりから噴出させる構造のジェットポンプで、
溶融金属の量に比べ比較的ガス量が多いときに効果的に
移送できるものである。
ス導入を溶融金属の導出管13の上部より行なう特殊タ
イプのものの例で、導出管上部から差し込んだ不活性ガ
ス導入パイプ9の先端に上向きの不活性ガス噴出ノズル
を取り付けたものであり、ジェット吹出し部8における
ジェットポンプ円筒部の構造を簡単にするため、図6
(i)に示されるように不活性ガス噴出ノズルの取付け
部、不活性ガス導入パイプの取付け部のないものにし
て、メンテナンス性をより向上させた例である。この場
合ジェット吹出し部8と導出管13の間には接続フラン
ジを設ける必要がないことも利点のひとつである。
金属と不活性ガスの2相流が導出管13を上昇してきて
排出口11から溶融金属面に流出しつつ不活性ガスを上
部へ排出している状態をあらわしたもので、その部分は
笠状のカバー10でシールされている。(g)、(h)
も同様で、その大きさを規定するときの関係を示したも
のである。(h)は(g)のBB断面図である。xの寸
法を規定したのは、xが0.6Dより小さい場合はシー
ルカバー内での溶融金属からの不活性ガス排出が十分で
ないため、カバーの外で溶融金属の泡立ちが生じて空気
と溶融金属との混合が起こり、ドロスが発生して悪影響
が使用ずる。また、xが2.5Dより大きい場合は空気
との混合はなく、溶融金属には悪影響を生じないが、カ
バー内で溶融金属とドロスの流れの速度が遅くなり、シ
ールカバーの下端を通過するまでにドロスの浮上がりが
おわっていて、カバー外の溶融金属浴面へ十分にドロス
が排出されず、カバー内にドロスが滞留して好ましくな
い。
は、溶融金属に対して耐食性である材料を、溶射等によ
りコーティングすることによってめっき金属による侵食
を防ぎ、各部材の長寿命化を可能にすると共に、めっき
金属浴中に浸漬される部分(7、8、9、10、11、
13および14)が、接続部12により取り外しできる
構造としたことにより、部材の交換を容易にしたことを
特徴としている。また、スナウト5内のめっき浴面4上
からスカム、異物等の捕捉を容易にするため、異物導入
筒7の吸入口6を、異物導入筒7の中心軸に対して傾斜
して形成し、吸入口6の開口面積を大きくしてドロスの
吸い込みを確実にすると共に溶融金属の循環量を少なく
したことを特徴としている。
を確認するため、図3に示すスナウトポンプ水モデル試
験機によってテストをした。ジェットポンプ部の概要は
図3(b)に示すものを使用し、エアー流量は毎分2
0、40、60、80および100リットル、エアノズ
ルの形状は上部吹き出しとし、エアー吹出出口は水面下
方の深さhmmが300mm、500mmおよび100
0mm、配管形状は80Aで実施した。その結果につい
て水面下方500mmの場合を図2に示す。ジェットポ
ンプ駆動方式と気泡駆動ポンプ方式について、どちらも
同じ条件(エアー吹き出し位置)で試験を行なったもの
で、どの場合も同じエアー吹き込み量に対してジェット
ポンプ方式の方が効率がよく多量の水を排出する。溶融
亜鉛について行なった場合も同様で、ジェットポンプ方
式が性能が勝っている。
ているから、めっき浴内の浸漬部材の交換までの時間は
2倍以上に延長され、かつ、傷の生成や異物を含まない
高品質のめっき鋼板が製造可能となり工業的価値が大き
く産業上極めて有用である。
ンプの概要を示す断面説明図である。
水モデルのテスト結果を示すグラフである。
に使用したポンプの概要を示す断面説明図である。
概要を示す断面説明図である。
造の概要を示す断面説明図である。
の構造の概要と、異物導入筒の他端部の排出口上部のN
2ガス等の不活性ガスを浴金属およびドロスとを分離排
出する装置を示す断面説明図である。
または広がり管) 6 吸入口 14 N2等の不活
性ガス排気管 7 異物導入筒 15 中仕切り円筒 8 ジェットポンプ部 9 N2等の不活性ガス導入管
Claims (6)
- 【請求項1】 溶融金属の連続メッキラインにおいて、
スナウト内のめっき浴面部に、切り口の一部を浴面上に
出して浴面のドロスを吸入させるようにした吸入口をU
字型パイプ状の異物導入筒の一端に設け、前記異物導入
筒の他端側壁に形成した排出口からドロスを含む浴金属
をスナウト外に排出するため、前記異物導入筒の他端側
の途中にN2ガス等の不活性ガスを、排出方向に噴出さ
せることにより作動するジェットポンプを設けたことを
特徴とするスナウト内異物除去装置。 - 【請求項2】 ジェットポンプの流れの方向の先に、広
がり角が片角3〜20°である広がり管を設けた請求項
1記載のスナウト内異物除去装置。 - 【請求項3】 異物導入筒の他端部の排出口の上部に、
N2ガス等の不活性ガスを浴金属およびドロスとを分離
排出する装置を設け、前記装置はパイプの下部より揚が
ってきた浴金属とドロスおよび不活性ガスが金属浴面よ
りやや下部に設けた排出口部で広がりをもって金属浴面
に流れながら、表面から不活性ガスが分離されるように
排出口が設けられていて、その部分が大気に触れないよ
うに下端が浴金属面に浸漬され、不活性ガス排出パイプ
が接続されたカバーでシールした構造である請求項1ま
たは2記載のスナウト内異物除去装置。 - 【請求項4】 異物導入筒の他端部の排出口部分をシー
ルするカバーでシールされる範囲、すなわち図6(g)
のxmm(流出口の流れの方向へとった導出管の中心か
らシールカバーの溶融金属に浸漬されている部分までの
距離)が、排出口のある位置の導出管の径Dmmの0.
6〜2.5倍である請求項1、2または3記載のスナウ
ト内異物除去装置。 - 【請求項5】 異物導入筒の吸入口、導管部、ジェット
ポンプ、排出口等金属浴中に浸漬される部分の表面上
に、溶融金属耐食性材料による溶射コーティング加工層
を形成した請求項1ないし4のいずれかに記載のスナウ
ト内異物除去装置。 - 【請求項6】 異物導入筒のドロスを吸入させる吸入口
をもつU字型パイプ状の異物導入筒の部分とジェットポ
ンプ部分とスナウト外に排出する排出口部および不活性
ガス排出部が分割取り外し可能な接続部により結合され
た請求項1ないし5のいずれかに記載のスナウト内異物
除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000195278A JP2001335906A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | スナウト内異物除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000195278A JP2001335906A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | スナウト内異物除去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001335906A true JP2001335906A (ja) | 2001-12-07 |
Family
ID=18693962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000195278A Pending JP2001335906A (ja) | 2000-05-26 | 2000-05-26 | スナウト内異物除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001335906A (ja) |
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