JP2001334596A - 機能性マット - Google Patents

機能性マット

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JP2001334596A
JP2001334596A JP2000158463A JP2000158463A JP2001334596A JP 2001334596 A JP2001334596 A JP 2001334596A JP 2000158463 A JP2000158463 A JP 2000158463A JP 2000158463 A JP2000158463 A JP 2000158463A JP 2001334596 A JP2001334596 A JP 2001334596A
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sheet
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Megumi Nagaya
恵 長屋
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Maruwa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリカゲル等の機能性物質を内装した機能性マ
ットにおいて、機能性物質の機能を高く発揮させるとと
もに厚みの少ない機能性マットの製造を提供する。 【解決手段】不織布からなる上下一対のシート11,1
2(マット体)を重ね合わせ、上下両シート11,12
の対向面間には、機能性物質としての粒状をなす多数の
シリカゲル13及び熱融解性接着剤としてのホットメル
トパウダー14とを前記両シート間において層状をな
し、かつ前記両シート間の対向面間全体に亘り均一に分
布するよう挟み込む。その状態において上下両シートの
重合部分を、加熱した上下一対の挟圧ローラ18間に通
し加圧することにより、ホットメルトパウダー14が加
熱されて溶融し、シリカゲル13を挟持した状態で上下
両シートの対向面間が接着される。このため、シリカゲ
ル13は層状をなしたまま上下両シート間に移動不能に
挟持されることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建築用内
装材や生活用品の構成素材などに用いられて、吸湿性や
脱臭性等において優れた機能を発揮する機能性マットに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンクリート製の建築物におい
ては室内の密閉性が高いため、結露が生じやすく、その
湿気により室内の壁や家具等が悪影響を受けるおそれが
ある。又、室内の密閉性が高い場合には、どうしても室
内の換気が不十分になり、合板に使用されるm−キシレ
ンやホルムアルデヒド、また防虫剤に使用されるo−ジ
クロルベンゼン等が空気中に放出されて室内に充満する
という問題もある。そのため、近時においては、シリカ
ゲルに代表される吸湿・吸着等の吸収機能を備えた吸収
剤や活性炭に代表される脱臭剤等を内装した機能性マッ
トが床張りカーペットや壁張り材等の建築用内装材とし
て利用されている。
【0003】例えば、シリカゲルを内装した壁張り材と
しては、通気性を有する不織布からなるマット体が2枚
重ねられ、その重合部分により粒状をなす多数のシリカ
ゲルを層状に挟持した状態で相対する両マット体間を接
着剤により接合したものが知られている(第一従来
例)。また、前記多数のシリカゲルを上下一対の不織布
からなるマット体間で挟持し、その重合部分にニードル
パンチを施すことにより両マット体を縫合したものも知
られている(第二従来例)。
【0004】そして、前記両実施例においては、使用に
際して、一方のマット体が室内側になるようにコンクリ
ート壁面に張り付けて使用すると、両マット体間のシリ
カゲルがマット体を通じて室内の湿気を吸収するように
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した従
来の壁張り材の場合には次のような問題があった。即
ち、第一従来例では、吸収機能を有するシリカゲルが接
着剤により大幅にその吸収機能を減衰させられるという
問題があった。即ち、シリカゲルはその表面に多数の微
細孔を有しており、これらの孔による毛細管現象によっ
て高い吸収機能を発揮するものである。しかし、接着剤
により両マット体間を接合した場合には、液体或いは流
動体である接着剤がシリカゲル粒の間隙に多く入り込
み、シリカゲルの表面に付着して前記した多数の微細な
孔を塞いでしまう。したがって、接着剤により孔の塞が
れたシリカゲルによっては吸収が不十分となり、吸収機
能が大幅に低下するという問題があった。
【0006】また、第二従来例では、シリカゲルを挟持
するために不織布自体にニードルパンチを行い得るため
の厚み(少なくとも3mm以上)が必要なことから、機能
性マット全体が厚手(7mm以上)なものとなり、用途が
限定されるという問題点があった。
【0007】本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
のであって、機能性物質を内装した機能性マットにあっ
て、機能性物質の機能を高く発揮させるとともに、厚み
が少なく使用が容易な機能性マットを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、機能性マットに係る本願請求項1の発明では、シー
ト状をなすマット体が重ね合わされ、その重合部分によ
り粒状をなす多数の機能性物質が挟持されるとともに、
その重合部分におけるマット体の対向面間が熱融解性接
着手段により接着固定されていることをその要旨として
いる。
【0009】また、本願請求項2の発明は請求項1記載
の機能性マットであって、前記熱融解性接着手段は、粒
状をなす熱融解性接着剤であり、その熱融解性接着剤は
機能性物質に比して混合比率が少なくされていることを
要旨としている。
【0010】本願請求項3の発明は、請求項1記載の機
能性マットであって、前記熱融解性接着手段は、シート
状をなす熱融解性接着剤であることを要旨としている。
本願請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のうち何
れか一項に記載の機能性マットであって、前記マット体
の重合部分は、前記機能性物質及び熱融解性接着剤を挟
持した状態で加熱されることにより対向面間が接着され
ていることを要旨としている。
【0011】本願請求項5の発明は、請求項1乃至請求
項4のうち何れか一項に記載の機能性マットであって、
前記機能性物質はシリカゲルを含む二種類以上の機能性
物質から構成されていることを要旨としている。
【0012】本願請求項6の発明は、請求項1乃至請求
項4のうち何れか一項に記載の機能性マットであって、
前記マット体の重合部分は上下一対のシートからなり、
上下両シートのうち少なくとも一方のシートは通気性を
有する材料とされていることを要旨としている。
【0013】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)以下、本発明で
ある機能性マットを建物用内装材の一つである壁張り材
に具体化した一実施形態について図1〜図4に従って説
明する。
【0014】図1に示すように、第一実施形態における
機能性マットとしての壁張り材1は、一枚の厚さが0.
5mmの不織布からなる上下一対のシート11,12(マ
ット体)を重ね合わせたものであり、上下両シート1
1,12の対向面間には、図2に示すように、機能性物
質としての粒状をなす多数のシリカゲル13及び熱融解
性接着剤としてのホットメルトパウダー14とが挟み込
まれている。そして、これらのシリカゲル13及びホッ
トメルトパウダー14は前記両シート11,12間にお
いて層状をなし、かつ前記両シート11,12間の対向
面間全体に亘り均一に分布した状態で挟み込まれた構成
となっている(図2)。
【0015】このシリカゲル13は直径が1mm以下の粒
状で、それぞれ図示しない多数の微細貫通孔を有してお
り、高湿度雰囲気下では表面吸着又は毛細管現象により
空気中の水分等を吸収し、乾燥雰囲気下では吸収した水
分等を放出しうる機能を有している。そのため、かかる
吸収機能及び放出機能を良好に得るべく、本実施形態に
おけるシリカゲルには、微細空間容積が0.5〜1.0
ml/g及び表面積が650〜350m2/gの範囲内にあるも
のが採用されている。又、前記微細貫通孔の孔径は30
〜120オングストロームのものが吸収機能等を良好に
発揮する上で好ましい。一方、ホットメルトパウダー1
4は、常温では各粒が直径1mm以下の顆粒状であるが、
加熱により溶融(融解ともいう。)し、接着効果を発揮
するものである。
【0016】本実施形態で使用するホットメルトパウダ
ー14は約100度に加熱することにより溶融するもの
とするが、かかるホットメルトパウダー14としては約
80度から約200度の範囲内で加熱溶融するものを使
用するのが適当である。また、ホットメルトパウダー1
4の各粒の直径はシリカゲル13の各粒の直径よりも小
さいものを使用することがシリカゲル13の吸収効果を
十分に発揮させる上で好ましい。
【0017】次に、上記のように構成した壁張り材1の
製造方法について図3に従って説明する。図3は、上記
壁張り材1の製造ラインを簡略化して示したものであ
り、製造ラインの上流側には上側シート11を繰り出す
上側シート用ローラ15と下側シート12を繰り出す下
側シート用ローラ16が回転可能に支持されている。
【0018】製造ラインの下流側には、上側シート11
と下側シート12とを挟持した状態で加圧するための上
下一対の挟圧ローラ18が回転可能に支持されている。
また、挟圧ローラ18の下流側にはヒータボックス21
が設けられ、その内部には水平方向に一対の加熱ローラ
22が回転可能に支持されているとともに、ローラ表面
が図示しないゴム等の弾性体で覆われた上下一対の圧着
ローラ23が回転可能に支持されている。
【0019】更に、ヒータボックス21の下流側には、
壁張り材1を巻き取る巻取ローラ19が回転可能に支持
されている。一方、前記下側シート用ローラ16の下流
側には同ローラから繰り出される下側シート12の搬送
経路の上方に位置するようにホッパー20が設けられて
おり、ホッパー20内部にはシリカゲル13とホットメ
ルトパウダー14とを均一に混合するため水平方向に一
対の撹拌用ギヤ24が回転可能に設けられている。また
ホッパー20の散布口上部にはシリカゲル13及びホッ
トメルトパウダー14の散布量を調整する散布用ギヤ2
5が設けられている。
【0020】このため、ホッパー20内においては、一
対の撹拌用ギヤ24により粒状をなす多数のシリカゲル
13とホットメルトパウダー14とが一定比率をもって
均一に混合して貯留されるとともに、ホッパー20の下
方を前記下側シート12が通過するとき、散布用ギヤ2
5が作動し、下側シート12上へシリカゲル13とホッ
トメルトパウダー14との混合体を適量層状に散布する
ようになっている。
【0021】一方、上側シート用ローラ15から繰り出
された上側シート11は案内ローラ17により斜め下方
へ導かれ、上下一対の挟圧ローラ18間を通過する際に
前記シリカゲル13等が散布された下側シート12上へ
重ね合わせられる。すなわち、この挟圧ローラ18間を
通過した時点で上下両シート11,12はシリカゲル1
3及びホットメルトパウダー14を上下両側から挟持す
るように重ね合わされることとなる。
【0022】ここで、シリカゲル13とホットメルトパ
ウダー14の混合比は、重量比でシリカゲルが3に対
し、ホットメルトパウダーが1程度である。また、この
場合、ホッパー20から下側シート12上に散布される
シリカゲル13とホットメルトパウダー14の混合体の
厚みは目的とする壁張り材1の厚みより厚いものでもよ
い。
【0023】そして、このシリカゲル13とホットメル
トパウダー14を挟持した状態にある上下両シート1
1,12の重合部分を、上下一対の挟圧ローラ18間に
通し加圧することにより、その重合部分は上下両挟圧ロ
ーラ18間の間隙幅に相当する厚みに補正される。
【0024】また、挟圧ローラ18による厚みの補正を
行った後、上下両シート11,12はシリカゲル13と
ホットメルトパウダー14とを挟持した状態のままヒー
タボックス21に導入され、前後一対の加熱ローラ22
に通される。この加熱ローラ22はホットメルトパウダ
ー14が溶融することができる程度にホットメルトパウ
ダー14の溶融温度に応じて加熱保持されている。この
ため、上下両シート11,12が逆S字状を描き加熱ロ
ーラ22に面接触しながら通過する間に、両シート1
1,12に挟持されているホットメルトパウダー14は
加熱ローラ22により加熱されて溶融し、シリカゲル1
3を挟持した状態で上下両シート11,12の対向面間
が接着されることになる。
【0025】更に、上下両シート11,12はホットメ
ルトパウダー14が溶融した状態のまま上下一対の圧着
ローラ23に通され加圧されることにより、ホットメル
トパウダー14によるシリカゲル13及び上下両シート
11,12との接着が確実なものとされる。
【0026】このため、シリカゲル13とホットメルト
パウダー14とが均一に分布した状態において、前記上
下両シート11,12を加熱ローラ22が所定温度に加
熱することにより、ホットメルトパウダー14が溶融し
て接着効果を発揮し、更に圧着ローラ23が加圧するこ
とによりシリカゲル13は層状をなしたまま上下両シー
ト11,12間に移動不能に挟持されることとなる。
【0027】一方、ホットメルトパウダー14は、シリ
カゲル粒を挟持する上下両シート11,12の対向面間
を接着固定させるものの、その混合比率はシリカゲル1
3に比して少ないため、溶融することによりシリカゲル
粒の表面にある程度は付着したとしても、なお、シリカ
ゲル粒相互間には間隙が多く残存し、シリカゲル粒の表
面の多くが露出していることからシリカゲル13の微細
孔をその吸収機能を妨げる程度に塞ぐこととはならな
い。
【0028】従って、第一実施形態の壁張り材1によれ
ば、以下のような効果を得ることができる。 (1)シリカゲル13粒を挟持する上下両シート11,
12間の固定にホットメルトパウダー14をシリカゲル
13よりも混合比率を少なくして使用するため、シリカ
ゲル13の微細孔は塞がれず、高い吸収機能を発揮する
壁張り材1を製造することができる。
【0029】(2)上下両シート11,12間の接合を
ホットメルトパウダー14により接着するため、ニード
ルパンチによる縫合時のように厚手のシートを用いる必
要はなく、薄手のシートを用いることができるため、従
来より全体の厚みが薄い壁張り材1を製造することがで
きる。
【0030】このため、従来厚さ上の理由から限定され
ていた壁張り材等の用途に限らず、本願発明のマットを
洋服のカバー30(図4)としたり、タトウ紙、革製品
の袋、布団袋或いは靴の中敷、押入の乾燥マット、防虫
シート等として使用することも可能となる。更に同等の
吸収機能を発揮する従来の壁張り材より体積が減少する
ため、これら各機能性マットの具現化製品(壁張り材
等)を運搬及び保管する場合でも運送コスト、保管スペ
ース等の負担が軽減される。
【0031】(3)シリカゲル13粒相互間に間隙が多
いため、軽量な壁張り材となる。従って、運搬時或いは
天井に張る場合等の作業負担が軽減される。 (4)シリカゲル13粒相互間に間隙が多く生じ、ホッ
トメルトパウダー14自身も柔軟性を有するため、壁張
り材1それ自体も高い柔軟性を有する。従って、壁張り
材1を任意の角度に自由に折り曲げることができ、直角
部分や鋭角部分の場所であっても当該部分の形状に沿っ
て壁張り材を張り付けて使用することが可能となる。
【0032】(5)シートに不織布を使用しているた
め、壁張り材1のシート表面にプリント加工、エンボス
加工等の装飾加工を施すのが容易である。従って、意匠
性の高い壁張り材の製造が可能となる。
【0033】(6)シリカゲル13粒がホットメルトパ
ウダー14により対向面間を接着固定された上下両シー
ト11,12にて挟持固定されているため、任意の位置
で壁張り材を切断してもシリカゲル13がこぼれること
はない。従って、壁張り材1を自由に切断等して用途、
使用箇所に応じた形状とすることができる。
【0034】(7)シリカゲル13がホットメルトパウ
ダー14により挟持されているため、シリカゲル13を
覆う上下両シート11,12の周囲を接合する必要がな
い。従って、製造工程の省力化を図ることができる。ま
たシートの周囲を接合する場合であっても、例えば、シ
ートの周囲を縫合、接着、溶着等の種々の接合方法の選
択が可能となる。
【0035】(第二実施形態)次にこの発明の第二実施
形態を図5〜図7に従って説明する。なお、前記第一実
施形態と同一の構成については重複説明を省略し、主に
第一実施形態と相違する構成について説明する。
【0036】第二実施形態では、熱融解性接着剤とし
て、ホットメルトシートを使用する。図5に示すように
第二実施形態における機能性マットとしての壁張り材2
は、一枚の厚さが0.5mmの不織布からなる上下一対の
シート11,12(マット体)を重ね合わせたものであ
り、上下両シート11,12の対向面間には、上下2枚
のホットメルトシート28,29が対向するように支持
され、更にそのホットメルトシート28,29の対向面
間には機能性物質としての粒状をなす多数のシリカゲル
13が層状に挟み込まれている(図6)。
【0037】このホットメルトシート28,29は、厚
さ0.3mmのシート状であり、その表面形状は編み目状
に形成されており、加熱によって溶融し接着効果を発揮
するものである。
【0038】次に上記のホットメルトシートを使用した
壁張り材の製造方法について図7に従って説明する。図
7は上記壁張り材2の製造ラインを簡略化して示したも
のであり、第一実施形態と異なり、案内ローラ17の上
流側に、上側シート11を送り出す上側シート用ローラ
15及び上側ホットメルトシート28を送り出す上側ホ
ットメルトシート用ローラ26とが回転可能に支持され
ている。また、下側シート用ローラ16の上流側には下
側ホットメルトシート29を送り出す下側ホットメルト
シート用ローラ27が回転可能に支持されている。
【0039】上側ホットメルトシート用ローラ26から
送り出された上側ホットメルトシート28は案内ローラ
17を経由して挟圧ローラ18へと送られ、また下側ホ
ットメルトシート用ローラ27から送り出された下側ホ
ットメルトシート29は下側シート用ローラ16を経由
して挟圧ローラ18へと送られる。
【0040】従って、上側ホットメルトシート28は案
内ローラ17を通過する際に上側シート11の下側に重
ねられ、また、下側ホットメルトシート29は下側シー
ト用ローラ16を通過する際に下側シート12の上に重
ねられ、上下のホットメルトシート28,29とシート
(マット体)11,12がそれぞれ上下ごとに重畳され
た状態において挟圧ローラ18に送られることとなる。
【0041】一方、下側シート用ローラ16の下流側に
設けられたホッパー20にはシリカゲル粒のみが貯留さ
れ、ホッパー20の下方を下側シート12及び下側ホッ
トメルトシート29が通過するとき、下側ホットメルト
シート29上へシリカゲル13を層状に散布するように
なっている。
【0042】そして挟圧ローラ18において、上下両シ
ート11,12及び上下両ホットメルトシート28,2
9はシリカゲル13を上下両側から挟持するように重ね
合わせられる。即ち、層状をなすシリカゲル13を上下
両側からホットメルトシート28,29が覆い、更にそ
の上下両側をシート11,12が覆う構造となる。
【0043】そして、シリカゲル13を覆ったホットメ
ルトシート28,29を挟持した状態において、上下両
シート11,12の重合部分を挟圧ローラ18に通しそ
の厚みを補正した後、前後一対の加熱ローラ22に通す
とシリカゲル13を覆っているホットメルトシート2
8,29が加熱されて溶融し、シリカゲル13と両シー
ト11,12とを相互に接着し、上下両シート11,1
2はシリカゲル13を挟持した状態でその対向面間が接
着され、シリカゲル13は層状をなしたまま、上下両シ
ート11,12間に移動不能に挟持されることとなる。
【0044】ここで、ホットメルトシート28,29
は、シリカゲル粒及びこれを挟持する上下両シート1
1,12の対向面間を接着固定させるものの、シートは
網の目状であるためその混合比率はシリカゲル13に比
して少なく、溶融することによりシリカゲル粒の表面に
ある程度は付着したとしても、なお、シリカゲル粒相互
間には間隙が多く残存し、シリカゲル粒の表面の多くが
露出していることからシリカゲル13の微細孔をその吸
収機能を妨げる程度に塞ぐこととはならない。
【0045】従って、第二実施形態の壁張り材2によれ
ば、以下のような効果を得ることができる。 (1)シリカゲル13と熱融解性接着剤を均一に撹拌す
る必要がないため、作業の省力化が図られる。
【0046】(2)熱融解性接着剤がシリカゲル13と
上下両シート11,12との間に介在するため、シリカ
ゲル13と上下両シート11,12とを確実に接着固定
することができる。
【0047】なお、上記各実施形態は以下のように変更
してもよい。 ・シート素材として、不織布に代えて和紙、洋紙、綿・
羊毛等の織物又は編物、PPシート、有孔ポリエチレン
等の素材を使用してもよい。このため、シートには用途
に応じた素材を任意に選択でき意匠性の高い壁張り材を
実現することができる。
【0048】・上下両シート11,12のいずれか一方
には通気性のない素材を使用してもよい。少なくとも上
下両シート11,12の一方に通気性のある素材を使用
すれば、壁張り材1全体として吸収機能を発揮し得るこ
とから、例えば、壁側には通気性のない素材をシートと
して使用することにより部屋の内側からのみの吸収が可
能となる。
【0049】・シートの厚みを厚くしてもよい。実施例
においてはシート一枚の厚みを0.5mmとしたが、1.
5mm程度の厚みのシートであっても壁張り材1全体は薄
いものとなる。したがって、壁張り材1に使用すること
のできるシートの選択の幅が広がることとなる。
【0050】・機能性物質として、シリカゲル13の他
に、活性炭、木炭、竹炭、生石灰又は脱酸素剤等を使用
してもよい。これにより、吸収機能のみならず消臭機能
等をさらに発揮することができる壁張り材1とすること
ができる。
【0051】・機能性物質として吸水ポリマを入れても
よい。これにより、さらに吸水機能が向上する壁張り材
1とすることができる。 ・上下一対の挟圧ローラ18の間隙幅を変更してもよ
い。これによって全体の厚み或いは密度を変更して壁張
り材1を製造することができる。
【0052】・ホットメルトパウダー14又はホットメ
ルトシート28,29を溶融温度が異なる種類のものに
変更して使用してもよい。シリカゲル13を覆うシート
が低融点である場合等に更に低い温度で溶融するホット
メルトパウダー14又はホットメルトシート28,29
を用いることにより、シートを溶融させることなく壁張
り材1,2を製造することができる。
【0053】・シリカゲル13とホットメルトパウダー
14の混合比率を変更してもよい。これにより、壁張り
材1自体の柔軟性或いは吸湿性能を変更することが可能
となる。
【0054】・両シート11,12に挟持されたシリカ
ゲル13及びホットメルトパウダー14からなる機能性
物質の厚みを増してもよい。熱融解性接着剤であるホッ
トメルトパウダー14を用いて接着固定するため、上記
機能性物質の厚みが製造上の制限とならず任意の厚みと
することができる。これにより、吸収機能の向上或いは
密度の増加を図ることができる。
【0055】・シリカゲル13粒及びホットメルトパウ
ダー14粒の大きさを変更してもよい。これにより、シ
リカゲル13とホットメルトパウダー14との密度が変
更した壁張り材を製造することができ、柔軟性又は吸収
機能の変更が可能となる。
【0056】・加熱ローラ22及び圧着ローラ23を覆
うヒータボックス21を省略してもよい。これにより、
保守点検が容易となる。 ・シート11,12が加熱ローラ22を通過する経路を
逆にしてもよい。
【0057】・圧着ローラ23の表面を覆っているゴム
を省略したり、他の弾性部材に変更してもよい。これに
より、素材選定の幅が広がることとなる。 ・ホットメルトシート28,29の表面形状は網の目状
に限らず、格子状、六角状でもよく、また穴が設けられ
ていないものでもよい。ホットメルトシート28,29
の表面形状を変更することによってシリカゲル13と熱
融解性接着剤との構成比を変更することができる。
【0058】・ホットメルトシート28,29の厚みを
変更して使用してもよい。実施例では厚みが0.3mmの
ホットメルトシートを使用したが、更に厚いホットメル
トシートを使用してもよい。
【0059】・上下で厚み、形状の異なるホットメルト
シート28,29を使用してもよい。下側ホットメルト
シート29を上側ホットメルトシート28より薄くする
ことでバランスよくシリカゲル13と上下両シート1
1,12の接着を行うことができる。
【0060】次に上記実施形態及び別例から把握できる
請求項に記載した発明以外の技術的思想について、それ
らの効果とともに以下に記載する。 (1)それぞれが粒状をなす多数の機能性物質と熱融解
性接着剤との混合体を層状に散布し、その層状をなす形
態において加熱固定して層状体を形成した後にその両面
をシートで覆い、同シートの周囲を接合する機能性マッ
トの製造方法。シリカゲルとホットメルトパウダーを加
熱固定した後に、その両面をシートで覆うため、加熱に
よって収縮或いは溶融するような素材も機能性マットの
マット体として使用することができる。
【0061】(2)前記(1)の方法により熱融解性接
着剤により接着固定した機能性物質トの層状体を、所定
の大きさに切断し、別体のケース等に入れて使用する機
能性物質。これにより、吸収能力のなくなった中身の機
能性物質のみを入れ替え、ケースを再利用することがで
きるためケースが無駄にならない。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、機能性マットに係
る本発明によれば、機能性物質を内装した機能性マット
にあって、機能性物質の機能を高く発揮させるともに、
厚みが少なく使用が容易な機能性マットを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 所定の大きさに切断された第一実施形態の壁
張り材の斜視図。
【図2】 一部を拡大して示す第一実施形態の壁張り材
の部分断面図。
【図3】 第一実施形態における機能性マットとしての
壁張り材の製造ラインを説明する概略図。
【図4】 本発明の機能性マットを使用した洋服のカバ
ー。
【図5】 所定の大きさに切断された第二実施形態の壁
張り材の斜視図。
【図6】 一部を拡大して示す第二実施形態の壁張り材
の部分断面図。
【図7】 第二実施形態における機能性マットとしての
壁張り材の製造ラインを説明する概略図。
【符号の説明】
1…第一実施形態における壁張り材、2…第二実施形態
における壁張り材、11…上側シート、12…下側シー
ト、13…機能性物質としてのシリカゲル、14…熱融
解性接着剤としてのホットメルトパウダー、15…上側
シート用ローラ、16…下側シート用ローラ、18…上
下一対の挟圧ローラ、19…巻取ローラ、20…ホッ
パ、22…加熱ローラ、23…圧着ローラ、28…上側
ホットメルトシート、29…下側ホットメルトシート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月4日(2000.7.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本願請求項6の発明は、請求項1乃至請求
のうち何れか一項の記載の機能性マットであって、
前記マット体の重合部分は上下一対のシートからなり、
上下両シートのうち少なくとも一方のシートは通気性を
有する材料とされていることを要旨としている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B120 AD10Y AD20Y BA45 CA04 DB01 EB03 4D075 AC19 AE03 BB29Z CA37 DA04 DA25 DB20 DC02 EA02 EA35 EC03 4F100 AA20B AA37 AK04 AK07 AT00A AT00C AT00G BA03 BA06 BA10A BA10C BA13 CA12 CB03 DE01B DE01G DG10 DG12 DG13 DG15 EC18 EJ19 EJ42 EJ42B GB08 GB71 JD00B JD02A JD02C JD14 JD15 JL02 JL03 JM10B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状をなすマット体が重ね合わされ、
    その重合部分により粒状をなす多数の機能性物質が挟持
    されるとともに、その重合部分におけるマット体の対向
    面間が熱融解性接着手段により接着固定されている機能
    性マット。
  2. 【請求項2】前記熱融解性接着手段は、粒状をなす熱融
    解性接着剤であって、その熱融解性接着剤は機能性物質
    に比して混合比率が少なくされている請求項1記載の機
    能性マット。
  3. 【請求項3】前記熱融解性接着手段は、シート状をなす
    熱融解性接着剤である請求項1記載の機能性マット。
  4. 【請求項4】前記マット体の重合部分は、前記機能性物
    質及び熱融解性接着剤を挟持した状態で加熱されること
    により対向面間が接着されている請求項1乃至請求項3
    のうち何れか一項に記載の機能性マット。
  5. 【請求項5】前記機能性物質はシリカゲルを含む二種類
    以上の機能性物質から構成されている請求項1乃至請求
    項4のうち何れか一項に記載の機能性マット。
  6. 【請求項6】前記マット体の重合部分は上下一対のシー
    トからなり、上下両シートのうち少なくとも一方のシー
    トは通気性を有する材料とされている請求項1乃至請求
    項4のうち何れか一項に記載の機能性マット。
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