JP2001333662A - 竿体及びその製造方法 - Google Patents

竿体及びその製造方法

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JP2001333662A
JP2001333662A JP2000161525A JP2000161525A JP2001333662A JP 2001333662 A JP2001333662 A JP 2001333662A JP 2000161525 A JP2000161525 A JP 2000161525A JP 2000161525 A JP2000161525 A JP 2000161525A JP 2001333662 A JP2001333662 A JP 2001333662A
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fiber
reinforced resin
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tape
resin
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Shinichiro Yamanaka
慎一郎 山中
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Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリプレグの捲れ現象を抑えて製造が容易な
竿体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 この竿体は以下のように製造される。ま
ず、強化繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させた繊維強化
樹脂をシート状に形成した繊維強化樹脂シート31(2
1〜23)を順次マンドレル100に巻回する。その
後、マンドレル100の周方向に引き揃えられた炭素繊
維に熱硬化性樹脂を含浸させた繊維強化樹脂をテープ状
に形成した厚さ0.005〜0.02mmの繊維強化樹脂テープ3
2を巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣りに用いる釣
竿を構成する竿体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】釣竿を構成する筒状の竿体は、例えば、
炭素繊維,ガラス繊維等の強化繊維に合成樹脂を含浸さ
せた繊維強化樹脂をシート状またはテープ状に加工した
もの(一般に「プリプレグ」と呼ばれる)を芯材に巻回
して焼成して製造される。この釣竿の竿体は、負荷が加
わった際に十分な屈曲性と共に所定の機械的強度も要求
される。ここで、機械的強度を保つためには一定の肉厚
が必要であり、一枚のプリプレグを単純に芯材に巻回す
るのではなく、数枚または数種のプリプレグを積層して
竿体は製造されている。この際、巻回される数種の各プ
リプレグは相互に十分に密着し安定するように、加圧し
ながら芯材に巻回される。特に、最外層に位置するプリ
プレグは最終的な相互のプリプレグの密着・安定性を担
うものであるところ、芯材周方向に加圧しつつ巻回する
のを容易にするために、強化繊維が芯材の周方向に引き
揃えられたテープ状のプリプレグを用いることが一般的
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような最外層に巻
回されるテープ状のプリプレグは、芯材周方向に強化繊
維が配向されるので、巻回時にプリプレグがめくれて剥
がれてくる場合がある。即ち、この種のテープ状のプリ
プレグは、長手方向(芯材の周方向)に配向された強化
繊維による「張り(復元性)」を有するため、芯材に巻
回してもその巻回形状に容易になじまず原形に復帰しよ
うとして、巻回形状から捲上がる場合がある(以下「捲
れ現象」という)。特に、巻回径が小さくなる小径竿体
の製造にあっては、この現象が著しくなる恐れがある。
【0004】本発明の課題は、プリプレグの捲れ現象を
抑えて製造が容易な竿体及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明1にかかる竿体は、
魚釣りに用いる釣竿を構成する先細り筒状の竿体であっ
て、強化繊維に合成樹脂を含浸させた第1繊維強化樹脂
からなる主層と、主層の外周に配置され、竿体の周方向
に引き揃えられた炭素繊維に合成樹脂を含浸させた第2
繊維強化樹脂からなる厚さ0.005〜0.02mmの表層とを備
えている。
【0006】この場合には、第2繊維強化樹脂が通常の
プリプレグに比べて極めて薄く0.005〜0.02mmの厚さに
設定されており、第2繊維強化樹脂の繊維配向方向(竿
体の周方向に該当する)への「張り」が低減される。こ
のため、製造時に竿体周方向に巻回してもいわゆる捲れ
現象が起こりにくい。特に巻回径の小さくなる小径の竿
体においてはその効果が著しい。また、表層を薄く形成
できることで竿体全体の重量化も軽減できる。
【0007】発明2にかかる竿体は、発明1の竿体であ
って、表層を構成する第2繊維強化樹脂は樹脂含有量が
25〜50重量%である。この場合には、第2繊維強化樹脂
が所定の割合で樹脂を含んでおり、この樹脂が強化繊維
に起因する「張り」を低減させて捲れ現象を有効に抑え
る。なお、ここで用いている合成樹脂の含有量は繊維強
化樹脂全体に対する重量%である。
【0008】発明3にかかる竿体は、魚釣りに用いる釣
竿を構成する先細り筒状の竿体の製造方法であって、強
化繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂を
シート状に形成した繊維強化樹脂シートを芯材に巻回す
る工程と、芯材の周方向に引き揃えられた炭素繊維に熱
硬化性樹脂を含浸させた繊維強化樹脂をテープ状に形成
した厚さ0.005〜0.02mmの繊維強化樹脂テープを繊維強
化樹脂シートの外周に巻回する工程とを含む。
【0009】この方法では、通常のプリプレグに比べて
極めて薄く0.005〜0.02mmの厚さの繊維強化樹脂テープ
を最外層として巻回する。この繊維強化樹脂テープはテ
ープ状でありかつ芯材周方向に強化繊維が配向されてい
るので、巻回が容易である。また、その厚みが所定値に
設定され繊維強化樹脂テープの長手方向(芯材の周方向
に該当する)の「張り」が低減され、巻回時に芯材の周
方向に巻回してもいわゆる捲れ現象が起こりにくい。ま
た、テープが薄く竿体全体の重量化も軽減できる。
【0010】発明4にかかる方法は、発明3の方法であ
って、繊維強化樹脂テープは幅2.0〜10.0mmである。繊
維強化樹脂テープが所定の幅を有することで、加圧しな
がらの巻回作業がさらに容易になる。発明5にかかる方
法は、発明3または4の方法であって、繊維強化樹脂テ
ープの外周に外周保護テープを巻回する工程をさらに含
む。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。本発明の一実施形態を
採用した竿体からなる釣竿は、図1に示すように、複数
の竿体を連結した竿体1と、竿体1の竿元側端部に固定
された竿元グリップ2と、竿元グリップの穂先側に固定
された前グリップ3と、竿元グリップ2と前グリップ3
との間に形成されリール4を脱着自在に固定可能なリー
ルシート5とを有している。この竿体1は、後に詳しく
説明するように、炭素繊維,ガラス繊維,チタン繊維等
に合成樹脂を含浸させたシート状のプリプレグをマンド
レルに巻回して焼成して得られた先細り筒状部材であ
る。また、竿体1にはリール4からの釣糸Lを竿体1内
部へ導入するための釣糸導入口6が設けられている。そ
して、リール5からの釣糸Lは釣糸導入口6より竿体1
内部へ導入され順次穂先側へ導かれてトップガイド7よ
り外部へ導出される。
【0012】図2に示すように、竿体1は先細り筒状部
材であり、主層11と主層11の外周に積層される表層
12とからなる。主層11は第1層21〜第3層23を
順次積層して構成される。主層11の各層はそれぞれ炭
素繊維またはガラス繊維等の強化繊維を一方向に引き揃
えてこれに熱硬化性樹脂を含浸させたシート状のプリプ
レグシートから構成されている。第1層21は竿体1の
周方向に強化繊維Sが配向されており、第2層22及び
第3層23は竿体1の長手方向に強化繊維Sが配向され
ている。
【0013】表層12は、炭素繊維Sが竿体1の周方向
に配向されこれに熱硬化性樹脂を含浸させたテープ状の
プリプレグテープから構成される。そして、その厚さは
0.005〜0.02mm程度となっている。なお、図2はこれを
模式的に示したものであり、後述のようにこれら主層1
1と表層12は焼成され一体化される。この竿体1は以
下のように製造される。
【0014】図3に示すように、まず、先細りのテーパ
が形成された棒状部材であるマンドレル(芯材)100
の外周にワックス等の離型剤を必要に応じて塗布する。
続いて、マンドレル100に、主層11を形成するため
のプリプレグシート31を順次加圧しながら巻回する。
それぞれのプリプレグシートが第1層21〜第3層23
を構成するものであり、最内層のプリプレグシートはマ
ンドレル100の周方向に強化繊維Sが配向され、その
外周に配置されるプリプレグシートはマンドレル100
の長さ方向に強化繊維Sが配向される(図2参照)。こ
れらの各プリプレグシートの厚みは約0.05〜0.1mm程度
である。
【0015】その後、プリプレグシート31の外周に表
層12を形成するプリプレグテープ32をマンドレル1
00の周方向において螺旋状に、長さ方向に隙間なく巻
回する。プリプレグテープ32は炭素繊維Sがマンドレ
ル100の周方向に配向される。そして、その厚さは0.
005〜0.02mm程度、幅2.0〜10.0mmとなっている。さら
に、プリプレグテープ32の外周に保護テープと呼ばれ
るポリプロピレン製のテープを必要に応じて巻回して竿
素材を得る。このようにして得られた竿素材を、炉内に
おいて焼成した後、マンドレル100を抜き取り保護テ
ープを剥離する。そして、両端を所望の長さに切りそろ
え、表面を平滑に研磨しさらに必要な塗装を施して、竿
体1を製造する。
【0016】以上のように、この方法では、極めて薄い
0.005〜0.02mmの厚さのプリプレグテープ32を最外層
として巻回して表層12を構成する。このプリプレグテ
ープ32はテープ状でありかつマンドレル100の周方
向に強化繊維が配向されているので加圧しながらの巻回
作業が容易である。また、プリプレグテープ32は所定
の幅を有しておりさらに加圧しながらの巻回作業が容易
である。
【0017】さらに、その厚みが所定値に設定されるこ
とで、プリプレグテープ32の長手方向(マンドレル1
00及び竿体1の周方向に該当する)の「張り」が低減
され、巻回時にマンドレル100の周方向に巻回しても
いわゆる捲れ現象が起こりにくい。また、テープが薄く
竿体1全体の重量化も軽減できる。 [他の実施形態] (a)本発明にかかる竿体の製造方法は、竿体の径に直
接依存するものではないが、特に小径の竿体を製造する
際には有効である。具体的には、1.2〜2.0mm程度の径を
有する小径の竿体を製造する際には、「捲れ現象」の低
下が顕著なものとなる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、捲れ現象を抑えつつ容
易に竿体を製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用した釣竿の全体図。
【図2】図1の竿体1の断面図。
【図3】竿体1の製造工程を示す図。
【符号の説明】
1 竿体 11 主層 12 表層 21〜23 第1〜第3層 31 プリプレグシート 32 プリプレグテープ 100 マンドレル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚釣りに用いる釣竿を構成する先細り筒状
    の竿体であって、 強化繊維に合成樹脂を含浸させた第1繊維強化樹脂から
    なる主層と、 前記主層の外周に配置され、前記竿体の周方向に引き揃
    えられた炭素繊維に合成樹脂を含浸させた第2繊維強化
    樹脂からなる厚さ0.005〜0.02mmの表層とを備えた竿
    体。
  2. 【請求項2】前記表層を構成する第2繊維強化樹脂は樹
    脂含有量が25〜50重量%である、請求項1に記載の竿
    体。
  3. 【請求項3】魚釣りに用いる釣竿を構成する先細り筒状
    の竿体の製造方法であって、 強化繊維に熱硬化性合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂
    をシート状に形成した繊維強化樹脂シートを芯材に巻回
    する工程と、 前記芯材の周方向に引き揃えられた炭素繊維に熱硬化性
    樹脂を含浸させた繊維強化樹脂をテープ状に形成した厚
    さ0.005〜0.02mmの繊維強化樹脂テープを、前記繊維強
    化樹脂シートの外周に巻回する工程とを含む製造方法。
  4. 【請求項4】前記繊維強化樹脂テープは幅2.0〜10.0mm
    である、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第2繊維強化樹脂テープの外周に外周
    保護テープを巻回する工程をさらに含む、請求項3また
    は4に記載の竿体の製造方法。
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