JP2001329931A - 内燃機関のインジェクタ支持構造 - Google Patents
内燃機関のインジェクタ支持構造Info
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- F02M2200/00—Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 インジェクタ1の共振による振動騒音の悪化
を抑制する。 【解決手段】 インジェクタ1は、シリンダヘッド5の
インジェクタ取付ホール17に挿入され、ピボット4を
支点にしたフォーク2と装着ボルト3とにより固定され
る。ボディ1a先端側の外周面1cとインジェクタ取付
ホール17の内周面17aとは、ゆるみばめとなってお
り、空気層19を形成する。曲げおよび伸縮の振動速度
が最も大きい部位となる中央部に対応して、インジェク
タ取付ホール17の径が拡大されているとともに、この
間隙に、振動減衰要素として樹脂系もしくはゴム系の円
筒状の弾性部材20が配設されている。弾性部材20の
外周面および内周面は、それぞれインジェクタ取付ホー
ル17の内周面17bおよびインジェクタ1の外周面1
cに対し、密着している。
を抑制する。 【解決手段】 インジェクタ1は、シリンダヘッド5の
インジェクタ取付ホール17に挿入され、ピボット4を
支点にしたフォーク2と装着ボルト3とにより固定され
る。ボディ1a先端側の外周面1cとインジェクタ取付
ホール17の内周面17aとは、ゆるみばめとなってお
り、空気層19を形成する。曲げおよび伸縮の振動速度
が最も大きい部位となる中央部に対応して、インジェク
タ取付ホール17の径が拡大されているとともに、この
間隙に、振動減衰要素として樹脂系もしくはゴム系の円
筒状の弾性部材20が配設されている。弾性部材20の
外周面および内周面は、それぞれインジェクタ取付ホー
ル17の内周面17bおよびインジェクタ1の外周面1
cに対し、密着している。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車用直噴デ
ィーゼル機関等の内燃機関におけるインジェクタの支持
構造に関し、特にその騒音低減技術に関する。
ィーゼル機関等の内燃機関におけるインジェクタの支持
構造に関し、特にその騒音低減技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば直噴ディーゼル機関においては、
高圧インジェクタがシリンダヘッドに配置されており、
シリンダヘッドに形成されたインジェクタ取付ホール内
に挿入された状態で固定支持されている。
高圧インジェクタがシリンダヘッドに配置されており、
シリンダヘッドに形成されたインジェクタ取付ホール内
に挿入された状態で固定支持されている。
【0003】図15は、特開平10−82355号公報
において従来から提案されている内燃機関の高圧インジ
ェクタ支持構造の一例を示している。また、図14は、
この支持構造に用いられるシリンダヘッド5の平面図を
示している。この支持構造は、シリンダヘッド5の側壁
部の上端フランジ5eに設けられたピボット4を支点
に、フォーク2と呼ばれる二股状の固定部材を介して、
インジェクタ1に設けられた2面幅部分1bを装着ボル
ト3によって固定した形式のものである。上記公報に
は、熱膨張による固定力の低下を本方式の支持構造によ
り改善可能であることが記載されている。上記ピボット
4は、シリンダヘッド5に設けられた凹部16に装着さ
れている。上記インジェクタ1は、円筒状のボディ1a
がシリンダヘッド5のインジェクタ取付ホール17内に
挿入されており、かつ先端の段部が例えば銅ワッシャ1
2を介してインジェクタ取付ホール17の底部に固定さ
れ、小径のノズル部1dのみが燃焼室側へ突出してい
る。上記銅ワッシャ12によって高圧燃焼ガスが密封さ
れる。ここで、上記インジェクタ1のシリンダヘッド5
に対する位置決め(芯出し)は、インジェクタ取付ホー
ル17とインジェクタ1のボディ1aとのゆるみばめに
よって行われている。具体的には、シリンダヘッド5に
設けられたインジェクタ取付ホール17の内周面17a
とインジェクタボディ1a最下部の外周面1cとの常温
時におけるクリアランスが、0.1〜0.2mm程度と
なっている。
において従来から提案されている内燃機関の高圧インジ
ェクタ支持構造の一例を示している。また、図14は、
この支持構造に用いられるシリンダヘッド5の平面図を
示している。この支持構造は、シリンダヘッド5の側壁
部の上端フランジ5eに設けられたピボット4を支点
に、フォーク2と呼ばれる二股状の固定部材を介して、
インジェクタ1に設けられた2面幅部分1bを装着ボル
ト3によって固定した形式のものである。上記公報に
は、熱膨張による固定力の低下を本方式の支持構造によ
り改善可能であることが記載されている。上記ピボット
4は、シリンダヘッド5に設けられた凹部16に装着さ
れている。上記インジェクタ1は、円筒状のボディ1a
がシリンダヘッド5のインジェクタ取付ホール17内に
挿入されており、かつ先端の段部が例えば銅ワッシャ1
2を介してインジェクタ取付ホール17の底部に固定さ
れ、小径のノズル部1dのみが燃焼室側へ突出してい
る。上記銅ワッシャ12によって高圧燃焼ガスが密封さ
れる。ここで、上記インジェクタ1のシリンダヘッド5
に対する位置決め(芯出し)は、インジェクタ取付ホー
ル17とインジェクタ1のボディ1aとのゆるみばめに
よって行われている。具体的には、シリンダヘッド5に
設けられたインジェクタ取付ホール17の内周面17a
とインジェクタボディ1a最下部の外周面1cとの常温
時におけるクリアランスが、0.1〜0.2mm程度と
なっている。
【0004】なお、図14,図15において、7はグロ
ープラグ、8はシリンダヘッドボルト、9はカムキャッ
プ、10はカムキャップボルト、11はカムシャフト軸
受孔、15は上記装着ボルト3が取り付けられるボルト
孔、をそれぞれ示している。
ープラグ、8はシリンダヘッドボルト、9はカムキャッ
プ、10はカムキャップボルト、11はカムシャフト軸
受孔、15は上記装着ボルト3が取り付けられるボルト
孔、をそれぞれ示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のインジェクタ支持構造においては、800Hz〜5k
Hz程度といった周波数帯域において、フォーク2やシ
リンダヘッド5の剛性に影響を受けたインジェクタ1の
共振が発生する。
のインジェクタ支持構造においては、800Hz〜5k
Hz程度といった周波数帯域において、フォーク2やシ
リンダヘッド5の剛性に影響を受けたインジェクタ1の
共振が発生する。
【0006】図16は、インジェクタ1の振動特性の一
例を示しているが、1kHz前後に、インジェクタ1
が、エンジン前後や左右方向に曲がる振動モードが存在
し、また4kHz近傍には、フォーク2が上下に曲がる
と共に、インジェクタ1のボディ1aが伸縮するモード
が存在する。特に、インジェクタ1の振動レベルは、イ
ンジェクタ1の作動・非作動で大きく異なり、図16に
示すように、インジェクタ1が作動すると振動レベルが
著しく増大する。これは、これらの共振が、インジェク
タ1のボディ1a内で作動する針弁(その重量は3〜1
5g程度である)の着座衝撃、つまり、燃料を噴き終わ
って着座するときに発生する衝撃入力で励起されるため
である。
例を示しているが、1kHz前後に、インジェクタ1
が、エンジン前後や左右方向に曲がる振動モードが存在
し、また4kHz近傍には、フォーク2が上下に曲がる
と共に、インジェクタ1のボディ1aが伸縮するモード
が存在する。特に、インジェクタ1の振動レベルは、イ
ンジェクタ1の作動・非作動で大きく異なり、図16に
示すように、インジェクタ1が作動すると振動レベルが
著しく増大する。これは、これらの共振が、インジェク
タ1のボディ1a内で作動する針弁(その重量は3〜1
5g程度である)の着座衝撃、つまり、燃料を噴き終わ
って着座するときに発生する衝撃入力で励起されるため
である。
【0007】従って、今後更に厳しくなる排気規制強化
に対応するために噴射系圧力を高圧化(例えば、分配式
ポンプでは100Mpa程度であるが、コモンレール式
では160Mpa程度に増大する)したり、パイロット
噴射制御の高度化のためにピエゾ式インジェクタ(針弁
速度はおよそ2倍に増大可能である)を採用したりする
と、針弁の着座衝撃は増大するため、共振時の振動・騒
音レベルも増大することになる。
に対応するために噴射系圧力を高圧化(例えば、分配式
ポンプでは100Mpa程度であるが、コモンレール式
では160Mpa程度に増大する)したり、パイロット
噴射制御の高度化のためにピエゾ式インジェクタ(針弁
速度はおよそ2倍に増大可能である)を採用したりする
と、針弁の着座衝撃は増大するため、共振時の振動・騒
音レベルも増大することになる。
【0008】一方、近年のエンジン燃焼騒音低減技術の
進歩により、燃焼時に発生する高周波の燃焼加振力は大
幅に低減しつつあるため、従来燃焼騒音にマスキングさ
れていたインジェクタ騒音が上記の加振力増大ともあい
まって一層顕在化する傾向にある。
進歩により、燃焼時に発生する高周波の燃焼加振力は大
幅に低減しつつあるため、従来燃焼騒音にマスキングさ
れていたインジェクタ騒音が上記の加振力増大ともあい
まって一層顕在化する傾向にある。
【0009】特に、インジェクタによる騒音は、各気筒
毎に発生する間欠騒音であるため、いわゆる燃焼時のノ
ック音に近い音色であり、耳障りな音である。
毎に発生する間欠騒音であるため、いわゆる燃焼時のノ
ック音に近い音色であり、耳障りな音である。
【0010】また、インジェクタの共振による振動は、
直接燃料噴射系から発音されるだけでなく、エンジン全
体への加振力ともなってエンジン全体から騒音が放射さ
れるため、この共振をその発生源で抑制することが非常
に重要である。
直接燃料噴射系から発音されるだけでなく、エンジン全
体への加振力ともなってエンジン全体から騒音が放射さ
れるため、この共振をその発生源で抑制することが非常
に重要である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内燃機関のシリンダヘッド
にインジェクタ取付ホールを形成し、このインジェクタ
取付ホール内にインジェクタを装着するようにした内燃
機関のインジェクタ支持構造において、針弁を内蔵した
インジェクタボディの伸縮および曲げ振動を低減するよ
うに、該インジェクタボディの最も振動速度が大きい部
位と上記インジェクタ取付ホールとの間の空隙に振動減
衰要素を配置したことを特徴とする。
に、請求項1記載の発明は、内燃機関のシリンダヘッド
にインジェクタ取付ホールを形成し、このインジェクタ
取付ホール内にインジェクタを装着するようにした内燃
機関のインジェクタ支持構造において、針弁を内蔵した
インジェクタボディの伸縮および曲げ振動を低減するよ
うに、該インジェクタボディの最も振動速度が大きい部
位と上記インジェクタ取付ホールとの間の空隙に振動減
衰要素を配置したことを特徴とする。
【0012】インジェクタボディの最も振動速度が大き
い部位は、通常は、シリンダヘッド取付点とフォーク取
付点との略中央の部分であり、この部位において、シリ
ンダヘッドのインジェクタ取付ホールとの間の空隙に振
動減衰要素を配置することで、共振時の振動レベルが効
果的に抑制される。
い部位は、通常は、シリンダヘッド取付点とフォーク取
付点との略中央の部分であり、この部位において、シリ
ンダヘッドのインジェクタ取付ホールとの間の空隙に振
動減衰要素を配置することで、共振時の振動レベルが効
果的に抑制される。
【0013】請求項1の発明をさらに具体化した請求項
2記載の発明においては、上記減衰要素は、上記インジ
ェクタ取付ホール内周に着脱可能に挿入されるととも
に、熱膨張係数がシリンダヘッドよりも大きな材料にて
形成されており、その熱膨張差により実運転時にはシリ
ンダヘッドとインジェクタとに密着することを特徴とし
ている。上記減衰要素は、予めインジェクタに一体化し
ておいてもよく、あるいは別体に構成したものを組み付
けるようにしてもよい。
2記載の発明においては、上記減衰要素は、上記インジ
ェクタ取付ホール内周に着脱可能に挿入されるととも
に、熱膨張係数がシリンダヘッドよりも大きな材料にて
形成されており、その熱膨張差により実運転時にはシリ
ンダヘッドとインジェクタとに密着することを特徴とし
ている。上記減衰要素は、予めインジェクタに一体化し
ておいてもよく、あるいは別体に構成したものを組み付
けるようにしてもよい。
【0014】この請求項2記載の発明にあっては、減衰
要素の熱膨張係数をシリンダヘッドよりも大きな材料と
することで、常温時にはインジェクタ取付ホールに容易
に着脱可能である。そして、実運転時には、シリンダヘ
ッド周辺の温度が上昇することに伴い、上記減衰要素は
シリンダヘッドとインジェクタとの双方に密着する。従
って、インジェクタの振動が積極的に減衰要素に伝達さ
れ、減衰要素において熱エネルギに変換されることで振
動が低減される。
要素の熱膨張係数をシリンダヘッドよりも大きな材料と
することで、常温時にはインジェクタ取付ホールに容易
に着脱可能である。そして、実運転時には、シリンダヘ
ッド周辺の温度が上昇することに伴い、上記減衰要素は
シリンダヘッドとインジェクタとの双方に密着する。従
って、インジェクタの振動が積極的に減衰要素に伝達さ
れ、減衰要素において熱エネルギに変換されることで振
動が低減される。
【0015】請求項3記載の発明は、上記減衰要素が、
略円筒形状のゴムもしくは樹脂からなり、インジェクタ
が該インジェクタの先端側から挿入可能なように、内周
側の断面形状がインジェクタの外周側の断面形状に合致
していることを特徴としている。
略円筒形状のゴムもしくは樹脂からなり、インジェクタ
が該インジェクタの先端側から挿入可能なように、内周
側の断面形状がインジェクタの外周側の断面形状に合致
していることを特徴としている。
【0016】この請求項3記載の発明にあっては、略円
筒形状減衰要素の中心にインジェクタを挿入すること
で、両者が容易に組み付けられる。特に、インジェクタ
の先端側から減衰要素に挿入可能であるので、例えば、
減衰要素をインジェクタ取付ホールに装着したままで、
インジェクタのみ脱着可能となる。
筒形状減衰要素の中心にインジェクタを挿入すること
で、両者が容易に組み付けられる。特に、インジェクタ
の先端側から減衰要素に挿入可能であるので、例えば、
減衰要素をインジェクタ取付ホールに装着したままで、
インジェクタのみ脱着可能となる。
【0017】請求項4記載の発明は、上記減衰要素が、
上記インジェクタ取付ホールに嵌合する筒状の金属部材
を外周に備え、この筒状金属部材と減衰要素とは、融着
あるいは接着によって一体に結合されていることを特徴
としている。
上記インジェクタ取付ホールに嵌合する筒状の金属部材
を外周に備え、この筒状金属部材と減衰要素とは、融着
あるいは接着によって一体に結合されていることを特徴
としている。
【0018】このように外周に筒状金属部材を備えるこ
とで、インジェクタ取付ホールへの挿入が容易となる。
金属部材とインジェクタ取付ホールとは、しまりばめと
して嵌合させることができる。あるいは、金属部材とし
て、シリンダヘッドよりも熱膨張係数が大きな材料を用
い、常温時にインジェクタ取付ホールに対し中間ばめと
して容易に着脱可能であるとともに、実運転時には、シ
リンダヘッドに堅固に密着するように構成することがで
きる。
とで、インジェクタ取付ホールへの挿入が容易となる。
金属部材とインジェクタ取付ホールとは、しまりばめと
して嵌合させることができる。あるいは、金属部材とし
て、シリンダヘッドよりも熱膨張係数が大きな材料を用
い、常温時にインジェクタ取付ホールに対し中間ばめと
して容易に着脱可能であるとともに、実運転時には、シ
リンダヘッドに堅固に密着するように構成することがで
きる。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項4の発明を
さらに減縮したものであって、上記金属部材の基端にフ
ランジを有し、このフランジをシリンダヘッドに締結す
ることにより、該金属部材をシリンダヘッドに対して剛
に拘束するようにしたことを特徴としている。
さらに減縮したものであって、上記金属部材の基端にフ
ランジを有し、このフランジをシリンダヘッドに締結す
ることにより、該金属部材をシリンダヘッドに対して剛
に拘束するようにしたことを特徴としている。
【0020】このように減衰要素外周の金属部材をシリ
ンダヘッドに対して剛に拘束することにより、インジェ
クタの変形による減衰要素の変形が最大となり、減衰性
能が増大し、インジェクタの振動を効果的に低減でき
る。また、上記フランジは、シリンダヘッドあるいはイ
ンジェクタに対する脱着時にも活用できる。
ンダヘッドに対して剛に拘束することにより、インジェ
クタの変形による減衰要素の変形が最大となり、減衰性
能が増大し、インジェクタの振動を効果的に低減でき
る。また、上記フランジは、シリンダヘッドあるいはイ
ンジェクタに対する脱着時にも活用できる。
【0021】請求項6記載の発明は、上記減衰要素が、
上記インジェクタ取付ホールの最下部まで達しない状態
に配置されており、インジェクタボディの先端側部分の
外周とインジェクタ取付ホールとの間に、空気層が形成
されていることを特徴としている。
上記インジェクタ取付ホールの最下部まで達しない状態
に配置されており、インジェクタボディの先端側部分の
外周とインジェクタ取付ホールとの間に、空気層が形成
されていることを特徴としている。
【0022】上記の空気層は断熱作用を果たし、例えば
樹脂やゴム等からなる減衰要素が、燃焼温度によるロワ
デッキ部壁温上昇に伴なって異常な高温になることを防
止する。
樹脂やゴム等からなる減衰要素が、燃焼温度によるロワ
デッキ部壁温上昇に伴なって異常な高温になることを防
止する。
【0023】また請求項7記載の発明は、上記減衰要素
の露出面に耐油性のコーティングを施したことを特徴と
している。この耐油性のコーティングによって、ゴム、
合成樹脂等からなる減衰要素が潤滑油から保護される。
の露出面に耐油性のコーティングを施したことを特徴と
している。この耐油性のコーティングによって、ゴム、
合成樹脂等からなる減衰要素が潤滑油から保護される。
【0024】請求項8記載の発明は、上記金属部材の断
面形状を、その一部がインジェクタボディ外周面と接す
る非円形形状としたことを特徴としている。
面形状を、その一部がインジェクタボディ外周面と接す
る非円形形状としたことを特徴としている。
【0025】この請求項8のように、金属部材がその断
面形状の一部においてインジェクタと接することで、保
持性が良好なものとなる。また、インジェクタが発する
熱が金属部材を介して積極的にシリンダヘッドに伝導す
る。従って、減衰要素の熱劣化を防ぐと同時に減衰要素
の温度を可能な限り一定に保つことができる。減衰材料
は一般に温度により減衰特性が変化し、減衰特性が最大
となる最適温度が存在するが、金属部材を介した熱伝導
を適宜に調節することにより、減衰性能が最大となる温
度領域で使用することができる。
面形状の一部においてインジェクタと接することで、保
持性が良好なものとなる。また、インジェクタが発する
熱が金属部材を介して積極的にシリンダヘッドに伝導す
る。従って、減衰要素の熱劣化を防ぐと同時に減衰要素
の温度を可能な限り一定に保つことができる。減衰材料
は一般に温度により減衰特性が変化し、減衰特性が最大
となる最適温度が存在するが、金属部材を介した熱伝導
を適宜に調節することにより、減衰性能が最大となる温
度領域で使用することができる。
【0026】また請求項4および請求項5に従属する請
求項9記載の発明においては、上記減衰要素は、互いに
同心状に配置されたインジェクタボディと上記金属部材
との間の間隙に、樹脂材料もしくはゴム材料を充填する
ことにより、これらと一体に構成されている。この場
合、例えば樹脂材料として発泡樹脂を利用することがで
きる。
求項9記載の発明においては、上記減衰要素は、互いに
同心状に配置されたインジェクタボディと上記金属部材
との間の間隙に、樹脂材料もしくはゴム材料を充填する
ことにより、これらと一体に構成されている。この場
合、例えば樹脂材料として発泡樹脂を利用することがで
きる。
【0027】このように金属部材とインジェクタボディ
との間の空隙に発泡樹脂等の材料を充填して減衰要素を
構成することにより、インジェクタと予め堅固に一体化
したものとなり、シリンダヘッドヘの脱着が容易とな
る。また、インジェクタに密着したものとなり、振動減
衰効果が最大限に得られる。
との間の空隙に発泡樹脂等の材料を充填して減衰要素を
構成することにより、インジェクタと予め堅固に一体化
したものとなり、シリンダヘッドヘの脱着が容易とな
る。また、インジェクタに密着したものとなり、振動減
衰効果が最大限に得られる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、インジ
ェクタボディの最も振動速度が大きい部位とシリンダヘ
ッドのインジェクタ取付ホールとの間の空隙に振動減衰
要素を配置することで、着座衝撃を生じる針弁を内蔵す
るインジェクタボディの伸縮および曲げ振動を低減でき
る。これによって、インジェクタからの直接的な放射音
のみならず、エンジン全体から放射される間接的な放射
音、例えばロッカカバー等のカバー構造から放射される
放射音を低減することが可能となる。特に、アイドル運
転時の車室内ならびに車室外での打音が改善されること
でディーゼルノック感が軽減される。
ェクタボディの最も振動速度が大きい部位とシリンダヘ
ッドのインジェクタ取付ホールとの間の空隙に振動減衰
要素を配置することで、着座衝撃を生じる針弁を内蔵す
るインジェクタボディの伸縮および曲げ振動を低減でき
る。これによって、インジェクタからの直接的な放射音
のみならず、エンジン全体から放射される間接的な放射
音、例えばロッカカバー等のカバー構造から放射される
放射音を低減することが可能となる。特に、アイドル運
転時の車室内ならびに車室外での打音が改善されること
でディーゼルノック感が軽減される。
【0029】また請求項2記載の発明にあっては、常温
時における減衰要素の組立あるいは分解が容易であると
ともに、実運転時においては減衰要素がシリンダヘッド
とインジェクタとに密着するため、インジェクタの振動
が積極的に減衰要素に伝達され、減衰要素において熱エ
ネルギに変換されることで振動が低減される。また、固
定専用の装着ボルト等を省略できるためコスト低減や組
立時の作業性が改善される。
時における減衰要素の組立あるいは分解が容易であると
ともに、実運転時においては減衰要素がシリンダヘッド
とインジェクタとに密着するため、インジェクタの振動
が積極的に減衰要素に伝達され、減衰要素において熱エ
ネルギに変換されることで振動が低減される。また、固
定専用の装着ボルト等を省略できるためコスト低減や組
立時の作業性が改善される。
【0030】請求項3記載の発明にあっては、減衰要素
の組付や分解が容易であり、特に、減衰要素をシリンダ
ヘッド側に装着したままでインジェクタのみ脱着可能と
なる。これによって、メンテナンス性が向上する。
の組付や分解が容易であり、特に、減衰要素をシリンダ
ヘッド側に装着したままでインジェクタのみ脱着可能と
なる。これによって、メンテナンス性が向上する。
【0031】請求項4記載の発明にあっては、金属部材
により減衰要素のシリンダブロックヘの脱着性が向上す
る。また、金属部材の熱膨張係数をシリンダヘッド材料
よりも大きくすることで、実運転時におけるシリンダヘ
ッドヘの密着性が高く得られ、金属部材が減衰要素に対
する拘束層となるため、減衰効果を大きく発揮できる。
特に、これはインジェクタが伸縮するモードに対して有
効である。
により減衰要素のシリンダブロックヘの脱着性が向上す
る。また、金属部材の熱膨張係数をシリンダヘッド材料
よりも大きくすることで、実運転時におけるシリンダヘ
ッドヘの密着性が高く得られ、金属部材が減衰要素に対
する拘束層となるため、減衰効果を大きく発揮できる。
特に、これはインジェクタが伸縮するモードに対して有
効である。
【0032】請求項5記載の発明にあっては、インジェ
クタの変形による減衰要素の変形が最大になり、減衰性
能が増大してインジェクタの振動を効果的に低減でき
る。特に、この場合、シリンダヘッドより熱膨張係数が
大きい材質を用いなくとも金属部材が堅固に拘束される
ことになり、金属部材の材質選定自由度が増大する。ま
た、上記フランジは、脱着時に把持部として利用でき、
作業性が向上する。
クタの変形による減衰要素の変形が最大になり、減衰性
能が増大してインジェクタの振動を効果的に低減でき
る。特に、この場合、シリンダヘッドより熱膨張係数が
大きい材質を用いなくとも金属部材が堅固に拘束される
ことになり、金属部材の材質選定自由度が増大する。ま
た、上記フランジは、脱着時に把持部として利用でき、
作業性が向上する。
【0033】請求項6記載の発明にあっては、空気層を
設けたことによって、減衰要素となる樹脂やゴム等の過
度の温度上昇を抑制でき、熱劣化を防止できる。また、
減衰材料は、一般に温度により減衰特性が変化するが、
外部との熱の授受を調節して極力減衰特性が最大となる
温度状態で使用することができ、振動低減効果が高めら
れる。
設けたことによって、減衰要素となる樹脂やゴム等の過
度の温度上昇を抑制でき、熱劣化を防止できる。また、
減衰材料は、一般に温度により減衰特性が変化するが、
外部との熱の授受を調節して極力減衰特性が最大となる
温度状態で使用することができ、振動低減効果が高めら
れる。
【0034】請求項7記載の発明にあっては、耐油性の
コーティングを施したことにより、常時オイルに接触す
ることによる劣化を防止できる。これにより、長期間に
亘って所期の減衰特性を保持できる。
コーティングを施したことにより、常時オイルに接触す
ることによる劣化を防止できる。これにより、長期間に
亘って所期の減衰特性を保持できる。
【0035】請求項8記載の発明にあっては、金属部材
を部分的にインジェクタと接触させることで、保持性が
改善される。またインジェクタが発する熱を積極的にシ
リンダヘッドに伝導させることができ、熱劣化を防ぐと
同時に、減衰部材の温度を可能な限り一定に保つことが
でき、減衰性能が最大となる領域で使用することが可能
となる。
を部分的にインジェクタと接触させることで、保持性が
改善される。またインジェクタが発する熱を積極的にシ
リンダヘッドに伝導させることができ、熱劣化を防ぐと
同時に、減衰部材の温度を可能な限り一定に保つことが
でき、減衰性能が最大となる領域で使用することが可能
となる。
【0036】請求項9記載の発明にあっては、インジェ
クタと一体化した減衰要素を簡単に製造することがで
き、シリンダヘッドヘの脱着性が改善されると共に、イ
ンジェクタと減衰要素とを一体化したことにより振動減
衰効果を最大限に得ることができる。
クタと一体化した減衰要素を簡単に製造することがで
き、シリンダヘッドヘの脱着性が改善されると共に、イ
ンジェクタと減衰要素とを一体化したことにより振動減
衰効果を最大限に得ることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。なお、前述した従来例と
実質的に同一の部分には同一符号を付し、重複する説明
は省略する。
態を図面に基づいて説明する。なお、前述した従来例と
実質的に同一の部分には同一符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0038】まず図1および図2に基づいて、本発明の
第1実施例を説明する。図1は、本発明に係るインジェ
クタ支持構造を備えたシリンダヘッド5の横断面図であ
り、前述した図15と同様の断面に沿ったものである。
第1実施例を説明する。図1は、本発明に係るインジェ
クタ支持構造を備えたシリンダヘッド5の横断面図であ
り、前述した図15と同様の断面に沿ったものである。
【0039】インジェクタ1は、従来例と同じく直噴デ
ィーゼル機関で使用される高圧インジェクタであって、
フォーク2によりピボット4を支点にして装着ボルト3
を用いてシリンダヘッド5に装着されている。また、イ
ンジェクタ1は、シリンダヘッド5に対し銅ワッシャ1
2を挟んで締め付けられており、これによりガスの漏洩
を防いでいる。そして、シリンダヘッド5とインジェク
タ1とを相対的に位置決め(芯出し)するために、イン
ジェクタ1のボディ1a先端側部分では、外周面1cと
インジェクタ取付ホール17の内周面17aとが、ゆる
みばめとなっている。これらの点は、図14,図15の
従来例と特に変わりがない。
ィーゼル機関で使用される高圧インジェクタであって、
フォーク2によりピボット4を支点にして装着ボルト3
を用いてシリンダヘッド5に装着されている。また、イ
ンジェクタ1は、シリンダヘッド5に対し銅ワッシャ1
2を挟んで締め付けられており、これによりガスの漏洩
を防いでいる。そして、シリンダヘッド5とインジェク
タ1とを相対的に位置決め(芯出し)するために、イン
ジェクタ1のボディ1a先端側部分では、外周面1cと
インジェクタ取付ホール17の内周面17aとが、ゆる
みばめとなっている。これらの点は、図14,図15の
従来例と特に変わりがない。
【0040】一方、銅ワッシャ12を介して固定されて
いるインジェクタ1先端部とフォーク2により固定され
ている二面幅部分1bとの略中央部が、図16に示す振
動モードにおいて振動速度が最も大きい部位であり、こ
の部位に対応した軸方向の範囲に亘って、インジェクタ
取付ホール17の径が拡大されている。つまり、この部
分では、インジェクタ取付ホール17の内周面17bと
インジェクタ1のボディ1aの外周面1cとの間に比較
的大きな間隙が設けられており、かつ、この間隙に、振
動減衰要素として例えば樹脂系もしくはゴム系の円筒状
の弾性部材20が配設されている。図2は、この弾性部
材20を示しており、その外周面21および内周面22
の径は、それぞれインジェクタ取付ホール17の内周面
17bおよびインジェクタ1の外周面1cに対し、中間
ばめとなるように、設定されている。
いるインジェクタ1先端部とフォーク2により固定され
ている二面幅部分1bとの略中央部が、図16に示す振
動モードにおいて振動速度が最も大きい部位であり、こ
の部位に対応した軸方向の範囲に亘って、インジェクタ
取付ホール17の径が拡大されている。つまり、この部
分では、インジェクタ取付ホール17の内周面17bと
インジェクタ1のボディ1aの外周面1cとの間に比較
的大きな間隙が設けられており、かつ、この間隙に、振
動減衰要素として例えば樹脂系もしくはゴム系の円筒状
の弾性部材20が配設されている。図2は、この弾性部
材20を示しており、その外周面21および内周面22
の径は、それぞれインジェクタ取付ホール17の内周面
17bおよびインジェクタ1の外周面1cに対し、中間
ばめとなるように、設定されている。
【0041】上記弾性部材20は、例えばゴムとする
と、その線膨張率は、77×10-6〔m/℃〕であり、
アルミニウムの23×10-6〔m/℃〕や鉄の12×1
0-6〔m/℃〕に対して大きいため、常温時は中間ばめ
で装着可能であっても、実際のエンジン運転時には、8
0〜100℃程度となることから、相対的に膨張し、イ
ンジェクタ取付ホール17の内周面17bおよびインジ
ェクタ1の外周面1cに確実に密着する。これによっ
て、インジェクタ1の振動、特にボディ1aが伸縮する
モードに対して特に効果を発揮する。また外周面21お
よび内周面22を、インジェクタ1等の脱着が可能な範
囲で粗面とすることで、密着性は更に向上する。
と、その線膨張率は、77×10-6〔m/℃〕であり、
アルミニウムの23×10-6〔m/℃〕や鉄の12×1
0-6〔m/℃〕に対して大きいため、常温時は中間ばめ
で装着可能であっても、実際のエンジン運転時には、8
0〜100℃程度となることから、相対的に膨張し、イ
ンジェクタ取付ホール17の内周面17bおよびインジ
ェクタ1の外周面1cに確実に密着する。これによっ
て、インジェクタ1の振動、特にボディ1aが伸縮する
モードに対して特に効果を発揮する。また外周面21お
よび内周面22を、インジェクタ1等の脱着が可能な範
囲で粗面とすることで、密着性は更に向上する。
【0042】また、通常、ゴムや樹脂からなる減衰部材
は、温度に対して減衰特性がピークを持つ特性が存在す
るので、これを実使用温度にチューニングすることが望
ましい。この実施例では、必要以上に燃焼室側の熱流束
が流れ込まない様に、インジェクタ1のボディ1a先端
側部分において、外周面1cとインジェクタ取付ホール
17の内周面17aとの間に、空気層19が設けられて
おり、断熱されている。
は、温度に対して減衰特性がピークを持つ特性が存在す
るので、これを実使用温度にチューニングすることが望
ましい。この実施例では、必要以上に燃焼室側の熱流束
が流れ込まない様に、インジェクタ1のボディ1a先端
側部分において、外周面1cとインジェクタ取付ホール
17の内周面17aとの間に、空気層19が設けられて
おり、断熱されている。
【0043】なお、上記弾性部材20の剛性は低いの
で、燃焼やその他の振動によりシリンダヘッド5の変形
が生じても、弾性部材20を介してインジェクタ1が変
形させられることはない。
で、燃焼やその他の振動によりシリンダヘッド5の変形
が生じても、弾性部材20を介してインジェクタ1が変
形させられることはない。
【0044】次に、第2実施例を図3および図4に示
す。
す。
【0045】この第2実施例においては、振動減衰要素
となる円筒状の弾性部材23の外周に円筒状の金属部材
24が配置されている。上記弾性部材23と金属部材2
4とは、融着や接着等により強固に一体化されている。
となる円筒状の弾性部材23の外周に円筒状の金属部材
24が配置されている。上記弾性部材23と金属部材2
4とは、融着や接着等により強固に一体化されている。
【0046】ここで上記金属部材24として、例えば純
アルミニウムを用いれば、線膨張率がシリンダヘッド5
のアルミニウム合金よりも大きいため、前述した第1実
施例と同様に、常温時に中間ばめでの装着であっても、
実使用時はシリンダヘッド5のインジェクタ取付ホール
17に密着し、確実にシリンダヘッド5に固定されるよ
うになる。もちろん、常温時にしまりばめで固定するよ
うにしても良い。
アルミニウムを用いれば、線膨張率がシリンダヘッド5
のアルミニウム合金よりも大きいため、前述した第1実
施例と同様に、常温時に中間ばめでの装着であっても、
実使用時はシリンダヘッド5のインジェクタ取付ホール
17に密着し、確実にシリンダヘッド5に固定されるよ
うになる。もちろん、常温時にしまりばめで固定するよ
うにしても良い。
【0047】次に、第3実施例を図5,6に示す。これ
は、第2実施例に比べて、弾性部材23および金属部材
24の軸方向の長さLをより長く構成したものである。
勿論、これを収容するインジェクタ取付ホール17の大
径部の軸方向の長さも長く設定されており、相対的に空
気層19が短くなっている。
は、第2実施例に比べて、弾性部材23および金属部材
24の軸方向の長さLをより長く構成したものである。
勿論、これを収容するインジェクタ取付ホール17の大
径部の軸方向の長さも長く設定されており、相対的に空
気層19が短くなっている。
【0048】このように、この実施例では、弾性部材2
3および金属部材24を長くすることにより、インジェ
クタボディ1aとの接触面積を増大させ、インジェクタ
1の振動をより積極的に弾性部材23に伝達させてい
る。
3および金属部材24を長くすることにより、インジェ
クタボディ1aとの接触面積を増大させ、インジェクタ
1の振動をより積極的に弾性部材23に伝達させてい
る。
【0049】次に、第4実施例を、図7,8に示す。こ
の実施例は、第2,第3実施例と同様に、振動減衰要素
となる円筒状の弾性部材30の外周に円筒状の金属部材
29が配置されているもので、上記弾性部材30と金属
部材29とは、融着や接着等により強固に一体化されて
いる。そして、この実施例では、特に、外周の金属部材
29の上端にフランジ29aが形成されており、このフ
ランジ29aの小孔29bを通して配置されたボルト2
8によって、シリンダヘッド5に固定されるようになっ
ている。
の実施例は、第2,第3実施例と同様に、振動減衰要素
となる円筒状の弾性部材30の外周に円筒状の金属部材
29が配置されているもので、上記弾性部材30と金属
部材29とは、融着や接着等により強固に一体化されて
いる。そして、この実施例では、特に、外周の金属部材
29の上端にフランジ29aが形成されており、このフ
ランジ29aの小孔29bを通して配置されたボルト2
8によって、シリンダヘッド5に固定されるようになっ
ている。
【0050】図9,10は、第5実施例を示している。
この第5実施例は、上記第4実施例と同一の基本構造を
有しているが、上記フランジ29aにおいて外部に露出
する弾性部材30の端面に、耐油性のコーティング32
が設けられている。これにより、潤滑油による弾性部材
30の劣化が防止される。なお、必要に応じて弾性部材
30の内周面にもコーティングを施すようにしてもよ
い。
この第5実施例は、上記第4実施例と同一の基本構造を
有しているが、上記フランジ29aにおいて外部に露出
する弾性部材30の端面に、耐油性のコーティング32
が設けられている。これにより、潤滑油による弾性部材
30の劣化が防止される。なお、必要に応じて弾性部材
30の内周面にもコーティングを施すようにしてもよ
い。
【0051】次に、第6実施例を、図11,12に示
す。この実施例は、第2,第3実施例と同様に、振動減
衰要素となる弾性部材34の外周に筒状の金属部材33
が配置されているもので、上記弾性部材34と金属部材
33とは、融着や接着等により強固に一体化されてい
る。そして、この実施例では、特に、弾性部材34およ
び金属部材33の断面形状が一様な真円形となっておら
ず、金属部材33の180°離れた2カ所を内周側へ凹
ませて凹部33aとし、この凹部33aがインジェクタ
1のボディ1aに接触する構成となっている。そして、
弾性部材34は、上記金属部材33の断面形状に対応し
た外形状を有するとともに、内周面35は、ボディ1a
に嵌合する真円形をなしている。なお、上記凹部33a
の方向としては、問題となるインジェクタ1の曲げモー
ドが特定できる場合は、その曲げ振動が発生する方向に
弾性部材34が存在するようにし、その圧縮変形として
振動を受けることが望ましい。つまり、曲げ振動の方向
と直交する方向に凹部33aを形成することが望まし
い。
す。この実施例は、第2,第3実施例と同様に、振動減
衰要素となる弾性部材34の外周に筒状の金属部材33
が配置されているもので、上記弾性部材34と金属部材
33とは、融着や接着等により強固に一体化されてい
る。そして、この実施例では、特に、弾性部材34およ
び金属部材33の断面形状が一様な真円形となっておら
ず、金属部材33の180°離れた2カ所を内周側へ凹
ませて凹部33aとし、この凹部33aがインジェクタ
1のボディ1aに接触する構成となっている。そして、
弾性部材34は、上記金属部材33の断面形状に対応し
た外形状を有するとともに、内周面35は、ボディ1a
に嵌合する真円形をなしている。なお、上記凹部33a
の方向としては、問題となるインジェクタ1の曲げモー
ドが特定できる場合は、その曲げ振動が発生する方向に
弾性部材34が存在するようにし、その圧縮変形として
振動を受けることが望ましい。つまり、曲げ振動の方向
と直交する方向に凹部33aを形成することが望まし
い。
【0052】次に、第7実施例を図13に示す。この実
施例では、弾性部材37が外周の金属部材38とともに
インジェクタ1のボディ1aに予め一体化されている。
特に、上記弾性部材37は、ボディ1aの外周に同心状
に金属部材38を配置して保持し、かつ両者間の空隙
に、ゴム材料もしくは樹脂材料を充填することによっ
て、これらと一体に成形されている。充填する材料とし
ては、発泡樹脂を用いることが好ましい。なお、上記金
属部材38の下端38aは、充填された材料が流出する
ことのないようにフランジ状に内周側へ折り曲げられて
いるが、充填時の空気の排出を可能とするために、空気
抜き用の隙間39が設けられている。
施例では、弾性部材37が外周の金属部材38とともに
インジェクタ1のボディ1aに予め一体化されている。
特に、上記弾性部材37は、ボディ1aの外周に同心状
に金属部材38を配置して保持し、かつ両者間の空隙
に、ゴム材料もしくは樹脂材料を充填することによっ
て、これらと一体に成形されている。充填する材料とし
ては、発泡樹脂を用いることが好ましい。なお、上記金
属部材38の下端38aは、充填された材料が流出する
ことのないようにフランジ状に内周側へ折り曲げられて
いるが、充填時の空気の排出を可能とするために、空気
抜き用の隙間39が設けられている。
【0053】この実施例では、弾性部材37をボルト等
の締結手段なしで確実にインジェクタ1に固定できる。
また、弾性部材37とインジェクタ1のボディ1aとが
隙間なく密着するので、振動減衰作用が良好に得られ
る。
の締結手段なしで確実にインジェクタ1に固定できる。
また、弾性部材37とインジェクタ1のボディ1aとが
隙間なく密着するので、振動減衰作用が良好に得られ
る。
【図1】この発明の第1実施例を示す図14のA−A線
に沿ったシリンダヘッドの断面図。
に沿ったシリンダヘッドの断面図。
【図2】その弾性部材のみの断面図。
【図3】第2実施例を示すシリンダヘッドの断面図。
【図4】その弾性部材および金属部材の断面図。
【図5】第3実施例を示すシリンダヘッドの断面図。
【図6】その弾性部材および金属部材の断面図。
【図7】第4実施例を示すシリンダヘッドの断面図。
【図8】その弾性部材および金属部材の断面図。
【図9】第5実施例を示すシリンダヘッドの断面図。
【図10】その弾性部材および金属部材を示し、(a)
は平面図、(b)は断面図。
は平面図、(b)は断面図。
【図11】第6実施例を示すシリンダヘッドの断面図。
【図12】その弾性部材および金属部材の横断面図。
【図13】第7実施例を示す断面図。
【図14】従来の支持構造におけるシリンダヘッドの平
面図。
面図。
【図15】従来の支持構造を示す図14のA−A線に沿
ったシリンダヘッドの断面図。
ったシリンダヘッドの断面図。
【図16】インジェクタの振動特性を示す特性図。
1…インジェクタ 5…シリンダヘッド 17…インジェクタ取付ホール 20…弾性部材 23…弾性部材 24…金属部材 29…金属部材 29a…フランジ 30…弾性部材 32…コーティング 33…金属部材 34…弾性部材 37…弾性部材 38…金属部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 53/04 F02M 53/04 P 61/14 320 61/14 320A 320P Fターム(参考) 3G024 AA04 BA11 BA14 DA02 DA18 FA02 GA16 GA26 GA31 GA40 HA02 HA06 HA13 HA14 3G066 AA07 AB02 AD12 BA22 BA40 BA53 BA56 BA61 CC01 CC14 CD04 CD14 CD17 CD21 CD24 CD28
Claims (9)
- 【請求項1】 内燃機関のシリンダヘッドにインジェク
タ取付ホールを形成し、このインジェクタ取付ホール内
にインジェクタを装着するようにした内燃機関のインジ
ェクタ支持構造において、針弁を内蔵したインジェクタ
ボディの伸縮および曲げ振動を低減するように、該イン
ジェクタボディの最も振動速度が大きい部位と上記イン
ジェクタ取付ホールとの間の空隙に振動減衰要素を配置
したことを特徴とする内燃機関のインジェクタ支持構
造。 - 【請求項2】 上記減衰要素は、上記インジェクタ取付
ホール内周に着脱可能に挿入されるとともに、熱膨張係
数がシリンダヘッドよりも大きな材料にて形成されてお
り、その熱膨張差により実運転時にはシリンダヘッドと
インジェクタとに密着することを特徴とする請求項1記
載の内燃機関のインジェクタ支持構造。 - 【請求項3】 上記減衰要素は、略円筒形状のゴムもし
くは樹脂からなり、インジェクタが該インジェクタの先
端側から挿入可能なように、内周側の断面形状がインジ
ェクタの外周側の断面形状に合致していることを特徴と
する請求項1記載の内燃機関のインジェクタ支持構造。 - 【請求項4】 上記減衰要素は、上記インジェクタ取付
ホールに嵌合する筒状の金属部材を外周に備え、この筒
状金属部材と減衰要素とは、融着あるいは接着によって
一体に結合されていることを特徴とする請求項1記載の
内燃機関のインジェクタ支持構造。 - 【請求項5】 上記金属部材の基端にフランジを有し、
このフランジをシリンダヘッドに締結することにより、
該金属部材をシリンダヘッドに対して剛に拘束するよう
にしたことを特徴とする請求項4記載の内燃機関のイン
ジェクタ支持構造。 - 【請求項6】 上記減衰要素は、上記インジェクタ取付
ホールの最下部まで達しない状態に配置されており、イ
ンジェクタボディの先端側部分の外周とインジェクタ取
付ホールとの間に、空気層が形成されていることを特徴
とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関のイン
ジェクタ支持構造。 - 【請求項7】 上記減衰要素の露出面に耐油性のコーテ
ィングを施したことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
かに記載の内燃機関のインジェクタ支持構造。 - 【請求項8】 上記金属部材の断面形状を、その一部が
インジェクタボディ外周面と接する非円形形状としたこ
とを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関のイ
ンジェクタ支持構造。 - 【請求項9】 上記減衰要素は、互いに同心状に配置さ
れたインジェクタボディと上記金属部材との間の間隙
に、樹脂材料もしくはゴム材料を充填することにより、
これらと一体に構成されていることを特徴とする請求項
4または5に記載の内燃機関のインジェクタ支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000150886A JP2001329931A (ja) | 2000-05-23 | 2000-05-23 | 内燃機関のインジェクタ支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000150886A JP2001329931A (ja) | 2000-05-23 | 2000-05-23 | 内燃機関のインジェクタ支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329931A true JP2001329931A (ja) | 2001-11-30 |
Family
ID=18656522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000150886A Pending JP2001329931A (ja) | 2000-05-23 | 2000-05-23 | 内燃機関のインジェクタ支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001329931A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004239102A (ja) * | 2003-02-04 | 2004-08-26 | Honda Motor Co Ltd | エンジン用燃料噴射装置の取付構造 |
EP1679437A1 (fr) * | 2005-01-11 | 2006-07-12 | Peugeot Citroen Automobiles SA | Dispositif d'amortissement de vibrations, ainsi que moteur à combustion interne comprenant un tel dispositif |
WO2008039817A1 (en) * | 2006-09-27 | 2008-04-03 | Illinois Tool Works Inc. | Work piece isolating assembly |
JP2010515854A (ja) * | 2007-01-10 | 2010-05-13 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 膨張スリーブ式固定装置 |
JP2013068091A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-18 | Isuzu Motors Ltd | 内燃機関 |
-
2000
- 2000-05-23 JP JP2000150886A patent/JP2001329931A/ja active Pending
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FR2880663A1 (fr) * | 2005-01-11 | 2006-07-14 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Dispositif d'amortissement de vibrations, ainsi que moteur a combustion interne et vehicule automobile comprenant un tel dispositif |
WO2008039817A1 (en) * | 2006-09-27 | 2008-04-03 | Illinois Tool Works Inc. | Work piece isolating assembly |
JP2010505078A (ja) * | 2006-09-27 | 2010-02-18 | イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド | ワーク絶縁組立体 |
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