JP3254827B2 - 遮熱ピストン - Google Patents

遮熱ピストン

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JP3254827B2
JP3254827B2 JP17082093A JP17082093A JP3254827B2 JP 3254827 B2 JP3254827 B2 JP 3254827B2 JP 17082093 A JP17082093 A JP 17082093A JP 17082093 A JP17082093 A JP 17082093A JP 3254827 B2 JP3254827 B2 JP 3254827B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/16Pistons  having cooling means
    • F02F3/20Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属から成るピスト
ンスカートとセラミックスから成るピストンヘッドを有
する遮熱ピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遮熱ピストンは、セラミックスか
ら作製したピストンヘッドと、該ピストンヘッドに取り
付けたアルミニウム合金等の金属から作製したピストン
スカートとから構成されている。遮熱ピストンは、ピス
トンヘッドのヘッド本体を窒化ケイ素等のセラミックス
で作製し、遮熱性を向上させるためにヘッド本体の上面
に低熱伝導率のセラミックスで作製した遮熱部材を配置
し、更に遮熱部材上の燃焼ガスに晒される面を耐熱性に
富むセラミック円板を配置している。このような断熱ピ
ストンの構造として、特開昭64−19153号公報に
開示されたものがある。
【0003】また、従来の断熱ピストンは、図9に示す
ように、燃焼室75を備えた高強度を有する窒化ケイ素
等のセラミックスから作製したピストンヘッド61と、
該ピストンヘッド61に取り付けたアルミニウム合金等
の金属から作製したピストンスカート62とから構成さ
れており、ピストンヘッド61の中央部には下方に突出
し且つ外周面に凹み溝67を形成した取付軸部65が設
けられ、また、ピストンスカート62の上端壁部64の
中央には軸方向取付孔66を形成されている。上記断熱
ピストンは、ピストンヘッド61の下面とピストンスカ
ート62の上端壁部64の上面との間には遮熱空気層7
6を形成した状態で断熱ガスケット69とカーボンガス
ケット70等を介在させて、ピストンスカート62に形
成した軸方向取付孔66をピストンヘッド61の取付軸
部63を嵌合して金属結合リング68によって互いに固
定されている。このような断熱ピストンとして、特開平
5−26109号公報に開示されたものがある。
【0004】上記断熱ピストンにおいて、ピストンヘッ
ド61とピストンスカート62とを固定するには、ま
ず、ピストンヘッド61の下面とピストンスカート62
の上端壁部64の上面との間に、遮熱空気層76を形成
して断熱ガスケット69とカーボンガスケット70等を
配置し、ピストンスカート62に形成した軸方向取付孔
66にピストンヘッド61の取付軸部63を嵌合する。
ピストンヘッド61とピストンスカート62との間に断
熱ガスケット69、カーボンガスケット70等を配置し
た状態で、ピストンスカート62の取付孔66の下部周
囲に形成した大径の段付き取付孔72に遮熱部材71を
配置し、遮熱部材71とピストンヘッド61の取付軸部
65の外周との間に形成される環状溝67にメタルフロ
ー金属を配置し、高周波コイルに通電してメタルフロー
金属を加熱し、ピストンヘッドの外周溝にメタルフロー
金属を塑性流動させて嵌入させて金属結合リング68を
構成し、ピストンヘッド61をピストンスカート62に
固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示す断熱ピストンは、ピストンヘッド61にピストンス
カート62を取り付けた遮熱ピストンにおいて、ピスト
ンスカート62の取付孔66にピストンヘッド61の取
付軸部65が嵌入し、ピストンヘッド61とピストンス
カート62とは中央部で互いに接触した状態になり、更
に、ピストンヘッド61の外周部73はピストンスカー
ト62の外周部74に当接して接触した状態になる。従
って、ピストンヘッド61とピストンスカート62と
は、中央部と外周部との二箇所で互いに接触することに
なり、燃焼室75を有するピストンヘッド61からピス
トンスカート62への熱流面積が大きくなり、しかも、
燃焼室75の底部は遮熱空気層76で囲まれていないの
で、遮熱度は低下するという問題を有している。
【0006】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、アルミニウム合金等の金属から成
るピストンスカートと窒化ケイ素等のセラミックスから
成るピストンスカートとを固定するに当たって、ピスト
ンヘッドの外周部とピストンスカートの外周部のみの接
触でメタルフロー等による金属結合リングで固定し、特
に、ピストンヘッドに形成した副室の底部と外周部とを
遮熱空気層で囲んで副室の遮熱度を向上させた遮熱ピス
トンを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、金属製ピストンスカートと耐熱性で且つ高
温高強度のセラミックス製ピストンヘッドとを互いに固
定した遮熱ピストンにおいて、前記ピストンヘッドはそ
の中央部に設けた副室、副室中央に上死点近傍で燃料噴
射ノズルが突入できる中央連絡孔及び該中央連絡孔の回
りに隔置して前記副室からシリンダ周辺側へ放射状に延
びる連絡孔を有し、前記ピストンスカートは前記副室に
対応する部分が凹部に形成され、前記ピストンスカート
と前記ピストンヘッドとの間には前記副室の底部と外周
部とを囲むように遮熱空気層が形成され、前記ピストン
ヘッドの周辺部のヘッド取付部と前記ピストンスカート
の周辺部のスカート取付部は金属結合リングで固定され
ていることを特徴とする遮熱ピストンに関する。
【0008】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンヘッドは燃焼室側のヘッド上部、該ヘッド上部の
外周から下方に延びる円筒部及び前記ヘッド上部の中央
に位置して下方に延びる前記副室を形成する中央突出部
から構成されているものである。
【0009】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンヘッドにおける前記円筒部と前記中央突出部との
間に形成される前記遮熱空気層には、周方向に隔置して
前記円筒部と前記突出部との間に延びる補強リブが設け
られているものである。
【0010】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンスカートと前記ピストンヘッドとの間に形成され
た前記遮熱空気層には、低熱伝導率で且つ低熱膨張係数
のセラミックスからなる遮熱材が充填されているもので
ある。
【0011】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ス
カート取付部は前記ピストンスカートの外周に形成され
た外周溝部であり、前記ヘッド取付部は前記外周溝部に
嵌合する円筒部であり、前記金属結合リングは前記環状
溝部の外周面に形成された外周係合溝と前記筒部の内周
面に形成された内周係合溝との間に跨がって塑性流動で
嵌入されているものである。
【0012】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンスカートの周辺部には、前記スカート取付部とピ
ストンリング溝とを形成したニレジスト等の金属補強リ
ングが一体構造に固着されているものである。
【0013】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンヘッドの周辺部の前記ヘッド取付部には前記金属
結合リングが固着され、前記ピストンスカートには前記
スカート取付部とピストンリング溝とを形成したニレジ
スト等の金属補強リングが一体構造に固着され、前記金
属結合リングと前記金属補強リングとは溶着により固着
されているものである。
【0014】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ヘ
ッド取付部は前記ピストンヘッドの外周に形成された環
状段部であり、前記スカート取付部は前記環状段部に嵌
合するピストンリング溝を備えたニレジスト等の金属か
ら成る筒状補強リングから構成され、前記金属結合リン
グは前記環状段部の外周面に形成された外周係合溝と前
記筒状補強リングの内周側に形成された内周係合溝との
間に跨がって塑性流動で嵌入されているものである。
【0015】
【作用】この発明による遮熱ピストンは、上記のように
構成されており、次のように作用する。即ち、この遮熱
ピストンは、ピストンヘッドの中央部に設けた副室の底
部と外周部とを囲むように遮熱空気層が形成されてお
り、前記ピストンヘッドとピストンスカートとの固定は
両者の周辺部で金属結合リングで固定されているので、
前記ピストンヘッドと前記ピストンスカートとの接触部
分は周辺部のみとなり、前記副室は前記ピストンスカー
トには接触していないので、前記副室の遮熱度を大幅に
向上させることができる。
【0016】また、前記ピストンヘッドは、燃焼室側の
ヘッド上部、該ヘッド上部の外周から下方に延びる円筒
部及び前記ヘッド上部の中央に位置して下方に延びる前
記副室を形成する中央突出部から構成されているので、
前記ピストンヘッドの下面側には前記遮熱空気層のスペ
ースを十分に確保することができる。
【0017】また、前記スカート取付部は前記ピストン
スカートの外周に形成された外周溝部であり、前記ヘッ
ド取付部は前記外周溝部に嵌合する円筒部であり、前記
金属結合リングは前記環状溝部の外周面に形成された外
周係合溝と前記筒部の内周面に形成された内周係合溝と
の間に跨がって塑性流動で嵌入されているので、両者の
固定状態を信頼性に富んだものに構成できる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による遮熱
ピストンの実施例を説明する。まず、図1及び図2を参
照して、この発明による遮熱ピストンの一実施例を説明
する。図1はこの発明による遮熱ピストンの一実施例を
示す断面図、及び図2は図1の遮熱ピストンのピストン
ヘッドとピストンスカートとの固定手順を示す説明図で
ある。
【0019】図1に示すように、この遮熱ピストンは、
アルミニウム合金等の金属材料から作製されたピストン
スカート2と、ピストンスカート2に取り付けたセラミ
ックスから作製したピストンヘッド1とを互いに固定し
たものである。ピストンヘッド1には、Si3 4 、Z
rO2 等の耐熱性で且つ高温高強度のセラミックスで作
製されており、その中央部に副室3が設けられ、副室3
の中央に中央連絡孔5が形成されると共に、中央連絡孔
5の回りに隔置して副室3からシリンダ周辺側の主室6
へ放射状に延びる複数個の連絡孔7が形成されている。
副室中央の中央連絡孔5には、シリンダヘッド10に取
り付けられた燃料噴射ノズル4が上死点近傍で突入でき
るように構成されている。更に、ピストンヘッド1は、
燃焼室即ち主室6側のヘッド上部11、該ヘッド上部1
1の外周から下方に延びる円筒部12、円筒部12の下
部周辺部に形成されたヘッド取付部16、及びヘッド上
部11の中央に位置して下方に延びる副室3を形成する
中央突出部13から構成されている。
【0020】また、ピストンスカート2は、アルミニウ
ム合金、鋳鉄等の金属から作製されており、上端壁部1
4及びピストンリング溝18を形成したスカート部19
から構成され、ピストンスカート2の上部周辺部にはス
カート取付部17が設けられ、また、副室3に対応する
部分が凹部15に形成されている。この遮熱ピストンに
おいて、特に、ピストンヘッド1とピストンスカート2
との間には、副室3の底部21と外周部20とを囲むよ
うに遮熱空気層8が形成されている。ピストンヘッド1
の下部周辺部のヘッド取付部16とピストンスカート2
の上部周辺部のスカート取付部17は、金属結合リング
9で固定されている。
【0021】この遮熱ピストンにおいて、スカート取付
部17はピストンスカート2の上部外周に形成された外
周溝部22であり、ヘッド取付部16は外周溝部22に
嵌合する円筒部25である。金属結合リング9は、環状
溝部22の外周面に形成された外周係合溝23と円筒部
25の内周面に形成された内周係合溝24との間に跨が
って塑性流動で嵌入されているものである。
【0022】この遮熱ピストンについて、ピストンヘッ
ド1とピストンスカート2とを固定するには、図2に示
すような手順で組み立てることができる。まず、ピスト
ンヘッド1を転倒させてベース上に設定し、ヘッド取付
部16の円筒部25に形成されている内周係合溝24上
に金属結合リング9を配置する。次いで、金属結合リン
グ9を、例えば、高周波コイル26に通電することによ
って局部加熱して塑性変形可能な状態にし、ピストンヘ
ッド1のヘッド取付部16にピストンスカート2のスカ
ート取付部17を嵌合させて上方から矢印方向にプレス
等で押圧する。それによって、ピストンスカート2にお
けるスカート取付部17の環状溝部22の外周面に形成
された外周係合溝23に、金属結合リング9が塑性変形
して侵入し、金属結合リング9がヘッド取付部16の内
周係合溝24とスカート取付部16の外周係合溝23と
に跨がって係止され、ピストンヘッド1にピストンスカ
ート2が強固に固定される。この時、ピストンヘッド1
とピストンスカート2との接触面は、金属結合リング9
のメタルフロー等の塑性流動でシールと結合が同時に達
成できるが、場合によっては、ピストンヘッド1の外周
部の下端面とピストンスカート2の外周部の上端面との
間には、シールと遮熱を良好にするため、遮熱ガスケッ
トを介在させることもできる。
【0023】この遮熱ピストンは、上記のように構成さ
れているので、次のように作動できる。この遮熱ピスト
ンは、図示していないが、例えば、シリンダを構成する
シリンダブロックにシリンダヘッドが取り付けられてお
り、シリンダヘッドには吸排気バルブを配置した吸排気
ポートを形成されると共に燃料噴射ノズル4が取り付け
られている。この遮熱ピストンは、シリンダ内を往復運
動するものであり、ピストン上死点近傍で燃料噴射ノズ
ル4が、副室中央に形成された中央連絡孔5に突入す
る。燃料噴射ノズル4の噴孔は副室3内の深い位置まで
挿入されることが副室3での燃焼を良好にするもので好
ましく、例えば、下死点後クランク角度50°〜60°
で燃料噴射ノズル4が中央連絡孔5に突入するように設
定されている。圧縮行程では、吸入空気が主室6から連
絡孔7を通じて副室3内へ流入し、圧縮上死点近傍で燃
料噴射ノズル4の噴孔から副室3内に燃料が噴射され、
副室3内で着火燃焼する。副室3内の圧力が上昇し、火
炎、未燃混合気等のガスは副室3から連絡孔7を通じて
主室6へ噴き出され、膨張行程となって仕事をする。こ
の時、副室3内と主室6とは、中央連絡孔5及び連絡孔
7を通じて連通状態であるので、副室3内と主室6との
間には圧力差がなくなり、ピストンヘッド1に過剰な圧
力差による負荷は作用しない。従って、ピストンヘッド
1が圧力差によって破壊されることはない。
【0024】次に、図3を参照して、この遮熱ピストン
の別の実施例を説明する。図3はこの発明による遮熱ピ
ストンの別の実施例を示す断面図である。この実施例の
遮熱ピストンは、図1の遮熱ピストンに比較して、ピス
トンスカートのスカート取付部の構成が相違する以外
は、実質的の同一の構成及び作用を有するので、図1に
示す遮熱ピストンの部品と同一の部品には同一の符号を
付し、重複する説明を省略する。
【0025】この実施例の遮熱ピストンは、ピストンス
カート2の上部周辺部には、スカート取付部17とピス
トンリング溝18とを形成したニレジスト等の金属補強
リング30が一体構造に固着されているものである。ピ
ストンヘッド1へのピストンスカート2の取り付けは、
上記の場合と同様であるが、ピストンスカート2のスカ
ート取付部17が金属補強リング30で構成されている
ので、ピストンヘッド1とピストンスカート2との結合
部の強度をアップでき、信頼性に富んだ遮熱ピストンを
得ることができる。
【0026】次に、図4を参照して、この遮熱ピストン
の更に別の実施例を説明する。図4はこの発明による遮
熱ピストンの更に別の実施例を示す断面図である。この
実施例の遮熱ピストンは、図1の遮熱ピストンに比較し
て、ピストンヘッドのヘッド取付部とピストンスカート
のスカート取付部との構成が相違する以外は、実質的の
同一の構成及び作用を有するので、図1に示す遮熱ピス
トンの部品と同一の部品には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0027】この実施例の遮熱ピストンは、ピストンヘ
ッド1の上部周辺部のヘッド取付部16にはスチール等
の金属結合リング29が固着され、また、ピストンスカ
ート2にはスカート取付部17とピストンリング溝18
とを形成したニレジスト等の金属補強リング31が一体
構造に固着されている。そこで、金属結合リング9と金
属補強リング31との各当接面34を、電子ビーム等で
溶接して溶着することによって両者は固着されている。
【0028】次に、図5を参照して、この遮熱ピストン
の他の実施例を説明する。図5はこの発明による遮熱ピ
ストンの他の実施例を示す断面図である。この実施例の
遮熱ピストンは、図1の遮熱ピストンに比較して、ピス
トンヘッドのヘッド取付部とピストンスカートのスカー
ト取付部との構成が相違する以外は、実質的の同一の構
成及び作用を有するので、図1に示す遮熱ピストンの部
品と同一の部品には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0029】この実施例の遮熱ピストンは、ピストンヘ
ッド1のヘッド取付部16をピストンヘッド1の外周に
形成された環状段部27に形成し、また、ピストンスカ
ート2のスカート取付部17を環状段部27に嵌合する
ピストンリング溝18を備えたニレジスト等の金属から
成る筒状の金属補強リング28から構成されている。金
属結合リング9は、環状段部27の外周面に形成された
外周係合溝24と筒状補強リング28の内周側に形成さ
れた内周係合溝23との間に跨がって塑性流動で嵌入さ
れている。なお、ピストンヘッド1のヘッド取付部16
の下面と筒状補強リング28との間にシールと遮熱のた
め遮熱ガスケット34を介在させてもよい。従って、こ
の実施例では、結合部の強度を強化でき、ピストンヘッ
ド1とピストンスカート2との結合を強固にすることが
できる。
【0030】次に、図6及び図7を参照して、この遮熱
ピストンの更に他の実施例を説明する。図6はこの発明
による遮熱ピストンの更に他の実施例を示す断面図、及
び図7は図6の線A−Aにおける断面図である。この実
施例の遮熱ピストンは、図5の遮熱ピストンに比較し
て、ピストンヘッドのヘッド取付部とピストンスカート
のスカート取付部との構成が相違する以外は、実質的の
同一の構成及び作用を有するので、図5に示す遮熱ピス
トンの部品と同一の部品には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0031】この実施例の遮熱ピストンは、ピストンヘ
ッド1における円筒部12と中央突出部13との間に形
成される遮熱空気層8に、周方向に隔置して円筒部12
と中央突出部13との間に延びるシリンダ軸方向に補強
リブ32が設けられていることである。従って、この遮
熱ピストンは、ピストンヘッド1の剛性をアップして強
度を強化でき、中央部に副室3を安定して固定すること
ができる。
【0032】次に、図8を参照して、この遮熱ピストン
の別の実施例を説明する。図8はこの発明による遮熱ピ
ストンの別の実施例を示す断面図である。この実施例の
遮熱ピストンは、図5の遮熱ピストンに比較して、ピス
トンヘッドのヘッド取付部とピストンスカートのスカー
ト取付部との構成が相違する以外は、実質的の同一の構
成及び作用を有するので、図5に示す遮熱ピストンの部
品と同一の部品には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0033】この実施例の遮熱ピストンは、ピストンス
カート2とピストンヘッド1との間に形成された遮熱空
気層8に低熱伝導率で且つ低熱膨張係数のセラミックス
から成る遮熱材33が充填されていることである。この
実施例では、ピストンヘッド1を作製する工程におい
て、ピストンヘッド1を作製するピストンヘッド成形体
の遮熱空気層8が形成されるスペースに、遮熱材33の
原料を充填して焼成することによって、ピストンヘッド
1の遮熱空気層8に堅固に固定することができる。ピス
トンヘッド1の遮熱空気層8に遮熱材33を充填するこ
とによって、信頼性に富んだ遮熱度を確保することがで
きる。
【0034】
【発明の効果】この発明による遮熱ピストンは、上記の
ように構成されており、次のような効果を有する。即
ち、この遮熱ピストンは、ピストンヘッドの中央部に設
けた副室の底部と外周部とを囲むように遮熱空気層が形
成され、前記ピストンヘッドとピストンスカートとの固
定は両者の周辺部で金属結合リングで固定されているの
で、前記ピストンヘッドと前記ピストンスカートとの接
触部分は周辺部のみの接触面積を低減したものとなり、
特に、前記副室を構成する底部と外周部とが前記ピスト
ンスカートには接触していないので、前記副室の遮熱度
を大幅に向上させることができる。しかも、ピストン上
死点近傍では、燃料噴射ノズルが副室中央の中央連絡孔
に突入して前記中央連絡孔はほとんど閉鎖された状態に
なり、副室内の火炎、未燃混合気等のガスは副室から連
絡孔を通じて主室側に噴流となって噴出するが、遮熱効
果が十分に確保されているので、ピストンスカートを通
じて熱エネルギーが放熱することを防止され、性能をア
ップすることができる。
【0035】また、前記ピストンヘッドにおける前記円
筒部と前記中央突出部との間に形成される前記遮熱空気
層には、周方向に隔置して前記円筒部と前記突出部との
間でシリンダ軸方向に延びる補強リブが設けられている
ので、前記ピストンヘッドの剛性をアップして前記ピス
トンヘッドの強度を強化することができる。
【0036】また、前記ピストンスカートと前記ピスト
ンヘッドとの間に形成された前記遮熱空気層には、低熱
伝導率で且つ低熱膨張係数のセラミックスが充填されて
いるので、前記ピストンスカートと前記ピストンヘッド
との間の遮熱度を良好に発揮させることができる。
【0037】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンスカートの周辺部には、前記スカート取付部とピ
ストンリング溝とを形成したニレジスト等の金属補強リ
ングが一体構造に固着されているので、前記スカート取
付部の強度を確保できる。
【0038】また、この遮熱ピストンにおいて、前記ピ
ストンヘッドの周辺部の前記ヘッド取付部には前記金属
結合リングが固着され、前記ピストンスカートには前記
スカート取付部とピストンリング溝とを形成したニレジ
スト等の金属補強リングが一体構造に固着され、前記金
属結合リングと前記金属補強リングとは溶着により固着
されているので、前記ヘッド取付部と前記スカート取付
部との接合強度を強化し、両者の固着状態を堅固にする
ことができる。
【0039】また、前記ヘッド取付部は前記ピストンヘ
ッドの外周に形成された環状段部であり、前記スカート
取付部は前記環状段部に嵌合するピストンリング溝を備
えたニレジスト等の金属から成る筒状補強リングから構
成され、前記金属結合リングは前記環状段部の外周面に
形成された外周係合溝と前記筒状補強リングの内周側に
形成された内周係合溝との間に跨がって塑性流動で嵌入
されているので、両者結合部の強度を強化でき、強固に
接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による遮熱ピストンの一実施例を示す
断面図である。
【図2】図1の遮熱ピストンのピストンヘッドとピスト
ンスカートとの固定手順を示す説明図である。
【図3】この発明による遮熱ピストンの別の実施例を示
す断面図である。
【図4】この発明による遮熱ピストンの更に別の実施例
を示す断面図である。
【図5】この発明による遮熱ピストンの他の実施例を示
す断面図である。
【図6】この発明による遮熱ピストンの更に他の実施例
を示す断面図である。
【図7】図6の線A−Aにおける一部を示す断面図であ
る。
【図8】この発明による遮熱ピストンの他の実施例を示
す断面図である。
【図9】従来の遮熱ピストンの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ピストンヘッド 2 ピストンスカート 3 副室 4 燃料噴射ノズル 5 中央連絡孔 6 主室(シリンダ側) 7 連絡孔 8 遮熱空気層 10 シリンダヘッド 11 ヘッド上部 12 円筒部 13 中央突出部 14 上部壁部 15 凹部 16 ヘッド取付部 17 スカート取付部 18 ピストンリング溝 19 スカート部 20 外周部 21 底部 22 環状溝部 23 外周係合溝 24 内周係合溝 25 円筒部 26 高周波コイル 27 環状段部 28,30,31 金属補強リング 32 補強リブ 33 遮熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02B 23/06 F02B 23/06 X F02F 3/00 301 F02F 3/00 301Z 302 302A F02M 61/14 310 F02M 61/14 310D

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製ピストンスカートと耐熱性で且つ
    高温高強度のセラミックス製ピストンヘッドとを互いに
    固定した遮熱ピストンにおいて、前記ピストンヘッドは
    その中央部に設けた副室、副室中央に上死点近傍で燃料
    噴射ノズルが突入できる中央連絡孔及び該中央連絡孔の
    回りに隔置して前記副室からシリンダ周辺側へ放射状に
    延びる連絡孔を有し、前記ピストンスカートは前記副室
    に対応する部分が凹部に形成され、前記ピストンスカー
    トと前記ピストンヘッドとの間には前記副室の底部と外
    周部とを囲むように遮熱空気層が形成され、前記ピスト
    ンヘッドの周辺部のヘッド取付部と前記ピストンスカー
    トの周辺部のスカート取付部は金属結合リングで固定さ
    れていることを特徴とする遮熱ピストン。
  2. 【請求項2】 前記ピストンヘッドは燃焼室側のヘッド
    上部、該ヘッド上部の外周から下方に延びる円筒部及び
    前記ヘッド上部の中央に位置して下方に延びる前記副室
    を形成する中央突出部から構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の遮熱ピストン。
  3. 【請求項3】 前記ピストンヘッドにおける前記円筒部
    と前記中央突出部との間に形成される前記遮熱空気層に
    は、周方向に隔置して前記円筒部と前記突出部との間で
    シリンダ軸方向に延びる補強リブが設けられていること
    を特徴とする請求項2に記載の遮熱ピストン。
  4. 【請求項4】 前記ピストンスカートと前記ピストンヘ
    ッドとの間に形成された前記遮熱空気層には、低熱伝導
    率で且つ低熱膨張係数のセラミックスから成る遮熱材が
    充填されていることを特徴とする請求項1に記載の遮熱
    ピストン。
  5. 【請求項5】 前記スカート取付部は前記ピストンスカ
    ートの外周に形成された外周溝部であり、前記ヘッド取
    付部は前記外周溝部に嵌合する円筒部であり、前記金属
    結合リングは前記環状溝部の外周面に形成された外周係
    合溝と前記筒部の内周面に形成された内周係合溝との間
    に跨がって塑性流動で嵌入されていることを特徴とする
    請求項1に記載の遮熱ピストン。
  6. 【請求項6】 前記ピストンスカートの周辺部には、前
    記スカート取付部とピストンリング溝とを形成したニレ
    ジスト等の金属補強リングが一体構造に固着されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の遮熱ピストン。
  7. 【請求項7】 前記ピストンヘッドの周辺部の前記ヘッ
    ド取付部には前記金属結合リングが固着され、前記ピス
    トンスカートには前記スカート取付部とピストンリング
    溝とを形成したニレジスト等の金属補強リングが一体構
    造に固着され、前記金属結合リングと前記金属補強リン
    グとは溶着により固着されていることを特徴とする請求
    項1に記載の遮熱ピストン。
  8. 【請求項8】 前記ヘッド取付部は前記ピストンヘッド
    の外周に形成された環状段部であり、前記スカート取付
    部は前記環状段部に嵌合するピストンリング溝を備えた
    ニレジスト等の金属から成る筒状補強リングから構成さ
    れ、前記金属結合リングは前記環状段部の外周面に形成
    された外周係合溝と前記筒状補強リングの内周側に形成
    された内周係合溝との間に跨がって塑性流動で嵌入され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の遮熱ピスト
    ン。
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