JP2921189B2 - 断熱ピストン - Google Patents

断熱ピストン

Info

Publication number
JP2921189B2
JP2921189B2 JP20465491A JP20465491A JP2921189B2 JP 2921189 B2 JP2921189 B2 JP 2921189B2 JP 20465491 A JP20465491 A JP 20465491A JP 20465491 A JP20465491 A JP 20465491A JP 2921189 B2 JP2921189 B2 JP 2921189B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
piston head
circumferential groove
fitted
skirt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20465491A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0526109A (ja
Inventor
晃 東野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP20465491A priority Critical patent/JP2921189B2/ja
Publication of JPH0526109A publication Critical patent/JPH0526109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2921189B2 publication Critical patent/JP2921189B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミック製ピスト
ンヘッドと該ピストンヘッドに固定した金属製ピストン
スカートから成る断熱ピストンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、断熱ピストンの構造としては、図
5に示すように、セラミック材或いは該セラミック材と
熱膨張係数がほぼ等しい材料で作られたピストンヘッド
1をピストンスカート2に取付け、その取付構造とし
て、ピストンヘッド1には取付軸部23を形成し、ピス
トンスカート2の上端壁部4の中央に取付孔5を形成
し、取付軸部23を取付孔5に嵌合して両者にわたって
金属材料から成る結合リング6を塑性変形で嵌入してピ
ストンヘッド1とピストンスカート2とは固定されてい
る。更に、場合によっては、ピストンヘッドに断熱材を
介在させてセラミック薄板を取付けたものが開示されて
いる。このような断熱ピストンとしては、例えば、特開
昭63−302164号公報等に開示されたものがあ
る。
【0003】図5に示すように、ピストンヘッド1をピ
ストンスカート2に取付け、ピストンヘッド1のクラウ
ン部8の下面25とピストンスカートの上端壁部4の上
面26との間に形成される空間部24にリング状の断熱
部材7を介在させた断熱ピストンについては、該断熱ピ
ストンに加わる力については、ピストンヘッド1をピス
トンスカート2に取付ける場合に、ピストンスカート2
にピストンヘッド1を嵌合して組付ける時にかかる組付
力、及び組付け後にピストンスカート2の取付孔5とピ
ストンヘッド1の取付軸部23との周方向溝部9にメタ
ルフロー金属即ち結合リング6を塑性流動で嵌入する時
にかかる結合リング6の締付力によるものである。
【0004】ところで、図5に示す断熱ピストンでは、
ピストンヘッド1とピストンスカート2との結合力は、
取付孔5と取付軸部23との間及び周方向溝部9にメタ
ルフロー金属を塑性流動で嵌入させることで確保してい
るが、周方向溝部9自体が周方向で短いと十分な結合力
を確保できないものである。そこで、ピストンヘッド1
とピストンスカート2との十分な結合力を確保するた
め、図3及び図4に示すような断熱ピストンが開発され
ている。この断熱ピストンは、ピストンスカート2の取
付孔5に嵌入するピストンヘッド1の取付部を環状突出
部3に形成したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3及
び図4に示すような断熱ピストンでは、金属製のピスト
ンスカート2に断熱部材7を介在して窒化ケイ素、サー
メット等のセラミック製のピストンヘッド1を取付ける
場合に、ピストンヘッド1の環状突出部3には、メタル
フロー金属即ち結合リング6が嵌入するように、周方向
溝部9が形成されている。そこで、ピストンヘッド1の
環状突出部3をピストンスカート2の取付孔5に嵌合
し、取付孔5の壁面と環状突出部3の周方向溝部9とで
形成される空間部に金属材料である結合リング6を塑性
流動させて嵌入させると、金属部材の結合リング6によ
って半径方向内向きの締付力W即ち剪断応力が環状突出
部3に作用し、環状突出部3の周方向溝部9の下端部P
の位置が応力集中部となって圧縮力が負荷される。更
に、環状突出部3には組付力Fが働くので、その反力に
よる引張応力即ち主応力が環状突出部3に発生し、同様
に、環状突出部3の周方向溝部9の下端部Pの位置が応
力集中部となって圧縮力が負荷される。特に、上記組付
け時の反力による引張応力が原因で環状突出部3の破損
が発生している。そのため、環状突出部3の周方向溝部
9の下端部Pの応力集中部で割れ、クラックC等が発生
し、環状突出部3の破損の原因になっている。
【0006】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、ピストンヘッドとピストンスカー
トとを連結する場合に、ピストンスカートの取付孔に嵌
合するピストンヘッドの環状突出部に生じる応力集中
を、該環状突出部の剛性を低下させることで応力集中を
緩和し、環状突出部の破損を防止し、安定した耐久性に
富んだ取付孔と環状突出部による結合部を確保する断熱
ピストンを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、上端壁部に取付孔を形成した金属製ピスト
ンスカート、前記取付孔に嵌合する取付部を備えたセラ
ミック製ピストンヘッド及び前記取付孔と前記取付部と
の間に塑性流動によって嵌入し且つ前記ピストンスカー
トと前記ピストンヘッドとを固定した金属製結合リング
を有する断熱ピストンにおいて、前記取付部を環状突出
部に形成し、該環状突出部の外周面に前記結合リングを
塑性流動で嵌入する周方向溝部を形成し、前記周方向溝
部に対応する位置となる部分即ち前記環状突出部の内周
面に周方向溝部を形成したことを特徴とする断熱ピスト
ンに関する。
【0008】
【作用】この発明による断熱ピストンは、以上のように
構成されており、次のように作用する。この断熱ピスト
ンは、ピストンヘッドに設けた取付部を環状突出部に形
成し、該環状突出部の外周面に結合リングを形成する金
属部材を塑性流動で嵌入する周方向溝部を形成し、前記
周方向溝部に対応する前記環状突出部の内周面に周方向
溝部を形成したので、周方向溝部を形成した前記環状突
出部の前記結合リングが嵌入する部分即ち結合部の剛性
を低減できる。しかも、前記環状突出部に対して組付力
は半径方向内向きの分力が働き、金属材料の結合リング
の締付力は半径方向外向きの分力が働くので、両者の力
がバランスして前記環状突出部の金属部材が嵌入する部
分に発生していた応力集中が緩和され、前記環状突出部
のクラック、亀裂或いは破損が防止でき、耐久性に富ん
だ安定した結合部を確保できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による断熱
ピストンの実施例を説明する。図1はこの発明による断
熱ピストンの実施例を全体的に示す断面図、及び図2は
図1の断熱ピストンの一実施例を示す要部の一部拡大断
面図である。図1に示す断熱ピストンの部品は、図5に
示す断熱ピストンの部品と比較して取付部の構成が相違
する以外は同一の構成であるので、同一の部品には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】図1に示すように、この発明による断熱ピ
ストンは、主として、シリンダ内を往復運動するピスト
ンヘッド1と該ピストンヘッド1に固定したピストンス
カート2を有している。ピストンヘッド1は窒化ケイ
素、炭化ケイ素、サーメット等のセラミック材料或いは
複合材料で製作され、また、ピストンスカート2はアル
ミニウム合金等の金属材料から製作されている。ピスト
ンヘッド1は、燃焼室10を備えたクラウン部8、該ク
ラウン部8の周囲から下方に伸びる外周リング部20及
びクラウン部8の中央付近から下方に伸びる取付部を有
している。この取付部は、環状に形成された環状突出部
3に形成されている。ピストンスカート2の上面部は上
端壁部4に形成され、該上端壁部4の中央には取付孔5
が形成されている。この取付孔5は、連通状態の小径孔
19と大径孔12から構成されている。
【0011】また、ピストンヘッド1の環状突出部3の
外周面22には、メタルフロー金属から成る結合リング
6が嵌入するための半径方向内向きに切り込まれた周方
向溝部9が形成されている。ピストンヘッド1とピスト
ンスカート2とは、ピストンヘッド1の外周面22とピ
ストンスカート2の大径孔12とで形成される空間部
に、部分安定化ジルコニア等のセラミックスから成る断
熱部材13,14を介在してメタルフロー金属を高周波
コイル等で加熱することで塑性流動させ、該メタルフロ
ー金属を環状突出部3の周方向溝部9に嵌入し、該メタ
ルフロー金属の塑性変形で形成された結合リング6を配
置することで、ピストンヘッド1とピストンスカート2
とは互いに強固に固定されている。
【0012】この断熱ピストンは、上記構成において、
特に環状突出部3の構造に特徴を有している。即ち、ピ
ストンヘッド1のピストンスカート2への取付けを環状
突出部3に形成し、該環状突出部3の外周面22に結合
リング6が嵌入する周方向溝部9を形成し、該周方向溝
部9に対応する環状突出部3の内周面15に周方向溝部
11を形成したことである。このように、環状突出部3
の内周面15に周方向溝部11を形成することによっ
て、特に、環状突出部3の周方向の厚さを低減して環状
突出部3の剛性を低くし、ピストンヘッド1とピストン
スカート2との組付け時に発生する反力による引張応力
即ち主応力を低減することができ、しかも組付け時に発
生する反力は、結合リング6の熱収縮による締付け力即
ち剪断応力で発生する残留圧縮応力を負荷することによ
って、結合部に掛かる力がバランスし、結合リング6が
嵌入して環状突出部3の下端部Pに発生していた応力集
中を緩和し、該部分即ち結合部の強度を安定化すること
ができ、環状突出部3の強度を確保でき、亀裂、割れ、
破損等の発生を避けることができる。
【0013】また、この断熱ピストンは、ピストンヘッ
ド1のクラウン部8の下面25とピストンスカート2の
上端壁部4の上面26との間に形成される空間部24
に、部分安定化ジルコニア(マグネシア系ジルコニ
ア)、ムライトとチタン酸アルミニウムの複合材等のセ
ラミックスの低熱伝導材料から製作された断熱部材7が
介在している。断熱部材7は、ピストンヘッド1のクラ
ウン部8とシリンダ内を摺動運動するピストンスカート
2の上端壁部4との間を断熱するために配置されてい
る。
【0014】この断熱ピストンについて、ピストンヘッ
ド1とピストンスカート2とは、次のようにして固定す
ることができる。先ず、ピストンヘッド1のクラウン部
8の下面25とピストンスカート2の上端壁部4の上面
26との間に断熱部材7を介在させると共に、ピストン
ヘッド1の外周リング部20の下端面16とピストンス
カート2の上端壁部4の周囲上端面17との間にガスケ
ット18及びカーボンシール21を介在させる。次い
で、ピストンヘッド1の環状突出部3をピストンスカー
ト2の上端壁部4に形成した取付孔5に嵌合すると共
に、ピストンヘッド1のクラウン部8の周囲から下方に
伸びる外周リング部20の下端面16を、ピストンスカ
ート2の上端壁部4の周囲上端面17にガスケット18
及びカーボンシール21を介在して対向させる。
【0015】この状態で、ピストンヘッド1とピストン
スカート2とを、メタルフローによって互いに固定す
る。即ち、ピストンヘッド1の環状突出部3の外周面2
2とピストンスカート2の上端壁部4に形成した大径孔
12との間に形成された穴部に、部分安定化ジルコニア
等の断熱材料から成る断熱部材13,14を介在させ、
次いで、メタルフロー金属即ち結合リング6を高周波コ
イル等で加熱し、該結合リング6を塑性変形させて空間
部に嵌入すると共に、環状突出部3の周方向溝部9に結
合リング6を塑性変形で嵌入させて硬化させ、ピストン
ヘッド1とピストンスカート2とを結合リング6で固定
する。この時、環状突出部3の内周面15には、周方向
溝部11が形成されているので、環状突出部3の下端部
Pでの応力集中は発生しなく、環状突出部3の強度を確
保でき、環状突出部3の割れ、クラック、破損等の発生
は避けることができ、強固な結合部を確保できる。
【0016】
【発明の効果】この発明による断熱ピストンは、以上の
ように構成したので、次のような効果を有する。この断
熱ピストンは、ピストンスカートの取付孔に嵌合するピ
ストンヘッドの取付部を環状突出部に形成し、該環状突
出部の外周面に結合リングを塑性流動で嵌入する周方向
溝部を形成し、前記周方向溝部に対応する前記環状突出
部の内周面に周方向溝部を形成したので、周方向溝部を
形成した前記環状突出部の剛性を低減できる。しかも、
前記環状突出部に対して組付力は半径方向内向きの分力
が働き、前記結合リングの金属材料による締付力は半径
方向外向きの分力が働くので、両者の力がバランスして
前記環状突出部の前記結合リングが嵌入する部分に発生
していた応力集中が緩和され、前記環状突出部のクラッ
ク、亀裂或いは破損が防止でき、耐久性に富んだ安定し
た結合部を確保できる。従って、ピストンの往復運動、
熱負荷等による外力を受けてもピストンが破損すること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による断熱ピストンの実施例を全体的
に示す断面図である。
【図2】図1の断熱ピストンの一実施例を示す要部の一
部拡大断面図である。
【図3】先行技術である断熱ピストンの一例を全体的に
示す断面図である。
【図4】図3の断熱ピストンの要部の一部拡大断面図で
ある。
【図5】従来の断熱ピストンの一例を全体的に示す断面
図である。
【符号の説明】
1 ピストンヘッド 2 ピストンスカート 3 環状突出部 4 上端壁部 5 取付孔 6 結合リング 8 クラウン部 9 周方向溝部(外周面) 11 周方向溝部(内周面) 12 大径孔 15 内周面 19 小径孔 22 外周面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02F 3/00 301 F02F 3/00 302 F02F 3/00 F02F 3/02 F02F 3/04 F02F 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端壁部に取付孔を形成した金属製ピス
    トンスカート、前記取付孔に嵌合する取付部を備えたセ
    ラミック製ピストンヘッド及び前記取付孔と前記取付部
    との間に塑性流動によって嵌入し且つ前記ピストンスカ
    ートと前記ピストンヘッドとを固定した金属製結合リン
    グを有する断熱ピストンにおいて、前記取付部を環状突
    出部に形成し、該環状突出部の外周面に前記結合リング
    を塑性流動で嵌入する周方向溝部を形成し、前記周方向
    溝部に対応する前記環状突出部の内周面に周方向溝部を
    形成したことを特徴とする断熱ピストン。
JP20465491A 1991-07-22 1991-07-22 断熱ピストン Expired - Fee Related JP2921189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20465491A JP2921189B2 (ja) 1991-07-22 1991-07-22 断熱ピストン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20465491A JP2921189B2 (ja) 1991-07-22 1991-07-22 断熱ピストン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0526109A JPH0526109A (ja) 1993-02-02
JP2921189B2 true JP2921189B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=16494079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20465491A Expired - Fee Related JP2921189B2 (ja) 1991-07-22 1991-07-22 断熱ピストン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2921189B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0526109A (ja) 1993-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4495684A (en) Process of joining a ceramic insert which is adapted to be embedded in a light metal casting for use in internal combustion engines
JPH0587672B2 (ja)
JP2921189B2 (ja) 断熱ピストン
JP2917597B2 (ja) 断熱ピストン
US5014604A (en) Piston for internal combustion engine
JP2970098B2 (ja) 断熱ピストン
JPH08178070A (ja) シリンダヘッドガスケット
JP3109156B2 (ja) 断熱ピストン
JP2539874Y2 (ja) 断熱ピストン
JP3254827B2 (ja) 遮熱ピストン
JP2550852Y2 (ja) 断熱ピストン
JPS645070Y2 (ja)
JPS6140933Y2 (ja)
JPH0122915Y2 (ja)
JPS63314354A (ja) 断熱ピストンの構造
JP3109242B2 (ja) 遮熱ピストン及びその製造方法
JPS5827164Y2 (ja) グロメツト加工ガスケツト
JPS62255560A (ja) エンジンのピストン
JP2591062Y2 (ja) 排気マニホルドの取付構造
JPH036823Y2 (ja)
JPH0141879Y2 (ja)
JPH0531210Y2 (ja)
JPH0124353Y2 (ja)
JPH0217151Y2 (ja)
JPH084585A (ja) 遮熱ピストンの構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080430

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090430

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees