JP2001323797A - 変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強構造およびその施工方法 - Google Patents

変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強構造およびその施工方法

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JP2001323797A
JP2001323797A JP2000140033A JP2000140033A JP2001323797A JP 2001323797 A JP2001323797 A JP 2001323797A JP 2000140033 A JP2000140033 A JP 2000140033A JP 2000140033 A JP2000140033 A JP 2000140033A JP 2001323797 A JP2001323797 A JP 2001323797A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設トンネルの覆工内面から内面側への張
出しを少なくし、構造簡潔、迅速施工、建築限界の確保
を達成した補強構造を提供する。 【解決手段】 既設トンネルの覆工内面に沿って配設
される鋼構造、鉄筋コンクリート構造、合成構造の補強
面材は、トンネル周方向と軸方向に分割製作され、背面
側の最外縁が覆工内面形状とほぼ相似形の半アーチ状セ
グメント7で構成される。この半アーチ状セグメント7
は、覆工内面の頂部周辺が比較的肉薄の部材で構成さ
れ、スプリングライン14周辺がトンネルの建築限界を
侵さない範囲で半径方向に比較的厚い部材である変断面
補強鋼板17で構成された変断面アーチ7aである。隣
接セグメント7同士はセグメント継手で接合され、セグ
メント背面と覆工内面の隙間には、部分的あるいは全面
にグラウト材20が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道トンネル、道
路トンネル等の既設トンネルにおいて、覆工コンクリー
トの崩落・剥落を未然に防止し、万一コンクリートの崩
落があった場合でも、トンネル内に剥落片が落下しない
ように保護し、更には地山の緩みあるいは塑性圧等の外
力による変状に対して補強することを目的とした変断面
アーチ部材を用いたトンネル覆工の補強構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】鉄道トンネルや道路トンネル等の覆工コ
ンクリートの剥落事故が、最近多く見られ、通過中の列
車に損傷を与える危険なケースも生じている。このた
め、全国規模で既設トンネルの調査・診断が精力的に行
われ、原因究明が行われている。
【0003】現在のところ、覆工コンクリートの剥落原
因は、トンネル建設時のコンクリート打設に伴うコール
ドジョイント、コンクリートの中性化、アルカリ骨材反
応等が取りざたされ、さらに他の原因として、地山の緩
みや塑性圧等の外力の変化も考えられているが、本当の
原因は分かっていない。
【0004】従来の、老朽化したトンネルの補修・補強
対策については「変状トンネル対策マニュアル」:平成
10年2月(鉄道総合技術研究所)や、「トンネル補修
・補強マニュアル」:平成2年10月(鉄道総合技術研
究所)がある。
【0005】これらのマニュアルでは、トンネルの変状
原因に応じて十数種の対策工法が示され、適切なものを
選定するようになされている。この対策工法のうち、覆
工コンクリートの剥落の対策として適用できるのものと
しては、「当て板工法」と、「鋼板接着工法」と、
「セントル補強工」とがある。
【0006】前記の「当て板工法」は、剥落部の覆工
内面に鋼板当て板(帯鋼、型鋼)を張り付け、ロックボ
ルトで覆工コンクリートにアンカーした後、裏込め材を
注入するもので、局所的に補修する場合に適用される。
【0007】前記の「鋼板接着工法」は、比較的新し
い工法であって、覆工面に4.5mm標準厚の鋼板をエ
ポキシ樹脂系接着剤で張付け、覆工コンクリートにアン
カーボルトで固定するものである。アンカーボルトは7
本/m2程度に配置する。なお、鋼板の端部は隣接鋼板
と掛け渡し重ねた継手鋼板を接着材とアンカーボルトで
固定する。
【0008】前記の「セントル補強工」は、トンネル
覆工内面の形状と同じ形状に曲げ加工した100〜15
0mmサイズのH型鋼板を覆工内面に沿って適当な間隔
で配置し、覆工内面に適宜間隔毎にくさびで固定される
もので、当て板、金網等と併用する場合が多い。
【0009】また、前記「鋼板接着工法」に類似する他
の従来技術として、特公平3−48200「既設トンネ
ルの内張設置方法および内張設置装置」で開示されてい
る「鋼板内張工法」がある。
【0010】この工法は、既設トンネル断面に対して僅
かに小さい相似形の内張り材(鋼板、強化プラスチッ
ク)を分割製作し、前記分割した内張り材をトンネル中
心側に引き寄せて縮径したものを特殊な台車に搭載して
既設トンネル内に搬入し、所定の位置で内張り材を拡径
してトンネル内壁に近付け、設置済みの内張り材に溶接
接合し、最後にグラウト材を充填するものである。この
内張り工法は、補修後のトンネル内空間を殆ど狭めない
特徴を有し、主とし農工水、下水トンネル等の水路トン
ネル補修工法として多くの実績がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が対象とする鉄
道トンネル、道路トンネル等の既設トンネル覆工コンク
リート剥落に対する保護工法では、トンネル内の車両通
過の安全性を確保するため保護部材等の設置(保護構造
の厚み)は建築限界をはみ出すことが許されない。
【0012】例えば、鉄道トンネルの単線電化区間の場
合、スプリングライン周辺は比較的建築限界余裕がある
ものの、天井部の建築限界は殆ど無いのが現状であり、
天井部付近の補強部材の肉薄化を追求することが求めら
れている。
【0013】また、鉄道トンネルでは1日の作業時間が
深夜の運行休止時間帯(数時間)に限られ、さらに、給
電ケーブルや信号ケーブル等の障害物が多い等の制約条
件がある。また、道路トンネルでは、迂回路がない場
合、交通規制しながら工事する必要があり、迅速施工が
重要な課題となる。さらには、2車線道路において、片
側交通規制(走行禁止)のみで道路交通を確保しながら
の施工が求められている。
【0014】さらに、工事期間および対策工事の完成後
において、トンネル内で通行する列車等の風圧、振動に
対して、保護構造の緩み等が生じないようにしなければ
ならない。特に、トンネル上部から保護構造の部材等落
下があってはならない。したがって、このような条件下
で従来技術を適用しようとすると、以下のような問題が
ある。
【0015】前記従来の、「当て板工法」、「鋼板
接着工法」は、剥落部の覆工内面に鋼製当て板(帯板、
型鋼)を張付けロックボルトで覆工コンクリートにアン
カーするため、覆工コンクリートにロックボルト用の孔
を穿孔する作業が伴い、迅速施工できない。また、劣化
した覆工コンクリートではアンカー強度が確保できない
ため健全なコンクリート面まではつる必要があり、さら
に、作業時間が長くなってしまう。
【0016】またこの構造では、ロックボルトを使用し
ているため、ボルトの切断・アンカー抜けがあるとボル
トが落下してトンネル内を通過中の列車、車両に損傷を
与えることも考えられる。
【0017】従来技術の「セントル補強工」は、トン
ネル覆工内面に大型のH型鋼セントルを配置するためト
ンネル内の空間を狭めてしまい、建築限界を確保できな
い場合は採用できない。また、片側交通規制(走行禁
止)のみで道路交通を確保しながらの施工を行おうとす
ると、半アーチ組立状態での自立が求められるが、アー
チ頂部が比較的重いこともあって、支持方法にコスト、
工期がかかるという課題があった。
【0018】「鋼板内張工法」は、覆工面に沿って薄
鋼板を溶接接合に依って組立て設置するため、トンネル
内部への張出しが少なく建築限界をクリアーできる。ま
た、ボルト等の部材を使用していないため、工事完成後
の部材落下等の心配もない。
【0019】しかし、「鋼板内張工法」では、分割し
た鋼板を現地にて周方向、長手方向に溶接接合するた
め、溶接接合時間が長く掛かり、供用トンネルにおいて
1日数時間の作業時間しか得られない工事条件下では適
用が難しい。
【0020】また、分割した鋼板は変形性能に富み、縮
径、拡径が比較的自在であるが、その反面、形状を固定
しにくく、接合部を合わせにくいという欠点を有してい
る。また、鋼板背面と覆工内面との隙間にグラウト充填
する際、その充填圧の作用により、薄鋼板が変形した
り、座屈したりし易いので、トンネル内空側からの仮設
支保工を併設しなければならず、建設費の増大および作
業時間が長くかかるという課題があった。
【0021】また、片側交通規制のみで道路交通を確保
しながらの施工を行おうとすると、半アーチ組立状態で
の自立が求められるが、アーチ部材の曲げ剛性が小さい
ため頂部が大きく撓んでしまい、支持方法にコスト、工
期がかかるという課題があった。
【0022】本発明は、前記〜の従来技術の有する
諸問題を解消し、既設トンネルの覆工内面からの内面側
への張出しを少なくして、建築限界を確保した保護構造
体をセグメントの接合により構成したもので、各セグメ
ントの接合は、トンネル上方から落下するような部材を
使用せず、かつ迅速施工を可能とし、さらには道路トン
ネルにおいて、片側交通規制のみで道路交通を確保しな
がらの施工を容易に行える、既設覆工内面の補強構造を
提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明に係る変断面アーチ部材を用いたトンネル覆
工の補強構造は、次のように構成する。
【0024】第1の発明は、既設トンネルの覆工内面に
沿って鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構造あるいは合
成構造の補強面材を設置する既設トンネル覆工内面の補
強構造において、前記補強面材は、トンネル周方向およ
びトンネル軸方向に分割製作され、前記補強面材の背面
側最外縁が覆工内面形状とほぼ相似形のセグメントで構
成され、前記セグメントは、覆工の頂部周辺が比較的肉
薄の部材で構成され、覆工のスプリングライン周辺がト
ンネルの建築限界を侵さない範囲で半径方向に比較的厚
い部材で構成された変断面アーチであり、前記セグメン
トは少なくとも周方向に隣接するセグメントと周方向端
部に設けたセグメント継手で接合され、覆工内面に隙間
を形成して組立て設置されており、両セグメントは固定
手段で既設トンネルのコンクリートに固定され、セグメ
ント背面と覆工内面の隙間には、部分的あるいは全面に
グラウト材が充填され、各セグメントが覆工内面に密着
されている、ことを特徴とする 。
【0025】第2の発明は、第1の発明において、前記
鋼構造の変断面アーチを構成する変断面セグメント部材
における主構造材は、覆工内面に沿った面に概ね平行に
湾曲した曲面鋼板とトンネル軸方向に垂直な面を持ち、
当該曲面鋼板のトンネル背面側あるいはトンネル内空側
に垂直に固着された変断面補強鋼板により構成されてい
る、ことを特徴とする。
【0026】第3の発明は、第1の発明において、前記
鋼構造の変断面アーチを構成する変断面セグメント部材
において、覆工内面の頂部周辺の主構造材は、覆工内面
に沿った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板のみにより構
成され、覆工内面のスプリングライン周辺の主構造材
は、覆工内面に沿った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板
とトンネル軸方向に垂直な面を持ち、当該曲面鋼板のト
ンネル背面側あるいはトンネル内空側に垂直に固着され
た変断面補強鋼板により構成されている、ことを特徴と
する。
【0027】第4の発明は、第1の発明において、前記
合成構造の変断面アーチを構成する変断面セグメント部
材における主構造材は、覆工内面に沿った面に概ね平行
に湾曲した曲面鋼板とトンネル軸方向に垂直な面を持
ち、当該曲面鋼板のトンネル背面側あるいはトンネル内
空側に垂直に固着された変断面補強鋼板に加えて、前記
曲面鋼板と前記変断面補強鋼板とで囲まれる空間にコン
クリートを充填して構成されている、ことを特徴とす
る。
【0028】第5の発明は、第1の発明において、前記
合成構造の変断面アーチを構成する変断面セグメント部
材において、覆工内面の頂部周辺の主構造材は覆工内面
に沿った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板のみにより構
成され、覆工内面のスプリングライン周辺の主構造材は
覆工内面に沿った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板とト
ンネル軸方向に垂直な面を持ち、当該曲面鋼板のトンネ
ル背面側あるいはトンネル内空側に垂直に固着された変
断面補強鋼板に加えて、前記曲面鋼板と前記変断面補強
鋼板とで囲まれる空間にコンクリートを充填して構成さ
れている、ことを特徴とする。
【0029】第6の発明は、第1〜5の何れかの発明に
おいて、前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構造ある
いは合成構造の変断面アーチを構成する変断面セグメン
ト部材において、当該セグメントは、覆工内面の頂部近
傍に分割部の1つが位置するようにして、トンネル周方
向に4分割以上偶数分割され、前記頂部周辺に位置する
2つのセグメントは、曲面鋼板又は曲面鋼板と変断面補
強鋼板からなる鋼構造であり、他の部位は、鉄筋コンク
リート構造或いは合成構造である、ことを特徴とする。
【0030】第7の発明は、第1〜6の何れかの発明に
おいて、前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構造ある
いは、合成構造の変断面アーチを構成する変断面セグメ
ントであって、当該セグメントは少なくとも、覆工内面
の頂部近傍にセグメント継手を有し、当該セグメント継
手は、凹凸嵌合の略ヒンジ接合であることを特徴とす
る。
【0031】第8の発明は、第1〜7の何れかの発明に
おいて、前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構造ある
いは、合成構造の変断面アーチを構成する変断面セグメ
ントであって、当該セグメントの覆工内面の頂部近傍以
外でのセグメント継手は、少なくともトンネル内空側が
圧縮となる曲げに対して略剛接合、つまり、地山側で引
張ボルトあるいは雌雄嵌合継手による引張力伝達、内空
側で面接触による支圧力伝達であることを特徴とする。
【0032】第9の発明は、前記覆工内面の頂部付近に
配置される曲面鋼板のみからなるセグメント(天板)
と、第2発明の鋼構造セグメントあるいは第2発明の合
成構造セグメント(側板)とのセグメント継手が変断面
補強鋼板を介しての略剛接合であることを特徴とする。
【0033】第10の発明は、第2〜9の発明におい
て、変断面セグメントのリング継手が曲面鋼板の長手両
側辺に形成された凹凸嵌合であることを特徴とする。
【0034】第11の発明は、第1〜10の発明におい
て、前記変断面セグメントのうち最下部セグメントの下
端部と受梁とが略剛接合、つまり、地山側で引張ボルト
あるいは雌雄嵌合継手による引張力伝達、内空側で面接
触による支圧力伝達となるように支持され、前記受梁
は、スプリングライン近傍に配置され、覆工コンクリー
トおよび地山に剛接合で固定された、上下方向に1段な
いし複数段のロックボルトで固着されていることを特徴
とする。
【0035】第12の発明は、第11のトンネル覆工の
補強構造において、前記受梁は、上段に配置のロックボ
ルトと屈曲節点付き脚構造で覆工コンクリートおよび地
山に剛接合で固着されていることを特徴とする。
【0036】第13の発明は、第1〜10の発明におい
て、前記変断面セグメントのうち最下部セグメントの下
端部にベースプレートが固着され、当該最下部セグメン
トは当該ベースプレート下面とインバート部上面とが面
接触して支圧力伝達で支持されるように設置され、イン
バート部と当該ベースプレートは、セグメント内面より
もトンネル内空側においてアンカーボルトで締結され、
当該最下部セグメントの側面が概ね水平方向に伸びたロ
ックボルトで固定されていることを特徴とする。
【0037】第14の発明は、第1〜10の発明におい
て、前記変断面セグメントのうち、最下部セグメントの
下端部をインバート部に設置された定着板上面との面接
触による支圧力伝達で支持し、当該セグメント下端部の
地山寄りの部分と定着板との結合は、定着板に垂直に溶
接された孔付きの雌板と当該セグメントの曲面鋼板或い
は変断面補強鋼板に溶接された雄金物との引張力伝達可
能な雌雄継手による結合とし、また、インバート部と前
記インバート部定着板との結合は、変断面補強鋼板と干
渉しない地山寄りの部分を概ね鉛直方向に伸びたロック
ボルトで締結し、あるいは覆工コンクリートに沿わせて
配置した定着板に溶接された補強鋼板と、概ね水平方向
に伸びたロックボルトで締結して結合されていることを
特徴とする。
【0038】第15の発明は、第1〜10と第13〜1
4の何れかの発明であって、前記鋼構造あるいは鉄筋コ
ンクリート構造あるいは、合成構造の変断面アーチを構
成する変断面セグメント部材を用いて、道路トンネルの
片側のみを通行止めして実施するトンネル覆工の補強構
造の施工方法において、セグメントは、覆工頂部近傍に
1つの分割部が位置するようにして、4分割以上偶数分
割し、最下部セグメントの下端部はトンネル下部に固定
し、頂部近傍のセグメント継手は凹凸嵌合による略ヒン
ジ接合であり、頂部以外のセグメント継手は少なくとも
トンネル内空側が圧縮となる曲げに対して略剛接合し、
先に施工する半アーチ状セグメントの頂部付近をアンカ
ーボルト或いはロックボルトでコンクリート覆工に固定
し、その後、半アーチ状セグメントの背面側をグラウト
充填で覆工コンクリートに密着させ、後に施工する半ア
ーチ状セグメントの周方向下端部を傾斜させて、トンネ
ル軸方向に挿入し位置決めしてアーチ閉合し、その後、
半アーチ状セグメントの背面側をグラウト充填で覆工コ
ンクリートに密着させることを特徴とする。
【0039】第16の発明は、第15の発明において、
変断面セグメントを用いて道路トンネルの片側車線のみ
を通行止めして実施することを特徴とする。
【0040】
【作用】第1発明〜第16発明の各構成要素に基づく作
用の概要を説明する。
【0041】全体を総合した第1発明の作用として、次
の〜の9点がある。 、覆工内面の補強面材をセグメント化したことによ
り、当該セグメントの現場でのハンドリング、組立が容
易であることから、急速施工が実現でき、前述のように
片側交通規制して道路トンネルの覆工内面作業を行う場
合など、時間制限下での作業に適している。
【0042】、セグメントをボルトレス継手とするこ
とで、さらに急速施工が可能になる。 、少なくとも、覆工内面の天井部には、セグメント支
持のためのアンカーボルトの使用を最小限に押えたの
で、ボルト落下の心配が少ない。、セグメントのアー
チ構造とグラウト充填による既設覆工への密着により、
コンクリート剥落荷重、変状荷重に対する大きな耐力発
現が可能となる。
【0043】、覆工内面の頂部周辺の建築限界余裕の
狭さの問題に対しては、セグメントの薄肉化でクリアー
できる。、スプリングライン周辺の建築限界余裕が比
較的大きい場合に、スプリングライン周辺の桁高を増大
させ、変断面アーチとしたので、覆工頂部に作用するコ
ンクリート剥落荷重、変状荷重等の天井部への鉛直荷重
をスプリングライン周辺に導き、この部分を補強するこ
とで、結果として、セグメント天井部への鉛直荷重に対
し大きな耐力発現できる。
【0044】、グラウト充填圧に対し、比較的曲げモ
ーメントの大きいアーチ端部の曲げ剛性が大きいので、
補強構造体の変形が小さくなり、座屈強度も向上する。
これにより、仮設支保工を不要ないし最小限にできる。
、組立時セグメントを把持した際に、自重による変形
が小さいので、組立が容易である。、変断面アーチを
仮組した場合、覆工内面の頂部の自重が小さく、曲げモ
ーメントの大きいアーチ端部の曲げ剛性が大きいので、
概ね無支保でアーチ形状を保持できる。
【0045】第2〜第5発明によると、、セグメント
を高強度を確保して薄肉化が容易である。、セグメン
ト主構造が、1枚の曲面鋼板と複数枚の変断面補強鋼板
より、簡素に構成されているので、加工コストが低い。
【0046】第6発明によると、覆工内面の頂部が薄肉
軽量を追及した鋼構造セグメントで、アーチ下部が低コ
ストで高い剛性が得られるRC(鉄筋コンクリート)構
造あるいは、合成構造とし、全体構造を適材適所配置の
混合構造としたので、本発明の変断面アーチの性能を最
大限に発揮できる。
【0047】第7発明によると、、覆工内面の頂部
が、ヒンジとなるので、多少撓みは大きくなるが、セグ
メント背面へのグラウト充填により補強構造体と覆工コ
ンクリートとは密着しているので、工学的に充分な耐荷
力を確保している。、セグメントは、凹凸嵌合により
抜けることなく、半径方向のせん断伝達が確実で、安定
してアーチ構造を維持できる。、凹凸部セグメントの
軸方向挿入時のスライドガイドの役割を果たし、組立容
易になる。
【0048】第8、第9発明によると、、セグメント
組立途中の構造安定が図られる。、補強構造体完成
後、コンクリート剥落荷重や変状荷重等の偏圧に対し、
比較的大きな曲げモーメントが作用する場合でも、セグ
メント接合部が強度上、剛性上の弱点とならずに、変断
面アーチとしての耐力を確保できる。、低コストで、
セグメント間の略剛接合が実現できる。、セグメント
間の接合を機械接合とすれば、より急速な組立が実現で
きる。
【0049】第10発明によると、、リング間の嵌合
により、組立時のセグメントの安定性を確保でき、完成
後の地山側からの各種荷重に対して、トンネル長手方向
の一体構造により、3次元的な抵抗を発揮でき、より構
造信頼性が高まる。、リング間の止水性が向上する。
【0050】第11〜第14発明によると、、アーチ
状のセグメント下端を固定できるので、セグメント組立
途中での構造安定性が得られ、また、完成後、補強構造
体の受ける上部荷重を確実に支持できる。、セグメン
ト間の接合を機械接合とすれば、より急速な組立が実現
できる。
【0051】第15〜第16発明によると、次の作用効
果が期待でき、道路トンネルにおいて、片側交通規制の
みで道路交通を確保しながらの施工を容易に行える。す
なわち、アーチ状のセグメント組立に際しての、前半の
半アーチ状セグメントの組立において、(イ)下端固定
する。(ロ)アーチ下方の曲げ剛性が高い。(ハ)アー
チ上方が軽量である。(ニ)分割したセグメントの中間
部のセグメント継手が略剛接合で曲げモーメントの伝達
が可能であるので、これらの相乗作用で、アーチ上部を
簡易にアンカーボルトなどで覆工コンクリートに支持さ
せるだけで容易に構造が安定し、アーチを閉合し完成さ
せなくても、閉合途中、つまり半アーチ状に組立てた状
態で、下側の道路を供用できる。
【0052】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図を参
照して詳細に説明する。
【0053】図1〜図5は、実施形態1として、既設鉄
道トンネルの覆工内面の保護構造の全体概要と、その部
材である鋼構造タイプ第1例のセグメントを示す。図
1、図2において、既設トンネル1の床版部2には枕木
3を介して、鉄道レール4が設置され、その上を列車が
走行する際の安全確保のため建築限界9が定められてい
る。また、この既設トンネル1は、地山5の内面にコン
クリート6を打設して覆工内面が構築されており、補強
前は、コンクリート6がトンネル内に露呈している。
【0054】本発明では、前記コンクリート6の内面に
補強面材として、略半円状の変断面アーチ部材7aを設
置することで、当該コンクリート6の崩落を防止するも
のであり、必要に応じて、地山の緩みや塑性圧等の外力
に対し、当該コンクリート6を補強するものである。こ
の変断面アーチ部材7aは、トンネル軸に垂直な面とト
ンネル軸に概ね平行な面で切断したトンネル周方向およ
び、軸方向に分割製作された覆工内面形状とほぼ相似の
半アーチ状セグメント7で構成される。
【0055】図1では、2つの半アーチ状セグメント7
が覆工頂部でセグメント継手10を介して接合されるこ
とで、床版部2を除き、天井部と両側を含み、トンネル
内面の上半部に渡って略半円弧状(アーチ状)に設置さ
れていて、半アーチ状セグメント7の両下端部は、スプ
リングライン14の近傍に位置している。
【0056】この半アーチ状セグメント7は、図3に矢
印で示すように、トンネル内で、未組立側から既組立側
へ向けて、トンネル軸方向に移動させることで、覆工頂
部でセグメント継手10を介して接合させながら、左右
整列配置にセグメント間およびリング間が組み立てら
れ、かつ覆工内面に隙間を形成して組立て設置される
(この隙間には後述のグラウト材を充填する)。
【0057】図1において、トンネル周方向に対をなし
て配置される左右の半アーチ状セグメント7の接合面
は、覆工頂部に位置し、かつこの接合面はトンネル軸方
向に平行ではなく、図示のようにトンネル軸方向に対し
所定の角度傾斜している(つまり、セグメント接合傾斜
端縁13である)。これにより前述のように、後続の半
アーチ状セグメント7をトンネル軸方向に移動して、先
行のセグメンに接合するに際し、当該半アーチ状セグメ
ント7を所定の押圧力でもって、未組立側から既組立側
にトンネル軸方向に押圧することで、前記傾斜した接合
面に自動的に押圧力が作用し、左右の半アーチ状セグメ
ント7のトンネル軸方向の正確な位置決めが自動的にな
され、それにより、セグメント間の整列配置による接合
を容易かつ確実に行うことができる。
【0058】図1において、左右の半アーチ状セグメン
ト7によって、覆工内面にアーチ状(円弧状)に組立て
られたセグメント(変断面アーチ部材7a)の両下端部
(トンネル周方向の両端部)は、スプリングライン14
近傍に配置され、所定の固定手段で既設トンネルの覆工
コンクリート5に固定されたH形鋼、ボックス形鋼、溝
形鋼などからなる梁材8で支持されている。
【0059】梁材8は、図ではボックス形鋼で構成さ
れ、トンネル軸方向に伸長して設置されていて、トンネ
ル軸方向に渡り、アーチ状(円弧状)に組立てられたセ
グメントの分布荷重を支えている。この梁材8は、覆工
コンクリート6を貫通して、さらに地山5に深く(約3
m前後)打設され、かつトンネル軸方向に所定間隔で配
置される複数本のロックボルト12によってトンネル内
壁に固着されている。
【0060】図4(A)、(B)、図5(A)(B)に
は、半アーチ状セグメント7の詳細構造を示している。
【0061】各図において、半アーチ状セグメント7
は、防食処理された炭素鋼、ステンレス鋼あるいはアル
ミニュウム等の金属からなる覆工内面形状とほぼ相似形
で、かつ半アーチ状に湾曲した曲面鋼板15と、この曲
面鋼板15の背面側(地山側)に固着される後述の変断
面補強鋼板17を主要素とする。
【0062】曲面鋼板15は、所定板厚の鋼板を切断し
て構成されるもので、フラットに展開した状態におい
て、長方形の一方の短辺を斜めに切断した形状であり、
この辺が、トンネル周方向に隣接する半アーチ状セグメ
ント7を接合するセグメント接合傾斜端縁13となる。
この曲面鋼板15のセグメント接合傾斜端縁13に沿っ
てセグメント継手10が固着され、このセグメント継手
10には、対向するセグメント間で互いに噛合う凹部1
0aと凸部10bが設けられている。
【0063】前記のほか、曲面鋼板15の長手両側辺の
端面で、トンネル軸方向に相対する面には互いに噛み合
うことで、半アーチ状セグメント7のトンネル半径方向
のズレを防いでリング間を連結するための凸状継手ある
いは凹状継手が設けられることがあるが、これについて
は図示省略する。
【0064】また、曲面鋼板15の背面側の長手両側辺
には、変断面補強鋼板17が固着されている。この変断
面補強鋼板17は、曲面鋼板15とトンネル軸方向に対
して垂直な面を持ち、かつ、湾曲した曲面鋼板15の覆
工の頂部周辺が比較的肉薄の部材で構成され、覆工のス
プリングライン周辺がトンネルの建築限界を侵さない範
囲で半径方向に比較的厚い部材で構成される。
【0065】つまり、半アーチ状セグメント7にかかる
覆工の頂部周辺の荷重が、セグメントの下端部に伝わ
り、この下端部、つまりスプリングライン周辺で前記荷
重を受ける際、変断面補強鋼板17が、スプリングライ
ン周辺でセグメント主構造部材として十分機能するよ
う、半径方向(トンネル地山側)に比較的高く突出した
部材(拡幅寸法L)として設けられている。
【0066】さらに詳しく説明すると、半アーチ状セグ
メント7でトンネル覆工内面を補強するに際し、当該セ
グメント7は、トンネルの建築限界を侵さないという条
件が付けられているので、曲面鋼板15の板厚にも自ず
から制約があり、それ故に、板厚が一定の制約のもと、
例えば、板厚6〜30mm程度に構成された曲面鋼板1
5に対し、コンクリート剥落荷重、変状荷重等の天井部
への鉛直荷重を受け、比較的大きな曲げモーメントが作
用するので、この曲面鋼板15には、主桁部材による補
強が必要になる。
【0067】本発明者は、前記曲面鋼板15を主桁部材
で補強する場合において、次の問題点があり、かつこれ
を所定の手段で解決すべきであるとの知見を得た。 (1)、曲面鋼板15を従来のセグメントと同じ主桁部
材で補強する場合、覆工内面の頂部周辺は、列車の屋根
にパンタグラフがある等のため余裕空間が殆どなく、ま
た、スプリングライン周辺には、覆工のトンネルの建築
限界を侵さない範囲で若干の余裕空間がある場合があ
る。 (2)、前述のようなトンネル内の条件下では、従来の
セグメントと同様に、全長にわたり同じ高さの主桁部材
を構成すると、次の問題が生じる。すなわち、桁高を覆
工のスプリングライン周辺を基準として設計した場合、
スプリングライン周辺では適応できても覆工の頂部周辺
では、余裕空間が殆どないので、主桁部材を設けること
ができない。反対に、桁高を覆工の頂部周辺を基準とし
て設計した場合、この部分には殆ど余裕空間がないの
で、曲面鋼板15に主桁部材を設けることが不可能であ
る。 (3)、他方、本発明者のさらなる研究により、覆工内
面に配置される曲面鋼板15のみで構成される一様なア
ーチ部材が、コンクリート剥落荷重、変状荷重等の天井
部への鉛直荷重を受けたとき、周方向軸圧縮力はどの位
置でも概ね同じであるが、周方向曲げモーメントは覆工
のスプリングライン周辺が低く、覆工の頂部周辺に近づ
くにつれて大きくなることを確認した。 (4)、これに関し、さらに次のことを確認した。すな
わち、天井部周辺の補強構造の曲げ剛性を小さくし、ス
プリングライン周辺の補強構造の曲げ剛性を大きくする
ことにより、覆工の頂部周辺で受ける大きな鉛直荷重を
アーチ構造としてのみならず、スプリングライン周辺を
固定端とする曲がり梁構造として、セグメント上部から
下部に向けて伝達でき、それにより天井部周辺の曲げモ
ーメントが低減し、スプリングライン周辺の天井部周辺
の曲げモーメントが増大する。したがって、セグメント
構造を工夫することにより、前記(2)の問題をクリア
ーする手段があり得ること。 (5)、そこで、さらに検討した結果、前述のスプリン
グライン周辺の若干の余裕空間を利用して、ここに建築
限界を侵さない範囲で補強部材としての主桁部材を設け
ることが可能であり、このスプリングライン近辺を補強
すれば、余裕空間が殆どない覆工の頂部周辺における曲
面鋼板15の曲げ補強を省略しても、覆工の頂部周辺で
受ける大きな鉛直荷重をセグメント上部からスプリング
ライン近辺の下部に向けて伝達できるので、実際上不具
合は生じないとの知見を得た。さらには、必要に応じて
天井部近傍のセグメントを必要最小限のロックボルトで
地山に固定すれば、天井部周辺のセグメントの周方向曲
げモーメントをさらに低減でき、大きな荷重にも抵抗で
きるとの知見を得た。
【0068】本発明の半アーチ状セグメント7の曲面鋼
板15の変断面補強鋼板17は、前記(1)〜(5)の
検討結果に基づいてなされたものである。
【0069】すなわち、本実施形態では、変断面補強鋼
板17は曲面鋼板15の背面側(地山側)に設けられ、
かつ、図示のように、スプリングライン14の周辺の始
端(桁高最高部)18からセグメント継手10と接触す
る終端(桁高最低部)19にかけて概ね放物曲線を描い
て徐々に半径方向に薄く(低く)設けられていて、側面
が上向きに先細り形状で、あたかも湾曲した「角」のよ
うに設けられている。この場合、変断面補強鋼板17の
最高部18およびセグメント継手10の高さは、鉄道ト
ンネルの建築限界を侵さない範囲でトンネル地山側へ突
出させて設ける。
【0070】半アーチ状セグメント7を組立てるには、
トンネル軸方向にスライドして差し込み嵌合することに
より、トンネル周方向とトンネル軸方向に隣接するセグ
メントが接合される。その連結手段としては、セグメン
ト間は、当該セグメント継手10の対向する相手側の凹
部10aと凸部10bが互いに噛合うことによる、雌雄
嵌合の接合で行われる。また、リング間は、セグメント
のトンネル軸方向端縁の突合せ接合で行われる。
【0071】また、セグメント継手10の接合面は、ト
ンネル軸方向に平行ではなく、図示のようにトンネル軸
方向に対し所定の角度傾斜している(セグメント接合傾
斜端縁13で示す)が、これにより前述のように、半ア
ーチ状セグメント7をトンネル軸方向に移動して、当該
半アーチ状セグメント7を所定の押圧力でもって、未組
立側から既組立側にトンネル軸方向に押圧することで、
前記傾斜した接合面に自動的に押圧力が作用し、左右の
半アーチ状セグメント7のトンネル軸方向の正確な位置
決めが自動的になされる。そして、セグメント間とリン
グ間の接合を同時に容易かつ、確実に行うことができ
る。
【0072】リング間の連結手段としては、曲面鋼板1
5をトンネル軸方向にスライドすることによる、セグメ
ント端面の単なる突合せ接合でもよいし、曲面鋼板15
の長手両側辺の端面に凸状継手あるいは凹状継手を設け
て、両者が嵌合し噛合うことにより、トンネル半径方向
のズレを防いでトンネル周方向に隣接するセグメントが
接合されるようにしてもよい(図示省略)。なお、構造
上は、リング間の接合を省略してもよいが、リング間の
接合をした方が、止水性、内面平滑性、構造信頼性に優
れる。
【0073】前述のようにして、変断面アーチ部材7a
が組まれた後に、その背面側と既設トンネルのコンクリ
ート6の覆工内面との隙間が形成され、各半アーチ状セ
グメント7の背面と既設の覆工コンクリート6との隙間
には、部分的或いは全面に周方向に渡ってグラウト材2
0(図1に示す)が充填され、前記変断面アーチ部材7
aが覆工内面に密着される。
【0074】実施形態1に係る変断面アーチ部材7aに
よると、トンネル覆工内面の補強のために許容される許
容空隙が、建築限界の外側の幅狭空間(最も厳しい箇所
で30mm〜50mm)に限定されており、しかも、許
容空隙の寸法が場所によって異なる状況において、曲面
鋼板15の補強必要部位(つまり、セグメントが覆工頂
部内面で受ける荷重が下方に伝達されて、最終的に受止
めるスプリングライン14の周辺)のみを、その必要度
に比例して補強でき、トンネル覆工内面の補強を円滑に
行うことができる。
【0075】また、実施形態1によると、変断面アーチ
部材7aの荷重は、当該変断面アーチ部材7aの両下端
が、トンネル1の地山5に深く貫入される長尺のロック
ボルト12でトンネル覆工内面のスプリングライン14
の周辺に固定された梁材8で支持されていて、補強面材
のトンネル軸方向の分布荷重を梁材8で受けてトンネル
側に伝達できる。つまり、半アーチ状セグメント7の下
端の背面側には、ベースプレート16が固着されてい
て、このベースプレート16がボックス形鋼の梁材8の
上面に載置され、ベースプレート16のボルト孔16a
と梁材8の上面を挿通する固定ボルト11にナットを締
結することで、半アーチ状セグメント7の下端が梁材8
に固着されている。
【0076】したがって、従来のように、補強面材を覆
工内面に固着するために、覆工頂部やその周辺のトンネ
ル天井部では、補強面材を貫いて覆工コンクリート6に
アンカーボルトを打設しないので、このアンカーボルト
がトンネル天井部の覆工コンクリート6から脱落して、
落下するような不具合がない。また、鉄道トンネルの場
合、スプリングライン14より下の覆工コンクリート内
面には、通信ケーブル等の様々な設備が配置されてお
り、これらの設備を移設することなく、補強構造を構築
できる。
【0077】前記変断面アーチ7aの両下端部の支持手
段として、トンネル1の地山5に深く貫入される前記長
尺のロックボルト12による支持構造に代えて、また
は、ロックボルト12と併用して、図6に示すような支
持脚による支持構造とすることができる。
【0078】図6は、実施形態1の変形例として、この
支持脚による変断面アーチ7aの支持構造を示す。同図
の変断面アーチ部材7aでは、スプリングラインの近傍
に位置して、両半アーチ状セグメント7の下端部を支
え、トンネル軸方向に延び、ボックス形鋼からなる梁材
8は、実施形態1の長尺のロックボルトの代わりに、主
支持脚部材として、トンネル床版2から立上がる厚鋼板
製の支持脚22の上端で支持されている。
【0079】支持脚22は、多角形または円形など任意
断面で、任意太さの鋼材で構成される。また、この支持
脚22は、外側(覆工内面側)に屈曲することで上部か
らの荷重を覆工コンクリート6の内壁面に伝達する屈曲
節点22aを一点又は複数点(図では、1点)有し、こ
の屈曲節点22aは、覆工コンクリート内面に直接また
は、図示の中間支持部材28を介して接している。
【0080】支持脚22の下端には、グラウト材29a
を介して取付けプレート29が固着されていて、この取
付けプレート29のボルト孔にトンネル床版2にインサ
ートで固着した固定ボルト30を挿通し、固定ボルト3
0にナット部材にねじ込むことで、支持脚22の下端が
トンネル床版2に固着されている。
【0081】ボックス形鋼の梁材8を横に貫いて、アン
カーボルト31が設けられ、このアンカーボルト31
が、覆工コンクリート6を挿通し、地山5に貫入されて
いる。このアンカーボルト31は、主として梁材8が、
その配置位置で動かないように軽く固定する機能を有し
ていればよく、変断面アーチ部材7aからの荷重を梁材
8を介して受けるのは、専ら支持脚22である。したが
って、アンカーボルト31には大きな強度が要求され
ず、短尺であって構わず、また、ボルトには覆工コンク
リート6から剥落させるような、大きな剥離力が作用す
ることがない。但し、覆工コンクリート6がかなり劣化
している場合には、アンカーボルトに代わってロックボ
ルトにより地山5にしっかり固定する必要がある。
【0082】また、変断面アーチ部材7aの荷重を梁材
8を介して支持する支持脚22は、荷重の一部を覆工コ
ンクリート6の内壁面に直接または中間支持28を介し
て接する屈曲節点22aにより、当該覆工コンクリート
6の内壁面に流すので、上部から大荷重がかかっても支
持脚22は座屈することがない。
【0083】図6、図7は実施形態1の変形例として、
半アーチ状セグメント7と梁材8を結合する手段を示
す。図6、7(A)、(B)では、セグメント下端に固
着されたベースプレート16がボックス形鋼の梁材8の
上面に載置されていて、両部材の板部を貫通して連結ボ
ルト21が設けられ、ナットを締結することで、ベース
プレート16が梁材8に固着されている。
【0084】図7(C)、(D)と(E)、(F)は、
半アーチ状セグメント7を梁材8に結合する手段の他の
2例を示している。 図7(C)、(D)の例では、セ
グメント下端に固着されたベースプレート16の板厚
と、ボックス形鋼の梁材8の上面板に固着の支持板23
の板厚を利用し、両板に断面略T字形の溝を穿ち、両溝
のくびれ開口部を突き合せることで、断面略H型の係合
溝21を形成し、この係合溝21にトンネル内空側から
断面略H形の挿入金物24を挿入することでベースプレ
ート16を梁材8に固着する例が示されている。
【0085】図7(E)、(F)の例では、半アーチ状
セグメント7を、トンネル軸方向少し移動することでセ
グメントを梁材8に固定できる。つまり、この例では梁
材8の上面に、係合孔30を有する係合板33が一体に
立上げて設けられている。一方、変断面補強鋼板17の
下端部の側面に係合突起40が設けられている。
【0086】したがって、半アーチ状セグメント7を梁
材8に固着するに際し、係合突起40と係合孔30の中
心を合わせ、両者が嵌合する方向に、セグメントをトン
ネル軸方向に移動させる。それにより係合突起40と係
合孔30が嵌り合って、半アーチ状セグメント7を梁材
8に容易、確実に固着できる。
【0087】図1および、図6、図7に示す半アーチ状
セグメント7と梁材8のいずれの固着手段にあっても、
少なくとも、トンネル内空側が圧縮となる曲げに対して
略剛接合、つまり、地山側で引張力伝達、内空側で面接
触による支圧力伝達であるので、半アーチ状セグメント
7と梁材8は一体化されて、地山側からの応圧荷重に対
し耐荷力を有し、梁材8による半アーチ状セグメント7
下端部の支持は確実である。
【0088】また、前記において、支持脚22と覆工コ
ンクリート6の内面壁との間には、隙間をあけることが
可能なので、スプリングライン14より下方の覆工コン
クリート6の内面壁に沿う通信ケーブル等の鉄道設備を
交わして、この支持脚22を構築できる。なお、支持脚
22の材料として、鋼材に代えて、コンクリート支持脚
とすることもできる(但し、図示省略)。
【0089】次に、図8〜図33に順に示す実施形態2
〜5は、いずれも道路トンネルの覆工内面の補強例を示
す。以下順に説明する。
【0090】まず、図8〜図13は、実施形態2とし
て、鋼構造タイプの変断面アーチ部材7aの第2例を示
し、実施形態1と共通要素には共通符号を付して重複説
明を省略し、相違する点について説明する。
【0091】実施形態2が実施形態1と相違する点は、 (1)実施形態2の変断面アーチ部材7aは、実施形態
1のようにトンネル内面の上半分だけでなく、トンネル
内面の全周に渡って設けられていること、したがって、
変断面アーチ部材7a下端の床スラブ46への支持構造
が実施形態1と異なること。 (2)変断面補強鋼板17を具備する左右の半アーチ状
セグメント7は、さらに2分割されて、側板7cと天板
7dとから構成されていること。 (3)半アーチ状セグメント7の覆工頂部のセグメント
継手および、後に施工する片側の半アーチ状セグメント
7における、側板7cと天板7dの傾斜接合端縁部での
セグメント継手構造が異なること、である。
【0092】前記(1)〜(3)をまとめて説明する。
まず、図8〜図13に示すように、半アーチ状セグメン
ト7は、略中間部で2分割されて、その下半部となる側
板7cと、上半部となる天板7dを連結して構成されて
いる。この実施形態2の場合、変断面補強鋼板17は、
側板7cの側に設けられていて、天板7dの側には設け
られていない。また、側板7cと天板7dを連結する手
段として、変断面補強鋼板17の上端部は、側板7cの
上端縁から突出しており、この突出した変断面補強鋼板
17の先端部の側面に係合突起41が設けてある。これ
に対応して、天板7dの背面側の下端部には、前記係合
突起41が嵌合する係合孔42が開設された係合板42
aが設けられている。
【0093】したがって、側板7cと天板7dを連結す
るには、図9(A)に示すように、係合突起41と係合
孔42の中心を合わせ、両者が嵌合する方向に、側板7
cと天板7dをトンネル軸方向に移動させることによ
り、係合突起41と係合孔42が嵌り合って、当該側板
7cと天板7dを連結して半アーチ状セグメント7が構
成される。
【0094】前記側板7cと天板7dの接合部分での係
合突起41と係合孔42によるセグメント継手は、少な
くともトンネル内空側が圧縮となる曲げに対して略剛接
合、つまり、地山側で係合による周方向引張力伝達、内
空側で面接触による周方向支圧力伝達であることに加
え、側板7cの変断面補強鋼板17の上端部の突出部
と、天板7dの曲面鋼板15の下端部との半径方向支圧
伝達および係合による半径方向伝達力があるので、側板
7cと天板7dは一体化されて、地山側からの応圧荷重
に対し耐荷力を有し、半アーチ状セグメント7を2分割
したことによる不具合が解消できている。
【0095】このように、半アーチ状セグメント7を2
分割したのは、前述のとおり、実施形態1と異なって、
トンネル内面全周を補強するため、左右の各半アーチ状
セグメント7の全長も、おのずから長寸となり、重量も
重くなって、一体構造では工場から現場までの運搬、施
工組立に困難を伴うためであり、セグメントを2分割す
ることで、この問題を解決している。側板7cに固着の
変断面補強鋼板17の下端部側面に係合突起40が設け
られているが、これは半アーチ状セグメント7を基礎に
固定するためである(詳細は後述する)。
【0096】また、この実施形態2では、セグメント間
および、リング間の連結手段として、曲面鋼板15の短
辺両側および長手辺両側の端面に凸状継手26あるいは
凹状継手27を設けてある。したがって、曲面鋼板15
をトンネル周方向または、トンネル軸方向にスライドす
ることで、凸状継手26あるいは凹状継手27が嵌合し
噛合うことにより、トンネル半径方向のズレを防いでト
ンネル周方向に隣接するセグメントが突合せ接合され
る。
【0097】さらに、リング間の前記凸状継手26ある
いは凹状継手27の連結手段に加えて、左右のセグメン
ト間の離脱を阻止する係合連結手段として、図12、図
13に示すように、相対する一方の天板7dの上端縁
(トンネル周方向端縁)に鉤状の係合継手44が設けて
あり、一方の天板7dの上端縁に、係合継手44の係合
する係合突部45が設けられている。
【0098】したがって、相対する半アーチ状セグメン
ト7をトンネル軸方向に相対的にスライドすることで、
係合継手44と係合突部45が係合し、セグメント7の
周方向の離間が阻止される。実施形態2では、天板7d
の上端縁は、トンネル軸方向に平行に形成されているの
で、半アーチ状セグメント7をトンネル軸方向に相対的
に移動させるうえで不具合はない。
【0099】また、図8(A)、図9(A)に示すよう
に、実施形態2においては、後に施工する片側の半アー
チ状セグメント7における側板7cと天板7dの接合部
は、トンネル軸方向に対し所定の角度傾斜したセグメン
ト接合傾斜端縁10aを介して接合されている。
【0100】したがって、実施形態2では、後に施工す
る半アーチ状セグメントをトンネル軸方向に挿入し位置
決めしてアーチ閉合するとき、未組立側から既組立側に
トンネル軸方向に押圧することで、前記傾斜した接合面
に自動的に押圧力が作用し、左右の半アーチ状セグメン
ト7のトンネル軸方向の正確な位置決めが自動的になさ
れ、それにより、セグメント間の整列配置による接合を
容易かつ確実に行うことができる。その後、半アーチ状
セグメントの背面側をグラウト充填で覆工コンクリート
に密着させる。
【0101】また、図8(B)、図10(C)、(D)
に示すように、トンネル内全周を補強する半アーチ状セ
グメント7の下端は、コンクリートの床スラブ46にグ
ラウト層47を介して載置され、ロックボルト48によ
ってその床スラブ46および地山5に固着される。さら
に具体的には、床スラブ46に植設したロックボルト4
8を、グラウト層47の上面に載置する定着板25のボ
ルト孔から突出させ、ロックボルト48にナット70を
締結することで、当該定着板25が床スラブ46に固着
される。定着板25には、係合孔30を有する係合板3
3が地山寄りに一体に立上げて設けられている。なお、
コンクリート床スラブ46の強度が充分にある場合に
は、ロックボルト48に代わって、アンカーボルトによ
り、定着板25と床スラブ46を固着させればよい。
【0102】一方、変断面補強鋼板17の下端部の側面
に係合突起40が設けられている。したがって、側板7
c(つまり、半アーチ状セグメント7)を床スラブ46
に固着するには、係合突起40と係合孔30の中心を合
わせ、両者が嵌合する方向に、側板7cをトンネル軸方
向に移動させる。それにより係合突起40と係合孔30
が嵌り合って、地山側で係合による周方向引張力伝達お
よび内空側で面接触による周方向支圧力伝達により、半
アーチ状セグメント7を床スラブ46に容易、確実に固
着できる。
【0103】この実施形態2以下は、道路トンネルの覆
工内面の補強を行うものであるから、迅速施工が要求さ
れることは勿論であるが、これに加え、片側交通規制の
みで道路交通を確保しながら施工するという要求があ
り、各実施形態はこの要求に応え得るように構成されて
いる。
【0104】つまり、実施形態2の半アーチ状セグメン
ト7を、片側交通規制のみで道路交通を確保しなが、ト
ンネル内に組立てる施工手順は、図14、図15に示さ
れている。図14(A)は2車線道路の左側を通行止め
し、この左道路側の覆工内面の下半部を半アーチ状セグ
メント7の側板7cで補強した第1組立工程を示す。図
14(B)は側板7cに天板7dを連結して、半アーチ
状セグメント7を組立てた第2組立工程を示す。第2組
立工程の後、次に反対側(図で右側)の半アーチ状セグ
メント7を施工する第3、第4組立工程までの間に、通
常、数日乃至数ヶ月の時間があり、それまでは、左側の
既組立の半アーチ状セグメント7は片持ち状態となる。
【0105】このため、前に施工した天板7dには、ボ
ルト挿通孔50が開設されていていて(図14、図1
5)、この天板7dをトンネル内面に施工したとき、図
14(B)に示すように、そのボルト挿通孔50にアン
カーボルト51を覆工コンクリート6に打設する(51
aは覆工コンクリート6に開設の打設孔である)ことに
より半アーチ状セグメント7は、トンネル内面の半周を
補強した状態で、反対側(図で右側)の半アーチ状セグ
メント7を施工するまでの間安定に保持される。このア
ンカーボルト51は埋殺しとする。なお、覆工コンクリ
ート6の劣化が著しいか、あるいは、さらに大きな荷重
を支持しなければならない場合には、アンカーボルト5
1に代わって、ロックボルトを用い、覆工コンクリート
6を貫通して、地山5に深く打設する必要がある。
【0106】左側道路の補強が終わった後、この左側道
路を通行可とし、次に、図15(A)に示すように右側
道路を通行止めし、図14(A)、(B)の第1、第2
組立工程と同じ、第3、第4組立工程を経て、図15
(B)に示すようにトンネル内全周の補強が完成する。
このとき、覆工内面の頂部においては、左右のセグメン
トは凸状継手26と凹状継手27がしっかりと噛合って
いることで覆工内面に固着でき、とくにセグメント固定
用のアンカーボルトは必要としない。
【0107】図16〜図22は、実施形態3として、鋼
構造タイプの変断面アーチ部材7aの第3例を示し、実
施形態2と共通要素には共通符号を付して重複説明を省
略し、相違する点について説明する。
【0108】実施形態3が実施形態2と相違する点は、 (1)変断面補強鋼板17は、曲面鋼板15のトンネル
内空側に設けられていること。 (2)変断面アーチ部材7aの下端部の床スラブ46へ
の支持構造が実施形態2と異なること。 (3)2分割された半アーチ状セグメント7の側板7c
と天板7dとの連結構造がボルトによる引張接合である
こと。 (4)リング継手(トンネル軸方向のセグメント間)の
構造が、実施形態2と異なり非離脱形の継手構造である
こと、の4点である。
【0109】前記(1)〜(4)をまとめて説明する。
まず、図19、図20に示すように、略中間部で2分割
された半アーチ状セグメント7の側板7cと天板7dの
それぞれの曲面鋼板15の内空側には連結時に、突出端
縁の高さが連続して変化するように変断面補強鋼板17
が固着されている。また、側板7cと天板7dの接合側
の端縁には、内空側に突出してボルト挿通孔52を有す
る接合プレート55、55が固着されていて、施工時、
図18(A)に示すように両接合プレート55、55を
当接し、ボルト挿通孔52に固定ボルト59を挿入した
上、ナットを締結することで、側板7cと天板7dが強
固に引張結合されて半アーチ状セグメント7が組立てら
れる。
【0110】実施形態3においても、側板7cと天板7
dの接合部分での固定ボルト59によるセグメント継手
は、少なくともトンネル内空側が圧縮となる曲げに対し
て略剛接合、つまり、地山側で固定ボルト59による引
張力伝達、内空側で面接触による支圧力伝達であるの
で、側板7cと天板7dは一体化されて、地山側からの
応圧荷重に対し耐荷力を有し、半アーチ状セグメント7
を2分割したことによる不具合が解消できている。
【0111】トンネル軸方向の半アーチ状セグメント7
の間の結合は、側板7cと天板7dのそれぞれの曲面鋼
板15の背面側で、かつ、トンネル軸方向の端縁部に設
けられた雄側突起78と雌側係合部60が係合すること
で、非離間的にリング間がワンッタッチ結合できるよう
構成されている。
【0112】雌側係合部60は、図22に示すように保
持ケース61内に収められていて、ばね62で先端が互
いに近づく方向に付勢された一対の係合爪82からな
り、この係合爪82は、図示のように雄側突起78の挿
入側に「八」字状の挿入ガイド用テーパー部を有してい
る。
【0113】したがって、セグメントの組立施工時、未
組立の側板7cおよび天板7dを既組立の側板7cおよ
び天板7dに向けて、トンネル軸方向に移動させるだけ
で、雄側突起78が雌側係合部60の一対の係合爪82
を押し開きながら進入し、非離脱的に係合する。それに
より、既組立と未組立の各側板7cおよび天板7d、つ
まり、リング間をトンネル軸方向に非離間的に強固に組
立てることができる。
【0114】実施形態3でも半アーチ状セグメント7
は、トンネル内全周を補強し、両下端がコンクリートの
床スラブ46にグラウト層47を介して載置され、スラ
ブアンカー48によってその床スラブ46に固着される
が、その固着手段が、実施形態2と若干相異している。
すなわち、実施形態3では、セグメントの側板7cの下
端の内空側にボルト孔64を有するベースプレート16
が固着されていて、ベースプレート16を定着板25に
載置し、それぞれのボルト孔から床スラブ46および地
山5に植設したロックボルト48を突出させ、ロックボ
ルト48にナット70を締結することで、当該ベースプ
レート16と定着板25がグラウト層47を介して床ス
ラブ46に固着され、半アーチ状セグメント7を床スラ
ブ46に容易、確実に固着できる。
【0115】図23〜図27は、実施形態4として、合
成構造(鋼と鉄筋コンクリート)タイプの変断面アーチ
部材7aを示し、実施形態2、3と共通の要素には共通
符号を付して重複説明を省略し、相違する点について説
明する。
【0116】実施形態4が実施形態2、3と相違する点
は、 (1)略中間部で2分割された半アーチ状セグメント7
が合成構造であり、側板7cと天板7dのそれぞれの曲
面鋼板15の背面側(地山側)に平行に設けられた変断
面補強鋼板17で挟まれる空間を埋めるように、当該変
断面補強鋼板17と同じ高さに鉄筋35入りのコンクリ
ート36が充填されていること。 (2)2分割された半アーチ状セグメント7の側板7c
と天板7dとの連結構造が略「H」形状の継手部挿入金
物37による嵌合継手構造であること(図25に示
す)、の点である。 (3)変断面アーチ部材7aの下端部の床スラブ46へ
の支持構造が実施形態2と若干異なること。
【0117】前記(1)〜(3)をまとめて説明する。
まず、実施形態4では、(鋼とコンクリートの)合成構
造タイプの半アーチ状セグメント7であるので、簡潔な
構造で強度が向上する。
【0118】さらに、実施形態4では、半アーチ状セグ
メント7の側板7cと天板7dの連結手段として継手部
挿入金物37が用いられている。すなわち、相対する側
板7cと天板7dの接合部の端縁には、覆工コンクリー
ト6寄りに蟻溝状の係合溝34を有する厚板セグメント
継手33が設けられており、側板7cと天板7dの接合
部を突き合わせるとき、蟻溝状の係合溝34が、その幅
狭開口部で接続することで、中間がくびれた略「H」形
状の係合孔が形成される。この係合孔に、長尺の中間が
くびれた略「H」形状の継手部挿入金物37を嵌合する
ことにより、側板7cと天板7dが強固に結合されて、
半アーチ状セグメント7が組み立てられる。
【0119】実施形態4においても、略「H」形状の係
合孔と、これに挿入する略「H」形状の継手部挿入金物
37によるセグメント継手は、少なくともトンネル内空
側が圧縮となる曲げに対して略剛接合、つまり、地山側
で係合金物による引張力伝達、内空側で面接触による支
圧力伝達であるので、側板7cと天板7dは一体化され
て、地山側からの応圧荷重に対し耐荷力を有し、半アー
チ状セグメント7を2分割したことによる不具合が解消
されている。
【0120】また、対向する半アーチ状セグメント7の
上端の間は、円弧凸状継手26aと円弧凹状継手27a
との嵌り合いにより、この嵌り合い部を中心に左右の半
アーチ状セグメント7が若干の範囲回動できる。したが
って、この円弧凹凸状の継手26a、27aの係合部を
トンネル軸方向にスライドさせて、セグメントをトンネ
ル軸方向に移動して組立できると共に、円弧凹凸状の係
合部を中心として、左右の半アーチ状セグメント7を回
動させ、覆工内面に対応して配置角度を調整できる(図
24A、Bに示す)。
【0121】変断面アーチ部材7aの下端部の床スラブ
46への支持構造は、実施形態1と略同様であり、定着
板25に覆工コンクリート6寄りに設けた係合板33の
係合孔30に、側板7cの変断面補強鋼板17に突設し
た係合突起40を係合して行うが、実施形態4では、係
合板33がロックボルト12を介して強固に地山5に固
定されている。つまり、図24Cに示すように、係合板
33と直角で定着板25と一体に固定板65が設けられ
ていて、この固定板65のボルト孔に挿通したロックボ
ルト12は、覆工コンクリート6層を貫通し、さらに地
山5に深く進入することによって定着板25の固定が確
実となり、この定着板25に固定される変断面アーチ7
aの固定強度も向上する。図24(C)、(D)におい
て、係合突起40が係合する係合板33の周辺には、コ
ンクリート36が充填されない空間部66が形成されて
いる。
【0122】図29〜図33は、実施形態5として、R
C(鉄筋コンクリート)構造タイプの変断面アーチ部材
7aを示し、実施形態1〜4と共通する点があるので、
共通の要素には共通符号を付して重複説明を省略し、相
違する点について説明する。
【0123】実施形態5が実施形態2〜4と相違するの
は次の点である。 (1)実施形態5の変断面アーチ部材7aでは、鉄筋入
りコンクリート38をスプリングライン14近傍では厚
肉とすることで、主桁部材を構成し、覆工頂部に行くに
つれて徐々に薄肉としている。 (2)より具体的には、略中間部で2分割された半アー
チ状セグメント7の下半部を構成する側板7cは、内空
側にエキスパンドメタル43が埋設された鉄筋コンクリ
ート38で構成され、下部から上部に行くにしたがって
湾曲し、かつ徐々に薄肉に構成されており、下端にはボ
ルト挿通孔64を有するベースプレート16が固着され
ており、上端には、係合孔68を有する上部端板67が
固着されている。 (3)半アーチ状セグメント7の上半部を構成する天板
7dは、曲面鋼板15に、その背面側(地山側)の下端
から中間部よりやや下の位置まで、高さが徐々に低くな
って延びている変断面補強鋼板15を固着して構成され
ている。変断面補強鋼板15の下端は曲面鋼板15の下
端縁から突出していて、この突出部の側面に側板7cと
天板7dを連結する手段として、前記係合孔68に係合
する係合突起41が設けられている。 (4)側板7cの床スラブ46および、覆工コンクリー
ト6および地山5への支持構造が実施形態2〜4と若干
異なること。
【0124】したがって、実施形態5において、側板7
cと天板7dを連結するには、係合突起41と係合孔4
2の中心を合わせ、両者が嵌合する方向に、側板7cと
天板7dをトンネル軸方向に移動させることにより、係
合突起41と係合孔68が嵌り合って、当該側板7cと
天板7dを連結してRCタイプおよび、鋼構造タイプの
混合構造の半アーチ状セグメント7が構成される。
【0125】実施形態5においても、係合突起40と係
合孔68が嵌り合うことによるセグメント継手は、少な
くともトンネル内空側が圧縮となる曲げに対して略剛接
合、つまり、地山側で係合による引張力伝達、内空側で
面接触による支圧力伝達であるので、側板7cと天板7
dは一体化されて、地山側からの応圧荷重に対し耐荷力
を有し、半アーチ状セグメント7を2分割したことによ
る不具合が解消されている。
【0126】また、セグメント下端においては、ベース
プレート16が定着板25に載置され、両板を挿通し床
スラブ46に貫入されたアンカーボルト48aにナット
を締結することで、半アーチ状セグメント7が床スラブ
46に設置される。さらに、側板7cの周方向中間部
に、概ね半径方向に伸びて、側板7cおよび覆工コンク
リート6を貫通し、地山5に深く定着したロックボルト
が打設され、側板7cとナット締結される。この固定構
造にあっても、トンネル内空側が圧縮となる曲げに対し
て略剛接合、つまり、側板7cの側面でロックボルトに
よる半径方向引張力伝達、ベースプレート16の内空側
で面接触による周方向支圧力伝達であるので、半アーチ
状セグメント7の下部は床スラブ46および覆工コンク
リート6および地山5に強固に固定されて、地山側から
の押圧荷重に対し耐荷力を有した構造にできる。
【0127】図34(A)〜(L)は、半アーチ状セグ
メント7の断面形状の変形例を12例示す図である。各
例に付き、共通点毎に分けて説明する。(A)〜(H)
は、鋼構造セグメント、(I)〜(K)は、合成構造セ
グメント、(L)はRCセグメント構造の各例を示す。
(A)〜(D)では、曲面鋼板15にトンネル内空側に
向けて変断面補強鋼板17が設けられているのに対し、
(E)〜(H)では、曲面鋼板15にトンネル地山側に
向けて変断面補強鋼板17が設けられている。
【0128】図34(B)、(F)には、曲面鋼板15
の両側縁にトンネル内空側とトンネル地山側に向けて設
けられた変断面補強鋼板17の中間に、これと同方向に
向けて中間部変断面補強鋼板17aが設けられている。
【0129】図34(C)には、曲面鋼板15の両側縁
に設けられる変断面補強鋼板17が、トンネル内空側に
向けて、より多く突出し、トンネル地山側に向けて、よ
り少なく突出して設けられた例が示されている。
【0130】図34(G)には、曲面鋼板15の両側縁
から少しく中間寄りの位置で、かつ、トンネル地山側に
向けて、変断面補強鋼板17が設けられた例が示されて
いる。
【0131】図34(D)、(H)には、それぞれ曲面
鋼板15の両側縁にトンネル内空側とトンネル地山側に
向けて設けられた変断面補強鋼板17の先端に、対向し
てリブ53が設けられた例が示されている。
【0132】図34(I)には、同図(E)に示す鋼製
の半アーチ状セグメント7の内部空間にコンクリート3
5を充填した、合成構造の半アーチ状セグメント7の例
を示す。
【0133】図34(J)には、同図(I)に示す合成
構造の半アーチ状セグメント7の半アーチ状セグメント
7の内部空間に充填したコンクリート36をたて筋、と
よこ筋の鉄筋35で補強した合成構造の半アーチ状セグ
メント7の例を示す。
【0134】図34(K)には、同図(G)に示す鋼製
の半アーチ状セグメント7の内部空間にコンクリート3
5を充填した、合成構造の半アーチ状セグメント7の例
を示す。
【0135】図34(L)には、たて筋と、よこ筋の鉄
筋35で補強したコンクリート36からなるRC構造の
半アーチ状セグメント7であって、内空側の面にエキス
パンドメタル43を装着して更に補強された半アーチ状
セグメント7の例が示されている。
【0136】次に、図35(A)〜(C)は、左右の半
アーチ状セグメント7のセグメント間又は、リング間に
おける継手部の止水構造を示す。既述の要素と同一要素
には、同一符号を付して説明する。
【0137】図35(A)では、左右の半アーチ状セグ
メント7のセグメント間突合せ端面(セグメント接合端
縁)に、トンネル内空側に突出してセグメント継手10
が溶接され、このセグメント継手10にボルト孔71が
開設され、このボルト孔71に、連結ボルト72を挿入
し、ナットで締結した引張り結合の例を示す。また、こ
の例において、セグメント継手10のセグメント間突合
せ面に形成した凹部73に水膨潤ゴム等の止水材54が
充填されていて、地山側からの湧水がトンネル内空側に
漏出しない構成とされている。
【0138】図35(B)では、左右の半アーチ状セグ
メント7のセグメント間突合せ端面のトンネル内空側ま
たは地山側(図では、地山側として説明する)に、先細
り状の係合突部74aを有する雄側セグメント継手74
と、前記係合突部74aが係合する凹溝75aを有し、
溝底に止水材54が充填された雌側セグメント継手75
が溶接されている。したがって、この例では、左右の半
アーチ状セグメント7突合せ端面を付き合わせること
で、雄側セグメント継手74と雌側セグメント継手75
が嵌り合い、トンネル周方向に隣合う両セグメントのト
ンネル内外方向の位置決めが確実になされ、かつ、容
易、確実、かつ強固に結合される。さらに、係合突部7
4aの先端が止水材54と圧接することにより、地山側
からの湧水がトンネル内空側に漏出しない構成とされて
いる。
【0139】図35(C)は、半アーチ状セグメント7
のリング間(つまり、トンネル軸方向間)の接合手段と
して、曲面鋼板15の突合せ面に、互いに嵌り合う凹状
部76と突起77が設けられていると共に、前記凹状部
76に止水材54が充填されていて、地山側からの湧水
がトンネル内空側に漏出しない構成の例が示されてい
る。
【0140】以上、各実施形態について説明したが、本
発明はこれ以外にも、図示例の構成を適宜、設計変更し
て実施することは可能である。
【0141】
【発明の効果】本発明によると、次の効果がある。 、アーチ構造とグラウト充填による既設覆工への密着
により、コンクリート剥落荷重、変状荷重に対する大き
な耐力発現できる。、覆工内面の頂部周辺の建築限界
余裕の狭さに対して薄肉化でクリアーする。、スプリ
ングライン周辺の建築限界余裕が比較的大きい箇所の桁
高を増大させ、変断面アーチとしたので、覆工内面の頂
部周辺のコンクリート剥落荷重、変状荷重をスプリング
ライン周辺の増大した桁高部分で受けることで、大きな
耐力発現できる。、グラウト充填圧に対し、補強構造
体の変形が小さくなり、屈曲強度も向上するので、仮設
支保工を不要か、最小限にできる。、さらに、変断面
形状のセグメントにより、当該セグメント組立時の変形
が小さく、組立てが容易である。
【0142】また、本発明によると、変断面アーチ部材
を用いることで、トンネル覆工内面の補強のために許容
される許容空隙が、建築限界の外側の幅狭空間(最も厳
しい箇所で30〜50mm)に限定されており、しか
も、許容空隙の寸法が場所によって異なる現状におい
て、曲面鋼板の補強必要部位(覆工頂部)を転移させ、
スプリングライン周辺を、その必要度に比例して補強す
ることで、トンネル覆工内面の補強を円滑に行うことが
できる。
【0143】また、本発明によると、変断面アーチ部材
は、スプリングライン周辺に配置の梁材で支持され、当
該梁材は、トンネルの地山に貫入されるロックボルトで
トンネル覆工内面に固定されているので、変断面アーチ
部材のトンネル軸方向の分布荷重を梁材で受けてトンネ
ル側に確実に伝達でき、従来のように、補強面材を覆工
内面に固着するために、覆工頂部やその周辺のトンネル
天井部に、補強面材を貫いて覆工コンクリートにアンカ
ーボルトを打設しないので、このアンカーボルトがトン
ネル天井部の覆工コンクリートから離脱して、落下する
ような不具合がない。
【0144】また、変断面アーチ部材を梁材を介して支
持する支持脚は、当該変断面アーチ部材のトンネル軸方
向の分布荷重の一部を、覆工コンクリートの内壁面に直
接または中間プレートを介して接する屈曲節点により、
覆工コンクリートの内壁面に流すので、上部から大荷重
がかかっても支持脚は、屈曲することがない。
【0145】さらに、本発明によると、複数車線の道路
トンネルの覆工内面を補強するとき、片側車線づつ分け
てセグメントを組立施工できるので、片側のみ通行止め
し、反対側は通行可として施工でき、施工の迅速性と相
俟って、通行制限を可及的少なくできるという実用面で
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1〜図5は、実施形態1を示し、図1
(A)、(B)は、本発明で補強した既設トンネル覆工
内面の全体の平面図と概要横断面図である。
【図2】(A)は、図1(B)の変断面アーチ部材の側
断面図、(B)、(C)は、図1(B)の(イ)部と
(ロ)部の詳細図である。
【図3】(A)、(B)は、図1の半アーチ状セグメン
トを組立てている途中の既設トンネル覆工内面の全体の
平面図と概要横断面図である。
【図4】(A)は、図1の半アーチ状セグメントの横断
面図、(B)は、同図(A)のセグメントの側面図であ
る。
【図5】(A)は、図3(A)の半アーチ状セグメント
の平面図、(B)は、同図(A)のセグメント断面図で
ある。
【図6】実施形態1の変形例を示し、(A)は、変断面
アーチセグメントの荷重を梁材を介して支持する支持脚
の縦断面図、(B)は、同(A)の左側面図である。
【図7】図6に対応して図示し、(A)、(C)、
(E)は、変断面アーチセグメントの荷重を梁材を介し
て支持する支持構造の3例を示す断面図、(B)、
(D)、(F)は、それぞれ、(A)、(C)(E)の
左側面図である。
【図8】図8〜図13は実施形態2として、鋼構造タイ
プで側板と天板からなる第2例の変断面アーチ状セグメ
ントを示し、図8(A)、(B)は、変断面アーチ部材
の組立時の平面図と既設トンネル覆工内面の全体の概要
横断面図である。
【図9】(A)は後半に組立てる片側の変断面アーチ部
材の組立途中の平面図、(B)は、図8(B)の変断面
アーチ部材の組立時の側断面図である。
【図10】(A)、(C)、(E)は、図8(B)の
(ハ)、(ニ)、(ホ)部の詳細図、(B)、(D)、
(F)は、それぞれ(A)、(C)、(E)の底面図、
縦断面図、右側面図である。
【図11】(A)、(B)は、図10に示す変断面アー
チ状セグメントの側板の平面図と横断面図同じく、
(C)、(D)は、断面図と側面図である
【図12】(A)、(B)は、前記鋼構造タイプの変断
面アーチ状セグメントの天板の横断面図と側面図であ
る。
【図13】(A)、(B)は、同じく鋼構造タイプの変
断面アーチ状セグメントの天板の平面図と断面図であ
る。
【図14】(A)、(B)は、2車線の道路トンネルを
鋼構造タイプの変断面アーチ部材で補強する場合の、第
1組立工程と第2組立工程時を示す、既設トンネル覆工
内面の全体の概要横断面図である。
【図15】(A)、(B)は、同じく、鋼構造タイプの
変断面アーチ部材の第3組立工程と第4組立工程時にお
ける、既設トンネル覆工内面の全体の概要横断面図であ
る。
【図16】図16〜図22は実施形態3として、鋼構造
タイプで側板と天板からなる第3例の変断面アーチ状セ
グメントを示し、図16(A)、(B)は、変断面アー
チ部材の組立時の平面図と既設トンネル覆工内面の全体
の概要横断面図である。
【図17】(A)、(C)は、図16(B)の(ヘ)部
と(ト)部の詳細図、(B)は(A)の底面図、
(D)、(E)は、(C)の底面図と縦断面図である。
【図18】(A)、(C)は、図16(B)の(チ)部
と(リ)部の詳細図、(B)は(A)の底面図、(D)
は(C)の側面図である。
【図19】(A)、(B)は、図16に示す変断面アー
チ状セグメントの側板の平面図と横断面図同じく、
(C)、(D)は、断面図と側面図である
【図20】(A)、(B)は、図16に示す鋼構造タイ
プの変断面アーチ状セグメントの天板の横断面図と側面
図である。
【図21】(A)、(B)は、同じく図16に示す鋼構
造タイプの変断面アーチ状セグメントの天板の平面図と
断面図である。
【図22】(A)、(B)と(C)、(D)は、図19
〜図21に示す鋼構造タイプの変断面アーチ状セグメン
トのセグメント継手構造の係合前と係合後のそれぞれの
平面図と側面図である。
【図23】図23〜図28は実施形態4として、合成構
造タイプで側板と天板からなる変断面アーチ状セグメン
トを示し、図23(A)、(B)は、変断面アーチ部材
の組立時の平面図と既設トンネル覆工内面の全体の概要
横断面図である。
【図24】(A)、(C)は、図23(B)の(ヌ)部
と(ル)部の詳細図、(B)は(A)の底面図、(D)
は(C)の側面図である。
【図25】(A)、(C)は、図23(B)の(オ)部
と(ワ)部の詳細図、(B)は(A)の底面図、(D)
は(C)の側面図である。
【図26】(A)、(B)は、図23に示す変断面アー
チ状セグメントの側板の平面図と横断面図同じく、
(C)、(D)は、断面図と側面図である
【図27】(A)、(B)は、図23に示す変断面アー
チ状セグメントの天板の横断面図と側面図である。
【図28】(A)、(B)は、図23に示す変断面アー
チ状セグメントの天板の平面図と断面図である。
【図29】図29〜図32は実施形態5として、RC
(鉄筋コンクリート)構造タイプで側板と天板からなる
変断面アーチ状セグメントを示し、図29(A)、
(B)は、変断面アーチ部材の組立時の平面図と既設ト
ンネル覆工内面の全体の概要横断面図である。
【図30】(A)、(C)、(E)は、図29(B)の
(カ)部と(ヨ)部と(タ)部の詳細図、(B)は
(A)の底面図、(D)は(C)の側面図、(F)は
(E)の側面図である。
【図31】側板とベースプレートからなるRC(鉄筋コ
ンクリート)構造タイプの変断面アーチ状セグメントを
示し、(A)、(B)は、側板の平面図と横断面図同じ
く、(C)、(D)は、断面図と側面図である
【図32】(A)、(B)は、図29に示す変断面アー
チ状セグメントの天板の横断面図と側面図である。
【図33】(A)、(B)は、同じく図29に示す変断
面アーチ状セグメントの天板の平面図と断面図である。
【図34】図(A)〜(L)は、本発明に係るセグメン
ト主断面構造の12の変形例を示す断面説明図である。
【図35】(A)は、セグメント間またはリング間の凹
凸嵌合構造および止水構造の3例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 既設のトンネル 2 床版 3 枕木 4 鉄道レール 5 地山 6 コンクリート 7 半アーチ状セグメント 7a 変断面アーチ 7c 側板 7d 天板 8 梁材 9 建築限界 10 セグメント継手 11 固定ボルト 12 ロックボルト 10 セグメント継手 13 セグメント接合傾斜端縁 14 スプリングライン 15 曲面鋼板 16 ベースプレート 17 変断面補強鋼板 18 始端(最高部) 19 終端(最低部) 20 グラウト材 21 係合溝 22 支持脚 22a 屈曲節点 23 支持板 24 挿入金物 25 定着板 26 凸状継手 26a 円弧凸状継手 27 凹状継手 27a 円弧凹状継手 28 中間支持部材 29 取付けプレート 30 ナット 31 アンカーボルト 32 ナット部材 33 係合板 34 係合溝 35 鉄筋 36 コンクリート 37 継手部挿入金物 38 鉄筋入りコンクリート 40 係合突起 42 係合孔 42a 屈曲節点 43 エキスパンドメタル 44 係合継手 45 係合突部 46 床スラブ 47 グラウト層 48 ロックボルト 49 ナット 50 ボルト挿通孔 51 アンカーボルト 52 ボルト挿通孔 53 リブ 54 止水材 55 接合プレート 56 凹状部 57 突起 58 雄側突起 59 ボルト 60 雌側嵌合部 61 保持ケース 62 ばね 63 係合爪 64 ボルト挿通孔 65 固定板 66 空間部 67 上部端版 68 係合孔 69 係合突部 70 連結ボルト 71 ボルト孔 72 連結ボルト 73 凹部 74 雄側セグメント継手 74a 係合突部 75 雄側セグメント継手 75a 凹溝 76 凹状部 77 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 孝 東京都中央区日本橋堀留町1丁目3番21号 日鉄シビルコンストラクション株式会社 内 (72)発明者 早川 康之 東京都港区元赤坂1−2−7 鹿島建設株 式会社内 Fターム(参考) 2D055 CA03 KA00 KB04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設トンネルの覆工内面に沿って鋼構造
    あるいは鉄筋コンクリート構造あるいは合成構造の補強
    面材を設置する既設トンネル覆工内面の補強構造におい
    て、 前記補強面材は、トンネル周方向およびトンネル軸方向
    に分割製作され、前記補強面材の背面側最外縁が覆工内
    面形状とほぼ相似形のセグメントで構成され、 前記セグメントは、覆工の頂部周辺が比較的肉薄の部材
    で構成され、覆工のスプリングライン周辺がトンネルの
    建築限界を侵さない範囲で半径方向に比較的厚い部材で
    構成された変断面アーチであり、 前記セグメントは、少なくとも周方向に隣接するセグメ
    ントと周方向端部に設けたセグメント継手で接合され、
    覆工内面に隙間を形成して組立て設置されており、 両セグメントは固定手段で既設トンネルのコンクリート
    に固定され、 セグメント背面と覆工内面の隙間には、部分的あるいは
    全面にグラウト材が充填され、各セグメントが覆工内面
    に密着されている、ことを特徴とする変断面セグメント
    を用いたトンネル覆工の補強構造。
  2. 【請求項2】 前記鋼構造の変断面アーチを構成する変
    断面セグメント部材における主構造材は、覆工内面に沿
    った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板とトンネル軸方向
    に垂直な面を持ち、当該曲面鋼板のトンネル背面側ある
    いはトンネル内空側に垂直に固着された変断面補強鋼板
    により構成されている、ことを特徴とする請求項1記載
    の変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強構造。
  3. 【請求項3】 前記鋼構造の変断面アーチを構成する変
    断面セグメント部材において、覆工内面の頂部周辺の主
    構造材は、覆工内面に沿った面に概ね平行に湾曲した曲
    面鋼板のみにより構成され、覆工内面のスプリングライ
    ン周辺の主構造材は、覆工内面に沿った面に概ね平行に
    湾曲した曲面鋼板とトンネル軸方向に垂直な面を持ち、
    当該曲面鋼板のトンネル背面側あるいはトンネル内空側
    に垂直に固着された変断面補強鋼板により構成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1記載の変断面セグメント
    を用いたトンネル覆工の補強構造。
  4. 【請求項4】 前記合成構造の変断面アーチを構成する
    変断面セグメント部材における主構造材は、覆工内面に
    沿った面に概ね平行に湾曲した曲面鋼板とトンネル軸方
    向に垂直な面を持ち、当該曲面鋼板のトンネル背面側あ
    るいはトンネル内空側に垂直に固着された変断面補強鋼
    板に加えて、前記曲面鋼板と前記変断面補強鋼板とで囲
    まれる空間にコンクリートを充填して構成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の変断面セグメントを用
    いたトンネル覆工の補強構造。
  5. 【請求項5】 前記合成構造の変断面アーチを構成する
    変断面セグメント部材において、覆工内面の頂部周辺の
    主構造材は覆工内面に沿った面に概ね平行に湾曲した曲
    面鋼板のみにより構成され、覆工内面のスプリングライ
    ン周辺の主構造材は覆工内面に沿った面に概ね平行に湾
    曲した曲面鋼板とトンネル軸方向に垂直な面を持ち、当
    該曲面鋼板のトンネル背面側あるいはトンネル内空側に
    垂直に固着された変断面補強鋼板に加えて、前記曲面鋼
    板と前記変断面補強鋼板とで囲まれる空間にコンクリー
    トを充填して構成されている、ことを特徴とする請求項
    1記載の変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強
    構造。
  6. 【請求項6】 前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構
    造あるいは合成構造の変断面アーチを構成する変断面セ
    グメント部材において、当該セグメントは、覆工内面の
    頂部近傍に分割部の1つが位置するようにして、トンネ
    ル周方向に4分割以上偶数分割され、前記頂部周辺に位
    置する2つのセグメントは、曲面鋼板又は曲面鋼板と変
    断面補強鋼板からなる鋼構造であり、他の部位は、鉄筋
    コンクリート構造或いは合成構造である請求項1〜6の
    何れか1項記載の変断面セグメントを用いたトンネル覆
    工の補強構造。
  7. 【請求項7】 前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構
    造あるいは合成構造の変断面アーチを構成する変断面セ
    グメント部材において、当該セグメントは少くとも覆工
    内面の頂部近傍にセグメント継手を有し、当該セグメン
    ト継手は凹凸嵌合の略ヒンジ接合であることを特徴とす
    る請求項1〜6の何れか1項記載の変断面セグメントを
    用いたトンネル覆工の補強構造。
  8. 【請求項8】 前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート構
    造あるいは合成構造の変断面アーチを構成する変断面セ
    グメント部材において、変断面セグメントの覆工内面の
    頂部近傍以外でのセグメント継手は、少なくともトンネ
    ル内空側が圧縮となる曲げに対して略剛接合、つまり、
    地山側で引張ボルトあるいは雌雄嵌合継手による引張力
    伝達、内空側で面接触による支圧力伝達であることを特
    徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の変断面セグメ
    ントを用いたトンネル覆工の補強構造。
  9. 【請求項9】 覆工内面の頂部付近に配置される曲面鋼
    板のみからなるセグメント(天板)と、請求項2記載の
    鋼構造セグメントあるいは請求項6記載の合成構造セグ
    メント(側板)とのセグメント継手が変断面補強鋼板を
    介しての略剛接合である変断面セグメントを用いたトン
    ネル覆工の補強構造。
  10. 【請求項10】 変断面セグメントのリング継手が曲面
    鋼板の長手両側辺に形成された凹凸嵌合であることを特
    徴とする請求項2〜9の何れか1項に記載の変断面アー
    チ部材を用いたトンネル覆工の補強構造。
  11. 【請求項11】 前記変断面セグメントのうち最下部セ
    グメントの下端部と受梁とが略剛接合、つまり、地山側
    で引張ボルトあるいは雌雄嵌合継手による引張力伝達、
    内空側で面接触による支圧力伝達となるように支持さ
    れ、前記受梁は、スプリングライン近傍に配置され、覆
    工コンクリートおよび地山に剛接合で固定された、上下
    方向に1段ないし複数段のロックボルトで固着されてい
    ることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載
    の変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強構造。
  12. 【請求項12】 請求項11のトンネル覆工の補強構造
    において、前記受梁は、上段に配置のロックボルトと屈
    曲節点付き脚構造で覆工コンクリートおよび地山に剛接
    合で固着されていることを特徴とする変断面セグメント
    を用いたトンネル覆工の補強構造。
  13. 【請求項13】 前記変断面セグメントのうち最下部セ
    グメントの下端部にベースプレートが固着され、当該最
    下部セグメントは当該ベースプレート下面とインバート
    部上面とが面接触して支圧力伝達で支持されるように設
    置され、インバート部と当該ベースプレートは、セグメ
    ント内面よりもトンネル内空側においてアンカーボルト
    で締結され、当該最下部セグメントの側面が概ね水平方
    向に伸びたロックボルトで固定されていることを特徴と
    する請求項1〜10の何れか1項に記載の変断面セグメ
    ントを用いたトンネル覆工の補強構造。
  14. 【請求項14】 前記変断面セグメントのうち、最下部
    セグメントの下端部をインバート部に設置された定着板
    上面との面接触による支圧力伝達で支持し、当該セグメ
    ント下端部の地山寄りの部分と定着板との結合は、定着
    板に垂直に溶接された孔付きの雌板と、当該セグメント
    の曲面鋼板或いは変断面補強鋼板に溶接された雄金物と
    の引張力伝達可能な雌雄継手による結合とし、また、イ
    ンバート部と前記インバート部定着板との結合は、変断
    面補強鋼板と干渉しない地山寄りの部分を概ね鉛直方向
    に伸びたロックボルトで締結し、あるいは覆工コンクリ
    ートに沿わせて配置した定着板に溶接された補強鋼板
    と、概ね水平方向に伸びたロックボルトで締結して結合
    されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1
    項に記載の変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補
    強構造。
  15. 【請求項15】 前記鋼構造あるいは鉄筋コンクリート
    構造あるいは、合成構造の変断面アーチを構成する変断
    面セグメント部材を用いて、道路トンネルの片側のみを
    通行止めして実施するトンネル覆工の補強構造の施工方
    法において、セグメントは、覆工頂部近傍に1つの分割
    部が位置するようにして、4分割以上偶数分割し、最下
    部セグメントの下端部はトンネル下部に固定し、頂部近
    傍のセグメント継手は凹凸嵌合による略ヒンジ接合であ
    り、頂部以外のセグメント継手は少なくともトンネル内
    空側が圧縮となる曲げに対して略剛接合し、先に施工す
    る半アーチ状セグメントの頂部付近をアンカーボルト或
    いはロックボルトでコンクリート覆工に固定し、その
    後、半アーチ状セグメントの背面側をグラウト充填で覆
    工コンクリートに密着させ、後に施工する半アーチ状セ
    グメントの周方向下端部を傾斜させて、トンネル軸方向
    に挿入し位置決めしてアーチ閉合し、その後、半アーチ
    状セグメントの背面側をグラウト充填で覆工コンクリー
    トに密着させることを特徴とする請求項1〜10と13
    〜14の何れか1項に記載の変断面セグメントを用いた
    トンネル覆工の補強構造。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の変断面セグメントを
    用いて道路トンネルの片側車線のみを通行止めして実施
    する変断面セグメントを用いたトンネル覆工の補強構造
    の施工方法。
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