JPH0455599A - コンクリートセグメント及びコンクリートセグメントの接続構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、たとえば鉄道用トンネルや地下道などを構築
する際に使用されるコンクリートセグメント及びコンク
リートセグメントの接続構造に関するものである。

「従来の技術」 近年、土地不足を解消し、都市機能の充実を図る一手段
として、大深度地下開発構想が種々提案されている。こ
のような地下開発の主流となるのがシールド工法であり
、その用途も多用化する傾向にある。

従来、この種のシールド工法によって、たとえば、鉄道
トンネルや地下道、上下水道などの地下構造物を構築す
る場合は、通常、−次覆工用としての組立形コンクリー
トセグメントが多用されている。

このコンクリートセグメントは、主体がコンクリートよ
りなる円弧版状のセグメント本体と、このセグメント本
体の４つの接合面、すなわち両側面および両端面にそれ
ぞれ埋設した接続用の継手金具とを具備した構成であり
、組み立てに際しては、前記継手金具を利用し、たとえ
ばシールド掘削機の後部で周方向および軸方向に順次連
結されて筒状に組み立てられてられるものである。

「発明が解決しようとする課題」 ところで、このような−次覆工用として用いられるコン
クリートセグメントは、長期的にはトンネル周囲の土庄
、水圧が作用し、短期的にはシールド掘進機の大きなジ
ヤツキ推力が作用するため、これらの荷重に十分耐える
強度を有していなければならなず、また、大深度では土
庄、水圧が大きくなるので、セグメントだけでなく、継
手部においてもその強度および耐力の向上を図る必要が
あった。特に、従来、シールドトンネルの軸方向の剛性
は、リング間継手ボルトによってなされているのが実情
であり、上載荷重の大きく変わる地点、不等沈下の発生
する地点などは、軸方向に大きな曲げが働き、セグメン
トリングとしての剛性とともに、軸方向にも大きな剛性
が必要とされ、このような要求を満足するセグメント及
びその接続構造の開発が待たれていた。

本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、その目的
とするところは、トンネル覆工用のセグメントとして強
度上ないし継手精度上優れた機能を有し、また、きわめ
て強固な接続構造を達成することができるコンクリート
セグメントおよびコンクリートセグメントの接続構造を
提供することにある。

「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するために本発明のコンクリートセグ
メントは、円弧版状セグメント本体の四つの接合面に設
けられた継手を介しトンネルの周方向およびトンネルの
軸方向に互いに連結し、かつ、トンネルの軸方向に形鋼
などの添接部材を架け渡しながら、トンネル内面を覆工
するようにしたコンクリートセグメントにおいて、セグ
メント本体の長手方向の両液合端近傍にセグメント本体
の内面より隆起しかつ接合面に沿う方向に延在する膨出
部を設けるとともに、この膨出部の接合面側にセグメン
ト本体の接合面に開口しかつ開口部内側に添接部材を挿
入する断面コ字状の溝形鋼を、セグメント本体の接合面
に沿わせた状態で埋設し、さらにセグメント本体の内面
および溝形鋼の上部フランジ板にそれぞれ添接部材をボ
ルト止めする締付ボルトのねじ孔を形成したことを特徴
とするものである。

また、同様の目的を達成するために、本発明のコンクリ
ートセグメントの接続構造は、円弧版状セグメント本体
の四つの接合面に継手を設けたコンクリートセグメント
を、トンネルの周方向に沿って連結しつつトンネルの軸
方向に沿って千鳥に連結しながらトンネル内面を覆工す
るようにしたコンクリートセグメントの接続構造におい
て、セグメント本体の長手方向の両液合端近傍にセグメ
ント本体の内面より隆起しかつ接合面に沿う方向に延在
する膨出部を設けるとともに、この膨出部の接合面側に
コンクリートセグメントをその長手方向に連結した時に
、膨出部の接合面の間に挿入孔を形成するための溝形鋼
を埋め込み、さらに、前記挿入孔にセグメントの間に架
け渡される長さ寸法を備えた形鋼などの添接部材を挿入
し、がっ、当該添接部材を溝形鋼およびセグメント本体
の内面に締付ボルトによりねじ止めしてなることを特徴
とするものである。

「作用」 本発明にかかるコンクリートセグメントをその長手方向
に組むと、セグメント内面に膨出部が突出し、この膨出
部の位置に膨出部を貫通する挿入孔が形成されることに
なる。したがって、この挿入孔に添接部材を挿入しトン
ネルの軸方向に隣接するセグメント間に添接部材を架け
渡してこの添接部材をセグメント本体及び溝形鋼にボル
ト止めすると、シールドトンネルはセグメントの継手ボ
ルトに加えて添接部材によって、トンネルの内側から軸
方向の剛性が保たれるので、シールドトンネルを強固に
構成することが可能になる。

また、本発明ではトンネルの周方向の継手部を膨出部に
より内側に隆起させであるため、土圧等の外圧によりト
ンネルが曲げモーメント等の力を受けても、膨出部によ
り、継手部に作用する局所的な圧力が受けられるため、
曲げモーメントに対する耐力が向上する。

「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図および第２図は請求項１にかかるコンクリートセ
グメントの正面図及び平面図であり、また第３図はこの
コンクリートセグメントの接続構造を示す斜視図である
。

まず、コンクリートセグメントについて説明すると、こ
れは、主体がコンクリートにて形成されかつ内部に必要
な補強鉄筋が埋設されてなるコンクリート本体（セグメ
ント本体）１を主体として構成されており、また、実施
例では、全体として一定の曲率を有する円弧版状に形成
されている。

そして、前記セグメント本体１の四つの接合面１ａ、ｌ
ｂには、それぞれこれら接合面１ａ、ｌｂに開口するボ
ルト挿通孔１ｃが形成されるとともに、セグメント本体
１の内側湾曲面には、これらボルト挿通孔１ｃに連通す
るボルト締結用の空所１ｄがセグメント本体１の接合面
１ａ、ｌｂ　に沿っで複数（図示例では６個）設けられ
ている。なお、図示例において、セグメント本体の長さ
方向の接合面に設けられたボルト挿通孔１ｃは、一つの
空所１ｄに対して上下２個設けられており、また空所１
ｄは、締結ボルト１０とナツト１１等による連結作業を
行うのに必要な大きさに自身の寸法が設定された構成と
なっている。

そして本発明では、前記セグメント本体１の長手方向の
両液合端近傍には、セグメント本体ｌの内面より隆起し
かつ接合面に沿う方向に延在する膨出部１ｅが設けられ
るとともに、この膨出部１ｅの接合面側にはセグメント
本体１の接合面に開口しかつ開口部内側に添接部材５を
挿入する断面コ字状の溝形鋼２が、セグメント本体ｌの
接合面に沿わせた状態で埋設され、さらにセグメント本
体１の内面および溝形鋼２の上部フランジ板２ａにはそ
れぞれ添接部材５をボルト止めする締付ボルト６のねじ
孔１１．２ｂがそれぞれ形成されている。

次いで、第３図によりこのような構成のコンクリートセ
グメントの接続構造について説明すると、このコンクリ
ートセグメントは、トンネルの周方向に沿って連結され
つつトンネルの軸方向に沿って千鳥に連結されながらト
ンネル内面を覆工するようになっており、またこの膨出
部１ｅの接合面側に溝形鋼２を合わせて形成された挿入
孔Ｈにはセグメントの間に架け渡される長さ寸法を備え
た添接部材（実施例ではＨ形鋼）５が挿入され、かつ、
当該添接部材５は溝形鋼２およびセグメント本体ｌの内
面に締付ボルト６によりねじ止めされている。

前記形鋼２は、実施例ではトンネルの軸方向に延在し、
かつ軸方向に隣接する複数のセグメントの間に架け渡さ
れる長さ寸法を備えており、また形鋼２の上下のフラン
ジ板２ａには、その長さ方向に沿って締付ボルト６を固
定するためのねじ孔２ｂが形成された構造となっている
。

次いで、前記構成のコンクリートセグメントの組立てを
、工程順に説明すると、まず、接合させるべき２つのセ
グメントを接合面１ｂを介して互いに密着した状態にし
、溝形ｉ１ｉ！２を合わせてセグメントの継手部に挿入
孔Ｈを形成するとともに、膨出部１ｅの下側にあるボル
ト挿入孔１ｃを通して、締結ボルト１０とナツト１１に
より両セグメントを連結する。

そして、この作業を繰り返して、セグメントを順次トン
ネルの周方向に連結して筒状壁体を構築し、さらに、こ
の筒状壁体の隣接する位置にトンネルの軸方向に沿って
セグメントを千鳥に連結していく。

そして最後に、セグメント内面の膨出部１ｅの位置に形
成された挿入孔Ｈに添接部材５を挿入し、トンネルの軸
方向に隣接するセグメント間に添接部材５を架け渡して
この添接部材５をセグメント本体ｌ及び溝形ｆ１４２に
ボルト止めすると、第３図に示すようなトンネルを覆工
する円筒型構造物が完成する。

実施例では、シールドトンネルはセグメントの継手ボル
ト１０に加えてトンネルの軸方向に沿うセグメント間に
架け渡された添接部材５によって、トンネルの内側から
軸方向の剛性が保たれるので、シールドトンネルを強固
に構成することが可能になる。

したがって、このようにしてコンクリートセグメントが
組まれた状態では、土庄、水圧に対する抵抗力が増し、
トンネルを構成する筒状壁体の強度を向上することがで
きるといった利点がある。

また実施例では、トンネルの周方向の継手部を膨出部１
ｅにより内側に隆起させであるため、土庄等の外圧によ
りトンネルが曲げモーメント等の力を受けても、膨出部
１ｅにより、継手部に作用する局所的な圧力が受けられ
るため、曲げモーメントに対する耐力が向上するといっ
た利点もある。

また実施例ではトンネルの軸方向に添接部材５を架け渡
してセグメントどうしを強固に固定する構造となってい
るので、立坑の入り口において添接部材を立坑に突出さ
せて設けておくことにより、立坑取り付は部の剛性を高
めることができるといった長所もある。

なお、前記実施例において示した各構成部材の諸形状や
寸法等は一例であって、コンクリートセグメントの設計
要求等に基づき変更可能であることは言うまでもない。

「発明の効果」 以上説明したように本発明によれば、次のような優れた
効果を奏することができる。

（ａ）請求項１記載のコンクリートセグメントは、円弧
版状セグメント本体の四つの接合面に設けられた継手を
介、シトンネルの周方向およびトンネルの軸方向に互い
に連結し、かつ、トンネルの軸方向に形鋼などの添接部
材を架け渡しながら、トンネル内面を覆工するようにし
たコンクリートセグメントにおいて、セグメント本体の
長平方向の同棲合端近傍にセグメント本体の内面より隆
起しかつ接合面に沿う方向に延在する膨出部を設けると
ともに、この膨出部の接合面側にセグメント本体の接合
面に開口しかつ開口部内側に添接部材を挿入する断面コ
字状の溝形鋼を、セグメント本体の接合面に沿わせた状
態で埋設し、さらにセグメント本体の内面および溝形鋼
の上部フランジ板にそれぞれ添接部材をボルト止めする
締付ボルトのねじ孔を形成したことを特徴とするもので
あるから、セグメントを組むことによって、膨出部の位
置に添接部材の挿入孔を形成し得て、この挿入孔を利用
してセグメントに添接部材を容易に位置決めすることが
でき、また溝形鋼及びセグメント内面のねじ孔に添接部
材をねじ止めすることによって、シールドトンネルはセ
グメントの継手ボルトに加えて添接部材によっても、ト
ンネルの内側から軸方向の剛性が保たれる構造となるの
で、シールドトンネルを強固に構成することが可能にな
る。したがって、本発明のセグメントによれば、トンネ
ル覆工用のセグメントとして強度上ないし継手精度１優
れた機能を有し、また、きわめて強固な接続構造を達成
することができる。

（ｂ）請求項２記載の接続構造は、円弧版状セグメント
本体の四つの接合面に継手を設けたコンクリートセグメ
ントを、トンネルの周方向に沿って連結しつつトンネル
の軸方向に沿って千鳥に連結しながらトンネル内面を覆
工するようにしたコンクリートセグメントの接続構造に
おいて、セグメント本体の長手方向の両液合端近傍には
セグメント本体の内面より隆起しかつ接合面に沿う方向
に延在する膨出部が設けられるとともに、この膨出部の
接合面側にはコンクリートセグメントをその長手方向に
連結した時に、膨出部の接合面の間に挿入孔を形成する
ための溝形鋼が埋め込まれ、さらに、前記挿入孔にはセ
グメントの間に架け渡される長さ寸法を備えた形鋼など
の添接部材が挿入され、かつ、当該添接部材は溝形鋼お
よびセグメント本体の内面に締付ボルトによりねじ止め
されていることを特徴とするものであるから、請求項１
と同様にシールドトンネルとしてきわめて強固な接続構
造を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を説明するために示したもので
、第１図は一実施例のコンクリートセグメントを示す正
面図、第２図はその平面図、第３図はコンクリートセグ
メントの接続構造を示す斜視図である。 １・・・・・・セグメント本体、ｌａ、ｌｂ・・・・・
・接合面、１ｅ・・・・・・膨出部、２・・・・・・形
鋼、５・・・・・・添接部材、６・・・・・・締付ボル
ト、Ｈ・・・・・・挿入孔。 出願人　石川島建材工業株式会社 第１図 第３図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）円弧版状セグメント本体の四つの接合面に設けられ
   た継手を介しトンネルの周方向およびトンネルの軸方向
   に互いに連結し、かつ、トンネルの軸方向に形鋼などの
   添接部材を架け渡しながら、トンネル内面を覆工するよ
   うにしたコンクリートセグメントにおいて、セグメント
   本体の長手方向の両接合端近傍にセグメント本体の内面
   より隆起しかつ接合面に沿う方向に延在する膨出部を設
   けるとともに、この膨出部の接合面側にセグメント本体
   の接合面に開口しかつ開口部内側に添接部材を挿入する
   断面コ字状の溝形鋼を、セグメント本体の接合面に沿わ
   せた状態で埋設し、さらにセグメント本体の内面および
   溝形鋼の上部フランジ板にそれぞれ添接部材をボルト止
   めする締付ボルトのねじ孔を形成したことを特徴とする
   コンクリートセグメント。 ２）円弧版状セグメント本体の四つの接合面に継手を設
   けたコンクリートセグメントを、トンネルの周方向に沿
   って連結しつつトンネルの軸方向に沿って千鳥に連結し
   ながらトンネル内面を覆工するようにしたコンクリート
   セグメントの接続構造において、セグメント本体の長手
   方向の両接合端近傍にはセグメント本体の内面より隆起
   しかつ接合面に沿う方向に延在する膨出部が設けられる
   とともに、この膨出部の接合面側にはコンクリートセグ
   メントをその長手方向に連結した時に、膨出部の接合面
   の間に挿入孔を形成するための溝形鋼が埋め込まれ、さ
   らに、前記挿入孔にはセグメントの間に架け渡される長
   さ寸法を備えた形鋼などの添接部材が挿入され、かつ、
   当該添接部材は溝形鋼およびセグメント本体の内面に締
   付ボルトによりねじ止めされていることを特徴とするコ
   ンクリートセグメントの接続構造。