JP2001323711A - 引戸用フリーストップ装置及び引戸装置 - Google Patents

引戸用フリーストップ装置及び引戸装置

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JP2001323711A
JP2001323711A JP2000144375A JP2000144375A JP2001323711A JP 2001323711 A JP2001323711 A JP 2001323711A JP 2000144375 A JP2000144375 A JP 2000144375A JP 2000144375 A JP2000144375 A JP 2000144375A JP 2001323711 A JP2001323711 A JP 2001323711A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触部材を任意な材料で形成できる引戸用フ
リーストップ装置及び引戸装置を提供すること。 【解決手段】 ガイドレール10に案内される引戸1に
フリーストップ装置30の本体31を取り付け、この本
体31に、ガイドレール10に接触する接触部材であっ
て、引戸移動方向に移動自在となっているローラ32
と、ローラ32に対してガイドレール10とは反対側に
おいて配置された弾性部材である板ばね33とを収納
し、板ばね33の引戸移動方向の中間部をガイドレール
10側への突出変形部33Cとすることにより、この突
出変形部33Cでローラ32をガイドレール10に押圧
して引戸1を任意な位置で停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引戸をその移動方
向の任意な位置で停止させるためのフリーストップ装置
及びそのフリーストップ装置を備えた引戸装置に関す
る。
【0002】
【背景技術】部屋と廊下のように建物内の隣接している
2つの空間を開閉自在に仕切るための一つの手段とし
て、引戸が用いられている。また、ガイドレールに案内
される引戸の移動を任意な位置で停止されるための従来
のフリーストップ装置として、特許第2683321号
が知られている。
【0003】この従来のフリーストップ装置では、引戸
に軸を中心に揺動自在となった揺動部材を設けるととも
に、ガイドレールと対向して配置されかつ弾性材料から
なるこの揺動部材の自然長を上記中心軸からガイドレー
ルまでの間隔よりも少し長くしている。これにより、引
戸に移動力を付与して引戸を移動させるときは、揺動部
材がこの移動方向とは反対側へ揺動して傾斜姿勢となる
ことにより引戸の移動が許容され、引戸が停止させるべ
き位置に達したときに、引戸を上記移動方向とは逆側へ
少し押し戻すと、揺動部材はガイドレールで圧縮弾性変
形されながら上記とは反対側へ戻り揺動して直立姿勢と
なり、この結果、弾性部材がガイドレールに大きな力で
摩擦接触することにより、引戸がその位置で停止する。
【0004】このフリーストップ装置では、揺動部材を
ガイドレールと平行になった長尺部材等の不動部材に接
触させるようにすることや、揺動部材を引戸ではなくて
ガイドレールを含むこの不動部材に軸を中心に揺動自在
に取り付け、これによって揺動部材を引戸に接触させる
ようにすることもできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
によると、ガイドレール等の不動部材又は引戸に接触し
て引戸の移動を停止させるための接触部材を弾性材料で
形成しなけばならない。このため、この接触部材が接触
する相手の材料等に適合した任意な材料で接触部材を形
成するということはできず、接触部材の材料の選択は制
約されるという問題があった。
【0006】本発明の目的は、接触部材を任意な材料で
形成することができるようになる引戸用フリーストップ
装置及び引戸装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る引戸用フリ
ーストップ装置は、ガイドレールに案内されて移動する
引戸と前記ガイドレールを含む不動部材とのうちの一方
に取り付けられた本体と、この本体に配置されて他方に
接触する接触部材と、この接触部材に対して前記他方と
は反対側において前記本体に配置されているとともに、
この本体における引戸移動方向両端部側の部分では前記
接触部材を自由状態とし、これらの部分の間の中間部分
では前記接触部材を前記他方に押圧する弾性部材とを有
していることを特徴とするものである。
【0008】この引戸用フリーストップ装置では、引戸
に移動力を付与して引戸を移動させると、本体が引戸に
取り付けられている場合では、接触部材が本体に対して
この移動方向とは反対側へ移動して弾性部材に対して自
由状態となり、本体がガイドレールを含む不動部材に取
り付けられている場合では、接触部材は本体に対してこ
の移動方向と同じ方向へ移動して同じく弾性部材に対し
て自由状態になる。このため、引戸をガイドレールに案
内させて移動させることができる。
【0009】そして、引戸が停止すべき位置に達したと
き、引戸を上記移動方向とは逆側へ少し押し戻すと、本
体が引戸に取り付けられている場合では、接触部材が本
体に対してこの押し戻し方向とは反対側へ移動して弾性
部材の前記中間部分で前記他方に押圧され、本体がガイ
ドレールを含む不動部材に取り付けられている場合で
は、接触部材はこの押し戻し方向と同じ方向へ移動して
同じく弾性部材の中間部分で前記他方に押圧される。こ
れにより引戸はその位置で停止する。
【0010】この引戸用フリーストップ装置は、接触部
材に対して前記他方とは反対側において弾性部材を前記
本体に配置し、この弾性部材の弾性力によって接触部材
を前記他方に押圧し、これによって引戸の移動を停止さ
せる構造となっているため、接触部材を必ずしも弾性材
料で形成する必要はない。このため、接触部材を任意な
材料、例えば、剛性又は硬質材料で形成することもで
き、この接触部材が接触する相手である前記他方の材料
に適合した任意な材料で接触部材を形成することが可能
になる。このため、接触部材、及び引戸又はガイドレー
ルを含む不動部材の材料選択の自由度が増す。
【0011】また、接触部材を弾性材料で形成すること
もでき、このように接触部材を弾性材料で形成した場合
には、本発明に係る引戸用フリーストップ装置は前記弾
性部材と合わせて2個の弾性部品を有することになる。
これらの部品に弾性変形が生ずることによって前記他方
への接触部材の押圧がなされるため、この押圧を一層有
効なものとして行えることになる。
【0012】本発明に係る引戸用フリーストップ装置に
おける前記接触部材は、ガイドレールを含めた不動部材
に対して引戸が移動したときに前記本体に対して移動す
るものであれば、ローラ等の転動部材でもよく、転動し
ないものでもよい。
【0013】また、接触部材を転動部材とする場合に
は、この接触部材をローラとしてもよく、ボールとして
もよい。そして、接触部材をローラとした場合には、こ
のローラは、前記本体に引戸移動方向に長く形成された
長孔や長溝に案内されるものでもよく、あるいは、ロー
ラを引戸移動方向と直角方向の軸方向に段付きとなった
ものとし、この段付きローラの軸方向両端部の小径部を
前記本体に間隔を開けて2個形成した受け部で受けるこ
とにより、段付きローラを本体に回転自在かつ移動自在
に保持させてもよい。このように前記本体に間隔を開け
て2個の受け部を形成する場合には、接触部材である転
動部材を、これらの受け部の間隔よりも大きな直径を有
するとともに、これらの受け部で受けられて本体に回転
自在かつ移動自在に保持されたボールとしてもよい。
【0014】また、互いに接触する接触部材と前記他方
とのうちの一方又は両方に摩擦力を増大させるための凹
凸部等による摩擦増大部を設け、これによって得られる
増大された摩擦力で引戸をその移動方向の任意な位置で
より確実に停止させることができるようにしてもよい。
【0015】また、本発明に係る引戸用フリーストップ
装置における前記弾性部材はばねによるものでもよく、
天然の又は合成樹脂製のゴムによるものでもよく、その
材料、材質は任意である。また、弾性部材をばねによる
ものとする場合には、板ばねでもよく、コイルばねでも
よく、これらの複合としてよい。また、弾性部材はゴム
とばねとの複合でもよい。
【0016】弾性部材を板ばねとした場合において、前
述のように接触部材を前記中間部分で前記他方に押圧さ
せるためには、この板ばねの引戸移動方向の中間部分を
前記他方側へ突出変形した突出変形部とすればよい。こ
れによって、前記中間部分で接触部材を前記他方に押圧
できる弾性部材を容易に製作できる。
【0017】また、本発明に係る引戸用フリーストップ
装置には、前記弾性部材に接続されていて、接触部材を
前記他方に押圧するこの弾性部材の弾性力を調整するた
めの弾性力調整手段を設けてもよい。これによると、接
触部材を前記他方に押圧して引戸をその移動方向の任意
な位置で停止させるための適切な弾性力を弾性力調整手
段によって弾性部材に与えることができるようになる。
【0018】このような弾性力調整手段を引戸用フリー
ストップ装置に設ける場合における前記弾性部材はばね
によるものでもよく、天然の又は合成樹脂製のゴムによ
るものでもよい。また、弾性部材をばねによるものとす
る場合には、板ばねでもよく、コイルばねでもよく、こ
れらの複合としてよい。また、弾性部材はゴムとばねと
の複合でもよい。さらに弾性部材は空気等の流体圧を利
用したものでもよい。弾性力調整手段はこれらの弾性部
材の材質、形状、構造等に応じて任意な形式のものとす
ることができ、弾性部材が、例えば、ばねやゴム等の有
体物ある場合には、弾性力調整手段は、その有体物を押
す等することにより有体物の形状を変えるものでもよ
く、また、弾性部材が、例えば、流体圧を利用したもの
である場合には、弾性力調整手段は、流体の出し入れ等
によってその流体圧を変更するものでもよい。
【0019】また、弾性部材が板ばねである場合には、
弾性力調整手段を、引戸移動方向の一端部が前記本体に
固定された板ばねの他端部に連結されるものとし、この
弾性力調整手段によって板ばねのこの他端部を引戸移動
方向に移動させることにより、前記突出変形部で接触部
材を前記他方に押圧するための板ばねの弾性力を調整で
きるようにしてよい。
【0020】これによると、接触部材を前記他方に押圧
するための板ばねの弾性力を調整できるため、任意な位
置で引戸を停止させる上で必要な微妙な弾性力を得るた
めの調整作業を容易に行えるようになるとともに、弾性
力調整手段の構造を簡単化することができる。
【0021】この弾性力調整手段は、回転操作で板ばね
の前記他端部を引戸移動方向に移動させるねじ式のもの
でもよく、押し引き操作で板ばねの他端部を引戸移動方
向に移動させるスライド式のものでもよく、レバー操作
で板ばねの他端部を引戸移動方向に移動させるレバー式
のものでもよく、その構造は任意である。
【0022】また、本発明に係る引戸用フリーストップ
装置は、開き操作と閉じ操作の両方が人手によって行わ
れる引戸と、開き操作は人手で行われが、閉じ方向へは
付勢力が常時付与されている引戸と、の両方に適用でき
る。
【0023】後者の引戸において、引戸に閉じ方向への
付勢力を常時付与するための構造は任意であり、例え
ば、引戸と前記不動部材との間にワイヤー等による引っ
張り部材を架設するとともに、引戸又は不動部材にこの
引っ張り部材を引っ張るための渦巻きばね機構等による
引っ張り装置を取り付け、この装置によって引っ張られ
る引っ張り部材によって引戸を閉じ方向へ常時付勢する
構造でもよく、あるいは、引戸を案内するガイドレール
に引戸閉じ方向への下り傾斜の傾き角度を設けることに
より、引戸を閉じ方向へ常時付勢する構造でもよい。
【0024】また、開き操作は人手で行われるが、閉じ
方向へは付勢力が常時付与されている引戸に本発明に係
る引戸用フリーストップ装置を適用した場合において、
前記弾性部材の中間部分で接触部材を前記他方に押圧し
て引戸を移動方向の任意な位置で停止させているときに
火災が発生したときには、この引戸が防火戸である場
合、また防火戸でない場合にも、引戸の停止を解除させ
ることができて引戸を上記付勢力で閉じ作動させること
が求められる。
【0025】このため、本発明に係る引戸用フリースト
ップ装置には、火災発生時に板ばね等からなる弾性部材
から接触部材を前記他方に押圧する弾性力を消滅させる
弾性力消滅手段を設けてもよい。
【0026】これによると、引戸が移動方向の任意な位
置で停止しているときに火災が発生したときには、弾性
力消滅手段によって弾性部材から接触部材を前記他方の
押圧する弾性力が消滅するため、引戸は前記付勢力によ
って自動的に閉じ作動することになる。
【0027】この弾性力消滅手段の構造は、前記弾性部
材の材料、形状等に応じた任意なものとすることができ
る。例えば、弾性部材が、前記中間部分が前記他方側へ
の突出変形部となった板ばねで形成されている場合に
は、フリーストップ装置が取り付けられた引戸装置の設
置場所から遠い場所又近い場所に配置されている火災発
生検知センサからの信号を受けることにより、板ばねの
突出変形部の突出量をなくす又は少なくする駆動装置に
よって弾性力消滅手段を構成してもよい。この駆動装置
は、センサからの信号で作動する作動部を有する駆動装
置本体と、この駆動装置本体の作動部と板ばねを連結す
る連結部材とを有する構造にすることができ、駆動装置
本体はソレノイド又はシリンダとすることができる。
【0028】また、弾性力消滅手段の他の例は、前記弾
性部材が、前記中間部分が前記他方への突出変形部とな
った板ばねで形成されている場合には、前記弾性力消滅
手段を、板ばねの少なくとも一部を形成していて周囲の
温度上昇で溶解する熱溶解部材、すなわち熱ヒューズに
よって形成することである。これによると、火災の発生
で周囲の温度が上昇したときには、熱ヒューズが溶解す
るため、板ばねは切断等の状態となってばね力を失うこ
とになる。この結果、前記接触部材は前記他方に押圧さ
れなくなり、引戸は前記付勢力で自動的に閉じ作動する
ことになる。
【0029】また、弾性力消滅手段は、板ばねの少なく
とも一部を周囲の温度上昇で形状が変化する形状記憶合
金で形成してもよい。
【0030】さらに、本発明に係るフリーストップ装置
に以上のような弾性力消滅手段を設ける場合には、引戸
に閉じ方向への付勢力が常時は付与されておらず、火災
発生時のみに作動するシリンダ等の駆動装置で火災発生
したときに引戸に閉じ力を生じさせるようにしてもよ
く、また、引戸を案内させるためのガイドレールを火災
発生により駆動装置で又は形状記憶合金等による変形部
材で引戸閉じ側へ下り傾斜させることにより、引戸を自
重で閉じ移動させるようにしてもよい。
【0031】本発明に係る引戸用フリーストップ装置に
おいて、前記弾性部材を、前記中間部分が前記他方側へ
の突出変形部となった板ばねとした場合には、この板ば
ねの引戸移動方向両端部に、この板ばねの前記本体に対
する引戸移動方向への移動を規制する規制部を板ばねの
折り曲げによって設けてもよい。
【0032】これによると、板ばねは折り曲げによる規
制部で本体に対する引戸移動方向への移動が規制される
ことになって前記突出変形部で接触部材を前記他方に押
圧することができるとともに、上記規制部は板ばねの端
部を単に折り曲げるだけで形成でき、板ばねの端部をビ
ス等の止着具で本体に止める作業は不要であるため、作
業の容易化を達成できる。そして、規制部を形成するた
めの板ばねの折り曲げ位置は本体の寸法と正確に一致さ
せることは不要で、板ばねは本体に対して引戸移動方向
にスライドできる状態になっていてもよいため、板ばね
の折り曲げ作業をこの点でも容易化できる。
【0033】また、本発明に係る引戸用フリーストップ
装置は、ガイドレールに案内されて移動する引戸と前記
ガイドレールを含む不動部材とのうちの一方に取り付け
られた本体と、この本体に配置されて他方に接触する接
触部材と、この接触部材に対して前記他方とは反対側に
おいて前記本体に配置されているとともに、この本体に
おける引戸移動方向中間部分で前記接触部材を前記他方
に押圧するとともに、少なくともこの中間部分が引戸移
動方向へ移動自在又は変形自在であって前記接触部材の
回転によりこの回転方向に応じた方向へ弾性変形すると
ともに、前記接触部材の回転が停止したときに前記中間
部分がこの接触部材を前記他方に押圧する位置へ復帰す
る復帰力を備えている弾性部材とを有していることを特
徴とするものである。
【0034】この引戸用フリーストップ装置では、引戸
に移動力を付与して引戸を移動させると、本体が引戸に
取り付けられている場合でも、ガイドレールを含む不動
部材に取り付けられている場合でも、本体に回転自在に
配置された接触部材は回転する。これによりこの接触部
材を前記他方に押圧していた前記弾性部材の中間部分
は、本体が引戸に取り付けられているときは引戸移動方
向と同じ方向に、本体がガイドレールを含む不動部材に
取り付けられているときは引戸移動方向とは逆方向にそ
れぞれ弾性変形し、このため、弾性部材による接触部材
の前記他方への押圧力は解除又は小さくなり、引戸を移
動させることができる。
【0035】また、引戸の移動を停止させると、接触部
材の回転は停止するため、弾性部材の前記中間部分は弾
性部材自身が有する前記復帰力によって接触部材を前記
他方に押圧する位置に復帰し、接触部材はこの中間部分
で前記他方に押圧されることになるため、引戸はその位
置で停止することになる。すなわち、フリーストップ装
置によるフリーストップ機能で引戸は停止する。
【0036】このフリーストップ装置でも、接触部材に
対して前記他方とは反対側において弾性部材を本体に配
置することにより、この弾性部材の弾性力で接触部材を
前記他方に押圧し、これによって引戸の移動を停止させ
る構造になっているため、接触部材を必ずしも弾性材料
で形成する必要はない。したがって、接触部材を任意な
材料、例えば、剛性又は硬質材料で形成することもで
き、この接触部材が接触する相手である前記他方の材料
に適合した任意な材料で接触部材を形成することが可能
になる。このため、接触部材、及び引戸又はガイドレー
ルを含む不動部材の材料選択の自由度が増す。
【0037】また、接触部材を弾性材料で形成すること
も可能で、このように接触部材を弾性材料で形成した場
合には、この引戸用フリーストップ装置は前記弾性部材
と合わせて2個の弾性部品を有することになる。これら
の部品に弾性変形が生ずることによって前記他方への接
触部材の押圧がなされるため、この押圧を一層有効なも
のとして行えることになる。
【0038】この引戸用フリーストップ装置における接
触部材は、ガイドレールを含めた不動部材に対して引戸
が移動したときに前記本体に対して回転するものであれ
ば、ローラ等のように円筒又は円柱状の部材でもよく、
ボール等のように球状又はだ円球状のものでもよい。
【0039】また、この引戸用フリーストップ装置にお
ける前記弾性部材も、前述と同じく、ばねによるもので
もよく、天然の又は合成樹脂製のゴムによるものでもよ
く、その材料、材質は任意である。また、弾性部材をば
ねによるものとする場合には、板ばねでもよく、コイル
ばねでもよく、これらの複合としてよい。また、弾性部
材はゴムとばねとの複合でもよい。
【0040】弾性部材を板ばねとした場合において、前
述のように接触部材を前記中間部分で前記他方に押圧さ
せるためには、この板ばねの引戸移動方向の中間部分を
前記他方側へ突出変形した突出変形部とすればよい。こ
れによって、前記中間部分で接触部材を前記他方に押圧
できる弾性部材を容易に製作できる。
【0041】弾性部材をこのような板ばねとした場合に
は、前述と同様な構造の弾性力調整手段を設けることに
より、前記突出変形部で接触部材を前記他方に押圧する
ための弾性力を調整できるようにしてよい。
【0042】ここでいう弾性力調整手段とは、引戸移動
方向の一端部が前記本体に固定された板ばねの他端部に
連結され、この他端部を引戸移動方向に移動させること
により接触部材を前記他方に押圧する弾性力を調整する
ものであり、例えば、回転操作で板ばねの他端部を引戸
移動方向に移動させるねじ式のものでもよく、押し引き
操作で板ばねの他端部を引戸移動方向に移動させるスラ
イド式のものでもよく、レバー操作で板ばねの他端部を
引戸移動方向に移動させるレバー式のものでもよく、そ
の構造は任意である。
【0043】この引戸用フリーストップ装置も、開き操
作と閉じ操作の両方が人手によって行われる引戸と、開
き操作は人手で行われが、閉じ方向へは付勢力が常時付
与されている引戸と、の両方に適用できる。
【0044】後者の引戸において、引戸に閉じ方向への
付勢力を常時付与するための構造は任意であり、この構
造は、前述したように、例えば、引戸と前記不動部材と
の間にワイヤー等による引っ張り部材を架設するととも
に、引戸又は不動部材にこの引っ張り部材を引っ張るた
めの渦巻きばね機構等による引っ張り装置を取り付け、
この装置によって引っ張られる引っ張り部材によって引
戸を閉じ方向へ常時付勢する構造でもよく、あるいは、
引戸を案内するガイドレールに引戸閉じ方向への下り傾
斜の傾き角度を設けることにより、引戸を閉じ方向へ常
時付勢する構造でもよい。
【0045】また、開き操作は人手で行われるが、閉じ
方向へは付勢力が常時付与されている引戸にこの引戸用
フリーストップ装置を適用した場合でも、弾性部材の中
間部分で接触部材を前記他方に押圧して引戸を移動方向
の任意な位置で停止させているときに火災が発生したと
きには、この引戸が防火戸である場合、また防火戸でな
い場合にも、引戸の停止を解除させることができて引戸
を上記付勢力で閉じ作動させることが求められる。
【0046】このため、この引戸用フリーストップ装置
にも、火災発生時に板ばね等からなる弾性部材から接触
部材を前記他方に押圧する弾性力を消滅させる弾性力消
滅手段を設けてもよい。
【0047】この弾性力消滅手段の構造も、前記弾性部
材の材料、形状等に応じた任意なものとすることができ
る。
【0048】この弾性力消滅手段の一例は、弾性部材
が、前記中間部分が前記他方側への突出変形部となった
板ばねで形成されている場合には、フリーストップ装置
が取り付けられた引戸装置の設置場所から遠い場所又近
い場所に配置されている火災発生検知センサからの信号
を受けることにより、板ばねの突出変形部の突出量をな
くす又は少なくする駆動装置によって弾性力消滅手段を
構成することである。この駆動装置は、センサからの信
号で作動する作動部を有する駆動装置本体と、この駆動
装置本体の作動部と板ばねを連結する連結部材とを有す
る構造にすることができ、駆動装置本体はソレノイド又
はシリンダとすることができる。また、弾性力消滅手段
の他の例は、弾性部材が、前記中間部分が前記他方への
突出変形部となった板ばねで形成されている場合には、
前記弾性力消滅手段を、板ばねの少なくとも一部を形成
していて周囲の温度上昇で溶解する熱溶解部材、すなわ
ち熱ヒューズによって形成することであり、さらに他の
例は、板ばねの少なくとも一部を周囲の温度上昇で形状
が変化する形状記憶合金で形成することである。
【0049】また、前記本体に回転自在に配置される前
記接触部材は、本体に引戸移動方向に移動不能に配置し
てもよく、この方向に移動自在に配置してもよい。接触
部材を引戸移動方向に移動自在に配置した場合には、引
戸の移動で接触部材が回転して前述のとおりに弾性部材
の中間部分がその回転方向に応じた方向に弾性変形した
とき、接触部材はその中間部分から受ける反力で弾性変
形の方向とは反対側へ移動するため、中間部分から受け
る弾性力はその分だけ減少することになる。この結果、
引戸を移動させるために要する力を小さくできる。
【0050】さらに、前記接触部材を前記本体に回転自
在に配置する場合において、板ばね等の弾性部材を本体
に引戸移動方向に移動不能に配置してもよく、あるいは
弾性部材の引戸移動方向の両端部に折り曲げ等による移
動停止部を設けることにより、弾性部材を本体に引戸移
動方向に一定距離だけ移動自在に配置してもよい。この
ように弾性部材を本体に引戸移動方向に一定距離だけ移
動自在に配置した場合であっても、弾性部材の前記中間
部分が前記接触部材を前記他方に押圧して引戸が停止し
ている状態から、引戸に引戸閉じ側又は引戸開き側への
操作力を付与して引戸を移動させ、これにより回転する
接触部材から中間部分が受ける力によって弾性部材が引
戸移動方向に移動しても、この移動距離が一定距離に達
して弾性部材の移動が停止せしめられ、このときに中間
部分が接触部材からの力で弾性変形していて弾性部材に
前記復帰力が蓄積されていれば、前述したと同じフリー
ストップの機能、作用を確保することができる。
【0051】以上説明した本発明に係る引戸用フリース
トップ装置は、上部だけに配設されたガイドレールに案
内されて移動する引戸や、上部と下部に配設されたガイ
ドレールに案内されて移動する引戸に適用でき、フリー
ストップ装置を配置する場所は、フリーストップ装置の
前記本体を引戸に取り付ける場合でも、ガイドレールを
含む不動部材に取り付ける場合でも、引戸の上部側でも
よく、引戸の下部側でもよい。また、引戸は垂直の開口
部を開閉するものでもよく、水平の開口部を開閉するも
のでもよく、傾斜した開口部を開閉するものでもよい。
【0052】また、以上において、ガイドレールを含む
不動部材には、ガイドレールと平行に延びる長尺部材
や、引戸で開閉される開口部を形成する枠部材が含まれ
る。
【0053】本発明に係る引戸用フリーストップ装置は
任意な構造の引戸装置に適用できる。例えば、開口部を
開いた引戸が収納される戸袋を有する引戸装置でもよ
く、戸袋を有していない引戸装置でもよい。また、引戸
で開閉される開口部の下部を形成する下枠を有している
引戸装置でもよく、下枠を有していない引戸装置でもよ
く。また、幅広の開口部を2個の引戸で開閉するもので
もよく、長尺の枠部材で離間した複数の開口部が共通形
成され、これらの開口部ごとに引戸が設けられているも
のでもよい。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態に係る引
戸用フリーストップ装置及び引戸装置を説明する。図1
は、本実施形態に係る引戸装置の全体正面図である。こ
の引戸装置の引戸1は、上枠2と引戸閉じ側の縦枠3と
引戸開き側の竪額縁4とで形成される開口部5を開閉す
るものであり、引戸装置には、この開口部5を開いた引
戸1が収納される戸袋6が設けられている。
【0055】図2は、図1の取り付け、取り外し自在な
カバー7で覆われていて戸袋6までに延びている上枠2
の内部に配置された引戸移動機構の一部破断の正面図で
あり、図3は、この引戸移動機構の要部拡大図で、図4
は、図3に示されたフリーストップ装置30の内部構造
を示す正断面図である。また、図5は、フリーストップ
装置30と上枠2に設けられた引戸案内用ガイドレール
10との関係を示す側断面図である。
【0056】図2に示すように、上枠2には引戸1の移
動方向に延びるガイドレール10が取り付けられ、この
ガイドレール10に、引戸1の上端のローラブラケット
11に回転自在に配設されたローラ12が係合し、引戸
1に2個設けられているローラ11によって引戸1はガ
イドレール10に懸架されているとともに、引戸1はロ
ーラ12の転動によりガイドレール10に案内されて移
動する。図1に示すとおり、開口部5の床面にはガイド
ローラ13が配置され、引戸1の底面にはこのガイドロ
ーラ13が収納される溝1Aが引戸移動方向に形成され
ており、引戸1のガイドレール10に沿った移動は、こ
のガイドローラ13で引戸底部がガイドされながら行わ
れる。
【0057】図2に示すように、ガイドレール10の後
端にはストッパ部材14が取り付けられ、2個のローラ
ブラケット11のうちの引戸後退側のローラブラケット
11にはストッパローラ15が設けられ、このストッパ
ローラ15がストッパ部材14に当接することにより、
引戸1は後退限に達する。また、引戸前進側のローラブ
ラケット11には渦巻きばね機構が内臓された引っ張り
装置16が取り付けられ、この装置16から伸びるワイ
ヤー17の端部はガイドレール10の先端に設けられた
連結部材18に連結されている。引戸1を、図1で示し
た把持部1Bを握って戸袋6側へ後退させて開き作動さ
せると、ワイヤー17は上記渦巻きばね機構の渦巻きば
ねを蓄圧しながら繰り出される。そして、把持部1Bか
ら手を離すと、渦巻きばねの蓄圧力によるワイヤー17
の引っ張り力によって引戸1には閉じ方向への付勢力が
付与されているため、この付勢力により引戸1は閉じ作
動する。
【0058】また、図2で示すようにガイドレール10
にはエアシリンダ20が後ろ向きに取り付けられ、この
エアシリンダ20のピストンロッド21の先端部は、引
戸後退側のローラブラケット11に設けられているキャ
ッチ部材22で把持されている。エアシリンダ20に
は、引戸1が後退するとき、すなわちピストンロッド2
1が伸び作動するときに多量の空気をエアシリンダ20
内部に吸引し、引戸1が前進したときはこの空気を絞り
ながら排出するバルブが設けられているため、上記渦巻
きばねの蓄圧力により開口部2を閉じるときの引戸1の
前進は、エアシリンダ20のダンパー作用で低速で行わ
れるようになっている。
【0059】図3で示すとおり、引戸後退側のローラブ
ラケット11には連結部材23を介してフリーストップ
装置30が連結されている。このフリーストップ装置3
0の本体31は底面及び引戸後退側の側面が開口した箱
形状であり、その内部に、ガイドレール10に接触する
接触部材になっているローラ32と、このローラ32を
ガイドレール10に押圧する部分を有する弾性部材にな
っている板ばね33とが収納されている。ローラ32は
ゴム等の弾性材料からなるものでもよく、金属等の剛体
又は硬質プラスチック等の硬質材料からなるものでもよ
い。
【0060】ローラ32の中心には軸32Aが挿入さ
れ、ガイドレール10上を転動するローラ32の回転中
心軸となっているこの軸32Aの両端部は、本体31の
引戸移動方向と平行をなしている両方の側面部31Aに
引戸移動方向に長く形成されている長孔34から突出
し、これらの突出端部に係止円板35と抜け止め部材3
6とが取り付けられている。これにより本体31から抜
け止めされた軸32Aを中心にローラ32が回転でき、
また、ローラ32は、軸32Aの長孔34に沿った移動
で本体31内において引戸1の移動方向へ移動できるよ
うになっている。
【0061】なお、本実施形態では、長孔34の幅寸
法、すなわち長孔34の引戸移動方向に対する直角方向
の寸法は軸32Aの直径よりも大きくなっており、この
ため、この差分だけローラ32は本体31に対してこの
方向へ移動自在となっている。
【0062】本体31の内部には、ローラ32よりも上
部において、言い換えるとローラ32に対してガイドレ
ール10とは反対側において、上記板ばね33が配設さ
れ、この板ばね33の引戸後退側の端部33Aは、図4
に示すとおり、本体31の上面部31Bに形成されてい
るスリット37から本体31の外部に露出され、ビス3
8で上面部31Bに固定されている。
【0063】また、板ばね33の引戸前進側の端部33
Bは、水平部39Aと垂直部39Bからなるスライド部
材39の水平部39Aにビス40とナット41で結合さ
れている。本体31の内部に収納されているこのスライ
ド部材39の垂直部39Bには孔42が形成され、この
孔42に、本体31の引戸前進側の開口端を塞いでいる
端面部材43に固定されたガイドバー44が挿入されて
いる。このガイドバー44は、図5に示すとおり、2本
あり、これらのガイドバー44で重量の支持及び案内が
なされてスライド部材39は、本体31内で引戸移動方
向へ移動自在である。図4に示すように、本体31の端
面部材43にはねじ45がねじ込まれ、このねじ45の
先端はスライド部材39の垂直部39Bに当接してい
る。
【0064】板ばね33の引戸移動方向の中間部分、本
実施形態では両方の端部33Aと33Bとの間の中央部
分がガイドレール10側へ山形状で湾曲突出した突出変
形部33Cとなっている。この突出変形部33Cの位置
にローラ32が達して突出変形部33Cに当たると、板
ばね33の弾性力によってローラ32はガイドレール1
0に押圧され、一方、ローラ32が突出変形部33Cを
過ぎて板ばね33の引戸移動方向両端部側の部分に達す
ると、ローラ32は板ばね33から自由状態となるよう
になっている。
【0065】以上において、ねじ45を回転操作してス
ライド部材39を引戸後退側へ移動させ、板ばね31の
端部33Bも同じ側へ移動させると、板ばね33の突出
変形部33Cの突出量が大きくなるため、板ばね33の
弾性力によるローラ32のガイドレール10への押圧力
が増加する。一方、ねじ45を逆回転操作すると、板ば
ね33の展張力によってスライド部材39及び板ばね3
3の端部33Bは引戸前進側へ移動し、この結果、板ば
ね33の突出変形部33Cの突出量が小さくなるため、
板ばね33の弾性力によるローラ32のガイドレール1
0への押圧力が減少する。
【0066】したがって本実施形態では、スライド部材
39とガイドバー44とねじ45とにより、ローラ32
をガイドレール10に押圧するための弾性力を調整でき
る弾性力調整手段46が構成されている。
【0067】次ぎに作用について説明する。前記渦巻き
ばね機構によるワイヤー17の引っ張り力で引戸1が閉
じ作動しているときは、引戸1に取り付けられているフ
リーストップ装置30の本体31の内部において、ロー
ラ32はガイドレール10との摩擦力のため本体31に
対して引戸後退側に移動している。このため、ローラ3
2は板ばね33から自由状態となっており、引戸1は円
滑に閉じ作動する。
【0068】この閉じ作動中に引戸1を開き側に少し押
し戻すと、ローラ32はガイドレール10との摩擦力で
その位置に留まろうとするのに対して、本体31に取り
付けられている板ばね33は引戸1と一体に引戸開き側
へ移動する。これにより、板ばね33の突出変形部33
Cがローラ32に当接し、突出変形部33Cでローラ3
2はガイドレール10に強く押圧され、ローラ32とガ
イドレール10との大きな摩擦力によって引戸1はその
位置で停止する。すなわち、フリーストップ装置30が
作動する。
【0069】また、引戸1を閉じ側又は開き側へ押す
と、板ばね33の突出変形部33Cはローラ32から外
れ、ローラ32は本体31内において引戸後退側又は引
戸前進側に移動するため、引戸1は前記渦巻きばね機構
によるワイヤーの引っ張り力による閉じ作動又は引戸開
き操作力による開き作動を始める。
【0070】また、閉じていた引戸1を開き作動させた
ときには、ガイドレール10との摩擦力でその位置に留
まろうするローラ32に対して、板ばね33は本体31
と共に引戸1と一体に移動し、板ばね33の突出変形部
33Cがローラ32を乗り越えると、ローラ32は本体
31内で引戸前進側へ移動し、この後はこのままの状態
で引戸1は開き作動する。この開き作動中に引戸1を少
し閉じ側へ戻すと、板ばね3の突出変形部33Cがロー
ラ32に当接し、ローラ32が突出変形部33Cで強く
ガイドレール10に押圧されることにより、引戸1はそ
の位置で停止する。
【0071】この後、引戸1を開き作動又は閉じ作動さ
せると、板ばね33の突出変形部33Cはローラ32か
ら外れるため、引戸1に開き作動又は前記渦巻きばね機
構の引っ張り力による閉じ作動を行わせることができ
る。
【0072】以上の本実施形態によると、引戸1を移動
方向の任意の位置で停止させることは、ローラ32に対
してガイドレール10とは反対側において板ばね33を
フリーストップ装置30の本体31に配置し、この板ば
ね33の突出変形部33Cでローラ32をガイドレール
10の押圧することにより行われるため、ローラ32を
必ずしも弾性材料で形成しなくてもよく、ローラ32を
任意な材料で形成できるようになる。このため、ローラ
32の材料、そしてこのローラ32が接触するガイドレ
ール10の材料を、これらのローラ32、ガイドレール
10を構成要素としている引戸装置を設計、製造する上
で求められるコスト等の各種の条件を満足するように定
めることができ、ローラ32を金属製とすることもで
き、硬質プラスチック製とすることもでき、天然の又は
合成樹脂のゴム等による弾性材料製とすることもでき
る。
【0073】また、ローラ32を弾性材料からなるもの
とした場合には、フリーストップ装置30はローラ32
と板ばね33との2個の弾性部品を有することになり、
この結果、ローラ32をガイドレール10に強く押圧す
ることにより引戸1を任意な位置で停止させるフリース
トップの機能を一層確実なものとすることができる。
【0074】また、本実施形態のフリーストップ装置3
0には、板ばね33の突出変形部33Cでローラ32を
ガイドレール10に押圧するための弾性力を調整できる
弾性力調整手段46が設けられているため、引戸1を確
実に停止させるための微妙な弾性力調整を行える。
【0075】図6で示したフリーストップ装置50は、
火災発生時において板ばね53の突出変形部53Cの突
出量をなくす又は少なくすることができて、ローラ32
をガイドレール10に押圧するための弾性力を消滅させ
ることができる弾性力消滅手段57を備えた実施形態の
ものである。この実施形態を説明すると、引戸前進側の
端部53Bが前記実施形態と同じ構造の弾性力調整手段
46に連結されている板ばね53の引戸後退側の端部5
3Aには、レバー54の一端が連結されている。このレ
バー54の他端にはソレノイド55の前後進する作動軸
55Aが連結され、通常時はソレノイド本体に対して後
退位置にあるこの作動軸55Aは、ソレノイド55に火
災発生による煙又は熱を検知するセンサからの信号が入
力すると、前進動する。
【0076】このため、ローラ32が板ばね53の突出
変形部53Cでガイドレール10に押圧されて引戸1が
停止しているときに、火災が発生すると、作動軸55A
の前進動でレバー54が軸56を中心に揺動し、これに
より、板ばね53の突出変形部53Cの突出量がなくな
り又は少なくなる。このため、引戸1は前記渦巻きばね
機構の引っ張り力で閉じ作動する。したがって、引戸1
が防火戸である場合には、その防火機能を発揮する。
【0077】この実施形態の弾性力消滅手段57はレバ
ー54とソレノイド55で構成され、これらが板ばね5
3の突出変形部53Cの突出量をなくす又は少なくする
ことができる駆動装置を形成している。
【0078】この図6に示すような弾性力消滅手段57
を設けた場合であって、フリーストップ装置50の引戸
移動方向の大きさを小さくするために前記長孔34の長
さを短くし、このため、ローラ32の軸32Aが長孔3
4の端部に達しているときでもローラ32が板ばね53
に接触する場合には、軸32Aが長孔34の端部に達し
たときに作動する近接スイッチ等のセンサをフリースト
ップ装置50に配置し、このセンサが作動したときにソ
レノイド55の作動軸55Aを前進動させるようにして
もよい。これによると、引戸1をガイドレール10に沿
って移動させるための操作を、ローラ32が板ばね53
に接触したときに生ずる摩擦力をなくして行うことがで
きるようになり、引戸1を小さい操作力で移動させるこ
とができる。
【0079】図7は、別の実施形態に係る弾性力消滅手
段67を示す。この実施形態のフリーストップ装置60
は、板ばね63を除いて図4と同じ構造になっている。
板ばね63の一部は、火災の発生で周囲温度が上昇した
ときに溶解する熱溶解部材、すなわち熱ヒューズ64に
よって形成されている。このため、図6の実施形態と同
じく、ローラ32が板ばね63の突出変形部63Cでガ
イドレール10に押圧されて引戸1が停止しているとき
に火災が発生すると、熱ヒューズ64が溶解して板ばね
63が切断され、これ以後、引戸1は前記渦巻きばね機
構の引っ張り力で閉じ作動する。
【0080】したがって、この実施形態の弾性力消滅手
段67は、熱ヒューズ64で構成されている。
【0081】図8、図9の実施形態に係わるフリースト
ップ装置70,80では、本体71,81の下面開口部
に、ガイドレール10の長さ方向と直角の水平方向に間
隔を開けて2個の受け部74,84が形成されている。
これらの受け部74,84はガイドレール10の長さ方
向に延びており、この方向の両端部には本体71,81
の端面部71A,81Aが設けられており、本体71,
81の両方の端面は塞がれている。
【0082】図8のフリーストップ装置70では、ガイ
ドレール10に接触する接触部材は、2個の受け部74
の間隔よりも大きな直径を有しているとともに、受け部
74で受けられて本体71に回転自在かつガイドレール
10の長さ方向に移動自在に収納されているボール72
となっている。
【0083】また、図9のフリーストップ装置80で
は、ガイドレール10に接触する接触部材は、2個の受
け部74の間隔よりも長い軸長を有しているとともに、
この軸長方向に段付きとなったローラ82となってい
る。この段付きローラ82は、両端部の小径部82Aが
2個の受け部84で受けられることにより、本体81に
回転自在かつガイドレール10の長さ方向に移動自在に
収納されている。
【0084】両方のフリーストップ装置70,80にお
いて、ボール72、段付きローラ82は、板ばね73、
83の突出変形部73C、83Cによる弾性力でガイド
レール10に押圧され、これにより引戸1を任意な位置
で停止させる。
【0085】これらの実施形態によると、フリーストッ
プ装置70,80の本体71,81に、ボール72、段
付きローラ82を引戸移動方向に案内するための長孔を
形成する必要がなくなり、それだけ本体71,81の製
作が容易になる。
【0086】なお、これらのフリーストップ装置70,
80に前述した弾性力調整手段46、弾性力消滅手段5
7,67を設けてもよく、設けなくてもよい。
【0087】図10,図11の実施形態のフリーストッ
プ装置90では、本体91の両方の端面部91Aにスリ
ット95を形成し、これらのスリット95に中央部が突
出変形部93Cとなっている板ばね93を挿入するとと
もに、本体91から露出した板ばね93の両方の端部9
3A,93Bを折り曲げている。図面で示されたこの実
施形態では、本体91の端面部91Aと板ばね93の端
部93A、93Bとの間に隙間があり、これらの隙間の
分だけ板ばね93は本体91に対して引戸移動方向にス
ライドするようになっている。
【0088】また、ガイドレール10に接触する接触部
材は、図9と同様の段付きローラ92となっている。
【0089】この実施形態では、閉じ作動又は開き作動
している引戸1をその移動方向とは逆側へ少し押し戻す
と、板ばね93が段付きローラ92で押されて上記隙間
の分だけ本体91に対して移動した後、端部93A又は
93Bが端面部91Aに当接し、これにより、板ばね9
3のその移動が規制され、この後、板ばね93の突出変
形部93Cが、図11で示すとおり、段付きローラ92
に乗り上げる。この結果、段付きローラ92は板ばね9
2でガイドレール10に押圧され、引戸1はその位置で
停止する。
【0090】この実施形態によると、板ばね93の端部
を本体91にビス等の止着具で止めることが不要にな
り、それだけフリーストップ装置90の構造を簡単化で
きる。
【0091】また、板ばね93は、折り曲げた端部93
A,93Bによって引戸移動方向への移動を規制して本
体91に配置するだけでよく、端部93A、93Bの折
り曲げ位置を本体91の両方の端面部91Aの位置と正
確に一致させて上記隙間をなくしてもよいが、これらの
折り曲げ端部93A,93Bの間隔を両方の端面部91
Aの間隔よりも大きめとし、上記のように両方の端面部
91Aと折り曲げ端部93A、93Bとの間に隙間があ
っても、フリーストップ装置90は所定どおり作動する
ため、板ばね93を、折り曲げ位置精度をそれ程正確に
設定することなく折り曲げ加工でき、この加工作業を容
易に行える。
【0092】なお、この実施形態において、折り曲げた
端部93A、93Bのうちの一方の端部をビス等の固定
手段で本体91に固定することにより、他方の端部に図
4で示したような構造の弾性力調整手段を連結してもよ
い。
【0093】図12は、引戸1を任意な位置で停止させ
る原理、構造を図10、図11と同じにするとともに、
停止していた引戸1を火災発生時に前記渦巻きばね機構
の引っ張り力で閉じ作動させることができる弾性力消滅
手段107を備えたフリーストップ装置100を示す。
この実施形態の弾性力消滅手段107は、板ばね103
の突出変形部103Cに連結ピン103Dを介して一端
が連結され、軸106を中心に回動自在となった屈曲レ
バー104と、このレバー104の他端に下向きとなっ
た作動軸105Aが連結されてフリーストップ装置10
0の本体101に取り付けられたソレノイド105とか
らなる。ソレノイド本体に対して前後進自在となってい
る作動軸105Aは、通常時には後退している。
【0094】板ばね103の突出変形部103Cで段付
きローラ92がガイドレール10に押圧されて引戸1が
任意な位置で停止しているときに、センサから火災発生
の信号がソレノイド105に入力して作動軸105Aが
前進動すると、レバー104の軸106を中心とした回
動で突出変形部103Cは段付きローラ92から離れる
方向へ引き上げられる。これにより、突出変形部103
Cの突出量がなくなり又は少なくなり、段付けローラ9
2をガイドレール10に押圧する板ばね103の弾性力
が消滅することにより、引戸1は渦巻きばね機構に引っ
張り力で閉じ作動を始める。
【0095】図12では、板ばね103の両方の折り曲
げ端部103A,103Bと本体101の端面部101
Aとの間に隙間が存在するため、レバー104における
板ばね103の連結ピン103Dとの連結部は、これら
の隙間の分だけ板ばね103が引戸移動方向へ移動でき
るように、長孔104Aになっている。また、この長孔
104Aの上下寸法は、板ばね103の突出変形部10
3Cが段付きローラ92をガイドレール10に押圧する
ときにおける突出変形部103Cの上昇分を許容できる
ように、連結ピン103Dの直径よりも大きく形成され
ており、ソレノイド105の作動軸105Aが前進動し
たときの軸106を中心とするレバー104の長孔10
4部分の回動量のうちの垂直成分は、長孔104Aの上
下寸法よりも大きいため、作動軸105Aの前進動によ
って突出変形部103Cは、前述したように所定どおり
段付けローラ92から引き上げられる。
【0096】なお、図12において、弾性力消滅手段を
図面で示された構造107のものとせず、図7の実施形
態と同様に、板ばねの一部を熱溶解部材とすることによ
り、フリーストップ装置に弾性力消滅手段を設けるよう
にしてもよい。
【0097】また、図10〜図12の実施形態におい
て、ガイドレール10に接触する接触部材を段付きロー
ラ92とせず、図4で示した通常のローラ32や、図8
で示したボール72としてもよい。
【0098】図13、図14の実施形態に係るフリース
トップ装置110では、引戸1に取り付けられた本体1
11に、ガイドレール10に接触する接触部材になって
いるローラ112が軸112Aを中心に回転自在かつ引
戸移動方向には移動不能に配置されている。ローラ11
2に対してガイドレール10とは反対側において本体1
11には、弾性部材である板ばね113が収納され、こ
の板ばね113の引戸移動方向中間部、本実施形態では
引戸移動方向中央部は、ガイドレール10側に湾曲突出
した突出変形部113Cとなっている。板ばね113の
引戸移動方向両端部は、本体111の両方の端面部11
1Aに形成されているスリット115から本体111の
外部に露出し、これらの露出部分は湾曲してそれぞれの
端面部111Aに弾性的に当接する湾曲当接部113
A,113Bになっている。
【0099】板ばね113は以上の形状に形成されてい
るため、突出変形部113Cに引戸移動方向への押し力
が作用したときには、突出変形部113C自体のばね力
や湾曲当接部113A,113Bのばね力によって突出
変形部113Cはその押し力の方向へ移動又は変形す
る。また、押し力が消滅したときには、突出変形部11
3C自体のばね復帰力や湾曲当接部113A,113B
のばね復帰力によって突出変形部113Cはもとの位置
に復帰する。突出変形部113Cが復帰するこのもとの
位置は、この突出変形部113Cが本体111の引戸移
動方向中央部に配置されているローラ112に乗る位置
であり、このときには、ローラ112は板ばね113で
ガイドレール10に強く押圧され、ローラ112はガイ
ドレール10に対して引戸1を停止させる。この状態が
図13で示されている。
【0100】図14は引戸1を閉じ方向へ移動させると
きを示しており、このときには、ローラ112が軸11
2Aを中心に反時計方向へ回転する。このため、板ばね
113の突出変形部113Aにはローラ112との摩擦
力による引戸閉じ側への押し力が作用し、この結果、突
出変形部113Cはこれと同じ方向へ弾性的に変形す
る。これにより、板ばね113の弾性力は上記よりは小
さくなってローラ112をガイドレール10に強く押圧
するものとならず、このため、ローラ112とガイドレ
ール10との間で生じる摩擦力は引戸1を閉じ側へ移動
させるための操作力に抗する大きさにならず、引戸1を
閉じ側へ移動させることができる。
【0101】引戸1の閉じ操作を止めるとローラ112
の回転は停止するため、ローラ112から板ばね113
の突出変形部113Cに作用していた上記押し力は消滅
する。このため、突出変形部113C自体のばね復帰力
や湾曲当接部113A,113Bのばね復帰力によって
突出変形部113Cは、ローラ112をガイドレール1
0に押圧する図13の位置に復帰し、これにより引戸1
を引戸移動方向の任意な位置で停止させることができ
る。
【0102】以上は引戸1を閉じ側へ移動させた場合で
あったが、引戸1を開き側へ移動させた場合には、軸1
12Aを中心としたローラ112の回転方向と、ローラ
112からの押し力で突出変形部113Cが移動又は変
形する方向とが上記と逆になるだけであって、この場合
にも、引戸1を引戸移動方向の任意な位置で停止させる
ことができる。
【0103】図13、図14の実施形態のフリーストッ
プ装置110でも、ローラ112に対してガイドレール
10とは反対側に配置された板ばね113によってロー
ラ112をガイドレール10に押圧することにより、引
戸1をその移動方向の任意な位置で停止させるため、ロ
ーラ112を剛体や硬質材料、さらには弾性材料等の任
意な材料で形成できるようなる。また、ローラ112を
本体111に引戸移動方向へ移動自在に配置する必要が
ないため、本体111の引戸移動方向の長さを短くで
き、フリーストップ装置110をコンパクト化できる。
【0104】なお、この実施形態において、軸112A
を挿入するために本体111に形成する孔の直径を軸1
12Aの直径よりも大きくし、又は軸112Aが挿入さ
れるローラ112の中心孔の直径を軸112Aの直径よ
りも大きくし、これにより板ばね113の突出変形部1
13Cによる押圧方向にローラ112を移動自在とし、
この結果、突出変形部113Cでローラ112がガイド
レール10に押圧される図13のときは、ローラ112
をガイドレール10側へ移動させてガイドレール10へ
強く押圧されるようにし、一方、突出変形部113Cが
ローラ112からずれる図14のときは、ローラ112
がガイドレール10に強く押圧されないようしてもよ
い。
【0105】また、軸112Aを挿入する本体111の
孔又はローラ112の孔を引戸移動方向に長い長孔とす
ることにより、ローラ112を本体111に対して引戸
移動方向に所定距離だけ移動自在に配置してもよい。こ
のようにすると、図13から図14の状態になったと
き、ローラ112は、板ばね113の突出変形部113
Cからの反力で突出変形部113Cの弾性変形の方向と
は逆方向へ移動する。これにより、突出変形部113C
からローラ112に作用してこのローラ112をガイド
レール10に押圧する押圧力は前述の場合よりも小さく
なり、図14において引戸1を移動させるために要する
力を小さくできる。
【0106】このようにした場合には、移動させている
引戸1を停止させて図13の状態に戻すときは、引戸1
を移動させている方向とは逆方向に少し移動させること
によって図13の状態に一層確実に戻すことができる。
【0107】また、図13、図14のフリーストップ装
置において、互いに接触するローラ112と板ばね11
3のうちの一方又は両方に凹凸等による摩擦増大部を設
け、これにより、図13の状態のときに突出変形部11
3Cがより確実にローラ112をガイドレール10に押
圧したり、突出変形部113Cが図13の状態から図1
4の状態へ一層確実に弾性変形するようにしてもよい。
【0108】さらに、板ばね113の突出変形部113
Cの引戸移動方向両側に、例えば、コイルばねからなる
復帰用弾性部材を設け、ローラ112の回転が停止した
ときに、この復帰用弾性部材の弾性復帰力によって突出
変形部113Cが図13の位置に一層確実に戻るように
してもよい。
【0109】図13、図14のフリーストップ装置11
0にも、板ばね113の弾性力を調整できるようにする
ため、図4で示したものと同様な弾性力調整手段を設け
ることができる。この場合において、弾性力調整手段が
連結される端部とは反対側の板ばねの端部は、本体11
1にビス等で結合してもよく、湾曲端部113Aのよう
に本体111の端面部111Aに弾性力で当接させても
よく、要するに、本体111に対して引戸移動方向に固
定されていればよい。
【0110】また、図13、図14の実施形態に係わる
フリーストップ装置110は、図1〜図12の実施形態
と同じく、閉じ側と開き側の両方に手で移動操作される
引戸に適用できるとともに、開き側には手で移動操作さ
れ、閉じ側には前記渦巻きばね機構によるワイヤーの引
っ張り力等で付与された付勢力で移動する引戸にも適用
できる。
【0111】図13、図14のフリーストップ装置11
0が閉じ側に付勢力で移動する防火戸等の引戸に適用さ
れる場合には、このフリーストップ装置110に、火災
発生時に板ばね113からローラ112をガイドレール
10に押圧する弾性力を消滅させるための弾性力消滅手
段を設けてもよい。この弾性力消滅手段は、図6で示し
たものと同様のものでもよく、図7で示したものと同様
のものでもよく、図12で示したものと同様のものでも
よく、任意である。
【0112】さらに図13、図14のフリーストップ装
置に、図12で示したようなソレノイドやシリンダ等の
駆動装置を有する弾性力消滅手段と、引戸1の移動が開
始してローラ112が回転したときに起電力を発生させ
る発電装置とを設け、これにより、停止していた引戸1
を移動させてローラ112が回転し始めたときに発生す
る発電装置の電気を上記駆動装置に送り、そして上記弾
性力消滅手段を作動させることにより、ローラ112を
ガイドレール10に押圧していた板ばね113の弾性力
を消滅させるようにしてもよい。これによると、これ以
後の引戸の移動を板ばね113がローラ112に接触し
ていない状態で行わせることができるため、引戸1を円
滑に移動させることができる。また、引戸1の移動を停
止させてローラ112が回転しなくなると、発電装置に
よる発電は停止するため、板ばね113を図13の状態
に戻すことができる。
【0113】
【発明の効果】本発明によると、接触部材を任意な材料
で形成することができるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る引戸装置の全体を示
す正面図である。
【図2】図1の取り付け、取り外し自在なカバーで覆わ
れていて戸袋までに延びている上枠の内部に配置された
引戸移動機構を示す一部破断の正面図である。
【図3】図2の引戸移動機構の要部を示す正面図であ
る。
【図4】図3に示されたフリーストップ装置の内部構造
を示す正断面図である。
【図5】フリーストップ装置と上枠に設けられた引戸案
内用ガイドレールとの関係を示す側断面図である。
【図6】弾性力消滅手段を備えたフリーストップ装置を
示す図4と同様の図である。
【図7】別の実施形態に係る弾性力消滅手段を備えたフ
リーストップ装置を示す図4と同様の図である。
【図8】接触部材をボールとした実施形態を示すフリー
ストップ装置の本体の側断面図である。
【図9】接触部材を段付きローラとした実施形態を示す
フリーストップ装置の本体の側断面図である。
【図10】板ばねの端部を折り曲げることにより、板ば
ねに引戸移動方向の移動を規制する規制部を設けたフリ
ーストップ装置の実施形態を示す図4と同様の図であ
る。
【図11】図10の実施形態において、板ばねの弾性力
で接触部材である段付きローラをガイドレールに押圧さ
せて引戸を停止させているときを示す図4と同様の図で
ある。
【図12】図10、図11の実施形態に係るフリースト
ップ装置に弾性力消滅手段を設けた場合を示す図4と同
様の図である。
【図13】接触部材であるローラが本体に対して回転自
在かつ引戸移動方向には移動不能に配置されているフリ
ーストップ装置の実施形態を示す正断面図である。
【図14】図13の実施形態のフリーストップ装置にお
いて引戸の移動時を示す正断面図である。
【符号の説明】
1 引戸 10 ガイドレール 30,50,60、70,80,90,100 110
フリーストップ装置 31、71,81,91,101,111 フリースト
ップ装置の本体 32,112 接触部材であるローラ 33,53,63,73,83,93,103,113
弾性部材である板ばね 33C,53C、63C,73C,83C,93C,1
03C,113C 板ばねの突出変形部 46 弾性力調整手段 64 熱溶解部材 57,67,107 弾性力消滅手段 72 接触部材であるボール 82,92 接触部材である段付きローラ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドレールに案内されて移動する引戸
    と前記ガイドレールを含む不動部材とのうちの一方に取
    り付けられた本体と、この本体に配置されて他方に接触
    する接触部材と、この接触部材に対して前記他方とは反
    対側において前記本体に配置されているとともに、この
    本体における引戸移動方向両端部側の部分では前記接触
    部材を自由状態とし、これらの部分の間の中間部分では
    前記接触部材を前記他方に押圧する弾性部材とを有して
    いることを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、前記弾性部材は、前記中間部分が前記他
    方側への突出変形部となった板ばねで形成されているこ
    とを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、前記弾性部材に接続されているととも
    に、前記接触部材を前記他方に押圧するこの弾性部材の
    弾性力を調整するための弾性力調整手段を備えているこ
    とを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、前記弾性部材は、前記中間部分が前記他
    方側への突出変形部となっていて引戸移動方向の一端部
    が前記本体に固定された板ばねで形成されているととも
    に、前記弾性力調整手段は、この板ばねの他端部に連結
    されていてこの他端部を引戸移動方向に移動させるもの
    となっていることを特徴とする引戸用フリーストップ装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の引戸用
    フリーストップ装置において、前記引戸には閉じ方向へ
    の付勢力が常時付与されていることを特徴とする引戸用
    フリーストップ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、火災発生時に前記弾性部材から前記接触
    部材を前記他方に押圧する弾性力を消滅させる弾性力消
    滅手段を備えていることを特徴とする引戸用フリースト
    ップ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、前記弾性部材は、前記中間部分が前記他
    方側への突出変形部となった板ばねで形成されていると
    ともに、前記弾性力消滅手段は、前記火災発生を検知す
    るセンサからの信号で駆動されて前記突出変形部の突出
    量をなくす又は少なくする駆動装置によって形成されて
    いることを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の引戸用フリーストップ
    装置において、前記弾性部材は、前記中間部分が前記他
    方への突出変形部となった板ばねで形成されているとと
    もに、前記弾性力消滅手段は、前記板ばねの少なくとも
    一部を形成していて周囲の温度上昇で溶解する熱溶解部
    材によって形成されていることを特徴とする引戸用フリ
    ーストップ装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の引戸用
    フリーストップ装置において、前記弾性部材は、前記中
    間部分が前記他方側への突出変形部となった板ばねで形
    成されているとともに、この板ばねの引戸移動方向両端
    部に、この板ばねの前記本体に対する引戸移動方向への
    移動を規制する規制部が前記板ばねの折り曲げによって
    設けられていることを特徴とする引戸用フリーストップ
    装置。
  10. 【請求項10】 ガイドレールに案内されて移動する引
    戸と前記ガイドレールを含む不動部材とのうちの一方に
    取り付けられた本体と、この本体に配置されて他方に接
    触する接触部材と、この接触部材に対して前記他方とは
    反対側において前記本体に配置されているとともに、こ
    の本体における引戸移動方向中間部分で前記接触部材を
    前記他方に押圧するとともに、少なくともこの中間部分
    が引戸移動方向へ移動自在又は変形自在であって前記接
    触部材の回転によりこの回転方向に応じた方向へ弾性変
    形するとともに、前記接触部材の回転が停止したときに
    前記中間部分がこの接触部材を前記他方に押圧する位置
    へ復帰する復帰力を備えている弾性部材とを有している
    ことを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の引戸用フリースト
    ップ装置において、前記弾性部材は、前記中間部分が前
    記他方側への突出変形部となっている板ばねで形成され
    ていることを特徴とする引戸用フリーストップ装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載され
    た引戸用フリーストップ装置を備えていることを特徴と
    する引戸装置。
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