JP2001321601A - 有機溶剤排出低減方法及び有機溶剤排出低減装置、ウエハ乾燥装置 - Google Patents
有機溶剤排出低減方法及び有機溶剤排出低減装置、ウエハ乾燥装置Info
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Abstract
ー面での不利益をもたらすことなく、揮発性有機物を効
率良く回収する。 【解決手段】 有機溶剤を加熱使用する装置において発
生した有機溶剤蒸気を排気ダクトを介して大気中に排出
するに際し、排気ダクト内を冷却する。これにより揮発
性の有機溶剤が液体化(凝結)され、この結果、効率良
く気体から有機溶剤が除去される。この方法は、例えば
半導体のウエハ乾燥装置に適用される。ウエハ乾燥装置
は、有機溶剤が収容されるとともに、有機溶剤を加熱す
る加熱機構を備え、上方空間においてウエハが有機溶剤
蒸気に晒される有機溶剤槽と、有機溶剤槽において発生
する有機溶剤蒸気を大気中に排出する排気ダクトとを有
し、排気ダクトに冷却機構が設けられている。
Description
(特に加熱使用)する装置において、有機溶剤蒸気が装
置系外(大気中)に放出されることを防止する有機溶剤
排出低減方法及び有機溶剤排出低減装置に関するもので
ある。さらには、係る技術を応用したウエハ乾燥装置に
関するものである。
れるようになり、有機溶剤の大気への放出(VOC)に
よる地球温暖化が大きく問題視されるようになってきて
いる。しかしながら、有機溶剤は洗浄や乾燥、溶解等の
種々の目的で各種産業で多用されており、このため、効
果的な有機溶剤のVOC対策が要望されている。
る装置に排気ラインを設け、排気中の有機物質を活性炭
や水スクラバー等により集中的に吸着・除去するシステ
ムが一般的に利用されている。
従来の方法は以下の問題点を有している。 (1)有機物の除去効率が一般的に低い。VOCを発生
する複数の装置からの排気を集中回収して一括処理する
ため、吸着処理装置周辺では揮発性有機物の濃度は非常
に低くなっており、吸着効率が悪い。 (2)活性炭の場合は、揮発性有機物を吸着した活性炭
自体が廃棄物となってしまう。したがって、多量の活性
炭を使用し廃棄することになるため、経費面、省資源、
廃棄物発生面で不利となる。また、有機物を吸着した活
性炭は焼却処分されることになるが、この際、焼却燃料
が消費され、燃焼時にCO2 ガスが発生してしまう。 (3)水スクラバーの場合は、有機物はスクラバー水に
吸着されるため排水処理が必要になる。この結果、多量
の排水を発生し、このため、排水処理設備や排水処理剤
が必要になり、経費面、省資源、廃棄物発生面、省エネ
ルギー面で不利となる。
回収し、例えば吸着処理により引き起こされる資源やエ
ネルギー消費や廃棄物発生を極力抑える技術や装置が望
まれている。
浄、乾燥するウエハ乾燥装置においては、高濃度の有機
溶剤が排出されるが、他の排気系と共にこれを処理しよ
うとしても、先に挙げた問題点(1)により効率の良い
処理は難しい。
提案されたものである。すなわち、本発明は、経費面、
省資源、廃棄物発生面、省エネルギー面での不利益がほ
とんどなく、揮発性有機物を効率良く回収し得る有機溶
剤排出低減方法、有機溶剤排出低減装置、ウエハ乾燥装
置を提供することを目的とする。
を克服せんものと鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤を加
熱使用する装置において、装置直後の排気ラインの配管
内を冷却することにより有機溶剤の系外への放出を効率
良く防止できることを見出した。
ものである。すなわち、本発明の有機溶剤排出低減方法
は、有機溶剤を加熱使用する装置において発生した有機
溶剤蒸気を排気ダクトを介して大気中に排出するに際
し、上記排気ダクト内を冷却することを特徴とするもの
である。
有機溶剤を加熱使用する装置において発生する有機溶剤
蒸気を大気中に排出する排気ダクトに冷却機構が設けら
れていることを特徴とするものである。
溶剤が収容されるとともに、当該有機溶剤を加熱する加
熱機構を備え、上方空間においてウエハが有機溶剤蒸気
に晒される有機溶剤槽と、上記有機溶剤槽において発生
する有機溶剤蒸気を大気中に排出する排気ダクトとを有
し、上記排気ダクトには冷却機構が設けられていること
を特徴とするものである。
む気体が排気される排気ダクト内を冷却することで、揮
発性の有機溶剤が液体化(凝結)され、この結果、効率
良く気体から有機溶剤が除去される。
であり、経費面、省資源、廃棄物発生面、省エネルギー
面で不利益をもたらすこともない。
排出低減方法、有機溶剤排出低減装置、ウエハ乾燥装置
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
いて、装置に既に接続されている排気ダクトの少なくと
も一部(特に装置直後の立ち上がり部分)を冷却し、こ
れにより揮発性の有機物を液体化(凝結)して回収する
ものである。
揮発性有機物を高濃度な状態で凝結処理出来るため、従
来のものに比べて効率良く気体から有機物を除去するこ
とが可能となる。また、冷却媒体としては、水や冷媒
(チラーを使用)等の循環系を利用することが出来るた
め、新たな資源を消費する必要がない。なお、冷却媒体
としては、水の他に、エチレングリコールやフロンなど
を用いてもよい。さらに、液化された有機物質は、前述
の装置が元々保有している有機系回収ラインに接続でき
るため、新たに回収ラインを設ける必要も無い。
減装置の基本的な構成を示すものである。
においては、装置本体1がある程度密閉系とされ、例え
ば背面から排気ダクト2が引き出され、揮発性の有機溶
剤を排出するような構造が採用されている。特に、有機
溶剤を加熱使用する装置においては、高濃度の有機溶剤
蒸気が発生することから、ファン等によって強制排気す
る排気ダクト2を必ず設ける必要がある。
を設け、排出される気体中に含まれる有機溶剤を液化
し、これを回収する。
ある。勿論、これに限らず、例えばジムロート冷却管
等、他の冷却管であってもよい。あるいは、冷却ジャケ
ットによる冷却であってもよい。
管4,5が設けられており、一方の配管4からバルブ6
を介して冷却水を蛇管内に供給し、他方の配管5からバ
ルブ7を介してこれを排出し、循環するような構造とさ
れている。
冷却水と共用し循環使用することも可能である。
り、排出される気体に含まれる有機溶剤蒸気が凝結して
液化され、下方へ落下する。
して再利用することができる。本例では、排気ダクト2
の基端部近傍に、回収のための回収ライン8が設けられ
ている。
おいては、排気ダクト2は傾斜をもった傾斜部2aとさ
れており、落下した有機溶剤が円滑に回収ライン8へと
導かれるようになっている。なお、上記傾斜部2aに落
下した有機溶剤を溜めるトラップを設け、ここに回収ラ
イン8を接続するようにしてもよい。
アルコール(IPA)、N−メチルピロリドン、アセト
ン、トルエン等、揮発性の有機溶剤全般であり、特に限
定されるものではない。
る有機溶剤蒸気は、空気等とともに排気ダクト2より排
出される。そして、排気ダクト2内において冷却機構3
により冷却されて、その大部分が液化される。液化され
た有機溶剤は、順次下方に落下し、回収ライン8により
回収される。
濃度が大幅に低減され、また回収された有機溶剤は有効
利用される。
テムを応用したウエハ乾燥装置について説明する。
乾燥機が多用されている。IPA蒸発乾燥機において
は、有機溶剤であるIPAが加熱され、その蒸気を利用
してウエハの乾燥を行うため、高濃度のIPA蒸気が発
生する。
通常、他の有機溶剤排ガス系と混合され、排出の最終出
口において水スクラバーや活性炭で処理される。
階では、濃度が大きく低下しており、効率的に除去する
ことは難しい。また、複数種類の有機溶剤が混合される
と、各有機溶剤を分離することは難しく、有効利用の妨
げになる。
ステムの利用が有効になり、IPAの効率的な除去、及
びその有効利用が可能となる。
ような構造となっており、ウエハの乾燥媒体であるIP
A(イソプロピルアルコール)10は、装置内の処理槽
12下部で底面加熱ヒーター13及び側壁加熱ヒーター
14によって間接的に加熱される。
収容された高純度IPAがクリーンN2 によって送り出
され、フィルター16を介して必要に応じて供給され
る。
抵抗計17によって純度がチェックされ、許容レベルを
下回った時点で排出される。
12の上方へと上がっていき、ウエハ18表面の水分と
置換され、ウエハ乾燥を促進する。
は、凝縮液受け皿19によって集められ、廃液処理ライ
ン20へと導かれる。
部の周囲に巻回される冷却管21により冷却され、液化
して処理槽12の底部に戻る。
サーで冷却されて液化し、再び元の処理槽の還流される
が、一部は処理槽12上部の排気ライン22より系外に
放出される。系外に放出されたIPAの排気は、他の有
機溶剤を使用している装置と同じく有機系排気ラインに
接続され、活性炭や水スクラバー等によりVOC除去の
ための集中処理が行われる。
Aは水分を若干含むため、凝結後液体の状態で系外の回
収ラインにて他の有機溶剤と共に回収され、燃料として
再利用される。
発乾燥機の排気の立ち上がり部分(装置直後)に冷却機
構を設ける。
背面側に設けられた排気ダクト23に冷却機構24を設
ける。
イン22と接続されており、冷却管21により除去しき
れなかったIPA蒸気を排出するものである。
と同様、排気ダクト内側に蛇管を設け、その中に冷媒を
通液する方法が最も一般的である。
ている処理槽12上部の冷却管21用の冷却水を用いる
ことができる。ただし、この場合、前述の蛇管(冷却機
構24)を経由した後にIPA蒸発乾燥機内の処理槽に
通液するように接続することが望ましい(排気ダクト2
3内の方が処理槽上部より温度が低いため)。したがっ
て、冷却水の供給ラインは、配管25から冷却機構24
に供給(IN)され、配管26により排出(OUT)さ
れる。
を用いるとする他に、例えば、エチレングリコールやフ
ロン等を用いてもよい。
れ、冷却水の供給ライン(IN)となり、冷却管21を
循環した冷却水は、配管27より排出(OUT)され
る。
用されている冷却水を排気ダクト23内の冷却機構24
に利用出来るため、新たに冷却用ラインを追加する必要
が無くなる。なお、必要に応じて、チラーを冷媒供給源
として利用しても良い。
PAは、重力により排気配管を伝ってダクト下部より回
収ライン28へと導き、前述の廃液処理回収ライン20
に接続されるようにする。
いたIPAが廃溶剤として回収され、燃料として再利用
することが可能となる。なお、IPA蒸発乾燥機用が元
々所有している有機溶剤回収ラインを冷却機構24によ
り液化されたIPAの回収ラインとして使用することが
可能であるため、新たに有機溶剤回収ラインを追加設置
する必要が無い。
明によれば、経費面、省資源、廃棄物発生面、省エネル
ギー面での不利益をほとんど招くことなく、揮発性有機
物を効率良く回収することができる。
構成を示す模式図である。
る。
図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 有機溶剤を加熱使用する装置において発
生した有機溶剤蒸気を排気ダクトを介して大気中に排出
するに際し、上記排気ダクト内を冷却することを特徴と
する有機溶剤排出低減方法。 - 【請求項2】 上記冷却により液化された有機溶剤を回
収することを特徴とする請求項1記載の有機溶剤排出低
減方法。 - 【請求項3】 上記回収された有機溶剤を燃料として再
利用することを特徴とする請求項2記載の有機溶剤排出
低減方法。 - 【請求項4】 有機溶剤を加熱使用する装置において発
生する有機溶剤蒸気を大気中に排出する排気ダクトに冷
却機構が設けられていることを特徴とする有機溶剤排出
低減装置。 - 【請求項5】 上記冷却機構は、冷却媒体が通液される
冷却管であることを特徴とする請求項4記載の有機溶剤
排出低減装置。 - 【請求項6】 上記冷却管は、螺旋状の蛇管であること
を特徴とする請求項5記載の有機溶剤排出低減装置。 - 【請求項7】 上記冷却機構により液化された有機溶剤
を回収する回収機構を有することを特徴とする請求項4
記載の有機溶剤排出低減装置。 - 【請求項8】 有機溶剤が収容されるとともに、当該有
機溶剤を加熱する加熱機構を備え、上方空間においてウ
エハが有機溶剤蒸気に晒される有機溶剤槽と、 上記有機溶剤槽において発生する有機溶剤蒸気を大気中
に排出する排気ダクトとを有し、 上記排気ダクトには冷却機構が設けられていることを特
徴とするウエハ乾燥装置。 - 【請求項9】 上記冷却機構は、冷却媒体が通液される
冷却管であることを特徴とする請求項8記載のウエハ乾
燥装置。 - 【請求項10】 上記冷却管は、螺旋状の蛇管であるこ
とを特徴とする請求項9記載のウエハ乾燥装置。 - 【請求項11】 上記冷却機構により液化された有機溶
剤を回収する回収機構を有することを特徴とする請求項
8記載のウエハ乾燥装置。 - 【請求項12】 上記有機溶剤槽には、ウエハから落下
する凝縮液の受け皿が設けられるとともに、この凝縮液
を回収する廃液回収ラインが設けられ、 上記回収機構は上記廃液回収ラインに連結されているこ
とを特徴とする請求項11記載のウエハ乾燥装置。 - 【請求項13】 上記排気ダクトは、基端部が最も低い
位置になるような傾斜部を有し、この傾斜部に上記回収
機構が設けられていることを特徴とする請求項11記載
のウエハ乾燥装置。 - 【請求項14】 上記有機溶剤槽の上方開口部の周囲に
は、冷却管が配設されていることを特徴とする請求項8
記載のウエハ乾燥装置。 - 【請求項15】 上記有機溶剤はイソプロピルアルコー
ルであることを特徴とする請求項8記載のウエハ乾燥装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000140950A JP2001321601A (ja) | 2000-05-12 | 2000-05-12 | 有機溶剤排出低減方法及び有機溶剤排出低減装置、ウエハ乾燥装置 |
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---|---|
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